JP2003008105A - 磁気抵抗素子および磁気メモリ - Google Patents

磁気抵抗素子および磁気メモリ

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JP2003008105A
JP2003008105A JP2001190984A JP2001190984A JP2003008105A JP 2003008105 A JP2003008105 A JP 2003008105A JP 2001190984 A JP2001190984 A JP 2001190984A JP 2001190984 A JP2001190984 A JP 2001190984A JP 2003008105 A JP2003008105 A JP 2003008105A
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magnetic
conductor
layer
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magnetization
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Application number
JP2001190984A
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English (en)
Inventor
Akihiro Odakawa
明弘 小田川
Nozomi Matsukawa
望 松川
Yasunari Sugita
康成 杉田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電界効果型の磁気抵抗素子とその好ましいデ
バイス構成例を提供する。 【解決手段】磁化回転抑制層をつけて磁気抵抗素子を構
成した第1の磁性体と磁気回転層に接していない第2の
磁性体からなり、磁性体間を主としてバリスティック伝
導を司る伝導体にて接続し、伝導体に電界印可あるいは
キャリア誘起を促し、伝導性制御を行う。磁化回転層に
接していない第2の磁性体を自由磁性体として磁気メモ
リやリコンフィギャラブル回路などに利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報通信端末など
に使用される光磁気ディスク、ハ−ドディスク、デジタ
ルデ−タストリ−マ(DDS)、デジタルVTR等の磁気
記録装置の再生ヘッド、回転速度検出用の角速度磁気セ
ンサ−、応力変化、加速度変化などを検知する応力また
は加速度センサ−あるいは熱や化学反応による磁気抵抗
効果の変化を利用した熱センサ−や化学反応センサ−に
代表される磁気抵抗センサ−や、磁気ランダム・アクセ
ス・メモリ(MRAM)、リコンフィギュアブルメモリ
などに代表する磁気固体メモリ、あるいは磁気による電
流スイッチ(磁気スイッチ)素子、さらには電圧スイッ
チ素子等関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性を用いたメモリは、磁性体の有する
スピンの情報をメモリとして蓄える故に、不揮発なメモ
リを実現でき、これからの省電力・高速情報端末の実現
に優れたデバイスの一つであると考えられている。これ
までに、非磁性膜を介して交換結合した磁性膜より成る
人工格子膜が、巨大磁気抵抗効果(GMR)を示すこと
が発見され(M. N. Baibich et.al., Phys. Rev. Lett.
61 (1988) 2472.)、GMR膜を用いたMRAMの提案
もなされた(K. T. M. Ranmuthu et.al., IEEE Trans.
on Magn. 29 (1993) 2593.)。前記のGMR膜の非磁性
層はCu等の導体膜であるが、非磁性層にAl2O3等の絶縁
膜を用いたトンネル型GMR膜(TMR)の研究も盛ん
となり、このTMR膜を用いたMRAMも提案されてい
る。TMR膜を用いたMRAMはGMR膜のものよりも
大きな出力と高密度メモリの実現が期待されている。そ
れに伴い、DRAM等の高密度メモリの代替の可能性も
検討され始めており、将来の超高密度メモリを目指し
た、数ナノから数十ナノメートルサイズでのアーキテク
チャの確立が待たれている。数ナノから数十ナノメート
ルサイズのように、伝導に量子的な影響が強く表れるよ
うサイズ領域になると、従来とは一線を画する素子アー
キテクチャが必要とされる。磁性を用いたメモリは、量
子であるスピンの情報をメモリとして蓄えているため、
スピン情報を直接伝送する、あるいは、伝送スピンを直
接制御するといった、新しい素子および回路を提案でき
るのではないかと期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで、スピンの情
報を直接伝送するためには、従来のTMR素子のように
極薄のトンネルバリアを磁性体間に配して偏極スピント
ンネル現象を利用することしか実現できていない。これ
では、伝送スピンを直接制御するような新しい回路は形
成できない。
【0004】本発明は、かかる課題に対して、スピンの
伝送経路を長くし、伝送経路にバリスティック的な伝導
を可能にする伝導体を用い、その好ましい材料と配置を
提供することにより実現する磁気抵抗素子およびそのデ
バイス構成例を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、少なくとも2つの磁性体のうち、磁化回
転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回転抑制層に接
していない第2磁性体とが少なくとも1つの伝導体を介
して接しており、且つ前記伝導体を挟む2つの磁性体の
磁化相対角の変化により抵抗が変化することを特徴とす
る磁気抵抗素子であり、前記磁化回転抑制層に接してい
ない磁性体を自由磁性体として情報を記録し読み出す磁
気メモリや、磁気抵抗効果部の抵抗変化を利用したリコ
ンフィギュアブル回路等、様々な磁気デバイスとして利
用することができる。
【0006】また本発明は、少なくとも2つの磁性体の
うち、磁化回転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回
転抑制層と絶縁体を挟むようにして配され、かつ前記磁
化回転抑制層に接していない第2磁性体とが、少なくと
も1つの伝導体を介して接しており、且つ前記伝導体を
挟む2つの磁性体の磁化相対角の変化により抵抗が変化
することを特徴とする特徴とする磁気抵抗素子であり、
前記磁化回転抑制層に接していない磁性体を自由磁性体
として情報を記録し読み出す磁気メモリや、磁気抵抗効
果部の抵抗変化を利用したリコンフィギュアブル回路
等、様々な磁気デバイスとして利用することができる。
【0007】また本発明は、少なくとも2つの磁性体の
うち、磁化回転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回
転抑制層に接していない第2磁性体とが少なくとも1つ
の伝導体を介して接しており、前記伝導体の内少なくと
も1つが、電子またはホ−ルの注入あるいは誘起により
前記伝導体を挟む2つの磁性体間の電気抵抗が変化する
ことを特徴とする磁気抵抗素子であり、前記磁化回転抑
制層に接していない磁性体を自由磁性体として情報を記
録し読み出す磁気メモリや、磁気抵抗効果部の抵抗変化
を利用したリコンフィギュアブル回路等、様々な磁気デ
バイスとして利用することができる。
【0008】本発明に関して、磁化回転抑制層が、反強
磁性体または積層フェリ磁性体または高保持力磁性体か
ら選ばれた少なくとも1つからなるのが好ましい。
【0009】また、一つの実施形態において伝導体とし
て、炭素チューブを用いるのが好ましい。
【0010】また、一つの実施形態において伝導体とし
て、Si細線を用いるのが好ましい。
【0011】また本発明は、少なくとも2つの磁性体の
うち、磁化回転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回
転抑制層に接していない第2磁性体とが少なくとも1つ
の伝導体を介して積層体を構成しており、且つ前記伝導
体を挟む2つの磁性体の磁化相対角の変化により抵抗が
変化することを特徴とする磁気抵抗素子であり、前記磁
化回転抑制層に接していない磁性体を自由磁性体として
情報を記録し読み出す磁気メモリや、磁気抵抗効果部の
抵抗変化を利用したリコンフィギュアブル回路等、様々
な磁気デバイスとして利用することができる。
【0012】ここでも、一つの実施形態において伝導体
として、炭素チューブを用いるのが好ましい。
【0013】またさらに本発明は、磁気抵抗素子と前記
第2磁性体への磁界印可の手段と前記第2磁性体の磁化
方向を読みとる手段とを、それぞれ複数個備えた磁気メ
モリとして動作し、半導体基板上に集積された半導体ス
イッチ素子上に配置され、少なくとも本発明の磁気抵抗
素子を用いた磁気メモリの読みとり時あるいは書き込み
時に半導体スイッチ素子部に接続されて動作する磁気メ
モリを実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の磁気抵抗素子について図
を用いて説明を行う。
【0015】まず、図1は、磁化回転抑制層、第1磁性
層、第2磁性層、伝導層で構成されている。ここでの伝
導層は主としてスピン偏極電子が、バリスティック的
に、あまり散乱を受けずに伝導を行える伝導層として設
けたものである。磁化回転抑制層と接した第1磁性層は
固定層として、接していない第2磁性層は自由層として
磁気抵抗素子を構成している。素子の抵抗を検出する際
には第1磁性層および第2磁性層に電極体を配して行
う。図1のように磁化回転抑制層が伝導体でもある場合
には磁化回転抑制層上に電極体を配してもよい。
【0016】第1磁性層は、磁化回転抑制層と接するこ
とで、磁気的に結合し、磁化回転を困難とすることが望
ましい。この際の磁化機転抑制層は高保持力磁性体、積
層フェリ磁性体、反強磁性体あるいは積層フェリ磁性体
と反強磁性体の多層膜であるのが好ましい。
【0017】前記構成の高保持力磁性体としては、CoP
t, FePt, CoCrPt, CoTaPt, FeTaPt,FeCrPtなどの保持力
が100Oe以上である材料が好ましい。
【0018】また反強磁性体としては、PtMn、PtPdMn、
FeMn、IrMn、NiMn等が好ましい。
【0019】また積層フェリ磁性体としては、磁性体と
非磁性体の多層構造を持ち、ここで用いられる磁性体と
して、CoまたはCoを含んだFeCo, CoFeNi, CoNi, CoZrT
a, CoZrB, CoZrNb合金等を用い、また非磁性体として
は、Cu, Ag, Au, Ru, Rh, Ir, Re, Osあるいはこれらの
金属の合金、酸化物を用いることが好ましい。
【0020】一方で第2磁性層は、第1磁性層に比べて
容易な磁化回転を実現し、自由磁性層とする。
【0021】2つのスピン偏極した磁性体同士をバリス
ティック的な伝導が可能な伝導体を介してバイアス印可
した場合、2つの磁性体間での磁化相対角の変化を、そ
の抵抗変化として検知することができる。このことは、
バリスティック伝導体中を伝わるスピン偏極電子が、ス
ピン散乱をあまり受けずに伝導し、接続された磁性体界
面で、そのスピン偏極方向に依存して反射されるために
起こる現象と考えられる。
【0022】この際に、本発明のように一方を磁化回転
抑制層にて接し、固定磁性層とし、もう一方を磁化回転
抑制層にて接していない自由磁性層することにより、磁
化相対角を明瞭にし、その結果高出力を得ことができ
る。
【0023】図2は図1で示した基本の磁気抵抗素子の
動作の様子を模式的に示している。
【0024】図2(a)、図2(b)のように、定電圧
バイアス印可のもとでは、2つの磁性体のそれぞれの磁
化方向が平行の場合に比べて、そうでない場合の素子に
流れる電流値が低下する。
【0025】また、図2(c)、図2(d)のように、
定電流バイアス印可のもとでは、2つの磁性体のそれぞ
れの磁化方向が平行の場合に比べて、そうでない場合の
素子に流れる電圧が増加する。
【0026】ここで、第1磁性層または第2磁性層に用
いられる材料としては、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合
金、CoNi合金、NiFeCo合金、あるいは、FeN, FeTiN, Fe
AlN,FeSiN, FeTaN, FeCoN, FeCoTiN, FeCo(Al,Si)N, Fe
CoTaN 等の窒化物、酸化物、炭化物、硼化物、フッ化物
磁性体に代表されるTMA (Tは、Fe, Co, Niから選ばれた
少なくとも1種, Mは、Mg, Ca, Ti, Zr, Hf, V, Nb, T
a, Cr, Al, Si, Mg,Ge, Gaから選ばれた少なくとも1
種、またAは、N, B, O, F, Cから選ばれた少なくとも
1種)、あるいは(Co, Fe)M (Mは Ti, Zr, Hf, V, Nb,
Ta, Cu, Bから選ばれた少なくとも1種)、あるいはFeC
r、FeSiAl, FeSi, FeAl, FeCoSi, FeCoAl, FeCoSiAl, F
eCoTi, Fe(Ni)(Co)Pt, Fe(Ni)(Co)Pd, Fe(Ni)(Co)Rh, F
e(Ni)(Co)Ir, Fe(Ni)(Co)Ru, FePt等に代表されるTL (T
はFe, Co, Niから選ばれた少なくとも1種、LはCu, A
g, Au, Pd, Pt, Rh, Ir, Ru, Os, Ru, Si, Ge, Al, Ga,
Cr, Mo, W, V, Nb, Ta, Ti, Zr, Hf, La, Ce, Pr, Nd,
Pm, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Luから選ば
れた少なくとも1種 )等の強磁性体、またあるいは、Fe
3O4あるいはXMnSb (Xは、Ni, Cu, Ptから選ばれた少な
くとも一つ), LaSrMnO, LaCaSrMnO, CrO2に代表される
ハ−フメタル材料、あるいは、QDA(QはSc,Y, ランタ
ノイド, Ti, Zr, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれた少なくと
も1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少なくとも1
種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた少なくと
も1種)、あるいはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN, AlBMnN等の
RDA (Rは、B, Al, Ga, Inから選ばれた1種、Dは、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni から選ばれた1種、AはAs, C, N,
O, P, Sから選ばれた1種)等に代表される磁性半導体、
あるいは、ペロブスカイト型酸化物、フェライト等のス
ピネル型酸化物、ガ−ネット型酸化物が好ましい。
【0027】また絶縁体は絶縁性材であれば何れでも良
いが、特にMg, Ti, Zr, Hf, V, Nb,Ta, Crを含む IIa〜
VIa、La , Ceを含む ランタノイド、Zn, B, Al, Ga, Si
を含む IIb〜IVbから選ばれた元素と、F、O、C、N、
Bから選ばれた少なくとも元素との化合物、あるいはポ
リイミドやフタロシアニン系有機分子材料であることが
好ましい。
【0028】また伝導体としては、スピン散乱の小さい
バリスティック伝導体として用いるために伝導体の幅、
厚みは共に100nm以下であることが好ましい。特に室温
近傍での動作のためには伝導体の幅・厚みは50nm以下で
あることがより好ましい。そのような特性を有する伝導
体として炭素チューブを用いるのが好ましい。炭素チュ
ーブは、単層から多層のものまで種々存在するが、ここ
ではいずれを用いても良い。また、数ナノメートルから
数十ナノメートルの幅の高濃度キャリアドープしたSi
細線を用いるのが好ましい。また、半導体基体を用いて
作成したMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)型FET(電
界効果トランジスタ)構造あるいはMES(Metal-Semicond
uctor)型FET構造において形成したチャネル部分を伝導
体として構成しても良い。その際にはソース部、ドレイ
ン部は磁性体で構成されていることが好ましく、磁性体
は磁性半導体であるのが更に好ましい。また、伝導体の
長さは1nm以上1000nm以下であるのが好ましい。
【0029】また電極体は、好ましい材料として非磁性
導電性材料、Cu、Al、Ag、Au、Pt、TiNを初め、抵抗率
が100μΩcm以下の材料であれば何れでも良い。特に炭
素チューブに対してはAuあるいはCr/Auが好ましい。
【0030】また一つの実施の形態として、図3(a)
のように、絶縁基体上に磁化回転抑制層が一部配置さ
れ、その上に第1磁性体、絶縁基体上に第2磁性体、2
つの磁性体間を伝導体が段差形状を横切るように配置さ
れて構成されている。ここでの伝導層体はバリスティッ
ク的な伝導を行う伝導体として設けて磁気抵抗素子を構
成する。磁化回転抑制層と接した第1磁性体は固定層と
して、接していない第2磁性体は自由層として磁気抵抗
素子を構成している。
【0031】この際、図3(b)のように、絶縁基体上
に配置された磁化回転抑制層の端部が傾斜をもって形成
されるのが好ましい。このように配置した場合、伝導体
の層厚がその角度によって制御できる上で好ましい。特
に、好ましくは、角度を25度から70度が適してい
る。この範囲であるとき、最も再現生良く、磁気抵抗素
子を作成できた。炭素チューブを用いる場合にも、この
範囲にあるとき、炭素チューブの端部での折れ曲がり
が、その伝導特性が与える影響が少なく好ましい。この
際に、この好ましい角度範囲での曲面を有した斜面形状
であっても良い。
【0032】また、図3(c)は、磁化回転抑制層上に
絶縁体が一部配置され、その上に第2磁性体、磁化回転
抑制層に直接接するように第1磁性体、2つの磁性体間
を伝導体が段差形状を横切るように配置されて構成され
ている。ここでの伝導体はバリスティック的な伝導を行
う伝導体として設けたものである。磁化回転抑制層と接
した第1磁性体は固定層として、接していない第2磁性
体は自由層として磁気抵抗素子を構成しており、好まし
い。
【0033】磁化回転抑制層と伝導体が直接接する場合
には、磁界回転抑制層は半導体あるいは絶縁体であるこ
とが好ましい。
【0034】ここで、図3(d)は図3(a)の、図3
(e)は図3(b)の、図3(f)は図3(c)の上面
配置図の様子をそれぞれ示している。
【0035】図4(a)は非磁性基体中に磁化回転抑制
層が一部に形成され、その上に第1磁性体、絶縁基体直
上に第2磁性体、2つの磁性体間に伝導体が配置されて
構成されている。ここでの伝導体はバリスティック的な
伝導を行う伝導体として設けたものである。磁化回転抑
制層と接した第1磁性体は固定層として、接していない
第2磁性体は自由層として磁気抵抗素子を構成してい
る。
【0036】図4(b)は非磁性基体中に磁性層が一部
に少なくとも2つ以上形成され、そのうち2つの磁性層
間に伝導体が配置され、第1磁性層上の一部に磁化回転
抑制層が配置されて構成されている。ここでの伝導体は
バリスティック的な伝導を行う伝導体として設けたもの
である。磁化回転抑制層と接した第1磁性層は固定層と
して、接していない第2磁性層は自由層として磁気抵抗
素子を構成している。
【0037】この際、図4(c)のように、第1磁性層
上に伝導体を上下で挟み込むように磁性体をさらに積層
し、その上に磁化回転抑制層を接触させる方が、第1磁
性体を固定層として用いるのに更に好ましい。また第1
磁性体および第2磁性体の上に配する磁性体は金属磁性
体であることが好ましく、電気的接触が得られやすい上
で本配置が好ましい。
【0038】また、図4(d)のように、非磁性基体中
に磁性層が一部に少なくとも2つ以上形成され、そのう
ち2つの磁性層間に伝導層が形成され、第1磁性層上の
一部に磁化回転抑制層が配置されて構成されている。こ
こでの伝導体はバリスティック的な伝導を行う伝導層と
して設けたものである。磁化回転抑制層と接した第1磁
性層は固定層として、接していない第2磁性層は自由層
として磁気抵抗素子を構成している。
【0039】図4(a)で示した非磁性基体中に形成さ
れる磁化回転抑制層は、強磁性あるいは反強磁性を有す
る磁性半導体にて形成されるのが好ましい。この際、こ
の磁性半導体は基板と同種の元素を少なくとも一つ有
し、同種の結晶構造を有するものが好ましい。
【0040】図4(a)、図4(b)、図4(c)、図
4(d)で示した磁気抵抗素子において第1磁性層と第
2磁性層間の伝導は主として伝導体を介して行われるの
が好ましく、その意味から非磁性基体は絶縁性基板また
は半導体基板であるのが好ましい。
【0041】図4(b)、図4(c)、図4(d)で示
した非磁性基体中に形成される第1磁性層および第2磁
性層は、強磁性を有する磁性半導体にて形成されるのが
好ましい。この際、この磁性半導体は基板と同種の元素
を少なくとも一つ有し、同種の結晶構造を有するものが
好ましい。
【0042】ここでも磁化回転抑制層と伝導体が直接接
する場合には、磁界回転抑制層は半導体あるいは絶縁体
であることが好ましい。
【0043】図5は三端子素子として構成した磁気抵抗
素子を示している。
【0044】ゲート電界印可のために伝導体上に絶縁体
を介して電極体が配されている。ここでは便宜上、第1
磁性体側をドレイン部、第2磁性体側をソース部として
示している。
【0045】ゲート電極と伝導体との間に配した絶縁体
としては絶縁性材であれば何れでも良いが、特にMg, T
i, Zr, Hf, V, Nb, Ta, Crを含む IIa〜VIa、La , Ceを
含むランタノイド、Zn, B, Al, Ga, Siを含む IIb〜IVb
から選ばれた元素と、F、O、C、N、Bから選ばれた
少なくとも元素との化合物であるのが好ましい。またフ
タロシアニン系有機分子材料であっても良い。
【0046】図6は図5で示した基本の三端子構造の磁
気抵抗素子の動作の様子を模式的に示している。
【0047】図6(a)のように、第1磁性層と第2磁
性層の磁化方向が平行の場合、ゲート電圧を印可しない
ときには、スピン偏極電子は伝導体を伝わり、磁性体間
に一定の電圧バイアスを印可した下では、磁性体間に電
流が流れやすい。一方、図6(b)のように、ゲート電
圧を印可した場合においては、キャリアが伝導体に誘起
され、スピン散乱を促すことにより、検知される磁性体
間の電流量は低下する。この際、ゲート電圧に対する素
子の抵抗は、図21(a)の様に変化する。
【0048】また、図6(c)のように、第1磁性層と
第2磁性層の磁化方向が反平行の場合においては、ゲー
ト電圧を印可しないとき、スピン偏極電子は伝導体を伝
わりにくく、一定電圧バイアス印可の下では、磁性体間
に電流が流れにくい一方で、図6(d)のようにゲート
電圧を印可した場合においては、キャリアが伝導体に誘
起され、スピン散乱を促すことにより、実効的にスピン
反転した電子が増し、検知される磁性体間の電流量は増
加する。この際、ゲート電圧に対する素子の抵抗は、図
21(b)の様に変化する。
【0049】この様な三端子構造の磁気抵抗素子は、図
7(a)に示すように、図3(a)の伝導体上に絶縁体
を介して電界印可用の電極体が配して構成できる。ここ
では、図3(a)を用いて示したが、図3(b)、図3
(c)を用いても三端子素子が構成できる。
【0050】また、図7(b)のように、図4(a)の
伝導体上に絶縁体を介して電界印可用の電極体が配して
構成できる。ここでは、図4(a)を用いて示したが、
図4(b)、図4(c)を用いても三端子素子が構成で
きる。
【0051】また、図7(c)のように、図4(d)の
伝導体上に絶縁体を介して電界印可用の電極体が配して
構成できる。ここではMOS構造あるいはショットキー
バリアを介したようなMES構造において形成されるチ
ャネル部分が伝導体として機能する。その際にはソース
部、ドレイン部は磁性体で構成されていることが好まし
く、磁性体は磁性半導体であるのが更に好ましい。
【0052】更に、図5の配置だけでなく、ゲート電極
部を図7(d)のように配しても、好ましい。
【0053】ここで、磁性半導体とは、QDA(QはSc,
Y, ランタノイド, Ti, Zr, Hf, Nb,Ta, Znから選ばれた
少なくとも1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少なく
とも1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた少
なくとも1種)、あるいはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN, AlBM
nN等のRDA (Rは、B, Al, Ga, Inから選ばれた1種、D
は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni から選ばれた1種、AはAs,
C, N, O, P, Sから選ばれた1種)等に代表されるものか
ら選択される。
【0054】図8は積層体でのバリスティック伝導を用
いた磁気抵抗素子の様子を示している。
【0055】図8(a)のように磁化回転抑制層に接し
た第1磁性体と接していない第2磁性層の間にバリステ
ィック伝導を担う伝導体配した構成を示している。この
様な構成は、図8(b)のように多数の伝導体を配して
構成しても良い。また、図8(c)のように多数の伝導
体の周辺に非磁性絶縁体を配して構成するのが好まし
い。
【0056】また図8(d)のように第2磁性体を第1
磁性体に点接触させて構成しても、効果がある。更に別
な形態として、図8(e)のように磁性体を伸張させて
一部にくびれた細い領域を形成しても同様の効果が得ら
れるため好ましい。この際の伸張部分は少なくとも50nm
以下であるのが好ましい。これらの場合、接触部分ある
いは伸張部分は超常磁性状態にあり、主としてバリステ
ィック伝導体として機能する。
【0057】図8(a)、図8(b)、図8(c)にて
示した伝導体として炭素チューブを用いる場合には、炭
素チューブ配向膜作成に適したバッファー層を用いるの
が好ましく、磁性膜としても機能するのが最も好まし
い。ここでの磁性膜としてはFe、Co、Niが炭素チューブ
配向に相応しく、本発明の磁気抵抗素子として、特にFe
xCoyNiz (0.1≦x≦1.0、0≦y≦0.8、0≦z≦0.9、x+
y+z=1)を用いるのがさらに好ましい。
【0058】上記本発明の構成は、通常の薄膜プロセス
と微細加工プロセスを用いて、実現できる。各磁性層、
反強磁性層、層間絶縁層、電極等の形成には、パルスレ
−ザデポジション(PLD)、イオンビ−ムデポジション
(IBD)、クラスタ−イオンビ−ムまたはRF、D
C、ECR、ヘリコン、ICPまたは対向タ−ゲットな
どのスパッタリング法、MBE、イオンプレ−ティング
法等のPVD法や、その他CVD、メッキ法あるいはゾ
ルゲル法で作製することができる。
【0059】また微細加工としては、半導体プロセス
や、GMRヘッド作製プロセス等で用いられるイオンミ
リング、RIE、FIB等の物理的あるいは化学的エッ
チング法や、微細パタ−ン形成のためにステッパ−、EB
法等を用いたフォトリソグラフィ−技術を組み合わせる
ことで達成できる。また電極等の表面平坦化のために、
CMPや、クラスタ−イオンビ−ムエッチングを用いる
ことも効果的である。
【0060】また前記構成の磁気抵抗素子を使用するこ
とで、読み出し時に高出力を得る磁気メモリが作製でき
る。
【0061】図12に上記構成の磁気抵抗素子をメモリ
素子として用いた磁気メモリの例を示す。メモリとして
使用される素子としては、前記構成の磁気抵抗素子の何
れの構成でもよい。素子は例えば図12のM(i,j)
に代表されるように、CuやAlをベ−スに作られた記録線
であるビット線とワ−ド線の交点にマトリクス様に配置
され、それぞれのラインに信号電流を流した時に発生す
る合成磁界を用いた2電流一致方式により信号情報が記
録される。ビット線およびワード線の素子の記録層に対
する距離が異なる場合には、素子動作にとって効率的な
磁界が記録層に印可するように両線に電流を印可する。
【0062】次に、このアドレッシングの時間を高速化
した場合、あるいは記録線間の間隔が狭まることで、記
録線同士においに誘導結合電流もしくは、容量性結合電
流が発生し、もう一つ別の形態のクロスト−クが生じる
ことがある。これらを抑制する1つの方法として、図1
7に示したように、記録線間の間に接地された結合線を
設けることが好ましい。図17(a)は結合線をワード
線に対して横に配置した場合、あるいは別な形態とし
て、図17(b)のように磁気抵抗素子を挟み込む配置
の場合を示している。図17(b)の場合においては、
磁界が記録層である自由層に集中しやすく好ましい。ま
た、微細化が進むにつれて、配線厚みが配線幅に比べて
大きくなり、縦長の断面形状を持つようになるため、図
17(a)のような配置の方が結合が取りやすく好まし
い。このような結合線を図13(b)の磁気メモリデバ
イスにおいて実現した場合、配線配置は図18のような
構成となる。
【0063】まず、図13および図14において、磁気
メモリデバイスの電流による書き込み動作と、読み込み
動作の基本例につい説明する。尚、それぞれの図では例
として図1に示した磁気抵抗素子をメモリ素子として用
いている。
【0064】図13(a)および図13(b)では、素
子の磁化状態を個別に読みとるために、素子毎にFETに
代表されるスイッチ素子を設けた構成を示している。こ
の磁気メモリは、CMOS基板上に容易に構成できる。また
図13(c)および図13(d)では、素子毎に非線形
素子、あるいは整流素子を用いた構成を示している。こ
こで、非線形素子は、バリスタや、トンネル素子、ある
いは前記構成の3端子素子を用いても良い。この磁気メ
モリは、ダイオ−ドの成膜プロセスなどを増やすだけ
で、基板を安価がガラス基板上にも作製可能である。こ
こで、図13(a)および図13(c)は記録層2つを
ともに素子の上部に、図13(b)および図13(d)
は素子の上部・下部に配置した場合の例を示している。
また図14では、図13の各図に示したような素子分離
のためのスイッチ素子、あるいは整流素子などを用い
ず、直接ワ−ド線とビット線の交点に素子が配置される
構成としている。従って、図14では、読み出し時に複
数の素子にまたがって電流が流れるために、読み出しの
精度から、10000素子以下であることが望ましい。10000
素子以上では、出力が十分得られなくなる。
【0065】図13の各図では、それぞれ、ビット線は
素子に電流を流して抵抗変化を読みとるセンス線と併用
する場合について示しているが、ビット電流による誤動
作や素子破壊を防ぐため、センス線とビット線を別途設
けてもよい。このときビット線は、素子と電気的に絶縁
された位置で且つ、センス線と平行に配置することが好
ましい。また、電流書き込みの場合、ワ−ド線、ビット
線とメモリセル間の距離は消費電力の点から500nm
程度以下であることが望ましい。
【0066】次に図15および図16に、電流磁界によ
る書き込みを行う、多層配線メモリのセル構造例を示
す。図15はFETに代表されるスイッチ素子上に作製し
た多層配線で、また図16はダイオ−ドやトンネル素子
に代表される整流素子あるいは非線形素子を介して形成
した多層配線を示す。スイッチ素子や整流素子または非
線形素子は、隣接する素子同士の電気的分離を行う働き
をする。これらの電気的分離素子がない多層配線の場
合、センス感度から、最大個数10000個のメモリセルの
集合体を1ブロックとするア−キテクチャを採る必要が
ある。
【0067】また、ここで説明した磁気抵抗素子の出力
検出時には、図19のような検出回路を用いることで実
現できる。例えば、配線抵抗を含めた比較抵抗との出力
差をとることで、配線抵抗および基準素子抵抗をキャン
セルすることができため、高S/N化が容易に実現できる
上で好ましい。
【0068】磁気メモリを構成した場合、比較抵抗は、
図20で示したように配置すれば、所望の磁気メモリを
構成できる。
【0069】ここで用いられる磁界発生用のワード線や
ビット線には、導電性が高く、臨界電流密度が106−107
A/cm2とエレクトロマイグレーションに強いCuを主とし
て用いるのが好ましい。さらに、臨界電流密度が109A/c
m2である炭素チューブを主として用いるのも、高磁界発
生に有効であり、好ましい。
【0070】更に具体的な実施の例を以下に示す。
【0071】(実施例1)まず、SOI(Silicon on In
sulator)/SiO2基板を用いて、Siの細線を作成した。
【0072】熱酸化と湿式エッティングにより薄膜化し
たSOI層を熱酸化してSOI(20)/SiO2(25)を形成した。
ここで、SiO2(25)自体をレジスト体として利用し、EB
(電子ビーム)加工を施し、5−50nmの幅を有する細線
パターン描画を行った。この際の描画に用いたDose
量は1−10C/cm2であった。現像にはバッファードフッ酸
(HF=0.2mol/l、NH4=0.2mol/l)を用いて行った。この
後、RIE(反応性イオンエッティング)を行って、S
OI層を加工し、再び、バッファードフッ酸を用いてレ
ジスト体のSiO2層を除去し、所望の5−50nmサイズのS
iの細線を得た。この後、PSG(リンケイ酸ガラス)
を用いてのリンの熱拡散を800℃で約10分程度行
い、細線全体にドープして導電性を与えた。この際のキ
ャリア濃度は、1017−1021/cm3にした。更にSi細線作
成後に、細線表面に熱酸化によって1−5nm程度の絶縁酸
化膜を作成した。続いて、薄いアモルファスSi層を瞬
時熱酸化を行って、径が2−10nm程度のSiドットを細
線上に形成した。これにより、単電子チャージングの効
果が誘起され、バリスティック的な、あるいはコトンネ
ル的な伝導効果が期待される。この微細加工部分に通常
の有機レジスト体を堆積し(図9(a))、その上に多
元スパッタを用いて以下の要領でサンプルを作製した。
【0073】サンプル1 Ta(1)/CoFe(15)/Ta(15) (カッコ内の単位はnm) 図9(b)に示したような、このサンプルにリフトオフ
などの工程を通じて、図9(c)に示すように配置形状
を得、磁化回転抑制層としての反強磁性体PtMn(45)堆積
後(図9(d))、その配置も同様のフォトリソグラフ
ィック工程を経て、図9(e)の構造を作成した。最後
に電極体Ta(5)/Cu(200)/Ta(50)を図9(f)に示すよう
に配置することにより、素子を完成させた。
【0074】作成した素子に対して外部から磁界を印可
し、電極体間の電気特性を評価した。磁界の印可は細線
の長手方向に平行に印可した。評価を行った際の細線の
サイズは、幅10nm、厚み20nm、長さ250nm
程度であった。
【0075】サンプル1を加工した素子において室温で
観測された磁気抵抗変化率は約8%であった。
【0076】より顕著に効果を評価するため、低温下
(5K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高30
%であった。
【0077】ここでは、図9に示した工程により素子加
工を実現したが、これに限らずとも同様の構造を有する
素子が実現できれば、本発明は所望の効果を発揮するた
め、これに限らない。
【0078】また、ここでは磁性体としてCoFeを用いた
が、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金、あるいはFeCr、FeSiAl, FeSi, FeAl, FeCoSi,
FeCoAl, FeNiPt, FePd, FeRh, FeIr, FeRu, FePt, FeV
においても磁気抵抗変化が観測された。
【0079】また伝導体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0080】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0081】(実施例2)Si/SiO2基板上に炭素チュー
ブを真空漕内にて所望の位置に配置し、電極形状パター
ンをレジストにてあらかじめ形成する。この上に、SiO2
層を堆積し、その後リフトオフにて電極形状の反転パタ
ーンを形成した。
【0082】次に多元スパッタを用いて以下の要領でサ
ンプルを作製した。
【0083】サンプル2 AuCr(0あるいは0.5)/CoFe(45)/Ta(15) サンプル3 AuCr(0あるいは0.5)/AlO(0.5)/CoFe(45)/Ta(15) (単位はnm) それから基本的な手法としては図9に示したフォトリソ
グラフィックな方法を用いて、最終的に図1に示すよう
な素子を完成させた。
【0084】ここで、伝導体として単層炭素チューブを
用いて、磁性体間が最小部での長さ約250nm、幅・高さ
は炭素チューブの直径分に当たり、約3nmであった。伝
導体上の保護用の絶縁体としてSiO2(200nm)を用いた。
反強磁性体としてはPtMn(60)を、電極体としてはTa(5)/
Cu(200)/Ta(50)を用いて素子を完成させた。
【0085】なお、AlO( )の( )内の値は、酸化処理前
のAlの設計膜厚の合計値を示し、実際にはAlを0.3〜0.7
nm成膜後、酸素含有雰囲気中で酸化することを繰り返し
て作製した。本実施例では0.5nmのAlを酸化させて作
成している。
【0086】作成した素子に対して外部から磁界を印可
し、電極体間の電気特性を評価した。磁界の印可は細線
の長手方向に平行に印可した。
【0087】サンプル2を加工した素子において、室温
で磁気抵抗効果が観測された。
【0088】より顕著に効果を評価するため、低温下
(5K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高12
%であった(図22参照)。
【0089】またサンプル3を加工した素子において
も、磁気抵抗効果が観測された。
【0090】低温下(5K)にて行ったところ、磁気抵
抗変化率は最高22%であった。磁性体と伝導体である
炭素チューブとの間に絶縁体を介した場合の方が、効率
よくスピン偏極電子の注入が可能であることを示唆して
いる。
【0091】ここでは、図9に示した工程により素子加
工を実現したが、これに限らずとも同様の構造を有する
素子が実現できれば、本発明は所望の効果を発揮するた
め、これに限らない。
【0092】また、ここでは磁性体としてCoFeを用いた
が、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金、あるいはNiFeCo-シアン錯体、あるいはFeN, Fe
TiN,FeAlN, FeSiN, FeTaN, FeCoN, FeCoTiN, FeCoAlSi
N, FeCoTaN、あるいはCoFeV,CoFePt, CoFeTa, CoFeBに
おいても磁気抵抗変化が観測された。
【0093】伝導体として、ここでは単層炭素チューブ
を用いたが、多層の炭素チューブを用いても同様の効果
が得られるため、これに限らない。この際のチューブの
幅は、2nm-30nm程度である。
【0094】また電極体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0095】また反強磁性体としては、PtMnだけでな
く、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても、磁気抵抗変
化が観測された。
【0096】あるいは反強磁性体の替わりに高保持力磁
性体である、CoPt, FePt, CoCrPt,CoTaPt, FeTaPt, FeC
rPtを配置しても実質上、磁性電極の一方が高保磁力を
有するため、所望の磁気抵抗変化が観測できた。
【0097】(実施例3)Si/SiO2基板上において、多
元スパッタを用いて以下の要領でサンプルを作製した。
【0098】サンプル4 NiO(50)/Ta(5) (単位はnm) それから基本的な手法としてはフォトリソグラフィック
な方法を用いて、所望のパターンにサンプル4の膜を加
工し、その後逆スパッタ法を用いてサンプル4膜上層の
Taをスパッタしてから、その上に真空漕内にて炭素チュ
ーブをサンプル4膜の加工端部の位置に配置し、磁性膜
としてAuCr(0あるいは0.5)/AlO(0.5)/CoFe(30nm)/Ta(1
5)を堆積・加工して、図3(b)の配置の素子を完成さ
せた。このときの斜面の角度を25度から70度とする
のが最も適している。この範囲であるとき、最も再現生
良く、磁気抵抗素子を作成できた。炭素チューブを用い
る場合にも、この範囲にあるとき、炭素チューブの端部
での折れ曲がりが、その伝導特性が与える影響が少なく
好ましい。
【0099】ここで伝導体として単層炭素チューブを用
いて、磁性体間が最小部での長さ約250nm、幅・高さは
炭素チューブの直径分に当たり、約3nmであった。伝導
体上の保護用の絶縁体としてSiO2(200nm)を用いてい
る。電極体としてはTa(5)/Cu(200)/Ta(50)を用いて素子
を完成させた。
【0100】本実施例にて示すように、磁化回転抑制層
である反強磁性層にてあらかじめパターン化しておき、
その上に伝導体を配置する方が素子を完成させるのが、
図1の配置よりも簡便なため好ましい。更に図3(b)
の配置の方が伝導体の微細加工を施す上で、また微小位
置に配置する上で、図3(a)の配置よりも簡便なため
好ましい。
【0101】外部から磁界を印可し、電極体間の電気特
性を評価した。
【0102】サンプル4を加工した素子において、室温
で磁気抵抗効果が観測された。
【0103】より顕著に効果を評価するため、低温下
(5K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高22
%であった。
【0104】ここでは、図9に示した工程により素子加
工を実現したが、これに限らずとも同様の構造を有する
素子が実現できれば、本発明は所望の効果を発揮するた
め、これに限らない。
【0105】続いて、サンプル4を加工して作成した素
子の伝導体である炭素チューブ上に保護用の絶縁体膜Si
O2 (100nm)のかわりに、電界印可用のゲート電極を、
別な絶縁体を介して配置した。用いた絶縁体はフタロシ
アニン膜(5nm)、電極体としてCuフタロシアニン膜(50
nm)/Cu(150)/Ta(50)を用いた。
【0106】ゲート電極を用いて、電界印可を-1Vから
5Vまで変化させ、その磁気抵抗変化を室温で測定した
ところ、電界印可がゼロの場合には両磁性層の磁化方向
の揃った場合に抵抗が、それ以外に比べて低くなる特性
を示している。電界を0から1V印可した場合には磁気
抵抗変化は複雑な振る舞いを示し、場合によって、磁化
方向の揃った場合に、必ずしも抵抗が低くならなかっ
た。さらに、電界を印可していくと、約5Vで磁気抵抗
変化が見られなくなった。これにより、電界印可によっ
て、磁気抵抗特性が制御できる。
【0107】また、ここでは磁性体としてCoFeを用いた
が、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金を用いても磁気抵抗変化が観測された。
【0108】また、ゲート部の絶縁体としてフタロシア
ニンを用いたが、ここで炭素チューブとフタロシアニン
との両者の相性は極めて良く、接触界面がなめらかに作
成できるという長所が確認された。
【0109】また電極体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0110】また反強磁性体としては、絶縁性のNiOを
用いたが、α-Fe2O3、CrO/NiO、RFeO 3(Rは希土類元素
で、La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, T
m, Yb)を用いても、磁気抵抗変化が観測された。
【0111】(実施例4)実施例1と同様な手法で、ま
ず、SOI/SiO2基板を用いて、Siの細線を作成した。
【0112】所望の5-50nmサイズのSiの細線を得た
後、PSG(リンケイ酸ガラス)を用いてのリンの熱拡
散を800℃で約10分程度行い、細線全体にドープし
て導電性を与えた。この際のキャリア濃度は、1019/cm3
にした。更にSi細線作成後に、細線表面に熱酸化によ
って2.5nm程度の絶縁酸化膜を作成した。更にSi細線
作成後に、細線表面に熱酸化によって1-5nm程度の絶縁
酸化膜を作成した。続いて、薄いアモルファスSi層を
瞬時熱酸化を行って、径が2-10nm程度のSiドットを細
線上に形成した。これにより、単電子チャージングの効
果が期待される。この上にTEOS(テトラエトキシラ
ン)膜を20-100nm程度堆積し、更にこの上にゲート電極
としてpoy−Siゲートを作成した。作成したゲート
幅はO2アッシングの微細化技術を用いて、10-100nmで作
成した。本実施例の典型としては、40nm程度であった。
この微細加工部分に通常の有機レジスト体を堆積し、そ
の上に多元スパッタを用いて以下の要領でサンプルを作
製した。
【0113】サンプル5 Ta(1)/CoFe(15)/Ta(15) (カッコ内の単位はnm) 素子の作成は実施例1の際と同様、図9の工程に従って
行った。最後に電極体Ta(5)/Cu(200)/Ta(50)を図9
(f)に示すように配置することにより、素子を完成さ
せた。また反強磁性体としてPtMn(50)を用いた。
【0114】作成した素子に対して外部から磁界を印可
し、電極体間の電気特性を、ゲート電界印可の下で評価
した。磁界の印可は細線の長手方向に平行に印可した。
【0115】ゲート電極を用いて、電界印可を-1Vから
5Vまで変化させ、その磁気抵抗変化を室温で測定した
ところ、電界印可がゼロの場合には両磁性層の磁化方向
の揃った場合に抵抗が、それ以外に比べて低くなる特性
を示している。電界を0から1V印可した場合には磁気
抵抗変化は複雑な振る舞いを示し、場合によって、磁化
方向の揃った場合に、必ずしも抵抗が低くならなかっ
た。さらに、電界を印可していくと、約5Vで磁気抵抗
変化が見られなくなった。これにより、電界印可によっ
て、磁気抵抗特性が制御できる。
【0116】サンプル5を加工した素子において室温で
観測された磁気抵抗変化率は約8%であった。
【0117】より顕著に効果を評価するため、低温下
(5K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高30
%であった。
【0118】ここでは、図9に示した工程により素子加
工を実現したが、これに限らずとも同様の構造を有する
素子が実現できれば、本発明は所望の効果を発揮するた
め、これに限らない。
【0119】また、ここでは磁性体としてCoFeを用いた
が、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金、あるいはFeCr、FeSiAl, FeSi, FeAl, FeCoSi,
FeCoAl, FeNiPt, FePd, FeRh, FeIr, FeRu, FePt, FeV
においても磁気抵抗変化が観測された。
【0120】また伝導体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0121】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0122】(実施例5)Si/SiO2基板上に炭素チュー
ブを真空漕内にて所望の位置に配置し、電極形状パター
ンをレジストにてあらかじめ形成する。この上に、SiO2
層を堆積し、その後リフトオフにて電極形状の反転パタ
ーンを形成した。
【0123】次に多元スパッタを用いて以下の要領でサ
ンプルを作製した。
【0124】サンプル6 AuCr(0あるいは0.5)/AlO(0.5)/CoFe(45)/Ta(15) (単位はnm) それから基本的な手法としては図9に示したフォトリソ
グラフィックな方法を用いて、最終的に図7(d)に示
すような素子を完成させた。非磁性絶縁体である熱酸化
のSiO2ゲート酸化膜は約100-300nmで、ゲート電極とし
てSi基板を利用した。
【0125】ここで、伝導体として単層炭素チューブを
用いて、磁性体間が最小部での長さ約150nm、幅・高さ
は炭素チューブの直径分に当たり、約3nmであった。伝
導体上の保護用の絶縁体としてSiO2(200nm)を用いた。
反強磁性体としてはPtMn(60)を、電極体としてはTa(5)/
Cu(200)/Ta(50)を用いて素子を完成させた。
【0126】なお、AlO( )の( )内の値は、酸化処理前
のAlの設計膜厚の合計値を示し、実際にはAlを0.3〜0.7
nm成膜後、酸素含有雰囲気中で酸化することを繰り返し
て作製した。本実施例では0.5nmのAlを酸化させて作
成している。
【0127】作成した素子に対して外部から磁界を印可
し、電極体間の電気特性を評価した。磁界の印可は細線
の長手方向に平行に印可した。
【0128】サンプル6を加工した素子において、室温
で磁気抵抗効果が観測された。
【0129】低温下(5K)にて行ったところ、磁気抵
抗変化率は最高20%であった。作成した素子に対して
外部から磁界を印可し、電極体間の電気特性を、ゲート
電界印可の下で評価した。磁界の印可は細線の長手方向
に平行に印可した。
【0130】ゲート電極を用いて、電界印可を-1Vから
5Vまで変化させ、その磁気抵抗変化を室温で測定した
ところ、電界印可がゼロの場合には両磁性層の磁化方向
の揃った場合に抵抗が、それ以外に比べて低くなる特性
を示している。電界を0から1V印可した場合には磁気
抵抗変化は複雑な振る舞いを示し、場合によって、磁化
方向の揃った場合に、必ずしも抵抗が低くならなかっ
た。さらに、電界を印可していくと、約5Vで磁気抵抗
変化が見られなくなった。これにより、電界印可によっ
て、磁気抵抗特性が制御できる。
【0131】また、ここでは磁性体としてCoFeを用いた
が、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金、あるいはNiFeCo-シアン錯体、あるいはFeN, Fe
TiN,FeAlN, FeSiN, FeTaN, FeCoN, FeCoTiN, FeCoAlSi
N, FeCoTaN、あるいはCoFeV,CoFePt, CoFeTa, CoFeBに
おいても磁気抵抗変化が観測された。
【0132】伝導体として、ここでは単層炭素チューブ
を用いたが、多層の炭素チューブを用いても同様の効果
が得られるため、これに限らない。この際のチューブの
幅は、2nm-30nm程度である。
【0133】また電極体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0134】また反強磁性体としては、PtMnだけでな
く、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても、磁気抵抗変
化が観測された。
【0135】あるいは反強磁性体の替わりに高保持力磁
性体である、CoPt, FePt, CoCrPt,CoTaPt, FeTaPt, FeC
rPtを配置しても実質上、磁性電極の一方が高保磁力を
有するため、所望の磁気抵抗変化が観測できた。
【0136】(実施例6)GaAs(001)基板上に多元分子
線エピタクシー手法を用いて以下の要領でサンプルを作
製した。
【0137】サンプル7 GaAs(100)/MnAs(15) サンプル8 GaAs(100)/MnAs(50) (単位はnm) 本サンプルでは、GaAs基板に対して、約600℃にてAs
フラックス照射による雰囲気下にて基板を清浄化させ、
その上にGaAs層をバッファー層として約600℃の高温
中にて堆積させ、一旦200〜250℃のもとで、わず
かのMnフラックス照射の後にMnAs層を堆積させた。堆積
したMnAsは(-1101)面を成長面としている。また堆積さ
せた膜の磁化測定から、両サンプルは共に磁化容易軸は
[-110]GaAs方位を有していることが確認された。
【0138】このサンプルに図9に示すようなフォトリ
ソグラフィックな手法を用い、マスク材としてポジレジ
ストを所望のパターン形状にて形成し、アルゴンイオン
照射によるドライエッティングを用いて、レジストパタ
−ン形状になるよう磁性体であるサンプル7、8の薄膜
に加工を施す。さらにその上に伝導体を堆積し、リフト
オフにより、所望の形状を得る。またここで場合により
伝導体をバリスティック伝導を司る形状にすることが必
要な場合には、さらにここで説明をしたようなフォトリ
ソグラフィックの手法を用いて、形状加工を行う。ま
た、電子ビームや収束型イオンビーム、走査型トンネル
電流観測装置付随の短針などの微細加工に適した関連装
置を用いて直接形状加工を行ってももちろん構わないこ
とも確認した。さらに場合によってパシベーションが必
要な場合には伝導体上に絶縁膜を堆積する。
【0139】ここで、用いた伝導体はAu(10nm)膜
で、マスク材としてポジレジストを、露光には電子露光
技術を用いた。伝導体は磁性電極間が最小部での長さ約
80nm、幅は最小部が約10nmにて加工を行った。絶縁膜は
SiO2 (100nm)を用いた。
【0140】次に、サンプル7およびサンプル8とも
に、反強磁性体としてPtMn(60)を堆積・加工を施し、電
極体として、Ta(5)/Pt(200)/Ta(50)を堆積・加工を施
し、図9(f)の構造を実現した。
【0141】外部から磁界を印可し、電極体間の電気特
性を評価した。
【0142】サンプル7およびサンプル8を加工した素
子において、磁気抵抗効果が観測された。
【0143】より顕著に効果を評価するため、室温下
(300K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率はサン
プル5において、最高10%、サンプル6において最高
11%であった。さらに低温下(5K)においては、磁
気抵抗変化率はサンプル7において最高18%、サンプ
ル8において最高20%であった。
【0144】さらに、サンプル8の構成にて、伝導体と
して単層炭素チューブを用い、磁性体間が最小部での長
さ約250nm、幅・高さが約20nmにて同様の図9(f)の
構成を実現し、電気特性の評価を行った。
【0145】本素子においても、磁気抵抗効果が観測さ
れた。
【0146】室温下(300K)にて行ったところ、磁
気抵抗変化率は最高13%、さらに低温下(5K)にお
いては、磁気抵抗変化率は最高22%であった。
【0147】ここでは、図9に示した工程により素子加
工を実現したが、これに限らずとも同様の構造を有する
素子が実現できれば、本発明は所望の効果を発揮するた
め、これに限らない。
【0148】また、ここでは磁性体としてマンガンプニ
クタイド(Mn-V族元素)であるMnAsを用いたが、同種の
MnSb、あるいはQDA (QはSc, Y, ランタノイド, Ti, Z
r, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれた少なくとも1種、AはC,
N, O, F, Sから選ばれた少なくとも1種、Dは、V、C
r、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた少なくとも1種)、ある
いはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN, AlBMnN等のRDA (Rは、B,
Al, Ga, Inから選ばれた1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni から選ばれた1種、AはAs, C, N, O, P,Sから選ば
れた1種)等に代表されるものを用いても磁気抵抗変化
が確認されている。
【0149】また伝導体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測された。
【0150】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0151】(実施例7)GaAs(001)方位基板上に多元
分子線エピタクシー手法を用いて以下の要領でサンプル
を作製した。
【0152】サンプル9 GaAs(100)/MnAs(15) サンプル10 GaAs(100)/MnAs(50) (単位はnm) 本サンプルでは、GaAs基板を約600℃にてAsフラック
ス照射による雰囲気中にて基板を清浄化させ、その上に
GaAs層をバッファー層として約600℃の高温中にて堆
積させ、さらに200〜250℃にてAsフラックスを少
量照射し、その後As照射に加えてMnを照射していくこと
でMnAs層を堆積させた。堆積したMnAsは(-1100)面を成
長面としている。堆積させた膜の磁化測定から、両サン
プルはともに、磁化容易軸は[110]GaAs方位を有してい
ることが確認された。
【0153】このサンプルのうちサンプル9に実施例5
に示したのと同様の工程によって、図9(f)の構造を
実現した。
【0154】用いた伝導体はAu(10nm)膜で、マスク
材としてポジレジストを、露光には電子露光技術を用い
た。伝導体は磁性電極間が最小部での長さ約80nm、幅は
最小部が約10nmにて加工を行った。絶縁膜はSiO2 (100
nm)を用いた。反強磁性体としてPtMn(60)を、電極体と
してTa(5)/Pt(200)/Ta(50)を用いた。
【0155】外部から磁界を印可し、電極体間の電気特
性を評価した。
【0156】サンプル7を加工した素子において、磁気
抵抗効果が観測された。
【0157】より顕著に効果を評価するため、室温下
(300K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高
13%、さらに低温下(5K)においては、磁気抵抗変
化率は最高25%であった。
【0158】一方で、サンプル10は磁化測定の結果か
ら、主として反強磁性体であることが分かった。そこ
で、サンプル8の膜を所望の形状にフォトリソグラフィ
ックな手法を用いて加工し、その上に磁性体としてCoFe
を堆積・加工し、伝導体としてAu(10nm)膜を用い、
マスク材としてはポジレジストを、露光には電子露光技
術を用いて、伝導体の長さ約80nm、幅は最小部が約10nm
にて加工を行った。その上に絶縁膜SiO2 (100nm)を堆
積した。電極体としてTa(5)/Pt(200)/Ta(50)を用いて、
図3(b)の構成を実現した。
【0159】ここでも外部から磁界を印可し、電極体間
の電気特性を評価した。
【0160】サンプル10を加工した素子において、磁
気抵抗効果が観測された。
【0161】室温下(300K)にて行ったところ、磁
気抵抗変化率は最高16%、さらに低温下(5K)にお
いては、磁気抵抗変化率は最高28%であった。
【0162】さらに、サンプル10の構成にて、伝導体
として単層炭素チューブを用い、磁性体間が最小部での
長さ約250nm、幅・高さが約20nmにて図3(b)の構成
を実現し、電気特性の評価を行った。
【0163】磁性体としてCoFeを、電極体としてはTa
(5)/Pt(200)/Ta(50)を用いた。
【0164】本素子においても、磁気抵抗効果が観測さ
れた。
【0165】室温下(300K)にて行ったところ、磁
気抵抗変化率は最高18%、さらに低温下(5K)にお
いては、磁気抵抗変化率は最高38%であった。
【0166】また、ここではサンプル9の磁性体として
MnAsを用いたが、同種のMnSb、あるいはQDA (QはSc,
Y, ランタノイド, Ti, Zr, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれ
た少なくとも1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少な
くとも1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた
少なくとも1種)、あるいはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN,AlB
MnN等のRDA (Rは、B, Al, Ga, Inから選ばれた1種、D
は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni から選ばれた1種、AはAs,
C, N, O, P, Sから選ばれた1種)等に代表されるものを
用いても磁気抵抗変化が確認される。
【0167】また、サンプル10のように成膜条件によ
り反強磁性を示すものとしてMnAsを用いたが、これは構
造的な歪み・圧力が磁性特性の変化に大きく作用してい
るものと思われる。よって、歪み・圧力誘起あるいはキ
ャリア注入によって引き起こされる反強磁性を有する物
質を、磁化回転抑制層として用いても本発明は実現でき
ることが確認された。
【0168】また、サンプル10において磁性体として
CoFeを用いたが、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、Co
Ni合金、NiFeCo合金を用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0169】また伝導体としては、主としてPtを用いた
が、Al、Ag、Cuを用いても磁気抵抗変化が観測された。
【0170】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0171】(実施例8)GaAs(001)方位基板上に多元
分子線エピタクシー手法を用いて以下の要領でサンプル
を作製した。実施例7にて示すように、サンプル10の
構成にて、伝導体として単層炭素チューブを用い、図3
(b)の構成した実施例7に示した磁気抵抗素子におい
て、図10の様に伝導体の一部に電界印可用のゲート電
極を、絶縁体を介して配置した(本構成は図7(a)の
構成に準じる)。本実施例でのd、Dの典型的な値は30
nm、250nmである。
【0172】室温下(300K)にて行ったところ、ゲ
ート電界ゼロの状態で磁気抵抗変化率は最高18%、ゲ
ート電界印可により図11のような電界効果を示し、磁
気抵抗変化もゲート電圧6Vにてゼロになった。
【0173】また、ここではサンプル7の磁性体として
MnAsを用いたが、同種のMnSb、あるいはQDA (QはSc,
Y, ランタノイド, Ti, Zr, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれ
た少なくとも1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少な
くとも1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた
少なくとも1種)、あるいはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN,AlB
MnN等のRDA (Rは、B, Al, Ga, Inから選ばれた1種、D
は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni から選ばれた1種、AはAs,
C, N, O, P, Sから選ばれた1種)等に代表されるものを
用いても磁気抵抗変化が確認される。
【0174】また、実施例7に示したように成膜条件に
より反強磁性を示すものとしてMnAsを用いたが、これは
構造的な歪み・圧力が磁性特性の変化に大きく作用して
いるものと思われる。よって、歪み・圧力誘起あるいは
キャリア注入によって引き起こされる反強磁性を有する
物質を、磁化回転抑制層として用いても本発明は実現で
きることが確認された。
【0175】また、サンプル10において磁性体として
CoFeを用いたが、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、Co
Ni合金、NiFeCo合金を用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0176】また伝導体としては、主としてPtを用いた
が、Al、Ag、Cuを用いても磁気抵抗変化が観測された。
【0177】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0178】(実施例9)GaAs(001)基板上に対してイ
オン注入手法を用いることにより、MnイオンのGaAs基板
中注入領域を作成した。Mnイオンはスパッタにて発生さ
せた。スパッタで生じたMnイオンをイオン加速部に引き
込み、さらに加速電圧100keV程度にて、GaAs基板
表面から約50nmまでの深さ領域に注入を施した。注入キ
ャリアはおよそ4×1020cm-3程度で、(Ga1-xMnx)Asとし
て換算したx量として約5.5%程度であると思われ
る。磁化測定から見積もられるキュリー温度は約100
Kであった。
【0179】このような強磁性を形成した基体上に、炭
素チューブを真空漕内にて所望の位置に配置し、その
後、一方の注入領域上にPtMn(50nm)を堆積・加工して、
図4(b)の構成を持つ素子を作成した。
【0180】伝導体である炭素チューブ上に絶縁膜SiO2
(100nm)を、また電極体としてはTa(5)/Pt(200)/Ta(5
0)を用いた。
【0181】外部から磁界を印可し、電極体間の電気特
性を評価した。
【0182】低温下(5K)にて測定を行ったところ、
磁気抵抗変化率は最高10%であった。
【0183】続いて、作成した本実施例のサンプルを加
工して作成した素子の伝導体である炭素チューブ上に保
護用の絶縁体膜SiO2 (100nm)のかわりに、電界印可用
のゲート電極を、絶縁体を介して配置した。用いた絶縁
体はフタロシアニン膜(50nm)、電極体としてTa(5)/Cu
(200)/Ta(50)を用いた。
【0184】ゲート電極を用いて、電界印可を-1Vから
5Vまで変化させ、その磁気抵抗変化を測定したとこ
ろ、電界印可がゼロの場合には両磁性層の磁化方向の揃
った場合に抵抗が、それ以外に比べて低くなる特性を示
している。電界を0から1V印可した場合には磁気抵抗
変化は複雑な振る舞いを示し、場合によって、磁化方向
の揃った場合に、必ずしも抵抗が低くならなかった。さ
らに、電界を印可していくと、約5Vで磁気抵抗変化が
見られなくなった。これにより、電界印可によって、磁
気抵抗特性が制御できる。
【0185】また、ここでは磁性体として(Ga,Mn)Asを
用いたが、ZnDOあるいはAlDNなどのQDA (QはSc, Y,
ランタノイド, Ti, Zr, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれた少
なくとも1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少なくと
も1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた少な
くとも1種)、あるいはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN, AlBMnN
等のRDA (Rは、B, Al, Ga, Inから選ばれた1種、D
は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni から選ばれた1種、AはAs,
C, N, O, P, Sから選ばれた1種)等に代表されるものを
用いても磁気抵抗変化が確認されている。
【0186】また伝導体としては、主としてCuを用いた
が、Al、Ag、Au、Ptを用いても磁気抵抗変化が観測され
た。
【0187】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0188】(実施例10)アセチレンガスを用いて電
気化学的にエッティングして作成した多孔性のSi基板上
に、Fe(50)を電子ビーム蒸着にてパターニングしたい所
望の場所に作りこんだ。このFe膜は炭素チューブ配向膜
の触媒として働く。主としてメタンガスによる炭素供給
を行い、CVD法を用いて作成した炭素チューブは、Fe
膜状に長手方向が膜面に対して立つように配向してい
る。また、配向した炭素チューブの先端には、触媒のFe
が付着していることが分かった。電子ビーム蒸着および
スパッタによりこの上にCoFe(50)/PtMn(50)/Ta(15)/Au
(200)を堆積させ、炭素チューブを用いた積層型素子を
作成した。
【0189】外部から磁界を印可し、電極体間の電気特
性を評価した。
【0190】加工した素子において、室温で磁気抵抗効
果が観測された。
【0191】より顕著に効果を評価するため、低温下
(5K)にて行ったところ、磁気抵抗変化率は最高9%
であった。
【0192】また、ここでは磁性体としてFeおよびFeCo
を用いたが、Ni、Co、またはNiCoFe合金を用いても、触
媒作用があるとともに磁気抵抗変化が確認されている。
【0193】また反強磁性体としては、PtMnを用いた
が、PtPdMn、FeMn、IrMn、NiMnを用いても磁気抵抗変化
が観測された。
【0194】あるいは反強磁性体の替わりに高保持力磁
性体である、CoPt, FePt, CoCrPt,CoTaPt, FeTaPt, FeC
rPtを配置しても実質上、磁性電極の一方が高保磁力を
有するため、所望の磁気抵抗変化が観測できた。
【0195】(実施例11)CMOS基板上に、図12に示
すような基本構成のメモリ素子で集積メモリを作製し
た。素子配列は、16×16素子のメモリを1ブロック
とし合計8ブロックとした。ここで、素子には、図13
の(b)構成で、 サンプル11 Ta(1)/CoFe(15)/Ta(15) を用いた。
【0196】サンプルの素子断面積は0.2μm×0.3μm
で、自由磁性層はNiFe(2)とし、形状は図23(a)と
している。
【0197】また、ワ−ド線およびビット線などは全て
Cuを用いた。
【0198】ワ−ド線とビット線の合成磁界により、8
つのブロックの、8素子にそれぞれの自由磁性層の磁化
反転を同時に行い、8ビットずつの信号を記録した。次
に、CMOSで作製されたFETのゲ−トをそれぞれのブロ
ックに付き1素子ずつONし、センス電流を流した。この
とき、各ブロック内でのビット線、素子、及びFETに発
生する電圧と、ダミ−電圧をコンパレ−タにより比較
し、それぞれの素子の出力電圧から、同時に8ビットの
情報を読みとった。
【0199】この際の自由磁性層の長軸と短軸の比は1.
5:1(長軸は0.2μm)とし、形状を図23(a)〜(e)
に変えた集積メモリを作製した。これらのメモリの記録
に要する消費電力は、図23の(b)〜(e)の形状では図
23(a)の形状の約3/5〜1/2程度であった。
【0200】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2つの磁性体が少なくとも1つの伝導体を介して接して
おり、2つの磁性体のうち、一方のみがを磁化回転抑制
層が接し、且つ前記伝導体を挟む2つの磁性体の磁化相
対角の変化により抵抗が変化することを特徴とする磁気
抵抗素子を構成することにより、前記磁化回転抑制層に
接していない磁性体を自由磁性体として情報を記録し読
み出す磁気メモリや、磁気抵抗効果部の抵抗変化を利用
した様々な磁気デバイスとして利用することができる。
このため、従来の情報通信端末などに使用される光磁気
ディスク、ハ−ドディスク、デジタルデ−タストリ−マ
(DDS)、デジタルVTR等の磁気記録装置の再生ヘッ
ド、またシリンダ−や、自動車などの回転速度検出用の
磁気センサ−、磁気メモリ(MRAM)、応力変化、加
速度変化などを検知する応力または加速度センサ−ある
いは熱センサ−や化学反応センサ−等の特性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗素子の構成図
【図2】本発明の磁気抵抗素子の動作説明図
【図3】本発明の磁気抵抗素子の構成図
【図4】本発明の磁気抵抗素子の構成図
【図5】本発明の磁気抵抗三端子素子の構成図
【図6】本発明の磁気抵抗三端子素子の動作説明図
【図7】本発明の磁気抵抗三端子素子の構成図
【図8】本発明の磁気抵抗素子の構成図
【図9】本発明の磁気抵抗素子の作成工程概略図
【図10】本発明の磁気抵抗素子の上面配置図
【図11】本発明の磁気抵抗素子の電流電圧特性図
【図12】本発明の磁気メモリの構成概略図
【図13】本発明の磁気メモリの磁気抵抗素子を含む構
成概略図
【図14】本発明の磁気メモリの磁気抵抗素子を含む構
成概略図
【図15】本発明の磁気メモリの磁気抵抗素子を含む動
作説明図
【図16】本発明の磁気メモリの磁気抵抗素子を含む動
作説明図
【図17】本発明の磁気メモリの磁気抵抗素子を含む構
成概略図
【図18】本発明の磁気メモリの構成概略図
【図19】本発明の磁気メモリの出力検出動作説明図
【図20】本発明の磁気メモリの構成概略図
【図21】本発明の磁気抵抗素子の動作説明図
【図22】本発明の磁気抵抗素子のMR特性を示す図
【図23】本発明の磁気抵抗素子の自由磁性層の面内形
状図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 10/32 H01L 27/10 447 H01L 27/105 G01R 33/06 R (72)発明者 杉田 康成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AD55 AD56 AD62 AD63 AD65 5D034 BA03 BA04 BA05 BA15 BB14 CA08 5E049 AA04 AC00 AC05 BA23 5F083 FZ10 GA09 GA30 JA36 JA37 JA38 JA39 JA40 JA56 JA58 JA60 PR03 PR22 PR40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの磁性体のうち、磁化回
    転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回転抑制層に接
    していない第2磁性体とが少なくとも1つの伝導体を介
    して接しており、且つ前記伝導体を挟む2つの磁性体の
    磁化相対角の変化により抵抗が変化することを特徴とす
    る磁気抵抗素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つの磁性体のうち、磁化回
    転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回転抑制層と絶
    縁体を挟むようにして配され、かつ前記磁化回転抑制層
    に接していない第2磁性体とが、少なくとも1つの伝導
    体を介して接しており、且つ前記伝導体を挟む2つの磁
    性体の磁化相対角の変化により抵抗が変化することを特
    徴とする特徴とする磁気抵抗素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの磁性体のうち、磁化回
    転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回転抑制層に接
    していない第2磁性体とが少なくとも1つの伝導体を介
    して接しており、前記伝導体の内少なくとも1つが、電
    子またはホ−ルの注入あるいは誘起により前記伝導体を
    挟む2つの磁性体間の電気抵抗が変化することを特徴と
    する磁気抵抗素子。
  4. 【請求項4】 前記磁化回転抑制層が、反強磁性体また
    は積層フェリ磁性体または高保持力磁性体から選ばれた
    少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の磁気抵抗素子。
  5. 【請求項5】 前記伝導体が、Si細線であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗素
    子。
  6. 【請求項6】 少なくとも2つの磁性体のうち、磁化回
    転抑制層が接した第1磁性体と前記磁化回転抑制層に接
    していない第2磁性体とが少なくとも1つの伝導体を介
    して積層体を構成しており、且つ前記伝導体を挟む2つ
    の磁性体の磁化相対角の変化により抵抗が変化すること
    を特徴とする磁気抵抗素子。
  7. 【請求項7】 前記伝導体が、炭素チューブであること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の磁気抵抗
    素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の磁気抵
    抗素子と、前記第2磁性体への磁界印可の手段と前記第
    2磁性体の磁化方向を読みとる手段とを、それぞれ複数
    個備えた磁気メモリであり、前記磁気メモリは半導体基
    板上に集積された半導体スイッチ素子上に配置され、少
    なくとも前記磁気メモリの読みとり時あるいは書き込み
    時に接続されていることを特徴とする磁気メモリ。
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