JP2002541955A - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 硬質プラスチック材料部分およびエラストマー材料部分からなる歯ブラシであり、少なくとも第１の内心（２３）を含むエラストマー材料の部分が、内心材料とは物理的に異なる特性を有する第２のポリマー材料の可撓的外表層内に完全にまたは部分的に囲まれるか軟質エラストマー材料の内心部を含むことを特徴とする歯ブラシ。かかる歯ブラシの製造方法も記載している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術分野） 本発明は、歯ブラシ、特に硬質プラスチック材料およびより柔らかいエラスト
マー材料である２つの構造材料で造られている歯ブラシに関する。

【０００２】 （従来技術） 上記したような歯ブラシは知られている。例えばＥＰ０３３６６４１Ａは、歯
ブラシのハンドルにエラストマー材料のグリップ強化性パッドのついた歯ブラシ
を開示している。ＷＯ９２／１７０９２は、歯ブラシのヘッドとハンドルの間に
可撓性のリンクを形成したエラストマー材料部分のある歯ブラシを開示している
。ＷＯ９２／０１７０９３は、歯ブラシのヘッドにエラストマー材料部分があり
、それによりヘッドの可撓性が修飾される歯ブラシを開示している。また可撓性
を修飾するのにＤＥ３９２３４９５Ａは、ヘッドおよびネック域の間の切りぬき
部分にエラストマー材料の挿入部を有する歯ブラシを開示している。ＥＰ０３１
０４８２はヘッドと使用者の口との間に生じる衝撃を吸収する軟質バッファーと
して、ヘッド周辺にエラストマー材料部分を有する歯ブラシを開示している。Ｅ
Ｐ０３７１２９３Ａは、そのネックにエラストマー材料部分を有する歯ブラシを
開示している。ＷＯ９４／０５１８３は、ハンドル、ネックおよびヘッドのうち
、１、２または３ヶ所にエラストマー材料部分を有する歯ブラシを開示している
。上記歯ブラシのヘッド、ハンドルおよびネック域の他の部は、硬質プラスチッ
ク物質でできている。上記の開示は、数多く文献中の一例にすぎない。この型の
２成分系歯ブラシ、例えば、スミスクライン・ビーチャムのＤｒ ＢＥＳＴ^ＴＭ およびＡＱＵＡＦＲＥＳＨ^ＴＭなど一連の歯ブラシが、長年にわたって市販され
ている。

【０００３】 上記の２成分系歯ブラシは、まず硬質プラスチック部分を射出成形してその中
に形成されるべきエラストマー材料部分の位置、大きさおよび形状を限定するキ
ャビティーを有するフレームまたは骨格を形成し、つづいてそのキャビティーの
中に流状のエラストマー材料を別途射出成形することによりエラストマー材料部
分を形成する、射出成形方法により製造される。かかる方法は、例えば、ＷＯ９
４／０５１８３に記載されている。

【０００４】 この型の公知の２成分系歯ブラシの有する問題点は、使用されるエラストマー
材料が比較的柔らかくで、例えば柔らかいグリップハンドル、可撓性のリンクま
たは柔らかいバッファーを形成するその機能を必要のあることである。軟質エラ
ストマー材料は、使用中に、例えば、歯の表面または他の表面からの衝撃や摩損
によって物理的ダメージを比較的に受けやすい。軟質エラストマー材料は、吸収
性である傾向にあり、そのためこのような歯ブラシを使用する場合、特に洗剤、
石鹸または歯磨き粉、湿気および汚れに曝されると、そのエラストマー材料部分
はこれらの物質を吸収することができる。結果として、これらのエラストマー材
料部分は劣化し、変色するかもしくは汚れ、またそのように吸収した物質は、洗
浄による除去が困難となりうる。

【０００５】 この問題の解決法を提供することが本発明の目的である。 本発明によると、ハンドルと、植毛を固定するヘッドとからなり、所望により
ヘッドおよびハンドルの間のネック域を有していてもよく、部分的に硬質プラス
チック材料からできており、少なくともエラストマー材料でできている部分を少
なくとも一部に有しており、少なくともエラストマー材料部分の少なくとも一部
分が、内心材料とは別の物理的特徴をもつポリマー材料の可撓性外表層内に完全
にまたは部分的に囲まれている軟質エラストマー材料の内心部を含むことを特徴
とする歯ブラシが提供される。

【０００６】 本明細書中で用いる「エラストマー」材料なる用語は、天然および合成エラス
トマー材料を含み、それらは半剛性ゴム様特性、すなわち柔らかく、触ると弾力
的であり、手で押すと変形し復元し、好ましくは手を離した時、すぐに、実質的
または正確に元の形戻るという性質を有する。またこの用語には、本質的にゴム
のような性質でないが、例えば発泡または他の処理により特性がゴムのようなポ
リマーを包含する。

【０００７】 本明細書中「軟質」なる用語が、手で押すと、特に歯磨きにおいて歯ブラシを
普通に用いる時に加えられる圧の下、変形することを意味する。 外表層が加圧され、その圧が表層を介して心部エラストマー材料の伝わると、
エラストマー心部材料が変形しうるように、外表層は、可撓性のある表層でなけ
ればならない。ポリマー外表層は、好ましくは歯ブラシの硬質プラスチック材料
に対して優れた結合特性を有し、そのプラスチック材料に結合することが望まし
い。

【０００８】 内心および表層ポリマーの物理的特性は、様々な点で異なっていてもよい。表
層部は、軟質心部エラストマー材料より硬いポリマー材料であってよい。付加的
または選択的に、表層材料は、物質の吸収による物理的損傷および浸透に対して
、上記したような心部エラストマー材料より抵抗性の強いポリマー材料であって
もよい。付加的または選択的に、表層ポリマー材料は心部エラストマー材料より
、よりよい表面特性を持っていてもよい。例えば、より良い触感性を有するか、
または心部エラストマー材料に比べて印刷が容易にできるなどである。追加的ま
たは選択的に、心部および表層は質が異なっていてもよく、例えば内心エラスト
マー材料は、比較的安価、低質なリサイクルエラストマー材料であってよく、外
表層材料は高質、例えば非再利用ポリマーであってもよい。例えば、内心は低密
度、または軟質あるいは損傷しやすいあるいは吸収性エラストマー材料であって
もよく、外表層部の材料は、より高濃度であり比較的柔らかくなく、あるいは損
傷に対する抵抗性が強く、吸収性の少ないものであってもよい。内心エラストマ
ー材料は安価なエラストマー材料、例えばリサイクル低質であったり、例えば損
傷しやすいエラストマー材料であってよく、外表層部は高質の高価なポリマーの
薄い表層であるか、または望ましい高品質の表層特性を有していてもよい。この
ように、より高価なポリマーの優れた表層特性を享有する一方で、使用量を最小
限することもできる。

【０００９】 本発明の手段によれば、歯ブラシのエラストマー材料部分は、例えば、快いグ
リップを提供するにおいて、歯ブラシに可撓性のある領域を形成するにおいて、
またはヘッド周辺に柔らかいバッファーを提供するにおいて、心部エラストマー
材料の柔軟性からその利益を得ることができ、その一方で、外表層部は有利な特
性、例えば、物理的耐性、物質の吸収に対する耐性、手の感触またはその表面へ
の印刷などの特性を有するコーティング部を提供することができる。歯ブラシの
エラストマー材料部分と硬質ブラスチック部分の結合により外表層部と硬質プラ
スチック部分とを結合させることができ、外表層部について心部エラストマー材
料よりも硬質プラスチック材料とより大きな結合特性を有するポリマー材料を選
択することができるため、外表層部はエラストマー材料と硬質ブラスチック材料
部の結合を強化することができる。

【００１０】 本発明の歯ブラシにおいて、エラストマー材料部分は、エラストマー材料が現
状の２成分系歯ブラシでにおいて現在使用されている一部または全ての部分であ
ってもよい。例えば、エラストマー材料部分はグリップハンドルのパッド、可塑
性修飾領域、例えばハンドル、ネックまたはヘッドまたはハンドルとネックの間
ハンドルとヘッドの間、またはヘッド周辺の軟質バッファーを含んでいていもよ
い。エラストマー材料部分は、好ましくはグリップハンドル上のパッドを含んで
いてもよい。本発明の歯ブラシはまた、あまり柔らかくないコーティング層を除
き、一般的なエラストマー材料でできている、すなわち全体を通して軟質エラス
トマー材料からなる部分を組み入れてもよい。

【００１１】 外表層および内心エラストマー材料ポリマーは、好ましくは、その間の結合を
促進するように和合的でなければならない。外表層および内心材料は、本質的に
和合的であってもよいが、別に相和合するように修飾される物質であってもよい
。 外表層ポリマーはエラストマー材料であっても、エラストマー以外の材料であ
ってもよい。 例えば、内心材料および外表層材料は、同じポリマー、すなわち、同じモノマ
ー単位を含むが、種々の物理特性を該内心および外表層材料に付与するように、
種々の添加物または種々の量の添加物を含むポリマーを含んでいてもよい。 例えば、内心材料および外表層材料は、同じポリマー、すなわち、共にエラス
トマー材料であり、同じモノマー単位を含むが、同じポリマーの異なる等級であ
るポリマーを含んでいてもよい。例えば、かかる種々の等級はその相対的密度、
柔軟性、損傷に対する耐性または周辺物質を吸収する能力あるいは他の特性にお
いて異なっていてもよい。 内心および外表層部は、異なるポリマー、すなわち、異なるモノマー単位を含
む、またはモノマー単位を種々組み合わせたポリマーであってもよい。

【００１２】 好ましい具体例において、心部は発泡エラストマー材料を含む。かかる心部で
も、外表層部はエラストマー材料またはエラストマー材料以外の材料であっても
よい。この具体例の表層がエラストマー材料であった場合、心部と同じエラスト
マー材料であってもよいが、例えば心部よりも硬く、耐性に優れ、品質が高いと
いった異なった等級の材料である。かかるエラストマー層は、心部と同じエラス
トマー材料であってもなくても、非発泡エラストマー材料であってもよく、ある
いは内心部と異なる性質の外表層を得るために、例えば内心ポリマーに比べて、
より密度が大きく、それほど柔らかくなく、および／浸透性または吸収性に対し
て耐性が大きい外表層を製造するために、内心と異なった特性、例えば異なった
空隙特性を有する発泡エラストマー材料であってもよい。例えば、かかる発泡ポ
リマー中の単位体積あたりの気泡の数が多いほど、単位体積あたりの気泡の数が
少ない場合に比べてより柔らかいポリマーを得ることができる。例えば、空隙特
性における違いは、外表層部を単位体積あたりの気泡の数が心部に比べて少ない
ようにすることが含まれる。

【００１３】 心部ポリマーとしての、使用に適するエラストマー材料は、熱可塑性エラスト
マー（ＴＰＥ）材料、例えば、例えばスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレ
ン（ＳＥＢＳ）コポリマーのようなスチレンブロックコポリマーを基礎とする化
合物、例えば材料Ｔｈｅｒｍｏｌａｓｔ−Ｋ^ＴＭ（Ｇｕｍｍｉｗｅｒｋ Ｋｒａ
ｉｂｕｒｇ ＧｍｂＨ＆Ｃｏ，Ｇｅｒｍａｎｙから入手可能）、または例えば材
料Ｓａｒｌｉｎｋ^ＴＭ（ＤＳＭ Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍ
ｅｒｓ ＮＬから入手可能）のようなＥＰＤＭ／ＰＰを基礎とするポリブレンド
、材料Ｐａｃｒｅｌ^ＴＭ（Ｏｐｔａｔｅｃｈ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ， Ｓｕ
ｏｍｉから入手可能）のようなポリアクリレート／ＰＰブレンド、Ｄｅｓｍｏｐ
ａｎ^ＴＭ（Ｂａｙｅｒ ＡＧ、 Ｇｅｒｍａｎｙから入手可能）のような熱可塑
性ポリウレタン、Ｈｙｔｒｅｌ^ＴＭ（Ｄｕ Ｐｏｎｔ Ｄｅ Ｎｅｍｏｕｒｓ，
ＵＳＡ）のような熱可塑性コポリエステル、Ｂａｙｓｔａｌ Ｓ^ＴＭまたはＢ
ａｙｐｒｅｎ^ＴＭ（Ｂａｙｅｒ ＡＧ，ＤＥから入手可能）のような天然または
合成ラテックス型エラストマー、Ｂａｙｐｒｅｎ^ＴＭ（Ｂａｙｅｒ ＡＧ、ＤＥ
より入手可能）のようなポリクロロプレン、天然ゴムおよびポリウレタンフォー
ムのような発泡ポリマーを包含する。好ましくは、かかる心部ポリマーは発泡形
、例えばそれらの構造中に気泡を分散させた形態にて用いられる。

【００１４】 発泡エラストマー材料のような発泡材料の心部は、例えばＴＰＥ材料として公
知であるエラストマー材料に発泡剤、例えば、既知の発泡剤Ｅｘｏｃｅｒｏｌ
ＡＢ４０Ｅ^ＴＭまたはＨｙｄｒｏｃｅｒｏｌ^ＴＭ、典型的には１−２．５重量％
、典型的には前者では２％または後者では１．５％で組み入れることにより、射
出成型キャビティの系内で形成させてもよい。これら発泡剤は高温に、典型的に
は射出成型に利用される温度に加熱することにより気体を発生し、発泡剤がエラ
ストマー材料に含まれている場合、その場合、加熱状態で金型中に注入されると
、発泡剤はエラストマー材料中で発泡し、フォームが得られる。

【００１５】 ポリマー外表層に適するポリマーは、非発泡体または別等級の発泡体、例えば
心部よりも単位体積あたりの気泡の数が少ない発泡体の上記エラストマー材料を
包含する。これは発泡剤を用いずにエラストマー材料または心部材料より少量の
発泡剤、またはより少ない気泡を発生する心部と異なった発泡剤を使用すること
で達成してもよい。外表層に適する他のポリマーは、硬度、耐性などで心部と異
なり、例えばポリプロピレン、ポリアミド（例えばＮｙｌｏｎ^ＴＭ）、ポリウレ
タンなどのエラストマーとは異なった本質的に硬いポリマーを有する上記エラス
トマー材料を包含する。好ましい外表層用のポリマーは、歯ブラシの硬質プラス
チック材料と結合するものである。例えば外表層用ポリマーは、歯ブラシの硬質
プラスチック材料と化学的に類似するものとすることができる。適当な内部及び
外部ポリマーの組み合わせは、内心部が熱可塑性エラストマーのであり、外表層
部が、好ましくは硬質プラスチック材料と結合する熱可塑性エラストマーである
、あまり柔らかくない等級の同じ熱可塑性エラストマーである。Ｔｈｅｒｍｏｌ
ａｓｔ−Ｋ^ＴＭは、かかるエラストマーであり、それが歯ブラシの硬質プラスチ
ック材料に結合している２成分系歯ブラシ中に用いられることは公知である。

【００１６】 適当には、内心エラストマーポリマーが相対的に柔らかいエラストマーであり
、外表層部が相対的にあまり柔らかくないポリマーである場合、例えば、心部が
発泡エラストマーで、外表層部が発泡性でない、またはあまり発泡させていない
エラストマーである場合、内心ポリマーは約５ないし３０、好ましくは約２０−
２０のシェアＡ硬度を有し、外表層部は約６５±５のシェアＡ硬度を有していて
もよい。外表層部の厚みは用途に応じて変えることができるが、典型的には、１
００ミクロンないし１、５ｍｍの厚みを用いることができる。歯ブラシの形状お
よび大きさが、必然的に、寸法的束縛を強いることは当業者に明らかであり、例
えば、相対的に薄い外表層部は相対的に薄い片のエラストマー部が用いられる歯
ブラシの特定の部分でのみ可能である。

【００１７】 適当には、歯ブラシのエラストマー部分は、エラストマーが十分な厚み、すな
わち、その外表層部から硬質プラスチックの内部骨格までの厚みのあるグリップ
ハンドルの部分を含んでいてもよく、そのエラストマー部が弾力的に握力で変形
し、そのためそのグリップハンドルは手に柔らかい感触である。例えば歯ブラシ
のエラストマー部は、３ｍｍ−１．５ｃｍ、例えば５ｍｍ−１．０ｃｍの厚さを
有していてもよい。この型の厚いエラストマー域を有する適当なグリップハンド
ルは、例えば、ＷＯ９７／２９６６３により公知であり、その内容を出典明示に
より本明細書の一部とする。

【００１８】 歯ブラシの他の硬質プラスチック材料部分は、現在歯ブラシ製造において、好
ましくはエラストマー材料の組み込み、エラストマー部およびプラスチック部が
互いに結合している２成分系歯ブラシの製造において用いられているいずれのプ
ラスチック材料から製造してもよい。適当な硬質プラスチックには、例えばポリ
プロピレンＰ１６００^ＴＭ（Ｓｈｅｌｌ）およびＥｌｆ Ａｔｏｃｈｅｍ製のＡ
ｐｒｙｌ３４００ＭＡ１、Ｎｏｖｏｌｅｎｅ１１００ＨＸ^ＴＭ（ＢＡＳＦ）のよ
うなポリプロピレンおよびＵｌｔｒａｍｉｌ Ｂ３^ＴＭ（ＢＡＳＦ）のようなポ
リアミドを包含する。例えばポリプロピレンは、Ｔｈｅｒｍｏｌａｓｔ−Ｋ^ＴＭ と容易に結合する。典型的には、かかる硬質プラスチック材料は、８０−１００
のショアー硬度Ｒを有する。

【００１９】 第１段階にて、当該分野で一般的であり、歯ブラシの製造に古くから使用され
てきた慣例の方法である射出成形により歯ブラシの硬質プラスチック部分を製造
することができる。この第１段階において、典型的には、エラストマー材料部分
の所望の部位および範囲に対応した１個またはそれ以上のキャビティを有する、
プラスチック材料の「骨格」または「枠」の形態の歯ブラシの硬質プラスチック
部分を製造する。

【００２０】 次いで第２段階において、エラストマー材料部分の意図する位置に対応する１
個またはそれ以上のキャビティを有する第２の鋳型中にプラスチック材料部分を
含め、次いで、１個またはそれ以上のキャビティに流状エラストマー材料を注入
することによりエラストマー部分を形成することによりエラストマー部分を製造
することができる。かかる工程は、例えばＷＯ９４／０５１８３中に記載されて
いる。プラスチック材料骨格および鋳型に注入したエラストマー材料間の結合を
達成するための射出成形工程のための温度および圧力などの適当な条件は、当該
分野では公知であり、例えば２成分系歯ブラシの製造に現在使用されているもの
である。

【００２１】 内心部および外表層部を有する本発明のエラストマー部分は、、公知の「サン
ドイッチ成形」、「スキン／コア」方法ともいわれる射出成形方法により形成さ
れてもよく、その方法において、注入されたポリマーが内心および外表層部の形
成するように、同時または継続して表層および心部材料である少なくとも２つの
材料が鋳型キャビティに注入される射出成形方法によりエラストマー材料部分が
形成される。この方法は技術文献により公知である。かかるサンドイッチ成形方
法用の適当な方法および成形装置は、例えば米国特許第５７８９０３３号および
米国特許第５７９８０６９号に記載されており、その内容を出典明示により本明
細書の一部とする。サンドイッチ成形においては、心部が外表層部成分に導入さ
れる。この方法は、２または３段階で行われる。第１に外表層部の材料を鋳型キ
ャビティに注入して、外表層材料でキャビティの一部を充填し、次いで心部成分
を導入した表層材料中に注入して、表層材料に充填して「膨張」させる。仕上げ
に、第一の、すなわちスプルー（材料が注入されたキャビティ中の点）に近い表
層成分でクロージャーを生成してもよい。これにより心部材料が表面に残ること
が妨げられ、同時に次に鋳型に注入されるポリマーのためにその系は清掃される
。米国特許第５７８９０３３号および米国特許５７９８０６９号は、対向式ゲー
ト射出法を用い、すなわち心部および表層材料を各々別の注入ノズルを通して、
鋳型キャビティに注入するサンドイッチ成形方法を開示している。サンドイッチ
成形方法はまた1本のノズルを表層および心部材料の両方を注入するのに用いる
ことでも知られている。ホットランナー射出成形装置は、一般にサンドイッチ成
形方法に好ましい。

【００２２】 サンドイッチ射出成形に適する射出成形機は、とりわけＭａｎｎｅｓｍａｎ
Ｄｅｍａｇ（ドイツ）から入手可能である。操作条件、例えばサンドイッチ成形
方法の温度、圧力、流速などの条件はエラストマー部分の外表層材料が歯ブラシ
のプラスチック材料、すなわち、上記した「骨格」または「枠」に結合するよう
に選択されることが好ましい。かかる条件は当該分野の実験により決定すること
ができる。

【００２３】 例えば、本発明の歯ブラシを製造するのに適するサンドイッチ成形方法におい
て、骨格または枠を上記のように製造し、この骨格または枠を、そのエラストマ
ー部分の意図する位置に対応してその中にキャビティをもつ第２の鋳型を収め、
次いで表層材料、例えば上記した材料、例えばエラストマー材料などの材料を、
典型的には全キャビティの容量の約２０−３０％の量にてキャビティに注入して
もよい。次いで、例えば上記した材料、例えばエラストマー材料などの材料、例
えば表層材料と同じのエラストマー材料であり発泡剤を含む心部材料を、キャビ
ティに注入して心部を形成し、その心部材料は充填され表層を膨張させる。適当
には、心部材料が発泡剤を含有する場合、鋳型中の心部材料の膨張は、鋳型の温
度に起因するものである。心部材料が発泡エラストマー、例えば発泡剤を含む場
合、一定量の心部材料をキャビティに注入して、表層および心部材料を合わせた
量がキャビティの約５０−７０％、例えば６０％を満たすと、発泡が起こるにつ
れて、心部材料が膨張し、それで心部および外表層がキャビティを満たすのに十
分な膨張させることができる。

【００２４】 別法として、内心および外表層を有する本発明のエラストマー部分は、、表層
および心部の両方を生成するために注入されたエラストマー材料の内部発泡を用
いる射出成形方法によって形成されてもよい。例えば、上記した材料などのエラ
ストマー材料には、上記したような発泡剤を組み入れてもよい。かかる発泡剤は
、高温、典型的には、射出成形用に使用される温度まで加熱することにより気体
を発生し、かかる発泡剤がエラストマー材料に含まれる場合、ついでそれが高温
状態の鋳型に注入された場合、発泡剤はエラストマー材料中で発泡を形成し、フ
ォームが得られる。しかしながら、歯ブラシの射出鋳型は、通常、熱伝導性の金
属でできており、通常冷却流体チャネルをその金型ブロック中に含んでおり、そ
の中に形成された歯ブラシを急速に冷却する。その結果、金型キャビティ表面に
接触する成形されたエラストマーの外部は、発泡を少なくするためにより急速に
冷却するように調整することができ、その結果、非発泡状態または鋳型キャビテ
ィの金属壁から遠位にある材料中心部よりも発泡状態の低い外表層部を得ること
ができる。

【００２５】 したがって、本発明はまた、硬質プラスチックおよびエラストマー材料部分を
含む歯ブラシを製造するための射出成形方法であって、エラストマー部分の意図
する位置に対応して１個またはそれ以上のキャビティを有する硬質プラスチック
材料「骨格」または「枠」を得、かかる骨格または枠を、エラストマー部分の意
図する位置に対応して１個またはそれ以上のキャビティを持つ鋳型中に設置し、
エラストマー部分が、第２ポリマー材料の外表層中に完全にまたは部分的に囲ま
れる軟質エラストマー材料の内心部を形成する射出方法を用いて、上記鋳型キャ
ビティ中で形成されることを特徴とする方法を提供する。

【００２６】 本発明はさらに、かかる射出成形方法での使用に適する鋳型を提供する。その
鋳型は、その中にエラストマー部分の意図する位置に対応するキャビティを有し
ており、そこでサンドイッチ成形方法を行うための手段を備えている。適当には
、鋳型は、サンドイッチ成形方法を容易にするために注入口を有する。

【００２７】 本発明は、さらに、かかる射出成形方法における使用に適当であり、その中に
エラストマー部分の意図する位置に対応するキャビティを有し、その中で内部発
泡剤を含むエラストマー材料の注入に適当な鋳型を提供する。

【００２８】 本発明を実施例を用いて説明する。 図１には、ハンドル（１）、植毛（３）が固定されているヘッド（２）および
ハンドル（１）とヘッド（２）の間のネック域（４）を含む歯ブラシが縦断面で
示されいる。。図１の歯ブラシは、部分的に硬質ポリプロピレン材料からなり、
それはそこにキャビティ（６）を有するフレーム（５）の形態であり、部分的に
エラストマー材料を含む部分（７）、（８）、（９）、（１０）、（１１）、（
１２）の形態である。キャビティ（６）は、エラストマー材料部分（７）−（１
２）の部分に対応した位置に存在する。 部分（７）は、ハンドル（１）上のグリップパッドである。部分（８）は、硬
質プラスチック材料中に間隙を有する歯ブラシのハンドル（１）およびネック域
（４）の間にあり、エラストマー材料で占められる可撓的連結部である。部分（
９）は、歯ブラシのネック域（４）にある柔軟な連結部であり、部分（１０）は
、ネックの硬質プラスチック材料中に空隙を有する歯ブラシ（２）のヘッド（２
）およびネック（４）の間にあり、エラストマー材料により占められる、可撓的
連結部である。部分（１１）は、歯ブラシのヘッド（２）中の可撓的連結部であ
り、各々がエラストマー材料により占められている横方向にのびている溝を有し
ている。部分（１２）は、ヘッド（２）を囲んでいる柔らかいバッファーであり
、ヘッド（２）を囲む突出リムを構成する。

【００２９】 部分（７）−（１２）は、各々、ショアー硬質Ａが約５の熱可塑性エラストマ
ー材料からできているエラストマー心部と；およびあまり柔らかくない等級の同
じ熱可塑性エラストマー材料心部を取り囲む外表層とからなる。。エラストマー
材料部分（７）−（１２）の２種類の構造を、図２および３に示す。

【００３０】 図２には、図１に円で示した図１の歯ブラシの部分（７）の断面が示されてい
るが、図１に示される他のエラストマー部分の断面も同じである。図２は、歯ブ
ラシのプラスチック材料の部分（２１）を示す。エラストマー材料部分（２２）
は、第１の軟質エラストマー材料ポリマーである心部（２３）および第２のポリ
マーである外表層部（２４）を含む。外表層部（２４）の第２ポリマーは、心部
のエラストマー材料より硬く浸透性の低い可撓性ポリマーである。エラストマー
材料部分（２２）およびプラスチック材料（２１）の間の中間面（２５）におい
て、ポリマー外表層（２４）がプラスチック材料（２１）に結合する。エラスト
マー材料部分（７）−（１２）は、サンドイッチ成形方法により形成される。

【００３１】 図３において、図１に円で示した図１の歯ブラシの部分（７）の断面が示され
ているが、図１に示される他のエラストマー部分の断面いものである。図３は、
歯ブラシのプラスチック材料の部分（３１）を示している。エラストマー材料部
分３２は、柔らかい発泡熱可塑性エラストマー材料、すなわち、その中に多くの
内気泡のある材料である。図３に示されるように、気泡の量はエラストマー材料
部分（３２）の外面（３４）に向かって減少し、外面（３４）に直に接したエラ
ストマー材料部分（３２）の部分（３５）は、本質的に非発泡性である。その結
果、ポリマー層の外側部分（３５）は、プラスチック部分（３１）に近い内心部
より軟らかくない。エラストマー材料部分（３２）と硬質プラスチック材料部分
（３１）の間の中間面（３６）において、これらの部分は互いに結合する。

【００３２】 エラストマー材料部分（３２）は、射出鋳型（図示せず）のキャビティ中に硬
質プラスチック部分（３１）を収め、発泡剤を含むエラストマー材料をエラスト
マー材料およびプラスチック部分が結合するような公知の条件でキャビティに注
入することにより形成される。鋳型の温度で発泡剤は気泡（３３）を発生するが
、鋳型（図示せず）の金属壁は熱伝導がよく、注入エラストマー材料の外表層（
３５）は、エラストマー材料注入後にすぐに急冷却され、その層において発泡が
起こりにくくなる。プラスチック材料部分（３１）は、金属射出鋳型（図示せず
）ほど熱伝導性が優れておらず、そこでエラストマー材料部分（３２）が形成さ
れ、その結果、プラスチック部分（３１）に隣接したエラストマー材料（３２）
の部分に気泡（３３）が形成される。

【００３３】 エラストマー材料部分の厚さ、例えば外面（３４）からプラスチック部分（３
１）までの距離は、典型的には、３ｍｍ−１．５ｃｍであってよい。 図４Ａにおいて、分割線Ａ−Ａで２分割される部分（４１）（４２）を有する
２つの部分からなる鋳型であり、その２つの部分（４１）（４２）の間に鋳型キ
ャビティ（４３）を限定する射出鋳型（４０）の部分がを図示する。サンドイッ
チ成形に適する既知の型の注入口（４４）が存在する。鋳型（４０）は、事前に
別の第１段階射出成形方法で作られた歯ブラシハンドルの硬質プラスチック部分
（４５）を収める。図示されている部分（４５）は、歯ブラシのグリップハンド
ル部分であり、およびそこから伸びるネック（４６）を有しているが、ヘッドは
図示されていない。キャビティ（４３）の部分もまたハンドル部分（４５）中の
キャビティにより定められる。

【００３４】 図４Ｂにおいて、第１材料（４７）は、注入口（４４）を介してキャビティ（
４３）に注入される。材料（４７）はＴｈｅｒｍｏｌａｓｔ−Ｋ^ＴＭのような熱
可塑性エラストマーであり、注入量はキャビティ（４３）の約２０−３０％を満
たすのに十分な量である。成形条件は、材料（４７）が温流体状態で注入される
か、その粘度を高めるために、キャビティ（４３）でわずかに冷却することであ
る。

【００３５】 図４Ｃにおいて、第２材料（４８）をキャビティ（４３）に注入し、第１材料
（４７）の塊の心部に材料（４８）が流し込む間に、材料（４７）の塊を膨張さ
せ、材料（４７）が、材料（４８）からなる内心部を包囲させる。第２材料（４
８）は、典型的には、Ｔｈｅｒｍｏｌａｓｔ−Ｋ^ＴＭのような熱可塑性エラスト
マーであるが、Ｅｘｏｃｅｒｏｌ ＡＢ４０Ｅ^ＴＭまたはＨｙｄｒｏｃｅｒｏｌ ^ＴＭ のような、典型的には、１−２．５重量％、典型的には、前者では２％また
は後者では１．５％の発泡剤を有する。注入される第２材料（４８）の量は、第
１および第２材料（４７）（４８）を合わせて、キャビティ（４３）の約６０％
を占める量である。第２材料（４８）は、キャビティ（４３）内の第１材料（４
７）より粘度が低い。

【００３６】 図４Ｄにおいて、第２材料（４８）は、キャビティ（４３）内部で高温状態に
て発泡され、その結果、第２材料（４８）は、第１材料（４７）の表層の中で広
がり、結合した第１および第２材料がキャビティ（４３）を満たす。第２材料が
第１材料（４７）の心部に浸透した表層（４７）の小さな残りの空孔（図示せず
）は、注入口（４４）を通して第１材料（４７）を少量注入することにより塞が
れる。

【００３７】 キャビティ（４３）内部の条件は、第１材料（４７）をプラスチック材料部分
（４５）に結合することである。結合を達成する適当な条件は、当該分野、例え
ば通常の歯ブラシ製造方法において公知である。 図４において、図示されているサンドイッチ成形方法は、一つの注入口（４４
）を使用するものであるが、さらなるの注入口（図示せず）を第１および第２材
料を歯ブラシの他の部分に注入するために設けてもよい。図４に示される方法が
対向ゲート技術を用いるのに適しているが、材料（４７）（４８）はハンドル（
４５）の対面のキャビティ（４３）の側面から注入され、心部を注入するために
、部分（４５）を通すか、またはその周辺に数個の連絡チャネルを設けることが
必要であろう。

【図面の簡単な説明】

図１は、本発明の歯ブラシを示す。 図２は、図１の歯ブラシの部分拡大断面を示す。 図３は、図１の歯ブラシの別の構成の部分拡大断面を示す。 図４は、図１の歯ブラシの製造に用いるサンドイッチ成形方法を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ， ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ， ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 マティアス・ゲオルギ ドイツ連邦共和国デー−77815ビュール （バーデン）、ヘルマンシュトラーセ７ 番、グラクソスミスクライン・コンシュー マー・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミッ ト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウン ト・コムパニー・コマンディットゲゼルシ ャフト (72)発明者 ハンス・クレーマー ドイツ連邦共和国デー−77815ビュール （バーデン）、ヘルマンシュトラーセ７ 番、グラクソスミスクライン・コンシュー マー・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミッ ト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウン ト・コムパニー・コマンディットゲゼルシ ャフト Ｆターム(参考） 3B202 AA06 AB23 BB04 CA05 DB01 【要約の続き】

Claims (25)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドルと、植毛を固定しているヘッドとからなり、ヘッド
   およびハンドルの間にネック域を有していてもよく、部分的に硬質プラスチック
   材料でできており、エラストマー材料でできている部分を少なくとも一部に有す
   る歯ブラシであって、少なくとも一部のエラストマー材料の部分の少なくとも一
   部分が、内心材料とは物理的に異なる特性を有するポリマー材料の可撓的外表層
   内に完全にまたは部分的に囲まれるか軟質エラストマー材料の内心部を含むこと
   を特徴とする歯ブラシ。
2. 【請求項２】 ポリマー外表層が歯ブラシの硬質プラスチック材料と結合し
   ていることを特徴とする請求項１記載の歯ブラシ。
3. 【請求項３】 エラストマー材料の部分がグリップハンドル上のパッドであ
   ることを特徴とする請求項１または２に記載の歯ブラシ。
4. 【請求項４】 外表層ポリマーがエラストマー材料であることを特徴とする
   前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
5. 【請求項５】 内心材料および外表層材料が同じのポリマーを含むことを特
   徴とする前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
6. 【請求項６】 心部および外表層部が異なるポリマーであることを特徴とす
   る請求項１ないし４のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
7. 【請求項７】 心部が発泡エラストマー材料を含むことを特徴とする前記し
   た請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
8. 【請求項８】 外表層がエラストマー材料であることを特徴とする請求項７
   に記載の歯ブラシ。
9. 【請求項９】 外表層部が、等級の異なる心部と同じエラストマー材料であ
   ることを特徴とする請求項８に記載の歯ブラシ。
10. 【請求項１０】 外表層部が非発泡エラストマー材料であるか、または内心
    材料と異なった空隙特性を有する発泡エラストマー材料であることを特徴とする
    請求項８または９に記載の歯ブラシ。
11. 【請求項１１】 心部が、スチレンブロックコポリマーを基礎とする化合物
    、ＥＰＤＭ／ＰＰを基礎とするポリブレンド、ポリアクリレート／ＰＰブレンド
    、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリマー、天然または合成ラテックス型エ
    ラストマー、ポリクロロプレン、天然ゴム、シリコーンおよびポリウレタンフォ
    ームから選択されるポリマーを含むことを特徴とする請求項１ないし１０のいず
    れか一つに記載の歯ブラシ。
12. 【請求項１２】 心部が発泡ポリマーであることを特徴とする請求項１１に
    記載の歯ブラシ。
13. 【請求項１３】 外表層ポリマーが、スチレンブロックコポリマーを基礎とする
    化合物、ＥＰＤＭ／ＰＰを基礎とするポリブレンド体、ポリアクリレート／ＰＰ
    ブレンド、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリマー、天然または合成ラテッ
    クス型エラストマー、ポリクロロプレン、天然ゴム、シリコーンおよびポリウレ
    タンフォームから選択されるポリマーを含むことを特徴とする請求項１ないし７
    のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
14. 【請求項１４】 外表層部がポリプロピレン、ポリアミドおよびポリウレタ
    ンから選択されることを特徴とする請求項１記載の歯ブラシ。
15. 【請求項１５】 内心ポリマーが、約５ないし３０のショアーＡ硬度を有す
    ることを特徴とする前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
16. 【請求項１６】 外表層部が約６５±５のショアーＡ硬度を有することを特
    徴とする前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
17. 【請求項１７】 外表層部の厚さが１００ミクロンないし１．５ｍｍである
    ことを特徴とする前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
18. 【請求項１８】 歯ブラシのエラストマー部分が、エラストマー材料が３ｍ
    ｍないし１．５ｃｍの厚さを有するグリップハンドルの部分を含むことを特徴と
    する前記した請求項のいずれか一つに記載の歯ブラシ。
19. 【請求項１９】 第１段階において、エラストマー材料部分を設ける位置お
    よび寸法に対応して硬質プラスチック部分中に１またはそれ以上のキャビティー
    を有する歯ブラシの硬質プラスチック部分を製造し、第２段階において、エラス
    トマー材料部分を設ける位置に対応して１またはそれ以上のキャビティーを有す
    る第２の鋳型にそのプラスチック材料部分を収め、ついで流状のエラストマー材
    料部分をその１またはそれ以上のキャビティーに注入することによりエラストマ
    ー材料部分を形成することでエラストマー材料部材を製造する、上記した請求項
    のいずれか１つに記載の歯ブラシの製法。
20. 【請求項２０】 表層部および心部の材料である少なくとも２つの材料を、
    注入されるポリマーが内心部および外表層部を形成するように、鋳型キャビティ
    ー中に同時にまたは連続的に注入する射出成形方法によって、エラストマー材料
    部分を形成することを特徴とする、請求項１９記載の方法。
21. 【請求項２１】 外表層部の第１材料を、鋳型キャビティーをその外表層部
    の材料で部分的に満たすように、注入し、ついで心部成分を導入された表層材料
    の塊中に注入して表層材料を満たし、「膨張」させることを特徴とする、請求項
    ２０記載の方法。
22. 【請求項２２】 表層材料をキャビティー全体積の約２０−３０％を占める
    量にてキャビティー中に注入し、ついで心部材料をそのキャビティー中に注入し
    て心部を形成することを特徴とする、請求項２０記載の方法。
23. 【請求項２３】 表層材料がエラストマー材料であり、心部材料が発泡剤を
    含むエラストマー材料であることを特徴とする、請求項１９ないし２２のいずれ
    か１つに記載の方法。
24. 【請求項２４】 エラストマー材料部分を射出成形方法により形成させる方
    法であって、発泡剤を含むエラストマー材料を鋳型キャビティー中に注入し、成
    形されたエラストマー材料の外側の部分が金型キャビティー表面と接触するよう
    に配置して、あまり発泡しないようにより迅速に冷却し、外表層が発泡していな
    い状態、または鋳型キャビティーの金属壁からさらに離れている内心部の材料よ
    りも発泡していない状態を得ることを特徴とする、請求項１９記載の方法。
25. 【請求項２５】 請求項２０ないし２４のいずれか１つに記載の方法に適す
    る射出用鋳型。