JP2003007989A - 画像記録媒体および製造方法 - Google Patents

画像記録媒体および製造方法

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JP2003007989A JP2001187876A JP2001187876A JP2003007989A JP 2003007989 A JP2003007989 A JP 2003007989A JP 2001187876 A JP2001187876 A JP 2001187876A JP 2001187876 A JP2001187876 A JP 2001187876A JP 2003007989 A JP2003007989 A JP 2003007989A
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Shinji Imai
真二 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極層に凸部が存在する画像記録媒体におい
ても、偽画像の記録および放電破壊を生じさせることな
く画像の画質の向上を図る。 【解決手段】 放射線画像記録媒体10の第1の電極層
11の凸部が存在する電極層部分11aを絶縁膜30を
設けることにより他の電極層部分11bと電気的に分離
させ、記録の際に第1の電極層11に印加される直流電
圧が上記電極層部分11aには印加されないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射された記録用
の電磁波に応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄
電部を有する画像記録媒体およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、照射された記録用の電磁波に
応じた量の電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部を有す
る画像記録媒体として、例えば、医療用放射線撮影等に
おいて、X線等の放射線に感応するセレン板等の光導電
体を有する放射線画像記録媒体(静電記録体)を感光体
として用い、該放射線画像記録媒体にX線を照射し、照
射された放射線の線量に応じた量の電荷を放射線画像記
録媒体内の蓄電部に蓄積せしめることにより、放射線画
像情報を静電潜像として記録すると共に、レーザビーム
或いはライン光で放射線画像情報が記録された放射線画
像記録媒体を走査することにより、前記放射線画像記録
媒体から放射線画像情報を読み取る方法が知られている
(例えば、米国特許第4535468号明細書等)。上記放射
線画像記録媒体を利用することにより被験者の受ける被
爆線量の減少、診断性能の向上等を図ることができる。
【0003】本願出願人は、特開平2000−105297号公報
や特願平10−271374号において、読出しの高速応答性と
効率的な信号電荷の取出しを両立させることを可能なら
しめる放射線画像記録媒体、並びに、この放射線画像記
録媒体に放射線画像情報を記録する記録装置および放射
線画像情報が静電潜像として記録された前記放射線画像
記録媒体から放射線画像情報を読み取る読取方法および
装置を提案している。
【0004】この特開平2000−105297号公報等に記載の
方法は、記録用の放射線またはこの放射線の励起により
発せられる光を透過する第1の電極層、放射線または上
記光の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光
導電層、潜像電荷に対しては略絶縁体として作用し、且
つ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては略導電体とし
て作用する電荷輸送層、および読取用の電磁波の照射を
受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、読取
用の電磁波を透過する第2の電極層をこの順に有して成
る放射線画像記録媒体を使用し、放射線画像記録媒体の
第1の電極層に記録用の放射線を照射し、照射された放
射線の線量に応じた量の電荷を記録用光導電層と電荷輸
送層との略界面に形成される蓄電部に蓄積せしめること
により、放射線画像情報を静電潜像として記録し、記録
された静電潜像を読取用の電磁波の照射により読み出し
て放射線画像情報を得るものである。
【0005】さらに、本出願人は上記第2の電極層が読
取用の電磁波を透過する多数の線状電極をストライプ状
に配列してなるストライプ電極である放射線画像記録媒
体も提案しており、この放射線画像記録媒体においては
ストライプ電極の各線状電極に応じた蓄電部に上記潜像
電荷を集中して蓄積することができるので画像の鮮鋭度
の向上を図ることができる。
【0006】上記のような放射線画像記録媒体において
は、第1の電極層が負の電位、第2の電極層が正の電位
となるように直流電圧が印加されるとともに、被写体を
透過した放射線が上記放射線画像記録媒体の第1の電極
層に照射されると、第1の電極層を透過した放射線の照
射により記録用光導電層において放射線の線量に応じた
電荷対が発生し、負の電荷が蓄電部に潜像電荷として蓄
積され、放射線画像が静電潜像として記録される。
【0007】そして、上記直流電圧の印加を停止し、第
1の電極層と第2の電極層とを短絡して電荷の再配列を
行なった後、上記放射線画像記録媒体の第2の電極層に
読取用の電磁波を照射すると、この電磁波は第2の電極
層を透過して読取用光導電層に照射され、読取用光導電
層において電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷
は電荷輸送層を通過して蓄電部に蓄積された負の電荷と
結合し、負の電荷は第2の電極層に帯電された正電荷と
再結合することによって放電が生じる。この放電により
第1の電極層と第2の電極層との間で発生した電圧変化
を電流検出アンプなどで電流変化として検出することに
より静電潜像の読取りが行なわれる。
【0008】ここで、上記のような放射線画像記録読取
装置で用いられる放射線画像記録媒体において、記録用
光導電層または読取用光導電層はa−Se(アモルファ
スセレン)などを材料とし、例えば、抵抗加熱蒸着法に
より形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように抵抗加熱蒸着法により記録用光導電層または読取
用光導電層を形成した場合には、突沸により記録用光導
電層または読取用光導電層内にa−Seの1mm程度の
固まりが含有され、その固まりにより記録用光導電層ま
たは読取用光導電層の表面に所定の範囲の凸部が存在す
ることになる。そして、この凸部の存在する記録用光導
電層または読取用光導電層の表面上には真空蒸着法など
により第1の電極層または第2の電極層が形成される
が、図5に示すように電極層表面にも凸部が存在するこ
とになる。このような凸部が電極層表面に存在した場
合、上記記録の際に第1の電極層41と第2の電極層4
5との間に高圧な直流電圧(5〜10V/μm)をかけ
ると上記凸部の周辺では正常な電界分布が形成されない
ため偽画像が記録されてしまうおそれがある。さらに、
このような偽画像の記録に止まらず電極層の放電破壊を
起こしてしまうおそれもある。上記のような現象が起き
ると、図6に示すように、読取られる放射線画像80に
は異常な電界分布に起因する偽画像80aおよび線状電
極の放電破壊による偽画像80bなどが現われてしま
い、正確な画像診断を行なうことが困難となる。上記偽
画像の発生等は上記直流電圧が3〜5V/μmと比較的
低電圧の場合には生じにくいが、このような直流電圧を
印加した場合には放射線画像記録媒体全体に形成される
電界分強度が弱くなってしまうため、読取られる放射線
画像全体に渡って画質の劣化が生じてしまう。
【0010】本発明は、上記のような問題に鑑みて、上
記突沸などにより記録用光導電層または読取用光導電層
内に生じたa−Seの固まりのため電極層に凸部が存在
する画像記録媒体においても、上記のような偽画像およ
び放電破壊を生じさせることなく読取られる画像の画質
の向上を図ることができる画像記録媒体およびその製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による画像記録媒
体は、記録用の電磁波を透過する第1の電極層、記録用
の電磁波を受けることにより導電性を呈する記録用光導
電層、記録用光導電層において発生した潜像電荷を蓄積
する蓄電部、読取用の電磁波の照射を受けることにより
導電性を呈する読取用光導電層、読取用の電磁波を透過
する第2の電極層をこの順に有してなる画像記録媒体に
おいて、第1の電極層および第2の電極層の少なくとも
一方に所定の範囲の凸部が存在し、凸部が存在する電極
層において、凸部を含む電極層部分が他の電極層部分と
電気的に分離していることを特徴とするものである。
【0012】上記「所定の範囲の凸部」とは、例えば、
図7に示すように電極層の表面からの高さhの10分の
1の高さにおける断面の直径dが0.5mm以上となる
ような部分を意味する。
【0013】また、上記「凸部を含む電極層部分」と
は、例えば、上記直径d+1mmからd+4mmの大き
さ円形範囲の電極層部分を意味する。
【0014】また、上記「凸部を含む電極層部分が他の
電極層部分と電気的に分離している」とは、上記記録の
際に第1の電極層と第2の電極層との間に直流電圧が印
加されたとき、凸部を含む電極層部分に該直流電圧が印
加されない程度に他の電極部分と絶縁されていることを
意味する。
【0015】また、凸部を含む電極層部分と他の電極層
部分とを電気的に分離するための絶縁膜を有するように
することができる。
【0016】上記「絶縁膜」は、上記直径d+1mmか
らd+4mmの大きさの円形のものとするのが望まし
い。
【0017】また、凸部が、記録用光導電層および読取
用光導電層の少なくとも一方に生じた突沸に起因するも
のである場合に適用可能である。
【0018】本発明による画像記録媒体製造方法は、記
録用の電磁波を透過する第1の電極層、記録用の電磁波
を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、記
録用光導電層において発生した潜像電荷を蓄積する蓄電
部、読取用の電磁波の照射を受けることにより導電性を
呈する読取用光導電層、読取用の電磁波を透過する第2
の電極層をこの順に有してなり、記録用光導電層の前記
第1の電極層と接する面および読取用光導電層の第2の
電極層と接する面の少なくとも一方に所定の範囲の凸部
が存在する画像記録媒体の製造方法において、凸部が存
在する光導電層の表面のうち凸部を含む一部の表面に絶
縁膜を形成し、絶縁膜の形成された光導電層の表面に電
極層を真空蒸着により形成することにより前記凸部を含
む一部の表面に形成される電極層部分を他の電極層部分
と電気的に分離することを特徴とする。
【0019】ここで、上記「凸部を含む一部の表面」と
は、上記直径d+1mmからd+4mmの大きさの円形
範囲の表面とするのが望ましい。また、前記凸部の検出
は視認により行なってもよいしセンサなどで自動的に行
なうようにしてもよい。
【0020】また、「絶縁膜を形成する」とは、例え
ば、凸部を含む一部の表面に絶縁材料からなるマスクシ
ールを貼付するようにしてもよいし、絶縁膜材料を塗布
して形成するようにしてもよい。
【0021】また、上記画像記録媒体は、上記各層以外
の層を設けたものとしてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明による画像記録媒体によれば、該
画像記録媒体の第1の電極層および第2の電極層の少な
くとも一方に所定の範囲の凸部が存在した場合に、凸部
が存在する電極層において、凸部を含む電極層部分が他
の電極層部分と電気的に分離するようにしたので、該凸
部を含む電極層に起因する異常な電界分布の形成を回避
することができ、偽画像の記録および放電破壊を防止し
診断画像としての画質の向上を図ることができる。
【0023】また、凸部を含む電極層部分と他の電極層
部分とを電気的に分離するために絶縁膜を設けるように
した場合には、簡易な構成にて実現が可能である。
【0024】本発明による画像記録媒体製造方法によれ
ば、凸部が存在する光導電層の表面のうち凸部を含む一
部の表面に絶縁膜を形成し、絶縁膜の形成された光導電
層の表面に電極層を真空蒸着により形成することにより
前記凸部を含む一部の表面に形成される電極層部分を他
の電極層部分と電気的に分離するようにしたので、容易
に上記電気的な分離を実現することが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明の画像記録媒
体製造方法により製造された放射線画像記録媒体を利用
した放射線画像記録読取装置の具体的な実施の形態の概
略構成を示す図であり、図2は図1に示す放射線画像記
録媒体の下面図である。
【0026】この放射線画像記録媒体10は、記録用の
放射線(例えばX線等。以下記録光という)L1を透過す
る第1の電極層11、この第1の電極層11を透過した
記録光L1の照射を受けることにより導電性を呈する記録
用光導電層12、潜像電荷(例えば負電荷)に対しては
略絶縁体として作用し、かつ、該潜像電荷と逆極性の輸
送電荷(上述の例においては正電荷)に対しては略導電
体として作用する電荷輸送層13、読取用の電磁波(以
下読取光という)L2の照射を受けることにより導電性を
呈する読取用光導電層14、読取光L2を透過する第2の
電極層15をこの順に積層してなるものである。なお、
放射線画像記録媒体10は読取光L2を透過する支持体上
に第2の電極層15から順に形成されるものであるが、
図1においては支持体は図示省略している。
【0027】本実施の形態において利用される放射線画
像記録媒体10は、図1に示すように記録用光導電層1
2内にその製造過程(抵抗加熱蒸着)において突沸によ
り生じたa−Seの固まり50に起因して凸部が第1の
電極層11に存在するものである。従って、本実施の形
態に利用される放射線画像記録媒体10は、以下のよう
に製造することによって上記凸部の存在する第1の電極
層部分11aと他の第1の電極層部分11bとを電気的
に分離したものである。
【0028】本実施の形態において利用される放射線画
像記録媒体10は、図3(A)のように支持体20上に
第2の電極層15、読取用光導電層14、電荷輸送層1
3および記録用光導電層14をこの順に積層した後、記
録用光導電層12の表面に存在する凸部を含む所定の範
囲にマスクシール30を貼付する。凸部は視認により検
出されてもよいし、その他センサなどで自動的に検出さ
れるようにしてもよい。また、凸部として認識されるた
めの条件は、例えば、凸部の高さhの10分の1の高さ
における凸部の断面の直径dが0.5mm以上とするの
が望ましい。そして、マスクシール30の材料は、電極
層部分11aと電極層部分11bとを電気的に分離する
絶縁膜であれば如何なるものでもよい。また、マスクシ
ール30は、上記直径d+1mmからd+4mmの大き
さの円形であることが望ましい。
【0029】次に、図3(B)に示すようにマスクシー
ル30が貼付された記録用光導電層11の表面に真空蒸
着法により第1の電極層11を形成する。上記のように
第1の電極層11を形成することにより、第1の電極層
部分11aと電極層部分12aはマスクシール30を介
して電気的に分離された状態となる。
【0030】また、記録用光導電層12の物質として
は、アモルファスセレン(a−Se)、PbO,PbI
等の酸化鉛(II)やヨウ化鉛(II)、Bi12(G
e,Si)O20,Bi/有機ポリマーナノコン
ポジット等のうち少なくとも1つを主成分とする光導電
性物質が適当である。
【0031】電荷輸送層13の物質としては、例えば第
1の電極層11に帯電される負電荷の移動度と、その逆
極性となる正電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば
10 以上、望ましくは10以上)ポリN−ビニ
ルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−
ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−
4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の
有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、PUK)分散物、Clを10〜2
00ppmドープしたa−Se等の半導体物質が適当で
ある。特に、有機系化合物(PVK、TPD、ディスコ
ティック液晶等)は光不感性を有するため好ましく、ま
た、誘電率が一般に小さいため電荷輸送層13と読取用
光導電層14の容量が小さくなり読取時の信号取出効率
を大きくすることができる。なお、「光不感性を有す
る」とは、記録光L1や読取光L2の照射を受けても殆ど導
電性を呈するものでないことを意味する。
【0032】読取用光導電層14の物質としては、a−
Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシ
アニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium ph
talocyanine)、VoPc(phaseII of Vanadyl phthal
ocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)等のう
ち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適で
ある。
【0033】記録用光導電層12の厚さは、記録光L1を
十分に吸収できるようにするには、50μm以上100
0μm以下であるのが好ましく、本例においては約 500
μmとしている。また電荷輸送層13と読取用光導電層
14との厚さの合計は記録用光導電層12の厚さの1/
2以下であることが望ましく、また薄ければ薄いほど読
取時の応答性が向上するので、例えば1/10以下、さら
には1/20以下等にするのが好ましい。
【0034】第1の電極層11および第2の電極層15
としては、例えば、透明ガラス板上に導電性物質を塗布
したネサ皮膜等が適当である。
【0035】第2の電極層15の電極は、図2に示すよ
うに多数のエレメント(線状電極)16aをストライプ
状に配列したストライプ電極16として形成されてい
る。エレメント16aの間15aは、例えば、カーボン
ブラック等の顔料を若干量分散させたポリエチレン等の
高分子材料を充填したものとし、読取光L2に対して遮光
性を有するものとされている。
【0036】支持体としては有機ポリマー材料を使用す
ることができ、例えば、ポリメチルメタクリレート(P
MMA)などを使用することができる。
【0037】次に、本実施の形態の放射線画像記録読取
装置について、図1を参照しながら説明する。この放射
線画像記録読取装置は、放射線画像記録媒体10、電流
検出回路70、記録光照射手段90および読取光照射手
段93とからなる。
【0038】第1の電極層11の上面側には被写体9が
配設されており、被写体9には記録光LIを透過する透過
部9aと透過しない遮断部(遮光部)9bが存在する。
記録光照射手段90は記録光L1を被写体9に一様に爆射
するものである。
【0039】読取光照射手段93は、ライン状に略一様
な読取光L2をストライプ電極16の各エレメント16a
と概略直交させつつ、エレメント16aの長手方向(図
2における副走査方向)に走査露光するものである。な
お、この読取光L2による走査露光は副走査に対応する。
この走査露光においては、連続光を照射してもよいし、
パルス光を照射するようにしてもよい。
【0040】電流検出回路70は、蓄電部19に蓄積さ
れた潜像電荷の量に応じたレベルの画像信号を得るもの
であり、ストライプ電極16の各エレメント16a毎に
接続された電流検出アンプ71を多数有している。電流
検出アンプ71は、オペアンプ71a,積分コンデンサ
71bおよびスイッチ71cから成る。放射線画像記録
媒体10の第1の電極層11はスイッチ73の一方およ
び電源72の負極に接続されている。電源72の正極は
スイッチ73の他方に接続されている。各オペアンプ7
1aの非反転入力端子(+)がスイッチ73の一端に共
通に接続され、反転入力端子(−)がエレメント16a
に夫々個別に接続されている。
【0041】スイッチ73は、記録時には電源72に接
続され、オペアンプのイマジナリーショートを介して、
第1の電極層11とストライプ電極16との間に、電源
72による所定の直流電圧が印加される。
【0042】一方、読取時には、スイッチ73は第1の
電極層11に接続されて第1の電極層とストライプ電極
16とがオペアンプのイマージナリーショートを介して
短絡された状態で、ライン状の読取光L2がストライプ電
極16に露光されることにより、各電流検出アンプ71
は、各エレメント16aに流れる電流を、接続された各
エレメント16aについて同時に検出する。なお、電流
検出回路70や電流検出アンプ71の構成は、この例に
限定されるものではなく、種々のものを使用することが
できる。
【0043】以下、上記構成の放射線画像記録読取装置
において、放射線画像記録媒体10に画像情報を静電潜
像として記録し、さらに記録された静電潜像を読み出す
方法について説明する。最初に静電潜像記録過程につい
て、図4に示す電荷モデルを参照しつつ説明する。な
お、記録光L1によって記録用光導電層12内に生成され
る負電荷および正電荷を、図面上では−または+を丸で
囲んで表すものとする。また、放射線画像記録媒体10
の支持体は図示省略するものとする。
【0044】上記構成の放射線画像記録読取装置におい
て、放射線画像記録媒体10に静電潜像を記録する際に
は、先ずスイッチ73を電源72に切り換え、第1の電
極層11とストライプ電極16との間に直流電圧を印加
し、両者を帯電させる。これにより、第1の電極層11
とストライプ電極16との間には略Uの字状の電界が形
成され、記録用光導電層12の大部分の所は概略平行な
電場が存在するが、光導電層12と電荷輸送層13との
界面、すなわち蓄電部19には電界が存在しない部分が
生じる。そして、このUの字状の電界がエレメント16
aの長さ方向に連続した電界分布が形成される(図4
(A))。
【0045】ここで、本実施の形態において利用される
放射線画像記録媒体10は、上記のように記録用光導電
層12内で突沸により生じたa−Seの固まり50に起
因する第1の電極層11の凸部において、電極層部分1
1aと電極層部分11bとをマスクシール30を介して
電気的に分離しているので、電極層部分11aには直流
電圧が印加されない。
【0046】次に放射線を被写体9に爆射し、被写体9
の透過部9aを通過した被写体9の放射線画像情報を担
持する記録光L1を放射線画像記録媒体10に照射する。
すると、放射線画像記録媒体10の記録用光導電層12
内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が上述の電
界分布に沿って蓄電部19に移動する(図4(B))。
一方、記録用光導電層12内で発生した正電荷は第1の
電極層11に向かって高速に移動し、第1の電極層11
と記録用光導電層12との界面で電源72から注入され
た負電荷と電荷再結合し消滅する。また、記録光L1は被
写体9の遮光部9bを透過しないから、放射線画像記録
媒体10の遮光部9bの下部にあたる部分は何ら変化を
生じない(図4(B),(C))。
【0047】ここで、上記のように電極層部分11aに
は直流電圧が印加されないため、第1の電極層11の凸
部による異常な電界分布の形成を回避することができ、
このことによって生じる偽画像の記録を回避することが
できる。なお、上記電極層部分11aに応じた記録用光
導電層12には、電極層部分11a周辺の電極層部分1
1bによって生じる電気力線の廻り込みがあるため、低
電圧(3〜5V/μm)が印加された状態と同じような
状態となり、画質の劣化はあるものの偽画像ではない正
常な画像が記録されることになる。また、この画質の劣
化を回避するため、予め求めたゲインテーブルなどを利
用して補正するようにしてもよい。
【0048】このようにして、被写体9に記録光L1を爆
射することにより、被写体像に応じた電荷を記録用光導
電層12と電荷転送層13との界面である蓄電部19に
蓄積することができるようになる。この蓄積される潜像
電荷(負電荷)の量は被写体9を透過し放射線画像記録
媒体10に入射した放射線の線量に略比例するので、こ
の潜像電荷が静電潜像を担持することとなり、該静電潜
像が放射線画像記録媒体10に記録される。
【0049】次に、本実施の形態の放射線画像記録読取
装置における静電潜像読取過程について説明する。
【0050】放射線画像記録媒体10から静電潜像を読
み取る際には、先ずスイッチ73を第1の電極層11に
接続し、第1の電極層11とストライプ電極16とをオ
ペアンプ71aのイマジナリショートを介して短絡し、
電荷の再配列を行う。次いで、エレメント16aの長手
方向(図2における副走査方向)に読取光照射手段93
を副走査することにより、ライン状の読取光L2で放射線
画像記録媒体10を走査露光する。この読取光L2の走査
露光により副走査位置に対応する読取光L2が入射した光
導電層14内に正負の電荷対が発生する。
【0051】蓄電部19とストライプ電極16との間
は、非常に強い電場(強電界)が形成されており、ま
た、電荷輸送層13は正電荷に対しては導電体として作
用するものであるから、読取用光導電層14に生じた正
電荷は蓄積部19の潜像電荷に引きつけられるように電
荷輸送層13の中を急速に移動し、蓄電部19で潜像電
荷と電荷再結合をし消滅する。一方、読取用光導電層1
4に生じた負電荷は第1の電極層11、ストライプ電極
16の正電荷と電荷再結合し消滅する。上記電荷再結合
による第1の電極層11とストライプ電極16との間の
電圧変化を電流検出アンプ71により電流変化として検
出する。この読取りの際に放射線画像記録媒体10内を
流れる電流は、潜像電荷すなわち静電潜像に応じたもの
であるから、この電流を電流検出アンプ71により検出
することにより、静電潜像を読み取る、すなわち静電潜
像を表す画像信号を取得することができる。
【0052】本発明による画像記録媒体を適用した上記
放射線画像記録媒体10によれば、該放射線画像記録媒
体10の第1の電極層11および第2の電極層15の少
なくとも一方に所定の範囲の凸部が存在し、凸部が存在
する電極層において、凸部を含む電極層部分が他の電極
層部分と電気的に分離するようにしたので、該凸部を含
む電極層に起因する異常な電界分布の形成を回避するこ
とができ、偽画像の記録および放電破壊を防止し診断画
像としての画質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像記録媒体を適用した放射線画
像記録媒体を利用した放射線画像記録読取装置の概略構
成図
【図2】図1に示す放射線画像記録媒体の下面図
【図3】本発明による画像記録媒体製造方法を適用した
放射線画像記録媒体製造方法を説明する図
【図4】図1に示す放射線画像記録読取装置における放
射線画像の記録過程を説明する図
【図5】従来技術における放射線画像記録媒体の突沸に
よる第1の電極層の凸部について説明する図
【図6】図5に示す放射線画像記録媒体を読取ったとき
の放射線画像を示す図
【図7】図5に示す凸部についての詳細説明図
【符号の説明】
9 被写体 10,40 放射線画像記録媒体 11,41 第1の電極層 12,42 記録用光導電層 13,43 電荷輸送層 14,44 読取用光導電層 15,45 第2の電極層 16,46 ストライプ電極 19,49 蓄電部 20,47 支持体 30 絶縁膜 70 電流検出回路 71 電流検出アンプ 71a オペアンプ 71b 積分コンデンサ 71c スイッチ 72,48 電源 73 スイッチ 80 放射線画像 80a,80b 偽画像 90 記録光照射手段 93 読取光照射手段 L1 記録用の電磁波(記録光) L2 読取用の電磁波(読取光)
フロントページの続き Fターム(参考) 2G083 AA03 BB01 CC10 DD20 EE02 2G088 EE01 FF02 GG21 JJ05 JJ09 JJ37 4M118 AA05 AB01 CA15 CB05 FB03 FB09 FB23 FB25 FB30 GA10 5C024 AX11 AX17 CY47 GZ36 HX17 HX35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用の電磁波を透過する第1の電極
    層、前記記録用の電磁波を受けることにより導電性を呈
    する記録用光導電層、該記録用光導電層において発生し
    た潜像電荷を蓄積する蓄電部、読取用の電磁波の照射を
    受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、前記
    読取用の電磁波を透過する第2の電極層をこの順に有し
    てなる画像記録媒体において、 前記第1の電極層および第2の電極層の少なくとも一方
    に所定の範囲の凸部が存在し、 該凸部が存在する前記電極層において、該凸部を含む電
    極層部分が他の電極層部分と電気的に分離していること
    を特徴とする画像記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記凸部を含む電極層部分と前記他の電
    極層部分とを電気的に分離するための絶縁膜を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記凸部が、前記記録用光導電層および
    前記読取用光導電層の少なくとも一方に生じた突沸に起
    因するものであることを特徴とする請求項1または2記
    載の画像記録媒体。
  4. 【請求項4】 記録用の電磁波を透過する第1の電極
    層、前記記録用の電磁波を受けることにより導電性を呈
    する記録用光導電層、該記録用光導電層において発生し
    た潜像電荷を蓄積する蓄電部、読取用の電磁波の照射を
    受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、前記
    読取用の電磁波を透過する第2の電極層をこの順に有し
    てなり、前記記録用光導電層の前記第1の電極層と接す
    る面および前記読取用光導電層の前記第2の電極層と接
    する面の少なくとも一方に所定の範囲の凸部が存在する
    画像記録媒体の製造方法において、 前記凸部が存在する前記光導電層の表面のうち該凸部を
    含む一部の表面に絶縁膜を形成し、 該絶縁膜の形成された前記光導電層の表面に前記電極層
    を真空蒸着により形成することにより前記凸部を含む一
    部の表面に形成される電極層部分を他の電極層部分と電
    気的に分離することを特徴とする画像記録媒体製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160067895A (ko) * 2013-12-25 2016-06-14 디아이씨 가부시끼가이샤 자외선 경화형 점착제 조성물, 점착 필름, 및, 점착 필름의 제조 방법

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