JP2002523498A - ピリミジン化合物 - Google Patents

ピリミジン化合物

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JP2002523498A JP2000567516A JP2000567516A JP2002523498A JP 2002523498 A JP2002523498 A JP 2002523498A JP 2000567516 A JP2000567516 A JP 2000567516A JP 2000567516 A JP2000567516 A JP 2000567516A JP 2002523498 A JP2002523498 A JP 2002523498A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D239/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings
    • C07D239/02Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D239/24Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D239/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D239/46Two or more oxygen, sulphur or nitrogen atoms
    • C07D239/48Two nitrogen atoms
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Abstract

(57)【要約】 式(I) 【化1】 {式中、例えばR1は、(1−6C)アルキルまたは(3−5C)アルケニル[場合により、フェニル置換基によって置換されている]であり、Q1およびQ2は、独立してフェニル、ナフチル、インダニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルから選ばれ、そしてQ1およびQ2の一方または両方は、式(Ia) 【化2】 [但し、Q1中に存在する時は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、[式中、例えば、Xは、CH2、O、SまたはNHであり、Yは、HであるかまたはZについて定義された通りであり、Zは、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルチオ、− NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2または−NH(3−8C)シクロアルキルであり、nは、1、2または3であり、mは、1、2または3である]の1個の置換基を有し、そしてQ1およびQ2は、それぞれ場合により、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、シアノおよび(2−4C)アルケニルから選ばれる他の置換基を有することができる}のピリミジン誘導体、またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルは、抗癌剤として有用であり、そしてそれらの製造法およびそれらを含む医薬組成物が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、抗細胞増殖(例えば抗癌)活性を有し、そしてこのためヒトまたは
動物の身体の治療法に有効であるピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる
塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルに関する。また、本発明は、前記ピ
リミジン誘導体の製造法、それを含む医薬組成物および温血動物、例えばヒトに
おける抗細胞増殖(例えば抗癌)効果を得るのに用いる医薬の製造におけるその
使用に関する。
【0002】 サイクリンと称する細胞内タンパク質の系統群は、細胞周期の中心的な役割を
果たしている。サイクリンの合成および分解は、その発現レベルが細胞周期の間
に変動するようにしっかりと制御されている。サイクリンは、サイクリン−依存
性セリン/トレオニンキナーゼ(CDK)に結合し、そしてこの結合は、細胞内
でのCDK(例えばCDK1、CDK2、CDK4および/またはCDK6)活
性に必須である。これらの因子のそれぞれがCDK活性を調節するためにどのよ
うにして組み合わせられるかについての正確な詳細は十分に理解されていないが
、細胞が細胞周期を通して発達するかどうかは二つの間のバランスにより指図さ
れている。
【0003】 最近の発癌遺伝子および腫瘍抑圧遺伝子の研究では、細胞周期への参入の調節
が腫瘍の有糸分裂誘発の重要な制御点であると確認されている。さらに、CDK
は、多くの発癌遺伝子のシグナルを出す経路の下流にあると考えられている。サ
イクリンのアップレギュレーションおよび/または内因性インヒビターの欠失に
よるCDK活性の調節不良が、分裂促進のシグナルを出す経路と腫瘍細胞の増殖
との間の重要な軸であると考えられている。
【0004】 それゆえに、細胞周期のキナーゼのインヒビター、特にCDK2、CDK4お
よび/またはCDK6(それぞれS期、G1−SおよびG1−S期で機能する)
のインヒビターは細胞増殖、例えば哺乳動物癌細胞の増殖の選択的なインヒビタ
ーとして価値があるにちがいないと認識されている。
【0005】 本発明は、ある種の4,6−ピリミジン化合物が、驚くべきことにCDK2、
CDK4およびCDK6についての選択性を示しながら細胞周期のキナーゼの効
果を阻害し、このため抗細胞増殖(抗癌)性を有するという発見に基づく。この
ような性質は、異常性の細胞周期および細胞増殖と関連する疾病状態、例えば癌
(固形腫瘍および白血病)、線維増殖性および分化疾患、乾癬、リウマチ様関節
炎、カポジ肉腫、血管腫、急性および慢性の腎症、アテローム、アテローム性動
脈硬化症、動脈の再狭窄、自己免疫性疾患、急性および慢性の炎症、骨疾患なら
びに網膜血管増殖を伴う眼疾患の治療に価値があると予想される。
【0006】 本発明によれば、式(I)
【化14】 {式中、R1は、(1−6C)アルキル[場合により、ハロ、アミノ、(1−4
C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ、シア
ノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、カルバモイ
ル、−NHCO(1−4C)アルキル、トリフルオロメチル、フェニルチオ、フ
ェノキシ、ピリジル、モルホリノから独立して選ばれる1または2個の置換基に
より置換されている]、ベンジル、2−フェニルエチル、(3−5C)アルケニ
ル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメ
チル置換基もしくは1個のフェニル置換基により置換されている]、N−フタル
イミド−(1−4C)アルキル、(3−5C)アルキニル[場合により、1個の
フェニル置換基により置換されている]および(3−6C)シクロアルキル−(
1−6C)アルキルから選ばれ、 その際、R1中のいずれかのフェニルまたはベンジル基は、場合によりハロゲ
ノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−[(1−
3C)アルキル]アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1−3C)アルキル
[場合により、ハロゲノ、シアノ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−
[(1−3C)アルキル]アミノ、ヒドロキシトリフルオロメチルから独立して
選ばれる1または2個の置換基により置換されている]、(3−5C)アルケニ
ル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメ
チル置換基によって置換されている]、(3−5C)アルキニル、(1−3C)
アルコキシ、−SH、−S−(1−3C)アルキル、カルボキシ、(1−3C)
アルコキシカルボニルから独立して選ばれる3個までの置換基により置換されて
おり、 Q1およびQ2は、独立してフェニル、ナフチル、インダニルおよび1,2,3,
4−テトラヒドロナフチルから選ばれ、
【0007】 そしてQ1およびQ2の一方または両方は、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
の1個の置換基を有しており、そしてQ2は、場合により任意の可能な炭素原子
上で式(Ia)
【化15】 [但し、Q1中に存在する時は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接して
いない]、 [式中、XはCH2、O、S、NHまたはNRx[ここで、Rxは(1−4C)
アルキルであり、場合によりハロ、アミノ、シアノ(1−4C)アルコキシまた
はヒドロキシから選ばれる1個の置換基により置換されている]であり、 Yは、Hであるか、またはZについて定義した通りであり、 Zは、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキル
チオ、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−
(3−8C)シクロアルキル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、
ピペラジン−1−イル[場合により、4−位において、(1−4C)アルキルま
たは(1−4C)アルカノイルにより置換されている]、モルホリノまたはチオ
モルホリノであり、 nは、1、2または3であり、mは、1、2または3である]のさらなる置換
基を有することができ、
【0008】 そしてQ1およびQ2は、それぞれ場合によりそして独立して任意の可能な炭素
原子上で、ハロゲノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−
4C)アルケニル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個の
トリフルオロメチル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル
、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)ア
ルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル
、アミノ−(1−3C)アルキル、(1−4C)アルキルアミノ−(1−3C)ア
ルキル、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ−(1−3C)アルキル、シアノ
−(1−4C)アルキル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C)−ア
ルキル、(1−4C)アルコキシ−(1−3C)アルキル、カルボキシ−(1−
4C)アルキル、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)アルキル、
カルバモイル−(1−4C)アルキル、N−(1−4C)アルキルカルバモイル
−(1−4C)アルキル、N,N−ジ[(1−4C)アルキル]−カルバモイル
−(1−4C)アルキル、ピロリジン−1−イル−(1−3C)アルキル、ピペ
リジン−1−イル−(1−3C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1−3C)
アルキル、モルホリノ−(1−3C)アルキル、チオモルホリノ−(1−3C)
アルキル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、(1−4C)
アルコキシ、シアノ−(1−4C)アルコキシ、カルバモイル−(1−4C)アル
コキシ、N−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルコキシ、N
,N−ジ−[(1−4C)−アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルコキ
シ、2−アミノエトキシ、2−(1−4C)アルキルアミノエトキシ、2−ジ−
[(1−4C)アルキル]アミノエトキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル
−(1−4C)アルコキシ、ハロゲノ−(1−4C)アルコキシ、2−ヒドロキ
シエトキシ、(2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコキシ、2−
(1−4C)アルコキシエトキシ、カルボキシ−(1−4C)アルコキシ、(3
−5C)アルケニルオキシ、(3−5C)アルキニルオキシ、(1−4C)アルキ
ルチオ、(1−4C)アルキルスルフィニル、(1−4C)アルキルスルホニル
、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルチオ、ヒドロキシ−(2−4C)アルキル
スルフィニル、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルスルホニル、ウレイド(H2
N−CO−NH−)、(1−4C)アルキルNH−CO−NH−、ジ−[(1−
4C)アルキル]− N−CO−NH−、(1−4C)アルキルNH−CO−N
[(1−4C)アルキル]−、ジ−[(1−4C)アルキル]N−CO−N[(
1−4C)アルキル]−、カルバモイル、N−[(1−4C)アルキル]カルバ
モイル、N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]カルバモイル、アミノ、(1−
4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)ア
ルカノイルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そしてまた、独立して、または適当ならば上記の場合による置換基に加えて、
1および/またはQ2は、場合により任意の可能な炭素原子上で、(3−8C)
シクロアルキル、フェニル−(1−4C)アルキル、フェニル−(1−4C)ア
ルコキシ、フェニルチオ、フェニル、ナフチル、ベンゾイル、フェノキシ、ベン
ズイミダゾール−2−イルおよび5または6−員の芳香族複素環(環炭素原子を
通して結合しており、酸素、硫黄および窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘ
テロ原子を含む)から独立して選ばれる2個までのさらなる場合による置換基を
有することができ、その際、前記ナフチル、フェニル、ベンゾイル、5−または
6−員の芳香族複素環の置換基ならびに前記フェニル−(1−4C)アルキル、
フェニルチオ、フェノキシおよびフェニル−(1−4C)アルコキシ置換基中の
フェニル基は、場合によりハロゲノ、(1−4C)アルキルおよび(1−4C)
アルコキシから独立して選ばれる5個までの置換基を有することができる}のピ
リミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能な
エステルが提供される。
【0009】 5または6−員の芳香族複素環(環炭素原子を通して結合しており、酸素、硫
黄および窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含む)の時に環置換
基として適切なものは、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール
、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、ピリジル、ピリダジニル、ピ
リミジニル、ピラジニルまたはp−イソキサジンである。
【0010】 本明細書においては、「アルキル」の用語は直鎖および分枝鎖アルキル基の両
方を含むが、しかし個々のアルキル基についての表示は、「プロピル」のように
直鎖の場合だけしか特定されていない。類似した取り決めは、他の一般的な用語
にも適用される。
【0011】 上記に引用されている一般的な基(例えばR1中およびQ1およびQ2上の置換
基中)について適切なものには、下記のものが含まれ、 ハロゲノである時は、例えばフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードであり;
(2−4C)アルケニルは、例えばビニルおよびアリルであり;(3−5C)ア
ルケニルである時は、例えばアリルまたはブテン−3−イルであり;(3−5C)
アルキニルである時は、例えばプロピン−2−イルであり;(2−4C)アルキ
ニルである時は、例えばエチニルおよびプロピン−2−イルであり;(3−6C)
シクロアルキル−(1−6C)アルキルである時は、例えばシクロプロピルメチ
ルであり;(3−8C)シクロアルキルである時は、例えばシクロブチル、シク
ロペンチルまたはシクロヘキシルであり;(1−4C)アルカノイルまたは(1
−5C)アルカノイルである時は、例えばホルミルおよびアセチルであり;(1
−4C)アルコキシカルボニルである時は、例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルであり;
(1−3C)アルキルである時は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピルであり;(1−4C)アルキルである時は、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであ
り;(1−6C)アルキルである時は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルまたは3−メチル
ブチルまたはヘキシルであり;ヒドロキシ−(1−3C)アルキルである時は、
例えばヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチルおよび
3−ヒドロキシプロピルであり;ヒドロキシ−(2−4C)アルキルである時は
、例えば2−ヒドロキシエチルおよび3−ヒドロキシプロピルであり;フルオロ
−(1−4C)アルキルである時は、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル
、トリフルオロメチルおよび2−フルオロエチルであり;アミノ(1−3C)ア
ルキルである時は、例えばアミノメチル、1−アミノエチルおよび2−アミノエ
チルであり;(1−4C)アルキルアミノ−(1−3C)−アルキルである時は
、例えばメチルアミノメチル、エチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、
2−メチルアミノエチル、2−エチルアミノエチルおよび3−メチルアミノプロ
ピルであり;ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ−(1−3C)アルキルであ
る時は、例えばジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、1−ジメチルア
ミノエチル、2−ジメチルアミノエチルおよび3−ジメチルアミノプロピルであ
り;シアノ−(1−4C)アルキルである時は、例えばシアノメチル、2−シア
ノエチルおよび3−シアノプロピルであり;(2−4C)アルカノイルオキシ−
(1−4C)−アルキルである時は、例えばアセトキシメチル、プロピオニルオ
キシメチル、ブチリルオキシメチル、2−アセトキシエチルおよび3−アセトキ
シプロピルであり;(1−4C)アルコキシ−(1−3C)アルキルである時は
、例えばメトキシメチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシ
エチル、2−エトキシエチルおよび3−メトキシプロピルであり;カルボキシ−
(1−4C)アルキルである時は、例えばカルボキシメチル、1−カルボキシエ
チル、2−カルボキシエチルおよび3−カルボキシプロピルであり;(1−4C)
アルコキシカルボニル−(1−4C)アルキルである時は、例えばメトキシカル
ボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、
1−メトキシカルボニルエチル、1−エトキシカルボニルエチル、2−メトキシ
カルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、3−メトキシカルボニルプ
ロピルおよび3−エトキシカルボニルプロピルであり;カルバモイル−(1−4
C)アルキルである時は、例えばカルバモイルメチル、1−カルバモイルエチル
、2−カルバモイルエチルおよび3−カルバモイルプロピルであり;N−(1−
4C)アルコールカルバモイル−(1−4C)アルキルである時は、例えばN−
メチルカルバモイルメチル、N−エチルカルバモイルメチル、N−プロピルカル
バモイルメチル、1−(N−メチルカルバモイル)エチル、1−(N−エチルカ
ルバモイル)エチル、2−(N−メチルカルバモイル)エチル、2−(N−エチ
ルカルバモイル)エチルおよび3−(N−メチルカルバモイル)プロピルであり
;N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルキ
ルである時は、例えばN,N−ジメチルカルバモイルメチル、N−エチル−N−
メチルカルバモイルメチル、N,N−ジエチルカルバモイルメチル、1−(N,N
−ジメチルカルバモイル)エチル、1−(N,N−ジエチルカルバモイル)エチ
ル、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル、2−(N,N−ジエチルカル
バモイル)エチルおよび3−N,N−ジメチルカルバモイル)プロピルであり;
【0012】 ピロリジン−1−イル−(1−3C)アルキルである時は、例えばピロリジン−
1−イルメチルおよび2−ピロリジン−1−イルエチルであり;ピペリジン−1
−イル−(1−3C)アルキルである時は、例えば、ピペリジン−1−イルメチ
ルおよび2−ピペリジン−1−イルエチルであり;ピペラジン−1−イル−(1
−3C)アルキルである時は、例えばピペラジン−1−イルメチルおよび2−ピ
ペラジン−1−イルエチルであり;モルホリノ−(1−3C)アルキルである時
は、例えばモルホリノメチルおよび2−モルホリノエチルであり;チオモルホリ
ノ−(1−3C)アルキルである時は、例えばチオモルホリノメチルおよび2−
チオモルホリノエチルであり;(1−4C)アルコキシである時は、例えばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシまたはブトキシであり;シアノ−
(1−4C)アルコキシである時は、例えばシアノメトキシ、1−シアノエトキ
シ、2−シアノエトキシおよび3−シアノプロポキシであり;カルバモイル−(
1−4C)アルコキシである時は、例えばカルバモイルメトキシ、1−カルバモ
イルエトキシ、2−カルバモイルエトキシおよび3−カルバモイルプロポキシで
あり;N−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルコキシである
時は、例えばN−メチルカルバモイルメトキシ、N−エチルカルバモイルメトキ
シ、2−(N−メチルカルバモイル)エトキシ、2−(N−エチルカルバモイル)
エトキシおよび3−(N−メチルカルバモイル)プロポキシであり;N,N−ジ
[(1−4C)アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルコキシである時は
、例えばN,N−ジメチルカルバモイルメトキシ、N−エチル−N−メチルカル
バモイルメトキシ、N,N−ジエチルカルバモイルメトキシ、2−(N,N−ジメ
チルカルバモイル)エトキシ、2−(N,N−ジエチルカルバモイル)エトキシ
および3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロポキシであり;2−(1−4
C)アルキルアミノエトキシである時は、例えば2−(メチルアミノ)エトキシ
、2−(エチルアミノ)エトキシおよび2−(プロピルアミノ)エトキシであり
;2−ジ−[(1−4C)アルキル]アミノエトキシである時は、例えば2−(
ジメチルアミノ)エトキシ、2−(N−エチル−Nメチルアミノ)エトキシ、2
−(ジエチルアミノ)エトキシおよび2−(ジプロピルアミノ)エトキシであり
;(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)アルコキシである時は、例
えばメトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニルメトキシ、1−メトキシ
カルボニルエトキシ、2−メトキシ−カルボニルエトキシ、2−エトキシカルボ
ニルエトキシおよび3−メトキシカルボニルプロポキシであり;ハロゲノ−(1
−4C)アルコキシである時は例えばジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキ
シ、2−フルオロエトキシ、2−クロロエトキシ、2−ブロモエトキシ、3−フ
ルオロプロポキシ、3−クロロプロポキシおよび2−クロロ−2,1,1−トリフ
ルオロエトキシであり;(2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコ
キシである時は、例えば2−アセトキシエトキシ、2−プロピオニルオキシエト
キシ、2−ブチリルオキシエトキシおよび3−アセトキシプロポキシであり;
【0013】 2−(1−4C)アルコキシエトキシである時は、例えば2−メトキシエトキシ
、2−エトキシエトキシであり;カルボキシ−(1−4C)アルコキシである時
は、例えばカルボキシメトキシ、1−カルボキシエトキシ、2−カルボキシエト
キシおよび3−カルボキシプロポキシであり;(3−5C)アルケニルオキシで
ある時は、例えばアリルオキシであり;(3−5C)アルキニルオキシである時
は、例えばプロピニルオキシであり;(1−4C)アルキルチオである時は、例
えばメチルチオ、エチルチオまたはプロピルチオであり;(1−4C)アルキル
スルフィニルである時は、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニルまた
はプロピルスルフィニルであり;(1−4C)アルキルスルホニルである時は、
例えばメチルスルホニル、エチルスルホニルまたはプロピルスルホニルであり;
N−(1−4C)アルキルカルバモイルである時は、例えばN−メチルカルバモ
イル、N−エチルカルバモイルおよびN−プロピルカルバモイルであり;N,N
−ジ[(1−4C)アルキル]−カルバモイルである時は、例えばN,N−ジメ
チルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルおよびN,N−ジエチ
ルカルバモイルであり;(1−4C)アルキルアミノまたは(1−3C)アルキ
ルアミノである時は、例えばメチルアミノ、エチルアミノまたはプロピルアミノ
であり;ジ−[(1−4C)アルキル]アミノまたはジ−[(1−3C)アルキ
ル]アミノである時は、例えばジメチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ
、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノまたはジプロピルアミノで
あり;(2−4C)アルカノイルアミノである時は、例えばアセトアミド、プロ
ピオンアミドまたはブチルアミドであり;フェニル−(1−4C)アルキルであ
る時は、例えばベンジルまたは2−フェニルエチルであり;フェニル−(1−4
C)アルコキシである時は、例えばベンジルオキシであり;−NHCO(1−4
C)アルキルである時は、例えばアセトアミドであり;N−フタルイミド−(1
−4C)アルキルである時は、例えば2−(N−フタルイミド)エチルまたは3
−(N−フタルイミド)プロピルである。
【0014】 本発明のピリミジン誘導体の適切な医薬上許容しうる塩は、例えば、十分に塩
基性である本発明のピリミジン誘導体の酸付加塩、例えば無機または有機酸、例
えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレ
イン酸との酸付加塩である。さらに、十分に酸性である本発明のピリミジン誘導
体の適切な医薬上許容しうる塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカ
リウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、アン
モニウム塩または生理学上許容しうるカチオンを供給する有機塩基との塩、例え
ばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン
、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N−メチルピペリジン、N−エチ
ルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミンN,N−ジベンジルエチルアミン
、N−メチルデグルカミンおよびアミノ酸、例えばリシンとの塩である。帯電し
た官能基の数およびカチオンまたはアニオンの価数に応じて1個またはそれ以上
のカチオンまたはアニオンが存在しうる。好ましい医薬上許容しうる塩は、ナト
リウム塩である。 しかし、製造の際に塩の単離を容易にするために、医薬上許容しうるかどうか
に関係なく、選択された溶媒中にあまり可溶性でない塩が好ましいかもしれない
【0015】 別の実施態様においては、R1が、(1−6C)アルキル[場合によりハロ、ア
ミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキルアミノ、ヒド
ロキシ、シアノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル
、カルバモイル、−NHCO(1−4C)アルキル、トリフルオロメチル、フェ
ニルチオ、フェノキシから独立して選ばれる1または2個の置換基により置換さ
れている]、ベンジル、(3−5C)アルケニル[場合により、3個までのハロ
置換基によって、または1個のトリフルオロメチル置換基もしくは1個のフェニ
ル置換基により置換されている]、N−フタルイミド−(1−4C)アルキル、
(3−5C)アルキニルおよび(3−6C)シクロアルキル−(1−6C)アル
キルから選ばれ、 その際、R1中の任意のフェニルまたはベンジル基が、場合によりハロゲノ、
ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−[(1−3C)
アルキル]アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1−3C)アルキル[場合
により、ハロゲノ、シアノ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−[(1
−3C)アルキル]アミノ、ヒドロキシおよびトリフルオロメチルから独立して
選ばれる1または2個の置換基により置換されている]、(3−5C)アルケニ
ル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメ
チル置換基によって置換されている]、(3−5C)アルキニル、(1−3C)
アルコキシ、−SH、−S−(1−3C)アルキル、カルボキシ、(1−3C)
アルコキシカルボニルから独立して選ばれる3個までの置換基により置換されて
おり、
【0016】 Q1およびQ2が、いずれもフェニルであり; そしてQ1およびQ2の一方または両方が、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
の1個の置換基を有し、 そしてQ2が任意の可能な炭素原子上で式(Ia)[但し、Q1中に存在する時
は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、[式中、Xが、C
2、O、NHまたはSであり;Yが、HであるかまたはZについて定義された
通りであり;Zが、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)
アルキルチオ、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2
ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、モルホ
リノまたはチオモルホリノであり;nが、1、2または3であり; mが、1、2または3である]のさらなる置換基を有することができ、
【0017】 そしてQ1およびQ2が、それぞれ場合により任意の可能な炭素原子上でハロゲ
ノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル
[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチ
ル置換基により置換されている]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アル
カノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒドロ
キシ−(1−3C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ−(1
−3C)アルキル、(1−4C)アルキルアミノ−(1−3C)アルキル、ジ−
[(1−4C)アルキル]アミノ−(1−3C)アルキル、シアノ−(1−4C)
アルキル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C)−アルキル、(1−
4C)アルコキシ−(1−3C)アルキル、カルボキシ−(1−4C)アルキル
、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)アルキル、カルバモイル−
(1−4C)アルキル、N−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)
アルキル、N,N−ジ[(1−4C)アルキル]−カルバモイル−(1−4C)
アルキル、ピロリジン−1−イル−(1−3C)アルキル、ピペリジン−1−イ
ル−(1−3C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1−3C)アルキル、モ
ルホリノ−(1−3C)アルキル、チオモルホリノ−(1−3C)アルキル、ピ
ペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、(1−4C)アルコキシ、
シアノ−(1−4C)アルコキシ、カルバモイル−(1−4C)アルコキシ、N
−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルコキシ、N,N−ジ−
[(1−4C)−アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルコキシ、2−ア
ミノエトキシ、2−(1−4C)アルキルアミノエトキシ、2−ジ−[(1−4
C)アルキル]アミノエトキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4
C)アルコキシ、ハロゲノ−(1−4C)アルコキシ、2−ヒドロキシエトキシ
、(2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコキシ、2−(1−4C)
アルコキシエトキシ、カルボキシ−(1−4C)アルコキシ、(3−5C)アル
ケニルオキシ、(3−5C)アルキニルオキシ、(1−4C)アルキルチオ、(
1−4C)アルキルスルフィニル、(1−4C)アルキルスルホニル、ウレイド
(H2N−CO−NH−)、(1−4C)アルキルNH−CO−NH−、ジ−[
(1−4C)アルキル]N−CO−NH−、(1−4C)アルキルNH−CO−
N[(1−4C)アルキル]−、ジ−[(1−4C)アルキル]N−CO−N[(
1−4C)アルキル]−、カルバモイル、N−[(1−4C)アルキル]カルバ
モイル、N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]カルバモイル、アミノ、(1−
4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)ア
ルカノイルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そしてまた、独立してまたは上記の置換基に加えて、Q1および/またはQ2
、場合により任意の可能な炭素原子上で、フェニル−(1−4C)アルキル、フ
ェニル−(1−4C)アルコキシ、フェニル、ナフチル、ベンゾイルおよび5ま
たは6−員の芳香族複素環(環炭素原子を通して結合しており、酸素、硫黄およ
び窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含む)から独立して選ばれ
る2個までのさらなる置換基を有することができ、ここで、前記ナフチル、フェ
ニル、ベンゾイル、5または6−員の芳香族複素環の置換基および前記フェニル
−(1−4C)アルキルおよびフェニル−(1−4C)アルコキシ置換基のフェ
ニル基は、場合によりハロゲノ、(1−4C)アルキルおよび(1−4C)アル
コキシから独立して選ばれる1または2個の置換基を有することができる、式(
I)の化合物またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエ
ステルが提供される。
【0018】 さらなる実施態様においては、R1が、(1−6C)アルキル[場合により、
ハロ、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ−(1−4C)アルキルアミノ
、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシカル
ボニルおよびカルバモイルから独立して選ばれる1または2個の置換基により置
換されている]、ベンジル、(2−4C)アルケニル、(2−5C)アルキニル
および(3−6C)シクロアルキル−(1−6C)アルキルから選ばれ、 Q1およびQ2の両方が、フェニルであり、 そしてQ1およびQ2の一方または両方が、場合により−NH−または−NR1
−結合に隣接していない任意の可能な炭素原子上で式(Ia)[式中、Xが、C
2、O、NHまたはSであり;Yが、HであるかまたはZについて定義された
通りであり;Zが、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)
アルキルチオ、−NH(1−4C)アルキル、−N [(1−4C)アルキル]2
ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、モルホ
リノまたはチオモルホリノであり;nが、1、2または3であり;mが、1、2
または3である] の1個の置換基を有し、
【0019】 そしてQ1およびQ2が場合により任意の可能な炭素原子上でハロゲノ、ヒドロ
キシ、オキソ、チオキソ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニ
ル、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アルコ
キシカルボニル、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ−(1−3C)アルキル、
フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ−(1−3C)アルキル、(1−4C
)アルキルアミノ−(1−3C)アルキル、ジ−[(1−4C)アルキル]アミ
ノ−(1−3C)アルキル、シアノ−(1−4C)アルキル、(2−4C)アル
カノイルオキシ−(1−4C)−アルキル、(1−4C)アルコキシ−(1−3
C)アルキル、カルボキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシカ
ルボニル−(1−4C)−アルキル、カルバモイル−(1−4C)アルキル、N
−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルキル、N,N−ジ−[(
1−4C)アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルキル、ピロリジン−1
−イル−(1−3C)アルキル、ピペリジン−1−イル−(1−3C)アルキル
、ピペラジン−1−イル−(1−3C)アルキル、モルホリノ−(1−3C)ア
ルキル、チオモルホリノ−(1−3C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、シ
アノ−(1−4C)アルコキシ、カルバモイル−(1−4C)アルコキシ、N−
(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルコキシ、N,N−ジ−[(
1−4C)−アルキル]−カルバモイル−(1−4C)アルコキシ、2−アミノ
エトキシ、2−(1−4C)アルキルアミノエトキシ、2−ジ−[(1−4C)
アルキル]アミノエトキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)
アルコキシ、ハロゲノ−(1−4C)アルコキシ、2−ヒドロキシエトキシ、(
2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコキシ、2−(1−4C)ア
ルコキシエトキシ、カルボキシ−(1−4C)アルコキシ、(2−4C)アルケ
ニルオキシ、(2−4C)アルキニルオキシ、(1−4C)アルキルチオ、(1
−4C)アルキルスルフィニル、(1−4C)アルキルスルホニル、ウレイド、
カルバモイル、N−[(1−4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ[(1
−4C)アルキル]カルバモイル、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ−
[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)アルカノイルアミノ、フェニル
−(1−4C)アルキル、フェニル−(1−4C)アルコキシ、フェニル、ナフ
チル、ベンゾイルおよび5または6−員の芳香族複素環(環炭素原子を通して結
合しており、酸素、硫黄および窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子
を含む)から独立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、その際、
前記ナフチル、フェニル、ベンゾイル、5または6−員の芳香族複素環の置換基
ならびに前記フェニル−(1−4C)アルキルおよびフェニル−(1−4C)ア
ルコキシ置換基のフェニル基は、場合によりハロゲノ、(1−4C)アルキルお
よび(1−4C)アルコキシから独立して選ばれる1または2個の置換基を有す
ることができる、式(I)の化合物またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体
内で加水分解可能なエステルが提供される。
【0020】 式(I)の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解して式(I)の化合物が得
られるプロドラッグの形で投与できる。プロドラッグは、親化合物の物理的なお
よび/または薬物動態学的なプロフィールを変える、すなわち改善するために用
いることができ、そして親化合物がプロドラッグを形成するために誘導体化でき
る適切な基または置換基を含むときに形成できる。プロドラッグの例には、式(
I)の化合物の生体内で加水分解可能なエステルまたはその医薬上許容しうる塩
が含まれる。
【0021】 プロドラッグの種々の形態は当分野で良く知られており、例えば: a) Design of Prodrugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985) and Met
hods in Enzymology, 第42巻, p309-396, K. Widder, 等編 (Academic Press, 1
985)、 b) A Textbook of Drug Design and Development(Krogsgaard-Larsen and H.
Bundgaard 編, H. Bundgaard による第5章“Design and Application of Prodru
gs" p113-191 (1991)、 c) H. Bundgaard. Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38(1992)、 d) H. Bundgaard, 等, Joumal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988)
、および e) N. Kakeya, 等, Chem Pharm Bull 32 692 (1984): を参照のこと。
【0022】 式(I)の化合物またはカルボキシもしくはヒドロキシ基を含むその医薬上許
容しうる塩の生体内で加水分解可能なエステルは、例えばヒトまたは動物の体内
で加水分解されて親の酸またはアルコールを生じる医薬上許容しうるエステルで
ある。カルボキシのための適切な医薬上許容しうるエステルには、(1−6C)
アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、(1−6C)アルカノイル
オキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、
(3−8C)シクロアルコキシカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステ
ル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1,3−ジオキソラン
−2−オニルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−
イルメチル、および(1−6C)アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、
例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、そして本発明の化合物の
任意のカルボキシ基で形成できる。
【0023】 式(I)の化合物またはカルボキシもしくはヒドロキシ基を含むその医薬上許
容しうる塩の生体内で加水分解可能なエステルには、無機エステル、例えばリン
酸エステル(リンアミド酸環状エステルを含む)およびα−アシルオキシアルキ
ルエーテルならびにエステルが生体内で加水分解した結果、分解して親のヒドロ
キシ基(/複数)が得られる関連化合物が含まれる。α−アシロキシアルキルエ
ーテルの例には、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキ
シメトキシが含まれる。ヒドロキシのための生体内で加水分解可能なエステルを
形成する基の選択には、(1−10C)アルカノイル、ベンゾイル、フェニルア
セチルおよび置換されたベンゾイルおよびフェニルアセチル、(1−10C)ア
ルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルが得られる)、ジ−(1−4C)ア
ルキルカルバモイルおよびN−(ジ−(1−4C)アルキルアミノエチル)−N
−(1−4C)アルキルカルバモイル(カルバメートが得られる)、ジ−(1−
4C)アルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイ
ル上の置換基の例には、クロロメチル、アミノメチル、(1−4C)アルキルア
ミノメチルおよびジ−(1−4C)アルキル)アミノメチルおよび環窒素原子か
らメチレン結合基を経てベンゾイル環の3または4−位に結合しているモルホリ
ノまたはピペラジノが含まれる。
【0024】 式(I)の化合物の特定の適切な生体内で加水分解可能なエステルは、この明
細書に挙げた定義の範囲内に記載されている。式(I)の化合物のさらなる適切
な生体内で加水分解可能なエステルは、以下に記載されている。例えば1,2−
ジオールを、環化して式(PD1)の環状エステルまたは式(PD2)のピロリ
ン酸エステル:
【化16】 を形成できる。
【0025】 (PD1)および(PD2)中のHO官能基が(1−4C)アルキル、フェニ
ルまたはベンジルにより保護されている式(I)の化合物のエステルは、このよ
うなプロドラッグの製造に有効な中間体である。
【0026】 さらなる生体内で加水分解可能なエステルには、リンアミド酸エステル、そし
てまたすべての遊離のヒドロキシ基が独立して式(PD3):
【化17】 のホスホリル(npdは、1である)またはホスフィリル(npdは、0である
)エステルを形成する式(I)の化合物が含まれる。
【0027】 このようなエステルの製造に有効な中間体には、(PD3)中の−OH基の一
方または両方が、独立して(1−4C)アルキル、フェニルまたはフェニル−(
1−4C)アルキル(このようなフェニル基は、場合により(1−4C)アルキ
ル、ニトロ、ハロおよび(1−4C)アルコキシから独立して選ばれる1または
2個の基により置換されている)により保護されている式(PD3)の基(/複
数)を含む化合物が含まれる。
【0028】 したがって、(PD1)(PD2)および(PD3)のような基を含むプロド
ラッグは、適切なヒドロキシ基を含む式(I)の化合物を適切に保護されたリン
酸化剤(例えば、クロロまたはジアルキルアミノ脱離基を含む)と反応させ、そ
の後で酸化(必要なら)し、そして脱保護することによって製造できる。
【0029】 式(I)の化合物が多くの遊離ヒドロキシ基を含む場合、プロドラッグの官能
基に転化されていないこれらの基は、保護(例えば、t−ブチルトリメチルシリ
ル基を使用して)して、後で脱保護できる。また、アルコール官能基を選択的に
ホスホリル化または脱ホスホリル化するために酵素法を使用できる。
【0030】 これは、生体内で加水分解可能なエステルの医薬上許容しうる塩を形成できる
場合、慣用の技術により実施される。したがって、例えば一群の式(PD1)(
PD2)および/または(PD3)を含む化合物をイオン化(部分的にまたは完
全に)して適当な数の対イオンとの塩を形成できる。したがって、一例として、
式(I)の化合物の生体内で加水分解可能なエステルのプロドラッグが2個の(
PD3)基を含む場合、4個のHO−P−官能基が分子全体中に存在し、このそ
れぞれが、適当な塩を形成できる(すなわち、分子全体は、例えば、モノ−、ジ
−、トリ−またはテトラ−ナトリウム塩を形成できる)。
【0031】 式(I)のいくつかの化合物は、キラル中心および/または幾何異性体の中心
(E−およびZ−異性体)を有することができ、そして本発明には、CDK阻害
活性を有するすべてのこのような光学上のジアステレオ異性体および幾何異性体
ならびにそれら混合物が包含されることが理解されるべきである。
【0032】 本発明は、CDK阻害活性を有する式(I)の化合物のいずれかおよびすべて
の互変異性体の形態に関する。 また、式(I)の特定の化合物が、溶媒和されていない形態と同様に溶媒和さ
れた形態(例えば水和形態)で存在できることは理解される。本発明がCDK阻
害活性を有する全てのこのような溶媒和された形態を含むことが理解されるべき
である。
【0033】 本発明の特定の好ましい化合物には、R1、Q1、Q2、X、Y、Z、mおよび
nが、先に定義された意味または以下のいずれかの値を有する、式(I)のピリ
ミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で分解可能なエステ
ルが含まれる。このような値は、必要に応じて任意の定義、請求項または先にま
たは以下に定義された実施態様と併せて使用できる。
【0034】 (a0) Q1またはQ2がインダニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルで
ある時は、それは不飽和の環を通して結合されており、好ましくは、Q1および
/またはQ2は、(いずれも)フェニルである; (a1) もう一つの実施態様では、R1は、好ましくはベンジル、(3−5C)ア
ルキニル(特にプロピン−2−イル)、(3−6C)シクロアルキル−(1−6
C)アルキル(特にシクロプロピルメチル)、(1−4C)アルキル[場合によ
り、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、トリフルオロメチルおよびシアノから選ばれる
1または2個の置換基により置換されている]または1〜3個のハロ基により置
換された(3−5C)アルケニルである; (b) R1は、好ましくはベンジル、(3−5C)アルキニル(特にプロピン−2
−イル)、(3−6C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル(特にシクロプ
ロピルメチル)、(1−4C)アルキル[場合により、ヒドロキシ、アミノ、ハ
ロ、トリフルオロメチルおよびシアノから選ばれる1または2個の置換基により
置換されている]または1個のハロ基により置換された(3−5C)アルケニル
である;
【0035】 (c) R1は、さらに好ましくは(3−5C)アルキニル(特にプロピン−2−イ
ル)もしくは(1−4C)アルキル[場合により、トリフルオロメチルまたはシ
アノにより置換されている]または1個のブロモ基により置換された(3−5C
)アルケニルである; (d) R1は、最も好ましくはプロピン−2−イル、1個のトリフルオロメチルも
しくは1個のシアノ基により置換された(1−4C)アルキル(特にシアノメチ
ルまたは2−シアノエチル)または1個のブロモ基により置換された(3−5C
)アルケニル(特に−CH2CH=CHBr)である; (e) R1は、最も特に好ましくは、−CH2CH=CHBr、−CH2CH2CH2 CF3またはCH2CH=CH−フェニルである; (e1)別の実施態様においては、R1は、好ましくはプロピン−2−イル、シア
ノメチル、2−シアノエチル、−CH2CH=CHBrまたは−CH2CH2CH2 CF3(特に、−CH2CH2CH2CF3)である; (f) 一つの実施態様においては、Zは、好ましくは−NH(1−4C)アルキ
ル、−N [(1−4C)アルキル]2、−NH−(3−8C)シクロアルキル、ピ
ロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル[場合によ
り、4−位において、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルに
よって置換されている]、モルホリノまたはチオモルホリノであるか、またはそ
の代わりにZはNH2である;
【0036】 (f1) 一つの実施態様においては、Yは、好ましくはH、OH、SH、NH2
(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルチオ、−NH(1−4C)アル
キル、−N[(1−4C)アルキル]2または−NH−(3−8C)シクロアルキ
ル、特にHまたはOHである; (f2) 一つの実施態様においては、Xは、好ましくはOまたはNHまたはNR
xであり、最も好ましくないのは、SとしてのXである; (f3) 好ましくは、n+mは5未満である; (f3) 好ましくは式(Ia)の置換基においては、XはOであり、YはHまた
はOHであり、そしてZは、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)
アルキル]2または−NH−(3−8C)シクロアルキルであり、好ましくは、n
は1であり、そしてmは1である; (f4) 別の実施例では、式(Ia)の置換基において、XはOであり、YはO
HおよびZであり−N[(1−4C)アルキル]2であり、好ましくは、nは1で
あり、そしてmは1である;
【0037】 (g) 最も好ましくは、式(Ia)の置換基は、3−ジメチルアミノ−2−ヒド
ロキシプロポキシである; (h) 好ましくは、式(Ia)の置換基は一つであり、この置換基は環中にある
(すなわち環は、−NH−を通して結合している); (i) 式(Ia)の置換基がQ1中にある時は、−NH−に対してパラ−またはメ
タ−位のいずれかでなければならず、好ましくはパラ位である; (j) 好ましくは、Q1はさらなる置換基((Ia)とは異なる)を有しておら
ず、Q2の好ましいさらなる置換基には、ハロ、ヒドロキシ−(1−3C)アル
キル、フルオロ−(1−4C)アルキル(特にトリフルオロメチル)、モルホリ
ノおよび(1−4C)アルキル(特にメチル)が含まれる; (k) Q2のさらに好ましいさらなる置換基には、ハロ、モルホリノおよび(1−
4C)アルキル(特にメチル)が含まれる; (l) 好ましくは、式(Ia)の置換基がついていない環Q1またはQ2は、1ま
たは2個のさらなる置換基、好ましくはハロ、モルホリノおよび/または(1−
4C)アルキル(特にメチル)により置換されている; (m) 最も好ましくは、環Q1は、式(Ia)の置換基を有しており、そしてQ2
は、好ましくはハロ、ヒドロキシ−(1−3C)アルキル、フルオロ−(1−4
C)アルキル(特にトリフルオロメチル)モルホリノおよび(1−4C)アルキ
ル(特にメチル)から選ばれる1または2個のさらなる置換基により置換されて
いる。
【0038】 本発明の好ましい化合物は、請求項1〜5のいずれか一項に記載され、そして
(i)Q2は、場合により式(Ia)の任意のさらなる置換基を有していない、
そして/または(ii) Q1についている式(Ia)の置換基が1個である、そし
て/または(iii) 請求項1または2において、Q1は任意の記載された追加の2
個のさらなる置換基を有していない:式(I)のピリミジン誘導体またはその医
薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルである。
【0039】 本発明のさらなる好ましい化合物は、Q1およびQ2の両方がフェニルであり、 R1が、1個のシアノ基(特にシアノメチル)によって置換された(1−4C
)アルキルであるか、または代わりに、R1が−CH2CH=CHBrまたは−C
2CH2CH2CF3(特に−CH2CH2CH2CF3)または−CH2CH=CH
−フェニルであり、 Q1が、好ましくはパラ−位において、式(Ia)の1個の置換基(特に3−
ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)を有しており、 Q2は、ハロ、モルホリノおよび(1−4C)アルキル(特にメチル)から独
立して選ばれる1または2個の置換基を有している、式(I)のピリミジン誘導
体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルであ
る。
【0040】 本発明の特定の好ましい化合物は、式(I)の以下のピリミジン誘導体: 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
アニリノ}−6−(N−シアノメチル−2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリ
ミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
アニリノ}−6−(N−シアノメチル−2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリ
ミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
アニリノ}−6−(N−(3−フェニルプロパ−2−エニル)−2−ブロモ−4
−メチルアニリノ)ピリミジン またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルである
【0041】 本発明の他の特に好ましい化合物は、実施例6、10、19および20に記載
されている式(I)のピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは
生体内で加水分解可能なエステルである。
【0042】 製法の項目 ピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可
能なエステルは、化学的に関連のある化合物の製造に適用できることが知られて
いるいずれかの製法によって製造できる。このような方法は、ピリミジン誘導体
またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルを製造
するのに使用する時は、さらなる本発明の特徴として提供され、以下の代表的な
例により説明され、ここでは、特記しない限り、R1、Q1、Q2、X、Y、Z、
mおよびnは、式(I)のピリミジン誘導体のために先に定義された意味のいず
れかを有し、そして別の置換基が環Q1またはQ2上に記載されていない場合、環
は、先に記載された任意の置換基を有することができる(場合により、必要に応
じて保護される)。置換基が環Q1に記載されている場合、これには(他に記載
されていなければ)環Q1上に置換基があることに加えて、または代わりに環Q2 上に置換基がある可能性が含まれる。この製法の項目において、XがNHとして
定義される場合、これにはNRxとしてXの可能性も含まれていると理解される
【0043】 必要な出発物質は、有機化学の標準的な方法によって入手できる(例えば、Ad
vanced Organic Chemistry (Wiley−Interscience), Jerry Marchを参照:反応
条件および試薬の一般的なガイドとしても有用である)。このような出発物質の
製造は、限定されない付随の方法および実施例の範囲内に記載されている。別法
として必要な出発物質は、有機化学者の普通の技術範囲内にある説明されたもの
と類似の方法によって入手できる。
【0044】 したがって、さらなる本発明の特徴として、 a) 式(II):
【化18】 (式中、Lは、下で定義された置換可能な基である)のピリミジンを、式(III):
【化19】 の化合物と反応させる:
【0045】 b) 式(IV):
【化20】 (式中、Lは、下で定義された置換可能な基である)のピリミジンを、式(V):
【化21】 の化合物と反応させる:
【0046】 c) 式(VI)
【化22】 のピリミジンを、式(VII): R1−L (VII) (式中、Lは、下で定義された置換可能な基である)の化合物と反応させる:
【0047】 d) 式(I)(式中、nが、1、2または3であり、m=1およびYがOH、N
2またはSHである)の化合物については、式(VIII):
【化23】 (式中、AはO、SまたはNHである)の3−員のヘテロアルキル環を、式(IX)
: Z−D (IX) (式中、Dは、Hまたは適切な対イオンである)の求核試薬と反応させる;
【0048】 e) Xが酸素である式(I)の化合物については、式(X):
【化24】 のアルコールを式(XI):
【化25】 のアルコールと反応させる;
【0049】 f) 式(I)(式中、XがCH2、O、NHまたはSであり、YがOHであり、
そしてmが2または3である)の化合物については、式(XII):
【化26】 (式中、−OLgは、脱離基、例えばメシラートまたはトシラートである)の化
合物を、式Z−D(IX)(式中、DはHまたは適切な対イオンである)の求核試
薬と反応させる;
【0050】 g) 式(I)(式中、Xは、CH2、O、NHまたはSであり、Yは、Hであり
、nは1、2または3であり、そしてmは1、2または3である)の化合物につ
いては、式(XIII):
【化27】 (式中、−OLgは脱離基、例えばメシラートまたはトシラートである)の化合
物を、式Z−D(IX)(式中、DはHまたは適切な対イオンである)の求核試薬
と反応させる;
【0051】 h) 式(I)(式中、Xは、O、NHまたはSであり、YはHであり、nは、1
、2または3であり、そしてmは1、2または3である)の化合物については、
式(XIV)の化合物を式(XV):
【化28】 の化合物と反応させる:または
【0052】 i) ZがSHである式(I)の化合物については、 対応する化合物中でチオアセテート基を転化し、その後で必要なら: i) 式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に転化する; ii) すべての保護基を除去する; iii) 医薬上許容しうる塩または生体内で加水分解可能なエステルを形成する
; (ここで、Lは置換可能な基であり、そしてDは水素または対イオンである)こ
とによる: からなる方法が提供される。
【0053】 Lは、置換可能な基であり、Lについての適切なものは、例えばハロゲノまた
はスルホニルオキシ基、例えばクロロ、ブロモ、メタンスルホニルオキシまたは
トルエン−4−スルホニルオキシ基である。 Dは、水素または対イオンである。Dが対イオンであるときは、Dについての
適切なものにはナトリウムおよびカリウムが含まれる。
【0054】 上記の反応のための特別な反応条件は、次の通りである: 製法a) 式(II)のピリミジンおよび式(III)のアニリンを、 i) 場合により適切な酸、例えば無機酸、例えば塩酸もしくは硫酸、または有機
酸、例えば酢酸もしくはギ酸の存在下で一緒に反応させる。反応は、好ましくは
、適切な不活性溶媒または希釈剤、例えばジクロロメタン(DCM)、アセトニ
トリル、ブタノール、テトラメチレンスルホン、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ドまたはN−メチルピロリジン−2−オン中、例えば0℃〜150℃の範囲の温
度、都合よくは、還流温度でまたはそれ付近で実施されるか、または ii) 標準Buchwald条件下(例えば、J. Am. Chem. Soc., 118, 7215; J. Am. Che
m. Soc., 119, 8451; J. Org. Chem., 62, 1568 及び 6066を参照)、例えば適
切な溶媒、例えば芳香族溶媒、例えばトルエン、ベンゼンまたはキシレン中、酢
酸パラジウムの存在下で、適切な塩基、例えば無機塩基、例えば炭酸セシウム、
または有機塩基、例えばカリウム−t−ブトキシドと共に、適切なリガンド、例
えば2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1−ビナフチルの存在下、2
5〜80℃の範囲の温度で一緒に反応させる。
【0055】 式(II)のピリミジンは、以下のスキームに従って製造できる:
【化29】
【0056】 式(III)のアニリンは、商業的に入手可能であるかまたは当分野で良く知ら
れた製法によって製造される。
【0057】 製法b) 式(IV)のピリミジンおよび式(V)のアニリンを i) 適切な溶媒、例えばケトン、例えばアセトンまたはアルコール、例えばエタ
ノールまたはブタノールまたは芳香族炭化水素、例えばトルエンまたはN−メチ
ルピロリジンの存在下、場合により適切な酸、例えば上で定義されたもの(また
は適切なルイス酸)の存在下、および0℃〜還流の範囲の温度、好ましくは還流
温度で一緒に反応させるか、または ii) 上記のような標準Buchwald条件下で一緒に反応させる。
【0058】 式(IV)のピリミジンは、以下のスキームに従って製造する:
【化30】 ここで、Lは、上で定義された置換可能な基である。
【0059】 式(V)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは当分野で知られている
製法により製造される。
【0060】 製法c) 式(VI)のピリミジンと式(VII)の化合物とを、適切な塩基、例えば水素化
ナトリウムまたは炭酸カリウムまたはカリウムtert−ブトキシドおよび適切な溶
媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはテトラ
ヒドロフランの存在下、−20°〜110℃、好ましくは−20°〜60℃の範
囲の温度で一緒に反応させる。 式(VI)の化合物は、以下のスキームに従って製造できる:
【化31】
【0061】 製法d) 式(VIII)の3員のヘテロアルキル環と式(IX)の求核試薬とを、20°〜1
00℃、好ましくは20°〜50℃の範囲の温度で、場合により適切な溶媒、例
えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはテトラヒドロ
フランの存在下で一緒に反応させる。
【0062】 化合物式(VIII)は、以下のスキームに従って製造できる: スキームI) 式(VIII)(式中、AはOであり、そしてXは炭素ではない)の
化合物について:
【化32】
【0063】 (VIIIB)の(VIII)への転化は、DMF中および塩基の存在下で、Br−(C
2)n−CHOまたは同等のエステルと反応させ、続いて不活性溶媒、例えばT
HF中で硫黄イリド、例えば(Me2SOCH2)と反応させ(スキームVを参照
のこと)、その後でR1−Lと反応させることによっても実施できる。
【0064】 スキームII) 式(VIII)(式中、AはNHであり、そしてXは炭素ではない)
の化合物について:
【化33】 (PhINTについては、例えばTet. Let., 1997, 38 (39), 6897-6900を参照
のこと;式(VIIIC)の化合物は、下のスキームIV)と類似の条件を使用してエ
ポキシドに酸化することもできる);
【0065】 スキームIII) 式(VIII)(式中、AはSであり、そしてXは炭素ではない)の
化合物について:
【化34】 (例えば、Synlett. 1994, 267-268を参照)
【0066】 スキームIV) 式(VIII)(式中、Xが炭素である)の化合物について:
【化35】 ここで、R3を、それに付いているCOO−基と一緒にエステル部分、例えばメ
チルエステルまたはエチルエステルを形成する。
【0067】 スキームV) 式(VIII)(式中、XはCH2、O、NHまたはSであり、Yは
、OHであり、nは1、2または3であり、そしてmは1である)の化合物につ
いて:
【化36】
【0068】 (XB)を(IVC)(スキームI参照)およびR1−Lと反応させて(VIII)
を得る。 (XA)と同等のエステルも使用できる。また、Russ. Chem. Rev. 47, 975-9
90, 1978を参照のこと。 式(VII)(IX)(VIIIA)および(VIIID)の化合物は、商業的に入手可能で
あるかまたは当分野で知られている製法により製造される。
【0069】 製法e) 式(X)および(XI)のアルコールは下の標準ミツノブ条件下で一緒に反応さ
せることができる。例えば適切な溶媒、例えばジクロロメタン、トルエンまたは
テトラヒドロフラン中、アゾジカルボン酸ジエチルおよびトリフェニルホスフィ
ンの存在下、そして0°〜80℃、好ましくは20°〜60℃の範囲の温度で。
【0070】 式(X)のアルコールは、中間体(VIIIB)(式中、Xは酸素である)の合成
のための上のスキームI)の製法に従って製造される。式(XI)のアルコールは
、商業的に入手可能であるかまたは当分野で知られている製法により製造される
【0071】 製法e)と類似の製法では、式(X)(式中、ヒドロキシ基は、−SHである
)の化合物を、式(XI)(式中、ヒドロキシ基は、脱離基、例えばメシラートま
たはトシラートである)の化合物と反応させることによって、XがSである化合
物を製造できる。
【0072】 製法f) 式(XII)(式中、XがCH2、O、NHまたはSであり、YはOHであり、そ
してmは2または3である)の化合物と式(IX)の求核試薬とを20°〜100
℃、好ましくは20°〜50℃の範囲の温度で、場合により適切な溶媒、例えば
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはテトラヒドロフラ
ンの存在下で、そして場合により適切な塩基、例えば炭酸カリウムの存在下で一
緒に反応させる。
【0073】 式(XII)の化合物は、以下のスキーム(mは、2または3である)に従って
製造される:
【化37】 最終工程における工程1)と2)は逆にすることができる。工程2のための適
切な塩基)は、トリエチルアミンである。
【0074】 式(XIIA)および(IX)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは当分野
で知られている製法により製造される。例えば、式(XIIA)(式中、XはNH、
OまたはSである)の化合物は、このような反応のための標準条件下で、式(VI
IA)の化合物を適切なハロアルデヒドまたは同等のエステルと反応させることに
よって製造できる。
【0075】 製法g) 式(XIII)の化合物および式(IX)の求核試薬は、上の製法f)で記載された
ようにして一緒に反応させる。 式(XIII)の化合物は、上の式(XII)の化合物の製造法の最終工程の工程2
)と類似の方法で製造される。必要な第一級アルコールの出発物質は、商業的に
入手可能であるかまたは当分野で知られている製法により製造される。
【0076】 製法h) 式(XIV)および(XV)の化合物を、不活性溶媒、例えばDMF中で、塩基、
例えば炭酸カリウムの存在下で反応させる。 式(XIV)の化合物は、スキームI)で説明したようにして製造されるが、し
かし最終工程の最初の段階は省略される(すなわちエポキシドとの反応がない)
。式(XV)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは当分野で知られている
製法により製造される。
【0077】 製法i) 式(I)(式中、ZはSHである)の化合物については、対応する化合物中の
チオアセテート基の転化は、式(IJ)の化合物の(IK)への転化について本明細
書中で記載したようにして実施される。 チオアセテート基を含む適切な出発物質は、式(IG)の化合物の(IJ)への転
化について本明細書中で記載されたように、チオール酢酸を用いて脱離基、例え
ばメシラートまたはトシラートを含む対応する化合物(対応するヒドロキシ化合
物から標準的な条件を用いて製造される)から製造される。
【0078】 式(I)の化合物の式(I)の別の化合物への転化の例は、以下の通りである
: 転化i):置換された側鎖としてのR1の置換された別の側鎖への転化、例えば:
【化38】 ここで、Msは、メタンスルホニルであり、そしてNuは、式(I)に定義され
たR1のための任意の置換基である置換基が導入された求核試薬であり、好まし
くは、Nuは−NH2、−NHC1-4アルキル、−N(C1-4アルキル)2または−
CN(注:ヒドロキシル部分は、必ずしも上記したように末端炭素になければい
けないわけではない)である;
【0079】 転化ii):式(Ia)の一つ側鎖の式(Ia)の別の側鎖への転化、例えば、 例I) 式(I)[式中、YはNH2(下でアンモニアを使用することが記載されている
)、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルチオ、−NH(1−4C)
アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2、ピロリジン−1−イル、ピペリジン
−1−イル、ピペラジン−1−イル、モルホリノまたはチオモルホリノである]
の化合物について:
【化39】 または、
【0080】 例 II) 式(I)(式中、YはSである)の化合物について:
【化40】
【0081】 例III) 式(I)(式中、YはHである)の化合物について:
【化41】
【0082】 熟練者にとっては、先の製法c)、d)、e)、f)、(g)およびh)およ
び上の転化ii)に記載されている側鎖(Ia)および先の転化i)における側鎖
1の操作は、中間体、例えば式(II)、(IIA)、(IIB)または(V)の中間
体を製造するために実施できることは分かるであろう。例えば:
【化42】
【0083】 本発明の化合物における種々の環置換基の中で特定のものは、標準的な芳香族
置換反応によって導入できるかまたは先に記載された製法の前または直後のいず
れかに慣用の官能基を修飾することによって得ることができ、そしてそのような
ものは、本発明の製法の態様に含まれると認められる。このような反応および修
飾には、例えば芳香族置換反応、置換基の還元、置換基のアルキル化および置換
基の酸化による置換基の導入が含まれる。このような方法のための試薬および反
応条件は、化学分野では良く知られている。芳香族置換反応の特定の例としては
、濃硝酸を用いたニトロ基の導入;フリーデルクラフツ条件下で、例えばハロゲ
ン化アシルおよびルイス酸(例えば三塩化アルミニウム)を用いたアシル基の導
入;フリーデルクラフツ条件下でハロゲン化アルキルおよびルイス酸(例えば三
塩化アルミニウム)を用いたアルキル基の導入;およびハロゲノ基の導入が含ま
れる。修飾の特定の例としては、例えばニッケル触媒を用いた接触水素化または
加熱を伴う塩酸存在下での鉄を用いた処理によるニトロ基のアミノ基への還元、
アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が含ま
れる。
【0084】 また、本明細書中で記載されたいくつかの反応においては、化合物の任意の敏
感な基を保護することが必要/望ましいかもしれないと認識されている。保護が
必要である例または保護のための望ましい適切な方法は、当業者に知られている
。慣用の保護基は、標準的な方法に従って使用できる(説明のために、T.W. Gre
en, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991を
参照)。したがって、反応体がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシのような基
を含む場合、本明細書中では記載されたいくつかの反応においては基を保護する
ことが望ましいかもしれない。
【0085】 アミノまたはアルキルアミノ基のための適切な保護基は、例えばアシル基、例
えばアルカノイル基、例えばアセチル、アルコキシカルボニル基、例えばカルボ
メトキシル、エトキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル、アリールメト
キシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニルまたはアロイル基、例えばベ
ンゾイルである。上記の保護基のための脱保護条件は、必然的に保護基の選択に
よって変化する。したがって、例えばアシル基、例えばアルカノイルまたはアル
コキシカルボニル基またはアロイル基は、例えば、適切な塩基、例えばアルカリ
金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムを用いた加水分解
によって除去できる。あるいは、t−ブトキシカルボニルのようなアシル基は、
例えば、適切な酸、例えば塩酸、硫酸またはリン酸またはトリフルオロ酢酸を用
いた処理によって、除去することができ、そしてアリールメトキシカルボニル、
例えばベンジルオキシカルボニルは、例えば、触媒、例えばパラジウム/炭素上
での水素化によって、またはルイス酸、例えばホウ素トリス(トリフルオロアセ
テート)を用いた処理によって除去できる。例えば、第一級アミノ基のための適
切な別の保護基は、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミン、ま
たはヒドラジンを用いた処理によって除去できるフタロイル基である。
【0086】 ヒドロキシ基のための適切な保護基は、例えばアシル基、例えばアルカノイル
基、例えばアセチル、アロイル基、例えばベンゾイルまたはアリールメチル基、
例えばベンジルである。上記の保護基のための脱保護条件は、必然的に保護基の
選択によって変化する。したがって、例えば、アルカノイルまたはアロイル基の
ようなアシル基は、例えば、適切な塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、例えば
水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムを用いた加水分解によって、除去できる
。あるいは、アリールメチル基、例えばベンジル基は、例えばパラジウム/炭素
のような触媒上の水素化によって除去できる。
【0087】 カルボキシ基のための適切な保護基は、例えばエステル化する基、例として、
例えば水酸化ナトリウムのような塩基を用いて加水分解により除去できるメチル
またはエチル基、または例として、例えば酸、例えばトリフルオロ酢酸のような
有機酸を用いた処理によって除去できるt−ブチル基、または例として、例えば
パラジウム/炭素のような触媒上での水素化によって除去できるベンジル基であ
る。
【0088】 保護基は、化学分野では周知の慣用の技術を用いた合成の任意の都合のよい段
階で除去できる。 本明細書中で定義される多く中間体、例えば式(II)および(IV)のものは新
規であり、これらはさらなる本発明の特徴として提供される。
【0089】 アッセイ 先に記載したように、本発明において定義されるピリミジン誘導体は、抗細胞
増殖活性、例えば抗癌活性を備えており、それは化合物のCDK阻害活性から生
じると考えられる。これらの性質は、例えば、以下に記載した方法を用いて検定
できる。
【0090】 CDK阻害アッセイ 以下の略語を使用した。HEPESは、N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラ
ジン−N′−[2−エタンスルホン酸]である。DTTは、ジチオトレチオール
である。PMSFは、フェニルメチルスルホニルフルオリドである。
【0091】 [γ−33−P]−アデノシン三リン酸の試験基質(GST−網膜芽腫)中へ
の取込みを測定するため、シンチレーションプロキシミティアッセイ(SPA−
Amershamから入手)を用いて96穴フォーマットのin vitroキナーゼアッセイに
おいて、化合物を試験した。試験化合物を各穴に(濃度を補正するためにDMS
Oおよび水に希釈する)入れ、そして阻害剤の対照としてp16または正の対照
としてDMSOのいずれかを対照穴に入れた。
【0092】 25μlのインキュベーションバッファーに希釈された約0.5μlのCDK
4/サイクリンD1の部分精製された酵素(酵素活性に依存する量)、次いで2
0μlのGST−Rb/ATP/ATP33混合物(0.5μgのGST−Rbお
よび0.2μMのATPおよび0.14μCi[γ−33−P]−アデノシン三リン
酸を含む)を、各々の穴に加え、そして得られた混合物を穏やかに振盪し、次い
で室温で60分間インキューベートした。
【0093】 次いで、(0.8mg/穴のプロテインA−PVT SPAビーズ(Amersham))、
20pM/穴の抗グルタチオントランスフェラーゼ、ウサギIgG(Molecular Pr
obesから入手)、61mMのEDTAおよび0.05%のアジ化ナトリウムを含む
50mMのHEPES(pH7.5)を含む150μLの停止溶液を各穴に加えた。
【0094】 Topseal-Sプレートシーラーでプレートを密閉し、2時間放置し、次いで25
00rpm、1124xgで5分間回転させた。穴ごとに30秒間、Topcount上でプ
レートを読み取りを行った。
【0095】 インキュベーションバッファを用いて酵素を希釈し、そして基質混合物には5
0mMのHEPES(pH7.5)、10mMのMnCl2、1mMのDTT、100μM
のバナジウム酸ナトリウム、100μMのNsF、10mMのナトリウムグリセロ
ホスフェート、BSA(最終的に1mg/ml)が含まれていた。対照として、CD
K4の知られている別の阻害剤を、p16の代わりに使用できる。
【0096】 試験基質 このアッセイでは、網膜芽腫(Science 1987 Mar 13; 235 (4794): 1394-1399
; Lee W.H., Bookstein R, Hong F., Young L.J., Shew J.Y., Lee E.Y)の部分
だけを使用し、GST同位体トレーサに融合した。網膜芽腫アミノ酸379−9
28(網膜芽腫プラスミドATCC pLRbRNLから入手)のPCRを実施
し、そして配列をpGEX 2T融合ベクター(Smith D.B. and Johnson, K.S.
Gene 67, 31 (1988)、これは、誘導性発現のためのtacプロモーター、任意
の大腸菌宿主用の内因的なlaqIq遺伝子、およびトロンビン開裂のためのコーデ
ィング領域を含む−Pharmacia Biotechから入手)にクローニングし、これを、
アミノ酸792−928を増幅するために用いた。この配列を、再びpGEX
2Tにクローニングした。
【0097】 このようにして得た網膜芽腫792−928の配列を、標準的な誘導発現技術
を用いて大腸菌(BL21(DE3)pLysS細胞)で発現させ、そして以下
のように精製した。 大腸菌ペーストを、10mL/gのNETNバッファ(50mMトリスpH7.5
、120mM NaCl、1mM EDTA、0.5%v/v NP−40、1mM PM
SF、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlアプロチニンおよび1μg/mlペプ
スタチン)中で再懸濁し、そして100mlのホモジネートあたり2×45秒間、
超音波処理した。遠心分離後、上澄を10mlのグルタチオンセファロースカラム
(Pharmacia Biotech, Herts, UK)に入れ、そしてNETNバッファで洗浄した
。キナーゼバッファ(50mM HEPES pH7.5、10mM MgCl2、1mM
DTT、imM PMSF、1μg/mlロイペプチン、1μg/mlアプロチニンお
よび1μg/mlペプスタチン)で洗浄した後、キナーゼバッファ中の50mMの還
元グルタチオンを用いてタンパク質を溶出した。GST−Rb(792−927)
を含む画分をため、そしてキナーゼバッファに対して一夜、透析した。最終的な
生成物を、8〜16%トリス−グリシンゲル(Novex, San Diego, USA)を用い
てナトリウムドデカスルフェート(SDS)PAGE(ポリアクリルアミドゲル)
によって分析した。
【0098】 CDK4およびサイクリンD1 CDK4およびサイクリンD1を、以下のようにしてMCF−7細胞系統のR
NA(ATCC番号:HTB22(乳房腺癌系統)から入手)からクローニング
した。RNAはMCF−7細胞から調製し、そしてオリゴdTプライマーを用い
て逆転写した。PCRは、各々の遺伝子の完全なコーディング配列を増幅するた
めに用いた[CDK4アミノ酸1−303;Cell 1992 Oct 16; 71(2): 323-334
; Matsushime H., Ewen M.E., Stron D.K., Kato J.Y., Hanks S.K., Roussel M
.F., Sherr C.J.参照、およびサイクリンD1アミノ酸1−296; Cold Spring
Harb. Symp. Quant. Biol., 1991; 56: 93-97; Arnold A., Motokura T., Bloo
m T., Kronenburg, Ruderman J., Juppner H., Kim H.G参照]。
【0099】 シークエンシングの後、標準技術を用いてPCR産物を、昆虫発現ベクターp
VL1393(Invitrogen 1995カタログ番号:V1392-20から入手)にクローニ
ングした。次いで、PCR産物を、昆虫SF21細胞組織(Fall Army Wormの卵
巣性組織から誘導されたSpodoptera Frugiperda細胞−商業的に入手可能)中に
二重に発現させた[標準ウイルスBaculogold同時感染技術を用いた]。
【0100】 以下の例は、サイクリンD1及びCDK4の各ウイルスのための二重感染MO
I3を有するSF21細胞(TC100+10%のFBS(TCS)+0.2%の
プルロニック)中のサイクリンD1/CDK4の産生の詳細を示す。
【0101】 サイクリンD1/CDK4の産生例 2.33×106細胞/mlにローラービン培養中で成長したSF21細胞を使用
して、0.2×10E6細胞/mlで10×500mlのローラービンに植え付けた
。ローラービンを28℃でローラー装置にインキューベートした。 3日(72時間)後、細胞をカウントしたところ、2つのビンの平均値は1.
86×10E6細胞/mlであることがわかった(99%生存可能)。次いで、培
養液を、各ウイルスについてMOI3で、二重ウイルスに感染させた。 10×500mlを、J5303サイクリンD1ウイルス滴定量(9×10E7
pfu/ml)に感染させた。 JS304 CDK4ウイルス滴定量(1×10E8 pfu/ml)。
【0102】 サイクリンD1
【数1】
【0103】 CDK4
【数2】
【0104】 ウイルスを培養液に加える前に一緒に混合し、そして培養液を28℃でローラ
ー装置に戻した。 感染後3日(72時間)後、培養液5リットルを収集した。収集した細胞総数
は、1.58×10E6細胞/mlであった(99%生存可能)。250mlロット
のHeraeus Omniftige 2.0 RS中、4℃、2500rpmで30分間、細胞を遠心分
離した。上澄は捨てた。
【0105】 〜4×10ES細胞/ペレットの20ペレットを、LN2中で急冷蔵し、そし
てCCRF冷蔵室中−80℃で保存した。次いで、SF21細胞を溶解バッファ
(50mM HEPES pH7.5、10mM塩化マグネシウム、1mM DTT、10
mMグリセロホスフェート、0.1mM PMSF、0.1mMフッ化ナトリウム、0.1
mMオルトバナジン酸ナトリウム、5μg/mlアプロチニン、5μg/mlロイペプチ
ンおよび20%w/vショ糖)中に再懸濁することによって、低張的に溶解し、
そして氷冷した脱イオン水を添加した。遠心分離の後、上澄をPoros HQ/M 1.
4/100陰イオン交換カラム(PE Biosystems, Hertford, UK)上へ入れた。
CDK4およびサイクリンD1を、溶解バッファ中の375mMのNaClを用い
て同時に溶出し、そして適切な抗CDK4および抗サイクリンD1抗体(Santa
Cruz Biotechnology, California, USから入手)を用いてウエスタンブロットに
よりそれらの存在をチェックした。
【0106】 p16対照(Nature 366: 704-707: 1993; Serrano M. Hannon GJ. Beach D) p16(CDK4/サイクリンD1の自然阻害剤)を、ヒーラcDNA(子宮
頸のヒト上皮癌ATCC CCL2から得たヒーラ細胞、Cancer Res. 12: 264,
1952)から増幅し、5′His標識を有するpTB375 NBSE中にクロー
ニングし、そして標準技術を用いてBL21(DE3)pLysS細胞中(Prom
egaから入手、Studier F.W. and Moffat B.A., J. Mol. Biol., 189, 113, 1986
参照)中に形質転換した。1リットルの培養液を、適当な光学濃度に成長させ、
次いでIPTGを用いて誘発し、一夜でp16を発現させた。次いで、細胞を超
音波処理によって50mMのリン酸ナトリウム、0.5Mの塩化ナトリウム、PM
SF、0.5μg/mLのロイペプチンおよび0.5μg/mLのアプロチニン中に溶解
した。混合物を遠心分離し、そして上澄をニッケルキレートビーズに加え、1 1 /2時間混合した。ビーズを、リン酸ナトリウム、NaCl pH6.0中で洗浄し
、そして200mMのイミダゾールを用いてリン酸ナトリウム、NaCl pH7.
4中にp16産物を溶出した。
【0107】 pTB NBSEは、以下のようにpTB375 NBPEから構成した。 pTB375 pTB375の生成に使用するバックグラウンドベクターは、pZEN004
2(英国特許第2253852号を参照)であり、そしてプラスミドRP4から
のtetA/tetR誘導性テトラサイクリン耐性配列、およびpAT153誘
導されたバックグラウンド中のプラスミドpKS492からの細胞安定性配列が
含まれている。pTB375は、T7遺伝子10のプロモーター、複数のクロー
ニングサイトおよびT7遺伝子10の末端配列からなる発現カセットを加えるこ
とによって得られた。さらに、バックグラウンドベクターから転写通読を減らす
ために設計されたターミネーター配列を発現カセットの上流域に含ませた。
【0108】 pTB375 NBPE pTB375に存在する固有のEcoRI制限サイトを除去した。制限酵素N
deI、BamHI、PstIおよびEcoRIのための認識配列を含む新たな
複数のクローニングサイトを、pTB375に存在する本来のBamHIサイト
を壊して、NdeIとBamHIサイトとの間のpTB375中に導入した。
【0109】 pTB375 NBSE 制限酵素NdeI、BamHI、SmaIおよびEcoRIのための認識配列
を含んでいる新たな複数のクローニングサイトを、NdeIとEcoRIサイト
との間のpTB375 NBPE中に導入した。また、これらの制限サイトを含
むオリゴヌクレオチドには、NdeIサイト内に存在する開始コドン(ATG)
として、同じ読取り枠中のNdeIとBamHIサイトとの間に位置する6ヒス
チジンコドンが含まれている。
【0110】 上記に対する相似性によって、CDK2およびCDK6の阻害を評価するため
に設計されたアッセイを構成できる。CDK2(EMBL取得番号X62071)
は、サイクリンAまたはサイクリンB(EMBL取得番号M73812を参照)
と一緒に使用することができ、そしてこのようなアッセイのさらなる詳細は、P
CT国際公開番号WO 99/2 1845に記載されており、これに関連した生
化学及び生物学的評価の項は参照により本願明細書に組み入れるものとする。
【0111】 サイクリンEと共にCDK−2を用いる場合、部分的な補精製は、次のように
実施できる:Sf21細胞を、溶解バッファ(50mMトリスpH8.2、10mM
MgCl2、1mM DTT、10mMグリセロホスフェート、0.1mMオルトバナジ
ウム酸ナトリウム、0.1mM NaF、1mM PMSF、1μg/mlロイペプチンお
よび1μg/mlアプロチニン)中に再懸濁し、そして10mlのDounceホモジナイ
ザー中で2分間均質化した。遠心分離の後、上澄をPoros HQ/M 1.4/100
陰イオン交換カラム(PE Biosystems, Hertford, UK)に入れた。CDK−2お
よびサイクリンEを、20カラム体積にわたって0−1MのNaCl勾配(プロ
テアーゼインヒビターなしの溶解バッファで実施)で開始して共溶出した。共溶
出は、抗CDK−2および抗サイクリンE抗体(Santa Cruz Biotechnology, Ca
lifornia, US)の両方を用いたウエスタンブロットによってチェックした。
【0112】 式(I)の化合物の薬理学的性質は構造変化によって変化するが、一般に上記
のアッセイで式(I)の化合物が有する活性は、IC50濃度または250μM〜
1nMの範囲の用量で示すことができる。 上記のin vitroアッセイで試験するとき、実施例1のCDK4阻害活性は、そ
れぞれIC50=0.11μMとして測定され、そして実施例2ではIC50=0.0
7μMであった。
【0113】 本発明の化合物のin-vivo活性は、標準技術、例えば細胞増殖の阻害を測定す
るおよび細胞毒性を評価することによって評価することができる。 細胞増殖阻害は、スルホローダミンB(SRB)(タンパク質を染色する蛍光
染料)を用いて細胞を染色することによって測定することができ、これによって
穴中のタンパク質(すなわち細胞)の量の推定値が得られる(Boyd, M. P. (198
9) Status of the NCI preclinical antitumour drug discovery screen. Prim.
Prac Oncol 10: 1-12を参照)。したがって、以下の詳細は、細胞増殖阻害を測
定することについて記載されている。
【0114】 細胞を96穴プレート中容積100μlの適当な培地中に置いた。培地は、M
CF−7、SK−UT−1BおよびSK−UT−1のためのDulbecco's Modifie
d Eagle培地であった。細胞を一夜で付着させ、それから1%DMSO(v/v)
の最大濃度において、種々の濃度でインヒビター化合物を加えた。対照プレート
は、投薬前の細胞の値を得るために検定した。細胞を37℃(5%CO2)で3
日インキュベートした。
【0115】 3日目の最後に、TCAを最終濃度16%(v/v)でプレートに加えた。次
いで、プレートを4℃で1時間インキューベートし、上澄を除去し、そしてプレ
ートを水道水で洗浄した。乾燥後、100μlのSRB染料(1%酢酸中0.4
%SRB)を、37℃で30分間加えた。過剰のSRBを除去し、そしてプレー
トを1%酢酸で洗浄した。タンパク質に結合したSRBを、10mMのトリスpH
7.5中に溶解し、そして室温で30分間振盪した。光学濃度を540nmで読取
り、そして増殖の50%阻害が起こったインヒビター濃度を、吸光度対インヒビ
ター濃度の半対数プロットから決定した。細胞を実験の開始時に置いた時に得ら
れた光学濃度よりも下に減った化合物の濃度から、毒性についての値を得た。 SRBアッセイで試験したときの本発明の化合物の典型的なIC50値は、1mM
〜1nMの範囲であった。
【0116】 本発明のさらに別の態様では、医薬上許容しうる希釈剤もしくは担体と共に先
に定義されたような式(I)のピリミジン誘導体、またはその医薬上許容しうる
塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルからなる医薬組成物が提供される。 組成物は、経口投与のための、例えば錠剤またはカプセルとして、非経口注射
(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含む)のための滅菌溶液、懸濁液
または乳濁液として、局所投与のための軟膏またはクリームとして、または直腸
投与のための坐剤として適した形態でありえる。 一般に、上記の組成物は、慣用の賦形剤を用いて慣用の方法で製造できる。
【0117】 ピリミジンは、通常、動物の体面積(平方メートル)あたり5〜5000mgの
範囲の単位用量、すなわち約0.1〜100mg/kgで温血動物に投与され、そし
てこれにより通常、治療上有効な用量が提供される。単位投与量形態、例えば錠
剤またはカプセルには、通常、例えば活性成分1〜250mgが含まれる。好まし
くは、1〜50mg/kgの範囲の一日量を使用する。しかし、一日量は、治療する
宿主、特定の投与経路、および治療する疾患の程度に応じて必然的に変化する。
したがって、最適用量は、任意の特定の患者を治療している担当医が決めること
ができる。
【0118】 本発明のさらに別の態様では、治療法によってヒトまたは動物の身体を治療す
る方法で使用するための、先に定義されたような式(I)のピリミジン誘導体、
またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルが提供
される。
【0119】 本発明者らは、本発明において、定義されるピリミジン誘導体またはその医薬
上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルが、有効な細胞周期イ
ンヒビター(抗細胞増殖剤)であり、その性質(理論により拘束されるものでは
ない)は、それらのCDK阻害性(G1〜S期)から生じると考えられることを
見出した。
【0120】 従って、本発明の化合物は、CDK酵素が単独でまたは部分的に介在する疾患
または疾患状態の治療に有効であると予想され、すなわち本化合物は、このよう
な治療が必要な温血動物において、CDK阻害作用を得るために使用できる。し
たがって、本発明の化合物は、CDK酵素が単独または部分的に介在する疾患ま
たは疾患状態を治療するための方法を提供し、すなわち本化合物は、CDKの阻
害が単独でまたは部分的に介在する抗−増殖効果を得るために使用できる。
【0121】 本発明のこのようなピリミジン誘導体は、多くの一般的なヒトの癌、例えば白
血病、ならびに乳房、肺、大腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、膵臓および卵巣の癌
において、CDKが関与する広範囲にわたる抗癌性を有すると予想される。した
がって、本発明のピリミジン誘導体はこれらの癌に対して抗癌活性を有すること
が予想される。さらに、本発明のピリミジン誘導体は、白血病、リンパ性悪性腫
瘍および固形腫瘍、例えば組織、例えば肝臓、腎臓、前立腺および膵臓の癌腫お
よび肉腫の範囲に対して活性を有することが予想される。特に、本発明のこのよ
うな化合物は、例えば大腸、乳房、前立腺、肺および皮ふの原発性および再発性
の固形腫瘍の増殖を都合よく遅らせることが予想される。より詳しくは、本発明
のこのような化合物またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可
能なエステルは、CDKと関連があるこれらの原発性および再発性の固形腫瘍の
増殖、特に増殖および広がりがCDKに著しく依存しているこれらの腫瘍(例え
ば大腸、乳房、前立腺、肺、外陰部および皮ふの特定の腫瘍を含む)を阻害する
と予想される。
【0122】 さらに、本発明のピリミジン誘導体は、白血病、線維増殖性および分化疾患、
乾癬、リウマチ様関節炎、カポジ肉腫、血管腫、急性および慢性の腎症、アテロ
ーム、アテローム性動脈硬化症、動脈の再狭窄、自己免疫性疾患、急性および慢
性の炎症、骨疾患および網膜血管増殖を伴う眼疾患を含む広範囲にわたる他の疾
病状態における他の細胞−増殖/移動疾患に対して活性を有することが予想され
る。
【0123】 本発明のこの態様によれば、医薬として使用するために先に定義されたような
式(I)のピリミジン誘導体、またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で
加水分解可能なエステル、および温血動物、例えばヒトにおける抗癌、細胞周期
阻害性(抗細胞増殖)効果を得る際に使用するための医薬の製造における、先に
定義されたような式(I)のピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩も
しくは生体内加水分解可能なエステルの使用が提供される。特に、細胞周期阻害
作用は、CDK2、CDK4および/またはCDK6、特にCDK4およびCD
K6の阻害によって、G1−S期で得られる。
【0124】 本発明のこの態様のさらなる特徴によれば、このような治療が必要な温血動物
、例えばヒトにおける抗癌、細胞周期阻害性(抗細胞増殖)効果を得るための方
法が提供され、これは、すぐ前に定義されたような有効量のピリミジン誘導体を
前記動物投与することからなる。特に、阻害作用はCDK2、CDK4および/
またはCDK6、特にCDK4およびCDK6の阻害によって、G1−S期で得
られる。
【0125】 上述の通り、特定の細胞−増殖疾患の治療または予防措置のために必要な用量
の程度は、治療される宿主、投与経路および治療する疾患の程度に応じて必然的
に変化する。例えば、1〜100mg/kg、好ましくは1〜50mg/kgの範囲の単
位用量が考えられる。
【0126】 先に定義したCDK阻害活性は、単独の治療として適用できるし、または本発
明の化合物に加えて、一つまたはそれ以上の他の物質および/または治療を含む
ことができる。このような共同治療は、治療の個々の成分を同時に、連続してま
たは別々に投与するやり方で達成できる。腫瘍医学の分野では、癌をもつ各々の
患者を治療するために異なる形態の治療の組合せて使用することは普通に実施さ
れる。腫瘍医学においては、先に定義された細胞周期阻害治療に加えてこのよう
な共同治療の他の要素は、手術、放射線療法または化学療法でありえる。このよ
うな化学療法は、治療薬の3つの主要な部類:
【0127】 (i) 先に定義されたものと同じかまたは異なる機構によって機能する他の細胞
周期阻害剤、 (ii) 細胞増殖抑止剤、例えばアンチオエストロゲン(例えばタモキシフェン、
トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン)、プロ
ゲストーゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼインヒビター
(例えばアナスタロゾール、レトラゾール、ボラゾール、エクセメスタン)、抗
プロゲストーゲン(抗アンドロゲン)(例えばフルタミド、ニルタミド、ビカル
タミド、シプロテロンアセタート)、LHRH作用薬および拮抗薬(例えばゴセ
レリンアセテート、ルプロリド)、テストステロン5α−ジヒドロレダクターゼ
のインヒビター(例えばフィナステリド)、抗浸潤剤(例えばマリマスタットの
ようなメタロプロテイナーゼインヒビターおよびウロキナーゼプラスミノーゲン
アクティベータ受容体機能のインヒビター)および増殖因子機能のインヒビター
、(このような増殖因子には、例えば血小板誘導増殖因子および肝細胞増殖因子
が含まれ、このようなインヒビターには、増殖因子抗体、増殖因子レセプター抗
体、チロシンキナーゼインヒビターおよびセリン/トレオニンキナーゼインヒビ
ターが含まれる)、 および
【0128】 (iii) 抗増殖性/抗新生物性の薬剤および、腫瘍医学において用いられるような
それらの組合せ、例えば代謝拮抗物質(例えばメトトレキセートのような抗葉酸
剤、5−フルオロウラシルのようなフルオロピリミジン、プリンおよびアデノシ
ン類似物、シトシンアラビノシド)、抗腫瘍抗生物質(例えばドキソルビシンの
ようなアントラサイクリン、ダウノマイシン、エピルビシンおよびイダルビシン
、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、ミトラマイシン)、白金誘導体(例え
ばシスプラチン、カルボプラチン)、アルキル化剤(例えばナイトロジェンマス
タード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、シクロホスファミド、
イホスファミド、ニトロソ尿素、チオテパ)、抗有糸分裂剤(例えばビンクリス
チンのようなビンカアルカロイドおよびタキソールのようなタキソイド、タキソ
テール)、トポイソメラーゼインヒビター(例えばエトポシドのようなエピポド
フィロトキシンおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカン):をカバーする
ことができる。本発明のこの態様によれば、先に定義された式(I)のピリミジ
ン誘導体および癌の共同治療のために先に定義されたような追加の抗腫瘍物質か
らなる医薬生成物が提供される。また、例えば上記のような共同治療を使用する
時には、制吐薬も有効に投与できる。
【0129】 また、治療薬における式(I)の化合物およびその医薬上許容しうる塩の使用
に加えて、新たな治療剤の調査の一部として、実験動物、例えばネコ、イヌ、ウ
サギ、サル、ラットおよびマウスの細胞周期活性のインヒビターの効果を評価す
るためのin vitroおよびin vivo試験系の開発および標準化における薬理学的手
段として有効である。
【0130】 また、上記の他の、医薬組成物、製法、方法、使用および医薬製造の特徴にお
いても、本明細書中で記載されている本発明の化合物の別のおよび好ましい実施
態様が適用される。
【0131】
【実施例】
ここで、本発明を以下の非限定的な実施例で説明するが、ここでは熟練した化
学者に知られている標準技術およびこれらの実施例に記載されているものに類似
した技術を、必要に応じて使用することができ、そしてここでは、特記しない限
り: (i) 蒸発は、真空下で回転蒸発によって実施し、そして乾燥剤のような残留固
形物を濾過によって除去した後、処理操作を施した。 (ii) 操作は、記載されていなければ、または当業者が別な方法でアルゴンのよ
うな不活性ガスの雰囲気下で操作するのでなければ、周囲温度、典型的に18〜
25℃の範囲および空気中で実施した。
【0132】 (iii) カラムクロマトグラフィ(フラッシュ法による)および中圧液体クロマト
グラフィ(MPLC)は、例えばAnachem Sympur MPLCを使用して、Merck Kiese
lgelシリカ(Art. 9385)またはMerck Lichroprep RP-18 (Art. 9303)逆相シリ
カ(E. Merck, Darmstadt, Germanyから得られる)上で実施した。Mega Bond El
utカラムが引用されている場合、これは粒径40ミクロンのシリカ10gまたは
20gを含むカラムのことである。シリカは60mlの使い捨てシリンジ中に含ま
れており、商品名“Mega Bond Elut SI”の下にVarian, Harbor City, Californ
ia, USAから得られる多孔質ディスクにより支持されている。“Mega Bond Elut”
は、商標である。
【0133】 (iv) 収率は、例としてのみ示したのであって、必ずしも得られる最大ではない
。 (v) 式(I)の最終生成物の構造は、一般に核(一般にプロトン)磁気共鳴(
NMR)および質量スペクトルの技術によって確認した。プロトン磁気共鳴化学
シフト値は、重水素DMSO中(特記しない限り)、373Kと記していなけれ
ば周囲温度で、δスケール(テトラメチルシランから下の領域のppm)上、30
0MHzの磁場強度で操作するVarian Gemini 2000分光計または400MHzの磁場強
度で操作するBrulcer DPX400分光計を使用して測定し、そしてピーク多重度は、
以下に示す:s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、m
(マルチプレット)、br(ブロード)。質量分析法(MS)は、VGプラット
フォーム上のエレクトロスプレーによって実施した。
【0134】 (vi) 中間体は、一般に完全に特徴付けはせず、そして純度は、薄層クロマトグ
ラフィ(TLC)、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、赤外(IR)、M
SまたはNMR分析によって評価した。 (vii) この実施例の項目において、ある種の記号、例えばR1およびR2は、表中
の特定の例を記載するために用い、そしてこのような記号の使用は、それらを引
用している例の関係において読み取らなければならないことは理解すべきである
。 (viii) ある種の幾何学の異性体(例えば、実施例38及び42に示された)は
、E−およびZ−異性体として存在できる。1個の異性体が示されているかまた
は特定の異性体が示されていない場合、これは両方の異性体の混合物のことであ
ると理解される。
【0135】 (ix) 以下の略語は、先にまたは以下で使用できる。 DMF N,N−ジメチルホルムアミド、 CDCl3 重水素クロロホルム、 MeOH−δ4 重水素メタノール、 EA 元素分析 NMP 1−メチル−2−ピロリジノン、 DEAD ジメチルアゾジカルボキシレート、 DTAD ジtert−ブチルアゾジカルボキシレート、 EtOH エタノール DIPEA ジイソプロピルアミン、 DCM ジクロロメタン TFA トリフルオロ酢酸 EtOAc 酢酸エチル、および DMSO ジメチルスルホキシド
【0136】 実施例1 4−{4−[3−(N,N-ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]アニ
リノ}−6−(N-シアノメチル−2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリミジ
ン DMSO(2ml)中4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(N−シアノメチ
ル−2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例1、560mg)の溶
液に、炭酸カリウム(565mg)およびエピブロモヒドリン(280mg)を加え
、そして反応混合物を周囲温度で24時間撹拌した。ジメチルアミン(MeOH
中2M、2.72ml)を加え、そして反応物をさらに5時間撹拌した。混合物を
、水(50ml)中へ注ぎ、EtOAcで抽出した。有機抽出物を乾燥し(MgS
4)、そして蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィによって、DCM
:MeOH:濃アンモニア;87:12:1で溶出して精製し、固形物として表
題化合物(503mg、72%)を得た。NMR: 2.16 (6H, s), 2.20-2.38 (5H, m)
, 3.70-3.92 (3H, m), 4.56-4.70 (1H, brd), 4.73 (1H, d), 4.97-5.14 (1H, b
rd), 5.29 (1H, s), 6.80 (2H, d), 7.33-7.41 (4H, m), 7.70 (1H, s), 8.31 ( 1 H, s), 8.94 (1H, s); m/z 511 (MH+)。
【0137】 実施例2 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]ア
ニリノ}−6−(N−シアノメチル−2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリミ
ジン DMSO(6ml)中の4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(2−クロロ−
5−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例6、1.03g)の溶液に、炭酸カリ
ウム(870mg)およびエピブロモヒドリン(474mg)を加え、そして反応物
を18時間撹拌した。炭酸カリウム(1.3g)およびブロモアセトニトリル(
754mg)を加え、そして混合物をさらに4時間撹拌した。ジメチルアミン(M
eOH中2M溶液、6ml)を加え、そして反応物をさらに4時間撹拌した。混合
物を濃縮し、そして残留物をEtOAcと飽和塩化ナトリウム水溶液との間で分
配した。有機抽出物を分離し、乾燥し(MgSO4)、そして蒸発させた。残留
物をカラムクロマトグラフィによってDCM:MeOH:濃アンモニア;90:
9:1で溶出して精製し、油状物として表題化合物(230mg、16%)を得た
。NMR: 2.04 (6H, s), 2.08-2.15 (5H, m), 3.61-3.80 (3H, m), 4.00 (1H, d),
5.20 (1H, s), 6.69 (2H, d), 7.15-7.28 (3H, m), 7.46 (1H, d), 8.19 (1H,
s), 8.84 (1H, s); m/z 467 (MH+)。
【0138】 実施例1および2のための出発物質の製造 上の実施例のための出発物質は、商業的に入手可能であるかまたは知られてい
る物質から標準方法によって容易に製造される。例えば、以下の反応は具体例で
あるが、上記の反応において、使用するいくつかの出発物質の製造を限定するも
のではない。
【0139】 方法A 参考例1 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(N−シアノメチル−2−ブロモ−4−
メチルアニリノ)ピリミジン テトラヒドロフラン(1ml)中の4−(4−tertブチルジメチルシリルオキシ
アニリノ)−6−(N−シアノメチル−2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリ
ミジン(参考例2、890mg、)の溶液に、N,N,N,N−テトラブチルアンモ
ニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中1Mの溶液、2ml)を加えた。反応混
合物を、周囲温度で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をEtO
Acと水との間で分配させた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、そして
蒸発させ、そしてカラムクロマトグラフィによって、DCM:MeOH:濃アン
モニア;95:4:1で溶出して精製し、固形物として表題化合物(73%、5
10mg)を得た。M/z 410 (MH+)。
【0140】 方法B 参考例2 4−(4−tert−ブチルジメチルシリルオキシアニリノ)−6−(N−シアノメ
チル−2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリミジン 窒素雰囲気下のテトラヒドロフラン(1ml)中の4−(4−tert−ブチルジメ
チルシリルオキシアニリノ)−6−(2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリミ
ジン(参考例3、396mg)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液
、58mg)を少しずつ加えた。溶液を30分間撹拌した。ブロモアセトニトリル
(131mg)を加え、そして反応物をさらに1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、
そして残留物をカラムクロマトグラフィによってDCM:MeOH:濃アンモニ
ア;97.8:2:0.2で溶出して精製し、固形物として表題化合物(158mg
、37%)を得た。M/z 524 (MH+)。
【0141】 方法C 参考例3 4−(4−tertブチルジメチルシリルオキシアニリノ)−6−(2−ブロモ−4
−メチルアニリノ)ピリミジン クロロホルム(120ml)中の4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(2−
ブロモ−4−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例4、4g)の溶液に、イミダ
ゾール(2.2g)およびtert−ブチルクロロジメチルシラン(2.4g)を加え
、そして反応混合物を12時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(5
0ml)を加え、そして混合物をさらに30分間撹拌した。有機抽出物を乾燥し(
MgSO4)、蒸発乾燥させた。残留物をカラムクロマトグラフィによってDC
M:MeOH:濃アンモニア;98.8:1:0.2で溶出して精製し、白色の固
形物として表題化合物(4.3g、83%)を得た。M/z 485 (MH+)。
【0142】 方法D 参考例4 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(2−ブロモ−4−メチルアニリノ)ピ
リミジン 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−クロロピリミジン(参考例5、5g)
の溶液に、2−ブロモ−4−メチルアニリン(7.5ml)を加え、そして反応混
合物を195℃で24時間加熱した。残留物をシリカ上へ吸収させて、カラムク
ロマトグラフィによってDCM:MeOH(19:1)で溶出して精製し、表題
化合物(336mg、4%)を得た。NMR: 2.28 (3H, s), 5.72 (1H, s), 6.68 (2
H, d), 7.17 (3H, m), 7.39 (1H, d), 7.48 (1H, s), 8.05 (1H, s), 8.38 (1H,
s), 8.65 (1H, s), 9.08 (1H, s); m/z 371 (MH+)。
【0143】 方法E 参考例5 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−クロロピリミジン 4,6−ジクロロピリミジン(24.8g)、エタノール(250ml)およびト
リエチルアミン(51ml)の溶液に、4−アミノフェノール(18.2g)を加
え、そして溶液を還流下で6時間加熱した。冷ました後に、沈澱物を集め、DC
M(100ml)で洗浄し、アセトニトリル中で再結晶させ、結晶として表題化合
物(25.6g、69%)を得た。NMR: 6.59 (1H, s), 6.73 (2H,d), 7.28 (2H,
d), 8.33 (1H, s), 9.28 (1H, s), 9.52 (1H, s); m/z 222 (MH+)。
【0144】 方法F 参考例6 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(2−クロロ−5−チルアニリノ)ピリ
ミジン 表題化合物は、参考例4と類似の方法で、触媒作用の濃塩酸の存在下でブタン
−1−オル中で2−クロロ−5−メチルアニリンとの反応によって、4−(4−
ヒドロキシアニリノ)−6−クロロピリミジン(参考例5)から製造した。混合
物を還流下で18時間加熱し、濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィ
によってDCM:MeOH:濃アンモニア(94:5:1)で溶出して精製した
。収率84%。NMR: 2.26 (3H, s), 5.85 (1H, s), 6.68 (2H, d), 6.93 (1H, d
), 7.19 (2H, d), 7.32 (1H, d), 7.46 (1H, s), 8.09 (1H, s), 8.44 (1H, s),
8.69 (1H, s), 9.11 (1H, s); m/z 327 (MH+)。
【0145】 実施例3 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]ア
ニリノ}−6−[N−(2−シアノエチル)−2,5−ジクロロアニリノ]ピリ
ミジン DMF(2ml)中の4−{4−[2,3−エポキシプロポキシ]アニリノ}−
6−[N−(2−シアノエチル)−2,5−ジクロロアニリノ]ピリミジン(参
考例7、396mg)の溶液に、ジメチルアミン(MeOH中2M、3.5ml)を
加え、そして反応物を6時間撹拌した。混合物を水中へ注ぎ、EtOAcで抽出
した。有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、そして蒸発させた。残留物をカラム
クロマトグラフィによってDCM:MeOH:濃アンモニア;91:8:1で溶
出して精製し、無色の油状物として生成物(366mg、84%)を得た。NMR: 2
.15 (6H, s), 2.20-2.42 (2H, m), 2.84 (2H, m), 3.72-4.22 (5H, m), 4.77 (1
H, d), 5.27 (1H, s), 6.81 (2H, d), 7.37 (2H, d), 7.56 (1H, dd), 7.76 (2H
, m), 8.22 (1H, s), 8.88 (1H, s); m/z 501 (MH+)。
【0146】 実施例4〜7 以下の化合物は、実施例3に記載されているものと類似の方法によって、式G
(方法Gおよび対応する参考例7および8の方法によって製造する−下記参照)
耳見耳の適当なN−アルキル化されたエポキシド出発物質を使用して製造した。
【化43】
【0147】
【表1】
【0148】 実施例8 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]ア
ニリノ}−6−[N−(4−メトキシベンジル)−2,5−ジクロロアニリノ]
ピリミジン DMF(3ml)中の4−{4−[2,3−エポキシプロポキシ]アニリノ}−
6−(2,5−ジクロロアニリノ)ピリミジン(参考例9、316mg)の溶液に
、カリウムtert−ブトキシド(テトラヒドロフラン中の1M溶液、0.86ml)
を−35℃で加え、そして溶液を30分間撹拌した。次いで、4−メトキシベン
ジルブロミド(0.32ml)を加え、そして溶液を2.5時間かけて周囲温度に加
温させた。周囲温度で1時間撹拌した後、ジメチルアミン(MeOH中2M、2
ml)を加え、そして反応物をさらに18時間撹拌した。次いで、溶液を水中へ注
ぎ、EtOAcで抽出した。有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、そして蒸発さ
せた。残留物をカラムクロマトグラフィによってDCM:MeOH:濃アンモニ
ア;91:8:1で溶出して精製し、無色の油状物として表題化合物(220mg
、49%)を得た。NMR: 2.19 (6H, s), 2.21-2.40 (2H, m), 3.68-3.92 (6H, m
), 4.76 (1H, m), 4.95 (2H, brs), 5.38 (1H, s), 6.81 (4H, m), 7.19 (2H, m
), 7.35 (3H, m), 7.42 (1H, dd), 7.61 (1H, d), 8.21 (1H, s), 8.83 (1H, s)
; m/z 568 (MH+)。
【0149】 実施例9〜11 式Aの以下の化合物は、実施例8の方法によって、式H(方法Hおよび対応す
る参考例9の方法によって製造する−下記参照)の適当なN−アルキル化されて
いないエポキシドおよび適当なブロモ−置換されたアルキル化剤(実施例9とは
別であり、1−(3−ブロモプロピル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−ア
ザ−2,5−ジシラシロペンタン(97%)をアルキル化剤として使用し、それ
を反応条件下で加水分解してR2=−CH2CH2CH2NH2の生成物を得る)を
用いて製造した。
【0150】
【表2】
【0151】 実施例12 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシルア
ニリノ]−6−(N−シアノメチル−2,4−ジフルオロアニリノ)ピリミジン 表題化合物は、実施例1の方法によって、出発物質として4−(4−ヒドロキ
シアニリノ)−6−(N−シアノメチル−2,4−ジフルオロアニリノ)ピリミ
ジン(参考例1〜4と類似の方法によって、適当なアニリンを用いて製造した)
を用いて製造した。収量:131mg:46%。NMR: 2.18 (6H, s), 2.20-2.40 (
2H, m), 3.73-3.92 (3H, m), 4.74 (1H, d), 5.49 (1H, s), 6.83 (1H, d), 7.2
8 (1H, m), 7.37 (2H, d), 7.49-7.64 (2H, m), 8.32 (1H,s), 8.98 (1H, m); m
/z 455 (MH+)。
【0152】 実施例3〜12のための出発物質の製造
【化44】
【0153】 方法G 上記実施例のための出発物質は、容易に製造され、そして標準方法により単離
される。以下の反応(参考例7および8)は、上記の反応において使用する式G
のN−アルキル化されたエポキシド出発物質の製造の具体例である。
【0154】 参考例7 4−{4−[2,3−エポキシプロポキシ]アニリノ}−6−[N−(2−シア
ノエチル)−2,5−ジクロロアニリノ]ピリミジン DMSO(3.75ml)中4−{4−[2,3−エポキシプロポキシ]アニリノ}
−6−(2,5−ジクロロアニリノ)ピリミジン(参考例9、1.4g)の溶液に
、K2CO3(1.1g)および3−ブロモプロピオニトリル(0.66ml)を加え
、そして反応物を20時間撹拌した。混合物を水中へ注ぎ、EtOAcで抽出し
た。有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、そして蒸発させた。残留物をカラムク
ロマトグラフィによってDCM:MeOH;99:1で溶出して精製し、無色の
油状物として生成物(436mg、26%)を得た。NMR: 2.66 (1H, t), 2.78-2.
92 (3H, m), 3.76 (1H, dd), 3.82-4.36 (3H, m), 5.28 (1H, s), 6.82 (2H, d)
, 7.38 (2H, d), 7.57 (1H, dd), 7.72 (1H,m), 8.25 (1H, s), 8.89 (1H, s);
m/z 456 (MH+)。
【0155】 参考例8 4−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリノ]−6−[N−(2−フル
オロエチル)−2,4−ジフルオロアニリノ]ピリミジン DMF(11ml)中の4−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリノ]
−6−(2,4−ジフルオロアニリノ)ピリミジン(参考例9と類似の方法によ
って適当なアニリンを使用して製造した)(1.4g)の溶液に、ナトリウムter
t−ブトキシド(580mg)を0℃で加え、そして混合物を10分間撹拌した。
この溶液(2.2ml)の一部に、1−ブロモ−2−フルオロエタン(0.11ml)
を加え、そして反応物を1時間撹拌した。次いで、溶液を水中へ注ぎ、EtOA
cで抽出した。有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、そして蒸発させた。残留物
をカラムクロマトグラフィによってDCM:MeOH;125:2で溶出して精
製し、無色の油状物として生成物(237mg、75%)を得た。NMR: 2.65 (2H,
m), 2.81 (2H, m), 3.79 (1H, dd), 4.01-4.18 (2H, m), 4.51 (2H, t), 4.67
(2H, t), 5.40 (1H, s), 6.82 (2H, d), 7.21 (1H, m), 7.30-7.59 (4H, m), 8.
20 (1H. s), 8.84 (1H, s)。
【0156】 方法H 式HのN−アルキル化されていないエポキシドは、4,6−ジクロロピリミジ
ンを、 a) 4−ヒドロキシアニリン(参考例5を参照)と反応させ、次いで b) 関連した(R1置換された)アニリン(参考例4を参照)と反応させ、次い
で c) エピブロモヒドリン(参考例9を参照)とエポキシドの形成する、ことによ
って得ることができる。 別法として、工程a) とb)は逆にすることができる。
【0157】 上記の実施例のための出発物質は、容易に製造され、そして標準方法により単
離される。以下の反応(参考例9)は、上記の反応において使用する式H
【化45】 のN−アルキル化されていないエポキシド出発物質の製造を説明する。
【0158】 参考例9 4−{4−[2,3−エポキシプロポキシ]アニリノ}−6−(2,5−ジクロロ
アニリノ)ピリミジン DMSO中の4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−(2,5−ジクロロアニ
リノ)ピリミジン(参考例6と同様にして適当なアニリンを用いて製造した;2
.83g)および 粉末状のK2CO3(2.25g)の溶液に、エピブロモヒドリ
ン(0.98ml)を加え、そして反応物を21時間撹拌した。溶液を水中へ注ぎ
、EtOAcで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)
、そしてシリカ上で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィによって、D
CM:MeOH;50:1で溶出して精製し、白色の固形物として表題化合物(
2.76g、84%)を得た。NMR: 2.69 (1H, dd), 2.83 (1H, dd), 3.31 (1H,
m), 3.80 (1H, dd), 4.28 (1H, dd), 6.15 (1H, s), 6.92 (2H, d), 7.13 (1H,
dd), 7.38 (2H, d), 7.48 (1H, d), 8.00 (1H, m), 8.20 (1H, s), 8.71 (1H, s
), 8.99 (1H, s); m/z 403 (MH+)。
【0159】 実施例13〜14 式Aの以下の化合物は、実施例1に記載されたものと類似の方法によって、適
当な4−ヒドロキシ化合物(下の参考例10および11を参照)を使用して製造
した。
【0160】
【表3】
【0161】 実施例13および14のための出発物質の製造 実施例13および14のための式Iの出発物質は、参考例4または6の方法を
使用して適当なアニリンを用いて製造した。
【化46】
【0162】
【表4】
【0163】 実施例15 4−[4−(3−t−ブチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)アニリノ]−
6−[(N−4,4,4−トリフルオロブチル)−2−クロロ−5−メチルアニリ
ノ]ピリミジン 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−[(N−4,4,4−トリフルオロブチ
ル)−2−クロロ−5−メチルアニリノ]ピリミジン(参考例14、250mg、
0.57ミリモル)をDMSO(2ml)中に溶解し、そしてH2CO3(1.15ミ
リモル、160mg)を加えた。得られた懸濁液を30分間撹拌して青緑色溶液を
得た。エピブロモヒドリン(0.15ml、1.7ミリモル)を加え、溶液を一夜撹
拌した。この緑色溶液に、t−ブチルアミン(1.21ml、11.4ミリモル)を
加え、そして反応物を12時間撹拌した。DCM(20ml)およびシリカ(3g)
を加えた。混合物を高真空で蒸発乾燥させ、次いで10gのMega Bond Elutカラ
ムへ入れた。DCM(2×25ml)、MeOH中2%NH3(3×25ml)、M
eOH中4%NH3(3×25ml)、MeOH中6%NH3(3×25ml)、Me
OH中10%NH3(9×25ml)を用いて溶出し、そして生成物をピンク/茶
色の油状物(280mg、86%)として単離した。M/z 566.7 (MH+)。
【0164】 実施例16 4−[4−(3−イソプロピルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)アニリノ]
−6−(N−4,4,4−トリフルオロブチル−2−クロロ−5−メチルアニリノ)
ピリミジン t−ブチルアミンの代わりにイソプロピルアミン(11.5ミリモル、0.98
ml)を使用したことを除いては、実施例15の方法によって表題化合物を製造し
、ピンク/茶色の油状物(270mg、85%)を得た。M/z 552.7 (MH+)。
【0165】 参考例12 4−クロロ−6−(2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリミジン テトラメチレンスルホン(10ml)を4,6−ジクロロピリミジン(25.0g
、170ミリモル)に加え、そして125℃に加熱した。2−クロロ−5−メチ
ルアニリン(11.90g、84ミリモル、)を20分かけて少しずつ加えた。
反応混合物を125℃に加熱した。反応を室温に冷まし、そしてDCM(200
ml)を加えた。メタノール性アンモニアを用いて混合物をpH9〜10の塩基性
し、シリカ(15g)上で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィによっ
てEtOAc:イソヘキサン(10:90)で溶出して精製し、白色の固形物(
12.25g、29%)を得た。NMR (300 MHz): 2.3 (s, 3H), 6.7 (s, 1H), 7.
0 (d, 1H), 7.4 (d, 1H), 7.5 (s, 1H), 8.4 (s, 1H), 9.4 (s, 1H); m/z 254 (
MH+)。
【0166】 参考例13 4−クロロ−6−[N−4,4,4−トリフルオロブチル)−2−クロロ−5−メ
チルアニリノ]ピリミジン 4−クロロ−6−(2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例1
2、12.00g、47ミリモル)をNMP(3ml)中に溶解し、そして炭酸カ
リウム(13.11g、95ミリモル)および1,1,1−トリフルオロブタン(
11.77g、62ミリモル)を加えた。反応混合物を50℃で3時間加熱し、
室温に冷ました。DCM(10ml)を加え、そして混合物をシリカ(2g)上で
蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィによってEtOAc:イソヘキサ
ン(10:90)で溶出して精製し、無色の油状物(14.14g、82%)を
得た。NMR: 1.8 (m,2H), 2.3 (m, 5H), 3.8 (brs. 1H), 4.0 (brs, 1H), 7.2 (d
, 1H), 7.4 (s, 1H), 7.6 (d, 1H), 8.4 (brs,1H); m/z 364.2 (MH+)。
【0167】 参考例14 4−(4−ヒドロキシアニリノ)−6−[(N−4,4,4−トリフルオロブチル)
−2−クロロ−5−メチルアニリノ]ピリミジン 4−クロロ−6−[(N−4,4,4−トリフルオロブチル)−2−クロロ−5
−メチルアニリノ]ピリミジン(参考例13、7.00g、19ミリモル)をテ
トラメチレンスルホン(15ml)中に懸濁し、そしてp−アミノフェノール(2
.0g、18ミリモル)を加えた。反応混合物を160℃で90分間加熱し、そ
して室温に冷ました。DCM(50ml)およびシリカ(10g)を加え、そして
混合物を蒸発乾燥させた。MPLCによって、DCM、次いでMeOH中2%N
3で溶出して精製し、白色の固形物(6.51g、77%)として生成物を単離
した。NMR (300 MHz) 1.8 (m, 2H), 2.2-2.4 (m, 5H), 5.2 (s, 1H), 6.6 (d, 2
H), 7.2 (d, 2H), 7.3 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.5 (d, 1H), 8.2 (s,1H), 8.6
(s, 1H), 9.0 (s, 1H); m/z 437.3 (MH+)。
【0168】 実施例17 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]ア
ニリノ}−6−(N−シンナミル−4−ブロモアニリノ)ピリミジン 4−クロロ−6−[N−シンナミル−4−ブロモアニリノ]ピリミジン(参考
例16、0.38g、0.95ミリモル)をNMP(1ml)およびテトラメチレン
スルホン(1ml)の混合物に溶解した。4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ
−2−ヒドロキシプロポキシ]アニリンジ二塩酸塩(参考例21)(0.26g
、0.92ミリモル)を加え、そして混合物を160℃に1時間加熱した。周囲
温度に冷ました後、茶色の溶液をEtOAcと飽和重炭酸ナトリウム水溶液との
間で分配した。有機層を50%水性ブラインで1回、そして飽和ブラインで1回
洗浄した。次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。残
留物をカラムクロマトグラフィ[7MのNH3/MeOH(4%):DCM]に
よって精製した。生成物を含む画分を蒸発させ、そして残留ガム質をエーテルに
溶解した。この溶液をろ過し、蒸発させて泡状物(0.31g、57%)を得た
。NMR: 2.15 (s, 6H), 2.2-2.4 (m, 2H), 3.7-3.9 (m, 3H), 4.65 (d, 2H), 4.7
4 (d, 1H), 5.60 (s, 1H), 6.25-6.5 (m, 2H), 6.8 (d, 2H), 7.16-7.4 (m, 9H)
, 7.63 (d, 2H), 8.2 (s, 1H), 8.8 (s, 1H); m/z 574 [MH+]。
【0169】 実施例18〜22 以下の化合物は、実施例17に記載されているものと類似の方法によって適当
な出発物質を使用して製造した。実施例18〜20の出発物質は、参考例16と
同様にして製造し、実施例21および22の出発物質は、参考例17および18
に記載されている。
【化47】
【0170】
【表5】
【0171】 参考例15 4−クロロ−6−(4−ブロモアニリノ)ピリミジン 4,6−ジクロロピリミジン(3.0g、20ミリモル)を4−ブロモアニリン
(3.3g、19ミリモル)と混合し、そしてテトラメチレンスルホン中で12
5℃に2時間加熱した。冷ました後に、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶
液とEtOAcとの間で分配した。有機部分を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
、ろ過し、そして蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィ(EtOAc(
20%):イソヘキサン)によって精製して固形物(0.6g、11%)を得た
。M/z 284 (MH)+
【0172】 参考例16 4−クロロ−6−(N−シンナミル−4−ブロモアニリノ)ピリミジン 4−クロロ−6−(4−ブロモアニリノ)ピリミジン(参考例15)(0.3
g、1.0ミリモル)およびシンナミルブロミド(0.23g、1.2ミリモル)
を、NMP(2ml)中に溶解した。炭酸セシウム(0.5g、1.5ミリモル)を
加え、そして混合物を70℃に1時間加熱した。EtOAc中に抽出して水性処
理した後、生成物をカラムクロマトグラフィ(EtOAc(4%):イソヘキサ
ン)によって得た(0.4g、94%)。M/z 400 (MH)+
【0173】 参考例17 4−クロロ−6−[N−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2−クロロ−5−
メチルアニリノ]ピリミジン 4−クロロ−6−(2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例1
2)(0.28g、1.1ミリモル)および1,1,1−トリフルオロ−4−ブロモ
ブタン(0.32g、1.67ミリモル)をNMP(2ml)中に溶解した。無水炭
酸カリウム(0.31g、2.2ミリモル)を加え、そして混合物を50℃で3時
間加熱した。水性処理の後、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィによってE
tOAc−イソヘキサン混合物を使用して生成物を得た(0.3g、75%)。M
/z 364 (MH)+
【0174】 参考例18 4−クロロ−6−[N−(3−ブロモアリル)−2−クロロ−5−メチルアニリ
ノ]ピリミジン 4−クロロ−6−(2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリミジン(参考例1
2)(0.5g、1.97ミリモル)および1,3−ジブロモプロピレン[シス/
トランス混合物](0.6g、3.0ミリモル)を、NMP(2ml)中に溶解した
。無水炭酸カリウム(0.54g、4ミリモル)を加え、そして混合物を室温で
17時間撹拌した。水性処理の後、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィによ
ってEtOAc/イソヘキサン混合物(0.68g、93%)を使用して生成物
を得た。M/z 372 (MH)+
【0175】 参考例19 1−(4−ニトロフェノキシ)−2,3−エポキシプロパン 1−(4−ニトロフェノキシ)−2,3−エポキシプロパンをSynthetic Commu
nications (1994), 24, 833-838中でZhen-Zhong Lui等により記載されているも
のと類似の方法によって製造した。 4−ニトロフェノール(4.0g)、無水炭酸カリウム(8.0g)およびテト
ラブチルアンモニウムブロミド(0.4g)を、エピブロモヒドリン(10ml)
と混合した。反応混合物を100℃で1時間加熱した。周囲温度に冷ました後に
、反応混合物をEtOAcで希釈し、そしてろ過した。ろ液を蒸発乾燥させ、そ
して残留物をトルエンと共に2回共蒸留した。得られた油状物をカラムクロマト
グラフィによって、EtOR(1.0%):DCMで溶出して精製し、蒸発させ
て油状物として表題生成物を得、これを結晶化した(4.36g、77.7%)。
NMR (CDCl3, 300 MHz): 2.78 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.38 (m, 1H), 4.02 (d
d, 1 H), 4.38 (dd, 1H), 7.00 (d, 2H), 8.20 (d, 2H); m/z: (ES) 196(MH+)。
【0176】 参考例20 3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−(4−ニトロフェノキ
シ)プロパン 1−(4−ニトロフェノキシ)−2,3−エポキシプロパン(参考例19、4.
3g)をメタノール(30ml)およびDMF(10ml)中に溶解した。ジメチル
アミン(メタノール中の2M溶液、17ml)を加え、そして混合物を周囲温度で
一夜撹拌した。反応混合物を蒸発乾燥させ、そして残留物を飽和重炭酸ナトリウ
ム溶液およびEtOAc中に溶解した。EtOAc層を分離し、飽和ブラインで
2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させ、油状物と
して表題生成物を得、これを高真空下でゆっくりと結晶させた(4.79g、8
9.9%)。NMR (CDCl3, 300 MHz): 2.33 (s, 6H), 2.98 (m, 1H), 2.54 (m, 1H
), 4.00 (m, 3H), 7.00 (d, 2H), 8.20 (d, 2H); m/z: (ES+) 241 (MH+)。
【0177】 参考例21 4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ]アニリン 3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−3−(4−ニトロフェノ
キシ)プロパン(参考例20、3.75g)をEtOH(40ml)中に溶解した
。窒素雰囲気下で、10%のパラジウム/炭素(0.4g)を加えた。窒素雰囲
気を水素に置き換え、そして反応混合物を一夜撹拌した。珪藻土を通した濾過に
よって触媒を除去し、そしてろ液は蒸発乾燥させた。残留物を少量のイソプロパ
ノールを含むジエチルエーテル中に溶解し、そして塩酸溶液(エーテル中1M、
16ml)を加えた。エーテルを蒸発させ、そして固形残留物をイソプロパノール
中に懸濁した。この混合物を蒸気浴上で数分間加熱し、それから周囲温度に冷ま
した。得られた粉末を濾過によって集め、イソプロパノール、エーテルで洗浄し
、そして乾燥して表題生成物(3.04g、72.4%)を得た。NMR (300 MHz):
2.80 (s, 6H), 3.15 (m, 2H), 3.88 (m, 2H), 4.25 (m, 1H), 5.93 (br S, 1H)
, 6.88 (m, 4H); m/z: (ES+) 211 (MH+); EA: C11H18N2O2.1.6 HCl 理論 C; 49.
2, H; 7.4, N; 10.4, Cl; 21.7%: 実測: C; 49.2, H; 7.2, N; 10.1; Cl; 19.1
%。
【0178】 実施例23 以下は、ヒトの治療または予防に使用するための式(I)の化合物またはその医
薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル(以後、化合物X)
を含む代表的な医薬剤形を説明している: (a):錠剤I mg/錠剤 化合物X 100 ラクトースPh.Eur 182.75 クロスカルメロースナトリウム 12.0 トウモロコシ澱粉ペースト(5%w/vペースト) 2.25 ステアリン酸マグネシウム 3.0
【0179】 (b):錠剤II mg/錠剤 化合物X 50 ラクトースPh.Eur 223.75 クロスカルメロースナトリウム 6.0 トウモロコシ澱粉 15.0 ポリビニルピロリドン(5%w/vペースト) 2.25 ステアリン酸マグネシウム 3.0
【0180】 (C):錠剤III mg/錠剤 化合物X 1.0 ラクトースPh.Eur 93.25 クロスカルメロースナトリウム 4.0 トウモロコシ澱粉ペースト(5%w/vペースト) 0.75 ステアリン酸マグネシウム 1.0
【0181】 (d):カプセル mg/カプセル 化合物X 10 ラクトースPh.Eur 488.5 ステアリン酸マグネシウム 1.5
【0182】 (e):注射剤I (50mg/ml) 化合物X 5.0%w/v 1Mの水酸化ナトリウム溶液 15.0v/v 0.1Mの塩酸 (pH7.6に調節するため) ポリエチレングリコール400 4.5%w/v 注射剤のための水 100%まで:
【0183】 (f):注射剤II 10mg/ml 化合物X 1.0%w/v リン酸ナトリウムBP 3.6%w/v 0.1Mの水酸化ナトリウム溶液 15.0%v/v 注射剤のための水 100%まで
【0184】 (g):注射剤II (1mg/ml、pH6に緩衝化された) 化合物X 0.1%w/v リン酸ナトリウムBP 2.26%w/v クエン酸 0.38%w/v ポリエチレングリコール400 3.5%w/v 注射剤のための水 100%まで
【0185】 注: 上記の処方物は、医薬分野でよく知られている慣用の方法によって得ることが
できる。錠剤(a)〜(c)は、慣用の手段で腸溶コーティングして、例えば酢酸フ
タル酸セルロースのコーティングを施すことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ジャネット・エリザベス・ピーズ イギリス国チェシア州エス・ケイ10・4テ ィー・ジー.マックルズフィールド.オー ルダリーパーク Fターム(参考) 4C086 AA01 AA03 BC42 MA04 NA14 ZB26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 {式中、R1は、(1−6C)アルキル[場合により、ハロ、アミノ、(1−4
    C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ、シア
    ノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、カルバモイ
    ル、−NHCO(1−4C)アルキル、トリフルオロメチル、フェニルチオ、フ
    ェノキシ、ピリジル、モルホリノから独立して選ばれる1または2個の置換基に
    より置換されている]、ベンジル、2−フェニルエチル、(3−5C)アルケニ
    ル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメ
    チル置換基もしくは1個のフェニル置換基により置換されている]、N−フタル
    イミド−(1−4C)アルキル、(3−5C)アルキニル[場合により、1個の
    フェニル置換基により置換されている]および(3−6C)シクロアルキル−(
    1−6C)アルキルから選ばれ、 その際、R1中のいずれかのフェニルまたはベンジル基は、場合によりハロゲ
    ノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−[(1−
    3C)アルキル]アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1−3C)アルキル
    [場合により、ハロゲノ、シアノ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−
    [(1−3C)アルキル]アミノ、ヒドロキシおよびトリフルオロメチルから独
    立して選ばれる1または2個の置換基により置換されている]、(3−5C)ア
    ルケニル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフル
    オロメチル置換基によって置換されている]、(3−5C)アルキニル、(1−
    3C)アルコキシ、−SH、−S−(1−3C)アルキル、カルボキシ、(1−
    3C)アルコキシカルボニルから選ばれる3個までの置換基により置換されてお
    り、 Q1およびQ2は、独立してフェニル、ナフチル、インダニルおよび1,2,3,
    4−テトラヒドロナフチルから選ばれ、 そしてQ1およびQ2の一方または両方は、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
    の1個の置換基を有しており、そしてQ2は、場合により任意の可能な炭素原子
    上で式(Ia) 【化2】 [但し、Q1中に存在する時は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接して
    いない] [式中、XはCH2、O、S、NHまたはNRx[ここで、Rxは(1−4C)
    アルキルであり、場合によりハロ、アミノ、シアノ、(1−4C)アルコキシま
    たはヒドロキシから選ばれる1個の置換基により置換されている]であり、 Yは、Hであるか、またはZについて定義した通りであり、 Zは、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキル
    チオ、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−
    (3−8C)シクロアルキル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、
    ピペラジン−1−イル[場合により、4−位において、(1−4C)アルキルま
    たは(1−4C)アルカノイルにより置換されている]、モルホリノまたはチオ
    モルホリノであり、 nは、1、2または3であり、mは、1、2または3である]のさらなる置換
    基を有することができ、 そしてQ1およびQ2は、それぞれ場合によりそして独立して任意の可能な炭素
    原子上で、ハロゲノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−
    4C)アルケニル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個の
    トリフルオロメチル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル
    、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C
    )アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アル
    キル、アミノ(1−3C)アルキル、(1−4C)アルキルアミノ−(1−3C
    )アルキル、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ−(1−3C)アルキル、シ
    アノ−(1−4C)アルキル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C)
    −アルキル、(1−4C)アルコキシ−(1−3C)アルキル、カルボキシ−(
    1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)アルキ
    ル、カルバモイル−(1−4C)アルキル、N−(1−4C)アルキルカルバモ
    イル−(1−4C)アルキル、N,N−ジ[(1−4C)アルキル]−カルバモ
    イル−(1−4C)アルキル、ピロリジン−1−イル−(1−3C)アルキル、
    ピペリジン−1−イル−(1−3C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1−
    3C)アルキル、モルホリノ−(1−3C)アルキル、チオモルホリノ−(1−
    3C)アルキル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、(1−
    4C)アルコキシ、シアノ−(1−4C)アルコキシ、カルバモイル−(1−4
    C)アルコキシ、N−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アルコ
    キシ、N,N−ジ−[(1−4C)−アルキル]−カルバモイル−(1−4C)
    アルコキシ、2−アミノエトキシ、2−(1−4C)アルキルアミノエトキシ、
    2−ジ−[(1−4C)アルキル]アミノエトキシ、(1−4C)アルコキシカ
    ルボニル−(1−4C)アルコキシ、ハロゲノ−(1−4C)アルコキシ、2−
    ヒドロキシエトキシ、(2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコキ
    シ、2−(1−4C)アルコキシエトキシ、カルボキシ−(1−4C)アルコキ
    シ、(3−5C)アルケニルオキシ、(3−5C)アルキニルオキシ、(1−4
    C)アルキルチオ、(1−4C)アルキルスルフィニル、(1−4C)アルキル
    スルホニル、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルチオ、ヒドロキシ−(2−4C
    )アルキルスルフィニル、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルスルホニル、ウレ
    イド(H2N−CO−NH−)、(1−4C)アルキルNH−CO−NH−、ジ
    −[(1−4C)アルキル]N−CO−NH−、(1−4C)アルキルNH−C
    O−N[(1−4C)アルキル]−、ジ−[(1−4C)アルキル]N−CO−
    N[(1−4C)アルキル]−、カルバモイル、N−[(1−4C)アルキル]
    カルバモイル、N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]カルバモイル、アミノ、
    (1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4
    C)アルカノイルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することが
    でき、 そしてまた、独立して、または上記の置換基に加えて、Q1および/またはQ2 は、場合により任意の可能な炭素原子上で、(3−8C)シクロアルキル、フェ
    ニル−(1−4C)アルキル、フェニル−(1−4C)アルコキシ、フェニルチ
    オ、フェニル、ナフチル、ベンゾイル、フェノキシ、ベンズイミダゾール−2−
    イルおよび5または6−員の芳香族複素環(環炭素原子を通して結合しており、
    酸素、硫黄および窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含む)から
    独立して選ばれる2個までのさらなる場合による置換基を有することができ、そ
    の際、前記ナフチル、フェニル、ベンゾイル、5−または6−員の芳香族複素環
    の置換基ならびに前記フェニル−(1−4C)アルキル、フェニルチオ、フェノ
    キシおよびフェニル−(1−4C)アルコキシ置換基中のフェニル基は、場合に
    よりハロゲノ、(1−4C)アルキルおよび(1−4C)アルコキシから独立し
    て選ばれる5個までの置換基を有することができる}のピリミジン誘導体または
    その医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル。
  2. 【請求項2】 R1が、ベンジル[場合により、ハロゲノ、ヒドロキシ、ニ
    トロ、アミノ、(1−3C)アルキルアミノ、ジ−[(1−3C)アルキル]ア
    ミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1−3C)アルキル、(1−3C)アル
    コキシ、−SH、S−(1−3C)アルキル、カルボキシおよび(1−3C)アル
    コキシカルボニルから独立して選ばれる3個までの置換基によって置換されてい
    る]、(3−5C)アルキニル、(3−6C)シクロアルキル−(1−6C)アル
    キル、(1−4C)アルキル[場合により、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、トリフ
    ルオロメチルおよびシアノから独立して選ばれる1または2個の置換基によって
    置換されている]、または1〜3個のハロ基もしくは1個のフェニル置換基によ
    って置換された(3−5C)アルケニルであり、 Q1およびQ2が、独立してフェニル、ナフチル、インダニルおよび1,2,3,
    4−テトラヒドロナフチルから選ばれ、 そしてQ1およびQ2の一方または両方が、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
    の1個の置換基を有しており、そしてQ2が、場合により任意の可能な炭素原子
    上で、式(Ia)のさらなる置換基を有することができ[但し、Q1中に存在す
    る時は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、 Xが、CH2、O、S、NHまたはNRx[ここで、Rxは、(1−4C)ア
    ルキルであり、場合によりハロ、アミノ、シアノ、(1−4C)アルコキシまた
    はヒドロキシから選ばれる1個の置換基により置換されている]であり、 Yが、HであるかまたはZについて定義された通りであり、 Zが、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキル
    チオ、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−
    (3−8C)シクロアルキル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、
    ピペラジン−1−イル[場合により4−位において、(1−4C)アルキルまた
    は(1−4C)アルカノイルにより置換されている]、モルホリノまたはチオモ
    ルホリノであり、 nが、1、2または3であり、mが、1、2または3であり、 そして、Q1およびQ2が、それぞれ場合によりそして独立して任意の可能な炭
    素原子上で、ハロゲノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2
    −4C)アルケニル[場合により、3個までのハロ置換基によってまたは1個の
    トリフルオロメチル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル
    、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C
    )アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アル
    キル、アミノ−(1−3C)アルキル、(1−4C)アルキルアミノ−(1−3
    C)アルキル、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ−(1−3C)アルキル、
    シアノ−(1−4C)アルキル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C
    )−アルキル、(1−4C)アルコキシ−(1−3C)アルキル、カルボキシ−
    (1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシカルボニル−(1−4C)アル
    キル、カルバモイル−(1−4C)アルキル、N−(1−4C)アルキルカルバ
    モイル−(1−4C)アルキル、N,N−ジ[(1−4C)アルキル]−カルバ
    モイル−(1−4C)アルキル、ピロリジン−1−イル−(1−3C)アルキル
    、ピペリジン−1−イル−(1−3C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1
    −3C)アルキル、モルホリノ−(1−3C)アルキル、チオモルホリノ−(1
    −3C)アルキル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、(1
    −4C)アルコキシ、シアノ−(1−4C)アルコキシ、カルバモイル−(1−
    4C)アルコキシ、N−(1−4C)アルキルカルバモイル−(1−4C)アル
    コキシ、N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]−カルバモイル−(1−4C)
    アルコキシ、2−アミノエトキシ、2−(1−4C)アルキルアミノエトキシ、
    2−ジ−[(1−4C)アルキル]アミノエトキシ、(1−4C)アルコキシカ
    ルボニル−(1−4C)アルコキシ、ハロゲノ−(1−4C)アルコキシ、2−
    ヒドロキシエトキシ、(2−4C)アルカノイルオキシ−(2−4C)アルコキ
    シ、2−(1−4C)アルコキシエトキシ、カルボキシ−(1−4C)アルコキ
    シ、(3−5C)アルケニルオキシ、(3−5C)アルキニルオキシ、(1−4
    C)アルキルチオ、(1−4C)アルキルスルフィニル、(1−4C)アルキル
    スルホニル、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルチオ、ヒドロキシ−(2−4C
    )アルキルスルフィニル、ヒドロキシ−(2−4C)アルキルスルホニル、ウレ
    イド(H2N−CO−NH−)、(1−4C)アルキルNH−CO−NH−、ジ
    −[(1−4C)アルキル]N−CO−NH−、(1−4C)アルキルNH−C
    O−N[(1−4C)アルキル]−、ジ−[(1−4C)アルキル]N−CO−
    N[(1−4C)アルキル]−、カルバモイル、N−[(1−4C)アルキル]
    カルバモイル、N,N−ジ−[(1−4C)アルキル]カルバモイル、アミノ、
    (1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4
    C)アルカノイルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することが
    でき、 そしてまた、独立して、または上記の置換基に加えて、Q1および/またはQ2 が、場合により任意の可能な炭素原子上で、(3−8C)シクロアルキル、フェ
    ニル−(1−4C)アルキル、フェニル−(1−4C)アルコキシ、フェニルチ
    オ、フェニル、ナフチル、ベンゾイル、フェノキシ、ベンズイミダゾール−2−
    イルおよび5−または6−員の芳香族複素環(環炭素原子を通して結合しており
    、そして酸素、硫黄および窒素から独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含
    む)から独立して選ばれる2個までのさらなる置換基を有することができ、その
    際、前記ナフチル、フェニル、ベンゾイル、5−または6−員の芳香族複素環の
    置換基ならびに前記フェニル−(1−4C)アルキル、フェニルチオ、フェノキ
    シおよびフェニル−(1−4C)アルコキシ置換基の中のフェニル基は、場合に
    よりハロゲノ、(1−4C)アルキルおよび(1−4C)アルコキシから独立し
    て選ばれる5個までの置換基を有することができる、請求項1に記載の式(I)
    のピリミジン誘導体、またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解
    可能なエステル。
  3. 【請求項3】 R1が、ベンジル[場合により、1個の(1−3C)アルコ
    キシ置換基によって置換されている]、(3−5C)アルキニル、(3−6C)
    シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(1−4C)アルキル[場合により、
    ヒドロキシ、アミノ、ハロ、トリフルオロメチルおよびシアノから独立して選ば
    れる1または2個の置換基により置換されている]、または1〜3個のハロ基も
    しくは1個のフェニル置換基によって置換された(3−5C)アルケニルであり
    、 Q1およびQ2が、独立してフェニルまたはインダニルから選ばれ、 そしてQ1およびQ2の一方または両方が、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
    の1個の置換基を有しており、そしてQ2が、場合により任意の可能な炭素原子
    上で、式(Ia)のさらなる置換基を有することができ[但し、Q1中に存在す
    る時は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、 Xが、CH2、O、S、NHまたはNRx[ここで、Rxは(1−4C)アル
    キルであり、場合によりハロ、アミノ、シアノ、(1−4C)アルコキシまたは
    ヒドロキシから選ばれる1個の置換基により置換されている]であり、 Yが、Hであるか、またはZについて定義された通りであり、 Zが、OH、SH、NH2、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキル
    チオ、−NH(1−4C)アルキル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−
    (3−8C)シクロアルキル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、
    ピペラジン−1−イル[場合により4−位において、(1−4C)アルキルまた
    は(1−4C)アルカノイルにより置換されている]、モルホリノまたはチオモ
    ルホリノであり、 nが、1、2または3であり、mが、1、2または3であり、 そしてQ1が、場合により任意の可能な炭素原子上で、ハロゲノ、チオ、ニト
    ロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル[場合により、3個までのハ
    ロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチル置換基により置換されてい
    る]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アル
    コキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル
    、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ
    −[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)アルカノイルアミノから独立
    して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そして、Q2が、場合により、任意の可能な炭素原子上でハロゲノ、ヒドロキ
    シ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル[場合により
    、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチル置換基によ
    って置換されている]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アルカノイル、
    (1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1
    −6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(1−4C)ア
    ルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)アルカノイ
    ルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そしてまた、独立して、または上記の任意の置換基に加えて、Q2が、場合に
    より任意の可能な炭素原子上でフェニルチオ、フェニル、フェノキシおよびベン
    ズイミダゾール−2−イルから独立して選ばれる2個までのさらなる置換基を有
    することができる、請求項1または2に記載の式(I)のピリミジン誘導体、ま
    たはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル。
  4. 【請求項4】 R1が、ベンジル[場合により、1個の(1−3C)アルコ
    キシ置換基によって置換されている]、(3−5C)アルキニル、(3−6C)
    シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(1−4C)アルキル[場合により、
    ヒドロキシ、アミノ、ハロ、トリフルオロメチルおよびシアノから独立して選ば
    れる1または2個の置換基により置換されている]または1〜3個のハロ基もし
    くは1個のフェニル置換基によって置換された(3−5C)アルケニルであり、 Q1およびQ2が、独立してフェニルまたはインダン−5−イルから選ばれ、 そしてQ1およびQ2の一方または両方が、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
    の1個の置換基を有しており、そしてQ2が場合により任意の可能な炭素原子上
    で式(Ia)のさらなる置換基を有することができ[但し、Q1中に存在する時
    は、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、 XがOであり、YがHまたはOHであり、そしてZが−NH(1−4C)アル
    キル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−(3−8C)シクロアルキル、
    ピロリジン−1−イルまたはピペラジン−1−イル[場合により4−位において
    、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されている
    ]であり、nが1または2であり、そして、mが1または2であり、 そしてQ1が、場合により任意の可能な炭素原子上で、ハロゲノ、チオ、ニト
    ロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル[場合により、3個までのハ
    ロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチル置換基によって置換されて
    いる]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)ア
    ルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキ
    ル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、
    ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)アルカノイルアミノから独
    立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そしてQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上でハロゲノ、ヒドロキシ、
    チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル[場合により、3
    個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチル置換基によって
    置換されている]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)アルカノイル、(1
    −4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6
    C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(1−4C)アルキ
    ルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C)アルカノイルア
    ミノから独立して選ばれる4個までの置換基を有することができ、 そしてまた、独立して、または上記の任意の置換基に加えて、Q2が、場合に
    より任意の可能な炭素原子上でフェニルチオ、フェニル、フェノキシおよびベン
    ズイミダゾール−2−イルから独立して選ばれる2個までのさらなる置換基を有
    することができる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)のピリミジン
    誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル
  5. 【請求項5】 R1が、シアノメチル、−CH2CH=CHBr、−CH2
    2CH2CF3または−CH2CH=CH−フェニルであり、 Q1およびQ2が、独立してフェニルまたはインダン−5−イルから選ばれ、 そしてQ1およびQ2の一方または両方が、任意の可能な炭素原子上で式(Ia)
    の1個の置換基を有し、そしてQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上で式
    (Ia)のさらなる置換基を有することができ[但し、Q1中に存在する時は、
    式(Ia)の置換基は、−NH−結合に隣接していない]、 XがOであり、YがHまたはOHであり、そしてZが−NH(1−4C)アル
    キル、−N[(1−4C)アルキル]2、−NH−(3−8C)シクロアルキル、
    ピロリジン−1−イルまたはピペラジン−1−イル[場合により4−位において
    、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されている
    ]であり、nが1または2であり、そしてmが1または2であり、 そしてQ1および/またはQ2が、独立して、そして場合により任意の可能な炭
    素原子上でハロゲノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−
    4C)アルケニル[場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個の
    トリフルオロメチル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル
    、(1−5C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C
    )アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アル
    キル、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]ア
    ミノ、(2−4C)アルカノイルアミノから独立して選ばれる4個までの置換基
    を有することができ、 そしてまた、独立して、または上記の任意の置換基に加えて、Q1および/ま
    たはQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上でフェニルチオ、フェニル、フ
    ェノキシおよびベンズイミダゾール−2−イルから独立して選ばれる2個までの
    さらなる置換基を有することができる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式
    (I)のピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水
    分解可能なエステル。
  6. 【請求項6】 R1が、シアノメチル、−CH2CH=CHBr、−CH2
    2CH2CF3または−CH2CH=CH−フェニルであり、 Q1およびQ2が、いずれもフェニルであり、 Q1が任意の可能な炭素原子上で式(Ia)の1個の置換基を有しており[但
    し、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、 XがOであり、YがHまたはOHであり、そして、Zが−NH(1−4C)ア
    ルキルまたは−N[(1−4C)アルキル]2であり、nが1または2であり、そ
    してmが1または2であり、 そしてQ1および/またはQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上でハロゲ
    ノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル
    [場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチ
    ル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)ア
    ルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒド
    ロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(
    1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C
    )アルカノイルアミノから独立して選ばれた4個までの置換基を有することがで
    き、 そしてまた、独立して、または上記の任意の置換基に加えて、Q1および/ま
    たはQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上でフェニルチオ、フェニル、フ
    ェノキシおよびベンズイミダゾール−2−イルから独立して選ばれる2個までの
    置換基を有することができる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の式(I)の
    ピリミジン誘導体またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能
    なエステル。
  7. 【請求項7】 R1が、シアノメチル、−CH2CH=CHBr、−CH2
    2CH2CF3または−CH2CH=CH−フェニルであり、 Q1およびQ2が、いずれもフェニルであり、 Q1が任意の可能な炭素原子上で式(Ia)の1個の置換基を有しており[但
    し、式(Ia)の置換基は−NH−結合に隣接していない]、 XがOであり、YがOHであり、そして、Zが−NH(1−4C)アルキルま
    たは−N[(1−4C)アルキル]2であり、nが1または2であり、そしてmが
    1または2であり、そしてQ2が、場合により任意の可能な炭素原子上でハロゲ
    ノ、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(2−4C)アルケニル
    [場合により、3個までのハロ置換基によって、または1個のトリフルオロメチ
    ル置換基によって置換されている]、(2−4C)アルキニル、(1−5C)ア
    ルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキル、ヒド
    ロキシ−(1−6C)アルキル、フルオロ−(1−4C)アルキル、アミノ、(
    1−4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2−4C
    )アルカノイルアミノから独立して選ばれる2個までの置換基を有することがで
    きる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の式(I)のピリミジン誘導体または
    その医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル。
  8. 【請求項8】 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロ
    キシ−プロポキシ]アニリノ}−6−(N−シアノメチル−2−ブロモ−4−メ
    チルアニリノ)ピリミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
    アニリノ}−6−(N−シアノメチル−2−クロロ−5−メチルアニリノ)ピリ
    ミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
    アニリノ}−6−(N−シアノメチル−2,5−ジクロロアニリノ)ピリミジン
    、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
    アニリノ}−6−(N−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2,5−ジクロロ
    アニリノ)ピリミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
    アニリノ}−6−(N−(3−フェニルプロパ−2−エニル)−2,4−ジフル
    オロアニリノ)ピリミジン、 4−{4−[3−(N,N−ジメチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ]
    アニリノ}−6−(N−(3−フェニルプロパ−2−エニル)−2−クロロ−4
    −メチルアニリノ)ピリミジン である請求項1に記載の式(I)のピリミジン誘導体、またはその医薬上許容し
    うる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル。
  9. 【請求項9】 a)〜i): a) 式(II): 【化3】 (式中、Lは、下記に定義の置換可能な基である)のピリミジンを、式(III): 【化4】 の化合物と反応させる: b) 式(IV): 【化5】 (式中、Lは、下記に定義の置換可能な基である)のピリミジンを、式(V): 【化6】 の化合物と反応させる: c) 式(VI): 【化7】 のピリミジンを、式(VII) R1−L (VII) (式中、Lは、下記に定義の置換可能な基である)の化合物と反応させる: d) 式(I)(式中、nが、1、2または3であり、m=1およびYがOH、N
    2またはSHである)の化合物については、式(VIII): 【化8】 (式中、AはO、SまたはNHである)の3−員のヘテロアルキル環を、式(IX): Z−D (IX) (式中、Dは、Hまたは適切な対イオンである)の求核試薬と反応させる; e) 式(I)(式中、Xは酸素である)の化合物については、式(X): 【化9】 のアルコールを式(XI): 【化10】 のアルコールと反応させる; f) 式(I)(式中、XがCH2、O、NHまたはSであり、YがOHであり、
    そしてmが2または3である)の化合物については、式(XII): 【化11】 (式中、−OLgは、脱離基、例えばメシラートまたはトシラートである)の化
    合物を、式Z−D(IX)(式中、DはHまたは適切な対イオンである)の求核試
    薬と反応させる; g) 式(I)(式中、Xは、CH2、O、NHまたはSであり、YはHであり、
    nは1、2または3であり、そしてmは1、2または3である)の化合物につい
    ては、式(XIII): 【化12】 (式中、−OLgは脱離基、例えばメシラートまたはトシラートである)の化合
    物を、式Z−D(IX)(式中、DはHまたは適切な対イオンである)の求核試薬
    と反応させる; h) 式(I)(式中、Xは、O、NHまたはSであり、YはHであり、nは、1
    、2または3であり、そしてmは1、2または3である)の化合物については、
    式(XIV)の化合物を式(XV): 【化13】 の化合物と反応させる:または i) ZがSHである式(I)の化合物については、 対応する化合物中でチオアセテート基を転化し、その後で必要なら: (i) 式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に転化する; (ii) すべての保護基を除去する; (iii) 医薬上許容しうる塩または生体内で加水分解可能なエステルを形成する
    ;(ここで、Lは置換可能な基であり、そしてDは水素または対イオンである)
    からなる請求項1に記載の式(I)の化合物の製造法。
  10. 【請求項10】 温血動物に請求項1〜8に記載の式(1)の化合物、また
    はその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステルの有効な量
    を投与することからなる、温血動物での抗癌効果を得るための方法。
  11. 【請求項11】 医薬として使用するための請求項1〜8のいずれか一項に
    記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分
    解可能なエステル。
  12. 【請求項12】 温血動物での抗癌効果を得るために用いる医薬の製造にお
    ける請求項1〜8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許
    容しうる塩、もしくは生体内で加水分解可能なエステルの使用。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、
    またはその医薬上許容しうる塩もしくは生体内で加水分解可能なエステル、およ
    び医薬上許容しうる希釈剤または担体を含む医薬組成物。
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