JP2002542220A - アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法およびその生成物 - Google Patents

アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法およびその生成物

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Abstract

(57)【要約】 アルキル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重量に対して比較的少量の非置換ジフェニルアミンを用いてアルキル化ジフェニルアミン組成物を生成するための、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法。この方法には、非置換ジフェニルアミンと少なくとも2種類のオレフィンとの反応が包含される。少なくともある場合においては、アルキル化ジフェニルアミン組成物は、例えば、潤滑液体またはポリマー組成物中の酸化防止剤として用いられてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 発明の技術分野 本発明は、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法および前記製法によって
形成された組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、非置換ジフェニルアミ
ンと2種類以上のオレフィンとの反応によってアルキル化ジフェニルアミン組成
物を製造するための方法に関する。
【0002】 発明の背景 非置換ジフェニルアミンは酸化防止剤として用いることができるが、黄変する
傾向がある。多くのアルキル化ジフェニルアミンが、例えば、潤滑油や高分子成
形組成物において良好な酸化防止性を示している。これらのアルキル化ジフェニ
ルアミンは、一般に黄変度が低く且つ黄変の進行に対して耐性がある。
【0003】 酸化防止剤組成物は、アルキル化ジフェニルアミンの混合物を生成するために
、非置換ジフェニルアミンをアルキル化することによって形成されていた。酸化
防止剤として好適に用いられるアルキル化ジフェニルアミン組成物は、前記アル
キル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルア
ミンとの総重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミンを含有する室温
(例えば25℃)で液体である。
【0004】 一般に、非置換ジフェニルアミンのアルキル化の反応によって各種反応生成物
が製造されるが、中でも、対称型二置換ジフェニルアミン(例えば、ジオクチル
ジフェニルアミンやジブチルジフェニルアミン)が製造される。一般に、対称型
二置換ジフェニルアミンは、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物の融点を上
昇させる。(対称型二置換ジフェニルアミンの種類や前記組成物を構成する他の
成分に依存するが)量が十分であれば、液体よりはむしろ固体であるアルキル化
ジフェニルアミン組成物が得られる。例えば、(置換ジフェニルアミンと非置換
ジフェニルアミンとの総重量に対して)25重量%以上のジオクチルジフェニル
アミンを含有する組成物は、一般に、室温で固体である。従って、非置換ジフェ
ニルアミンの含有量の低い所望の液体組成物を得るには、前記組成物における対
称型二置換ジフェニルアミンの形成と非置換ジフェニルアミンの残りとの間のバ
ランスが見出されなければならない。
【0005】 非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとの反応によるアルキル化ジフェニ
ルアミンの形成は、米国特許第5,750,787号およびその中で引用されて
いる参考文献に記載されている。しかしながら、ジイソブチレンは、アルキル化
ジフェニルアミン組成物中の置換および非置換ジフェニルアミンの総重量に対し
て、アルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミンの量を好適
な時間内に3重量%よりも少なく低減し、および/または、アルキル化ジフェニ
ルアミン組成物中のジオクチルジフェニルアミンの量を25重量%よりも多く増
加させることのないようにするのに、十分な反応性でないことがある。
【0006】 反応条件下において非置換ジフェニルアミンに対する反応性がジイソブチレン
よりも高い他のオレフィンを添加することによって、非置換ジフェニルアミンを
除去したりまたはその量を減らしたりすることができる。このようなオレフィン
の例としては、イソブチレン、スチレンおよびα−メチルスチレンが挙げられる
。慣用の方法では、前記他のオレフィンは、非置換ジフェニルアミンとジイソブ
チレンとの反応が実質的に完了した後または特定のところまで進んだ後に添加さ
れる。本願明細書にその内容が援用される米国特許第5,750,787号に記
載されている方法によれば、非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとの反応
によって、反応組成物中の非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンとの
総重量に対して25重量%よりも少ないジオクチルジフェニルアミンと、25重
量%よりも少ない非置換ジフェニルアミンと、50重量%よりも多いモノオクチ
ルジフェニルアミンとを含有する前記反応組成物が生成された後に前記他のオレ
フィンが添加されれば、所望のアルキル化ジフェニルアミン組成物が形成される
【0007】 前記アルキル化ジフェニルアミン組成物の構成成分は、前記組成物の他の特性
に影響を与えることがある。例えば、対称型二置換ジフェニルアミンおよび非対
称型二置換ジフェニルアミンは、共に樹脂と混合したときに、一置換ジフェニル
アミンよりも好適な色彩安定性を与える。対称型二置換ジフェニルアミンは、前
記組成物の融点を上昇させるだけでなく、液体よりはむしろ固体の組成物を形成
し得るので、その量は一般に制限されている。しかしながら、ブチルオクチルジ
フェニルアミンの如き非対称型二置換ジフェニルアミンは、一般に対称型二置換
ジフェニルアミンよりも好適な色彩安定性を与える一方で、融点への影響は対称
型二置換ジフェニルアミンよりも少ない。
【0008】 発明の開示 一般に、本発明は、ジアルキル化ジフェニルアミン組成物に関する。その実施
態様の1つは、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法である。非置換ジフェ
ニルアミンと、ジイソブチレンおよび下記式(I):
【化3】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合を介して非
置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基である、 で表されるα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種類の化合物
がクレー触媒下において結合して反応性組成物が形成される。前記反応性組成物
に他のオレフィン組成物を添加し、反応させる。得られた反応生成物は、アルキ
ル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミ
ンとの総重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミンを含有する前記ア
ルキル化ジフェニルアミン組成物である。
【0009】 一般に、前記他のオレフィン組成物の少なくとも1部は、前記他のオレフィン
組成物が添加され始めるときに、前記反応性組成物中の置換ジフェニルアミンと
非置換ジフェニルアミンとの総重量に対して少なくとも50重量%のモノアルキ
ル化ジフェニルアミンが前記反応性組成物中に形成される前に、前記反応性組成
物に添加される。場合によって、前記他のオレフィン組成物の少なくとも1部は
、前記非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンまたは式(I)のα−オレフ
ィンを混合し始めてから30分以内、あるいは場合によっては10分以内に、前
記反応性組成物に添加される。一般に、前記他のオレフィン組成物には、同じ反
応条件下において、ジイソブチレンおよび/または式(I)のα−オレフィンよ
りも非置換ジフェニルアミンとの反応性が高い(すなわち、より速く反応する)
少なくとも1種類の他のオレフィンが含まれる。
【0010】 本発明によって形成されるアルキル化ジフェニルアミン組成物は、一部の実施
態様においては、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルア
ミンと非置換ジフェニルアミンとの総重量に対して25重量%以下のジオクチル
ジフェニルアミン、少なくとも25重量%のブチルオクチルジフェニルアミンお
よび/または40重量%以下の一置換ジフェニルアミンを含んでいてもよい。
【0011】 本発明の他の実施態様では、非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンと、
イソブチレンをクレー触媒下において反応させ、アルキル化ジフェニルアミン組
成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重量に対して少な
くとも25重量%のブチルオクチルジフェニルアミンと、3重量%以下の非置換
ジフェニルアミンと、25重量%以下のジオクチルジフェニルアミンを含む前記
アルキル化ジフェニルアミン組成物が形成される。さらに、このアルキル化ジフ
ェニルアミンは、少なくとも場合によっては、前記アルキル化ジフェニルアミン
組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重量に対して4
0重量%以下の一置換ジフェニルアミンを含んでいてもよい。
【0012】 本発明のさらに他の実施態様は、潤滑液体組成物の製法である。この方法では
、アルキル化ジフェニルアミンが前述のように形成され、潤滑剤と混合されて前
記潤滑液体組成物が形成される。
【0013】 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法と前記製法によって形成
された組成物に適用可能であると考えられる。特に、本発明は、a)非置換ジフ
ェニルアミンと、b)ジイソブチレンおよび/または下記式(I):
【化4】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合を介して非
置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基である、 で表される少なくとも1種類のα−オレフィンと、c)ジイソブチレンおよび/
または式(I)のα−オレフィンよりも非置換ジフェニルアミンに対する反応性
が高い少なくとも1種類の他のオレフィンを含む他のオレフィン組成物との反応
によってアルキル化ジフェニルアミン組成物を形成する方法に関する。前記反応
は、d)クレー触媒の存在下において行われる。この反応の結果として、アルキ
ル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミ
ンとの総重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミンを含有している前
記アルキル化ジフェニルアミン組成物が得られる。本発明は特に限定されるもの
ではないが、その様々な実施態様は、以下の説明を通じて理解されるであろう。
【0014】 本願明細書における組成物中のあらゆる置換または非置換ジフェニルアミンの
重量%に関する記載は、特に指定しない限り、常にその組成物(例えば、アルキ
ル化ジフェニルアミン組成物または反応組成物)中の非置換ジフェニルアミンと
置換ジフェニルアミンとの総重量に基づくものである。
【0015】 アルキル化反応 a)非置換ジフェニルアミンのb)ジイソブチレンおよび/または式(I)の
1種類以上のα−オレフィンとc)他のオレフィン組成物とのd)クレー触媒の
存在下におけるアルキル化反応は、フリーデル−クラフツアルキル化反応または
フリーデル−クラフツアルキル化反応と類似の反応であると考えられる。前記反
応は、少なくとも部分的には、ジイソブチレンのα−オレフィン官能基、式(I
)のα−オレフィンおよび/または他のオレフィン組成物の他のオレフィンが、
ジフェニルアミンのベンゼン環をアルキル化するというα−オレフィンアルキル
化反応であると考えられる。
【0016】 一般に、前記他のオレフィン組成物には、反応条件下において、ジイソブチレ
ンまたは式(I)のα−オレフィンよりも非置換ジフェニルアミンに対する反応
性が高い少なくとも1種類の他のオレフィンが含まれる。本願明細書では、同じ
反応条件下においてある反応物質が他の反応物質よりも速く非置換ジフェニルア
ミンと反応する(すなわち、前者の活性が後者よりも高い)場合、前記他の反応
物質よりも前記ある反応物質の方が非置換ジフェニルアミンに対して”より高い
反応性”を示すことを意味する。この類の化学反応においてあるオレフィンが他
のオレフィンよりも高い活性を示す理由としては、例えば、立体障害が低いこと
、より安定なカルボカチオン(例えば、第2級カルボカチオンに対して第3級カ
ルボカチオン)を形成しようとするオレフィンの能力、および/またはオレフィ
ンによって形成されるカルボカチオンの化合物の他の部分による安定化(例えば
、オレフィンの二重結合と共役したベンゼン環)が挙げられる。
【0017】 非置換ジフェニルアミンに対する反応性がジイソブチレンおよび/または式(
I)のα−オレフィンよりも一般に高い好適な他のオレフィンの例としては、イ
ソブチレン、スチレンおよびα−メチルスチレンが挙げられる。イソブチレンは
、少なくとも立体的な理由のためにジイソブチレンよりも非置換ジフェニルアミ
ンジフェニルアミンとの方がより反応性が高いということ、およびイソブチレン
は、式(I)のα−オレフィンによって形成される第2級カルボカチオンよりも
一般に安定である第3級カルボカチオンを形成することができるので、式(I)
のα−オレフィンよりも非置換ジフェニルアミンジフェニルアミンとの方が反応
性が高いと考えられる。スチレンとα−メチルスチレンは、共役二重結合したベ
ンゼン環の安定化効果により、ジイソブチレンや式(I)のα−オレフィンより
も非置換ジフェニルアミンジフェニルアミンの方が反応性が高いと考えられる。
【0018】 反応の成分 反応物質として用いられる非置換ジフェニルアミンまたはその溶液は、一般に
、アルキル化反応前には、一置換、二置換または多置換(例えば、アルキル化さ
れた)ジフェニルアミンを少量(例えば、非置換ジフェニルアミン、一置換ジフ
ェニルアミン、二置換ジフェニルアミンおよび多置換ジフェニルアミンの総重量
に基づいて10または20重量%を下回る量)だけ含有している。反応物質とし
て用いられる初期の非置換ジフェニルアミンには、これらの一置換、二置換また
は多置換ジフェニルアミン成分が実質的に含有されていない(それらの量が5重
量%よりも少ない、通常は2重量%よりも少ないときに「含有されていない」と
定義される)ことが好ましい。
【0019】 ジイソブチレンおよび/または式(I)のα−オレフィンが前記反応に加える
ことにより、非置換ジフェニルアミンのベンゼン環の少なくとも1つがアルキル
化される。ジイソブチレンは、イソブチレンから生成することができる。この生
成物は、2種類の異性体、すなわち、2,2,4−トリメチル−1−ペンテンと
2,2,4−トリメチル−2−ペンテンとの混合物でもよい。前記1つ目の異性
体はα−オレフィンであり、アルキル化反応においてはもう一方の異性体よりも
一般に反応性が高い。少なくとも場合によっては、ジイソブチレンの大部分、一
般に、ジイソブチレンの少なくとも60重量%は前記1つ目の異性体(2,2,
4−トリメチル−1−ペンテン)である。市販されている好適なジイソブチレン
の1つとして、Neochem Corp.、Bayonne、NJ.が挙げら
れる。
【0020】 アルキル化ジフェニルアミン組成物を形成するのに用いられる好適なα−オレ
フィンとしては、下記化学式:
【化5】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合による非置
換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基である、 で表される化合物が挙げられる。前記官能基R1、R2およびR3は、例えば、前
記アルキル化ジフェニルアミン組成物の少なくとも90モル%、一般に少なくと
も95モル%、多くの場合少なくとも99モル%が、α−オレフィンのα−オレ
フィン結合を介して非置換ジフェニルアミンのアルキル化によって形成される場
合に、前記非置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない。
【0021】 一般に、式(I)のα−オレフィンは、第2級カルボカチオンを形成すること
ができる。式(I)で表される好適なα−オレフィンとしては、炭素数が6〜1
8である化合物が挙げられるが、それらに限定されるわけではない。これらの化
合物には、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−
ヘキサデセンおよび1−オクタデセンの如き線状α−オレフィンが包含される。
【0022】 R1、R2およびR3として好適な官能基の例としては、水素、アルキル基、ア
ルコキシ基、エステル基、シアノ基およびアリール基が挙げられる。アルケニル
基、置換アルキル基および置換アリール基の如き他の官能基は、もしこれらの官
能基が、式(I)に示されるように、第1炭素間のα−オレフィン結合による非
置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げなければ、使用することがで
きる。式(I)のα−オレフィンが炭素間二重結合を1つだけ有することが好ま
しい。
【0023】 好適なクレー触媒はアルミノケイ酸塩である。前記クレー触媒のアルミニウム
IIIカチオンは、一般に、酸素アニオンと八面体の形態で結合している。二次
元でこれらのAlO6単位を繰り返すと八面体層が形成される。同様に、四面体
層は、SiO4ケイ酸塩単位から形成される。クレーは、四面体層と八面体層の
相対的な数によって分類される。有機化学分野で用いられているモンモリロナイ
トクレーは、2つの四面体層の間に挟まれた1つの八面体層を有する。
【0024】 非置換ジフェニルアミンのアルキル化反応において有用なクレーとしては、漂
白オイルや漂白ワックスに用いられるものが挙げられるが、これらに限定される
わけではない。これらは、酸活性白土と呼ばれることが多い。好適なクレーの例
としては、サブベントナイトまたはベントナイトが挙げられるが、これらは、空
気乾燥状態では急速にスラッキングすること、および、水中ではほんの僅かだけ
膨張することによって特徴付けられる。これらのクレーには、粘土鉱物である前
記モンモリロナイトが包含される。粉末のクレー触媒が好ましい。
【0025】 市販されている好適なクレー触媒としては、Engelhard Corp.
(Iselin、NJ)から販売されているFiltrol(登録商標)および
Retrol(登録商標)、および、Laporte Inc.(Gonzal
es、TX)から販売されているFulcat(登録商標)14、Fulmon
t(登録商標)700C、Fulmont(登録商標)237およびFulca
t(登録商標)22Bが挙げられる。これらのクレーは、酸活性白土または酸浸
出白土(acid leached clay)を含んでいてもよいが、通常は
酸活性白土が好ましい。前記クレー触媒はある程度の水分を含有していてもよい
。使用前にこの水分を取り除くことにより、反応生成物の色がより明るくなる。
従って、含水率の低いクレーを使用すること、または、場合により窒素を流しな
がらまたは真空ストリッピングを行いながらクレーを加熱することによって水分
を除去することが望ましいかもしれない。
【0026】 非置換ジフェニルアミンをアルキル化するための触媒として用いられる場合の
(酸活性ベントナイトクレーの如き)クレーは、一般に、AlCl3、BF3、E
2OおよびSbCl3の如き他のアルキル化触媒よりも均整のとれたモノアルキ
ル化ジフェニルアミンとなる。通常、クレーは有色種を優先的に吸収するので、
他のアルキル化触媒よりもアルキル化生成物中における黄変度が低くなる。
【0027】 前述の特定のオレフィンを使用し且つ他の反応条件を最適化した場合、望まし
いモノアルキル化ジフェニルアミンの量はかなりの量とすることができ、そして
、モノアルキル化ジフェニルアミンほど望ましくはない非置換ジフェニルアミン
と対称型二置換ジフェニルアミン(例えば、ジオクチルジフェニルアミンまたは
ジブチルジフェニルアミン)の量を低く保つことができる。これらの生成物の所
望の割合は、モノアルキルジフェニルアミンのさらなるアルキル化よりはむしろ
非置換ジフェニルアミンのアルキル化反応に優先的に触媒作用を及ぼすクレー触
媒の結果である。クレーの四面体層および八面体層は、触媒中の反応部位に対し
て、非置換ジフェニルアミン分子よりも、嵩高い第3級オクチル基を有するモノ
アルキルジフェニル分子により少ない接触を提供すると考えられる。モノアルキ
ル化ジフェニルアミンは、反応生成物中のモノアルキル化ジフェニルアミンの濃
度を高めることのできる他の触媒を用いた場合よりも、クレー触媒を用いた場合
の方が、ジアルキル化またはポリアルキル化ジフェニルアミンへの転換が遅い。
クレー触媒を特定することにより、AlCl3、ZnCl3、SnCl4、H3PO 4 、BF3またはSbCl3の使用量は、特定の条件下において10モル%以下の
非置換ジフェニルアミンをアルキル化するのに効果的な量に限定される。
【0028】 一般に、前記他のオレフィン組成物には、非置換ジフェニルアミンに対する反
応性がジイソブチレンおよび/または式(I)のα−オレフィンよりも高い他の
オレフィンが少なくとも1種類含まれている。一般に、前記他のオレフィン組成
物は、非置換ジフェニルアミンを除去したりまたはその量を減らしたりするため
に添加される。好適な他のオレフィンとしては、イソブチレン、スチレンおよび
α−メチルスチレンが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0029】 これまで溶媒をアルキル化反応に用いて反応成分を溶媒和することが行われて
きたが、溶媒をほとんど(例えば、非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレン
および/または式(I)のα−オレフィンと、クレーとの反応性組成物に対して
5重量%よりも少ない量)または全く使用せずにジフェニルアミンをアルキル化
することが好ましい。溶媒を用いる場合、好適な溶媒の例としては、ミネラルス
ピリット、トルエンおよびヘプタンが挙げられる。
【0030】 反応条件 一般に、前記非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンおよび/または式(
I)のα−オレフィンと、クレーを混合すると反応組成物が形成される。前記反
応組成物が形成された直後または形成されてから少し時間が経った後(例えば、
前記反応組成物を105〜200℃の初期硬化点温度まで加熱するのに必要な時
間の後またはその最中)に、前記他のオレフィン組成物の少なくとも1部が、前
記反応組成物に添加される。米国特許第5,750,787号に記載される方法
とは異なり、前記反応組成物に前記他のオレフィン組成物を添加し始める前に、
前記反応組成物中の非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンとの総重量
に対して少なくとも50重量%のモノアルキル化ジフェニルアミン(例えば、モ
ノオクチルジフェニルアミン)が含まれるようになるまで待つ必要は全くない。
【0031】 クレー触媒の存在下における非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとのア
ルキル化反応の場合、前記非置換ジフェニルアミンの大部分をアルキル化するの
に十分なジイソブチレンを供給するには、初期反応物質(すなわち、ジイソブチ
レンと非置換ジフェニルアミン)のモル比は一般に少なくとも約0.6:1であ
る。ジイソブチレンと非置換ジフェニルアミンのモル比は、ジオクチルジフェニ
ルアミンの形成を抑制するには、一般に2:1以下である。前記初期反応物質の
好適なモル比は、0.7:1〜1.7:1の範囲であることが分かっている。一
般に、前記初期反応物質のモル比は、例えば、0.8:1〜1.4:1の範囲で
ある。
【0032】 式(I)のα−オレフィンの場合、反応物質(式(I)のα−オレフィンと非
置換ジフェニルアミン)のモル比は、一般に少なくとも1:1である。さらに、
式(I)のα−オレフィンと非置換ジフェニルアミンのモル比は、対称型二置換
ジフェニルアミンの形成を少なくするには、一般に2:1以下である。反応物質
の好適なモル比は、例えば、1.1:1〜1.7:1の範囲である。一般に、こ
れらの反応物質のモル比は、1.2:1〜1.5:1の範囲である。ジイソブチ
レンおよび/または式(I)のα−オレフィンのアルキル化反応への添加は、調
節しながら(例えば、一定速度または可変速度で)行われてもよく、全部を一度
に又は複数のバッチとして添加されてもよいし、あるいは他の添加方法によって
添加されてもよい。一般に、アルキル化ジフェニルアミン組成物はバッチ形式で
形成されるが、本願明細書に記載される方法も連続処理に使用することができる
【0033】 前記反応に添加されるクレー触媒の量は、例えば、所望の反応速度、反応生成
物から前記触媒を除去することの困難さ、および所望の反応組成物を含む様々な
要素に依存することがある。前記クレー触媒は、反応物質として用いられる非置
換ジフェニルアミンの量に対して、例えば約0.5〜約60重量%の量で、前記
アルキル化反応に用いられる。一般に、クレーの量は、反応物質として用いられ
る非置換ジフェニルアミンの量に対して、約0.5〜約20重量%の範囲である
。少なくとも1部の実施態様においては、クレーの量は、反応物質として用いら
れる非置換ジフェニルアミンの量に対して、約1〜約5重量%の範囲である。
【0034】 初期硬化点温度は、非置換ジフェニルアミン並びにジイソブチレンおよび/ま
たは式(I)のα−オレフィンを混合した後に反応容器が最初に加熱される初期
温度として定義されるが、これらの化合物の反応はこれより低い温度で起こるこ
とがあり得る。一般に、この初期硬化点温度は、例えば特定の反応物質、反応速
度、反応時間および/または反応組成物の如き様々な要素を考慮して選択される
。しかしながら、反応の最中に、反応組成物の温度が前記初期硬化点温度よりも
高くなったり低くなったりすることがあることは理解されるであろう。
【0035】 アルキル化オレフィンがジイソブチレン(DIB)である場合には初期硬化点
温度は一般に少なくとも約105℃であり、それ以外では反応速度が遅くなり好
ましくない。前記初期硬化点温度は、反応生成物の劣化を防ぐには、一般に20
0℃以下である。一般に、前記初期硬化点温度は120〜185℃の範囲の温度
である。しかしながら、オクチル基のクラッキングは約165℃よりも高い温度
で起こり始めるので、初期硬化点温度は165℃以下でもよい。従って、初期硬
化点温度は120〜165℃の範囲の温度でもよい。145〜165℃の範囲の
初期硬化点温度が実施例において説明される。
【0036】 (前記他のオレフィン組成物との反応を含む)全反応時間は、反応温度に依存
することがある。約165℃以下の初期硬化点温度の場合、(前記他のオレフィ
ン組成物との反応を含む)最終生成物が得られるまでの全反応時間は、一般に約
1時間以上、多くの場合約2〜5時間である。これより高い温度の場合、反応時
間はこれよりも少ないことがある。
【0037】 アルキル化オレフィンが式(I)のα−オレフィンである場合、初期硬化点温
度は、例えば、少なくとも約130℃であり、約200℃ほどの高温でもよい。
最終生成物が得られるまでの全反応時間は、一般に少なくとも1時間であり、2
〜10時間の範囲の時間でもよい。ジイソブチレンとα−オレフィンの混合物を
用いる場合、初期硬化点温度は一般に130〜200℃である。
【0038】 実施態様によっては、非置換ジフェニルアミンとジイソブチレン(および/ま
たは式(I)のα−オレフィン)を反応器または他の容器内で混合した直後に前
記他のオレフィン組成物をこれらの反応物質に添加してもよい。他の実施態様で
は、前記他のオレフィン組成物は、もっと後に添加される。例えば、場合によっ
ては、非置換ジフェニルアミンは、反応容器内で、少なくとも105℃、高くと
も200℃の初期硬化点温度にまで加熱される。一般に、この初期硬化点温度は
120〜165℃である。ジイソブチレン(および/または式(I)のα−オレ
フィン)は、添加時の初期段階においてはもっと温度が低いので、反応混合物の
温度を下げることになる。それから、非置換ジフェニルアミンおよびジイソブチ
レン(および/または式(I)のα−オレフィン)は、初期硬化点温度まで加熱
されてもよい。前記反応混合物が初期硬化点温度まで加熱される過程で、または
、前記反応混合物が初期硬化点温度に到達する時点で、前記他のオレフィンの少
なくとも1部が添加される。
【0039】 初期硬化点温度に到達するまでの時間は、少なくとも場合によっては約30分
以下である。実施例において、初期硬化点温度に到達するまでの時間は、10分
以下であった。反応温度に到達する前、または、初期硬化点温度に到達した後の
1〜5分以内に、前記他のオレフィンの少なくとも一部が添加される。約165
℃よりも高い反応温度の場合、これらの到達時間がさらに短くなることがある。
一般に、前記反応混合物は、前記他のオレフィンが添加される前に、前記反応混
合物中の非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンとの総重量に対して5
0重量%よりも少ないモノアルキル化ジフェニルアミンを含有している。モノア
ルキル化ジフェニルアミンの量は、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマト
グラフィーの如き方法によって求めることができる。
【0040】 反応物質として用いられる非置換ジフェニルアミンに対する前記他のオレフィ
ン組成物のモル比は、一般に少なくとも0.2:1、高くとも1.7:1である
。反応物質として用いられる非置換ジフェニルアミンに対する前記他のオレフィ
ン組成物のモル比は、例えば、初期反応に用いられる非置換ジフェニルアミンに
対するジイソブチレンおよび/または式(I)のα−オレフィンのモル比、所望
のアルキル化ジフェニルアミン組成物および前記他のオレフィンが添加される時
間の如き要因に依存することがある。非置換ジフェニルアミンに対する他のオレ
フィン組成物の標準的なモル比の範囲は、約0.5:1〜1:1である。前記他
のオレフィンの反応混合物への添加は、調節しながら(例えば、一定速度または
可変速度で)行われてもよく、全部を一度に又は複数のバッチとして添加されて
もよいし、あるいは他の添加方法によって添加されてもよい。前記他のオレフィ
ンを添加した後、反応は一般に少なくとも1時間、通常は2時間以上(例えば、
2〜5時間)は実施される。
【0041】 少なくともある場合においては、前記他のオレフィンと非置換ジフェニルアミ
ンの間の反応は発熱性であるため、前記他のオレフィンを添加することによって
反応温度が初期硬化点温度を超えることがあり得る。冷却装置が反応混合物を冷
却するために用いられてもよい。ある場合においては、反応混合物の温度は、例
えば200℃を超えると急騰する場合がある。ある場合においては、前記硬化点
温度は、前記他のオレフィン組成物を添加する前または後に上昇したり下降した
りすることがある。
【0042】 温度に加えて、反応容器内の圧力を監視、および場合によっては、制御しても
よい。それらの場合、圧力は、通常、100psi(約7×105Pa)に保た
れる。オレフィンの蒸気圧による高い圧力が見込める場合には、オートクレーブ
内でアルキル化反応を行うことができる。
【0043】 一般に、最終的に得られるアルキル化ジフェニルアミン組成物は液体または油
である。前記アルキル化ジフェニルアミン組成物には、前記アルキル化ジフェニ
ルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンとの総重量
に対して、一般に3重量%以下、好ましくは2重量%以下の非置換ジフェニルア
ミンが含有されている。実施態様によっては、前記アルキル化ジフェニルアミン
組成物には、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミン
と非置換ジフェニルアミンとの総重量に対して、1重量%以下の非置換ジフェニ
ルアミンが含有されている。
【0044】 ジイソブチレンが反応物質として用いられる場合、前記アルキル化ジフェニル
アミン組成物には、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニル
アミンと非置換ジフェニルアミンとの総重量に対して、一般に25重量%以下、
好ましくは20重量%以下のジオクチルジフェニルアミンが含有されている。
【0045】 ある態様においては、前記他のオレフィンがイソブチレンである場合、前記ア
ルキル化ジフェニルアミン組成物には、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物
中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重量に対して20重量
%以下、好ましくは15重量%以下のジブチルジフェニルアミンが含有されてい
る。
【0046】 ある態様においては、前記他のオレフィンがイソブチレンである場合、前記ア
ルキル化ジフェニルアミン組成物には、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物
中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重量に対して、少なく
とも25重量%、好ましくは少なくとも30重量%のブチルオクチルジフェニル
アミンが含有されている。
【0047】 少なくともある場合においては、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物には
、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジ
フェニルアミンの総重量に対して35重量%または40重量%以下の一置換ジフ
ェニルアミンが含有されている。
【0048】 未反応のオレフィンを蒸留によって反応生成物から取り除いてもよい。一般に
、これは、アルキル化ジフェニルアミン組成物から不純物である未反応のオレフ
ィンを取り除くために行われる。クレーは、濾過または他の公知の分離法によっ
て取り除くことができる。場合によって、例えば、特定の用途に対してジフェニ
ルアミンの量がまだ多過ぎる場合、必要に応じて、残留している非置換ジフェニ
ルアミンの1部を分別蒸留や真空蒸留の如き方法によって取り除いてもよい。
【0049】 本願明細書のアルキル化ジフェニルアミン組成物は、天然および合成の油およ
びポリマーが加工反応中および最終的に潤滑剤または商品として使用される際に
酸化分解を起こさないように、それらを安定化させる酸化防止剤として有用であ
る。それらを他の酸化防止剤および添加剤と組み合わせて用いてもよい。例えば
、潤滑液体は、十分な酸化防止効果を得るために、一般に前記潤滑液体の総重量
に対して少なくとも0.2重量%の酸化防止剤を含有している。酸化防止剤の量
は、潤滑液体の総重量に対して約2重量%以下であることが多い。一般に、前記
アルキル化ジフェニルアミン組成物の如き酸化防止剤の量は、潤滑液体の総重量
に対して0.5〜1重量%である。酸化防止剤は、前記アルキル化ジフェニルア
ミン組成物のうちのどれでもよい。
【0050】 一般に、前記潤滑液体は、モーター用、エンジン用、タービン用または他の目
的用の潤滑油および潤滑グリースの如き潤滑剤をベースにしている。前記潤滑液
体には、例えば、フリクションモディファイヤー、洗剤、増粘剤、腐食抑制剤お
よび他の酸化防止剤の如き他の添加剤が含有されていてもよい。これらの添加剤
の使用法および種類は公知である。好適な洗剤の例としては、メタルスルホナー
トおよびメタルフェナートが挙げられる。好適な増粘剤の例としては、ポリメタ
クリレート、ポリアクリレート、ポリブテンおよびポリビニルピロリドンの如き
ポリマーが挙げられる。好適な腐食抑制剤の例としては、アルキル化ベンゾトリ
アゾールが挙げられる。他の酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノールが
挙げられる。
【0051】 実施例 実施例1 3,080ポンド(約1,400kg)のジフェニルアミン(Aristec
h Chemical Corp.、Pittsburgh、PA)と、125
ポンド(約56.8kg)のRetrol(登録商標)F−20クレー(Eng
elhard Corp.、Iselin、NJ)を反応器内で混合し、10分
間で140℃まで加熱し、水分を取り除いた。次に、これらの成分を150℃ま
で加熱した。次に、約2,658ポンド(443ガロン、約1,208kg、約
1,677リットル)の室温のジイソブチレン(Neochem、Bayonn
e、NJ)を、50ガロン(約189リットル)/分の速度で、前記反応器に投
入した。反応温度は一旦下がり、その後、150℃の初期硬化点温度にまで再び
上昇した。前記ジイソブチレンを最初に添加してから約10分以内に、630ポ
ンド(約286kg)のイソブチレン(Exxon Chemical Co.
、Baytown、TX)を、18ポンド(約8.2kg)/分の速度で、前記
反応器に投入した。経験と米国特許第5,750,787号に記載されている実
施例に基づくと、ジイソブチレンとジフェニルアミンとの反応性組成物が少なく
とも50重量%のモノオクチルジフェニルアミンを形成する前に、イソブチレン
が添加されたと考えられる。
【0052】 添加後、反応は30分間続いた。この反応の発熱する性質により、温度は、最
高約200℃にまで達した。圧力は、約80psi(約5.5×105Pa)に
達した。前記反応容器の周りに冷却水を用いることによって温度を約170〜2
00℃の間に保った。得られた反応混合物を160℃まで冷却し、26ポンド(
約11.8kg)のイソブチレンを、6ポンド(約2.7kg)/分の速度で、
前記反応器に投入した。そして、得られた混合物を、160℃で、さらに2時間
反応させた。反応終了後、未反応のジイソブチレンを、130℃、50mmHg
の条件下において、30分間除去した。得られた生成物を濾過してクレーを取り
除いた。
【0053】 アルキル化ジフェニルアミン反応生成物は、ガスクロマトグラフィーによって
決定されたように、0.99重量%の非置換ジフェニルアミンと、14.6重量
%のモノブチルジフェニルアミンと、21.98重量%のモノオクチルジフェニ
ルアミンと、9.95重量%のジブチルジフェニルアミンと、27.80重量%
のブチルオクチルジフェニルアミンと、18.68重量%のジオクチルジフェニ
ルアミンを有する、薄い黄色の油であった。
【0054】 実施例2 50ガロン(約189リットル)の反応器内で、144ポンド(約65.5k
g)のジフェニルアミンと、5.9ポンド(約2.7kg)のFiltrol(
登録商標)クレー(Engelhard Corp.、Iselin、NJ)を
混合し、20分間で160℃まで加熱し、水分を取り除いた。次に、約124.
3ポンド(約56.5kg)の室温のジイソブチレンを、1分以内に前記反応器
に投入した。反応温度は一旦下がり、その後、160℃の初期硬化点温度にまで
再び上昇した。前記ジイソブチレンを最初に添加してから約10分以内に、28
.7ポンド(約13kg)のイソブチレンを約30分かけて前記反応器に投入し
、圧力を約90psi(約6.2×105Pa)よりも低く保った。経験と米国
特許第5,750,787号に記載されている実施例に基づくと、ジイソブチレ
ンとジフェニルアミンとの反応性組成物が少なくとも50重量%のモノオクチル
ジフェニルアミンを形成する前に、イソブチレンが添加されたと考えられる。
【0055】 添加後、反応は30分間続いた。この反応の発熱する性質により、反応中の温
度は、最高約170℃にまで達した。前記反応容器の周りに冷却水を用いること
によって、約30分間温度を約170℃に保った。得られた反応混合物を140
℃まで冷却し、8.6ポンド(約3.9kg)のイソブチレンを、約0.3ポン
ド(約0.14kg)/分の速度で、前記反応器に投入した。そして、得られた
混合物を、140℃で、さらに2時間反応させた。反応終了後、未反応のジイソ
ブチレンを、130℃、50mmHgの条件下において、30分間除去した。得
られた生成物を濾過してクレーを取り除いた。
【0056】 得られたアルキル化ジフェニルアミン反応生成物は、ガスクロマトグラフィー
によって決定されたように、0.9重量%の非置換ジフェニルアミンと、14.
7重量%のモノブチルジフェニルアミンと、20.1重量%のモノオクチルジフ
ェニルアミンと、13.5重量%のジブチルジフェニルアミンと、32.5重量
%のブチルオクチルジフェニルアミンと、17.3重量%のジオクチルジフェニ
ルアミンを有する、薄い黄色の油であった。
【0057】 実施例3 50ガロン(約189リットル)の反応器内で、144ポンド(約65.5k
g)のジフェニルアミンと、5.9ポンド(約2.7kg)のFiltrol(
登録商標)クレー(Engelhard Corp.、Iselin、NJ)と
を混合し、20分間で160℃まで加熱し、水分を取り除いた。次に、約124
.3ポンド(約56.5kg)の室温のジイソブチレンを、約60ポンド(約2
7kg)/分の速度で、前記反応器に投入した。反応温度は140℃にまで一旦
下がり、その後、160℃の初期硬化点温度にまで再び上昇した。前記ジイソブ
チレンを最初に添加してから約10分以内に、37.4ポンド(約17kg)の
イソブチレンを1時間かけて前記反応器に投入した。この反応の発熱する性質に
より、反応中の温度は、最高約190℃にまで達した。経験と米国特許第5,7
50,787号に記載されている実施例に基づくと、ジイソブチレンとジフェニ
ルアミンとの反応性組成物が少なくとも50重量%のモノオクチルジフェニルア
ミンを形成する前に、イソブチレンが添加されたと考えられる。
【0058】 そして、得られた反応混合物を、160℃で、さらに2時間反応させた。反応
終了後、未反応のジイソブチレンを、130℃、50mmHgの条件下において
、30分間除去した。得られた生成物を濾過してクレーを取り除いた。
【0059】 得られたアルキル化ジフェニルアミン反応生成物は、ガスクロマトグラフィー
によって決定されたように、1.4重量%の非置換ジフェニルアミンと、17.
3重量%のモノブチルジフェニルアミンと、21.5重量%のモノオクチルジフ
ェニルアミンと、12.5重量%のジブチルジフェニルアミンと、34.4重量
%のブチルオクチルジフェニルアミンと、16.9重量%のジオクチルジフェニ
ルアミンを有する、薄い黄色の油であった。
【0060】 実施例4 43ポンド(約19.5kg)のイソブチレンを添加したこと以外は、実施例
3に記載される条件と同じ条件を用いた。経験と米国特許第5,750,787
号に記載されている実施例とに基づくと、ジイソブチレンとジフェニルアミンと
の反応性組成物が少なくとも50重量%のモノオクチルジフェニルアミンを形成
する前に、イソブチレンが添加されたと考えられる。得られたアルキル化ジフェ
ニルアミン反応生成物は、0.6重量%よりも少ない量の非置換ジフェニルアミ
ンを含有していた。
【0061】 実施例5 イソブチレンの代わりに62ポンド(約28.2kg)のスチレン(Chevr
on Chemical Co.、San Ramon、CA)を140℃の温
度で1時間掛けて反応器に投入したこと以外は、実施例3に記載される条件と同
じ条件を用いた。経験と米国特許第5,750,787号に記載されている実施
例に基づくと、ジイソブチレンとジフェニルアミンとの反応性組成物が少なくと
も50重量%のモノアルキル化ジフェニルアミンを形成する前に、イソブチレン
が添加されたと考えられる。得られたアルキル化ジフェニルアミン反応生成物は
、2重量%よりも少ない量の非置換ジフェニルアミンと、20重量%よりも少な
い量のジオクチルジフェニルアミンを含有していた。
【0062】 本発明は、上記の特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、むし
ろ添付の請求の範囲にかなり詳しく述べられているような本発明のすべての態様
を包括するものであると理解されるべきである。各種の改良、等価な方法、その
他本発明が適用され得る多数の構成が、本発明が本明細書を再吟味することによ
り示される当該技術分野における当業者に容易に明らかとなるであろう。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月8日(2001.5.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合を介して非
置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基であり且つ水素、 アルキル、アルコキシ、エステル、シアノ、アリール、アルケニル、置換アルキ ルおよび置換アリールから選択され、そしてα−オレフィンは6〜18の炭素原 子を有する、 で表されるα−オレフィンよりなる群から選択される、反応生成物を形成する工
程と、 (b)ジイソブチレンまたは式(I)のα−オレフィンより非置換ジフェニルア ミンと反応性の高い 別のオレフィン組成物を前記反応性組成物に添加して前記反
応性組成物と反応させそしてアルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフ
ェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して3重量%以下の非置換ジ
フェニルアミンを含有する前記アルキル化ジフェニルアミン組成物を生成する工
程からなるアルキル化ジフェニルアミン組成物の製法であって、 (i)前記別のオレフィン組成物を添加し始めるときに、前記反応性組成物中の
非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して少なくとも5
0重量%のモノアルキル化ジフェニルアミンを前記反応性組成物中に形成する前
に、前記別のオレフィン組成物の少なくとも1部が前記反応性組成物に添加され
る、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法。
【プルーフの要否】 要
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:10 C10N 30:10 40:00 40:00 A 40:12 40:12 40:25 40:25 50:10 50:10 70:00 70:00 Fターム(参考) 4H006 AA02 AA03 AB83 AC23 BA68 BC10 BC19 BC38 BD21 BD70 4H039 CA19 CD10 CF10 4H104 BE07C DA02A EB02 JA01 LA05 PA07 PA09 PA41 QA18

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)非置換ジフェニルアミンと、少なくとも1種類のオレ
    フィンとを、クレー触媒の存在下において反応させて前記少なくとも1種類のオ
    レフィンが、ジイソブチレンと、化学式(I): 【化1】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合を介して非
    置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基である、 で表されるα−オレフィンよりなる群から選択される、反応性組成物を形成する
    工程と、 (b)別のオレフィン組成物を前記反応性組成物に添加して前記反応性組成物と
    反応させそしてアルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミン
    と置換ジフェニルアミンの総重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミ
    ンを含有する前記アルキル化ジフェニルアミン組成物を生成する工程からなるア
    ルキル化ジフェニルアミン組成物の製法であって、 (i)前記別のオレフィン組成物を添加し始めるときに、前記反応性組成物中の
    非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して少なくとも5
    0重量%のモノアルキル化ジフェニルアミンを前記反応性組成物中に形成する前
    に、前記別のオレフィン組成物の少なくとも1部が前記反応性組成物に添加され
    る、アルキル化ジフェニルアミン組成物の製法。
  2. 【請求項2】 非置換ジフェニルアミンと少なくとも1種類のオレフィンと
    を反応させる工程が、非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとをクレー触媒
    の存在下において反応させて反応性組成物を形成することからなる、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 別のオレフィン組成物を添加する工程が、イソブチレンを前
    記反応性組成物に添加して前記反応性組成物と反応させそして前記アルキル化ジ
    フェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総
    重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミンと、少なくとも25重量%
    のブチルオクチルジフェニルアミンとを含有する前記アルキル化ジフェニルアミ
    ン組成物を生成することからなる、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとを反応させて反
    応組成物を形成する工程が、前記反応組成物を反応容器内で140〜165℃の
    範囲の初期硬化点温度にまで加熱することからなる、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (i)非置換ジフェニルアミンとジイソブチレンとをクレー
    触媒の存在下において反応させる工程が、前記非置換ジフェニルアミン、前記ジ
    イソブチレンおよび前記クレー触媒を反応容器内で混合することからなり、そし
    て (ii)別のオレフィン組成物を添加する工程が、前記非置換ジフェニルアミン
    、前記ジイソブチレンおよび前記クレー触媒を前記反応容器内で混合する前記工
    程を開始してから30分以内に前記別のオレフィン組成物の少なくとも1部を添
    加することからなる、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 別のオレフィン組成物を添加する工程が、イソブチレンを添
    加することからなる、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 別のオレフィン組成物を添加する工程が、イソブチレンを前
    記反応性組成物に添加して前記反応性組成物と反応させそして前記アルキル化ジ
    フェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総
    重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミンと、40重量%以下のモノ
    アルキル化ジフェニルアミンとを含有する前記アルキル化ジフェニルアミン組成
    物を生成することからなる、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 別のオレフィン組成物を添加する工程が、スチレンとα−メ
    チルスチレンよりなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を添加するこ
    とからなる、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (i)非置換ジフェニルアミンと少なくとも1種類のオレフ
    ィンとをクレー触媒の存在下において反応させる工程が、前記非置換ジフェニル
    アミン、前記少なくとも1種類のオレフィンおよび前記クレー触媒を反応容器内
    で混合することからなり、そして (ii)別のオレフィン組成物を添加する工程が、前記非置換ジフェニルアミン
    、前記少なくとも1種類のオレフィンおよび前記クレー触媒を前記反応容器内で
    混合する前記工程を開始してから10分以内に前記別のオレフィン組成物の少な
    くとも1部を添加することからなる、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 非置換ジフェニルアミンと少なくとも1種類のオレフィン
    とを反応させる工程が、非置換ジフェニルアミンと炭素数が6〜18である式(
    I)のα−オレフィンとをクレー触媒の存在下において反応させて反応性組成物
    を形成することからなる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 非置換ジフェニルアミンと少なくとも1種類のオレフィン
    とを反応させる工程が、非置換ジフェニルアミンと、R1、R2およびR3が独立
    して水素とアルキルよりなる群から選択される式(I)のα−オレフィンとを、
    クレー触媒の存在下において反応させて反応性組成物を形成することからなる、
    請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 (a)非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンと、イ
    ソブチレンとを、クレー触媒の存在下において反応させてアルキル化ジフェニル
    アミン組成物を形成する工程からなり、ここで前記アルキル化ジフェニルアミン
    組成物が、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミン
    と置換ジフェニルアミンの総重量に対して、少なくとも25重量%のブチルオク
    チルジフェニルアミンと、3重量%以下の非置換ジフェニルアミンと、25重量
    %以下のジオクチルジフェニルアミンからなる、アルキル化ジフェニルアミン組
    成物の製法。
  13. 【請求項13】 前記反応工程が、非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチ
    レンと、イソブチレンとを、クレー触媒の存在下において反応させてアルキル化
    ジフェニルアミン組成物を形成することからなり、ここで前記アルキル化ジフェ
    ニルアミン組成物が、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェ
    ニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して少なくとも30重量%のブ
    チルオクチルジフェニルアミンを含有してなる、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記反応工程が、非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチ
    レンと、イソブチレンとを、クレー触媒の存在下において反応させてアルキル化
    ジフェニルアミン組成物を形成することからなり、ここで前記アルキル化ジフェ
    ニルアミン組成物が、前記アルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェ
    ニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して40重量%以下のモノアル
    キル化ジフェニルアミンを含有してなる、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記反応工程が、 (i)非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンと、クレー触媒とを混合して
    反応組成物を形成すること、 (ii)前記反応組成物を初期硬化点温度まで加熱すること、そして (iii)前記反応組成物にイソブチレンを添加すること、ここで前記反応組成
    物が前記反応組成物中の置換ジフェニルアミンと非置換ジフェニルアミンの総重
    量に対して少なくとも50重量%のモノオクチルジフェニルアミンを有する前に
    、前記イソブチレンの少なくとも1部が前記反応組成物に添加される、 ことからなる請求項12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記加熱工程が、前記反応組成物を反応容器内で140〜
    165℃の範囲の初期硬化点温度にまで加熱することからなる、請求項15に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 前記反応工程が、 (i)非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンと、クレー触媒とを混合して
    反応組成物を形成すること、そして (ii)前記反応組成物にイソブチレンを添加すること、ここで前記非置換ジフ
    ェニルアミン、ジイソブチレンおよびクレー触媒を混合する工程を開始してから
    30分以内に、イソブチレンの少なくとも1部が前記反応組成物に添加される、
    ことからなる請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記反応工程が、 (i)非置換ジフェニルアミンと、ジイソブチレンと、クレー触媒とを混合して
    反応組成物を形成すること、そして (ii)前記反応組成物にイソブチレンを添加すること、ここで前記非置換ジフ
    ェニルアミン、ジイソブチレンおよびクレー触媒を混合する工程を開始してから
    10分以内に、イソブチレンの少なくとも1部が前記反応組成物に添加される、
    ことからなる請求項12に記載の方法。
  19. 【請求項19】 (a)非置換ジフェニルアミンと、少なくとも1種類のオ
    レフィンとを、クレー触媒の存在下において反応させて反応性組成物を形成する
    工程、ここで前記少なくとも1種類のオレフィンは、ジイソブチレンと、化学式
    (I): 【化2】 ここでR1、R2およびR3は、α−オレフィンのα−オレフィン結合を介して非
    置換ジフェニルアミンのアルキル化を実質的に妨げない官能基である、 で表されるα−オレフィンよりなる群から選択される、 (b)別のオレフィン組成物を前記反応性組成物に添加して前記反応性組成物と
    反応させそしてアルキル化ジフェニルアミン組成物中の非置換ジフェニルアミン
    と置換ジフェニルアミンの総重量に対して3重量%以下の非置換ジフェニルアミ
    ンを含有する前記アルキル化ジフェニルアミン組成物を生成する工程からなる潤
    滑液体組成物の製法であって、 (i)前記別のオレフィン組成物を添加し始めるときに、前記反応性組成物中の
    非置換ジフェニルアミンと置換ジフェニルアミンの総重量に対して少なくとも5
    0重量%のモノアルキル化ジフェニルアミンが前記反応性組成物中に形成される
    前に、前記別のオレフィン組成物の少なくとも1部が前記反応性組成物に添加さ
    れる、そして (c)前記アルキル化ジフェニルアミン組成物と潤滑剤とを混合して前記潤滑液
    体組成物を形成する、 前記潤滑液体組成物の製法。
  20. 【請求項20】 前記アルキル化ジフェニルアミン組成物と前記潤滑剤とを
    混合する工程が、前記潤滑剤と、前記潤滑液体組成物の総重量に対して0.2〜
    2重量%の前記アルキル化ジフェニルアミン組成物とを混合して前記潤滑液体組
    成物を形成することからなる、請求項19に記載の方法。
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