JP3493585B2 - 血圧低下及び血清中性脂肪濃度低下剤 - Google Patents

血圧低下及び血清中性脂肪濃度低下剤

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JP3493585B2
JP3493585B2 JP09898293A JP9898293A JP3493585B2 JP 3493585 B2 JP3493585 B2 JP 3493585B2 JP 09898293 A JP09898293 A JP 09898293A JP 9898293 A JP9898293 A JP 9898293A JP 3493585 B2 JP3493585 B2 JP 3493585B2
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忠一 竹尾
義明 田浦
年男 川崎
正司 大森
みゆき 加藤
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株式会社 伊藤園
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、茶葉を利用した血圧低
下作用を有する血清中性脂肪濃度低下剤に関する。
【0002】
【従来の技術】茶葉の不水溶性成分中には、従来の研究
から、セルロース(繊維質)、タンパク質、ペクチンな
どの茶芽の組織や細胞を構成する物質、デンプンなどの
貯蔵物質、或いは脂溶性物質である葉緑素などの成分が
含有され、水溶性成分としては、タンニン類、アミノ酸
類、カフェイン類、糖類、或いはサポニン類などが含有
されていることが知られており、後者に関しては研究が
盛んに行われ、それぞれの成分について様々な薬理効果
などが開示され工業的に利用可能な薬理効果なども開示
されつつあるが、前者の不水溶性成分についての研究成
果は未だ開示されていない。
【0003】例えば、不水溶性成分である茶殻は、地中
に埋没投棄するか、或いはその一部を堆肥原料として利
用するのが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
茶飲料産業の拡大とともに、茶殻が大量に生じるように
なり、生産廃棄物である茶殻の上記処理が環境保全上問
題になってきている。
【0005】一方、最近になって各種植物に含有されて
いる繊維質には血清コレステロールや中性脂肪等の濃度
を低下させる作用があり、血圧や血糖値を低下させ、さ
らに肥満防止にも有効であることが見出された。
【0006】そこで本発明者は、茶葉中に含有される繊
維質が柔らかい茶新芽を原料とするために軟質であるこ
とに着目し、これを有効成分とし、例えばこれを乾燥粉
末化して日常の食餌に添加するなどすることにより、簡
便でかつ安価な血圧低下作用を有する血清中性脂肪濃度
低下剤を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するもの
として、本発明者は、茶葉を水乃至温水で抽出して得ら
れる抽出残渣(茶殻)を有効成分として血圧低下及び
清中性脂肪濃度低下剤を得ることができた。
【0008】なお、本発明において使用する茶葉は一般
に緑茶、ウーロン茶、紅茶などの原料となる任意種類の
ものでよい。
【0009】また、抽出して得られる残渣を、乾燥物と
し粉砕して得れば、適宜食品や飲料、或いは食餌に混入
するのに容易になるなど用途が広がるばかりか、保存性
においても好ましくなる。
【0010】このように乾燥物として得るには、好まし
くは80乃至100°C前後の熱風により、好ましくは
含水率約6%以下、例えば3乃至6%前後にまで乾燥
し、これを粉砕器によって粉砕すれば好適に得ることが
できる。このとき、熱風の温度を80°C以下、或いは
100°C以上とすることも可能であるが、80°C前
後以下では十分に乾燥させにくくなり、100°C以上
では焦げてしまう可能性があり好ましくはない。また、
含水率においては、3%程度まで乾燥させれば十分であ
る一方、6%より高いとべとつくようになり、十分な乾
燥状態が得にくくなる。
【0011】粉砕に関しては、一般に0.5mm前後以
下程度の粒度に粉砕し、篩分けして揃えるのが好まし
い。このように粉砕すれば、茶葉中の繊維質を一層摂取
しやすいものとすることができる。
【0012】こうして得られた乾燥物は、そのまま本発
明の有効成分として利用することができ、これを有効成
分として透析、除菌濾過、加熱処理、凍結乾燥等の処理
を施すことにより医薬品乃至医薬部外品等として提供す
ることもできるが、これを適宜濃度に調整して食品、飲
料、或いは日常の食餌に混入して飲食すれば、簡便かつ
安全に摂取することができる。
【0013】
【実施例】
(実験動物に対する投与試験)実験動物として本能性高
血圧発症ラットSHRの7週齢を用いることにし、この
ラット20匹を一群10匹ずつの二群に分け、一群に
は、茶殻粉末10%を動物用餌(市販名:日本クレア製
飼料CE−2)に添加して固形飼料に調整した食餌と飲
料水を与える一方、他の一群には、対照としての動物用
餌(市販名:日本クレア製飼料CE−20)と飲料水を
与え、それぞれ自由摂取させて18週間飼育した。
【0014】そして、飼育期間中、経時的に8週目、9
週目、10週目、15週目、及び18週目において、そ
れぞれのラット群毎に食餌摂取量、飲水量、体重、最高
血圧について測定すると共に、18週後には採血し、血
中のコレステロール及び中性脂肪の含有率を測定した。
その結果を以下の表1乃至表5に示した。
【0015】表1は平均食餌摂取量の経時変化を、表2
は平均飲水量の経時変化を、表3は平均体重の経時変化
を、表4は最高血圧値の経時変化を、そして表5は18
週後のコレステロール及び中性脂肪の血中含有率をそれ
ぞれ示したものである。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】表1乃至表3の結果から、食餌摂取量、飲
水量、及び体重の増加量について比べて見ると、両群間
には差が無いことが確認できた。
【0022】一方、表4の結果からは、平均最高血圧値
について両群間に統計的有意差を認めることができ、茶
殻粉末摂取群の示す値は、対照群のそれと比較して有意
に低い値であることが分かった。また、表5の結果か
ら、血中中性脂肪の濃度についても両群間に統計的有意
差を認めることができ、茶殻粉末摂取群の示す値は、対
照群のそれと比較して有意に低い値であることが分かっ
た。
【0023】この結果、両ラット群は略々同量の食餌及
び水を摂取し、体重の増加量も略々同程度であったとい
う条件下において両ラット群を比較することができる。
そして、本発明に係わる茶殻粉末成分を摂取すれば、血
圧及び血中中性脂肪濃度を低下させられることが判明し
た。
【0024】
【発明の効果】本発明の血清中性脂肪濃度低下剤は、血
圧低下作用及び血清中性脂肪濃度低下作用を有し、これ
により高血圧に関する疾病や血中の中性脂肪濃度が高い
ことに起因する様々な疾病に対して有用であり、医薬品
或いは医薬部外品としても有効であると共に、適当な濃
度に調整して食餌に添加して日常的に摂取するようにす
れば、安全かつ簡便に、効果を発揮させることができ
る。
【0025】このような薬理効果は、茶葉中の繊維質の
作用に因るものと推定することができるが、他に不水溶
性のタンパク質、ベクチン、ビタミン類、ミネラル、或
いは葉緑素、カロチン、キサントフィル等の脂溶性成分
等の成分のいずれか一或いは二以上の成分が関与してい
る可能性もある。
【0026】茶の繊維質は他の植物のそれと比較しても
柔らかいため、摂取しやすく、原料である茶は安価に入
手可能であるので、血清中性脂肪濃度低下剤も安価に提
供でき、さらに茶が日常的に飲用されていることから安
心して摂取することができる。
【0027】これにより、茶殻を有効に利用することが
できので、環境に悪影響を及ぼすことなく茶殻を処理す
ることができるばかりか、茶殻に新たな産業上の価値を
発見することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 正司 東京都渋谷区幡ケ谷2−1−7 (72)発明者 加藤 みゆき 香川県高松市三条町571−3−4−301 (56)参考文献 特開 平4−104773(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶葉を水乃至温水で抽出して得られる抽
    出残渣を有効成分とする血圧低下及び血清中性脂肪濃度
    低下剤。
  2. 【請求項2】 茶葉を水乃至温水で抽出して得られる抽
    出残渣を乾燥粉砕したものを有効成分とする血圧低下
    血清中性脂肪濃度低下剤。
JP09898293A 1993-04-01 1993-04-01 血圧低下及び血清中性脂肪濃度低下剤 Expired - Lifetime JP3493585B2 (ja)

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JP2006204149A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Seisuke Tanabe 食品原料の製造方法

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