JP2002527443A - 有機ホウ素誘導体、及び有機化合物をカップリングさせる方法 - Google Patents

有機ホウ素誘導体、及び有機化合物をカップリングさせる方法

Info

Publication number
JP2002527443A
JP2002527443A JP2000575872A JP2000575872A JP2002527443A JP 2002527443 A JP2002527443 A JP 2002527443A JP 2000575872 A JP2000575872 A JP 2000575872A JP 2000575872 A JP2000575872 A JP 2000575872A JP 2002527443 A JP2002527443 A JP 2002527443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tetramethyl
compound
carbon
dioxaborolane
dioxaborolan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000575872A
Other languages
English (en)
Inventor
マルカッシオ、セバスチャン、マリオ
ロドポウロス、メアリー
ウェイゴールド、ヘルムート
オスバス、ピーター
Original Assignee
コモンウエルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガナイゼーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コモンウエルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガナイゼーション filed Critical コモンウエルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガナイゼーション
Publication of JP2002527443A publication Critical patent/JP2002527443A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B37/00Reactions without formation or introduction of functional groups containing hetero atoms, involving either the formation of a carbon-to-carbon bond between two carbon atoms not directly linked already or the disconnection of two directly linked carbon atoms
    • C07B37/04Substitution
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F5/00Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic System
    • C07F5/02Boron compounds
    • C07F5/04Esters of boric acids

Abstract

(57)【要約】 本発明は、有機化合物を共有結合によりカップリングさせる方法において、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を、二ホウ素誘導体と8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重結合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中間体を形成させて、この有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有する炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリングさせる方法に関する。本発明はまた、アリル位置に離脱基を有するオレフィン性化合物を二ホウ素誘導体と8〜11族の金属触媒と、離脱基が有機ボロネート残基と置換されるように反応させることからなる方法に関する。本発明はさらに有機ホウ素中間体およびそれらの製造に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、有機化合物を共有結合によりカップリングさせる方法、とくにオレ
フィン性またはアセチレン性化合物を、有機ホウ素中間体を経由して他の有機化
合物に共有結合により連結する方法に関する。本発明はまた、有機ホウ素中間体
の製造方法に関する。
【0002】 (背景技術) オレフィン性またはアセチレン性化合物と他の有機化合物の間における共有結
合の形成は、分子間および分子内化合物の両者を含め、合成有機化学においてと
くに重要である。多くのこのような反応が知られていて、それぞれにそれ自身の
特異的な反応条件、溶媒、触媒、活性化基等が要求される。オレフィン残基が関
与するこのタイプの既知のカップリング反応にはミカエル反応および以下の参考
文献に記載される反応が包含される。すなわち、Transition Metals in the Syn
thesis of Complex Organic Molecules (L.S.Hegedus, University Science Boo
ks, 1994, ISBN 0-935702-28-8); Handbook of Palladium Catalysed Organic R
eactions (J.Malleron, J.Fiaud & J.Legros, Academic Press, 1997, ISBN 0-1
2-466615-9); Palladium Reagents and Catalysts (Innovations in Organic Sy
nthesis by J.Tsujii, John Wiley & Sons, 1995, ISBN 0-471-95483-7); およ
びN.Miyuara & A.Suzuki, Chem Rev. 1995, 95, 2457-2483) に記載がある。
【0003】 パラジウム、その錯体およびその塩の触媒は、カップリング反応に向けたC-H
結合の活性化についてよく認識されている。この関係でアルケンまたはアルキン
とアリールもしくはビニルハライドのパラジウム誘導体の存在下におけるHeck反
応は、集中的な研究の課題となった。しかしながら、Heck反応の工業的な開発は
期待されたほど急速には進行しなかった。他の8〜11族の金属触媒、たとえば白
金もこのような炭素結合の活性化に使用されてきた。
【0004】 Heck反応の成功は大部分、基質と反応条件に依存する。たとえば、アルケンに
2個のβ-水素が存在する場合には、反応は一般に (E)-アルケンの形成を招き、
これは多くの場合、相当する (Z)-アルケンを夾雑する。
【0005】 アルケンボレート(アルケニルボレート)は様々な有機分子と反応して新たな
炭素-炭素結合の形成を介してカップリング生成物を与える(たとえば、上記引
用文献参照)が、共通して用いられるアルキンのアルキンのハイドロボレーショ
ン反応によるアルケニルボレートの製造方法は位置化学および/または化学選択
性の欠如(たとえば、異なる官能基数の減少)により遭遇する困難性のために限
定される(N. Miyuara & A.Suzuki, Chem Rev. 1995, 95, 2457-2483参照)。
【0006】 したがって、アルケンおよびアルキンからの有機ボレートの合成には、改良さ
れたおよび/または別の方法論が要求される。
【0007】 今回、有用な有機ホウ素化合物が、アルケンおよびアルキンから緩和な条件下
およびある範囲の置換基の存在下で合成できることが見出された。この方法は、
標準的なハイドロボレーション方法の使用時に遭遇する1または2以上の制限を
克服または少なくとも緩和するものである。有機ホウ素誘導体の有機化合物との
カップリングは、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に達成される。
【0008】 (発明の開示) したがって、本発明は少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィ
ン性化合物または少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化
合物を二ホウ素誘導体と8〜11族の金属触媒の存在下に、それぞれの二重結合ま
たは三重結合の少なくとも1個または2個の炭素原子上に有機ボロネート残基が
導入されるように反応させることからなる有機化合物を共有結合によりカップリ
ングさせる方法を提供する。この方法においては、三重結合は二重結合にまたは
二重結合は単結合になる。用いられる反応条件により、他の三重結合または二重
結合が存在してもよく、これらは二ホウ素誘導体と反応する場合も反応しない場
合もある。
【0009】 二ホウ素誘導体はジボロン酸のエステルまたは他の安定な誘導体とすることが
できる。適当なエステルの例には、式 (RO)2B-B(OR)2[式中、Rは任意に置換さ
れたアルキルもしくは任意に置換されたアリールであるか、または-B(OR)2は式
(式中、R’ は任意に置換されたアルキレン、アリーレンまたは連結した脂肪族
もしくは芳香族残基からなる他の2価の基である)の環状基を表す]のエステル
が包含される。好ましい二ホウ素誘導体には、 4,4,4’,4’,5,5,5’,5’,-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン
[ビス(ピナコラート)二ホウ素またはジボロン酸のピナコールエステル]、2,2
’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン[ビス(エタンジオラート)二ホウ素]、2,2’-ビ
-1,3,2-ジオキサボリナン[ビス(n-プロパンジオラート)二ホウ素]、 5,5,5’,5’,-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン[ビス(ネオペ
ンタンジオラート)二ホウ素]、 (4R,4’R,5R,5’R)-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、 1,1,2,2-テトラキス(2-メトキシエチルオキシ)二ホウ素、 ビス((1S,2S,3R,5S)-(+)-ピナンジオラート)二ホウ素(B-B)、 (4R,4’R)-ジフェニル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、 (±)-4,4’-ビ-[(4-メトキシフェノキシ)メチル] -2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサ
ボロラン、 2,2’-ビ-(3aR,7aS)ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール、テトライ
ソプロピル (4R,4’R,5R,5’R)-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン-4,4’,5,5’-テトラカ
ルボキシレート、 (3aR,3’aR,6aS,6’aS)-ジ-テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d]-2,2’-ビ-1,3
,2-ジオキサボロラン、 (3R,6S,3’R,6’S)-ジ-テトラヒドロフロ[3,4-d]-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボ
ロラン、 (±)-4,4’-ビ-(メトキシメチル)-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、2,2’-
ビ-1,3,2-ジオキサボレパン、 5,5’-ジヒドロキシメチル-5,5’-ジメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナ
ン、 ビス(1R,2R,3S,5R-(−)-ピナンジオラート)二ホウ素(B-B)、2,2’-ビ-4H-1,3,
2-ベンゾジオキサボリニン、 (±)-4,4’-ビ-(フェノキシメチル)-2,2’-1,3,2-ジオキサボロラン、 (±)-4,4,4’,4’,6,6’-ヘキサメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 5,5,5’,5’-テトラエチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 4,4’,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、 (±)-4,4’-ジメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 (±)-5,5’-ジメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 ビ-(ジナフト[2,1-d: 1,2-f]- 2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボレピン、 6,6’-ジエチル-2,2’-ビ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン、 6,6’-ジメチル-2,2’-ビ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン、 5,5,5’,5’-テトラフェニル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 4,4,4’,4’,7,7,7’,7’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボレパン、 1,1,2,2-テトラキス(ネオペンチルオキシ)ジボラン、 (4S,4’S,5S,5’S)-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、テトラ
ブチル、 (4R,4’R,5R,5’R)-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン-4,4’,5,5’-テトラカ
ルボキシレート、 (4R,4’R,5R,5’R)-N4,N4,N4’,N4’,N5,N5,N5’,N5’-オクタメチル-2,2’-
ビ-1,3,2-ジオキサボロラン-4,4’,5,5’-テトラカルボキサミド、4,4,4’,4’-
テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 4,4,4’,4’,6,6,6’,6’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 3,3’-ビ-1,5-ジヒドロ-2,4,3-ベンゾジオキサボレピン、 (±)-4,4,4’,4’,5,5’-ヘキサメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,4’,4’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン、 5,5,5’,5’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン、 4,4’,5,5’-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、4,4’-ジフェニル-1,3,
2-ジオキサボロランおよび 4,4’,6,6’-テトラ(tert-ブチル)-1,3,2-ジオキサボロールが包含される。
【0010】 一部の二ホウ素誘導体は他のものよりも容易に以後の加水分解を受けやすく、
より緩和な反応条件の使用が可能である。さらに、使用する二ホウ素誘導体の賢
明な選択は形成される反応生成物の制御を促進することができる。二ホウ素エス
テル誘導体はBrothertonらの方法で製造することができる [R.J.Brotherton, A.
L.McCloskey, L.L.Peterson & H.Steinberg, J.Amer.Chem.Soc. 82, 6242 (1960
); R.J.Brotherton, A.L.McCloskey, J.L.Boone & H.M.Manasevit, J.Amer.Chem
.Soc. 82, 6245 (1960)]。この方法において、BCl3とNHMe2の反応によって得ら
れるB(NMe2)3は、化学量論のBBr3との反応によりBrB(NMe2)2に変換される。還流
トルエン中ナトリウム金属で還元すると、二ホウ素化合物、[B(NMe2)2]2が得ら
れ、これを蒸留によって精製後、化学量論のHClの存在下にアルコール(たとえ
ば、ピナコール)と反応させて、所望のエステル生成物を得ることができる。ビ
ス(ネオペンタンジオラート)二ホウ素はNguyenらによって記載されている[Nguy
en, P., Lesley, G., Taylor, N.J., Marder, T.B., Pickett, N/L., Clegg, W.
, Elsegood, M.R.J. & Norman, N.C., Inorganic Chem. 1994, 33, 4623-24]。
二ホウ素誘導体を調製するための他の方法は本技術分野の熟練者には周知である
【0011】 本明細書において用いられる「有機ボロネート残基」の語は、二ホウ素誘導体
のホウ素-ホウ素結合の切断によって形成される残基を含有する1個のホウ素を
意味する。有機ボロネート残基の例には上に定義された式-B(OR)2の基がある。
【0012】 本明細書において用いられる「有機ホウ素誘導体」および「有機ホウ素中間体
」の語は、置換位置に少なくとも1個の有機ボロネート残基を有する有機化合物
を意味する。
【0013】 本発明の他の実施態様によれば、本発明は、有機化合物を共有結合によりカッ
プリングさせる方法において、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を二ホウ素誘導体
と、8〜11族の金属触媒の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重
結合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中
間体を形成させ、ついで 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
グさせる方法を提供する。
【0014】 オレフィン性化合物またはアセチレン性化合物と有機化合物は、カップリング
反応が分子内反応であるように、1種の同じ化合物であってもよいことを理解す
べきである。
【0015】 この方法は、有機ホウ素中間体を単離することなく、単一ポット内で実施する
ことがとくに便利であるが、未反応の二ホウ素誘導体はカップリング工程を妨害
し、望ましくない副生物の形成を生じることがある。
【0016】 したがって、本発明の他の実施態様においては、本発明は、有機化合物を共有
結合によりカップリングさせる方法において、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を二ホウ素誘導体
と8〜11族の金属触媒の存在下に反応させてそれぞれの二重結合または三重結合
の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中間体
を形成させ、 水または水および適当な塩基を加えて過剰の二ホウ素誘導体を分解し、 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
グさせる方法を提供する。
【0017】 反応は好ましくは単一ポット内で行われるが、最終のカップリング工程の前に
、有機ホウ素中間体を単離することもできる。反応を単一ポット内で実施する場
合には、二ホウ素誘導体を分解するために加える塩基はカップリング反応を触媒
するのに適当であることが好ましい。この場合は、カップリング反応において有
機化合物とともに強塩基を加える必要がない。
【0018】 他の実施態様においては、有機ホウ素中間体の形成後、有機ホウ素中間体と有
機化合物のカップリングは反応混合物の温度を上記カップリング反応が起こるの
に十分な温度に上昇させる。この実施態様においては、カップリング反応を触媒
するためにより強塩基を用いる必要はない。
【0019】 過剰の二ホウ素誘導体の除去が必要であるが、水または水および塩基の使用は
置換基の感度または他の因子のために有害な場合には、過剰の二ホウ素誘導体は
有機ホウ素中間体の形成後に緩和な酸化剤の添加によって分解する。
【0020】 したがって、更なる実施態様においては、有機化合物を共有結合によりカップ
リングさせる方法において、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を二ホウ素誘導体
と8〜11族の金属触媒の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重結
合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中間
体を形成させ、 緩和な酸化剤を加えて過剰の二ホウ素誘導体を分解し、 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
グさせる方法を提供する。
【0021】 適当な緩和な酸化剤には、二ホウ素誘導体のB-B結合を切断するが、有機ホウ
素中間体のホウ素-炭素結合は分解するほど強くはない任意の化合物が包含され
る。適当な緩和な酸化剤は、N−クロロスクシンイミド、二酸素ガス、クロラミ
ン-T,クロラミン-B、 1-クロロトリアゾール、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダ
ントイン、トリクロロイソシアヌール酸およびジクロロイソシアヌール酸カリウ
ム塩である。
【0022】 過酸化水素、オゾン、臭素、tert−ブチルヒドロ過酸化物、過硫酸カリウ
ム、次亜塩素酸ナトリウムおよび過酸等の酸化剤は、この目的に用いるには強す
ぎる。つまり、強い酸化剤の使用は本発明の一部を構成しない。
【0023】 本明細書で用いられる「オレフィン性」および「オレフィン性化合物」の語は
、芳香族システムの一部ではない炭素-炭素二重結合少なくとも1個を有する任
意の有機化合物を意味する。オレフィン性化合物は任意に置換された直鎖状、分
岐状または環状アルケン;ならびに少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を包含
する分子、モノマーおよび巨大分子たとえばポリマーおよびデンドリマーから選
択される。適当なオレフィン性化合物の例には、それらに限定されるものではな
いが、任意に置換されていてもよいエチレン、プロピレン、ブタ-1-エン、ブタ-
2-エン、ペンタ-1-エン、ペンタ-2-エン、シクロペンテン、1-メチルペンタ-2-エ
ン、ヘキサ-1-エン、ヘキサ-2-エン、ヘキサ-3-エン、シクロヘキセン、ヘプタ-
1-エン、ヘプタ-2-エン、ヘプタ-3-エン、オクタ-1-エン、オクタ-2-エン、シク
ロオクテン、ノナ-1-エン、ノナ-4-エン、デカ-1-エン、デカ-3-エン、ブタ-1,3
-ジエン、ペンタ-1,4-ジエン、シクロペンタ-1,4-ジエン、ヘキサ-1,3-ジエン、
シクロヘキサ-1,3-ジエン、シクロヘキサ-1,4-ジエン、シクロヘプタ-1,3,5-ト
リエン、およびシクロオクタ- 1,3,5,7-テトラエンが包含される。好ましくは、
直鎖状、分岐鎖状または環状のアルケンは2〜20個の炭素原子を含有する。
【0024】 オレフィン性化合物は、α,β-不飽和エステル、アルデヒド、ケトン、ニトリ
ルのようなα,β-不飽和カルボニル化合物、または1,3-シクロペンタジエンのよ
うな共役ジエンであってもよい。本明細書で用いられる「共役ジエン」の語は、
ジールス-アルダー反応においてジエンとして作用することができる任意の化合
物を意味する。オレフィン性化合物はまた、アリル性位置に離脱基を有する有機
化合物または隣接二重結合を有する化合物たとえば1,2-ジエンであってもよい。
【0025】 本明細書で用いられる「アセチレン性化合物」の語は、炭素-炭素三重結合少
なくとも1個を有する任意の有機化合物を意味する。アセチレン性化合物は、任
意に置換された直鎖状、分岐状または環状アルキン、ならびに少なくとも1個の
炭素-炭素三重結合を包含する分子、モノマーおよび巨大分子たとえばポリマー
およびデンドリマーから選択することができる。適当なアセチレン性化合物の例
には、それらに限定されるものではないが、任意に置換されていてもよいアセチ
レン、プロピン、ブタ-1-イン、ブタ-2-イン、ペンタ-1-イン、ペンタ-2-イン、
ヘキサ-1-イン、ヘキサ-2-イン、ヘキサ-3-イン、シクロヘキシン、ヘプタ-1-イ
ン、ヘプタ-2-イン、ヘプタ-3-イン、シクロヘプチン、オクタ-1-イン、オクタ-
2-イン、オクタ-3-イン、オクタ-4-イン、シクロオクチン、ノニン、デシン、1,
3,5-トリオクチン、2,4-ジヘキシンが包含される。好ましくは、直鎖状、分岐鎖
状または環状のアルキンは1〜20個の炭素原子を含有する。
【0026】 オレフィン性またはアセチレン性化合物は2個またはそれ以上の二重結合また
は三重結合をもっていてもよく、また二重結合と三重結合の組み合わせを有して
いてもよい。適当な条件を選択することにより、これらの結合の1または2以上
が無傷のままに残った有機ホウ素誘導体を得ることができる。たとえば、化合物
が二重結合および三重結合を有する場合には、適当な触媒の選択により、三重結
合のみが二ホウ素誘導体と反応した生成物を生じさせることができる。他の条件
セットおよび/または触媒の選択により、二重結合における優先的な反応を生じ
させることができる。同様に、二ホウ素化合物と不飽和化合物のモル比を特定の
所望の生成物が得られるように選択することができる。上述のように、塩基の存
在はまた反応の結果にも影響させることができる。最初の反応後に反応混合物を
加熱すると、ある種のハイドロデボレーションを生じ、その反応で得られる生成
物を変えたりまたは様々な生成物の比率を変えることができる。たとえば、ジボ
ロネート生成物の一部またはすべてを相当するモノボロネート生成物に変換する
ことができる。
【0027】 本明細書において用いられる「カップリング位置にハロゲンまたはハロゲン様
置換基を有する有機化合物」の語は、有機ホウ素化合物へのカップリングが所望
の位置に炭素-ハロゲンまたは炭素-ハロゲン様置換基の結合を有する任意の有機
化合物を意味する。有機化合物は、脂肪族、オレフィン性、アリル性、アセチレ
ン性、芳香族、ポリマー性またはデンドライト性であってもよい。この化合物は
上述のようなオレフィン性またはアセチレン性化合物またはこのような化合物の
部分であってもよい。有機化合物はカップリング位置に1個またはそれ以上、好
ましくは1〜6個のハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する。
【0028】 本明細書において用いられる「芳香族」および「芳香族化合物」の語は、1ま
たは2以上の芳香環または擬似芳香環を包含するまたはそれから構成される任意
の化合物または残基を意味する。環は炭素環または異項環であり、単環または多
環システムである。適当な環の例にはそれらに限定されるものではないが、それ
ぞれ任意に置換されていてもよいベンゼン、ビフェニル、テルフェニル、クオー
ターフェニル、ナフタレン、テトラヒドロナフタレン、1-ベンジルナフタレン、
アントラセン、ジヒドロアントラセン、ベンズアントラセン、ジベンゾアントラ
セン、フェナントラセン、ペリレン、ピリジン、4-フェニルピリジン、3-フェニ
ルピリジン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ナフトチオフェン、チアントレン
、フラン、ピレン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサチイ
ン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン
、インドール、インドリジン、イソインドール、プリン、キノリン、イソキノリ
ン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、プテリジン、カルバゾール、カル
ボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナンスロリン、フェナジン、イソ
チアゾール、イソオキサゾール、フェノキサジン等が包含される。「芳香族」お
よび「芳香族化合物」の語には1または2以上の芳香族または擬似芳香族環を包
含するまたはそれから構成される分子、巨大分子たとえばポリマー、コポリマー
およびデンドリマーを包含する。「擬似芳香族」の語は、厳密には芳香族ではな
いが、π電子の非局在化によって安定化され、芳香族環と同様に挙動するリング
システムを意味する。擬似芳香環の例には、それらに限定されるものではないが
、フラン、チオフェン、ピロール等が包含される。
【0029】 本明細書において用いられる「カップリング位置」の語は、他の有機化合物へ
のカップリングが所望の有機化合物の位置を意味する。それぞれのオレフィン性
化合物または有機化合物は1または2以上、好ましくは1〜6個のカップリング
位置を有する。
【0030】 本明細書で用いられる「置換位置」の語は、有機ボロネート残基による置換が
所望の有機化合物における位置を意味する。それぞれの有機化合物は1または2
以上、好ましくは1〜6個の置換位置を有する。有機化合物がポリマーまたはデ
ンドリマーである場合には、それは多くの置換位置をもつことができる。
【0031】 本明細書における「任意に置換された」の語は、基が1種または2種以上の基
によってさらに置換されているかまたは置換されていないことを意味する。置換
基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ハ
ロアルケニル、ハロアルキニル、ハロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アル
ケニルオキシ、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ハロアルコキシ、ハロアルケ
ニルオキシ、ハロアリールオキシ、イソシアノ、シアノ、ホルミル、カルボキシ
ル、ニトロ、ニトロアルキル、ニトロアルケニル、ニトロアルキニル、ニトロア
リール、ニトロヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、
アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ベ
ンジルアミノ、イミノ、アルキルイミン、アルケニルイミン、アルキニルイミノ
、アリールイミノ、ベンジルイミノ、ジベンジルアミノ、アシル、アルケニルア
シル、アルキニルアシル、アリールアシル、アシルアミノ、ジアシルアミノ、ア
シルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、アリールスルフェニルオキシ、ヘテロ
シクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ハロヘテロシクリル
、アルキルスルフェニル、アリールスルフェニル、カルボアルコキシ、カルボア
リールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、ベンジルチオ、アシルチオ、スルホ
ンアミド、スルファニル、硫黄およびリン含有基、アルコキシシリル、シリル、
アルキルシリル、アルキルアルコキシシリル、フェノキシシリル、アルキルフェ
ノキシシリル、アルコキシフェノキシシリルおよびアリールフェノキシシリルか
らなる群より選択される。任意の置換基はそれが結合する化合物の反応性に有意
に有害であってはならない。
【0032】 有機ホウ素中間体と反応する有機化合物は、有機ホウ素中間体と反応できるた
めに、少なくとも1個のハロゲンまたはハロゲン様置換基をカップリング位置に
包含しなければならない。好ましいハロゲン置換基には、I, BrおよびClが包含
される。塩素で置換された芳香環化合物の反応性は8〜11族の金属触媒における
適当なリガンドの選択によって増大させることができる。「ハロゲン様置換基」
および「擬似ハライド」の語は、有機化合物上に存在する場合、有機ホウ素中間
体で置換を受けてカップリング生成物を与える置換基を意味する。ハロゲン様置
換基の例には、トリフレートおよびメシレート、ジアゾニウム塩、ホスフェート
およびPalladium Reagents & Catalysts(Innovations in Organic Synthesis b
y J. Tsujii, John Wiley & Sons, 1995, ISBN 0-471-95483-7)に記載された置
換基が包含される。
【0033】 本発明は、8〜11族の金属触媒の存在下に、二ホウ素誘導体が、オレフィン性
化合物またはアセチレン性化合物の炭素−炭素二重結合または三重結合を横切っ
て付加し、有機ボロネート残基をそれぞれ二重結合または三重結合の炭素原子に
導入し、二重結合は単結合に三重結合は二重結合になることの発見に基づいてい
る。2またはそれ以上の共役二重結合の場合、有機ボロネート残基は共役に参加
する遠位の炭素原子に導入され、共役の喪失を生じる。α,β-不飽和カルボニル
化合物の場合、生成した末端ジボロネートは不安定で、単離される生成物はβ-
炭素上に単一の有機ボロネート残基を有し、α,β-不飽和は失われる。
【0034】 本明細書において共役に参加する炭素原子に関連して用いられる「遠位」の語
は、炭素原子の共役鎖の各末端における炭素原子を意味する。たとえば、1,3-ブ
タジエンにおける遠位炭素原子は炭素原子1および4である。
【0035】 本明細書で用いられる「共役の喪失」の表現は、共役系の二重結合の単結合へ
の変換を意味する。これは共役の完全な喪失および共役の部分的喪失を生じる。
ある場合には、共役の喪失後ある種の再配列が起こることもある。
【0036】 本発明の方法は、有機金属化合物、たとえばグリニヤール試薬またはアルキル
リチウムと反応性の置換基を含有し、したがってこれらの置換基がまず保護され
なければ標準グリニヤール法を用いる反応には不適当な置換基を有するオレフィ
ン性またはアセチレン性化合物のカップリングにとくに適している。このような
反応性置換基の1つのクラスには活性水素含有置換基がある。本明細書において
用いられる「活性水素含有置換基」の語は、反応性水素原子を含有する置換基で
ある。このような置換基の例には、それらに限定されるものではないが、ヒドロ
キシ、アミノ、イミノ、カルボキシ(カルボキシラートを含む)、カルバモイル
、カルボキシイミジル、スルホ、スルフィニル、スルフィンイミジル、スルフィ
ノヒドロキシミル、スルホンイミジル、スルホンジイミジル、スルホンヒドロキ
シイミジル、スルタミル、ホスフィニル、ホスフィンイミジル、ホスホニル、ジ
ヒドロキシホスファニル、ヒドロキシホスファニル、ホスホノ(ホスホナートを
含む)、ヒドロヒドロキシホスホリル、アロファニル、グアニジノ、ヒダントイ
ル、ウレイド、およびウレイレンが包含される。これらの置換基の中で、高い反
応性の点から、反応がヒドロキシならびに一級および二級アミン置換基で行われ
得るということは、とくに驚くべきである。カルボキシル、スルホ等(すなわち
、酸性の)置換基は付加的な塩基を要求する。他の反応性置換基にはトリメチル
シリルが包含される。
【0037】 本発明のこの態様によれば、二ホウ素誘導体を、それぞれ少なくとも1個の炭
素-炭素二重結合または少なくとも1個の炭素-炭素三重結合および有機金属化合
物と反応性の置換基を有するオレフィン性またはアセチレン性化合物と、8〜11
族の金属触媒の存在下に、有機ボロネート残基がそれぞれの二重結合または三重
結合の炭素原子の1または2に導入されるように反応させることからなる有機ホ
ウ素誘導体の製造方法を提供する。好ましくは、反応性置換基は活性水素含有置
換基である。
【0038】 本発明の他の実施態様は、炭素−炭素二重結合および離脱基をアリル位置に含
有するオレフィン性化合物を、8〜11族の金属触媒の存在下に二ホウ素誘導体反
応させると、離脱基を有機ボロネート残基によって置換できることの発見に基づ
くものである。好ましくは、離脱基はエステル基である。
【0039】 したがって、この実施態様においては、アリル置換位置に離脱基を有するオレ
フィン性化合物を二ホウ素誘導体と、8〜11族の金属触媒の存在下に、離脱基が
有機ボロネート残基で置換されるように反応させることからなる有機ホウ素誘導
体の製造方法を提供する。
【0040】 ホウ素中間体の一部は新規であり、本発明の更なる態様を表す。本発明により
製造できるこのような新規なホウ素中間体の例を以下に掲げる。 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1,2-ジフェニルエ
テニル]-5,5-ジメチル1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-エチル-1-ブテ
ニル]-5,5-ジメチル1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-フェニル-1-ブ
テニル]-5,5-ジメチル1,3,2-ジオキサボリナン、 (Z)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ノ
ネン酸メチルエステル、 (E)-4-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
3-ブテン-2-オン、 (Z)-4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
3-ブテン-2-オン、 2-[(E)-1-(1-シクロヘキセン-1-イル)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
ン、 1-[(E)-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エ
テニル]シクロヘキサノール、 (E)-N,N-ジメチル-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
2-イル)-2-プロペン-1-アミン、 (E)-3-エチル-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)-1-ペンテン-3-アミン、 (E)-N,N-ジ(2-プロピニル)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサ
ボロラン-2-イル)-2-プロペン-1-アミン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シ
クロヘキサノン、 4,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シ
クロヘキサノン、 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
タノン、 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
タノン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2-シクロヘキセン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 (Z)-1,5-ジフェニル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)-1-ペンテン-3-オン、 3-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロ
パノール、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2,4,6-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2,4,7-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-4-シクロオクテン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[9-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-3-エン-8-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン
、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-8-エン-4-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン
、 4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
、 4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル)-1-オクテン-7-インイル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(1E,7E)-2,7,8-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,7-オクタジエニル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 2-[(Z)-1-ブチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
-1-オクテン-3-インイル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、 2-[(1Z,3Z)-1-ブチル-2,3,4-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン-2-イル)-1,3-オクタジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン、 2-[(Z)-2-(4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン-2-イル)-1,2-ジフェニルエテニ
ル]-4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン、 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,6-トリメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イ
ル)エテニル]-4,4,6-トリメチル-1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1,2-ジフェニルエ
テニル]-5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン、 (2-{(Z)-2-[4-(フェノキシメチル)-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル]-1,2-ジ
フェニルエテニル}-1,3,2-ジオキサボロラン-4-イル)メチルフェニルエーテル、 (1S,2S,6R,8S)-4-{(Z)-1,2-ジフェニル-2-[(1R,2R,6S,8S)-2,9,9-トリメチル-
3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカ-4-イル]エテニル}-2,9,9-ト
リメチル-3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカン、 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2[(3aR,6aS)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3,2]ジ
オキサボロール-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロ-3aH-シクロペ
ンタ[d][1,3,2]ジオキサボロール、 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2[(3aR,6aS)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオキサボロ
ール-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオキ
サボロール、 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4-フェニル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エテ
ニル]-4-フェニル-1,3,2-ジオキサボロラン、 (3aR,7aS)-2-{(Z)-2[(3aR,7aS)ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール-
2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール
【0041】 さらに他の態様では、アリル置換位置に離脱基、および有機金属化合物と反応
性の置換基を有するオレフィン性化合物を、8〜11族の金属触媒の存在下に、離
脱基が有機ボロネート残基で置換されるように、二ホウ素誘導体と反応させるこ
とからなる有機ホウ素化合物の製造法を提供する。
【0042】 本明細書で用いられる「離脱基」の語は、有機ボロネート残基によって置換で
きる化学基を意味する。適当な離脱基は本技術分野の当業者には周知であり、ハ
ロゲンおよびハロゲン様置換基、ならびにエステル基が包含される。
【0043】 本明細書において用いられる「アリル置換位置」の語は、オレフィン性化合物
の有機ボロネート残基での置換が望ましく、オレフィン性炭素-炭素二重結合の
一部である炭素原子のすぐ隣に位置するオレフィン性化合物の位置を意味する。
【0044】 上記定義において、単独で用いられる「アルキル」または「アルケニルオキシ
アルキル」、「アルキルチオ」および「アルキルアミノ」「ジアルキルアミノ」
のように合成語として用いられる「アルキル」の語は、直鎖状、分岐状または環
状アルキル、好ましくは、C1〜20アルキルまたはシクロアルキルを意味する。
直鎖状および分岐状アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、アミル、イソアミル、sec
-アミル、1,2-ジメチルプロピル、1,1-ジメチル-プロピル、ヘキシル、4-メチル
ペンチル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、1,1-ジメ
チルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、
1,3-ジメチルブチル、1,2,2-トリメチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、
ヘプチル、5-メトキシヘキシル、1-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、3,
3-ジメチルペンチル、4,4-ジメチルペンチル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメ
チルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、1,2,3-トリメチルブチル、1,1,2-トリメ
チルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、オクチル、6-メチルヘプチル、1-メチル
ヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、ノニル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6- ま
たは7-メチル-オクチル、1-, 2-, 3-, 4- または5-エチルヘプチル、1-, 2- ま
たは3-プロピルヘキシル、デシル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7- および8-メチ
ルノニル、1-,2-,3-,4-,5-,または6-エチルオクチル、1-,2-,3-,または4-プロピ
ルヘプチル、ウンデシル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8- または9-メチルデ
シル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6- または7-エチルノニル、1-, 2-, 3-, 4- または
5-プロピルオクチル、1-, 2- または3-ブチルヘプチル、1-ペンチルヘキシル、
ドデシル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9- または10-メチルウンデシル、
1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-または8-エチルデシル、1-, 2-, 3-, 4-, 5-または
6-プロピルノニル、1-, 2-, 3- または4-ブチルオクチル、1,2-ペンチルヘプチ
ル等がある。環状アルキルの例には、モノまたはポリサイクリックアリキル基た
とえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等がある。
【0045】 「アルコキシ」の語は、直鎖状または分岐状アルコキシ、好ましくはC1〜20
ルコキシを意味する。アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ
、イソプロポキシおよび種々のブトキシ異性体が包含される。
【0046】 「アルケニル」の語は、直鎖状、分岐状または環状アルケンから形成される基
を意味し、先に定義したようにエチレン性モノ、ジまたはポリ不飽和アルキルま
たはシクロアルキル基であり、好ましくはC2〜20 アルケニルである。アルケニ
ルの例には、ビニル、アリル、1-メチルビニル、ブテニル、イソ-ブテニル、3-
メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、シクロペンテニル、1-メチル-シクロペンテ
ニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、シクロヘキセニル、1-ヘプテニル、3-ヘプ
テニル、1-オクテニル、シクロオクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、3-ノネニ
ル、1-デセニル、3-デセニル、1,3-ブタンジエニル、1,4-ペンタジエニル、1,3-
シクロペンタジエニル、1,3-ヘキサジエニル、1,4-ヘキサジエニル、1,3-シクロ
ヘキサジエニル、1,3-シクロヘキサジエニル、1,4-シクロヘキサジエニル、1,3-
シクロヘプタジエニル、1,3,5-シクロヘプタトリエニルおよび1,3,5,7-シクロオ
クタテトラエニルがある。
【0047】 「アルキニル」の語は、先に定義したアルキルおよびシクロアルキル基に構造
的に類似する、直鎖状、分岐状または環状アルキンから形成される基を意味し、
好ましくはC2〜20アルキニルである。アルキニルの例にはエテニル、2-プロピ
ニルおよび2-または3-ブチニルが包含される。
【0048】 「アシル」の語は単独でまたは「アシルオキシ」、「アシルチオ」、「アシル
アミノ」または「ジアシルアミノ」のように合成語で使用され、カルバモイル、
脂肪族アシル基、および芳香族アシルと呼ばれる芳香環を含むアシル基または異
項環アシルと呼ばれる異項環を含むアシルを意味し、好ましくはC1〜20 アシル
である。アシルの例には、カルバモノル;直鎖状または分岐状のアルカノイル基
たとえばホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2-メチルプロパノイ
ル、ペンタノイル、2,2-ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、
オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリ
デカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタ
デカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイルおよびアイコサノイル;アルコ
キシカルボニルたとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシ
カルボニル、t-ペンチルオキシカルボニルおよびヘプチルオキシカルボニル;シ
クロアルキルカルボニルたとえばシクロプロピルカルボニル、シクロブチルカル
ボニル、シクロペンチルカルボニルおよびシクロヘキシルカルボニル;アルキル
スルホニルたとえばメチルスルホニルおよびエチルスルホニル;アルコキシスル
ホニルたとえばメトキシスルホニルおよびエトキシスルホニル;アロイルたとえ
ばベンゾイル、トルオイルおよびナフトイル;アラールカノイルたとえばフェニ
ルアルカノイル(たとえばフェニルアセチル、フェニルプロパノイル、フェニル
ブタノイル、フェニルイソブチリル、フェニルペンタノイルおよびフェニルヘキ
サノイル)およびナフチルアルカノイル(たとえばナフチルアセチル、ナフチル
プロパノイルおよびナフチルブタノイル);アラールケノイルたとえばフェニル
アルケノイル(たとえばフェニルプロペノイル、フェニルブテノイル、フェニル
メタクリロイル、フェニルペンテノイルおよびフェニルヘキセノイル)およびナ
フチルアルケノイル(たとえばナフチルプロペノイル、ナフチルブテノイルおよ
びナフチルヘキセノイル);アラールコキシカルボニルたとえばフェニルアルコ
キシカルボニル(たとえばベンジルオキシカルボニル);アリールオキシカルボ
ニルたとえばフェノキシカルボニルおよびナフチルオキシカルボニル;アリール
オキシアルカノイルたとえばフェノキシアセチルおよびフェノキシプロピオニル
;アリールカルバモイルたとえばフェニルカルバモイル;アリールチオカルバモ
イルたとえばフェニルチオカルバモイル;アリールグリオキシロイルたとえばフ
ェニルグリオキシロイルおよびナフチルグリオキシロイル;アリールスルホニル
たとえばフェニルスルホニルおよびナフチルスルホニル;ヘテロサイクリックカ
ルボニル;ヘテロサイクリックアルカノイルたとえばチエニルアセチル、チエニ
ルプロパノイル、チエニルブタノイル、チエニルペンタノイル、チエニルヘキサ
ノイル、チアゾリルアセチル、チアジアゾリルアセチルおよびテトラゾイルアセ
チル;ヘテロサイクリックアルケノイルたとえばヘテロサイクリックプロペノイ
ル、ヘテロサイクリックブテノイル、ヘテロサイクリックペンテノイルおよびヘ
テロサイクリックヘキセノイル;ならびにヘテロサイクリックグリオキシロイル
たとえばチアゾリルグリオキシロイルおよびチエニルグリオキシロイルがある。
【0049】 本明細書において用いられる「異項環(ヘテロサイクリック)」、「ヘテロサ
イクル」および「ヘテロシクル」の語はそれ自体で、または「ヘテロサイクルア
ルケノイル」、「ヘテロサイクルオキシ」または「ハロヘテロサイクル」のよう
な語の一部として使用され、任意に置換されていてもよいN,S,OおよびPか
ら選択される1個または2個以上のヘテロ原子を含有する芳香族、擬似芳香族お
よび非芳香族のリングまたはリング系を意味する。好ましいリングまたはリング
系は3〜20個の炭素原子を有する。リングおよびリング系は「芳香族化合物」
の定義に関連して上述したものから選択することができる。
【0050】 本明細書においてそれ自体で使用される「アリール」の語は、「ハロアリール
」または「アリールオキシカルボニル」のように基の部分としても用いられ、炭
素原子および任意に1個または2個以上のヘテロ原子とともに構成される芳香族
および擬似芳香族のリングまたはリング系を意味する。好ましいリングまたはリ
ング系は3〜20個の炭素原子を有する。リングおよびリング系は任意に置換され
てよく、「芳香族化合物」の定義に関連して上述したものから選択される。
【0051】 本明細書で用いられる「8〜11族の金属触媒」の語は、Chemical and Engineer
ing News, 63(5), 27, 1985 に記載されたように、周期律表の8〜11族の金属か
らなる触媒を意味する。このような金属の例にはNi, PtおよびPdが包含される。
好ましい触媒は白金触媒であるが、同種の他の8〜11族金属も使用できる。8〜11
族金属触媒は白金錯体でもよい。適当な白金触媒の例には、それらに限定される
ものではないが、Pt(dba)2, Pt(PPh3)2Cl2, PtCl2, Pt(OAc)2, PtCl2(dppf)CH2C
l2, Pt(PPh3)4、およびホスフィンリガンド[たとえば、Ph2P(CH2)nPPh2 (nは2
〜4である), P(o-トリル)3, P(i-Pr)3, P(シクロヘキシル)3, P(o-MeOPh)3, P(p
-MeOPh)3, dppp, dppb, TDMPP, TTMPP, TMPP, TMSPP および関連水溶性ホスフィ
ン]、関連リガンド(たとえばトリアリールアルシン、トリアリールアンチモン
、トリアリールビスマス)、ホスファイトリガンド(たとえばP(OEt)3, P(O-p-
トリル)3, P(O-o-トリル)3,および P(O-i-Pr)3)および白金原子に配位するPお
よび/またはN原子を含有するリガンドを含む適当な他のリガンド(たとえばピ
リジン、アルキルおよびアリール置換ピリジン、2,2’-ビピリジル、アルキル置
換2,2’-ビピリジルおよび嵩高い二級および三級アミン)の錯体である関連触媒
、ならびにリガンドの存在下または不存在下における他の単純な白金塩が包含さ
れる。白金触媒には、固体支持体上に支持または繋留された白金および白金錯体
たとえば白金-炭、ならびに白金黒、白金クラスターおよび他の金属を含有する
白金クラスターが包含される。
【0052】 適当なパラジウム触媒の例はそれらに限定されるものではないが、Pd3(dba)3,
PdCl2, Pd(OAc)2, PdCl2(dppf)CH2Cl2, Pd(PPh3)4およびホスフィンリガンド[
たとえば、Ph2P(CH2)nPPh2 (nは2〜4である), P(o-トリル)3, P(i-Pr)3, P(シク
ロヘキシル)3, P(o-MeOPh)3, P(p-MeOPh)3, dppp, dppb, TDMPP, TTMPP, TMPP,
TMSPP および関連水溶性ホスフィン]、関連リガンド(たとえばトリアリールア
ルシン、トリアリールアンチモン、トリアリールビスマス)、ホスファイトリガ
ンド(たとえばP(OEt)3, P(O-p-トリル)3, P(O-o-トリル)3, P(O-i-Pr)3)およ
びパラジウム原子に配位するPおよび/またはN原子を含有するリガンドを含む適
当な他のリガンド(たとえばピリジン、アルキルおよびアリール置換ピリジン、
2,2’-ビピリジル、アルキル置換2,2’-ビピリジルおよび嵩高い二級および三級
アミン)の錯体である関連触媒、ならびにリガンドの存在下または不存在下にお
ける他の単純なパラジウム塩が包含される。パラジウム触媒には、固体支持体上
に支持または繋留されたパラジウムおよびパラジウム錯体たとえばパラジウム-
炭、ならびにパラジウム黒、パラジウムクラスター、他の金属を含有するパラジ
ウムクラスターおよび J.Li, A.W-H. Mau & C.R.Strauss, Chemical Communicat
ions, 1997, p. 1275に記載された多孔性ガラス中パラジウムを包含する。同種
または異種の8〜11族の金属触媒もこの方法の異なる工程を触媒するために使用
できる。8〜11族の金属触媒は米国特許第5,686,608号に記載の触媒から選択する
ことができる。ある種の反応では、塩基性および/または立体的なバルクが変化
するリガンドを使用すると有利である。適当なNi触媒の例には、ニッケル黒、ラ
ネーニッケル、ニッケル-炭およびニッケルクラスターまたはニッケル錯体が包
含される。他の適当な8〜11族の金属触媒の例には、Au, Rh, Ru, Fe, Co, Zn, H
g, Ag, Os, Ir の触媒およびこれらの金属の類似錯体等が包含される。好ましい
触媒は酸化的付加および還元的離脱を受けやすい触媒である。このことに基づき
、本技術分野の当業者によれば適当な触媒の選択が可能である。白金の触媒が好
ましい。8〜11族の金属触媒にはさらに他の金属を加えることもできる。
【0053】 本発明の方法は適当な溶媒または溶媒混合物中で実施される。このような溶媒
の例には、低級アルコール、およびそれらの低級脂肪族カルボン酸とのエステル
、低級脂肪族ケトン、環状および低級二級および三級アミン、低級脂肪族カルボ
ン酸と低級脂肪族二級アミンとのアミド、DMSO、芳香族および脂肪族炭化水
素、ニトロメタン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、エーテル、ポリエーテル
、環状エーテル、低級芳香族エーテル、それらの混合物、他の溶媒との混合物が
包含される。
【0054】 好ましい溶媒には、プロトン性溶媒たとえばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノールおよびn-ブタノール、および非プロトン性溶媒たとえばn-ヘプタン、
アセトニトリル、アセトン、DMSO,DMF,ジオキサン、DME、ジエチル
エーテル、THF、トルエンまたはそれらの他の溶媒との混合物が包含される。
溶媒からの水の除去は一般に必須ではなく、ある場合には水の存在が好ましい。
溶媒が無水でない場合には、さらに二ホウ素誘導体の添加が有用である。
【0055】 二ホウ素誘導体の反応は空気の不存在下に実施すべきであると一般に受け入れ
られてきた。しかしながら、二ホウ素誘導体とオレフィン性またはアセチレン性
化合物との反応は、驚くべきことに、空気の存在下に実施できる場合のあること
が見出された。空気/酸素の存在は反応速度を促進または増大させ、より短時間
でより大量の生成物を与えることが見出された。この効果を提供する他のプロモ
ーターを使用することもできる。不活性雰囲気の要求は工業的なスケールアップ
の難点であり、製造経費を実質的に上昇させるので、これは重要な発見である。
二ホウ素誘導体とオレフィン性またはアセチレン性化合物の間の反応が、空気お
よび湿気両者の存在下で効率的に進行し得るという本発明における発見は、これ
らの反応の工業的可能性を実質的に増大させる。
【0056】 本発明による方法の各工程を実施するための温度は、所望の反応速度、選択さ
れた溶媒中における反応物の溶解性および反応性、溶媒の沸点等を包含する多く
の因子に依存する。反応の温度は一般的に−100〜250℃の範囲である。好
ましい実施態様においては、この方法は0〜120℃,さらに好ましくは0〜8
0℃,とくに好ましくは40〜80℃の温度で実施される。
【0057】 本発明で用いられる「適当な塩基」の語は、反応混合物中に存在する場合、反
応物間の反応を触媒、促進または補助できる塩基性化合物を意味する。とくに適
当な塩基には、有機ホウ素誘導体と有機化合物の間の反応を触媒することが要求
される。適当な塩基はまた、二ホウ素誘導体とオレフィン性またはアセチレン性
化合物の反応の生成物を変化させるために反応メジウム中に添加される。たとえ
ば、塩基の添加は結合に関連する炭素の両者ではなく、一方の炭素に1個の有機
ボロネート残基を有する生成物を生じることがある。有機ホウ素誘導体と有機化
合物の反応の触媒に適当な塩基の例には、Li, Na, K, Rb, Cs, アンモニウム,
アルキルアンモニウム, Mg, CaおよびBaのアリールおよびアルキルカルボン酸塩
(たとえば、酢酸カリウム)、フルオライド、水酸化物および炭酸塩; Li, Na,
K, RbおよびCsのホスフェートおよびアリールホスフェート、Li, Na, K, Rb, Cs
, アンモニウムおよびアルキルアンモニウムのホスフェートエステル(たとえば
、C6H5OP(O)(ONa)2);Li, Na, K, RbおよびCsのフェノキシド;Li, Na, K, Rb
およびCsのアルコキシド;ならびに水酸化タリウムが包含される。これらの塩基
の一部は、相間移動試薬たとえばテトラアルキルアンモミウムまたはクラウンエ
ーテルと組み合わせて使用することができる。これらの比較的弱い塩基は、カッ
プリング反応を進行させるために熱を加える必要がある。過剰の二ホウ素誘導体
の分解および/または有機ホウ素中間体と有機化合物の一般にあまり加熱しない
反応の触媒に適当な塩基の例には、上に挙げた強塩基、たとえば炭酸セシウム、
炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびアルカリ水酸化物が包含される。
【0058】 本発明の更なる態様においては、二ホウ素誘導体を、少なくとも1個の炭素-
炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少なくとも1個の炭素-炭素三
重結合を有するアセチレン性化合物と、8〜11族の金属触媒の存在下に、有機ボ
ロネート残基がそれぞれの二重結合または三重結合の炭素原子の1または2に導
入されるように反応させることからなる、有機ホウ素中間体の製造方法が提供さ
れる。
【0059】 このようにして形成された中間体の精製のための第一工程は、水、水および適
当な塩基、または緩和な酸化剤の使用による過剰の二ホウ素誘導体の分解である
【0060】 本発明の更なる態様においては、前述の有機ホウ素中間体を、確立された操作
を使用して加水分解することによる、有機ボロン酸の製造方法が提供される。加
水分解の容易さは用いられたボロン酸エステルの関数である。一部のアルケンボ
レート中間体は、ビス(ピナコラート)二ホウ素に由来する化合物よりも加水分
解を受けやすい。
【0061】 本発明はある種のキラル化合物への新規な経路を提供する。これについては、
一端または両端に置換基を有する二重結合または環状構造の部分の単結合への変
換が新しいキラル中心を生じる。オレフィン性化合物と二ホウ素誘導体のある種
の条件下における反応の立体選択的な性質は、高い鏡像体過剰率を有する生成物
を生じ、とくにキラルな二ホウ素誘導体を用いると、少なくとも一方が他方に比
べて鏡像体過剰な生成物を得ることができる。同様に、二ホウ素誘導体をアセチ
レン性化合物と反応させて特定の幾何的異性体を生成させることが可能で、この
場合キラルな二ホウ素誘導体を使用すればこの異性体もキラルである。キラルな
中間体および最終生成物(他に比べ少なくとも1つの鏡像体過剰を有する)は、
キラルなボレートエステルの使用によって生成される。たとえば、有機ホウ素中
間体のキラル性はカップリングした生成物に移すことができる。
【0062】 他の態様によれば、本発明は、前述のようにして調製された有機ホウ素誘導体
をカップリング位置にハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物と、
8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に反応させることからなる有機化
合物を共有結合によりカップリングさせる方法を提供する。
【0063】 更なる態様においては、 (i)オレフィン性有機化合物、または (ii)アセチレン性化合物 を、前述の二ホウ素誘導体と反応させて有機ホウ素中間体を形成させ、有機ホウ
素誘導体をハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物と8〜11族の金
属触媒および適当な塩基の存在下にその場(in Situ)で反応させて、カップリ
ング位置と有機ボロネート残基が結合する有機ホウ素誘導体の炭素原子の間に直
接結合を形成させることからなる、有機化合物を共有結合によりカップリングさ
せる「ワンポット」操作を提供する。
【0064】 本発明の方法は、固体ポリマー支持体または樹脂ビーズ上の化学に、慣用の化
学がコンビナトリアル化学および化学ライブラリーの調製において使用されるの
と同様に適用することができる。すなわち、ポリマー表面に連結基を介して化学
的に連結されたカップリング位置におけるハロゲンまたはハロゲン様置換基を有
する有機化合物を、有機ホウ素誘導体と、8〜11族の金属触媒および適当な塩基
の存在下に反応させて、ポリマーの表面に連結したカップリング生成物を形成さ
せる。過剰の試薬および副生物は表面から洗い流すと、表面上には反応生成物の
みが残る。ついで、カップリング生成物を化学的連結の適当な切断によってポリ
マー表面から単離することができる。この方法は、別の戦略を用いても可能であ
る。すなわちポリマー表面に連結させた(i)オレフィン性有機化合物、または
(ii)アセチレン性化合物を、前述の二ホウ素誘導体と反応させて、ポリマー表
面に化学的に連結した有機ホウ素誘導体を形成させる。この誘導体をついで、カ
ップリング位置にハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物と、8〜1
1族の金属触媒および適当な塩基の存在下に反応させ、ポリマーに化学的に連結
したカップリング生成物を形成させる。過剰の試薬および副生物は適当な洗浄に
よって除去され、カップリング生成物はポリマーへの連結の化学的切断によって
単離することができる。
【0065】 本明細書で用いられる「連結基」の語は、1つの有機基を他に連結する任意の
原子鎖を意味する。連結基の例には、ポリマー鎖、任意に置換されたアルキレン
基および他の適当な2価の基がある。
【0066】 また、2個以上の有機ボロネート残基を有する有機ホウ素誘導体を、2個以上
のハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物と反応させて、ポリマー
を調製することもできる。有機化合物が有機ボロネート残基と反応する3個以上
のハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する場合および/または有機ボロネート
誘導体が3個以上の有機ボロネート残基を有する場合、本発明の方法によって樹
枝状分子を調製することが可能である。
【0067】 カップリングすべき有機化合物は分離した分子でもよく、また二ホウ素誘導体
との反応後に形成される有機ホウ素誘導体が、分子内反応たとえば閉環反応を提
供するよう分子内の他の場所に存在するカップリング位置で反応することが可能
となるように、互いに連結していてもよい。
【0068】 本発明の方法はまた、更なる反応もしくは再配置を起こすことができる反応性
中間体の調製にも有用である。これらの反応性中間体は有機ホウ素誘導体または
カップリング生成物である。たとえば、一部の誘導体は、Miyaura & Suzuki, Ch
em.Rev., 1995, 95, 2457-2483 に記載された1または2以上の有機ホウ素化合
物パラジウム触媒反応に関与する。
【0069】 本発明の方法は、緩和な条件での有機化合物の連結、ならびに高価な、除去が
難しいおよび/または毒性のある試薬および溶媒の使用の回避を可能にする。こ
の点に関して、ホウ素およびホウ素化合物は一般に無毒性である。また、空気お
よび湿気の存在下での反応の実施を可能にする。これらの反応はまた比較的安価
な溶媒たとえばメタノールおよびエタノール中で実施することが可能であり、反
応工程に対する改良の点で工業的スケールでの反応の実施を可能にすることが約
束される。この方法は、活性水素置換基を含有する有機化合物を、反応中それら
の置換基を保護することなく連結させることを可能にする。
【0070】 (実施例) 以下の実施例は本発明の一部の好ましい実施態様の例示を提供するものである
。しかしながら、以下の記載は前述の本発明の普遍性を否定するものではないこ
とを理解すべきである。
【0071】 実施例1 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.178 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュレンクチューブに配置し
た。トルエン(5 ml, 4Åのモレキュラーシーブ上で乾燥)を加え、開放し
たチューブを撹拌下に10時間、80℃に加熱した。GC分析では、主生成物(94%)
としてのジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピーク17.0分と
ともに、わずかなモノボロン酸エステル(<0.5%)が示された。
【0072】 同様の反応を窒素雰囲気下で実施したところ、10時間後に未反応生成物とと
もに、主生成物としてジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルの50%変換に
相当するピークが17.0分に認められた。
【0073】 実施例2 2-[(Z)-1,2-ジフェニルエテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン. 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金
(0.037 g; 0.030ミリモル)および酢酸カリウム(0.196 g; 2.0ミリモル)を窒
素雰囲気下にシュレンクチューブに添加した。DMF(5 ml, 4&Aring;のモレキュ
ラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加え、チューブを撹拌下に5時間、80℃に
加熱した。GC分析では、7.9分にシス-スチルベン(4%)、14.0分にジフェニル
アセチレンのモノボロン酸エステル(47%)および17.0分にジフェニルアセチレ
ンのジボロン酸エステル(44%)に相当するピークの生成物が示された。さらに
69時間80℃に加熱したところ、シス-スチルベン(15%)およびモノボロン酸エ
ステル(88%)がジボロン酸エステル(<2%)の消費によって得られた。
【0074】 実施例3 2-[(Z)-1,2-ジフェニルエテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン. 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに添加し
た。DMF(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加え
、チューブを撹拌下に20時間、80℃に加熱した。GC分析では、ジボロン酸エステ
ル(>98%)の効果的な定量的形成が確認された。酢酸カリウム(0.196 g; 2.0
ミリモル)を加え、加熱をさらに69時間80℃で継続した。約75%のジボロン酸エ
ステルがハイドロデボレーションを受けてモノジボロン酸エステルを与えた。
【0075】 実施例4 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(0.035 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに
配置した。DMF(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下
に加え、チューブを撹拌下に20時間、80℃に加熱した。GC分析では、主生成物と
して17.0分にジフェニルアセチレンのジボロン酸エステル(>97%)に相当する
ピークが示された。
【0076】 実施例5 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびシス−ビス(トリフェニルホスフィン)
ジクロロ白金(II)(0.024 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチ
ューブに配置した。DMF(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をア
ルゴン下に加え、チューブを撹拌下に91時間、80℃に加熱した。GC分析では、17
.0分にジフェニルアセチレンのジボロン酸エステル(23%)に相当するピークが
示された。
【0077】 実施例6 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに添加し
た。THF(5 ml)をアルゴン下に加え、チューブを撹拌下に5時間、80℃に加熱し
た。GC分析では、主生成物として17.0分にジフェニルアセチレンのジボロン酸エ
ステル(>95%)に相当するピークが示された。
【0078】 実施例7 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにジオキサン(5 ml)を用い
て実施した。ジフェニルアセチレンのジボロン酸エステル(>95%)が主生成物
であった。
【0079】 実施例8 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにジクロロメタン(5 ml)を
用いて実施した。反応は80℃で22時間進行させた。ジフェニルアセチレンのジボ
ロン酸エステル(>95%)が主生成物であった。
【0080】 実施例9 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにトルエン(5 ml, 4&Aring;
のモレキュラーシーブ上で乾燥)を用いて実施した。ジフェニルアセチレンのジ
ボロン酸エステル(>95%)が主生成物であった。
【0081】 実施例10 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにアセトニチリル(5 ml, 4&A
ring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)を用いて実施した。反応時間1.5時間後、
ジフェニルアセチレンのジボロン酸エステル(>95%)が主生成物であった。
【0082】 実施例11 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにn−ヘプタン(5 ml,4&Arin
g;のモレキュラーシーブ上で乾燥)を用いて実施した。触媒はこの溶媒にはほと
んど不溶性のようであった。反応は80℃で20時間進行させた。ジフェニルアセチ
レンのジボロン酸エステル(>92%)が主生成物であった。
【0083】 実施例12 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにアセトン(5 ml)を用いて
実施した。反応は80℃で20時間進行させた。ジフェニルアセチレンのジボロン酸
エステル(>95%)が主生成物であった。
【0084】 実施例13 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン 実施例6に記載の反応を溶媒としてTHFの代わりにn−ブタノール(5ml)を用
いて実施した。80℃で1.5時間後に、GC分析では、主生成物(88%)としてのジ
フェニルアセチレンのジボロン酸エステルとともに、モノボロン酸エステル(5
%)が示された。さらに18時間80℃に加熱すると、ジフェニルアセチレンのジボ
ロン酸エステル(66%)、モノジボロン酸エステル(19%)およびシス-スチル
ベン(4%)が得られた。
【0085】 実施例14 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(Z)-1-フェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)ブテニル]-1,3,2-ジオキサボロラン 2-[(1Z,3Z)-2,3-ジエチル-1,4-ジフェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)-1,3-ブタジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジ
オキサボロラン 2-[(1Z,3Z)-1-エチル-2,3-ジフェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)-1,3-ヘキサジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-フェニルブチ
ン(0.143 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金Pt(dab
)2(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した
。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加え
て、チューブを撹拌下に63時間、70℃に加熱した。GC分析は、14.2分に1-フェニ
ルブチンのジボロン酸エステルに相当するピーク(53%)、および質量スペクト
ルによって1-フェニルブチンのジボロン酸エステルの異性型であることが示され
る13.8分のピーク(8%)を示した。また、2個のモノボロネートエステルのカ
ップリングに相当する17.8分(25%)のピークが認められた。
【0086】 実施例15 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(Z)-1-フェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)-1-ブテニル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-フェニル-1-
ブチン(0.143 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュレンクチューブに添加し
た。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)を加えて、開放チ
ューブを撹拌下に2時間、80℃に加熱した。GC分析は、主生成物として14.2分に
1-フェニル-1-ブチンのジボロン酸エステルに相当するピーク(>95%)を示した
【0087】 窒素の雰囲気下に行った同じ反応混合物では、2時間後に、未反応物質ととも
に、主生成物として14.2分に1-フェニル-1-ブチンのジボロン酸エステルへの出
発原料の50%変換に相当するピークを示した
【0088】 実施例16 2-[(Z)-1-エチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
-1-ブテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,2-オキサボロラン-3-オール 2-[(Z)-1-エチル-1-ブテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,2-オキサボロラン-3-
オール ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、3-ヘキシン(0.
094 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金(0.03
7 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した。DMF(5
ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チューブ
を撹拌下に3.3時間、80℃に加熱した。GC分析は、主生成物として10.9分に生成
物ジボロン酸エステルの存在を示した(>98%)。炭酸カリウム(0.200 g; 2.0
ミリモル)をアルゴン下に添加した。このチューブをさらに66時間、80℃に加熱
した。GC分析は不変化のジボロン酸エステル(30%)と、ジボロン酸エステルの
モノハイドロデボレーションから生じたモノボロン酸エステルを3.7分(66%)
を示した。
【0089】 実施例17 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1,2-ジフェニルエ
テニル]-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン ジボロン酸のピナコールエステル(0.226 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置し
た。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて
、チューブを撹拌下に72時間、100℃に加熱した。GC分析は、主生成物として18.
2分にジフェニルアセチレンのジボロン酸エステル18.2分(91%)および15.0分
にモノボロン酸エステル(7%)に相当するピークを示した。
【0090】 実施例18 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-エチル-1-ブテ
ニル]-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン ジボロン酸のネオペンチルエステル(0.226 g; 1.0ミリモル)、3-ヘキシン(
0.094 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金(0.
037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した。DMF
(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チュー
ブを撹拌下に4時間、100℃に加熱した。GC分析は、12.2分に3-へキシンのジボロ
ン酸エステル(86%)に相当するピークを示した。
【0091】 実施例19 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-フェニル-1-ブ
テニル]-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン ジボロン酸のネオペンチルエステル(0.226 g; 1.0ミリモル)、1-フェニルブ
チン(0.143 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白
金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した
。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、
チューブを撹拌下に86時間、70℃に加熱した。GC分析は、15.7分に1-フェニルブ
チンのジボロン酸エステル(81%)に相当するピークを示した。
【0092】 実施例20 (Z)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ノ
ネン酸メチルエステル ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、2-ノニン酸メチ
ルエステル(0.185 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配
置した。DMF(5ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加
えて、チューブを撹拌下に18時間、80℃に加熱した。GC分析は、主生成物として
15.6分に生成物ジボロン酸エステルの存在を示した(98%)。炭酸カリウム(0.
160 g; 1.6ミリモル)をアルゴン下に添加した。このチューブをさらに18時間、
80℃に加熱した。GC分析はハイドロデボレーションから生じたモノボロン酸エス
テルに相当する11.0分(>90%)に1つの主生成物の存在を示した。
【0093】 実施例21 (E)-4-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
3-ブテン-2-オン (Z)-4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
3-ブテン-2-オン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、4-フェニル-3-
ブチン-2-オン(0.150 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホス
フィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブ
に配置した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下
に加えて、チューブを撹拌下に42時間、80℃に加熱した。GC分析は、11.5分(11
%)および11.9分(23%)に生成物モノボロン酸エステルを示した。
【0094】 実施例22 2-[(E)-1-(1-シクロヘキセン-1-イル)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-エチニルシク
ロヘキセン(0.126 g; 1.2ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに添
加した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加
えて、チューブを撹拌下に50時間、80℃に加熱した。GC分析は、15.2分(78%)
に生成物ジボロン酸エステルに相当するピークを示した。
【0095】 実施例23 1-[(E)-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エ
テニル]シクロヘキサノール ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-エチニルシク
ロヘキサン-1-オール(0.140 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチ
ューブに配置した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアル
ゴン下に加えて、チューブを撹拌下に120時間、80℃に加熱した。GC分析は、15.
6分(94%)に生成物ジボロン酸エステルに相当するピークを示した。
【0096】 実施例24 (E)-N,N-ジメチル-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
2-イル)-2-プロペン-1-アミンまたは N-[(E)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-
プロペニル]-N,N-ジメチルアミン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-ジメチルアミ
ノ-2-プロピン(0.095 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホス
フィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブ
に添加した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下
に加えて、チューブを撹拌下に48時間、80℃に加熱した。GC分析は、10.8分(85
%)に生成物ジボロン酸エステルに相当するピークを示した。
【0097】 実施例25 (E)-3-エチル-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)-1-ペンタン-3-アミンまたは (E)-1,1-ジエチル-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
2-イル)-2-プロペニルアミン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、3-アミノ-3-エ
チル-1-ペンチン(0.135 g; 1.2ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホ
スフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチュー
ブに添加した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン
下に加えて、チューブを撹拌下に48時間、80℃に加熱した。GC分析は、13.1分(
38%)に生成物ジボロン酸エステルおよび7.6分(60%)にモノボロン酸エステ
ル相当するピークを示した。
【0098】 実施例26 (E)-N,N-ジ(2-プロピニル)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサ
ボロラン-2-イル)-2-プロペン-1-アミンまたは N-[(E)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-
プロペニル]-N,N-ジ(2-プロピニル)アミン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トリプロパギル
アミン(0.144 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)
白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置し
た。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて
、チューブを撹拌下に424時間、80℃に加熱した。GC分析は、13.8分(63%)に
生成物ジボロン酸エステルに相当するピークを示した。
【0099】 実施例27 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ノルボルニレン
(0.188 g; 2.0ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金(
0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。DMF
(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チュー
ブを撹拌下に92時間80℃に、ついで73時間100℃に加熱した。GC分析は、12.9分
(>95%)にジボロン酸エステルに相当するピークを示した。
【0100】 実施例28 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ノルボルニレン
(0.188 g; 2.0ミリモル)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウ
ム(0.027 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。
DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チ
ューブを撹拌下に92時間80℃に加熱した。GC分析は、12.9分(8%)にジボロン
酸エステルに相当するピークを示した。
【0101】 実施例29 4,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シ
クロヘキサノン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、4,4-ジメチル-2
-シクロヘキセン-1-オン(0.137 g; 1.1ミリモル)およびビス(ベンジリデンア
セトン)白金(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブ
に添加した。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴ
ン下に加えて、チューブを撹拌下に17時間70℃に加熱した。GC分析は、4,4-ジメ
チル-2-シクロヘキセン-1-オンのボロン酸エステルへの15%変換に相当するピー
クを9.8分に示した。
【0102】 実施例30 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
タノン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トランス-4-フ
ェニル-3-ブテン-2-オン(0.161 g; 1.1ミリモル)およびビス(ベンジリデンア
セトン)白金(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブ
に取った。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン
下に加えて、チューブを撹拌下に17時間70℃に加熱した。GC分析は、主生成物と
してトランス-4-フェニル-3-ブテン-2-オンのボロン酸エステルを10.6分(>95%
)に示した。
【0103】 実施例31 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
タノン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トランス-4-フ
ェニル-3-ブテン-2-オン(0.161 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンク
チューブに添加した。DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をア
ルゴン下に加えて、チューブを撹拌下に18時間80℃に加熱した。GC分析は、主生
成物としてトランス-4-フェニル-3-ブテン-2-オンのボロン酸エステルに相当す
るピークを10.6分(>98%)に示した。
【0104】 実施例32 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジフェニルアセ
チレン(0.196 g; 1.1ミリモル)およびビス(ベンジリデンアセトン)白金(0.
020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した。トル
エン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チ
ューブを撹拌下に88時間70℃に加熱した。GC分析は、ジフェニルアセチレンのジ
ボロン酸エステルに相当するピークを17.0分(25%)に、および質量スペクトル
によりジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルの異性体であることが示され
た16.8分(48%)のピークを示した。
【0105】 実施例33 2-[(Z)-1,3-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-
イル)ブテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、2-メチル-1,3-
ペンタジエン(0.120 g; 1.5ミリモル)およびテトラキス(トリホスフィン)白
金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに添加した
。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加
え、チューブを撹拌下に63時間70℃に加熱した。GC分析は主生成物として2-メチ
ル-1,3-ペンタジエンのジボロン酸エステルに相当するピークを10.1分(12%変
換)に示した。
【0106】 実施例34 4,4,5,5-テトラメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2-シクロヘキセン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,3-シクロヘキ
サジエン(0.120 g; 1.5ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン
)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに添加
した。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に
加えて、チューブを撹拌下に63時間70℃に加熱した。GC分析では、11.5分(3%
)および11.7分(82%)2つの生成物ピークを示した。質量スペクトルは類似の
フラグメンテーションパターンを示し、分子量は2つのシクロヘキサ-1,3-ジエ
ンジボロン酸エステルの形成に一致する。
【0107】 実施例35 4,4,5,5-テトラメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2-シクロヘキセン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,3-シクロヘキ
サジエン(0.120 g; 1.5ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金
(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに配置した。
トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて
、チューブを撹拌下に16時間50℃に加熱した。GC分析では、実施例34と同様に11
.5分(5%)および11.7分(84%)、ならびにベンゼンの1,4-ジブロン酸エステ
ルに相当する14.3分(1%)のピークを示した。
【0108】 実施例36 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(Z)-1-フェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)-1-ブテニル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1-フェニルブチ
ン(0.143 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金(0.02
0 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。トルエン
(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チュー
ブを撹拌下に63時間70℃に加熱した。GC分析で、14.2分に1-フェニルブチンのジ
ボロン酸エステル(53%)に相当するピークを、質量スペクトルにより1-フェニ
ルブチンのジボロン酸エステルの異性体であることが示された13.8分(8%)の
他のピークを示した。
【0109】 実施例37 (Z)-1,5-ジフェニル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)-1-ペンテン-3-オン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジベンジリデン
アセトン(0.257 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金
(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。ト
ルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて
、チューブを撹拌下に15時間50℃に加熱した。GC分析で、18.2分にジベンジリデ
ンアセトンのジボロン酸エステル(68%)に相当するピークを示した。
【0110】 実施例38 (Z)-1,5-ジフェニル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)-1-ペンテン-3-オン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジベンジリデン
アセトン(0.257 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン
)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取っ
た。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加
えて、チューブを撹拌下に15時間80℃に加熱した。GC分析で、18.2分にジベンジ
リデンアセトンのボロン酸エステル(30%変換)に相当するピークの存在を示し
た。
【0111】 実施例39 3-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロ
パナール ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トランス-桂皮
アルデヒド(0.145 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白
金(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。
トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて
、チューブを撹拌下に15時間50℃に加熱した。GC分析で、10.1分にトランス-桂
皮アルデヒドのボロン酸エステル(37%)に相当するピークを示した。
【0112】 実施例40 3-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロ
パナール ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トランス-桂皮
アルデヒド(0.145 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取
った。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に
加えて、チューブを撹拌下に15時間80℃に加熱した。GC分析で、10.1分にトラ
ンス-桂皮アルデヒドのボロン酸エステル(12%)に相当するピークを示した。
【0113】 実施例41 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2,4,6-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン 4,4,5,5-テトラメチル-2-[6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2,4,7-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,3,5,7-シクロ
オクタテトラエン(0.114 g; 1.1ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホ
スフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチュー
ブに取った。トルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴ
ン下に加えて、チューブを撹拌下に15時間50℃に加熱した。GC分析で、14.2分
に1,3,5,7-シクロテトラエンのジボロン酸エステル(5%変換)および19.4分に
2個のカップリングしたシクロオクタテトラエン環のジボロン酸エステルに相当
する分子量を有する化合物(7%変換)に相当するピークを示した。
【0114】 実施例42 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-4-シクロオクテン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,5-シクロオク
タジエン(0.120 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金
(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。ト
ルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、
チューブを撹拌下に22時間50℃に加熱し、ついで攪拌下さらに17時間80℃に加熱
した。GC分析は、13.4分(52%)および13.5分(8.5%)にきわめて類似す
るフラグメンテーションパターンおよび1,5-オクタジエンのジボロン酸エステル
と一致する分子量を有する2つのピークが示された。
【0115】 実施例43 4,4,5,5-テトラメチル-2-[9-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-3-エン-8-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-8-エン-4-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン
ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、ジシクロペンタ
ジエン(0.145 g; 1.1ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金(
0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。トル
エン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チ
ューブを撹拌下に17時間50℃に加熱した。GC分析は、ジシクロペンタジエンのジ
ボロン酸エステルに相当するピークを15.3分(50%)に示し、これとともに2つ
のモノハイドロデボレーション生成物に相当する1対のピーク9.9分(8%)およ
び10分(7%)を示した。
【0116】 実施例44 4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
および 4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、4-メチルシクロ
ヘキセン(0.110 g; 1.2ミリモル)およびビス(ジベンジリデンアセトン)白金
(0.020 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。ト
ルエン(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、
チューブを撹拌下に232時間80℃に加熱した。GC分析は、7.0分(9%)および10
分(5%)に2つのモノハイドロデボレーション生成物に相当するピークを示し
た。
【0117】 実施例45 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル)-1-オクテン-7-インイル]-1,3,2-ジオキサボロラン 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(1E,7E)-2,7,8-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,7-オクタジエニル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,7-オクタジエ
ン(0.152 g; 1.4ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金
(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。DM
F(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チュ
ーブを撹拌下に14時間80℃に加熱した。GC分析は、13.2分に1,7-オクタジインの
ジボロン酸エステル(71%)に相当するピークおよび20.3分に1,7-オクタジイン
のテトラボロン酸エステル(24%)に相当するピークを示した。
【0118】 実施例46 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル)-1-オクテン-7-インイル]-1,3,2-ジオキサボロラン 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(1E,7E)-2,7,8-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,7-オクタジエニル]-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、1,7-オクタジエ
ン(0.055 g; 0.52ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白
金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。
DMF(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チ
ューブを撹拌下に14時間80℃に加熱した。GC分析は、13.2分に1,7-オクタジイン
のジボロン酸エステル(1%)に相当するピークおよび20.3分に1,7-オクタジイ
ンのテトラボロン酸エステル(87%)に相当するピークを示した。
【0119】 実施例47 2-[(Z)-1-ブチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
-1-オクテン-3-インイル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 2-[(1Z,3Z)-1-ブチル-2,3,4-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン-2-イル)-1,3-オクタジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、5,7-ドデカジエ
ン(0.250 g; 1.5ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白金
(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。DM
F(5ml,4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、チュ
ーブを撹拌下に14時間80℃に加熱した。GC分析は出発原料(25%)に相当するピ
ーク、15.5分に5,7-ドデカジインのジボロン酸エステル(72%)に相当するピー
クおよび17.4分に5,7-ドデカジインのテトラボロン酸エステル(2%)に相当す
るピークを示した。
【0120】 実施例48 2-[(Z)-1-ブチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
-1-オクテン-3-インイル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン 2-[(1Z,3Z)-1-ブチル-2,3,4-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン-2-イル)-1,3-オクタジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
ロラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、5,7-ドデカジエ
ン(0.080 g; 0.49ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)白
金(0.037 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下にシュレンクチューブに取った。
DMF(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥)をアルゴン下に加えて、
チューブを撹拌下に14時間80℃に加熱した。GC分析は、15.5分に5,7-ドデカジイ
ンのジボロン酸エステル(4%)に相当するピークおよび17.4分に5,7-ドデカジ
インのテトラボロン酸エステル(95%)に相当するピークを示した。
【0121】 実施例49 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(E)3-フェニル-2-プロペニル]-1,3,2-ジオキサボロ
ラン ジボロン酸のピナコールエステル(0.254 g; 1.0ミリモル)、トランス-シン
ナミルアセテート(0.176 g; 1.0ミリモル)およびトリス(ジベンジリデンアセ
トン)ジパラジウム(0.027 g; 0.030ミリモル)を窒素雰囲気下に、シュレンク
チューブに添加した。メタノール(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾
燥)をアルゴン下に加えて、チューブを撹拌下に63時間50℃に加熱した。GC分析
は、唯一の生成物として10.2分(60%変換)にボロン酸エステル生成物に相当す
るピークを示した。
【0122】 実施例50 2-[(Z)-2-(4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン-2-イル)-1,2-ジフェニルエテニ
ル]-4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン ジボロン酸の2-ヒドロキシベンジルアルコールエステル(0.266 g; 1.0ミリモ
ル)、ジフェニルアセチレン(0.176 g; 0.99ミリモル)およびテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュ
レンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で
乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析
は、形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを
示した。
【0123】 実施例51 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,6-トリメチル-1,3,2-ベンゾジオキサボリナン
-2-イル)エテニル]-4,4,6-トリメチル-1,3,2-ベンゾジオキサボリナン ジボロン酸の2-メチル-2,4-ペンタンジオールエステル(0.256 g; 1.0ミリモ
ル)、ジフェニルアセチレン(0.177 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)白金(0.038 g; 0.031ミリモル)を大気に開放したシュレ
ンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾
燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析は
形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを示し
た。
【0124】 実施例52 2-[(Z)-2-(5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1,2-ジフェニルエ
テニル]-5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン ジボロン酸の2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオールエステル(0.283 g; 1.0ミ
リモル)、ジフェニルアセチレン(0.179 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(
トリフェニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシ
ュレンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上
で乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分
析は形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを
示した。
【0125】 実施例53 (2-{(Z)-2-[4-(フェノキシメチル)-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル]-1,2-ジ
フェニルエテニル}-1,3,2-ジオキサボロラン-4-イル)メチルフェニルエーテルま
たは 4-(フェノキシメチル)-2-{(Z)-2-[4-(フェノキシメチル)-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸の3-フェノキシ-1,2-プロパンジオールエステル(0.356 g; 1.0ミ
リモル)、ジフェニルアセチレン(0.180 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(
トリフェニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシ
ュレンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上
で乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分
析は形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを
示した。
【0126】 実施例54 (1S,2S,6R,8S)-4-{(Z)-1,2-ジフェニル-2-[(1R,2R,6S,8S)-2,9,9-トリメチル-
3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカ-4-イル]エテニル}-2,9,9-ト
リメチル-3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカン ジボロン酸の1R,2R,3S,5R-(−)-ピナンジオールエステル(0.359 g; 1.0ミリ
モル)、ジフェニルアセチレン(0.179 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュ
レンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で
乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析
は形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを示
した。
【0127】 実施例55 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2-[(3aR,6aS)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3,2]ジ
オキサボロール-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロ-3aH-シクロペ
ンタ[d][1,3,2]ジオキサボロール ジボロン酸のシス-1,2-シクロペンタンジオールエステル(0.229 g; 1.0ミリ
モル)、ジフェニルアセチレン(0.181 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)白金(0.039 g; 0.031ミリモル)を大気に開放したシュ
レンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で
乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析
は形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを示
した。
【0128】 実施例56 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2-[(3aR,6aS)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオキサボ
ロール-2-イル}-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオ
キサボロール ジボロン酸の1,4-アンヒドロエリスリトールエステル(0.230 g; 1.0ミリモル
)、ジフェニルアセチレン(0.177 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)白金(0.037 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュレン
クチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾燥
)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析は形
成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを示した
【0129】 実施例57 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4-フェニル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)エテニ
ル]-4-フェニル-1,3,2-ジオキサボロラン ジボロン酸の1-フェニル-1,2-エタンジオールエステル(0.294 g; 1.0ミリモ
ル)、ジフェニルアセチレン(0.180 g; 1.0ミリモル)およびテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)白金(0.038 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシュレ
ンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上で乾
燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分析は
形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを示し
た。
【0130】 実施例58 (3aR,7aS)-2-{(Z)-2-[(3aR,7aS)ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール
-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロー
ジボロン酸のシス-1,2-シクロヘキサンジオールエステル(0.251 g; 1.0ミリ
モル)、ジフェニルアセチレン(0.176 g; 0.99ミリモル)およびテトラキス(
トリフェニルホスフィン)白金(0.038 g; 0.030ミリモル)を大気に開放したシ
ュレンクチューブに取った。トルエン(5 ml, 4&Aring;のモレキュラーシーブ上
で乾燥)を加えて、チューブをシールし、撹拌下に72時間80℃に加熱した。GC分
析は形成されたジフェニルアセチレンのジボロン酸エステルに相当するピークを
示した。
【0131】 実施例59 4-[(E)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)エテニル]フェノールのワンポット合成 実施例6に記載の方法に従って1,2-ビス(ボロン酸ピナコールエステル)-1,2-
ジフェニルエテンを得た。PdCl2(dppf).CH2Cl2(27 mg)、過剰のp-ヨードフェ
ノール(0.35 g)およびK2CO3(0.45 g)を添加したのち、溶液をさらに21.5時
間80℃に加熱した。溶液のGC分析唯一の大きなピークを示し(保持時間19.2分)
、これはGC/MSによりトリアリールであることが示された。
【0132】 アセチレンへの二ホウ素の添加は、カップリング反応のための用いられたのと
同じパラジウム触媒で実施した(実施例4参照)。いずれの反応も同じ触媒によ
り触媒された。
【0133】 本明細書および特許請求の範囲を通して、前後関係からの要求がない場合には
、「からなる(comprise)」およびその変形を使用した。これは述べられた数字
または工程もしくは群を包含することを意味するものであるが、他の数字または
工程もしくは群を除外するものではないことを理解すべきである。
【0134】 以上述べた本発明が、とくに記載されたもの以外に改変および修飾されやすい
ことは本技術分野の当業者には自明の通りである。本発明はこれらの改変および
修飾のすべてを包含する。本発明はまた、本明細書において個別的にまたは集合
的に引用または指摘したすべての工程、特徴、組成物および化合物ならびに2個
またはそれ以上の上記工程または特徴の組み合わせすべてを包含するものである
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ロドポウロス、メアリー オーストラリア国 ビクトリア、ブラック バーン サウス、 バラッタ ストリート 39 (72)発明者 ウェイゴールド、ヘルムート オーストラリア国 ビクトリア、マウント ウェーバリイ、 リーズ ロード 54 (72)発明者 オスバス、ピーター オーストラリア国 ビクトリア、サウス ヤーラ、 クロムウェル ロード 6/20 Fターム(参考) 4H039 CA91 CF10 CF20 4H048 AA01 AA02 AA03 AB84 AC21 AC24 BA02 BA03 BA04 BA06 BA21 BA25 BA26 BA32 BA35 BD70 VA20 VA22 VA77 VB10

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機化合物を共有結合によりカップリングさせる方法におい
    て、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
    くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を、二ホウ素誘導
    体と8〜11族の金属触媒の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重
    結合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中
    間体を形成させ、 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
    ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
    応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
    る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
    グさせる方法。
  2. 【請求項2】 単一ポット内で実施する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 有機化合物を共有結合によりカップリングさせる方法におい
    て、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
    くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を、二ホウ素誘導
    体と8〜11族の金属触媒の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重
    結合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中
    間体を形成させ、 水または水および適当な塩基を加えて過剰の二ホウ素誘導体を分解し、 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
    ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
    応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
    る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
    グさせる方法。
  4. 【請求項4】 二ホウ素誘導体を分解するために加える塩基は、カップリン
    グ反応を触媒するために使用される、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 有機化合物を共有結合によりカップリングさせる方法におい
    て、 少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
    くとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアセチレン性化合物を、二ホウ素誘導
    体と8〜11族の金属触媒の存在下に反応させて、それぞれの二重結合または三重
    結合の少なくとも1個の炭素原子上に有機ボロネート残基を有する有機ホウ素中
    間体を形成させ、 緩和な酸化剤を加えて過剰の二ホウ素誘導体を分解し、そして 有機ホウ素中間体を、8〜11族の金属触媒および適当な塩基の存在下に、ハロ
    ゲンまたはハロゲン様置換基を有する有機化合物とカップリング位置において反
    応させ、オレフィン性またはアセチレン性化合物を、有機ボロネート残基を有す
    る炭素原子とカップリング位置の間の直接結合を介して有機化合物にカップリン
    グさせる方法。
  6. 【請求項6】 オレフィン性化合物が、少なくとも1個の炭素-炭素二重結
    合を包含する任意に置換された直鎖状、分岐状または環状のアルケン、および分
    子、モノマーおよび巨大分子、α,β-不飽和炭素化合物、少なくとも1個の炭素
    -炭素三重結合を包含する任意に置換された直鎖状、分岐状または環状のアルキ
    ンおよび分子、モノマーおよび巨大分子からなる群より選択される、請求項1記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 オレフィン性化合物が共役ジエン、アリル位置に離脱基を有
    する有機化合物、または隣接二重結合を有する有機化合物である、請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 オレフィン性化合物が有機化合物とは異なる、請求項1記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 有機ホウ素中間体を有機化合物との反応の前に単離する、請
    求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 有機化合物がカップリング位置にハロゲンまたはハロゲン
    様置換基を有する芳香族または擬似芳香族化合物である、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 有機化合物がビニルカップリング位置にハロゲンまたはハ
    ロゲン様置換基を有するオレフィン性化合物である、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 有機化合物がカップリング位置にハロゲンまたはハロゲン
    様置換基を有する脂肪族化合物である、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 有機化合物はカップリング位置にハロゲンまたはハロゲン
    様置換基を有するアセチレン性化合物である、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 オレフィン性またはアセチレン性化合物が有機金属化合物
    と反応性の置換基を有する、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 オレフィン性またはアセチレン性化合物が活性水素含有置
    換基を有する、請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 有機ホウ素誘導体の製造方法において、二ホウ素誘導体を
    、それぞれ少なくとも1個の炭素-炭素二重結合または少なくとも1個の炭素-炭
    素三重結合および有機金属化合物との反応性置換基を有するオレフィン性または
    アセチレン性化合物と、8〜11族の金属触媒の存在下に、有機ボロネート残基が
    二重結合または三重結合それぞれの1個または2個の炭素原子に導入されるよう
    に反応させることからなる方法。
  17. 【請求項17】 反応性置換基が活性水素含有置換基である、請求項16記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 有機ホウ素誘導体の製造方法において、アリル性置換位置
    に離脱基を有するオレフィン性化合物を、8〜11族の金属触媒の存在下に、離脱
    基が有機ボロネート残基で置換されるように反応させることからなる方法。
  19. 【請求項19】 有機ボロン酸誘導体の製造方法において、アリル性置換位
    置に離脱基および有機金属化合物との反応性置換基を有するオレフィン性化合物
    を、8〜11族の金属触媒の存在下に、有機ボロネート残基で離脱基が置換される
    ように反応させることからなる方法。
  20. 【請求項20】 有機ホウ素中間体の製造方法において、二ホウ素誘導体を
    、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有するオレフィン性化合物または少な
    くとも1個の炭素−炭素三重結合を有するアセチレン性化合物と、8〜11族の金
    属触媒の存在下に、有機ボロネート残基がそれぞれ二重結合または三重結合の1
    個または2個の炭素原子に導入されるように反応させることからなる方法。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の方法によって製造される有機ホウ素中間
    体を加水分解することからなる有機ボロン酸の製造方法。
  22. 【請求項22】 二ホウ素誘導体との反応がプロモーターの存在下に行われ
    る、請求項1,16または18のいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 プロモーターが空気または酸素である、請求項22記載の
    方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも1個のオレフィン性化合物および有機化合物が
    、2個以上のハロゲンまたはハロゲン様置換基を有する、請求項1記載の方法。
  25. 【請求項25】 8〜11族の金属触媒がパラジウム、ニッケルまたは白金か
    らなる、請求項2〜20のいずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 8〜11族の金属触媒が白金触媒である、請求項25記載の
    方法。
  27. 【請求項27】 白金触媒が白金錯体である、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 白金錯体が、Pt3(dba)2, Pt(PPh3)2Cl2, PtCl2, Pt(OAc)2 , PtCl2-(dppf)CH2Cl2, Pt(PPh3)4、およびホスフィンリガンド、ホスファイト
    リガンド、または白金原子に配位するPおよび/またはN原子を含有する他の適当
    なリガンドの錯体である関連触媒から選択される、請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 白金錯体が固体支持体上に繋留される、請求項27または
    28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 白金触媒が、白金黒、白金-炭および白金クラスターまた
    は白金錯体または固体支持体上に繋留された白金錯体から選択される、請求項2
    6記載の方法。
  31. 【請求項31】 8〜11族の金属触媒がパラジウム触媒である、請求項25
    記載の方法。
  32. 【請求項32】 触媒が、パラジウム黒、パラジウム-炭、パラジウムクラ
    スターおよび多孔性ガラス中のパラジウムからなる群より選択される、請求項3
    1記載の方法。
  33. 【請求項33】 触媒がニッケル錯体である、請求項25記載の方法。
  34. 【請求項34】 触媒が、ニッケル黒、ラネーニッケル、ニッケル-炭およ
    びニッケルクラスターまたはニッケル錯体もしくは固体支持体上に繋留されたニ
    ッケル錯体からなる群より選択される、請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 二ホウ素誘導体がジボロン酸のエステルまたはジボロン酸
    の他の安定な誘導体である、請求項1〜34のいずれかに記載の方法。
  36. 【請求項36】 プロトン性溶媒の存在下に実施する、請求項1〜35のい
    ずれかに記載の方法。
  37. 【請求項37】 適当な塩基が、Li、 Na、 K、 Rb、 Cs、 アンモニウムおよび
    アルキルアンモニウムのアリールおよびアルキルカルボン酸塩、炭酸塩、フルオ
    ライドおよびリン酸塩からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  38. 【請求項38】 適当な塩基は、Li、 Na、 K、 Rb、 Cs、 アンモニウム、アル
    キルアンモニウム、Mg、 CaおよびBaのアリールおよびアルキルカルボン酸塩、フ
    ルオライド、水酸化物および炭酸塩; リン酸塩、ならびにLi、 Na、 K、 RbおよびC
    sのアリールリン酸塩、Li、 Na、 K、 RbおよびCsのリン酸エステル、Li、 Na、 K、 R
    bおよびCsのフェノキシド、Li、 Na、 K、 RbおよびCsのアルコキシド、ならびに水
    酸化タリウムからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  39. 【請求項39】 カップリング工程に適当な塩基が炭酸セシウム、炭酸カリ
    ウム、リン酸カリウムおよびアルカリ金属水酸化物から選択される、請求項1記
    載の方法。
  40. 【請求項40】 上記オレフィン性化合物および有機化合物の1つがポリマ
    ーである、請求項1記載の方法。
  41. 【請求項41】 請求項40記載の方法により調製される機能化ポリマー固
    体。
  42. 【請求項42】 オレフィン性化合物または有機化合物のいずれかが上記ポ
    リマー支持体に化学的に連結される、請求項1記載の方法。
  43. 【請求項43】 請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法によって調
    製されたアルケンボレート中間体。
  44. 【請求項44】 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル
    )-1,2-ジフェニルエテニル]-5,5-ジメチル1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-エチル-1-ブテ
    ニル]-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1-フェニル-1-ブテ
    ニル]-5,5-ジメチル1,3,2-ジオキサボリナン、 (Z)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ノ
    ネン酸メチルエステル、 (E)-4-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
    3-ブテン-2-オン、 (Z)-4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
    3-ブテン-2-オン、 2-[(E)-1-(1-シクロヘキセン-1-イル)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
    キサボロラン-2-イル)エテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
    ン、 1-[(E)-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エ
    テニル]シクロヘキサノール、 (E)-N,N-ジメチル-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
    2-イル)-2-プロペン-1-アミン、 (E)-3-エチル-1,2-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
    ル)-1-ペンテン-3-アミン、 (E)-N,N-ジ(2-プロピニル)-2,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサ
    ボロラン-2-イル)-2-プロペン-1-アミン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シ
    クロヘキサノン、 4,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シ
    クロヘキサノン、 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
    タノン、 4-フェニル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ブ
    タノン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)-2-シクロヘキセン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 (Z)-1,5-ジフェニル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
    ル)-1-ペンテン-3-オン、 3-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロ
    パノール、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)-2,4,6-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)-2,4,7-シクロオクタトリエン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)-4-シクロオクテン-1-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[9-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-3-エン-8-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン
    、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
    -2-イル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-8-エン-4-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン
    、 4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
    、 4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-メチルシクロヘキシル)-1,3,2-ジオキサボロラン
    、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
    ラン-2-イル)-1-オクテン-7-インイル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 4,4,5,5-テトラメチル-2-[(1E,7E)-2,7,8-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
    2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,7-オクタジエニル]-1,3,2-ジオキサボロラン、 2-[(Z)-1-ブチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
    -1-オクテン-3-インイル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン、 2-[(1Z,3Z)-1-ブチル-2,3,4-トリス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
    ロラン-2-イル)-1,3-オクタジエニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボ
    ロラン、 2-[(Z)-2-(4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン-2-イル)-1,2-ジフェニルエテニ
    ル]-4H-1,3,2-ベンゾジオキサボリニン、 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4,4,6-トリメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イ
    ル)エテニル]-4,4,6-トリメチル-1,3,2-ジオキサボリナン、 2-[(Z)-2-(5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-1,2-ジフェニルエ
    テニル]-5,5-ジエチル-1,3,2-ジオキサボリナン、 (2-{(Z)-2-[4-(フェノキシメチル)-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル]-1,2-ジ
    フェニルエテニル}-1,3,2-ジオキサボロラン-4-イル)メチルフェニルエーテル、 (1S,2S,6R,8S)-4-{(Z)-1,2-ジフェニル-2-[(1R,2R,6S,8S)-2,9,9-トリメチル-
    3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカ-4-イル]エテニル}-2,9,9-ト
    リメチル-3,5-ジオキサ-4-ボラトリシクロ[6.1.1.02,6]デカン、 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2[(3aR,6aS)テトラヒドロ-3aH-シクロペンタ[d][1,3,2]ジ
    オキサボロール-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロ-3aH-シクロペ
    ンタ[d][1,3,2]ジオキサボロール、 (3aR,6aS)-2-{(Z)-2[(3aR,6aS)テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオキサボロ
    ール-2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3,2]ジオキ
    サボロール、 2-[(Z)-1,2-ジフェニル-2-(4-フェニル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エテ
    ニル]-4-フェニル-1,3,2-ジオキサボロラン、および (3aR,7aS)-2-{(Z)-2[(3aR,7aS)ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール-
    2-イル]-1,2-ジフェニルエテニル}ヘキサヒドロ-1,3,2-ベンゾジオキサボロール
    からなる群より選択される新規な有機ホウ素中間体。
  45. 【請求項45】 形成される有機ホウ素中間体がそれぞれ二重結合または三
    重結合の各炭素原子上に有機ボロネート残基を有している、請求項1記載の方法
  46. 【請求項46】 有機ホウ素中間体の一部またはすべてがモノヒドロボロネ
    ーションを受けるように、反応混合物を塩基の存在下で加熱する、請求項45記
    載の方法。
  47. 【請求項47】 二ホウ素誘導体は、形成される有機ホウ素中間体が鏡像体
    過剰を有するキラルであるように、一方の鏡像体が他方に比べて鏡像体過剰を有
    するキラルである、請求項1記載の方法。
  48. 【請求項48】 有機ホウ素中間体のキラリティーがキラリティーおよび一
    方の鏡像体が他方に比べて鏡像体過剰を有するカップリング生成物を生じる、請
    求項47記載の方法。
  49. 【請求項49】 二ホウ素誘導体は、形成される有機ホウ素中間体において
    一方の鏡像体が他方に比べて鏡像体過剰を有するキラルであるように、一方の鏡
    像体が他方に比べて鏡像体過剰を有するキラルである、請求項1または16〜1
    9のいずれか1項に記載の方法。
JP2000575872A 1998-10-14 1999-10-14 有機ホウ素誘導体、及び有機化合物をカップリングさせる方法 Withdrawn JP2002527443A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AUPP6494A AUPP649498A0 (en) 1998-10-14 1998-10-14 Organoboron derivatives and coupling thereof
AU6494 1998-10-14
PCT/AU1999/000882 WO2000021966A1 (en) 1998-10-14 1999-10-14 Organoboron derivatives and process for coupling organic compounds

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002527443A true JP2002527443A (ja) 2002-08-27

Family

ID=3810715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000575872A Withdrawn JP2002527443A (ja) 1998-10-14 1999-10-14 有機ホウ素誘導体、及び有機化合物をカップリングさせる方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US6713566B1 (ja)
EP (1) EP1121365B1 (ja)
JP (1) JP2002527443A (ja)
KR (1) KR20010085923A (ja)
CN (1) CN1333777A (ja)
AT (1) ATE297401T1 (ja)
AU (2) AUPP649498A0 (ja)
CA (1) CA2346683A1 (ja)
DE (1) DE69925746T2 (ja)
HK (1) HK1044002A1 (ja)
MX (1) MXPA01003616A (ja)
NZ (1) NZ510903A (ja)
WO (1) WO2000021966A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016090A1 (fr) * 2006-07-31 2008-02-07 Sumitomo Chemical Company, Limited Procédé de production d'un composé polymère
JP2008056911A (ja) * 2006-07-31 2008-03-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子化合物の製造方法
WO2008140056A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池
WO2008140057A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池
WO2008146716A1 (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1896413B1 (en) 2005-03-28 2015-04-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Anthracene derivative, material for light emitting element, light emitting element, light emitting device, and electronic device
US7731377B2 (en) * 2006-03-21 2010-06-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Backlight device and display device
WO2008026614A1 (en) * 2006-08-30 2008-03-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for synthesizing anthracene derivative and anthracene derivative, light emitting element, light emitting device, electronic device
US7723722B2 (en) * 2007-03-23 2010-05-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic compound, anthracene derivative, and light-emitting element, light-emitting device, and electronic device using anthracene derivative
US20080286445A1 (en) * 2007-05-17 2008-11-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Composition, and method of fabricating light-emitting element
WO2010005066A1 (en) * 2008-07-08 2010-01-14 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Carbazole derivative, light-emitting element material, light-emitting element, and light-emitting device
EP2330097B1 (en) * 2008-09-19 2013-01-23 Semiconductor Energy Laboratory Co, Ltd. Carbazole derivative and method for producing the same
US9051598B2 (en) * 2011-05-02 2015-06-09 The Hong Kong University Of Science And Technology Specific detection of D-glucose by a tetraphenylethene-base fluorescent sensor
TWI485145B (zh) 2012-10-26 2015-05-21 Ind Tech Res Inst P型有機半導體材料與光電元件
US9120826B1 (en) 2014-06-02 2015-09-01 Chevron Phillips Chemical Company Lp Olefin hydroboration
KR20170101128A (ko) 2016-02-26 2017-09-05 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 유기 화합물, 발광 소자, 발광 장치, 전자 기기, 및 조명 장치
US9944661B2 (en) 2016-08-09 2018-04-17 Chevron Phillips Chemical Company Lp Olefin hydroboration
CN112888668B (zh) * 2018-10-23 2023-03-17 国立大学法人北海道大学 不使用溶剂的交叉偶联反应和利用该反应的制造方法
CN112209956B (zh) * 2019-07-09 2023-05-12 同济大学 一种制备2,6-二取代芳基硼酸酯类化合物的方法
CN110467532B (zh) * 2019-08-28 2020-09-29 华东理工大学 一种芳基环丙胺类化合物的合成方法
CN112921406B (zh) * 2019-12-05 2024-03-12 成都先导药物开发股份有限公司 一种合成On-DNA 2-氨基嘧啶化合物的方法
CN113717207B (zh) * 2021-05-27 2022-05-17 南京工业大学 一种合成茚类化合物的方法
CN113355684B (zh) * 2021-07-12 2022-10-04 青岛科技大学 一种电催化下多取代异喹啉盐衍生物的制备方法
CN114163465A (zh) * 2021-12-24 2022-03-11 合肥工业大学 一种烯基硼酸酯化合物的合成方法
CN115155666B (zh) * 2022-07-31 2023-09-15 湖北工程学院 一种温敏型铜基金属有机框架催化剂的制备及其在硼加成反应中的应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPO748097A0 (en) * 1997-06-20 1997-07-17 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Alkene borates
AUPO903897A0 (en) 1997-09-08 1997-10-02 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Organic boronic acid derivatives
EP1056751A4 (en) * 1997-12-23 2003-01-22 Commw Scient Ind Res Org BORIC COMPOUNDS

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016090A1 (fr) * 2006-07-31 2008-02-07 Sumitomo Chemical Company, Limited Procédé de production d'un composé polymère
JP2008056911A (ja) * 2006-07-31 2008-03-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子化合物の製造方法
WO2008140056A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池
WO2008140057A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池
WO2008146716A1 (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Sumitomo Chemical Company, Limited 高分子化合物及びその製造方法、並びに、その高分子化合物を用いた発光材料、液状組成物、薄膜、高分子発光素子、面状光源、表示装置、有機トランジスタ及び太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
ATE297401T1 (de) 2005-06-15
DE69925746D1 (de) 2005-07-14
AU1137900A (en) 2000-05-01
AU765484B2 (en) 2003-09-18
NZ510903A (en) 2003-12-19
CN1333777A (zh) 2002-01-30
EP1121365A1 (en) 2001-08-08
DE69925746T2 (de) 2006-05-04
AUPP649498A0 (en) 1998-11-05
WO2000021966A1 (en) 2000-04-20
CA2346683A1 (en) 2000-04-20
US6713566B1 (en) 2004-03-30
EP1121365B1 (en) 2005-06-08
KR20010085923A (ko) 2001-09-07
EP1121365A4 (en) 2002-03-06
HK1044002A1 (zh) 2002-10-04
MXPA01003616A (es) 2002-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002527443A (ja) 有機ホウ素誘導体、及び有機化合物をカップリングさせる方法
EP1019414B1 (en) Process for preparing organic boronic acid derivatives using diboronic acid
JP4074345B2 (ja) アルケンボレート類および有機化合物を共有結合的にカップリングする方法
JP2002505663A (ja) アリールホウ酸エステル
US6680401B1 (en) Hydroboronation process
US6794529B2 (en) Substituted diboron compounds
KR20020085882A (ko) 치환된 이붕소 화합물
ZA200103528B (en) Hydroboronation process.
MXPA99011790A (en) Alkene borates and a process for covalently coupling organic compounds
CH2Clz MeLsiMe3'Br
AU8965598A (en) Process for preparing organic boronic acid derivatives using diboronic acid

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109