JP2003001355A - ネジ転造装置 - Google Patents

ネジ転造装置

Info

Publication number
JP2003001355A
JP2003001355A JP2001187948A JP2001187948A JP2003001355A JP 2003001355 A JP2003001355 A JP 2003001355A JP 2001187948 A JP2001187948 A JP 2001187948A JP 2001187948 A JP2001187948 A JP 2001187948A JP 2003001355 A JP2003001355 A JP 2003001355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
posture
screw material
screw
start position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001187948A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Suzuki
博之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Star Micronics Co Ltd filed Critical Star Micronics Co Ltd
Priority to JP2001187948A priority Critical patent/JP2003001355A/ja
Publication of JP2003001355A publication Critical patent/JP2003001355A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平ダイス型の転造機構を有するネジ転造装置
において、簡単かつ安価な構成で転造不良の発生を即座
に検出可能とする。 【解決手段】 転造準備位置Cに供給されたネジ素材2
を、ネジ素材移動機構14により、転造加工時の基準姿
勢と略同じ姿勢で転造準備位置Cから転造開始位置Aま
で移動させ、このネジ素材2に対して転造機構12によ
り転造加工を施す構成とする。ネジ素材2は転造準備位
置Cから転造開始位置Aまで移動する際にその姿勢が変
化しやすくなるが、2点鎖線で示すように、転造開始位
置Aに移動したネジ素材2の姿勢が上記基準姿勢に対し
て大きく変化してしまうと、ネジ素材2に対して適正な
転造加工を施すことができなくなってしまう。そこで、
転造開始位置Aに移動したネジ素材2の姿勢が上記基準
姿勢に対して所定量以上変化しているとき、これを姿勢
変化検出センサ34により検出する構成とする。この姿
勢変化の検出は、ネジ素材2の上方に近接配置された頭
押え部材32の上方変位を検出することによって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、いわゆる平ダイ
ス型の転造機構を有するネジ転造装置に関するものであ
り、特に、その転造不良の発生防止を図るための構成に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、小型ネジ等を転造する装置と
して、平ダイス型の転造機構を有するネジ転造装置が知
られている。
【0003】このネジ転造装置においては、シュート等
により転造準備位置に供給されたネジ素材を、ネジ素材
移動機構により転造開始位置まで移動させ、この転造開
始位置に移動したネジ素材を固定ダイプレートと移動ダ
イプレートとで挟み、固定ダイプレートに沿って移動ダ
イプレートを移動させることによりネジ素材にネジ山を
転造するようになっている。
【0004】このようなネジ転造装置において転造不良
の発生を未然に防止するためには、転造機構やネジ素材
移動機構がつねに正常に作動するよう維持管理を行うこ
とが肝要である。しかしながらネジ転造装置の稼動中
は、これら各機構の構成部材に摩耗や位置ズレ等がどの
程度進んでいるかを目視で確認することが事実上不可能
である。
【0005】このため従来のネジ製造工程においては、
所定数量のネジ素材に対して転造加工を行い、これを1
ロットとして後工程で目視検査を行うことにより、転造
不良の発生有無を確認するようになっている。そして、
転造不良の発生が確認された場合には、ネジ転造装置を
停止させて、転造機構やネジ素材移動機構の点検を行
い、部品の交換や組付位置の調整等の対策が施されるよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法で転造不良に対処した場合には、転造不良の発
生からその確認がなされるまでの間に大きな時間的ズレ
が生じてしまうため、その間にかなりの数量のネジ素材
に対して転造加工が行われてしまい、これに伴って不良
品の発生数量も多くなってしまう、という問題がある。
しかも、不良対策が有効に施されたことを確認するため
に、ネジ転造装置を再稼動した直後のロットに対しても
目視検査を行うことが必要になる、という問題もある。
【0007】これに対し、ダイプレートを支持するダイ
ホルダ等に高精度振動センサを設けるとともにこれを波
形解析装置に接続し、転造加工が正常に行われていると
きに現れる振動波形と異なる波形が現れたときに転造不
良が発生したものと判定する方法が開発されている。こ
のような方法を採用することにより、転造不良の発生を
即座に検出することが可能となるが、その検出のために
大掛かりでしかも非常に高価な装置が必要となってしま
う、という問題がある。
【0008】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、平ダイス型の転造機構を有するネジ
転造装置において、簡単かつ安価な構成で転造不良の発
生を即座に検出することができるネジ転造装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、転造不良の
発生が転造開始位置におけるネジ素材の姿勢異常に起因
することに着眼し、所定の姿勢変化検出センサを設ける
ことにより上記目的達成を図るようにしたものである。
【0010】すなわち、本願発明に係るネジ転造装置
は、所定の転造準備位置に供給されたネジ素材を、転造
加工時の基準姿勢と略同じ姿勢で上記転造準備位置から
転造開始位置まで移動させるネジ素材移動機構と、上記
転造開始位置に移動した上記ネジ素材を固定ダイプレー
トと移動ダイプレートとで挟み、上記固定ダイプレート
に沿って上記移動ダイプレートを移動させることにより
上記ネジ素材にネジ山を転造する転造機構と、を備えて
なるネジ転造装置において、上記転造開始位置に移動し
た上記ネジ素材の姿勢が上記基準姿勢に対して所定量以
上変化しているとき、この姿勢変化を検出する姿勢変化
検出センサを備えてなる、ことを特徴とするものであ
る。
【0011】上記「転造加工時の基準姿勢」とは、転造
加工が正常に行われる場合における転造開始位置でのネ
ジ素材の姿勢を意味するものある。
【0012】上記「ネジ素材移動機構」は、ネジ素材を
転造加工時の基準姿勢と略同じ姿勢で転造準備位置から
転造開始位置まで移動させるように構成されたものであ
れば、その具体的構成は特に限定されるものではない。
【0013】上記「姿勢変化検出センサ」は、転造開始
位置に移動したネジ素材の姿勢が基準姿勢に対して所定
量以上変化していることを検出することができるもので
あれば、その具体的構成は特に限定されるものではな
い。
【0014】上記「基準姿勢に対して所定量以上変化し
ているとき」における「所定量」は、転造不良の発生を
検出するのに十分な変化量であれば、その具体的な値は
特に限定されるものではなく、ネジ素材の種類、大き
さ、形状等に応じて適宜設定することが可能である。
【0015】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
係るネジ転造装置は、ネジ素材を転造加工時の基準姿勢
と略同じ姿勢で転造準備位置から転造開始位置まで移動
させるように構成されているので、転造機構およびネジ
素材移動機構が正常に作動している限り、上記基準姿勢
にあるネジ素材に対して適正な転造加工が施されること
となるが、これら各機構の構成部材に摩耗や位置ズレ等
が発生すると、ネジ素材が転造準備位置から転造開始位
置まで移動する際にその姿勢が変化しやすくなる。そし
て、仮に、転造開始位置に移動したネジ素材の姿勢が上
記基準姿勢に対して大きく変化してしまったような場合
には、ネジ素材に対して適正な転造加工が施されなくな
ってしまう。
【0016】その点、本願発明に係るネジ転造装置にお
いては、転造開始位置に移動したネジ素材の姿勢が上記
基準姿勢に対して所定量以上変化しているときには姿勢
変化検出センサによりこの姿勢変化を検出するようにな
っているので、転造不良の発生を即座に検出することが
できる。しかも姿勢変化検出センサは、所定量以上の姿
勢変化を検出することができれば足りるので、比較的簡
単かつ安価にこれを構成することができる。
【0017】このように本願発明によれば、平ダイス型
の転造機構を有するネジ転造装置において、簡単かつ安
価な構成で転造不良の発生を即座に検出することができ
る。
【0018】ところで、ネジ転造装置においては、ネジ
素材を転造加工時の基準姿勢と略同じ姿勢で転造準備位
置から転造開始位置までスムーズに移動させるための手
段として頭押え部材が設けられることが多い。この頭押
え部材は、転造開始位置およびその近傍領域においてネ
ジ素材の頭部と近接するように配置され、ネジ素材の姿
勢が変化しようとしたときには、その頭部を頭押え部材
に当接させてネジ素材を元の姿勢に戻すようになってい
る。ただし、この頭押え部材は、何らかの異常発生によ
りネジ素材が頭押え部材に対してある程度以上の押圧力
で下方から当接した場合には、この押圧力によって上方
へ変位するように構成されており、これにより転造機構
やネジ素材移動機構の構成部材が破損してしまうのを未
然に防止するようになっている。
【0019】そこで、このようなネジ転造装置の構造上
の特徴を有効活用し、上記「姿勢変化検出センサ」を、
頭押え部材の上方変位を検出することによりネジ素材の
姿勢変化の検出を行う構成とすれば、姿勢変化の検出を
極めて簡単かつ安価な構成で実現することができる。
【0020】その際、頭押え部材を下方へ向けて弾性的
に付勢する弾性付勢手段を備えてなる構成とすれば、姿
勢変化を検出する際の頭押え部材の基準位置を常に一定
の位置に保持することができ、これにより姿勢変化の検
出精度を高めることができる。
【0021】上記構成において、「ネジ素材移動機構」
を、ネジ素材を転造準備位置から転造開始位置の直前の
所定位置まで両ダイプレートの転造面と略直交する方向
に押圧移動させる横押し部材と、ネジ素材を上記所定位
置から転造開始位置まで、両ダイプレートの転造面と略
平行な方向に押圧移動させる縦押し部材とを備えてなる
構成とすれば、ネジ素材を転造開始位置に無理なく正確
に配置することが可能となるが、このように2段階でネ
ジ素材を移動させるようにした場合には、ネジ素材の姿
勢がより変化しやすくなるので、本願発明の構成を採用
することが特に効果的である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0023】図1は、本願発明の一実施形態に係るネジ
転造装置を示す平面図であり、図2は、そのII-II 線矢
視詳細図である。また、図3は、上記ネジ転造装置によ
る転造工程を示す平面図である。
【0024】これらの図に示すように、本実施形態に係
るネジ転造装置は、転造機構12と、ネジ素材移動機構
14とを備えてなっている。なお、本実施形態において
転造加工の対象となるネジ素材2は、軸部2aの直径が
0.5mm程度で、頭部2bの厚さが0.3mm程度の
微小ネジとなるべき素材部品である。
【0025】転造機構12は、固定ダイプレート16と
移動ダイプレート18とを備えてなる平ダイス型の転造
機構であって、転造開始位置Aにおいてネジ素材2を固
定ダイプレート16の転造面16aと移動ダイプレート
18の転造面18aとで挟み、固定ダイプレート16に
沿って移動ダイプレート18を移動させることにより、
ネジ素材2の軸部2aにネジ山を転造するように構成さ
れている。これら固定ダイプレート16および移動ダイ
プレート18は、転造開始位置Aから転造完了位置Bへ
向かう方向に関して多少下向きに傾斜するように配置さ
れている。この転造機構12によって転造加工が施され
たネジ素材2(すなわちネジ4)は、図3(c)に示す
ように、転造完了位置Bから移動ダイプレート18の移
動方向と略同じ方向へ飛び出した後、図示しない回収装
置によって回収されるようになっている。
【0026】ネジ素材移動機構14は、シュート20に
より転造準備位置Cに供給されたネジ素材2を、転造加
工時の基準姿勢(すなわち、図2において実線で示すよ
うに頭部2bを上にして直立した姿勢(ただし両ダイプ
レート16、18の傾斜角度分だけ鉛直方向に対して傾
斜した姿勢))と略同じ姿勢でこの転造準備位置Cから
転造開始位置Aまで移動させるための機構であって、横
押し板22(横押し部材)と縦押し板24(横押し部
材)とを備えてなっている。
【0027】シュート20は、ネジ素材2を上記基準姿
勢で支持するガイド溝20aを備えており、このガイド
溝20aに沿って上流側からネジ素材2を次々と供給す
るように構成されている。このシュート20は、平面視
において、その上流側が両ダイプレート16、18の転
造面16a、18aからやや離れる方向に斜めに延びて
いる。
【0028】横押し板22は、シュート20と固定ダイ
プレート16の間に形成されたガイド溝28に沿って両
ダイプレート16、18の転造面16a、18aと直交
する方向に往復動可能に設けられており、図3(a)に
示すように、転造準備位置Cに供給されたネジ素材2を
転造開始位置Aの直前の所定位置Dまで押圧移動させる
ようになっている。一方、縦押し板24は、両ダイプレ
ート16、18の間に形成されたガイド溝30に沿って
両ダイプレート16、18の転造面16a、18aと略
平行な方向(正確にはシュート20に沿った方向)に往
復動可能に設けられており、図3(b)に示すように、
ネジ素材2を上記所定位置Dから転造開始位置Aまで押
圧移動させるようになっている。なお、これら横押し板
22および縦押し板24は、移動ダイプレート18の作
動と連動して所定のタイミングで作動するようになって
いる。
【0029】シュート20の上方近傍には、ガイド溝2
0aとガイド溝28の上流端部を覆うシュートカバー2
6が設けられている。このシュートカバー26は、ネジ
素材2の頭部2bと近接するように(具体的には頭部2
bの上面との間に0.01mm程度の隙間が形成される
ように)配置されており、ネジ素材2の姿勢が変化しよ
うとしたとき、その頭部2bを該シュートカバー26の
下面に当接させてネジ素材2を元の姿勢に戻すようにな
っている。
【0030】このシュートカバー26の移動ダイプレー
ト18側には、ガイド溝28の上流端部以外の部分とガ
イド溝30を覆う頭押え部材32が設けられている。こ
の頭押え部材32も、ネジ素材2の頭部2bと近接する
ように(具体的には頭部2bの上面との間に0.01m
m程度の隙間が形成されるように)配置されており、ネ
ジ素材2の姿勢が変化しようとしたとき、その頭部2b
を該頭押え部材32の下面に当接させてネジ素材2を元
の姿勢に戻すようになっている。
【0031】ただし、この頭押え部材32は、図2に2
点鎖線で示すように、何らかの異常(例えば、ガイド溝
28あるいは30へのネジ素材2の噛み込み等)の発生
により、ネジ素材2の姿勢が大きく変化して該ネジ素材
2が頭押え部材32に対してある程度以上の押圧力で下
方から当接した場合には、この押圧力によって上方へ変
位するように構成されている。そして、このような頭押
え部材32の上方変位により、転造機構12やネジ素材
移動機構14の構成部材が破損してしまうのを未然に防
止するようになっている。
【0032】なお、シュートカバー26は、この頭押え
部材32のような上方変位機能を有していないが、これ
は、シュートカバー26で覆われているガイド溝28の
上流端部は、横押し板22の押圧によりネジ素材2が移
動し始める位置であり、ネジ素材2がシュートカバー2
6に対して大きな押圧力で下方から当接するおそれがな
いことによるものである。
【0033】頭押え部材32の上方近傍には、転造開始
位置Aに移動したネジ素材2の姿勢が上記基準姿勢に対
して所定量以上変化しているとき、この姿勢変化を検出
する姿勢変化検出センサ34が設けられている。この姿
勢変化検出センサ34は、直接的には頭押え部材32の
上方変位を検出する変位センサであるが、この上方変位
検出によりネジ素材2の姿勢変化を間接的に検出するよ
うになっている。なお、この姿勢変化検出センサ34は
転造油が飛散するオイルミスト雰囲気で使用されるの
で、耐油性を有する変位センサを用いることが好まし
い。
【0034】図4は、図1のIV方向矢視図であって、頭
押え部材32および姿勢変化検出センサ34を詳細に示
す図である。
【0035】図示のように、頭押え部材32は、シュー
トカバー26に沿って延びており、その中間部分におい
てピン36を介してシュートカバー26に回動可能に支
持されている。この頭押え部材32は、ガイド溝28と
対向する一端部32aが下方へ突出するように形成され
ており、この一端部32aとピン36との間の部分の上
面には、頭押え部材32の一端部32aを下方へ向けて
弾性的に付勢する圧縮コイルバネ38(弾性付勢手段)
が設けられている。この圧縮コイルバネ38は、シュー
トカバー26の側面部から側方へ突出するステー40に
ナット42で固定されたボルト44に装着されており、
このボルト44の締付調整により該圧縮コイルバネ38
の弾性押圧力を任意に設定し得るようになっている。
【0036】頭押え部材32における圧縮コイルバネ3
8の近傍部位には調整ネジ46が螺着されており、その
先端部はステー40の上面に当接している。そして、こ
の調整ネジ46を調整することにより、頭押え部材32
の一端部32aの下面とネジ素材2の頭部2bの上面と
の間の隙間の大きさを設定するようになっている。この
調整ネジ46の調整は、頭押え部材32の一端部32a
の下面と固定ダイプレート16およびシュート20の上
面との間に隙間ゲージを配置した状態で行われるように
なっており、この調整が完了した後にナット48を締め
付けることにより調整ネジ46が固定されるようになっ
ている。
【0037】姿勢変化検出センサ34は、頭押え部材3
2の他端部32bにおいて該頭押え部材32の上面と近
接するように(具体的には1mm程度の隙間が形成され
るように)配置されており、L字形のブラケット50お
よび支持ブロック52を介して図示しないフレームに固
定されている。この姿勢変化検出センサ34のブラケッ
ト50への取付けはネジ締め固定によって行われてお
り、これにより姿勢変化検出センサ34と頭押え部材3
2の上面との間隔を適宜調整し得るようになっている。
なお、姿勢変化検出センサ34の感度調整は、該姿勢変
化検出センサ34に接続されたアンプのボリュームを調
整することによって行われるようになっている。
【0038】図4において実線で示すように、頭押え部
材32は、その一端部32aがネジ素材2の当接により
下方から押圧されると上方へ変位するが、これに伴って
頭押え部材32はピン36を中心に回動し、その他端部
32bが下方へ変位する。姿勢変化検出センサ34は、
頭押え部材32の回動によりその他端部32bが所定の
設定値以上下方へ変位したとき、姿勢変化検出信号を図
示しないコントローラへ出力するようになっている。こ
のコントローラは、姿勢変化検出信号が入力されたと
き、ネジ転造装置の運転を停止してブザーやランプ等に
より異常発生を報知するようになっている。
【0039】なお、異常発生と認定すべきネジ素材2の
姿勢変化の「所定量」を、例えば、上記基準姿勢に対し
てネジ素材2の上方突出量がその頭部2bの厚さの半分
(すなわち0.15mm程度)以上になったときと設定
すると、その際の頭押え部材32の一端部32aの上方
変位量は、該一端部32aとネジ素材2の頭部2bとの
間の隙間(0.01mm程度)を引いた量(0.14m
m程度)となる。ピン36から一端部32aまでの長さ
に対してピン36から他端部32bまでの長さが約半分
であるとすると、頭押え部材32の他端部32bにおけ
る下方変位量も約半分(0.07mm程度)となる。し
たがって、この他端部32bの下方変位量(0.07m
m程度)を、変位姿勢変化検出センサ34が姿勢変化検
出信号を出力する際の「設定値」とすればよい。
【0040】以上詳述したように、本実施形態に係るネ
ジ転造装置は、ネジ素材2を転造加工時の基準姿勢と略
同じ姿勢で転造準備位置Cから転造開始位置Aまで移動
させるように構成されているので、転造機構12および
ネジ素材移動機構14が正常に作動している限り、上記
基準姿勢にあるネジ素材2に対して適正な転造加工が施
されることとなるが、これら各機構12、14の構成部
材に摩耗や位置ズレ等が発生すると、ネジ素材2が転造
準備位置Cから転造開始位置Aまで移動する際にその姿
勢が変化しやすくなる。そして、仮に、転造開始位置A
に移動したネジ素材2の姿勢が上記基準姿勢に対して大
きく変化してしまったような場合には、ネジ素材2に対
して適正な転造加工が施されなくなってしまう。
【0041】その点、本実施形態に係るネジ転造装置に
おいては、転造開始位置Aに移動したネジ素材2の姿勢
が上記基準姿勢に対して所定量以上変化しているときに
は姿勢変化検出センサ34によりこの姿勢変化を検出す
るようになっているので、転造不良の発生を即座に検出
することができる。しかも姿勢変化検出センサ34は、
所定量以上の姿勢変化を検出することができれば足りる
ので、比較的簡単かつ安価にこれを構成することができ
る。
【0042】このように本実施形態によれば、平ダイス
型の転造機構を有するネジ転造装置において、簡単かつ
安価な構成で転造不良の発生を即座に検出することがで
きる。
【0043】特に本実施形態においては、ネジ素材2を
転造開始位置Aに無理なく正確に配置するため、ネジ素
材移動機構14が、ネジ素材2を転造準備位置Cから転
造開始位置Aの直前の所定位置Dまで両ダイプレート1
6、18の転造面16a、18aと直交する方向に押圧
移動させる横押し部材22と、ネジ素材2を所定位置D
から転造開始位置Aまで、両ダイプレート16、18の
転造面16a、18aと略平行な方向に押圧移動させる
縦押し部材24とを備えた構成となっているが、このよ
うに2段階でネジ素材2を移動させるようにした場合に
は、ネジ素材2の姿勢がより変化しやすくなるので、本
実施形態の構成を採用することが特に効果的である。
【0044】しかも本実施形態においては、姿勢変化検
出センサ34が、ネジ転造装置の一部を構成する頭押え
部材32の上方変位を検出することによりネジ素材2の
姿勢変化の検出を行うように構成されているので、ネジ
素材2の姿勢変化の検出を極めて簡単かつ安価な構成で
実現することができる。なお、本実施形態のように姿勢
変化検出センサ34を頭押え部材32の他端部32bの
上面に近接配置する代わりに、頭押え部材32の一端部
32aの上面等に近接配置することも可能である。
【0045】また本実施形態においては、頭押え部材3
2を下方へ向けて弾性的に付勢する圧縮コイルバネ38
を備えているので、姿勢変化を検出する際の頭押え部材
32の基準位置を、調整ネジ46によって設定された位
置に常に保持することができ、これにより姿勢変化の検
出精度を高めることができる。なお、本実施形態のよう
に圧縮コイルバネ38を用いる代わりに、引張コイルバ
ネ、板バネ、ゴム等の他の弾性付勢手段を用いることも
可能である。
【0046】本実施形態においては、転造加工の対象と
なるネジ素材2が微小ネジとなるべき素材部品である場
合について説明したが、これ以外のネジ素材である場合
についても本実施形態と同様の構成を採用することによ
り本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0047】なお本実施形態において、変位姿勢変化検
出センサ34が姿勢変化検出信号を出力する際の「設定
値」およびその算定に用いた数値は1つの具体例にすぎ
ず、これ以外の数値も採用可能であることはもちろんで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係るネジ転造装置を示
す平面図
【図2】図1のII-II 線矢視詳細図
【図3】上記ネジ転造装置による転造工程を示す平面図
【図4】図1のIV方向矢視図
【符号の説明】 2 ネジ素材 2a 軸部 2b 頭部 4 ネジ 12 転造機構 14 ネジ素材移動機構 16 固定ダイプレート 16a、18a 転造面 18 移動ダイプレート 20 シュート 20a、28、30 ガイド溝 22 横押し板(横押し部材) 24 縦押し板(横押し部材) 26 シュートカバー 32 頭押え部材 32a 一端部 32b 他端部 34 姿勢変化検出センサ 36 ピン 38 圧縮コイルバネ(弾性付勢手段) 40 ステー 42、48 ナット 44 ボルト 50 ブラケット 52 支持ブロック A 転造開始位置 B 転造完了位置 C 転造準備位置 D 所定位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の転造準備位置に供給されたネジ素
    材を、転造加工時の基準姿勢と略同じ姿勢で上記転造準
    備位置から転造開始位置まで移動させるネジ素材移動機
    構と、上記転造開始位置に移動した上記ネジ素材を固定
    ダイプレートと移動ダイプレートとで挟み、上記固定ダ
    イプレートに沿って上記移動ダイプレートを移動させる
    ことにより上記ネジ素材にネジ山を転造する転造機構
    と、を備えてなるネジ転造装置において、 上記転造開始位置に移動した上記ネジ素材の姿勢が上記
    基準姿勢に対して所定量以上変化しているとき、この姿
    勢変化を検出する姿勢変化検出センサを備えてなる、こ
    とを特徴とするネジ転造装置。
  2. 【請求項2】 上記転造開始位置および該転造開始位置
    の近傍領域において上記ネジ素材の頭部と近接するよう
    に配置されるとともに、下方からの押圧力によって上方
    へ変位し得るように構成された頭押え部材を備えてな
    り、 上記姿勢変化検出センサが、上記頭押え部材の上方変位
    を検出することにより、上記ネジ素材の姿勢変化の検出
    を行うように構成されている、ことを特徴とする請求項
    1記載のネジ転造装置。
  3. 【請求項3】 上記頭押え部材を下方へ向けて弾性的に
    付勢する弾性付勢手段を備えてなる、ことを特徴とする
    請求項2記載のネジ転造装置。
  4. 【請求項4】 上記ネジ素材移動機構が、上記ネジ素材
    を上記転造準備位置から上記転造開始位置の直前の所定
    位置まで上記両ダイプレートの転造面と略直交する方向
    に押圧移動させる横押し部材と、上記ネジ素材を上記所
    定位置から上記転造開始位置まで、上記両ダイプレート
    の転造面と略平行な方向に押圧移動させる縦押し部材と
    を備えてなる、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載のネジ転造装置。
JP2001187948A 2001-06-21 2001-06-21 ネジ転造装置 Pending JP2003001355A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001187948A JP2003001355A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 ネジ転造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001187948A JP2003001355A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 ネジ転造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003001355A true JP2003001355A (ja) 2003-01-07

Family

ID=19027157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001187948A Pending JP2003001355A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 ネジ転造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003001355A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114700450A (zh) * 2022-05-06 2022-07-05 斯塔比奥紧固件(昆山)有限公司 一种螺栓搓丝成型装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0679386A (ja) * 1992-09-03 1994-03-22 Asahi Sanac Kk 転造ワークの異常検出装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0679386A (ja) * 1992-09-03 1994-03-22 Asahi Sanac Kk 転造ワークの異常検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114700450A (zh) * 2022-05-06 2022-07-05 斯塔比奥紧固件(昆山)有限公司 一种螺栓搓丝成型装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20060111590A (ko) 패스너 검사 시스템
JP2003001355A (ja) ネジ転造装置
JP4621937B2 (ja) ワークの曲がり不良検査装置
JP2020176891A (ja) 試験方法及び試験装置
KR101852931B1 (ko) 볼트 검사 장치
JPH0368842A (ja) 製品検査方法及びその装置
TWI632878B (zh) 拉頭蓋的嵌縫檢查裝置
JP2783062B2 (ja) 溶接検査装置
JP2780925B2 (ja) 点火プラグのギャップ不良検出装置及び点火プラグ組付け装置
JP7369058B2 (ja) ねじ山検査機
JP3293413B2 (ja) 検査装置
JP3005948B2 (ja) 歯車検査装置
JP3560660B2 (ja) 電池封口体の検査方法および検査装置
JP3429591B2 (ja) リンク自動組立装置
JPH0451458B2 (ja)
CN210108923U (zh) 镀膜结合强度检测设备
JP2702051B2 (ja) 部品検査装置
JPH05177560A (ja) パイプの圧入方法とその装置
JPH10332497A (ja) パワーウインド装置の挾み込み荷重測定用治具
JPH0622251Y2 (ja) スライドファスナ−用補助テ−プ検査装置
JP2021128070A5 (ja)
JP3290139B2 (ja) ワーク検査振分け装置
JPH01223323A (ja) 缶内圧検査装置
JPH0329695Y2 (ja)
JP2796597B2 (ja) 自動磁気探傷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080609

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111025