JP2003000161A - プロポリス抽出物の粉末組成物及びその製造方法 - Google Patents

プロポリス抽出物の粉末組成物及びその製造方法

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Kazuma Yoshizumi
一真 吉積
Hiroyuki Sakaguchi
博之 阪口
Tomoko Tsuji
智子 辻
Anri Sakai
案理 酒井
Rikihiro Nagaura
力大 長浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工適性及び充填工程におけるトラブルの
防止などの製造適性に優れたプロポリスエキス粉末、そ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 でんぷん及び/又はセルロースとプロ
ポリス抽出物の含水エタノール溶液を混合し、得られた
混合物を減圧加熱乾燥させた後、粉砕する。このように
して得られるプロポリス抽出物の粉末組成物はアルコー
ル残存量が1%以下である。また、錠剤やカプセル剤へ
の加工適性及び充填工程におけるトラブルの防止などの
製造適性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、食品、医薬及び化
粧品などとして利用が可能な、エタノール残存量が1%
以下であるプロポリス抽出物の粉末組成物及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロポリスとは、働き蜂が植物の若芽な
どの樹液を採取し、自らの唾液と混合して生産する物質
であり、樹脂成分、芳香油、ミツロウ、揮発油、花粉、
ミネラルなどを含有する樹脂状物質である。このプロポ
リスは、蜂の巣への外敵の侵入を防ぐ防御柵としての機
能を有し、巣の割れ目を塞ぐ際の補強剤としての機能を
有すると共に、小動物や昆虫等の死骸を覆って腐敗を防
止するためにも用いられていることが知られている(特
開平9‐149765)。
【0003】このように、多様な機能を有するプロポリ
スは、ヒトにおいても抗炎症作用、抗潰瘍作用、抗菌作
用、抗酸化作用等の広範な生理活性を有することが認め
られており、感染症、潰瘍、動脈硬化などの疾病の治療
及び予防、美容などに役立つと考えられる。プロポリス
の有効成分が、フラボノイドのような親油性の成分、有
機酸のような親水性の成分、これらの中間成分、さらに
はビタミン、ミネラルであることから、含水エタノール
で抽出したプロポリス抽出物の含水エタノール溶液が健
康食品、化粧品などの原料素材として広範に利用されて
いる。
【0004】一方、錠剤やカプセル剤の製造に適した物
性を有するプロポリス抽出物の粉末は、現在のところ製
造、販売されていないのが現状である。そのため、通常
はプロポリス抽出物の含水エタノール溶液に小麦胚芽油
などの植物油脂、レシチンなどの乳化剤、あるいはペク
チン、ミツロウなどの分散安定剤を添加して低粘性化
し、その後エタノールを除去することにより分散組成物
として製造され、カプセル剤などの組成物として利用さ
れている(特開平9‐149765)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、プロポリ
スは優れた機能を有する健康食品及び医薬品、化粧品素
材として広範に利用されるものであるが、前述のプロポ
リス抽出物の含水エタノール溶液は液状であるため取り
扱いが不便である上に、容器、器具、皮膚、肌や衣服に
付着すると洗浄除去が極めて困難である。また、そのま
までは健康食品の主要剤形である錠剤やカプセル剤など
の製造ができないという問題点がある。
【0006】さらに、錠剤やカプセル剤に使用されるプ
ロポリス組成物は、エタノールを1%以上というような
高濃度で含有しており、エタノール臭気が残存する点な
ど、プロポリス含有食品として必ずしも満足できるもの
ではない。例えば、原料プロポリスからエタノールを用
いて有効成分を抽出したプロポリス抽出物のエタノール
溶液に、小麦胚芽油を15〜30重量%を加えて減圧濃
縮を行うことでエタノールを蒸発させ、プロポリス組成
物中のエタノール含有量を低くする技術が報告されてい
る(特開平9‐206002)が、この際無理にエタノールを
蒸発させると流動性が悪くなり、他の添加成分と混合し
なくなり、不溶物を形成し、食品素材としての適性が悪
くなり、さらには、錠剤やカプセル剤への充填工程に支
障をきたすといったような問題点もある。
【0007】また、錠剤やカプセル剤に使用されるプロ
ポリス抽出物を粉末化した粉末組成物に関して、プロポ
リス抽出物の含水エタノール溶液に薄片状の澱粉加水分
解物あるいは乳糖を混合させて製造する方法が報告され
ているが(特開平8‐70797)、加工適性は優れているも
のの、エタノールを1%以上含有しているという問題点
がある。また、嵩密度が小さく、ハードカプセルなどに
充填する際粉末を少量しか充填できないため、有効量を
摂取するためにはカプセルの数が多くなるという問題点
もある。
【0008】さらに、還元サイクロデキストリンやデキ
ストリンのような賦形剤にプロポリス抽出物の含水エタ
ノール溶液を添加して、スプレードライヤー法により粉
末を製造し、錠剤やカプセル剤に使用する方法もあるが
(特開平9-206003)、スプレードライヤー法は180℃
以上の温度により製造されることから、プロポリス抽出
物の含水エタノール中の有効成分であるフラボノイドや
ビタミン、ミネラルなどが破壊され、生物活性を示さな
くなる可能性がある。また、含水エタノール溶液の場
合、粉末の嵩密度が小さくなり、錠剤やカプセル剤への
加工適性が悪いというような問題点もある。
【0009】本発明の課題は、取り扱いが便利であり、
錠剤やカプセル剤などの製造が容易であり、エタノール
含有量が1%以下である、しかも、製造工程において支
障をきたさないようなプロポリス抽出物の粉末組成物及
びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、プロポリス
抽出物にでんぷん、セルロースを含有させて粉末化する
ことにより、加工適性に優れたプロポリス粉末組成物が
得られ、さらに、でんぷん及び/又はセルロースを攪拌
しながら、これに含水エタノールで抽出したプロポリス
抽出物の含水エタノール溶液を添加し、得られた混合物
を減圧加熱乾燥させた後粉砕することにより、錠剤やカ
プセル剤への加工に適し、嵩密度が大きく、しかもエタ
ノール含有量が1%以下であり、さらには、製造工程に
おいて支障をきたさないようなプロポリス抽出物の粉末
組成物が製造できることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0011】すなわち、本発明は、 1.プロポリス抽出物とでんぷん及び/またはセルロー
スを含有してなるプロポリス粉末組成物、 2.でんぷんに対してセルロースが0.01重量%以上
99.9重量%以下である1記載のプロポリス抽出物の
粉末組成物、 3.でんぷん及び/又はセルロースとプロポリス抽出物
の含水エタノール溶液を混合し、得られた混合物からエ
タノールを除去することを特徴とする、プロポリス抽出
物の粉末組成物の製造方法、 4.でんぷん及び/又はセルロースとプロポリス抽出物
の含水エタノール溶液を混合し、得られた混合物を30
〜70℃の温度で減圧加熱乾燥させた後、粉砕する、プ
ロポリス抽出物の粉末組成物の製造方法、 5.1又は2記載のプロポリス抽出物の粉末組成物を含
有する食品、医薬又は化粧料、及び 6.3または4記載の製造方法により製造されたプロポ
リス抽出物の粉末組成物を含有する食品、医薬又は化粧
料、である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用するプロポリス抽出
物の原料となるプロポリスとは、蜂が集めた樹脂状の黒
い塊であり、ブラジル産プロポリス、中国産プロポリ
ス、オーストラリア産プロポリスなど何れの産地のもの
でもよく、特に限定されるものではない。これらを混合
して使用してもよい。プロポリスは親油性の成分、親水
性の成分、それらの中間の性質を有する成分及びその他
の成分を含有している。親油性の成分としてはフラボノ
イド類などが挙げられ、親水性の成分としては、クマー
ル酸、ケイ皮酸などの有機酸が挙げられる。また、親水
性と親油性の中間の性質を有する成分としてはエステル
類などが挙げられ、その他の成分としては各種ビタミ
ン、ミネラルなどが挙げられる。
【0013】このように、プロポリスは多種類の成分を
含有していることから、エタノール単独や水単独の溶媒
では有効成分を効率良く抽出することができず、また種
々の生理活性も低い。従って、水を含有するエタノール
溶液により原料プロポリスからプロポリス中の有効成分
を抽出するのが好ましい。この含水エタノール溶液は、
エタノール含有量が40〜80重量%、好ましくは50
〜75重量%程度のものが原料プロポリスから各種有効
成分を抽出するのに最適であるが、これに特に限定され
るものではなく、エタノールと水の割合を適宜増減させ
ても良い。
【0014】抽出されたプロポリス抽出物の含水エタノ
ール溶液中のプロポリス抽出物濃度は特に制限はない
が、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%程
度が好ましい。この濃度が10重量%未満では、乾燥時
に多量のエタノールや水を蒸発させる必要があり、70
重量%を越えると含水エタノール溶液の粘度が高くなり
過ぎ、エタノール残存量が高くなり、また加工適性も悪
くなるというような問題が生じることがある。プロポリ
ス抽出物は、プロポリス粉末組成物中、10〜40質量
%含有させることができる。
【0015】本発明で使用するでんぷんとは、一般的に
市販されているでんぷんでよい。減圧加熱乾燥法により
製造されたでんぷんを使用するのが好ましく、そのよう
なでんぷんとしては松谷化学工業(株)製の商品名ラク
トウエイ2を挙げることができる。減圧加熱乾燥法によ
り製造されているでんぷんは、スプレードライヤー法に
より得られるものに対し、吸湿安定性に優れており、低
粘性であることから、プロポリス中の成分、特に親油性
の成分を多量に吸着することがきる。なお、でんぷんの
粒度は、例えば、30〜200メッシュの範囲が適当で
ある。
【0016】従来のスプレードライ法により製造された
でんぷんは、水分が3%以下、粘度が3000〜400
0cps、灰分が0.2%以下であるのに比べ減圧加熱乾
燥法により製造されたでんぷんは、水分含量がより高
く、粘度はより低い(例えば、水分が15.0±2.0
%、粘度が30±10cps、灰分が1.5%以下)こと
から、従来のスプレードライ法により製造されたでんぷ
んに比べプロポリスエキスの粉末組成物を製造するのに
適している。でんぷんは、プロポリス粉末組成物中、6
0〜90質量%含有させることができる。
【0017】本発明のセルロースも、一般的に市販され
ているものを使用することができる。粉末セルロースが
好ましく、日本製紙(株)製の粉末セルロース、商品名
KCフロックW-100をそのようなセルロースとして例示
することができる。粉末セルロースは、見掛け比重が
0.20〜0.30g/cc、粒度が100メッシュパ
スであることから、結晶セルロースよりも粉末の製造に
対する加工適性に優れている。セルロースは、プロポリ
ス粉末組成物中、60〜90質量%含有させることがで
きる。
【0018】次に、プロポリス抽出物の粉末の製造方法
について説明する。でんぷん又はセルロース或いはでん
ぷんとセルロースの混合物と、プロポリス抽出物の含水
エタノール溶液を攪拌等により混合し、得られた混合物
を減圧加熱乾燥させた後、粉砕することにより、プロポ
リス抽出物の粉末組成物を製造することができる。減圧
加熱乾燥は、好ましくは30〜70℃の温度で行う。
【0019】より具体的には、例えば、まず、でんぷん
0.1部〜0.5部、好ましくは0.3部とプロポリス
抽出物の含水エタノール溶液1部を混合機にて攪拌した
後、減圧濃縮して含水エタノールの約80%を回収す
る。攪拌速度は100〜500r.p.m.、好ましくは15
0〜300r.p.m.程度である。次に、この濃縮物にさら
にでんぷん0.1部〜0.5部、好ましくは0.3部と
必要なら粉末セルロース0.05部〜0.5部、好まし
くは0.2部を加え、高速混合機にて2時間〜7時間、
好ましくは5時間、十分に混合する。
【0020】混合の工程では、でんぷん及びセルロース
を十分に攪拌する。攪拌を十分に行わないと、プロポリ
ス抽出物の含水エタノール溶液を添加する際に、でんぷ
んやセルロースが水に溶解しやすいために部分的に水飴
状態となることがあり、そのような場合、乾燥が部分的
に不完全となる問題の生じることがある。これにより製
造された粗塊状の混合物を、棚式乾燥機にて30〜70
℃の温度にて減圧加熱乾燥した後、チョッパー型粉砕機
などで粉砕し、シフターにより篩い分けすることによ
り、プロポリス抽出物の粉末を製造することができる。
なお、プロポリス抽出物の粉末の粒度は特に制限はない
が、40メッシュパス程度が適当である。
【0021】この粉末中のプロポリス濃度は、10〜6
0重量%、好ましくは20〜40重量%程度である。1
0重量%未満では、錠剤やカプセル剤のような小型の製
品中に摂取量に見合ったプロポリス抽出物量を得ること
ができず、60重量%を越えると、製造工程において生
成物の粘性が高くなり製造が困難であり、またエタノー
ルが1%以上残存するといった問題が生じる。このよう
な製品中の高いプロポリス濃度は、従来の製造方法では
困難であった。本発明の製造方法においては、でんぷん
及びセルロースの優れた吸着性、高い嵩密度、良好な粉
末物性により、乾燥や粉砕、充填などを容易に行うこと
ができる。すなわち、でんぷん及びセルロースは、複雑
な組成のプロポリス抽出物を吸着し、その状態で乾燥や
粉末化が行われるため、乾燥や粉砕を効果的に行うこと
ができ、また、エタノールの残存量を1%以下にするこ
とができる。また、プロポリス抽出物の粉末組成物を製
造する際、でんぷんあるいはセルロースを単独で用いて
も良いが、でんぷんとセルロースを重量比で1:5〜
5:1の割合、好ましくは3:1の割合で混合して用い
るのが好ましい。
【0022】上記のプロポリス粉末、上記の製造方法で
得られたプロポリス粉末は、食品、医薬、化粧料に含有
させることができる。プロポリス粉末含有医薬は、抗炎
症作用、抗潰瘍作用、抗菌作用、抗酸化作用等の広範な
生理活性を有し、感染症、潰瘍、動脈硬化などの疾病の
治療及び予防に有用である。本発明のエタノール含有量
が1%以下のプロポリス粉末は、食品として使用するこ
とができ、プロポリス粉末を含有した健康食品、美容食
品として用いることができる。美容にも適しており、美
容を目的として化粧料に利用できる。
【0023】食品、医薬、化粧料としては、プロポリス
粉末を、0.001〜90重量%配合することができ
る。食品、医薬の製剤としては、錠剤、カプセル剤、顆
粒剤のような固形の組成物とすることができ、化粧料と
しては、粉体として、クリーム、乳液、パウダー等の各
種製剤に配合することができる。医薬の適用方法として
は、経口、非経口で適用できる。これらの製剤化方法と
しては、食品、医薬、化粧料の分野で通常採用されてい
る製剤か方法を適用することができ、さらに、賦形剤、
滑沢剤、吸収促進剤、安定化剤、乳化剤、香料等通常用
いられている添加剤を配合することができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて、具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。 実施例1 ブラジル産プロポリス抽出物の70%エタノール水溶液
(固形分量:20.3v/v%)100Kgに、でんぷ
ん(松谷化学工業(株)製の商品名:ラクトウエイ2)
30Kgを加え、200r.p.m.の攪拌速度にて攪拌する。
その後減圧濃縮することにより含水エタノールの78%
を回収した。この濃縮物にラクトウエイ2を30Kgと粉
末セルロース(日本製紙(株)製の商品名:KCフロッ
クW-100)20Kgを加え、200r.p.m.の攪拌速度にて
約5時間、充分に攪拌した。全体が均一の混合物となっ
てから、この混合物を棚式の熱風乾燥機にて、50℃で
48時間、減圧加熱乾燥した。乾燥物が冷却された後、
これをチョッパー式の粉砕機(2mmメッシュスクリー
ン)にて粉砕した。次いで、これをシフターにより40
メッシュ以下に篩い分けをした。さらに、40メッシュ
以上の粉末はさらにらい塊機により細かくして粉砕し、
このらい塊機による粉砕物をシフターにより、40メッ
シュ以下に篩い分けをすることにより、プロポリスエキ
ス粉末93.5gを得た。
【0025】比較例1 ブラジル産プロポリス抽出物の70%エタノール水溶液
(固形分量:21.5v/v%)100Kgに、薄片状
の澱粉加水分解物(松谷化学工業(株)製の商品名:パ
インフロー)30Kgを加え、200r.p.m.の攪拌速度に
て攪拌する。その後減圧濃縮することにより含水エタノ
ールの76%を回収した。この濃縮物に薄片状の澱粉加
水分解物50Kgを加え、200r.p.m.の攪拌速度にて約
5時間、充分に攪拌した。全体が均一の混合物となって
から、この混合物を棚式の熱風乾燥機にて、50℃で4
8時間、減圧加熱乾燥した。乾燥物が冷却された後、こ
れをチョッパー式の粉砕機(2mmメッシュスクリーン)
にて粉砕した。次いで、これをシフターにより40メッ
シュ以下に篩い分けをした。さらに、40メッシュ以上
の粉末はさらにらい塊機により細かくして粉砕し、この
らい塊機による粉砕物をシフターにより、40メッシュ
以下に篩い分けをすることにより、プロポリスエキス粉
末95.2gを得た。
【0026】比較例2 ブラジル産プロポリス抽出物の70%エタノール水溶液
(固形分量:20.5v/v%)100Kgに、デキス
トリン(三和澱粉工業(株)製の商品名:サンディッ
ク)140Kgを加え、ホモミキサーで10分間分散さ
せる。その後、水20Kgとエタノール40Kgを加
え、ホモミキサーで再び20分間混合する。その混合溶
液をL−8型スプレードライヤー(大川原化工機製)を
用いて、入り口温度180℃、出口温度75℃、アトマ
イザー回転数20000r.p.m.の条件下にて乾燥させること
により、プロポリスエキス粉末89.9gを得た。
【0027】加工適性、製造適性の評価 実施例1及び比較例1及び2で製造したプロポリスエキ
ス粉末について、以下の試験を行い、加工適性、エタノ
ール残存量、製造適性について比較した。加工適性は、
単発打錠機(岡田精工(株)製:II−30E型)を用い
て錠剤を製造した後、硬度測定器(岡田精工(株)製:
CH−20型)を用いて、硬度を測定することにより、
加工適性の評価を行った。また、エタノール残存量は、
ガスクロマトグラフィー(ヒューレット・パッカード社
製:HP−6980型)でエタノール残存量を測定し、
製造適性は、一般に使用されているハードカプセル充填
機(BOSCH社製:GKF−400型)を用いて、長
時間充填(約5時間)させた際の適性(重量のバラツ
キ、スティッキング、粉末の流動性の良さなどの総合的
な評価)について評価を行った。その結果を表に示す。
【0028】
【表1】 表中の記号は、次の評価を示す。 ◎:優れている、○:普通、×:不適
【0029】表の結果より、実施例1の本発明により製
造されたプロポリスエキス粉末は、比較例2の粉末と比
較して、加工適性及び製造適性に優れていることがわか
る。比較例1のものは、エタノール残存量が1%以上で
あり、食品として使用するのに適さないが、実施例1の
粉末はエタノール残存量が1%以下である。
【0030】
【発明の効果】本発明により、アルコール残存量が1%
以下のプロポリス抽出物の粉末、また、錠剤やカプセル
剤への加工適性及び充填工程におけるトラブルの防止な
どの製造適性に優れたプロポリスエキス粉末、その製造
方法、その粉末を使用した食品、医薬、化粧料を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 101 A61P 9/10 101 29/00 29/00 31/04 31/04 39/06 39/06 (72)発明者 阪口 博之 神奈川県横浜市戸塚区上品濃12番13号 株 式会社ファンケル中央研究所内 (72)発明者 辻 智子 神奈川県横浜市戸塚区上品濃12番13号 株 式会社ファンケル中央研究所内 (72)発明者 酒井 案理 神奈川県南足柄市沼田65番地 豊玉香料株 式会社内 (72)発明者 長浦 力大 神奈川県南足柄市沼田65番地 豊玉香料株 式会社内 Fターム(参考) 4B041 LD06 LE01 LH02 LH11 LK06 LK35 LP05 4C076 AA29 BB01 BB31 CC04 CC11 CC16 CC31 EE31 EE38 GG02 4C083 AA071 AD241 AD261 DD17 EE03 FF01 4C087 AA03 BB22 CA06 MA05 MA43 ZA45 ZA68 ZB11 ZB35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロポリス抽出物とでんぷん及び/また
    はセルロースを含有してなるプロポリス粉末組成物。
  2. 【請求項2】 でんぷんに対してセルロースが0.01
    重量%以上99.9重量%以下である請求項1記載のプ
    ロポリス抽出物の粉末組成物。
  3. 【請求項3】 でんぷん及び/又はセルロースとプロポ
    リス抽出物の含水エタノール溶液を混合し、得られた混
    合物からエタノールを除去することを特徴とする、プロ
    ポリス抽出物の粉末組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 でんぷん及び/又はセルロースとプロポ
    リス抽出物の含水エタノール溶液を混合し、得られた混
    合物を30〜70℃の温度で減圧加熱乾燥させた後、粉
    砕する、プロポリス抽出物の粉末組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のプロポリス抽出物
    の粉末組成物を含有する食品、医薬又は化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項3または4記載の製造方法により
    製造されたプロポリス抽出物の粉末組成物を含有する食
    品、医薬又は化粧料。
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