JP2002534453A - 虫除けと日焼け止め兼用組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 組成物の全質量当り少なくとも二種の乳化剤を合計で３〜９質量％含む、虫除けと日焼け止め兼用組成物が開示される。この組成物は、好ましくは、無機化合物として二酸化チタン及び、虫除け剤としてＮ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トルアミド及びジプロピルピリジン−２，５−ジカルボキシレートを含む。又、日焼け止め組成物の製造方法が開示される。一種以上の虫除け剤と一種以上の日焼け止め剤を含む組成物は、油性相と水性相を有するエマルジョンの形態であり、油性相と水性相を調製し、日焼け止め剤として使用される少なくとも一種の無機化合物の添加前に、エマルジョンを形成する為に一緒にして製造される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明は虫除け及び日焼け止め組成物に関し、特に、有効な虫除け性及び日焼
け止め性の両方を有する虫除けと日焼け止め兼用組成物に関する。 （発明の背景） 従来、虫除け組成物と日焼け止め組成物が出回っているが、これらの組成物は
別々に有効ではあるが、虫除けと日焼け止めを有効に組合せた組成物を提供する
ことは望ましいことである。 （発明の開示) 従って、本発明は、一種以上の虫除け剤と一種以上の紫外線日焼け止め剤を含
む日焼け止め組成物であって、該組成物が、該組成物の全質量当り、少なくとも
二種の乳化剤を合計で３〜９質量％含む事を特徴とする組成物に係る。本発明者
は、適当な乳化剤の使用によって、虫除け剤と組合せた日焼け止め剤は、安定で
且つＳＰＦに関して有効な組成物を与えることを見出した。

【０００２】 一種以上の無機化合物は日焼け止め剤として本発明の組成物に導入される。好
ましい無機化合物は酸化チタンと酸化亜鉛である。これらの化合物に対しては、
紫外範囲の光りを散乱させながら可視範囲の光を透過させて皮膚の透明性を維持
する為の粒径を選択することが出来る。これは化粧の観点からは極めて望ましい
ことである。微細粒子、即ち１００ｎｍ未満の大きさの粒子は、最適な性能を与
える。微細二酸化チタンは本発明の組成物にとって最も好ましい。無機化合物の
濃度は、組成物の全質量当り、１〜５質量％、好ましくは２〜４質量％、更に好
ましくは３質量％の範囲であっても良い。 一種以上の虫除け剤が組成物に含まれる。虫除け剤は、飛び回る昆虫或いは刺
す昆虫の虫除け性及び皮膚刺激の少なさで選ばれる。適当な虫除け剤としては、
Ｎ，Ｎ−ジメチル−ｍ−トルアミン（ＤＥＥＴ）、ジプロピルピリジン−２，５
−ジカルボキシレート、ピレチリン、ジメチルフタレート、２，３：４，５−ビ
ス（２−ブチレン）テトラヒドロフルフラール、シトロネラ、ゲラニオール、レ
モングラス油、オイゲノール、ｐ−メンタン−３，８−ジオール、エチルブチル
アセチルアミノプロピオネート、１−ピペリジンカルボン酸及び２−（２−ヒド
ロキシエチル）−エステル１−メチルプロピル−エステルが挙げられる。 これらは、例えば、ピペロニルブトキシド及びＮ−（２−エチルヘキシル）−
８，９，１０−トリノルボル−５−ネン−２，３−ジカルボキシイミドと相乗的
に組合せることが出来る。

【０００３】 ＤＥＥＴ及びジプロピルピリジン−２，５−ジカルボキシレートは、好ましい
虫除け剤である。 組成物中の虫除け剤の全量は、組成物の全質量当り４〜２０質量％、好ましく
は４〜１５質量％、更に好ましくは５〜１０質量％であっても良い。 組成物は一種以上のその他の紫外線日焼け止め剤を含んでも良い。これらは、
一般に、紫外線の特定範囲を吸収する有機化合物である。適当な日焼け止め剤と
しては、オクチルメトキシシンナメート、オキシベンゾン、アミノ安息香酸、チ
ノキセート(Cinoxate)、ＤＥＡ−メトキシシンナメート、ディガロイル(Digallo
yl)、ジオキシベンゼン、パディメート−Ｏ(Padimate Ｏ)、エチルジヒドロキ
シプロピルｐ−アミノベンゾエート、オクチルサリチレート、グリセリルアミノ
ベンゾエート、ホモサレート(Homosalate)、ウロカニン酸、イソプロピルベンジ
ルサリチレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、スリスベンゾン
(Sulisbenzone)及びそのナトリウム塩及びトリエタノールアミンサリチレートが
挙げられる。 オクチルメトキシシンナメートとオキシベンゾンの組合せが最も好ましい。そ
れぞれの日焼け止め剤は、組成物の全質量当り３〜１０質量％の量で組合せて導
入されるのが好ましい。

【０００４】 組成物は、エマルジョンの形態で調製される。従って、本発明の第二の観点は
、組成物の全質量当り、質量で、更に、 乳化剤を合計で７％、 フィルム形成剤を５％まで、好ましくは１〜５％、更に好ましくは３％、 増粘剤を０．２５％まで、好ましくは０．０５〜０．２５％、更に好ましくは０
．１５％、 中和剤を０．３％まで、好ましくは０．１〜０．３％、更に好ましくは０．１５
％、 キレート剤を０．３％まで、好ましくは０．１〜０．３％、更に好ましくは０．
２％、及び、 少なくとも一種の防腐剤、芳香剤及び湿潤剤を０．２５％までを含む日焼け止め
組成物に在る。 乳化剤の選択は、選ばれる虫除け剤と日焼け止め剤に依存する。二種より多い
乳化剤が含まれても良い。エマルジョンは、最も正確には、第二の不混和性液体
中における液体小滴の分散体と定義される。分散体は、二種類の不混和性液体の
攪拌により一時的に形成されても良いが、このエマルジョンの転換は、安定化剤
或いは乳化剤が使用されない限り、通常急速で且つ完全である。 エマルジョンは、通常、一つの不混和性相としての水又は水性相と今一つの相
として幾つかの有機相、即ち「油」から成る。油が水性相に分散すると、エマル
ジョンは水中油（ｏ／ｗ）よ呼ばれ、或いは、水性相が油性相中に分散すると、
エマルジョンは油中水（ｗ／ｏ）と言われる。乳化剤は、通常、エマルジョンを
安定化させることを要求される。その様な乳化剤は通常大きな分子であり、その
分子の最も大きな部分は非極性（油性相における溶解度に対して）であり、そし
て小さい部分は極性（配向及び水性相中への溶解度に対して）である。 水中油エマルジョンの一般的な性質としては、クリーム状の感触、水との簡単
な混合及び高いＳＰＦ効力が挙げられる。本発明の組成物は水中油エマルジョン
の形態が好ましい。

【０００５】 適当な乳化系の例としては、グリセロールモノステアレートの様な脂肪酸エト
キシレート、エトキシ（２０）ステアリルアルコールの様な脂肪族アルコールエ
トキシレート、１６〜１８個の炭素原子の脂肪族アルコールの様な脂肪族アルコ
ール及びセトステアリルアルコールとＰＥＧステアレートとのブレンドの様な脂
肪族アルコールエトキシレートとアルキルフェノールエトキシレートとのブレン
ドが挙げられる。又、広範囲の其の他の乳化剤がこの目的の為に有用であること
は明らかである。 組成物は、通常、フィルム形成剤を含む。好ましいフィルム形成剤はトリコン
タニルＰＶＰである(Tricontanyl PVP)。 組成物は、必要とされる増粘剤、キレート剤及びｐＨ調整剤を含んでも良い。
これらは、当業者には容易に知られるものである。適当な増粘剤としては、カル
ボキシポリメタクリレートの様な酸性アクリレート、及びメチルセルロースの様
なセルロースベースの増粘剤、ガーゴム、ナトリウムアルギネート及びナトリウ
ムカルボキシメチルセルロースが挙げられる。適当なキレート剤はＥＤＴＡであ
る。トリエタノールアミンは、若し必要ならば、中和剤として使用されても良い
。 当業者は、芳香剤、緩和剤及び湿潤剤が、官能要件を満足させる為に含まれて
も良いことを認めるであろう。 又、防腐剤も必要に応じて使用されても良い。これらは当業者に容易に知られ
るものである。 本発明者は、エマルジョンの調製において、成分の添加順序が最終組成物のＳ
ＰＦに影響を及ぼすことを見付けた。

【０００６】 従って、本発明の第三の観点は、一種以上の虫除け剤及び一種以上の紫外線日
焼け止め剤を含む日焼け止め組成物の製造方法において、組成物が水性相と油性
相とを有するエマルジョンの形態にあって、水性相と油性相が、日焼け止め剤と
して使用される少なくとも一種の無機化合物の添加前に調製されエマルジョン形
成の為に一緒にされることを特徴とする点に在る。 第四の観点では、本発明は、 （ａ）水と増粘剤を含む水性相を調製する工程、 （ｂ）少なくとも二種の乳化剤、少なくとも一種の虫除け剤、少なくとも一種の
有機日焼け止め剤及び、任意にフィルム形成剤を含む油性相を調製する工程、 （ｃ）前記水性相と油性相とを一緒にしてエマルジョンを形成する工程、及び、 （ｄ）少なくとも一種の無機化合物を日焼け止め剤として添加する工程、 を含む日焼け止め組成物の製造方法に係る。 第五の観点では、本発明は上述の方法によって製造される日焼け止め組成物に
係る。 本発明は更に多数の実施例によって記述される。 本発明を実施する為の形式

【０００７】

【表１】 上記に列挙された成分は、以下の表１において更に記述される。

【０００８】

【表２】 表１

【０００９】調製 水性相は、水を、清潔な乾燥混合容器に添加し、渦巻きを創り出す為に攪拌す
ることによって調製された。Carbopol粉末は、この渦巻き中に散布され、混合物
は７５〜８０℃に加熱された。 別の容器で、油性相は、乳化剤、フィルム形成剤、蚊及びハエの虫除け剤、即
ち、Cithrol GMS A/S、Volpol S20、Crodacol CS70、Polawax GP200、Antaron W
P-660、ＤＥＥＴ及びＭＧＫ−３２６を添加して調製された。この混合物を攪拌
し加熱した。全ての成分が溶融したら、オキシベンゾンを添加する。加熱は、オ
キシベンゾンが溶融するまで７５〜８０℃で続けられ、次いでオクチルメトキシ
シンナメートが添加された。攪拌はこの混合物が均質に且つ透明に成るまで維持
された。 水性相及び油性相が共に７５〜８５℃の温度に在る時に、油性相が、攪拌しな
がら水性相中に導入された。全ての油性相が添加されたら、攪拌を停止し、混合
物を５分間均質化した。攪拌を再開し、キレート剤と中和剤の半分を添加し、続
いて二酸化チタンを添加した。次いで、残りの中和剤を添加した。攪拌を停止し
、混合物を５分間均質化した。湿潤剤、緩和剤及び防腐剤を添加しながら攪拌を
再開した。 酸化亜鉛の無機日焼け止め剤を使用する場合は、別の増粘剤系が適当である。
メチルセルロースの様なセルロースベースの増粘剤、ガーゴム、ナトリウムアル
ギネート及びナトリウムカルボキシメチルセルロースが使用できるが、いずれの
場合においても、中和剤は必要とされない。

【００１０】試験 組成１と３が二つの方法で試験された。 Ａ．日焼け防止指数（ＳＰＦ）の決定、及び Ｂ．広域スペクトルテスト。 Ａ．日焼け防止指数（ＳＰＦ）の決定 原理：日焼け止め製品の個々の日焼け止め指数、ＳＰＦは、日焼け止め製品
で保護された皮膚の最少紅斑量（ＭＥＤ）からと、近接の非保護の皮膚領域のＭ
ＥＤとから、特定の条件下で、次の関係式によって決定される（紫外線源は一定
強度を有する）。 日焼け防止指数＝保護された皮膚のＭＥＤ／非保護の皮膚のＭＥＤ 製品の日焼け止め指数は、個々の日焼け防止指数の演算によって計算された。
ＭＥＤは、皮膚の最少に認知できる紅斑反応を生成するのに必要とされる源から
のエネルギーの量と定義される。

【００１１】 試験方法： 試験場所にある（未処理）対象物のＭＥＤが、最初に、ソーラーシュミレター
を使用して決定された。熟練した検査人は、特定のランプ強度と対象物のＭＥＤ
を予測できるが、必要ならば、過剰の放射線に対象物を暴露すること無しに凡そ
のＭＥＤを決定する為には、一つ以上の暴露の組合せの１６時間〜２４時間後を
読み取らねばならない。暴露は、測定される暴露時間において一つ以上の小さな
サブサイト領域で行われた。 予測或いは近似の値を基に、ＭＥＤは、凡そ０．６〜１．５のＭＥＤの線量範
囲にわたる暴露の一組によって一層正確に決定された。通常、これらの線量は、
製品がテストされる前の日に投与されるが、同時に投与されても良い。線量が前
の日に投与される場合は、読み取られた結果は、日焼け防止指数を計算する為の
共通因子を与えるが、製品の日焼け防止指数の期待値或いはそれに近い値を掛け
れば、製品を評価する為に必要とされる長期暴露に対する推定を与える。 製品は、製品の適用後に、未処理領域に隣接する小さなサブサイト領域の一組
を暴露することによって評価された。暴露時間は上記推定を確定する為に選択さ
れ、１６時間〜２４時間後に読み取られた時に、処理された皮膚のＭＥＤが、日
焼け止め指数を与える為に、未処理皮膚のＭＥＤで割られた。 組成１及び３に付いての試験結果は以下の表２で示される。

【００１２】

【表３】 表２ 皮膚のタイプ＝Ｉ：敏感で常に日焼けする。 ＩＩ：中間で時々日焼けする。 ＩＩＩ：普通の日焼け。 ＭＥＤ＝最少紅斑量。 ３０を超えるＳＰＦがそれぞれの場合で証明された。

【００１３】Ｂ．広域スペクトル試験 サンプルの調製及び当業者に公知の広域スペクトル日焼け止め製品の３２０〜
３６０ｎｍ領域での透過率測定には三つの選択的方法が在る。発明者によって使
用された方法は薄膜法である。 材料及び装置： 次の材料と装置が必要である：３２０〜３６０ｎｍの放射線の透過割合を決定
する事のできる分光光度計。試験の為に日焼け止め製品の８μｍ層を用意する為
に構成された、適当な蓋を備えた石英セル。 手順： セルを日焼け止め製品で充たし、３２０〜３６０ｎｍの範囲で製品の透過を決
定する。３２０〜３６０ｎｍを含む試験の下での製品の透過割合を記録する。 結果： 組成１及び３の組成物は、３２０〜３６０ｎｍを含む如何なる波長においても
紫外放射線の１０％より多くを透過しなかった。 多数の変形及び／又は変更が、広範囲に記述された本発明の精神又は範囲から
逸脱すること無しに、特定の実施態様において示された如く、本発明に対して為
され得る事が当業者に理解されるであろう。従って、提示の実施態様は、全ての
点に関して例示であってそれに限定されるべきものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 アーヨン レイチェル ルイス オーストラリア ニューサウスウェールズ 2031 ランドウィック ブラッドリー ストリート 12／18 (72)発明者 トンプソン イアン アンドリュー オーストラリア ニューサウスウェールズ 2115 コラロイ プラトー ブランドフ ォード ストリート ２ Ｆターム(参考） 4C083 AA112 AB211 AB241 AB242 AC071 AC072 AC181 AC182 AC341 AC342 AC351 AC421 AC422 AC471 AC472 AC532 AC542 AC641 AC642 AC851 AC852 AD092 AD162 AD272 AD352 BB01 BB21 BB46 CC19 CC20 DD27 DD33 EE12 EE17 FF05 4H011 AC06 BA01 BB06 BB09 BC03 BC06 BC19 DA17 DC05 DD07 DH02 DH07

Claims (23)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一種以上の虫除け剤、一種以上の有機紫外線日焼け止め剤及び一種
   以上の無機日焼け止め剤を含む日焼け止め組成物であって、該組成物が、該組成
   物の全質量％当り、少なくとも二種の乳化剤を合計で３〜９質量％含むことを特
   徴とする組成物。
2. 【請求項２】脂肪酸エトキシレート、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族
   アルコール及び脂肪族アルコールエトキシレートとアルキルフェノールエトキシ
   レートとのブレンドから成る群から選ばれる二種以上の乳化剤を含む、請求項１
   に記載の組成物。
3. 【請求項３】グリセロールモノステアレート、エトキシステアリルアルコール、
   １６〜１８個の炭素原子の脂肪族アルコール及びセトステアリルアルコールとＰ
   ＥＧステアレートとのブレンドから成る群から選ばれる二種以上の乳化剤を含む
   、請求項１に記載の組成物。
4. 【請求項４】無機化合物が、酸化亜鉛又は二酸化チタンであり、好ましくは微細
   酸化亜鉛又は微細二酸化チタンであり、最も好ましくは微細二酸化チタンである
   、請求項１〜３の何れか一項に記載の組成物。
5. 【請求項５】虫除け剤として、Ｎ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トルアミド及び／又はジ
   プロピルピリジン−２，５−ジカルボキシレートを含む、請求項１〜３の何れか
   一項に記載の組成物。
6. 【請求項６】組成物の全質量当り、質量で、 （ａ）日焼け止め剤としての無機化合物を１〜５％、好ましくは２〜４％、更に
   好ましくは３％、 （ｂ）虫除け剤を、４〜２０％、好ましくは４〜１５％、更に好ましくは５〜１
   ０％、及び、 （ｃ）一種以上の有機紫外線日焼け止め剤のそれぞれを３〜１０％、 含む、請求項１に記載の組成物。
7. 【請求項７】無機化合物が、酸化亜鉛又は二酸化チタンであり、好ましくは微細
   酸化亜鉛又は微細二酸化チタンであり、最も好ましくは微細二酸化チタンである
   、請求項６に記載の組成物。
8. 【請求項８】虫除け剤として、Ｎ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トルアミド及び／又はジ
   プロピルピリジン−２，５−ジカルボキシレートを含む、請求項６に記載の組成
   物。
9. 【請求項９】更に、 （ｄ）乳化剤を合計で７％、 （ｅ）フィルム形成剤を５％まで、好ましくは１〜５％、更に好ましくは３％、 （ｆ）増粘剤を０．２５％まで、好ましくは０．０５〜０．２５％、更に好まし
   くは０．１５％、 （ｇ）中和剤を０．３％まで、好ましくは０．１〜０．３％、更に好ましくは０
   ．１５％、 （ｈ）キレート剤を０．３％まで、好ましくは０．１〜０．３％、更に好ましく
   は０．２％、 （ｉ）少なくとも一種の防腐剤、芳香剤及び湿潤剤を０．２５％まで、 を含む、請求項１〜８の何れか一項に記載の組成物。
10. 【請求項１０】一種以上の有機紫外線日焼け止め剤、一種以上の無機日焼け止め
    剤及び一種以上の虫除け剤を含む日焼け止め組成物における少なくとも二種の乳
    化剤の合計で、該組成物の全質量当り３〜９質量％の使用。
11. 【請求項１１】一種以上の虫除け剤、一種以上の有機紫外線日焼け止め剤及び一
    種以上の無機日焼け止め剤を含む虫除けと日焼け止め兼用組成物において、該組
    成物が、該組成物の全質量当り、少なくとも二種の乳化剤を合計で３〜９質量％
    含む事を特徴とする組成物。
12. 【請求項１２】一種以上の虫除け剤、一種以上の有機紫外線日焼け止め剤及び一
    種以上の無機日焼け止め剤を含む日焼け止め組成物の製造方法であって、該組成
    物が油性相と水性相を有するエマルジョンの形態にあって、水性相と油性相とが
    、日焼け止め剤として使用される少なくとも一種の無機化合物の添加前に調製さ
    れ、エマルジョン形成の為に一緒にされる事を特徴とする方法。
13. 【請求項１３】日焼け止め組成物の製造方法であって、 （ａ）水及び増粘剤を含む水性相を調製する工程、 （ｂ）少なくとも二種の乳化剤、少なくとも一種の虫除け剤及び少なくとも一種
    の有機紫外線日焼け止め剤を含む油性相を調製する工程、 （ｃ）前記水性相と油性相を一緒にしてエマルジョンを形成する工程、及び、 （ｄ）日焼け止め剤として使用される少なくとも一種の無機化合物を添加する工
    程、 を含む事を特徴とする方法。
14. 【請求項１４】水中油の形態の日焼け止め組成物の製造方法であって、 （ａ）水及び増粘剤を攪拌し且つ加熱しながら一緒にして水性相を調製する工程
    、 （ｂ）少なくとも二種の乳化剤、少なくとも一種の虫除け剤、任意にフィルム形
    成剤及び少なくとも一種の有機紫外線日焼け止め剤を攪拌し且つ加熱しながら一
    緒にして油性相を調製する工程、 （ｃ）攪拌しながら油性相を水性相に添加する工程、 （ｄ）キレート剤と中和剤を、一緒にした水性相と油性相に任意に添加する工程
    、及び、 （ｅ）日焼け止め剤として使用される少なくとも一種の無機化合物を、攪拌しな
    がら一緒にした水性相と油性相に添加する工程、 を含む事を特徴とする方法。
15. 【請求項１５】工程（ａ）の水性相と工程（ｂ）の油性相が、工程（ｃ）で一緒
    にされる前に、７５〜８０℃の範囲の温度で、それぞれ加熱される、請求項１４
    に記載の方法。
16. 【請求項１６】少なくとも二種の乳化剤が、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アル
    コールエトキシレート、脂肪族アルコール及び脂肪族アルコールエトキシレート
    とアルキルフェノールエトキシレートとのブレンドから成る群から選ばれる、請
    求項１３〜１５の何れか一項に記載の方法。
17. 【請求項１７】少なくとも二種の乳化剤が、グリセロールモノステアレート、エ
    トキシステアリルアルコール、１６〜１８個の炭素原子の脂肪族アルコール及び
    セトステアリルアルコールとＰＥＧステアレートとのブレンドから成る群から選
    ばれる、請求項１３〜１５の何れか一項に記載の方法。
18. 【請求項１８】無機化合物が、酸化亜鉛又は二酸化チタンであり、好ましくは微
    細酸化亜鉛又は微細二酸化チタンであり、最も好ましくは微細二酸化チタンであ
    る、請求項１２〜１５の何れか一項に記載の方法。
19. 【請求項１９】虫除け剤が、Ｎ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トルアミド及び／又はジプ
    ロピルピリジン−２，５−ジカルボキシレート又はそれらの混合物を含む、請求
    項１２〜１５の何れか一項に記載の方法。
20. 【請求項２０】有機紫外線日焼け止め剤が、オキシベンゾン、オクチルメトキシ
    シンナメート又はそれらの混合物である、請求項１２〜１５の何れか一項に記載
    の方法。
21. 【請求項２１】請求項１２〜２０の何れか一項に記載の方法によって製造される
    日焼け止め組成物。
22. 【請求項２２】実施例に記載の少なくとも二種の乳化剤を含む日焼け止め組成物
    。
23. 【請求項２３】実施例に記載の日焼け止め組成物の製造方法。