JPS63216822A - 血中および肝臓の脂質蓄積抑制剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は血清中のコレステロール、中性脂肪の上昇及
び肝臓のコレステロール、脂肪の蓄積等を抑制する脂質
代謝の改善物質に関する。

（従来の技術） わが国において近年食生活の西洋化が進み、これに伴っ
て循環器系及び消化器系などの所謂成人病型の疾病が増
加している。

食生活と疾病については１９７３年３月にアメリカの上
院議員栄養問題特別委員会において。

ダイエタリーファイバー（食物繊維）のＭ要性が報告さ
れてから食物繊維の摂取の必要性が提唱され、これに関
する多くの研究がなされている。

その中、肩山は化学と生物（ｖｎｌ、１８．　ＮＱ２０
　Ｐ９５＝１０５゜１９８０）において食物繊維の栄養
学的効果について報告し、その中でコレステロール代謝
の正常化に効果のある食物繊維はペクチンを始めグアー
ガム。

カラゲーナン、サレップルート、カラヤガム、ローカス
トビンガム、シリウムシードガム、ガッテイガム、トラ
ガカントガム、シラズガム、アラビアガム、アルギン酸
ナトリウムおよびその水溶性−４体、カルボキシメチル
セルロース（ＣＭＣ）及び水溶性セルロース誘導体、コ
ンニャクマンナン（ＫＭ）、水溶性細歯多糖類でありセ
ルロースにはその効果が認められないと述べている。ま
た。

Ｇｅｎｅ　Ａ、５ｐｉｌｅｒ等（ＣＲＣＣｒ１ｔ、Ｒｅ
ｖ、　ＦｏｎｄＳｅｔ　Ｎｕｔｒ　Ｍｌ）１．１０　Ｐ
２Ｏ〜６３５ｅｐｔ、　１９７８　）は食物繊維と血清
脂質について報告し、血清コレステロールの減少に効果
のあったのはグアーガムとペクチンであり、ふすま、バ
ガス（甘蔗残渣）。

小麦繊維にはその効果のないことを述べている。

一方甜菜からの繊維も食物繊維として有効なことが知ら
れており、その調製方法がアメリカ特許４．２４１．０
９３や特公昭５８−３４１０４号公報等に記載されてい
る。しかし従来の文献に甜菜からｐＡ夷した食＊Ｊ繊維
に血清コレステロールの上昇を抑制するということは全
く報告されていない。

（発明が解決しようとする問題点） 従来の食物繊維の細見は、ペクチンの如き特定の物質が
血７＃コレステロールの上昇抑制或いは減少に効果があ
ると知られているのみで、どのような食物繊維にでも効
果があるとされていないものである。又、後記するよう
にペクチンにしても実験条件にコレステロールを負荷し
ない食餌条件下においては前記血清コレステロールの上
昇抑制は一時的でその作用が持続しないものである。

（問題を解決するための手段） この発明者らは正常食餌条件下においても血清コレステ
ロール上昇を持続して抑制せんと鋭意研究し、意外にも
甜菜より調製した食物繊維にその効果を有することを発
見し、甜菜より可溶性の成分を抽出して十分に除去した
後含有するセルロース：ヘミセルロース二ヘクチンの比
をおよそ１：ｌ：１となる繊維質となし、これを脂質代
謝の改善剤の有効成分とすることにより解決した。

（作　用） この発明の改善剤の繊維質は出発原料として甜菜を使用
する。甜菜は品種、栽培条件の差によりそ組成を異にす
るが、好ましくは甜菜糖製造原料に供する甜菜を使用す
る。調製は１通′に甜菜を細片状に切断するか或いは磨
砕、搾汁し、次いで温湯に浸漬し主として蔗糖よりなる
可溶性成分を十分に抽出除去した残渣を得、脱色、脱臭
、乾燥、粉砕、篩別などの必要な処理を施して繊維質含
有物を得る。今、それらの処理を行ない粒径５３〜７４
メツシユに調製した好ましいｄｉ維質の分析例を第１表
に示す。

（但し、白度は測色色差針（日本電色工業社製）ＩＣよ
るハンターＬ値）第１表に示すように残渣中のセルロー
ス、ヘミセルロース及びペクチンからなる繊維質は全固
形分のおよそ７０チを占めセルロース：ヘミセルロース
二ペクチンの比はおよそ１：１：１である。

又第１表では省略したが、残渣中には前記成分の外に残
留糖（主に蔗ｍ）、粗蛋白質、粗脂肪、ガム質、リグニ
ンを含有するが、これらの物質は毒物でないので前記繊
維質に混在していても差支えないものである。更にセル
ロース、ヘミセルロース及びペクチンからＡる繊維質は
残渣から適当な手段で分画してもよく、また前記組成の
残液ならそのま＼用いてもよいもので、要は甜菜から得
たｍｆｆ１［のセルロース、ヘミセルロース、及ヒペク
チンの比が、およそ」：１：１であればよい。

次にこの発明の改善物質の有効成分である繊維質による
脂肪代謝の改善例を実験にょシ説明する。

実験は４週令の幼若シロネズミ５匹１群を４ｎ用意し、
第２表に示す組成の飼料を基礎飼料とし、該基礎飼料９
５部に第１表の繊維質組成を含む残渣（以下ＢＤＦと略
記する）、ペクチン及び木材セルロースをそれぞれ５部
混合し試験用飼料を調製し飼育した。飼育に当シ飼料と
水は特に制限することなく子宮給与とし、失販開始時よ
り２週閘毎に尾部静脈より採血して血清中のコレステロ
ール及び中性脂肪含量を測定し、１２週目に肝臓を摘出
して肝臓中のコレステロール及び脂質含量を測定した。

肝ｌｌ畝を除外した体組成（脂肪）も測定した。得られ
た血清コレステロール及び血清中性脂肪の１２週間の変
化を第１図及び第２図に基礎飼料区、ペクチン混合区、
木材セルロース混合区。

ＢＤＦ混合区とし、肝臓中のコレステロール及び脂質金
部９体組成（脂肪）を第３表にそれぞれ示す。

コーンオイル　　　　　　　　５ ミネラル混合４１）４ ビタミン混合１リ　　　　　　　　１ 塩化コリン　　　　　　　　　０．２ ビタミンＥ顆粒（２）　　　　　　　０．１砂　　　糖
　　　　　　　　　　　　６４．７但し　（１）ハーバ
−のミネラル混合及びビタミン混合（２）　　エイザイ
（株）裏 第１図及び第２図は対照及び各試験区の採血時における
各試験項目の平均値を結びその標準誤差（’　Ｓ　Ｅ　
）を付した。また第３表は平均値上標準誤差（ＳＥ）で
示した。図１図のグラフから、血清コレステロールにつ
いては１２週間の経過の間、試験区の内では、ペクチン
混合区がｊ漠々傾向を見せ、１週目に対照区礒度のおよ
そ７５頻に減少するが、１２２週目あっては、９８％に
まで増加する。一方木材セルロース混合区では、１２週
まで対照区濃度に対する濃度を９１部４％の範囲として
推移する。これに対し、ＢＤＦ混合混合質対照区濃度に
対する濃度をはｙ７７±２チとして推移し、対照に対し
ては勿論であるがペクチン混合区及び木材セルロース混
せ区に比べても、コレステロールの低下作用が極めて大
なることが認められる。更にグラフに付した変動中から
知れるように、ＢＤＦ混合混合変動中が他に比して小さ
く、その作用が安定していることを示唆している。

一方、血清中性脂肪についてみるに、ＢＤＦ混合混合質
いては、血清コレステロールの場合ト類似の傾向を見せ
るが、木材セルロース混合区に凌っては、低下作用が殆
んど認められず、ペクチン混奮区では、血清コレステロ
ールの場合と同様に１週目に大きな低下作用を示すが８
週目以後でねその作用は殆んど消失し、１２２週目は対
照の−ｒｗを上まわるようになる。このようなことから
、血清中性脂肪にあってもＢＤＦ混合混合質下作片が極
立っている。

次に第３表に示すデータについて考察すると、肝１１＠
コレステロール、肝（藏脂質及び体組成（脂肪にあって
は、対照区の濃度に対しＢＤＦ混合区ガ他の２区に比べ
て低濃度となっており、この点においてもＢＤＦ混合混
合質下作用が顕著である。

増体重にあってはペクチン混合区が、対照区に辻して僅
少マイナスに作用し、ＢＤＦ混合混合質拐セルロース混
合区は夫々およそ３チ高のプラス性用を認めることがで
きる。

以上の実験例から明らかなように、高コレステロール負
荷をしない平常食餌の場合にあっては、従来コレステロ
ール或いは脂質の上昇抑制作用カシ・　　有効とされて
いるペクチンについては、その作用が殆んど纏められず
、単に極めて短期間だけその効果を認めたに過ぎなかっ
た。これに比べてこの発明の繊維質を含むＢＤＦにあっ
ては、基礎飼料に５％混合したのみでも（繊維質として
は約３．４％、ｌる）血清コレステロール、肝臓コレス
テロールオの上昇を抑制する作用大であることから、脂
質代謝を有効に改善することが認められる。次に前記と
同じ実験要領で、混合する繊維質の種類）　　を変え、
混会量を基礎飼料９０部に夫々１０部とした場合につい
ての５週目における各ｍｌり定結果を＠４表に示す。

第４表から知れるようにいずれの測定項目にお、　　い
てもＢＤＦ混合混合抽質に比して有効に作用し°　　て
いることが濾め得られ、ＢＤＦ中の残留糖、粗蛋白質、
粗脂肪等には前記作用がないことから、ＢＤＦの繊維質
が脂質代謝の有効成分となっていることが判明する。

以上の実験例にて、基ｖｌ飼料にＢＤＦを混合した飼料
を平常給与することにより、長期にわたり血清中のコレ
ステロール及び中性脂肪の上昇、及び肝臓中のコレステ
ロール及び脂質のＦｒ積。史には体組成（脂肪）の増加
を抑制ないしは低下させる作用が公知の食物繊維である
ペクチン、木材セルロース、コーンファイ／＜　−、小
麦ふスマ等ニ比べて顕著なることが明らかとなったが、
更にＢＤＦの混合量を変えた場合について前記同様の更
埴を行った。これにつき５週経過中の血清コレステロー
ルの傾向について第３図に、血清中性脂肪については第
４図に夫々示し、５週目における肝臓コレステロール、
肝臓脂質及び増体重の測定結果を第５表に示す。

第３図及び第４図から、５週間の血清コレステロール、
血清中性脂肪の上昇抑制作用は前記第１図及び第２図の
傾向と同じ傾向であり、ＢＤＦ混合割合１５チの場合に
若干不規則な傾向を見せるが、総体的にみてＢＤＦ混合
割合を増加するに伴って上昇抑制作用が強化する。この
ような傾向は血清中性脂肪についても同様に認められる
。また第５表から、肝臓コレステロールはＢ　Ｄ　Ｆ　
混合割合を高めるにつれてより低い濃度に抑制され、肝
臓脂質は５チ、１０チ、１５％のＢＤＦ混合割合で不規
則な抑制となっているが２０チ混合で平均濃度４ａ１ｔ
ｐｑ／ｌと最小となることから、ＢＤＦ混合割合を高め
ることで抑制作用が強化することが知れる。増体重に対
するＢＤＦ混合量の多少による影響は殆んどない。

以上の７０ネズミによる＃ｈ物失験の結果から、高コレ
ステロール等の上昇抑制或いは低下に効果があると云わ
れているペクチンには極めて一時的にはこれを纏めても
持続性がないことが知られた。

ヨく知うレル木材セルロース、コーンファイバー。

小麦ふすま等に相当する脂質代謝の改善は期待できない
。そして甜菜から得るセルロース及びペクチンからなる
繊維員を含むＢＤＦを平常共に５チ程度添加することに
よって十分なる脂質代謝の改善をもたらすものであり、
ＢＤＦはすべて天然物由来のものであるから全く安全な
物質である。

かように、この発明の脂質代謝の装置（物質は甜菜由来
のセルロース、ヘミセルロース及びペクチンからたる繊
維質を有効成分として含有するもので、繊維質を分ｉｆ
！ｊ　してこれを適当な賦形剤等により造粒するとか、
糖衣するとか通常の手段によシ剤形化してもよく、また
この繊維質を含むＢＤＦを同様に剤形化してもよい。ま
たこれらを各種飲食品に直接添加してもよいものである
。

（実施例） 実施例−１ 茎葉部及び冠部を除去した甜菜的１５０　Ｋｇを水洗及
び蒸気噴射によって土砂の除去と表面熱国処理した後、
緒合調理戦により約３ｍａ＋角の短冊状の・前片とし、
次いで同調理機によシミンチ状としたものをナイロンク
ロスを用いて油圧式プレスにて搾汁し、この残渣を７０
〜７５℃範囲の温水にてα−ナフトールによる糖反応が
微弱となるまで十分に可溶性成分を抽出した後再び圧搾
脱水して６０〜７０℃にて水分がおよそ５％となるまで
通気乾燥して、これをハンマーミルで粉砕し篩別にて粒
径５３〜７４μの粉粒物６．７５Ｋｇを得た。この粉粒
物の組成は第６表の通りで、セルロース：ヘミセルロー
ス二ペクチンが１　：　０．９８　：　０．８２とはソ
等計比となる繊維質を６６．０８係含有する。

この粉粒物５ＩＣ４にカポチャ粉末（水分４２条）４、
５　Ｋｇ、砂楯０．５　Ｋｑ　、水Ｚ　５　Ｋｐを加え
てよく混合後、不二パウダルペレッターＥＸＫＳＷにて
顆粒化、乾燥して９．９　Ｋｐ　（水分３．６０％、上
記８に維貞の理論含雫３３．３７％）を得た。

第　６　表 ５．３６　　２３．２３　　　　２２．７８　　　１９
．０７実施例−２ 高コレステロール血症を呈する４８才の男性Ａ（身長１
６７副１体重７５　Ｋｐ　）と３７オの男性Ｂ（身長１
７２ｍ１体重８１　Ｋｑ　）の二人に実施例１で得た顆
粒を１日３回食前に５２宛を摂増させ、これを３０日継
続した。その間食事内容及び間食等は一切制限すること
なく平常時状幅とした。この場合甜菜由来の繊維質は１
日当り約５？となる。

顆粒の摂＊＠及び３０日後の血清コレステロール値は第
７表のとおりであり、Ａ、Ｂ共顆粒の摂砲による血清コ
レステロール値の減少を認めた。

第　７　衣 （効果） この発明は甜菜に由来する繊維質に脂質代謝の改善作用
を見い出したものであり、特に従来この分野にて効果が
あるとされているペクチンの場合とは相違して、この発
明の有効成分である繊維質は平常的に少量宛（１日５２
程度）摂増し続けることにより、上記改善作用を持続す
る効果を奏する。この発明の改善物質の摂取は健康保持
上きわめて有益である。

【図面の簡単な説明】 第１図はシロネズミにこの発明の物質と他の繊維質を給
与した場合の血清コレステロールの上昇抑制傾向を示し
、第２図は同じく血清中性脂肪の上昇抑制昨絹軸編傾向
を示す。第３図はシロネズミにこの発明の物質を各櫨譲
度で給与した場合の血清コレステロールの上昇抑制傾向
を示し、第４図は同じく血清中性脂肪の上昇抑制傾向を
示す図面である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 甜菜より可溶性成分を抽出して十分に除去した後のセル
   ロース：ヘミセルロース：ペクチンの比がおよそ１：１
   ：１となる繊維質を有効成分とすることを特徴とする脂
   質代謝の改善物質