JP2003003174A - フィッシャートロプシュ法による炭化水素類の製造方法 - Google Patents

フィッシャートロプシュ法による炭化水素類の製造方法

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JP2003003174A JP2001183341A JP2001183341A JP2003003174A JP 2003003174 A JP2003003174 A JP 2003003174A JP 2001183341 A JP2001183341 A JP 2001183341A JP 2001183341 A JP2001183341 A JP 2001183341A JP 2003003174 A JP2003003174 A JP 2003003174A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連鎖成長確率が高く、オレフィン選択性に優
れ、高触媒活性で、安定して円滑に反応を行うことがで
き、なおかつC5 +の生産性が高く、液状炭化水素類を効
率的に製造できる、合成ガスからの炭化水素類の製造方
法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム酸化物およびマンガンの平
均荷電数がMn2+を超えるマンガン酸化物からなる担体
に、ナトリウム化合物を触媒基準で0.1〜10質量%
担持し、さらに、ルテニウムを触媒基準で1〜30質量
%担持した、比表面積60〜350m2/g、嵩密度
0.8〜1.8g/mlを示す触媒を、予め還元処理を
施した後、液状炭化水素類中に濃度1〜50質量%にて
分散せしめ、該触媒に水素および一酸化炭素を主成分と
する混合ガスを、圧力1〜10MPa、反応温度170
〜300℃で接触させる炭化水素類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素と一酸化炭素
を主成分とする混合ガス(以下「合成ガス」という)か
ら炭化水素類を製造する方法に関する。さらに詳しく
は、合成ガスを、液状炭化水素類中に分散せしめた、ア
ルミニウム酸化物およびマンガン酸化物からなる担体に
ナトリウムおよびルテニウムを担持させた触媒に接触さ
せ、炭化水素類、とりわけ灯軽油留分に容易に変換でき
るワックス分と共にオレフィン分に富む炭化水素類を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成ガスから炭化水素類を合成する方法
として、フィッシャー・トロプシュ反応(Fischer−Tro
psch 反応)、メタノール合成反応などが良く知られて
いる。そして、フィッシャー・トロプシュ反応は鉄、コ
バルト、ルテニウム等の鉄系触媒で、メタノール合成反
応は銅系触媒で、C2含酸素(エタノール、アセトアル
デヒド)合成はロジウム系触媒で進行することが知られ
ており、また、これらの炭化水素類の合成に用いる触媒
の触媒能は、一酸化炭素の解離吸着(dissociative adso
rption) 能と強く関連することが知られている(例えば
「均一触媒と不均一触媒」、干鯛、市川共著、丸善、昭
和58年刊)。
【0003】ところで、近年、大気環境保全の観点か
ら、低硫黄分の軽油が望まれており、今後その傾向はま
すます強くなるものと考えられる。また、原油資源は有
限であるとの観点から、それに代わるエネルギー源の開
発が望まれており、今後ますます強く望まれるようにな
るものと考えられる。これらの要望に応える技術とし
て、エネルギー換算で原油に匹敵する可採埋蔵量がある
といわれる天然ガス(主成分メタン)から灯軽油等の液
体燃料を合成する技術である所謂GTL(gas to liqui
d)がある。天然ガスは、硫黄分を含まないか、含んで
いても脱硫が容易な硫化水素(H2S)やメルカプタン
(CH3SH)等であるため、得られる灯軽油等の液体
燃料には、その中に殆ど硫黄分が無く、またセタン価の
高い高性能ディーゼル燃料に利用できるなどの利点があ
るため、このGTLは近年ますます注目されるようにな
ってきている。
【0004】上記GTLの一環として、合成ガスからフ
ィッシャー・トロプシュ反応(以下「FT反応」とい
う)によって炭化水素類を製造する方法(以下「FT
法」という)が盛んに研究されている。このFT法によ
って炭化水素類を製造するに当たり、灯軽油留分の収率
を高めるためには、C10〜C16相当の炭化水素を効率的
に合成することが肝要である。一般に、FT反応におけ
る炭化水素類生成物の炭素数分布はシュルツ・フローリ
ー(Shultz-Flory)則に従うとされており、シュルツ・フ
ローリー則では、連鎖成長確率α値は、反応温度の上昇
と共に大きく減少する傾向にある、つまり反応温度が上
昇すると生成炭化水素類の炭素数が大きく低下する傾向
にあるとしている。古くは、如何にシュルツ・フローリ
ー則を外し、如何に特定の炭素数の炭化水素類を選択的
に合成するかを課題として、盛んに触媒開発等の技術開
発が行われたようであるが、未だこの課題を十分解決し
得た技術は提案されていない。最近では、寧ろ、シュル
ツ・フローリー則を外すことにはこだわらずに、ワック
ス分等の水素化分解により容易に灯軽油留分とすること
のできる留分の収率を高め、該ワックス分等を水素化分
解することにより、その結果として灯軽油留分の得率を
高めようという考え方が一般的になっている。しかしな
がら、現状の連鎖成長確率は0.85前後であり、これ
を如何に高めていくかが最近の技術的課題の一つとなっ
ている。とはいえ、あまり連鎖成長確率を高めていく
と、生成炭化水素類はワックス分が殆どとなるため、今
度はプロセス運転上の問題が生じ、また触媒の一般的性
能からしても、連鎖成長確率は0.95前後が事実上の
上限と考えられている。
【0005】そこで、灯軽油留分の得率をなお一層高め
るためには、ワックス分を生成させ、その水素化分解に
よる灯軽油留分の得率の向上に加えて、低級オレフィン
も生成させ、その二量化、三量化等により灯軽油留分を
生成させることも視野に入れる必要がある。この灯軽油
留分の得率のなお一層の向上は、連鎖成長確率が高く、
かつ生成低級炭化水素中のオレフィン選択性に優れるF
T反応を行うことにより達成することができると考えら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在のとこ
ろ、連鎖成長確率が高く、かつオレフィン選択性が優れ
ていて、上記灯軽油留分得率のなお一層の向上を十分達
成できるFT反応を行い得る触媒、プロセスは未だ提案
されていない。従来から、種々のFT反応用の触媒が提
案されており、オレフィン類への高選択性を目的とした
触媒として、マンガン酸化物担体にルテニウムを担持さ
せた触媒、このルテニウム担持触媒にさらに第三成分を
加えた触媒などのルテニウム系触媒が提案されている
(特公平3−70691号公報、同3−70692号公
報等)。しかし、これらのルテニウム系触媒を用いたF
T法では、上記灯軽油留分得率のなお一層の向上を十分
達成することができない。すなわち、上記ルテニウム系
触媒は、主として固定床式で用いることを目的として開
発された触媒であって、このルテニウム系触媒を用いた
固定床式のFT法では、このルテニウム系触媒の連鎖成
長確率もさることながら、固定床式の反応形式では、ワ
ックス分が多量に生成したとき、この生成したワックス
分が触媒の活性点に付着してそれを覆い、触媒の活性が
低下する問題や、触媒床の局所が過熱するヒートスポッ
トが生ずる等の問題が発生し易く、安定して円滑に反応
を行うことができなくなるという問題がある。
【0007】本発明者らは、先に、上記のような従来の
状況に鑑み、連鎖成長確率が高く、かつオレフィン選択
性に優れ、なおかつ触媒活性が高く、ヒートスポットの
発生などを来たすことなく、安定して円滑に反応を行う
ことができるFT法を提供すること、また、生成したワ
ックス分の水素化分解、生成したオレフィンの二量化、
三量化等により、灯軽油留分の増産に従来より一層大き
く寄与できるFT法を提供することを目的として、マン
ガン酸化物担体に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
希土類および元素周期律表第III族から選ばれた少なく
とも1種の金属の化合物を触媒基準で0.1〜20質量
%担持し、さらに、ルテニウムを触媒基準で0.1〜5
0質量%担持した、比表面積4〜200m2/g、触媒
粒子径分布0.5〜150μmを示す触媒を、予め還元
処理を施した後、液状炭化水素類中に濃度1〜50質量
%にて分散せしめ、該触媒に水素および一酸化炭素を主
成分とする混合ガスを、圧力1〜10MPa、反応温度
170〜300℃で接触させる炭化水素類の製造方法を
発明し、特許出願した(特願2000−357840
号)。
【0008】上記の先の発明に係る炭化水素類の製造方
法は、上記目的を達し得る点で優れた方法であるが、炭
素数5以上の液状炭化水素留分(以下「C5 +」と略称す
る)の生産性という観点からは、その一層の向上が望ま
れる。すなわち、一般に、スラリー床で用いられる触媒
の触媒充填量はその使用重量で決まるため、触媒重量当
たりの目的物の生産性の高い触媒ほど、同じ量の目的物
を得るための触媒使用重量は少なくて済み、それに伴い
反応器を小型化できるなど、触媒費用や装置費用の軽減
が期待できる。したがって、上記の先の発明に係る炭化
水素類の製造方法のような炭化水素類の製造方法におい
ても、使用触媒のC5 +の生産性の一層の向上が望まれ
る。
【0009】本発明の目的は、上記諸般の状況からし
て、連鎖成長確率が高く、オレフィン選択性に優れ、か
つ高触媒活性で、安定して円滑に反応を行うことがで
き、なおかつC5 +の生産性が高く、液状炭化水素類を効
率的に製造できるFT法を提供することにあり、他の目
的は、生成したワックス分の水素化分解、生成したオレ
フィンの二量化、三量化等により、灯軽油留分の増産に
従来より一層大きく寄与できるFT法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、上記の先の発明に係る
炭化水素類の製造方法のような方法において、触媒とし
て、アルミニウム酸化物および一定のマンガン酸化物か
らなる担体に、ナトリウム化合物とルテニウムを一定量
担持した、比較的大きな一定の比表面積と比較的小さな
一定の嵩密度を示す触媒を用いることによって上記目的
を達成できることを見出して、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、アルミニウム酸化物およびマンガンの平均荷電
数がMn2+を超えるマンガン酸化物からなる担体に、ナ
トリウム化合物を触媒基準で0.1〜10質量%担持
し、さらに、ルテニウムを触媒基準で1〜30質量%担
持した、比表面積60〜350m2/g、嵩密度0.8
〜1.8g/mlを示す触媒を、予め還元処理を施した
後、液状炭化水素類中に濃度1〜50質量%にて分散せ
しめ、該触媒に水素および一酸化炭素を主成分とする混
合ガスを、圧力1〜10MPa、反応温度170〜30
0℃で接触させる炭化水素類の製造方法を提供する。
【0012】一般に、触媒重量当たりの目的物の生産性
を高めるためには、触媒の嵩密度を低減することが有効
であると考えられるが、単に触媒の嵩密度を小さくする
のみでは本発明の目的は達成できない。すなわち、例え
ば、後記比較例5に示すように、従来から知られてい
る、嵩密度が小さいアルミナ担体にナトリウム化合物と
ルテニウムを担持させた触媒では、連鎖成長確率および
オレフィン選択性が低くて、本発明の目的は達成できな
い。これに対して、本発明で用いる、アルミニウム酸化
物および一定のマンガン酸化物からなる担体に、ナトリ
ウム化合物とルテニウムを担持させた触媒では、その嵩
密度を比較的小さい一定の範囲にすることによってC5 +
の生産性を高めることができると共に、高い連鎖成長確
率およびオレフィン選択性を得ることができて、上記目
的を達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に発明を詳細に説明する。本
発明方法では、触媒として、アルミニウム酸化物および
マンガンの平均荷電数がMn2+を超えるマンガン酸化物
からなる担体に、ナトリウム化合物およびルテニウムを
担持させた触媒であって、そのナトリウム化合物および
ルテニウムの担持量、比表面積、嵩密度の諸物性が以下
に述べる一定の範囲内にある触媒が用いられる。
【0014】本発明で用いる触媒において、その担体の
一つの成分のアルミニウム酸化物としては、高い連鎖成
長率や安定した反応活性を得るためには、中性アルミナ
やアルカリ性アルミナが好ましく用いられる。酸性アル
ミナを用いた場合は、連鎖成長確率の低下や反応活性の
低下を招く恐れがあり、注意を要する。担体の他の一つ
の成分のマンガン酸化物としては、マンガンの平均荷電
数がMn2+を超えるマンガン酸化物が用いられる。マン
ガンの平均荷電数がMn2+以下のマンガン酸化物は、例
えば米国特許第4206134号明細書に示されている
ように、ガス状炭化水素(C2〜C4)のオレフィンの生
成に適するものであり、本発明が目的とする液状炭化水
素類の生産には適さない。マンガンの平均荷電数がMn
2+を超えるマンガン酸化物の例としては、MnO2、M
23、Mn34などが好ましく挙げられる。また、硝
酸マンガンのような酸化物以外の塩を出発物質とし、こ
れらから得られたマンガンの平均荷電数がMn2+を超え
るマンガン酸化物を用いることもできる。例えば、硝酸
マンガンを空気中で焼成して得られるMn23などを好
ましく使用できる。担体におけるアルミニウム酸化物と
マンガン酸化物の割合は、一般に、アルミニウム酸化物
100質量部に対してマンガン酸化物5〜160質量部
が適当であり、好ましくは10〜110質量部である。
マンガン酸化物の割合が5質量部未満では、マンガン酸
化物とナトリウム化合物およびルテニウムとの相互作用
が低下し、連鎖成長率、C +選択率およびオレフィン
/パラフィン比がいずれも低下し、液状炭化水素の生産
に適さなくなる恐れがあり、一方、160質量部を超え
る場合は、触媒の嵩密度あるいは比表面積が好適な範囲
を満たすことができなくなる恐れがある。また、この担
体の調製は、常法に従って行うことができ、所定割合の
アルミニウム酸化物原料とマンガン酸化物原料とを混
合、焼成して行うことができる。さらにまた、この担体
は、粉末状、顆粒状、打錠成形体、押し出し成形体等の
任意の形状であってよい。
【0015】また、本発明で用いる触媒において、ナト
リウム化合物およびルテニウムの担持量は活性点数と関
連する。本発明で用いる触媒のナトリウム化合物の担持
量は、触媒基準で0.1〜10質量%であり、好ましく
は0.2〜7質量%、さらに好ましくは0.2〜3質量
%である。また、ルテニウムの担持量は、触媒基準で1
〜30質量%であり、好ましくは1〜20質量%、さら
に好ましくは1.5〜10質量%である。ナトリウム化
合物およびルテニウムの各担持量が上記範囲未満では、
活性点数が不足となり十分な触媒活性が得られなくなる
虞があるばかりか、ナトリウム等の金属種と担体成分
(アルミニウム、マンガン)との相乗効果が得られず、
劣化勾配ならびに触媒安定性(寿命)に事欠く。また、
ナトリウム化合物およびルテニウムの各担持量が上記範
囲を超過した際には、担体上にナトリウム化合物とルテ
ニウムが十分担持されなくなり、分散性の低下や担体成
分と相互作用を持たないナトリウムの金属種やルテニウ
ム種が発現するため、活性低下や選択性の低下などが著
しくなる傾向が見られるため好ましくない。なお、触媒
の化学組成は誘導結合プラズマ質量分析法(ICP法)
によって求めた。
【0016】本発明で用いる触媒の比表面積は、60〜
350m2/gであり、好ましくは80〜300m2
g、さらに好ましくは100〜250m2/gである。
比表面積が60m2/g未満では、ナトリウム化合物お
よびルテニウムの分散性が低下する恐れがあり好ましく
ない。また、比表面積の上限に関しては、一般に固体触
媒を扱うに当たっては、広いほど気液固の接触頻度が高
まるため好ましい。しかし、本発明で用いるアルミニウ
ム酸化物およびマンガン酸化物からなる担体単独の比表
面積の現実的な上限値は350〜380m2/g程度で
あることを考えると、これにナトリウム化合物およびル
テニウム化合物を担持した触媒のそれは最大350m2
/g程度と考えられる。なお、触媒の比表面積は、高純
度窒素をプローブとしBET法(Braunauer-Emett-Tailo
r 法)で求めた。
【0017】また、本発明で用いる触媒の嵩密度は、
0.8〜1.8g/mlであり、好ましくは0.9〜
1.5g/ml、さらに好ましくは0.9〜1.3g/
mlである。しかし、本発明で用いるアルミニウム酸化
物およびマンガン酸化物からなる担体単独の嵩密度の現
実的な下限値は0.7g/ml程度であることを考える
と、これにナトリウム化合物およびルテニウム化合物を
担持した触媒のそれは最小0.8g/ml程度と考えら
れる。一方、嵩密度が1.8g/mlを超える場合は、
触媒重量あたりのC5+生産性が低くなり、液状炭化水
素の生産に適さなくなる恐れがある。
【0018】また、本発明で用いる触媒は、その触媒粒
子径の分布範囲が5〜200μmであることが好まし
く、5〜180μmであることがさらに好ましく、10
〜150μmであることがなおさらに好ましい。本発明
では、触媒は液状炭化水素類中に分散させて分散状態で
使用されるため、その粒子径分布を考慮することが望ま
しい。5μm未満のような細かい粒子は、フィルター等
を通過して下流側に溢出して、反応容器内の触媒濃度が
減少したり、下流側機器が触媒微粒子によって障害を受
けるなどの問題が発生する可能性が高くなる。また、2
00μmを超えるような大きい粒子は、反応容器全体に
わたって液状炭化水素類中に均一に分散させることが難
しくなったり、触媒を分散したスラリーが不均一となっ
たりして、反応活性が低下する可能性が高くなる。
【0019】粒子径分布が上記5〜200μmの範囲内
でも、液状炭化水素類中に分散させたとき、分散に偏り
が生じる場合がある。かかる場合には、触媒粒子を液状
炭化水素類中に偏りを生じることなく均一に分散させる
ために、平均粒子径をも考慮することが望ましい。本発
明で用いる触媒の平均粒子径は、20〜100μmが好
ましく、25〜100μmがさらに好ましく、25〜8
0μmがなおさらに好ましい。平均粒子径が、上記20
〜100μmの範囲の上下限を外れた場合には、触媒粒
子の液状炭化水素類中への分散が不均一となり、反応活
性が低下する場合がある。
【0020】本発明で用いる触媒の調製は、その調製方
法自体は、従来から知られた担持触媒の一般的調製方法
に準じて行うことができる。上記アルミニウム酸化物お
よびマンガン酸化物からなる担体に、ナトリウム化合物
およびルテニウムを担持させるに際しては、まずナトリ
ウム化合物を担持させ、水分を除去した後、焼成する。
次にルテニウムを担持させ、水分を除去した後充分に乾
燥する。また、担体へのナトリウム化合物あるいはルテ
ニウムの担持は、例えば、担体をナトリウム化合物ある
いはルテニウム化合物の如き触媒種化合物の溶液中に浸
漬して、触媒種化合物を担体上に吸着させたり、イオン
交換して付着させたり、アルカリなどの沈殿剤を加えて
沈着させたり、溶液を蒸発乾固したり、あるいは触媒種
化合物の溶液を担体上へ滴下して行うなど、担体と触媒
種化合物の溶液とを接触させて行うことができる。この
際、得られる目的の触媒におけるナトリウム化合物およ
びルテニウムの担持量が上記所定量となるように、担体
に含有させるナトリウム化合物およびルテニウム化合物
の量が調節される。上記担持に用いるナトリウム化合物
としては、ナトリウムの塩化物、炭酸塩、硝酸塩、アン
モニア塩等が挙げられる。また、ルテニウム化合物とし
ては、従来からルテニウム担持触媒の調製に用いられて
いる各種のルテニウム化合物を適宜選択して用いること
ができる。その例として、塩化ルテニウム、硝酸ルテニ
ウム、酢酸ルテニウム、塩化六アンモニアルテニウムな
どの水溶性ルテニウム塩や、ルテニウムカルボニル、ル
テニウムアセチルアセトナートなどの有機溶剤に可溶な
ルテニウム化合物などが好ましく挙げられる。上記の如
くしてナトリウム化合物およびルテニウム化合物を含有
させた担体は、乾燥される。この乾燥は、一般に、常温
〜300℃で10〜48時間保持することにより行うこ
とができる。乾燥された各触媒種化合物含有担体は、必
要に応じて適宜粉砕し、分級して、所望の触媒粒子径分
布、さらに必要に応じて所望の平均粒子径の粉末状とさ
れ、かくして本発明で用いる所定の諸物性を有する触媒
を得ることができる。
【0021】本発明の炭化水素類の製造方法において
は、上記の如くして調製された触媒は、FT反応に供す
る前に予め還元処理(活性化処理)される。この還元処
理により、触媒がFT反応において所望の触媒活性を示
すように活性化される。この還元処理を行わなかった場
合には、担体上に担持されたナトリウム種およびルテニ
ウム種が十分に還元されず、FT反応において所望の触
媒活性を示さない。この還元処理は、触媒を液状炭化水
素類に分散させたスラリー状態で還元性ガスと接触させ
る方法でも、炭化水素類を用いず単に触媒に還元性ガス
を通気、接触させる方法でも好ましく行うことができ
る。前者の方法における触媒を分散させる液状炭化水素
類としては、処理条件下において液状のものであれば、
オレフィン類、アルカン類、脂環式炭化水素、芳香族炭
化水素を始めとする種々の炭化水素類を使用できる。ま
た、含酸素、含窒素等のヘテロ元素を含む炭化水素であ
っても良い。これらの炭化水素類の炭素数は、処理条件
下において液状のものであれば特に制限する必要はない
が、一般にC6〜C40のものが好ましく、C9〜C40のも
のがより好ましく、C9〜C35のものが最も好ましい。
6の炭化水素類より軽質なものでは溶媒の蒸気圧が高
くなり、処理条件幅が制限されるようになる。また、C
40の炭化水素類より重質のものでは還元性ガスの溶解度
が低下して、十分な還元処理ができなくなる懸念があ
る。また、炭化水素類中に分散させる触媒量は、1〜5
0質量%の濃度が適当あり、好ましくは3〜40質量
%、より好ましくは5〜35質量%の濃度である。触媒
量が1質量%未満では、触媒の還元効率が低下する。触
媒の還元効率の低下を防ぐ方法として、還元性ガスの通
気量を減少させる方法があるが、還元性ガスの通気量を
低下させると気(還元性ガス)−液(溶媒)−固(触
媒)の分散が損なわれるため好ましくない。一方、触媒
量が50質量%を超えて多量の場合は、炭化水素類に触
媒を分散させたスラリーの粘性が高くなり過ぎ、気泡分
散が悪くなり、触媒の還元が十分なされなくなるため好
ましくない。還元処理温度は、140〜310℃が好ま
しく、150〜250℃がより好ましく、160〜22
0℃が最も好適である。140℃未満では、ルテニウム
が十分に還元されず、十分な反応活性が得られない。ま
た、310℃を超える高温では、担体のマンガン酸化物
などの相転位、酸化状態の変化等が進行してルテニウム
との複合体を形成したり、これによって触媒がシンタリ
ング(sintering) して、活性低下を招く可能性が高くな
る。この還元処理には、水素を主成分とする還元性ガス
を好ましく用いることができる。用いる還元性ガスに
は、水素以外の成分、例えば水蒸気、窒素、希ガスなど
を、還元を妨げない範囲である程度の量を含んでいても
良い。この還元処理は、上記処理温度と共に、水素分圧
および処理時間にも影響されるが、水素分圧は、0.1
〜10MPaが好ましく、0.5〜6MPaがより好ま
しく、1〜5MPaが最も好ましい。還元処理時間は、
触媒量、水素通気量等によっても異なるが、一般に、
0.1〜72時間が好ましく、1〜48時間がより好ま
しく、4〜48時間が最も好ましい。処理時間が0.1
時間未満では、触媒の活性化が不十分となる。また、7
2時間を超える長時間還元処理しても、触媒に与える悪
影響は無いが、触媒性能の向上も見られないのに処理コ
ストが嵩むなどの好ましくない問題を生じる。
【0022】上記の如く還元処理した触媒がFT反応、
すなわち炭化水素類の合成反応に供せられる。本発明に
おけるFT反応は、触媒を液状炭化水素類中に分散せし
めた分散状態となし、この分散状態の触媒に合成ガスを
接触させる。この際、触媒を分散させる炭化水素類とし
ては、上記の予め行う還元処理で用いられる炭化水素類
と同様のものを用いることができる。すなわち、反応条
件下において液状のものであれば、オレフィン類、アル
カン類、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素を始めとする
種々の炭化水素類、含酸素、含窒素等のヘテロ元素を含
む炭化水素等を用いることができ、その炭素数は特に制
限する必要はないが、一般にC6〜C40のものが好まし
く、C9〜C40のものがより好ましく、C9〜C35のもの
が最も好ましい。C6の炭化水素類より軽質なものでは
溶媒の蒸気圧が高くなり、反応条件幅が制限されるよう
になる。また、C40の炭化水素類より重質のものでは原
料の合成ガスの溶解度が低下して、反応活性が低下する
懸念がある。上記の予め行う還元処理において、触媒を
液状炭化水素類に分散させて行う方法が採用されている
場合は、該還元処理で用いられた液状炭化水素類をその
ままこのFT反応において用いることができる。炭化水
素類中に分散させる触媒量は、1〜50質量%の濃度で
あり、好ましくは3〜40質量%、より好ましくは5〜
35質量%の濃度である。触媒量が1質量%未満では活
性が低下する。活性の低下を防ぐ方法として、合成ガス
の通気量を減少させる方法があるが、合成ガスの通気量
を低下させると気(合成ガス)−液(溶媒)−固(触
媒)の分散が損なわれるため好ましくない。一方、触媒
量が50質量%を超えて多量の場合は、炭化水素類に触
媒を分散させたスラリーの粘性が高くなりすぎ、気泡分
散が悪くなり、反応活性が十分得られなくなるため好ま
しくない。
【0023】FT反応に用いる合成ガスは、水素および
一酸化炭素を主成分としていれば良く、反応を妨げない
物質が混入されていても差し支えない。FT反応の速度
(k)は、水素分圧に約一次で依存するので、水素およ
び一酸化炭素の分圧比(H2/COモル比)が0.6以
上であることが望まれる。この反応は、体積減少を伴う
反応であるため、水素および一酸化炭素の分圧の合計値
が高いほど好ましい。水素および一酸化炭素の分圧比
は、その上限は特に制限されないが、現実的なこの分圧
比の範囲としては0.6〜2.7が適当であり、好まし
くは0.8〜2.5、より好ましくは1〜2.3であ
る。この分圧比が0.6未満では、生成する炭化水素類
の収量が低下し、また、この分圧比が2.7を超えると
生成する炭化水素類において軽質分が増える傾向が見ら
れる。水素および一酸化炭素の分圧の合計値は、1〜1
0MPaが好ましく、1〜6MPaがより好ましく、
1.5〜4.5MPaが最も好ましい。1MPa未満で
は、FT反応の速度が不十分となりガソリン分、灯軽油
分、ワックス分などの収率が低下する傾向が見られるた
め好ましくない。平衡上は、水素および一酸化炭素の分
圧が高いほど有利になるが、該分圧が高まるほどプラン
ト建設コスト等が高まったり、圧縮に必要な圧縮機など
の大型化により運転コストが上昇するなどの産業上の観
点から該分圧の上限は規制される。
【0024】このFT反応においては、一般に、合成ガ
スのH2/COモル比が同一であれば、反応温度が低い
ほど連鎖成長が進み、かつオレフィン選択性が高くなる
が、CO転化率は低くなる。逆に、反応温度が高くなれ
ば、連鎖成長、オレフィン選択性は低くなるが、CO転
化率は高くなる。また、H2/CO比が高くなれば、C
O転化率が高くなり、連鎖成長、オレフィン選択性は低
下し、H2/CO比が低くなれば、その逆となる。これ
らのファクターが反応に及ぼす効果は、用いる触媒の種
類等によってその大小が異なるが、本発明においては、
反応温度は170〜300℃が好ましく、190〜29
0℃がより好ましく、200〜290℃が最も好まし
い。
【0025】以上述べた本発明の炭化水素類の製造方法
に従って、水素および一酸化炭素を主成分とする混合ガ
スから炭化水素類を合成すれば、CO転化率がワンパス
(once through conversion) で60%以上、連鎖成長確
率(α)が0.89〜0.95、低級炭化水素中のオレ
フィン/パラフィン比が、例えばC3炭化水素では3〜
5、C5 +の生産性が380〜1000g/kg/hrに
なるという好結果が得られる。なお、CO転化率、連鎖
成長確率(α)およびC5 +の生産性は下記式で定義され
るものである。〔CO転化率〕
【0026】
【数1】
【0027】〔連鎖成長確率(α)〕炭素数nの炭化水
素の生成物中の質量分率をMn、連鎖成長確率をαとし
た場合、シュルツ・フローリー分布に従うと、下式のよ
うな関係が成り立つ。従って、log(Mn/n)とn
をプロットしたときの傾きlog αからα値を知るこ
とができる。
【0028】log(Mn/n)=log((1−α)
2/α)+n・logα
【0029】〔C5 +の生産性〕C5 +の生産性とは、触媒
重量当たりの単位時間におけるC5 +の生成量を指し、下
式で定義される。
【0030】C5 +生産性=C5 +生産量[g]/触媒重量
[kg]/[hr]
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例によりさらに具体
的に本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお、以下の実施例において、
COおよびCH4の分析には、Active Carbon (60/80mes
h) を分離カラムに用い熱伝導度型ガスクロマトグラフ
(TCD-GC)で行った。なお、Arを内部標準として10v
ol%添加した合成ガスを用いた。なお、COおよびC
4のピーク位置、ピーク面積をArと比較することで
定性および定量分析した。C1〜C6炭化水素類の分析に
は、Capillary Column(Al23/KCl PLOT)
を分離カラムに用い水素炎イオン化検出型ガスクロマト
グラフ(FID-GC)を用い、TCD−GC共通に分析できる
1(メタン)と比較して該炭化水素類の定性、定量を
行った。さらに、C5〜C40炭化水素類の分析にはCapil
lary Column(TC-1)を備えたFID−GCを用い、軽質
炭化水素(C1〜C6)と共通に分析できるC5およびC6
と比較して該炭化水素類の定性、定量を行った。触媒
(担体を含む)比表面積の測定は自動表面積測定装置
(ベルソープ28、日本ベル製)を用い窒素をプローブ
分子に用いてBET法で測定した。触媒の化学成分の同
定はICP(CQM-10000P、島津製作所製)により、粒度
分布はレーザー光散乱法による粒度測定装置(Mastersi
zer MSX-46型、マルバーン製)により、マンガン酸化物
の構造はX線回析(RINT2500、理想電機工業
製)で求めた。
【0032】実施例1 予め充分乾燥したアルカリ性アルミナ粉末に純水(以下
水と略記)を滴下し、飽和吸水量を求めた。この時の飽
和吸水量は0.9ml/gだった。水27mlに硝酸マ
ンガン6水和物168gを溶解した水溶液を酸化アルミ
ニウム30gに含浸させ、約4時間放置した後、空気
中、温度110℃で乾燥し、マッフル炉にて空気中60
0℃で3時間焼成した。得られたアルミニウム酸化物と
マンガン酸化物からなる担体に水27gに炭酸ナトリウ
ム(Na Assay 43.2質量%)0.2gを溶
解した水溶液を含浸した。これを、空気中、温度110
℃で乾燥し、マッフル炉にて温度600℃で3時間焼成
した。その後、アルミニウム酸化物およびマンガン酸化
物からなる担体にナトリウムを含浸した担体に、水27
gに塩化ルテニウム(Ru Assay 36質量%)
2.2gを溶解した水溶液を含浸し、1時間放置した
後、空気中、温度50℃で乾燥した。これをメノウ乳鉢
に移して粉砕し、触媒粒子分布5〜200μmに篩分け
して触媒Aを得た。触媒Aの平均粒子径は95μm、嵩
密度は1.6g/ml、比表面積は100m 2/gであ
った。X線回析にて構造分析を行った結果、酸化マンガ
ンはMn23であり、平均荷電数Mn3+であった。ま
た、ICPを用いて組成分析を行った結果、Ru換算で
1質量%、Na換算で0.1質量%、Mn2360質量
%、のこりアルミニウム酸化物(アルミニウム酸化物1
00質量部:マンガン酸化物154質量部)であった。
触媒A0.3gを分散媒のノルマルヘキサデカン(n−
1634、以下溶媒という)30ml(スラリー濃度1
g/100ml)と共に内容積100mlの反応器に充
填し、水素分圧10MPa・G、温度140℃、流量1
00ml/min(STP:standard temperature and
pressure)で水素を触媒Aに接触させて1時間還元し
た。還元後、ヘリウムガスで置換し、温度を100℃、
圧力を常圧にした。その後、アルゴン10vol.%、
一酸化炭素56.3vol.%、残り水素の混合ガス
(H2/CO比 0.6、以下合成ガスという)に切り
換え、温度210℃、水素および一酸化炭素の分圧合計
圧力(以下H2+CO圧力という)10MPa・Gにて
FT反応を行った。合成ガスの通気量は、ワンパスCO
転化率(以下転化率という)60%となるように調節
し、W/F(weight/flow[g・hr/mol])1
1.5g・hr/molであった。FT反応を行った結
果、連鎖成長確率は0.92、C5 +選択率は92%、C
3中のオレフィン/パラフィン比は4、およびC5 +生産
性は420g/kg/hrであった。
【0033】実施例2 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン113gを、次いで、炭酸ナトリ
ウム0.3gを、次いで塩化ルテニウム2.7gを含浸
させ、粒子分布5〜200μm、平均粒子径95μm、
嵩密度1.45g/mlおよび比表面積140m2/g
の物性を有し、Ru換算で1.5質量%、Na換算で
0.2質量%、Mn2350質量%、のこりアルミニウ
ム酸化物(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン
酸化物104質量部)からなる触媒Bを得た。触媒B
0.9gを溶媒30ml(スラリー濃度3g/100m
l)と共に反応器に充填し、水素分圧6MPa・G、温
度150℃、流量100ml/min(STP)で水素
を触媒Bに接触させて0.5時間還元した。還元後、ヘ
リウムガスで置換し、温度を100℃、圧力を常圧にし
た。その後、アルゴン10vol.%、一酸化炭素50
vol.%、残り水素の合成ガス(H2/CO比0.
8)に切り換え、温度230℃、H2+CO圧力6MP
a・Gの条件でFT反応を行った。転化率60%となる
合成ガスの通気量は、W/F11.1g・hr/mol
であった。FT反応を行った結果、連鎖成長確率は0.
92、C5 +選択率は90%、C3中のオレフィン/パラ
フィン比は4、およびC5 +生産性は380g/kg/h
rであった。
【0034】実施例3 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン114.8gを、次いで、炭酸ナ
トリウム0.7gを、次いで、塩化ルテニウム3.6g
を含浸させ、粒子分布10〜180μm、平均粒子径8
0μm、嵩密度1.45g/mlおよび比表面積140
2/gの物性を有し、Ru換算2質量%、Na換算
0.5質量%、Mn2350質量%、のこりアルミニウ
ム酸化物(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン
酸化物105質量部)からなる触媒Cを得た。触媒C
1.5gを反応器に充填し、水素分圧5MPa・G、温
度160℃、流量100ml/min(STP)で水素
を触媒Cに接触させて72時間還元した。還元後、ヘリ
ウムガスで置換し、温度を100℃、圧力を常圧とした
後、溶媒30ml(スラリー濃度5g/100ml)を
反応器に圧送した。その後、アルゴン10vol.%、
一酸化炭素45vol.%、残り水素の合成ガス(H2
/CO比 1)に切り換え、温度240℃、H2+CO
圧力4.5MPa・Gの条件でFT反応を行った。転化
率60%となる合成ガスの通気量は、W/F8.8g・
hr/molであった。FT反応を行った結果、連鎖成
長確率は0.91、C5 +選択率は88%、C3中のオレ
フィン/パラフィン比は4、C5 +生産性は420g/k
g/hrであった。
【0035】実施例4 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン49.5gを、次いで、炭酸ナト
リウム1gを、次いで、塩化ルテニウム3.9gを含浸
させ、粒子分布20〜150μm、平均粒子径60μ
m、嵩密度1.25g/mlおよび比表面積165m2
/gの物性を有し、Ru換算3質量%、Na換算0.9
質量%、Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸化
物(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化物
45質量部)からなる触媒Dを得た。触媒D9gを溶媒
30ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に反
応器に充填し、水素分圧2MPa・G、温度170℃、
流量100ml/min(STP)で水素を触媒Dに接
触させて4時間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換
し、温度を100℃まで降温し、圧力を常圧まで降圧し
た。その後、アルゴン10vol.%、一酸化炭素30
vol.%、残り水素の合成ガス(H2/CO比 2)
に切り換え、温度270℃、H2+CO圧力2MPa・
Gの条件でFT反応を行った。転化率60%となる合成
ガスの通気量は、W/F4.8g・hr/molであっ
た。FT反応を行った結果、連鎖成長確率は0.9、C
5 +選択率は85%、C3中のオレフィン/パラフィン比
は4、およびC5 +生産性は500g/kg/hrであっ
た。
【0036】実施例5 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン50.3gを、次いで、炭酸ナト
リウム1gを、次いで、塩化ルテニウム5.3gを含浸
させ、粒子分布20〜125μm、平均粒子径50μ
m、嵩密度1.25g/mlおよび比表面積165m2
/gのRu換算4質量%、Na換算0.9質量%、Mn
2330質量%、のこりアルミニウム酸化物(アルミニ
ウム酸化物100質量部:マンガン酸化物46質量部)
からなる触媒Eを得た。触媒E9gを溶媒30ml(ス
ラリー濃度30g/100ml)と共に反応器に充填
し、水素分圧2MPa・G、温度170℃、流量100
ml/min(STP)で水素を触媒Eに接触させて4
時間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換し、温度を
100℃まで降温し、圧力を常圧まで降圧した。その
後、アルゴン10vol.%、一酸化炭素30vol.
%、のこり水素の合成ガス(H2/CO比 2)に切り
換え、温度270℃、H2+CO圧力2MPa・Gの条
件でFT反応を行った。転化率60%となる合成ガスの
通気量は、W/F2.6g・hr/molであった。F
T反応を行った結果、連鎖成長確率は0.9、C5 +選択
率は85%、C3中のオレフィン/パラフィン比は4、
およびC5 +生産性は900g/kg/hrであった。
【0037】実施例6 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン6.6gを、次いで、炭酸ナトリ
ウム2.6gを、次いで、塩化ルテニウム10.5gを
含浸させ、粒子分布10〜180μm、平均粒子径90
μm、嵩密度0.8g/mlおよび比表面積300m2
/gのRu換算10質量%、Na換算3質量%、Mn2
35質量%、のこりアルミニウム酸化物(アルミニウ
ム酸化物100質量部:マンガン酸化物6質量部)から
なる触媒Fを得た。触媒F10.5gを反応器に充填
し、水素分圧1MPa・G、温度220℃、流量100
ml/min(STP)で水素を触媒Fに接触させて4
8時間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換し、温度
を100℃、圧力を常圧とした後、溶媒30ml(スラ
リー濃度35g/100ml)を圧送した。その後、ア
ルゴン10vol.%、一酸化炭素27.3vol.
%、残り水素の合成ガス(H2/CO比 2.3)に切
り換え、温度280℃、H2+CO圧力1.8MPa・
Gの条件でFT反応を行った。転化率60%となる合成
ガスの通気量は、W/F2.2g・hr/molであっ
た。FT反応を行った結果、連鎖成長確率は0.89、
5 +選択率は82%、C3中のオレフィン/パラフィン
比は3.8、およびC5 +生産性は930g/kg/hr
であった。
【0038】実施例7 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン17.3gを、次いで、炭酸ナト
リウム7.8gを、次いで、塩化ルテニウム27.2g
を含浸させ、粒子分布5〜40μm、平均粒子径20μ
m、嵩密度0.9g/mlおよび比表面積220m2
gのRu換算20質量%、Na換算7質量%、Mn23
10質量%、のこりアルミニウム酸化物(アルミニウム
酸化物100質量部:マンガン酸化物16質量部)から
なる触媒Gを得た。触媒G12gを反応器に充填し、水
素分圧0.5MPa・G、温度250℃、流量100m
l/min(STP)で水素を触媒Gに接触させて24
時間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換し、温度を
100℃、圧力とした後、溶媒30ml(スラリー濃度
40g/100ml)を圧送した。その後、アルゴン1
0vol.%、一酸化炭素25.7vol.%、残り水
素の合成ガス(H2/CO比 2.5)に切り換え、温
度290℃、H2+CO圧力1.5MPa・Gの条件で
FT反応を行った。転化率60%となる合成ガスの通気
量は、W/F2.0g・hr/molであった。FT反
応を行った結果、連鎖成長確率は0.88、C5 +選択率
は83%、C3中のオレフィン/パラフィン比は3.
9、およびC5 +生産性は1000g/kg/hrであっ
た。
【0039】実施例8 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン85.7gを、次いで、炭酸ナト
リウム23.4gを、次いで、塩化ルテニウム85.7
gを含浸させ、粒子分布5〜70μm、平均粒子径25
μm、嵩密度1.8g/mlおよび比表面積60m2
gのRu換算30質量%、Na換算10質量%、Mn2
330質量%、のこりアルミニウム酸化物(アルミニ
ウム酸化物100質量部:マンガン酸化物100質量
部)からなる触媒Hを得た。触媒H15gを反応器に充
填し、水素分圧0.1MPa・G、温度310℃、流量
100ml/min(STP)で水素を触媒Hに接触さ
せて6分間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換し、
温度を100℃、圧力を常圧とした後、溶媒30ml
(スラリー濃度50g/100ml)を圧送した。その
後、アルゴン10vol.%、一酸化炭素24.3vo
l.%、残り水素の合成ガス(H2/CO比 2.7)
に切り換え、温度300℃、H2+CO圧力1MPa・
Gの条件でFT反応を行った。転化率60%となる合成
ガスの通気量は、W/F2.2g・hr/molであっ
た。FT反応を行った結果、連鎖成長確率は0.88、
5 +選択率は80%、C3中のオレフィン/パラフィン
比は3.9、およびC5 +生産性は830g/kg/hr
であった。
【0040】比較例1 焼成温度を800℃とした以外は実施例4と同じ手法で
触媒調製を行い、粒子分布10〜150μm、平均粒子
径80μm、嵩密度1.8g/mlおよび比表面積55
2/gのRu換算3質量%、Na換算0.9質量%、
Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸化物(アル
ミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化物45質量
部)からなる触媒Iを得た。触媒I9gを溶媒30ml
(スラリー濃度30g/100ml)と共に反応器に充
填し、水素分圧2MPa・G、温度170℃、流量10
0ml/min(STP)で水素を触媒Iに接触させて
2時間還元した。還元後、ヘリウムガスで置換し、温度
を100℃、圧力を常圧とした後、アルゴン10.vo
l%、一酸化炭素30vol.%、残り水素の合成ガス
(H2/CO比 2)に切り換え、温度270℃、H2
CO圧力2MPa・Gの条件でFT反応を行った。転化
率60%となる合成ガスの通気量は、W/F16.4g
・hr/molであった。FT反応を行った結果、連鎖
成長確率は0.9、C5 +選択率は85%、C3中のオレ
フィン/パラフィン比は4、およびC5 +生産性は145
g/kg/hrであった。この実験例では、触媒の比表
面積が小さ過ぎるので、C5 +生産性が低い。
【0041】比較例2 焼成温度を900℃とした以外は実施例4と同じ手法で
触媒調製を行い、粒子分布10〜150μm、平均粒子
径80μm、嵩密度2g/mlおよび比表面積50m2
/gの物性を有し、Ru金属換算で3質量%、Na金属
換算で0.9質量%、Mn2330質量%、のこりアル
ミニウム酸化物(アルミニウム酸化物100質量部:マ
ンガン酸化物45質量部)からなる触媒Jを得た。触媒
J9gを溶媒30ml(スラリー濃度30g/100m
l)と共に反応器に充填し、比較例1と同様にして触媒
を水素還元し、この触媒に比較例1と同様にしてアルゴ
ン、一酸化炭素および水素の合成ガスを接触させFT反
応を行った。転化率60%となる合成ガスの通気量は、
W/F18.3g・hr/molであった。FT反応を
行った結果、連鎖成長確率は0.9、C5 +選択率は85
%、C3中のオレフィン/パラフィン比は4、およびC5
+生産性は130g/kg/hrであった。この実験例
では、触媒の嵩密度が大き過ぎ、かつ比表面積が小さ過
ぎるのでC 5 +生産性が低い。
【0042】比較例3 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン47.5gを、次いで、炭酸ナト
リウム0.9gを、次いで、塩化ルテニウム0.1gを
含浸させ、粒子分布10〜150μm、平均粒子径80
μm、嵩密度1.25g/mlおよび比表面積160m
2/gのRu換算0.1質量%、Na換算0.9質量
%、Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸化物
(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化物4
3質量部)からなる触媒Kを得た。触媒K9gを溶媒3
0ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に反応
器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素還元し、
この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一酸化炭素
および水素の合成ガスを接触させFT反応を行った。転
化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F29.8
g・hr/molであった。FT反応を行った結果、連
鎖成長確率は0.9、C5 +選択率は85%、C3中のオ
レフィン/パラフィン比は4、およびC5 +生産性は80
g/kg/hrであった。この実験例では、触媒のルテ
ニウムの担持量が少なすぎるので、C5 +生産性が低い。
【0043】比較例4 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
10gに硝酸マンガン37.5gを、次いで、炭酸ナト
リウム0.7gを、次いで、塩化ルテニウム39.3g
を含浸させ、粒子分布10〜150μm、平均粒子径8
0μm、嵩密度1.4g/mlおよび比表面積160m
2/gのRu換算40質量%、Na換算で0.9質量
%、Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸化物
(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化物1
03質量部)からなる触媒Lを得た。触媒L9gを溶媒
30ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に反
応器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素還元
し、この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一酸化
炭素および水素の合成ガスを接触させFT反応を行っ
た。転化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F
7.9g・hr/molであった。FT反応を行った結
果、連鎖成長確率は0.9、C5 +選択率は85%、C3
中のオレフィン/パラフィン比は4、およびC5 +生産性
は300g/kg/hrであった。この実験では、触媒
のルテニウムの担持量が多過ぎるので、C5 +生産性が低
い。
【0044】比較例5 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
40gに炭酸ナトリウム0.9gを、次いで、塩化ルテ
ニウム3.6gを含浸させ、粒子分布10〜150μ
m、平均粒子径80μm、嵩密度0.75g/mlおよ
び比表面積360m2/gのRu換算3質量%、Na換
算0.9質量%、のこりアルミニウム酸化物(マンガン
酸化物なし)からなる触媒Mを得た。触媒M9gを溶媒
30ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に反
応器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素還元
し、この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一酸化
炭素および水素の合成ガスを接触させFT反応を行っ
た。転化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F
9.7g・hr/molであった。FT反応を行った結
果、連鎖成長確率は0.8、C5 +選択率は73%、C3
中のオレフィン/パラフィン比は0.5、およびC5 +
産性は210g/kg/hrであった。この実験例で
は、触媒にマンガン酸化物が用いられないので、連鎖成
長確率、C5 +選択率およびC3中のオレフィン/パラフ
ィン比のいずれも小さく、C5 +生産性も低い。
【0045】比較例6 硝酸マンガン145gを焼成し、これに炭酸ナトリウム
0.9gを、次いで、塩化ルテニウム0.1gを含浸さ
せた以外は実施例1と同じ手法で触媒を調製し、粒子分
布10〜150μm、平均粒子径80μm、嵩密度2.
4g/mlおよび比表面積40m2/gのRu換算3質
量%、Na換算0.9質量%、のこりMn23(アルミ
ニウム酸化物なし)からなる触媒Nを得た。触媒N9g
を溶媒30ml(スラリー濃度30g/100ml)と
共に反応器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素
還元し、この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一
酸化炭素および水素の合成ガスを接触させFT反応を行
った。転化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F
15.9g・hr/molであった。FT反応を行った
結果、連鎖成長確率は0.9、C5 +選択率は85%、C
3中のオレフィン/パラフィン比は6、およびC5 +生産
性は150g/kg/hrであった。この実験例では、
触媒中にアルミニウム酸化物を用いられず、触媒の比表
面積が小さ過ぎ、かつ触媒の嵩密度が大き過ぎるので、
5 +生産性が低い。
【0046】比較例7 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン49.5gを、次いで、塩化ルテ
ニウム3.9gを含浸させ、粒子分布10〜150μ
m、平均粒子径80μm、嵩密度1.25g/mlおよ
び比表面積160m2/gのRu換算3質量%(Na担
持なし)、Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸
化物(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化
物45質量部)からなる触媒Oを得た。触媒O9gを溶
媒30ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に
反応器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素還元
し、この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一酸化
炭素および水素の合成ガスを接触させFT反応を行っ
た。転化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F
5.8g・hr/molであった。FT反応を行った結
果、連鎖成長確率は0.85、C5 +選択率は79%、C
3中のオレフィン/パラフィン比は1以下、およびC5 +
生産性は380g/kg/hrであった。この実験例で
は、触媒にナトリウム化合物が担持されてないので、連
鎖成長確率、C5 +選択率およびC3中のオレフィン/パ
ラフィン比のいずれも小さい。
【0047】比較例8 実施例1と同じ調製手法にて、アルカリ性アルミナ粉末
30gに硝酸マンガン49.5gを、次いで、炭酸ナト
リウム32gを、次いで、塩化ルテニウム3.9gを含
浸させ、粒子分布10〜150μm、平均粒子径80μ
m、嵩密度1.25g/mlおよび比表面積160m2
/gのRu金属換算で3質量%、Na金属換算で30質
量%、Mn2330質量%、のこりアルミニウム酸化物
(アルミニウム酸化物100質量部:マンガン酸化物8
1質量部)からなる触媒Pを得た。触媒P9gを溶媒3
0ml(スラリー濃度30g/100ml)と共に反応
器に充填し、比較例1と同様にして触媒を水素還元し、
この触媒に比較例1と同様にしてアルゴン、一酸化炭素
および水素の合成ガスを接触させFT反応を行った。転
化率60%となる合成ガスの通気量は、W/F9.9g
・hr/molであった。FT反応を行った結果、連鎖
成長確率は0.9、C5 +選択率は85%、C 3中のオレ
フィン/パラフィン比は4、およびC5 +生産性は240
g/kg/hrであった。この実験例では、触媒のナト
リウム化合物の担持量が多過ぎるので、C5 +生産性が低
い。
【0048】上記実施例および比較例における反応条件
および結果を、表1(実施例)および表2(比較例)に
纏めて表示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の炭化水素類の製造方法によれ
ば、連鎖成長確率が高く、オレフィン選択性に優れ、か
つ高触媒活性で、安定して円滑に反応を行うことがで
き、なおかつC5 +の生産性が高く、液状炭化水素類を効
率的に製造できる。本発明方法は、生成したワックス分
の水素化分解、生成したオレフィンの二量化、三量化等
により、灯軽油留分の増産に従来より一層大きく寄与で
きる方法である。
フロントページの続き (72)発明者 中静 茂徳 埼玉県幸手市権現堂1134−2 コスモ石油 株式会社研究開発センター内 (72)発明者 斎藤 金次郎 埼玉県幸手市権現堂1134−2 コスモ石油 株式会社研究開発センター内 (72)発明者 鈴木 崇 埼玉県幸手市権現堂1134−2 コスモ石油 株式会社研究開発センター内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BC02A BC02B BC62A BC62B BC70A BC70B CC23 DA08 EA01Y EB18Y EC02Y EC03Y FA02 FB14 4H029 CA00 DA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム酸化物およびマンガンの平
    均荷電数がMn2+を超えるマンガン酸化物からなる担体
    に、ナトリウム化合物を触媒基準で0.1〜10質量%
    担持し、さらに、ルテニウムを触媒基準で1〜30質量
    %担持した、比表面積60〜350m2/g、嵩密度
    0.8〜1.8g/mlを示す触媒を、予め還元処理を
    施した後、液状炭化水素類中に濃度1〜50質量%にて
    分散せしめ、該触媒に水素および一酸化炭素を主成分と
    する混合ガスを、圧力1〜10MPa、反応温度170
    〜300℃で接触させる炭化水素類の製造方法。
  2. 【請求項2】 担体におけるアルミニウム酸化物とマン
    ガン酸化物の割合が、アルミニウム酸化物100質量部
    に対してマンガン酸化物5〜160質量部である請求項
    1に記載の炭化水素類の製造方法。
  3. 【請求項3】 担体の一つの成分のアルミニウム酸化物
    が、中性アルミナやアルカリ性アルミナである請求項1
    または2に記載の炭化水素類の製造方法。
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