JP2002535410A - 高められたバイオアベイラビリティーを有するヘスペレチンプロフォーム - Google Patents

高められたバイオアベイラビリティーを有するヘスペレチンプロフォーム

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JP2002535410A JP2000596013A JP2000596013A JP2002535410A JP 2002535410 A JP2002535410 A JP 2002535410A JP 2000596013 A JP2000596013 A JP 2000596013A JP 2000596013 A JP2000596013 A JP 2000596013A JP 2002535410 A JP2002535410 A JP 2002535410A
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ザィエリンスキ,ジャン,イー.
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ザィエリンスキ,ラブラトリー
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Abstract

(57)【要約】 ヘスペレチン代用形を提供する。本発明は親水性および親油性両方のヘスペレチン代用形を提供する。親水性ヘスペレチン代用形および製薬上許容される担体を含む、個体への局所投与または経口投与に適した医薬組成物が提供される。また、親油性ヘスペレチン代用形および製薬上許容される担体を含む、個体への局所投与または経口投与に適した医薬組成物も提供される。被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与することを含む、細胞増殖性疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は一般的にバイオフラボノイドの分野に関し、より具体的にはそのバイ
オアベイラビリティーを増加させるようなバイオフラボノイドの形態、およびこ
れらの化合物の疾病の治療のための使用に関する。
【0002】発明の背景 ヘスペリジンおよびヘスペリジンのアグリコン、ヘスペレチンは、レモン、グ
レープフルーツ、ミカン、およびオレンジに見出されるフラボノイドで、下記の
構造を有する。
【0003】
【化7】
【0004】
【化8】
【0005】 柑橘類の果実に由来するフラボノイドは、バイオフラボノイドとして知られて
いるが、酸化的ストレスの抑制という有益な効果を示し、乳癌を抑制し、抗炎症
機能を有する。
【0006】 ヘスペリジンは、脳貧血および紫色斑の予防および治療に用いられてきた。最
近になって、ヘスペリジンおよびヘスペレチンが3-ヒドロキシ-3-メチルグルタ
リルCoAの阻害剤として有効であることが見出された(米国特許第5,763,414号、
この特許を参照により本明細書に組み入れる)。さらに、ヘスペレチンは、哺乳
動物の皮膚および頭皮における皮脂制御および挫瘡の治療のために局所に適用さ
れる(米国特許第5,587,176号、この特許を参照により本明細書に組み入れる)
【0007】 フラボノイドのバイオアベイラビリティーは生理効果にとって重要な問題であ
る。統計によれば、投与されたフラボノイドは20%未満しか血液に吸収されず、
その後グルクロニドおよび硫酸塩に代謝される。糖分子を持たない遊離のフラボ
ノイド、いわゆるアグリコンのみが腸壁を通過することができる。フラボノイド
グリコシドの加水分解は結腸中においてのみ微生物によって起こり、この微生物
は同時に放出されたフラボノイドを分解する。
【0008】発明の概要 ヘスペレチン代用形(pro-form)を提供する。本発明は親水性および親油性両方
のヘスペレチン代用形を提供する。
【0009】 親水性ヘスペレチン代用形および製薬上許容される担体を含む、個体に局所投
与または経口投与するのに適した医薬組成物を提供する。また、親油性ヘスペレ
チン代用形および製薬上許容される担体を含む、個体に局所投与または経口投与
するのに適した医薬組成物を提供する。
【00010】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与することを含む、細胞増
殖性疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方法を提供する。
【00011】 また、被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与することを含む、
酸化的ストレスに関連する疾患を有する被験体の酸化的ストレスを減少させる方
法を提供する。
【0012】 さらに、被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与することを含む
、脂腺活動に関連する疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する
方法を提供する。
【0013】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与することを含む、心血管
疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方法を提供する。
【0014】好ましい実施形態の説明 本明細書および特許請求の範囲において、文脈上明らかに他に指示していない
限り、単数で表現されていても複数の同一物を含む。したがって、たとえば、「
細胞」と記載した場合、1個および複数の細胞を含み、「疾病」と記載した場合
、1またはそれ以上の疾病および当業者に公知のその同等物等を含む。
【0015】 本明細書において使用される技術用語および科学用語はすべて、他に特に定義
されない限り、本発明の属する技術分野における当業者が通常理解する意味を有
する。本明細書に記載されるものと類似のまたは同等の方法、装置および材料は
いずれも本発明の実施または試験に用いることができるが、ここでは好ましい方
法、装置および材料を記載する。
【0016】 本明細書において言及したすべての刊行物は、本明細書に記載する発明に関連
して使用し得る、該刊行物中に記載された化合物、試薬、および方法論を説明し
開示する目的で、その全体を参照により本明細書に組み入れる。上記および明細
書全体において論ずる文献は、もっぱら本出願の出願日以前に開示されたために
提供するものである。本明細書に記載されたいかなる事柄も、先発明の効果によ
りそれらの開示に先行する資格を、本発明者らが有しないと認めるものであると
解釈されるべきではない。
【0017】 「ヘスペレチン代用形」は、下記の一般式で表わされるヘスペレチンの親水性
または親油性の代用形である。
【0018】
【化9】
【0019】 「親水性ヘスペレチン代用形」は、上記の一般式において、下記のような置換
基を有する化合物である。すなわち、 RはHで、R1はリン酸または硫酸残基の有機または無機塩である。 R1はHで、Rはリン酸または硫酸残基の有機または無機塩である。
【0020】 「親油性ヘスペレチン代用形」は、上記の一般式において、下記のような置換
基を有する化合物である。すなわち、 RおよびR1のうち1つは、飽和または不飽和脂肪酸基である。 RおよびR1のうち1つは、直鎖状または分枝状の脂肪族鎖、たとえばアルキル、
アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アミノ
アルキル基、置換または非置換シクロアルキル、ならびに芳香族基、たとえばア
リール、アリールアルキル、および環に1以上の窒素、硫黄、または酸素を含む
ような置換誘導体、からなる群より選択される酸基である。
【0021】 理論に拘束されないが、ヘスペレチン代用形は、ヘスペレチンと比較して、増
加した代謝抵抗性および改善された吸収を有する。本明細書において使用する「
代謝抵抗性」とは、通常代謝経路に見出される酵素の化合物を分解する能力が、
対照化合物に対する場合と比較して低下していることを指す。本明細書において
使用する「改善された吸収」とは、生物体が任意の経路(たとえば、皮膚からの
吸収、腸からの吸収)を介して化合物を吸収する能力が、対照化合物に対する場
合と比較して増大していることを示す。本発明の方法および組成物は、このフラ
バノンを代用化合物(pro-compound)に変換することにより、ヘスペレチンのバイ
オアベイラビリティーを増加させる。これは、好ましくは、生理的条件下で容易
に加水分解されて出発物質のフラバノンを生成するような脱離基を付加すること
により達成される。
【0022】 1つの実施形態において、7および3'位のヒドロキシル基をカルボン酸エステ
ル、リン酸エステルおよび硫酸エステルに変換する。in vivoの環境において、
胃腸管または皮膚における代用化合物の酵素的または自発的な加水分解により、
遊離のヘスペレチンが時間の関数として放出される。このプロセスの速度論を代
用化合物の適当な製剤により制御して、代謝的変換を減少させ、標的細胞へのヘ
スペレチンの吸収を増加させることができる。
【0023】 本発明の他の態様において、代用化合物は、栄養補助食品、医薬品または化粧
品の生体活性成分として提供されて、さまざまな症状の治療または予防に有利に
用いることができる。
【0024】 ヘスペレチン分子には3つのヒドロキシル基があり、これらはそれぞれアシル
化剤に対して異なる反応性を有している。7-ヒドロキシル基は反応性が高いので
、塩基の存在下で活性化したカルボン酸または塩化アシルを用いて直接ヘスペレ
チン-7-エステルを形成することが可能である。ヘスペレチン-3'-エステルの合
成には、3'-OHをエステル化する前に、7-OH基をベンジルホルミルまたはt-ブチ
ルジメチルシリル誘導体に変換することが必要である。
【0025】医薬組成物 本発明はまた、さまざまな疾患の治療に有効なヘスペレチン代用形を含むさま
ざまな医薬組成物をも意図する。これらの疾患には「細胞増殖性疾患」、「酸化
的ストレスに関連する疾患」、「皮膚疾患」、および「心血管疾患」が含まれる
【0026】 「新形成(neoplasia)」という用語は、不適当な細胞増殖の疾病を指す。この
障害は腫瘍組織の塊が生体器官の機能を損なう場合に臨床上最も明白である。「
細胞増殖性疾患」という用語は、しばしば形態学的および遺伝子型的に周囲の組
織と異なって見える、悪性および非悪性の細胞集団を示す。悪性の細胞(すなわ
ち、腫瘍または癌)は、多段階のプロセスの結果として発生する。正常な組織お
よび悪性の組織は、単一細胞レベルおよび組織レベルの両方で、同様の増殖特性
を有するので、正常な組織の増殖を説明する概念は悪性の組織にも適用可能であ
る。腫瘍は、細胞増殖の制御異常の疾病であると同時に、組織増殖の制御異常の
疾病である。腫瘍の増殖特性は、新しい細胞の生産が細胞の死を上回ることであ
り、新形成事象においては、自己複製中の幹細胞の割合の増加、およびそれに対
応する成熟への進行の割合の減少がおこる傾向がある(McCulloch, E.A.ら、198
2, “The contribution of blast cell properties to outcome variation in a
cute myeloblastic leukemia(AML),”Blood 59:601-608)。1つの実施形態にお
いて、本発明の方法により治療される細胞は腫瘍細胞である。
【0027】 心血管疾患という用語は、アテローム硬化症および高コレステロール血症を含
む冠状血管または心臓循環系のすべての疾病を指す。
【0028】 「脂腺活動に関連する疾患」という用語は、哺乳動物の皮膚および頭皮の毛包
脂腺の疾患を指す。例としては、挫瘡のような皮脂の分泌の疾患が挙げられる。
「挫瘡」は、コメド、丘疹、炎症を起こした小節および皮相の膿のたまった嚢を
特徴とする毛包脂腺の疾病である。この疾病の進行および程度はホルモン、角質
化、皮脂の形成および細菌の相互作用によって決まる。本明細書において用いら
れる「脂腺活動の治療」という用語は、皮脂の生成を予防し、遅らせ、および/
または阻止することを意味する。「挫瘡の治療」という用語は、挫瘡の形成の過
程を予防し、遅らせ、および/または阻止することを指す。
【0029】 本発明の医薬組成物は、本発明のヘスペレチンの代用形を、担体、賦形剤およ
び添加物または補助剤を用いた被験体への投与に適した剤形(たとえば製薬上許
容される担体)にすることにより調製される。よく用いられる担体または補助剤
には、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ラクトース、マンニトールおよび他の
糖、タルク、乳タンパク質、ゼラチン、デンプン、ビタミン、セルロースおよび
その誘導体、動物油および植物油、ポリエチレングリコール、ならびに滅菌水、
アルコール、グリセロールおよび多価アルコールのような溶媒が含まれる。静脈
注射用ビヒクルには液体および栄養補給剤が含まれる。保存剤には、抗菌剤、抗
酸化剤、キレート剤および不活性ガスが含まれる。他の製薬上許容される担体に
は、たとえば、「Remingtonの薬学」(Remington's Pharmaceutical Sciences)
、第15版、Easton: Mack Publishing Co., 1405-1412, 1461-1487, 1975、およ
び、「国民医薬品集」(The National Formulary XIV)、第14版、Washington: Am
erican Pharmaceutical Association, 1975(これらの文献の内容を参照により
本明細書に組み入れる)に記載されるような、水性溶液、無毒性添加物、たとえ
ば、塩、保存剤、緩衝液等が含まれる。医薬組成物のさまざまな成分のpHおよび
正確な濃度は、当分野で用いられる慣用の技術を用いて調整する。「Goodman、G
ilmanの薬理書・薬物治療の基礎と臨床」(Goodman and Gilman's The Pharmacol
ogical Basis for Therapeutics)、第7版を参照されたい。
【0030】 別の実施形態において、本発明は細胞増殖性疾患、酸化的ストレスに関連する
疾患、皮膚疾患、および心血管疾患を治療する方法に関する。これらの方法には
、治療上有効な用量の、本発明の化合物および製薬上許容される担体を含む医薬
組成物を被験体に投与することが含まれる。本発明の医薬組成物の「投与」は、
当業者に公知のいかなる手段を用いて行ってもよい。「被験体」という用語は、
任意の哺乳動物、好ましくはヒトを意味する。
【0031】 前記医薬組成物は好ましくは用量単位ごとに調製され、投与される。固体の用
量単位は錠剤、カプセル剤および坐剤である。患者の治療にあたっては、化合物
の活性、投与方法、疾患の性質および程度、患者の年齢および体重に応じて必要
とする一日量が異なる。しかし、特定の状況においては、より多いまたは少ない
一日量が適切な場合もある。一日量の投与は、単一の用量単位の形、または複数
個のより少量の用量単位の形の双方で、一度の投与によって行うこともできるし
、特定の間隔をあけて、用量を分割して複数回投与することにより行うこともで
きる。
【0032】 用量は、望まれない交叉反応、アナフィラキシー反応等のような有害な副作用
を起こす程大量であってはならない。一般的に、用量は、患者の年齢、状態、性
別、および病気の程度により変化し、当業者が決定することができる。禁忌の場
合には個々の医師が用量を調節することができ、過度の実験を行うことなく用量
を容易に確定することができる。
【0033】 本発明の医薬組成物は、一般的に、局所に、静脈内に、経口的または非経口的
に、または植込錠として投与されるが、原則として直腸投与にも使用することが
可能である。適当な固体または液体の医薬剤形は、たとえば、顆粒剤、粉末剤、
錠剤、コーティング錠、(マイクロ)カプセル剤、坐剤、シロップ剤、乳剤、懸
濁剤、クリーム剤、エアロゾル剤、ドロップ剤またはアンプルに入った注射用溶
液剤、および活性化合物を遅延放出する製剤であり、その調製に際しては、賦形
剤、添加剤、および/または補助剤、たとえば、崩壊剤、結合剤、コーティング
剤、膨潤剤、滑沢剤、香料、甘味料または可溶化剤を、上述のように常法に従っ
て使用する。この医薬組成物は、さまざまな薬物送達系に用いるのに適している
。薬物送達のための本発明の方法の概説に関しては、Langer, Science, 249:152
7-1533, 1990を参照されたい。この文献を参照により本明細書に組み入れる。
【0034】 本発明の医薬組成物は局所投与しても全身投与してもよい。「治療上有効な用
量」という用語は、疾病およびその合併症の症状を予防、治癒、または少なくと
も部分的に阻止するのに必要な本発明の化合物の量を意味する。この使用法に有
効な量は、当然、患者の疾病の程度および体重および全身の状態に依存する。典
型的には、in vitroで用いられた用量が、医薬組成物のin situ投与に有用な量
についての有用な指針を与え、特定の疾患の治療に有効な用量を決定するために
動物モデルを使用しうる。たとえば、 Gilmanら編、「Goodman、Gilmanの薬理書
・薬物治療の基礎と臨床」 (Goodman and Gilman's: the Pharmacological Basi
s of Therapeutics)、第8版、Pergamon Press, 1990; および「Remingtonの薬学
」(Remington's Pharmaceutical Science)、第17版、Mack Publishing Co., Eas
ton Pa., 1990にさまざまな考察が記載されている。それぞれの文献を参照によ
り本明細書に組み入れる。投与の有効性は当業者に公知の方法によりモニターす
ることができる。
【0035】 これ以上詳細に記載しなくても、当業者は前述の説明を用いて、本発明を完全
に利用することができると考えられる。以下の実施例は説明のみを目的とするも
ので、開示の残りの部分をいかなる意味でも限定するものではない。
【0036】実施例 実施例1 7-パルミチン酸ヘスペレチン 塩化パルミトイル(2.1mL、6.9mmole)のN,N-ジメチルアセトアミド(3mL)溶
液を、0℃で激しく撹拌したN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)中ヘスペレチン
(2g、6.6mmole)およびNa2CO3(1.1g)を含む懸濁液中に滴下した(10分)。混合
物を撹拌しながら室温に達するまで置いた後、氷水に注いだ。反応生成物を酢酸
エチル(60mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下
で溶媒を除去した。粗生成物を、溶離液として塩化メチレン+クロロホルム(1
:1)を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
最終生成物をヘキサンから結晶化した。
【0037】 2.57gの7-パルミチン酸ヘスペレチンを得た(理論値に対して収率72%)。
【0038】 エレクトロスプレーマススペクトル:m/z539[M-H]
【0039】実施例2 3'-ステアリン酸ヘスペレチン 炭酸ナトリウム(500mg)を含む、激しく撹拌したヘスペレチン(1g、3.31mmo
le)のN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)溶液に、クロロギ酸ベンジル(0.5mL
、3.5mmole)を滴下した。反応混合物を15分間撹拌した後、氷水に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で
溶媒を除去した。粗生成物を塩化メチレン+クロロホルム(1:1)を用いたシ
リカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル/ヘキサ
ンから結晶化した。
【0040】 0.97gの7-ベンジルカルボン酸ヘスペレチンを得た(理論値に対して収率67%)
【0041】 塩化ステアロイル(0.85mL、2.5mmole)のジオキサン(2mL)溶液を、撹拌し
たヘスペレチン(1g、2.29mmole)およびジイソプロピルエチルアミン(0.45ml
、2.6mmole)のジオキサン(10mL)溶液に滴下した。反応混合物を30分間撹拌し
、氷水に注いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を1% HCl、水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。粗生成物を、溶離液とし
て塩化メチレンおよびクロロホルムを用いてシリカゲル上のクロマトグラフィー
に付した。7-位のベンジルギ酸基を開裂するために、得られた生成物を酢酸メチ
ルに溶解して炭上で10%パラジウムの存在下で水素化した。濾過および溶媒の除
去の後、残渣をヘキサンから結晶化した。
【0042】 0.62gの3'-ステアリン酸ヘスペレチンを得た(理論値に対して収率48%)。
【0043】 エレクトロスプレーマススペクトル:m/z567[M-H]
【0044】実施例3 7-リン酸ヘスペレチンおよび3'-リン酸ヘスペレチン 攪拌したヘスペレチン(300mg、0.99mmole)およびオキシ塩化リン(140μ、1
.5mmole)のジオキサン(3mL)溶液に、0℃でピリジン(120μL、1.5mmole)の
ジオキサン(1mL)溶液を滴下した(15分)。反応混合物を室温で15分間撹拌し
た後、水(2mL)を加えてさらに30分間撹拌を続けた。この時間の後、混合物を
水で希釈し、NaHCO3でpH5に中和し、酢酸エチルで抽出して副産物および未反応
のヘスペレチンを除去した。水相を分離して、HClでpH2に酸性化し、酢酸エチル
で3回抽出した。抽出物を合わせて水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で
溶媒を除去した。
【0045】 粗生成物を、移動相として、25%アセトニトリル+75% 0.1M (NH4)H2PO4(H3PO 4 でpH2.5に調整した)を用いたZorbax C8カラム(250×10mm)上のHPLCによって
分離し、280nmでUV検出した。保持時間8分および9分の2つの画分が得られ、
これらはそれぞれ7-リン酸ヘスペレチンおよび3'-リン酸ヘスペレチンに相当す
る。同一の保持時間を有する画分を集めて水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。
溶媒を蒸発させた後、残渣をエタノールに溶かして、NaOHでpH5.5に中和し、減
圧下で溶媒を除去した。
【0046】 7-リン酸ヘスペレチン一ナトリウム塩(180mg、収率45%)および3'-リン酸ヘ
スペレチン一ナトリウム塩(50mg、収率12%)が得られた。
【0047】7-リン酸ヘスペレチンの分光学的データ エレクトロスプレーマススペクトル:m/z381[M-H]
【0048】3'-リン酸ヘスペレチンの分光学的データ エレクトロスプレーマススペクトル:m/z381[M-H]
【0049】 本発明を現在好ましい実施形態を参照して説明したが、本発明の精神を逸脱す
ることなくさまざまな変更を行うことができることが理解されるべきである。し
たがって、本発明は上記の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月18日(2002.3.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 高められたバイオアベイラビリティーを有するヘスペレチン ロフォーム
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される。)
【化2】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される。)
【化3】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される。)
【化4】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される。)
【化5】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
からなる群より選択される。)
【化6】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
からなる群より選択される)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】発明の概要 ヘスペレチンプロフォーム(pro-form)を提供する。本発明は親水性および親油
性両方のヘスペレチンプロフォームを提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】 親水性ヘスペレチンプロフォームおよび製薬上許容される担体を含む、個体に
局所投与または経口投与するのに適した医薬組成物を提供する。また、親油性ヘ
スペレチンプロフォームおよび製薬上許容される担体を含む、個体に局所投与ま
たは経口投与するのに適した医薬組成物を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチンプロフォームを投与することを含む、
細胞増殖性疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方法を提供
する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】 また、被験体に治療上有効な量のヘスペレチンプロフォームを投与することを
含む、酸化的ストレスに関連する疾患を有する被験体の酸化的ストレスを減少さ
せる方法を提供する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】 さらに、被験体に治療上有効な量のヘスペレチンプロフォームを投与すること
を含む、脂腺活動に関連する疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治
療する方法を提供する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチンプロフォームを投与することを含む、
心血管疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方法を提供する
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】 「ヘスペレチンプロフォーム」は、下記の一般式で表わされるヘスペレチンの
親水性または親油性のプロフォームである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】 「親水性ヘスペレチンプロフォーム」は、上記の一般式において、下記のよう
な置換基を有する化合物である。すなわち、 RはHで、R1はリン酸または硫酸残基の有機または無機塩である。 R1はHで、Rはリン酸または硫酸残基の有機または無機塩である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】 「親油性ヘスペレチンプロフォーム」は、上記の一般式において、下記のよう
な置換基を有する化合物である。すなわち、 RおよびR1のうち1つは、飽和または不飽和脂肪酸基である。 RおよびR1のうち1つは、直鎖状または分枝状の脂肪族鎖、たとえばアルキル、
アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アミノ
アルキル基、置換または非置換シクロアルキル、ならびに芳香族基、たとえばア
リール、アリールアルキル、および環に1以上の窒素、硫黄、または酸素を含む
ような置換誘導体、からなる群より選択される酸基である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】 理論に拘束されないが、ヘスペレチンプロフォームは、ヘスペレチンと比較し
て、増加した代謝抵抗性および改善された吸収を有する。本明細書において使用
する「代謝抵抗性」とは、通常代謝経路に見出される酵素の化合物を分解する能
力が、対照化合物に対する場合と比較して低下していることを指す。本明細書に
おいて使用する「改善された吸収」とは、生物体が任意の経路(たとえば、皮膚
からの吸収、腸からの吸収)を介して化合物を吸収する能力が、対照化合物に対
する場合と比較して増大していることを示す。本発明の方法および組成物は、こ
のフラバノンをプロ化合物(pro-compound)に変換することにより、ヘスペレチン
のバイオアベイラビリティーを増加させる。これは、好ましくは、生理的条件下
で容易に加水分解されて出発物質のフラバノンを生成するような脱離基を付加す
ることにより達成される。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】 1つの実施形態において、7および3'位のヒドロキシル基をカルボン酸エステ
ル、リン酸エステルおよび硫酸エステルに変換する。in vivoの環境において、
胃腸管または皮膚におけるプロ化合物の酵素的または自発的な加水分解により、
遊離のヘスペレチンが時間の関数として放出される。このプロセスの速度論を ロ化合物 の適当な製剤により制御して、代謝的変換を減少させ、標的細胞へのヘ
スペレチンの吸収を増加させることができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 本発明の他の態様において、プロ化合物は、栄養補助食品、医薬品または化粧
品の生体活性成分として提供されて、さまざまな症状の治療または予防に有利に
用いることができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】医薬組成物 本発明はまた、さまざまな疾患の治療に有効なヘスペレチンプロフォームを含
むさまざまな医薬組成物をも意図する。これらの疾患には「細胞増殖性疾患」、
「酸化的ストレスに関連する疾患」、「皮膚疾患」、および「心血管疾患」が含
まれる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】 本発明の医薬組成物は、本発明のヘスペレチンのプロフォームを、担体、賦形
剤および添加物または補助剤を用いた被験体への投与に適した剤形(たとえば製
薬上許容される担体)にすることにより調製される。よく用いられる担体または
補助剤には、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ラクトース、マンニトールおよ
び他の糖、タルク、乳タンパク質、ゼラチン、デンプン、ビタミン、セルロース
およびその誘導体、動物油および植物油、ポリエチレングリコール、ならびに滅
菌水、アルコール、グリセロールおよび多価アルコールのような溶媒が含まれる
。静脈注射用ビヒクルには液体および栄養補給剤が含まれる。保存剤には、抗菌
剤、抗酸化剤、キレート剤および不活性ガスが含まれる。他の製薬上許容される
担体には、たとえば、「Remingtonの薬学」(Remington's Pharmaceutical Scie
nces)、第15版、Easton: Mack Publishing Co., 1405-1412, 1461-1487, 1975
、および、「国民医薬品集」(The National Formulary XIV)、第14版、Washingt
on: American Pharmaceutical Association, 1975(これらの文献の内容を参照
により本明細書に組み入れる)に記載されるような、水性溶液、無毒性添加物、
たとえば、塩、保存剤、緩衝液等が含まれる。医薬組成物のさまざまな成分のpH
および正確な濃度は、当分野で用いられる慣用の技術を用いて調整する。「Good
man、Gilmanの薬理書・薬物治療の基礎と臨床」(Goodman and Gilman's The Pha
rmacological Basis for Therapeutics)、第7版を参照されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 A61P 9/10 35/00 35/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式で表わされる親水性ヘスペレチン代用形。 【化1】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される。)
  2. 【請求項2】 下記式で表わされる親油性ヘスペレチン代用形。 【化2】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される。)
  3. 【請求項3】 前記飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基および芳
    香族酸基が約1から約20の炭素を含む、請求項2記載の親油性ヘスペレチン代用
    形。
  4. 【請求項4】 親水性ヘスペレチン代用形および製薬上許容される担体を含
    み、該ヘスペレチン代用形が下記式を有する、個体に局所投与または経口投与す
    るのに適した医薬組成物。 【化3】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される。)
  5. 【請求項5】 親油性ヘスペレチン代用形および製薬上許容される担体を含
    み、該ヘスペレチン代用形が下記式を有する、個体に局所投与または経口投与す
    るのに適した医薬組成物。 【化4】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される。)
  6. 【請求項6】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与するこ
    とを含む、細胞増殖性疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する
    方法。
  7. 【請求項7】 前記ヘスペレチン代用形が親水性ヘスペレチン代用形である
    、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ヘスペレチンが下記式を有する、請求項7記載の方法。 【化5】 (式中、 RはHであり、R1は有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは有機リン酸塩、有機硫酸塩、無機リン酸塩および無機硫酸塩
    からなる群より選択される。)
  9. 【請求項9】 前記ヘスペレチン代用形が親油性ヘスペレチン代用形である
    、請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ヘスペレチンが下記式を有する、請求項9記載の方法
    。 【化6】 (式中、 RはHであり、R1は飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される、または R1はHであり、Rは飽和脂肪酸基、不飽和脂肪酸基、置換脂肪族基、芳香族酸基
    からなる群より選択される)
  11. 【請求項11】 前記細胞増殖性疾患が、乳癌、皮膚癌、子宮癌、精巣癌、
    肺癌、前立腺癌、肝臓癌、および子宮癌からなる群より選択される、請求項6記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 前記被験体がヒトである、請求項6記載の方法。
  13. 【請求項13】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与する
    ことを含む、酸化的ストレスに関連する疾患を有する被験体における酸化的スト
    レスを減少させる方法。
  14. 【請求項14】 前記疾患が、糖尿病、脳貧血および紫色斑からなる群より
    選択される、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与する
    ことを含む、脂腺活動に関連する疾患を有する、または有する恐れのある被験体
    を治療する方法。
  16. 【請求項16】 前記の脂腺活動に関連する疾患が、皮脂生成の増加、皮膚
    の挫瘡および頭皮の挫瘡からなる群より選択される、請求項14記載の方法。
  17. 【請求項17】 被験体に治療上有効な量のヘスペレチン代用形を投与する
    ことを含む、心血管疾患を有する、または有する恐れのある被験体を治療する方
    法。
  18. 【請求項18】 前記心血管疾患が、アテローム硬化症および高コレステロ
    ール血症からなる群より選択される、請求項17記載の方法。
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