JP2002515590A - 核酸配列の同定 - Google Patents

核酸配列の同定

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Abstract

(57)【要約】 試料核酸中の標的核酸配列の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は工程(a)SER(R)S活性種(SAS)及び標的結合種(TBS)と結合した金属表面を含む検出剤に試料をさらすこと、及び工程(b)SER(R)Sを用いて試料/薬剤混合物を観察し、表面の何らかの標識の増強を検出すること、を含み、TBSの標的配列への結合が、SASの表面増強を促進することを特徴とする方法が開示されている。その方法は多岐にわたり得るもので、特に分子生物学分野での種々の応用がある。さらに検出剤の製造方法、検出剤自体、結合組成物、システム、装置、キットおよびそれらの使用が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面増強共鳴ラマン散乱(‘SERRS’)を用いた、試料中の特
定の核酸配列を検出又は同定するための方法及び材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、特定の起源からの核酸の標的配列における、特異的配列、単一のポイン
ト変異又は多形のいずれかを検出する技術に対する大きな需要がある。そのよう
な方法から由来する情報は、遺伝的研究の多くの態様において用いることができ
る。
【0003】 そこで、その配列(例えば、ウィルスなどの侵入病原体)を含む特定の薬剤の
診断と検出において、又は標的配列を含むより大きな配列を単離するために、特
定の標的配列の同定を用いることができる。
【0004】 進化及び集団構造研究、法医学、及び遺伝病の分析及び診断において、核酸変
異体の検出が用いられる。個人の間のDNA配列のバリエーションは、遺伝子、
又は特定の特性、例えばヒトなどの対象の生物内の病気の特性に関連しておこる
できごとを同定又は単離するために用いることができる。
【0005】 核酸変異体を検出(スキャン又はスコア)するために用いられているいくつか
の現在の方法論は、Schafer & Hawkins (1998) Nature Biotechnology 16:33-39
に概説されている。
【0006】 これらの方法は、一本鎖配置多形分析(SSCP)、ヘテロ二本鎖分析(HA
)、変性勾配ゲル電気泳動(DGGE)、二本鎖開裂(例えばRNase、化学
品、又はエンドヌクレアーゼを用いて)、ミニシークエンシング、ヌクレアーゼ
アッセイ又は標準Sangerシークエンシングを含むスコアリング法を含む。
【0007】 これらの方法の多くは、プローブ又はプライマーの、標的配列への特異的結合
と、その後の結合したことの検出(例えば安定性、移動性、又は標識の存在によ
り)に基づくものである。検出法の感受性のために、試料の増幅(例えばPCR
によって)は、ハイブリダイゼーションの前に通常必要とされる。このことは、
増幅プロセスの間にエラーが起こるかもしれず、擬陽性又は陰性の結果をもたら
すかもしれない可能性があるために、望ましくないことである。
【0008】 標識化核酸の同定のために特に感受性の高い方法が、Grahamら (1997) Anal C
hem 69: 4703-4704によって開示されている。これは、表面増強共鳴ラマン散乱
(SERRS)、これは表面増強ラマン散乱(SERS)の進化したもの、の使
用に基づく。
【0009】 簡単に述べると、ラマンスペクトルは、分析物上の光入射が分析物中の電子の
励起によって散乱されるために起こる。“ラマン”散乱は励起された電子が、そ
の以前のレベル以外のエネルギーレベルに戻るときに起こる。このことは散乱光
の波長における変化をもたらし、入射光より高い頻度及び低い頻度での一連のス
ペクトル線を起こす。散乱光は、投射ビームに直交して検出することができる。
【0010】 正常のラマン線は比較的弱く、したがって、他の利用可能な検出法に比べて、
ラマン分光は化学分析に利用するには鈍すぎる。ラマン分光は、また、広い蛍光
放射バンド(これも入射光に対して直交して検出される)がより弱いラマン放射
を圧倒する蛍光がある蛍光材料には適用できない。
【0011】 しかしながら、SERSに基づく、ラマン分光の修正型が、より感受性が高く
、より一般的に使用できることが証明された。そのスペクトルが記録されている
分析物が、粗金属表面に密接に関連している。このことは、検出感度により大き
な増加をもたらし、その効果が大きいほど、分析物が“活性化”表面により近く
マークされる(最適な位置は表面の周囲の最初の分子層、すなわち表面の約2nm
以内である)。
【0012】 この表面増強の理論は、まだ十分に理解されていないが、分析物のより高い原
子価の電子が、金属表面上のピット中の電子のプール(“プラズモン”として知
られている)に結合していると考えられる。入射光が分析物電子を励起するとき
、その効果はプラズモンに移り、これは分析物の周囲の電子雲より大きく、これ
がアウトプットシグナルを増強するように作用する。感受性のさらなる増加は、
分析物の共鳴頻度で操作することによって得ることができる(この場合、通常、
染料が対象の標的に付着する)。染料の最大吸収に調整された、コヒーレント光
源の使用は、感受性の103から105倍の増加を起こす。このことは“共鳴ラマ
ン散乱”分光と称される。ある態様では、レーザー励起がプラズモン共鳴の最大
にセットすることができる。あるケースでは、プラズモン共鳴と染料最大は一致
するかもしれない。
【0013】 表面増強効果と共鳴効果が組み合わされてSERRSとなるとき、その結果得
られる感受性と強さの増加は、付加的以上である。さらに、感受性は、SERS
単独のケースのように、表面に対する分析物の配向の角に臨界的に依存していな
いようである。SERRSシグナルはより簡単に、汚染及びバックグラウンドか
ら識別でき、局所の状態に変化されにくい(例えば、分析が溶液中で実施される
とき、イオン強度又はpH)。蛍光はまた消光され、より明確なラマンスペクト
ルを与え、蛍光染料を検出可能な分析物として用いることを可能にする。一般に
、シグナル増強は、分析物のより大きな範囲が、通常のラマン分光を用いるより
も、有用に検出されるかもしれないことを意味する。さらに、増強はより弱い力
の光源が分析物分子を励起するために必要であることを意味する。
【0014】 SERRSによって、可視波長範囲又は電磁スペクトルの光を吸収する化合物
について、検出限界を一分子まで下げることができた(Emory & Nie (1997) “N
ear-Field Surface-Enhanced Raman Spectroscopy on Single Silver Nanoparti
cles ”, Anal. Chem. 69: 2631-2635参照)。したがってこの技術は蛍光よりも
感受性が高く(例えば、C Rodgerら,J. Chem. Soc. Dalton Trans. (1996), 791
-799頁参照)、さらに得られるSERRSスペクトルは、化合物同定と識別を可
能にする分子情報を含む。
【0015】 WO97/05280(Strathclyde大学)は、核酸検出及び配列決定におけ
るSE(R)RSの使用の実用的な実施を開示している。そこに開示された方法
は一般的に、複合体を形成して存在するなら標的種に結合する標識化標的種の使
用に基づくものである。複合体はついでSER(R)S表面に結合し、適当な装
置を用いて検出される。
【0016】 米国特許第5721102号(Vo Dinhら)は、相補配列にハイブリダイズす
る(及び標識する)ために用いられている、標識化SER遺伝子プローブを開示
している。ハイブリダイズしない材料は、ハイブリダイズした材料から分離され
、ハイブリダイズした材料は分析される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記より、試料中の特定の核酸配列を検出又は同定するための新規形式、特に
現在用いられているものよりも1つ以上の利点を有するものがその分野に寄与で
きるであろうことがが明確となろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、試料中の特定の核酸配列を検出又は同定するための、新規のSE
RS/SERRSベースの方法を発明した。検出の前に試料の増幅を必要としな
いだけでなく、好ましい形式ではその方法は、標的配列の高速高感度の検出を提
供するために、非結合の標識化標的剤を標識化標的複合体から分離する必要性な
しに、簡単なワンポットの混合方法を用いて、実施することができる。このこと
は、標的試料の存在に依存してSER(R)S表面の官能性を創出することによ
り達成される。こうして、標識化プローブに基づく現存のある技術とは異なり、
非結合標識化標的は、検出の間に存在しても誤りの結果を生じないことになる。
【0019】 本発明は、SERS又はSERRS形式の両方に用いることができ、略号SE
R(R)Sは以下これを示すために用いられる。一般的に、その感受性が優れて
いるため、SERRSが好ましいであろう。
【0020】 WO97/05280( Strathclyde大学)などに記載されているような周知
の核酸検出形式において、検出の前に、制御された方法で注意深く凝集された金
属コロイドを標識化標的複合体に添加する。本発明において、コロイドのSER
(R)S表面の凝集は、上記の付随する利点によって、実際に標的配列の存在に
依存している。
【0021】 こうして、本発明の第1の態様では、試料核酸中の標的核酸配列の存在または
非存在を決定する方法であって、該方法は以下の工程: (a)SER(R)S活性種(SAS)及び標的結合種(TBS)と結合した金
属表面を含む検出剤に、試料をさらす工程、 (b)標識の何らかの表面増強を検出するために、SER(R)Sを用いて試料
/薬剤混合物を観察する工程、 を含む方法を開示している。
【0022】 この方法はTBSの標的配列への結合が、それ自体SASの表面増強をおこす
ことを特徴とする。
【0023】 同様に、その方法は、その分野の方法と、検出剤中に存在する形態において、
金属表面がそれ自体表面増強できるものではないことにおいて異なる。こうして
、試料を薬剤にさらした後のシステム中に存在している非結合検出剤は、観察工
程の前に除去される必要がない。こうして検出剤は一般的に標的材料より大過剰
で存在していることになり、非結合薬剤は検出の間のシステムに存在することに
なるが、その方法の性質のために、結果には影響を与えないことになる。方法は
したがって真の“ワンポット”検出系である。
【0024】 観察の結果は、任意に対照データとの比較により、標的配列の存在又は非存在
と相関している。
【0025】 その方法は、特に、周知の、又は少なくとも所定の、標的配列が核酸源で起こ
るかどうかについて与えられた速い情報に影響されやすい。
【0026】 検出剤は、最後にすべての必要な成分がシステムに存在していれば、多くの分
離工程で、又は多くの分離成分として、試料にさらすことができる。
【0027】 その方法の好ましい態様において、検出剤が、各々異なるTBSを有する第1
の薬剤と第2の薬剤を含み、各TBSは標的配列に結合することができるもので
あり、第1と第2のTBSの標的配列への結合が、各TBSに結合した金属表面
を近接させ、それにより金属表面の一方または両方と結合したSASの表面増強
をもたらす。
【0028】 一般的に、第1と第2のTBSは、それらの各々の金属表面を接触あるいはほ
ぼ接触させるために互いに近接して結合することになる。
【0029】 金属クラスター(金コロイド)をスーパーラティスに組み立てるために、従来
より、オリゴヌクレオチドが用いられている(Bethll及びSchiffrin (1996) Nat
ure 382巻: 581頁、及び同じ話題のMirkinら及びAlivisatosら 607-609頁と609-
611頁参照)。しかしながら、これらの刊行物は一般的にナノ粒子から巨視的材
料の生産(いわゆる“ナノテクノロジー”)に関するものであって、核酸は組み
立てプロセスを助けるために用いられた。アセンブリーは、比色分別により検出
された。さらなる文献(Storhoffら、1998 “One pot colorimetric differenti
ation of polynucleotides with single base imperfections using gold nanop
article probes” J Am Chem Soc 120: 1959-1964)も、配列された金のナノ粒
子プローブを検出するために、比色分析を用いた。しかしながら、振動スペクト
ル法は組み立てられた構造で行われなかった。ラマンスペクトル法の分野で技術
の適用の示唆はされなかった。
【0030】
【発明の実施の形態】
ここで、SER(R)Sベースの本発明を、いくつかの好ましい態様を参照し
て詳細に説明する。
【0031】 “試料核酸”はいかなる核酸であっても良く、DNA(いかなる起源でも良く
、例えばゲノム、cDNA、合成など)、RNA(例えばmRNA、tRNA、
rRNA、合成など)、またはこれらの誘導体を含む。一般的にそれは、少なく
とも16ヌクレオチドの長さであり、より好ましくは少なくとも24、30、4
0、50、100又は200の長さである。試料は、与えられた起源に存在する
すべてのまたは一部の核酸を表す。試料は、その中の核酸をより試験プロセスに
利用できるようにするために、試験の前に、調製することができる。例えば試料
核酸は、完全に又は部分的に精製されてもよく、及び/又は断片を生産又は分離
しても良い。あるいはこれに代えて、または付加的に、試料中の核酸を直接用い
て、複製を調製及び使用しても良い(たとえはPCRを用いて)。“試料核酸”
という用語は、これらの可能性をすべて含める。
【0032】 一般的に、試料核酸は、配列検出の前に、一本鎖核酸として調製されることに
なろう。
【0033】 望まれる場合、試料はブロットされ、固相に、任意に整列して、係留(tether
ed)又は固定化されることができる(例えば、いわゆる核酸チップ−例えばMars
hall & Hodgson (1998) Nature Biotechnology 16: 27-31参照)。
【0034】 “標的”配列それ自体は、調べることが望まれている試料内のいかなる長さの
いかなる配列でも良い。こうして、それは、ゲノム中に見出されるいかなる配列
、又はサブゲノムの核酸、染色体、染色体外ベクター、又は遺伝子、又はモチー
フ、又は非コード配列、又は配列タグ部位、又は発現配列タグであってよい。配
列はいかなる起源、例えばデータベースで公表された材料由来のもので良い。
【0035】 配列は、与えられるゲノム内のユニークなものでよく、あるいはその内部に多
数存在するものでもよい(本発明の方法は、存在の頻度を決定するために用いる
ことができる)。同様に、配列は特定の個人、又は集団、又は種、属、ファミリ
ーなどにユニークなものでよく、又はこれらの分類の1つより多いものの中でも
良い。標的配列の長さは、ゲノムの与えられたサイズ内に起こる確率のその統計
的可能性に基づいて選択されるかもしれない。例えば、酵母中の16塩基までの
配列は、そしてヒトではそれより少し多いもの(例えば17−24)は、これら
の生物でユニークな配列を示すに十分であるかもしれないと示唆されている。
【0036】 核酸の‘変異体(バリアント)’の検出は特に意図されている。それらは、1
つのヌクレオチド変異体(変異又は多形)又は種々の数のタンデム反復、又は他
のサテライト又はミクロサテライト反復を含むことができる。こうして、これら
のケースでの標的配列は、より長い配列内の単一の塩基、又は塩基の対の数で特
徴付けられる。
【0037】 以下により詳しく示すように、適当な識別可能な薬剤を用いて、いくつかの標
的配列を同時に精査する(probe)ことは望ましいことであるかもしれない。
【0038】 試料を薬剤に“さらすこと”は、2つを十分に接触させて、薬剤を試料の標的
配列に結合させるいかなる形態もとることができる。一般的にこのことは、これ
らの化合物の溶液の混合となろう。
【0039】 同時に、又は連続して、添加される多くの別個の部分を含むことができること
が強調されてはいるが、“検出剤”は多くの重要な特性を有している。
【0040】 金属表面 その薬剤は金属表面を含む。上述したように、この表面は、SER(R)S観
察工程のために選択される条件下で、表面増強を最小化する形態で最初に存在し
ているが、TBSが標的配列に結合するとき、SER(R)S活性型となる。
【0041】 こうして、本発明の方法は、ラマン活性標識が結合する表面の特性が、達成さ
れることができる表面増強の程度に大きな効果を有するという事実を利用する。
例えば、非凝集の銀コロイドを用いると、表面増強は最小であり、SER(R)
S検出形式で通常用いられる波長で認識できず識別できないシグナルとなる。こ
れに対し、1回凝集されると、得られるSERRSシグナルは強く、明確で、特
異的分析物に特徴的なものである。この効果は、一般的に、Munroら、(1995) La
ngmuir 11: 3712-3720で論じられている。要約すると、これらの著者は、モノ分
散コロイド銀粒子(約27nmのサイズ)が、約400nmの最大の吸収波長を有す
ることを示し、これは、二極表面プラズモンの励起と一致している。凝集された
コロイド(例えば、密接に結合した2つ以上の銀粒子からなるもの)は、高波長
の吸収で明らかなシフトを示し、500nmを超える吸収が、モノ分散粒子によっ
て示されるものより高い。凝集及び非凝集粒子についての可視吸収スペクトルを
図1に示す。SER(R)Sを実施するためにより有用であるのは、この領域(
例えば500から600nm)である。SER(R)S表面も、Rodgerら、(1996)
J Chem Soc Dalton Trans,791-799頁で論じられている。
【0042】 表面は、被覆されていない金属によって提供されてもよく、あるいは完全又は
部分的な被覆を有していてもよい。例えば、酸化金属層、クエン酸塩又は水酸化
ホウ素などの有機被覆を含むことができる。
【0043】 一般的に、金属表面は、非凝集コロイド金属粒子により提供されるであろう。
そのような非凝集コロイドを調製する工程は、現在当該分野で周知である。例え
ば、それは、安定な微結晶懸濁液を形成するための金属塩(硝酸銀)の、クエン
酸塩などの還元剤による還元を含む(P C Lee & D Meisel, J. Phys. Chem. (19
82), 86, 3391頁参照)。
【0044】 コロイド粒子は好ましくは事実上モノ分散物である。好ましくは、それらは約
20−35nmの径であろうが、これは金属のタイプに依存するであろう。好ま
しくは、金属表面は、別個の銀コロイド粒子により提供され、好ましくは実質的
に六角形で最大の径が約35nmである。
【0045】 金属コロイドを用いる実施態様において、TBSの標的配列への結合は、個々
のコロイド金属粒子を近接させ、それによりそれらを凝集させ、あるいは少なく
とも凝集の効果を擬態し、“凝集された”粒子に結合するSASの表面増強を起
こすようにし、すなわち選択された波長のシグナルの増強を起こす。
【0046】 文脈で他の意味である必要があるときを除き、以下用いられる用語“凝集”又
は“凝集する”はこの効果を表す。
【0047】 TBS 薬剤のTBSは、一般に、核酸又は修飾核酸、又は核酸アナログに基づくであ
ろう。これは標的の全部又は一部に相補するものである。
【0048】 ある状況下で(例えばTBSが注文に応じて合成されていないとき)それは其
の配列を知る必要がないかもしれない。例えば核酸は(既知の)起源から抜き出
し、開裂することができ、そして開裂部分を本発明の検出剤の調製ために用いる
ことができる。こうして、たとえ配列が確立されていなくても標的(元の起源)
を予め決定する。
【0049】 “相補性”により、標的配列と特異的塩基対形成が可能であり、それによりA
がT(及びU)と相補し、GがCと相補する。一般的に、相補性核酸は逆平行の
向きである、すなわち一方は5’から3’の向きであり、他方は3’から5’の
向きである。修飾核酸又は核酸アナログが用いられたところでは、塩基対形成は
、対応する修飾あるいはアナログ塩基と、適当である相補する標的配列の間であ
る。
【0050】 与えられた標的配列と標的結合種について、全長の配列の100%相補性が2
つの間のハイブリダイゼーションを確実にするために必要とされれないかもしれ
ないであると当業者に理解されるであろう(例えば、核酸ハイブリダイゼーショ
ンを達成するための適当な条件の議論について、Molecular Clonng: a Laborato
ry Manual: 第2版、Sambrookら1989, Cold Spring Harbor Laboratory Pressま
たはその後の版参照)。こうして、単に実質的に相補する配列も、適当な条件下
でハイブリダイズすることができ、それにより上記の凝集効果を起こし、そして
SASの表面増強を起こす。
【0051】 通常の核酸ハイブリダイゼーション条件は、負のリン酸バックボーンの相反を
防止するために塩の存在を必要とすることが知られている。しかしながら、もし
塩がコロイド懸濁液に添加されるなら、その後凝集が偽の結果を生むことが起こ
るかもしれない。このことは核酸の及び/又はコロイドの修飾、又は核酸アナロ
グの使用により避けるべきことである。
【0052】 例えば、天然又は少なくとも両性イオン性のDNA型が、ハイブリダイゼーシ
ョンを起こすために高濃度の塩を必要としないことが知られている。この1つの
可能性な例は、プロパルギルアミノ修飾塩基であり、Cruickshank & Stockwell
(1988) Tetrahedron Letters 29: 5221-5224,及び最近ではGrahamら、(1997) An
al Chem 69: 4703-4707に記載されている。この特定の修飾も、より高い特異性
の塩基対形成を促進するものと考えられている(Wagnerら(1993) Science 260:
1510-1513参照)。
【0053】 他の実施例ではペプチド核酸(PNA)が、コロイドと結合するプローブとし
て用いられる。PNAsは、その中性バックボーンのためにハイブリダイゼーシ
ョンに塩を必要とせず、より高い特異性で塩基対形成して結合し、ミスマッチを
許容しないであろう。同様に、その後の形成された二重体は、DNA/DNA二
重体よりさらに高い安定性を示す。これらの特性は、対応するDNAプローブよ
りも短いPNAの鎖をより高い効果のために用いることができることを意味する
。配列同定のためのMALDI−TOFマススペクトルでのPNAの使用は、Eg
holm (1997) Nature Biotechnology 15: 1346頁によって簡単に概説されている
。その方法で、増幅工程が支持されている。チップ技術でのPNAは、Narschal
l & Hodgson (1998) Nature Biotechnology 16:27-31頁によって論じられている
【0054】 上述のごとく、一般的に、標的配列中で互いに隣接して、又は少なくとも近く
に結合できる、2つの異なる(互いに非相補性)TBSが用いられるであろう(
しかしながら標的配列が存在しないときは結合しないであろう)。
【0055】 凝集をおこすためには、好ましくは、第1及び第2のTBSが標的配列に結合
するとき、それらは隣接し、又は10、20、又は30塩基より、1、2、3、
4、5塩基分少なく離れる。
【0056】 薬剤あたりいくつかのTBSを有する、例えば薬剤あたり1,2,3,4,5
,10、又は20を上回ることは望ましいかもしれない(例えば、金属コロイド
粒子の周囲に間隔をおいて置かれる)。この種の薬剤は、標的配列の存在下で架
橋されても良い。このことは金属表面のより多くの凝集を生じさせ、プラズモン
共鳴波長において相当するシフトを伴うことができる。
【0057】 TBSの金属表面への結合 SSGと金属表面との相互作用は、典型的には、表面上への複合体の化学吸着
によるか、あるいは表面上の被膜を有する複合体の化学結合によるであろう。
【0058】 このことは好ましくは、いわゆる“表面探査基(SSGs)”によって達成さ
れる。これらは非常に強固に金属表面に結合し、その詳細はWO97/0528
0(Strathclyde大学)に論じられている。
【0059】 SSGsは一般的に天然では錯体又はキレートを形成しているか、あるいは架
橋リガンド又はポリマー形成基を含むであろう。
【0060】 当然、SSGの選択は表面の性質(例えば、その変化、及び酸化物又は他の層
の存在又は非存在)、及びそれに結合しているいかなる表面の被膜又は他の種の
性質(例えばクエン酸塩還元剤)に依存するであろうし、またTBSの性質にも
依存するであろう。最も有用な表面に関し、官能基は好ましくはルイス塩基を含
む。理想的には、それは使用のとき積極的に表面に引き寄せられる。上述のBeth
ell & Schiffinにより論じられたように、金の表面では、リンとイオウを含む基
が特に好ましいかもしれない。
【0061】 こうして、それが薬剤を活性化表面に結合させる可能性がある好適な基は、窒
素、酸素、イオウ、及びリン供与などの錯体基;キレート基;架橋リガンドおよ
びポリマー形成リガンドを含む。
【0062】 いくつかSSGsの例を図2に示す。
【0063】 トリアゾール基(式A1)は、窒素孤立電子対が豊富で、ある種の金属コロイ
ドに対して特別の親和性を有しているようである。したがって、この基の薬剤へ
の導入は、表面への標識の近接を増加でき、それによりTBSが標的配列に結合
するときに起こる表面増強効果を上昇できるために、特に好ましい。
【0064】 薬剤は好ましくは、ベンゾトリアゾール基(式A2)を含み、特に金属表面が
銀−又は銅−ベースで、高い共役度を有し(特に脱プロトン化されたとき)、そ
れにより標識共鳴に基づくSE(R)RSに特に検出されやすい。
【0065】 ベンゾトリアゾ−ル誘導体(例えば式A3に示されるもの)は、容易に得るこ
とができ、存在する標識(例えばアゾ染料)と結合させて、適当な修飾標識を得
ることができる。
【0066】 好ましい形態で、SSGは、SE(R)RS活性になるように修飾され、これ
は金属表面にTBSが共役するために用いられる。そのような基の例には、アゾ
ベンゾトリアゾールが含まれ、これは典型的にはアゾ基質をベンゾトリアゾール
誘導体と結合させることにより形成される。アゾベンゾトリアゾールの例には、
9−(カルボキシエチル)−3−ヒドロキシ−6−オキソ−6H−ベンゾトリア
ゾール、及びベンゾトリアゾールに結合された、置換された安息香酸、ナフトエ
酸アゾ誘導体が含まれる。
【0067】 本発明における薬剤としての使用のための構造の例は、式A4に示されたアゾ
ベンゾトリアゾールである。その化合物は、標識の最大吸収の波長を高めるアゾ
発色団を含む。
【0068】 それが現れるすべての構造例で、R9はTBS(例えばPNA)を表し、任意
にリンカーを介している。リンカーは、結合が達成された後の、別個の金属表面
の間の距離、及びそれにより表面が保たれている剛性に影響を与えるために用い
ることができる。一般的に5、10、又は15炭素未満の長さのリンカーが好ま
しいであろう。異なるR9基(例えば異なるリンカー)もまた薬剤に分子特異的
SE(R)RSスペクトルを与えることができる。
【0069】 本発明標識の薬剤での使用に適した化合物は式A5とA6に包含される。
【0070】 すべての場合でTBS又はリンカーは1つ以上のR1からR6基を構成し、好ま
しくはR1からR5基から選択される。下記の好適なものはしたがって、TBS/
リンカーではない、R1からR6からのそれらの基を意味する。
【0071】 こうして残りのR1からR6は、いかなる適当な基(水素を含む)も表すことが
でき、好ましくは下記の式から選択される。
【0072】 W、X、Y及びZは式の下に定義される。それらの化合物のより好ましいサブ
セットは、R1、R2、R3、R4及びR6が個別に水素、C1−C6アルキル、C1
6アルコキシ、6員芳香族環、ハロゲン、−COOH、−SO3H、−PO4
−SH、−PO、−NR7、及びR8から選択されるものであり;R5はR1と同様
又は−NH2又は官能化−COOH、例えば−(CH2n−COOH、ここでn
は1から6の整数;及びR7とR8は個別に水素、C1−C6アルキル(直鎖又は分
枝鎖)及び不飽和アルキル環から選択されるものである。
【0073】 そのような標識の最も好ましい形はR1とR2がともに水素、R3とR4が水素及
びメトキシから個別に選択され、R5が−OH又は−アミノであり、R6が水素で
あるものである。
【0074】 実施例1から3で調製された薬剤(図6Bと6C参照)は、これらの式の中に
含まれる例である。
【0075】 式A7は、これに代わるベンゾトリアゾールベースの薬剤を提供する。
【0076】 薬剤の表面探査部分上の官能基は、電荷極性基(例えばアミン、カルボキシル
、リン酸塩、チオール、ヒドロキシル)含むことができ、表面又は表面皮膜に(
例えばポリアミン被膜のフリーのアミン基に)誘引される。それらの例を式A8
に示す。ここでR9は、上記と同意義でありR10は個別に図にリストされた基か
ら選択され、式中のR10基のうちHであるものは3以下である。好ましくは式中
のR10基は、Hであるもの以外は、すべて同じであり、式A9及びA10で例示
される。
【0077】 さらにこれらに代わる表面探査基は、式A11、A12及びA13によって示
される。
【0078】 薬剤のために他の適した表面探査基は、カリクセリン(calixerines)及びメ
ルカプトベンゾトリアゾール(mercapto benzotriazoles)を含む。
【0079】 SER(R)S活性種 その薬剤はSASを含む。これは、TBSが非UV吸収性である場合に別個の
標識により提供されることができる。適当な標識は、WO97/05280(St
rathclyde大学)とSER(R)Sの文献に詳細に論じられている。標識は、T
BSの一部として(任意にSSGの一部として)、あるいは全くそれとは別に、
金属表面に結合されることができる。
【0080】 本発明の好ましい実施態様において、以下に詳しく論じるように、薬剤あたり
1を超えるSAS分子があるであろう。実際に、その数は、好ましくは最大化さ
れて、標的配列/TBS結合が起こった結果、凝集された金属表面が形成される
ときに、それにより最大数のSAS分子が表面増強される。
【0081】 好ましくは、TBSを介してその標的配列に結合している薬剤の金属表面に結
合されているSAS分子のうち、単一分子の標的配列が、10、20、30、4
0、50を上回る、好ましくは100、150、又は200を上回るSAS分子
を表面増強することができる。
【0082】 適当なSE(R)RS活性種の例は、フルオレセイン染料、例えば5−(及び
6−)カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイ
ン、5−カルボキシ−2’,4’,5’,7’−テトラクロロフルオレセイン、及
び5−カルボキシフルオレセイン;ローダミン染料、例えば5−(及び6−)カ
ルボキシローダミン、6−カルボキシテトラメチルローダミン及び6−カルボキ
シローダミンX;フタロシアニン、例えばメチル、ニトロシル、スルホニル、及
びアミノフタロシアニン;アゾ染料、例えばC H Munroら、Analyst(1995),120
,993頁に挙げられたもの;アゾメチン;シアニン及びキサンチン、例えばメチル
、ニトロ、スルファノ及びアミノ誘導体;及びスクシニルフルオレセインを含む
。これらの各々は、いかなる従来の方法で置換されていても良く、非常に多くの
有用な標識を生じる。
【0083】 与えられたケースでの標識の選択は、標識の共鳴頻度、他の種の存在、標識利
用度、選択又はレーザー励起装置などの要素に依存するであろう。特に、それは
、表面増強することができない金属表面に結合しているSASと、表面増強する
ことができる金属表面に結合しているSASの間を最大限に識別できるように選
択することができる(すなわち、標識配列/TBS複合体の一部)。
【0084】 SASは、容易に誘導される(derivatised)ことが可能なアゾ基であること
が好ましいかもしれない。しかしながら当業者は、他のSASも本発明において
容易に用いることができることを理解するであろう。
【0085】 染料は、共有又は非共有の相互作用を用いて金属表面に結合することができる
。特に好ましいものは上記SSGsの使用である。
【0086】 SER(R)S検出 これは、例えば、WO97/05280(Strathclyde大学)に開示されたよ
うな従来の方法によるものでよい。
【0087】 したがって、SE(R)RSでは、主な測定は、散乱光の強度及び放射の波長
についてである。入射ビームの角度も、検出器の位置も重要ではない。平坦な表
面で入射レーザービームは、多くの場合、60°の角度で表面に衝突するように
置かれ、入射ビームに対して90°か180°で検出される。コロイド懸濁液で
、検出は入射ビームに対していかなる角度でも良く、90°もまたしばしば用い
られる。
【0088】 いくつかの装置が、SE(R)RSシグナルを集めるために適しており、波長
選択鏡、散乱光検出のためのホログラフィー光成分、光ファイバー導波路を含む
。SE(R)RSシグナルの強度は、電荷結合デバイス(CCD)、シリコンフ
ォトダイオード、又は単一であるいはシグナルのカスケード増幅のために連結し
て配列された光電子増倍管を用いて測定することができる。光子計測電子装置を
高感度検出のために用いることができる。検出器の選択は、特定のアッセイを実
施するために必要な検出の感度に多くを依存するであろう。
【0089】 複数の異なる分析物のために、波長の範囲を交差した複合SE(R)RSスペ
クトルが得られるであろう。
【0090】 目視での分析も可能であろうが、SE(R)RSスペクトルを得る、及び/又
は分析するための方法は、好ましくは、コンピューターなどのデータ処理機のい
くつかの形の使用を含むであろう。
【0091】 なお、本発明の方法は、波長の範囲を交差した完全なSE(R)RSスペクト
ルを得ること、又はピークを選択し、そのピークの波長においてのみ走査するこ
とを含むことができる(すなわちラマン“画像化”)。
【0092】 好ましくは、励起ビームは、表面増強することができない金属表面に結合して
いるSASと、表面増強することができる金属表面に結合しているSASの間を
最大限に識別するように、選択される(すなわち、標識配列/TBS複合体の一
部)。
【0093】 例えば、もし金属表面のプラズモン共鳴(凝集の後)が600nmで、SASも
この領域で活性なら、励起ビームはこの領域で表面増強と共鳴効果を最大にする
ように選択されるであろう。複数の、異なるSAS基を用いるとき、シャープな
シグナルを提供して検出の分子特異性を改善するために、励起頻度はSASの吸
収最大がほぼ(closely)一致するように選択することができる。
【0094】 好ましい形式 ある好ましい形式を以下に述べる。当然に当業者はそれらが必須のものではな
く、好ましいものであれば、本発明の利益を達成でき、この開示に基づく他の方
法も同様に用いることができることを理解するであろう。
【0095】 SER(R)S染料、TBS、及び金属表面の配置 これらのいくつかを図3に示す。
【0096】 異なるTBSを含む2つの薬剤を用いることができる。各TBSは、リンカー
及びSAS(例えばアゾ基)を導入するSSGを介して(例えばベンゾトリアゾ
ールに基づく)、金属表面に付着されることができる(調製されたモノ分散の例
として、非凝集コロイド)。薬剤の成分は、in situで共に調製され、又は前混
合され、ついで試料に加えられる。所望の場合、ラマン画像又はスペクトル法を
ついで行う。
【0097】 あるいはこれに代えて、2つの薬剤の各々について、別々のTBSとSASで
、各々がSSGを導入するものを所望の割合で前混合し、その混合物を金属コロ
イドに適用して、それを被覆することもできる。2つの薬剤をついで試料に添加
し、表面増強の観察を行なう。
【0098】 好適な比TBS:SASは1:1より大きいかあるいは小さい。しかしながら
、好ましくは、SASはTBSより多く存在し、例えば10、20、30、40
、50倍過剰を超えて存在している。TBS−SSG:SAS−SSGの好適な
比は、約1:100である。上述のごとく、一般的に、感度は、1回の結合によ
り表面増強されたSASの分子の数の最大化により、改善されるであろう(すな
わち標的配列の1分子に対して2つのTBS分子)。このことは、結合の結果一
緒になった金属コロイド粒子上に存在するSASの分子の数を最大化することに
より達成される。しかしながら、それに官能性を与えるために、少なくともいく
つかのTBS−SSG、好ましくは均等に分布したもの、が各金属/SAS複合
体に確実に存在するように注意すべきである(例えば、経済的な理由から)。
【0099】 多重化 ラマンシグナルは、一連の、強度の異なる別個のスペクトル線からなる。線の
頻度と相対強度は、検出される標識に特異的であり、ラマンシグナルはしたがっ
てSASの“フィンガープリント”である。
【0100】 もし分析器が1つの(例えば上述のような)標識の検出を定量するために用い
られるなら、選択したスペクトル線頻度でのシグナル強度を検出することのみが
必要であろう。
【0101】 しかしながら、特有の、識別可能な、SASを有する検出剤を用いて、1つを
上回る標的配列を精査するために、1つを上回る薬剤を同時に用いることもでき
る。
【0102】 もし分析器が、各々がユニークはスペクトル線を有するいくつかの標識の検出
を定量するために用いられるなら、いくつかの選択したスペクトル線頻度でのシ
グナル強度を検出することのみが必要であろう。あるいは、もしSE(R)RS
分析器が、混合物の中から1つ又はそれより多い“結合された”薬剤を選択的に
検出するために用いられるなら、同定の目的のための全“フィンガープリント”
スペクトルを検出することが必要であろう。
【0103】 標識配列がいくつかの配列同一性を共有する場合(例えば1つのヌクレオチド
多形を含む標的配列を識別する)、各場合で第2の薬剤が残りの標的配列の間で
識別できるならば、共通の第1の薬剤を用いることができ、それ自体、特有のS
ASの使用により他の第2の薬剤から識別されることができる。
【0104】 あるいはこれに代えて、いくつかの全く特有な配列を検出するためには、それ
らが自己相補性でさえなければ、薬剤のいくつかの対を用いることができる。
【0105】 本発明のさらなる態様 導入部で論じたように、方法は、ゲノム学において多くの適用を有することが
でき、それにより、核酸配列を分析する工程を用いる現存する方法に類似して用
いることができる(例えば、”Principles of Genome Analysis” S B Primrose
による、Blackwell Science刊, Oxford, UK, 1995参照)。
【0106】 いくつかの特定の適用は以下の通りである。一般的にいえば、これらのすべて
が1つの標的配列、又は多重化アプローチを用いて行うことができる。後者の場
合、種々の結果の組み合わせが決定を行うために用いることができる:
【0107】 (i)例えば配列が生物にユニークであるために、標的配列の存在が生物の存在
に関連している、試料中の生物の存在の検出(例えば、ウィルス、プロウィルス
、ビリオン、原核生物(例えば細菌)、真核生物(例えば原生動物))。
【0108】 精査された配列が実際に生物にユニークでない場合でも、その存在(他の診断
情報、例えば免疫的、行動的など、に関連して)をその存在、非存在の決定の確
実性を増加させるために用いることができる。検出は、全長配列決定によりさら
なる確実性が必要であるところで確認することができる。
【0109】 この場合の試料は、生物を含むことが疑われるいかなるものでもよく、例えば
異なる生物からの試料、食糧、環境の試料(例えば土壌、水など)である。生物
は病原性でも良く、単に対象の何らかの他の性質に関するものでも良い。
【0110】 (ii)上記決定を実施することによる、病原性生物に関連する疾患の診断。試料
はインビトロでもインビボでもよい。テストは、他の診断技術又は症状の評価な
どと関連して実施することができる。
【0111】 (iii)DNA変異体の存在を検出することによる、DNA変異に関する疾患の
診断であって、上記方法の使用を含むものであり、標的配列が、変異が起こって
いる配列に相当するもの。テストは、他の診断技術又は症状の評価などと関連し
て実施することができる。
【0112】 (iv)標的配列がその特性に関連している配列に相当する、特定の表現形特性を
有する生物を選択する方法。
【0113】 (v)標的配列がその遺伝子に関連する又はその内部の配列に相当する、特異的
遺伝子をコードする核酸を単離する方法。
【0114】 (vi)標的配列が特定の個人、集団、種、属などに関連している、系統発生的分
類の方法。
【0115】 (vii)標的配列がその個人に関連している個人を同定する方法。一般的にいう
と、これは多くの別個の多形をスコアすることを必要としているかもしれない(
法医学のタイピングとマッチングに用いられている配列について、TullyらのW
O96/01687参照)。
【0116】 (viii)細胞又は組織の発現プロファイリングの方法。この場合試料核酸はmR
NA、又はそれから由来するものである(例えばcDNA)。
【0117】 本発明のさらなる態様において、非凝集金属粒子をSER(R)S活性種(S
AS)及び標的結合種(TBS)を配合する工程を含み、それにより上記SAS
とTBSは表面探査基を介して上記金属粒子に結合するものである、検出剤を生
産する方法が開示されている。
【0118】 本発明のさらなる態様において、SER(R)S活性種(SAS)及び標的結
合種(TBS)に結合している非凝集金属粒子を含む検出剤が開示されている。
【0119】 薬剤の種々の成分は上記のうちのいかなるものでも良い。特に、SASとTB
Sは好ましくは、SSGを介して金属粒子に結合しており、任意に単一分子の形
態である。好ましくはTBSとSSGは別個の分子である。好ましくはTBSは
PNA又はプロパルギルアミノ修飾DNAである。好ましくはSASはアゾ基及
びSSGはベンゾトリアゾールである。
【0120】 1つの態様において、薬剤は、各々異なるTBSを有する第1の薬剤と第2の
薬剤を含む。
【0121】 さらなる態様において、上記の2つ以上の検出剤を含み、各々が識別可能なS
ASを有する組成物が開示されている。
【0122】 本発明の薬剤又は組成物は一般的に溶液として提供されるであろう。
【0123】 さらなる態様において、本発明の方法を実施するための本発明の薬剤又は組成
物に加えて、1つ以上の付加的な材料、例えば対照実験のための標的核酸、を含
むキットが開示されている。
【0124】 さらなる態様において、上記の薬剤又は組成物に加えて、核酸試料、これは好
ましくはDNA又はRNAの試料、最も好ましくは生物から取られた又は生物を
構成する細胞から抽出されたもの、を含むシステムが開示されている。
【0125】 そのようなシステムは特に (i) 反応容器、 (ii) 上述の薬剤、 (iii) 核酸、 を、好ましくは均一形式中に含む。
【0126】 さらなる態様において、 SERRS分析器に加えて、上記の薬剤、組成物又
はシステム、及びそのような装置の使用の方法が開示されており、(例えば)S
ER(R)Sシグナルを検出するために均一システムを調製しモニターする(例
えば500と600nmの間で)工程を含む。
【0127】 本発明を、以下の非制限的な図面と実施例を参照してさらに説明する。本発明
の範囲に含まれる他の実施態様は、これに照らして当業者により行われるであろ
う。
【0128】
【実施例】
実施例1−標識化PNAプローブの合成の概観とその後の使用 基本的な合成は、ベンゾトリアゾール染料のカルボン酸又は活性エステル型の
、PNAプローブアミノ末端への付加を含み、任意にPNAは、その合成のため
に使用される固体支持体上にある。プローブは、ゲノムDNAに見出される標的
配列の一部を相補する8つ以上の塩基からなる。こうして塩基はまだ保護されて
いるであろうが、第1級アミンは反応のためにフリーである。
【0129】 a)ベンゾトリアゾールカルボン酸又は活性エステルの合成 アミノアルキル化芳香族アミン、例えばN−(1−ナフチル)エチレンジアミ
ンジヒドロクロリドを、ジアゾニウム結合を介して、アミノベンゾトリアゾール
に結合させて、モノアゾ染料を生成させる。ついでフリーのアミンを無水コハク
酸と反応させて、カルボン酸を提供する(図4参照)。
【0130】 より詳しくは、N1−[4−(5−アゾベンゾトリアゾイル)フェニル]−エ
タン−1,2−ジアミン(=化合物1)を提供するために、5−アミノベンゾト
リアゾール(0.854g、1.1eq、6.37mmol)をHCl(5ml、50
%v/v)中に溶解させ、0℃で亜硝酸ナトリウム(0.484g、1.2eq、
5mlのH2O中)の滴下によりジアゾ化した。過剰の亜硝酸ナトリウムはデン
プンヨード紙を用いて検出した。暗青色は、ジアゾニウム塩の形成を妨害した過
剰亜硝酸を示した。別に、N−(1−ナフチル)エチレンジアミンジヒドロクロ
リド(1.500g、5.79mmol)を酢酸ナトリウムバッファー(1.0
M、60ml、pH6.0)とアセトン(80ml)中に溶解した。ジアゾ化ア
ミノベンゾトリアゾール(1,1eq)をこの溶液に0℃での滴下で1時間にわた
って攪拌しながら添加し、その後水酸化ナトリウム(2M)の添加により溶液を
中和した。生成した固体をろ過により単離し、飽和KCl(3×50ml)で洗
浄し、メタノールとジエチルエーテルを用いた研和により精製し、オレンジ色の
固体として表題の化合物を生産した。収率66%、Rf(EtOAc/CH3OH
/NH3 5/1/1)0.14;dH(270MHz、CD3OD)3.00(2
H,t,CH2) 3.48(2H,t,CH2) 6.69(1H、dd、arH
) 7.51(1H、t、arH) 7.63(1H、t、arH)7.87(1H
、d、arH)7.94(2H、m、arHs)8.13(1H、d、arH)8
.34(1H、s、arH)9.02(1H、d、arH);dc(270MHz
、CD3OD)41.40(CH2)47.01(CH2)104.26(CH)
114.93(CH)115.13(CH)116.67(CH)117.47
(CH)122.20(CH)124.26(C)124.73(CH)126
.03(CH)127.91(CH)134.62(C)139.91(C)1
46.12(C)146.76(C)148.98(C)151.28(C);
FAB ms m/z 332.1621 [C18187(M+1)<0.1pp
m]。
【0131】 より詳しくは、N1−[4−(5−アゾベンゾトリアゾイル)フェニルアミノ
−エチル]−スクシナミックアシッド(=化合物2)を提供するために、化合物
(1)(1.000g、3.02mmol)をDMF(100ml)中に溶解させ、
攪拌しておいた。アセトン(10ml)中に溶解された無水コハク酸(0.36
3g、1.2eq、3.63mmol)をついで滴下により1時間にわたって添
加した。18時間後に溶剤をin vacuoで除去し、産物を酢酸エチル、メタノール
及びアンモニア(5/1/1)で溶出するカラムクロマトグラフィー(Na2
4に前吸収)により単離し、オレンジ色の固体を生産し、さらにジエチルエー
テルから研和により精製し、純粋産物0.856gを得た(収率66%)。Rf
(酢酸エチル/メタノール/アンモニア 5/1/1)0.11;dH(400M
Hz、DMSO−d6)2.40(2H,dd,CH2)2.44(2H,dd
,CH2)3.42(4H、m、2× CH2) 6.66(1H、brs、NH)
6.76(1H、d、arH)7.32(1H、m、arH)7.54(1H、t
、arH)7.67(1H、t、arH)7.90(1H、d、arH)7.99
(1H、dd、arH)8.25(1H、d、arH)8.29(1H、s、ar
H)8.98(1H、d、arH)。
【0132】 もし活性エステルが望まれるなら、図4スキーム2に示すように、スクシニル
型をカルボン酸から、ヒドロキシスクシンイミドによる活性化によって生産する
ことができる。
【0133】 いかなる長さ又は性質のリンカーも用いることができることを強調されるべき
である。
【0134】 b)表面探査基の核酸への付加 ベンゾトリアゾール染料のカルボン酸型は、固体支持された核酸へ、そのよう
な結合に通常用いられる標準方法により結合する。固体支持体からの脱保護と除
去と、その後の精製で、所望の産物を得る。
【0135】 より詳しくは、化合物(2)のDNAへの結合のために、所望のDNA配列を
、0.2mmolスケールでExpediteファースト脱保護モノマーを用いた標準固相蛍
光アミダイト(phosphoramidite)化学により合成した。アミノリンカー(標準
モノメトキシトリチルアミノヘキシル蛍光アミダイト)を、オリゴヌクレオチド
の5’末端に添加し、カラムで脱保護して反応のためにフリーアミンを残した。
カラムをついで合成器からはずし、化合物(2)のマニュアルカップリングを行
った。化合物(2)(54.7mg、0.12mmol)をDMF(2ml)に溶解
し、N,N−カルボニルジイミダゾール(30.4mg、1.56eq、0.18
7mmol)を添加した。混合物を40℃で5分間攪拌し、室温まで冷却し、標準法
で2つのシリンジを介してオリゴヌクレオチド合成カラムを通した。溶液を2時
間反応させて除去し、アンモニア(1ml)を添加して開裂と脱保護を容易にし
た。2時間後、アンモニアを除去し、残りをアニオンイオン交換HPLCにより
精製した。
【0136】 精製したサンプルはついで脱塩化のためにsephadexG25カラムを通し、凍結乾
燥した。水に溶解し、30.5mM溶液を得た。
【0137】 上記方法は、ベンゾトリアゾールカルボン酸を、26mer標識オリゴヌクレオ
チドの5’末端に付加して、55.4mM溶液を得るためにも用いられた。
【0138】 化合物(2)をPNAに付加するために、化合物(2)の溶液(0.18M)
を合成器のポート6に付加し、このポートのための特別の結合工程を標準PNA
サイクルに挿入した。工程は、新規塩基のために、結合時間を15分から30分
に延長した。所望の8mer配列を2mmolスケールでの標準PNA化学により
合成した。アミノリンカーをついでN末端に付加し、その後修飾サイクルにより
修飾ベンゾトリアゾール染料を行った。トリフルオロ酢酸による脱保護化とその
後の逆相HPLCによる精製とその後の凍結乾燥により所望の化合物を得た。凍
結乾燥固体を水中に溶解することにより以下の溶液を得た。 727(N−C)6O ACATTTGA 12.08mM 728(N−C)6OACATGGTC 18.20mM ここで6=N1−[4−(5−アゾベンゾトリアゾイル)フェニルアミノ−エチ
ル]−スクシナミックアシッド(=化合物2) O=アミノリンカー
【0139】 c)コロイドへの付着 標識化、例えばPNAプローブの水溶液を適当な量のコロイドと混合する。用
いられたプローブの量は、存在するコロイド粒子を覆う単層のために必要な量よ
りも少しだけ少ない。
【0140】 実施例2−検出の実行 (a)標識化DNA ベンゾトリアゾール染料標識化26merDNAオリゴヌクレオチドのSERR
Sスペクトルを得、図5に示す。
【0141】 SERRSシグナルは凝集剤(スペルミン)が添加されたときだけ見ることが
でき、これによりベンゾトリアゾール染料標識化DNAが、シグナルを生産せず
にコロイドに付加できることと、ハイブリダイゼーションにリンクした凝集が検
出できる変化をもたらしたことが確認された。
【0142】 (b)標識化PNA 上述のごとく、PNAの2つの非相補配列が、N−末端SERRS標識を介し
て、モノアゾベンゾトリアゾール化合物を用いて別の銀コロイド粒子に付着し、
表面へのPNAの不可逆的付着を効率的に提供する。このことは親の鎖上の相補
配列に連続的にハイブリダイズするシステムを提供する。
【0143】 係留された特異的核酸又は核酸アナログ配列を含む2つのコロイド混合物が混
合され、照射されるときに、金属表面の非凝集性のために、SERRSシグナル
は観察されない。
【0144】 試験配列の水溶液をPNA標識化コロイドの上記混合物に添加し、ハイブリダ
イゼーションとそれによる凝集のための適当な時間の後、照射により、従来のS
ER(R)S装置で検出される2つの標識に相当するシグナルを得られる。凝集
は、正しい相補配列の存在下でのみ起こる。したがってもしシグナルが観察され
るなら、精査により配列の存在が確認されるであろう(図3(a)参照)。
【0145】 方法の感度のために、標識DNAの増幅は必要とされない。また試料を採取し
てから、所望の標識核酸を単離し、ついでアッセイを行うまでの時間スケールが
、現在用いられている多くの方法に比べて、大幅に短縮されるであろう。
【0146】 その1つの実験において、実施例2に詳細に説明した標識化PNA配列を、S
ERRS活性について調べた。
【0147】 最初に、コロイド粒子当たり600分子と見積もられる表面被覆率(surface
coverage)を調べた。これらの実験では、標識化727と標識化728配列の両
方が、このレベルで、いかなる外部凝集剤も使用せずに、非常に強く識別可能な
スペクトルを与えたことが見出された(514.9nmで1秒間に3×10-11
ル用いて得られたスペクトル、結果は示さず)。この発見は、コロイドを凝集で
きた最終的な精製PNAの溶解を助け、それによりシグナルを提供する、トリフ
ルオロ酢酸の使用から生じるものと考えられた。
【0148】 この効果についてさらに調べるため、他の濃度レベルを試みた。試みたレベル
はコロイド粒子当たりほぼ12PNAオリゴマーと等価であり、これは6×10 -13 モルの使用を意味した。スペクトルは5秒間蓄積させ、凝集剤の非存在下で
はいかなるシグナルも生産しなかった。シグナルが生成されることを証明するた
めに、20μlの5%塩化ナトリウム溶液(周知のコロイド凝集剤)を添加した
。識別可能なシグナルが生産され、こうしてこのレベルでSERRSが凝集によ
り得られることを示した。スペクトルを図6に示す。
【0149】 ハイブリダイゼーションにリンクする効果を示すために、2つの異なる標識化
PNAオリゴマーを、最初に混合し、シグナルが生成するかどうかを決定した。
図7(PNA)はこれが起こるときに、いくらかの弱いシグナルが5秒間にわた
って見られることを示す。この混合物はついで4つの異なる相補オリゴヌクレオ
チドに供し、凝集がおこるかどうかをみた。
【0150】 用いたオリゴは:(過剰を提供するために各々について、1×10-6M溶液の
20ml) TCA AAT GTG ACC ATG T 727/728 相補 TCA AAT GTC CCG ACC ATG T 727/728 3C相補 GAC CAT GTT CAA ATG T 728/727 相補 GAC CAT GTC CCT CAA ATG T 728/727 3C相補
【0151】 30分後のスペクトルを下の図7に示す。 蓄積時間=5秒
【0152】 上記スペクトルは、シグナル強度が塩化ナトリウムが用いられるときに観察さ
れたものの約半分にもかかわらず、オリゴヌクレオチドが添加されるときに凝集
がおこることを示し、おそらく不十分な凝集又はハイブリダイゼーションを示唆
しており、これは今度は実施例に用いられたトリフルオロ酢酸のレベルのためか
もしれない。それにもかかわらず、この結果は、TBSの標的配列への結合が、
システムに存在するSASの表面増強のレベルを増加させるために用いることが
できることを明らかに示す。
【0153】 実施例3−別のSASとTBSを用いること SAS(例えば染料)とTBS(例えばPNA)は1つの分子に取り込まれる
ことを必要としない。それらは別個に金属表面に結合することができる。
【0154】 例えば、ベンゾトリアゾールは、PNAのN−末端、又はDNAの5’−末端
(後者は任意にアミノリンカーを介して、標準延長技術を模して、制御された多
孔ガラスに付着させながら)に結合することができる。別のSAS染料基をベン
ゾトリアゾールと共役させることもできる(例えばアゾベンゾトリアゾール基を
形成すること)。
【0155】 一般的にいえば、PNAに対して、染料の過剰が必要とされるであろう(図3
(b)参照)。コロイド粒子をおよそ径が20nmの球と仮定すると、これは表面
積が約1×10-152である。
【0156】 SSGとしてベンゾトリアゾールを用いて(染料とPNAの両方について)、
この分子のサイズは、10×10-10m、10×10-10mの正方形とすることが
できる。これは1×10-182の分子当たり面積を与える。したがって単層被覆
に必要な分子数は約1200である。
【0157】 架橋された凝集を形成することが必要なら、ついで(面心立方パッキングとみ
なして)各粒子が、理論的に、12個の他の粒子に囲まれることができる。この
ことは、コロイドに対するPNAのサイズのために、隣接する粒子のそばに付着
するPNAだけが凝集の提供に有効であろうことを意味する。こうして、1つの
PNAに対して、100染料分子の比が好ましいかもしれない。
【0158】 実施例4−多形と多重化 特異的標識を有する標的特異的配列(又はそれによる金属表面結合)によって
、配列順列の範囲は1つの実験に調べることができる。したがって、特異的な配
列のための変性DNAの長い鎖及び遺伝子全体さえも精査することを可能にする
(図3(c)及び3(d)参照)。
【0159】 実施例5−多形の詳細なアッセイ 所望のアッセイ(5分)のために前調製された標識化コロイド懸濁液の選択 コロイド1回分は、5つの異なる標識化配列まで含むことができる。1つは変
異から離れた鎖のためで、4つは変異がある可能性のあるもののためである。4
つの可能性のある塩基同一性より少ない考えられる状況において、又は多形をス
コアすることが望ましくないが、それが与えられた塩基ではないことを確かめる
だけの状況において、ほとんど標識化されていない配列を用いることができる。
【0160】 アッセイの調製(2分) 所望の標識化コロイドの各々からアリコート(10μl)をエッペンドルフで
混合する。この混合物の少量の部分(20μl)を対照として保存しておく。
【0161】 試料核酸の調製(30分) アッセイされる核酸試料を元の試料(例えば血液試料)から従来の方法により
(例えばMolecular Clonng: a Laboratory Manual: 第2版、Sambrookら1989, C
old Spring Harbor Laboratory Pressまたはその後の版参照)単離し、脱塩し、
水に溶解する(20μl)。
【0162】 配列又はポイント変異の検出(5分) 試料核酸をコロイドと正しい鎖の混合物に添加して、ハイブリダイズさせる。
ハイブリダイゼーションの後、懸濁液を、SERRSによる検出のためにキャピ
ラリーチューブ(d=1mm、長さ=5mm)に移す。
【0163】 またはこれに代えて、アッセイの種々の成分を調製し、スペクトル法にも用い
られる1つの容器内で実行し、より単純で均一のプロトコールを提供することも
できるであろう。
【0164】 得られるシグナルの分析(5分) 個々の標識についてスコアされるもので得られるシグナルのコンピューター比
較は、用いられるコロイドの正確な同定を可能にし、それにより試料中に存在す
る配列又はポイント変異の同定を可能にする。存在する材料の量とある配列又は
ポイント変異の頻度の定量も行うことができる。検出限界を以下のように見積も
ることもできる:刊行物は標識が8×10-13Mの濃度(あるいはむしろそれよ
り低い)で検出されることを示す。容量4μlのシリンダーでの検出のためには
、これは2000000分子と同等である。TBS当たり100以上の染料分子
が存在している可能性があるため、これは2000分子(3×10-20モル)だ
けの標的レベルと同等である。感度は、粒子染料のためにより高いかもしれない
【0165】
【参考文献】
【図面の簡単な説明】
【図1】 これは、(a)硝酸、及び(b)ポリ(L−リジン)とアスコルビ
ン酸と凝集したクエン酸塩コロイドについての可視吸収スペクトルを示す。点線
は、凝集前の非凝集、モノ分散、クエン酸塩銀コロイドのスペクトルを表す。
【図2】 これは、本発明で用いることができる種々のSSGsを表す式A
1−A13を示す。
【図3】 これは、本発明を実施するための種々の異なる形式を示す。 (a)(i)では、それ自体2つのタイプの銀コロイド粒子を含む薬剤が用いられ
る。各粒子は異なるPNAプローブ(TBS)を有し、これは各々X及びYで表
される。これらは金属表面に異なる染料(SAS)を介して結合しており、A及
びBで表され、これは金属表面とリンカーと表面探査基(示さず)を介して相互
作用する。標的配列X’−Y’(XとYに相補する部分を含む)を有する適当な
ゲノム材料と合わされるとき、銀コロイド粒子は凝集し、この凝集は染料AとB
(これらのうち一方は必要でないなら省略できる)の1つ又は両方を介してモニ
ターされることができる。 (b)では、これに代わる薬剤を示す。この場合、染料(A)とRNAプローブ
(X)は、各々がリンカーと表面探査基(示さず)により別々に金属表面に結合
している。 (c)では、多形を識別し、スコアする方法を示す。この場合、可能性のある標
的配列はX’−Y’とX’−Y2’である。これらは、適当なPNAプローブ(
Y2と示される)とBとは識別される染料(Cと示される)を有する、付加的な
コロイド粒子タイプを用いて識別されることができる。BとCのいずかが表面増
強されるかを観察することにより、標的配列を解明することができる。このこと
は多形のいずれかを検出可能であるべきであるから、対照として共通配列コロイ
ド粒子(X)を染料Aで標識することが望ましいかもしれない。 (d)では、特有の部位を精査する方法を示す。これは(c)に類似しているが
、標識配列間に共通の配列はないので、したがって4つの異なるタイプのコロイ
ド粒子を用いる。染料Dの検出は、標的配列V’−W’の存在を示す。
【図4】 これはベンゾトリアゾール染料[N1−[4−(5−アゾベンゾト
リアゾイル)フェニル]−エタン−1,2−ジアミン−化合物(1)]のアミノ
誘導体、及びこの[N1−[4−(5−アゾベンゾトリアゾイル)フェニルアミ
ノ−エチル]−スクシナミックアシッド−化合物(2)]のカルボン酸誘導体を
生産する経路を示す。カルボン酸誘導体はDNAに結合する(スキーム1)か、
又はその後の結合のための活性エステル(スキーム2)を生産するために用いる
こともできる
【図5】 これは、ベンゾトリアゾール染料標識された26merDNAオリゴ
ヌクレオチドのSERRSスペクトルを示す。
【図6】 これは、凝集剤の存在及び非存在下での、ベンゾトリアゾール染
料標識されたPNAオリゴヌクレオチドのSERRSスペクトルを示す。
【図7】 これは、相補標識配列の存在及び非存在下での、ベンゾトリアゾ
ール染料標識されたPNAオリゴヌクレオチドのSERRSスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ダンカン・グラハム イギリス・グラスゴー・G1・1XL・キ ャシードラル・ストリート・295・ユニバ ーシティ・オブ・ストラスクライド・デパ ートメント・オブ・ピュア・アンド・アプ ライド・ケミストリー (72)発明者 ウィリアム・イーウェン・スミス イギリス・グラスゴー・G1・1XL・キ ャシードラル・ストリート・295・ユニバ ーシティ・オブ・ストラスクライド・デパ ートメント・オブ・ピュア・アンド・アプ ライド・ケミストリー 【要約の続き】

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料核酸中の標的核酸配列の存在または非存在を決定する方
    法であって、該方法は以下の工程: (a)SER(R)S活性種(SAS)及び標的結合種(TBS)と結合した金
    属表面を含む検出剤に、試料をさらす工程、 (b)標識の何らかの表面増強を検出するために、SER(R)Sを用いて試料
    /薬剤混合物を観察する工程、 を含む方法であって、標的配列へのTBSの結合が、SASの表面増強を増進す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 工程(a)の検出剤中に存在するとき、金属表面自体では表
    面増強が可能でない、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 検出剤が、2以上の別の成分として工程(a)中の試料にさ
    らされるものである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 検出剤が、各々異なるTBSを有する第1の薬剤と第2の薬
    剤を含み、各TBSは標的配列に結合することができるものであり、第1と第2
    のTBSの標的配列への結合により、各TBSに結合した金属表面が近接し、そ
    れにより一方または両方の金属表面と結合したSASの表面増強をもたらすもの
    である、請求項1ないし3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 検出剤がTBSと結合したモノ分散非凝集コロイド金属粒子
    を含み、TBSは標的配列の全部または一部と相補する核酸または核酸アナログ
    を含むものである、請求項1ないし4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 TBSがプロパルギルアミノ修飾核酸またはペプチド核酸を
    含むものである、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 金属コロイド粒子あたり1、2、3、4、5、10、または
    20を超えるTBSが存在する、請求項5または6記載の方法。
  8. 【請求項8】 金属表面に対するSAS及び/又はTBSの化学吸着を促進
    するために、表面探査基(SSG)が用いられるものである、請求項1ないし7
    のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 SSGがトリアゾール基、より好ましくはベンゾトリアゾー
    ル基を含むものである、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 SSGが、SASである染料により修飾されている請求項
    8又は9記載の方法。
  11. 【請求項11】 修飾SSGがアゾベンゾトリアゾールである、請求項10
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 修飾SSGが、金属表面にTBSを結合させるために用い
    られる請求項10又は11記載の方法。
  13. 【請求項13】 修飾SSGが連結基を介してTBSに接合している請求項
    12記載の方法。
  14. 【請求項14】 SASがTBSよりも2、5、10、20、30、40、
    50又は100倍過剰を上回って存在する、請求項1ないし11のいずれか1項
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 識別可能なSASを有する複合結合薬剤を用いて1つを上
    回る標的配列が決定されるものである、請求項1ないし14のいずれか1項記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 標的配列が配列同一性を共有し、かつ共通の第1の薬剤が
    、残りの標的配列を識別することができる特異的識別可能な第2の薬剤とともに
    用いられる、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 生物の存在検出、選択、又は同定、又は系統的分類の方法
    であって、該方法は請求項1ないし16のいずれか1項記載の方法の使用を含み
    、標的核酸配列はその生物に関連している方法。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし17のいずれか1項記載の方法の使用を含
    み、標的核酸配列はその疾患に関連している、疾患の診断方法。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし18のいずれか1項記載の方法の使用を含
    み、標的核酸配列はその遺伝子に関連しているかその内部にある配列に相当する
    ものである、特定の遺伝子をコードする核酸を単離する方法。
  20. 【請求項20】 非凝集金属粒子をSAS及びTBSと配合する工程を含み
    、それにより上記SASとTBSはSSGを介して上記金属粒子に結合するもの
    である、検出剤を生産する方法。
  21. 【請求項21】 SSGを介してSASとTBSに結合している非凝集金属
    粒子を含む、検出剤。
  22. 【請求項22】 各々が異なるTBSを有する第1の薬剤と第2の薬剤を含
    む、請求項21記載の薬剤。
  23. 【請求項23】 各々が識別可能なSASを有する、請求項21又は22記
    載の2つ以上の検出剤を含む組成物。
  24. 【請求項24】 請求項21ないし23のいずれか1項記載の薬剤又は組成
    物に加えて核酸試料を含むシステム。
  25. 【請求項25】 SERRS分析器に加え、請求項21ないし24のいずれ
    か1項記載の薬剤、組成物又はシステムを含む装置。
  26. 【請求項26】 含む請求項1ないし19のいずれか1項記載の方法におけ
    る請求項25記載の装置の使用。
  27. 【請求項27】 請求項21ないし23のいずれか1項記載の薬剤又は組成
    物と、請求項1ないし19のいずれか1項記載の方法を実施するための1つの付
    加的な材料を含むキット。
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