JP2003002814A - 唇用下地料および化粧方法並びに組み合わせ化粧料 - Google Patents

唇用下地料および化粧方法並びに組み合わせ化粧料

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JP2003002814A JP2001186028A JP2001186028A JP2003002814A JP 2003002814 A JP2003002814 A JP 2003002814A JP 2001186028 A JP2001186028 A JP 2001186028A JP 2001186028 A JP2001186028 A JP 2001186028A JP 2003002814 A JP2003002814 A JP 2003002814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小じわの隠蔽効果を有し、さらにその上に口
紅、リップグロスあるいはリップクリームを塗布したと
きに発色が良くなり、仕上り(均一性)、モイスチャー
感、化粧持続性を向上させることができる唇用下地料を
提供する。 【解決手段】(A)シリコーンエラストマーと、エステ
ル油、炭化水素油、高級アルコール、植物油、動物油か
らなる群から選ばれる常温で液体の油剤成分の1種、ま
たは2種以上とを混練または粉砕して得られるペースト
状物と、(B)平均粒子径1〜50μmの板状粉体と、
(C)油性成分とを含有する唇用下地料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口紅等の唇用化粧
料の効果を高める機能を有する唇用下地料および唇の化
粧効果の持続性を高める化粧方法、並びに組み合わせ化
粧料に関するものである。更に詳しくは、小じわの隠蔽
効果を有し、その上に口紅、リップグロスあるいはリッ
プクリームを塗布したときに発色が良くなり、仕上り
(均一性)、モイスチャー感、化粧持続性を向上させる
ことができる唇用下地料およびその化粧方法並びに組み
合わせ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】本発
明者らは、特開平10−45536号公報にてシリコー
ンエラストマーとシリコーン油と場合によっては板状粉
体とを混練または粉砕して得られるシリコーンペースト
を配合した化粧下地料が、ファンデーション、白粉、ア
イシャドウ、口紅などの化粧料の持続性を大幅に向上さ
せる効果を有していること、そして、長時間の使用でも
肌のつっぱり感や肌への圧迫感が少ないことを見いだし
た。
【0003】一方、同公報の技術は、シリコーン油の使
用が前提であり、配合量も50%程度あり、化粧下地料
へのシリコーン油の濃度は大変高濃度であった。そして
ファンデーション、白粉、アイシャドウなど皮膚適用の
化粧料についてはこの組成でも特に問題は発生しない
が、口紅等のように粘膜に適用する唇用化粧料では、シ
リコーン油に由来する唇の違和感が発生することが問題
となることが判った。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
本発明の一つである、粘膜適用時にシリコーン油よりも
より違和感の少ないエステル油、炭化水素油等と板状粉
体を用いて唇用下地料を作製してみたところ、シリコー
ン油を中心に処方していた時とは異なり、より自然に粘
膜に馴染む感触を得ることができた。そして、シリコー
ン油とシリコーンエラストマーとの混練ペーストを特に
用いなくても唇の小じわを目立たなくすることができ
た。また、この唇用下地料を使用した後に口紅、リップ
クリームまたはリップグロスを上から塗布すると、モイ
スチャー感及び化粧効果の持続性を高める効果があるこ
とを見出した。さらには、シリコーンエラストマ−を予
め粉砕したものと板状粉体と液状油性成分とを含む組成
物を混練または粉砕することによっても、同様な効果を
有する唇用下地料が得られることを見出した。
【0005】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の請求項1は、
(A)シリコーンエラストマーと、エステル油、炭化水
素油、高級アルコール、植物油、動物油からなる群から
選ばれる常温で液体の油性成分の1種、または2種以上
とを混練または粉砕して得られるペースト状物と、
(B)平均粒子径1〜50μmの板状粉体と、(C)油
性成分を含有することを特徴とする唇用下地料である。
【0006】本発明の請求項2は、(A1)シリコーン
エラストマーと、(A2)エステル油、炭化水素油、高
級アルコール、植物油、動物油からなる群から選ばれる
常温で液体の油性成分の1種、または2種以とを混練ま
たは粉砕する際の(A1)、(A2)の質量比率が、
(A1):(A2)=1:10〜7:3の範囲にあるこ
とを特徴とする請求項1に記載の唇用下地料である。
【0007】本発明の請求項3は、(a)シリコーンエ
ラストマーの粉砕物と、(b)平均粒子径1〜50μm
の板状粉体と、(c)常温で液状の油性成分とを含む組
成物を混練または粉砕して得られることを特徴とする唇
用下地料である。
【0008】本発明の請求項4は、シリコーンエラスト
マーが一次粒子径0.1〜20μmの範囲にある球状粉
末の凝集体からなることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の唇用下地料である。
【0009】本発明の請求項5は、シリコーンエラスト
マーがジメチルポリシロキサンを含有しているものであ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
の唇用下地料である。
【0010】本発明の請求項6は、唇用下地料中のシリ
コーン油の含有量が、唇用下地料の総量に対して20質
量%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か1項に記載の唇用下地料である。
【0011】本発明の請求項7は、 請求項1〜6のい
ずれか1項に記載の唇用下地料を使用した後、口紅、リ
ップグロスあるいはリップクリームを使用することを特
徴とする唇の化粧方法である。
【0012】本発明の請求項8は、請求項1〜6のいず
れか1項に記載の唇用下地料と、口紅、リップグロスあ
るいはリップクリームが同一セット容器に収納されてい
ることを特徴とする組み合わせ化粧料である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、発明の実施の形態を詳述
する。
【0014】本発明で用いるシリコーンエラストマーと
は、3次元のメチルポリシロキサン骨格を有する弾性体
であって、粉末状、ペースト状の形態を持つものが挙げ
られる。特に電子顕微鏡を用いた観察による一次粒子径
が主として0.1〜20μmの範囲にある球状粉体の凝
集体であって、シリコーンの3次元架橋構造を有し、粉
体としてエラストマーの性質を有するものがより好まし
い。シリコーンエラストマーの製造方法としては、例え
ば末端二重結合を有する変性シリコーンとメチルハイド
ロジェンポリシロキサンを塩化白金酸などの触媒下に反
応させ、三次元架橋させる方法が挙げられる。粉末の形
態を持つシリコーンエラストマーの例としては、例えば
東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のトレフィルE
シリーズ(特にトレフィルE−508が好ましい)、
「化粧品種別配合成分規格」収載の架橋型シリコーン末
等が挙げられる。また、ペースト状の形態を持つシリコ
ーンエラストマーの例としては、信越化学工業製のKS
Gシリーズなどが挙げられる。これらの素材は、骨格中
にシリコーンオイル、特にジメチルポリシロキサンを含
有していてもいなくても構わない。本発明で用いるシリ
コーンエラストマー及びその粉砕物の配合量としては、
唇用下地料の総量に対して、好ましくは0.5〜50質
量%、より好ましくは1〜40質量%の範囲である。こ
の範囲であれば唇の小じわを目立たなくしたり、上から
塗布する各種唇用化粧料の持続性を向上させる効果が得
られる。
【0015】本発明ではシリコーンエラストマーを製剤
に配合する方法として例えば下記の方法が挙げられる。
シリコーンエラストマーと、エステル油、炭化水素
油、高級アルコール、植物油、動物油から群から選ばれ
る常温で液体の油性成分の1種、または2種以上とを混
練または粉砕してペースト状物にして配合する方法、
シリコーンエラストマー、特に粉末状の形態を持つシリ
コーンエラストマーを機械的に粉砕し、凝集をほぐして
配合する方法が挙げられる。の場合、シリコーンエラ
ストマーと、エステル油、炭化水素油、高級アルコー
ル、植物油、動物油から選ばれる1種以上の常温で液体
の油性成分との混合質量比率は、それぞれ1:10〜
7:3の範囲にあることが好ましい。で用いる混練の
手段としては、混練押し出し機やローラーミルを用いる
ことが好ましい。例えば、シリコーンエラストマーと上
記油性成分とを事前にミキサーにて粗混合し、これを混
練押し出し機やローラーミルに投入し、ペースト化する
方法が挙げられる。混練押し出し機を用いた場合では、
例えば押し出し機出口に50メッシュ以上、好ましくは
100メッシュ以上の網を設置し、ペーストをより均一
化することも可能である。また、混練を加熱下に実施す
ることも可能である。混練装置としては、例えば多軸型
の連続式混練機(2軸エクストルーダー等)が最も好ま
しい。また、で用いる粉砕の手段としては、媒体ミル
を用いることが好ましい。媒体ミルの例としては、ビー
ズミル、サンドミル、ダイノーミル(株式会社シンマル
エンタープライゼス製)、ボールミル、マイクロス(株
式会社奈良機械製作所製)等が挙げられる。この内、高
粘性体が粉砕可能なマイクロス(ケーシングとその中で
回転する主軸及び主軸回転により連動公転する副軸から
構成されており、各副軸には僅かのギャップをもって多
数のリング状粉砕媒体が取りつけられた装置であり、粉
砕媒体の動きをもつリングは主軸の回転により、遠心力
作用でケーシング内壁面に押し付けながら自転・公転す
ることによって粉砕する装置。)が好ましい。また、
で用いる機械的粉砕の手段としては、粉砕機として、カ
ッターミル、ターボミル(ターボ工業株式会社製)、イ
ンペラーミルなどの乾式粉砕機であって、かつせん断機
構を持ち、好ましくは分級機構を有し、さらに好ましく
は高速回転型である粉砕機を用いる方法が挙げられる。
尚、ターボミル、インペラーミルは書物により高速回転
式衝撃粉砕機に分類される場合があるが、同装置は円周
に多数のブレードをつけた複数のローターを有し、ケー
シングにも多数の溝のついたライナーを有する機構とな
っており、ハンマーミルのような衝撃力を与えるという
よりは、空気の渦流による衝撃せん断力による粉体機構
を有する粉砕機である。また、ヘンシェルミキサーのよ
うな攪拌混合機を用いた場合でも、羽根をせん断力がか
かるようナイフ刃状に加工変更し、かつインバーター制
御などにより高速回転型に変更することで本目的のせん
断機構を有する乾式粉砕機用途に改造することが可能で
ある。尚、粉砕機は縦型でも横型でも構わない。
【0016】本発明の唇用下地料に配合される(A)成
分のシリコーンエラストマーのペースト状物を得るため
に用いる、エステル油、炭化水素油、高級アルコール、
植物油、動物油からなる群から選ばれる常温で液体の油
性成分としては、例えば流動パラフィン、スクワラン、
α−オレフィンオリゴマー等の炭化水素油、オクチルド
デカノール、イソステアリルアルコール等の高級アルコ
ール、オクタン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチルグ
リコール、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリス
チン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、
ヒドロキシステアリン酸オクチル、トリイソステアリン
酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプ
ロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、リ
シノール酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニ
ル、イソノナン酸イソトリデシル、トリイソステアリン
酸グリセリル等のエステル油、オリーブ油、ヒマシ油、
ヒマワリ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油等の植物
油、液状ラノリン等の動物油が挙げられる。
【0017】また、本発明で、(A)成分のシリコーン
エラストマーのペースト状物とともに(C)成分として
配合される油性成分としては、上記の特定の液状油性成
分及び/又はそれ以外の液状、半固形、固形の油性成分
が挙げられる。これら油性成分としては、例えばアボガ
ド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、
オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナ
ウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛
骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦
胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビ
ロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギ
リ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タ
ートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウ
モロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、
胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、
ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステ
ル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ
油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実
油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、
ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、
羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリ
ン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリ
ン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシ
ル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリ
ンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレン
グリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテ
ル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スク
ワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィ
ンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブ
チレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;
高級脂肪酸である、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エ
イコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸
(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸等;高級アルコールである、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ス
テアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルア
ルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノー
ル、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシ
ノール、コレステロール、フィトステロール、POEコ
レステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエー
テル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエ
ーテル(セラキルアルコール)等;
【0018】エステル油である、アジピン酸ジイソブチ
ル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2
−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アル
キルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイ
ソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチ
ルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン
酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロール
プロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリス
リトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエ
ステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデ
シル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグ
リコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘ
キシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステア
リン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジ
イソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳
酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピ
ル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2
−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシ
ル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペ
ンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソ
プロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン
酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメ
チルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラ
ウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸
−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステ
アリル、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセ
リル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパル
ミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ
−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチ
ン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリ
セリル等;シリコーン油である、ジメチルポリシロキサ
ン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェ
ニルポリシロキサン、ビフェニルポリシロキサン、ポリ
エーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキ
ル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサ
ン(例えば、トリフルオロプロピル・ポリオキシエチレ
ン共変性シリコーン)、アルキル変性オルガノポリシロ
キサン、アルキル・ポリエーテル変性オルガノポリシロ
キサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性
オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変
性オルガノポリシロキサン、糖変性シリコーン、グリセ
リル変性シリコーン、環状シリコーン、アクリルシリコ
ーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴ
ム等;その他の油性成分が挙げられる。
【0019】本発明の唇用下地料における上記シリコー
ン油の含有量は、シリコーンエラストマーから由来する
量も含めて、唇用下地料の総量に対して20質量%以下
であることが好ましい。シリコーン油、特に環状ジメチ
ルポリシロキサンを多く配合した場合、唇に違和感が感
じられる場合がある。
【0020】本発明の唇用下地料では、上記の各種油性
成分の内、固形乃至半固形油性成分の1種以上を配合し
ていることが好ましい。固形乃至半固形油性成分の具体
的な例としては、例えばワセリン、パラフィン、セレシ
ン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワッ
クス、エチレンプロピレンコポリマー等の炭化水素、ラ
ノリン、還元ラノリン、キャンデリラロウ、カルナバロ
ウ等のロウ、オレイン酸フィトステリル、N−ラウロイ
ル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オ
クチルドデシル)、イソステアリン酸フィトステリル等
のエステル等が挙げられる。
【0021】本発明の唇用下地料では、前記のエステル
油、炭化水素油、高級アルコール、植物油、動物油から
選ばれる常温で液体の油性成分の1種、2種以上の配合
量、または(C)成分としての上記油性成分の配合量と
しては、唇用下地料の総量に対して1〜90質量%、よ
り好ましくは20〜75質量%の範囲にあることが好ま
しい。
【0022】さらに、本発明でシリコーンエラストマー
の粉砕物を用いる場合に配合される(c)成分の常温で
液状の油性成分としては、前記のエステル油、炭化水素
油、高級アルコール、植物油、動物油に限らず、高級脂
肪酸、シリコーン油、他の合成油等から選ばれ常温で液
状の油性成分が使用可能である。シリコーン油以外のこ
れら油性成分の配合量としては、唇用下地料の総量に対
して、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは20
〜75質量%の範囲にあることが好ましい。また、シリ
コーン油の場合には、唇用下地料の総量に対して、20
質量%以下であることが好ましい。
【0023】本発明では、上記の各成分と共に平均粒子
径1〜50μmの板状粉体を配合する。板状であるか否
かの確認は電子顕微鏡観察により実施できる。平均粒子
径が1〜50μmの範囲の板状粉体を配合することによ
ってシリコーンエラストマーが塗布時によれるのを防止
し、かつ光を適度に散乱させることで、本発明の唇用下
地化粧料の上に塗布する唇用化粧料の色調(彩度)を向
上させる効果がある。板状粉体の例としては、例えばタ
ルク、マイカ、セリサイト、カオリン、窒化ホウ素、板
状硫酸バリウム、板状無水ケイ酸、板状酸化チタン、板
状酸化亜鉛、N−ラウロイル−L−リジン、金属石鹸顔
料、パール剤、板状酸化鉄、フッ素金雲母、スメクタイ
ト等が挙げられるが、特に光学的に唇の皺の隠蔽に寄与
できる割合が高い板状硫酸バリウムを用いることが好ま
しい。また、パール剤としては、例えば酸化チタン被覆
雲母、低次酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイ
カ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビ
スマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被
覆着色雲母等が挙げられる。板状粉体は、事前にシリコ
ーンエラストマーおよびその粉砕物と共に混練または粉
砕しても、後から添加しても構わない。
【0024】本発明で用いる板状粉体は、親水性または
撥水性の表面処理が行われた表面処理粉体を用いること
が好ましい。親水性の表面処理としては、例えばデオキ
シリボ核酸およびその塩等の酸性ムコ多糖類を被覆した
もの、アルギン酸およびその塩、寒天、カラギーナン、
ジェランガム等の粘剤を被覆したものなどが挙げられ
る。親水性表面処理の量としては、板状粉体の総質量に
対して、0.5〜15質量%の範囲で被覆処理されてい
ることが好ましい。撥水性の表面処理としては、例えば
N−ラウロイル−L−リジン、油剤、ワックス、脂肪
酸、金属石鹸、オルガノポリシロキサン、シリコーン樹
脂、フッ素化合物等による表面処理が挙げられるが特に
N−ラウロイル−L−リジンによる表面処理が好まし
い。撥水性表面処理の量としては、板状粉体の総量に対
して0.3〜30質量%の範囲で被覆処理されているこ
とが好ましい。
【0025】本発明の唇用下地料における板状粉体の配
合量としては、唇用下地料の総量に対して、0.1〜4
0質量%の範囲にあることが好ましい。
【0026】本発明の唇用下地料では上記の各成分以外
に、従来唇用化粧料に使用されてきた各種の成分を適宜
配合することが可能である。例えば、本発明の必須成分
以外の粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹
脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤
(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応
していても構わない)、保湿剤、生理活性成分、塩類、
溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤等の
成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することが
できる。
【0027】本発明の唇用下地料で適宜用いることがで
きる紫外線吸収剤の例としては、例えばパラメトキシケ
イ皮酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ
皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以
後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルP
ABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチ
ル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、
オクチルジメチルPABA、メトキシケイ皮酸オクチ
ル、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダ
ゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、
3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ
−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロ
ピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイ
ルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメト
キシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミ
ダゾリジンプロピオン酸 2−エチルヘキシルや、これ
らの高分子誘導体、シラン誘導体等が挙げられる。これ
らの有機系紫外線吸収剤の内、パラメトキシケイ皮酸2
−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メト
キシジベンゾイルメタンが特に好ましく用いられる。
【0028】本発明の唇用下地料で適宜用いられる粉
体、着色料の例としては、通常の化粧料に使用されるも
のであれば、その形状(球状、棒状、針状、不定形状、
紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒
子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも
使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、有色
顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられ、具体的に
は、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミ
ニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウ
ム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒ
ドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライ
ト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、
ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシ
ウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ボロン、シ
リカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリ
エステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピ
レンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパ
ウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾ
グアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウ
ダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロー
ス、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロ
ン、6ナイロン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビ
ニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹
脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結
晶繊維粉体、デンプン末等;有色顔料としては、酸化
鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄
等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔
料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マ
ンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫
色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チ
タン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機
青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色
素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した
合成樹脂粉体等;微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、
微粒子酸化セリウム、微粒子二酸化ケイ素等の微粒子粉
体;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カ
ッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素と
しては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色
201号、赤色202号、赤色204号、赤色205
号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色
228号、赤色230号、黄色4号、黄色5号、黄色2
02号、黄色203号、黄色204号、青色1号、青色
2号、青色201号、緑色3号、緑色201号、緑色2
04号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、
橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色
素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、
ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの
粉体も前記同様に本発明の効果を妨げない範囲で、粉体
の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界
面活性剤等で処理したものも使用することができる。例
えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダ
ント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリ
ング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリ
アクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化
合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによ
って事前に表面処理されていてもいなくてもかまわない
し、必要に応じて1種、または2種以上の表面処理を併
用することができる。本発明ではこれらの粉体の1種以
上を組み合わせて使用することができる。
【0029】本発明の唇用下地料では生理活性成分を配
合することが好ましいが、生理活性成分としては、例え
ば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保
湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、
温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激
緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられ
る。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成
分、生薬成分等を特に好ましい。これらの成分の例とし
ては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチ
ャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエ
キス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキ
ス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキ
ス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキ
ス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキ
ス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オラン
ダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エ
キス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分
解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨ
モギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエ
キス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキ
ス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、ク
ララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、
クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲ
ンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキ
ス、コメヌカ発酵エキス、コンフリーエキス、コラーゲ
ン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、
サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、
ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイ
タケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキ
ス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤク
エキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエ
キス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキ
ス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエ
キス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオ
イエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズ
エキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チ
ョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエ
キス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒ
エキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、
ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイ
ビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パ
セリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエ
キス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、
フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエ
キス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロ
ポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミント
エキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキ
ス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキ
ス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤ
グルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキ
ス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラ
ベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモン
エキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリ
ーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキ
ス等を挙げることができる。
【0030】また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒ
アルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水
分解卵殻膜等の生体高分子、グリシン、ヴァリン、ロイ
シン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルア
ラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプト
ファン等のアミノ酸、エストラジオール、エテニルエス
トラジオールなどのホルモン、アミノ酸、乳酸ナトリウ
ム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイ
ン、ホエイ等の保湿成分、ε−アミノカプロン酸、グリ
チルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチー
ム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイ
ン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤、ビタミン
A,B2,B6,C,D,E,パントテン酸カルシウ
ム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル
等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミン
ジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサン
カルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイ
ド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、ブ
チルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、フィチン酸等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−
ヒドロキシ酸等の細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタ
ミンE誘導体等の血行促進剤、レチノール、レチノール
誘導体等の創傷治癒剤、セファランチン、トウガラシチ
ンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピ
リドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α
−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パ
ントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、
アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラ
ントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジ
オール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウ
ム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、
タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリル
アミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミ
ン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、カン
フル等の清涼剤等が挙げられる。
【0031】本発明では、上記の各成分をローラーミ
ル、ヘンシェルミキサー、混練押し出し機などの混合機
を用いて混合した後、容器に充填して唇用下地料を得
る。本発明では、唇用下地料を使用した後に口紅、リッ
プクリームまたはリップグロスを使用することが好まし
い。組み合わせて使用することで、口紅等の色が鮮やか
になり、持続性が向上するなどの特徴が得られる。また
この際、この唇用下地料と口紅、リップクリームまたは
リップグロスを同一セット容器に収納した形態の組み合
わせ化粧料とすることで、消費者に唇用下地料の効果を
より実感させやすい売り方が可能である。上記のセット
容器としては、例えば箱形式の包装容器、ブリスター容
器等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に詳細に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定
するものではない。処方の配合量は質量%で示す。以下
の実施例、比較例の唇用下地料の上に用いた口紅、リッ
プグロス及びリップクリームの処方は表1〜表3に示し
た通りのものである。
【0033】[口紅の処方]
【表1】
【0034】製造方法 成分1〜16を均一に溶解・混合し、成分17〜19を
加え、均一に分散、混練後、成分20〜21を加え、均
一に分散、脱気後、冷却成型し、容器に装てんして口紅
を得た。
【0035】[リップグロスの処方]
【表2】
【0036】製造方法 成分1〜7を均一に混合・溶解後、成分8〜10を加え
均一に分散・混練後、成分11〜12を加え均一に分
散、脱気後ボトル容器に充填してリップグロスを得た。
【0037】[リップクリーム]
【表3】
【0038】製造方法 成分1〜10を均一に混合・溶解後・脱気後、容器に流
し込み、冷却固化してリップクリームを得た。
【0039】下記表4に示す処方の唇用下地料を調製
し、その唇用下地料の小じわ隠蔽効果を、さらにその上
に口紅、リップグロスあるいはリップクリームを塗布し
たときの発色性、仕上り(均一性)、2時間経過後のモ
イスチャー感、化粧持続性について専門パネラー20名
により下記評価基準で官能評価を行った。その結果を表
4に併せて示す。尚、実施例中のシリコーンエラストマ
ーとしては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社のト
レフィルE−508(ジメチルポリシロキサン含有)を
使用した。また、板状粉体である、板状硫酸バリウムは
平均粒子径が7.5μmのものを用い、N−ラウロイル
−L−リジンは味の素製アミホープLL(平均粒子径1
2μm)を用い、マイカは平均粒子径が30μmのもの
を用いた。
【0040】 [官能評価の評価基準] 20人中「良い」と答えた人数 評 価 ----------------------------------------------------- 15人以上 ◎ 10〜14人 ○ 5〜9人 △ 0〜4人 ×
【0041】
【表4】
【0042】実施例1の製造方法 シリコーンエラストマーを予めカッターミルにて粉砕し
た。板状粉体成分(板状硫酸バリウム)と粉砕したシリ
コーンエラストマーを混合し、溶解した油性成分と混合
した後、ローラーミルにて粉砕混合し、容器に充填して
製品を得た。
【0043】実施例2の製造方法 シリコーンエラストマーと液状エステル油であるトリ
(カプリル・カプリン酸)グリセリンとイソノナン酸イ
ソトリデシルと液状の炭化水素油であるスクワランを混
練押し出し機(2軸エクストルーダー)に投入し、混練
されたペースト状物を得た。ペースト状物と粉体を除く
残りの成分を混合した後、板状粉体(板状硫酸バリウ
ム)を加えてローラーミルにて粉砕混合し、容器に充填
して製品を得た。
【0044】実施例3の製造方法 シリコーンエラストマーと液状エステル油であるイソノ
ナン酸イソトリデシルと液状炭化水素油であるα−オレ
フィンオリゴマーと板状粉体のN−ラウロイル−L−リ
ジンを連続混練押し出し機(2軸エクストルーダー)に
投入し、混練されたペースト状物を得た。残りの成分を
均一混合したものとこのペースト状物を混合し、ローラ
ーミルにて粉砕混合し、容器に充填して製品を得た。
【0045】比較例1の製造方法(シリコーンエラスト
マーの粉砕または混練をしない場合) 均一に溶解した油性成分とシリコーンエラストマーをプ
ロペラかくはん機を用いて混合し、容器に充填して製品
を得た。
【0046】比較例2の製造方法(シリコーンエラスト
マーとシリコーン油を混練したペースト状物を配合した
場合) シリコーンエラストマーとシリコーン油であるメチルポ
リシロキサンを混練押し出し機(2軸エクストルーダ
ー)に投入し、混練されたペースト状物を得た。ペース
ト状物と粉体を除く残りの成分を混合した後、板状粉体
を加えてローラーミルにて粉砕混合し、容器に充填して
製品を得た。
【0047】比較例3の製造方法(板状粉体を配合しな
い場合) シリコーンエラストマーと液状エステル油であるトリ
(カプリル・カプリン酸)グリセリンを混練押し出し機
(2軸エクストルーダー)に投入し、混練されたペース
ト状物を得た。ペースト状物と残りの成分を混合した
後、ローラーミルにて粉砕混合し、容器に充填して製品
を得た。
【0048】表4の結果から明らかなように、本発明の
実施例は比較例と比べて全体として優れた性能を有して
いることが判った。また、リップクリームを使用した場
合も同様な効果が得られた。
【0049】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、小じわ隠蔽
効果を有し、さらにその上に口紅、リップグロスあるい
はリップクリームを塗布したときに発色が良くなり、仕
上り(均一性)、モイスチャー感、化粧持続性を向上さ
せることができる唇用下地料およびその化粧方法を提供
することは明らかである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA081 AA082 AA121 AA122 AB192 AB232 AB362 AB432 AC011 AC012 AC022 AC071 AC072 AC331 AC352 AC372 AC392 AC422 AC432 AC662 AC792 AC852 AD022 AD092 AD151 AD152 AD242 AD492 AD512 AD662 BB12 BB13 BB26 CC13 DD11 DD22 EE01 EE06 EE07 EE11 EE12 FF05 FF06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)シリコーンエラストマーと、エス
    テル油、炭化水素油、高級アルコール、植物油、動物油
    からなる群から選ばれる常温で液体の油性成分の1種、
    または2種以上とを混練または粉砕して得られるペース
    ト状物と、(B)平均粒子径1〜50μmの板状粉体
    と、(C)油性成分とを含有することを特徴とする唇用
    下地料。
  2. 【請求項2】 (A1)シリコーンエラストマーと、
    (A2)エステル油、炭化水素油、高級アルコール、植
    物油、動物油からなる群から選ばれる常温で液体の油性
    成分の1種、または2種以上とを混練または粉砕する際
    の(A1)、(A2)の質量比率が、(A1):(A
    2)=1:10〜7:3の範囲にあることを特徴とする
    請求項1に記載の唇用下地料。
  3. 【請求項3】 (a)シリコーンエラストマーの粉砕物
    と、(b)平均粒子径1〜50μmの板状粉体と、
    (c)常温で液状の油性成分とを含む組成物を混練また
    は粉砕して得られること特徴とする唇用下地料。
  4. 【請求項4】 シリコーンエラストマーが一次粒子径
    0.1〜20μmの範囲にある球状粉末の凝集体からな
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の唇用下地料。
  5. 【請求項5】 シリコーンエラストマーがジメチルポリ
    シロキサンを含有しているものであることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の唇用下地料。
  6. 【請求項6】 唇用下地料中のシリコーン油の含有量
    が、唇用下地料の総量に対して20質量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の唇
    用下地料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の唇
    用下地料を使用した後、口紅、リップグロスあるいはリ
    ップクリームを使用することを特徴とする唇の化粧方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の唇
    用下地料と、口紅、リップグロスあるいはリップクリー
    ムが同一のセット容器に収納されていることを特徴とす
    る組み合わせ化粧料。
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