JP2003006181A - 電磁波解析装置および電磁波解析プログラム - Google Patents

電磁波解析装置および電磁波解析プログラム

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JP2003006181A JP2001193224A JP2001193224A JP2003006181A JP 2003006181 A JP2003006181 A JP 2003006181A JP 2001193224 A JP2001193224 A JP 2001193224A JP 2001193224 A JP2001193224 A JP 2001193224A JP 2003006181 A JP2003006181 A JP 2003006181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不均一セルを用いた電磁波解析の誤差を低減
させる。 【解決手段】 セルサイズ判断手段2は、解析領域1に
設定された各計算位置P1,P2に関し、周囲のセルの
サイズの同一性を判断する。第1の計算手段3は、セル
サイズ判断手段2において周囲のセルのサイズが同じで
あると判断された計算位置P1における電磁界を、第1
の計算手法で計算する。第2の計算手段4は、セルサイ
ズ判断手段2において周囲のセルのサイズが異なると判
断された計算位置P2における電磁界を、第1の計算手
法よりも少ない誤差で計算可能な第2の計算手法で計算
する。出力手段5は、第1の計算手段と第2の計算手段
とにより計算された各計算位置における電磁界の値を出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマックスウェル方程
式を時間と空間について差分法で解く電磁波解析装置お
よび電磁波解析プログラムに関し、特に空間を不均一な
サイズのセルに分割してマックスウェル方程式の解を求
める電磁波解析装置および電磁波解析プログラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電磁波の過渡的な挙動を、電子計算機を
使った数値計算によって解析する方法の一つに時間領域
差分法(Finite-Difference Time-Domain Method、以下
FDTD法という)がある。この手法は、マックスウェ
ル方程式を時間と空間について差分法で解く方法であ
り、適用範囲が広いこと、計算精度や計算効率が良好で
あることなどから、今日幅広く利用されている。FDT
D法については、「K.S.Yee, "Numerical solution of
initial boundary value problems involving Maxwell'
s equations in isotropic media,"IEEE Trans. AP-14,
pp.302-307, 1966.」や「A.Taflove, Computational E
lectrodynamics, MA, Artech House, 1995.」に詳し
い。
【0003】FDTD法は、マックスウェル方程式の2
つの回転の式を、時間tと空間(x−y−z空間)につ
いて差分法で解く方法である。以下に、マックスウェル
方程式について説明する。なお、以下の式において、E
xは電界のx軸方向の成分、Eyは電界のy軸方向の成
分、Ezは電界のz軸方向の成分、Hxは磁界のx軸方
向の成分、Hyは磁界のy軸方向の成分、Hzは磁界の
z軸方向の成分、μは透磁率、εは誘電率、σは電気伝
導率である。
【0004】1次元(X軸方向に伝搬する電磁波)のマ
ックスウェル方程式は、次の式で表される。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】2次元(X軸、Y軸方向に伝搬する電磁
波)のマックスウェル方程式は、TM波(Transverse Ma
gnetic wave)については次の式で表される。
【0008】
【数3】
【0009】
【数4】
【0010】
【数5】
【0011】2次元(X軸、Y軸方向に伝搬する電磁
波)のマックスウェル方程式は、TE波(Transverse El
ectric wave)については次の式で表される。
【0012】
【数6】
【0013】
【数7】
【0014】
【数8】
【0015】3次元のマックスウェル方程式は、次の式
で表される。
【0016】
【数9】
【0017】
【数10】
【0018】
【数11】
【0019】
【数12】
【0020】
【数13】
【0021】
【数14】
【0022】FDTD法では、通常、解析領域を直方体
のセル(差分格子)に分割することにより、空間的な離
散化を行う。このとき、セルの大きさが小さいほど、電
磁波の過渡的な挙動が急激に変わる領域においても、少
ない誤差で計算することができる。
【0023】ところが、空間を均一なセルで一様に分割
した場合、しばしば多大なセル数を必要とし、計算時間
や計算機メモリの増加を引き起こす。そこで、大きさの
異なるセルを組み合わせて用いるいわゆる不均一なセル
で解析領域を分割することにより、セル数を節約するこ
とがたびたび行われる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、解析領域をサ
イズが不均一なセルで分割した場合、セルサイズが相異
なる領域の境界(以下、セルサイズ境界という)におい
て、誤差が増加することが知られている。
【0025】すなわち、セルサイズ境界では、隣接する
セルに基づいた差分近似の中心位置とセルサイズ境界の
位置とがずれてしまう。この位置のずれに基づく差分近
似の打ち切り誤差が、電磁波解析における誤差の増加を
招いている。
【0026】セルサイズが同一の領域では、差分近似の
打ち切り誤差は2次のオーダであるが、セルサイズ境界
における差分近似の打ち切り誤差は1次のオーダであ
る。これは、解析対象よっては、計算制度を著しく低下
させる要因となる。
【0027】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、不均一セルを用いた電磁波解析の誤差を低減
させた電磁波解析装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、図1に示すような電磁波解析装置が提供
される。本発明に係る電磁波解析装置は、解析領域1を
複数のセルに分割し、セル毎の電磁界の過渡的な挙動を
数値計算するものである。
【0029】本発明の電磁波解析装置は、セルサイズ判
断手段2、第1の計算手段3、第2の計算手段4および
出力手段5を有している。セルサイズ判断手段2は、解
析領域1に設定された各計算位置P1,P2に関し、周
囲のセルのサイズの同一性を判断する。第1の計算手段
3は、セルサイズ判断手段2において周囲のセルのサイ
ズが同じであると判断された計算位置P1における電磁
界を、第1の計算手法で計算する。第2の計算手段4
は、セルサイズ判断手段2において周囲のセルのサイズ
が異なると判断された計算位置P2における電磁界を、
第1の計算手法よりも少ない誤差で計算可能な第2の計
算手法で計算する。出力手段5は、第1の計算手段と第
2の計算手段とにより計算された各計算位置における電
磁界の値を出力する。
【0030】このような電磁波解析装置によれば、サイ
ズの同じセルサイズが均一な領域内の計算位置において
は、セルサイズ判断手段2によって、周囲のセルのサイ
ズが同一であると判断される。すると、その計算位置の
電磁界は、第1の計算手段3により、第1の計算手法で
計算される。一方、異なるサイズのセル同士の隣接する
計算位置では、セルサイズ判断手段2によって、周囲の
セルのサイズが異なると判断される。すると、その計算
位置の電磁界は、第2の計算手段4により、第1の計算
手法よりも誤差の少ない第2の計算手法で計算される。
第1の計算手段3および第2の計算手段4で計算された
電磁界の値は、出力手段5によって出力される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の原理構成図であ
る。本発明に係る電磁波解析装置は、電磁波の挙動を数
値計算する場合に、マックスウェル方程式を時間と空間
について差分法で解くものである。差分法では、解析領
域1を複数のセルに分割し、セル毎の電磁界の過渡的な
挙動を数値計算するものである。
【0032】本発明の電磁波解析装置は、セルサイズ判
断手段2、第1の計算手段3、第2の計算手段4および
出力手段5を有している。セルサイズ判断手段2は、解
析領域1に設定された各計算位置P1,P2に関し、周
囲のセルのサイズの同一性を判断する。
【0033】たとえば、セルサイズ判断手段2は、解析
領域1に設定された座標軸毎に、隣接するセルの各軸方
向の幅の同一性を判断する。すなわち、セルサイズ判断
手段2は、ある軸方向に隣接するセル同士のその軸方向
へのセルの幅が同じであれば、その軸方向への電磁波解
析においては、周囲のセルのサイズが同一であるものと
判断する。一方、セルサイズ判断手段2は、ある軸方向
に隣接するセル同士のその軸方向へのセルの幅が異なれ
ば、その軸方向への電磁波解析においては、周囲のセル
のサイズが異なるものと判断する。
【0034】第1の計算手段3は、セルサイズ判断手段
2において周囲のセルのサイズが同じであると判断され
た計算位置P1における電磁界を、第1の計算手法で計
算する。たとえば、第1の計算手段3は、電界または磁
界の偏微分係数を算出する際に、陰的スキーム(陰解法
に基づいた計算手法)を用いず、既に算出されている磁
界の値から算出する。
【0035】第2の計算手段4は、セルサイズ判断手段
2において周囲のセルのサイズが異なると判断された計
算位置P2における電磁界を、第1の計算手法よりも少
ない誤差で計算可能な第2の計算手法で計算する。
【0036】たとえば、第2の計算手段4は、周囲のセ
ルのサイズが異なる計算位置の電磁界の偏微分係数を算
出する際に、高次の陰的スキームを用いて算出する。こ
のとき、第2の計算手段4は、周囲のセルのサイズが異
なる計算位置の周囲の電磁界の微分係数を前記第1の計
算手段3から取得し、第1の計算手段3で計算された電
磁界の微分係数を用いて、陰的スキームの解を求める。
【0037】出力手段5は、第1の計算手段3と第2の
計算手段4とにより計算された各計算位置における電磁
界の値を出力する。このような電磁波解析装置によれ
ば、セルサイズが均一な領域内の計算位置においては、
セルサイズ判断手段2によって、周囲のセルのサイズが
同一であると判断される。すると、その計算位置の電磁
界は、第1の計算手段3により、第1の計算手法で計算
される。一方、異なるサイズのセル同士の隣接する計算
位置では、セルサイズ判断手段2によって、周囲のセル
のサイズが異なると判断される。すると、その計算位置
の電磁界は、第2の計算手段4により、第1の計算手法
よりも誤差の少ない第2の計算手法で計算される。第1
の計算手段3および第2の計算手段4で計算された電磁
界の値は、出力手段5によって出力される。
【0038】このように、本発明では、セルの大きさが
相異なる領域が存在する場合、セルの大きさが均一の領
域における電磁界の計算式と、異なる大きさのセルの境
界における電磁界の計算式とが異なる。セルの中心を磁
場の計算位置とし、セル同士の境界を電界の計算位置と
した場合、たとえば、以下の計算式で電磁界を求め出す
ことができる。
【0039】ここでは、簡単のため1次元問題について
考える。また、電気伝導率σは0とする。電磁波解析シ
ミュレーションにおける時刻Δt(時間刻み幅)×n
(nは0以上の整数)までの電磁界の過渡的変化が計算
されているときに、時刻Δt×(n+1)までの電磁界
を求めるときの計算式を以下に示す。
【0040】なお、時刻Δt×nを単にnと表し、時刻
Δt×(n+1)をn+1と表し、時刻Δt×(n+1
/2)をn+1/2と表すものとする。各物理量の右上
に、その物理量の計算時刻(シミュレーション上の時
刻)を示す。
【0041】また、iは0以上の整数であり、i番目の
セルの始点位置を示している。i+Δx(x軸方向の空
間刻み幅:セルサイズ)は、i+1番目のセルの始点位
置である。i+1/2は、i番目のセルの中心位置であ
る。各物理量の右下に、その物理量の計算位置を示す。
【0042】まず、時刻n+1/2における磁界は、
【0043】
【数15】
【0044】で算出される。式(15)における電界の
偏微分係数は、
【0045】
【数16】
【0046】で算出される。また、時刻n+1の電界
は、
【0047】
【数17】
【0048】で算出される。式(17)における磁界の
偏微分係数は、セルサイズが均一な領域においては、
【0049】
【数18】
【0050】で算出される。式(18)の差分近似式の
打ち切り誤差は2次のオーダである。打ち切り誤差の詳
細は後述する。また、セルサイズ境界における偏微分係
数は、
【0051】
【数19】
【0052】で算出される。なお、A、B、Cは、以下
の通りである。
【0053】
【数20】
【0054】
【数21】
【0055】
【数22】
【0056】式(19)の差分近似式の打ち切り誤差は
3次のオーダである。打ち切り誤差の詳細は後述する。
なお、セルサイズ境界における偏微分係数を求める場
合、始めにセルサイズ境界以外の場所における空間につ
いての偏微分係数を式(16)および式(18)を用い
て差分近似する。次にセルサイズ境界上における空間に
ついての偏微分係数を式(19)を用いて差分近似す
る。
【0057】なお、式(15)から式(22)に示した
計算は、ある特定の軸方向(ここではx方向)に着目
し、E(電界)がセルの端、H(磁界)がセルの中心に配置
した場合に成立する。E(電界)がセルの中心、H(磁界)
がセルの端に配置してある場合は、式(15)から式
(22)の各式のEとHならびにεとμを入れ替えれば
よい。
【0058】このように、本発明によれば、セルの大き
さが相異なる領域の境界上における空間についての偏微
分係数は、式(19)を用いて差分近似しているため、
差分近似の打ち切り誤差は2次のオーダとなる。なお、
それ以外の場所における空間についての偏微分係数を差
分近似する場合には、従来と同様の式(16)および式
(18)を用いるが、これは中心差分であることが保証
されるので、差分近似の打ち切り誤差は常に2次のオー
ダとなる。
【0059】これにより、打ち切り誤差の増加を防ぐこ
とができる。すなわち、不均一セルを用いた電磁波解析
全体としての計算精度が向上する。ここで、上記計算式
の導出方法について説明する。
【0060】FDTD法による差分近似を行う場合、関
数f(x)について、次のテーラー級数を考える。
【0061】
【数23】
【0062】
【数24】
【0063】式(23)から式(24)を減算し、f’
について解くと、
【0064】
【数25】
【0065】となる。ここで、δは、クロネッカーのデ
ルタである。すなわち、(Δxi−Δxi-1)=0のとき
δ(Δxi−Δxi-1)=0であり、(Δxi−Δxi-1
≠0のときδ(Δxi−Δxi-1)=1である。O(Δx
m)は、Δxに関してm次のオーダの項を表している。
Δxは、十分小さな値(1未満)であるため、ある項の
次数が高いほど、その項の値は小さな値となる。
【0066】なお、式(23)〜式(25)は、空間に
ついての差分近似を考察しているが、時間についても同
様である。すなわち、x座標を時間tに置き換え、Δx
を電磁波解析における時間刻み幅Δtに置き換え、計算
位置iを時刻nに置き換えればよい。ここで、時間刻み
幅Δtは常に一定であるものとする。すると、(Δt i
−Δti-1)=0、すなわちδ=0である。
【0067】以上のテーラー級数の式に基づいて、ま
ず、セルサイズが均一な場合の計算式を求める。図2
は、均一セルにおける電磁界計算位置の配置図である。
図2では、電界計算位置21を黒棒で示し、磁界計算位
置22を白棒で示している。図2に示すように、電界計
算位置21と磁界計算位置22とが、X軸上に交互に配
置されている。この例では、隣接する2つの電界計算位
置21に挟まれる領域がセルである。従って、電界計算
位置21の間隔が空間刻み幅(セルサイズ)Δxであ
る。
【0068】均一セルの場合には、複数の電界計算位置
21は等間隔に配置されている。隣接する電界計算位置
21の中間に、磁界計算位置22が配置されている。な
お、i番目のセルの中央に配置された磁界計算位置22
は、「i+1/2」で表すものとする。
【0069】空間のセルのサイズが均一な場合、(Δx
i−Δxi-1)=0となる。すなわち、δ=0である。従
って、均一セルの場合には、式(1)、式(2)に示し
た1次元のマックスウェル方程式に対して、時間と空間
とに関して式(25)に基づく差分法を適用すると、
【0070】
【数26】
【0071】
【数27】
【0072】
【数28】
【0073】
【数29】
【0074】となる。このように、解析対象となる空間
を均一なサイズのセルで一様に分割した場合、電磁界成
分の時間と空間についての偏微分係数は、式(27)お
よび式(29)に示す中心差分で近似され、打ち切り誤
差は2次のオーダである。
【0075】一方、大きさの異なるセルが存在する場
合、セルの大きさが相異なる領域の境界上での偏微分係
数は、空間についての差分近似が中心差分からずれる。
図3は、不均一セルにおける電磁界計算位置の配置図で
ある。図3では、電界計算位置23を黒棒で示し、磁界
計算位置24を白棒で示している。図3に示すように、
電界計算位置23と磁界計算位置24とが、X軸上に交
互に配置されている。この例では、隣接する2つの電界
計算位置23に挟まれる領域がセルである。
【0076】図3では、電界計算位置23の間隔が不定
であり、不均一なセルが形成されている。図3の例で
は、i−1番目のセルの電界計算位置(i−1)とi番
目のセルの電界計算位置(i)との距離よりも、i番目
のセルの電界計算位置(i)とi+1番目のセルの電界
計算位置(i+1)との距離の方が長い。すなわち、i
−1番目のセルのセルサイズΔxi-1とi番目のセルの
セルサイズΔxiとは異なる大きさである。すなわち、
電界計算位置(i)は、セルサイズ境界である。
【0077】セルサイズ境界である電界計算位置(i)
における磁界の偏微分係数は、i−1番目のセルの中心
に設定された磁界計算位置(i−1/2)とi+1番目
のセルの中心に設定された磁界計算位置(i+1/2)
とに基づいて計算される。ところが、電界計算位置
(i)は、磁界計算位置(i−1/2)と磁界計算位置
(i+1/2)との中点とずれている。
【0078】そのため、i番目のセルの電界計算位置
(i)での磁界の偏微分係数を求める式(29)は、以
下の式(30)に置き換えられる。
【0079】
【数30】
【0080】式(30)に示すように、セルサイズが不
均一な場合、打ち切り誤差が1次のオーダになってしま
う。この打ち切り誤差の増加は、解析対象によっては著
しい計算誤差の原因となる。
【0081】そこで、本発明では、打ち切り誤差を低減
する方法として、高次の差分近似を用いる方法を部分的
に適用する。高次の差分近似については、「W.J.Goedhe
er and J.H.H.M.Potters,"A compact finite differenc
e scheme on a non-equidistance mesh,"Journal of Co
mputational Physics, Vol. 61, pp.269-279, 1985.」
や「A.Taflove, Advances in Computational Electro-
dynamics, MA, ArtechHouse, pp.71, 1998.」に説明さ
れている。
【0082】本発明では、高次の陰的スキームによる差
分近似を、以下のようにして導出した。まず、次のテー
ラー級数を考える。
【0083】
【数31】
【0084】
【数32】
【0085】
【数33】
【0086】
【数34】
【0087】{式(31)}−{式(32)}から、
【0088】
【数35】
【0089】を得る。同様に、{式(33)}−{式
(34)}から、
【0090】
【数36】
【0091】を得る。{式(35)}−{式(36)}
×{(Δxi−Δxi-1)/8}から、
【0092】
【数37】
【0093】を得る。{式(33)}×Δxi-1+{式
(34)}×Δxiから、
【0094】
【数38】
【0095】を得る。{式(37)}×Δxi-1Δxi
{式(38)}×{(−2Δxi 2+5ΔxiΔxi-1−2
Δxi-1 2)/24}から、
【0096】
【数39】
【0097】を得る。式(39)の両辺を{(Δxi-1
+Δxi-1)Δxi-1 Δxi-1}/2で割って整理する
と、
【0098】
【数40】
【0099】となる。なお、A,B,Cは、式(20)
〜式(22)に示した通りである。ここで、均一セルで
あればδ=0となり、電界および磁界のそれぞれに関し
て、
【0100】
【数41】
【0101】
【数42】
【0102】が得られる。なお、
【0103】
【数43】
【0104】である。式(40)、式(41)および式
(42)による電磁波解析を行えば、打ち切り誤差は、
式(41)と式(42)とを用いた均一セルでは4次の
オーダとなる。不均一セルでは、セルサイズ境界におい
て式(40)が適用され、部分的に3次のオーダとな
る。すなわち、従来の方法に比べて打ち切り誤差を低減
させることが可能となる。
【0105】なお、式(40)、式(41)および式
(42)は陰解法である。すなわち、1つの式の中の複
数の項に、同じ時刻の異なる計算位置の偏微分係数が含
まれている。そのため、任意の偏微分係数を算出するに
は、以下の式(44)で表現される連立一次方程式を解
く必要が生じる。
【0106】
【数44】
【0107】このような連立方程式の解を、解析領域の
すべてに関して求めると、計算時間の増加を招いてしま
う。そこで、式(40)を局所的に適用することを考え
る。はじめに、セルサイズ境界以外の偏微分係数を式
(29)により、2次のオーダの打ち切り誤差で算出す
る。式(29)は、すでに求められている磁界の値か
ら、直接算出することができる。
【0108】次に、セルサイズ境界上の偏微分係数を式
(40)により算出する。このとき、式(40)の左辺
の第1項および第3項は、式(29)によりすでに計算
されているので、式(40)の左辺の第2項を直ちに計
算することができる。
【0109】なお、式(40)の左辺の第1項、第3項
は、打ち切り誤差が2次のオーダで計算されているの
で、式(40)の左辺の第2項の打ち切り誤差も2次の
オーダである。
【0110】式(40)の左辺の第2項を算出する式
は、以下のようになる。
【0111】
【数45】
【0112】式(45)から3次のオーダの項の計算を
省くことで、式(19)が得られる。このように、本発
明では、セルサイズ境界に限定して高次元の差分近似法
を適用する。これにより、計算時間の増加を最小限に抑
えながら、打ち切り誤差を低減させることが可能とな
る。
【0113】なお、上記の説明では簡単のために、1次
元(x軸方向に伝搬する電磁波)の場合について説明し
たが、この手法は、2次元や3次元にも容易に拡張する
ことができる。
【0114】また、セルサイズが連続して変化する場合
についても適用可能である。ただし、セルサイズが連続
して変化する場合には、式(19)を計算するために連
立一次方程式を解く必要がある。
【0115】以下に、本発明を実現するためのコンピュ
ータについて具体的に説明する。図4は、本発明の実施
の形態に用いるコンピュータのハードウェア構成例を示
す図である。コンピュータ100は、CPU(Central P
rocessing Unit)101によって装置全体が制御されて
いる。CPU101には、バス107を介してRAM(R
andom Access Memory)102、ハードディスクドライブ
(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理
装置104、入力インタフェース105、および通信イ
ンタフェース106が接続されている。
【0116】RAM102は、CPU101に実行させ
るOS(Operating System)のプログラムやアプリケーシ
ョンプログラムの少なくとも一部が一時的に格納され
る。また、RAM102には、CPU101による処理
に必要な各種データが格納される。HDD103は、O
Sやアプリケーションプログラムが格納される。
【0117】グラフィック処理装置104には、モニタ
11が接続されている。グラフィック処理装置104
は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ1
1の画面に表示させる。入力インタフェース105に
は、キーボード12とマウス13とが接続されている。
入力インタフェース105は、キーボード12やマウス
13から送られてくる信号を、バス107を介してCP
U101に送信する。
【0118】通信インタフェース106は、ネットワー
ク10に接続されている。ネットワーク10は、たとえ
ばインターネットのような広域ネットワークである。通
信インタフェース106は、ネットワーク10を介し
て、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0119】以上のようなハードウェア構成によって、
本実施の形態の処理機能を実現することができる。たと
えば、電磁波解析プログラムをコンピュータ100に実
行させることにより、コンピュータ100を電磁波解析
装置として機能させることができる。
【0120】図5は、電磁波解析装置として動作するコ
ンピュータの機能ブロック図である。コンピュータ10
0には、入力装置12aと出力装置11aとが接続され
ている。
【0121】入力装置12aは、キーボード12やマウ
ス13などのデータを入力するための機器である。ユー
ザは、入力装置12aを介して、電磁波解析の初期値を
入力することができる。
【0122】出力装置11aは、モニタ11などのデー
タ出力機器である。コンピュータ100で計算された電
磁界の過渡的な挙動を示す情報は、出力装置11aを介
して出力される。
【0123】コンピュータ100は、初期値設定部11
1,電磁界データ記憶部112、セルサイズ判定部11
3、および電磁界計算部114で構成される。初期値設
定部111は、入力装置12aから入力された電磁波解
析の初期値を、電磁界データ記憶部112に設定する。
初期値としては、解析領域の定義(セルサイズ、誘電
率、透磁率、電気伝導率など)や、電磁界の初期状態な
どが設定される。
【0124】電磁界データ記憶部112は、たとえば、
コンピュータ100のRAM102内の記憶領域であ
る。電磁界データ記憶部112は、初期値設定部111
によって設定された初期値や、電磁界計算部114によ
って計算された電磁界の過渡的な挙動を示す情報を保持
する。
【0125】セルサイズ判定部113は、電磁界データ
記憶部112に設定されたセルサイズの情報を取得し、
セルサイズ境界を判定する。セルサイズ判定部113
は、セルサイズ境界の場所を、電磁界計算部114に通
知する。
【0126】電磁界計算部114は、電磁界データ記憶
部112に設定された電磁界データに基づいて、電磁界
の過渡的な挙動を計算する。電磁界計算部114は、計
算結果を、逐一電磁界データ記憶部112に格納する。
また、所定の時間分の計算が終了すると、電磁界計算部
114は、電磁界の過渡的な挙動を示す情報を、解析結
果として出力装置11aに対して出力する。解析結果
は、時間刻み幅毎の各時刻における所定の計算位置での
磁界や電界の値である。
【0127】図6は、本実施の形態による電磁波解析処
理のフローチャートである。以下に、図6に示す処理を
ステップ番号に沿って説明する。 [ステップS11]初期値設定部111は、入力装置1
2aからの入力に応じて初期設定を行う。初期設定の内
容は、セル数、セルサイズ、各セルの材料定数(誘電率
ε、透磁率μ、電気伝導率σなど)、境界条件(吸収境
界条件、電気壁境界条件など)、励振条件(波源の位
置、波形など)、解析終了時間、時間刻み幅などの設定
ならびに電磁界計算のための係数の算出である。
【0128】なお、このとき、電磁波解析シミュレーシ
ョンの時刻Tを0に設定する。 [ステップS12]セルサイズ判定部113は、初期設
定で設定された各セルに関して、セルサイズを判定す
る。セルサイズの判定により、両側のセルサイズが等し
い電界配置地点(電界の計算位置)と、両側のセルサイ
ズが異なる電界配置地点とが区別される。
【0129】[ステップS13]電磁界計算部114
は、両側のセルサイズが等しい電界配置地点における磁
界の偏微分係数を、式(18)によって計算する。 [ステップS14]電磁界計算部114は、両側のセル
サイズが異なる電界配置地点における磁界の偏微分係数
を、式(19)によって計算する。
【0130】[ステップS15]電磁界計算部114
は、ステップS13,S14で計算した磁界の偏微分係
数を用いて、式(17)によって電界の計算を行う。 [ステップS16]電磁界計算部114は、境界条件に
依存した電界を、別途その条件式に基づいて計算を行
う。その後、電磁界計算部114は、時刻TをΔT/2
だけ進める。
【0131】[ステップS17]電磁界計算部114
は、式(15)および(16)による磁界の計算を行
う。 [ステップS18]電磁界計算部114は、境界条件に
依存した磁界を、別途その条件式に基づいて計算を行
う。その後、電磁界計算部114は、時刻TをΔT/2
だけ進める。
【0132】[ステップS19]電磁界計算部114
は、時刻Tが、あらかじめ設定した解析終了時刻Tmax
を超えたか否か判断する。時刻Tが解析終了時刻Tmax
を超えた場合には、処理がステップS20に進められ
る。時刻Tが解析終了時刻Tmaxを超えていない場合に
は、処理がステップS13に進められる。
【0133】[ステップS20]電磁界計算部114
は、計算結果を出力装置11aへ出力する。以上のよう
な処理により、様々な環境での電磁波の挙動を計算する
ことができる。以下に、電磁波解析の計算事例について
説明する。
【0134】[平面波の伝播]まず、平面波の伝搬につ
いての計算事例を説明する。図7は、平面波の伝搬を計
算するモデルを示す図である。図7では、右方向がx軸
の正、上方向がy軸の正、紙面手前方向がz軸の正であ
る。ここでは、2次元TE波を扱うものとする。図7に
おいて格子状に表されたセルの辺上に電界Ex、Eyが
配置され、セルの中心に磁界Hzが配置されている。
【0135】解析領域30は、セルサイズの大きな領域
31とセルサイズの小さな領域32とで構成される。領
域31のセルサイズはΔxC×Δy、領域32のセルサ
イズはΔxF×Δyである。セルサイズの異なる2つの
領域31,32は、セルサイズ境界33で接している。
【0136】Y方向の終端には電気壁境界条件を設定
し、X方向の終端はセルサイズ境界から十分遠方になる
ようにしてある。これは、X方向の終端からの反射の影
響を除去するためである。
【0137】セルサイズ境界は、電磁波解析の計算のた
めに解析領域に便宜的に設けられたものであり、解析対
象自身の特性ではない。そのため、解析領域に電磁波を
伝搬させた場合、計算上、セルサイズ境界からの反射波
が検出されないことが理想である。
【0138】そこで、セルサイズ境界から−X方向に十
分に離れた地点において、電界Eyをガウス波で励振
し、パルスを+X方向へ伝搬させ、セルサイズ境界にお
ける反射量を計算した。Δy=Δxc=1.0mm、ΔxF
0.1 mmの場合(Δxc/ΔxF=10)の反射特性は、以
下の通りである。
【0139】図8は、セルサイズ境界における反射特性
を示す図である。図8では、横軸に周波数(GHz)を
示し、縦軸に反射量(dB)を示している。反射量の数
値は、−120dBに近いほどセルサイズ境界からの反
射が少ないことを意味している。従来手法の反射特性は
実線41で表し、本発明の実施の形態に基づく手法の反
射特性は、点線42で表している。
【0140】図8からも分かるように、本実施の形態に
よれば、従来手法に比べ反射量が20〜40dB低減で
きていることがわかる。これは、セルサイズ境界上の電
界Eyを計算する際に、打ち切り誤差が低減され領域の
不連続性が緩和されたからであると考えられる。
【0141】なお、この特性は、Δy=Δxc=1.0mm、
ΔxF=0.025mmの場合(Δxc/ΔxF=40)でもほと
んど変わらない。 [パッチアンテナの反射特性]次に、パッチアンテナの
反射特性の解析結果について説明する。
【0142】図9は、パッチアンテナの平面図である。
図9の例では、解析領域50内にパッチアンテナ51が
配置されている。解析領域50は、縦横118.0mmの正方
形の領域である。パッチアンテナ51の先端部は、縦横
共に11.8mmの大きさであり、解析領域50の4方の縁か
ら50.0mm離れている。
【0143】パッチアンテナ51は、幅1.8mmの信号線
52で外部に接続される。パッチアンテナ51は、信号
線52との接続部において、信号線52の両側に深さ4.
0mm、幅1.0mmの溝が形成されている。
【0144】なお、パッチアンテナ51が形成されてい
る基板の厚さは0.8mm、比誘電率は3.274であるものとす
る。図9に示したパッチアンテナ51は、社団法人電子
情報通信学会マイクロ波シミュレータ研究会において規
範問題とされているマイクロストリップ給電パッチアン
テナである。たとえば、「並木武文, 坂口拓史, 伊藤公
一, “FDTD法を用いたパッチアンテナ解析における計算
精度についての一考察,”信学技法, AP99-12, pp.17-2
2, May 1999.」や「田口光雄, “アンテナ設計から見た
電磁界シミュレータの使い方と評価,” 信学誌, vol.8
3, no.11, pp.878-883, Nov. 2000.」において、パッチ
アンテナ51を用いたシミュレーション例が詳しく説明
されている。
【0145】本実施の形態では、このパッチアンテナ5
1を計算するために、不均一セルを使って領域分割し、
計算モデルを作成する。図10は、パッチアンテナの計
算モデルの一例を示す図である。図中、右方向がx軸の
正、上方向がy軸の正、紙面手前方向がz軸の正であ
る。
【0146】ここで、放射パッチであるパッチアンテナ
51の端部近傍は、電磁界の特異性を考慮して非常に微
細なセルに分割してある。セルの分割手法に関しては、
「E.M.Daniel and C.J.Railton, "Fast finite differe
nce time domain analysis of microstrip patch anten
nas,"IEEE AP-S Digest, pp.414-417, 1991.」や「大西
輝夫, 柏達也, 内藤行雄, 細矢良雄, “同軸給電パッチ
アンテナのFD-TD解析における効率化の一検討,”信学総
大, B-1-128, 1997.」で説明されている。
【0147】Z方向についても同様に、パッチアンテナ
51の近傍は非常に微細なセルに分割している。図10
の計算モデルにおける全セル数は76380個である。図1
1は、図10の計算モデルにおける最小ならびに最大セ
ルサイズを示す図である。x軸方向のセルサイズΔXの
最小値(Minimum cell)は、0.200mmである。x軸方向の
セルサイズΔXの最大値(Maximum cell)は、2.000mmで
ある。y軸方向のセルサイズΔYの最小値(Minimum cel
l)は、0.050mmである。y軸方向のセルサイズΔYの最
大値(Maximum cell)は、2.000mmである。z軸方向のセ
ルサイズΔZの最小値(Minimum cell)は、0.069mmであ
る。z軸方向のセルサイズΔZの最大値(Maximum cell)
は、1.200mmである。
【0148】また、解析領域の終端にはMurの1次の吸
収境界条件を設定した。Murの1次の吸収境界条件に関
しては、「G.Mur,"Absorbing Boundary Conditions for
the finite-difference approximation of the time-d
omain electromagnetic fieldequations,"IEEE Trans.E
MC-23, pp.377-382, 1981.」で説明されている通りであ
る。
【0149】このようなパッチアンテナ51のサンプル
を用意し、そのサンプルを用いて反射特性を測定すると
共に、本実施の形態における解析手法と従来の解析手法
とにより反射特性を計算した。
【0150】図12は、図10に示す計算モデルの反射
特性の計算結果と測定結果とを示す図である。図12で
は、横軸に周波数(GHz)を示し、縦軸に反射量(d
B)を示している。サンプルによる測定結果を破線61
で表し、本発明の実施の形態に基づく手法による計算結
果を点線62で表し、従来手法による計算結果を実線6
3で表している。
【0151】図12からも分かるように、本発明の実施
の形態に基づく手法で電磁波解析を行えば、従来に比べ
て、測定結果に近い計算結果を得ることができる。な
お、測定値の信頼性については、十分に検討してある。
測定値の信頼性の検討内容は、「並木武文, 坂口拓史,
伊藤公一, “FDTD法を用いたパッチアンテナ解析におけ
る計算精度についての一考察,”信学技法, AP99-12, p
p.17-22, May 1999.」(以下、この文献を「計算精度考
察例」と呼ぶ)に説明されているものと同様である。
【0152】ここで、図12に示した反射特性から共振
周波数を抽出し、測定値に対する計算値の相対誤差を算
出した。図13は、共振周波数と相対誤差を示す図であ
る。測定値に基づく共振周波数(Resonant frequency)
は、7.0100GHzである。従来の手法の計算値に基づく
共振周波数は6.8624GHzであり、相対誤差(Relative
error)は2.10%である。本発明の実施の形態に係る手法
の計算値に基づく共振周波数は6.9756GHzであり、相
対誤差は0.49%である。
【0153】図12、図13から明らかなように、図1
0の計算モデルを用いた場合、本手法によって大幅な精
度改善が図れることがわかる。今回の計算で必要とした
CPU時間とメモリサイズを以下に示す。
【0154】図14は、計算に使用されたCPU時間と
メモリサイズとを示す図である。従来の手法で使用した
CPU時間は493秒であり、使用したメモリサイズは5.5
MBである。本発明の実施の形態の手法で使用したCP
U時間は666秒であり、使用したメモリサイズは6.4MB
である。
【0155】なお、計算には、ワークステーション(CP
U:UltraSPARC II 360MHz)を使用した。本発明による手
法の場合、通常のFDTD法と比較して、CPU時間は
約1.35倍、メモリは1.16倍増加している。しかし、その
精度改善効果からすれば問題となる程度ではないと考え
られる。
【0156】前記の計算精度考察例における通常のFD
TD法を用いた同様の検討では、不均一セルを使用した
場合は、共振周波数を相対誤差1.0%以下で算出すること
が出来なかった。そして、共振周波数を相対誤差1.0%以
下で算出するためには、莫大な数の微細な均一セルを使
用しなければならなかった。この場合、ほぼ同性能のワ
ークステーションを使用して、CPU時間が600分以
上、メモリが250MB必要であった。これらの結果を鑑
みれば、本発明による手法の有効性は明らかである。
【0157】なお、上記の処理機能は、コンピュータに
よって実現することができる。その場合、電磁波解析装
置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提
供される。そのプログラムをコンピュータで実行するこ
とにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで
読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気
記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ
などがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置
(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テー
プなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versa
tile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、
CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD
−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁
気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disc)などがあ
る。
【0158】プログラムを流通させる場合には、たとえ
ば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM
などの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラム
をサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネッ
トワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピ
ュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0159】プログラムを実行するコンピュータは、た
とえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしく
はサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自
己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自
己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型
記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラ
ムに従った処理を実行することもできる。また、コンピ
ュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送さ
れる毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を
実行することもできる。
【0160】(付記1) 解析領域を複数のセルに分割
し、セル毎の電磁界の過渡的な挙動を数値計算する電磁
波解析装置において、前記解析領域に設定された各計算
位置に関し、周囲のセルのサイズの同一性を判断するセ
ルサイズ判断手段と、前記セルサイズ判断手段において
周囲のセルのサイズが同じであると判断された計算位置
における電磁界を、第1の計算手法で計算する第1の計
算手段と、前記セルサイズ判断手段において周囲のセル
のサイズが異なると判断された計算位置における電磁界
を、前記第1の計算手法よりも少ない誤差で計算可能な
第2の計算手法で計算する第2の計算手段と、前記第1
の計算手段と前記第2の計算手段とにより計算された前
記各計算位置における電磁界の値を出力する出力手段
と、を有することを特徴とする電磁波解析装置。
【0161】(付記2) 前記第2の計算手段は、前記
第2の計算手法として、陰的スキームを用いることを特
徴とする付記1記載の電磁波解析装置。 (付記3) 前記第2の計算手段は、前記陰的スキーム
により、周囲のセルのサイズが異なる計算位置の電磁界
の偏微分係数を算出することを特徴とする付記2記載の
電磁波解析装置。
【0162】(付記4) 前記第1の計算手段は、周囲
のセルのサイズが同じである計算位置の電磁界の偏微分
係数を計算し、前記第2の計算手段は、周囲のセルのサ
イズが異なる計算位置の周囲の電磁界の微分係数を前記
第1の計算手段から取得し、前記第1の計算手段で計算
された電磁界の微分係数を用いて、前記陰的スキームの
解を求めることを特徴とする付記3記載の電磁波解析装
置。
【0163】(付記5) 前記セルサイズ判断手段は、
解析領域に設定された座標軸毎に、隣接するセルの各軸
方向の幅の同一性を判断することを特徴とする付記1記
載の電磁波解析装置。
【0164】(付記6) 解析領域を複数のセルに分割
し、セル毎の電磁界の過渡的な挙動を数値計算するため
の電磁波解析プログラムにおいて、コンピュータに、前
記解析領域に設定された各計算位置に関し、周囲のセル
のサイズの同一性を判断し、周囲のセルのサイズが同じ
であると判断された計算位置における電磁界を、第1の
計算手法で計算し、周囲のセルのサイズが異なると判断
された計算位置における電磁界を、前記第1の計算手法
よりも少ない誤差で計算可能な第2の計算手法で計算
し、前記第1の計算手段と前記第2の計算手段とにより
計算された前記各計算位置における電磁界の値を出力す
る、処理を実行させることを特徴とする電磁波解析プロ
グラム。
【0165】(付記7) 前記第2の計算手法として、
陰的スキームを用いることを特徴とする付記6記載の電
磁波解析プログラム。 (付記8) 第2の計算手法による計算の際には、前記
陰的スキームにより、周囲のセルのサイズが異なる計算
位置の電磁界の偏微分係数を算出することを特徴とする
付記7記載の電磁波解析プログラム。
【0166】(付記9) 前記第1の計算手法による計
算の際には、周囲のセルのサイズが同じである計算位置
の電磁界の偏微分係数を計算し、前記第2の計算手段
は、周囲のセルのサイズが異なる計算位置の周囲の電磁
界の微分係数を前記第1の計算手段から取得し、前記第
1の計算手段で計算された電磁界の微分係数を用いて、
前記陰的スキームの解を求めることを特徴とする付記8
記載の電磁波解析プログラム。
【0167】(付記10) 前記セルサイズ判断手段
は、解析領域に設定された座標軸毎に、隣接するセルの
各軸方向の幅の同一性を判断することを特徴とする付記
6記載の電磁波解析プログラム。
【0168】(付記11) 解析領域を複数のセルに分
割し、セル毎の電磁界の過渡的な挙動を数値計算するた
めの電磁波解析プログラムを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体において、前記コンピュータに、前
記解析領域に設定された各計算位置に関し、周囲のセル
のサイズの同一性を判断し、周囲のセルのサイズが同じ
であると判断された計算位置における電磁界を、第1の
計算手法で計算し、周囲のセルのサイズが異なると判断
された計算位置における電磁界を、前記第1の計算手法
よりも少ない誤差で計算可能な第2の計算手法で計算
し、前記第1の計算手段と前記第2の計算手段とにより
計算された前記各計算位置における電磁界の値を出力す
る、処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0169】(付記12) 解析領域を複数のセルに分
割し、セル毎の電磁界の過渡的な挙動を数値計算するた
めの電磁波解析方法において、前記解析領域に設定され
た各計算位置に関し、周囲のセルのサイズの同一性を判
断し、周囲のセルのサイズが同じであると判断された計
算位置における電磁界を、第1の計算手法で計算し、周
囲のセルのサイズが異なると判断された計算位置におけ
る電磁界を、前記第1の計算手法よりも少ない誤差で計
算可能な第2の計算手法で計算し、前記第1の計算手段
と前記第2の計算手段とにより計算された前記各計算位
置における電磁界の値を出力する、ことを特徴とする電
磁波解析方法。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、周囲の
セルのサイズが異なる計算位置における電磁界を、他の
計算位置よりも少ない誤差の計算手法で計算するように
したため、セルのサイズが切り替わるセルサイズ境界に
おける計算誤差を減少させることができ、むやみに計算
量を増大させることなく、誤差の少ない電磁波解析を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】均一セルにおける電磁界計算位置の配置図であ
る。
【図3】不均一セルにおける電磁界計算位置の配置図で
ある
【図4】本発明の実施の形態に用いるコンピュータのハ
ードウェア構成例を示す図である。
【図5】電磁波解析装置として動作するコンピュータの
機能ブロック図である。
【図6】本実施の形態による電磁波解析処理のフローチ
ャートである。
【図7】平面波の伝搬を計算するモデルを示す図であ
る。
【図8】セルサイズ境界における反射特性を示す図であ
る。
【図9】パッチアンテナの平面図である。
【図10】パッチアンテナの計算モデルの一例を示す図
である。
【図11】図10の計算モデルにおける最小ならびに最
大セルサイズを示す図である。
【図12】図10に示す計算モデルの反射特性の計算結
果と測定結果とを示す図である。
【図13】共振周波数と相対誤差を示す図である。
【図14】計算に使用されたCPU時間とメモリサイズ
とを示す図である。
【符号の説明】
1 解析領域 2 セルサイズ判断手段 3 第1の計算手段 4 第2の計算手段 5 出力手段 10 ネットワーク 11 モニタ 12 キーボード 13 マウス 100 コンピュータ 101 CPU 102 RAM 103 ハードディスクドライブ 104 グラフィック処理装置 105 入力インタフェース 106 通信インタフェース 107 バス
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月9日(2002.4.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】セルサイズが同一の領域では、差分近似の
打ち切り誤差は2次のオーダであるが、セルサイズ境界
における差分近似の打ち切り誤差は1次のオーダであ
る。これは、解析対象よっては、計算精度を著しく低下
させる要因となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】セルサイズ境界である電界計算位置(i)
における磁界の偏微分係数は、i−1番目のセルの中心
に設定された磁界計算位置(i−1/2)とi番目のセ
ルの中心に設定された磁界計算位置(i+1/2)とに
基づいて計算される。ところが、電界計算位置(i)
は、磁界計算位置(i−1/2)と磁界計算位置(i+
1/2)との中点とずれている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正内容】
【0144】なお、パッチアンテナ51が形成されてい
る基板の厚さは0.8mm、比誘電率は3.274であるものとす
る。図9に示したパッチアンテナ51は、社団法人電子
情報通信学会マイクロ波シミュレータ研究会において規
範問題とされているマイクロストリップ給電パッチアン
テナである。たとえば、「並木武文, 坂口拓史, 伊藤公
一, “FDTD法を用いたパッチアンテナ解析における計算
精度についての一考察,”信学技報, AP99-12, pp.17-2
2, May 1999.」や「田口光雄, “アンテナ設計から見た
電磁界シミュレータの使い方と評価,” 信学誌, vol.8
3, no.11, pp.878-883, Nov. 2000.」において、パッチ
アンテナ51を用いたシミュレーション例が詳しく説明
されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0151
【補正方法】変更
【補正内容】
【0151】図12からも分かるように、本発明の実施
の形態に基づく手法で電磁波解析を行えば、従来に比べ
て、測定結果に近い計算結果を得ることができる。な
お、測定値の信頼性については、十分に検討してある。
測定値の信頼性の検討内容は、「並木武文, 坂口拓史,
伊藤公一, “FDTD法を用いたパッチアンテナ解析におけ
る計算精度についての一考察,”信学技報, AP99-12, p
p.17-22, May 1999.」(以下、この文献を「計算精度考
察例」と呼ぶ)に説明されているものと同様である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析領域を複数のセルに分割し、セル毎
    の電磁界の過渡的な挙動を数値計算する電磁波解析装置
    において、 前記解析領域に設定された各計算位置に関し、周囲のセ
    ルのサイズの同一性を判断するセルサイズ判断手段と、 前記セルサイズ判断手段において周囲のセルのサイズが
    同じであると判断された計算位置における電磁界を、第
    1の計算手法で計算する第1の計算手段と、 前記セルサイズ判断手段において周囲のセルのサイズが
    異なると判断された計算位置における電磁界を、前記第
    1の計算手法よりも少ない誤差で計算可能な第2の計算
    手法で計算する第2の計算手段と、 前記第1の計算手段と前記第2の計算手段とにより計算
    された前記各計算位置における電磁界の値を出力する出
    力手段と、 を有することを特徴とする電磁波解析装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の計算手段は、前記第2の計算
    手法として、陰的スキームを用いることを特徴とする請
    求項1記載の電磁波解析装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の計算手段は、前記陰的スキー
    ムにより、周囲のセルのサイズが異なる計算位置の電磁
    界の偏微分係数を算出することを特徴とする請求項2記
    載の電磁波解析装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の計算手段は、周囲のセルのサ
    イズが同じである計算位置の電磁界の偏微分係数を計算
    し、 前記第2の計算手段は、周囲のセルのサイズが異なる計
    算位置の周囲の電磁界の微分係数を前記第1の計算手段
    から取得し、前記第1の計算手段で計算された電磁界の
    微分係数を用いて、前記陰的スキームの解を求めること
    を特徴とする請求項3記載の電磁波解析装置。
  5. 【請求項5】 解析領域を複数のセルに分割し、セル毎
    の電磁界の過渡的な挙動を数値計算するための電磁波解
    析プログラムにおいて、 コンピュータに、 前記解析領域に設定された各計算位置に関し、周囲のセ
    ルのサイズの同一性を判断し、 周囲のセルのサイズが同じであると判断された計算位置
    における電磁界を、第1の計算手法で計算し、 周囲のセルのサイズが異なると判断された計算位置にお
    ける電磁界を、前記第1の計算手法よりも少ない誤差で
    計算可能な第2の計算手法で計算し、 前記第1の計算手段と前記第2の計算手段とにより計算
    された前記各計算位置における電磁界の値を出力する、 処理を実行させることを特徴とする電磁波解析プログラ
    ム。
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