JP2002530792A - 巻き取りリール及びこの巻き取りリールに対して半径方向に位置決めできるテープ引き出し組立体を有する記録再生装置 - Google Patents

巻き取りリール及びこの巻き取りリールに対して半径方向に位置決めできるテープ引き出し組立体を有する記録再生装置

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JP2002530792A JP2000583021A JP2000583021A JP2002530792A JP 2002530792 A JP2002530792 A JP 2002530792A JP 2000583021 A JP2000583021 A JP 2000583021A JP 2000583021 A JP2000583021 A JP 2000583021A JP 2002530792 A JP2002530792 A JP 2002530792A
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Abstract

(57)【要約】 記録及び/又は再生装置(1)において、磁気テープ(20)及びこの磁気テープ(20)に連結した結合ピン(21)を収納するカセット(3)は、装置(1)内に装填することができ、装置(1)は結合ピン(21)に連結することができる引き出し素子(50)を有し、巻き取りリール(45)のリールハブ(47)まで移動することができる引き出し組立体(56)を形成し、リールハブ(47)と引き出し組立体(56)との間に半径方向位置決め手段を設け、この半径方向位置決め手段を、リールハブ(47)から突出する第1突出部分(94)と引き出し組立体(56)から突出する第2突出部分(95)の2個の突出部分によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ハウジングと、このハウジング内に収納した回転駆動可能な供給リ
ールと、供給リールのリールハブに巻き付けるテープの形式の記録キャリヤと、
この記録キャリヤの遊端領域で記録キャリヤに連結して結合位置に保持した結合
素子とを具えるカセットを装填することができ、またリールハブを有する回転駆
動可能な巻き取りリールと、前記結合素子に結合する構成にした引き出し素子と
、前記引き出し素子を着脱自在に保持する構成にし、かつ結合素子との結合を行
って引き出し素子及び結合素子よりなる引き出し組立体を形成することができる
領域に引き出し素子を保持し、また結合素子との結合を行った後に引き出し素子
を釈放できる保持手段と、一方では引き出し組立体をリールハブに、他方では引
き出し素子及びこの引き出し素子に結合した結合素子よりなる引き出し組立体に
掛合するため、引き出し組立体を保持手段から巻き取りリールのリールハブまで
移動することができる操作手段とを具え、引き出し組立体が巻き取りリールのリ
ールハブに掛合するとき、a)リールハブの部分的に円筒形の周面と、引き出し組
立体の部分的に円筒形の周面とがともに、テープの形式の記録キャリヤを巻き付
けることができる円筒形巻き付け表面を形成し、b)分離ゾーンの領域でリールハ
ブと引き出し組立体を互いに隣接させ、前記リールハブの軸線方向に互いに離れ
かつ軸線方向に平行に延在し、軸線方向に直交する方向に延在する2個の突出部
分の側面によって形成される2個の狭い位置決め面で、及び軸線方向に平行に延
在しそれぞれ対応の位置決め面に対向する2個の対向面で、前記リールハブと前
記引き出し組立体を互いに対面接触させ、c)前記リールハブ及び前記引き出し組
立体を2個の突出部分間に配置して中間空間を包囲するようにした記録再生装置
に関するものである。
【0002】 上述の段落で述べたタイプの記録再生装置は、例えば、国際特許出願公開第W
O98/44499号(A1)に記載されている。この既知の記録再生装置にお
いては、巻き取りリールのリールハブの軸線方向に見て、引き出し組立体はほぼ
円形セグメントの形状をしており、この円形セグメントの一方の半部を引き出し
素子で形成し、この円形セグメントの他方の半部を結合素子から形成している。
巻き取りリールのリールハブに対向しかつ円形セグメントの弦部分に対応する引
き出し組立体の境界面はほぼ平面状である。この平面状の境界面の互いに或る距
離離れる側辺領域において、引き出し組立体は、巻き取りリールのリールハブに
掛合する状態になったとき、リールハブから軸線方向に交差する方向に突出して
リブとして形成した2個の突出部分に掛合する。このようにこの既知の記録再生
装置においては、双方の突出部分はともにリールハブに配置している。従って、
プラスチックで形成するリールハブは、少なくとも一方の側面が相当複雑な金型
を使用して製造しなければならず、この結果、リールハブ及び巻き取りリールの
製造は相当複雑かつ高価となるという問題があり、更に、突出部分の位置決め面
の領域におけるリールハブの製造精度が低下し、このことは、磁気テープにより
形成した記録キャリヤの巻き取り品質に影響を及ぼすリールハブと引き出し組立
体との相対的な正確な位置決めに問題がある。
【0003】 本発明の目的は、上述の問題を解決し、巻き取りリールと引き出し組立体との
相対的な高い位置決め精度を保証し、この結果、記録キャリヤテープの巻き取り
品質が高い上述の段落のタイプの改善した記録再生装置を得るにある。
【0004】 この目的を達成するため、冒頭段落に記載のタイプの本発明記録再生装置は、
2個の突出部分のうちの一方の第1突出部分を巻き取りリールのリールハブから
突出させ、他方の第2突出部分を引き出し組立体から突出させたことを特徴とす
る。
【0005】 材料を追加することなく、このように簡単な方策をとることによって、巻き取
りリールのリールハブは個別のスライドを必要とせず、簡単な金型によって簡単
に製造することができるとともに、引き出し組立体の製造性も簡単にすることが
でき、また簡単な製造性のため、突出部分の形成における高い精度も得られ、引
き出し組立体の巻き取りリールに対する位置決め精度を高くすることができ、ひ
いてはこのことは巻き取り品質を高くすることになる。
【0006】 本発明記録再生装置においては、引き出し組立体を国際特許出願公開第WO9
8/44499号の特許文献に記載の構造とすることができる。しかし、巻き取
りリールのリールハブと引き出し組立体との相対的な位置決め精度を極めて高く
するためには、請求項2に記載の方策をとると特に有利であることを見出した。
こは即ち、この方策によれば、第2突出部分を引き出し組立体の一部にのみ即ち
、引き出し組立体にのみ連結するだけでよく、従って、高い精度を実現できるか
らである。
【0007】 引き出し素子内に全体的に配置される結合素子を有する記録再生装置において
は、巻き取りリールのリールハブと引き出し組立体との間の分離ゾーンは、リー
ルハブの軸線方向に見て傾斜し、この場合分離ゾーンは軸線方向に見て、互いに
鈍角をなす2個のゾーン部分を有する。しかし、請求項3に記載の方策をとると
有利である。このようにすると、巻き取りリール及び引き出し組立体との相対的
な掛合が簡単になり、簡単かつ精度の高い位置決めが得られて有利であることが
分かっている。
【0008】 本発明記録再生装置の他の有利な実施例は特許請求の範囲の他の請求項に記載
の特徴を有する。 本発明の上述の並びに他の特徴を以下の実施例を参照して説明する。
【0009】 本発明を、以下図面につき一層詳細に説明し、これら図面は単に例として2個
の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】 図1は本発明の実施例による記録再生装置を示し、以下本明細書中装置1と簡
潔に表現する。装置1は、装置1の多数の構成部分を担持するシャーシ2(単に
線図的にのみ示す)を有する。図1に一点鎖線で示すカセット3を装置1に装填
することができる。以下に先ず、カセット3の構造を図2、図3及び図4につき
説明する。
【0011】 カセット3は、下側ハウジングハーフ5及び上側ハウジングハーフ6よりなる
ハウジング4を有する。ハウジングハーフ5,6を互いに結合した状態では即ち
、ハウジングを閉じたとき、ハウジング4は頂壁7、底壁8、前方側壁9、後方
側壁10、左側壁11、及び右側壁12を有する。グリップ部分13を頂壁7の
後方領域に設け、またグリップ部分14を底壁8の後方領域に設けておく。
【0012】 前方側壁9の領域に楔状の窪み15を設けておき、この窪み15は前方側壁9
の位置決め部分16と同様に、カセット3を装置1内に移動するときカセット3
を位置決めする作用を行う。右側壁12において、カセット3にアクセス開口1
7を設け、このアクセス開口はシャッタ18によって閉鎖することができるよう
にし、ただし、図2及び図3には開放状態を示し、カセット3を装置1に装填す
るときシャッタ18は自動的にこの開放位置に送られる。
【0013】 カセット3には、図3に示すように、回転駆動可能な供給リール19を収納す
る。カセット3には、更に、供給リール19のリールハブに巻き付けたテープの
形式の記録キャリヤ、図示の実施例では磁気テープ20を収納する。カセット3
には、更に、結合ピン21によって形成し、磁気テープ20の遊端部分で磁気テ
ープ20に連結した結合素子21を有する。結合ピン21は、比較的細い中心部
分22と、上方の第1端部部分23と、下方の第2端部部分24とを有し、両側
の端部部分23,24を中心部分22よりも大きい直径とする。カセット3内に
おいて、結合ピン21は、2個の位置決めフォーク25,26によって結合位置
に保持され、これら2個の位置決めフォーク25,26は結合ピン21の2個の
端部部分23,24と掛合して連係動作する。更に、少なくとも1個の保持素子
(図示せず)を設け、この保持素子を保持位置と釈放位置との間で移動自在にし
、この保持素子によって機構を作動させることができ、この保持素子は結合ピン
21をカセット3に挿入する際にこの機構によって釈放位置に保持され、またこ
の後保持位置に移動し、結合ピン21の後方に掛合する。2個の端部部分23,
24はこの保持素子によって位置決めフォーク25,26に保持され、この結果
、結合ピン21の結合位置が正確に規定される。
【0014】 ハウジング4の2個のハウジングハーフ5,6は3個のねじ27によって互い
に固定する。ねじ27は中空円筒形の連結ポスト28,29内に挿通し、図2の
アクセス開口17から中空円筒形連結ポスト28,29が見えている。
【0015】 カセット3には、更に、2個の位置決めポストを設け、これらの位置決めポス
トを底壁8からカセット内部に向かって突出させ、図2ではアクセス開口17か
ら1個の位置決めポスト30が見えている。図4に示すように、位置決めポスト
30の各々は盲孔を有し、これら盲孔は最終位置決め孔31,32として機能し
、これにより、カセット3を装置1内で動作位置をとるとき、カセット3は装置
1内で厳密に位置決めされる。第1最終位置決め孔31は細長の断面形状を有す
る。第2最終位置決め孔32は円形断面形状を有する。
【0016】 底壁8に、円形開孔33を形成しておき、この円形開孔33を経て供給リール
19の駆動歯34に装置に取り付けたリール駆動手段がアクセスすることができ
、このリール駆動手段によって供給リール19を回転駆動することができる。
【0017】 カセット3は図1,図2、図3、及び図4に矢印35で示す方向に挿入するこ
とができる。この挿入は導入又は装填と称することもできる。
【0018】 カセット3を保持するため、装置1にホルダ手段36を設け、このホルダ手段
を以下リフト36と簡潔的に表現する。このリフト36はほぼボックス形の形状
であり、上側リフト壁37と、この上側リフト壁に一体にシャーシ2に向かって
突出する2個のリフト側壁と、並びにリフト側壁から突出して互いの方向に向か
って延在する2個のリフト底壁とを有し、これらのリフト底壁は、2個のリフト
底壁間にリール駆動手段を収容するに適当な距離だけ互いに離間させる。通常は
、リール駆動手段は供給リール19の駆動歯34に対応する駆動歯を有する。図
1には、リール駆動手段を表すためにリール駆動モータのステータラミネーショ
ン組立体SKを示す。
【0019】 リフト36は、カセットをリフト36に挿入することがのてる図1に示す装填
位置と、リフト36に挿入したカセット3が図5に示す作動位置をとるときの図
面には示さない作動位置との間で移動自在である。リフト36は既知のように、
L字状経路に沿って移動し、リフト36は先ず図1に示す装填位置から挿入方向
35に作動位置に向かって移動し、次に挿入方向35に直交してシャーシ2に向
かう方向に移動する。
【0020】 この移動方向を得るため、装置1に、第1案内壁39及び第2案内壁40より
なる案内手段38を設ける。2個の案内壁39,40は案内溝孔又は案内チャン
ネルを有し、これらの案内チャンネルにリフト36から側方に突出する案内ピン
が掛合する。
【0021 】 装置1にはリフト36を移動する操作手段41を設ける。この操作手段41は
2個の操作スライド42,43を有し、これら操作スライドを挿入方向35に平
行に摺動自在に案内し、またそれぞれギヤラックに連結し、図1には第2操作ス
ライド42に連結したギヤラック44のみを示す。操作スライド42,43の各
々にはカム面を設け、このカム面をシャーシ2の平面に対して傾斜させ、それぞ
れリフト36から側方に突出するカムフォロワに掛合して連係動作するようにし
、この結果、リフト36は操作スライド42,43を移動することによって移動
することができるようになる。
【0022】 装置1には巻き取りリール45を設ける。この巻き取りリール45は図示しな
いリール駆動モータによって回転駆動することができる。磁気テープ20を巻き
取りリール45に巻き取るため、巻き取りリール45を矢印46で示す方向に駆
動する。図示の実施例では巻き取りリール45は、リールハブ47と、このリー
ルハブ47に一体の上側リールフランジ48と、接着結合又は超音波溶接によっ
てリールハブ47に連結した下側リールフランジ49とにより構成する。巻き取
りリール45の構造については、特に、図9、図10、図11及び図12につき
説明する。
【0023】 カセット3に収納した磁気テープ20を巻き取りリール45に巻き取ることが
できるようにするため、磁気テープ20を先ず結合ピン21によって巻き取りリ
ール45に送る。この目的のため、装置1に引き出し素子50を設け、この引き
出し素子の構造の詳細は特に図6〜図11に示す。この引き出し素子50は連結
素子21即ち、結合ピン21に結合することができる。
【0024】 引き出し素子50を結合ピン21に結合することができるようにするため、装
置1は以下のように構成する。装置1には引き出し素子50を着脱自在に保持す
る保持手段51を設け、この保持手段を図1に示すスタンバイ位置と、図5に示
す作動位置との間に移動自在にする。装置1において、保持手段51は回動軸線
52の周りに回動自在に取り付ける。図7にも示す保持手段51はほぼU字状の
形状であり、ウェブ55によって相互連結したほぼ平面状の2個の保持リム53
,54により構成する。引き出し素子50は2個の保持リム53,54間に保持
し、詳細には説明しない方法によって引き出し素子50を所定の初期位置に保持
し、即ち、結合ピン21との結合が可能になる領域に保持し、この結果、引き出
し素子50と、この引き出し素子に結合した結合ピン21とよりなる引き出し組
立体56を形成することができる。引き出し素子50の初期状態を図1に示す。
この引き出し組立体56は特に明瞭に見ることができる。引き出し素子50が結
合ピン21に結合した後には、結合ピン21を伴う引き出し素子50は即ち、引
き出し組立体56全体は、以下に詳細に説明するように、保持手段51によって
離脱させられる。
【0025】 ホルダ手段(リフト)36及び保持手段51の双方を移動するため、装置1に
駆動手段57を設け、この駆動手段57はモータ58と、図示しないモータピニ
オンによって駆動されるギヤホイール伝動装置59とにより構成する。ギヤホイ
ール伝動装置59のうちの若干のギヤホイールのみ、即ち、ギヤホイール61,
62,63,63′、保持手段の駆動ギヤホイール64,軸線52の周りに回転
自在の他のギヤホイール65、図示しない他のギヤホイールを介して他のギヤホ
イール65によって駆動されるギヤホイール66、並びに図示しないギヤホイー
ルを介して駆動されるリング状ギヤホイール67、このリング状ギヤホイール6
7によって駆動される逆転回転用中間ギヤホイール68を示す。
【0026】 カセット3を図1に示す装填位置にあるリフト36内に挿入するとき、カセッ
ト3は挿入移動の終了時にリフト36の止め部に衝合する。この結果、リフトは
挿入方向35に僅かに移動する。このリフト36の僅かな移動を光電センサによ
って検出し、これに応答してセンサを介して駆動手段57のモータ58がスイッ
チオンとなる。この結果、保持手段の駆動ギヤホイール64並びにリング状ギヤ
ホイール67がギヤホイール伝動装置59を介して駆動される。リング状ギヤホ
イール67は図1には見えていないまた第2操作スライド43に連結したギヤラ
ックに直接駆動掛合し、また中間ギヤホイール68を介して第1操作スライド4
2のギヤラック44に駆動掛合する。この結果、2個のギヤラック及び2個の操
作スライド42,43はリング状ギヤホイール67及び中間ギヤホイール68に
よって挿入方向35に移動し、リフト36は図1に示す装填位置から図示しない
作動位置に移動し、この作動位置でカセット3は図5に示す作動位置をとる。リ
フト36が作動位置に達すると、即座に他のギヤホイール65が他のギヤホイー
ル65によって駆動されるギヤホイール(図1には示さない)から離脱し、リフ
ト36との駆動掛合は中断される。
【0027】 しかし、モータ58は更に駆動を続け、この結果、保持手段の駆動ギヤホイー
ル64が駆動され続ける。この保持手段駆動ギヤホイール64にロッドばねを固
着し、このロッドばねには、リフト36が作動位置に達した後に保持手段51の
操作ピンに接触することができる遊端を設ける。このロッドばね及び保持手段5
1の操作ピンを介して保持手段は矢印69で示す方向に図1に示すスタンバイ位
置から図5に示す作動位置に回動し、このとき保持手段51によって保持される
引き出し素子50はカセット3の結合ピン21に結合しており、この結果、引き
出し組立体56を形成する。引き出し素子50が結合ピン21に結合すると即座
に、他の光電センサが検出し、この後このセンサによって駆動手段57のモータ
58がスイッチオフになる。
【0028】 引き出し素子50及び結合ピン21が結合したとき、引き出し素子50は矢印
59で示す方向に向かって押圧され、位置決めフォーク25,26によってカセ
ット3内の結合位置に保持されている結合ピン21に押し付けられ、結合ピンは
引き出し素子50の保持部分内に進入する。この進入中、ばね負荷スライドの形
式の保持素子50Aは先ずばねの力に抗して結合ピン21の中心部分22から離
れる方向に移動する。結合ピン21が図6に示す終了位置に達すると、即座に結
合ピン21はばね負荷保持素子50Aによって両側の端部の対応の保持面50B
に押し付けられ、この結果、結合ピン21は引き出し素子50に捕捉されて確実
に結合を生ずる。
【0029】 引き出し素子50及び結合ピン21が結合した後に引き出し組立体56を形成
してこの引き出し組立体56を保持手段51から巻き取りリール45のリールハ
ブ47まで移動することができるようにするため、装置1に操作手段70を設け
る。装置1において、操作手段70は引き出しテープ70によって簡単に形成し
、この引き出しテープ70は図面を分かり易くするため、図1及び図5に一点鎖
線で示す。この引き出しテープを図1及び図5に一点鎖線で示すようにテープ移
送経路に沿って案内する。テープ移送経路は、基本的には、軸線52に同軸状で
あり、保持手段51の2個の保持リム53,54間に配置した第1テープ案内ロ
ーラ71と、正確なトラッキング制御のために磁気ヘッド72を位置決めするア
クチュエータ手段73に支持した磁気ヘッド72と、また第2テープ案内ローラ
74とによって規定される。
【0030】 引き出しテープ70の一方の端部を引き出し素子50に連結し、他方の端部を
巻き取りリール45のリールハブ47に連結する。従って、巻き取りリール45
を矢印46で示す方向に駆動することによって引き出し組立体56は保持手段5
1から巻き取りリール45のリールハブ47まで簡単な引き出しテープ70によ
って移動することができ、一方ではリールハブ47で、他方では結合ピン21に
結合した引き出し素子50により形成される引き出し組立体56が互いに合体す
る。
【0031】 引き出し組立体56が保持手段51から巻き取りリール45のリールハブ47
に向かって移動する間に、また反対方向に移動する間に、引き出し組立体56は
正確かつ信頼性高く案内されなければならず、引き出し組立体56が2個のテー
プ案内ローラ71,74に接触することなく、特に磁気ヘッド72に接触するこ
となく移動するよう配慮する必要がある。
【0032】 図示の実施例では、第2案内手段は結合ピン21に配置し、この結合ピンの2
個の端部部分23,24によって形成すると都合がよく、この端部部分は図6か
ら明らかなように、引き出し素子50からまた磁気テープ20から磁気テープ2
0の幅方向に突出する。シャーシ2に連結した第1案内手段75は、ほぼテープ
経路に隣接して延在する2個の案内部材76,77によって構成し、これらの案
内部材は磁気テープ20の幅方向に磁気テープ20の幅よりも大きい距離だけ互
いに離間させ、またそれぞれ案内チャンネル78,79を設ける。結合ピン21
の第1端部部分23は第1案内部材76の第1案内チャンネルに掛合する。結合
ピン21の第2端部部分24は第2案内部材77の第2チャンネル79に掛合す
る。
【0033】 装置1において、引き出し素子50に、更に、案内ピン80における第3案内
手段を設ける。この案内ピン80の構造を図6につき、また特に図9につき説明
する。結合ピン21と同様に、案内ピン80には比較的細い中心部分81と、こ
の中心部分81よりも大きい直径を有する上側の第1端部部分82と及び下側の
第2端部部分83とを有する。案内ピンの2個の端部部分82,83の直径は、
結合ピン21の2個の端部部分23,24の直径に対応する。案内ピン80を金
属例えば、スチールによって形成する。第3の案内手段は、案内ピン80の2個
の端部部分82,83によって形成し、第2案内手段即ち、結合ピン21の2個
の端部部分23,24と同様に、第1案内手段75即ち、2個の案内部材76,
77に掛合して連係動作し、案内ピン80の第1端部部分82は第1案内部材7
6の第1案内チャンネル78に掛合し、案内ピン80の第2端部部分83は第2
案内部材77の第2案内チャンネル79に掛合する。
【0034】 図7から明らかなように、2個の案内部材76,77の保持手段51に対向す
る端部領域でこれら案内部材76,77によって移動させられる可動案内手段8
4を設ける。この可動案内手段84は図1に示す休止位置と図5及び図6に示す
案内位置との間で移動自在にする。この可動案内手段84を移動自在にするため
には、可動案内手段84を2個の案内部材76,77に回動軸線85の周りに移
動自在に取り付ける。可動案内手段84はほぼU字状の形状にし、互いにウェブ
部分88によって連結した上側の第1案内アーム86及び下側の第2案内アーム
87を有する。可動案内手段84は保持手段51の移動に基づいて移動するが、
ここではこのことは説明しない。2個の案内アーム86,87によって、引き出
し組立体56は図7に示す初期位置から保持手段51及び保持手段51に設けた
第1テープ案内ローラ71の周囲を移動することができ、引き出し組立体56即
ち、案内ピン80及び結合ピン21は2個の案内部材、76,77の2個の案内
チャンネル78,79に達する。
【0035】 上述の案内手段は、保持手段51と巻き取りリール45のリールハブ47との
間における引き出し組立体56の特に信頼性が高いかつ正確な移動を、しかも2
個の案内ローラ71,74及び磁気ヘッド72に接触することのない移動を補償
する。この点に関して、特に図8につき説明し、この図8は、保持手段51と巻
き取りリール45のリールハブ47との間の移動入に引き出し組立体56がとる
ことができる5個の異なる位置を示す。
【0036】 上述したように、引き出し組立体56は、矢印46で示す方向の巻き取りリー
ル45の回転によって引き出しテープ70を介して引き出し組立体56を保持手
段51から巻き取りリール45のリールハブ47に移動し、リールハブ47と引
き出し組立体56とを掛合させることができる。このことを可能にするため、リ
ールハブ47の形状を円形シリンダ形状とは異なる形状にし、円形セグメント形
状の部分が欠けた形状にする。この部分は引き出し組立体56を収納するよう作
用し、このとき巻き取りリール45のリールハブ45を軸線方向に見て、結合ピ
ン21は引き出し素子50内に完全に位置し、またリールハブ47の軸線方向に
見て、引き出し素子50は基本的に円形セグメントの形状を有する。巻き取りリ
ール45のリールハブ47及び引き出し組立体56が掛合するとき、リールハブ
47の部分的に円筒形の周面89と、引き出し組立体56の部分的に円筒形の周
面90とがともに、図11に示すように、磁気テープ20を巻き取ることができ
る円筒形の巻き取り面を形成する。
【0037】 図11から明らかなように、リールハブ47及び引き出し組立体56は分離ゾ
ーン91で互いに隣接し、この分離ゾーン91では両者は、リールハブ47の軸
線方向に互いに離れかつ軸線方向に互いに平行な2個の狭い位置決め面92(図
9参照),93(図6参照)で互いに対面接触し、これら位置決め面は、軸線方
向に直交する方向に延在する2個の突出部分94(図9及び図11参照)、及び
95(図6及び図11参照)によって形成し、軸線方向に平行に延在する対応の
対向面96(図9参照)、97(図6参照)がそれぞれ各位置決め面93,92
に対向する。リールハブ47及び引き出し組立体56は2個の突出部分94,9
5間に配置され、中間空間98を包囲する。
【0038】 上述の説明から明らかなように、2個の突出部分94,95のうちの第1突出
部分94はリールハブ47から突出し、第2突出部分95は引き出し組立体56
から突出する。第2突出部分95は引き出し組立体56の引き出し素子50にの
み連結し、第2突出部分95は引き出し素子50からのみ突出する。
【0039】 図6から明らかなように、第2突出部分95を引き出し素子50のリブによっ
て形成し、このリブを第1リブ部分99及び第2リブ部分100により構成し、
2個のリブ部分99,100間に結合ピン21の一部が通過できる開口としての
ギャップを設ける。第2位置決め面93は、第2突出部分95の2個のリブ部分
99,100に対応するトウ表面部分を構成する。
【0040】 図9から明らかなように、第1突出部分94は巻き取りリール45のリールハ
ブ47のリブによって形成し、第1リブ部分101、第2リブ部分102、及び
第3リブ部分103を有し、第1リブ部分101と第2リブ部分102との間に
結合ピン21の一部が通過できるギャップ及び、第2リブ部分102と第3リブ
部分103との間に案内ピン80が通過できるギャップを設ける。第1位置決め
部分92は、第1突出部分94の3個のリブ部分101,102,103に対応
する3個の表面部分により構成する。
【0041】 2個の突出部分94,95間の中間空間98において、巻き取りリール45の
リールハブ47と引き出し組立体56とが互いに中間空間を区切る境界面104
,105を介して互いに分離し、第1中間空間境界面104をリールハブ47に
設け、第2中間空間境界面105を引き出し組立体56の引き出し素子50に設
ける。引き出しテープ70は巻き取りリール45のリールハブ47の部分的に円
筒形の周面89の領域及び巻き取りリール45のリールハブ47の第1中間空間
境界面104の領域でリールハブ47に巻き付けられる。巻き取りリール45の
リールハブ47及び引き出し組立体56が互いに掛合したとき、引き出しテープ
70の少なくとも一層は中間空間98内に存在する。図示の実施例では引き出し
テープ70の少なくとも2層が中間空間98内に存在する。リールハブ47から
突出する第1突出部分94及び引き出し組立体56の引き出し素子50から突出
する第2突出部分95は、リールハブ47に対する引き出し組立体56の特に正
確な半径方向の位置決めを保証する。
【0042】 巻き取りリール45のリールハブ47及び引き出し組立体56が互いに掛合し
たとき、リールハブ47及び引き出し組立体56は、正接位置決め手段106に
よってリールハブ47の接線方向に位置決めされる。
【0043】 引き出し組立体56は、リールハブ47の軸線方向に延在しかつ引き出し組立
体56から下側リールフランジ49に向かって突出する下側位置決め突起を設け
、図示の実施例ではこの突起を案内ピン80の第2端部部分83によって形成す
る。下側リールフランジ49(図10参照)は、下側位置決め突起即ち、案内ピ
ン80の第2端部部分83のための通路107を設け、この通路はリールハブ4
7の軸線方向に平行に延在する2個の境界面108,109によって区切る。図
示の実施例では、これら2個の境界面108,109の第1境界面108をハブ
側の領域の下側位置決め面110として形成する。下側位置決め突起即ち、案内
ピン80の第2端部部分83及び下側位置決め面110は正接位置決め手段10
6に属する。
【0044】 引き出し組立体56には、更に、リールハブ47の軸線方向に延在しかつ引き
出し組立体56から上側リールフランジ48に向かって突出する上側位置決め突
起を設け、この位置決め突起は案内ピン80の第1端部部分82によって特に簡
単に形成することができる。上側リールフランジ(図9参照)には、上側位置決
め突起即ち、案内ピン80の第1端部部分82のための通路111を設け、この
通路111はリールハブ47の軸線方向に延在する2個の境界面112,113
によって区切る。2個の境界面112及び113のうちの第1境界面112のハ
ブ側の端部領域において上側位置決め面114を形成する。上側位置決め突起即
ち、案内ピン80の端部部分82及び上側位置決め面114は正接位置決め手段
106に属する。
【0045】 下側リールフランジ49には、結合ピン21の第2端部部分24を収容する他
の通路115を設ける。同様に、上側リールフランジ48には、結合ピン21の
第1端部部分23を収容する第2通路116を設ける。更に、通路107,11
1,115及び116のすべての境界面は、結合ピン21の端部部分23,24
及び案内ピン80の端部部分82,83の掛合離脱を問題なく行うことができる
ようにするため、ほぼインボリュート形状にする。
【0046】 引き出しテープ70をリールハブ47に巻き付けたとき、この巻き付け動作が
終了する頃引き出し組立体56がリールハブ47に接近し、このアプローチの端
部において、図示の実施例では位置決めピンとしても有利に使用される案内ピン
80の遊端部分82,83が正接位置決め手段106の位置決め面110,11
4に掛合し、引き出し組立体56のリールハブ47に対する正確な接線方向の位
置決めを保証する。
【0047】 下側リールフランジ49に対向する側の領域及び上側リールフランジ48に対
向する側の領域の双方において、巻き取りリール45のリールハブ47にランプ
面123,124をそれぞれ設け、これらランプ面123,124の各々は、そ
れぞれ3個のランプ部分117,118,119及び120,121,122に
より構成し、引き出し組立体56がリールハブ47に掛合するとき引き出し組立
体56がこのランプ面を通過し、この結果、引き出し組立体56をリールハブ4
7に対して高さ方向即ち、リールハブ47の軸線方向の位置決めを行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カセットを装填することができる本発明の第1の実施例の記録再生装
置の平面図である。
【図2】 図1の記録再生装置内に装填することができ、2個のハウジングハー
フよりなり、磁気テープの形式の記録キャリヤを収納し、磁気テープの遊端に結
合ピンを設けたカセットの頂面からの斜視図である。
【図3】 図2のカセットのハウジングの上側ハーフを取り外した状態の頂面か
らの斜視図である。
【図4】 図2及び図3に示すカセットの底面からの斜視図である。
【図5】 図1の記録再生装置の基本的に図1と同様の図であるが、挿入したカ
セットが作動位置にあり、装置の引き出し素子がカセットの結合ピンに結合し、
引き出し組立体を形成した状態を示す平面図である。
【図6】 図5の記録再生装置内で形成される引き出し組立体を示す斜視図であ
る。
【図7】 図6の引き出し組立体を保持手段と巻き取りリールとの間に案内する
案内手段を示す斜視図である。
【図8】 図7に示す案内手段の案内チャンネルを有する案内部材の底面図であ
る。
【図9】 図1及び図5の記録再生装置の巻き取りリールのリールハブ並びにリ
ールハブに一体の上側リールフランジを示す底面からの斜視図である。
【図10】 巻き取りリールの下側リールフランジを示す頂面からの斜視図であ
る。
【図11】 巻き取りリールのリールハブの上側リールフランジの一部と、リー
ルハブまで移動した図6の引き出し組立体を示す底面からの斜視図である。
【図12】 リールハブの一部、巻き取りリールの上側リールフランジの一部、
及び結合ピン及び案内位置決めピンを示す底面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, Th e Netherlands (72)発明者 ロベルト ネメ オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン 6

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、このハウジング内に収納した回転駆動可能な供給
    リールと、供給リールのリールハブに巻き付けるテープの形式の記録キャリヤと
    、この記録キャリヤの遊端領域で記録キャリヤに連結して結合位置に保持した結
    合素子とを具えるカセットを装填することができ、また リールハブを有する回転駆動可能な巻き取りリールと、 前記結合素子に結合する構成にした引き出し素子と、 前記引き出し素子を着脱自在に保持する構成にし、かつ結合素子との結合を行
    って引き出し素子及び結合素子よりなる引き出し組立体を形成することができる
    領域に引き出し素子を保持し、また結合素子との結合を行った後に引き出し素子
    を釈放できる保持手段と、 一方では引き出し組立体をリールハブに、他方では引き出し素子及びこの引き
    出し素子に結合した結合素子よりなる引き出し組立体に掛合するため、引き出し
    組立体を保持手段から巻き取りリールのリールハブまで移動することができる操
    作手段とを具え、 引き出し組立体が巻き取りリールのリールハブに掛合するとき a) リールハブの部分的に円筒形の周面と、引き出し組立体の部分的に円筒形の
    周面とがともに、テープの形式の記録キャリヤを巻き付けることができる円筒形
    巻き付け表面を形成し、 b) 分離ゾーンの領域でリールハブと引き出し組立体を互いに隣接させ、前記リ
    ールハブの軸線方向に互いに離れかつ軸線方向に平行に延在し、軸線方向に直交
    する方向に延在する2個の突出部分の側面によって形成される2個の狭い位置決
    め面で、及び軸線方向に平行に延在しそれぞれ対応の位置決め面に対向する2個
    の対向面で、前記リールハブと前記引き出し組立体を互いに対面接触させ、 c) 前記リールハブ及び前記引き出し組立体を2個の突出部分間に配置して中間
    空間を包囲するようにした 記録再生装置において、 2個の突出部分のうちの一方の第1突出部分を巻き取りリールのリールハブか
    ら突出させ、他方の第2突出部分を引き出し組立体から突出させた ことを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記結合素子を前記引き出し素子に結合した状態では結合素子の
    軸線方向に見ると結合素子が全体的に引き出し素子の内部に位置し、また第2突
    出部分95を引き出し素子にのみ連結してこの引き出し素子からのみ突出させた
    請求項1記載の記録再生装置。
  3. 【請求項3】 軸線方向に見て前記引き出し素子をほぼ円形セグメントの形状と
    し、 前記結合素子を結合ピンによって形成し、 前記第2突出部分を、前記結合ピンの一部の通路のためのギャップを有する引
    き出し素子のリブによって適正した 請求項2記載の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記第1突出部分を、前記結合ピンの一部の通路のためのギャッ
    プを設けた前記巻き取りリールのリールハブのリブによって適正した請求項3記
    載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記巻き取りリールのリールハブのリブに、引き出し素子から軸
    線方向に突出する位置決め部分の通路のための第2ギャップを設けた請求項4記
    載の記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記操作手段を、前記引き出し素子に連結し、巻き取りリールの
    リールハブの部分的に円筒形の周面の領域及び巻き取りリールのリールハブの中
    間空間の境界面の領域でリールハブに巻き付けることができる引き出しテープに
    よって形成した請求項1記載の記録再生装置。
JP2000583021A 1998-11-12 1999-11-11 巻き取りリール及びこの巻き取りリールに対して半径方向に位置決めできるテープ引き出し組立体を有する記録再生装置 Pending JP2002530792A (ja)

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