JP3633765B2 - シミュレーション装置及びシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

シミュレーション装置及びシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁波解析と回路解析との融合シミュレーションを行うシミュレーション装置及びシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に回路解析における時間刻み幅が状況に応じて随時変化するような融合シミュレーションを行うシミュレーション装置及びそのようなシミュレーションのためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁波の過渡的な挙動を電子計算機を使った数値シミュレーションによって解析する方法の1つに、有限差分時間領域( FDTD:Finite Difference Time Domain )法がある。この方法は、マックスウェル方程式を時間と空間において差分法で解く手法であり、その適用範囲の広さ等から広く用いられている手法である。
【0003】
一方、回路の過渡的な挙動を電子計算機を使った数値シミュレーションによって解析する方法がある。この方法は、一般的に、回路の節点電圧、節点電流を時々刻々キルヒホッフの法則に従って求めるものである。さらに、半導体素子などの非線形な電流電圧特性を持つ素子などについては、その特性方程式を表現するプログラムを装備し、非線形方程式を解く際にはニュートンラプソン法などを使用する。
【0004】
また、電磁波解析と回路解析とを融合した数値シミュレーション方法が提案されている。このシミュレーション方法では、電磁波解析で定義される電界や磁界と回路解析で定義される電圧や電流を関連付けながら実行する。電磁波解析と回路解析とを融合した数値シミュレーションは、回路素子の特性とその周囲の電磁界現象を統一的に解析できるといった特徴を持っており、回路中を伝搬する高周波信号の解析に非常に有用である。
【0005】
ところで、電磁波の過渡的な挙動を有限時間差分領域法を用いて数値シミュレーションする場合、時間刻み幅Δtemは次式
【0006】
【数1】
Figure 0003633765
【0007】
の安定条件を満たす範囲でできるだけ大きく設定することが望ましい。ここで、vは電磁波の速度であり、Δxmin 、Δymin 、Δzmin 、はそれぞれXYZ方向の空間離散間隔の最小値である。このような時間刻み幅を設定するのは、Δtemが式(1)の右辺の値よりも大きい場合は数値シミュレーションが発散してしまい、Δtemが必要以上に小さいと、計算時間が余計にかかるからである。そこで通常、次式
【0008】
【数2】
Figure 0003633765
【0009】
を満たすようなΔtemが設定される。このΔtemはシミュレーションの開始から終了まで一定なのが一般的である。
ところが、回路の過渡的な挙動を数値シミュレーションする場合、時間刻み幅Δtcsは、状況に応じて増減するのが一般的である。例えば、非線形方程式を解く際に電位差の値が収束しない場合には、時間刻み幅を小さくする必要がある。そこで、電磁波解析と回路解析との間でのデータの受け渡しを行う場合には、両者の時刻を確実かつ効率的に一致させ、その時刻でデータの受け渡しをする。
【0010】
以下に、電磁波解析と回路解析との間でのデータの受け渡しのタイミングを説明する。
図9は、従来のシミュレーション装置によるデータの引き渡しタイミングを示す図である。図中、上段に電磁波解析処理を示しており、下段に回路解析処理を示している。なお、以下に示す数式における各記号の右肩の数値は、k×Δtemで表される時刻の「k」の値を示したものである。
[S31]電磁波解析における時刻tem=(n+1/2)Δtemにおいて、磁界を計算する。ここで、nは自然数である。磁界Hの計算は、次の式によって行う。
【0011】
【数3】
n+1/2 =Hn−1/2 −(Δtem/μ)rotE・・・・・(3)
ここで、μは透磁率である。
[S32]電磁波解析によって求め出された磁界Hに基づいて電流源値Iを算出し、回路解析へ引き渡す。電流源値Iの算出は、次の式によって行われる。
【0012】
【数4】
n+1/2 =ΣHn+1/2 ・・・・(4)
[S33]引き渡された電流源値Iを用い、回路解析における時刻tcs=(n+1/2)Δtemにおいて回路解析を行う。回路解析は、次の式によって行う。
【0013】
【数5】
n+1/2 =Z−1n+1/2 ・・・・(5)
[S34]回路解析によって求め出された電圧Vに基づいて、回路が存在する領域の電界値Eを算出し、電磁波解析に引き渡す。電界値Eは、次の式によって求める。
【0014】
【数6】
n+1 =Vn+1/2 /d ・・・・(6)
ここで、dは回路が存在する部分のセルの一辺の長さである。
[S35]電磁波解析における時刻tem=(n+1)Δtemにおいて、電界Eを計算する。電界Eの計算は、次の式によって行う。
【0015】
【数7】
n+1 =E+(Δtem/ε)rotHn+1/2 ・・・・(7)
ここで、εは誘電率である。ステップS34で引き渡された電界値を、ステップS35で計算した電界に反映させることで、時刻tem=(n+1)Δtemにおける電界が求められる。
【0016】
このように、電磁波解析と回路解析との間で電流源値及び電界値との受け渡しを行うことで、電磁波解析と回路解析とを結合したシミュレーションを行うことができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような手順でシミュレーションを行った場合、式(2)を満たすようなΔtemを設定すると解が不安定になってしまうおそれがある。これは、電磁波解析の磁界の計算における時刻と電界の計算における時刻とが「Δtem/2」だけずれていることが考慮されていないためであると考えられる。すなわち、式(6)において、時刻(n+1/2)Δtemの電圧を用いて、時刻(n+1)Δtemの電界を求めているため、この時刻の誤差が解を不安定にしている。ここで、式(2)を満たすようなΔtemをさらにその1/2程度まで小さくすれば解の不安定化を防ぐことが可能であるが、そうすると計算時間の増加(約2倍)を招くといった問題点があった。
【0018】
また、tcsの値は回路解析の状況に応じて随時変化するため、tem=tcsとならずにtcsだけが増加して解析が破綻することがしばしば起きていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、電磁波解析と回路解析との融合シミュレーションを少ない計算量で行い、かつ安定した解を得ることのできるシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明の他の目的は、電磁波解析と回路解析との融合シミュレーションを少ない計算量で行い、かつ安定した解を得ることのできるようなシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、特定の空間内の過渡的な電磁波解析と前記空間内に配置された回路の回路解析とを時間領域で連携したシミュレーションを行うシミュレーション装置において、磁界を計算するたびに一定の第1の時間刻み幅で進行させる第1の時刻と、前記第1の時刻から一定時間ずらされており、電界を計算するたびに前記第1の時間刻み幅で進行させる第2の時刻とを定義し、磁界の計算と電界の計算とを交互に行うことにより電磁波解析を行っており、電界を計算する際には、前記回路が存在している領域の電界値が引き渡されるのを待ち、電界値が引き渡されたら、引き渡された電界値を反映させて前記空間内の電界を求める電磁波解析手段と、状況に応じて値が変化する第2の時間刻み幅で進行させる第3の時刻を定義し、前記第3の時刻における回路方程式を解くことで前記回路にかかる電圧を求めており、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、予め設定されている第1の時間差内に接近した場合には、前記回路の電流源値が引き渡されるのを待ち、前記回路の電流源値が引き渡されたら、渡された値よって前記回路の電流源値を更新して回路解析を続行する回路解析手段と、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、前記第1の時間差内に接近した場合には、前記電磁波解析手段により計算された磁界に基づいて前記回路の電流源値を算出し、算出した電流源値を前記回路解析手段へ引き渡す電流源値引き渡し手段と、前記第2の時刻と前記第3の時刻とが予め設定されている第2の時間差内に接近した場合には、前記回路解析手段により求められる前記回路にかかる電圧に基づいて、前記回路が存在している領域の電界値を算出し、算出した電界値を前記電磁波解析手段へ引き渡す電界値引き渡し手段と、を有することを特徴とするシミュレーション装置が提供される。
【0021】
このシミュレーション装置によりシミュレーションを行えば、電磁波解析手段から回路解析手段への電流源値の引き渡しは、電流源値引き渡し手段により、電磁波解析において磁界が計算される第1の時刻と回路解析の第3の時刻とが接近した際に行われる。同様に、回路解析手段から電磁波解析手段への電界値の引き渡しは、電界値引き渡し手段により、電磁波解析において電界が計算される第2の時刻と回路解析の第3の時刻とが接近した際に行われる。その結果、電磁波解析における磁界の計算と電界の計算との時刻のずれに合わせた、電流源値と電界値との引き渡しが行われ、安定した解を得ることができる。
【0022】
また、時刻を一定の時間刻み幅で進めながら行う第1シミュレーションと時刻を随時変化する時間刻み幅で進めながら行う第2シミュレーションとを、互いのシミュレーション結果を受け渡しながら行うシミュレーション装置において、第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第1シミュレーションにおける結果を第2シミュレーションに引き渡す第1の引き渡し手段と、第1シミュレーションの結果を用いて、随時時間刻み幅を変化させながら第2シミュレーションを行う解析手段と、第2シミュレーションの時刻と前記一定の時間刻み幅で進行した第1シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第2シミュレーションにおける結果を第1シミュレーションの結果に引き渡す第2の引き渡し手段と、を有することを特徴とするシミュレーション装置が提供される。
【0023】
このようなシミュレーション装置によりシミュレーションを行えば、第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内になると、第1の引き渡し手段により、第1シミュレーションにおける結果が第2シミュレーションに引き渡される。また、一定の時間刻み幅で進行した第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内になると、第2の引き渡し手段により、第2シミュレーションにおける結果が第1シミュレーションに引き渡される。
【0024】
また、特定の空間内の過渡的な電磁波解析と前記空間内に配置された回路の回路解析とを時間領域で連携したシミュレーションを行うためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、磁界を計算するたびに一定の第1の時間刻み幅で進行させる第1の時刻と、前記第1の時刻から一定時間ずらされており、電界を計算するたびに前記第1の時間刻み幅で進行させる第2の時刻とを定義し、磁界の計算と電界の計算とを交互に行うことにより電磁波解析を行っており、電界を計算する際には、前記回路が存在している領域の電界値が引き渡されるのを待ち、電界値が引き渡されたら、引き渡された電界値を反映させて前記空間内の電界を求める電磁波解析手段、状況に応じて値が変化する第2の時間刻み幅で進行させる第3の時刻を定義し、前記第3の時刻における回路方程式を解くことで前記回路にかかる電圧を求めており、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、予め設定されている第1の時間差内に接近した場合には、前記回路の電流源値が引き渡されるのを待ち、前記回路の電流源値が引き渡されたら、渡された値よって前記回路の電流源値を更新して回路解析を続行する回路解析手段と、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、前記第1の時間差内に接近した場合には、前記電磁波解析手段により計算された磁界に基づいて前記回路の電流源値を算出し、算出した電流源値を前記回路解析手段へ引き渡す電流源値引き渡し手段と、前記第2の時刻と前記第3の時刻とが予め設定されている第2の時間差内に接近した場合には、前記回路解析手段により求められる前記回路にかかる電圧に基づいて、前記回路が存在している領域の電界値を算出し、算出した電界値を前記電磁波解析手段へ引き渡す電界値引き渡し手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0025】
このシミュレーションプログラムをコンピュータで実行すれば、上記の電磁波解析と回路解析とを連携させた本発明のシミュレーション装置に必要な各機能がコンピュータにより実現される。
【0026】
また、時刻を一定の時間刻み幅で進めながら行う第1シミュレーションと時刻を随時変化する時間刻み幅で進めながら行う第2シミュレーションとを、互いのシミュレーション結果を受け渡しながら行うためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第1シミュレーションの時刻における結果を第2シミュレーションに引き渡す第1の引き渡し手段、第1シミュレーションの結果を用いて、随時時間刻み幅を変化させながら第2シミュレーションを行う解析手段、第2シミュレーションの時刻と前記一定の時間刻み幅で進行した第1シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第2シミュレーションにおける結果を第1シミュレーションの結果に引き渡す第2の引き渡し手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0027】
このシミュレーションプログラムをコンピュータで実行すれば、上記の第1シミュレーションとだ2シミュレーションとシミュレーション結果を受け渡しを行う本発明のシミュレーション装置に必要な各機能がコンピュータにより実現される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理構成図である。本発明のシミュレーション装置は、ある特定の空間の電磁波解析と、その空間内に存在する回路の回路解析とを結合したものであり、電磁波解析手段1、回路解析手段2、電流源値引き渡し手段3、及び電界値引き渡し手段4からなる。なお、ここにいう「回路」には、単なる1個の素子も含まれる。また、以下の説明に用いる「時刻」とは、シミュレーションにおける時刻に関する変数であり、現実の時刻とは異なる。
【0029】
電磁波解析手段1は、特定の3次元空間を多数のセルに分割し、FDTD法により過渡的な電磁波解析を行う。すなわち、分割された各セルの辺における電界Eと、その周囲の磁界Hとの過渡的な変化を計算する。そのために、電磁波解析手段1には、一定の時間刻み幅Δtem(第1の時間刻み幅)で進行させられる時刻tem01(第1の時刻)と時刻tem02(第2の時刻)とが定義されている。ここで、時刻tem02は、時刻tem01から一定時間(Δtem/2)ずらされている。
【0030】
そして、電磁波解析手段1は、時刻tem01で磁界を計算し、時刻tem02で電界を計算することにより、過渡的な電磁波解析を行っている。ただし、電界を計算する際には、回路が存在している領域の電界値が引き渡されるのを待ち、電界値が引き渡されたら、引き渡された電界値を反映させて空間内の電界を求める。ここでは、引き渡された電界値を反映させる方法として次のような方法を取る。すなわち、マックスウェル方程式を時間と空間について解くことによって、回路が存在している領域以外の空間の電界を求め、回路が存在している領域の電界値として、引き渡された電界値を当てはめる。
【0031】
回路解析手段2では、電流源法を用いた回路部の等価回路2aに基づいて、例えば、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)による回路解析を行う。この回路解析では、電流源から回路部の両極にかかる電圧Vを求める。等価回路2aは、回路部2aaの両極にかかる電流源2abと、電流源2abと並列に接続されたコンデンサCとで表されている。また、回路解析手段2には、回路方程式を解くべき時刻tcs(第3の時刻)が定義されている。この時刻tcsは、時間刻み幅Δtcs(第2の時間刻み幅)で進行させられる。この時間刻み幅Δtcsは、状況に応じて値が変化する。そして、時刻tem01と時刻tcsとが予め設定されている時間差λ(第1の時間差)内に接近した場合には、回路の電流源値が引き渡されるのを待ち、回路の電流源値が引き渡されたら、渡された値によって回路の電流源値を更新して回路解析を続行する。
【0032】
また、回路解析手段2は、時刻tcsを時間刻み幅Δtcsだけ進行させた際に、時刻tcsが時刻tem01よりも進み、かつ時刻tem01と時刻tcsとが時間差λよりも離れている場合には、時刻tcs及び回路の状態を進行前の状態に戻す。そして、時間刻み幅Δtcsの値を小さくした上で、時刻tcsを時間刻み幅Δtcsだけ再度進行させる。同様に、時刻tcsを時間刻み幅Δtcsだけ進行させた際に、時刻tcsが時刻tem02よりも進み、かつ時刻tem02と時刻tcsとが時間差λ(第2の時間差)よりも離れている場合には、時刻tcs及び回路の状態を進行前の状態に戻す。そして、時間刻み幅Δtcsの値を小さくした上で、時刻tcsを時間刻み幅Δtcsだけ再度進行させる。ここで、時間差λ、λは予め設定された十分に小さな値であり、例えば、Δtemの100分の1程度の値を用いる。
【0033】
電流源値引き渡し手段3は、時刻tem01と時刻tcsとが、時間差λ内に接近した場合には、電磁波解析手段1により計算された磁界に基づいて回路の電流源値を算出し、算出した電流源値を回路解析手段2へ引き渡す。
【0034】
電界値引き渡し手段4は、時刻tem02と時刻tcsとが、予め設定されている時間差λ内に接近した場合には、回路解析手段2の回路解析により求められる回路への電圧に基づいて、回路が存在している領域の電界値を算出する。そして、算出した電界値を電磁波解析手段1へ引き渡す。
【0035】
以下に、電磁波解析と回路解析との間でのデータの受け渡し手順を説明する。図2は、電磁波解析と回路解析との間でのデータの受け渡し手順を示す図である。なお、以下に示す数式における各記号の右肩の数値は、k×Δtemで表される時刻の「k」の値を示したものである(図1中の式も同様)。
[S1]電磁波解析手段1は、時刻tem=(n+1/2)Δtemにおける磁界を計算する。ここで、nは自然数である。磁界の計算は、次の式によって行う。
【0036】
【数8】
n+1/2 =Hn−1/2 −(Δtem/μ)rotE・・・・・(8)
[S2]回路解析手段2は、回路解析の間に|tcs−tem01|<λになると、解析処理を中断し、電流源値の引き渡しを待つ。そして、|tcs−tem01|<λになった際には、電流源値引き渡し手段3が、電磁波解析手段1によって求め出された磁界に基づいて電流源値を算出し、その電流源値を回路解析手段2へ引き渡す。電流源値Iの算出は、次の式によって行われる。
【0037】
【数9】
n+1/2 =ΣHn+1/2 ・・・・(9)
[S3]回路解析手段2は、引き渡された電流源値を用い、時刻tcs=n+1/2において回路解析を行う。回路解析は、次の式によって行う。
【0038】
【数10】
n+1/2 =Z−1n+1/2 ・・・・(10)
ここで、Zは、回路のインピーダンス行列である。回路解析手段2は、tcsの値を時間刻み幅Δtcsずつ進めながら回路解析を繰り返し行う。
[S4]|tcs−tem02|<λとなったら、電界値引き渡し手段4が、回路解析によって求め出された電圧に基づいて、回路が存在する領域の電界値を算出し、電磁波解析手段1に引き渡す。電界値は、次の式によって求める。
【0039】
【数11】
n+1 =Vn+1 /d ・・・・(11)
[S5]電磁波解析手段1は電界値引き渡されると、時刻tem02=(n+1)Δtemにおける電界を計算する。電界の計算は、次の式によって行う。
【0040】
【数12】
n+1 =E+(Δtem/ε)rotHn+1/2 ・・・・(12)
そして、電磁波解析手段1は、回路が存在する領域には引き渡された電界値を設定し、その他の領域には式(12)で求められた電界を設定することで、所定の空間内の電界を求める。
【0041】
このようなシミュレーション装置によれば、電磁波解析手段1から回路解析手段2への電流源値の引き渡しは、電磁波解析において磁界が計算される時刻tem01と、回路解析の時刻tcsとが接近した際に行われる。同様に、回路解析手段2から電磁波解析手段1への電界値の引き渡しは、電磁波解析において電界が計算される時刻tem02と、回路解析の時刻tcsとが接近した際に行われる。その結果、電磁波解析における磁界の計算と電界の計算との時刻のずれに合わせたデータとの引き渡しが行われる。
【0042】
なお、時刻tcsが時刻temよりも大きく進んでしまうことのないように制御することで、シミュレーションの破綻が防止されている。以下に、そのような制御をも含めたシミュレーションの手順を具体的に説明する。
【0043】
図3は、本発明に係るシミュレーションの処理手順を示す図である。なお、以下の処理は基本的に図1に示した各構成要素が行う処理であるが、ステップS11はシミュレーションの全体を統括的に制御する制御部(図示せず)が行う処理である。
[S11]制御部が、データ係数等の主記憶領域を確保し、変数等の初期化をする。初期化は、具体的には回路解析における時刻を「tcs=0.0」、電磁波解析における時刻tem01を「tem01=0.0」、電磁波解析における時刻tem02を「tem02=0.0」とする。
[S12]回路解析手段2が、時間変化しない係数等を計算する。
[S13]電磁波解析手段1が、電磁波解析における時刻tem01を「tem01=tem01+Δtem/2」、電磁波解析における時刻tem02を「tem02=tem02+Δtem」とする。
[S14]回路解析手段2が、回路解析における時刻を「tcs=tcs+Δtcs」とする。
[S15]回路解析手段2が、「|tcs−tem01|<λ」が満たされているか否かを判断する。この条件が満たされていればステップS16に進み、満たされていなければステップS19に進む。なお、このときの判断条件を「|tcs−tem01|≦λ」としてもよい。
[S16]電磁波解析手段1が、磁界の計算を行う。
[S17]電流源値引き渡し手段3が、電磁界解析対応の電流源値を回路解析手段2へ引き渡す。
[S18]電磁波解析手段1が、電磁波解析における時刻tem01を「tem01=tem01+Δtem」とする。すなわち、解析の時刻を、電磁波解析の時間刻み幅Δtemだけ進める。そして、ステップS20に進む。
[S19]回路解析手段2が、「tcs>tem01」が満たされているか否かを判断する。すなわち、回路解析における時刻tcsが電磁波解析における時刻tem01を超えていないことを確認する。回路解析における時刻tcsが電磁波解析における時刻tem01を超えている場合にはステップS27に進み、そうでない場合にはステップS20に進む。
[S20]回路解析手段2が、回路方程式を解く。これにより、時刻tcsにおいて、回路の両端にかかる電圧が求められる。
[S21]回路解析手段2が、回路方程式の解が収束したか否かを判断する。収束したのであればステップS22に進み、収束していなければステップS27に進む。
[S22]回路解析手段2が、「|tcs−tem02|<λ」が満たされているか否かを判断する。この条件が満たされていればステップS23に進み、満たされていなければステップS26に進む。なお、このときの判断条件を「|tcs−tem02|≦λ」としてもよい。
[S23]電磁波解析手段1が、電界の計算を行う。この電界の計算では、回路が存在している領域を除いた部分の電界が計算される。
[S24]電界値引き渡し手段4が、回路解析対応の電界値を電磁波解析手段1に引き渡す。そして、電磁波解析手段1が、回路が存在している領域の電界として、引き渡された電界値を設定する。
[S25]電磁波解析手段1が、電磁波解析における時刻tem02を「tem02=tem02+Δtem」とする。すなわち、電界を計算する時刻tem02を、電磁波解析の時間刻み幅Δtemだけ進める。そして、ステップS28に進む。
[S26]回路解析手段2が、「tcs>tem02」が満たされているか否かを判断する。すなわち、回路解析における時刻tcsが電磁波解析における時刻tem02を超えていないことを確認する。時刻tcsが時刻tem02を超えている場合にはステップS27に進み、そうでない場合にはステップS28に進む。
[S27]回路解析手段2が、回路解析における時刻を「tcs=tcs−Δtcs」とし、回路解析における時間刻み幅を「Δtcs=Δtcs×χ」とする。ここで、χは、予め設定された0<χ<1の実数である。この処理の後、ステップS14に戻る。
[S28]回路解析手段2が、「tcs≧tmax 」が満たされる否かを判断する。この条件が満たされていれば処理を終了し、満たされていなければステップS29に進む。ここで、tmax は、シミュレーション最大時刻であり、予め設定されている。
[S29]回路解析手段2は、次のΔtcsを決定し、ステップS14に戻る。
【0044】
このようにして、電磁波解析と回路解析とを融合したシミュレーションを行うことができる。このシミュレーションによれば、回路解析における時刻tcsが電磁波解析における時刻temを超えないようにしているため、シミュレーションが破綻することがない。
【0045】
また、電磁波解析の磁界の計算における時刻と電界の計算における時刻とが「Δtem/2」だけずれていることを考慮して、電流源値や電界値の受け渡しを行っているため、安定した解を得ることができる。しかも、電磁波解析における時間刻み幅Δtemを必要以上に小さくせずにすむ(すなわち式(2)を満たすΔtemを設定できる)ため、計算量が過大になることもない。
【0046】
なお、上記の回路解析における時間刻み幅Δtcsは状況に応じて変化するが、ΔtcsがΔtem/2を超えることはないような値が設定されるようにする。これにより、時刻tcsの値が、時刻tem01や時刻tem02より大きくなるような事態の発生を少なくすることができる。すなわち、余分な処理の発生を少なくできる。
【0047】
次に、本発明に係るシミュレーション装置を用いて、マイクロストリップ線路のシミュレーションを行った場合の例を説明する。
図4は、マイクロストリップ線路の側面図である。解析領域のセルの大きさは全て「dx×dy×dz=0.265×0.389×0.400mm」である。このマイクロストリップ線路は、誘電率ε=2.2、X軸方向の厚さ3セル分の基板21の両面に薄膜の導体板31,32が形成されてる。図中、導体板31の右端と、導体板32との間にダイオード33が設けられている。ダイオード33のアノードが導線(Thin Wire)34で導体板31に接続され、ダイオード33のカソードが導線(Thin Wire) 35で導体板32に接続されている。また、2つの導体板31,32の左端に交流電源34が接続され、高周波の電源36が供給されている。
【0048】
基板21上面の導体板31は、Z軸方向に25セル分の長さを有しており、基板の下面の導体板32は、Z軸方向に30セル分の長さを有している。これらの周囲の領域は、空気22で満たされている。また、図中の点線で示した外側の枠(X軸に16セル、Z軸に30セル)は、吸収境界41を示している。
【0049】
図5は、マイクロストリップ線路の断面図である。導体板31はY軸方向に6セル分の幅を有しており、その中央にダイード33が接続されてる。導体板32はY軸方向に20セル分の幅を有しており、その中央にダーオード33が接続されている。また、吸収境界41のY軸方向の幅は20セル分である。
【0050】
このようなマイクロストリップ線路のシミュレーションを、従来のシミュレーション装置で行った場合と、本発明のシミュレーション装置で行った場合との結果を以下に示す。
【0051】
図6は、従来のシミュレーション装置により、Δtem=0.315psでシミュレーションした結果を示す図である。この図では、横軸が時間(ps)、縦軸がダイオードにかかる電圧である(以下の図7、図8も同様)。このように、Δtem=0.315psに設定すれば、従来のシミュレーション装置を用いても安定した結果を得ることができる。ところが、Δtem=0.315psという時間刻み幅は、電磁波解析においては非常に短い時間刻み幅であり、計算量が過大となっている。
【0052】
そこで、時間刻み幅を2倍にして従来のシミュレーション装置によりシミュレーションを行った。
図7は、従来のシミュレーション装置により、Δtem=0.630psでシミュレーションした結果を示す図である。このように、時間刻み幅を2倍にすると、解析の時刻が進行するにしたがって電圧の振動が増大し、不安定になってしまう。
【0053】
そこで、本発明のシミュレーション装置を用いて、図7の場合と同じ時間刻み幅でシミュレーションをした。
図8は、本発明に係るミュレーション装置により、Δtem=0.630psでシミュレーションした結果を示す図である。このように、本発明のシミュレーション装置を用いれば、電磁波解析における時間刻み幅を大きくとっても安定した解析結果を得られる。すなわち、回路解析と融合させるからといって、電磁波解析における時間刻み幅を小さくする必要がない。その結果、少ない計算量で安定したシミュレーションが可能となっている。
【0054】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、シミュレーション装置が有すべき機能の処理内容は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述されており、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。市場を流通させる場合には、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory) やフロッピーディスク等の可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを通じて他のコンピュータに転送することもできる。コンピュータで実行する際には、コンピュータ内のハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、メインメモリにロードして実行する。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電磁波解析と回路解析とを連携させたシミュレーション装置では、回路解析の時刻が、電磁波解析において電界を求めるべき時刻に接近した際に、回路解析に基づく電界値を電磁波解析へ引き渡すようにしたため、引き渡された電界値を求めた時刻と、その電界値を反映させる電界の時刻との差が微少となり、安定した解析結果を得ることができる。
【0056】
また、本発明の第1シミュレーションとだ2シミュレーションとシミュレーション結果を受け渡しを行うシミュレーション装置では、第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合にのみシミュレーション結果の受け渡しを行うようにしたため、相手側のシミュレーション結果を利用する際の時刻のずれが少なくなり、安定したシミュレーションが可能となる。
【0057】
また、本発明の電磁波解析と回路解析とを連携させたシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、記録されたシミュレーションプログラムをコンピュータに実行させることで、電磁波解析と回路解析とを融合して、安定したシミュレーションを行うことができる。
【0058】
また、本発明の第1シミュレーションとだ2シミュレーションとシミュレーション結果を受け渡しを行うためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、記録されたシミュレーションプログラムをコンピュータに実行させることで、2つのシミュレーションを時間領域で連携させ、安定したシミュレーションを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】電磁波解析と回路解析との間でのデータの受け渡し手順を示す図である。
【図3】本発明に係るシミュレーションの処理手順を示す図である。
【図4】マイクロストリップ線路の側面図である。
【図5】マイクロストリップ線路の断面図である。
【図6】従来のシミュレーション装置により、Δtem=0.315psでシミュレーションした結果を示す図である。
【図7】従来のシミュレーション装置により、Δtem=0.630psでシミュレーションした結果を示す図である。
【図8】本発明に係るミュレーション装置により、Δtem=0.630psでシミュレーションした結果を示す図である。
【図9】従来のシミュレーション装置によるデータの引き渡しタイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 電磁波解析手段
2 回路解析手段
2a 等価回路
3 電流源値引き渡し手段
4 電界値引き渡し手段

Claims (6)

  1. 特定の空間内の過渡的な電磁波解析と前記空間内に配置された回路の回路解析とを時間領域で連携したシミュレーションを行うシミュレーション装置において、
    磁界を計算するたびに一定の第1の時間刻み幅で進行させる第1の時刻と、前記第1の時刻から一定時間ずらされており、電界を計算するたびに前記第1の時間刻み幅で進行させる第2の時刻とを定義し、磁界の計算と電界の計算とを交互に行うことにより電磁波解析を行っており、電界を計算する際には、前記回路が存在している領域の電界値が引き渡されるのを待ち、電界値が引き渡されたら、引き渡された電界値を反映させて前記空間内の電界を求める電磁波解析手段と、
    状況に応じて値が変化する第2の時間刻み幅で進行させる第3の時刻を定義し、前記第3の時刻における回路方程式を解くことで前記回路にかかる電圧を求めており、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、予め設定されている第1の時間差内に接近した場合には、前記回路の電流源値が引き渡されるのを待ち、前記回路の電流源値が引き渡されたら、渡された値によって前記回路の電流源値を更新して回路解析を続行する回路解析手段と、
    前記第1の時刻と前記第3の時刻とが前記第1の時間差内に接近した場合には、前記電磁波解析手段により計算された磁界に基づいて前記回路の電流源値を算出し、算出した電流源値を前記回路解析手段へ引き渡す電流源値引き渡し手段と、
    前記第2の時刻と前記第3の時刻とが予め設定されている第2の時間差内に接近した場合には、前記回路解析手段により求められる前記回路にかかる電圧に基づいて、前記回路が存在している領域の電界値を算出し、算出した電界値を前記電磁波解析手段へ引き渡す電界値引き渡し手段と、
    を有することを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 前記回路解析手段は、前記第3の時刻を前記第2の時間刻み幅だけ進行させた際に、前記第3の時刻が前記第1の時刻よりも進み、かつ前記第1の時刻と前記第3の時刻とが前記第1の時間差よりも離れている場合には、前記第3の時刻及び回路の状態を進行前の状態に戻し、前記第2の時間刻み幅の値を小さくした上で、前記第3の時刻を前記第2の時間刻み幅だけ再度進行させるとともに、前記第3の時刻を前記第2の時間刻み幅だけ進行させた際に、前記第3の時刻が前記第2の時刻よりも進み、かつ前記第2の時刻と前記第3の時刻とが前記第2の時間差よりも離れている場合には、前記第3の時刻及び回路の状態を進行前の状態に戻し、前記第2の時間刻み幅の値を小さくした上で、前記第3の時刻を前記第2の時間刻み幅だけ再度進行させることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 前記電磁波解析手段は、前記第1の時刻と前記第2の時刻とを、前記第1の時間刻み幅の半分の時間だけずらしており、
    前記回路解析手段は、前記第2の時間刻み幅が、前記第1の時間刻み幅の半分の時間を超えることのないように、前記第2の時間刻み幅の値を決定していることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  4. 時刻を一定の時間刻み幅で進めながら行う第1シミュレーションと時刻を随時変化する時間刻み幅で進めながら行う第2シミュレーションとを、互いのシミュレーション結果を受け渡しながら行うシミュレーション装置において、
    第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第1シミュレーションにおける結果を第2シミュレーションに引き渡す第1の引き渡し手段と、
    第1シミュレーションの結果を用いて、随時時間刻み幅を変化させながら第2シミュレーションを行う解析手段と、
    第2シミュレーションの時刻と前記一定の時間刻み幅で進行した第1シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第2シミュレーションにおける結果を第1シミュレーションの結果に引き渡す第2の引き渡し手段と、
    を有することを特徴とするシミュレーション装置。
  5. 特定の空間内の過渡的な電磁波解析と前記空間内に配置された回路の回路解析とを時間領域で連携したシミュレーションを行うためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    磁界を計算するたびに一定の第1の時間刻み幅で進行させる第1の時刻と、前記第1の時刻から一定時間ずらされており、電界を計算するたびに前記第1の時間刻み幅で進行させる第2の時刻とを定義し、磁界の計算と電界の計算とを交互に行うことにより電磁波解析を行っており、電界を計算する際には、前記回路が存在している領域の電界値が引き渡されるのを待ち、電界値が引き渡されたら、引き渡された電界値を反映させて前記空間内の電界を求める電磁波解析手段、
    状況に応じて値が変化する第2の時間刻み幅で進行させる第3の時刻を定義し、前記第3の時刻における回路方程式を解くことで前記回路にかかる電圧を求めており、前記第1の時刻と前記第3の時刻とが予め設定されている第1の時間差内に接近した場合には、前記回路の電流源値が引き渡されるのを待ち、前記回路の電流源値が引き渡されたら、渡された値によって前記回路の電流源値を更新して回路解析を続行する回路解析手段、
    前記第1の時刻と前記第3の時刻とが、前記第1の時間差内に接近した場合には、前記電磁波解析手段により計算された磁界に基づいて前記回路の電流源値を算出し、算出した電流源値を前記回路解析手段へ引き渡す電流源値引き渡し手段、
    前記第2の時刻と前記第3の時刻とが予め設定されている第2の時間差内に接近した場合には、前記回路解析手段により求められる前記回路にかかる電圧に基づいて、前記回路が存在している領域の電界値を算出し、算出した電界値を前記電磁波解析手段へ引き渡す電界値引き渡し手段、
    としてコンピュータを機能させることを特徴とするシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 時刻を一定の時間刻み幅で進めながら行う第1シミュレーションと時刻を随時変化する時間刻み幅で進めながら行う第2シミュレーションとを、互いのシミュレーション結果を受け渡しながら行うためのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    第1シミュレーションの時刻と第2シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第1シミュレーションの時刻における結果を第2シミュレーションに引き渡す第1の引き渡し手段、
    第1シミュレーションの結果を用いて、随時時間刻み幅を変化させながら第2シミュレーションを行う解析手段、
    第2シミュレーションの時刻と前記一定の時間刻み幅で進行した第1シミュレーションの時刻との差が所定値内の場合、第2シミュレーションにおける結果を第1シミュレーションの結果に引き渡す第2の引き渡し手段、
    としてコンピュータを機能させることを特徴とするシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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