JP2002532332A - 車両用計器盤の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用配置交換自在のモジュール方式の計器盤を提供する。 【解決手段】 車両設計長さの横方向には、同一設計の二個の装着部（６，７）を有する。この装着部は、運転者用設計のモジュール（２）または乗客用設計のモジュール（３）の設置に適合する。各装着部（６，７）と各モジュール（２，３）は、車両の耐久期間中随時、モジュール（２，３）をドッキング形式で脱着可能に設けられている。モジュールと車両間の信号伝達が可能なように、各装着部（６，７）にそれぞれ連結され、かつ車両制御用の要素を含んだ少なくとも運転者側モジュール（２）の機器を車両の関連部分に電気接続するのに設けられた接続手段（８，９）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 この発明は、車両の設計長さの横方向に同一設計の二個の装着部を有し、この
装着部は共に、運転者用に設計されたモジュールまたは乗客用に設計されたモジ
ュールの何れの装着にも適合する車両用計器盤装置に関するものである。

【０００２】 欧州特許出願第81303083.0号は、車両用計器盤に関するものである。計器盤中
央の両側に夫々一個の凹部があり、計器盤用の計器を装備した連結部分を収容で
きるように設計されている。凹部の一方には１個のステアリング・ホイールが設
けられている。ステアリング・ホイールはステアリング・コラムの端部に取り付
けられ、次にステアリング・コラムは車体に装備される。この連結部分は、ステ
アリング・ホイールと種々の計器用接続接点が存在する凹部に置かれている。

【０００３】 本明細書は、計器盤と、この計器盤に接続可能な部分の構造を開示しており、
車両組み立て時に右ハンドル運転車か左ハンドル運転車のどちらに組み込まれる
かには無関係な同じ設計がなされている。しかしながら、ステアリング・コラム
に連結されたステアリング・ホイールが運転者側を意図して装着されており、こ
の意図した運転者側に計器が接続されているので、右ハンドル運転車であるか左
ハンドル運転車あるかは、車両製造時にすでに最終決定をされているのである。

【０００４】 この発明の一つの目的は、車両用配置交換自在のモジュール方式の計器盤を提
供することである。

【０００５】 この発明の第二の目的は、車両の複雑な改造を必要とせずに右ハンドル運転か
ら左ハンドル運転への、またその逆の切り替えを可能にするために相互交換可能
なモジュールを提供することである。この改造は車両の耐久期間中、随時実施可
能である。

【０００６】 これは、序言で言及した形式の装置による一つの実施態様で実現され、各々の
装着部と各々のモジュールがドッキング形式で着脱可能に設けられ、この脱着交
換により車両の運転者側と乗客側の交換が実質的に完了するという特徴を有して
いる。

【０００７】 好ましい実施態様では、本明細書の従属請求項に記載される特徴の全て若しく
は一部を有している。

【０００８】 この発明による装置は、従来の技術に対して多くの利点を提供する。車両制御
用に意図された制御システムは電気的なものであるので、ステアリング・ホイー
ルは従来のステアリング・コラム方式のような車体に取り付けられる必要は無い
。このため、正に車両の製造段階で、車両耐久期間中に随時、運転者側の切り替
えを容易に実施可能である。これによって、道路の右側運転と左側運転の国家間
での車両販売が容易となる。

【０００９】 この発明を、実例を挙げ付図を参照しながら、下記により詳細に述べる。

【００１０】 図１において、参照番号１は車両用計器盤を示す。計器盤１には、車両の設計
長さの横方向に同一設計の二個の装着部が設けられている。図２において、これ
らの装着部は参照番号６，７で示され、両者とも計器盤における凹部として設け
られている。装着部６，７は、運転者用に設けらたモジュール２と、乗客用に設
けられたモジュール３とを、選択的にドッキング形式で着脱するのに各々が意図
されている。一例をあげると、モジュール２又は３は装着部６，７の一方に挿入
装着された後、固定具（図示せず）により、挿入位置に固定される。この例では
、モジュールを脱離するには固定具を解除し、その後装着部から除去される。車
両の運転者側を交換するには、そのモジュールを交換すればよい。下記の記述か
ら理解されるように、車両の運転者側と乗客側の交換を行うためには、何れにし
ても些少の追加装着作業を行うだけでよい。運転者用モジュール２は、制御要素
を備えている。この制御要素は、特にステアリング・ホイール回転限度制御装置
の制御動作機能に従って変化する電気信号を生成するのに設けられ、車両に装備
された電気制御システム用として、車両制御のために意図された要素（図示せず
）と共に、特にステアリング・ホイール形式の制御装置４を構成している。車両
は電気駆動車でもハイブリッド車でもよいし、従来の内燃機関駆動車を考慮して
もよい。

【００１１】 唯一重要なことは、車両の制御システムがステアリング・コラムの必要の無い
設計となっていることである。

【００１２】 図２から解るように、装着部６，７に夫々接続され、前記各制御要素を車両制
御システムに接続するために設けられた接続装置８，９がある。この接続装置８
，９はまた、車両との信号伝達用に設計された運転者用モジュール２におけるそ
の他の機器を、車両の関連部分に電気接続するように設けられている。前記のそ
の他の機器とは、オーディオ装置、ヘッドライト制御装置や風防ガラスのワイパ
ー制御装置等を含む。加えて、運転者用モジュール２には、車両運転に関連した
データを表示するための表示装置５がある。前記表示装置５は、車両から電流が
供給されると共に、運転者用モジュールの中か又は車両の中にあって、車両運転
に関連したデータを供給するコンピュータと信号伝達を行なうようにしてもよい
。また、ギア・チェンジの制御や、ハンドブレーキの制御と共に、車両の加速と
ブレーキの双方またはどちらか一方を操作するための制御装置が、運転者用モジ
ュール２に装着されることがある。一つの実施態様では、加速とブレーキの双方
又は一方が手動で制御されることもあるし、他の実施態様では、運転者用モジュ
ール２において分離した装置、即ち従来の足踏み制御用の床装着の装置として設
計してもよい。分離した装置は、運転者用モジュールの移動に伴えるように、運
転者用モジュールに装着されるか又は連結してもよい。又もう一つの例では、電
気接触装置を備えた取付部が、加速用ペダルとブレーキ用ペダルの迅速なる脱着
ができるように、車両の左右両側の床に配置される。

【００１３】 接続装置８，９は更に又、車両との信号伝達を行なう乗客用モジュール３に在
る少なくとも１個の機器を、車両中の関係部分に電気接続出来るように設けられ
ている。一つの実施態様では、乗客用モジュール３は一つの収納モジュール、例
えば小物入れ室として設けられており、これは収納モジュールの内部照明や、読
書用照明や、画像表示器のような適当な装置を備えてもよい。電気装置は、接続
装置８，９を経由して与えられる車両から電流の供給を受ける。

【００１４】 一例として、接続装置８又は９は、多電極接触装置の一部分であり、その相手
側部分10又は11は各モジュールの背部に配置されている。これは、図３により理
解される。運転者用モジュール２を関連する装着部６又は７にドッキング形式で
装着する場合、モジュール２は、接続部分８とその相手側部分10とから成る運転
者用モジュール２用の接触装置により、車両に電気接続される。乗客用モジュー
ル３を関連装着部６又は７にドッキング形式で装着する場合、モジュール３は、
接続部分９とその相手側部分11とから成る乗客用構成部分３用の接触装置により
、車両に電気接続される。それ故に、接続部分８，９の各々が相手側部分10，11
のいずれに接続されても、接触装置の各部分８，９，10，11は、モジュールの機
器と車両の関連部分との間の信号伝達を維持するように設けられている。例えば
接触装置は又、車両オーディオシステムを制御するためのデータ・バスへの接続
用電極を含んでいてもよい。

【００１５】 モジュールの両方に接続装置が取り付け可能なことと共に、運転者用と乗客用
モジュールの両者がどちらの装着部にも取り付け可能な設計を行うことにより、
車両の運転者側と乗客側の交換を容易に行うことができる。それ故に、車両を左
ハンドル運転車から右ハンドル運転車へ、またその逆に変更することが容易に実
施できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、左ハンドル運転車の運転者用モジュールと乗客用モジュールとを装着
した計器盤の例を示すものである。

【図２】 図２は、各モジュール装着前の図１における計器盤を示すものである。

【図３】 図３は、斜め後ろから見た図１における乗客用モジュールを示すものである。

【図４】 図４は、斜め後ろから見た図１における運転者用モジュールを示すものである
。

【符号の説明】

１ 車両用計器盤 ２ 運転者用モジュール ３ 乗客用モジュール ４ 制御装置 ５ 表示装置 ６ 左側装着部 ７ 右側装着部 ８ 左側電気接続装置（接続手段，多電極接触装置） ９ 右側電気接続装置（接続手段，多電極接触装置） 10 運転者用モジュールの相手側部分電気接続装置（多電極接触装置） 11 乗客用モジュールの相手側部分電気接続装置（多電極接触装置）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライケラオス，カリン スウェーデン，ゲーテボルク エス−413 05，プリンスガタン 10 (72)発明者 ライケラオス，クジェル スウェーデン，ゲーテボルク エス−411 11，フェルガレガタン 11 (72)発明者 レナルツォン，アイナー スウェーデン，ソレブルン エス−466 92，ピー１ 142 マグラ (72)発明者 トルソン，ブリジッタ スウェーデン，ファルベルク エス−432 35，エストラ ヴェーゲン 43 (72)発明者 ベルグクヴィスト，オケ スウェーデン，ブイ．フレルンダ エス− 426 77，アルガタン 17 Ｆターム(参考） 3D044 BA12 BA14 BB01 BC13 BD02 BD13

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の設計長さの横方向に同一の二個の装着部（６，７）を
   有し、この装着部は共に運転者用モジュール（２）又は乗客用モジュール（３）
   の何れの装着にも適合し、各々の装着部（６，７）は各々のモジュール（２，３
   ）が適合する凹部を計器盤（１）に有する車両用計器盤の取付構造において、各
   々の装着部（６，７）と各々のモジュール（２，３）は、車両の耐久期間中随時
   、ドッキング形式で着脱可能に設けられ、前記モジュール（２，３）の交換によ
   り車両の運転者側と乗客側の交換が実質的に終了すると共に、各モジュールと車
   両との間の信号伝達を可能にするために、各装着部（６，７）にそれぞれ連結さ
   れ、かつ車両制御用の要素を含めた少なくとも運転者用モジュール（２）の機器
   を車両中の関連部分へ電気接続するのに設けられた接続手段（８，９）を有する
   ことを特徴とする車両用計器盤の取付構造。
2. 【請求項２】 運転者用モジュール（２）は、特にステアリング・ホイール
   形式の制御装置（４）を含む制御要素を備えていると共に、接続手段（８，９）
   に接続可能で、制御装置の制御動作機能に従って変化する電気信号を伝達するの
   に設けられ、車両に装備された電気制御システム用として、車両制御のために意
   図された要素を備えていること特徴とする請求項１に記載の車両用計器盤の取付
   構造。
3. 【請求項３】 接続手段（８，９）は多電極接触装置（８，９，10，11）を
   有し、ドッキング時に各モジュールを各装着部へ電気接続するために設けられて
   いることを特徴とする請求項１に記載の車両用計器盤の取付構造。
4. 【請求項４】 運転者用モジュール（２）が、作動時に車両を加速するよう
   に設けられた手段と、作動時に車両にブレーキをかけるように設けられた手段の
   双方またはどちらか一方を有することを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つ
   に記載の車両用計器盤の取付構造。
5. 【請求項５】 運転者用モジュール（２）が、車両運転に関するデータを表
   示する表示装置を有することを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の
   車両用計器盤の取付構造。