JPH08508649A - 遺伝安定化エレメント - Google Patents

遺伝安定化エレメント

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JPH08508649A JP6522764A JP52276494A JPH08508649A JP H08508649 A JPH08508649 A JP H08508649A JP 6522764 A JP6522764 A JP 6522764A JP 52276494 A JP52276494 A JP 52276494A JP H08508649 A JPH08508649 A JP H08508649A
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ディートリッヒ、ポール・シャーツァー
ファン・フリンスフェン、マルティナス・キャリナス・ヨセフ・マリー
ヘレン、ヨハネス・ヤコブス・ルドヘラス
デ・ハース、ヨハネス・マリア
ファン・ドリール、ルーランド
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サンド・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 遺伝子が、植物細胞にとって外来性であり、遺伝子の3'または5'−フランキング領域に、少なくとも一つの安定化DNAセグメントを有するものである、宿主植物細胞を形質転換するための安定化遺伝子。遺伝子は、安定化DNAセグメントを遺伝子の3'−フランキング領域に、第2安定化DNAセグメントを遺伝子の5'−フランキング領域に含み得る。本発明は更に安定化遺伝子を含むベクターおよびトランスジェニック植物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 遺伝安定化エレメント 本発明は、植物分子生物学の分野、特に外来性遺伝子を植物細胞中に移入し、 トランスジェニック植物上の上記遺伝子の安定表現型を与えることに関する。 “トランスジーン(transgene)”または“外来性遺伝子”は、宿主細胞また は宿主植物以外の源から、宿主細胞または宿主植物に移入された遺伝子を意味す るために、当分野で使用されている語である。しかしながら、トランスジーンは 、本明細書において、安定化DNAセグメントを含む1個またはそれ以上のフラ ンキング領域を加える宿主植物または宿主細胞に通常位置できる遺伝子を意味し 得る。従って、宿主植物細胞または宿主植物にとって内在性の遺伝子は、安定化 DNAセグメントを含むフランキング領域で修飾し得、それにより本出願の意味 において内在性遺伝子は外来性遺伝子またはトランスジーンになる。本明細書で 使用の“トランスジーン”および“外来性遺伝子”の語は、同じ意味である。外 来性遺伝子の宿主植物細胞への移入は、当分野で既知の種々の手段により達成で きる。植物のほとんどのクラスは、形質転換および再生され、トランスジーンの 表現型を示す成熟植物を産生する。 トランスジェニック植物を産生する方法は、典型的には、外来性遺伝子を宿主 細胞中に導入するために、個々の細胞、原形質または切除組織の形であり得る植 物細胞を、外来性遺伝子を含むDNAにさらすことを含む。DNAにさらされた 細胞フラクションのみが実際に形質転換される。受容細胞を、次いで、形質転換 体をし、トランスジーンを発現するものを同定し、選択するためにインビトロで 培養する。しばしば、形質転換体を、非形質転換細胞の成育が阻害される条件下 で成育できる能力により簡単に選択できるように、または形質転換体の成育を助 ける選択可能マーカーを外来性DNAと共に導入する。しかしながら、ある場合 には、それらを含む形質転換細胞またはカルスを直接同定することもまた可能で ある。更なる工程は、それから最後に全植物が得られる分化芽、根または胚芽を 産生するための再生技術を含む。このような技術は当業者に既知である。 第一形質転換体は、形質転換工程後に外来性遺伝子を有するものとして、直接 または間接的に最初に観察できる細胞または増殖組織(例えばカルスコロニー) である。最も普通には、外来性遺伝子の保有は、共形質転換選択可能マーカーの 発現として間接的に観察する。ある場合、外来性遺伝子の発現に関する表現型は 、第一形質転換体に観察可能である。抗生物質耐性のような選択可能マーカーが 存在する場合、選択試薬である抗生物質が存在する培地は、耐性表現型を発現す る細胞のみの成育を確実にする。しかしながら、選択がない場合、第一形質転換 体の子孫は、トランジーンに関する表現型を失うことがしばしば観察される。例 えば、第一形質転換体カルスの外植片は、しばしば、連続選択圧力なしでは、外 来性遺伝子の表現型を示さない。更に、全植物が形質転換組織またはカルスから 再生された場合、幾つかの再生植物は、外来性遺伝子の表現型を有せず、同じ現 象が、近親交配形質転換植物の子孫において観察される。このような場合、表現 型の損失が、外来性遺伝子自身の損失によるものものであるか、または外来性遺 伝子を発現する能力の損失によるものであるか否か、確立されていない。表現型 の損失は、機構が何であれ、全ての形質転換効率の段階的な減退をもたらし、即 ち形質転換体の全数が、最初の形質転換体に比べて、経時的に減少する。本発明 は、高い総体的な形質転換効率が得られるように、外来性遺伝子の表現型の損失 に対して形質転換体を安定化する手段を提供する。 真核細胞核および核内の染色質の組織の研究は、DNA組成および、核の組織 化に関係する細胞性DNAの核構成的組成を同定する新規技術を導いている。こ のような研究は、DNAse I消化および2M NaClによる抽出後の構造的組 成を含む複合核マトリックスの存在を証明している(ガッサー、エス・エム(1 988)Architecture of Eukaryotic Genes:Symposium on Chromatin Structu reof Plant Genes,フランクフルト・アム・マイン、西ドイツ、1986年9月 、XIV+518、PVCHパブリッシャーズ;ニューヨーク、461−471頁 参照)。Li−3,5−ジヨードサリチレート(LIS)抽出が、染色体DNA からヒストンを除くという発見は、LIS抽出とエンドヌクレアーゼ消化の組み 合わせにより、核スカホールドを単離することを可能にした。このような方法は 、残存DNAセグメントを核スカホールドに結合したままにする。このようなD NAセ グメントは、スカホールド結合領域(SAR)およびマトリックス関連領域(M AR)と呼ぶ。このようなDNAセグメントは、どのようにして得たかに関係な く、天然のものと機能的に同じであると見なされている。本明細書で使用のMA Rの語は、エンドヌクレアーゼ処理後の核スカホールドまたは核マトリックス調 製物から単離されたDNAセグメントを意味する。 MARは、典型的に核マトリックスまたはスカホールド調製物に可逆的に結合 している。結合は飽和でき、限定された数の特異的部位への結合を示唆する。M ARは、任意のサイズであることができるが、一般に約1kbまたはそれ以下のサ イズであり、一般にATに富む。一定の配列モチーフが、あるMARで観察され ているが、広範囲配列相同性を共有する必要はない。多くのMARは、トポイソ メラーゼII開裂部位コンセンサス配列を有する。 MARは、染色体DNAを核の構造要素に結合させる構造結合点としてインビ ボで機能すると信じられている。染色体構造のモデルは提案されており、その中 でMARの2つの結合の間の染色体領域は、MARの錨点の間にDNAループを 形成する。MAR結合は、近くの遺伝子の転写を、これらの遺伝子を、ポリメラ ーゼ、転写因子、基質等を濃縮し得る核膜孔またはチャンネルの近くに位置させ ることにより促進することが提案されている。同時に、核マトリックスへの投錨 は、別の染色質ループ上の遺伝子の群の分離または単離に働き、境界要素として 活動し、通常位置効果と呼ばれている、一つの錨上の近くの転写単位に影響が限 定される。 MARは、例えば、動物MARを植物に使用した場合、マトリックス結合特性 は減少され得るが、種境界にまたがって機能するように思える。MARおよびD NA複製の間の機能的関係は、メイズDNAのあるマトリックス結合配列が、酵 母のARS(自動増殖配列)として機能し得ることを示した研究においてまた関 連している。 フィーヴァン、エルら(1990)Mol.Cell.Biol.10:2302-2307は、外来性 レポーター遺伝子に並んだMARの存在下または非存在下のレポーター遺伝子発 現の効果を比較している。MAR配列は、ニワトリライソゾーム遺伝子5'フラ ン キング領域から単離し、宿主細胞は線維芽細胞であった。レポーター遺伝子活性 の促進および位置効果(個々のトランスフェクタントの間の個々の発現レベルの 変化)の減少の両方とも、レポーター遺伝子構築物が遺伝子と並んだMARを含 む場合、観察された。MARに帰すことができる境界機能のレビューは、アイゼ ンベルグ、ジェー・シーおよびエルジン、エス・シー・アール(1991)、Tr ends in Genetics 7:335-340により出版されている。著者らは、MARが、遺伝 子をそのエンハンサーとひとまとめにした場合、それらを染色体位置効果から切 り離すことによりエンハンサーの活性を維持するために、隔離物として、および 遺伝子およびエンハンサーの間においた場合、バリアーとして機能することを示 唆する。 高等植物において、MARの存在は、ホール、ジーら、(1991)Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 88:9320-9324に報告されている。タバコMAR(SARSと呼 ぶ)は、3個の根特異的遺伝子のフランキング遺伝子から単離された。核スカホ ールド調製物に結合する能力を基本とするMARの“内在性”検定が記載されて いた。MARを含むDNAフラグメントへの単離スカホールドの結合能力を基本 にした“外来性”検定が記載されていた。エンドウ豆プラストシアニン遺伝子の 下流に位置するスカホールド関連DNA領域は、スラッター、アール・イーら( 1991)、Plant Cell 3:1239-1250により単離され、特徴付された。SARは 、下流反復配列に結合し、AおよびT配列が豊富である配列、幾つかのトポイソ メラーゼII結合部位および幾つかのARS配列を有した。 ブレイン、ピーら、(1992)Plant Cell 4:463-471は、タバコ由来SAR を使用し、フィー−ヴァンら(1990)に記載の実験と同様に、トランスジェ ニック植物においてレポーター遺伝子が並んだ効果を分析した。個々のタバコ形 質転換体間のトランスジーン発現の分散におけるトランスジーンが並んだタバコ SARの効果を示す、定性的に同様な結果が得られた。しかしながら、平均発現 レベルの増加は観察されなかった。分散の減少の効果は、タバコSARの代わり に哺乳類β−グロブリンSARを含む構築物で観察されなかった。現在までの観 察された総ての効果は、単一世代内で起こる現象に関する。 本発明の基本は、外来性遺伝子を共に植物宿主細胞に挿入した場合、細胞の世 代から世代において、またはトランスジェニック植物の世代から世代において、 外来性遺伝子を安定化させる、ある安定化DNAセグメントにの存在を提供する 。外来性遺伝子の表現型(“トランスジーン表現型”)が、一つの世代から次世 代へ、安定化DNAが存在しないもので観察されるよりも高い頻度で維持される 場場合、安定化は起こっている。トランスジーン表現型の損失が、第一形質転換 体の数と比較した場合、最も明白であるため、安定化は、第一形質転換体と比較 した場合、1またはそれ以上の世代にわたるトランスジーン表現型の損失の頻度 としてまた定義される。 安定化DNAセグメントは、当分野で既知の核マトリックスまたはスカホール ドとの結合測定により同定されるMARおよびSARセグメントを含むが、これ に限定されない。安定化DNAセグメントは、ある反復配列、遺伝子座活性化領 域(LAR)としてまた既知である、遺伝子座制御領域(LCR)およびDNA se過敏領域(HR)のようなある他の配列を含む。 結合検定なしで、好適な安定化DNAセグメント候補は、1またはそれ以上の トポイソメラーゼII結合部位、DNAseへの過敏、高いA&T含量およびARS コンセンサス配列を有するような種々の構造特性により同定できる。安定化DN Aセグメントは、1個またはそれ以上のこれらの構造特性を有するが、1個また はそれ以上のそのような特性の欠如は、セグメントを安定化機能を有するものか ら除くものではない。 機能試験は、ベクター上の隣接した遺伝子を個々の発現単位に分けるために、 安定化DNAセグメントの特性を利用するものを本明細書に記載する。安定化D NAセグメントは、ベクター上に縦に並んだ2つの遺伝子または転写単位の間を 妨害し、本明細書に記載のように、遺伝子の間の安定化DNAセグメントの欠如 により発生する下流遺伝子の発現抑制を有効に妨げる。 本明細書には、また、多くの世代にわたるトランスジーン表現型の損失は、ト ランスジーンではなく、むしろトランスジーンの発現の能力の損失によるもので あることを示すデータを記載する。本明細書に記載の実験は、外来性遺伝子をフ ランキング安定化DNAセグメントと共に提供することにより、多くの細胞世代 にわたる発現の安定化を示す。 従って、本発明は、トランシジーンの3'−および5'−フランキング領域の一 方または両方に安定化DNAセグメントを提供することにより、多くの細胞世代 にわたる安定なトランスジーン発現の達成のためのベクターを提供する。本発明 は、外来性遺伝子間に安定化DNAセグメントを提供することにより、同じベク ター上の少なくとも2個の外来性遺伝子の個々の発現を達成するためのベクター をまた含む。 本発明の一部として、植物細胞内に外来性遺伝子のフランキング領域に存在す る少なくとも一つの安定化DNAセグメントを有するベクターを挿入することに より、外来性遺伝子の表現型の安定性を促進するために、外来性遺伝子で植物を 形質転換する方法をまた含む。好ましい態様において、ベクターは、安定化DN Aエレメントの間に外来性遺伝子が位置するように、1個以上の安定化DNAセ グメントを有する。 本発明は、関連する実施例、図面および配列同定と結び付けて、以下の記載に より更に明白になるであろう。 図1は、実施例2に記載のプラスミドpZO1071およびpZO1051の 図である。 図2は、実施例9に記載のように、核マトリックス結合検定の電気泳動後のD NAのオートラジオグラフである。 図3は、MAR DNAの量を増加させるに連れて、核マトリックスへのMA Rの結合の飽和を示すグラフである。実施例9参照。 図4は、競合物質MAR DNAを添加するに連れて、トマト核マトリックス へのトマトMARの結合の競合を示すグラフである。各々の試験は、検定当たり 、100ng標識トマトMARに対応する。 pBR322ベクターフラグメント ショウジョウバエヒストンMAR ラットGDH5'MAR 相同性トマトMAR 図5は、大腸菌(E.coli)DNAの存在下および非存在下での核マトリックス および核殻調製物へのMARの結合を示す電気泳動ゲルのオートラジオグラフで ある。実施例9参照。 図6は、CaMN35Sプロモーターにより制御されたTSWV核タンパク質 遺伝子を有するT−DNAベクター、pZU043Aの図である。実施例15参 照。 図7は、実施例15に記載のような、種々の形質転換系におけるTSWV D NAの存在を示すサザンブロットのオートラジオグラフである。 図8は、実施例17に記載のような、種々のMARセグメントを有するT−D NAベクターの図である。 配列番号1は、表1Aに記載のMRS5のヌクレオチド配列を示す。 配列番号2は、表1Bに記載のMRS4のヌクレオチド配列を示す。 配列番号3は、表1Cに記載のMRS3の部分的ヌクレオチド配列を示す。 配列番号4は、表5Aに記載のMAR1のヌクレオチド配列を示す。 配列番号5は、表5Bに記載のMAR2のヌクレオチド配列を示す。 配列番号6は、表5Cに記載の大豆スモールヒートショック遺伝子(MAR3 )由来のSARLa領域のヌクレオチド配列を示す。 配列番号7は、プライマー1929ECORのヌクレオチド配列を示す。 配列番号8は、プライマー1929ECOUのヌクレオチド配列を示す。 本明細書で使用の“安定化”は、本発明の“安定化外来性遺伝子”を有する形 質転換体と、制御外来性遺伝子を有するものと比較した場合、外来性遺伝子の表 現型の保持を、植物細胞および/または植物の1またはそれ以上の世代にわたっ て、増加させることを意味する。比較は、全細胞増殖について補正した後の、一 定時間における外来性遺伝子の表現型(“トランスジーン表現型”)を有する形 質転換体の数とその後のトランスジーン表現型を有する形質転換体の数の間で行 う。従って、(付随して影響を与え得るが)測定すべき定量的発現レベルではな く、個々の細胞系および/または第一形質転換体の植物子孫のトランスジーン表 現型そ れ自身の保持率である。 安定化外来性遺伝子は、1個または好ましくはそれ以上の安定化DNAエレメ ントをその3'−および5'−フランキング領域に有する外来性遺伝子である。1 個以上の外来性遺伝子を宿主植物に挿入すべき場合、安定化DNAエレメントは 、全遺伝子が一対の安定化DNAセグメントにより並ばされ、安定化されている か、個々に並び得るか、1個の遺伝子は並ぶことができるが、他は並ばないまま であるように提供することができる。後者の場合、並んでいない遺伝子は並んで いる遺伝子より安定性が少ない場合があり、例えば、並んでいない遺伝子が最初 の形質転換体選択のマーカーとしてのみ有用であるが、全植物には影響がない場 合、望ましいことがある。 安定化DNAセグメントは、MAR、SAR、LCRまたはLAR、前述のよ うなHR等、前述のような反復エレメントならびに構造および機能的特性を共有 する他のDNAセグメントを含む。ある安定化DNAセグメントは、単一ベクタ ー内で縦に並んでいる2個の遺伝子の間に位置する場合、安定化DNAセグメン トが存在しない場合に観察されるよりも、下流遺伝子は上流遺伝子の発現の影響 を受けないように、遮蔽効果をまた及ぼす。MRSエレメントの遮蔽効果の証明 は、本明細書に示され、安定化DNAセグメントを認識する手段を提供する。安 定化DNAを認識する他の手段は、当分野で既知の種々のマトリックス結合およ びスカホールド結合検定を含む。安定化DNAエレメントは、任意の真核または 原核細胞型から得ることができる。好ましい源は、動物または植物源の真核細胞 型であり、最も好ましくは安定化DNAセグメントは、DNAセグメントが宿主 細胞に内在性であり得るように、宿主細胞と適合性である。安定化DNAセグメ ントは、効力および特異性の範囲を表示する。任意の検出可能レベルの安定化が 有効であり、それにより十分な実行物を発見するための多くの形質転換体のスク リーニングおよび評価の必要性を減少する。 宿主植物中に発見される、または通常発見されない任意の遺伝子または宿主植 物に全く発見されない任意の遺伝子を、外来性遺伝子として働かせ得る。別の表 現型を提供するために十分に修飾した宿主細胞の遺伝子を、外来性遺伝子として 提供する。例えば、植物のトランスジーン表現型が野生型と異なるように、タイ ミング、組織特異性、発現レベル、誘発または他の遺伝子制御の態様を変えるよ うに、異なったプロモーターと共に提供された宿主植物の遺伝子は、本定義下で は外来性である。宿主植物の寄生虫または病原体の遺伝子または宿主細胞にとっ て病原でない他の源由来の遺伝子もまた外来性遺伝子である。 本明細書でトランスジーン表現型とまた呼ぶ外来性遺伝子に関する表現型は、 外来性遺伝子によりトランスジェニック植物または宿主植物細胞に寄与された任 意の特性または特徴である。表現型は物理的または農業的試験で、外来性遺伝子 によりコード化されるタンパク質またはRNAの測定できる量に及ぶことができ る。殆どの場合、1個以上の表現型が与えられた外来性遺伝子として検出できる 。例えば、外来性遺伝子がバシラス・スリンゲンシス(Bacillus thuringiensis )毒素のような殺虫タンパク質をコードする場合、表現型は植物組織中へのタン パク質の存在およびある昆虫に対する耐性を含む。外来性遺伝子が植物ウィルス に対するアンチセンスRNAをコードする場合、表現型は植物組織中へのRNA の存在およびあるウィルスに対する耐性を含む。ある場合、1個またはそれ以上 の外来性遺伝子を、測定が困難な表現型と組み合わさった容易に測定できる表現 型を提供するために、単一安定化遺伝子カセット中に挿入し得る。例は、真菌耐 性遺伝子と組み合わさったカナマイシン耐性である。従って、外来性遺伝子に関 する表現型は、組み合わさった外来性遺伝子の表現型を含む。 外来性遺伝子およびそれに関連する表現型の例は: a)ウィルス耐性を付与するため、または宿主植物の内在性遺伝子の発現を調節 するためのアンチセンスRNA; b)ウィルス耐性を付与するためのウィルスコートタンパク質および/またはR NAもしくは他のウィルスまたは植物遺伝子; c)あるいは、傷誘発遺伝子により付与される真菌耐性; d)殺虫毒素または他のタンパク質により付与される昆虫耐性; e)色素産生に影響を与える遺伝子により付与される花の色または花の配色; f)収穫改善; g)日照り耐性; h)自家不和合成; i)雄性不稔性; j)遅延または加速された成熟; k)例えば治療的に有用なタンパク質をコードする哺乳類遺伝子により付与され るタンパク質合成; l)アミノ酸バランスに影響を及ぼすように修飾した種子貯蔵タンパク質遺伝子 により付与される改善された栄養バランス; m)種々の除草剤耐性機構により付与される、除草剤耐性; n)硝酸塩耐性; o)植物形態、例えば植物の成育に向かう植物源を最小にする小型変種遺伝子; p)糖、澱粉、複合炭水化物、油、アルカロイド、ガム等のような有用な植物生 産物の製造を増加または変化させる代謝置換: を含むが、これに限定されない。 植物内に挿入するのに有用な外来性遺伝子の他の種類は、本発明の分野の当業 者に既知であろう。 安定化外来性遺伝子を含む形質転換体の構築は、DNA操作の標準的技術によ り容易に達成できる。安定化DNAセグメントは、プロモーター配列の上流の5 '−フランキング領域、またはもし存在するのであればポリアデニル化信号配列 の下流に位置し得またはし得ない3'−フランキング領域に挿入できる。外来性 遺伝子のいずれかの末端から安定化DNAセグメントへの正確な距離は重要では ない。しかしながら、もし構築物がアグロバクテリウム・ツメファシエンスのT −DNA境界を含めば、安定化DNAセグメントはT−DNA境界の間になるよ うに挿入すべきであり、安定化DNAセグメントの統合を確実にする。1個また はそれ以上の安定化DNAエレメントの効果は、隣かまたは近接して位置する遺 伝子を安定化する。従って、好ましい構築物は、安定化DNAエレメントを、そ の発現を安定化すべき遺伝子のみに並ぶように位置する。安定化DNAセグメン トはその末端またはその近くに制限部位を有する必要はないが、ベクター上の所 望の部位への安定化DNAセグメントの挿入を容易にするために、例えばオリゴ ヌクレオチドリンカー、またはポリメラーゼ連鎖反応のプライマーのライゲーシ ョンに使用する末端は、制限部位配列を含むように修飾することは当業者には重 要なことである。安定化すべき遺伝子の位置に関連した安定化DNAセグメント の位置は、安定化機能にとっては重要な因子ではない。与えられた遺伝子に並ん でいる安定化DNAエレメントは、同一であることも、同じ源生物から得られた ものであることも必要でははない。安定化DNAエレメントは外来性である必要 はないが、宿主生物から得られたものと変えることができる。動物MARおよび SAR配列およびその植物の対応物に表面上の類似性があるが、植物は安定化D NAエレメントの好ましい源であり、最も好ましくは、宿主植物種か非常に近い 種の植物である。 安定化DNAセグメントは、種々の方法で単離できる。第一に、任意の安定化 遺伝子の3'または5'フランキング領域を分析するのは可能であるが、好ましく はコード化領域のいずれかの端の約500kbp内に位置するフランキング領域に 限定されない。候補物は、DNAse過敏、トポイソメラーゼII結合部位、マトリ ックスまたはスカホールド調製物への結合能等のような基準により同定可能であ る。別法は、安定化遺伝子のフラグメントを単にクローン化し、次いでDNAse 過敏、位置制御領域、マトリックス結合、スカホールド結合等の特性を示すフラ グメントを選択する。更に別の方法は、植物核の単離、LISと共に核を抽出、 次いで例えば制限エンドヌクレアーゼを含むエンドヌクレアーゼで処理し、結合 またはスカホールドの結合を残すDNAを、フェノール抽出により抽出し、得ら れたMARをクローン化する。他の方法は、植物核マトリックスまたはスカホー ルドを単離し、次いで好ましくは約0.1−1.0kbのサイズのDNAフラグメン トを、マトリックスまたはスカホールドに結合する能力についてスクリーニング する。非常に強く結合できるものを次いでクローン化する。上記の方法の変法と して、例えばトリから単離した位置制御領域(LCR)を、LCR結合タンパク 質を単離するのに使用する。LCRタンパク質をコード化する遺伝子を、次いで クローン化し、好適な系で発現させ、タンパク質に結合能力を示す植物DNAセ グメント を同定するのに使用可能な十分な量産生させる。候補安定化DNAセグメントが クローン化させる総ての例において、多くの細胞世代にわたりトランスジーンを 安定化する能力は、好適なトランスジェニック宿主におけるマーカートランスジ ーンの使用により試験可能である。試験宿主植物は、好ましくは安定化DNAセ グメントの非存在下では安定化発現の低い頻度を示す。例えば、レタスは、安定 化DNAセグメントで形質転換しない場合、第一形質転換体の約15%の安定発 現頻度を示す。 形質転換は、当分野で既知の任意の方法で行うことができる。これらは、所望 によりDNAの細胞透過性を増加させるために、化学的または物理的試薬の助け を受けて、例えばポリエチレングリコール、デキストランスルフェート、エレク トロポレーションによる処理およびDNA被覆粒子の弾道移植をして、DNAを 全細胞、組織または原形質に直接移入する。形質転換は、またアグロバクテリウ ム(Agrobacterium)株、特にアグロバクテリウム・ツメファシエンス(A.tumef aciens)およびアグロバクテリウム・リゾジェネス(A.rhizogenes)、およびま た、アグロバクテリア(Agrobacteria)の癌誘発プラスミドのT−DNA部分を 含む種々の遺伝子工学により形質転換したプラスミドにより媒介される。T−D NA境界は、他の形質転換構築物に包含することができ、T−DNA境界エレメ ントの間の安定化外来性遺伝子の組み込みを促進する。DNAの細胞への挿入を 行う他の手段は、ウィルスベクターおよびアグロインフェクションを含む。 形質転換に好適なDNA構築物は、少なくとも1個の安定化DNAセグメント に並んだ移入されるべき最小の外来性遺伝子(プロモーターおよびコード化配列 )を含むが、他のエレメントも包含できる。安定化外来性遺伝子は、T−DNA 境界に並んだベクター内にマーカー遺伝子と組み合わせて導入でき、総て当業者 に既知の方法に従う。構築物の選択は、取り入れられる形質転換体の方法により 影響を受けるであろう。例えば、弾道形質転換が所望である場合、ベクターの使 用は不必要であるが、一方(安定化DNAセグメントに加えて)フランキングT −DNA境界が、トランスジーンのゲノム同化の促進の手段として所望であり得 る。 植物形質転換に好適なベクターの例は、pCGN1547、pART27、p OCA18、pCV001、pCV002、MON200、pGV3850、p GV260、pGPTVベクター、およびMini−Tiプラスミドを含むがこれに限 定されない。上記および本発明に使用するのに好適な他ベクターを記載している 参考文献は、(Mini−Ti)フラモンド・デ・エー・ジェー(1983年5月)Bi o/Technology)262−269頁;(pCV001/pCV002)コンツ・シ ーおよびシェル・ジェー(1986)Mol.Gen.genet.、204:383−396 ;クリー・エイチ・ジェーら(1985)Bio/Technology)3:637−642 ;(pCGN1547)マックブライド・ケー・イーおよびサマーフェルト・ケ ー・アール(1990)Plant Mol.Biol.、14:269−276;ヘーケマ・ エーら(1985)Plant Mol.Biol.、5:85−89;(pGV3850)ツ ァムブリスキー・ピーら(1983)EMBO J.、2:2143−2150;(p OCA18)オルスツェウスキー・エヌ・イーら(1988)Nucl.Acids Res. 、16(22):10765−10782;(pART27)グラーベ・エー・ ピー(1992)Plant Mol.Biol.、20:1203−1207;(pGV26 0)デブラーレ・アールら(1985)Nucl.Acids Res.、13:4777;( pGPTVベクター)ベッカー・ディーら(1992)Plant Mol.Biol.、20 :1195−1197;(pGAベクター)アン・ジーら(1985)EMBO J. 、4(2):277−284;(チャプターA2およびA3の一般のバイナリー ベクターおよび一般の共同統合ベクター)Plant Mol.Biol.Manual、グレビンお よびシルペロート編集、クルーワー・アカデミック・パブリッシャーズ(Kluwer Academic Publishers)(1988)をまた含む。 実質的に農業的または園芸的に価値のある総ての植物は、形質転換可能であり 、再生可能であることが知られている。技術は、当業者に理解されているように 、個々の種の詳細により変化する。与えられた植物種に使用するために適用可能 な形質転換法の性質は、任意の与えられた例で使用できる再生プロトコールの型 に影響し得る。例えば、再生が原形質から得ることができない場合、形質転換法 は全細胞または組織に適用できなければならない。植物種がアグロバクテリウム を使用した形質転換が難しい場合、別の弾道形質転換が好ましい。総てのこのよ うな考察は、当業者に既知のものある。 本発明の使用に適した植物は、ソラナセアエ(Solanaceae)、アポシナセアエ (Apocynaceae)、ケノディアセアエ(Chenodiaceae)、ポリゴナセアエ(Polyg onaceae)、ボラジナセアエ(Boraginaceae)、コンポシタエ(Compositae)、 ルビアセアエ(Rubiaceae)、スクロフラリアセアエ(Scrophulariaceae)、カ プリフォリアセアエ(Caprifoliaceae)、レグミノサエ(Leguminosae)、アラ ッカエ(Araccae)、モラセアエ(Moraceae)、ユーフォルビアセアエ(Euphorb iaceae)、ブラッシカセアエ(Brassicaceae)、プリムラセアエ(Plimulaceae )、ビオラセアエ(Violaceae)、プロツラセアエ(Plotulaceae)およびロサセ アエ(Rosaceae)の仲間を含むがこれに限定されない。加えて、以下の群の植物 が本発明の使用に好適である:ポリポディアセアエ(polypodiaceae)、アンベ リフェラエ(umbelliferae)、リリアッカエ(liliaccae)、クルシフェレアエ (crucifereae)、グラミネアエ(gramineae)、ゲラナセアエ(geranaceae)、 ラヌンクルセアエ(ranunculceae)、ベゴニアセアエ(begoniaceae)、ラビア タエ(labiatae)、カリオフィラセアエ(caryophyllaceae)、バルサミナセア エ(balsaminaceae)、パピリオナセアエ(papilionaceae)、ゲスネリアセアエ (gesneriaceae)、ビオラセアエ(violaceae)、アラリアセアエ(araliaceae )および一般的にシダ、ニンジン、リーキ、アスプレニウム(asplenium)、ラ ディッシュ、セロリ、玉ねぎ、ウイキョウ、小麦、ライムギ、大麦、トウモロコ シ(メイズ)、大豆、オートムギ、米、ゼラニウム、スミレ、アネモネ、鑑賞用 アスパラガス、ベゴニア、イラクサ、ヒエンソウ、カーネーション、ナデシコ、 ビジー・リジー(Busy Lizzy)、ハウチワマメ、キンポウゲ(crowflower)、セ ージ、ホタルブクロ、ソープ・ハーブおよびパナックス・チョウセンニンジン: として既知の植物。具体的な記載は、以下の植物:トマト、メロン、スイカ、ト ウガラシ、レタス、マメ、種なし植物を含むブラシカ、キャベツ、ブロッコリー 、カリフラワー、ヒマワリ、サトウダイコン、スミレ、ベゴニア、ペラゴニウム ・ペルタトゥム、ペラゴニウム・ホルトルム、トウモロコシ(メイズ)、スウィ ート・コーン、シクラメンおよびホウセンカについてまた行う。 実施例1:メイズ反復配列(MRS)の単離 ゼア・メイズ・エル(A3780)ゲノムDNAのライブラリーを、ゲノムD N AをEcoRI+HindIIIで制限し、得られたフラグメントを0.6%低融点アガ ロースで分離し、1から3kbのサイズのフラグメントを含む領域を切除し、希釈 し、EcoRI+HindIII切断pTZ19Rに融合およびライゲーションすること によりpTZ19R(ファルマシア)中に構築し、大腸菌(E.coli)C600細 胞に形質転換する。特記しない限り、プラスミドDNAのクローニングおよび調 製法は、本質的に記載されたもの(マニアティスら(1982)Molecular Clon ing、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー)である。一般に、総て のクローニングは低融点アガロースから除いたもので行う。本ラボラトリー由来 の個々のコロニーをマイクロタイター皿の個々のウェルで成育させる。本ライブ ラリーの反復配列をスクリーニングするために、各々のウェル由来の細胞を、ド ット−ブロット装置を使用してニトロセルロースフィルターに移し、希釈NaO Hを使用してその上に融解し、洗浄し、次いでフィルターを乾燥し、焼く。フィ ルターをニックトランスレーションにより、メイズゲノムDNA標識とハブリダ イズする。クローン化反復DNAに対応するコロニーのみがこれらの条件下で強 い信号を発する。約20個のコロニーを更にDNA調製、制限部位地図作成およ びサザンブロットにより分析する。6個を更なる試験のために選択し、その挿入 物をMRS1、MRS2、MRS3、MRS4、MRS5およびMRS6と名付 ける。メイズ挿入物は、そのHindIII部位で切断し、T4 DNAポリメラーゼ 処理により末端を平滑にし、次いでEcoRIリンカーをT4 DNAリガーゼを 使用してライゲートする。過剰のリンカーをEcoRIとの処理により除去し、そ れはまた各々のフラグメントをプラスミドベクターから遊離させる。各々のフラ グメントを低融点アガロースから除去し、pZO1071にライゲートし(実施 例2)、それをEcoRIで切断し、ウシ腸アルカリホスファターゼ(CAP)で 処理し、低融点アガロースから除去する(図1参照)。一般に、pZO1071 中の各々の挿入物の一つの配向のみが回収される。EcoRI切断+CAP処理p ZO1051のクローニングのために、各々のフラグメントを対応するpZO1 071の挿入物からEcoRIによる制限により除去する。この場合、MR3、4 および5の各々の2つの可能性のある配向(“a”および“b”と命名)を回収 することに努力する。 MRS5の配列は表1A(配列番号1)に記載する。表1BはMRS4(配列番 号2)の配列および表1CはMRS3(配列番号3)の部分的配列を記載する。 実施例2:pZO1051およびpZO1071の構築 pUC19(ヤーニッシューペロン・シーら(1985)Gene、33:103 −119)のEcoO1091部位を、BglIIリンカーで満たし、ライゲーション することによりBglII部位に代え、pZO919を得る。NPT II遺伝子カセット をpZO919をBglIIおよびCAPで処理することにより集め、それを35S プロモーター(AluIからDdeI、フランク・エーら(1980)Cell、21: 285−294)、メイズAdhISイントロン2(フリーリング・エムおよびベ ネット・ディー・シー(1985)Ann.Rev.Genet.、19:297−323)、 TN−5ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(ベック・イーら(19 82)Gene、19:327−336)およびNOSターミネーター(ベバン・エ ムら(1983)Nucl.Acids Res.、11:369−385)から成るBglIIフ ラグメントに平滑な0.25kb平滑を含有する1.7kb BglIIからSmaIフラグ メントにライゲートする。プラスミドpZO921は、NOSターミネーターが 多重クローニング部位のEcoRI部位に最も近接したpZO921中の本カセッ トの特異的配向から成る。β−グルクロニダーゼ(GUS)カセットは35Sプ ロモーター(DdeIからDdeI)フランクら、同書)、メイズAdh1Sイントロン 6(フリーリングおよびベネット、同書)、GUS遺伝子(ジェファーソン・ア ール・エーら(1986)Proc.Natl.Acad.Sci.、83:8447−8451) およびNOSターミネーターから成る。GUSカセットを、次いで3.1kbEco RIからHindIIIフラグメントとして、EcoRI+HindIII切断pZO921 に挿入し、pZO1051を構築する(図1参照)。 pZO919の多重クローニング部位の配向をそのPvuIIフラグメントを、p UC18の対応するPvuIIフラグメント(約300bp)で置き換えることにより 逆転させ、pZO930を構築する。GUSカセットを、次いで、EcoRIか らHindIIIフラグメントとして挿入し、pZO1068を構築する。最後に、p Z0921由来のNPT IIカセットを1.9kbBamHIからBglHI破片として、 pZO1068のBglII部位にクローン化する。35SプロモーターがHindIII 部位に最も近いNPT IIカセットの配向をpZO1071と名付ける(図1参照) 。 実施例3:一時的検定 メイズ・ブラック・メキシカン・スイート(BMS)浮遊細胞およびタバコ浮 遊細胞の原形質の調製およびエレクトロポレーションを本質的に記載のように行 う(フロムら(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、82:5824−5828 )。エレクトロポレーションした原形質を、暗闇で1から2日培養し、次いで本 質的に記載のように(ジェファーソン・アール・エー(1987)Plant Mol.Bi ol.Rep.、5:387−405)β−グルクロニダーゼ検定を行う。 表2は、エレクトロポレーションしたBMS原形質の一時的検定の結果を示す 。pZO1071のGUS活性を1.00とする。結果は、pZO1051また はpZO1071のいずれかのEcoRI部位にクローン化した各々のMRSにつ いて得る。BMS原形質にエレクトロポレーションした場合、pZO1051は pZO1071のGUC活性の約20%しか有しない。(逆に、NPT II活性を測 定した場合、pZO1071はpZO1051より幾分少ない活性を有する、デ ータは示していない)。従って、転写の方向の下流にある遺伝子は、減少された 発現を示す。上流遺伝子は、他のカセットが同じプラスミドに存在しない場合に 見られたのと変わらない活性を示す。各々のMRSはその能力を測定し、本発明 を際立たせる。MRS総てがそれ自身GUS発現に強い効果を有しないが、pZ O1071にクローン化した場合の結果に見られるように、MRS3、4および 5は各々pZO1051のGUSカセットの活性を、その最大レベルに保存する ある能力がある。 実施例4: 更なる実験において、タバコ原形質へのプラスミドのエレクトロポレーション の結果が得られる。GUSカセットに関連するMRSの配向の効果をまた試験す る。表3は、pZO1051由来のGUS活性がタバコ原形質中のpZO107 1と比較して多く減少しており、MRS3、MRS4およびMRS5が本発明を 救済でき、MRS4およびMRS3の適度の好ましい配向があり得ることを示す 。MRS3において、天然EcoRI部位がプロモーターに近い場合、(a)配向 が起こる。MRS4において、天然HindIII部位がプロモーターに近い場合、( a)配向が起こる。MRS5において、HindIII部位がプロモーターに近い場合 、(a)配向が起こる。 実施例5:MRS5のサブクローンの活性 pZO1051中のGUS遺伝子を隔離するための能力を残しているMRS内 の領域があるか否かを発見するために、下記表4に制限地図を記載するようなM RS5の3個のフラグメントの末端をEcoRI部位に代え、これらのpZO10 51のEcoRI部位へのクローニングを可能にした。各々の配向は各々のフラグ メントに対して回復している。配向はpZO1464およびpZO1465に対 応する。BMSおよび表4のタバコ原形質の一時的検定の結果は、少なくともM RS5の場合、各々のフラグメントが隔離能力の一部のみを残していることを明 白に示唆する。A配向は、MRS5(a)について実施例4で記載したのと同じ である。 実施例6:安定カルス培養の結果 プラスミドpZO1071、pZO1051、pZO1442、pZO144 3およびpZO1464を、フィルターに置いたBMS原形質内にエレクトロポ レーションし、次いで好適なフィーダー細胞の層およびカナマイシン75mg/L を含む寒天上で培養する。抽出物は、各々の構築物について約20個のカナマイ シン耐性カルスから調製する。各々のカルスが真性形質転換体であることを決定 するために、NPT II活性をELISA(5プライム、3プライム・インコーポレ イテッド)により確認する。GUS活性を、分光光学的に測定し、全タンパク質 について正常化する。 GUS発現カルスの頻度は、MRS3、4または5を含むこれらの構築物につ いて最も高くなければならず、GUS活性のレベルは、より均一であることが発 見される。 GUS発現カルスを、数カ月カナマシン含有培地上で維持し、経時的にGUS 活性を測定する。pZO1051またはpZO1071で形質転換した個々のカ ルスは、GUS発現を失ったことが発見され、このようなカルスのフラクション は、数カ月にわたって増加することが分かる。しかしながら、[一個またはそれ 以上の]pZO1442、pZO1443およびpZO1464の形質転換体は 、非常に高い頻度でGUS活性を維持することが分かる。 従って、一時的検定において本質的に“境界”特性を有することが本来同定さ れていたこれらのMRSは、安定化形質転換体で安定化DNAセグメントとして また行動することが分かった。 実施例7:子孫の安定化 メイズ細胞系を細胞系に依存してエレクトロポレーションまたは弾道法で形質 転換する以外、実施例6と同様の実験を行う。選択培地で成育させた後回収した 安定カルスを新芽発芽に好適な再生培地に移し、新芽を発根培地に移し、最後に 成熟植物に成長した植物を得、GUSおよびNPT II発現により特徴付けられ、他 と交配または近親交配する。得られる最初の子孫は、またトランスジーン発現に より特徴付する。トランスジーンの発現および遺伝力は、連続した世代に続く。 あるMRS含有プラスミド由来のこれらの形質転換体の群は、pZO1051 またはpZO1071と比較した場合、GUS遺伝子の発現の、特に世代にわた る改善された安定性を示すことが分かる。 実施例8:マトリックス関連領域(MARS)の配列決定、クローニングおよ び一時的検定 2個のフラグメント、MAR1(メイズ0.8kbATに富む領域)およびMA R2(メイズARS3を伴う1.25kb領域)は、本来アール・ベーラニら(1 988 Plant Mol.Biol.、11:161−172)によりクローン化された5k bメイズEcoRIフラグメント内に発見され、核マトリックス結合活性を有する 。MAR 1フラグメントの配列は表5A(配列番号4)に示し、先に配列決定されていな いMAR2の部分は、公開されているARS2と呼ぶMAR2の部分(ベーラニ ら 1988 Plant Molecular Biology、11:173−182)と一緒に表 5B(配列番号5)に示す。加えて、大豆スモールヒートショック遺伝子(MA R3)由来の領域SARL由来の配列(大豆HSP17.6 0.4kbSARL) を表5C(配列番号6)に示す。(シェーフルら、Transgenic Res.、2、93 −100(1993))。フラグメントは、標準ジデオキシ法により配列決定す る。 標準クローニング法を、遺伝子活性に対するプラスミドを構築するために使用 する。MAR1は、pZMA321から、EcoRI−HindIIIフラグメンとして pT7T3−18U(ファルマシア)にサブクローン化され、pZO1927を 形成する。MAR2は、pZMA321から、HindIIIフラグメントとしてpT 7T3−18Uにサブクローン化され、PZO1929を形成する。本来HpaII −EcoRIフラグメントであるMAR3のHpaII末端は、pSVB20−SARL 中のEcoRIに既に代えられている(シェーフル、前掲)。EcoRI部位への クローニングのために、pZO1927は、HindIIIで切断し、T4 DNAポ リメラーゼIで処理し、次いでEcoRIリンカー(NEB)をライゲーションに より加え、続いてEcoRIで制限する。MAR2のHindIII末端をpZO102 9を鋳型として、M13R側にプライマー“1929ECOR”TGAGGAA TTCGCGGTCTATCCCCCGCACG、配列番号7を使用して、M1 3U側に“1929ECOU”GTCGGAATTCAAGTTCCACAAC TGAGACAAG、配列番号8を使用したPCR、続いてEcoRIでの制限に より代える。MAR3はEcoRIでの制限に続いて直接EcoRI部位にクローン 化する。HindIII部位へのクローニングのために、pZO1927およびpSV B20−SARLをEcoRIで切断し、T4 DNAポリメラーゼIで処理し、 HindIIIリンカーをライゲーションし、続いてHindIIIで制限する。MAR2を 、HindIIIでの制限に続き、直接HindIII部位にクローン化する。 プラスミドpZO1071およびpZO1051は、実施例2に従って構築し 、各々のMARフラグメントをEcoRI部位にクローン化する。これらのプラス ミ ドを実施例2に従って構築する。MARのEcoRIでの一つの配向に対して、2 個目のコピーをHindIII部位にまたクローン化し、GUSカセットがMARの対 により結合しているプラスミドを得る。 メイズ・ブラック・メキシカン・スイート(BMS)浮遊細胞の調製およびエ レクトロポレーションは実施例3に記載の通りである。表6は、エレクトロポレ ーションしたBMS原形質の一時的検定の数の平均結果を示す。pZO1071 のGUS活性を1.00とする。結果は、pZO1071またはpZO1051 のいずれかのEcoRI部位にクローン化した各々のMRSについて得た。MAR IについてA配向はClaI部位がプロモーターに近接している場合に起こる。M AR2について、A配向はSacII部位の対がプロモーターに近接している場合に 起こる。MAR3について、A配向は、EcoRV部位がプロモーターに遠い場合 に起こる。pZO1701での結果は、MARSが、5'(EcoRI)または3' (HindIII)位置のいずれかでGUSカセットの発現に明白に影響しないことを 示す。pZO1051のGUS活性は、pZO1071と比較してまた減少して いる。各々の試験したMARはまた本発明を部分的に際立たせる。 実施例9:MARの安定形質転換体の結果 実施例6と同様の一連の実験を、上記のプラスミドに取り込まれたMARにつ いて行う。一つの実験において、pZO1051のEcoRI部位へのMARIの 挿入を試験する。結果を表7に示し、(n)は形質転換体の数である。pZO1 051に比べて、形質転換体pZO1934およびpZO1937の平均GUS レベルの増加がある。0.5OD/時間/タンパク質mgにわたるpZO1934 およびpZO1937形質転換体のGUS活性の比は、pZO1051形質転換 体に比べて少なくとも2倍である。同様な結果がMAR2個結合GUSカセット の構築物についても見られる(データは示していない)。 実施例10:核マトリックスMAR結合系の単離 原形質を葉20グラムから単離し、W5培地、メンクツェルら(1981)Th eor.Appl.Genet.、59:191−195に再懸濁し、遠沈(7'80g)し、I B(20mM HEPES、pH7.4、0.05mM スペルミン、0.125mM スペルミジン、20mM KCl、1%チオジエタノール、1M ヘキシレングリ コール、0.5mM EDTA、0.5%トリトン−X−100(商標)、0.2mM PMSF、5mg/mlアプロチニン、10mM E64[トランス−エポキシサク シニル−L−ロイシクルアミド[4グアニジノ]ブタン])15mlに再懸濁する 。原形質を20''ボルテックスすることにより均質化し、得られる均質物を7' (80g)遠心する。上清を遠心(10'300g)し、得られるペレット(粗 核)をIB(15'600g)の15%パーコール勾配で精製する。中間層およ び/または管壁の“塗抹”が出現する;両方のフラクションは、多くの混入物お よび僅かな核を含む。ペレットフラクション中の精製核をトリトン(商標)なし のIB緩衝液に再懸濁し、洗浄し、続いて遠心(10'400g)する。得られ るペレットを洗浄し、再び同じ緩衝液中で遠心する(10'300g);最終ペ レットをトリトン(商標)なしのIB2mlに再懸濁する。核単離効率は、DAP I染色で測定して慣習的に40%である(12×106核)。 12×106核の部分をWB(3.75mM トリスpH7.4、20mM KCl 、0.5mM EDTA、1%チオジエタノール、0.05mM スペルミン、0.1 25mM スペルミジン、0.1%ジギトニン、トラシロール1mg/ml)10mlで 洗浄 し、10'(400g)遠沈する。洗浄ペレットをWB 100μlに再懸濁し、 核マトリックスを20'、42℃の振盪水浴中でインキュベーションすることに より安定化する。ヒストンタンパク質を、安定化核をLIS−HLE緩衝液(2 0mM HEPES、pH7.4、0.1M LiAc、1mM EDTA、4mg/ml LIS)[3',5'−ジヨードサリチレート]、0.1%ジギトニン、25μg/m lトラシロール、1.5mM PMSF)10mlで、5'、室温でインキュベーショ ンすることにより抽出する。核スカホールドに結合していない(±90%)染色 体DNAをループアウトする;遠心(3'、13,000g)の後、抽出核は、ふ わふわしたペレットとして現れ、ループアウト染色体DNAに関連する安定化核 スカホールド(核マトリックスまたは核ハロス(halos))から成る。これらの マトリックスを3回DB(20mM トリス、pH7.4、20mM KCl、70m M NaCl、10mM MgCl2、0.05mM スペルミン、0.125mM スペ ルミジン、0.2mM PMSF)12mlで洗浄する;最後のマトリックスペレッ トを1200単位の制限酵素を含むDB9.6mlに再懸濁する。ループアウトD NAを60'、37℃で消化することにより除去する。この段階において、マト リックスは選択MAR配列のDNA結合検定に好適である。 実施例11:試験陽性MARDNA配列の核マトリックス結合検定の特徴付 106核から調製した核マトリックスMAR結合系をDB緩衝液中で37℃で 一晩、陽性MAR配列保持5ng γ-32P−末端標識消化プラスミドと共にイン キュベーションする。MAR DNAフラグメントへの結合は、“空”マトリッ クス結合部位または“満たされた”マトリックス結合部位(内在性MARの“置 換”結合)のいずれかで起こる。結合後、混合物を遠沈する;ペレット(結合標 識DNA MARフラグメントに関連した核マトリックスMAR結合系を含有) を一度DBで洗浄し、再び遠沈する。2回の上清フラクション(非結合DNAフ ラグメントを含む)を蓄積し、最終ペレットをDB 200μlに再懸濁する。 DNAをSDS/プロテイナーゼK処理により上清およびペレットフラクション の両方から単離し、続いてフェノール/クロロホルム抽出し、2回エーテル抽出 およびエタノール沈澱する。上清およびペレット−フラクションから単離した両 方の DNAを水平アガロースゲルで電気泳動し、ゲルを乾燥し、オートラジオグラフ ィー暴露を、1−3日に、−70℃で、強調スクリーニングと共に行う。DNA フラグメント末端標識、DNA抽出、電気泳動およびX線暴露は、総てマニアテ ィスら(マニアティスら、1989)に従う。 結合の親和性を測定するために、一連の結合実験を行い、その中で非特異的超 音波処理大腸菌競合物質DNAの濃度を変化させる。核マトリックスMAR結合 系の質および結合すべきDNAフラグメントの親和性に依存して、異なった濃度 の競合物質DNAが、MARフラグメントのみに特異的な結合をもたらすために 必要である。図2は、このような結合の例である;大腸菌競合物質DNAなしで 、MAR−含有フラグメントは核マトリックス系および総ての他のベクターフラ グメントに結合する(非特異的条件)。しかしながら、ベクターフラグメントは 、大腸菌DNA濃度を増加させることにより、容易に上清に置き換えることがで きるが、ストリンジェントな条件下で、MARフラグメントの結合のみが持続す る(大腸菌DNA20μgは、1kbpMARフラグメントに20,000モル過剰 である)。特異的MAR結合を阻止する大腸菌競合物質DNAの量は、MARフ ラグメントの結合親和性の参考となる。 このような系での結合は、正しい非特異的大腸菌競合物質DNA量が適用され た場合、MAR−含有フラグメントがペレットフラクションに結合するように特 異的である(図2参照)。このような系の結合は、トマトMAR[1−250ng ]を含む末端標識フラグメントの添加を増加させた実験の結合トマトMARフラ グメントの液体シンチレーション計数が、50および100ngフラグメントの間 で最大結合レベルが得られることを示すように、また飽和可能である(図3参照 )。 核マトリックス内のMAR結合部位は、他のMARフラグメントが結合有効性 を競合できるように、特異的MARについて非選択的であり、従って、MAR結 合はまた可逆的である。図4において、トマトMARの結合を示す;これは、6 倍過剰のラットMARにより約20%競合できる。これは、MARマトリックス 相互作用が、この評価の間保護されていることを示唆する。 核マトリックス単離の間の熱安定化を省いた場合、核マトリックススカホール ド(残渣核小体および薄フィラメントのネットワークで高度に枝別れして包埋さ れている高電子密度群の顆粒群を含む内部マトリックス)は安定化されておらず 、外来性層のみから成る“空”核殻をもたらす。特異的および飽和可能MAR DNAフラクメト結合は、核マトリックス系と同様に、また核殻で可能である( 図5参照)。核殻結合部位が、非特異的大腸菌DNAによってより速く競合され ることのみが違い、核殻のMAR結合部位の数が、核マトリックスと比べて少な いことを証明する。 実施例12:核マトリックスからの植物MAR DNA配列の単離 核エンベロープは、トマト原形質からコウフマンおよびシャーパー(1984 )Exp.Cell Res.、155:477−497に従って単離する;Lam B1−様 分子を、エービら(1986)Nature、323:560−564に記載のように エンベロープから単離する。Lamin B1を、陽性MAR配列の選択道具として 使用するシアノジェンブロミドを使用して、不活性カラム、例えばセファロース CL 4Bと結合させる。 トマト核染色体DNAをベルナツキー・アールおよびタンクスレー・エス(1 986)Plant Mol.Bio1.Reporter、4:37−41に従って単離する。MboI 消化トマトDNAを、Lamin B1親和性カラムを通し、特異的結合DNAフラ グメントを溶出させ、クローン化し、更に実施例9で記載したような核マトリッ クスMAR結合系で核マトリックス結合を特徴付する。 実施例13:安定化トランスジーンを包む陽性染色質ループからの植物MAR DNA配列の単離 トマトスポット立ち枯れ病ウィルス(TSWV)(ペータース・ディーら、Pr oceedings USDA Workshop、ベルツビル、MD、フスおよびローソン編、Nat.Tec h.Inf.Serv.スプリングフィールド、VA(1991);ジーレン・ジェー・ジ ェー・エルら、(1991)Bio/Technology、9:1363−1367)ヌクレ オカプシド遺伝子を、NPT II選択遺伝子を含む植物形質転換ベクターpBIN1 9(ベバン・エム(1984)Nucl.Acids Res.、12(22):8711−8 721)にクローン化する。カナマイシン耐性について選択した形質転換体につ いて、TSWV トラスジーンのコピー数をサザンブロットハイブリダイゼーションにより、およ びTSWVヌクレオカプシド遺伝子の発現をELISA検定により、両方分析す る。TSWVヌクレオカプシド遺伝子の1つの単一コピーを含む形質転換体を近 親交配し、連続する世代の遺伝子発現安定性について、ELISA分析で試験す る。ゲノムコスミドDNAライブラリーを、安定トランスジェニックS3系から 、制限エンドヌクレアーゼMboIを使用して単離した精製トマト染色体DNAを 構築する。 TSWVヌクレオカプシド遺伝子をプローブとするコロニーハイブリダーゼシ ョンスクリーニングは、トランスジーンを含むクローンの同定をもたらす;染色 体移動技術(マニアティス、1989)を使用して、トランスジーンの100kb p領域上流および100kbp領域下流を同定し、更に特徴付する。この200kbp 領域は、真性染色質(“開放”)ループの一部を含む;最も確実には、本領域は 完全真性染色質ループを、平均染色質ループ80−90kbpとして含む(ジャク ソンら、1990)。この200kbp領域のサブクローンは、実施例9に記載の ような核マトリックスMAR結合系における、特異的核マトリックス結合を試験 する。幾つかのトマト染色体DNAフラグメントが、特異的MAR DNA配列 として同定される。 実施例14:5'および3'の核遺伝子に並んでいる植物MAR DNA配列の 単離 ゲノムコスミドDNAラブラリーは、(制限エンドヌクレアーゼMboIを使用 して)精製トマト染色体DNAから構築する。コロニーハイブリダーゼーション スクリーニングは、両側から約20kbpフランキング領域を伴うトマトプラスト シアニン遺伝子を含むクローンをもたらす。5'領域をサブクローンし、実施例 9に記載のような核マトリックスMAR結合系における、特異的核マトリックス 結合を試験する。約1kbp5'上流トマト染色体DNAが、特異的MAR DNA 配列として同定される。 実施例15:過敏染色体DNA領域の同定 染色質を、特異的MAR配列を外部(殻)および内部核マトリックスに投錨す る ことにより、局所的拘束DNAループを組成する。陽性活性遺伝子(分散真性染 色質と呼ぶ)を有するループは、転写因子にアクセス可能な領域、RNAポリメ ラーゼおよび転写に必要な他の成分を含むと考えられているが、不活性ループ( 領域)(濃縮異質染色質と呼ぶ)は、アクセス不可能である。安定トランスジェ ニック(植物)系中のトランスジーンは、少なくとも部分的に分散した転写活性 である開放真性染色質に統合されていることを示唆する。このような活性(トラ ンス)ジーンを有する染色質ループ領域のアクセス能は、不活性染色質ループ領 域と比べて増加したヌクレアーゼ消化に反映される(ワイントラウブおよびグロ ーディン、1976)。開放/分散または閉鎖/濃縮ループ(領域)の基礎を成 す分子機構はまだ理解されていない。しかしながら、あるシス−活性エンハンサ ー−様DNAフラグメント(LCR−位置制御領域(フェルセンフェルド・ジー (1992)Nature、355:219−223と呼ぶ)は、ループ領域で染色質 構造の開放<>閉鎖スイッチ/レギュレーターとして働くと思われる。差異は、 不活性または閉鎖真性染色質領域による異質染色質領域への組織特異的特異遺伝 子発現の保持である。過敏染色体DNA領域は、ヌクレアーゼ消化に対して感受 性の増加を示すDNA領域として定義する。このような過敏DNA領域は、LC Rのようなシス活性レギュレーター配列を含む。従って、DNAseI過敏DNA 領域のスクリーニングは、予備選択染色体構造−制御シス活性エレメントである 。 原形質は、実施例8に記載のように、細胞壁分解酵素が(低)範囲の濃縮で適 用される修飾により単離され、インビボ細胞と原形質の中間の形の透過可能細胞 をもたらす。細胞/原形質は、W5培地で2回洗浄し、続いてヌクレアーゼ緩衝 液(0.05M トリス−HCl、pH7.8、5mM MgCl2、0.01M 2 −メルカプトエタノール、10pg/ml BSA)に再懸濁する。細胞をDNAs eIの変化させた濃度(10-3−10-5U/ml)で、10'、室温で処理する。D NAを標準フェノール/クロロホルム法を使用して単離し、好適な制限酵素で消 化し、ハイボンド(Hybond)N+にブロットする。ハイブリダイゼーションは、 安定トマトトランスジェニック系から単離した(実施例12に記載)安定TSW Vヌクレオカプシド遺伝子に囲まれた200kbpゲノム領域由来のプローブと共 に行う。過 敏領域(染色質構造制御シス活性エレメント)を、DNAseI濃度の一連の増加 を、透過可能トマト細胞に適用した場合、予期されるDNA制限フラグメントと ハイブリダイズ可能なプローブの量の減少を示す領域として同定する。別法とし て、HRの同定は、本質的にはフォレスター・ダブリュー・シーら(1990) 、Genes and Development、4:1637−1649に記載のようなDNAサブ フラグメントに関する更なる過敏の分析によりまた行うことができる。 実施例16:レタスにおけるトランスジーン不安定性 典型的アグロバクテリウム−媒介形質転換実験において、16個の独立したS 1子孫系を得、それらは挿入トランスジーンを発現する:TSWV核タンパク質 遺伝子カセット(T−DNAの図式的示唆は図6に示す)。TSWV核タンパク 質を蓄積する個々のS1子孫植物を自家授粉により維持する。得られるS2子孫 系は、16形質転換系を示し、再びTSWV核タンパク質の蓄積をELISA分 析により分析し、トランスジーンの分離比を明らかにする。この時点で、異常、 非メンデル分離比および遺伝子発現の“沈黙”は、形質転換体の約50%で見ら れ、トランスジーン発現の不安定性を示唆する。トランスジーンがホモ接合状態 で“固定”されている安定、“ホモ接合体”S2集団は、僅か6個の形質転換系 で同定された。 異常分離比を発現レベルで示す“不安定”形質転換系のサザンブロット分析は 、トランスジーン分離は、S2集団内のDNAレベルでは正常であることを証明 する。2個の不安定S2系(6A−7および26−11)由来の9個の独立した S2植物を、それぞれサザンブロット分析およびELISA分析の手段によりト ランスジーンの存在および発現を分析する。図7に示すように、トランスジーン の存在と発現の間の相関関係は観察されない(ELISA検定で測定したように 、TSWV核タンパク質を蓄積する植物の数は囲まれている;XbalIによる消 化は1.6kbの完全TSWV核タンパク質遺伝子を遊離し、一方HindIIIによる 消化は、ゲノム内に統合されたT−DNAコピーの数に関係する境界フラグメン トを産生する)。トランスジーンそれ自身、DNAレベルでは“正常”に分離す る;9個中2個のみの固体がトランスジーンを有しないが、トランスジーンを有 する いくつかの植物が、トランスジーンを発現せず、トランスジーン発現の不安定性 を説明する。 XbaIで消化した多くの非発現系のサザンブロット分析は、トランスジーンの 存在を証明するが、これらのS2系はTSWV核タンパク質を蓄積しない。再び 、トランスジーンの存在と発現の間の相関関係は証明できない。これらのS2系 の幾つかはまだS1集団の核タンパク質生産物を蓄積できる(形質転換系11お よび21)ことは、トランスジーン発現の世代にわたる陽性“沈黙”を説明する 。 トランスジーン発現の不安定性は、多くの商業的除草剤の活性物質であるホス ホイノシリシンに対する耐性を付与するストレプトマイセス・ヒグロスコピクス 由来のバー遺伝子を有する2個の形質転換系においてまた観察される。S1およ びS2子孫集団の除草剤処理は、非メンデル分離比およびモ接合体系における除 草剤耐性の固定が達成されていないことを明らかにする。 実施例17:トマトにおけるトランスジーン不安定性 トマトにおいて、TSWV核タンパク質遺伝子カセット導入の上でトランスジ ーン不安定性の同様な例が観察される。レタスの場合のように、トランスジーン 発現の最初の“沈黙”の兆候は異常な非メンデル分離比を示す子孫集団のELI SA分析により遭遇する。9個のS2子孫植物(形質転換系27−5)のELI SAおよびサザンブロットを合わせた分析は、不活性トランスジーンを有するあ る植物固体の同定をもたらす一つの第一形質転換体から伝来する。XbaIによる 消化は、1.6kbの完全TSWV核タンパク質遺伝子カセットを遊離するが、Hi ndIIIによる消化はより広いフラグメントを産生し、その数はゲノム内で統合さ れるT−DNAコピーの数と関連する。明らかに、トランスジーンそれ自身DN Aレベルでは正常に分離する;分析した固体の1/3のみが分離の間にトランス ジーンを“欠失”しているが、他の−不活性であるトランスジーンを保持し得、 タンパク質レベルでの異常な分離をもたらす。 不安定形質転換系由来の個々のトマト植物の詳細な研究は、不安定性の現象の 更なる洞察を提供する。一つの同じ植物の異なった年令の葉材料のサンプリング において、ELISA−陽性およびELISA−陰性サンプルが同定され、植物 におけるトランスジーン発現の“モザイク”パターンをもたらす。トランスジー ン不活性化および葉の年令の間の相関関係は観察されなかった。“沈黙”形質転 換体由来の外植体からのトマト新芽のインビトロ再生は、トランスジーン発現の 部分的再活性をもたらし、ELISA−陽性およびELISA−陰性新芽は同定 された。結果は、組織培養の間のトランスジーンの“沈黙”反応性の可能性を証 明する。 実施例18:MAR配列を使用した世代にわたる遺伝子発現の安定化 世代にわたる遺伝子発現の境界エレメントとしてのMAR配列の効果を評価す るために、多くの“T−DNA”構築物をトマトおよびレタスに形質導入し、そ の中で、NPT II選択マーカーおよびTSWV核タンパク質遺伝子カセットは、ラ ット、大豆およびトマトMAR(それぞれpMARr、pMARsおよびpMA Rt)から単離された配列に並んでいる。これらのT−DNAの図式的提示は、 図8に示す。pMARc構築物は、MARエレメントとほぼ同じ長さのランダム DNA配列(例えば、ベクターDNA)からなる境界エレメントを有するが、植 物核物質への任意の親和性は有しない。 トマトおよびレタスのアグロバクテリウム媒介形質転換において、TSWV核 殻タンパク質を蓄積する第一形質転換体は、サザンブロット分析により、そのT −DNAコピー数を分析する。T−DNAの1個のコピーを有する形質転換体の みを維持し、自家授粉する。得られるS1子孫集団から、核タンパク質トランス ジーンを発現する個々の10個の植物を、もう一回自家授粉してS2系を産生す る。ホモ接合状態でトランスジーンが“固定”された非分離S2系をTSWV核 タンパク質の蓄積についてELISA分析により同定する。これらの“ホモ接合 体”S2系を、反復近親交配を維持し、トランスジーン発現を連続する世代にわ たり追跡する。pMARc構築物と比較して、8世代後の安定pMARsおよび pMARt形質転換系の割合は著しく高く、これらのMAR配列がトマトのトラ ンスジーン発現に作用する安定効果を説明する。pMARt構築物の場合、連続 する世代において、pMARcで観察された進行性トランスジーン不活性化はほ とんど完全に予防される。少ない程度で、安定化トランスジーン発現について植 物由来MAR配列ほど優れていないヘテロ接合体ラットMARエレメントについ て観察され、安定化形質転換体の中間の割合をもたらす。レタスにおいて、両方 の植物由来のMAR配列は同じように良好に働く。トマトおよび大豆MARは、 レタスのトランスジーン発現の不安定性を、pMARc形質転換系で例示したよ うに減少させる。明らかに、植物由来MAR配列は、世代にわたるヘテロ接合体 形質転換系のトランスジーンの安定に使用できる。 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人: (A)名称:サンド・リミテッド (B)通り:リヒトシュトラーセ35番 (C)市:バーゼル (D)州:BS (E)国:スイス (F)郵便番号:ツェーハー−4002 (G)電話番号:061−324−1111 (H)ファックス番号:061−322−7532 (I)テレックス番号:96 50 50 55 (A)名称:サンド・パテント・ゲー・エム・べー・ハー (B)通り:フンボルトシュトラーセ3番 (C)市:レラッハ (E)国:ドイツ (F)郵便番号:デー−79540 (A)名称:サンド・エルフィンドュンゲン・フェアヴァルツングス・ゲー・ エム・べー・ハー (B)通り:ブルンナーストラーセ59番 (C)市:ヴィエナ (E)国:オーストリア (F)郵便番号:アー−1235 (ii)発明の名称:遺伝安定化エレメント (iii)配列の数:8 (iv)コンピュターリーダブル フォーム: (A)ミディアムタイプ:フロッピーディスク (B)コンピュータ:IBM PCコンパチブル (C)オペレーティングシステム:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウェア:パテントインリリースNo.1.0,バージョンNo.1.25 (EPO) (2)配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:1354塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:Genomic DNA (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:1: (2)配列番号2の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:1673塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:Genomic DNA (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイス (xi)配列:配列番号:2: (2)配列番号3の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:1353塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:3: (2)配列番号4の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:862塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:4: (2)配列番号5の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:1268塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:5: (2)配列番号6の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:399塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:6: (2)配列番号7の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:29塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:7: (2)配列番号8の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:31塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:DNA Genomic (iii)ハイポセティカル:NO (iii)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ゼア・メイズ (xi)配列:配列番号:8:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L K,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO ,RU,SD,SI,SK,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ヘレン、ヨハネス・ヤコブス・ルドヘラス オランダ、エヌエル―1602ヘーセー・エン クハイゼン、ヤン・ホースカーイ73番 (72)発明者 デ・ハース、ヨハネス・マリア オランダ、エヌエル―1611セーエム・ボヘ ンカルスペル、ペパーストラート27番 (72)発明者 ファン・ドリール、ルーランド オランダ、エヌエル―1902デーイックス・ カストリサム、ダッハ・ハマルスクヨール ドラーン12番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.植物細胞にとって外来性である遺伝子と、遺伝子の3'または5'−フラン キング領域に少なくとも一つの安定化DNAセグメントを含むものである、宿主 植物細胞を形質転換するための安定化遺伝子。 2.遺伝子の3'−フランキング領域に第1安定化DNAセグメントを、遺伝 子の5'−フランキング領域に第2安定化DNAセグメントを含む、請求項1記 載の安定化遺伝子。 3.ベクターが植物細胞にとって外来性である遺伝子と、遺伝子の3'または 5'−フランキング領域に少なくとも一つの安定化DNAセグメントを含むもの である、植物形質転換ベクター。 4.遺伝子の3'−フランキング領域に第1安定化DNAセグメントを、遺伝 子の5'−フランキング領域に第2安定化DNAセグメントを含む、請求項3記 載のベクター。 5.外来性遺伝子が、1個以上のコード化領域を含み、各々のコード化領域が それ自身のプロモーターを含むものである、請求項3または4記載のベクター。 6.少なくとも2個の安定化DNAセグメントを含み、第1安定化DNAセグ メントが両方のコード化領域の5'に位置し、第2安定化DNAセグメントが上 記コード化領域の間に位置するものである、請求項5記載のベクター。 7.少なくとも2個の安定化DNAセグメントを含み、第1安定化DNAセグ メントが両方のコード化領域の5'に位置し、第2安定化DNAセグメントが両 方のコード化領域の3'に位置するものである、請求項5記載のベクター。 8.植物細胞にコード化領域、上記コード化領域の5'末端に制御領域および 遺伝子の3'−または5'−フランキング領域に位置する少なくとも1個の安定化 DNAセグメントを含む安定化外来性遺伝子を挿入することを含む、植物細胞を 形質転換する方法。 9.安定化外来性遺伝子が、遺伝子の3'−フランキング領域に位置する第1 安定化DNAセグメントおよび遺伝子の5'−フランキング領域に位置する第2 安定化セグメントを含むものである、請求項8記載の方法。 10.外来性遺伝子が1個以上のコード化領域を含むものである、請求項8記 載の方法。 11.安定化DNAセグメントが、植物マトリックス関連領域、植物スカホー ルド結合領域またはメイズ反復配列からなる群から選択されたものである、請求 項8記載の方法。 12.遺伝子の間に安定化DNAセグメントを挿入することを含む、植物に外 来性の2個の形質転換遺伝子の個々の発現を安定する方法。 13.安定化DNAエレメントがレタス、トマト、大豆またはメイズ反復配列 である、請求項12記載の方法。
JP6522764A 1993-04-19 1994-04-18 遺伝安定化エレメント Pending JPH08508649A (ja)

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