JP2002533324A - イミド又はジイミド部分を含有するフェノール系モノマーの合成及び耐熱性カーボネートポリマーの製造 - Google Patents
イミド又はジイミド部分を含有するフェノール系モノマーの合成及び耐熱性カーボネートポリマーの製造Info
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Abstract
Description
合成及び耐熱性ポリカーボネートの製造のためのその使用に係る。簡単にいうと
、本発明は、耐熱性カーボネートポリマーを形成する界面反応、溶融エステル交
換反応又は固体状態反応に係り、アミノフェノールと無水物を使用してイミド又
はジイミド部分を含有するフェノール系モノマー又は前駆体を形成し、このフェ
ノール系モノマーを次いで塩化カルボニル、炭酸ジアルキル、炭酸ジアリール、
炭酸アルキルアリール、炭酸シクロアルキル、炭酸シクロアルキルアリール、ハ
ロゲン置換炭酸アルキル又はアルコキシのようなカーボネート前駆体と反応させ
て耐熱性カーボネートポリマーを形成するか、又はさらに二価フェノールと反応
して耐熱性カーボネートコポリマーを形成する。
リカーボネートに対するニーズが増大している。かかる従来技術のポリカーボネ
ートはガラス転移温度(Tg)が約150℃である。昨今の熱可塑性プラスチッ
クの応用に必要とされる耐熱性能のため、芳香族ポリカーボネートでよく知られ
ているのと同等以上の光学的・機械的特性を維持しつつより高いTgを有するポ
リカーボネートが望まれている。
造する試みがいくつかなされている。最近ビスフェノール−Aとビスフェノール
−フルオレノンのコポリマーの商業化が試みられたがうまくいかなかった。
6,6′−ジヒドロキシ−3,3,3′,3′−テトラメチル−1,1′−スピ
ロビインダン(以後「SBI」とする)がビスフェノール−Aと共に用いられて
いる。これらのコモノマーの剛性と硬さのため、成形品の微細クラックが大きな
問題であった。また、ビスフェノール及びスピロビインダン(SBI)の高コス
トにより、それから製造されるポリカーボネートのコストが上昇する。
め、より高いTgのポリカーボネート又はコポリマーの商業化が阻まれている。
り高いもの)を製造する過去の試みで見られた欠点を示すことなく耐熱性カーボ
ネートポリマーを製造することができる方法が発見された。本発明の方法は、 (1)芳香族アミンを二価フェノールと反応させてアミノフェノールを調製し、
(2)このアミノフェノールに無水物又は二無水物を反応させてフェノール系前
駆体を調製し、 (3)このフェノール系前駆体をカーボネート前駆体と反応させて耐熱性カーボ
ネートポリマーを製造する 段階からなる。
3)フェノール系前駆体+カーボネート前駆体→耐熱性カーボネートポリマー。
体はジフェノール系前駆体が好ましい。耐熱性カーボネートポリマーは、耐熱性
ポリカーボネート、耐熱性ポリカーボネートエステル、又は、ポリエステル、ポ
リウレタン、ヒドロキシメラミン系硬化剤、もしくは、ヒドロキシメラミン系硬
化剤もしくはさらに二価フェノールと反応させたコポリマーで架橋したアクリル
系及びポリエステル系のエナメル中のコーティング成分であることができる。こ
れら耐熱性ポリカーボネート及び/又は耐熱性ポリカーボネートエステルは、当
技術分野で周知の界面重合法、溶融エステル交換法又は固体状態重合法によって
製造することができる。
ノールを製造することから始まる。次に、無水物又は二無水物をアミノフェノー
ルに反応させてフェノール系前駆体を製造する。最後に、フェノール系前駆体を
カーボネート前駆体と反応させて耐熱性カーボネートポリマーを形成する。
ミン、例えば、アニリン、2−ブロモアニリン、2,5−ジブロモアニリン、2
−メチルアニリン、2−エチルアニリン、2,5−ジエチルアニリン、2−メト
キシアニリン、2,3−ジメトキシアニリン、2−エトキシアニリン、2,3−
ジエトキシアニリン、などがある。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,6−ジブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニルプロパン、などがある。
合成の次の段階ではこのアミノフェノールを一無水物又は二無水物と反応させて
フェノール系前駆体を製造する。
ール系モノマーが好ましい。
式1、2、3又は4のものがある。
基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基である。アルキル基は炭素原子
数1〜20、好ましくは1〜10、最も好ましくは1〜6である。アリール基は
1〜2個のアリール基を含む。式(2)のR3とR4は各々独立に炭素原子数1〜
4のアルキル基である。
水物又は二無水物(「無水物」と総称する)と反応させることによって製造する
。次式5、6、7(a)又は7(b)の群の無水物がジフェノール系前駆体を合
成するのに好ましい。
換ビスフェノール、置換スピロビインダン、スルホン、酸素、又は下記式8〜1
0の二価基のいずれかの二価残基であるのが好ましい。
ル及び置換二価フェノールの残基(すなわち、ヒドロキシル基からH原子がとれ
たもの)であってもよい。(i)ジヒドロキシジフェニル類、例えば、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2′−ジヒドロキシジフェニルプロパン
、2,4′−ジヒドロキシジフェニルプロパン、ジヒドロキシナフタレン類、例
えば、2,6−ジヒドロキシナフタレン、など。(ii)スルホン類、例えば、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、5′−クロロ−2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、5′−
クロロ−2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3′−クロロ−4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、及び4,4′−ジヒドロキシトリフェニル
ジスルホン。(iii)エーテル類、例えば、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4,4′−ジヒドロキシトリフェニルエーテル、4,3′−、4,2
′−、4,1′−、2,2′−、2,3′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4′−ジヒドロキシ−2,6−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジ
ヒドロキシ−2,5−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジイソブチルジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3
′−ジイソプロピルジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,2′−
ジニトロジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジクロロジ
フェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジフルオロジフェニル
エーテル、4,4′−ジヒドロキシ−2,3−ジブロモジフェニルエーテル、4
,4′−ジヒドロキシジナフチルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′
−ジクロロジナフチルエーテル、2,4−ジヒドロキシテトラフェニルエーテル
、4,4′−ジヒドロキシペンタフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
2,6−ジメトキシジフェニルエーテル、及び4,4′−ジヒドロキシ−2,5
−ジエトキシジフェニルエーテル。上記リストは非限定例であるものと了解され
たい。二価フェノールの混合物も使用することができ、本明細書で二価フェノー
ルという場合はこれら物質の混合物が包含されると考えられる。Xは、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)アルカンの二価残基で、中央のアルカン基が炭素原子数
1〜8のものが最も好ましい。特に好ましい二価フェノールは、中央のアルキリ
デン基が炭素原子数1〜8のgem−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン
である。二価フェノールは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(
すなわち式9)が好ましい。
ODCB)のような高沸点溶媒中で行う。通常反応体を、フェノール系前駆体を
形成するのに充分な時間還流温度に加熱する。固体フェノール系前駆体を(例え
ば、濾過により)回収する。この回収したフェノール系前駆体をさらに精製する
には、ODCBのような約160〜200℃の沸騰温度を有する溶媒中でフェノ
ール系前駆体を還流し、次いで固体生成物をキシレンのような有機液体相中に沈
殿させることによって、精製固体フェノール系前駆体を回収することができる。
0のアルキル基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基から選択され、X
は上で定義した通りである。
又は2のイミド部分を含有するのが好ましい。式(11)、(12)、(13)
は2つのイミド基と2つのフェノール基2を有するフェノール系前駆体を示して
いる。これらの化合物は概念上ビスフェノール−A(BPA)と類似であり、そ
のままでカーボネートポリマーのようなポリマー物質を製造する際のモノマーや
コモノマーとして使用することができる。
ール、炭酸アルキルアリール、炭酸シクロアルキル、炭酸シクロアルキル−アリ
ール、ハロゲン置換された炭酸アルキル又は炭酸アルコキシのようなカーボネー
ト前駆体と反応させて耐熱性のカーボネートポリマーを形成する。この反応は、
界面重合法により、溶融エステル交換法を利用してフェノール系前駆体を炭酸ジ
フェニルと反応して、又は、固体状態重合法により、実施することができる。さ
らに別の反応経路では、フェノール系前駆体とカーボネート前駆体とを他の二価
フェノールと反応させて耐熱性のカーボネートコポリマーを製造することができ
る。
ましいポリマーは次式で表される。
原子数1〜10のものが好ましく、Xは前記と同じ意味を有する。このポリマー
は3〜100の繰返し単位を有するのが一般的である。
ールと反応させてコポリマーを形成することができ、この場合反応体の残基は次
の一般式で表すことができる。 (二価フェノール)m(式(11)又は(12)又は(13))y 式中、mは1〜100の整数であり、yは1〜100の整数である。本発明でコ
ポリマーを形成するのに使用することができる二価フェノールは既に記載した二
価フェノールのいずれであることもできる。これらコポリマーは交互コポリマー
、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーのいずれでもよい。
ネートその他のポリマーのような他の耐熱性カーボネートポリマーを製造するの
にも利用することができる。本明細書に記載した耐熱性カーボネートポリマー及
びコポリマーはまた、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)のよ
うなポリアルキレンテレフタレート、、ポリ(エチレンナフタノエート)(PE
N)、ポリブチレンナフタノエート(PBN)、ポリエテシニル、ポリエステル
イミドなど、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、及びその他
カーボネートポリマーと相溶性のポリマーのような他のポリマーとブレンドする
こともできる。
明細書に含まれているものとする)に開示されているようなコポリエステルカー
ボネートを製造するのに利用できる。コポリエステルカーボネート及びコポリエ
ステルカーボネートイミドなどとしては、これらのようなコポリエステルカーボ
ネートと相溶性の他のポリマーとのブレンドを挙げることができる。これらとし
ては、上記に挙げたような他のポリマー、例えばポリエステル、ABSなどを挙
げることができる。
芳香族ポリカーボネートの製造にも有用なカーボネート前駆体及び二価フェノー
ルから誘導される。しかし、上記のような適当な二価フェノールを1種より多く
用いて本発明のコポリエステルカーボネートを製造することができる。コポリエ
ステルカーボネートの製造に用いる芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸又はイソ
フタル酸とテレフタル酸の混合物が好ましく、例えば次式のものである。
アリール基であり、分子は1〜100の繰返し単位をもつ。二価フェノールのヒ
ドロキシと反応するカルボン酸のエステル形成性誘導体はいずれも使用できる。
反応容易性と入手容易性のため酸ハロゲン化物が通常用いられる。酸塩化物が好
ましい。
あるのが好ましく、約25〜約45モル%であるのがさらに好ましい。別の好ま
しい実施形態では、芳香族コポリエステルカーボネートはイソフタル酸とテレフ
タル酸の混合物をイソフタル酸対テレフタル酸の比約0.1:9.9〜3:7で
含む。より好ましい比は約0.5:9.5〜2:8である。
。かかる方法は、例えば米国特許第4238596号及び同第4238597号
(引用により本明細書に含まれているものとする)に見られる。
ステル、ポリウレタン、ヒドロキシメラミン系架橋剤で架橋したアクリル系及び
/又はポリエステル系エナメル中のコーティング組成物を製造するのに使用でき
る。
る。特に、本発明のポリマーは、さらに、他の樹脂並びに顔料、UV安定剤、強
化材、充填材、耐衝撃性改良剤、耐熱剤、酸化防止剤、耐候剤、熱安定剤、離型
剤、滑剤、造核剤、可塑剤、難燃剤、流動改善剤及び帯電防止剤のような添加剤
も含有していることができる。これらの添加剤は組成物の特性を損なわない限り
、混合又は成形工程で導入できる。
ポリマーに添加することができる。好ましい顔料としては、二酸化チタン、硫化
亜鉛、カーボンブラック、クロム酸コバルト、チタン酸コバルト、硫化カドミウ
ム、酸化鉄、スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、スルホケイ酸ナトリウム、
クロムアンチモンチタンルチル、ニッケルアンチモンチタンルチル、酸化亜鉛、
及びポリテトラフルオロエチレンがある。
定剤」という)を含ませることも有利であろう。適切なUV安定剤としては置換
ベンゾトリアゾール、もしくはトリアジン、又はテトラアルキルピペリジンがあ
る。UV安定剤は熱可塑性マトリックス中に混入してもよいし、見える面を覆っ
て設けられる「ハードコート」透明保護層中にのみ含ませることもできる。
化物のような金属充填材であってもよい。非金属充填材としては、炭素フィラメ
ント、ケイ酸塩、例えば雲母、ケイ酸アルミニウムもしくは粘土、タルク及びア
スベスト、酸化チタン、ウォラストナイト、ノバキュライト、チタン酸カリウム
、チタン酸ウィスカー、ガラス充填材並びにポリマー繊維又はこれらの組合せが
ある。強化材として有用なガラス充填材はその種類も形状も特に限定されること
はなく、例えばガラス繊維、粉砕ガラス、ガラスフレーク及び中空又は中実のガ
ラスビーズでよい。ガラス充填材は、樹脂との接着性を高めるためにシラン又は
チタネートタイプの試薬のようなカップリング剤で表面処理してもよいし、或い
は無機酸化物で被覆してその充填材にある種の表面色を与えてもよい。
物の全重量に対して通常は1〜60重量%、好ましくは10重量%未満である。
ガラス繊維、又はガラス繊維とタルク、雲母もしくはケイ酸アルミニウムとの組
合せが好ましい強化材である。
亜リン酸の金属塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、並びに芳香族ラクトン
ラジカル捕捉剤を安定剤又は酸化防止剤として添加してもよい。
ホニウム塩及びアルキルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩及びアリール
アンモニウム塩があるが、これらに限られることはない。
セロールモノカルボン酸、グリセロールトリカルボキシレート、ポリオレフィン
、アルキルワックス及びアミドがあるがこれらに限られることはない。
はいかなる意味でもこれらの実施例により限定されることはないものと了解され
たい。パーセントで量を示す場合、特に断らない限り重量%である。
た3リットルの四ツ首フラスコに、ウルテム(Ultem)プラントからのBPA−二
無水物を104.10グラム(200ミリモル)、2−(4−アミノフェニル)
−2−(4′−ヒドロキシフェニル)−プロパン(96%)を93グラム、氷酢
酸を1000ml入れた。得られた混合物をアルゴンを流しながら16時間還流
した。還流を始める時までにすべての反応体が溶液になっており、還流期間を通
じて沈殿は観察されなかった。16時間後、反応混合物を室温に冷却し、各々水
を満たした2つの4Lビーカーに注ぎ込むことで反応を止めた。白色の沈殿が生
成した。攪拌後、濾過して沈殿を単離した。次に沈殿を50℃のオーブンで乾燥
させた。乾燥した結晶を500mLのODCB中で約5時間還流し、次いで結晶
を100mLのキシレンに入れて再沈殿させることによってさらに精製した。結
晶の組成は1H NMRと13C NMRで確認した。
ノ−BPAを20g(0.088モル)、BPA二無水物を22.9g(0.0
44モル)、OBCBを160g、トルエンを10.7g、トリエチルアミンを
330ppm入れた。次に、フラスコを窒素でパージし、反応混合物を130℃
に加熱し、2時間攪拌した。次いでトルエンを10ml追加して、さらに2.5
時間反応を続けた。
た。マクロモノマーを濾過し、10時間50℃で乾燥させた。この生成物はテト
ラヒドロフラン(THF)、アニソール、ODCB、ジメチルスルホキシド(D
MSO)、アセトニトリル、及び暖かいクロロベンゼンに可溶であり、ジエチル
エーテル、クロロホルム及び塩化メチレンには不溶であった。
えた100mlの三ツ首フラスコに、BPA二無水物を11.45g(0.05
0モル)、アミノ−BPAを10.0g(0.044モル)入れた。次に、この
混合物を200℃に加熱し、窒素雰囲気下で1時間反応させた。次いで生成物を
冷却し、粉砕して微粉にした。
PA二無水物を80.298g(0.154モル)、4−アミノフェノールを3
3.66g(0.308モル)、酢酸を400ml入れた。次に、混合物を窒素
でパージし、攪拌を続けながら125℃で10時間反応させた。次いで、反応生
成物を過剰の温水(2L)中に注ぎ込み、マグネチックスターラーで30分間攪
拌した。得られたマクロマーの結晶を濾過し、続いてpHが6.6になるまで水
で洗浄した。次に結晶を冷メタノールで洗浄して乾燥を補助し、真空中(in-vacu
oat)75℃で約8時間乾燥させた。この生成物はDMSO、熱ODCB、及びT
HFに可溶であり、トルエン、水、メタノール、及び塩化メチレンには不溶であ
った。
無水物を40.148g(0.771モル)、4−アミノフェノールを16.8
3g(0.154モル)、ODCBを200ml、トルエンを25ml(反応生
成物を取り出すため)、トリエチルアミンを0.5ml入れた。この混合物を窒
素雰囲気下130℃で4.5時間攪拌した後、温度を室温まで下げた。次に反応
混合物に冷メタノール500mlを加えて生成物を結晶化させた。この混合物を
30分攪拌した。次に、結晶を濾過して回収し、冷メタノール400mlに加え
、さらに30分攪拌した。次いで生成物を再び濾過し、真空中75℃で約20時
間乾燥させた。この反応を以下に示す。
メリト酸二無水物を12.97g(0.0586モル)、3−アミノフェノール
を12.79g(0.1172モル)、ジメチルアセトアミドを100ml入れ
た。この混合物を窒素雰囲気下約20時間反応させた。次いで、無水酢酸を22
.6ml(0.2344モル)加え、反応温度を5時間80℃に上げた。次に、
得られた懸濁液を室温に冷却し、濾過した。この生成物をジメチルアセトアミド
10mlとメタノール70mlで洗浄した。生成物を真空中(in-vacuoat)75℃
で7時間乾燥させた。このマクロモノマーは黄色であり、熱DMSO及びNaO
H溶液に可溶、THF、水、塩化メチレン、及びODCBには不溶であった。
%、炭酸ジフェニル(DPC)0.317%、及びBPA0.067%を有する
ポリカーボネートプレポリマーを39.99g、実施例1で製造したオリゴマー
を12.05g、そしてDPCを3.004g入れた。DPCとビスフェノール
ジイミドのモル比は1.10:1.0であった。反応器に入れた後、中味を窒素
で10分間パージした。5分間真空にした後窒素でフラッシした。第一の反応段
階では10分間200℃の窒素雰囲気下で反応器の中味を融解させた。反応の第
二段階では圧力を約70〜80ミリバールに下げ、メルトの温度を210℃に上
げた。この第二の段階の間攪拌を30rpmに維持した。40分後圧力を約10
ミリバールに下げ、メルト温度を270℃に上げることによって第三の反応段階
を始めた。攪拌を50分間30rpmに維持した。圧力を0.2〜0.8ミリバ
ールに下げ、メルト温度を300℃に上げて第四と最終反応段階を実施した。こ
の段階の間反応混合物をさらに20分攪拌した。次に、得られた溶融ポリマーを
反応器から取り出し、冷却した。このポリマーはMWが49800、MW/MN
=2.7、Tgが169℃であった。このポリマーの式を次に示す。
ールジイミドを異なる量で使用する。また、実施例3のビスフェノールジイミド
オリゴマーも重合した。次の結果が得られた。 実施例1% PC校正によるMW Tg(℃) 15 39000 159.8 25 49800 168.5 30 51000 169.3 48 48000 175.0 実施例3% 25 37800 171.0。 実施例6 A.溶融法による重合 この合成に用いたパイレックス(登録商標)(Pyrex)ガラス反応器は、酸洗浄 (1NのHCl溶液に24時間浸漬)し、ミリ−Q水で充分に濯いで、溶融エス テル交換重合に本質的な表面の微量の汚染を除去した。
PA−ビスイミド−3−アミノフェノール60重量%)から製造したポリエーテ
ルイミド−PCコポリマーを以下の手順で合成した。最初に、BPA−PCプレ
ポリマー(Mw(PC)=7400g/モル、10.77g、0.0421モル
、2.10E−8モルのNaOH含有)、BPA−ビスイミド−3−アミノフェ
ノール(14.5g、0.0207モル)、及び炭酸ジフェニル(4.87g、
0.0228モル)を乾燥したガラス反応器に入れた。余分の触媒(NaOH/
TMAH)は追加しなかった。反応器を0.5〜1ミリバールに排気した後窒素
で大気圧に再加圧することにより脱酸素した。これを四回繰り返した。次に、反
応器を均質なメルトを受容するように230℃に電気加熱した。少量の混合物が
(窒素雰囲気下で)融解したら、注意深く攪拌を開始して融解を促進した(最終
攪拌速度40rpm)。全融解時間は1時間であった。次いで、圧力をゆっくり
90ミリバールまで下げた。30分後、温度を285℃に上げ、圧力をさらに4
0ミリバールまで下げたところフェノールの留出が始まった。次の30分間(液
体窒素で冷却した)低温のトラップにフェノールが留出し続けた。次に反応温度
を300℃に上げた。この時点で、さらに7ミリバールまで減圧し、20分間保
った。次に、反応器の圧力を1ミリバールまで下げた。さらに20分後、真空度
を最高(0.1〜0.4ミリバール)にし、温度を310℃に上げた。重合は1
時間続行した。反応中全部で3.5グラムの留出物が集まった。明るい透明な黄
土色のポリカーボネートが得られた。その分析データは次の通り。Mw(PC)
=20500g/モル、Mn(PC)=7700g/モル、Mw/Mn=2.7
、Tg=163℃(20℃/分)。
A−ビスイミド−4−アミノフェノール45重量%)から製造したポリエーテル
イミド−PCコポリマー。Mw(PC)=35400g/モル、Mn(PC)=
14700g/モル、Mw/Mn=2.4、Tg=174℃。 BPA−ビスイミド−アミノBPAとBPA(BPA60重量%、BPA−ビス
イミド−アミノBPA40重量%)から製造したポリエーテルイミド−PCコポ
リマー。Mw(PC)=24000g/モル、Mn(PC)=10500g/モ
ル、Mw/Mn=2.3、Tg=165℃。 BPA−ビスイミド−エタノールアミンとBPA(BPA53重量%、BPA−
ビスイミド−エタノールアミン47重量%)から製造したポリエーテルイミド−
PCコポリマー。最高反応温度は270℃であった。Mw(PC)=27100
g/モル、Mn(PC)=10000g/モル、Mw/Mn=2.7、Tg=1
38℃。 PMDA−ビスイミド−エタノールアミンとBPA(BPA69重量%、PMD
A−ビスイミド−エタノールアミン31重量%)から製造したポリエーテルイミ
ド−PCコポリマー。最高反応温度は270℃であった。Mw(PC)=290
00g/モル、Mn(PC)=8300g/モル、Mw/Mn=3.5、Tg=
155℃。
スイミド−アミノBPA40重量%)から製造したポリエーテルイミド−PCコ
ポリマーを以下の手順で合成した。BPA−ビスイミド−アミノBPA(22.
5g、0.0240モル)、BPA(27.5g、0.121モル)、p−クミ
ルフェノール(0.982g、0.00463モル)、グルコン酸ナトリウム(
1.5g、0.00688モル)、トリエチルアミン(0.18g、0.001
78モル)、蒸留水138g、塩化メチレン430g及び32重量%NaOH(
aq)5gを1リットルの三ツ首丸底フラスコに入れた。この混合物を25℃で
攪拌した。初期pHは11.5であった。混合物を30分間ホスゲン化した。混
合物の温度は反応熱のため反応中に40℃(塩化メチレンの還流温度)に上がっ
た。pHは、同時に苛性アルカリ溶液を加えることによりできるだけ約9〜10
に近く保った。合計で34.8gのホスゲン(0.35モル)を加えた。次に、
pHを11.5に上げ、相分離の後水相を捨てた。その後有機相を酸溶液で一度
洗浄し、水で数回洗浄した。
Mw(PC)=32300g/モル、Mn(PC)=7600g/モル、Mw/
Mn=4.3、Tg=166℃であった。
A−ビスイミド−4−アミノフェノール40重量%)から製造したポリエーテル
イミド−PCコポリマー。Mw(PC)=33100g/モル、Mn(PC)=
10800g/モル、Mw/Mn=3.1、Tg=168℃。
されたビスイミドの実験値と計算された量は良く一致していた。NMR検査によ
り、溶融法によるコポリマーは完全にランダムであったのに対して界面法のコポ
リマーでは多少ブロック化が認められた。
バールで作動するオートクレーブに入れた。オートクレーブ処理中のいくつかの
段階で曇りとMw(GPC)を測定した。
より厚さ15ミクロンの透明なポリマーフィルムを得た。これらのフィルムを6
0℃のオーブン中で1.8重量%のNaOHに浸漬した。試料を水とイソプロパ
ノールで濯いだ後曇り、黄色度指数及び透過性(ASTNMのD1003及びD
1925による)並びに重量を測定した。
リマーPC145(慣用のBPAポリカーボネート)とエイペック(Apec)937
1(バイエル(Bayer)から市販されている耐熱性ポリカーボネート)を比較例と
して使用する。曇りはいろいろな試料を区別するのに優れた最良の性質であった
。ほとんどのポリマーは、最初の3〜4日で曇りが大きく増大した。対照の試料
はいずれも二、三日(最大で10日)後溶解した。例えば、通常のBPA−PC
フィルムは5日以内に完全に溶解した。ビスイミドコポリマーのみが変わらない
でいた。BPA−ビスイミド−アミノ−BPAコポリマーの曇り度の増大量は1
166時間後たった12%(18〜30%)であったが、重量損失はたった19
%であった。
り度はたった19%増大しただけだった。GPC測定によると、Mwは1581
時間後も変化がなかった。
ぎないことから非常に驚くべきことであった。すなわち、これらコポリマーは通
常のPCと同様な挙動を示すと期待された。計算上も、PC145とエイペック
(Apec)9371のポリマー鎖中のカーボネート結合の数はビスイミド−BPAコ
ポリマー中のカーボネート結合の数とほぼ等しいことを示していた。にもかかわ
らず、ビスイミドコポリマーは図1と2に示されているようにBPA−PCと比
較して苛性アルカリに対して非常に良好な耐性をもっている。
に関して(曇りとMwの最初の値のみ異なっている)通常のポリカーボネートと
同じ挙動を示した(図2参照)。実際、これらの結果は、ビスイミドコポリマー
が、カーボネートの加水分解に対して重要な(触媒的)役割を果たすと考えられ
る活性触媒(NaOH)をまだ含有しているので、非常に重大である。対照の試
料は界面重合法で製造したので、活性の触媒種を含有していない。
色の斑点が存在したことであった。これは純粋なBPAが分解した結果であると
考えられる。ビスイミドコポリマーのみがかかる白色の斑点を示さなかった。ま
た、実験中、ビスイミドコポリマーを除いてこれらプラークは粘着質(Mwの低
下によるTgの低下)になった。
らは特許請求の範囲に入るものと了解されたい。
プロットしたものである。
をプロットしたものである。
Claims (18)
- 【請求項1】 アミノフェノールと無水物とを反応して製造されるフェノー
ル系前駆体であって、アミノフェノールが 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は各々独立に炭素原子数1〜20のア
ルキル基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基の中から選択される]か
らなる群から選択され、無水物が 【化2】 [式中、Xは二価フェノール、置換二価フェノール、スピロビインダン、スルホ
ン、酸素及び次の二価基 【化3】 からなる群から独立して選択される残基である]からなる群から選択される、フ
ェノール系前駆体。 - 【請求項2】 フェノール系前駆体が請求項1記載の式(1)と(5)の反
応の残渣である、請求項1記載のフェノール系前駆体。 - 【請求項3】 フェノール系前駆体が請求項1記載の式(2)と(5)の反
応の残渣である、請求項1記載のフェノール系前駆体。 - 【請求項4】 請求項1記載の式(3)と(6)の反応の残渣である、請求
項1記載のフェノール系前駆体。 - 【請求項5】 【化4】 [式中、R1〜Rgは各々独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、アルキルアリ
ール基及びアリールアルキル基からなる群から選択され、Xは各々独立に二価フ
ェノール、置換二価フェノール、スピロビインダン、スルホン、酸素及び次の二
価基 【化5】 からなる群から選択される]からなる群から選択されるフェノール系前駆体。 - 【請求項6】 請求項1記載のフェノール系前駆体とカーボネート前駆体と
の反応の残渣である耐熱性カーボネートポリマー。 - 【請求項7】 カーボネート前駆体が塩化カルボニルである、請求項6記載
の耐熱性カーボネートポリマー。 - 【請求項8】 【化6】 [式中、R1〜R6は各々独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、アルキルアリ
ール基及びアリールアルキル基からなる群から選択され、Xは各々独立に二価フ
ェノール、置換二価フェノール、スピロビインダン、スルホン、酸素及び次の二
価基 【化7】 からなる群から選択される]からなる群から選択される式を有する繰返し単位を
含んでなる耐熱性カーボネートポリマー。 - 【請求項9】 請求項1記載のフェノール系前駆体、二価フェノール及びカ
ーボネート前駆体の反応の残渣である耐熱性カーボネートポリマー。 - 【請求項10】 (1)二価フェノールを芳香族アミンと反応させてアミノ
フェノールを形成し、(2)このアミノフェノールを酸媒質又は高沸点溶媒中還
流温度で無水物と反応させてフェノール系前駆体を形成する段階を含んでなる方
法。 - 【請求項11】 アミノフェノールを還流温度で約10〜16時間無水物と
反応させる、請求項10記載の方法。 - 【請求項12】 約160〜約200℃の沸騰温度を有する高沸点溶媒中で
還流した後精製固体ジフェノール系前駆体を有機液体相中で沈殿させて回収する
ことによってフェノール系前駆体を精製する、請求項10記載の方法。 - 【請求項13】 高沸点溶媒がo−ジクロロベンゼンである、請求項12記
載の方法。 - 【請求項14】 有機液体相がキシレンである、請求項12記載の方法。
- 【請求項15】 さらに、(3)界面重合法によりアミン触媒の存在下でフ
ェノール系前駆体をカーボネート前駆体と反応させた後カーボネートポリマーを
固体形態で回収する段階を含む、請求項12記載の方法。 - 【請求項16】 カーボネート前駆体が炭酸ジフェニルであり、耐熱性カー
ボネートポリマーの形成プロセスが溶融エステル交換法である、請求項15記載
の方法。 - 【請求項17】 さらにコポリマーを含んでおり、コポリマーの分布がラン
ダム、交互ブロック又はこれらの混合である、請求項8記載の耐熱性カーボネー
トポリマー。 - 【請求項18】 コポリマーが150℃を上回るガラス転移温度を有する、
請求項17記載のカーボネートコポリマー。
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