JPS61103832A - 飲食品中に含有する消化吸収毒性能除去剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は甜菜パルプに含有する食物繊維を使用して飲
食品中に含有する消化吸収毒性物質を消化器管内で阻止
する剤に関するものである。

従来より食物繊維に消化器管内における消化吸収毒性物
の有する毒性能に対する毒性阻止効果のあることは発表
があり、例えば「化学と生物Ｊ　Ｖｏｌ。

１８、　Ｎｏ、２．１９８１第９５頁〜第１０５頁には
食物センイの栄養学的効果として独々記載があり、ゴボ
ウ、ニンジン、ダイコン、モヤシなどから調製した食物
繊維が食用赤色２号（アマランス、Ａｍ）等の有害物質
について毒性阻止効果があるとしている。

又、更に毒性阻止能力は食物繊維の種類によって非常に
異なり、ゴボウ繊維分画調製した場合のアマランス毒性
阻止能力はホロセルロー゛ス〉中性洗剤処理ＤＦ　（Ｎ
ＤＦ）　＞ゴボウＤＦ＞粗センイ〉酸性洗剤処理ＤＦ（
ＡＤＦ）　＞セルロースの順となり綿花から調製の純粋
セルロースは全く無効としている。

又、この食物繊維の物理化学的性質と効果との関係につ
いては、抱水性（Ｗ、Ｈ，Ｃ，）や水中法定体積（ＳＶ
）と高い相関性を示し、特に水中性体積（ＳＶ）が大き
いほど毒性阻止能が大きいのではないがと云すれている
。

一方、甜菜パルプは甜菜糖製造時に甜菜より糖分を抽出
した後の残渣としてこれを圧搾乾燥するか、又は乾燥せ
ずに工場外に排出しているものであり、甜菜特有の匂い
と不味さがあり更に土壌性状物質が多く食用とならず飼
料として用いられて粉砕して水洗後篩別するとか、ある
いは熱処理後粉砕篩別する等により可食性の高繊維食品
とすることを可能としたものである。

この甜菜パルプにはペクチン、ヘミセルロース、り得る
ものである。

この発明者らは上記甜菜パルプが含有する食物繊維につ
いて種々研究した所、ＳＶ（水中法定体積）が他の食物
繊維に比し大きくないのにも拘らず毒性阻止能が非常に
大であることを知りこの発明に至ったものである。

甜菜パルプは前記した様に甜菜より糖分等可溶性成分を
抽出した後の残渣であり、その成分の一例を挙げると下
表に通りである。

第１表 註、圧搾甜菜パルプは日本甜菜製糖株式会社芽室製糖所
における５７年製糖期に副産した圧搾パルプ。

この発明は上表の様な圧搾パルプを乾燥し必要に応じ粉
砕して粉末状として使用する。

今粒度を６０メツシュ通過の粉末状としたゴボウ繊維、
フキ繊維、木材セルロース、コンニャクマ　　　　　Ｊ
ンナン及び甜菜パルプ食用繊維についての保水性及び水
中法定体積についての試験を行った結果。

下表の通りであった。

第２表 試験方法 保水性：遠心法を使用 （イ）サンプルに過剰の純水を加えよく混合後、自然濾
過し、自由水を取り除く。

（ロ）自由水を取り除いたサンプル１００ｍ　Ｑを試料
円筒（１００ｍ　Ｑ容）に詰め遠心濾過装置（水平型）
を用い遠心脱水する。

（ハ）遠心脱水後、サンプルの含水比（重量パーセント
）を求める。

水中法定体積： （イ）乾燥試料１ｇに５０ｍ　（１前後の水を加えてか
ら流水ポンプで脱気する。

（ロ）この試料をメスシリンダーに移して十分量の水を
加え、その後水分平衡に達したときの水中法定体積を膨
潤量として測定。

上記第２表において水中法定体積値はコンニャクマンナ
ンが最大であり、次いでフキ繊維、ゴボウ繊維となり甜
菜パルプ食物繊維は特に大きな値を有するものではない
。

次いでこれら食物繊維の毒性阻止能について。

アマランスに対する毒性阻止能を試験した結果を下表に
示す。

試験は基本飼料にアマランス５％及び各食物繊維源５％
を加えてラットに給与し３週間の成長を調査した。

使用したラットは３週令のＷｉｓｔｅｒ系雄ラットを基
本飼料で標準化（体重５０〜６０ｇ、５匹／群）後２１
日間各試験飼料を不断給餌し成長をみたものである。

第３表 Ｃａ５ａｉｎ　　　　２５％　　ＣｈｏＬｉｎ　ｃｈｌ
ｏｒｉｄｅ　　　Ｏ，２％Ｃｏｒｎ　Ｏｉｌ　　　５％
　　Ｖｉｔａｍｉｎ　Ｅ　ｇｒａｎｕｌｅ　　Ｏ，０５
％５ａｌｔ　Ｍｉｘｔｕｒｅ　　　　　　　４％　　　
　　　　５ｕｃｒｏｓｅ　　　　　　ｔｏｍａｋｅ　　
１００％Ｖｉｔａｍｉｎ　Ｍｉｘｔｕｒｅ　　１％上記
第３表に示す如く、基本飼料の７日、１４日及び２１日
の体重及増加とコントロールの体重増を対比するとアマ
ランスの毒性能により著しくコントロール給餌ラットの
成長が阻害される。

一方コントロールに各食物繊維を混合した場合の給餌ラ
ットはコントロールに比し明らかに成長は良いが基本飼
料には及ばない。しかしながら、甜菜パルプ食物繊維混
合給餌分については基本飼料給餌と殆んど変わらない成
長を示しており、これはアマランス毒性能を完全に阻止
しているものと認められるものである。

更にこの２１日間における各種給餌飼料総摂取量との関
係は下記第４表に示す通りである。

第４表 第４表に示す通り甜菜パルプ食物繊維混合飼料の毒性化
阻止効果は総摂取量に於ても基本飼料と殆んど変らず他
に比して顕著な差があるばかりか摂取量と増体量比にお
いてもアマランスを添加しない基本飼料と殆んど変わず
アマランス毒性能を全く消失せしめているものである。

この毒性阻止効果の機序は甜菜パルプ食物繊維が水溶性
と不溶性の複合繊維であり、保水性が高く強い吸着性を
示すと同時に消化管腔内移動速度を正常化させることに
よると推定される。

この様にこの発明は水中法定体積がコンニャクマンナン
あるいはゴボウ、フキ等の食物繊維より小さい甜菜パル
プ食物繊維を毒性阻止効果に使用するものであり、この
甜菜パルプ食物繊維の繊維分の成分組成の１例を示すと
次の通りである。

第５表　　　　　　　　　（％） 上記第５表に示す如く甜菜パルプ食物繊維は、ペクチン
、ヘミセルロース、セルロース等と、水溶性と不溶性の
複合繊維であり、含有する各組成分を分画しこれら分画
物について毒性阻止効力の試験を行った結果、下記の通
りであった。試験は第４表と同様各種給餌飼料総摂取量
と体重増加量比の関係を見た。

第６表 上記第６表に示す甜菜パルプ食物繊維を分画した酸性洗
剤処理物（セルロース＋リグニン）、中性洗剤処理物（
ヘミセルロース＋セルロース）及びヘミセルロースでは
体重増加量において、アマランスの毒性を少しは除去す
るも甜菜パルプ食物繊維本体には到底及ばず又給餌総摂
取量においても中性洗剤処理物がかなりの毒性除去効果
を示すがこれも複合甜菜パルプ食物繊維には及ばないも
のであり、この発明に使用される甜菜パルプ食物繊維は
この様な不溶性と水溶性の食物繊維の複合物であること
が必要である。

この発明では以下実施例でも述べる如く通常は食品に混
合して使用するが、別々に食用しても消化器管中での毒
性阻止効力が低下するものではナイ。３　〆ｔｒ）、／
＋、ｔ／ｌｙ　／７　構り、　ｉ　ｔ”　４４　Ｚ”Ｊ
”Ｓ　−次に実施例を述べる。

実施例１ 第２表に示した試験例における同じ基礎飼料（Ｂ）を使
用しこれにアマランス５％と１００〜１５０メツシユと
したベタス（商品名２日本甜菜製糖株式会社製、甜菜パ
ルプ食物繊維）を２％配合し、３週令で体重６０〜７０
ｇに調整したラット５匹に２１日間給餌した。給餌法は
前の試験と同じく不断給餌とした。対照として同じ条件
のラットを基礎飼料のみおよび基礎飼料＋５％アマラン
スについて妃給餌した結果、体重増及び給餌総摂取量は
次の通りであった。

第７表 加により著しく除外され成長抑制作用は阻止された。

実施例２ 実施例１のベタス添加量を５％とした以外は同じ条件で
ラット５匹に給餌した。

結果、体重増及び給餌総摂取量は次の通りであった。

第８表 となり、実施例１における基礎飼料のみ給餌の場合と同
等となり、アマランス毒性は完全に除去されている。

実施例３ 実施例２のベタスの粒度を（イ）２０〜３０メソシユ、
（ロ）３２〜６０メツシユ、（ハ）６０〜１００メツシ
ユ、（ニ）１００メツシュ以上としたもの及びベタスが
ら分画した（ホ）ヘミセルロース、（へ）酸性洗剤処理
物（主としてセルロース）について他の給餌条件を同じ
とし実施例１と別に調整したラットにより実施した。

結果１体重及び給餌総摂取量は次の通りであった。

となり、混合ベタスの粒度差による差異は殆んどなく充
分毒性の除去が行われた。

代理人　弁理士　戸　１）親　男 手続補正書 昭和５９年１２月１８日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の複合繊維を含む甜菜
   パルプより得た食物繊維を有効成分とする消化吸収毒性
   能除去剤。