JP2002531097A - 植物細胞内に導入された遺伝子の発現を増加するための人工マトリックス付着領域 - Google Patents

植物細胞内に導入された遺伝子の発現を増加するための人工マトリックス付着領域

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JP2002531097A JP2000585431A JP2000585431A JP2002531097A JP 2002531097 A JP2002531097 A JP 2002531097A JP 2000585431 A JP2000585431 A JP 2000585431A JP 2000585431 A JP2000585431 A JP 2000585431A JP 2002531097 A JP2002531097 A JP 2002531097A
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    • C12N15/8216Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
    • C12N15/822Reducing position variability, e.g. by the use of scaffold attachment region/matrix attachment region (SAR/MAR); Use of SAR/MAR to regulate gene expression

Abstract

(57)【要約】 合成DNA分子は、形質転換植物内に導入された遺伝子の発現を増加するためのマトリックス付着領域として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、植物分子生物学、そして具体的には形質転換された植物細胞中に導
入された遺伝子の発現を増強するための技術に関する。
【0002】 組換えDNA技術および遺伝子工学の使用を通じて、希望のDNA配列を植物
細胞内に導入して、関係するタンパク質の発現をさせることが可能となっている
。遺伝子的に操作された形質、例えば有用な植物産物の生産を増加または変性す
る昆虫耐性、疫病耐性、渇水耐性、除草薬耐性、または代謝変性を有する植物は
、農業の改善に大きい将来性を提供する。
【0003】 植物細胞内に導入されたDNAの発現の希望するレベルを得ることには、まだ
問題が残っている。「位置効果」変動と呼ばれる一つの問題は、独立した形質転
換体内の同じ遺伝子の発現における変動である。この問題を解明するためのマト
リックス付着領域または骨格付着領域と呼ばれる天然に存在するDNA配列の使
用は、米国特許(US)第5,773,689号およびWO94/24293号
中に提出されている。
【0004】 本発明は、形質転換された植物内に導入された遺伝子の発現を増加するマトリ
ックス付着領域として有用である配列番号1の11〜309を含んでなる、新規
の合成DNA分子を提供する。
【0005】 別の態様では、本発明は、5’から3’への方向で、植物細胞内で機能性の転
写開始領域、転写開始領域と操作的に関連する構造遺伝子、3’非翻訳領域、お
よび該転写開始領域に対して5’または該構造遺伝子に対して3’のいずれかに
位置する配列番号1のbp11から309までを含んでなるマトリックス付着領
域を含んでなるDNA構築物を提供する。好ましい態様では、配列番号1のbp
11から309までを含んでなる第一マトリックス付着領域が該転写開始領域に
対して5’に位置し、そして配列番号1のbp11から309までを含んでなる
第二マトリックス付着領域が該3’非翻訳領域に対して3’に位置する。
【0006】 特に好ましくは態様では、本発明のマトリックス付着領域は配列番号1のbp
11から309までの2個またはそれ以上の縦列コピーを含んでなる。
【0007】 配列の説明 配列番号1には、本発明の人工MARを記載する。
【0008】 配列番号2〜4には、ARBP部位を記載する。
【0009】 配列番号5には、ATE部位を記載する。
【0010】 配列番号6には、BEAF−32部位を記載する。
【0011】 配列番号7〜9には、トポイソメラーゼII部位を記載する。
【0012】 配列番号10には、巻き戻し配列を記載する 配列番号11〜17には、STAB I部位を記載する。
【0013】 配列番号18には、例示的な曲りDNAを記載する。
【0014】 配列番号19には、例示的なA/Tトラクトを記載する。
【0015】 配列番号20には、合成MAR−Aを記載する。
【0016】 配列番号21には、合成MAR−Bを記載する。
【0017】 配列番号22には、合成MAR−Cを記載する。
【0018】 配列番号23には、合成MAR−Dを記載する。
【0019】 配列番号24には、合成MAR−Eを記載する。
【0020】 配列番号25には、合成MAR−Fを記載する。
【0021】 配列番号26には、pArGOS2Af−hptおよびArAct2Af−b
in内の3’MARダイマーを記載する。
【0022】 配列番号27には、コメ形質転換ベクターpGOS2−hptを記載する。
【0023】 配列番号28には、コメ形質転換ベクターpArGOS2Af−hptを記載
する。
【0024】 配列番号29には、pArGOS2Af−hptおよびArAct2Af−b
in内の5’MARダイマーを記載する。
【0025】 配列番号30には、双子葉植物形質転換ベクターpAct2−binを記載す
る。
【0026】 配列番号31には、双子葉植物形質転換ベクターpArAct2Af−bin
を記載する。
【0027】 配列番号32には、双子葉植物形質転換ベクターpAfAct2Af−bin
を記載する。
【0028】 配列番号33には、pAfAct2Af−bin内の3’MARダイマーを記
載する。
【0029】
【発明の詳細な記述】
真核生物の核は、高度に組織化された構造であり、その中ですべての遺伝子情
報は、複写、転写およびその他の細胞イベントに関して秩序だった様式で接近で
きなければならない(レヴィン(Lewin, 1994) 、ディロンおよびグロスフェルト
(Dillon and Grosveld, 1994) 、ジャクソン(Jackson, 1995) 、ヴォルフ(Wolff
e, 1994))。遺伝子は、標準的には、マトリックス付着領域(MAR)として知
られる場所でタンパク様核マトリックスに対して付着する種々の大きさのクロマ
チンループ内で組織化される。MARは、しばしば遺伝子の非翻訳領域内に位置
し、そして個別のDNAループの物理的境界を形成すると考えられている。多く
の場合に、MARは形質転換有機体内で位置効果を低下させることが示されてい
る。ニワトリリゾチームMARは、発現を増加し、変動を減少しそして安定して
移入された細胞内(スティーフら(Stief et al., 1989))、形質転換マウス内(
ボニファーら(Bonifer et al., 1990)、マックナイトら(McKnight et al., 1992
) )および形質転換タバコ植物内(ムリナロバら(Mlynarova et al., 1994)、ム
リナロバら(Mlynarova et al., 1995 ))で、コピー数依存性の隣接遺伝子を発
現させることが示された。
【0030】 しかし、すべてのMARが遺伝子発現に対してこのような作用を有するわけで
はない。2個の最少ドロソフィラ(Drosophila)MAR(1個はヒストンH1とH
3遺伝子との間に、他は熱ショックHSP70遺伝子の近くに位置する)は、安
定に形質転換した細胞内で10倍以上で発現を刺激するが、しかしこれらのMA
Rの存在は、位置効果を低下させなかった(ポルジャックら(Poljak et al., 19
94) )。アポリポタンパク質ドメインからのMARは、低コピー形質転換体内で
発現を増加し、位置効果を低下したが、しかし複数コピー形質転換体内の発現は
強力に抑制された(カロスおよびフールニエ(Kalos and Fournier, 1995))。ド
ロソフィラftzMARを種々の染色体位置内に配置すると、これはクロマチン
構造を再構成せず、そしてMARを含むクロマチン断片は核から容易に溶出し、
導入されたMARは必ずしもクロマチンドメインを形成しないことを示している
(エッガートおよびジャック(Eggert and Jack, 1991) )。反対に、重鎖座エン
ハンサー内の免疫グロブリンに隣接するMARは、高レベルの発現および形質転
換Bリンパ球内の拡張DNaseI感受性ドメインの形成のために要求されるが
、しかし安定に移入された組織培養細胞内ではそうではない(フォレスターら(F
orrester et al., 1994))。
【0031】 形質転換された植物内でMARを用いた結果は、同様に複雑であった(スパイ
カーおよびトムソン(Spiker and Thompson, 1996) )。酵母MARは、安定に形
質転換された煙草カルス株中で発現レベルを増加したが、しかしコピー数と発現
レベルとの間に相関は発見できなかった(アレンら(Allen et al., 1993))。反
対に、ダイズ熱ショック遺伝子Gmhsp17.6−LからのMAR要素は、発
現レベル上昇の能力を示したが、しかし変動性にはほとんど影響しなかった(シ
ェッフルら(Schoeffl et al., 1993) )。レポーター遺伝子構築物に隣接するダ
イズMARは、MARを欠失する構築物と比較すると、発現の変動を低下させた
が、形質転換タバコカルス内のレポーター遺伝子構築物の5’および3’に存在
すると、発現レベルも低下させた(ブレインら(Breyne et al., 1992) )。それ
ぞれのMARは、これらのマトリックス結合能力に加えて異なる機能的および構
造的性質を有することが可能である(ブレインら(Breyne et al., 1994) )。
【0032】 MARは、通常長さは300〜2000塩基対であり、アデノシンおよびチミ
ン残基が多く、そしてしばしばある種の保存された配列要素および構造的特徴を
含む。文献に記載された大部分のMARは、植物から得られたものではないが、
しかし他の生物体からのMARは、植物骨格に良く結合しそしてその反対も多く
文献に報告されている(ディーツら(Dietz et al., 1994))、ブレインら(Breyn
e et al., 1992) )。
【0033】 表1は、文献に記載されたMAR中に存在する配列要素を記載している。これ
には、下記の植物MARが含まれている。ダイズ熱ショックタンパク質遺伝子M
AR(シェッフルら(Schoeffl et al., 1993) )、ペチュニアMAR(ディーツ
ら(Dietz et al., 1994))、エンドウプラストシアニン遺伝子MAR(ストラッ
ターら(Slatter et al., 1991))、メイズAdh1遺伝子5’および3’MAR
(アブラモヴァおよびベネッツエン(Avramova and Bennetzen, 1993)、アブラモ
ヴァら(Avramova et al., 1995) )、β−ファセオリン(phaseolin) 遺伝子5’
および3’MAR(ファンデルゲーストら(van der Geest et al., 1994))。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】 本発明は、新規の人工MAR内で表1に記載の特徴の部分集合を用いる。32
7bp人工MARの配列は、配列番号1に記載されている。人工MARは、Bg
lIIおよびBamHI制限部位により隣接される配列番号列として設計され、
これらは配列番号1内に含まれているが、しかしこれらはMARの機能にとって
重要ではない。MARの機能性部分は、配列番号1の11〜390を含んでなる
【0037】 下記の特徴が、配列番号1内で見いだされた。
【0038】
【表3】
【0039】 本発明の構築物中に使用された3’UTR、すなわち3’非翻訳領域は、mR
NAの効率的な処理を与え、メッセージの安定性を維持しそして転写mRNA配
列の3’末端にアデノシン・リボヌクレオチドの付加を指令するものである。3
’UTRは、プロモーター領域に本来的、構造遺伝子に本来的であっても、また
は他の起源から誘導されてもよい。適当な3’UTRは下記を含むがこれに限定
はされない。per5 3’UTR、およびノパリン合成酵素(nos)遺伝子
の3’UTR。
【0040】 実施例1 人工MARの合成 人工MARを構築するために、6種の個別のオリゴヌクレオチドを合成し、そ
してPCRにより構築した。以後MRA−A、MRA−B、MRA−C、MRA
−D、MRA−EおよびMRA−Fと呼ぶ6種のオリゴヌクレオチドの配列は、
それぞれ配列番号20〜25として配列表示表に記載する。隣接オリゴヌクレオ
チド間の15bpオーバーラップは、図1に記載の戦略を用いてPCRによるM
ARの構築を可能とした。
【0041】 AmpliTaq DNAポリメラーゼを用いるジーンアンプ(GeneAmp) TM
CR試薬キット(パーキンエルマー(Perkin Elmer, Norwalk, CT) )をDNA増
幅に使用した。プライマーMRA−CおよびMRA−Dを用いるPCRの20サ
イクル(変性:94℃で30秒間、アニーリング:52℃で60秒間および延伸
:70℃で60秒間)に、プライマーMRA−BおよびMRA−Eを用いるPC
Rの20サイクルを続け、第一反応からの生成物を第二反応の鋳型として使用し
た。この反応の231bp生成物を低融点アガロースゲルから精製し、そしてプ
ライマーMRA−AおよびMRA−Fを用いるPCRの20サイクルのための鋳
型として使用した。この反応からの327bp生成物を、TAクローニング(Clo
ning) TMキット(インヴィトロジェン(Invitrogen, San Diego, CA) )を用いて
pCR2.1内にサブクローンし、そして配列を配列決定により確認した。
【0042】 BglII/BamHI断片の2個の縦列コピーから成るダイマーを、pBl
uescriptTMSK−(ストラタジーン(Stratagene, La Jolla, CA))のB
amHI部位内に構築した。ダイマーの配列は、配列番号26のbp5〜630
である。
【0043】 実施例2 人工MARの核骨格への結合 A.対照 人工MARとしての類似した大きさおよびヌクレオチド組成の2個のDNA断
片を植物DNAから増幅して結合アッセイにおける対照として使用した。これら
の断片は、メイズ遺伝子Gpa1の3’末端からの657bp断片(グリセルア
ルデヒド−3−リン酸脱水素酵素サブユニットA、ジーンバンクアクセッション
番号(GeneBank accession number) X15408、塩基4516〜5173、キ
グレイら(Quigley et al., 1989))、および19kDアルファ・ゼイン遺伝子の
5’隣接領域から488bp断片(ジーンバンクアクセッション番号X0591
1、塩基339〜827、クリッツら(Kriz et al., 1987) )であった。表2で
、人工MARおよび対照断片内に存在する特徴点を比較する。
【0044】
【表4】
【0045】 B.メイズ葉から核の調製 核骨格の単離に使用する核は、公開されたプロトコール(ホールら(Hall et a
l., 1991) )を適用して若いメイズ葉から調製した。核を計数し、そしてDAP
I染色アリコート試料の顕微鏡検査により完全さを検査した。高品質核のみを二
ヨードサリチル酸リチウム抽出による核骨格調製に使用した。
【0046】 核精製のために、V4段階植物(第四または第五葉)からの若いメイズの葉を
カミソリ刃を用いて採取し、洗浄および乾燥した。中央脈を除いた後、葉を液体
窒素内で冷凍し、そして乳鉢と乳棒を用いて微粉に粉砕した。粉末状の葉をガラ
スビーカーに移し、5ml NIB1+PI(0.5Mヘキシレングリコール、
20mMピペラジン−N,N’−ビス〔2−エタンスルホン酸〕(PIPES)
、pH6.5、20mM KCl、7mM 2−メルカプトエタノール、0.5
mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.4%トリトン(Triton)X−10
TM〔ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas Company, Philadelphia, PA) 〕
、0.05mMスペルミン、0.125mMスペルミジン、1mMフェニルメチ
ルスルホニルフルオリド(PMSF)、1μg/mlロイペプチン、1μg/m
lアプロチニン)を葉組織グラムあたりに加えた。葉抽出物を順番に1900、
520、125、85および40mmフィルターに4℃で通して濾過し、フィル
ターを葉グラムあたりに1mlのNIB1+PIでリンスして、デブリ内に保持
されたすべての核を収集した。粗核抽出液の15mlを7ml 40%パーコル
(Percoll) TM(ファルマシア・バイオテク(Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ
) )のNIB1(0.5Mヘキシレングリコール、20mM PIPES、pH
6.5、20mM KCl、7mM 2−メルカプトエタノール、0.5mM EDTA、0.4%トリトンTMX−100、0.05mMスペルミン、0.12
5mMスペルミジン)およびNIB1内の5ml 70%パーコルから成るパー
コルのグラジエントに加えた。15分間、500xgで4℃における遠心分離の
後、40%/70%界面を滅菌したパスツールピペットで集め、そして2倍体積
のNIB2(0.5Mヘキシレングリコール、20mM PIPES、pH6.
5、20mM KCl、7mM 2−メルカプトエタノール、0.5mM ED
TA、0.05mMスペルミン、0.125mMスペルミジン)に加え、これは
ペレットおよびその他のデブリを避けるように努めて行った。10分間、4℃で
600xgの遠心分離により核を濃縮した。
【0047】 核ペレットを20ml NIB2中に再懸濁し、そして前と同様に遠心分離し
た。この段階をさらに1回反復して、パーコルの痕跡を洗浄除去した。血球計算
器を用いて核を計数し、そしてNIB2+PI/50%グリセロール(0.5M
ヘキシレングリコール、20mM PIPES、pH6.5、20mM KCl
、7mM 2−メルカプトエタノール、0.5mM EDTA、0.05mMス
ペルミン、0.125mMスペルミジン、50%グリセロール、1mM PMS
F、1μg/mlロイペプチン、1μg/mlアプロチニン)中に、核2千万個
/mlで再懸濁した。骨格調製に使用するまで核を−80℃で貯蔵した。 C.核骨格の調製 冷凍した核を解凍し、そして核2百万個あたりにNIB3+PI(0.5Mヘ
キシレングリコール、20mM PIPES、pH6.5、20mM KCl、
7mM 2−メルカプトエタノール、0.05mMスペルミン、0.125mM
スペルミジン、1mM PMSF、1μg/mlロイペプチン、1μg/mlア
プロチニン)の10mlを用いて洗浄した。核を10分間、600xgで遠心分
離して集め、1mM CuSO4 の存在下、200ml NIB3+PI中に再
懸濁し、そして10分間、42℃でインキュベーションして核を安定化した。
【0048】 10ml HIB+PI(20mM HEPES、pH7.4、100mM酢
酸リチウム、10mM LIS(二ヨードサリチル酸リチウム)、0.1%ジギ
トニン、2mM EDTA、1mM PMSF、1μg/mlロイペプチン、1
μg/mlアプロチニン)中で15分間、室温でインキュベーションしてヒスト
ンを抽出した。得られた核ハローを遠心分離管に移し、そして4000xg、1
0分間でペレット化した。ハローを、10ml HWB(20mMトリス、pH
8、70mM NaCl、20mM KCl、7mM 2−メルカプトエタノー
ル、0.1%ジギトニン、0.05mMスペルミン、0.125mMスペルミジ
ン)を用いて2回、そしてD/BB+PI(HWB+10mM MgCl2 、1
mM PMSF、1μg/mlロイペプチン、1μg/mlアプロチニン)を用
いて1回洗浄してLISを除いた。ハローが良くペレット化されない場合には、
引き続いての遠心分離段階をスローブレーキ設定を用いて6000xgで行った
。ハローの品質をSDS−PAGEゲルにより検査して、ヒストンの95%以上
が抽出操作により除去されたことを確認した。
【0049】 洗浄した核ハローを400μl D/BB+PI中に再懸濁し、そして制限酵
素の200単位(EcoRIおよびHindIIIのそれぞれ100u)を加え
、そして37℃で2〜3時間、ハローを沈降しないように揺動台上でインキュベ
ーションした。制限酵素は、核DNAの70%以上を除去して、核骨格を生成し
た。骨格を300xgでペレット化し、そしてHWB+PI(HWB+1mM PMSF、1μg/mlロイペプチン、1μg/mlアプロチニン)を用いて洗
浄した。核骨格を400μl HWB+PI中に再懸濁し、そして100μlア
リコート試料(核相当物5百万個を含む)に分離した。 D.核骨格への人工MARの結合 HWB+PI中の骨格の100μlアリコート試料をプローブおよび大腸菌(E
. coli) 競合DNAと一緒に、37℃で2〜3時間、揺動台シェーカー上のシリ
コン加工ミクロフュージ(microfuge) 管内でインキュベーションした。インキュ
ベーションの後、上清画分(非結合DNA断片を含む)とペレット画分(骨格お
よび結合DNA断片を含む)とを、水平ミクロフュージ管内、3000xgで5
分間の遠心分離で分離した。ペレットを1回、200μl HWBを用いて洗浄
してプロテイナーゼ阻害剤を除去し、100μl溶解緩衝液(10mMトリス、
pH8、10mM EDTA、0.5%SDS、0.5mg/mlプロテイナー
ゼK)内に再懸濁し、そして一晩、室温でインキュベーションした。
【0050】 同じ画分のペレットおよび上清を0.9%アガロースゲル上で分離し、これを
引き続いて7%TCA中に20分間浸漬して固定し、乾燥して室温でX−線フィ
ルムおよび/またはホスホイメージャーTMSI(PhosphoImagerTM SI, Molecular
Dynamics, Sunnyvale, CA) )のための貯蔵リン・スクリーンに暴露した。
【0051】 人工MARモノマーもしくはダイマーまたは対照Gpalもしくはゼイン配列
を含むプラスミドを、5’オーバーハング末端を生成する制限酵素を用いて消化
した。DNAポリメラーゼIのクレノウサブユニットを、〔α−32P〕dCTP
(アマーシャム・ライフ・サイエンス(Amersham Life Science, Arlington Heig
hts, IL))を用いるオーバーハングの充填のために使用した。末端標識したDN
A断片を結合アッセイのプローブとして用い、すなわち、断片を精製したメイズ
核骨格と一緒に、非標識大腸菌競合DNAの存在下でインキュベーションし、そ
して挿入物の相対結合を決定した。結合アッセイに使用した核、プローブおよび
非標識大腸菌競合DNAの相対量は、強くおよび弱く結合したMARの間で最大
の区別が得られるように最適化した。最適相対量は、アッセイ毎に、非標識大腸
菌競合DNAの2、5または10μg、核骨格の核相当物5百万個、および消化
して標識したプラスミドの1fmolであった。
【0052】 人工MARダイマーは、競合DNAの高レベルの存在下でも核骨格調製物に非
常に強く結合した。モノマーMARも、低い親和性ではあったけれども、核骨格
調製物に結合した。いずれの対照配列も、これらは人工MARと大きさおよび相
対AT含有量が類似していたにもかかわらず、ペレット画分中には保持されなか
った。これは、人工MAR中に含まれる要素が結合を容易にすることを示唆する
【0053】 実施例3 コメ内の人工MARの評価 A.コメ形質転換ベクター pGOS2−hpt(配列番号27)は、35Sプロモーターにより駆動され
るハイグロマイシン選択性マーカーおよびGOS2/GUS/nosカセット(
GOS2転写開始領域/GUS構造遺伝子/nos3’非翻訳領域)を含むコメ
形質転換ベクターである。この構築物中のGOS2転写開始領域は、1100b
pイントロンにより中断されたプロモーターの1010bpおよび非翻訳5’リ
ーダーの170bpを含んでなる(デ・パーターら(de Pater et al., 1992) )
【0054】 pArGOS2Af−hpt(配列番号28)は、pGOS2−hptと同じ
コメ形質転換ベクターであるが、しかしこれはGOS2転写開始領域に対して5
’に位置する配列番号29のMARダイマーおよびnos3’UTRに対して3
’に位置する配列番号26のMARダイマーを有する点が異なる。
【0055】 ArGOS2Af構築物の図形表示を図2に示す。 B.コメの形質転換 胚起源カルスの開始のために、ジャポニカ栽培変種、タイペイ(Taipei)309
の成熟種子を脱穀し、そして70%エタノール中で5〜7分間滅菌し、次いで0
.02%ツイーン(Tween) TM20(ICIアメリカス社(ICI Americas, Inc) )
を含む25%市販漂白液(2.6%次亜塩素酸ナトリウム)中に、減圧下で30
〜45分間浸漬した。次いで種子を5回、滅菌した蒸留水中でリンスし、そして
誘導媒体(NB)に移すまで濾紙上に置いた。NB培地は、N6マクロ要素(チ
ュー(Chu, 1978) )、B5ミクロ要素およびビタミン類(ガンボルグら(Gamborg
et al., 1968))、300mg/l加水分解カゼイン、500mg/l L−プ
ロリン、500mg/l L−グルタミン、30g/lスクロース、2mg/l
2,4−ジクロロ−フェノキシ酢酸(2,4−D)、および2.5g/lゲル
ライトTM(Gelrite TM、メルク社(Merck & Co., Rahway, NJ) )を含み、pHを
5.8に調整してある。誘導培地で培養した成熟種子を暗所、28℃で3週間イ
ンキュベーションした。成熟胚の胚盤領域から誘導された一次カルスを引き続い
ての維持(maintenance) のために新しいNB培地に移し、その後2週間の二次培
養期間維持した。
【0056】 ブラスティング(Blasting)のためのDNAを調製するために、プラスミドDN
A(pGOS2−hptまたはpArGOSAf−hpt)の約140μgを金
粒子60mg上に沈降させた。プラスミドDNAを、1.5〜3.0ミクロン(
アルドリッチケミカル社(ALdrich Chemical Co., Milwaukee, WI) )または1.
0ミクロン(バイオ−ラド・ラボラトリーズ (Bio-Rad Laboratories, Hercules
, CA) )金粒子の60mg上に沈降させた。沈降混合物は、洗浄済金粒子の60
mg、水/DNA(140μg)の300μl、2.5M CaCl2 の74μ
lおよび0.1Mスペルミジンの30μlを含んでいた。成分を上記の順序で加
えた後、混合物を直ちに回転攪拌し、そして2〜3分間沈降させた。上清をピペ
ットで吸引除去し、廃棄した。DNA被覆金粒子を100%エタノール1ml中
に再懸濁し、そしてブラスティング実験に使用するためにエタノールmlあたり
に17.5mgDNA/7.5mg金まで希釈した。
【0057】 ヘリウムブラスティングのために、活発に生育している大きさが2〜4mmの
胚起源カルス培養物を、ヘリウムブラスティングの前4時間の間、0.2Mマン
ニトールおよび0.2Mソルビトールを含むNB培地上にカルスを置いて高オス
モティクム(osmoticum) 処理した(ヴェインら(Vein et al., 1993) )。オスモ
ティクム処理に続いて、カルス培養物をブラスティング培地(NB+2%アガー
)に移し、そしてステンレス鋼網(230ミクロン)で覆った。ヘリウムブラス
ティングは、調製した組織標的に向かってその中に懸濁したNDA被覆金粒子を
加速吹きつけすることを含む。使用した装置は、引用することにより本明細書中
に編入される米国特許(US)第5,141,131号に記載の初期の原型で、
両方共に同様に機能した。カルス培養物を種々のヘリウム圧力(1750〜2,
250psi)で、標的あたりに1〜3回ブラスティングした。ブラスティング
の後、高オスモティクム培地にカルスを戻し、その一晩後に、30mg/lハイ
グロマイシンを含むNB培地から成る選択培地上に配置した。2週間後に、さら
に高い選択剤濃度、すなわちNB+50mg/lハイグロマイシンを含む新しい
選択培地に培養物を移した(リーら(Li et al., 1993) )。
【0058】 NB+50mg/lハイグロマイシン上に回収したコンパクトで黄白色の胚起
源カルス培養物を予備再生(PR)培地+50mg/lハイグロマイシンに移し
て再生した。PR培地は、2mg/lベンジルアミノプリン(BAP)、1mg
/lナフタレン酢酸(NAA)、および5mg/lアブシジン酸(ABA)を含
むNB培地から成っていた。暗所における2週間の培養の後、これらを再生(R
N)培地に移した。RN培地の組成は、3mg/lBAP、および0.5mg/
l NAAを含むNB培地である。RN培地上の培養物を2週間、28℃で高蛍
光(325−ft−キャンドル)下でインキュベーションした。生育長2cmを
有する小植物を、GA7容器(マゼンタ社(Magenta Corp. Chicago, IL) )中で
pH5.8に調整した、1/2B5ビタミン、10g/l スクロース、0.0
5mg/l NAA、50mg/l ハイグロマイシンおよび2.5g/lゲル
ライトTMを有する1/2MS培地(ムラシゲおよびスクーグ(Murashige and Sko
og, 1962) )に移した。小植物が十分成長した根系を有するまで生育すると、こ
れらを土壌〔メトロミックス(Metro-Mix) 360(スコッツ−シエラ・ホーティ
カルチュラル・プロダクツ社(Scotts-Sierra Horticultural Products Co., Mar
ysville, OH))1部、および表土1部〕に移し、そして高さ60cmに達するま
で栽培室(29/24℃の昼夜サイクル、湿度50〜60%、照明期間12時間
)に置き、その時点で定量GUS分析のために葉2枚を採取し、そして植物を成
熟するまで生育させるために温室に移した。 C.サザン分析 サザン分析は、特定の遺伝子構築物の不変のコピーを含む一次再生(R0 )コ
メ株を特定するために使用した。
【0059】 β−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子構築物のコーディング領域に特異性の
DNAプローブを、キアエキス(Qiaex) II DNA精製キット(キアジェン社
(Qiagen Inc., Chatsworth, CA) )を用いてゲル精製した。放射能標識したプロ
ーブは、レディーツーゴー(Ready-To-Go) TMDNA標識ビーズ(ファルマシアL
KB(Pharmacia LKB, Piscataway, NJ) )を用いて、〔α32P〕dCTP(アマ
ーシャム・ライフサイエンス、Arlington Heights, IL)の50μCを用いて調製
した。
【0060】 R0 コメ植物からの葉材料を各株からの2つの代表から採取した。R0 植物か
らのゲノムDNAをサガイ−マルーフらの記載(Saghai-Maroof et al., 1984)に
従って凍結乾燥した組織から調製した。
【0061】 コメDNAの4μgを制限酵素を用いて消化して、製造者(ベセスダ・リサー
チ・ラボラトリー(Bethesda Research Laboratory, Gaithersburg, MD))により
示唆された条件下で不変の遺伝子構築物を解放し、アガロースゲル電気泳動によ
り分離した。DNAをサザン(1975,1989) の記載に従ってナイロン膜上にブロッ
トした。放射能標識したプローブDNAを、60℃に加熱した最少ハイブリダイ
ゼーション緩衝液(10%ポリエチレングリコール、7%ドデシル硫酸ナトリウ
ム、0.6x SSC、10mMリン酸ナトリウム、5mM EDTAおよび1
00mg/ml変性サケ精子DNA)の50mlを用いてブロット上のゲノムD
NAにハイブリダイゼーションし、そして変性した放射能標識したプローブと混
合し、次いで一晩60℃でハイブリダイゼーションするためにブロットに添加し
た。ブロットを60℃、0.25X SSCおよび0.2%SDS中で45分間
洗浄し、乾燥ブロットし、そして2枚の強化スクリーンを有するXAR−5フィ
ルムに一晩暴露した。
【0062】 サザン分析は、70のArGOS2Af R0 コメ株について行った。R0
物からのDNAを制限酵素XbaIを用いて消化し、これは、不変の遺伝子構築
物が存在する場合には、GUSコーディング領域に特異性のプローブを用いて放
射能標識すると5.7kbハイブリダイゼーション生成物をもたらすはずである
。5.7kb断片は、逆方向の人工MAR、GOS2プロモーター、GUSコー
ディング領域、nos3’UTRおよび正方向の人工MARを含むはずである。
期待された5.7kbハイブリダイゼーション生成物が、70のコメ株の25株
で検出された。25株の全ては、複数ハイブリダイゼーション生成物を有し、2
株は一致する複合ハイブリダイゼーションパターンを有し、これらが多分同じ形
質転換イベントに由来することを示唆する。
【0063】 非MAR対照株、COS2もサザン分析により分析した。48のGOS2 R 0 株からのDNAを、制限酵素EcoRIおよびXbaIを用いて消化し、これ
は、不変の遺伝子が存在する場合には、GUSコーディング領域に特異性のプロ
ーブを用いて放射能標識すると4.4kbハイブリダイゼーション生成物をもた
らすはずである。4.4kb断片は、GOS2プロモーターの1.6kb、GU
Sコーディング領域、nos3’UTRおよび35Tプロモーター(選択可能な
マーカー遺伝子を駆動するために使用したプロモーター)を含むであろう。期待
された4.4kbハイブリダイゼーション生成物が、48のGOS2株の28株
で検出された。2株は一致する複合ハイブリダイゼーションパターンを有し、こ
れらが多分同じ形質転換イベントに由来したことを示唆する。2株は遺伝子キメ
ラを含んでいた。 D.GUS分析 コメの分析は、一次形質転換体の若い葉について、植物を環境制御した栽培室
内で6〜8週間生育させ、そして約60cmの高さに達した後に行った。2株の
独立して再生したコメ植物を形質転換イベントに関して分析した。個別の形質転
換体をサザンブロットで分析して、導入遺伝子の不変のコピーの存在を検査し、
そして独立した形質転換イベントを示すユニークなハイブリダイゼーションパタ
ーンをそれぞれのイベントが示すかどうかを決定した。導入遺伝子の完全なコピ
ー、キメライベント、または二重の組込みイベントを欠く植物は、分析に含めな
かった。
【0064】 分析の結果を図4および5に報告する。図4において、エラーバーは、各形質
転換イベントに対する植物の間の標準偏差を示す。試料2件を独立してそれぞれ
の植物について処理した。一般に、各形質転換イベントからの独立したコメ植物
内のGUSの発現のレベルは、同様であった(図4に示す結果の標準偏差により
示される通り)。
【0065】 図5は、記載の範囲内のGUSを発現する形質転換イベントの割合を報告する
。 アラビドプシス(Arabidopsis) における人工MARの評価 Aアラビドプシス形質転換ベクター Act2/GUS/nos(Act2転写開始領域/GUS構造遺伝子/no
s3’UTR)構築物を双子葉植物系(アラビドプシス)における試験のために
作製した。ベクター3個を作製した。
【0066】 pAct2−bin(配列番号30)は、Act2/GUS/nosカセット
、19S/NPTII/orf25polyAを選択可能マーカーとして、そし
て35S/GFP/nosを独立レポーター遺伝子として含むバイナリーベクタ
ーである。
【0067】 pArAct2Af−bin(配列番号31)は、Act2転写開始領域に対
して5’に位置する配列番号29のMARダイマー、およびnos3’UTRに
対して3’に位置する配列番号26のMARダイマーを有することを除いて、p
Act2−binと一致する。
【0068】 pAfAct2Af−bin(配列番号32)は、Act2転写開始領域に対
して5’に位置する配列番号26のMARダイマー、およびnos3’UTRに
対して3’に位置する配列番号33のMARダイマーを有することを除いて、p
Act2−binと一致する。
【0069】 これらのベクターは、アラビドプシス中の人工MARダイマーの二方向での試
験を可能とした。pArAct2Af−binおよびpAfAct2Af−bi
n構築物の図式表示を図3に示す。 B.アラビドプシス形質転換 アラビドプシス形質転換は、パム・グリーン(Pam Green) により提供されたプ
ロトコール(ファンホフおよびグリーン(van Hoof and Green, 1996))に従って
行い、これはニコル・ベヒトルド(ベヒトルドら(Bechtold et al., 1993) )、
アンドルー・ベント(ベントら(Bent et al., 1994) )およびタカシ・アラキ(
Takashi Araki 私信)を適応させたものである。
【0070】 生態型コロンビア(Columbia)の種子を4インチの角形鉢に植え、窓用の網で覆
い、明所16時間/暗所8時間、22℃の条件下、週に1回のサブイリゲーショ
ン(subirrigation) により施肥して栽培した。肥料は、5mM KNO3、2.
5mM KPO4(pH5.5)、2mM MgSO4、2mM Ca(NO32 、0.05mM Fe・EDTA、0.07mMホウ酸、0.014mMMnC
2、0.005mM CuSO4、0.001mM ZnSO4、0.0002
mM NaMoO4、および0.01mM NaClから成っていた。植物を鉢
あたりに4本に間引き、数本の束が現れるまで栽培した。植物が形質転換に適す
るようになると、土上の部分を、アグロバクテリウム(Agrobacterium)細胞を含
む浸潤媒体(2.2g/l MS塩、1X B5ビタミン、50g/lスクロー
ス、2.5mM MES、pH5.7、0.044 M ベンジルアミノプリン
、200ml/lシルヴェット(Silwet)L−77TM〔オシ・スペシャルティーズ
社(Osi Specialties, Inc)〕)中に浸漬し、400mmHg(約1インチ)の減
圧下の真空乾燥器内に5分間置いた。迅速に減圧から解放した後、鉢を水切りし
、そしてプラスチックラップで覆ったトレー内に横に置いて24時間湿度を保持
した。次の日に鉢の覆いを取り、直立させた。植物を個別に支持し、そして2週
間後に灌水を徐々に減らして植物を完全乾燥させた。種子を各植物から個別に採
取した。
【0071】 形質転換イベントの選択のために、植物あたりに種子1〜10mgを、10%
漂白液中に7分間、激しく攪拌しながら浸漬して表面滅菌し、次いで滅菌水中で
3回リンスし、そしてアラビドプシス発芽媒体(MS塩、MSビタミン、10%
スクロース、2.5mM 2−〔N−モルホリノ〕エタンスルホン酸〔MES〕
、30mg/lカナマイシン、50mg/lバンコマイシンおよび0.1%バク
ト(Bacto) TMアガー〔ディフコ・ラボラトリーズ(Difco Laboratories, Detroit
, MI)〕)を含むフラスコ内に置いた。連続光内、90rpmで3日間振とうし
た後、種子が発芽し、そして発芽後7および12日の間に、形質転換体を緑色の
幼植物として単離した。非形質転換種子は、小さい淡色の幼植物を発生した。形
質転換体をプレート内の固体媒体(MS塩、B5ビタミン、10%スクロース、
2.5mM MES、15g/lファイタガー(Phytagar)TM〔ジブコBRL、Ga
itersberg, MD〕、30ml/lカナマイシン、50mg/lバンコマイシン)
に移してさらに選択した。1〜2週間後に、真の形質転換体をGA7容器(MS
塩、B5ビタミン、0.3%スクロース、2.5mM MES)に1〜2週間移
し、次いでT1種子を産生するために土壌内に植えた。 C.サザン分析 サザン分析は、特定の遺伝子構築物の不変のコピーを含む一次再生T2アラビ
ドプシス株を特定するために使用した。
【0072】 アラビドプシス葉組織のプールした試料を、液体窒素内で粉末化した。次いで
破砕した組織を3分間、500μl 2X抽出緩衝液(2%CTAB、100m
Mトリス−HCl、pH8.0、20mM EDTA、1.4M NaClおよ
び2% 2−メルカプトエタノール)中、65℃でインキュベーションした。ク
ロロホルム/オクタノール(24:1)の500μlを加え、試料を2分間振と
うし、次いでマイクロ遠心分離機内で14,000xgで回転し、そして上清を
除去した。クロロホルム/オクタノール抽出を繰り返した。沈降緩衝液(1% CTAB、50mMトリス−HCl、pH8.0、10mM EDTA、および
1% 2−メルカプトエタノール)の1mlを上清に加え、次いで室温で60分
間インキュベーションした。DNAをマイクロ遠心分離機で5分間、3500x
gの遠心分離によりペレット化した。ペレットを水切りし、そして200μlの
1.0M NH4 OAc中に再懸濁した。100μlの7.5M NH4 OAc
およびイソプロパノール1mlを加え、試料を氷上で5分間インキュベーション
し、次いで14,000xgで5分間遠心分離した。ペレットを水切りし、そし
て200μl TE中に再懸濁した。100μlの7.5M NH4 OAcおよ
びイソプロパノール1mlを加え、氷上で5分間インキュベーションし、次いで
14,000xgで5分間遠心分離した。ペレットを水切りし、そして70%エ
タノールを用いてリンスし、そしてスピード・ヴァック(Speed Vac 、サヴァン
ト・インスツルメント社(Savant Instrument Inc., Farmingdale, NY) )内で乾
燥した。乾燥したペレットを20μl TE(10mM Tris、1mM E
DTA、pH8.0)中に再懸濁した。
【0073】 サザン分析は、29 ArAct2Af T2株および24 AfAct2A
f T2株について行った。ArAct2Af植物からのDNAの1μgを制限
酵素XbaIを用いて、製造者(ベセスダ・リサーチ・ラボラトリーズ、Gaithe
rsberg, MD)により示唆された条件下で消化し、そしてアガロースゲル電気泳動
により分離し、これは、遺伝子構築物が不変の場合には、GUSコーティング領
域に対して特異性のプローブで放射能標識すると、4.6kbハイブリダイゼー
ション生成物をもたらすはずである。ArGOS2Afコメ植物と同様に、4.
6kb断片は、逆方向の人工MAR、Act2プロモーター、GUSコーディン
グ領域、nos3’UTRおよび正方向の人工MARから成るはずである。DN
Aをサザンの記載(1975,1989) に従ってナイロン膜上にブロットした。放射能標
識したプローブDNAを、60℃に加熱した最少ハイブリダイゼーション緩衝液
(10%ポリエチレングリコール、7%ドデシル硫酸ナトリウム、0.6x S
SC、10mMリン酸ナトリウム、5mM EDTAおよび100mg/ml変
性サケ精子DNA)の50mlを用いてブロット上のゲノムDNAにハイブリダ
イゼーションし、そして変性した放射能標識プローブと混合し、次いで60℃で
一晩ハイブリダイゼーションするためのブロットに添加した。このブロットを6
0℃、0.25X SSCおよび0.2%SDS中で45分間洗浄し、乾燥ブロ
ットし、そして2枚の強化スクリーンを有するXAR−5フィルムに一晩暴露し
た。
【0074】 期待された4.6kbハイブリダイゼーション生成物が、29 ArAct2
Af株の26株で検出された。第二のサザンブロットは、ArAct2Af構築
物のコピー数を決定するために作製した。ArAct2Af DNAを、構築物
をT DNAの右および左境界付近で切断する制限酵素SstIおよびXhoI
を用いて消化した。人工MARおよび左境界からXhoI部位に向かって800
bp下流のDNAに対して特異性のプローブを用いてブロットを放射能標識した
。ArAct2Af構築物の単一コピーは、3種のハイブリダイゼーション生成
物を有するであろう。すなわち左および右境界DNAから成る未知の大きさの2
断片、および境界から内部のDNAである8.9kb断片である。29株中の2
2株は、3種またはこれ以下のハイブリダイゼーション生成物を有し、ArAc
t2Af構築物の単一コピーが存在することを示した。
【0075】 AfAct2Af植物からのDNAを制限酵素XbaIを用いて消化し、これ
は、遺伝子構築物が不変のままであれば、GUSコーティング領域に対して特異
性のプローブで放射能標識すると、5.7kbハイブリダイゼーション生成物を
もたらすはずである。5.7kb断片は、正方向の人工MAR、Act2プロモ
ーター、GUSコーディング領域、nos3’UTRおよび正方向の人工MAR
から成るはずである。これは緑色の蛍光タンパク質コーディング領域およびno
s3’UTRも含む。期待された5.7kbハイブリダイゼーション生成物が、
24 AfAct2Af株の24株すべてで検出された。
【0076】 第二のサザンブロットは、AfAct2Af構築物のコピー数を決定するため
に作製した。AfAct2Af DNAを、構築物をT DNAの右および左境
界付近で切断する制限酵素SstIおよびXhoIを用いて消化した。人工MA
Rおよび左境界からXhoI部位に向かって800bp下流のDNAに対して特
異性のプローブを用いてブロットを放射能標識した。AfAct2Af構築物の
単一コピーは、3種のハイブリダイゼーション生成物を有するであろう。すなわ
ち左および右境界DNAから成る未知の大きさの2断片、および境界から内部の
DNAである8.9kb断片である。24株中の15株は、3種またはこれ以下
のハイブリダイゼーション生成物を有し、AfAct2Af構築物の単一コピー
が存在することを示した。
【0077】 非MAR対照株のActbinもサザン分析で分析した。34 Actbin
T2株からのDNAを、制限酵素PstIを用いて消化し、これは、構築物が
不変のままであれば、GUSコーティング領域に対して特異性のプローブで放射
能標識すると、3.4kbハイブリダイゼーション生成物をもたらすはずである
。3.4kb断片は、Act2プロモーター、GUSコーディング領域、および
nos3’UTRから成るはずである。期待された3.4kbハイブリダイゼー
ション生成物が、34 Actbin株の30株で検出された。第二のサザン分
析をActbin構築物のコピー数を決定するために行った。Actbin株か
らのDNAを、構築物をT DNAの右および左境界付近で切断する制限酵素S
stIおよびXhoIを用いて消化した。3’UTRおよび左境界からXhoI
部位に向かって800bp下流のDNAに対して特異性のプローブを用いてブロ
ットを放射能標識した。Actbin構築物の単一コピーは、3種のハイブリダ
イゼーション生成物を有するであろう。すなわち左および右境界DNAから成る
未知の大きさの2断片、および境界から内部のDNAである8.2kb断片であ
る。34株中の9株は、3種またはこれ以下のハイブリダイゼーション生成物を
有し、Actbin構築物の単一コピーが存在することを示した。 D.GUS分析 アラビドプシスの栽培のために、T2種子を生体外で、90mg/lカナマイ
シンを含むMS媒体上で発芽させ、そして3週齢のカナマイシン耐性幼植物を採
取した。形質転換イベントあたりに幼植物30個のバッチをGUS分析に使用し
、そして別の幼植物をDNA抽出に使用した。
【0078】 GUS活性の分析のために、葉試料を液体窒素中で粉末化し、そして組織約4
00mlの試料をミクロフュージ管内に入れた。各葉試料からの2個の独立試料
を処理した。組織は、−70℃で貯蔵するかまたは直ちに抽出した。粉末化した
組織を、1%ポリビニルポリピロリドン(緩衝液中で少なくとも1時間水和した
)および20%グリセロールを加えて変性したGUS溶解緩衝液(ジェファーソ
ンら(Jefferson et al., 1987))と混合してGUSを抽出した。氷上で少なくと
も10分間インキュベーションした後、試料を16,000xgで10分間遠心
分離した。上清を回収しそして上記のようにして第二回目の遠心分離を行った。
上清を回収しそしてドライアイス上で冷凍しそして−70℃で貯蔵した。実験は
、上記の緩衝液内で貯蔵した場合に、GUS活性が少なくとも4回の冷凍−解凍
サイクルで安定であることを示した(W.M.エインレー(Ainley)未公開)。G
US活性は、GUS−ライト(Light) TMキット(トロピックス社(Tropix, Inc.,
Bedford, MA))を用いて測定した。未希釈抽出物または蛍光計で測定した蛍光
が範囲内にあるように希釈した抽出物の5ml試料を、GUS−ライトTM反応緩
衝液の195mlに加えた。蛍光は、5秒の経過の後5秒間積算した。タンパク
質は、標準としてヒト血清アルブミンを用いるブラッドフォードにより開発され
たアッセイ(Bradford, 1976)を用いて測定した。GUS活性は、SIGMAから
入手したGUS標準を用いて、実験間で正規化した。標準および植物試料内の植
物タンパク質の量は、同じであった。必要な場合には、非形質転換植物の抽出物
を用いてタンパク質を調整した。
【0079】 図6および7は、GUS分析の結果を報告している。図6は、基礎、非−MA
R構築物(Actbin)または指示した方向(ArAct2AfまたはAf−
Act−Af)にある人工MARにより隣接されている基礎構築物を発現する独
立した形質転換イベントに対して観察された発現を報告している。標準偏差は、
種々の植物から採取した植物間の変動を示す。矢印は、MARの相対方向を示す
【0080】 図7中では、指示された範囲内でGUSを発現する形質転換イベントの割合を
示す。 E.レポーター遺伝子構築物を発現する形質転換植物の特性試験。
【0081】 T2アラビドプシス植物を分析した。挿入コピー数を決定するために、カナマ
イシン耐性の分離に関して植物を評価した。カイ二乗解析で検定して、いくつか
のイベントは、1個または2個の挿入物カテゴリー内に入らなかった。残りの植
物の中で、72%は単一挿入であった。挿入の大部分は導入遺伝子の複数コピー
を有していた。アラビドプシス形質転換イベントは、制御された環境下で生育さ
せたけれども、重複したプレートの間で植物の相対成長にいくらかの偶然的な相
違があった。これらの場合に、イベントは使用しないかまたは再度栽培した。重
複プレートから決定した発現の変動係数は、1〜46%の間に広がり、その89
%は20%以下であった(図6)。
【0082】 一般に、構築物に関して試験したすべてのアラビドプシス形質転換イベントを
一緒に栽培および分析した。植物の生育は制御された環境下であったけれども、
構築物を発現する形質転換イベントの間に観察された相違が、異なる実験の間に
起きた環境の相違によるものである可能性も残る。この可能性を除くために、ア
ラビドプシス形質転換イベントの3組からの最高発現イベント3例を一緒に生育
させて再分析した。この分析は、形質転換イベントの組の間の初期の相違を確認
した。 導入遺伝子発現に対する人工MARの効果の要約 コメとアラビドプシスの両者において、MAR含有構築物を発現する形質転換
イベントの平均発現レベルは、MAR要素を欠くものよりも高いレベルで発現し
た(表3)。アラビドプシスにおいては、試験したMARの方向は、発現のレベ
ルに影響した。GUS遺伝子構築物の両方の側で同じ方向にMARがある構築物
を含む植物は、MARが反対方向に向いている構築物を含む植物よりも高いレベ
ルでGUSを発現した。
【0083】 形質転換イベントのそれぞれの組内で、より高い発現株内の方が、より低い株
内よりも比例的により高い発現レベルのように見える。これを文書化するために
、発現例の上位1/4の発現を比較した(表3)。このデータに基づくと、Af
Act2Af構築物を発現する形質転換イベントの上位1/4は、Actbin
構築物を発現するイベントの上位1/4よりも5.6倍高いレベルでGUSタン
パク質を産生する。コメおよびアラビドプシスの両者において逆方向にある人工
MARは、それぞれの構築物を欠くMARよりも約2倍、発現を増強する。
【0084】
【表5】
【0085】 これまで公開された研究(ホームズ−デーヴィスおよびコマイにより概説(Hol
ms-Davis and Comai, 1998) )は、1例のMARを除いて、今日まで試験された
すべてのMARがレポーター遺伝子の発現を増強することを示している。本研究
は、優先的にMAR内に見いだされる要素を用いて構築したMARが、単子葉お
よび双子葉植物の双方を代表する植物種内で発現を増強できるという最初の報告
である。
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】
【0088】
【表8】
【0089】
【表9】
【0090】
【表10】
【0091】
【表11】
【0092】
【表12】
【0093】
【表13】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 配列番号1の人工MARを構築するための戦略を示す図である。
【図2】 MARダイマーを含むコメ形質転換構築物ArGOS2Afの図式表示である
【図3】 MARを含まない構築物GOS2および人工MARダイマーを含む構築物Ar
GOS2Afを用いた複数のコメ形質転換イベントに対する相対GUS活性を比
較したグラフである。
【図4】 形質転換コメ植物におけるGUSレポーター遺伝子の発現の範囲に対する人工M
ARの効果を示すグラフである。
【図5】 アラビドプシス形質転換構築物ArAct2AfおよびaaaaAfActA
fの図式表示である。ArAct2Afは、レポーター遺伝子に隣接して反対方
向にあるMARダイマーのコピーを含む。AfAct2Afは、レポーター遺伝
子に隣接して同じ方向にあるMARダイマーのコピーを含む。
【図6】 MARを含まない構築物Act2および人工MARダイマーを含む構築物Ar
Act2AfおよびAfAct2Afを用いた複数アラビドプシス形質転換イベ
ントに対する相対GUS活性を比較したグラフである。
【図7】 形質転換アラビドプシス植物におけるGUSレポーター遺伝子の発現の範囲に
対する人工MARの効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アインリー,ダブリユー・マイケル アメリカ合衆国インデイアナ州46032カー メル・クリアウオーターコート1474 (72)発明者 コーウエン,ニール・エム アメリカ合衆国インデイアナ州46077ザイ オンズビル・テイルソンドライブ990 (72)発明者 ウエルター,マリー・イー アメリカ合衆国インデイアナ州46220イン デイアナポリス・ギルフオードアベニユー 5333 (72)発明者 ウースリー,アーロン・テイ アメリカ合衆国インデイアナ州46038フイ シヤーズ・タナードライブ8906 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA17 CA19 CB02 CD03 CD06 CD09 CD10 CD13 CD17 4B024 AA08 CA05 DA01 EA04 4B065 AA88 AB03 BA02 CA23 CA53

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1のbp11から309までを含んでなる単離され
    たDNA分子。
  2. 【請求項2】 5’から3’への方向で、植物細胞内で機能性の転写開始領
    域、転写開始領域と操作的に関連する構造遺伝子、3’非翻訳領域、および該転
    写開始領域に対して5’または該構造遺伝子に対して3’のいずれかに位置する
    配列番号1のbp11から309までを含んでなるマトリックス付着領域を含ん
    でなるDNA構築物。
  3. 【請求項3】 該マトリックス付着領域が、配列番号1のbp11から30
    9までの2個またはそれ以上の縦列コピーを含んでなる、請求項2記載のDNA
    構築物。
  4. 【請求項4】 配列番号1のbp11から309までを含んでなる第一マト
    リックス付着領域が該転写開始領域に対して5’に位置し、そして配列番号1の
    bp11から309までを含んでなる第二マトリックス付着領域が該構造遺伝子
    に対して3’に位置する、請求項2記載のDNA構築物。
  5. 【請求項5】 該マトリックス付着領域のそれぞれが、配列番号1のbp1
    1から309までの2個またはそれ以上の縦列コピーを含んでなる、請求項4記
    載のDNA構築物。
  6. 【請求項6】 細胞中に導入された構造遺伝子の増加した発現を有する組換
    え植物細胞を製造する方法において、再生可能な植物細胞を請求項2のDNA構
    築物を用いて形質転換することを含んでなる方法。
  7. 【請求項7】 該DNA構築物内のマトリックス付着領域が、配列番号1の
    bp11から309までの2個またはそれ以上の縦列コピーを含んでなる、請求
    項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 DNA構築物が、該転写開始領域に対して5’に位置する配
    列番号1のbp11から309までを含んでなる第一マトリックス付着領域、お
    よび該構造遺伝子に対して3’に位置する配列番号1のbp11から309まで
    を含んでなる第二マトリックス付着領域を含む、請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 該第一および第二マトリックス付着領域がそれぞれ配列番号
    1のbp11から309までの2個またはそれ以上の縦列コピーを含んでなる、
    請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 配列番号1のbp11から309までのDNAを含む形質
    転換された植物細胞。
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