JP2003008281A - 透光性電磁波シールド体の製造方法 - Google Patents
透光性電磁波シールド体の製造方法Info
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Abstract
ールド体について、より透光性を高められるような保護
層の製造方法を提供する。 【解決手段】基材層2の上に導電材を網目状に配線した
導電層3の上に、保護層4となる透光性樹脂を塗布した
後に、その上からシート材5によるラミネート処理を施
して透光性樹脂を硬化させる過程を含む。シート材をラ
ミネートすることにより、硬化前の保護層樹脂の外表面
に押圧を加え、網目状導電層の影響による凹凸を平滑に
ならしてしまうことができる。また、硬化前の保護層樹
脂を押圧することで、網目状の配線間に樹脂が押し込ま
れて充填される状態となり、配線間の空間が隙間なく十
分に埋め尽くされる。
Description
ールド機能を有する電磁波シールド体に関し、特に、プ
ラズマディスプレイパネル(PDP)などのディスプレ
イ前面に設置するのに好適な透光性の電磁波シールド体
に関する。
では常識となっているが、最近になって市販の始まった
PDPでは特に、プラズマ放電を利用することから、今
まで以上に電磁波漏洩を防ぐ機能が求められている。P
DPなどのディスプレイ装置では画面からの電磁波を防
ぐ必要があり、そのために透光性の電磁波シールド体が
発案されている。
タリングにより銀や酸化インジュウムの金属薄膜を形成
したものが知られている。これは、金属層を薄く形成す
ることで透光性を高めたものであるが、金属層を薄くす
ることで抵抗が大きくなり、電磁波シールド効果に要求
される1MHz〜1GHzで30dbという性能を満足
することが難しい。
の発明のように、銅箔やニッケル箔など導電材を透明基
材層の上(片面もしくは両面)に網目状(格子状)に配
線することで導電層を形成した構造をもつ電磁波シール
ド体が発案されている。
電磁波シールド体は、上記薄膜構造のものよりは透光性
に優れているが、PDPなど、毎日視聴するテレビジョ
ン装置として使用するようなディスプレイの画面に使用
するには、いまだ十分な透明度とは言えず、さらなる透
光性を求められている。
の上に透光性樹脂の保護層を形成して酸化などを防止す
るようにしており、この保護層は、スクリーン印刷法や
カーテンコーター法、ロールコーター法、フローコータ
ー法により形成するのが通例である。しかし、この製法
では、下層の導電層が網目状であるため、その網目の凸
凹が表面に反映してゆず肌状の凹凸ができ、これによる
乱反射の影響で透明度が下がってしまう。また、網目状
配線の配線間(配線と配線の間の空間部分)に保護層の
樹脂がきっちり詰まっていないと、その部分でも乱反射
がおきて透明度を低下させる要因となってしまう。
電磁波シールド体について、より透光性を高められるよ
うな製造方法を提供するものである。
の上に導電材を網目状に配線した導電層を形成してなる
透光性電磁波シールド体の製造方法において、導電層上
に保護層となる透光性樹脂を塗布した後にその上からシ
ート材によるラミネート処理を施して透光性樹脂を硬化
させる過程を含むことを特徴とする。この方法による
と、できるだけ表面を平滑にしたシート材をラミネート
することにより、硬化前の透光性樹脂(保護層)の外表
面に押圧を加え、網目状導電層の影響による凹凸を平滑
にならしてしまうことができる。また、硬化前の透光性
樹脂を押圧することで、網目状の配線間に透光性樹脂が
押し込まれて充填される状態となり、配線間の空間が隙
間なく十分に埋め尽くされる。
てしまってもよいし、そのまま残して保護層の一部とし
てしまってもよい。この場合、透光性樹脂フィルム又は
透光性ガラス板からシート材を形成する。保護層とする
透光性樹脂は、紫外線硬化型又は電子線硬化型の樹脂を
利用し、シート材のラミネート処理後に紫外線照射又は
電子線照射により硬化させる手法とするとよい。この場
合、紫外線又は電子線は、透明の基材層側から照射して
もよいし、シート材が透光性であればシート材側から照
射してもよい。透光性樹脂の塗布方法は、スクリーン印
刷法、カーテンコーター法、ロールコーター法、フロー
コーター法などを利用できるが、導電層最外郭に設けら
れる接地部分を残すように区画塗布するには、スクリー
ン印刷法が最適である。シート材は予め区画の形状どお
りに成形しておくことができる。
に導電材を網目状に配線した導電層を形成してなる透光
性電磁波シールド体の製造方法において、導電層と該導
電層上に形成される保護層との間に熱接着層を設けて保
護層を熱圧着することを特徴とする。すなわち、熱圧着
することにより、熱接着層を導電層の網目状配線間に十
分入り込ませて充填し、これにより導電層の凹凸を吸収
して保護層を平滑に維持するものである。
導電層上に塗布しておいてから、その上に保護層となる
透光性樹脂を形成する方法も可能であるが、好ましく
は、保護層とする透光性樹脂フィルムの裏面に熱接着樹
脂を塗布し、この熱接着樹脂を導電層に接触させて上か
ら熱プレスをかけることにより導電層上に保護層を形成
する過程とするのがよい。透光性樹脂フィルム裏面への
熱接着樹脂の塗布は、スクリーン印刷法、ロールコータ
ー法などを利用することができる。
透光性電磁波シールド体は、基材層と、この基材層上に
導電材を網目状に配線してなる導電層と、この導電層を
覆う保護層と、の三層構造を少なくとも有し、導電層の
網目状配線間に保護層が隙間なく充填され、且つ平滑表
面を有するので、非常に透明度の優れた製品となる。本
製品の裏面、つまり基材層の裏面には、接着層を設けて
おくと、ディスプレイなどへの貼り付け作業が簡単にな
り好ましい。
波シールド体の外観を示している。図示の透光性電磁波
シールド体1は、透光性の基材層2、その上の網目状配
線とした導電層3、該導電層3を覆う保護層4の三層構
造をもっている。図2(a)に、その断面構造の代表例
を示す。
ステル樹脂からなり、0.1mmほどの厚さの薄板とさ
れている。この基材層2の表面上に、網目状配線の導電
層3が形成されている。本例では基材層2の片面に導電
層3を形成してあるが、基材層2の両面に形成すること
も可能である。
銀や酸化インジュウムなどの金属膜、あるいは、このよ
うな導電物質をインクや塗料に混入した導電性インクや
導電性塗料を利用し、これら導電材を、スクリーン印刷
法やロールコーター法により網目状パターンに配線して
得る。このようにして網目状配線の導電層3を形成した
上に、保護層4を形成して主要表面を覆い隠す。
樹脂、塩化ビニール樹脂などの透光性樹脂から形成可能
で、本例では、基材層2と同じく透明度の高いポリエス
テル樹脂を利用している。これを、以下に示すようなラ
ミネート処理方式で形成することにより、網目状配線間
31を隙間なく埋め尽くすとともに、平滑な表面41を
得られている。
ド体1の保護層製造工程は、まず、従来どおりの手法に
より基材層2から導電層3までを形成した後、導電層3
の上から、スクリーン印刷法によりポリエステル樹脂を
塗布する。このスクリーン印刷法を使用することで、露
出させておく接地端子など保護層4の必要ない部分を正
確に区画して塗布することが可能である。保護層4のポ
リエステル樹脂を塗布した後は、その樹脂を硬化させる
前に、図3に示すごとくシート材5を上から貼り合わせ
るラミネート処理を実施する。
ル樹脂が柔らかいうちに、その上から表面の平滑なシー
ト材5を覆い被せて貼り合わせる。シート材5は、保護
層4を形成する領域の平面形状に合わせた樹脂フィルム
又はガラス板で、これを貼り合わせるときの押圧によ
り、柔らかい保護層4のポリエステル樹脂が押し込まれ
て配線間31に隙間なく充填されるとともに、シート材
5により保護層4の表面がならされ、平坦化される。
電磁波シールド体100によると、本例のごとき平坦化
工程をもたないため、導電層103の網目状に起因する
凹凸に従って保護層104表面に凸凹ができてしまうう
え、保護層104の内側も導電層103の配線間131
を十分に埋めておらずに隙間があいており、これらが乱
反射のもととなって透明度に影響していた。これらの問
題点が本発明により解決されることで、透明度が格段に
向上する結果を得られている。
ート材5の側から、本例の場合は紫外線を照射して保護
層4を硬化させて完成させる。硬化後、図2の例ではシ
ート材5を剥がしてしまうようにしているが、図3の状
態で保護層4と一体層として残しておくことも可能であ
る。この場合、シート材5も透明度の高い樹脂から形成
した透光性樹脂フィルムとしておく。
可能な透光性電磁波シールド体の他の例を各種示してい
る。
した面の反対側となる基材層2の裏面に、接着層として
粘着層6及び離型紙7を配設した例である。この例によ
ると、離型紙7を剥がして粘着層6を露出させること
で、ディスプレイなどの対象物へ簡単に貼り付けること
ができる。
部に形成した例である。このような周囲を囲む接地配線
8は、導電層3と同材質として同時に形成するようにす
ることができる。この場合の保護層4は、接地配線8を
露出させるように区画して塗布される。
成した例であるが、シート材5を保護層4の一部として
一体化し残してある。この場合のシート材5は、保護層
4を形成する領域の形状に整合させて予め形成したもの
である。図6(a)は図5同様に周辺部に接地配線8を
形成した例、図6(b)は接地配線8を基材層2の裏面
へ回り込ませた例である。
2の裏面に接着層として熱圧着層9を形成した例であ
る。すなわち、図4のように離型紙7を剥がして貼り付
けるのではなく、熱プレスなどにより対象物へ熱圧着す
るようにしたものである。
では、被覆する導電層3の平面形状に合わせた形状のポ
リエステル樹脂フィルムを保護層4’とし、その裏面
(内側面)に、熱接着層10を形成したものを用意す
る。熱接着層10は、保護層4’のフィルム裏面にスク
リーン印刷法により塗布したものである。
電層3を形成した基材層2の上に貼り合わせ、そしてそ
の上から熱プレスにより熱圧着させる。この熱圧着工程
時に、柔らかくなった熱接着層10が導電層3の網目状
配線間31に隙間なく入り込むので、図2の例同様に透
明度の高い透光性電磁波シールド体1を得ることができ
る。
よれば、導電層の網目状配線に起因するゆず肌状態が解
消され且つ網目状配線間を隙間なく埋め尽くした平滑な
表面をもつ保護層が提供される。これにより、従来製品
に比べて格段に透明度の高い透光性電磁波シールド体を
提供することができるようになる。したがって、その用
途も大幅に広がり、テレビ画面、パソコンなどのモニタ
画面、携帯電話機の表示画面、あるいは、基材層に色を
付けるなどしてスケルトン製品の筐体に使うなど、各種
の応用が可能である。
示した外観斜視図。
の第1の例を示した断面図、(b)は従来の透光性電磁
波シールド体の構造を示した断面図。
断面図。
例を示した断面図。
例を示した断面図。
び第5の例を示した断面図。
例を示した断面図。
例を示した断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 基材層の上に導電材を網目状に配線した
導電層を形成してなる透光性電磁波シールド体の製造方
法において、 前記導電層上に保護層となる透光性樹脂を塗布した後に
その上からシート材によるラミネート処理を施して前記
透光性樹脂を硬化させる過程を含むことを特徴とする製
造方法。 - 【請求項2】 シート材として透光性樹脂フィルム又は
透光性ガラス板を使用する請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 保護層とする透光性樹脂に紫外線硬化型
又は電子線硬化型の樹脂を利用し、シート材によるラミ
ネート処理後に紫外線照射又は電子線照射により硬化さ
せる請求項1又は請求項2記載の製造方法。 - 【請求項4】 保護層とする透光性樹脂をスクリーン印
刷法により塗布する請求項1〜3のいずれか1項に記載
の製造方法。 - 【請求項5】 基材層の上に導電材を網目状に配線した
導電層を形成してなる透光性電磁波シールド体の製造方
法において、 前記導電層と該導電層上に形成される保護層との間に熱
接着層を設けて前記保護層を熱圧着することを特徴とす
る製造方法。 - 【請求項6】 保護層とする透光性樹脂フィルムの裏面
に熱接着樹脂を塗布し、この熱接着樹脂を導電層に接触
させて前記透光性樹脂フィルムの上から熱プレスをかけ
る請求項5記載の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製
造方法により得られ、基材層と、該基材層上に導電材を
網目状に配線してなる導電層と、該導電層を覆う保護層
と、の三層構造を少なくとも有する透光性電磁波シール
ド体。 - 【請求項8】 基材層の裏面に接着層を形成した請求項
7記載の透光性電磁波シールド体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001186775A JP2003008281A (ja) | 2001-06-20 | 2001-06-20 | 透光性電磁波シールド体の製造方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003008281A true JP2003008281A (ja) | 2003-01-10 |
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