JP2002526608A - 水の存在下でのオレフィン重合法 - Google Patents

水の存在下でのオレフィン重合法

Info

Publication number
JP2002526608A
JP2002526608A JP2000574575A JP2000574575A JP2002526608A JP 2002526608 A JP2002526608 A JP 2002526608A JP 2000574575 A JP2000574575 A JP 2000574575A JP 2000574575 A JP2000574575 A JP 2000574575A JP 2002526608 A JP2002526608 A JP 2002526608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
catalyst
medium
weight
latex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000574575A
Other languages
English (en)
Inventor
トモフ,アタナ
スピッツ,ロジェ
ソドゥモン,ティエリー
ドゥルジョン,ザヴィエ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkema France SA
Original Assignee
Atofina SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Atofina SA filed Critical Atofina SA
Publication of JP2002526608A publication Critical patent/JP2002526608A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F10/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/02Ethene

Abstract

(57)【要約】 【課題】 30重量%以上の水を有する連続水溶液相を含む重合媒体中で少なくとも一種のオレフィンを重合するオレフィンポリマーのラテックスの製造方法。 【解決手段】 少なくとも一種のE−M−X結合(ここで、Eは酸素または硫黄原子を表し、Mはニッケル、パラジウムまたはプラチナ原子を表し、Xは燐、砒素またはアンチモン原子を表す)を有する触媒の存在下で重合を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも一種のオレフィンを30重量%以上の水を有する連続水
溶液相(「水溶液相」という)を含む重合媒体中で重合する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】
チーグラー触媒を用いたオレフィン重合では一般に加水分解し易く、自然発火
し易い化合物(触媒および共触媒)を用いるので、取扱い、輸送および貯蔵の問
題のが少ない触媒を用いることが望まれている。 さらに、水は最も入手し易い化合物の1つで且つ多くの用途(例えば塗装や接
着剤)で好ましい溶媒であるので、水中で重合を行なうことへの要望がある。
【0003】 米国特許第4,711,969号、第5,030,606号およびベルギー国
特許第60319には基本的に有機媒体中で用いるニッケル触媒が記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多量の水を用い、少なくとも一種のニッケルまたはパラジウムまた
はプラチナ原子を有する触媒を用いてオレフィンを重合する方法を提供する。 本発明は上記の課題を解決して、多量の水の存在下でポリオレフィンを高い生
産性で製造する方法を提供する。さらに、本発明方法では触媒金属を活性化する
ための共触媒を用いる必要がない。 本発明はさらに、ポリオレフィンのラテックスの新規な製造ルートを提供する
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明方法の特徴は、少なくとも一種のE−M−X結合(ここで、Eは酸素ま
たは硫黄原子を表し、Mはニッケル、パラジウムまたはプラチナ原子を表し、X
は燐、砒素またはアンチモン原子を表す)を有する触媒の存在下で重合を行なう
点にある。 本発明で用いる触媒では、E−M−X結合が5個の原子(この内の2つが2重
結合で互いに結合される炭素原子)を有する環の一部を成すのが好ましい。
【0006】
【実施の態様】
一般に、金属Mは重合媒体に導入される前に配位子Lと結合させられる。この
配位子Lは使用前に触媒の構造を安定させ、貯蔵および取扱いを容易にする役割
をする。重合前または重合中に触媒と補足化合物とを一緒にして金属Mから配位
子Lを離して重合を実施できるようにする。配位子を離すことによってオレフィ
ンが触媒重合機構で重要な役目をする金属Mに到達できるようになるものと考え
られるが、この説明に限定されるものではない。
【0007】 本発明で触媒の金属M(Ni、PdまたはPt)が−Mのように結合していな
い原子価を有する場合、この原子価は上記の役目すなわち配位子Lと結合し、重
合時に配位子から開放されるものでなければならない。
【0008】 本発明の触媒は単一の金属Mしか含まない。この触媒は一金属性とよばれ、例
えば下記式(1)で表される構造を有することができる:
【0009】
【化4】
【0010】 [ここで、 R1、R2、R3、R4およびR5基は水素、アルキル、シクロアルキル、アリー
ル、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル基
、アルコキシド基、−C(O)OR'(ここで、R'は1〜15個の炭素原子を有
する炭化水素基を表す)、−SO3Y(ここで、YはLi、Na、K、NH4 +
たはNR'' 4 +から選択され、R''は1〜15個の炭素原子を有する炭化水素基
を表す)の中から選択され、互いに同一でも異なっていてもよく、 E、MおよびXは上記の意味を有し、 Mの結合していない原子価は、上記のように触媒としての使用を容易にする配
位子と結合する]
【0011】 E−M−X型触媒の結合ではMがニッケル原子、Eが酸素原子、Xが燐原子に
することができる。本発明触媒は少なくとも2つのE−M−X結合を有するのが
好ましい。 E−M−X結合は共有結合または配位結合で互いに結合された中間原子によっ
て互いに離されているのが好ましい。2つのM原子の間の原子の最小数は6〜4
2であるのが好ましい。「2つのM原子の間の原子の最小数」とはて一方のM原
子から他方のM原子まで結合に沿って各原子を数えた時に触媒分子中に存在する
原子の最小数を意味する。例えば触媒が下記構造を有する場合には、第1のNi
から第2のNiまでに8個以上の原子が存在するので、Ni原子間の原子の最小
数は8である(これは結合:−O−C−C−C−C−C−C−O−に対応する)
【0012】
【化5】 (ここで、Phはフェニル基を表す)
【0013】 本発明触媒はその構造中に2つのM原子のみを有していてもよい。 本発明触媒は、下記式(2)で表されるものでもよい:
【0014】
【化6】
【0015】 (ここで、 R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13基は前記R1〜R5と同じラ
ジカルのリストから選択することができ、互いに同一でも異なっていてもよく、 E'−M'−X'およびE媒−M媒−X媒はE−M−X型の2つの結合であり、
互いに同一でも異なっていてもよく、 Rは2価の基である)
【0016】 R基は2〜38個の炭素原子を有する2価の炭化水素基から選択でき、例えば
アルキレン、アルケニレン、アリレン、シクロアルキレン、ビシクロアルキレン
またはアルキルアリレン基等にすることができる。R基は例えば1つまたは2つ
の一価ラジカル、例えば−C(O)OR'または−SO3Y(RおよびYは上記の
意味を有する)で置換されていてもよい1,1'−フェロセニレン(ferrocenyle
ne)基にすることもできる。 触媒は例えば下記構造を有するものにすることができる:
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】 [ここで、 Phはフェニル基を表し、 −(5,6−NBEN)−は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン
基、すなわち下記で表される基を表し:
【0020】
【化10】 −(1,1'−FC)−は1,1‘−フェロセニレン基を表す]
【0021】 重合で用いる前の貯蔵中の触媒の一体性および有効性をよりよく保つために、
金属原子Mを配位子Lによって錯体化してM原子を立体構造的に保護するのが有
利である。この保護は、M原子が還元されて触媒活性が減少または失われる危険
を最小にする上で望ましい。 触媒を重合で用いる時にはM原子から配位子Lを離してM原子が重合反応でそ
の役割を果たすことができるようにするのが望ましい。重合前に配位子を離すこ
ともでき、配位子は重合媒体中に導入しなくてもよい。しかし、任意の適当な方
法で配位子と錯体を作ったり、結合でき、錯体化合物から金属原子Mを開放して
重合を容易にすることができる補足(capture)化合物を重合媒体が含む場合に
は、配位子を重合媒体中に残したままにしてもよく、触媒との錯体の形で重合媒
体中に導入してもよい。補足化合物は触媒を開放できるような強さの結合で配位
子と結合を作るものでなければならない。一般には触媒合成時に配位子を入れて
触媒生成で配位子と錯体を形成するようにすることができる。
【0022】 例えば、下記式に対応する2つの金属を有する触媒の場合:
【化11】
【0023】 (RおよびR6〜R6基は式(2)で定義の意味を有する) 触媒は下記反応スキームに従って配位子の役目をするトリフェニルフォスフィン
(PPh3)の存在下でビス(α−ケト−イリド)をニッケル(0)化合物と反応
させて得られる:
【0024】
【化12】 (ここで、CODはシス,シス−1,5−シクロオクタジエン基を表し、Phは
フェニル基を表す)
【0025】 この合成法で得られる本発明触媒は、各触媒分子が2つのトリフェニルフォス
フィン分子によって錯体化された錯体の形をしている。 より一般的には、配位子としては式:PR141516を有するフォスフィン(
ここで、R14、R15、R16はアルキル、アリール、アルキルアリールまたはアリ
ールアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい)か、酸化フォスフ
ィン、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミン、ピリジン、置換ピリジ
ンおよびアルコールの中から選択される化合物を用いることができる。
【0026】 補足化合物は例えば酸化アミン、有機ヒドロペルオキシド、過酸化水素または
新規表記による周期表(「Handbook of Chemistry and Physics、75版、1994-19
95年」による)の第8、9および10列の金属の錯体化合物、例えばビス(1,
5−シクロオクタジエン)−ニッケル(0)、(テトラキス(エチレン)−μ−
ジクロロジロジウム、ビス(エチレン)アセチルアセトンロジウム(I)、ビス
(アセト−ニトリル)パラジウム(II)、テトラカルボニルニッケルまたはト
リエチレンニッケルの中から選択することができる。
【0027】 本発明触媒を配位子と錯体化した状態で重合媒体中に導入する場合には、配位
子から触媒を開放するのに十分な量で重合媒体中に補足化合物を導入しなければ
ならない。一般に補足化合物は触媒によって与えられる金属M1モルにつき0.
1から100モルの比率で重合媒体中に導入できる。
【0028】 重合媒体が液相として水溶液相のみを有する場合、触媒および追加の補足化合
物が水溶液相に可溶であるのが好ましい。この場合、水溶液相中に触媒および/
または追加の補足化合物を完全に溶解する必要がある場合には、触媒および/ま
たは追加の補足化合物の水溶液相中への溶解を促進する第3の有機物を水溶液相
に導入することもできる。 この第3の有機物は水溶液相に可溶なものであり、一般にはメタノール等のア
ルコールまたはアセトン等のケトンにすることができる。この第3物質は例えば
5〜15重量%の比率で水溶液相に導入することができる。 触媒を水溶液相に完全に溶解できない場合には、触媒を溶解する有機液相を媒
体中に触媒を重合媒体中に完全に溶解するのに十分な量だけ加えることもできる
。場合によっては触媒を水溶液相中に部分的に溶解し、有機液相に部分的に溶解
することもできる。
【0029】 一般に、触媒は重合前に有機液相に完全に溶解する。触媒を水溶液相に完全に
溶解できる場合でも、有機液相を重合媒体に導入することができる。 有機液相は有機溶媒および/または重合するオレフィンからなることができる
。 重合中、重合媒体は水性液相と、重合で生じる固体ポリマーからなる固体相と
を有し、重合するオレフィンの物理的状態によっては少なくとも一種の気相およ
び/または液相を有する。重合するオレフィンが重合温度および圧力条件下で液
体である場合、このオレフィンは水性液相とは別の有機液相の一部を成すことが
できる。この有機液相はオレフィンの有機溶媒を含むことができる。 追加の有機液相の成分は水溶液相が常に30%以上の水を有するのに十分なだ
け水に不溶でなければならない。
【0030】 有機溶媒は例えばイソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソ
ドデカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシ
クロヘプタン、トルエン、オルト−キシレンまたはパラ−キシレン等の飽和脂肪
族、飽和脂環式または芳香族炭化水素から選択できる。 この有機溶媒はアルコールから選択することもでき、例えば5〜20個の炭素
原子を有するモノアルコールまたはジオールにすることができる。 有機溶媒は例えば3〜15個の炭素原子を有するエーテル、例えばテトラヒド
ロフランまたはジオキサンにすることができる。 有機溶媒は例えば2〜15個の炭素原子を有するエステル、例えばエチルまた
はブチルまたはビニルアセテートまたはメチルアクリレートにすることができる
【0031】 重合媒体が2つの別々の液相からなる場合には、水溶液相ではない相が水溶液
相の1〜50重量%となるようにする。 水溶液相は水を少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、さ
らに好ましくは少なくとも60重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%
、実際には少なくとも80重量%含むのが好ましい。 水溶液相は溶けた状態の有機化合物、例えばエチレングリコール等のグリコー
ルまたはプロパンジオールまたはブタンジオール等の例えばアルコールまたはケ
トンまたはジオールを含むことができる。この有機化合物は重合するオレフィン
の水溶液相における可溶性を増加する役目をする。
【0032】 一般に、触媒は重合前に少なくとも一種の液相中に1リットルにつき0.1マ
イクロモル〜2モルの比率、好ましくは1マイクロモル〜0.1モルの比率で溶
解する。 補足化合物は少なくとも部分的に、より好ましくは完全に重合媒体の一種また
は複数種の液相中に溶解するのが好ましい。少なくとも一種の有機液相が存在す
る場合には、補足化合物はその特性および液相に対する親和性に応じて主として
水溶液相中に溶解するか、主として有機液相中に溶解する。
【0033】 重合媒体を撹拌するのが好ましい。反応器中に種々の相が均一に分散するのに
十分な程度に撹拌するのが好ましい。 重合媒体に少なくとも一種の分散剤を添加することもできる。この分散剤は重
合媒体が有機液相を有する場合に用いる。この場合、分散剤は有機液相を連続し
た水溶液相に取り囲まれた液滴の状態で分散させる。この場合および触媒が主と
してに有機液相に溶解する場合、重合は液滴内で起こり、液滴は一般に100μ
m〜3ミリメータの平均直径を示す。この方法はラジカルを用いないことを除い
て「ラジカル懸濁重合」といわれる方法に類似している。
【0034】 分散剤はその機能を有することが知られている化合物、例えばポリビニルアル
コール、メチルセルロース、ゼラチン、カオリン、硫酸バリウム、ヒドロキシア
パタイト、珪酸マグネシウム、燐酸三カルシウムまたはこれらの複数の分散剤の
組み合わせにすることができる。 分散剤は重合媒体中に使用する水の重量の10重量%まで、好ましくは使用す
る水の重量の0.01重量%〜5重量%の量で導入できる。
【0035】 重合媒体に少なくとも一種の乳化剤を添加することもできる。乳化剤の使用は
重合でラテックス(すなわち平均直径が1マイクロメータのポリマー粒子が水溶
液相に分散した集合体)にする場合には特に望ましい。乳化剤を用いる場合には
一般に重合媒体が分散剤を含む必要は無い。 乳化剤としては負のイオン、非イオンまたは正のイオンの公知の任意の界面活
性剤を用いることができる。特に、負イオン系界面活性剤、例えば脂肪酸のナト
リウムまたはカリウム塩、特にラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム
、パルミチン酸ナトリウムまたはオレイン酸ナトリウム、ナトリウムまたはカリ
ウムと脂肪酸アルコールの混合硫酸塩、特にドデシル硫酸ナトリウム、スルホ琥
珀酸エステルのナトリウムまたはカリウム塩、アルキルアリールスルホン酸のナ
トリウムまたはカリウム塩、特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、およ
び脂肪酸モノグリセリドのモノスルホン酸塩のナトリウムまたはカリウム塩、或
いは非イオン形界面活性剤、例えばエチレンオキシドとアルキルフェノールの反
応生成物の中から乳化剤を選択することができる。これら界面活性剤の混合物も
もちろん使用できる。 乳化剤は重合媒体中に水の重量の10重量%まで、好ましくは水の重量の0.
01重量%〜5重量%、例えば水の重量の0.01重量%〜3重量%の量で導入
できる。
【0036】 乳化剤を含むプロセスと、有機液相を有し、触媒が主として有機液相に溶け、
乳化剤の量が臨界ミセル濃度より多い場合には、重合は一般に液滴の平均直径は
1μm〜1000μmを示す有機液相の液滴中および一般にミセルの平均直径が
1ナノメータ〜100ナノメータであるミセル中で起こる。このプロセスはラジ
カルを用いないことを除いて「ラジカル乳化重合」といわれる方法に類似してい
る。この方法で乳化剤の濃度が増加するとミセル中で生じる重合の量が相対的に
多くなり、重合終了時のラテックス中に小さい粒子の生成量が多くなる。有機液
相が存在し、乳化剤の量が全ての有機液相がミセル中にあるような量の場合のプ
ロセスは、重合がラジカルを用いないことを除いて「ラジカルマイクロエマルジ
ョン重合」といわれる方法に類似している。
【0037】 重合媒体が有機液相と乳化剤とを含む場合には、ミニ乳化重合法で行なうよう
に媒体中に共界面活性剤を添加することができる。一般に共界面活性剤は水への
溶解度が20℃で1リットル当たり1×10-3以下である。このような共界面活
性剤は例えばヘキサデカンまたはセチルアルコールである。共界面活性剤は水の
重量の10重量%まで存在でき、共界面活性剤に対する乳化剤の重量比は約0.
5〜2であるのが好ましい。この共界面活性剤を存在させ、媒体を十分に剪断す
ることによって1μmより小さい有機液相の液滴を得ることができ、重合終了時
のラテックスの生成が容易になる。例えば超音波またはホモジナイザー(例えば
Heidolph社のUltra-Turrax型またはDiax 600型の装置)で十分な剪断を与えるこ
とができる。超音波が好ましい。特有な寸法(<1μm)の液滴が一度得られた
後は懸濁重合法で用いる剪断よりも弱い剪断力で撹拌を続けることができる。
【0038】 有機溶媒を用いる場合には、必要に応じて有機溶媒を蒸発で除去することがで
きる。 本発明方法では直径が約10ナノメータ〜5ミリメータの範囲のポリマー粒子
が得られる。 乳化剤を用いた重合の場合にはラテックスが得られる。乳化剤の存在下で実施
した重合で得られるラテックスは沈殿分離し易い粒子を含むので、これらの粒子
がラテックスの一部にはならないようにするために、そうした粒子は例えば濾過
によって単離、除去するのが望ましい。
【0039】 重合媒体中の成分量およびモノマーからポリマーへの転化率等の重合条件を調
整することによってラテックスの固体含有量を0.1〜50重量%の範囲にする
ことができる。 重合すべきオレフィンは重合媒体を十分に攪拌(例えば毎分10〜10000
回転で撹拌)しながら導入する。オレフィンはその物理的状態に応じて液体また
は気体で導入する。 重合は絶対圧約1〜200バール、好ましくは1〜100バールで0〜300
℃、好ましくは25〜200℃で行う。得られたポリマーは少なくとも一部が結
晶質である。一般に重合は得られるポリマーの融点より低い温度で実施する。
【0040】 エチレンのみを重合した場合には高密度ホモポリエチレンが得られる。エチレ
ン以外の少なくとも一種のオレフィンと一緒にエチレンを重合するとこの高密度
ホモポリエチレンより密度の低いエチレンポリマーが得られる。コモノマー(一
種または複数)の量および種類に応じてエチレンの高密度ポリマー(高密度ポリ
エチレン)、エチレンの中密度ポリマー(中密度ポリエチレン)すなわちコモノ
マーの含有率が高いポリマー、エチレンの低密度ポリマー(低密度ポリエチレン
)が得られる。 エチレンのポリマーで一般に用いられているように、「高密度」という用語は
相対密度が0.940以上であることを意味し、「中密度」という用語は相対密
度が0.925〜0.940の範囲のものを意味し、「低密度」という用語は相
対密度が0.925以下であることを意味する。
【0041】 従って、重合によって少なくとも一種のオレフィンのポリマー(少なくとも一
種のオレフィンの重合単位を有するポリマー、必要な場合にはさらに他の重合モ
ノマー単位を含むポリマー)のラテックスが得られる。オレフィンがエチレンの
場合、エチレンポリマーのラテックスが得られる。 本発明方法ではエチレンの高密度ポリマーのラテックスまたはエチレンの中密
度ポリマーのラテックス、さらにはエチレンの低密度ポリマーのラテックスが得
られる。 「ポリマー」という用語はその一般的な意味で用いており、ホモポリマー、コ
ポリマー、インターポリマーおよびポリマー混合物を含む意味である。同様に、
「重合」という用語も一般的な意味で用いている。
【0042】 オレフィンはα−オレフィンを含む。オレフィンの例としてはエチレン、プロ
ピレン、シクロペンタン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1,4−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、1−オクテン
または1−デセンが挙げられる。また、オレフィンには式:CH2=CH−(C
2n−Gの化合物が含まれる[ここで、nは2〜20の整数を表し、Gは下記
の中から選択される基を表す:−OH、−CHOHCH2OH、−OT、−CF3 、−COOT、−COOH、−Si(OH)3または−Si(OT)3、(ここで
、Tは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表す))。 本発明方法は回分式、半連続式または連続式で実施できる。
【0043】
【実施例】
以下の実施例では下記の略語を用いた: Mw:量平均分子量 Mn:数平均分子量 実施例では、粒子の寸法をMatec Applied Sciences社のCHDF 2000装置を用い
て毛細管流体動力学的分級法(媒Column hydrodynamic fractionation媒)で測
定した。
【0044】触媒Aの製造 機械式撹拌装置と温度制御装置とを備えた0℃に維持されたジャケット付きガ
ラス反応器中に窒素雰囲気下で120mlのトルエン、次に10ミリモルのトリ
フェニルフォスフィン、次に10ミリモルのビス(シス,シス−1,5−シクロ
オクタジエン)ニッケル(0)および5ミリモルのエキソ−エンド−2,3−ビ
ス[2−フェニル−2−(トリフェニル−フォスフォラニリデン)アセチル]ビシ
クロ[2,2,1]ヘプト−5−エンを導入する。反応器を30分かけて室温に戻
し、室温で18時間、次に50℃で1時間撹拌を続ける。室温に戻した後、15
0mlのn−ヘプタンを添加する。それによってトリフェニルフォスフィンで錯
体化された触媒が沈殿する。この触媒を濾過し、40mlのn−ヘプタンで3回
洗浄し、真空下、室温で乾燥する。
【0045】 この触媒:エキソ−エンド−[1,1'−ビス{1−(ジフェニルフォスフィノ
)−1−フェニルメチレン}−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エネエンジメ
チルエノラート−2,3−O,P;O'−P'−ビス(トリフェニルフォスフィノ
)ジフェニル−ジニッケル(II)]は下記構造を有する:
【0046】
【化13】 (ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エ
ネ基を表し、pHはフェニル基を表す)
【0047】触媒Bの製造 触媒Aの製造で用いた方法と同じ方法を繰り返すが、5ミリモルのエキソ−エ
ンド−2,3−ビス[2−フェニル−2−(トリフェニル−フォスフォラニリデ
ン)アセチル]ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エンの代わりに5ミリモルの
エキソ−エンド−2,3−ビス[2−メトキシカルボニル−2−(トリフェニル
−フォスフォラニリデン)アセチル]ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エンを
用いた。この触媒:エキソ−エンド−[1,1'−ビス{1−(ジフェニルフォス
フィノ)−1−−メトキシカルボニル−メチレン}ビシクロ[2,2,1]ヘプト
−2−エネエンジメチルエノラート−2,3−O,P;O'−P'−ビス(トリフ
ェニルフォスフィノ)ジフェニル−ジニッケル(II)]は下記構造を有する:
【0048】
【化14】 (ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エ
ネ基を表し、pHはフェニル基を表す)
【0049】触媒Cの製造 窒素雰囲気下で、機械撹拌システムおよび温度制御装置を備えた0℃に維持さ
れたジャケット付きガラス反応器中に、400mlのトルエン、10ミリモルの
ビス(シス,シス−1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)および10ミ
リモルのメチル(トリシクロ[3,3,1,13,7]デシル−トリフェニルフォス
フォラニリデノ)アセテートを導入する。反応器を30分かけて室温に戻し、室
温で24時間撹拌を続ける。温度をほぼ50℃に上げ、真空蒸発させる。回収さ
れた真紅の残留物を100mlのトルエンに溶解した後、400mlのヘプタン
を添加する。混合物の温度を0℃に下げ、このまま4時間維持する。得られた沈
殿物:[1−(ジフェニルフォスフィノ)−2−メトキシ]トリシクロ[3,3,
1,13,7]デカンエチルエノラート−O,P−(トリフェニルフォスフィノ)フ
ェニルニッケル(II)を濾過し、25mlのヘプタンで2回洗浄し、真空下で
室温で乾燥する。4.4gの触媒が回収される。
【0050】実施例1 エチレンの単独重合 250mgの触媒Aと、650mgのビス(シス,シス−1,5−シクロオク
タジエン)ニッケル(0)とを撹拌しながら室温で、45mlのトルエンに溶解
する。得られた溶液を62℃に加熱した硫酸ドデシルナトリウム(SDS)の3
g/リットル水溶液2000mlを収容した2500mlの金属反応器に入れる
。混合物を毎分1000回転で撹拌する。2分後に気体のエチレンを導入し、反
応器内の全圧力を28バールにする。62℃で3時間重合した後、反応器内の圧
力は16バールに下がり、反応器は室温に戻る。残りのエチレンを除去した後、
重合物を濾過し、フィルター上に残るケークを洗浄し、約80℃の炉内で15時
間乾燥する。乾燥後120gのポリエチレンをフィルター上で回収する。このポ
リエチレンは下記性質を有する:Mw=102,400g/モル、Mn=3,4
13g/モル。濾液は水に懸濁したポリエチレン粒子から成るラテックスを形成
する。固体含有率は1.2重量%である。すなわち、22gのラテックス状ポリ
エチレンである。このラテックスのポリエチレン粒子の平均直径は138nmで
ある。
【0051】実施例2 エチレンの単独重合 実施例1と同じ方法で重合を行なったが、250mgの触媒Aを45mgの触
媒Bに代え、650mgではなく200mgのビス(シス,シス−1,5−シク
ロオクタジエン)ニッケルを使用し、45mlではなく40mlのトルエンに溶
解する。重合は65℃で行う。初期のエチレンの圧力は36バールである。3時
間の重合後、圧力は17バールに下がる。156gのポリエチレンをフィルター
上に回収する。このポリエチレンは下記性質を有する:Mw=26,150g/
モル、Mn=1,560g/モル、Mw/Mn=16.8。濾液は固体含有率が
1.2重量%のラテックス、すなわち22gのラテックス状のポリエチレンであ
る。
【0052】実施例3 2リットルの脱イオン水を2.5リットルのシュレンク (Schlenck) 管に入れ
、窒素で12時間バブリングして酸素を除去する。200mlの水を抜き出し、
6gのラウリル硫酸ナトリウム(SLS)と一緒に300mlのシュレンク管に
入れ、窒素で2時間バブリングする。この第2のシュレンク管の内容物を第1の
シュレンク管へ再導入する。混合物全体を窒素雰囲気下で45℃に維持した機械
式撹拌器を備えた6リットルの反応器に入れる。
【0053】 200mlのシュレンク管に160mgの粉末状の触媒Aと、320mgのビ
ス(シス,シス−1,5−シクロオクタジエン)ニッケルとを導入し、続いて5
0mlのトルエンを導入する。混合物全体を室温で1分撹拌し、金属製反応器に
導入する。反応器に15バールのエチレンを入れ、毎分750回転で撹拌し、温
度を65℃にする。一度この温度に達してから撹拌速度を毎分450回転に下げ
、エチレンの圧力を20バールにし、重合時間中一定に維持する。20バールで
90分後に、反応器の温度を20℃に下げ、20分間ゆっくりと脱気する。
【0054】 重合物を濾過し、フィルター上に残るケークを水で洗浄し、約80℃の炉内で
15時間乾燥する。乾燥後、35gのポリエチレンをフィルター上で回収する。
このポリエチレンはMw=26,000g/モルおよびMw/Mn=21.8で
ある。 濾液は固体含有率が1.2重量%のラテックスである。このラテックスのポリ
エチレン粒子はMw=1,600g/モルおよびMw/Mn=4.5の直鎖ポリ
エチレンである。
【0055】実施例4 2リットルの脱イオン水を2.5リットルのシュレンク管に入れ、窒素を12
時間バブリングする。この水を200ml抜き出し、6gのラウリル硫酸ナトリ
ウム(SLS)と一緒に300mlのシュレンク管に入れ、窒素を2時間バブリ
クする。続いて3mlのヘキサデカンを添加する。第2のシュレンク管の内容物
を第1のチューブへ再導入する。 200mlのシュレンク管へ300mgの粉末状の触媒Aと600mgのビス
(シス,シス−1,5−シクロオクタジエン)ニッケルとを導入し、続いて50
mlのトルエンを導入して、室温で1分間撹拌する。この溶液を水溶液相に添加
する。Ultra-Turraxホモジナイザーを用いて毎分1500回転で混合物全体を5
分間窒素雰囲気下でほぼ均質化する。得られたミニエマルジョンを機械式撹拌器
を備えた45℃に維持された6リットルの金属製反応器に導入する。
【0056】 反応器に2バールのエチレンを入れ、毎分400回転で撹拌しながら、温度を
65℃にする。温度が65℃に達した時にエチレンの圧力を20バールにし、9
0分間一定に維持する。続いて温度を20℃に下げ、反応器を20分かけて徐々
に脱気する。45gの分散状態のポリマーが回収される。これはゆっくりと沈殿
する。得られたポリエチレンはMw=8,700およびMw/Mn=12.8の
直鎖ポリエチレンである。
【0057】実施例5 実施例4と同様に重合を実施するが、300mgの触媒Aの代わりに76mg
の触媒Cを用い、600mgの代わりに181mgのビス(シス,シス−1,5
−シクロオクタジエン)ニッケルを用い、ミニエマルジョンの導入中に反応器を
45℃ではなく50℃に維持する。濾過後、21.5gのポリエチレン(Mw=
12,760、Mn=1080)を回収する。ラテックスはフィルターの下に得
られる。このラテックスの固体含有率は09%で、9.7gのポリエチレンを含
む。このポリエチレンのMwは11,680、Mnは848である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年10月4日(2000.10.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [ここで、 E'−M'−X'およびE媒−M媒−X媒はE−M−X型の2つの結合であり、 R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13基は水素、アルキル、シク
ロアルキル、アリール、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、ハロゲ
ン、ヒドロキシル基、アルコキシド基、−C(O)OR'(ここで、R'は1〜1
5個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、−SO3Y(ここで、YはLi、
Na、K、NH4 +またはNR''4 +から選択され、R''は1〜15個の炭素原子を
有する炭化水素基を表す)から選択され、互いに同一でも異なっていてもよく、 Rは2価の基である]
【化2】 [ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−
エン基を表し、Phはフェニル基を表す]。
【化3】 [ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−
エン基を表し、Phはフェニル基を表す]。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW (72)発明者 ソドゥモン,ティエリー フランス国 64270 サリ ドゥ ベアル ン ルゥト ドルテス メゾン ベルジュ ラス(番地無し) (72)発明者 ドゥルジョン,ザヴィエ フランス国 64110 ジュランソン ブル ヴァール デ ピレネー ドマン ドゥ ペルピニャ(番地無し) Fターム(参考) 4J011 AA01 KA01 KA02 KA10 KB22 NA34 4J015 DA23 4J100 AA02P AA03P AA16P AA17P AA18P AA19P AA21P AS11P

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合中に重合で生じる固体ポリマーから成る固体相と、30
    重量%以上の水を有する連続水溶液相と、少なくとも一種の乳化剤とを含む重合
    媒体中で、少なくとも一種のオレフィンを重合する段階を含む、少なくとも一種
    のオレフィンポリマーのラテックスの製造方法において、 少なくとも一種のE−M−X結合(ここで、Eは酸素または硫黄原子を表し、
    Mはニッケル、パラジウムまたはプラチナ原子を表し、Xは燐、砒素またはアン
    チモン原子を表す)を有する触媒の存在下で重合を行なうことを特徴とする方法
  2. 【請求項2】 触媒が少なくとも2つのE−M−X結合を有する請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 各E−M−X結合が互いに離れており、2つのM原子の間の
    最小原子の数が6〜42である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒が下記構造を有する請求項の1〜3のいずれか一項に記
    載の方法: 【化1】 [ここで、 E'−M'−X'およびE媒−M媒−X媒はE−M−X型の2つの結合であり、 R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13基は水素、アルキル、シク
    ロアルキル、アリール、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、ハロゲ
    ン、ヒドロキシル基、アルコキシド基、−C(O)OR'(ここで、R'は1〜1
    5個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)、−SO3Y(ここで、YはLi、
    Na、K、NH4 +またはNR''4 +から選択され、R''は1〜15個の炭素原子を
    有する炭化水素基を表す)から選択され、互いに同一でも異なっていてもよく、 Rは2価の基である]
  5. 【請求項5】 Rが2〜38個の炭素原子を有する2価の炭化水素基である
    請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 Rが置換されていてもよい1,1'−フェロセニレン基であ
    る請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 Eが酸素原子であり、Mがニッケル原子であり、Xが燐原子
    である請求項の1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 触媒が下記構造を有する請求項の1〜7のいずれか一項に記
    載の方法: 【化2】 [ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−
    エン基を表し、Phはフェニル基を表す]。
  9. 【請求項9】 触媒が下記構造を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載
    の方法: 【化3】 [ここで、(5,6−NBEN)は5,6−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−
    エン基を表し、Phはフェニル基を表す]。
  10. 【請求項10】 触媒が錯体の形をしており、結合していない各金属の原子
    価には配位子が結合し、この配位子は重合時に補足化合物によって触媒から分離
    されて重合が可能になる請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 配位子がフォスフィンである請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 補足化合物がビス(シス,シス−1,5−シクロオクタジ
    エン)ニッケル(0)である請求項10または11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 重合媒体が液体有機相からなる請求項1〜12のいずれか
    一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 重合前に触媒を液体有機相に完全に溶解する請求項13に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 乳化剤が水の重量の10重量%以下の量で存在する請求項
    1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 乳化剤が水の重量の0.01〜5重量%の量で存在する請
    求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 乳化剤が水の重量の0.01〜3重量%の量で存在する請
    求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 重合媒体が液体有機相からなり、触媒はこの液体有機相に
    基本的に可溶であり、乳化剤の量が臨界ミセル濃度より大きい請求項1〜17の
    いずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 乳化剤の量が基本的にミセル内で重合を実施できるだけの
    十分な量である請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 重合媒体が液体有機相と、共界面活性剤とを含む請求項1
    〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 共界面活性剤の溶解度が20℃で1×10-3以下である請
    求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 共界面活性剤の量が水の重量の10重量%以下である請求
    項20または21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 共界面活性剤に対する乳化剤の重量比が0.5〜2の範囲
    である請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 媒体に剪断力を加えて液体有機相の液滴を1μm以下にす
    る請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 超音波によって剪断力を加える請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 ラテックスが高密度ポリエチレンのラテックスである請求
    項項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 ラテックスが中密度ポリエチレンのラテックスである請求
    項項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 【請求項28】 エチレンのみを重合する請求項1〜26のいずれか一項に
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 水溶液相が少なくとも50重量%の水を含む請求項1〜2
    8のいずれか一項に記載の方法。
  30. 【請求項30】 水溶液相が少なくとも80重量%の水を含む請求29に記
    載の方法。
  31. 【請求項31】 重合を25〜200℃で行なう請求項1〜30のいずれか
    一項に記載の方法。
  32. 【請求項32】 少なくとも一種のオレフィンがエチレンである請求項項1
    〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 生成するポリマーの融点より低い温度で重合を実施され、
    生成するポリマーが部分的に結晶質である請求項1〜32のいずれか一項に記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 少なくとも一種のオレフィンポリマーのラテックス。
  35. 【請求項35】 高密度ポリエチレンラテックス。
  36. 【請求項36】 中密度ポリエチレンラテックス。
  37. 【請求項37】 低密度ポリエチレンラテックス。
JP2000574575A 1998-10-06 1999-10-05 水の存在下でのオレフィン重合法 Withdrawn JP2002526608A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9812476A FR2784110B1 (fr) 1998-10-06 1998-10-06 Procede de polymerisation des olefines en presence d'eau
FR98/12476 1998-10-06
PCT/FR1999/002372 WO2000020464A1 (fr) 1998-10-06 1999-10-05 Procede de polymerisation des olefines en presence d'eau

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002526608A true JP2002526608A (ja) 2002-08-20

Family

ID=9531226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000574575A Withdrawn JP2002526608A (ja) 1998-10-06 1999-10-05 水の存在下でのオレフィン重合法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6737483B1 (ja)
EP (1) EP1123318A1 (ja)
JP (1) JP2002526608A (ja)
KR (1) KR20010075590A (ja)
CN (1) CN1328575A (ja)
AU (1) AU5989399A (ja)
FR (1) FR2784110B1 (ja)
WO (1) WO2000020464A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19961340A1 (de) * 1999-12-17 2001-07-19 Basf Ag Verfahren zur Emulsionspolymerisation von Olefinen
US6376410B1 (en) 2000-06-30 2002-04-23 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Metallocene compositions
FR2814169B1 (fr) 2000-09-19 2005-07-08 Atofina Catalyseur pour la polymerisation des olefines
DE10107452A1 (de) * 2001-02-14 2002-08-22 Basf Ag Verfahren zur Emulsionspolymerisation von Olefinen
DE10118633A1 (de) * 2001-04-12 2002-10-17 Basf Ag Verfahren zur übergangsmetallkatalysierten Herstellung von wässrigen Dispersionen enthaltend Polyolefine oder vinylaromatische Polymere
US6800699B2 (en) 2001-12-17 2004-10-05 Basf Aktiengesellschaft Process for the production of aqueous polymer dispersions
DE10240577A1 (de) * 2002-08-29 2004-03-11 Basf Ag Verfahren zur Herstellung wässriger Polymerisatdispersionen
US7259214B2 (en) 2003-02-28 2007-08-21 The Regents Of The University Of California Metal catalyst for olefin polymerization and co-polymerization with functional monomers
US7968487B2 (en) 2003-02-28 2011-06-28 The Regents Of The University Of California Single component, phosphine-free, initiators for ethylene homopolymerization and copolymerization with functionalized co-monomers
DE10322466A1 (de) 2003-05-16 2004-12-02 Basf Ag Verfahren zur Herstellung wässriger Polymerisatdispersionen
DE10322787A1 (de) 2003-05-19 2004-12-09 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polymerpulvern
DE10326127A1 (de) 2003-06-06 2004-12-23 Basf Ag Verfahren zur Herstellung einer wässrigen Polymerisatdispersion
US7435701B2 (en) 2005-05-27 2008-10-14 Rohm And Haas Company Catalytic composition and its preparation and use for preparing polymers from ethylenically unsaturated monomers
US10772141B2 (en) 2018-06-28 2020-09-08 The Chinese University Of Hong Kong System and method for peer-to-peer wireless communication

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2603510A1 (de) * 1976-01-30 1977-08-04 Basf Ag Verfahren zur verminderung der blockneigung von polyaethylenfolien
US4537982A (en) 1982-08-03 1985-08-27 Bayer Aktiengesellschaft Production of organic nickel compounds
US4716205A (en) * 1985-10-15 1987-12-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Nickel-catalyzed polymerization of ethylene
US5030606A (en) 1985-10-15 1991-07-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Nickel-catalyzed copolymerization of ethylene
US4711969A (en) * 1986-08-25 1987-12-08 Chevron Research Company Oligomerization of ethylene in methanol and water
IT1230061B (it) * 1989-04-18 1991-09-27 Eniricerche Spa Catalizzatore di polimerizzazione, procedimento per la sua preparazione e suo impiego nella omo e copolimerizzazione di etilene.
US5401805A (en) 1992-04-06 1995-03-28 The Penn State Research Foundation Olefin graft copolymers prepared using borane-containing olefin backbone polymers
DE69325757T2 (de) 1992-09-21 1999-12-30 Montell Technology Company Bv Polymerisationsverfahren
FR2704859A1 (fr) * 1993-05-06 1994-11-10 Ehics Procédé de préparation de complexes du nickel (II) contenant un coordinat hétéro-difonctionnel et procédé de polymérisation d'éthylène avec les complexes ainsi obtenus.
DE4435404A1 (de) * 1994-10-04 1996-04-11 Henkel Kgaa Verfahren zur Herstellung stabilisierter wäßriger Polyolefinwachs-Dispersionen
US5880241A (en) 1995-01-24 1999-03-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Olefin polymers
WO1996023010A2 (en) 1995-01-24 1996-08-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company α-OLEFINS AND OLEFIN POLYMERS AND PROCESSES THEREFOR
WO1997017380A2 (en) * 1995-11-06 1997-05-15 Minnesota Mining And Manufacturing Company Polymerizable compositions comprising alpha-olefin hydrocarbon monomers and methods of use therefor
US5929181A (en) * 1997-06-09 1999-07-27 The B.F.Goodrich Co. Method for preparation of copolymers of ethylene/norbornene-type monomers with nickel catalysts

Also Published As

Publication number Publication date
AU5989399A (en) 2000-04-26
CN1328575A (zh) 2001-12-26
WO2000020464A1 (fr) 2000-04-13
EP1123318A1 (fr) 2001-08-16
KR20010075590A (ko) 2001-08-09
FR2784110A1 (fr) 2000-04-07
US6737483B1 (en) 2004-05-18
FR2784110B1 (fr) 2003-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002526608A (ja) 水の存在下でのオレフィン重合法
FI67867C (fi) Katalysatorkomponenter och baerare foer katalysatorer foer polymerisation av alfa-olefiner
US7608555B2 (en) Method for the preparation of olefin polymerization catalysts
JP4394280B2 (ja) エチレン重合又は共重合での使用に適した触媒系、及び該触媒系を調整するための工程
US5767215A (en) Coarse-grained polyolefin, its production method and a catalyst used in the method
JPH0791330B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
JP2002519432A (ja) 半サンドウィッチ型置換触媒先駆体の製造
KR100241985B1 (ko) 고다공성 구형 입자 형태의 결정성 올레핀 중합체 및 공중합체
EP0083073A1 (en) New catalyst components for the polymerization of alpha-olefins and catalysts obtained therefrom
WO2002085958A2 (en) Supported catalyst composition for polymerization of olefins, method for preparing the same and process for polymerization using the same
US6300468B1 (en) Process for producing porous polymer globules
JPH0733406B2 (ja) オレフィン重合用触媒の坦体、該担体の製造方法及び該担体から得られる触媒
US20040097672A1 (en) Olefin polymerisation catalyst
US4392983A (en) Transition metal composition, production and use
US6458985B1 (en) Use of compressed CO2 in chemical reactions
JP3268027B2 (ja) オレフィン重合触媒用担体の製造方法
US6818714B1 (en) Method for polymerizing olefins in the presence of nickel complexes and corresponding catalytic system
US20190345273A1 (en) Catalytic support and uses thereof
JP2000169493A (ja) 新規メタロセン化合物及びその製造方法
KR0146674B1 (ko) 알파-올레핀 중합용 지글러-나타 촉매의 제조방법
JPH0550523B2 (ja)
KR20240017932A (ko) 개질된 활성을 갖는 촉매 조성물 및 이들의 제조 공정
KR830000164B1 (ko) 알파-올레핀 중합 촉매 성분
JPS6296502A (ja) エステル変性オレフイン重合触媒
DE19826999A1 (de) Verfahren zur Herstellung von geträgerten Übergangsmetallkatalysatoren

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061205