JP2002542296A - 抗腫瘍剤の効力を増大させる方法 - Google Patents

抗腫瘍剤の効力を増大させる方法

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Abstract

(57)【要約】 固体状の腫瘍に関する抗腫瘍剤の効果を増大させる方法が提供される。この方法は、抗腫瘍剤とヘマトクリット上昇剤を個体に投与することを含む。このヘマトクリット上昇剤は、抗腫瘍剤よりも前に投与されても、抗腫瘍剤と共に投与されても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、癌の治療の分野に関するものである。更に特に、本発明は、化学療法
の間にヘマトクリットを改善することによって、固体状の腫瘍の治療のための化
学療法薬剤の効力を増加させることに関する。
【0002】 (発明の背景) 抗腫瘍剤(Anti-tumor Agents) 癌の治療においては非常に多くの進歩がなされてきているが、固体状の腫瘍を治
療することは相変わらず困難である。従って、従来の療法では一般的に効果のな
い進行性の癌が多くの患者に発現している。その結果として、新種の抗癌剤が、
抗癌活性について調査されてきている。最近では、白金配位化合物に多くの関心
がもたれてきている(Rosenberg等、1969年、Nature,22
2:385−386頁)。構造的には、これらは、中心原子である白金により形
成され、しかも塩素原子とアンモニア基がシス又はトランスの関係のいずれかに
て様々に配置されることによって取り囲まれた錯体を示す。白金を主剤とした多
薬剤化学療法は、進行した卵巣癌にかかった患者に対する外科手術後の療法の第
1の手法になってきている(American Cancer Society
,1995年,詳細)。シスプラチン(シス‐ジアミンジクロロ白金)及びカル
ボプラチン(1,1‐シクロブタンジカルボキシルジアミン白金‐(II))は
、種々の悪性腫瘍を治療するのに有効な細胞毒性の白金配位化合物の実例である
。癌細胞に対して細胞毒性効果を示すことが知られている他の白金化合物として
は、1,4及び1,2‐ジアミノシクロヘキサン白金(IV)錯体が挙げられる
(米国特許第5,434,256号)。
【0003】 白金化合物は悪性腫瘍に対して有効ではあるが、治療過程の間に腫瘍抵抗性の発
現が、その有用性を制限する。発揮の特殊な抗腫瘍機構の多くは、充分には理解
されていない。白金細胞毒性の詳細な機構的情報がなく、シスプラチンに対する
腫瘍抵抗性の問題を克服すること、及び、それにより、白金及び他の抗腫瘍剤の
効力を増大させることが困難となっている。
【0004】 固体状の腫瘍は、充分に酸素化された細胞と酸素欠乏細胞の両方の個体群を含ん
でいる。低酸素症は通常、血液供給から最も遠い細胞内で起こる。このような細
胞はゆっくりと増殖するが、抗癌剤に対して相対的に抵抗性もある。例えば、デ
ータは、シスプラチンの細胞毒性効果が、酸素化された細胞よりも酸素欠乏の腫
瘍細胞による大きな抵抗性を受けることを示唆している(Herman等、19
88年,Cancer Research,48:2342−2347頁;Me
lvic等、1988年,Radiat.Res.,114:489−499頁
;Grau等、1988年,Radiother.Oncol.,13:301
−309頁)。従って、腫瘍が抗癌剤に対して抵抗性を示す一つの機構は、その
相対的な酸素欠乏状態によるものかも知れない。
【0005】 腎臓毒性(renal toxicity)、内耳神経毒性(ototoxic
ity)、及び腎臓毒性(nephrotoxicity)のようないくつかの
一般的に観察される副作用は、白金化合物の効力を制限する。貧血症もまた、白
金療法の一般的な副作用である。貧血症は、特に一般的にシスプラチン療法に伴
って起こり、患者はしばしば輸血を必要とする。シスプラチン療法に伴って起こ
る貧血症の原因は多種多様であるかも知れないが、エリスロポイエチン濃度が減
少することが見いだされ、それゆえ、エリスロポイエチン欠乏が重要であると思
われる。シスプラチン療法又は他の化学療法に伴って投与される組換えヒトエリ
スロポイエチンは、このような療法に関連した貧血症を逆転させるのに効果的で
あることが報告されている(Abels,1992年,Seminars in
Oncology,19:29−35頁)。
【0006】 赤血球形成調節剤(Erythropoiesis Regulators) 赤血球形成を調節するホルモンの存在、赤血球の生産は、今世紀の初めに最初に
提案された。それ以降、赤血球形成の体液調節のためにデータが積み重ねられて
きた。このことによって、エリスロポイエチン(EPO)の精製と、そのアミノ
酸配列の決定がもたらされ、最終的にはヒトEPO遺伝子のクローニングがもた
らされた(Jacobs等、1985年,Nature,313:806−81
0頁;Lin,1985年,Proc.Natl.Acad.Sci.,82:
7580−7584頁;Lin,米国特許第4,403,008号)。組換えE
POの精製は、Lai等による米国特許第4,667,016号に記載されてい
る。
【0007】 EPOは、循環における赤血球のレベルを調節するのに不可欠なホルモンである
。自然に発生するEPOは、胎児期の間においては肝臓によって製造され、成人
においては腎臓によって主に製造される。遺伝子工学技術により製造される組換
えエリスロポイエチンは、遺伝子コード化エリスロポイエチンにて変換された宿
主細胞からのタンパク質生成物の発現を含む。多くの細胞表面及び分泌タンパク
質と同様に、EPOはグリコシル化される。グリコシル化には通常、2つのタイ
プがある。即ち、O‐結合したオリゴ糖がセリン又はスレオニン残基に結合され
る一方、N‐結合したオリゴ糖はアスパラギン残基に結合される。ヒトの尿誘導
エリスロポイエチンは、3つのN‐結合したオリゴ糖鎖と1つのO‐結合したオ
リゴ糖鎖を含み、これらは、糖タンパク質の総分子量の約40%を含む。種々の
グリコシル化レベルに相当するエリスロポイエチンの異なった異性体形態は記載
されている(Elliott等、1995年,EP0640619A1)。
【0008】 エリスロポイエチンは、エリスロポイエチンレセプターに結合することによって
その効果を示す。このEPOレセプターの活性化は、増殖の刺激、分化の刺激及
びアポプトシスの抑制を含む幾つかの生物学的な効果をもたらす(Liboi等
、1993年,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,1990,
11351)。EPOレセプターはまた、EPO突然変異株及び類似体、ペプチ
ド、及び抗体などのアゴニストによって活性化させることもできる。EPOの他
に、エリスロポイエチンに似た活性を有した他の化合物もまた同定されてきてい
る。例えば、腎臓細胞カルチノーマから同定された分子は、赤血球形成について
EPOと同様の効果を示すが、免疫学的にはEPOとは異なることが報告されて
いる(Sytkowski等、1979年)。赤血球形成の他の刺激物質として
は、遷移金属の水溶性塩類が挙げられる(Brugnara等、米国特許第5,
369,014号)。
【0009】 白金療法は、進行した固体状の腫瘍、ヘマトクリット又はヘモグロビンの間の臨
床的相関物に対してより受け入れ可能なものとなってきているが、化学療法薬剤
の抗腫瘍効果は、ヘマトクリットを増大させる薬剤が、抗癌剤に比べて腫瘍の感
受性を高めるか否かを測定するのに評価されてきていない。一般的ではない抗癌
剤の使用が増加するに従い、これらの薬剤に対する抗腫瘍応答を増大させるため
の継続した必要性がある。
【0010】 (発明の要約) 本発明は、抗腫瘍剤の効力を増大させる方法を開示している。この方法は、この
ような治療を必要とする個体に対して、増大したヘマトクリットの条件下で抗腫
瘍剤を投与することを含む。
【0011】 即ち、本発明の目的は、抗腫瘍剤とヘマトクリット上昇剤の組み合わせを投与す
ることによって、固体状の腫瘍を治療するための方法を提供することである。好
ましい実施態様においては、このヘマトクリット上昇剤は、抗腫瘍剤よりも前に
投与される。
【0012】 本発明のもう一つの目的は、抗腫瘍白金化合物と、エリスロポイエチン又はエリ
スロポイエチンに似た化合物を投与することによって、固体状の腫瘍を治療する
ための方法を提供することである。
【0013】 本発明の更に別の目的は、シスプラチンとエリスロポイエチンの組み合わせを投
与することによる卵巣腫瘍の治療方法を提供することである。
【0014】 (発明の詳細な説明) 明細書及び請求の範囲の目的のためにここで使用されている「マロナト(malonat
o)白金配位化合物(類)」という用語によって意味されているのは、置換されて
も置換されていなくても良い二座配位のマロナト二座配位子を含む白金(II)
及び白金(IV)のシス又はトランス異性体である。白金IIが、空間において
平面配置を有した配位化合物を形成する一方、白金IVは、空間において八面体
の配置を有した配位化合物を形成する。このような化合物は、Cleary等に
よる米国特許第4,140,707号及び第4,657,927号に開示されて
おり、これらは参照文献によりここに組み込まれる。
【0015】 「抗腫瘍剤」と「抗癌剤」という用語は交換可能に使用されており、明細書及び
請求の範囲の目的のために意味するものは、癌性細胞の成長を抑制したり、遅延
させたり、阻止するのに効果的な化合物又は組成物、あるいは癌性細胞に対して
細胞毒性効果を示す化合物又は組成物である。抗腫瘍剤の「化学療法的に有効量
」という用語によって明細書及び請求の範囲の目的のために意味されているのは
、癌性細胞の成長の抑制や、遅延又は阻止を引き起こすのに充分な、個体への投
与量、あるいは癌性細胞に対して細胞毒性効果を生じさせるのに充分な量のこと
である。
【0016】 「抗腫瘍効果」又は「抗腫瘍活性」という用語により明細書及び請求の範囲の目
的のために意味されているのは、癌性細胞の成長の抑制や、遅延又は阻止、ある
いは細胞毒性効果が示されることである。測定可能な抗腫瘍効果の具体例は、腫
瘍の大きさについての減少である。
【0017】 「エリスロポイエチン」又は「EPO」という用語により明細書及び請求の範囲
の目的のために意味されているのは、全部又は一部において、化学的単離、及び
精製技法によって得られ又は単離されたエリスロポイエチン、及び組換えDNA
技術を用いることによって製造された、ヒトを含む任意の種類のエリスロポイエ
チンのことである。この用語はまた、遺伝子コード化EPOを含む外因性遺伝物
質を用いた移入による、個体の細胞によって製造されたエリスロポイエチン、又
は遺伝子コード化EPOを含む外因性遺伝物質を含んだ、移入された第1又は第
2細胞のこのような個体への移植によるものも含む。前記生成物、即ち移入され
た細胞の製造及び供給のための技術は、米国特許第5,733,761号に開示
されており、この方法は参照文献によりここに組み込まれる。
【0018】 「エリスロポイエチンに似た」分子又は物質という用語によって明細書及び請求
の範囲の目的のために意味されているのは、化学的単離及び精製技法により、あ
るいは組換え技術により得られた任意の分子のことであり、この分子は、エリス
ロポイエチンレセプターを活性化する能力か、そうでなければ赤血球形成の刺激
などのエリスロポイエチンの作用を真似る能力を有している。従って、このよう
な定義には、全体のEPO分子よりも長さが短くても良く、EPOレセプターを
活性化可能な天然又は組換えEPOのフラグメント;無傷のEPO分子中に通常
存在するアミノ酸配列を部分的に含む融合分子;Okasinskiによる米国
特許第5,888,772号に開示されているような類似物(この特許は参照文
献によりここに組み込まれ、このアミノ酸配列は天然に発現するEPOとは同一
ではないが類似しており、赤血球形成を刺激する生物学的活性を有している);
EPO誘導体(この誘導体においては、EPO構造が1以上の置換基又は化学部
分の付加(又は欠損)によって変性されている);EPOの種々のグリコシル化
状態を含むEPOの異性形態(例えば、Stricklandによる米国特許第
5,856,298号に開示されているものであり、この特許は参照文献により
ここに組み込まれる);参照文献によりここに組み込まれるEliott等によ
るヨーロッパ特許(EP 0640619B1)に開示されているような、付加
したグリコシル化状態又は転位されたグリコシル化状態を含むEPOの組換え製
造された異性形態;Wrighton等による米国特許第5,773,569号
及び、Wilson等による米国特許第5,835,382号に開示されている
ようなペプチド類(これら特許は参照文献によりここに組み込まれ、これらのペ
プチドはEPOレセプターに結合して当該レセプターを活性化するか、そうでな
ければEPOアゴニストとして挙動する);Sytkowski等による米国特
許第5,614,184号に開示されているような突然変異した分泌可能なEP
Oタンパク質(この特許は参照文献によりここに組み込まれ、このタンパク質は
生物学的活性を変化させる)が含まれる。又、このような定義の中には、Eli
ott等による米国特許第5,885,574号に開示されているような反発的
抗体又はそれらのフラグメントも含まれ、上記特許は参照文献によりここに組み
込まれ、上記抗体やフラグメントはエリスロポイエチンレセプターを活性化する
か、そうでなければEPOの作用を真似る。全てのエリスロポイエチンに似た物
質に共通した特徴は、EPOの一つ以上の作用を真似る能力である。
【0019】 ヘマトクリット上昇剤の「治療的に有効な」量という用語によって意味されてい
るのは、赤血球の製造を改善し、これによって正常範囲以上にヘマトクリットを
増加させるのに充分な、天然に誘導された又は組換え製造されたEPO又はEP
Oに似た物質の量である。例えば、体重1kg当たり15〜1500ユニット、
好ましくは50〜300ユニット/kgの範囲の量が、治療的に有効なものであ
るとして米国特許第5,013,718号に開示されており、この開示は参照文
献によりここに組み込まれる。
【0020】 本発明は、ヘマトクリットを改善することによってある種の抗腫瘍剤の効果を増
大させるための方法に関する。本発明の方法は、このような治療を治療を必要と
する患者に対して、抗腫瘍剤と、ヘマトクリットを増加させる薬剤とを組み合わ
せて投与する工程を含む。
【0021】 本発明の方法は、ヒトの癌腫瘍、特に白金化合物を用いた治療に影響されやすい
固体状の腫瘍を含む哺乳類癌腫瘍の治療に有効である。このような腫瘍の具体例
としては、これに限定されるものではないが、アデノカルチノーマ(腺癌)、黒
色腫、リンパ腫、肉腫、及び肺、乳房、卵巣、頭及び/又は首、前立腺、頸部、
子宮内膜、結腸直腸、胃、肝臓、ファロピウス管、食道、小腸、膵臓、腎臓、副
腎、膣、外陰、脳及び精巣の癌が挙げられる。
【0022】 本発明の方法においては、1種以上の抗腫瘍剤が、ヘマトクリットを増加させる
薬剤と組み合わされて投与される。この抗腫瘍剤とヘマトクリット上昇剤は、同
時に又は連続して投与することができる。好ましくは、ヘマトクリット上昇剤は
抗腫瘍剤よりも前に投与される。抗腫瘍剤の具体例は、白金配位化合物のいずれ
かのような白金含有化合物である。本発明の白金配位化合物には、白金(II)
及び白金(IV)化合物が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0023】 癌細胞に対して細胞毒性効果を有することが知られている白金化合物の2つの具
体例は、シスプラチンとカルボプラチンである。これら2つの化合物は、その構
造中に(OOC)2 ‐C結合が存在するために「マロナト」として知られている
化合物のグループに属する。シスプラチンは、黄色みを帯びた白色の粉末であり
、水平面に塩素とアンモニア基を含んでいる。カルボプラチンは、白色〜灰色が
かった白の結晶性粉末である。シスプラチンと同様に、カルボプラチンは、種々
のヒトの癌(小細胞肺癌、偏平上皮癌、及び精巣癌を含む)を治療するのに使用
されてきている(米国薬剤師、9月、1989年、第62〜63頁参照)。いか
なる理論により拘束されることを意図するものではないが、白金配位化合物は、
DNAの相補鎖の架橋を引き起こすことによりDNA合成を妨害することによる
抗腫瘍活性を発揮すると考えられている。好ましい具体例では、白金化合物はシ
スプラチンである。
【0024】 上記の抗腫瘍剤は、特定の化学療法に適した一般的な経路により、製薬的に許容
可能なキャリヤー中にて患者に投与される。例えば、この抗腫瘍剤は、静脈内、
腹腔内、皮下、筋肉内の経路によるか、あるいは効果的な形態で血流中に供給さ
れることを保証するようにして注入により供給されても良い。更に、これら抗腫
瘍剤は、米国特許第5,620,703号に開示されているようなリポソーム被
包内に投与することができ、上記特許は参照文献によりここに組み込まれる。本
発明においての抗腫瘍剤の効果的な投与量は、抗腫瘍効果を示すことが知られて
いる投与量である。このような投与量は、当業者には知られているか、あるいは
経験的に決定することができる。例えば、多くの化学療法剤の投与量についての
指導原理は、一般的に医師卓上用参考図書(Physician's desk Reference)に示さ
れている。典型的には、白金化合物の投与量は約1〜約200mg/kg/投与
の範囲内である。これらの化合物は、一回の注入として投与されても、数日(例
えば3〜5日)の期間をかけた反復注入として投与されても良い。このサイクル
は、必要な際に繰り返されても良い。好ましくは、治療の一日目に1回の静脈内
注射で投与される。シスプラチンの投与量は、一般的には25〜300mg/m 2 の範囲内である。より好ましい範囲は、50〜100mg/m2 である。充分
な水和を維持するために、通常の生理食塩水が、シスプラチン注入の前と後に投
与される。
【0025】 本発明のヘマトクリット上昇剤には、この薬剤を用いて治療される個体中の赤血
球の数を増加させるあらゆる薬剤が含まれる。例えば、本発明の方法において有
用なヘマトクリット上昇剤は、エリスロポイエチン及びエリスロポイエチンに似
た物質であるが、これに限定されるものではない。これらのヘマトクリット上昇
剤は、静脈内、腹腔内又は皮下経路に限定されないがこれらを含む一般的な手段
によって、ヘマトクリットを増加させる目的に有効であることが当業者に知られ
ている投与量にて投与することができる。EPOは、約5時間という血漿中の半
減期に基づいて多重投与量にて投与されても良い。この代わりに、移入技術もま
た、個体の細胞にEPOを供給するために使用することができる。ヘマトクリッ
ト値は、EPOの有効性のインジケータとしてモニターすることができる。同様
の投与経路は、EPOに似た物質について使用することができる。好ましい実施
態様においては、体重1kg当たり50〜100ユニットを、静脈内又は皮下経
路によって1週間につき3回投与する。
【0026】 治療の有効性は、腫瘍を評価することにより決定できる。触診可能な腫瘍は、従
来からの方法によって測定することができる。CTスキャン、MRIスキャン、
超音波検査等の画像技術もまた、腫瘍の大きさを測定して評価を行うのに使用で
きる。この代わりになるものとして、前立腺癌に対するPSA、卵巣癌に対する
CA−125、乳癌に対するCA−15−3など(これに限定されないが)の特
殊な腫瘍マーカーもまた、腫瘍評価を提供するために計量することができる。標
準的な基準は、応答を評価するために使用できる。例えばWHOオフセット出版
1979年、癌治療の報告結果のWHOハンドブックに示されている基準に従っ
ても良い。このようにして、腫瘍は、完全応答、部分応答又は無応答に分類する
ことができる。シスプラチンとEPOの治療サイクルは、満足な応答が達成され
るまで、又は容認できない毒性効果が観察されるまで続けることができる。
【0027】 ・ 実施例1 この具体例は、事前処理によって誘導されたSCIDマウスに移植されたヒト細
胞についてのシスプラチン‐感作効果、EPOを用いたヘマトクリットの上昇及
び維持を示すものである。このような具体例を説明するために、ヒト卵巣癌を有
する免疫欠損SCIDマウスにて実験を行った。このようなマウスは、可能性の
ある化学療法剤の抗腫瘍活性を示すための適した動物モデルとして、当業者に認
められている。
【0028】 80匹のCB17−SCID/SCIDマウス(Taconic Labs)を使用した。これ
ら動物を、滅菌して光コントロールした条件下で維持させた。再発性段階III
C、グレード3、卵巣の乳頭状漿液性アデノカルチノーマにかかった患者からの
腫瘍の一部を、当業者に良く知られている方法によってSCIDマウスに移植し
、増殖させた。簡単には、異種移植片を成長させ、実験動物に腫瘍の移植を行う
前に少なくとも5回継代させた。6週齢の実験マウス40匹において、上記ヒト
異種移植腫瘍の2〜3mmの部分を、サカキバラ等により記載された方法(19
96年、Can.J.Sci.Amer.,2:291〜300頁)に従って生
殖腺脂肪パッド(GFP)に縫合結紮にて移植した。この方法は参考文献により
ここに組み込まれる。上記GFP腫瘍異種移植片は、腹部試験によって触診でき
る大きな腹腔内の塊状物に成長した。各マウスはその後、胸骨から腸骨稜の高さ
まで拡げて正中切開により開腹を行った。腫瘍への付着物を分離させ、この腫瘍
をGFPペディカルを刺激することなく腹腔の外へ持ち上げた。腫瘍測定は、ノ
ギスを用いて長さと幅と厚さを測定した。その後、この腫瘍を元の腹腔内の位置
に戻し、次いで腹部の単層閉鎖を行った。手術から3日後に、治療プロトコルを
開始した。マウスはランダムに、4つの治療グループのうちの一つに配置される
ように選んだ。0日は、腹腔内(ip)シスプラチン又はipリン酸緩衝生理食
塩水(PBS)注射の第1日目と定義した。グループIの動物(対照)には、−
15日〜+6日までは皮下的に1週間当たり3回、100μlのPBSと、0日
にipで300μlのPBSを与えた。グループIIのマウス(EPOグループ
)には、−15日〜+6日までは1週間当たり3回、100μlのPBS中に2
0ユニットの投与量で皮下的にEPOを与え、0日にはipで300μlのPB
Sを与えた。グループIIIのマウス(シスプラチングループ)には、0日に3
00μlのPBS中に5mg/kgの投与量でipにてシスプラチンを与え、−
15日〜+6日までは1週間当たり3回、100μlの皮下PBSを与えた。グ
ループIVのマウス(EPO+シスプラチングループ)には、−15日〜+6日
まではグループIIと同様に皮下EPO注射を与え、0日にはグループIIIと
同様にipでシスプラチン注射を与えた。マウスは、8日まで観察した。
【0029】 自動ヘマトクリットは、−15、−7、0及び+7日に各グループからランダム
に選択された3匹のマウスについて実施した尾部出血から得られた。どのマウス
も二度の血液採取は行わなかった。7日目に、マウスを犠牲にして、剖検を行っ
た。腫瘍を摘出し、ノギスを用いて長さと幅と厚さを測定した。腫瘍体積は、以
下のようにして算出した。 (幅)×(長さ)×(厚さ)=腫瘍体積
【0030】 この腫瘍の%成長は、下記の式を用いて算出した。 〔(剖検腫瘍体積/初期腫瘍体積)−1〕×100=%腫瘍成長
【0031】 初期開腹での腫瘍の大きさは、3次元で約2cm×1.5cm×1cmで、各処
理グループにおいて同じであった。腫瘍成長における有意差は、シスプラチンを
用いて処理したグループとシスプラチンを用いないグループにて観察された。E
POによるシスプラチンの効果についての増大の様子、即ち差(P=0.07)
は、シスプラチンが単独で投与されたマウスと、シスプラチン+EPOが投与さ
れたマウスの腫瘍の大きさの間にて観察された。対照とEPOグループとの間に
は、差異が観察されなかった。
【0032】 この実施態様のもう一つの例証として、シスプラチンを処置の間に2回投与した
。更に40匹の6週齢の実験マウスにおいては、2mmのヒト卵巣癌異種移植片
の一部を移植した。処置グループは、移植後3日にランダムに割り振った。グル
ープIの動物(対照)には、−15日〜+13日までは皮下的に1週間当たり3
回、100μlのPBSと、0日及び7日にipで300μlのPBSを与えた
。グループIIのマウス(EPOグループ)には、−15日〜+13日までは1
週間当たり3回、100μlのPBS中に20ユニットの投与量で皮下的にEP
Oを与え、0日及び7日にはipで300μlのPBSを与えた。グループII
Iのマウス(シスプラチングループ)には、0日及び7日に300μlのPBS
中に5mg/kgの投与量でipにてシスプラチンを与え、−15日〜+13日
までは1週間当たり3回、100μlの皮下PBSを与えた。グループIVのマ
ウス(EPO+シスプラチングループ)には、−15日〜+13日までは1週間
当たり3回、グループ2と同様にして皮下EPO注射を与え、0日及び7日には
グループ3と同様にipでシスプラチン注射を与えた。マウスは、+15日まで
観察した。
【0033】 自動ヘマトクリットは、−15、−7、0、+7及び+14日に、前述のように
して決定した。初期ヘマトクリットに対するヘマトクリットの変化を、時間に関
してプロットした。腫瘍小節の連続した測定は、0日に開始してノギスを用いて
二次元で行った。0日には、腫瘍は各グループにおいてほぼ4mm×5mmの大
きさにまで成長した。腫瘍体積は、0、+1、+3、+5、+7、+9、+11
、+13及び+15日に、下記の式を用いて算出した。 (長さ)×(幅)2 /2=腫瘍体積
【0034】 %腫瘍成長は、0日目に比べてそれぞれ指示された日について算出され、時間に
関してプロットした。統計分析には、多数のGFP腫瘍実験における全腫瘍成長
についてのスチューデントのT検定が含まれる。この成長曲線は、小さな皮下腫
瘍グループにて明らかとなり、時間に関するヘマトクリットにおける変化を示し
ている曲線は、分散の分析により解析した。有意性は、0.05以下のP値によ
って決定した。
【0035】 シスプラチンを1週間に2回投与した際には、EPO+シスプラチングループと
シスプラチングループとの間に有意差が観察された(p<0.05)(図1)。
皮下腫瘍小節を有したマウスについてプロットした腫瘍成長曲線は、シスプラチ
ングループに比べてEPOプラスシスプラチングループにおいて、著しく大きな
腫瘍退縮を示した。一方、対照とEPOグループとの間には差異は観察されなか
った。
【0036】 小さな皮下腫瘍を有したマウスについての1週間ごとのヘマトクリットと、時間
に関するヘマトクリットにおける%変化が、表1及び図2にそれぞれ示されてい
る。大きなGFP腫瘍を有したマウスからのヘマトクリットは同様であった(デ
ータは示されていない)。EPOの投与は、初期値(−2週)に比べてヘマトク
リットにおける25〜35%増加をもたらし、対照とは著しく異なっていた(p
<0.01)。EPOを伴わないシスプラチンは、ヘマトクリットにおける20
%減少をもたらした。対照グループにおける腫瘍のあるマウスは、時間に関する
ヘマトクリットにおける2%減少を示した。
【0037】
【表1】
【0038】 これらのデータは、シスプラチン単独で処理したマウスに比べて、EPOとシス
プラチンを用いることによる著しく大きな腫瘍退縮を示している。EPO+シス
プラチングループのマウスは、シスプラチングループのマウスに比べて25〜3
5%のヘマトクリットの上昇を示した。
【0039】 ・ 実施例2 この具体例は、ヘマトクリットの増加が、抗腫瘍剤の毒性関連死亡率を減少させ
ることを示すものである。このような具体例を説明するために、種々の処置を受
けた実施例1からのマウスの行動状態を評価した。行動状態は、0日、+7日、
及び+14日に、実験マウスにおける病的状態及び死亡率に関連した5つの客観
基準を用いて評価した。この5つの基準は、(1)波立った毛、(2)虚弱/無
気力、(3)対照動物の平均体重に比べて20%の重量損失、(4)後湾の弓状
に盛り上がった姿勢、及び(5)死とした。0というグレードは、正常な健康に
相当し、5+というグレードは死に相当する。
【0040】 0日における全てのマウスの行動状態評点は、各処置グループにおける正常な健
康マウスを示した(全ての評点=0)。表2に示されるように、+7日までには
、シスプラチンによる病的状態の徴候を示した(表2)。対照グループとEPO
グループにおける全てのマウスは、0という行動状態評点を維持した。シスプラ
チングループの10匹のマウスにおいては、全てが波立った毛となり、全てが虚
弱/無気力の徴候を示し、6匹が+7日にて対照に比べて20%の重量損失を示
した。EPO+シスプラチングループのマウスは全て波立った毛となり、7匹が
虚弱/無気力の徴候を示した。+14日での、シスプラチングループにおけるマ
ウスの行動状態は、4匹の死亡を含むところまで低下し、マウスのうちの3匹は
、弓状に盛り上がった姿勢となった。EPO+シスプラチングループにおいては
1匹の死亡しか観察されず、更に1匹のマウスが弓状に盛り上がった姿勢となっ
ただけであった(表2)。
【0041】
【表2】
【0042】 このように、EPO+シスプラチン処置されたマウスに比べて、シスプラチン処
置された動物にて観察された病的状態は、より大きいものであった。更に、EP
Oを用いて処置されたマウスは、良好な行動状態を維持し、シスプラチンに関連
した病的状態は少ししか示さなかった。いかなる理論に拘束されることを意図す
るものではないが、EPO+シスプラチングループにて得られた向上した抗腫瘍
効果は、良好な行動状態の維持よりもむしろ、増加されたヘマトクリットによる
ものであったと仮定される。
【0043】 本発明をここに詳細に説明してきたが、上記実施例は単に説明の目的のためのも
のに過ぎないと理解すべきである。当業者には自明である本発明の実施態様のこ
の他の変形例は、添付の請求の範囲の範囲内であることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 時間の関数としての、卵巣腫瘍成長についてのシスプラチン、エリスロポイエチ
ン、又は両方の投与の効果を表したものである。
【図2】 時間の関数としての、ヘマトクリットにおける%変化についてのシスプラチン、
エリスロポイエチン、又は両方の投与の効果を表したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 121 A61K 37/24 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シルヴァー,デービッド,エフ. アメリカ合衆国、ニューヨーク州 14202、 バッファロー、デラウエアー アベニュー 487 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 AA19 AA20 BA44 DB56 MA02 NA05 NA10 ZA552 ZB261 ZB262 ZC032 ZC752 4C086 AA01 AA02 DA32 HA12 HA28 MA02 MA04 NA05 NA10 ZB26 ZC75

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗腫瘍剤の効力を改善する方法で、当該方法が、治療を必要とす
    る個体に対して、 (a)化学療法的に有効量の抗腫瘍剤と、 (b)ヘマトクリット上昇剤 を投与する工程を含み、この際、前記抗腫瘍剤と前記ヘマトクリット上昇剤の組
    み合わせが、相乗的な抗腫瘍効果を有することを特徴とする、抗腫瘍剤の効力を
    改善する方法。
  2. 【請求項2】 前記抗腫瘍剤が白金化合物を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記抗腫瘍剤がマロナト白金化合物であることを特徴とする請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記マロナト白金化合物が、シスプラチン及びカルボプラチンか
    ら成る群より選ばれることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記白金化合物がシスプラチンであることを特徴とする請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記白金化合物がカルボプラチンであることを特徴とする請求項
    4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ヘマトクリット上昇剤が、エリスロポイエチン及びエリスロ
    ポイエチンに似た物質から成る群より選ばれることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記ヘマトクリット上昇剤がエリスロポイエチンであることを特
    徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ヘマトクリット上昇剤がエリスロポイエチンに似た物質であ
    ることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記抗腫瘍剤がシスプラチンであり、前記ヘマトクリット上昇
    剤がエリスロポイエチンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記シスプラチンが、25mg/m2 〜300mg/m2 の間
    の投与量にて投与されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記シスプラチンが、50mg/m2 〜100mg/m2 の間
    の投与量にて投与されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記ヘマトクリット上昇剤が、前記抗腫瘍剤よりも前に投与さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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