JP2006085745A - 磁気記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テープカセット内に収納されたテープの端部には結合素子8を有し、結合素子8をテープ引き出し素子40によって引き出してテープをドライブリール20に巻き取る磁気記録再生装置であって、一端側をドライブリール20のドライブ軸24に接続し、他端側をテープ引き出し素子40に接続したリーダテープ41と、ドライブ軸24の外周に位置し、外周面にテープを巻き取るリールハブ21と、リールハブ21の一部に設け、リーダテープ41が通過するハブ開口部と、ハブ開口部に位置し、テープ引き出し素子40の位置決めを行う位置決めピース80とを備え、リールハブ21を金属材料によって構成し、位置決めピース80を樹脂材料によって構成したことを特徴とする磁気記録再生装置。
【選択図】 図11
Description
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記ハブ開口部の側部に、前記リールハブの内周面側から外周面側に向かって切削によって形成した基準面用凹部を設け、前記基準面用凹部に前記位置決めピースを配設することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の磁気記録再生装置において、前記基準面用凹部が、前記リールハブの外周面からの距離を規制する外周方向基準面を構成していることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の磁気記録再生装置において、前記位置決めピースには、前記外周方向基準面と対応する基準面を有し、前記基準面と直交する開口側側面に所定長さのリブ又は溝を形成し、前記リブ又は前記溝を前記テープ引き出し素子の挿入方向としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記位置決めピースには、所定長さのリブ又は溝を形成し、前記リブ又は前記溝を前記テープ引き出し素子の挿入方向とし、前記テープ引き出し素子の側面には、前記リブ又は前記溝に対応する溝又はリブを形成したことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の磁気記録再生装置において、前記テープ引き出し素子の側面には、前記位置決めピースと当接する停止壁を有することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記テープ引き出し素子が、凹部を形成した第1の部材と、前記第1の部材に対して変位可能に連結された第2の部材とを有し、前記第2の部材には、前記凹部を閉塞することで前記結合素子を装着する蓋板を有し、前記蓋板の外周面に曲面部を形成し、前記曲面部を前記リールハブの外周面と同じ曲率の曲面形状とし、前記テープ引き出し素子が前記ハブ開口部に嵌合した状態で、前記曲面部が前記リールハブの外周面の一部を構成することを特徴とする。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による磁気記録再生装置において、ハブ開口部の側部に、リールハブの内周面側から外周面側に向かって切削によって形成した基準面用凹部を設け、基準面用凹部に位置決めピースを配設するものである。本実施の形態によれば、位置決めピースを配設するための基準面用凹部を、リールハブの内周面側から外周面側に向かって切削によって形成することで、リールハブ近傍に基準面を構成することができ、位置決め精度を高めることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による磁気記録再生装置において、基準面用凹部が、リールハブの外周面からの距離を規制する外周方向基準面を構成しているものである。本実施の形態によれば、この外周方向基準面によって、リールハブとテープ引き出し素子との半径方向のずれを少なくすることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態による磁気記録再生装置において、位置決めピースには、外周方向基準面と対応する基準面を有し、基準面と直交する開口側側面に所定長さのリブ又は溝を形成し、リブ又は溝をテープ引き出し素子の挿入方向としたものである。本実施の形態によれば、位置決めピースに形成した所定長さのリブ又は溝によってテープ引き出し素子を安定して所定の位置に導くことができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による磁気記録再生装置において、位置決めピースには、所定長さのリブ又は溝を形成し、リブ又は溝をテープ引き出し素子の挿入方向とし、テープ引き出し素子の側面には、リブ又は溝に対応する溝又はリブを形成したものである。本実施の形態によれば、位置決めピースとテープ引き出し素子とに形成した所定長さのリブ又は溝によってテープ引き出し素子を安定して所定の位置に導くことができる。
本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態による磁気記録再生装置において、テープ引き出し素子の側面には、位置決めピースと当接する停止壁を有するものである。本実施の形態によれば、この停止壁によってリールハブとテープ引き出し素子との半径方向寸法を一致させることができる。
本発明の第7の実施の形態は、第1の実施の形態による磁気記録再生装置において、テープ引き出し素子が、凹部を形成した第1の部材と、第1の部材に対して変位可能に連結された第2の部材とを有し、第2の部材には、凹部を閉塞することで結合素子を装着する蓋板を有し、蓋板の外周面に曲面部を形成し、曲面部をリールハブの外周面と同じ曲率の曲面形状とし、テープ引き出し素子がハブ開口部に嵌合した状態で、曲面部がリールハブの外周面の一部を構成するものである。本実施の形態によれば、第2の部材の蓋板によってリールハブの外周面と同じ曲率の曲面形状を構成することで、樹脂材料によるひずみや曲がりの影響を少なくすることができる。
図1は本実施例による磁気記録再生装置の要部平面図である。
装置本体のベース1には、モータなどの回転手段を備えたカートリッジリール10と、同じく回転手段を備えたドライブリール20とを備えている。ベース1のカートリッジリール10側には、テープカセット2を保持するとともにこのテープカセット2を移動させるカセットホルダー3が設けられている。また、ベース1のカートリッジリール10側には、一対のレール4が配置され、カセットホルダー3は、この一対のレール4に沿って摺動可能に設けられている。
一方のレール4には、ローディングレバー30が摺動自在に設けられている。このローディングレバー30は、カセットホルダー3と連結されており、このローディングレバー30の移動によってカセットホルダー3を動作させている。
ローディングレバー30のベース1側の面には、ラック31が連結されている。また、ローディングレバー30の側方には、ローディングモータ32と、このローディングモータ32に連結されたギア33が配置されている。ラック31とギア33は噛み合わされており、ローディングレバー30は、ローディングモータ32の回転によってレール4に沿って摺動する。
ローディング完了時点におけるテープカセット2の側方であって、テープカセット2の開閉扉(図示せず)の近傍には、テープ引き出し素子40が配置されている。このテープ引き出し素子40は、テープ引き出し素子移動部材50によって保持され、テープ引き出し素子移動部材50は、テープカセット2の開閉扉に対して近接離間する方向に設けた溝(図示せず)に係合している。ローディングレバー30の側方であって、ローディングモータ32とテープ引き出し素子40との間の空間には、引き出し素子移動用モータ51が配置されている。テープ引き出し素子移動部材50は、図示しない歯車機構によって引き出し素子移動用モータ51と接続されている。
一方、ドライブリール20は、リールフランジ22を有しており、このリールフランジ22の外周端にはフランジ溝23を形成している。なお、図においては、ベース1側のリールフランジ22だけを示しているが、一対のリールフランジ22が、それぞれリールハブ21の両端面に連結されている。リールハブ21には、その外周の一部にハブ開口部21Aが形成され、このハブ開口部21Aをリーダテープ41が通過する。また、このハブ開口部21Aには、テープ接合素子40が嵌合する。ドライブリール20は、その中心にモータなどの回転手段の回転を伝えるドライブ軸24を備え、このドライブ軸24は、ロック部材70によって、テープスレッディングの動作時にはリールハブ21及びリールフランジ22との連結を解除され、記録再生運転時にはリールハブ21及びリールフランジ22と連結されるように構成されている。リールハブ21の端面には磁石保持部材25が設けられ、この磁石保持部材25によって、リールハブ21内部の、ハブ開口部21A近傍に磁石25Aが配設されている。
ベース1側のリールフランジ22の外周側には、ロックモータ60と、このロックモータ60の駆動によってフランジ溝23内に移動するピン61が配置されている。
まず、テープ引き出し素子40は、凹部42Aを形成した第1の部材42と、第1の部材42に対して変位可能に連結された第2の部材43とを有している。第1の部材42の一端側には第2の部材43を回動させる回動軸44を有し、凹部42Aは、第1の部材42の他端側端部に形成している。なお、回動軸44の両端部は、トラック溝5内を摺動可能に突出して構成している。第2の部材43には凹部43Aが形成され、第1の部材42の凹部42Aと第2の部材43の凹部43Aとによって、閉空間を形成するように構成されている。
テープ引き出し素子移動部材50は、回動軸44を係合する回動軸用凹部52を有し、テープ引き出し素子移動部材50の所定の位置では、この回動軸用凹部52はトラック溝5の端部と連続するように形成されている。テープ引き出し素子移動部材50は、押圧部材53と支持部材54とを備えている。押圧部材53は、一端側に第2の部材43の回動軸44側を押圧する押圧リブ53Aと、他端側にこの押圧リブ53Aの回動支点となる軸53Bと、中間位置にローラピン53Cとを有している。支持部材54は、第1の部材42を支持しており、押圧リブ53Aで押圧したときのテープ引き出し素子40の回転を防止している。また、支持部材54の下面にはピンを有しており、このピンが溝内を摺動することで、テープ引き出し素子移動部材50がテープ2に対して近接離間する方向に移動する際のガイド機能を果たしている。更にテープ引き出し素子移動部材50がテープ2から最も離間する位置では、支持部材54は所定角度半時計方向に回動することでテープ引き出し素子40を半時計方向に回動し、テープ引き出し素子40の溝5への移動をスムーズに行わせている。
一方、ローディングレバー30のガイダー55側端部には、押圧部材34を設けている。ローディングレバー30がテープ引き出し素子移動部材50側に移動することによって、この押圧部材34が弾性部材55Dを押圧する。押圧部材34によって弾性部材55Dを押圧することで、ガイダー55の自由端はテープ引き出し素子移動部材50側に移動する。
図1はテープカセット2のローディング前の状態を示している。
本装置は、カセットホルダー3へのテープカセット2の挿入を検出すると、ローディングモータ32が回転を始める。ローディングモータ32の回転は、ギア33、ラック31によってローディングレバー30に伝達され、ローディングレバー30がテープ引き出し素子40の方向に移動する。カセットホルダー3は、ローディングレバー30とともに移動する。テープカセット2がカートリッジリール10の上方位置まで移動すると、カセットホルダー3の一部は、テープカセット2をベース1側に移動させ、テープカセット2の裏面に設けた駆動歯(図示せず)をカートリッジリール10に係合させる。
図3の状態では、ローディングレバー30の押圧部材34によって弾性部材55Dを押し込み、ガイダー55の自由端はテープ引き出し素子移動部材50側に移動する。このガイダー55の移動によって、ガイド面55Aによるローラピン53Cの位置規制が行われる。
図3の状態から、引き出し素子移動用モータ51が駆動を始める。引き出し素子移動用モータ51の駆動によって、テープ引き出し素子移動部材50がテープカセット2側に移動する。
テープ引き出し素子移動部材50の移動によって、ローラピン53Cはガイド面55Aにそって移動する。ローラピン53Cがテープカセット2側に近づくにつれて、ガイド面55Aはテープ引き出し素子移動部材50側に近づいているので、ローラピン53Cはテープ引き出し素子移動部材50側に近づく。このローラピン53Cの変位によって、押圧リブ53Aはテープ引き出し素子40の方向に移動する。そして、押圧リブ53Aは、第2の部材43の側部を押圧する。この押圧リブ53Aによる第2の部材43の押圧によって、第2の部材43は、回動軸44を中心に回動する。そして、第2の部材43の凹部43Aは、第1の部材42の凹部42Aから離れる方向に移動し、凹部42Aは開放される。
図4の状態においては、第1の部材42の凹部42Aが結合素子8に当接している。
図4の状態から、まずローディングモータ32が逆回転により駆動され、ローディングレバー30が後退する。ローディングレバー30の後退によって、ローディングレバー30の押圧部材34によるガイダー55への押圧力は解除される。従って、ガイダー55の自由端はローディングレバー30側に移動するため、押圧リブ53Aによる第2の部材43への押圧は解除される。押圧リブ53Aによる第2の部材43への押圧が解除されるため、第2の部材43は、回動軸44を中心に回動し、第2の部材43の凹部43Aは、第1の部材42の凹部42Aに近接する方向に移動し、そして凹部42Aは閉塞される。次に引き出し素子移動用モータ51は、逆回転による駆動を始める。引き出し素子移動用モータ51を逆回転させることで、テープ引き出し素子移動部材50は、テープカセット2から離間する方向に移動を開始する。
図5の状態から、更に引き出し素子移動用モータ51は、逆回転による駆動を継続する。引き出し素子移動用モータ51の逆回転による駆動を継続することで、テープ引き出し素子移動部材50は、更にテープカセット2から離間する方向に移動する。
図6及び図7に示す状態から、テープスレッディング動作を開始する。
テープスレッディング動作は、ドライブリール20を回転させることによって行う。なお、テープスレッディング動作時には、リールハブ21は、ドライブリール20の駆動系統から切り離されるとともに、ピン61によって回転を規制されている。
図8では、テープ引き出し素子40Aは、回動軸44が回動軸用凹部52からトラック溝5に移動した状態を示し、テープ引き出し素子40Bは、トラック溝5の途中段階まで移動した状態を示し、テープ引き出し素子40Cは、ドライブリール20のリールハブ21近傍に移動した状態を示している。テープ引き出し素子が、テープ引き出し素子40A、テープ引き出し素子40B、テープ引き出し素子40Cのように順次移動することで、テープカセット2内に収納されているテープ9は引き出され、リールハブ21まで導出することができる。
まず、動作説明の前に図9から図12を用いてリールハブ21内部の構成について説明する。図12はドライブリールの分解斜視図である。
ドライブ軸24とリールハブ21との間の空間にはロック部材70が設けられている。
このロック部材70は、リールハブ21に設けたロック部材回転軸71と、ロック部材回転軸71を中心に所定角度回動する素子当接部72と、素子当接部72をハブ開口部21A側に付勢する付勢部材73と、ドライブ軸24の軸心方向に突出させたロックピン74とを有している。ここでロックピン74は、ロック部材回転軸71から素子当接部72に至る部材本体に設けられ、バネ75によってドライブ軸24の軸心方向に付勢されている。
ドライブ軸24の外周には、ロックピン74が挿入可能な嵌合孔24Aを有している。また、図12に示すように、ドライブ軸24は、その端部に連結軸24Bを備えている。この連結軸24Bはリールハブ21と締結されている。また、連結軸24Bは、ロックピン74が嵌合孔24Aに挿入されている状態では、ドライブ軸24と連結してドライブ軸24と一体に回転するが、ロックピン74が嵌合孔24Aに挿入されていない状態では、ドライブ軸24との連結は解除されており、ドライブ軸24の回転は伝わらない構成となっている。
なお、ハブ開口部21Aには、リールハブ21とは別部材の位置決めピース80が設けられている。テープ引き出し素子40は、この位置決めピース80によって所定の位置に導かれて固定される。
図9では、テープ引き出し素子40がハブ開口部21Aに到達する前の状態を示している。
図9の状態では、素子当接部72は付勢部材73によってハブ開口部21A側に付勢されており、ロックピン74はドライブ軸24から離れている。
図10に示す状態では、素子当接部72は、ロック部材回転軸71を中心に所定角度回動し、ハブ開口部21A側からドライブ軸24側に変位している。また、この素子当接部72の変位によって、ロックピン74はドライブ軸24側に付勢される。この状態では、テープ引き出し素子40はハブ開口部21Aを閉塞し、テープ引き出し素子40の終端面、すなわち結合素子8装着側端面がリールハブ21外周面と連続するように配置される。
以上の動作は、ドライブ軸24の正回転によって行われる。
図11に示す状態では、連結軸24Bはドライブ軸24と連結してドライブ軸24と一体に回転するようになる。なお、図11に示すように、ロックピン74が嵌合孔24Aに挿入されると、ドライブ軸24の回転は停止される。
連結軸24Bがドライブ軸24と連結することで、ドライブ軸24はリールハブ21及びリールフランジ22と連結される。
ドライブ軸24がリールハブ21及びリールフランジ22と連結されると、ロックモータ60が動作してピン61をフランジ溝22から後退させる。
以上の動作によってテープスレッディング動作が完了する。
図13は本実施例による位置決めピースの斜視図、図14は同位置決めピースを外した状態の本実施例によるハブ開口部周辺の斜視図、図15は同位置決めピースの配設状態を示す斜視図である。
位置決めピース80には、外周方向における基準面81と、この基準面81と直交する開口側側面82とを備えており、開口側側面82には所定長さのリブ83を形成している。このリブ83は、2段階の高さを有し、テープ引き出し素子40の挿入方向と一致する方向に形成している。また、位置決めピース80には、リールハブ21への取り付け孔を備えた取付片84と、テープ引き出し素子40の挿入時における高さ方向の位置決めを行う天面85を有している。位置決めピース80は、樹脂材料の一体成形によって構成されている。位置決めピース80を樹脂部品で構成することにより、テープ引き出し素子40も樹脂部品 なので、摺動したときの摩擦力低減、かじり防止を有効に図ることができる。
一方、リールハブ21は、ハブ開口部21Aの側部に、リールハブ21の内周面側から外周面側に向かって切削によって基準面用凹部21Bを形成している。この基準面用凹部21Bのリールハブ21の外周面側には、リールハブ21の外周面からの距離を規制する外周方向基準面21Cを構成している。また、基準面用凹部21Bの外周方向基準面21Cに隣接する面は、ハブ開口部21Aの幅寸法を規制する開口幅基準面21Dを構成している。なお、リールハブ21は金属材料によって構成されている。
図16は同テープ引き出し素子の斜視図、図17は図16と異なる角度から見た斜視図である。
テープ引き出し素子40を構成する第1の部材42は、一端側には第2の部材43を回動させる回動軸44を有し、他端側端部には一対の凹部42Aを有している。一対の凹部42Aの間には、結合素子8の軸を配置するための空間が形成されている。
テープ引き出し素子40を構成する第2の部材43は、第1の部材42の一方の側部に設けられた基板43Bを有し、この基板43Bの一端側は、回動軸44に所定角度回動自在に設けられている。また基板43Bの他端側は、基板43Bと所定の角度を有して延出した蓋板43Cを有している。この蓋板43Cは、第1の部材42側(内周面側)に凹部43Aを形成するとともに、第1の部材42と反対側(外周面側)に曲面部43Eを形成している。この曲面部43Eは、リールハブ21の外周面と同じ曲率の曲面形状であり、テープ引き出し素子40がハブ開口部21Aに嵌合した状態で、リールハブ21の外周面の一部を構成する。なお、基板43Bの回動軸44側には、弾性部材43Dを備えており、この弾性部材43Dは、蓋体43Cが第1の部材42の凹部42Aを塞ぐ方向に第2の部材43を付勢している。また、基板43Bには、位置決めピース80のリブ83に対応する所定長さの溝43Fを形成している。従って、溝43Fはテープ引き出し素子40のハブ開口部21Aへの挿入方向と一致する方向に形成している。また、この溝43Fの終端側には、停止壁43Gを形成している。この停止壁43Gは、位置決めピース80のリブ83の当接壁83Aが当接する。なお、外周方向基準面21Cからリールハブ21の外周面までの寸法X(図15参照)は、停止壁43Gから曲面部43Eの外表面までの距離X(図16参照)と同一寸法となるように構成している。リールハブ21の外周面(テープ巻き付け面)に比べてテープ引き出し素子40の曲面部43Eの面積が小さいのと、図16に示すXの距離が短くなり、外周方向基準面21Cの切削面とリールハブ21の外周面との距離X(図15参照)を短い寸法で構成できるため、寸法管理が行いやすく、結果的にテープ引き出し素子40の曲面部43Eとリールハブ21の外周面との段差を極力小さくすることができ、テープダメージを防止することができる。
なお、結合素子8は、軸8Bの両端部に拡大部8Aを備えている。そして、凹部42A及び凹部43Aは、この拡大部8Aが外方に位置させて軸8Bを挟み込むことで結合素子8を保持する。なお、テープ引き出し素子40は、結合素子8がいかなる方向から引っ張られても引き出し素子8を保持する。すなわち、結合素子8は、常に曲面部43E側に引っ張られながらテープスレッディングしており、通常は凹部43Aに押さえつけられた状態である。また、例えば結合素子8に基板43Bの方向の外力が加わったときには、凹部42Aの下部に設けたリブ42Bによって結合素子8を保持するために、第2の部材43が図12や図14のように開くことがない。ここで、リブ42Bは、凹部42Aより一段下がった位置に凹部43Aの方向に突出して形成され、凹部43Aと重なるように構成されている。また、結合素子8に基板43Bと反対側の方向の外力が加わったときには、第2の部材43は閉まる方向なので結合素子8は保持される。また、結合素子8に回転軸44の方向の外力が加わったときには凹部42A内で保持される。
また本実施例によれば、位置決めピース80を樹脂材料で構成することにより、テープ引き出し素子40も樹脂材料なので、摺動したときの摩擦力低減、かじり防止を有効に図ることができる。
また本実施例によれば、位置決めピース80を配設するための基準面用凹部21Bを、リールハブ21の内周面側から外周面側に向かって切削によって形成することで、リールハブ21近傍に基準面を構成することができ、位置決め精度を高めることができる。
また本実施例によれば、外周方向基準面21Cによって、リールハブ21とテープ引き出し素子40との半径方向のずれを少なくすることができる。
また本実施例によれば、位置決めピース80とテープ引き出し素子40とに形成した所定長さのリブ83と溝43Fによって、テープ引き出し素子40を安定して所定の位置に導くことができる。
また本実施例によれば、停止壁43Gによってリールハブ21とテープ引き出し素子40との半径方向寸法を一致させることができる。
また本実施例によれば、第2の部材43の曲面部43Eによってリールハブ21の外周面と同じ曲率の曲面形状を構成することで、樹脂材料によるひずみや曲がりの影響を少なくすることができる。
なお、本実施例においては、位置決めピース80にリブ83を、テープ引き出し素子40に溝43Fを設けた場合で説明したが、リブ83に代えて溝を、溝43Fに代えてリブを設けてもよい。
5 トラック溝
20 ドライブリール
21 リールハブ
21A ハブ開口部
21B 基準面用凹部
21C 外周方向基準面
22 リールフランジ
23 フランジ溝
30 ローディングレバー
32 ローディングモータ
40 テープ引き出し素子
41 リーダテープ
43 第2の部材
43B 基板
43C 蓋板
43D 弾性部材
43E 曲面部
43F 溝
43G 停止壁
80 位置決めピース
81 基準面
82 開口側側面
83 リブ
Claims (7)
- テープカセット内に収納されたテープの端部には結合素子を有し、前記結合素子をテープ引き出し素子によって引き出して前記テープをドライブリールに巻き取る磁気記録再生装置であって、
一端側を前記ドライブリールのドライブ軸に接続し、他端側を前記テープ引き出し素子に接続したリーダテープと、
前記ドライブ軸の外周に位置し、外周面に前記テープを巻き取るリールハブと、
前記リールハブの一部に設け、前記リーダテープが通過するハブ開口部と、
前記ハブ開口部に位置し、前記テープ引き出し素子の位置決めを行う位置決めピースと
を備え、
前記リールハブを金属材料によって構成し、前記位置決めピースを樹脂材料によって構成したことを特徴とする磁気記録再生装置。 - 前記ハブ開口部の側部に、前記リールハブの内周面側から外周面側に向かって切削によって形成した基準面用凹部を設け、前記基準面用凹部に前記位置決めピースを配設することを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
- 前記基準面用凹部が、前記リールハブの外周面からの距離を規制する外周方向基準面を構成していることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録再生装置。
- 前記位置決めピースには、前記外周方向基準面と対応する基準面を有し、前記基準面と直交する開口側側面に所定長さのリブ又は溝を形成し、前記リブ又は前記溝を前記テープ引き出し素子の挿入方向としたことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録再生装置。
- 前記位置決めピースには、所定長さのリブ又は溝を形成し、前記リブ又は前記溝を前記テープ引き出し素子の挿入方向とし、前記テープ引き出し素子の側面には、前記リブ又は前記溝に対応する溝又はリブを形成したことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
- 前記テープ引き出し素子の側面には、前記位置決めピースと当接する停止壁を有することを特徴とする請求項5に記載の磁気記録再生装置。
- 前記テープ引き出し素子が、凹部を形成した第1の部材と、前記第1の部材に対して変位可能に連結された第2の部材とを有し、前記第2の部材には、前記凹部を閉塞することで前記結合素子を装着する蓋板を有し、前記蓋板の外周面に曲面部を形成し、前記曲面部を前記リールハブの外周面と同じ曲率の曲面形状とし、前記テープ引き出し素子が前記ハブ開口部に嵌合した状態で、前記曲面部が前記リールハブの外周面の一部を構成することを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
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