JP2002526554A - 骨親和性ホルモンとして用いられるグルコース依存性インスリン親和性ペプチド - Google Patents

骨親和性ホルモンとして用いられるグルコース依存性インスリン親和性ペプチド

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JP2002526554A JP2000574687A JP2000574687A JP2002526554A JP 2002526554 A JP2002526554 A JP 2002526554A JP 2000574687 A JP2000574687 A JP 2000574687A JP 2000574687 A JP2000574687 A JP 2000574687A JP 2002526554 A JP2002526554 A JP 2002526554A
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Abstract

(57)【要約】 実験例から、GIP受容体mRNAおよびタンパク質が正常な骨と骨芽様細胞株に存在し、GIPに対する親和性の高い受容体が125I GIP結合実験で実証し得ることが示されている。骨芽様細胞株(SaOS2)に施した場合、GIPの刺激により細胞cAMP含有量と細胞内カルシウムが増加し、この双方の反応は投与量に依存した。さらに、GIPの投与によりI型コラーゲンmRNA発現が上昇すると同時にアルカリホスファターゼ活性が増加する結果となる。この双方の効果は前骨芽細胞の同化作用に反映する。これらの結果は、GIP受容体が骨と骨芽様細胞に存在し、GIPがこれらの細胞の作用を調節することを最初に実証するものである。GIPは再構築される骨に対して同化作用を有し、骨多孔症のラットモデルで脊椎骨密度を増加させる。GIPは10nMで胎児長骨分析におけるPTH誘発骨再吸収を阻害し、I型コラーゲンmRNAの合成を刺激する。GIPを過剰発現する遺伝子導入マウスでは、同じ年齢の対照動物と比較して骨密度が増加している。従って、GIPまたはその類似体を骨再吸収を阻止し、骨密度を維持または増加させる治療薬として使用することができる。GIP受容体への結合を阻止する化合物であるGIP拮抗薬を、骨密度を減少させるために使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 NIH助成金DK−19813およびHD 34149、および筋骨格疾患Y
ale Core Center P30 AR46032に基づき、米国政府
は本発明の権利を有する。
【0002】 グルコース依存性インスリン親和性ペプチド(GIP)は42個のアミノ酸を
有するペプチドであり、小腸の内分泌細胞で合成され、分泌される。GIPの養
分摂取およびインスリン分泌の結び付けにおける役割、すなわち「インクレチン
(incretin)効果」は良く知られている。副甲状腺ホルモンおよびビタ
ミンDが骨形成のためのカルシウム摂取に関連することが知られているが、養分
摂取と骨形成を結び付けるホルモンは知られていない。
【0003】 GIPは近位小腸内の腸内内分泌細胞から分泌されるが、他の主要「インクレ
チン」ホルモンであるグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)は末端小腸内の内
分泌細胞から分泌される。最近まで、グルコース依存性インスリン親和性ペプチ
ド(GIP)は小腸内分泌系のパロキアル(parochial)ホルモンであ
り、その主要な作用部位は内分泌膵臓のβ−細胞であると考えられていた[R.
A.Pedersonら、Endocrinology 99、780−785
(1976)]。しかしながら、GIP受容体のクローニングにより、受容体は
外分泌膵臓およびいくつかの血管ベッドの遠位の小細胞を含む広範囲の組織や器
官で発現することが発見された[T. B. Usdinら、Endocrin
ology 133、2861−2870(1993)]。
【0004】 この様に受容体が広く分布していることは、GIPのまだ分かっていない生理
作用を示唆している。GIPの作用を探求するための研究のほとんどは、インス
リン分泌を刺激するGIPとグルコースの協同作業に集中している。GIP注入
が肝臓に対するグルカゴンの効果を阻害するが、インスリンの効果を増大し、肝
血流に対し門脈流の増加と肝動脈流の阻害の二重の効果を有することも示されて
いる。皮肉なことに、そのためにGIPが発見された効果、すなわち胃酸分泌の
阻害は生理学的な意味がほとんどない、重要でない医薬効果である様に思われる
【0005】 現在のところ、骨代謝の主なモジュレーターはPTH−ビタミンD軸であると
考えられている。甲状腺ホルモンは養分吸収により負に制御され、カルシウムに
富んだ食事の後は減少し、断食中は上昇することが知られている[W. Jub
izら、J. Clin. Invest 51、2040−2046(197
2)]。PTHに対する受容体は骨芽細胞に見出され、PTHは破骨細胞活性を
調節するサイトカイン発現を誘導する[J. E. Onyiaら、J. Ce
ll Biochem. 67、265−74(1997);J. H. Po
llockら、J. Bone Miner Res. 11、754−9(1
996)]。従って、PTHが誘発する骨回転率は一般に複合プロセスであり、
ビタミンDと関連して、PTHが骨無機化に主要な役割を演じる。
【0006】 しかしながら、骨の成長と再構築はカルシウム摂取の他に栄養摂取にも依存す
る。事実、卵巣摘出ラット等の骨回転率の高い状態でもラットの食餌を変えて特
定のタンパク質食を与えることにより骨の減少を阻止することが可能であり[B
. H. Arjmandiら、J. Nutr. 126、161−167(
1996)]、腸管誘発信号が骨回転率を調節し得ることを示唆している。現在
、骨格の成長と再構築を伴う栄養摂取に腸内内分泌系のホルモンが重要な役割を
果たすとは考えられていない。
【0007】 従って、骨格成長と再構築の制御手段を提供する事が、本発明の一つの目的で
ある。
【0008】 本発明の別な目的は、骨多孔症等の疾患用の治療薬を提供することである。
【0009】 発明の要旨 実験例から、GIP受容体mRNAおよびタンパク質が正常な骨と骨芽様細胞
株に存在し、GIPに対する親和性の高い受容体が125I GIP結合実験で
実証し得ることが示されている。骨芽様細胞株(SaOS2)に施した場合、G
IPの刺激により細胞cAMP含有量と細胞内カルシウムが増加し、この双方の
反応は投与量に依存した。さらに、GIPの投与によりI型コラーゲンmRNA
発現が上昇すると同時にアルカリホスファターゼ活性が増加する結果となる。こ
の双方の効果は前骨芽細胞の同化作用に反映する。これらの結果は、GIP受容
体が骨と骨芽様細胞に存在し、GIPがこれらの細胞の作用を調節することを最
初に実証するものである。
【0010】 GIPは再構築される骨に対して同化作用を有し、骨多孔症のラットモデルで
脊椎骨密度を増加させる。GIPは10nMで胎児長骨分析におけるPTH誘発
骨再吸収を阻害し、I型コラーゲンmRNAの合成を刺激する。GIPを過剰発
現する遺伝子導入マウスでは、同じ年齢の対照動物と比較して骨密度が増加して
いる。
【0011】 従って、GIPまたはその類似体を骨再吸収を阻止し、骨密度を維持または増
加させる治療薬として使用することができる。GIP受容体への結合を阻止する
化合物であるGIP拮抗薬を、骨密度を減少させるために使用することができる
【0012】 発明の詳細な記載 骨再構築におけるGIPの役割に関する以下の実施例におけるデータに基づき
、PTHとGIPは骨格に関する事象の制御に相補的な役割を演じると信じられ
る。PTHは単核細胞の新生を刺激し、一度形成すればこれらの破骨細胞が骨を
再吸収するように刺激する上で主要な役割を演じる。PTHはまた、破骨細胞の
寿命を増加させる。対照的にGIPは破骨細胞に直接作用することにより、再構
築単位をその活性の破骨相から活性の骨芽相へ変化させる役割をする。再構築単
位の細胞が活性の破骨相にあると、PTHとGIPの双方はこの骨形成相を調節
する上で独自の役割を果たす。この場合、PTHは骨芽細胞の増殖を刺激し、G
IPはこれらの骨芽細胞の骨形成活性を刺激する。これらの2種のホルモンの作
用間の類似の関係が、骨端板における骨成長制御におけるその役割も決定する。
すなわち、PTHは軟骨細胞の増殖を刺激し、GIPはこれらの軟骨細胞のコラ
ーゲンマトリックス生成を刺激する。
【0013】 それらの類似性にもかかわらず、GIPとPTH受容体は明確な差も示す。ま
ず、骨芽細胞として作用し骨再吸収を刺激するのはGIPでなくPTHである。
第二に、両者のホルモンに対する受容体が骨端成長板中の細胞上に存在するが、
これらの受容体は異なった細胞タイプ、すなわちPTH受容体は増殖ゾーンと肥
大性ゾーンの間の軟骨細胞上[K. Lceら、Endocrinology
137、5109−5118(1996);N. Amizukaら、Endo
crinology 137、5055−67(1996)]、GIP受容体は
肥大ゾーンの軟骨細胞上で発現する。この後者の差は骨生理学の他の特性に関連
する。正常な環境ではPTH分泌は日中は低く、血漿Ca2+が減少するため夜
間に増加する[W. Jubizら、J. Clin. Invest. 51
、2040−2046(1972)]。食物摂取の結果、GIP分泌は日中を通
じて高く、終夜の絶食中は低下する[J. M. Knapperら、Proc
. Nutr. Soc.、291−305(1996)]。
【0014】 さらに、GIPは子供の骨格成長と成人の骨格再構築の双方に重要な役割を果
たす。GIP受容体は骨由来細胞に存在し、これらの細胞との刺激は細胞内カル
シウム濃度の増加と細胞cAMP含有量の増加を導き、その結果、I型コラーゲ
ンの合成が増加しPTHで刺激される骨再吸収が阻害される。実施例に示すデー
タは、「インクレチン」ホルモンが骨を「腸−骨性軸」に関連させるというGI
Pの役割を支持する。その結果、受容体に結合するGIP、その類似体またはア
ンタゴニストを骨堆積の調節に用いることができる。
【0015】 GIP製剤 GIP GIPを単離することは可能であるが、化学合成または組み替えGIPの発現
により合成法で調製することがより好ましい。アミノ酸およびヌクレオチド配列
はHigashimotoおよびLiddle、Biochem. Bioph
ys. Res. Commun. 193(1)、182−190(1993
)に発表されている。特に断らないかぎり、本明細書では「GIP」とはヒトの
配列、その縮退突然変異体、および他の生物種起源の等価体の他、ペプチドの機
能的活性を本質的には変えない、ヌクレオチドまたはアミノ酸いずれかの附加、
欠失および置換部分を有する機能的に等価な突然変異体を言う。
【0016】 他の実施態様では、GIPまたはその受容体の作用を真似る、またはそれと拮
抗する化合物を使用することができる。本明細書では、類似体とはGIP、GI
Pの断片または融合体、GIP受容体に結合するGIPまたはその断片に対する
抗イディオタイプ抗体、またはGIPと等価の活性を有する合成構造類似体を言
う。特に断らない限り、本明細書ではこれらをまとめてGIPと呼ぶ。アンタゴ
ニストとは典型的にはGIP受容体への結合を妨害する、または結合と競合する
類似のタイプの化合物である。これらの化合物は当業者に公知の方法を用いて得
られ、その内のいくつかは以下に記載され、実施例にある様なスクリーニング法
で同定される。
【0017】 受容体タンパク質はGIPの機能を真似る、またはGIPの機能と拮抗する、
GIP受容体への結合をオン・オフ、または制御する化合物に対する標的として
有用である。以下に述べる分析法は、それによりある化合物のGIP受容体への
結合に対する阻害効果または刺激効果について試験し得る日常的な方法を、明確
に提供する。結合の選択性を変えると思われる化合物の生体外試験を、次に動物
試験で確認することができる。結合阻害に基づく研究は、例えば受容体結合の変
化等の間接効果を予見するものである。有用な活性に対する試験化合物の分析は
、細胞上、溶液中または不活性基質に固定化された受容体またはGIPとの相互
作用のみに基づいて行うことができる。
【0018】 また、分析はGIPまたは受容体タンパク質をコードする遺伝子配列、好まし
くはGIPまたは受容体タンパク質の発現を指向する制御配列との相互作用に基
づいて行うことができる。例えば、制御配列および/またはタンパク質をコード
する配列に結合するアンチセンスを標準のオリゴヌクレオチド合成法を用いて合
成することができる。標準の方法(リポソームまたはミクロスフェア中のカプセ
ル化、分解に対し耐性のある修飾ヌクレオチド、またはホスフォチオ化およびメ
チル化等のエンドヌクレアーゼ耐性を増加させる基の導入)を用いてアンチセン
スを医薬用に安定化し、最初に受容体結合またはGIP活性の変化をスクリーニ
ングすることができる。
【0019】 受容体または受容体コード配列結合分子の無秩序生成 ある機能、例えば触媒またはリガンド結合機能を有する分子を、「生体外遺伝
学」と呼ばれる方法で無秩序分子の複雑な混合物から選択することができる[S
zostak、TIBS 19:89、1992]。無秩序および一定の配列を
有する巨大な分子のプールを合成した場合、その複雑な混合系、例えば100μ
gの100個のヌクレオチドRNA中の約1015個の個々の配列をある選択お
よび濃縮プロセスに供することができる。例えば、カラム上のリガンドに結合し
た分子のアフィニティークロマトグラフィーおよび/またはPCR増幅サイクル
を繰り返すことにより、EllingtonとSzostak(1990)は1
10個のRNA分子中の1個を、あるリガンドに結合させる方法で確保できる
と見積っている。この様なリガンド結合挙動を有するDNA分子が単離されてい
る(EllingtonおよびSzostak、1990:Bockら、199
2)。
【0020】 コンピュータ支援医薬設計 コンピューターモデリング技術により選択した3次元分子構造を可視化し、そ
の分子と相互作用すると思われる新しい化合物を合理的に設計することが可能で
ある。3次元構造は典型的には特定の分子のX−線結晶学解析またはNMRイメ
ージングによるデータに基づく。分子動力学には力の場のデータが必要である。
コンピューターグラフィックスシステムにより、新しい分子が標的分子にどの様
に結合するかの予測を可能にし、その化合物と標的分子の構造を完全な結合特異
性を得るために実験的に操作することができる。一方または双方に小さな変化が
生じた場合、分子−化合物間相互作用が何であるかという予測には、分子動力学
ソフトウェアと、通常はユーザーに分かりやすい分子設計プログラムと、ユーザ
ー間のメニュー起動インターフェースを組み合せた強力な演算を有するコンピュ
ーターが必要である。
【0021】 分子モデリングシステムの例はPolygen Corporation(W
althan、MA)のCHARMmおよびQUANTAプログラムである。C
HARMmはエネルギー最小化と分子動力学機能を行う。QUANTAは分子構
造の構築、グラフィックモデリングおよび解析を行う。AUANTAでは分子相
互の挙動の相互作用の構築、変更、可視化、および解析が可能である。
【0022】 多数の論文に特定のタンパク質と相互作用する薬剤のコンピューターモデリン
グがレビューされている。例えばRotivinenら、1988、Acta
Pharmaceutica Fennica 97、159−166;Rip
ka、New Scientist 54−57(June 16、1988)
;McKinalyおよびRossmann、1989 Annu Rev.
Pharmacol. Toxiciol. 29、111−122;Perr
yおよびDavies、QSAR:Quantitative Structu
re−Activity Relationships in Drug De
sign、pp189−193(Alan R. Liss、Inc. 198
9);LewisおよびDean、1989 Proc. R. Soc. L
ond.、236、125−140および141−162など。核酸成分に対す
るモデル受容体に関してはAskewら、1989、J. Am. Chem.
Soc. 111、1082−1090。化合物をスクリーニングしグラフィ
ック表示する他のコンピュータープログラムがBioDesign、Inc.(
Pasadena、CA.)、Allelix、Inc(Mississaug
a、Ontaio、Canada)、およびHypercube、Inc.(C
ambridge、Ontario)から入手できる。これらは主として特定の
タンパク質に特異的な医薬への応用のために設計されているが、一度その領域が
同定されればDNAまたはRNAの領域に特異的な医薬の設計に用いることがで
きる。結合を変更し得る化合物の設計と生成に関して上に説明したが、天然物ま
たは合成化合物、およびタンパク質を含む生物活性物質の既知の化合物のライブ
ラリーを、阻害剤または活性化剤である化合物についてスクリーニングすること
ができる。
【0023】 核酸制御物質の生成 受容体遺伝子の5’制御配列を含む核酸分子を、生体内遺伝子発現を制御また
は阻害するために用いることができる。
【0024】 プラスミドおよび真核ウイルスベクターを含むベクターを特定の組み替え5’
フランク領域遺伝子構築物を、経験のある実験者の好みと判断に応じて細胞内で
発現するために用いることができる[例えばSambrookら、第16章参照
]。さらに、生体内で核酸配列を導入することのできるウイルスおよび非ウイル
スベクターが数多くある[例えば本明細書に参考資料として含まれるMulli
gan、1993、Science 260、926−932;米国特許第4,
980,286号;米国特許第4,868,116号参照]。核酸が陽イオンリ
ポソーム中にカプセル化され、哺乳動物に静脈注射できる配送システムが数多く
開発されている。このシステムはDNAを内種皮や骨髄を含むマウス成獣の様々
な組織の細胞中に導入するために用いられてきた[例えばZhuら、1993、
Science 261、209−211;本明細書中に参考資料として含まれ
る]。受容体遺伝子の5’−フランク配列も受容体またはGIPの発現を変化さ
せるために用いられる。細胞内に通常見出される受容体タンパク質遺伝子のmR
NA転写物に相補成である配列も作製される。この挿入DNAのアンチセンスR
NA転写物は次いで細胞中に見出される正常mRNA転写物と塩基対を生成し、
それによりmRNAの翻訳を阻止する。もちろん、アンチセンスRNAがmRN
A上に存在する相補配列を含むことを確認するため、受容体タンパク質遺伝子に
対する転写開始部位の下流にある5’−フランク領域の配列を選択することは必
要である。
【0025】 アンチセンスRNAを生体外で生成し、次いで細胞内に挿入することも可能で
ある。オリゴヌクレオチドは自動合成装置で合成できる[例えばMillige
n−Biosearch(Burlington、MA)モデル8700または
ABIモデル380B自動合成装置]。さらに、アンチセンスデオキシオリゴヌ
クレオチドが遺伝子転写およびウイルス複製を阻害するのに有効であることも示
されている[例えばZamecnikら、1978、Proc. Natl.
Acad. Sci. USA、75、280−284;Zamecnikら、
1986、Proc. Natl. Acad. Sci.、83、4143−
4146;Wickstromら、1988、Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA、85、1028−1032;Crooke、1993
、FASEB J.、7、533−539参照]。アンチセンスオリゴヌクレオ
チドが修飾ヌクレオチドを含む場合、アンチセンスオリゴヌクレオチドによる発
現阻害が可能である[例えばOffenspergerら、1993、EMBO
J.、12、1257−1262(アンチセンスホスフォロチオエートオリゴ
デオキシヌクレオチドによるアヒルB型肝炎ウイルス複製および遺伝子発現の生
体内阻害);Rosenbergら、PCT WO 93/01286(スルフ
チオエートオリゴヌクレオチドの合成);Agrawalら、1988、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA、85、7079−7083
(ヒト免疫欠陥ウイルス−1の複製を阻害するためのアンチセンスオリゴヌクレ
オシドホスフォロアミドおよびホスフォロチオエートの合成);Sarinら、
1989、Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、85、
7448−7794(アンチセンスメチルホスフォネートオリゴヌクレオチドの
合成);Shawら、1991、Nucleic Acids Res.、19
、747−750(3’−末端ホスフォロアミド修飾を含む3’−エキソヌクレ
アーゼ耐性オリゴヌクレオチドの合成)参照、これらの文献は全て本明細書に参
考資料として含まれる]。
【0026】 受容体タンパク質遺伝子の5’−フランク領域の配列も3重鎖(トリプレック
ス)遺伝子治療に用いることができる。DNA鎖の一方の鎖上の遺伝子プロモー
ター配列に相補的なオリゴヌクレオチドがプロモーターおよび制御配列に結合し
、遺伝子転写を妨害する局所3重鎖ヘリックスを生成することが示されている[
例えばMaherら、1989、Science 245、725−730;O
rsonら、1991、Nucl. Acids Res.、19、3435−
3441;Postalら、1991、Proc. Natl. Acad.
Sci. USA、88、8227−8231;Cooneyら、1988、S
cience、241、456−459;Youngら、1991、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA、88、10023−10026
;Duval−Valentinら、1992、Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA、89、504−508;Blumeら、1992、
Nucl. Acid Res.、20、1777−1784;Grigori
evら、1992、J. Biol. Chem.、267、3389−339
5]。
【0027】 オリゴヌクレオチドを生産または合成する方法は公知である。この様な方法に
は標準の酵素消化後にヌクレオチド断片を単離する方法[例えばSambroo
kら、第5、6章]から純合成法、例えばMilliganまたはBeckma
nシステム1Plus DNA合成装置を用いるシアノエチルホスフォルアミダ
イト法[Ikutaら、Ann. Rev. Biochem.、1984、5
3、323−356(ホスフォトリエステルおよびホスファイトトリエステル法
);Narangら、Methods Enzymol.、65、610−62
0、1980(ホスフォトリエステル法)]まである。
【0028】 GIPまたはGIP受容体タンパク質断片の調製 受容体へのGIPによる結合を変える、または真似るために有効な化合物には
、組み替えで発現し酵素消化で開裂する、または完全な長さの受容体タンパク質
またはGIPより短いペプチドをコードする配列で発現する受容体タンパク質ま
たはGIPの断片も含まれる。適当なタンパク質断片を製作し、結合試験を行っ
た後に利用することは日常の問題である。潜在的な免疫反応を最小にするために
、好ましい断片はヒト起源のものである。そのペプチドの長さはわずか5〜8個
の短さでも良く、標準的な技術で容易に調製できる。それらを生体内の半減期を
増加させるため、アミノ酸の化学修飾、またはキャリア分子または不活性基質に
附加することにより修飾することもできる。合成アミノ酸ペプチドをJ. Me
rrifield、1964、J. Am. Chem. Soc.、85、2
149に記載され、米国特許第4,792,525号で用いられる方法、および
米国特許第4,244,946号に記載される固相法で調製することが可能であ
るが、その方法ではペプチドのC−末端から出発してペプチド合成を開始するた
め、保護αアミノ酸を適当な樹脂に結合する。他の合成法は米国特許第4,30
5,872号および第4,316,891号に記載される。ペプチドを塩酸、臭
素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸および燐酸等の無機酸、およびギ酸
、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、蓚酸、マロン酸、コ
ハク酸、マレイン酸およびフマル酸等の有機酸との反応、または水酸化ナトリウ
ム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム等の無機塩基、およびモノ−、ジ−、
トリアルキルおよびアリルアミンおよび置換エタノールアミン等の有機塩基との
反応で生成する、薬学的に許容し得る酸または塩基の附加塩として投与すること
もできる。
【0029】 シクロプロピルアミノ酸、または同様な方法で誘導体化したアミノ酸を含むペ
プチドを使用することもできる。これらのペプチドはその初期の活性を維持する
が、生体内の半減期は増加している。アミノ酸の修飾方法、およびその使用は当
業者に公知であり、例えばStammer、米国特許第4,629,784号に
記載されている。
【0030】 妨害抗体の調製 GIP受容体に対する抗体をGIPのその受容体に対する結合を変更または調
節するために用いることができ、抗イディオタイプ抗体をペプチドを真似るため
に使用することができる。図6で円で示した、GIP受容体のN−末端領域に対
し作製した妨害抗体は、GIP受容体活性化の阻害剤として有用である。抗体は
ポリクローン性、モノクローン性、その結合特異性を維持する断片、および組み
替え断片であり得る。ヒト型抗体を当業者に公知の標準法で調製することができ
る。
【0031】 抗体はヒトまたは動物受容体タンパク質を用いる標準技術で生成することがで
きる。典型的にはフロインドのアジュバント等のアジュバンドを用いて動物を免
疫化することで抗体を生成することができるが、アジュバントを免疫原量のタン
パク質と組み合せ、2、3週間の間隔で数週間投与し、血清から単離するか、培
養体中で抗体を発現するハイブリドーマを作製するために使用される。動物を免
疫化する方法はヒト起源でない抗体を産出するので、ヒトに投与した場合、副作
用を誘発する可能性がある。「ヒト型」抗体法、または非ヒト抗体の免疫原性断
片を殆ど生産しない方法は公知である。ヒト型抗体は、抗原認識部位、または相
補的抗原決定超可変領域(CDR)のみが非ヒト起源であるが、可変ドメインの
骨格領域(FR)はすべてヒト遺伝子のものである。ヒト受給者に導入した場合
、これらの「ヒト型抗体」は異種移植拒絶刺激の発現ががより少ない。
【0032】 Daughertyら、1991、Nucl. Acids Res.、19
:2471−2476に記載され、本明細書に参考資料として取り入れられるC
DR移植法を選択したマウスモノクローン性抗体をヒト型にするために用いられ
る。簡単に言えば、選ばれた動物の組み替え抗イディオタイプScFvの可変領
域DNAは、Clackson、T.ら、1991、Nature、352:6
24−688に記載され、本明細書に参考資料として採用される方法により配列
決定される。この配列を用い、動物可変遺伝子の既知の配列中のCDRの位置に
基づき、動物CDRが動物骨格領域(FR)から識別される[Kabatら、S
equences of Proteins of Immunologica
l Interest、第4版(U.S. Dept. Health and
Human Services、Bethesda、MD、1987)]。動
物CDRとFRが一度同定されると、合成オリゴヌクレオチドおよびポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)組み替えを用いてCDRがヒト重鎖可変領域骨格に移植さ
れる。動物重鎖CDRに対するコドンと、入手できるヒト重鎖可変領域骨格が4
個のオリゴヌクレオチド(それぞれ100塩基長)に組み込まれる。PCRを用
い、400塩基の移植DNA配列が作製され、組み替え動物CDR/ヒト重鎖F
R保護をコードする。
【0033】 この様にして製作されたモノクローン性抗体により発現する免疫原性刺激は、
Pharmacia(Pharmacia LKB Biotechnolog
y、Sweden)の「組み替えファージ抗体システム(RPAS)」を用いる
ことにより、さらに減少させることができ、それにより抗体の完全な抗原結合ド
メインを含む単一鎖Fv断片(ScFv)が生成する。RPASでは、抗体の可
変重鎖および軽鎖遺伝子がハイブリドーマmRNAから別々に増幅され、発現ベ
クター中にクローン化される。柔軟性ペプチドをコードする短いリンカーDNA
に結び付けることにより、重鎖および軽鎖ドメインは同一ポリペプチド鎖中に同
時発現する。この組み合わせは、抗体の完全な抗原結合ドメインを含む単一鎖F
v断片(ScFv)を生成する。無傷のモノクローン性抗体と比較して、組み替
えScFvはかなり少ない数のエピトープを含み、従ってヒトに注射した場合、
より弱い免疫原性刺激を示す。
【0034】 調合 静脈内、筋肉内または皮下注射による治療用組成物を、GIPを燐酸緩衝生理
食塩水等の適当なキャリア中に調合、またはGIPを一定時間放出する制御放出
調合物、例えばマイクロカプセルまたはゲルとして製造することができる。経口
投与用の好ましい調合物では、ペプチドまたはペプチド類似体をカプセル、錠剤
または薬剤を放出する場所である腸へ配送するためのその他の腸用被覆製剤で投
与される。多くの放出制御調合物が公知であるが、その場合、薬剤は噴霧乾燥、
溶剤揮発、または乳化等の公知の技術を用いて、セルロース、ポリ酪酸−ポリグ
リコール酸等のポリヒドロキシ酸、またはエチレン−酢酸ビニルまたはシリコー
ン等の非生物分解性材料等のポリマー材料中にカプセル化される。リポソームを
製造する方法のレビューはG. Gregoriadis、第14章「リポソー
ム」、Drug Carriers in Biology and Medi
cine、pp. 287−341、Academic Press、1979
に記載されている。ポリマーまたはタンパク質でつくられるミクロスフェアは当
業者に公知であり、胃腸管を通って血流中へ直接通過するように設計することが
できる。または、化合物を包み込み、ミクロスフェアまたはミクロスフェア組成
物を数日から数ヶ月にわたり一定期間、徐々に放出するように移植することもで
きる。例えば米国特許第4,906,474号、第4,925,673号および
第3,625,214号参照。GIPを吸入、または粘膜表面への投与(経鼻、
経直腸または経膣)、または経皮パッチにより、局所的に投与することもできる
【0035】 治療への応用 実施例は、GIP受容体が骨芽細胞および骨細胞を含む正常骨の骨細胞の他、
骨芽様骨肉腫細胞株にも存在することを示している。これらの細胞株は、分化骨
細胞−コラーゲン合成およびアルカリホスファターゼ活性で示される代謝反応を
伴う生理学的レベルでGIPに反応する。その結果は、骨を含む様々な末梢組織
における養分処理により、GIPを腸内の養分摂取を制御するために使用し得る
ことを示している。GIPの生体外での骨細胞に対する同化効果の最も簡単な説
明では、GIPがcAMPを増加させ(PTHやPGE2と同様に)、これがI
GF−1放出を刺激し、次いで骨形成を刺激すると考えられる。生体内効果はG
IP刺激インスリンおよびアミリン分泌と関連し、それが次に骨形成を刺激する
。抗再吸収効果の最も簡単な説明では、PTHまたは性機能低下状態で増加した
Il−6分泌をGIPが阻害されると考えられる。
【0036】 疑いもなく、インスリンとアミリンは骨に対するGIPの作用に寄与している
が、骨細胞中のGIP受容体は、膵臓等の他の組織中に存在する骨細胞中より親
和性が高く、その量も多いという事実は、骨に対してGIP作用の特異性が高い
ことを示唆している。GIPが前骨芽細胞株中でアルカリホスファターゼ活性を
増加させるという事実(予備的事実の節参照)は、GIPが骨芽前駆体細胞の分
化にある役割を担っていることを示唆している。上記の通り、骨芽前駆体細胞(
線維芽細胞CFU)は筋肉細胞、骨芽細胞、軟骨細胞または脂肪細胞へ発育する
ことができる。これら後者3タイプの細胞はすべてGIP受容体を発現する。従
って、GIPが骨芽細胞分化、成熟および機能にある役割を担い、骨マトリック
ス合成の制御にPTHと協調してGIPが作用すると仮定される。
【0037】 本明細書記載の組成物は骨多孔症の治療または予防に使用することができる。
骨多孔症は、骨形成と破壊の間の不釣り合いが特徴で、骨量が減少する結果とな
る。老化は主として骨の損失よりも骨形成の減少と関連し、その結果である正味
の骨損失は骨折の危険性の増加と関連している。Veterans Medic
al Centerにおける患者の多くは特に骨多孔症の危険にある。骨多孔症
は閉経後の女性により多くみられるので、男性におけるこの疾病は余り注目され
ていない。しかしながら、喫煙や飲酒等の生活習慣因子を有する老齢の男性、閉
塞性肺疾患、腎臓移植後およびリュウマチ様関節炎(コルチコステロイド投与)
等の関連疾患を有する男性は骨多孔症を発症する危険性が特に高い。骨多孔症に
関連して生じる骨折は病的状態の主な原因であり、生活の質が低下し医療センタ
ーに対する出費が多くなる結果となる。骨多孔症に対する現在の治療は、主とし
て抗再吸収治療、すなわちそれ以上の骨の破壊を阻止することであり、新しい骨
を形成するための薬剤治療(即効性のパラチロイドホルモン注射、多分、女性用
のエストロゲンおよびフッ化物を除いて)は殆ど不可能である。
【0038】 骨の形成と成長は、骨の直径と形の変化でなる複雑なプロセスである。このプ
ロセスは2種の細胞タイプ、破骨細胞と骨芽細胞が順番に活性化されることによ
り生じる。骨芽細胞は、軟骨細胞、筋肉細胞および脂肪細胞としての線維芽細胞
コロニー形成ユニット由来の間充組織起源である。骨芽細胞は破骨細胞の成長に
影響し得るいくつかの因子(インターロイキン−6および/または11、MCS
−FおよびGM−CSF)を分泌することができる。破骨細胞は顆粒球−マクロ
ファージコロニー形成ユニットから発育し、この発育はインターロイキン1、3
、6および11を含む様々な因子で調節される。最近、インターロイキン−6が
かなり注目されているが、その理由はその骨芽細胞からの生産がPTHおよびビ
タミンDで刺激されるからであり、一次上皮小体機能亢進、多発性骨髄腫、リュ
ウマチ性関節炎、ぺージェットおよび性機能低下骨多孔症を含むいくつかの疾病
に罹り易くなるからである。骨芽細胞からのインターロイキン−6の生産は、I
l−6プロモーターに作用する性ホルモン(アンドロゲンおよびエストロゲン)
で制御される。正常な破骨細胞におけるIl−6の役割(Il−11に比較し)
ははっきりしないが、ある種の病的状態ではIl−6受容体が過剰制御され、I
l−6がその効果を発揮する。性機能低下マウス由来の骨細胞では、正常細胞と
比較してgp80、gp130およびIl−6 mRNAがすべて増加する。従
って、Il−6が閉経後骨多孔症に関連する骨損失の加速に重要な役割を果たす
ことはあり得る。
【0039】 GIPは骨芽細胞および破骨細胞の双方に対する受容体を有する点で独特のペ
プチドホルモンである(破骨細胞のみに対する受容体を有するPTHとは対称的
に)。従って、GIPは骨多孔症に対する別な治療法を提供する。
【0040】 実施例で示される様に、GIP調合物は当業者に公知の分析法を用いて測定し
得る治療反応を誘発する量で投与される。好ましい実施態様では、GIPまたは
その類似体、または内因性GIPの量を増加させる化合物を、骨多孔症の危険に
当面する、またはその徴候が顕著な男性又は女性に、I型コラーゲン合成および
/または骨密度を増加させるに有効な量で投与する。または、GIP阻害剤を骨
再吸収を促進するために用いることもできる。
【0041】 実施例 本発明は以下の非限定的実施例を参照してより理解し得るものと思われる。正
常な骨代謝におけるGIPの生理学的役割を定義するため、4つのタイプの実験
を行った。1) GIP受容体の研究:多くの1次および形質移入骨芽細胞様細
胞についてGIP受容体の存在を調べ、GIP受容体の細胞外ドメインに対する
ウサギポリクローン性抗体を作成し、最初の研究で抗体と、ラットの骨と骨芽細
胞様細胞におけるGIPRの位置の双方を特徴付けた。2) GIP信号伝達経
路の生体外研究:細胞質ゾルカルシウムおよび細胞中のcAMPに対するGIP
の効果を測定した。3) GIPの作用の研究:骨芽細胞I型コラーゲン合成と
アルカリホスファターゼ活性に対するGIPの効果を測定した。4) 生体内動
物モデルにおけるGIPの作用の特徴付け:GIPの生体内における生理学的役
割が何であるかの問題を明確にするため、実験を行った。骨多孔症を発症する卵
巣摘出マウス、およびGIPを過剰発現する遺伝子形質位移入マウスの二つのモ
デルを使用した。双方のモデルでGIPが増加するか、または骨密度が維持され
た。
【0042】 データはGIP受容体が骨および/または骨由来の細胞で多数発現し、GIP
がこれらの細胞で信号伝達を調節していることを示している。実施例はGIP受
容体が正常ラットの骨、骨芽細胞および破骨細胞、および確立された骨芽様細胞
株に存在していることを示している。骨および骨芽細胞由来の細胞におけるこれ
らの受容体の存在は二つの方法で示された:(1)GIP受容体に対するmRN
Aが細胞株で、骨芽細胞および骨細胞におけるin situハイブリダイゼー
ションにより検出された(データは示されない)、および(2)そのタンパク質
がウエスターンブロット分析および間接免疫蛍光法で骨および細胞株中で観察さ
れた。さらに、その他のインクレチンホルモン、すなわちグルカゴン様ペプチド
−1(GLP−1)に対する関連受容体が見出されなかったので、骨細胞中のG
IP受容体の存在は特異的である。さらに、GIPに対する受容体は、それらが
膵臓β細胞において以前測定された価(細胞系およびGIP源(ヒトとブタ)に
より0.3〜30nM)に匹敵する約0.5nMの親和性でホルモンを結合する
機能を有する様に思われる。さらに、この結合親和性は食後に血清中で到達する
GIP濃度の生理学的範囲内である。
【0043】 骨芽細胞由来の細胞中のGIP受容体の機能は、その信号伝達経路との結合能
でも示される。他の類似の7個の膜横断受容体と同様、骨芽様細胞中のGIP受
容体はcAMPとホスフォイノシチド信号経路の双方と結合する様に思われる。
事実、ホスフォイノシチド反応は、cAMP含有量の変化に対する1nMに比べ
、有為の効果が0.1nMで観測された点で、より大きい潜在能力を示した。骨
芽様細胞中のGIPのより低い投与量で見られた、細胞内カルシウム濃度の大き
な増加は、膵臓β細胞株による以前の研究に基づくと予想外であった。GIPは
細胞外カルシウム流入を増加させ、膵臓小島および細胞株内の細胞内貯蔵カルシ
ウムからのカルシウム移動を誘発すると報告されているが、cAMP含有量の上
昇はグルコース誘導インスリン分泌に対するインクレチン効果で主として媒介さ
れると考えられる。
【0044】 GIP受容体は、その存在により細胞反応を誘発する機能も有する。従って、
GIP処理により、十分に生理学的範囲である0.1nMの低いGIP濃度でI
型コラーゲンmRNAの発現とアルカリホスファターゼ活性が増加する結果とな
った。I型コラーゲンの発現の変化には、正常な生理学的範囲より若干高い、よ
り高いGIP濃度(1nM以上)が必要であった。
【0045】 まとめると、生体外研究でGIP受容体が骨と骨由来の細胞に存在することが
示され、生体外および生体内研究の双方からこれらの細胞のGIPによる刺激が
細胞内カルシウムレベル、細胞cAMP含有量、I型コラーゲンの発現、および
アルカリホスファターゼ活性が増加する結果になることが示された。
【0046】 (1) GIPの作用とその受容体の研究 これらの研究は、GIP受容体が様々な骨芽様細胞に存在することを示してい
る。
【0047】 実施例1: 骨細胞中のHIP受容体の発現 ラット立方骨およびラット膵臓の切片におけるGIP受容体mRNAの発現を
、細胞内ハイブリダイゼーションを成獣Sprague Dawleyラット由
来の立方骨切片上のアンチセンスジゴキシゲニン標識GIP受容体プローブに使
用するためにスクリーニングした。バックグラウンドレベルを立方骨細胞および
成長ゾーンにおけるアンチセンスジゴキシゲニン標識GIP受容体転写体へのハ
イブリダイゼーションとして測定した。マウスGIP受容体cDNAから転写し
た400個のヌクレオチドのジゴキシゲニン標識RNAプローブをハイブリダイ
ゼーションに用いた。
【0048】 方法と材料 簡単に言えば、ラットを麻酔し、4%パラホルムアルデヒドと0.2%グルタ
ルアルデヒドで心臓経由で潅流した。立方骨を採集し、4%パラホルムアルデヒ
ド中、4℃で終夜固定した。骨を10%EDTA中で4〜6日間脱カルシウムし
、エタノールおよびキシレン中で脱水しパラフィン中に埋め込んだ。厚さ7mm
の切片を切り出し、脱パラフィンし再水和した。切片をプロテアーゼKで処理し
4%パラホルムアルデヒドで後固定した。50%ホルムアミド、5XSSC、1
%SDS、5 mg/mlヘパリンおよび50mg/mlの酵母tRNAを含む
溶液中でハイブリダイゼーションを70℃で終夜行った。ハイブリダイゼーショ
ン後の洗浄は2XSSC、1%SDS中70℃で1時間、1XSSC、1%SD
S中で1時間、0,5XSSC、1%SDS中で1時間行った。切片をアルカリ
ホスファターゼ結合抗体と2時間インキュベーションし、PBS中で終夜洗浄し
た。発色反応をNBTおよびX−ホスフェート(Boehringer Man
nheim)中で行った。正染色により青色になった。
【0049】 結果 GIP受容体メッセージおよびタンパク質が骨芽細胞により発現する 受容体mRNAが2種のヒト培養骨芽細胞株(SaOS2およびMG63)中
で検出された。mRNAの発現が必ずしもタンパク質の発現と相関しないので、
GIP受容体タンパク質の分布を評価した。ヒトGIP受容体のN−末端細胞外
ドメインの一部でなるアフィニティーで精製したペプチドに対するポリクローン
性抗体を生成し、様々な細胞および/または組織中でのタンパク質発現をウエス
ターンブロット分析で探索するために使用した。正の対照として、GSTに融合
したGIP受容体のアミノ酸末端に対応する組み替えバクテリア発現タンパク質
を発現した。
【0050】 3種の骨芽細胞様細胞株(SaOS2、ROS17/2.8およびMG63)
はGIP受容体の予想されるサイズに対応する単一の免疫活性バンドを含む。対
照的に、GIP受容体を含まないことが分かっている2種の細胞株(Helaお
よびNIH−3T3線維芽細胞)はこの免疫活性バンドを含まない。正常なSp
rague−Dawleyラット由来のタンパク質抽出物を調製し、ウエスター
ンブロットによりGIP受容体抗体で標識した。正常ラットの骨では同じ50k
Dの免疫活性バンドが観測された。さらに、膵臓、脳および心臓およびすでにG
IPを含むと報告されている組織も陽性であり、一方、GIP受容体を含まない
と報告されていた脾臓は免疫活性バンドを含まず、抗体の特性を示唆している。
【0051】 4種の骨細胞−骨端成長板の肥大ゾーン中の骨芽細胞、破骨細胞、骨細胞およ
び軟骨細胞−が細胞内ハイブリダイゼーションでGIP受容体転写物を発現する
ことが見出された。受容体mRNAは2種の骨芽細胞株、一つはヒト(SaOS
2)、もう一つはラット(ROS17/2)と同時に単離されたラット破骨細胞
中で発現する。対照的に、もう一つの主要「インクレチン」ホルモンであるグル
カゴン様ペプチド−1(GLP−1)に対する受容体のメッセージはこの細胞株
中では観測されず、その発現も骨で他の研究者により報告されていない[R.
V. Camposら、Endocrinology 134、2156−21
64(1994)]。このホルモンはGIPと同様、小腸内の内分泌細胞で分泌
され、β細胞に作用し、その受容体は副甲状腺ホルモン、カルシトニン、コルチ
コトロピン放出因子、グルカゴン、下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ポリ
ペプチド、血管活性腸ペプチド、セクレチンおよび成長ホルモン放出ホルモンも
含む7個の膜横断ドメイン受容体のサブクラスの構成員である。
【0052】 GIPRに対するメッセージレベルはMG63細胞ではSaOS2細胞より4
.8倍高く、結語データと一致している。
【0053】 実施例2: 骨細胞および骨様細胞におけるGIP受容体発現の免疫蛍光研究 細胞内ハイブリダイゼーションで同定されたmRNAの発現は必ずしもタンパ
ク質発現と相関しないので、直接免疫蛍光法を用いる研究をGIP受容体の細胞
外ドメインを指向する抗体を用いてさらに行った。
【0054】 正常ラット頚骨の切片とSaOs2細胞中のGIP受容体免疫蛍光の分布を、
ウサギ中で生成したGIP受容体配列の細胞外領域に相当する合成オリゴペプチ
ドに対するポリクローン性抗体[Animal Pharm. Service
s、Inc.、Healdsburg、CA]を用いて測定した。抗体をアフィ
ニティーで精製し、抗体の特異性を発現GIP受容体タンパク質と反応させて評
価した。バックグラウンドレベルをCY3標識2次抗体のみを用いてラット頚骨
中の免疫蛍光として測定した。1次抗体の特異性も、SaOs2細胞中で結合す
るGIP受容体1次抗体を、過剰(140μg)の1次抗体を生成するための抗
体として用いられるGIPRペプチド抗原の存在で1次抗体と競合的に置換する
ことにより試験した。ラット頚椎の切片を切り出し、固定し1次抗体としてのG
IPR抗体で印を付け、次いでペルオキシダーゼで標識した。ラット頚骨で同様
なパターンの発現が見出された。培養中に生育したSaOS2細胞もGIPR抗
体で標識した。SaOS2細胞を抗体を製造するための抗原として用いた過剰(
140μg)のGIPRペプチド抗原の存在下で1次抗体と共にインキュベーシ
ョンした。MG63細胞も、SaOS2細胞のパターンに類似の標識パターンを
有する強い陽性であった。正常ヒト骨芽細胞についてもGIPRを試験した。
【0055】 材料と方法 細胞培養 本報告で調べた細胞株にはSaOS2、MG63、ROS17/2.8、He
laおよびNIH−3T3線維芽細胞が含まれる。正常1次ヒト骨芽細胞(Cl
onetics、San Diego、CA)も使用した。細胞を10%(v/
v)胎児ウシ血清(HyClone Laboratories Inc.;L
ogan、UT)、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(10
0mg/ml)およびアンホテリシンB(3mg/ml)を補充したMEM、R
PMIまたはDMEM中(BioWhittaker Inc.、Walker
sville、MD)で密集状態に生育させ、3〜7日間の後期密集培養を行っ
た。我々はグルタミンが構造コラーゲンの発現レベルを増加させることを発見し
たので、I型コラーゲンの発現研究ではSaOS2細胞をグルタミンを含まない
培地中で生育した。
【0056】 免疫ブロット分析 図6に示すヒトGIP受容体タンパク質配列の細胞外領域に対応する合成オリ
ゴペプチド、SKGQTAGELYQRWERYRREC、に対するポリクロー
ン性抗体をウサギ中に製造した。オリゴペプチドをImjectマレイミド活性
化免疫原コンジュゲートキット(Pierce、RockFord、IL)を用
いてKLHに組み込み、ウサギ(Animal Farm Services、
Inc.、Healdsburg、CA)に注射した。血清をCNBrセファロ
ースに架橋したオリゴペプチド−BSA上でアフィニティー精製し、抗体をウエ
スターンブロット分析でバクテリアで発現したGIP受容体タンパク質に対し評
価した。1次抗体の製造に用いた過剰の(140μg)GIPRペプチド抗原の
存在下、1次抗体の特異性をSaOS2中のGIP受容体1次抗体結合を1次抗
体で競合的に置換して試験した。
【0057】 間接免疫蛍光法 実験動物として3ヶ月齢Sprague−Dawleyラット(Charle
s River Laboratories、Wilmington、MA)を
犠牲にし、組織を取り除いた。このプロトコールはMedical Colle
ge of Georgia動物保護委員会(CAURE)に承認された。ラッ
トを麻酔し、4%パラホルムアルデヒドと0.2%グルタルアルデヒドで心臓経
由で潅流した。頚骨と脊椎を集め、4%パラホルムアルデヒド中、4℃で終夜固
定した。骨を10%EDTA中、4〜6日間で脱カルシウムし、エタノールとキ
シレン中で脱水しパラフィン中に埋め込んだ、厚さ7μmの切片を切り出し、脱
パラフィンし再水和した。
【0058】 SaOS2とMG63細胞をカバーガラス上に置き、10%胎児ウシ血清を補
充したDMEM中で48時間生育し、氷冷4%パラホルムアルデヒド−PBS(
PBS:137mM NaCl、2.7 mM KCl、8.1 mM Na PO、1.15 mM KHPO、1 mM MgSO、pH7.4)
中、30分で固定した。次いで細胞をPBS中で3×5分間濯ぎ洗いし、PBS
+NHCl(50mM)中に15分間移した。濯ぎ洗い後、表面をPBS+B
SA(100mg/10ml)で15分間覆った(「ブロッキングバッファー」
)。次いで細胞を500μl PBS+BSA中でGIP抗体と45分間インキ
ュベーションした。次いで細胞を濯ぎ洗いし、2次抗体,Cy3ヤギ抗マウスI
gG、(5μl、Molecular Probes)で覆い、エピフルオレセ
ンスにより可視化した(Zeiss Axiophot顕微鏡、Carls Z
eiss Inc.、Thornwood、NY)。
【0059】 免疫組織化学による位置決めのため、3,3’−ジアミノベンジジン・ペルオ
キシダーゼ基質としてVectastain ABCペルオキシダーゼシステム
(Vector Laboratories、Burlingame、CA)を
用いて解析した。現像したスライドをエタノール中で脱水し、キシレン中で洗浄
し、Vector Hematoxylin中で反対染色した。
【0060】 密集状態の骨細胞(500、000個/レーン対)を氷冷ホスフェート緩衝生
理食塩水(PBS、pH7.4)中に掻きとり、氷冷ホモジェネーション緩衝液
(60 mM Tris緩衝液、pH7.4、0.25Mスクロース、10mM
EGTA、2 mM EDTA、10 mMβ−メルカプトエタノール、およ
びプロテアーゼ阻害剤)中で60秒間超音波処理した。タンパク質を試料緩衝液
(0.5M Tris、pH6.8、4%SDS、20%グリセロール、0.1
%ブロモフェノールブルー)中に入れ、煮沸した。
【0061】 変性タンパク質をドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−P
AGE)で分離し、1:250希釈でアフィニティー精製したGIP受容体抗体
とインキュベーションした。免疫反応性バンドをセイヨウワサビペルオキシダー
ゼ結合2次ヤギ抗ラビット血清で可視化し、ECL(Pierce、Rockf
ord、IL)で現像した。
【0062】 結果 正常ラット骨では骨細胞と骨芽細胞の両者が強い蛍光を示した。対照的に、C
Y−3標識抗体のみとインキュベーションした場合、ラットの骨は細胞標識を示
さなかった。SaOS2細胞も強い非核蛍光を示したが、過剰に存在する抗体製
造に用いた抗原でブロックすることができた。この結果は、抗体がGIP受容体
に特異的に結合することを示す。MG63細胞も、SaOS2細胞の蛍光と類似
したパターンで強い蛍光を示した。別な対照として、MG63細胞を2次抗体の
みで標識したが、1次抗体の特異性が示された。
【0063】 受容体mRNAを発現する同じ骨細胞型の全てで受容体タンパク質の発現が観
察された。これらの研究は、骨再吸収破骨細胞と骨形成骨芽細胞双方の上に受容
体が存在するという意味で、骨中のGIP受容体の分布が独特であることを示す
。対照的に、骨の上で作用することが知られている2種の特性がよく分かったペ
プチドホルモンに対する受容体は、これらの骨細胞型の一方のみに存在する。す
なわち、副甲状腺ホルモン(PTH/PTHrP)受容体は骨芽細胞上のみに[
A. Abou−Samraら、Proc. Natl. Acad. Sci
. USA、89、2732−6(1992)]、カルシトニン(CT)受容体
は破骨細胞上のみに存在する[S. R. Goldringら、Horm M
etab. Res.、25、477−80(1993)]。従って、GIPは
骨形成を刺激して骨再吸収を阻害するよう同時に作用することが予想される。
【0064】 2) GIPシグナル伝達経路の生体外研究 実施例3: 細胞質ゾルカルシウムとcAMPに対するGIPの効果 GIP受容体が存在することが知られている膵臓β細胞では、電圧感受性カル
シウムチャネルを通るカルシウム流入の増加と、内部貯蔵からの移動によりGI
Pが細胞内カルシウムを増加させると報告されている。さらに、GIPは細胞c
AMPを増加させる。従って、PTHとGIPの両者が類似の信号伝達経路を活
性化すると報告されているが、PTHは抗同化性であり、GIPは生体内で骨に
対し同化性であると考えられる。GIPで活性化される信号伝達経路が膵臓小島
細胞と骨細胞の間で異なっているかどうかを決定するため、カルシウムおよびc
AMP反応の双方を検討した。
【0065】 材料と方法 fura−2による細胞内カルシウムの測定 Gasalla−Herraizらの報告[Biochem. Biophy
s. Res. Commun.、214:373−88(1995)]の通り
細胞内カルシウムの測定を行った。簡単に言えば、SaOS2細胞を75cm フラスコ中で生育し、PBS/EGTA中でインキュベーションして取り出した
。細胞にKRB中のカルシウム感受性染料fura−2AMを室温で45分間負
荷した。次いで細胞を遠心分離し、KRB中に再懸濁した。fura−2AMを
fura−2にエステラーゼ分解するため室温で約30分後、細胞を再度遠心分
離し、2重波長分光光度計(Photon Technologies Int
ernational、South Brunswick、New Jerse
y)中のキュベットに入れた。励起波長340および380nm、発光波長51
0nmを用いて蛍光を測定した。無負荷細胞の自発蛍光を測定し、この価を全て
の測定値から差し引いた。
【0066】 サイクリックAMPの測定: cAMP測定をIsalesらの報告[Endocrinology 129
:489−95(1991)]通り行った。簡単に言えば、SaOS2細胞を6
0mm皿中で密集生育し、使用前にKRB中に24時間置いた。cAMP凄惨
の測定をし易くするため、1mMイソメチルブチルキサンチン(IBMX)をア
ゴニスト添加10分前に加え、次いでアゴニストと共に10分間インキュベーシ
ョンした。5%TCAを加えてインキュベーションを停止し、氷の上に15分間
放置し細胞抽出物を集めた。氷冷フレオン/トリ−N−オクチルアミン(4:1
、v/v)1:1溶液を加え抽出物を中和した。適度の攪拌を確認するため、各
試料を少なくとも30秒間ボルテックス攪拌した。混合物を2,500rpmで
20分間遠心分離した(4℃)。cAMPを含む上相水溶液を集めた。上相のp
Hをチェックし、中和が適当であるか確認した。分析まで試料を−70℃で保存
した。cAMPを市販の放射線免疫分析装置(Biomedical Tech
nologies、Stoughton、MA)で測定した。インキュベーショ
ンはすべて3重に行い、異なった細胞調製物を用い各実験を3回繰り返した。
【0067】 結果 GIPはcAMPおよびCa2+依存性信号伝達経路を活性化する 信号伝達におけるこれらのGIP受容体の機能を決定するため、通常GIP受
容体が関与する信号伝達経路をまず調べた。PTHと同様、GIPの受容体はア
デニリルサイクラーゼとホスフォイノシチド特異性ホスフォリパーゼC(PI−
PLC)信号伝達経路の双方と同時に作用する7種の膜横断ドメイン架橋受容体
サブクラスの構成員である。
【0068】 GIPは細胞質ゾルカルシウム濃度とSaOS2細胞中の細胞cAMP含有量
の双方を増加させたが、カルシウム反応は[Ca2+]iで投与量に依存する増
加を示し、0.1 nM GIPで有為の増加であった(図1A)。1 nM以
上のGIP濃度で細胞cAMP含有量の上昇を刺激することができた(図1B)
。これらの上昇はGIP濃度1μMで対照の710%以上に達した。
【0069】 まず細胞質ゾルカルシウム濃度に対するGIPの効果を測定した。GIPは[
Ca2+]iを投与量に依存して増加させ、図1Aに示す様に有為の増加は1p
M GIPで生じた。図1Bに示す様に、1nM以上のGIP濃度で細胞cAM
P含有量の上昇を有意に刺激することが可能であった。これらの上昇はGIP濃
度1μMで対照の710%以上に達した。これらのGIPのより高い濃度は明ら
かに医薬および明らかではないが生理学意義を有するものである。しかしながら
、GIPに応答して観測される細胞反応により、これらの受容体が機能性であり
、特定の信号伝達経路と結びつき、これらの骨芽様細胞中で特定の反応を誘発す
ることが可能であることを明らかにすることができる。
【0070】 実施例4: 受容体結合の研究 GIP受容体をさらに特徴付けるため、様々な骨芽細胞株に対する放射線標識 125 I−GIPの結合を調べた。受容体結合の研究はOrloffらの報告通
り行われた[Endocrinology 137:5376−85(1996
)]。簡単に言えば、SaOS2、MG63またはNIH−3T3線維芽細胞を
6孔プレート上で生育し、過剰の非標識GIP(1μM)の存在下または非存在
下で室温で2時間、[125I]−GIP(Amersham Pharmac
ia Biotech、Arlington Heights、IL)の濃度を
増加させてインキュベーションした。次いで細胞を1mlの冷PBS(+0.0
5%BSA)で3回洗浄し、0.3M NaOHで可溶化した。抽出液をγ線計
数器で計数し、バックグラウンド計数を差し引いた。実験は3重に行われた。
【0071】 骨芽細胞様細胞株SaOS2およびMG63は親和性の高い結合部位を示した
が、3T3線維芽細胞は最小限のバックグラウンド結合効果を示した。MG63
とSaOS2細胞の両者は類似のK値、約0.3nMを有するが、MG63の
maxはSaOS2のものより高い。
【0072】 3) GIPの作用の研究 GIPが骨量に対し同化効果を有するならば、骨マトリックス合成を増加させ
ると考えられる。骨マトリックスの主なタンパク質成分はI型コラーゲンである
。従って、GIPがI型コラーゲン合成を増加させるかどうかを決定するため、
SaOS2に付いて生体外実験を行った。
【0073】 実施例5: コラーゲン合成に対するGIPの効果の研究 材料と方法 SaOS2を75cmフラスコ中で生育し、0.1nM、1nM、10nM
または100nMの投与量で24時間、GIPで刺激した(培地を新鮮なGIP
を含む培地で8時間毎に置換した)。24時間後、Trizolを用い全RNA
を細胞から抽出した。RNA(20μg)を1.2%アガロース−ホルムアルデ
ヒドゲル上で電気泳動し、ナイロンフィルター上へ移した。ブロットを32P標
識プローブ(10cpm/ml)と65℃で終夜ハイブリダイゼーションし、
ランダムプライム法で標識し、最新の注意を払って洗浄した。ブロットをコダッ
クXAR5フィルムに露光し、光学濃度計で解析し、Bioimageソフトウ
ェアを用いてSun Sparcステーション上で定量した(n=4、=p<
0.001)。GIPへの応答が変化しないことが分かっている構成遺伝子であ
るGAPDHに対しコラーゲン光学濃度を正規化した。
【0074】 結果 培養骨芽細胞に対するGIPの効果の研究から、10nM以上の濃度でGIP
が骨形成のマーカーであるI型コラーゲンの合成を刺激することが示される。I
型コラーゲンに対するGIPの効果は投与量依存性ではない。むしろ、低いGI
P投与量(0.1および1nM)はコラーゲン合成に効果がなく。高い投与量(
10および100nM)は最大の効果を示した。コラーゲンは骨マトリックスの
1次構成成分であるので、コラーゲン合成に影響する能力は骨の同化効果と一致
する。
【0075】 GIPはI型コラーゲン遺伝子発現を刺激し、骨芽様細胞株でアルカリホスファ
ターゼ活性を活性化する GIPが骨細胞中でシグナル伝達と関連することを示してきたが、まだ回答さ
れない問題は、正常な骨細胞の生物学におけるGIPの可能な役割であり、生体
内で細胞反応を誘発するその能力も不明であった。この問題を解決するため、骨
生成における二つの同化指数、新規マトリックス合成と骨芽様細胞でのアルカリ
ホスファターゼ活性、に対するGIPの効果を調べた。
【0076】 GIPがSaOS2細胞中でI型コラーゲンの発現を刺激するかどうかを最初
に測定した。SaOS2細胞はGIP濃度を増加すると刺激され、I型コラーゲ
ンの発現をノーザンブロットで評価し光学濃度法で定量した。図2Aに示す様に
、1nM以上の濃度でGIPは骨形成のマーカーであるI型コラーゲンの発現を
刺激した。より高いGIP濃度でそれ以上のI型コラーゲンの発現は見られなか
ったので、このGIPの効果は閾値効果を示すように思われる。コラーゲンは骨
マトリックスの1次構成成分であるので、コラーゲン合成に影響する能力はGI
Pの骨に対する同化効果と一致する。この問題をさらに調べるため、以前の実験
で最大の効果があることが分かった投与量(1nM)を用いてコラーゲン合成に
対するGIP効果の時間変化を評価した。その結果を図2Bに示す。コラーゲン
mRNAに対するAGIP効果は6時間の刺激で観測され、その後の時点ではそ
れ以上の増加は観測されなかった。
【0077】 実施例6: アルカリホスファターゼ活性の測定 骨芽細胞は順序正しいパターンに従うが、それは初期増殖相(c−myc、c
−fos、c−jun、ヒストンおよびI型コラーゲンの発現増加)とその後の
分化相(アルカリホスファターゼの発現増加)、および最後の無機化相(骨シア
ロタンパク質、オステオポンチンおよびオステオカルシンの発現増加)が特徴で
ある。従って、アルカリホスファターゼ活性は骨芽細胞分化の印であると考えら
れる。
【0078】 方法と材料 RNAの調製とノーザンブロット解析: 全RNAをTrizol(Gaithersburg、MD)を用いて細胞か
ら抽出した。使用するまでRNAを−70℃で保存した。RNA(20μg)を
1.2%アガロース−ホルムアルデヒドゲル上で電気泳動し、ナイロンフィルタ
ー上へ移した。ブロットを32P標識プローブ(10cpm/ml)と共に6
5℃で終夜ハイブリダイゼーションし、ランダム・プライミング法で標識し最新
の注意を払って洗浄した。ハイブリダイゼーションを7%SDS、1%BSA、
1mM EDTA、250mM NaHPOの溶液中で行った。ハイブリダ
イゼーションフィルターを2XSSCと0.1%SDSで室温で5分間、4回、
0.1XSSCと0.1%SDSで65℃で30分間、2回洗浄した。次いでブ
ロットをコダックXAR5フィルムに露光した。使用したプローブはGAPDH
(ATCCクローン57090)、I型コラーゲン(i.m.a.g.e.クロ
ーン#308919)および膜横断ドメイン2〜7に対応するPCR由来のヒト
GIPR断片であった。
【0079】 アルカリホスファターゼ活性: アルカリホスファターゼ(ALP)活性を市販の分析キット(ALP EC3
.1.1.1比色テスト;Sigma Diagnostics、St. Lo
uis、MO)を用いて測定した。このキットはp−ニトロフェニルホスフェー
トのp−ニトロフェノールと無機燐酸への変換を測定する。405nmでの吸光
度変化がALP活性と正比例する。MG63細胞を6穴プレート中で生育させ、
指定されたアゴニストと共に指定された時間インキュベーションし(培地を新鮮
なアゴニストを再添加して毎日交換した)、試料を集めた。キット試薬を30℃
で分光光度計中の試料キュベットに添加し、405nmの吸光度を1、2および
3分に測定した。ALP活性(U/L)を吸光度の時間変化と18.45.の4
05nmでのp−ニトロフェノールのミリモル吸光度を用いて測定した。
【0080】 統計: 結果を平均値±SEMで表す。データをANOVAまたは対応のないt−試験
のいずれかを用いて解析したが、適当な場合は市販の統計パッケージ(Inst
at、Graphpad Software Inc.;San Diego、
CA)を用いた。
【0081】 結果 I型コラーゲン合成に加え、骨の同化活性の他のインデックスはアルカリホス
ファターゼ(ALP)活性である。この可能性をMG63細胞株におけるGIP
のアルカリホスファターゼ活性に対する効果を測定して評価した。受容体結合の
実験から、細胞株はGIP受容体が豊富であることを示す。図3に示す様に、0
.1nM濃度のGIPは刺激後早くも2日でALP活性をかなり増加させ、GI
P暴露の6日後もALP活性が増加し続けた。より高いGIP投与量(1〜10
nM)でも、0.1nM GIPで見出された以上にALP活性を増加させなか
った。ALPに対するGIPの効果は、正の対照として用いられた1,25ビタ
ミンD(10ng/ml)+ TGF−β(10ng/ml)で観測された値よ
り大きかった。従って、GIPはアルカリホスファターゼ活性の強力なインデュ
ーサーである。
【0082】 実施例7: 骨再吸収に対するGIPの効果 方法と材料 妊娠Sprague−Dawleyラット(Charles River L
aboratories、Kingston、NY)に200μCi45Caを
妊娠18日に注入し、1日後に殺して標識胎児ぎょう骨と尺骨を取り出した。骨
外植片をBGJb培地中で24時間前培養し、次いで試験物質(10nM GI
P;10nM PTH;および5、10または50nMいずれかのGIPとPT
H)の存在下、または非存在下でBGJb中で6日間培養した。培地を3日毎に
交換し、各培養期間後に45Caを測定した。再吸収を処理骨と対照骨からの Ca放出比で表した。
【0083】 結果 結果を図4に示す。胎児長骨分析システムで測定してGIPはPTH−誘導骨
再吸収を阻害する。PTH−誘導骨再吸収の正確な機序は不明であるが、少なく
とも異化効果が部分的に働いている。
【0084】 4) 生体内動物モデルにおけるGIP作用の特徴付け 上記に示したデータは、GIPが生体外で細胞機能を調節し得る事を示すが、
GIPの生体内での生理学的役割を示していない。この問題を解決するため、2
つの動物モデル(尾血管によるGIP注入を毎日受けたSprague−Daw
LeyラットとGIPを過剰発現する遺伝子形質移入マウス)を用いた。
【0085】 実施例8: 幼獣卵巣摘出ラットにおける脊柱骨に対するGIPの効果 閉経後骨多孔症の動物モデルとして卵巣摘出(OVX)ラットを広範囲に使用
してきたが、このモデルを骨形成に関するGIPの生体内の効果を調べるために
用いた。
【0086】 方法と材料 8週齢の13匹の処女雌OVXと11匹の処女非OVX Sprague−D
awleyラット(150〜174g)をHarlan Sprague−Da
wley、Inc.(Indianapolis、IN)から購入し、Medi
cal College of GeorgiaのAnimal Reserc
h Facilityで飼育した。プロトコールはMedical Colle
ge of GeorgiaのCAURE委員会に承認された。動物を21℃に
保った室内の別々の釣り下げケージに入れ、0600/1800E.S.Tで1
2時間の照明/暗黒サイクルとした。動物を通常の市販餌ペレット(Tekla
b Rodent餌;1.46%カルシウム)で不断給餌し、水を自由に飲ませ
た。
【0087】 ラットを無作為に体重を合わせた4つの実験グループに分け、尾の血管に生理
食塩水またはヒトGIP(Bachem Inc.、Torrance、CA)
の注射を毎朝受ける様に選択した。ラットを以下の様な4つの研究グループに分
けた:
【0088】 1. 対照: 5匹の非OVXラットに毎朝(9:00)、尾の血管に生理
食塩水を6週間注射した。
【0089】 2. 対照+GIP: 6匹の非OVXラットに毎日、GIP(0.05m
g/kg)を上記の様に尾の血管から6週間注射した。
【0090】 3. OVX: 6匹のOVXラットに毎日、生理食塩水を6週間注射した
【0091】 4. OVX+GIP: 7匹のOVXラットに毎日、GIP(0.05m
g/kg)を尾の血管に6週間注射した。
【0092】 選ばれたGIPの投与量は約10nMであり、生体外でコラーゲン合成刺激に
ほぼ最大の効果を与える量である。ラットの体重を毎日計量し、身長をベースラ
インに測定し、第6週間に再度測定した。Hologic QDR 1000/
W(Waltham、MA)を用いる二重エネルギーX−線吸収法(DXA)を
、第6週に処置を開始する前に全ての動物について行い、データをRat Wh
ole Bodyソフトウェアバージョン5.53を用いて解析した。研究の最
後に実験対照を犠牲にし、骨試料を組織形態学解析と免疫細胞化学のために採取
した。
【0093】 結果 図5に示す骨デンシトメトリーは、OVXグループに対し対照グループおよび
対照+GIPグループの脊椎における骨の無機物密度(BMD)の変化に有為の
差を示した。
【0094】 OVXグループは全グループの中で最低の密度を有した。GIPは脊椎骨密度
に対する卵巣摘出の負の効果を減少させた。OVX+GIPラットの平均6週間
脊椎BMDはOVXラットより高かった(0.1434 =/−0.0010
gms/cm対0.1388+/−0.0045 gms/cm、P =
0.0385)。GIP処理対照動物は未処理動物より低い骨密度を有したが、
この差は統計的に有意ではなかった。GIP処理対照グループでなぜ骨密度の増
加が観察されなかったかは明らかでない。それは不適切なGIP投与量、注射の
タイミング(一回と多数回)、ラットの年齢(若年と老年)、実験の継続期間(
6週間と8〜12週間)またはホルモン環境の差(例えばPTH感受性)と関係
しているかも知れない。
【0095】 GIPは「インクレチン」ホルモンであるので、動物を低血糖にする可能性も
ある。血糖を研究中にチェックしたが、GIPを投与したラットと生理食塩水を
投与したラットの間の血糖値の有意な差は見出されなかった。
【0096】 さらに、これらの動物がGIP処理によってインスリン過剰になった場合、体
重が異常に増加し、体重増加そのものが骨密度増加の原因になるということも関
係している。ラットOVXモデルを用いて他の研究者らが報告している様に、こ
れらの動物は体重が増加する傾向にあるが、GIP自身は体重に影響しない。ベ
ースライン体重は対照:177.8±3.3;対照+GIP:180.8±2.
5;OVX:178.7±4;OVX+GIP:186.0±2.7(全てグラ
ムで表した体重±sem)。6週間後の実験後の体重は対照:237.8±4.
4;対照+GIP:234.5±5.5;OVX:294.7±6.2;OVX
+GIP:305.1±5.2(全てグラムで表した体重±sem)。
【0097】 図に示すデンシトメトリーの結果は柱骨に対するものである。研究に用いたソ
フトウェアパッケージは末端部の特定の切片の解析を行うことができない(例え
ば近位大腿骨に対する中央大腿骨)。末端部全体のデンシトメトリーは様々な実
験グループ間で差がなかった。
【0098】 PTHと同様に、GIPはアデニリルサイクラーゼとホスフォイノシチド特異
性ホスフォリパーゼC(PI−PLC)信号伝達経路と同時に結合する7個の膜
横断ドメイン受容体のサブクラスである。先の実施例で示された様に、GIPは
SaOS2細胞で細胞質ゾルカルシウム濃度と細胞cAMP含有量の双方を増加
させる。GIPは投与量に依存して[Ca2+]iの増加を刺激し、有為の増加
は0.1nM GIPで生じる。また、1nM以上の濃度のGIPは細胞cAM
P含有量上昇を有意に刺激することができる。これらの上昇はGIP濃度1μM
で対照の710%に達した。これらの生体外の発見に基づき、GIPが生体内で
も骨に対し同化作用を有すると予想することができる。事実、卵巣摘出ラットで
の研究により、GIP投与がこれらの動物で通常見られる骨量の減少を防止する
ことが示されている。成長しつつある若年のラットで期待される様に、全てのラ
ットは骨密度を増加させた。しかしながら、OVXグループでは骨増加が対照グ
ループよりはるかに少なかった(p < 0.01)。対照的に、GIPで処理
したOVX動物は骨量を維持し、骨密度も統計的に対照と異ならなかった。この
ことから、GIPを骨多孔症の治療または予防に使用し得ることが明らかである
【0099】 実施例8: 遺伝子形質移入マウス GIP発現構成体 GIP受容体を高投与量のペプチドホルモンで下方制御できるというデータに
基づき、制御可能なプロモーターを含む構成体が設計された。マウスメタロチオ
ネンプロモーターに関連した制御エレメントはDr. Richard Pal
miterの研究室で十分に特徴付けされた。GIPペプチドそのものは厳密な
制御下にあり、分泌は十二指腸K細胞と唾液腺のみで生じると報告され、また十
分に加工されないプロペプチドは内因性GIPの正常な機能と拮抗し得る循環ペ
プチドを生じる可能性があるので、2つの発現構成体を設計した。最初のものは
完全長プレプロペプチドを含み、第二のものは加工を必要としない成熟ペプチド
を分泌する。従って、前者の構成体は完全腸GIP cDNA(preproG
IP)を構成する様に設計され、後者は成熟GIPペプチド(preMGIP)
に付加えられたGIP信号配列をコードする様に遺伝子操作された。これらの構
成体が確立された細胞株中で生物学的に活性なGIPを生産する能力を有するこ
とを試験するため、サイトメガロウイルスプロモータおよびウシ成長ホルモンポ
リアデニル化部位を含むcDNAを発現ベクターpcDNA3中に導入した。
【0100】 これらの構成体の概要を図7に示す。図に示す様に、両者のGIP cDNA
がベクターpcDNA3中の転写制御エレメントを経由して発現している。pr
eproGIPは内因性マウスGIP mRNAの全コード配列を含むが、pr
eMGIPはN−およびC−末端プロペプチド配列が欠失する様に遺伝子操作さ
れている。
【0101】 培養細胞へのGIP構成体の形質移入 これらの2つの構成体の有効性を評価するため、NIH−3T3線維芽細胞を
リポソーム仲介形質移入法(lipofectamine、GibcoBRL)
で形質転換した。培地に分泌された免疫活性GIPを放射線免疫分析法で形質移
入後1日および/または2日に測定した。分泌効率を評価するため、2日めに細
胞の内容物を凍結−溶解細胞溶解法で放出し、続いて上澄みを取り出し、GIP
の免疫反応性を評価した。ウエル当りのGIPレベルが図8に示される。
【0102】 これらの構成体は免疫的に検出し得るGIPを明らかに生産していた。生物活
性を評価するため、馴化培地をSaOS2細胞に加え、GIPにより刺激される
ことが分かっている2つのセカンドメッセンジャー:カルシウムおよびcAMP
の上昇に対する効果を測定した。結果を図9Aおよび9Bに示す。
【0103】 GIPを過剰発現する形質移入マウスの生産 上記の形質移入実験に基づき、完全長cDNA(preproGIP)を用い
てGIP過剰発現形質移入マウスを製造するためのベクターを設計した。500
bpマウスGIP cDNAをベクター2999の固有NruI部位中に挿入し
た。ベクター2999は導入cDNAの近位マウスメタロチオネンIプロモータ
ー上流とヒト成長ホルモンポリアデニル化信号下流を含む。転写が確実に制御さ
れていることを確認するため、このミニ遺伝子はゲノムメタロチオネン遺伝子座
由来の5’および3’制御配列の17kbで隔離されている。遺伝子形質導入構
成体をフランクSalI部位でプラスミドベクターから切除することができる。
DNAを胚芽前核中へミクロインジェクションし、続いて偽妊娠雌経移植する標
準法を用いてマウスを製造した。
【0104】 遺伝子形質移入マウスのコロニーを確立した。コピー数が10倍に増加した遺
伝子形質移入マウスを選び、GIPレベルを測定した(図10)。これらの遺伝
子形質移入マウスに関わる主な問題は、高GIPレベルがインスリン放出を刺激
し、これらの動物を低血糖症にし体重を増加させるかかどうかということである
。しかしながら、これらの動物では体重に差はなかった(図11B)。それにも
かかわらず、重金属で刺激する前でも遺伝子形質移入マウスは脊椎骨の無機物含
有量が有意に増加していた(図11A)。これらの結果は、GIPを骨密度を増
加または維持するために使用し得ることを明らかに示すものである。
【0105】 本明細書に記載された方法と材料の変更は当業者に自明であり、クレームに含
まれるものである。本明細書に引用した参考文献の内容は、特に本明細書にも採
用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aおよび1BはGIP(0.1nM〜1マイクロモルGIP)の細胞質カ
ルシウム濃度(nM;図1A)および細胞cAMP濃度(pg/ml;図1B)
に対する効果のグラフである。図1Aは、GIPがSaOs2細胞中で投与量に
依存して[Ca2+とcAMPを増加させることを示している。SaOS2
細胞をカバーガラス上で生育させ、蛍光カルシウム感受性プローブfura−2
で負荷をかけ、GIP投与量を増加させつつ刺激した。4回の異なった実験から
細胞内カルシウムのピークの増加を計算した。データは平均値±SEM(*=p
<0.01;**=p<0.001)で表される。図1BはSaOS2細胞を6
穴プレート上で生育し、ホスフォジエステラーゼ阻害剤IBMXと予備インキュ
ベーション(0.5mM、10分間)し、GIPの投与量を増加させて刺激(1
0分間)した場合の結果を示す。細胞cAMPを市販の放射線免疫分析(Bio
medical Technologies、Stoughton、MA)で測
定した。データは平均値±SEM(**=p<0.001)で表した。
【図2】 図2Aおよび2BはGIP(0.1nM、1nM、10nMおよび100nM
)の、培養骨芽様細胞におけるコラーゲン合成に対する効果のグラフである。S
aOs2細胞をT75フラスコ中で生育し、示された投与量のGIPで24時間
刺激した(培地を8時間ごとにGIPを含む新鮮な培地で置換した)。24時間
後、全RNAを抽出し、I型コラーゲン特異性プローブで標識した。次いでオー
トラジオグラフを走査し、Bioimageソフトウェアを用いてSun Sp
arcステーション上で光学濃度を定量した(n=4、*=p< 0.001)
。コラーゲンの光学濃度をGAPDHに対して正規化し、図2AにGIP濃度の
関数として示される。図2BはSaOS2細胞をT75中で上記の通り生育し、
1nM GIPで図示した様々な時点(0、3、6、9および12時間)で刺激
し、ノーザーン分析を行った結果を示すグラフである。4回の異なった実験の光
学濃度測定をまとめ、時間の関数として図2Aに対照に対する棒グラフ(* =
p < 0.001)で表す。
【図3】 MG−63細胞アルカリホスファターゼ活性に対するGIPの効果のグラフで
ある。細胞を6穴プレート上で密集生育し、0.1nM GIPで図示された時
間(1、2、3または6日間)刺激し、反応を停止しアルカリホスファターゼ活
性を市販のキットで測定した。ALPに対するGIPの効果は、陽性の対照とし
て用いた1,25ビタミンD(10ng/ml)+TGF−β(10ng/ml
)で観測された効果より大きかった。4回の異なった実験それぞれの3回の平均
値±SEM(*=p<0.05;+=p<0.001)を示す。
【図4】 10nM GIP、10nM PTHおよび3種の濃度(5nM、10nMお
よび50nM)のPTHとGIPの組み合せに暴露した培養骨細胞における、骨
再吸収(放出45Ca2+、対照に対する倍数)のグラフである。
【図5】 卵巣摘出処女ラットにおける6週間のGIP処理後の骨髄骨密度の割合の変化
のグラフである。
【図6】 GIP受容体の概念図であり、GIP受容体活性をブロックする抗体を産生す
る領域を円で囲っている。
【図7】 GIP発現構成体の概念図である。二つのGIP cDNAがベクターpcD
NA3中の転写制御要素を経由して発現する。preproGIPには内因性マ
ウスGIP mRNAの全コード配列が含まれるが、preMGIPには遺伝子
操作によりN−およびC−末端ペプチド配列が欠失している。
【図8】 形質移入線維芽細胞におけるGIP分泌(ng/穴)のグラフである。NIH
−3T3線維芽細胞を、リポフェクタミンを用いて図7に示す構成体で形質移入
し、対照としてpEGFPで形質移入した。細胞を密集生育し、馴化培地を集め
、市販の放射線免疫分析を用いてGIPを測定した。GIPが分泌されない場合
もあるので、採集し溶菌した細胞内の細胞内容物も測定した。3回の異なった測
定の平均値±SEMを示す。
【図9】 図9Aと9Bは、GIP構成体の形質移入により生物活性GIPが産生される
ことを示すグラフである。線維芽細胞馴化培地は、SaOs2細胞で細胞内カル
シウム(図9A、細胞質ゾルカルシウム増加率%/基準量)および細胞cAMP
含有量(図9B、細胞cAMP含有量、増加率%/基準量)の双方を増加させる
。100μlの線維芽細胞馴化培地をSaOs2細胞に加え、Fura−2を用
いて細胞内カルシウムを測定した。細胞質ゾルカルシウムに対する負の対照とし
てEFGPを用いた。cAMPに対する陽性の対照として10μMのフォルスコ
リンを用いた。各条件に対し、3回の測定の平均値±SEMを示す。
【図10】 遺伝子導入マウスと非遺伝子導入マウスにおける血清GIPレベルのグラフで
ある。約50μlの血液を眼球採血で遺伝子導入マウス(Tg)と非遺伝子導入
マウス(NonTG)それぞれの同腹仔から採集した。GIPを市販放射性免疫
分析試薬(Peninsula laboratories、San Dieg
o CA)を用いて測定した。遺伝子導入マウスの基礎GIPレベルは、重金属
を与える前は非遺伝子導入マウスより約2倍高い。
【図11】 図11Aおよび11Bは遺伝子導入GIP過剰発現マウスの体重(図11B、
グラム)と骨無機質密度(図11A、面積cm)のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C07K 16/18 ZNA 16/18 ZNA A61K 37/26 C12N 15/09 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA ,ZW (71)出願人 1120 Fifteenth Stree t,Augusta,GA 30912−4810 U.S.A. (72)発明者 イサレス,カルロス,エム. アメリカ合衆国 ジョージア州 30909 オーガスタ ウッドストーン プレイス 3413 (72)発明者 ボラッグ,ロニ, ジェイ. アメリカ合衆国 ジョージア州 30907 マーティンツ ウォーターヴェイル ロー ド 231 (72)発明者 ラスムッセン,ハワード アメリカ合衆国 ジョージア州 30909 オーガスタ バセット レーン 820 Fターム(参考) 4B024 AA01 DA02 GA11 4C084 AA02 BA19 MA52 NA12 NA14 ZA96 ZA97 4C085 AA13 AA14 GG08 4H045 AA11 AA30 BA10 DA38 EA28 FA74

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その必要のある患者に有効量のGIPまたは機能的に等価な
    その類似体を薬学的に許容し得るキャリア中で投与することを特徴とする、骨密
    度または骨生成を維持または増加させる方法。
  2. 【請求項2】 GIPまたはその断片が投与されることを特徴とする請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 経口投与のためGIPまたはその類似体が薬学的に許容し得
    るキャリア中に含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 GIPまたはその類似体が制御放出または持続放出調合物中
    に含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 GIP類似体がGIP受容体に結合するGIPに対する抗イ
    ディオタイプ抗体またはその断片であることを特徴とする請求項1に記載の方法
  6. 【請求項6】 GIP類似体がGIP受容体に結合して細胞信号伝達経路を
    活性化する抗体、またはその断片であることを特徴とする請求項1に記載の方法
  7. 【請求項7】 GIP類似体がGIP発現を促進することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 GIPまたはその類似体を骨多孔症に罹患した、又はその危
    険のある患者に投与することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 遺伝形質が移入されたヒト以外の哺乳動物の過剰発現GIP
  10. 【請求項10】 患者にその必要によりGIP受容体に対する有効量のGI
    P結合阻害剤を投与することを特徴とする骨密度を減少させる方法。
  11. 【請求項11】 薬学的に許容し得るキャリア中の、有効投与量のGIPま
    たは機能的に等価なその類似体でなり、骨形成を促進することを特徴とする骨密
    度または骨形成を維持または増加させる組成物。
  12. 【請求項12】 GIPを包含することを特徴とする請求項11に記載の組
    成物。
  13. 【請求項13】 GIPの断片を包含することを特徴とする請求項11に記
    載の組成物。
  14. 【請求項14】 GIP断片が修飾されて投与後の半減期が増加することを
    特徴とする請求項12に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 経口投与のため、GIPまたはその類似体が薬学的に許容
    し得るキャリア中に含まれることを特徴とする請求項11に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 GIPまたはその類似体が制御または持続放出調合物中に
    含まれることを特徴とする請求項11に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 GIP類似体がGIP受容体に結合する、GIPに対する
    抗イディオタイプ抗体またはその断片であることを特徴とする請求項11に記載
    の組成物。
  18. 【請求項18】 GIP類似体がGIP受容体に結合し細胞信号伝達経路を
    活性化する、抗体またはその断片であることを特徴とする請求項11に記載の組
    成物。
  19. 【請求項19】 GIP類似体がGIP発現を促進することを特徴とする請
    求項11に記載の組成物。
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