JP2002513580A - タンパク質を産生および送達するためのIFN−α2遺伝子コード領域の上流のゲノム配列 - Google Patents

タンパク質を産生および送達するためのIFN−α2遺伝子コード領域の上流のゲノム配列

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Abstract

(57)【要約】 IFNA2遺伝子のコード領域の上流の規定されたゲノム領域と、ストリンジェンシー条件下において、ハイブリダイズする、または少なくとも80%配列の同一性を共有する単離核酸分子、および相同組換えのための標的配列としてそのDNA分子を含有するDNA構築物を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明はゲノムDNAに関する。
【0002】発明の背景 治療用タンパク質で疾患を治療する現在の方法には、インビトロで産生したタ
ンパク質の投与と遺伝子治療がある。インビトロにおけるタンパク質の産生は、
一般に、関心のあるタンパク質をコードする外因性DNAを培養中の適当な宿主細
胞に導入する段階を含む。一方、遺伝子治療方法は、関心のある治療用タンパク
質をコードする配列を含有する細胞、プラスミドまたはウィルスを患者に投与す
る段階を含む。
【0003】 ある種の治療用タンパク質はまた、ジーンターゲティング技法を用いた望まし
い方法で外因性遺伝子の発現を変更することによっても産生することができる。
例えば、全体の内容が全て参照として組み入れられている、米国特許第5,641,67
0号、第5,733,761号および第5,272,071号、米国特許出願番号第08/406,030号、
国際公開公報第91/06666号、国際公開公報第91/06667号、および国際公開公報第
90/11354号を参照。
【0004】発明の概要 本発明は、ヒトインターフェロン−α2(「IFNA2」)遺伝子のコード配列の5
'側ゲノムDNAを同定し、配列決定することに基づいている。このDNAは、例えば
、相同組換えにより細胞のゲノムに組み込む結果、哺乳類細胞において内因性IF
NA2遺伝子の発現を変更する(例えば、増加する)DNA構築物に使用することがで
きる。「内因性IFNA2遺伝子」は、IFNA2をコードするゲノム(すなわち、染色体
)遺伝子をいう。構築物は、新規に開示された5'側非コード配列および転写調節
配列を含むまたはそれらから誘導された標的配列を含有する。転写調節配列は、
好ましくは、内因性IFNA2遺伝子の転写調節配列と配列が異なる。調節配列が内
因性コード配列に機能的に結合するように、標的配列は内因性IFNA2-コード配列
の上流の領域への調節配列の組み込みを誘導する。「機能的に結合する」とは、
調節配列が内因性IFNA2-コード配列を発現を誘導することができることを意味す
る。構築物は、構築物および/またはプロモーターに結合した別のコード配列を
安定して組み込んだ細胞の選択を容易にする選択可能なマーカー遺伝子をさらに
含有してもよい。
【0005】 一つの態様において、DNA構築物は、(a)標的配列、(b)調節配列、(c)エ
クソン、(d)スプライス−ドナー部位、(e)イントロン、および(f)スプラ
イス−アクセプター部位を含み、要素(b)〜(f)が内因性遺伝子の内部または
上流にあるように、標的配列は自身および要素(b)〜(f)の組み込みを誘導す
る。次いで、調節配列は要素(c)〜(f)だけでなく、内因性IFNA2コード配列
をも含む転写物の産生を誘導する。好ましくは、イントロンおよびスプライス−
アクセプター部位はスプライス−ドナー部位から下流の構築物に配置される。
【0006】 標的配列は、相同組換えが生じる予定であるゲノムの予め選択された標的部位
と相同である。標的配列は配列番号:12と少なくとも20(例えば、少なくとも30
、50、100または1000)個の連続ヌクレオチドを含有し、例えば、配列番号:7の
少なくとも20(例えば、少なくとも30、50または100)個の連続ヌクレオチド、
配列番号:8の(例えば、少なくとも30または50)個の連続ヌクレオチド、配列
番号:13の少なくとも20(例えば、少なくとも30、50、100または1000)個の連
続ヌクレオチドを含有してもよい。また、標的配列は配列番号:16の少なくとも
20(例えば、少なくとも30、50または100)個の連続ヌクレオチド、配列番号:1
7の少なくとも20個の連続ヌクレオチド、配列番号:18の少なくとも20(例えば
、少なくとも30または50)個の連続ヌクレオチド、または配列番号:19の少なく
とも20(例えば、少なくとも30、50、100または1000)個の連続ヌクレオチドを
含有してもよい。配列番号:7は配列番号:12のヌクレオチド1〜278位に相当し
、配列番号:8は配列番号:12のヌクレオチド3492〜3564位に相当し、配列番号
:13は配列番号:12のヌクレオチド279〜3491位に相当する。「相同」とは、標
的配列および標的部位がヒト細胞において相同組換えを受けることができるよう
に、標的配列がゲノム標的部位と同一または実質的にほぼ同じであることを意味
する。相同組換えが有用な頻度で生じることができるかぎり、小さい割合の塩基
対のミスマッチが許容されうる。相同組換えを容易にするためには、標的配列は
、好ましくは、鎖長が少なくとも約20塩基対(「bp」)である(例えば、少なく
とも50、100、250、400または1,000)。標的配列がこの領域内から少なくとも20
ヌクレオチドを含む限り、標的配列は配列番号:12によって含まれる領域の外側
からのゲノム配列も含む。例えば、追加の標的配列は、配列番号:8とIFNA2遺伝
子の内因性転写開始配列との間にある配列から誘導されてもよい。
【0007】 IFNA2遺伝子座に存在する多型性のために、任意の所定の哺乳動物種において
任意の所定のゲノム標的部位のヌクレオチド組成物中にわずかな変更が生じるこ
とがある。配列番号:7、8、12、13、16、17、18および19のこのような多型変異
体(特にヒト多型変異体)に相当する標的配列は本発明の範囲内である。
【0008】 相同組換えの結果、構築物の調節配列は、細胞の染色体上のIFNA2遺伝子コー
ド配列の上流の予め選択された領域に組み込まれる。構築物由来の調節配列を含
有する得られた新規の転写単位は標的IFNA2遺伝子の発現を変更する。このよう
に作製されたIFNA2タンパク質は未変更の内因性遺伝子がコードするIFNA2タンパ
ク質の配列と同一であっても、または相同組換えの結果として導入された変更に
より、野生型IFNA2タンパク質と比較して、追加のアミノ酸、置換アミノ酸、ま
たは少数のアミノ酸を含有してもよい。
【0009】 遺伝子発現の変更は、入手した細胞では通常サイレント(silent)である(す
なわち、本質的に発現されない)遺伝子を活性化する段階(または発現させるこ
と)、遺伝子の発現量を増加または減少する段階、および入手した細胞の遺伝子
の調節パターンとはパターンが異なるように遺伝子の調節パターンを変更する段
階を含む。「入手した細胞」とは相同組換え前の細胞をいう。
【0010】 哺乳類細胞における内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するために本発明のDNA構
築物を使用する方法も本発明の範囲内である。本方法は、(i)DNA構築物を哺乳
類細胞に導入する段階と、(ii)構築物と標的配列に相同なゲノム標的部位との
間に相同組換えが生じることを可能にする条件下で細胞を維持する段階と、(ii
i)構築物由来の調節配列の制御下でIFNA2コード配列の発現を可能にする条件下
で相同組換え細胞を維持する段階とを含む。ゲノム標的部位の少なくとも一部は
内因性IFNA2遺伝子のコード配列の5'側である。すなわち、ゲノム標的部位はコ
ード配列および5'側非コード配列を含有することができる。
【0011】 本発明はまた、内因性IFNA2遺伝子の一方または両方の対立遺伝子において構
築物が内因性ATG開始コドンの上流のゲノムDNAで相同組換えを受けたトランスフ
ェクション細胞または感染細胞を特徴とする。このようなトランスフェクション
細胞または感染細胞は、相同組換え細胞とも呼ばれ、IFNA2発現パターンが変更
されている。これらの細胞はインビトロにおけるIFNA2産生および遺伝子治療に
よるIFNA2の送達に特に有用である。このような細胞を作製する方法および使用
する方法も本発明に含まれる。細胞は、哺乳類(例えば、ヒト、ヒト以外の霊長
類、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、マウス、モルモッ
ト、ハムスターまたはラット)起源などの脊椎動物起源であってもよい。
【0012】 本発明は、さらに、相同組換えにより宿主細胞のゲノムに上記の構築物を導入
することによってインビトロまたはインビボにおいて哺乳類IFNA2タンパク質を
作製する方法に関する。次いで、相同組換え細胞を、転写、翻訳および必要に応
じて、IFNA2タンパク質の分泌を可能にする条件下で維持する。
【0013】 本発明はまた、配列番号:12もしくはその相補鎖の少なくとも20(例えば、少
なくとも30、50、100、200または1000)個の連続ヌクレオチドの配列、または標
的配列による相同組換えを妨害しない多型変異または他のわずかな変異(例えば
、配列の5%未満)を除いて配列番号:12と同一の配列を含む、単離核酸を特徴と
する。例えば、単離DNAは、配列番号:7もしくはその相補鎖の少なくとも20(例
えば、少なくとも30、50または100)個の連続ヌクレオチド、配列番号:8もしく
はその相補鎖の少なくとも20(例えば、少なくとも30または50)個の連続ヌクレ
オチド、配列番号:13もしくはその相補鎖の少なくとも20(例えば、少なくとも
30、50、100または1000)個の連続ヌクレオチド、配列番号:16もしくはその相
補鎖の少なくとも20(例えば、少なくとも30、50または100)個の連続ヌクレオ
チド、配列番号:17もしくはその相補鎖の少なくとも20個の連続ヌクレオチド、
配列番号:18もしくはその相補鎖の少なくとも20(例えば、少なくとも30または
50)個の連続ヌクレオチド、または配列番号:19もしくはその相補鎖の少なくと
も20(例えば、少なくとも30、50、100または1000)個の連続ヌクレオチドを含
有してもよい。
【0014】 一つの態様において、本発明の単離核酸は配列番号:12の連続する100 bpブロ
ックを含む。例えば、単離DNAは、配列番号:12またはその相補鎖のヌクレオチ
ド1〜100位、ヌクレオチド101〜200位、ヌクレオチド201〜300位、ヌクレオチド
301〜400位、ヌクレオチド401〜500位、ヌクレオチド501〜600位、ヌクレオチド
601〜700位、ヌクレオチド701〜800位、ヌクレオチド801〜900位、ヌクレオチド
901〜1000位、ヌクレオチド1001〜1100位、ヌクレオチド1101〜1200位、ヌクレ
オチド1201〜1300位、ヌクレオチド1301〜1400位、ヌクレオチド1401〜1500位、
ヌクレオチド1501〜1600位、ヌクレオチド1601〜1700位、ヌクレオチド1701〜18
00位、ヌクレオチド1801〜1900位、ヌクレオチド1901〜2000位、ヌクレオチド20
01〜2100位、ヌクレオチド2101〜2200位、ヌクレオチド2201〜2300位、ヌクレオ
チド2301〜2400位、ヌクレオチド2401〜2500位、ヌクレオチド2501〜2600位、ヌ
クレオチド2601〜2700位、ヌクレオチド2701〜2800位、ヌクレオチド2801〜2900
位、ヌクレオチド2901〜3000位、ヌクレオチド3001〜3100位、ヌクレオチド3101
〜3200位、ヌクレオチド3201〜3300位、ヌクレオチド3301〜3400位、ヌクレオチ
ド3401〜3500位、またはヌクレオチド3465〜3564位を含有してもよい。配列番号
:12またはその相補鎖のブロックも本発明の構築物の標的配列として有用である
【0015】 単離DNAにおいて、配列番号:12由来の配列は完全なIFNA2をコードする配列に
結合せず、または少なくとも任意の野生型ゲノムに生じるものと同じ構造で結合
しない(すなわち、同じ非コード配列によって分離されている)。本明細書にお
いて使用する「単離DNA」という用語は、従って、配列番号:12の一部もしくは
全部を含むだけでなく、それが細胞のゲノム中に存在するとき、IFNA2コード配
列と配列番号:12に相当する配列の間にある全ての配列とを含む、染色体または
(コスミドまたは酵母人工染色体に組み込まれるような)大切片のゲノムDNAを
示さない。それは、(i)プラスミドもしくはウィルスに組み込まれるDNA、また
は(ii)他の配列とは独立した別の分子として存在するDNA、例えば、ポリメラ
ーゼ連鎖反応(「PCR」)もしくは制限エンドヌクレアーゼ処理によって作製さ
れる断片のようなDNAを含むが、これらに限定されることはない。単離DNAは、好
ましくは、完全なIFNA2前駆体(すなわち、内因性分泌シグナルペプチドを有す
る完全なIFNA2)をコードする配列を含有しない。
【0016】 本発明はまた、鎖長が少なくとも100ヌクレオチド(例えば、少なくとも200、
400または1000)であり、中度のストリンジェンシー条件下または高ストリンジ
ェンシー条件下において配列番号:7、8、12、13、16、17、18および/もしくは
19または配列番号:7、8、12、13、16、17、18および/もしくは19の相補鎖とハ
イブリダイズする配列を含む鎖を有する単離DNAを含む。配列はIFNA2コード配列
に結合せず、または少なくとも任意の野生型ゲノムに生じるものと同じ構造で結
合しない。中度のストリンジェンシー条件とは、チャーチ(Church)緩衝液(7%
SDS、0.5% NaHPO4、1 M EDTA、1%ウシ血清アルブミン)中で50℃においてハイ
ブリダイズし、50℃において2×SSCで洗浄することを意味する。高ストリンジェ
ンシー条件とは、50%ホルムアミドの存在下で42℃においてハイブリダイズし、6
5℃において1% SDSを含む2×SSCで洗浄し、次に65℃において0.1×SSCで洗浄す
ることとして定義される。
【0017】 本発明はまた、(1)鎖長が少なくとも50(例えば、少なくとも70または100)
ヌクレオチドであり、(2)配列番号:12の断片もしくは全体、または断片の相
補鎖と少なくとも80%(例えば、少なくとも85%、90%、95%または98%)配列の同
一性を共有するヌクレオチド配列を含む鎖を有する単離DNAを含む。この断片は
、例えば、配列番号:7、8、13、16、17、18または19を含んでもよい。配列は完
全なIFNA2コード配列に結合せず、または少なくとも任意の野生型ゲノムに生じ
るものと同じ構造で結合しない。
【0018】 特定のポリペプチドまたは核酸分子が基準のポリペプチドまたは核酸分子と特
定の割合の同一性または保存性を有すると言われる場合には、同一性または保存
性の割合は、このようなパラメーターが必要な場合には、ギャップ長ペナルティ
12およびギャップペナルティ4を使用して、ALIGNプログラム(バージョン2)ま
たはその等価物において実施される、マイヤーズ(Myers)およびミラー(Mille
r)、CABIOS(1989)のアルゴリズムによって求められる。他の全てのパラメー
ターはデフォルト位置に設定する。ALINEは容易に利用可能である。例えば、イ
ンターネットのhttp://www2.igh.cnrs.fr/bin/align-guess/cgiを参照。
【0019】 本発明はまた、内因性IFNA2遺伝子を本明細書に記載するように活性化した細
胞を提供し、該細胞がIFNA2を分泌する動物に該細胞を植込むことによって、動
物(例えばヒトなどの哺乳類、ヒト以外の霊長類、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒ
ツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、マウス、モルモット、ハムスターまたはラットなど
の動物)にIFNA2を送達する方法を特徴とする。本発明はまた、内因性IFNA2遺伝
子を本明細書に記載するように活性化した細胞を提供し、該細胞がIFNA2を発現
および分泌することのできる条件下において、インビトロで該細胞を培養するこ
とによって、IFNA2を作製する方法を含む。
【0020】 本発明は、プラスミドpA2HB(以下に記載した)のHindIII-BamHIインサートの
一部(例えば、鎖長が少なくとも約20、50、100、400または1000 bp)と少なく
とも80%(例えば、少なくとも85%、90%、または95%)の配列同一性を共有し、ま
たは高ストリンジェンシー条件もしくは中度のストリンジェンシー条件下でハイ
ブリダイズする単離DNAをさらに含む。インサートのこの部分の3'末端は、プラ
スミドインサートに含まれるIFNA2-コード配列のATG翻訳開始コドンの上流の少
なくとも511 bpである。
【0021】 本発明の単離DNAは、例えば、内因性IFNA2遺伝子の調節領域および/もしくは
完全なコード配列を得る際に(好適な下流プライマーと併用する場合に)使用す
るための上流PCRプライマー源として、またはヒト染色体を調製する際に第9染色
体の存在を示すためのハイブリダイゼーションプローブとして使用することがで
きる。以下に記載するように、それは、脊椎動物細胞における内因性IFNA2遺伝
子の発現を変更するための方法においても使用することができる。
【0022】 特に規定しない限り、本明細書において使用するすべての技術用語および科学
用語は、本発明が属する技術分野の当業者が普通に理解するものと同じ意味を有
する。例示的な方法および材料を以下に記載するが、本発明を実施または試験す
る際に本明細書において記載するものと同様または等価な方法および材料を使用
することができる。本明細書に記載する全ての刊行物、特許出願、特許および他
の参照文献は全体の内容が参照として本明細書に組み入れられている。矛盾する
場合には、定義を含む本明細書が支配的である。材料、方法および実施例は例示
のためのみのものであり、限定する意図のものではない。
【0023】 本発明の他の特徴および利点は以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明
らかになると思われる。
【0024】詳細な説明 本発明は、ヒトIFNA2遺伝子のコード配列におけるヌクレオチド組成物の上流
配列の発見に基づいている。
【0025】 インターフェロン−αは、第9染色体の短腕に14の遺伝子がクラスターを形成
する複雑な遺伝子ファミリーを構成する。IFNA2遺伝子を含め、これらの遺伝子
はいずれもイントロンを持たないことに注意されたい。インターフェロン−αは
マクロファージ、TおよびB細胞、ならびに種々の多数の他の細胞によって産生さ
れる。インターフェロン−αは抗ウィルス作用が強く、パピローマウィルス、B
型およびC型肝炎ウィルス、ワクシニア、単純ヘルペスウイルス、水痘状帯状疱
疹ウィルス、およびライノウイルスによる感染症を治療する際に有効であること
が報告されている。
【0026】 ヒトIFNA2遺伝子は、23個のアミノ酸シグナルペプチドを含有する188個のアミ
ノ酸前駆体タンパク質(配列番号:2)をコードする。ヒトIFNA2遺伝子のゲノム
地図を図1に示す。地図は、翻訳開始部位に対して-510位(特に明記しない限り
、本明細書でいう位置は全て翻訳開始部位に対するものである)から始まり、+1
,223位で終わる1,733塩基対(「bp」)の報告されている配列(HUMIFNAA, GenBa
nkアクセッション番号 J00207およびV00544;配列番号:1)に基づいて構成され
ている。cap部位は-67位に位置する。
【0027】IFNA2遺伝子の5'側における特定の配列および内因性IFNA2遺伝子発現を変更する 際のそれらの用途 IFNA2遺伝子の上流側の配列を含有するゲノムDNAを入手するために、PCRによ
って作製した332 bpのプローブを用いて、λ EMBL3(Clontech カタログ番号 HL
1006d)におけるヒト白血球ゲノムライブラリーをスクリーニングした。このプ
ローブは-263位と+69位の間のゲノム領域に相当し、入手可能なIFNA2ゲノムDNA
配列(図1)からデザインしたIFNA7およびIFNA6と命名されるオリゴヌクレオチ
ドプライマーを使用して、ヒトゲノムDNAから増幅した。プライマーIFN7の5'末
端は-263位に対応し、プライマーの配列は5'-AGTTTCTAAAAAGGCTCTGGGGTA-3'(配
列番号:3)である。プライマーIFN6の5'末端は+69位に対応し、このプライマー
の配列は5'-GCCCACAGAGCAGCTTGAC-3'(配列番号:4)である。
【0028】 放射性標識した332 bpのプローブを用いて約100万の組換えファージをスクリ
ーニングした。一次スクリーニングプレートから60の陽性プラークを単離した。
これらの30のプラークからλファージDNAを単離し、オリゴヌクレオチドプライ
マーIFN1およびIFN2を使用してPCRアッセイを実施した。IFN1およびIFN2は共にI
FNA2遺伝子の3'側非翻訳領域から誘導され、それらの配列は識別コード「NCBI ID:42433」を使用してウェブサイト「http://www.ncbi.nlm.nih.gov/dbSTS」に
おいて見出すことができる。プライマーIFN1の5'末端は+639位に対応し、プライ
マーの配列は5'-AAAGACTCATGTTTCTGCTATGACC-3'(配列番号:5)である。プライ
マーIFN2の5'末端は+853位に対応し、プライマーの配列は5'-GGTGCACATGACATAAT
ATGAACA-3'(配列番号:6)である。30のファージ試料のうち、2つが予想される
215 bpのPCR産物を作製した。2つのファージプラークのうちの一方をさらに2回
のハイブリダイゼーションスクリーニングによって精製し、ファージクローン4-
4-1を得た。
【0029】 ファージ4-4-1の8.3 kbのHindIII-BamHI断片をpBluescript II Sk+(Stratage
ne, La Jolla, CA)にサブクローニングし、約4.3 kbの非転写上流配列、タンパ
ク質コード領域(1.1 kb)、およびIFNA2遺伝子の約2.8 kbの下流配列を含有す
るpA2HBを作製した。8.3 kb HindIII-BamHI断片の制限酵素地図を図2に示す。
【0030】 pA2HBプラスミドをサンガー(Sanger)法によって配列決定した。5'末端がHin
dIII部位の5'末端に存在する278 bpの配列を以下に示す(図3も参照):
【0031】 HindIII部位は-4,073位に位置する。以下に示し、図4では下線をつけたように
、-583位と-511位の間のこれまでに報告されていない配列も決定した。 配列番号:7および8に対応する領域の間の配列(配列番号:13)も決定した。
【0032】 -4,074位と-511位の間のゲノム配列(配列番号:12)は、図6において下線を
つけていない配列である。配列番号:7および8は、それぞれ、配列番号:12のヌ
クレオチド1〜278位およびヌクレオチド3492〜3564位に相当する。
【0033】 内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するために、配列番号:12のヌクレオチド279
〜3311位を含有するDNA断片をプラスミドにクローニングして標的構築物pGA402
を作製した。配列番号:12のヌクレオチド279〜3311位は配列番号:14と命名し
た。断片をCMVプロモーターおよびネオマイシン耐性遺伝子の上流に挿入した。
図5に略図を示す。図5の第2の標的配列では、図1に示すIFNA2遺伝子配列のヌク
レオチド-68〜69位を含有するDNA断片をCMVプロモーターおよびネオマイシン耐
性遺伝子の下流にクローニングした。IFNA2遺伝子のヌクレオチド-68〜69位は配
列番号:15と命名した。内因性IFNA2遺伝子による相同組換えを可能にするため
に、IFNA2遺伝子の発現をほとんどまたは全く示さないヒト線維芽細胞にpGA402
プラスミドを導入した。プラスミドの導入後のG418に耐性を示す細胞をスクリー
ニングして、pGA402とゲノムDNAとの間の相同組換え事象が内因性IFNA2遺伝子に
近接して起きたことが期待される、IFNA2遺伝子の発現が増加した細胞を同定し
た。
【0034】 一般的な方法内因性IFNA2発現の変更 上記のIFNA2上流配列を使用して、米国特許第5,641,670号に一般的に記載され
ている方法によって、内因性ヒトIFNA2遺伝子の発現を変更することができる。
一方法を図5に示す。この方法では標的構築物は、遺伝子の上流の第1の標的部位
と相同な第1の標的配列、増幅可能なマーカー遺伝子、選択可能なマーカー遺伝
子、調節領域、CAP部位、エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロン、ス
プライス−アクセプター部位、および第1の標的部位の下流の第2の標的部位と相
同で、IFNA2-コード配列内または上流のいずれかで停止する第2の標的配列を含
むようにデザインする。この方法によると、転写された配列内に望ましくないAT
G開始コドンを含まないように、第2の標的部位の5'末端は、好ましくは、通常の
IFNA2翻訳開始部位の上流の107 bpを越えない。相同組換えされた遺伝子座から
作製される転写物は構築物由来のエクソン、構築物由来のスプライス−ドナー部
位、構築物由来のイントロン、構築物由来のスプライス−アクセプター部位、任
意のそれらの構成要素間における任意の配列、およびIFNA2遺伝子の構築物由来
スプライス−アクセプター部位から、内因性コード配列全体を通って、転写終結
部位までの配列を含む。この転写物がスプライシングされると、構築物由来エク
ソンの特徴に応じて、翻訳されて、通常のIFNA2分泌シグナル配列または遺伝的
に操作された分泌シグナル配列のどちらかを有するヒトIFNA2前駆体を作製する
ことができるmRNAが作製されると考えられる。調節領域の機能を最適化するため
に、外因性イントロンのサイズ、従って遺伝子のコード領域に対する外因性調節
領域の位置を変えることができる。
【0035】 任意の活性化方法において、第1のおよび第2の標的部位は隣接した位置になく
ても、また互いに近接していなくてもよい。それらが互いに隣接していない場合
には、IFNA2遺伝子の通常の上流領域の部分および/またはコード領域の部分は相
同組換えの結果欠損される。
【0036】 内因性IFNA2発現の変更を促進する突然変異を相同組換えによって染色体DNAに
導入することができる。例えば、相同組換えされた遺伝子座の適切なATG開始コ
ドンの上流にあって、外因性調節領域と内因性IFNA2コード領域の間に位置する
、擬似的で望ましくないATG開始コドンを回避することが望ましい場合がある。
そうするためには、望ましくないATG開始コドンに及ぶゲノム部位に相同な標的
配列を有する標的構築物を使用することができる。この標的配列は、望ましい突
然変異に相当するヌクレオチドを含有し、例えばATGの代わりにATTを含有する。
標的構築物は、必要に応じて、相同組換えされた細胞の選択を容易にするために
、1またはそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含む。次いで、本発明の発現
変更方法を使用して、外因性調節領域を相同組換えされた細胞の変更後の部位の
上流に導入することができる。
【0037】 または、外因性調節領域および所望の配列突然変異を一段階でゲノムDNAに導
入してもよい。この態様において使用されるDNA構築物は、外因性調節領域と、
所望の突然変異に相当するヌクレオチドを含有する標的配列とを含有することが
できる。一方の構築物は調節領域を含有し、もう一方は所望の突然変異に対応す
るヌクレオチドを含有する2つの別個の構築物を標的細胞に同時トランスフェク
ションまたは同時感染してもよい。
【0038】 望ましい場合には、同様の方法で、ゲノムDNAに、例えば望ましくないATG開始
コドンと適切なATG開始コドンとの間の部位に哺乳類のスプライス−アクセプタ
ー部位を導入してもよい。この目的に使用するDNA構築物は、適切なIFNA2開始コ
ドンの上流のゲノム部位に相同な標的配列、および相同配列に隣接または含まれ
る位置で、望ましいスプライス−アクセプター部位に対応する配列を含有する。
次いで、適切に組み換えられたIFNA2遺伝子座を含有する細胞に、外因性調節領
域および3'末端側で対を形成していないスプライス−ドナー部位を有するエクソ
ンを含む第2の構築物と、挿入されているスプライス−アクセプター部位の上流
のゲノム領域に第2の構築物を標的化させる標的配列を含有する第2の構築物とと
もにトランスフェクションまたは感染させる。外因性調節領域の制御によって作
製される一次転写物は外因性エクソン、外因性スプライス−ドナー部位、外因性
スプライス−アクセプター部位、それらの構成要素の間の任意の配列、および外
因性スプライス−アクセプター部位と内因性IFNA2遺伝子の転写終結部位の間の
配列を含む。スプライシングの結果、転写物のスプライス−ドナー部位はスプラ
イス−アクセプター部位までスプライシングされ、望ましくないAUG開始コドン
を含有することがある介在イントロンRNAが除去される。それによって、転写開
始部位とIFNA2-コード配列との間に望ましくないAUG翻訳開始コドンを有する転
写物に関連する任意の問題は回避される。当然のことながら、調節領域、エクソ
ン、スプライス−ドナー部位、およびスプライス−アクセプター部位は一段階で
導入することができる。この態様において使用されるDNA構築物は調節領域、エ
クソン、スプライス−ドナー部位、イントロン、スプライス−アクセプター部位
、適切なIFNA2開始コドンと望ましくないATGコドンの間のゲノム部位に相同な標
的配列、必要に応じて、1つ以上の選択可能なマーカーを含有する。または、一
方は調節領域、エクソンおよびスプライス−ドナー部位を含有し、もう一方はス
プライス−アクセプター部位を含有する2つの別個の標的構築物が有用である場
合もある。2つの構築物は一段階で標的細胞に導入することができる。
【0039】DNA構築物 本発明のDNA構築物は少なくとも1つの標的配列と調節配列を含む。それはまた
、エクソン、またはエクソンとスプライス−ドナー部位、またはエクソンとスプ
ライス−ドナー部位とイントロンとスプライス−アクセプター部位をさらに含ん
でもよい。構築物中において、エクソンが存在する場合には、調節配列の3'側で
あり、スプライス−ドナーが存在する場合には、エクソンの3'末端である。イン
トロンおよびスプライス−アクセプター部位が存在する場合には、スプライス−
ドナー部位の3'側である。また、構築物中に(適当なスプライス−ドナー部位お
よびスプライス−アクセプター部位を有する)多数のエクソンおよびイントロン
が存在してもよい。構築物中のDNAは、該DNAが宿主細胞のゲノムの起源の部分で
はないことから外因性と言われる。外因性DNAはウィルスベクターによるトラン
スフェクションまたは感染の前に細胞に存在する内因性ゲノムDNAの部分と同一
または異なる配列を有してもよい。本明細書において使用する「トランスフェク
ション」とは、リン酸カルシウムもしくは塩化カルシウム沈殿、DEAE-デキスト
ラン媒介性トランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーション
、マイクロインジェクション、マイクロプロジェクタイル(microprojectile)
または生物銃(biolistic)媒介性取り込みなどの非ウィルス的な(例えば、化
学的または物理的)手段によってプラスミドを細胞に導入することを意味する。
「感染」はウィルス感染によって細胞にウィルスベクターを導入することを意味
する。本発明のDNA構築物に含まれる種々の要素は以下に詳細に記載されている
【0040】 DNA構築物はまた、シス作用性またはトランス作用性ウィルス配列(例えば、
パッケージングシグナル)を含んでもよく、それによってウィルスベクターによ
る感染によって細胞の核内への構築物の送達を可能にする。必要な場合には、DN
A構築物は、レトロウィルスへのインテグラーゼ媒介性導入またはエピソーム維
持などのウィルスの種々のライフサイクルから切り離すことができる。逸脱は、
レトロウィルスベクターのインテグラーゼコード領域の欠損などのウィルス配列
の適当な欠損または突然変異によって実施することができる。構築およびウィル
スベクターの構築および使用に関するさらなる詳細は、参照として本明細書に組
み入れられているロビンス(Robbins)ら、Pharmacol. Ther. 80: 35-47, 1998
およびグンズブルグ(Gunzburg)ら、Mol. Med. Today 1: 410-417, 1995におい
て見られる。
【0041】標的配列 標的配列により、宿主ゲノムの選択した部位において望ましい配列の相同組換
えが可能になる。標的配列は、宿主ゲノムのそれぞれの標的部位に相同である(
すなわち、相同組換えすることができる)。
【0042】 環状DNA構築物は1つの標的配列または2つもしくはそれ以上の別個の標的配列
を使用することができる。直鎖状DNA構築物は2つ以上の別個の標的配列を含有す
ることができる。所定の標的配列が相同である標的部位は、IFNA2遺伝子のコー
ド領域内、コード領域の上流の隣接した位置、またはコード領域の上流の離れた
位置に位置することができる。
【0043】 構築物中の2つの標的部位において第1の標的部位は(または構築物中に1つし
か標的配列がない場合には、標的配列全体)はIFNA2-コード配列の上流の新規に
開示されたゲノム領域から誘導される。この標的配列は配列番号:12の一部分(
例えば、20個またはそれ以上の連続ヌクレオチド)、例えば、配列番号:7、8ま
たは13の一部分を含有する。
【0044】 構築物中の2つの標的配列において第2の標的部位は、コード配列の上流のゲノ
ム領域を標的とするか、またはコード配列自体の一部もしくは全てを標的にする
ことができる。一例を示すと、第2の標的配列は、3'末端に、IFNA2コード配列の
第1の数コドンと同一の「外因性」コード領域を含有することができる。相同組
換えの結果、外因性コード領域は、内因性IFNA2-コード配列の標的部分と組変え
られる。望ましい場合には、外因性コード領域が、相同組換えを可能にするため
に、置き換わる内因性コード領域と十分に相同であるかぎり、コード領域は異種
アミノ酸配列をコードすることができる。
【0045】 標的配列は、さらに、本明細書に記載するものを含む、IFNA2遺伝子の以前に
開示されている領域から誘導される配列、および構造上は特徴付けられていない
が、当業者によってマッピングができるさらに上流の領域を含んでもよい。
【0046】 標的配列として有用なゲノム断片は、配列番号:12の全体または一部を含有す
るプローブにハイブリダイズする能力によって同定することができる。このよう
なプローブは、配列番号:12から誘導されるプライマーを使用してPCRによって
作製することができる。
【0047】調節配列 DNA構築物の調節配列は、プロモーター(例えば、構成的、組織特異的または
誘導性プロモーター)、エンハンサー、骨格結合領域もしくは基質結合部位、負
の調節要素、転写因子結合部位、またはこれらの要素の組み合わせの1種以上を
含有することができる。
【0048】 調節配列は真核細胞(例えば、哺乳類)またはウィルスゲノムから誘導するこ
とができる。有用な調節配列には、SV40初期遺伝子または後期遺伝子、サイトメ
ガロウィルス遺伝子、およびアデノウィルス主要後期遺伝子の発現を調節するも
のが含まれるが、これらに限定されることはない。それらはまた、マウスメタロ
チオネイン-I、延長因子-1α、コラーゲン(例えば、コラーゲンIα1、コラーゲ
ンIα2およびコラーゲンIV)、アクチン(例えば、γ-アクチン)、免疫グロブ
リン、HMG-CoAレダクターゼ、リン酸グリセルアルデヒドデヒドロゲナーゼ、3-
ホスホグリセレートキナーゼ、コラゲナーゼ、ストロメリシン(stromelysin)
、フィブロネクチン、ビメンチン、プラスミノーゲン活性化因子阻害因子I、チ
モシンβ4、メタロプロテイナーゼの組織阻害因子、リボソームタンパク質、主
要組織適合性複合体分子、およびヒト白血球抗原をコードする遺伝子から誘導さ
れる調節領域を含む。
【0049】 調節領域は、好ましくは、TATAボックス、CCAATボックス、AP1、Sp1、またはN
F-κB結合部位などの転写因子結合部位を含む。
【0050】マーカー遺伝子 望ましい場合には、構築物は、自身のプロモーターに機能的に結合した、望ま
しいポリペプチドをコードする配列を含んでもよい。この一例では、標的事象の
同定を促進するために使用することができる選択可能なマーカー遺伝子であると
思われる。増幅可能なマーカー遺伝子を含めて、同時に増幅される隣接DNA配列
を有する細胞の選択を容易にするために使用してもよい。増幅可能なマーカー遺
伝子の増幅されたコピーを含有する細胞は、増幅可能な遺伝子の発現を選択する
物質の存在下における増殖によって同定することができる。活性化された内因性
IFNA2遺伝子は、増幅された選択可能なマーカー遺伝子と連結して増幅される。
活性化された内因性遺伝子の多数のコピーを含有する細胞は非常に大量のIFNA2
を産生することができ、従って、インビトロにおけるタンパク質産生および遺伝
子治療に有用である。
【0051】 選択可能で、増幅可能なマーカー遺伝子は互いに隣接した位置に存在する必要
はない。増幅可能なマーカー遺伝子および選択可能なマーカー遺伝子は同じ遺伝
子であってもよい。マーカー遺伝子の一方または両方はDNA構築物のイントロン
内に配置されてもよい。好適な増幅可能なマーカー遺伝子および選択可能なマー
カー遺伝子は米国特許第5,641,670号に記載されている。
【0052】スプライス−ドナー部位およびスプライス−アクセプター部位 DNA構築物は、エクソン、エクソンの3'末端のスプライス−ドナー部位、イン
トロンおよびスプライス−アクセプター部位をさらに含有してもよい。
【0053】 スプライス−ドナー部位は、一方のエクソンのRNA転写物を別のエクソンの転
写物のスプライス−アクセプター部位までスプライシングし、両部位間のイント
ロンの除去を誘導する配列である。典型的に、第1のエクソンは第2のエクソンの
5'側に存在し、第1のエクソンの3'末端に位置するスプライス−ドナー部位は第2
のエクソンの5'末端において、第2のエクソンに隣接するスプライス−アクセプ
ター部位と対を形成する。スプライス−ドナー部位は(A/C)AGGURAGU(ここで
、Rはプリンヌクレオチドを示す)として表される特徴的なコンセンサス配列を
有し、4番目と5番目に位置するGUが必要である(Jackson, Nucleic Acids Resea
rch19:3715-3798, 1991)。スプライス−ドナーコンセンサス部位の最初の3つの
塩基はエクソンの最後の3つの塩基である。すなわち、それらはスプライシング
によって除去されていない。スプライス−ドナー部位は、mRNAスプライシング経
路内で適当な反応を実施する能力によって機能的に定義される。
【0054】 本発明の構築物中のスプライス−アクセプター部位は、スプライス−ドナー部
位と関連して、一方のエクソンから他方のエクソンまでのスプライシングを誘導
する。スプライス−アクセプター部位は、(Y)10NYAG(配列番号:10)(ここ
で、Yは任意のピリミジンを示し、Nは任意のヌクレオチドを示す)として表され
る特徴的な配列を有する(Jackson, Nucleic Acids Research19:3715-3798, 199
1)。
【0055】CAP部位 DNA構築物は、必要に応じて、CAP部位を含有してもよい。CAP部位は、調節領
域と関連し、調節領域に利用される特異的な転写開始部位である。このCAP部位
は、相同組換え後に、調節配列がCAP部位から開始する転写物の合成を誘導する
ように、構築物中の調節配列に対する位置に配置される。または、CAP部位が構
築物中に含まれず、CAP部位として使用される標的遺伝子の適当な部位を転写装
置がデフォルトで決める。
【0056】追加のDNA要素 構築物は、さらに、相同組換えによって作製されるRNAもしくはタンパク質の
構造または安定性に影響を与える配列を含有してもよい。必要に応じて、DNA構
築物は、細菌または任意の他の好適なクローニング/宿主系において大規模なプ
ラスミド増幅を可能にする細菌起源の複製マーカーおよび細菌の抗生物質耐性マ
ーカーまたは他の選択可能なマーカーを含んでもよい。
【0057】 DNA構築物における上記のすべての構成要素は互いに機能的に結合し、または
互いに機能的に配置される。すなわち、構築物と標的ゲノムDNAとの間の相同組
換えの結果、調節配列は、(必要に応じて構築物に含まれる)CAP部位から開始
し、CAP部位と内因性IFNA2遺伝子の転写終結部位との間に位置する配列を含む一
次RNA転写物の産生を誘導することができる。CAP部位の位置に応じて、この配列
の一部は、IFNA2遺伝子の内因性調節領域および通常は転写されないその領域に
近接する配列を含んでもよい。エクソン、スプライス−ドナー部位およびスプラ
イス−アクセプター部位が構築物に存在する場合には、一次転写物はエクソン、
2つのスプライス部位および2つの部位の間のイントロンを含む。
【0058】 DNA構築物中の要素の順序は変わってもよい。構築物が環状プラスミドまたは
ウィルスベクターの場合には、得られた構造物中の要素の相対的な順序は、例え
ば、標的配列、プラスミドDNA(微生物もしくは他の好適な宿主における標的プ
ラスミドの選択および/または複製のために使用される配列を含む)、選択可能
なマーカー、調節配列、エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロン、およ
びスプライス−アクセプター部位であってもよい。
【0059】 構築物が直鎖状の場合には、順序は、例えば、第1の標的配列、選択可能なマ
ーカー遺伝子、調節配列、エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロン、ス
プライス−アクセプター部位、および第2の標的配列であってもよく、または別
には、第1の標的配列、調節配列、エクソン、スプライス−ドナー部位、イント
ロン、スプライス−アクセプター部位、選択可能なマーカー遺伝子、必要に応じ
て内部のリボソーム流入部位、および第2の標的配列であってもよい。
【0060】 または、順序は、第1の標的配列、第1の選択可能なマーカー遺伝子、調節配列
、エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロン、スプライス−アクセプター
部位、第2の標的配列、および第2の選択可能なマーカー遺伝子であってもよく、
または第1の標的配列、調節配列、エクソン、スプライス−ドナー部位、イント
ロン、スプライス−アクセプター部位、第1の選択可能なマーカー遺伝子、第2の
標的配列、および第2の選択可能なマーカー遺伝子であってもよい。宿主ゲノム
内に相同配列を有する第1の選択可能なマーカーに隣接する標的配列間の組換え
により、第1の選択可能なマーカーが標的組み込みされるが、第2の選択可能なマ
ーカーは組み込まれない。トランスフェクションまたは感染された望ましい細胞
は、(第2の選択可能なマーカーではなく)第1の選択可能なマーカーとともに安
定的にトランスフェクションまたは感染される細胞である。このような細胞は、
第1のマーカーの発現を選択する物質と第2のマーカーに対して選択する別の物質
を含有する培地での増殖によって選択することができる。相同組換え以外の機序
によって標的構築物を不適切に組み込んだトランスフェクション細胞または感染
細胞は第2のマーカー遺伝子を発現することが予想され、それによって選択培地
中で死滅する。
【0061】 正の選択可能なマーカーの増幅コピーを含有する細胞の選択を可能にするため
に、正の選択可能なマーカー遺伝子が構築物に含まれることもある。この態様に
おいて、構築物構成要素の順序は、例えば、第1の標的配列、増幅可能な正に選
択可能なマーカー、第2の選択可能なマーカー(任意)、調節配列、エクソン、
スプライス−ドナー部位、イントロン、スプライス−アクセプター部位、および
第2の標的DNA配列であってもよい。
【0062】 構築物の種々の要素は天然起源であっても(例えば、ゲノムDNA)、または遺
伝子工学技術もしくは合成方法を使用して作製してもよい。構築物の調節配列、
CAP部位、スプライス−ドナー部位、イントロン、およびスプライス−アクセプ
ター部位は完全な単位として、例えば、ヒト延長因子−1α(Genbank配列HUMEF
IA)遺伝子またはサイトメガロウィルス(Genbank配列HEHCMVP1)即時型初期領
域(immediate early region)から単離することができる。これらの構成要素は
別個の遺伝子から単離されてもよい。
【0063】トランスフェクションまたは感染および相同組換え 本発明のDNA構築物は、1つのDNA構築物として、またはトランスフェクション
細胞もしくは感染細胞の染色体もしくは核DNA内に組み込まれる別個のDNA配列と
して、一次、二次または不死化細胞などの細胞に導入することができる。「トラ
ンスフェクション細胞」は、ウィルスベクターを使用する以外の手段によってDN
AまたはRNA分子が導入された細胞(またはその祖先)を意味する。「感染細胞」
とは、ウィルスベクターを使用してDNAまたはRNA分子が導入された細胞(または
その祖先)を意味する。ベクターとして有用であることが周知のウィルスには、
アデノウィルス、アデノ-関連ウィルス、ヘルペスウィルス、ムンプスウィルス
、ポリオウィルス、レンチウィルス、レトロウィルス、シンドビスウイルスおよ
びカナリア痘ウイルスなどのワクシニアウィルスが含まれる。DNAは直鎖状、2本
鎖(一方の末端または両方の末端に1本鎖領域を有しても、有さなくてもよい)
、1本鎖または環状分子として導入されてもよい。構築物が2つの別個のDNA断片
で宿主細胞に導入される場合には、2つの断片は一方の断片の3'末端と他方の5'
末端でDNA配列の相同性(重複)を共有するが、一方は第1の標的配列を保有し、
他方は第2の標的配列を保有する。細胞への導入の結果、2つの断片は相同組換え
を受けて、2つの元の断片間の重複領域に隣接する第1の標的配列および第2の標
的配列を有する1つの分子を形成することができる。次いで、産物分子は細胞標
的部位との相同組換えのために好適な形状となる。2つより多い断片を使用して
もよく、それらの各々は、互いに相同組換えを受けて、上記のように細胞標的部
位との相同組換えに好適な産物を最終的に形成する。
【0064】 本発明のDNA構築物は、それ自体選択可能なマーカーを含有しない場合には、
このようなマーカー遺伝子を含有する別の構築物と同時トランスフェクションま
たは同時感染されてもよい。標的プラスミドは1カ所以上の部位が制限酵素で切
断されて、直鎖状分子またはギャップ分子を形成してからトランスフェクション
または感染されてもよい。得られたDNA自由端は望ましい相同組換え事象の頻度
を増す。また、DNA自由端はエキソヌクレアーゼで処理されて、オーバーハング
した5'または3'1本鎖DNA末端(例えば、少なくとも鎖長30ヌクレオチド、好まし
くは鎖長100〜1000ヌクレオチド)を形成し、望ましい相同組換え事象の頻度を
増加させることができる。この態様において、標的配列とゲノム標的との間の相
同組換えにより、導入されたプラスミド内に含有される要素に隣接した2コピー
の標的配列が得られる。
【0065】 DNA構築物は、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、マイク
ロプロジェクタイルボンバードメント、リン酸カルシウム沈殿、リポソーム送達
または、ポリブレン-もしくはDEAEデキストラン-媒介性トランスフェクションを
含む種々の物理的または化学的方法によって細胞に(好ましくはインビトロにお
いて)トランスフェクションすることができる。
【0066】 トランスフェクション細胞または感染細胞を、当技術分野において記載されて
いるように(例えば、Capecchi, Science24: 1288-1292, 1989を参照)、相同組
換えを可能にする条件下で維持する。相同組換え細胞がDNAの転写を可能にする
のに十分な条件下で維持される場合には、DNA構築物によって導入される調節領
域はIFNA2遺伝子の転写を変更する。
【0067】 相同組換え細胞(すなわち、望ましい相同組換えを受けた細胞)は表現型スク
リーニングによって、または酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)において培養上
清をIFNA2について分析することによって同定することができる。IFNA2を検出す
るための市販のELISAキットはバイオソース インターナショナル(Biosource I
nternational)(Camarillo, CA)から入手可能である。相同組換え細胞はまた
、サザン解析およびノーザン解析によって、またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR
)スクリーニングによって同定することができる。
【0068】 本明細書において使用する「一次細胞」という用語は、(i)脊椎動物組織起
源から単離した細胞懸濁液中に存在する細胞(平板培養前、すなわち皿またはフ
ラスコなどの組織培養基質に接着している)、(ii)組織から誘導した外植片中
に存在する細胞、(iii)最初に平板培養した細胞、および(iv)これらの平板
培養細胞から誘導した細胞懸濁液を含む。一次細胞はまた、ヒトまたは動物内に
天然に存在する細胞であってもよい。
【0069】 二次細胞は下記の全ての培養段階にある細胞である。すなわち、平板培養した
一次細胞を培養基質から取り出して、再度平板培養(継代)してはじめて、それ
らは、その後の継代培養における全ての細胞と同じく、本明細書において二次細
胞と呼ぶ。二次細胞株は、1回以上継代培養された二次細胞からなる。二次細胞
は、典型的には、培養中限られた数の平均集団倍加および接触阻止型足場依存性
増殖特性(足場依存性は、懸濁培養で増殖される細胞には適用しない)を示す。
一次細胞および二次細胞は不死化されない。
【0070】 不死化細胞は、培養において見かけ上制限のない寿命を示す細胞系である(細
胞株とは異なり、「株」という命名は一次細胞および二次細胞についていう)。
【0071】 トランスフェクションまたは感染のために選択される細胞は、4つの種類また
はカテゴリーに分類することができる:(i)入手するとき、痕跡量以上のIFNA2
タンパク質を産生または含有しない細胞、(ii)タンパク質を産生または含有す
るが、望ましい量より少ない量のタンパク質(入手した細胞の種類にとって生理
学的に通常な量より少ない量である)を含む細胞、(iii)入手した細胞の種類
にとっては生理学的に通常であるが、それらの含量または産生が増加または増強
されることができる濃度でタンパク質を作製する細胞、および(iv)タンパク質
をコードする遺伝子の調節または誘導パターンを変更することが望ましい細胞。
【0072】 本発明の方法によってトランスフェクションまたは感染される一次、二次およ
び不死化細胞は種々の組織から入手することができ、培養で維持することができ
る全ての適当な細胞種を含む。例えば、好適な一次および二次細胞には、線維芽
細胞、ケラチン細胞、上皮細胞(例えば、哺乳類上皮細胞、腸上皮細胞)、内皮
細胞、神経膠細胞、神経細胞、血液の構成要素(例えば、リンパ球、骨髄細胞)
、筋肉細胞、およびこれらの体細胞種の前駆体が含まれる。相同組換え細胞を遺
伝子治療に使用する予定の場合には、一次細胞は、好ましくは、トランスフェク
ションまたは感染させた一次または二次細胞を投与する予定の個体から入手する
。しかし、一次細胞は同じ種のドナー(すなわち、レシピエント以外の個体)か
ら入手することができる。
【0073】 タンパク質産生または遺伝子治療に有用な不死化ヒト細胞系の例には、2780AD
卵巣癌細胞(Van der Blick ら、Cancer Res. 48: 5927-5932, 1988)、A549(A
merican Type Culture Collection(「ATCC」)CCL 185)、BeWo(ATCC CCL 98
)、Bowes黒色腫細胞(ATCC CRL 9607)、CCRF-CEM(ATCC CCL 119)、CCRF-HS
B-2(ATCC CCL 120.1)、COLO201(ATCC CCL 224)、COLO205(ATCC CCL 222)
、COLO 320DM(ATCC CCL 220)、COLO 320HSR(ATCC CCL 220.1)、Daudi細胞(
ATCC CCL 213)、Detroit 562(ATCC CCL 138)、HeLa細胞およびHeLa細胞誘導
物(ATCC CCL 2, 2.1および2.2)、HCT116(ATCC CCL 247)、HL-60細胞(ATCC
CCL 240)、HT1080細胞(ATCC CCL 121)、IMR-32(ATCC CCL 127)、Jurkat細
胞(ATCC TIB 152)、K-562白血病細胞(ATCC CCL 243)、KB癌腫細胞(ATCC C
CL 17)、KG-1(ATCC CCL 246)、KG-1a(ATCC CCL 246.1)、LS123(ATCC CCL
255)、LS174T(ATCC CCL CL-188)、LS180(ATCC CCL CL-187)、MCF-7乳癌細
胞(ATCC BTH 22)、MOLT-4細胞(ATCC CRL1582)、Namalwa細胞(ATCC CRL 143
2)、NCI-H498(ATCC CCL254)、NCI-H508(ATCC CCL 253)、NCI-H548(ATCC C
CL 249)、NCI-H716(ATCC CCL 251)、NCI-H747(ATCC CCL 252)、NCI-H1688
(ATCC CCL 257)、NCI-H2126(ATCC CCL 256)、Raji細胞(ATCC CCL 86)、RD
(ATCC CCL 136)、RPMI 2650(ATCC CCL 30)、RPMI 8226細胞(ATCC CCL 155
)、SNU-C2A(ATCC CCL 250.1)、SNU-C2B(ATCC CCL 250)、SW-13(ATCC CCL
105)、SW48(ATCC CCL 231)、SW403(ATCC CCL 230)、SW480(ATCC CCL 227
)、SW620(ATCC CCL 227)、SW837(ATCC CCL 235)、SW948(ATCC CCL 237)
、SW1116(ATCC CCL 233)、SW1417(ATCC CCL 238)、SW1463(ATCC CCL 234)
、T84(ATCC CCL 248)、U-937細胞(ATCC CRL 1593)、WiDr(ATCC CCL 218)
およびWI-38VA13サブライン2R4細胞(ATCC CCL 75.1)、並びにヒト細胞と別の
種の細胞との融合によって作製されるヘテロハイブリドーマ細胞が含まれるが、
これらに限定されることはない。WI-38(ATCC CCL 75)およびMRC-5(ATCC CCL1
71)などの二次ヒト線維芽細胞株を使用してもよい。また、一次、二次または不
死化ヒト細胞並びに他の種の一次、二次または不死化細胞をインビトロにおける
タンパク質産生または遺伝子治療に使用してもよい。
【0074】IFNA2発現細胞 本発明の相同組換え細胞は望ましい量のIFNA2を発現し、インビトロにおけるI
FNA2産生または遺伝子治療に有用である。
【0075】タンパク質産生 本発明による相同組換え細胞はIFNA2のインビトロにおける産生に使用するこ
とができる。細胞は当技術分野において記載されている条件下で維持されて、タ
ンパク質を発現する。IFNA2タンパク質は細胞溶解物または細胞上清から精製す
ることができる。IFNA2タンパク質を含有する薬学的組成物は当技術分野におい
て周知の従来の薬学的経路(例えば、経口、静脈内、筋肉内、鼻腔内、肺、経粘
膜、皮内、直腸、くも膜下腔内、経皮、皮下、腹腔内または病巣内)によってヒ
トまたは動物に送達することができる。経口投与は、タンパク質を消化管での分
解から保護する方法、例えばポリマーマイクロカプセルへの封入を使用すること
が必要な場合がある。
【0076】遺伝子治療 本発明の相同組換え細胞は相同組換え細胞系の集団として、相同組換え一次ま
たは二次細胞集団として、相同組換えクローン細胞株または細胞系として、相同
組換え異種細胞株または細胞系として、および相同組換え細胞の先の4つのカテ
ゴリーの1つにおいて、少なくとも1つの代表的な細胞が存在する細胞混合物とし
て有用である。このような細胞は、(i)パピローマウィルス、B型およびC型肝
炎ウィルス、ワクシニア、単純ヘルペスウィルス、水痘状帯状疱疹ウィルス、お
よびライノウィルスなどのウィルスによって生じる感染症、および(ii)IFNA2
で治療可能な任意の他の状態を治療するための送達系に使用することができる。
【0077】 相同組換え一次細胞、クローン細胞株または異種細胞株は、生理学的に適当量
のタンパク質または外因性DNAを発現または利用可能にするのに十分な量および
適当な経路で、異常または望ましくない状態を治療または予防する予定の個体に
投与される。生理学的に適当量は、産物が生体内で通常に産生される量または異
常もしくは望ましくない状態を改善するおおよその量である。細胞が免疫感応レ
シピエントと同遺伝子型である場合には、細胞は静脈内、動脈内、皮下、腹腔内
、大網内、腎臓皮膜下(subrenal capsularly)、くも膜下腔内、頭蓋内、また
は筋肉内に投与または植込むことができる。
【0078】 細胞が同遺伝子型でなく、レシピエントが免疫感応である場合には、投与予定
の相同組換え細胞は1種以上の半透過性バリアー装置に封入することができる。
装置の透過特性は、被験者への植込み時に細胞は装置から出ないが、治療用タン
パク質は自由に透過可能で、バリアー装置から出ることができ、インプラント周
囲の局所的空間に流入するかまたは全身の循環血中に流入するようである。例え
ば、全て参照として本明細書に組み入れられている、米国特許第5,641,670号、
第5,470,731号、第5,620,883号、第5,487,737号および1999年4月16日に出願され
た、発明の名称「治療用タンパク質の投与(Delivery of Therapeutic Proteins
)」(発明者:Justin C. Lamsa and Douglas A. Treco)の共同所有の米国特許
出願を参照のこと。バリアー装置は、例えば、腹腔内、くも膜下腔内、皮下、筋
肉内、腎臓皮膜内、または大網内のような任意の適当な部位に植込むことができ
る。
【0079】 バリアー装置は特に有用で、相同組換え不死化細胞、別の種由来の相同組換え
細胞(相同組換え異種細胞)または組織不適合ドナー由来の細胞(相同組換え同
種細胞)が被験者を治療するために植え込まれるのを可能にする。装置は細胞を
インビボにおいて一定の位置に保持すると同時に、宿主免疫系から細胞を保護す
る。バリアー装置はまた、便利な短期治療(すなわち、一過的治療)を可能にし
、それによって、任意の理由で治療レジメを停止しなければいけない場合に細胞
を容易に除去することができる。トランスフェクションまたは感染された異種お
よび同種細胞はまた、短期遺伝子治療のためにバリアー装置を使用しないで使用
してもよい。その場合には、細胞によって産生されるIFNA2は、細胞が宿主の免
疫系によって拒絶されるまで、インビボにおいて送達される。
【0080】 セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリビニリ
デンジフルオリド、ポリ塩化ビニルポリマー、およびポリ塩化ビニル誘導体のポ
リマーを含むが、これらに限定されることはない数多くの合成、半合成、または
天然のろ過膜をこの目的のために使用することができる。バリアー装置は、別の
種由来の一次、二次または不死化細胞をヒトに対する遺伝子治療に使用すること
を可能にする。
【0081】 本発明の遺伝子治療に有用な別の種類の装置は、細胞が封入される植込み式コ
ラーゲン基質である。このような装置は、細胞が接着するビーズを含有してもよ
く、参照として本明細書に組み入れられている国際公開公報第97/15195号に記載
されている。それは上記のように植込むことができる。
【0082】 所定の投与または植込みに必要な細胞数は、タンパク質の発現量、宿主動物の
大きさおよび状態、並びに植込み手法の限界を含むいくつかの要因に依存する。
通常、成人または他の同様のサイズの動物に植込む細胞数は1×104〜5×1010
、好ましくは、1×10〜5×10である。望ましい場合には、それらは1回また
は数ヶ月もしくは数年にわたって患者の多数の部位に植え込まれてもよい。投与
は適宜繰り返してもよい。
【0083】寄託 特許の手続き上の微生物の寄託に関する国際認識のブタペスト条約の内容に基
づいて、プラスミドpA2HBは1998年5月12日に米国メリーランド州ロックビルのア
メリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(
ATCC))に寄託した。寄託物はアクセッション番号209872を与えられた。
【0084】 出願人の譲渡者、トランスカリョティック セラピーズ インコーポレーテッ
ド(Transkaryotic Therapies, Inc.)は、ATCCは、特許が付与されたら、寄託
物の永久的な寄託であり、一般により容易に利用可能であることを示している。
このように寄託された物質の一般への利用の制限は全て特許の付与時に除かれ変
更できない。物質は、37 CFR 1.14および35 U. S. C.§122に準拠して資格を与
えられた特許局長が決定した者に対して特許出願の訴訟継続中において利用可能
である。寄託された物質は、寄託された物質の試料の供給の最も新しい要求後少
なくとも5年間およびいかなる場合でも、寄託日から少なくとも30年間または特
許の施行可能な寿命の間、期間がより長くても、生存し、且つ汚染されないため
に必要なあらゆる注意をはらって維持される。出願人の譲渡者は、寄託物の状態
により要求された場合には寄託機関が試料を供給できない寄託物を交換する義務
があることを認識している。
【0085】他の態様 本発明は、本発明の詳細な説明と関連して記載されているが、上記の記載は例
示的なものであることが意図されており、本発明の範囲を限定するものではなく
、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0086】 他の局面、利点および改良は特許請求の範囲内である。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトIFNA2-コード配列およびいくつかの隣接する5'および3'側非
コード配列の報告されている配列(配列番号:1)を図示する(GenBank HUMIFNA
A)。PCRプライマーIFN1、IFN2、IFN6およびIFN7の配列を矢印で示す。
【図2】 プラスミドpA2HBの挿入によって含まれるヒトIFNA2ゲノム領域を
示す略図である。
【図3】 ヒトIFNA2遺伝子のコード配列の上流の領域のヌクレオチド配列
(配列番号:7)を図示する。このヌクレオチド配列は以前には報告されていな
い。
【図4】 ヒトIFNA2-コード配列およびいくつかの隣接する5'および3'側非
コード配列の配列(配列番号:9)を図示する。下線をつけた配列(配列番号:8
)は以前には報告されていない。この遺伝子がコードするポリペプチド配列(配
列番号:2)も示す。成熟ポリペプチドのN-末端は「成熟」で示す。
【図5】 本発明の構築物を示す略図である。構築物は(1)第1の標的配列
(1)、増幅可能なマーカー遺伝子(AM)、選択可能なマーカー遺伝子(SM)、
調節配列、CAP部位、エクソン、スプライス−ドナー部位(SD)、イントロン、
スプライス−アクセプター部位(SA)、および第2の標的配列(2)を含有する。
黒いボックスはコードDNAを示し、縞模様のボックスは転写されたが、翻訳され
ていない配列を示す。
【図6】 IFNA2コード配列の5'側ヒトゲノム配列で、いくつかのコード配
列を含む配列(配列番号:11)を図示する。下線をつけた配列は以前に報告され
ているが、残りの部分(-4074〜-511;配列番号:12)は新規である。枠をつけ
た配列は配列番号:13である。配列番号:13の5'側の配列は配列番号:7である
。枠をつけた領域と下線をつけた配列の間の配列は配列番号:8である。ヌクレ
オチド-4074〜-3270は配列番号:16である。ヌクレオチド-3267〜-3239は配列番
号:17である。ヌクレオチド-3241〜-3137位は配列番号:18である。ヌクレオチ
ド-3139〜-511位は配列番号:19である。
【図7】 本発明の構築物に使用する第1の標的配列(配列番号:14)を図
示する。
【図8】 本発明の構築物に使用する第2の標的配列(配列番号:15)を図
示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 5/10 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA (C12P 21/02 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 セルダン リチャード エフ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ウ ェレスリー ブリストル ロード 106 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA23 CA04 DA02 EA04 FA02 FA06 GA11 HA17 4B064 CA19 CC24 DA03 4B065 AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA13 BA44 CA53 CA56 DA22 NA14 ZA752 ZB262 ZB332 4H045 AA10 BA10 CA40 DA16 EA20 FA72 FA74

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相同組換えにより細胞のゲノムに組み込まれた結果、哺乳類
    細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するDNA構築物であって、(i)配
    列番号:12の少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有する標的配列と、(ii)
    転写調節配列とを含むDNA構築物。
  2. 【請求項2】 エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロンおよびスプ
    ライス−アクセプター部位をさらに含む、請求項1記載のDNA構築物。
  3. 【請求項3】 選択可能なマーカー遺伝子をさらに含む、請求項1記載のDNA
    構築物。
  4. 【請求項4】 標的配列が配列番号:12の少なくとも50個の連続ヌクレオチ
    ドを含有する、請求項1記載のDNA構築物。
  5. 【請求項5】 相同組換えにより細胞のゲノムに組み込まれた結果、哺乳類
    細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するDNA構築物であって、(i)配
    列番号:7の少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有する標的配列と、(ii)
    転写調節配列とを含むDNA構築物。
  6. 【請求項6】 エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロンおよびスプ
    ライス−アクセプター部位をさらに含む、請求項5記載のDNA構築物。
  7. 【請求項7】 相同組換えにより細胞のゲノムに組み込まれた結果、哺乳類
    細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するDNA構築物であって、(i)配
    列番号:8の少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有する標的配列と、(ii)
    転写調節配列とを含むDNA構築物。
  8. 【請求項8】 エクソン、スプライス−ドナー部位、イントロンおよびスプ
    ライス−アクセプター部位をさらに含む、請求項7記載のDNA構築物。
  9. 【請求項9】 配列番号:12またはその相補鎖の少なくとも20個の連続ヌク
    レオチドを含み、全長のインターフェロン−α2をコードしない単離された核酸
  10. 【請求項10】 配列番号:12またはその相補鎖の少なくとも20個の連続ヌ
    クレオチドを含む、請求項9記載の単離核酸。
  11. 【請求項11】 配列番号:12またはその相補鎖の少なくとも100個の連続
    ヌクレオチドを含む、請求項9記載の単離核酸。
  12. 【請求項12】 配列番号:12またはその相補鎖の少なくとも200個の連続
    ヌクレオチドを含む、請求項9記載の単離核酸。
  13. 【請求項13】 配列番号:7またはその相補鎖を含む、請求項9記載の単離
    核酸。
  14. 【請求項14】 配列番号:8またはその相補鎖を含む、請求項9記載の単離
    核酸。
  15. 【請求項15】 配列番号:12またはその相補鎖を含む、請求項9記載の単
    離核酸。
  16. 【請求項16】 配列番号:7またはその相補鎖の少なくとも20個の連続ヌ
    クレオチドを含む、請求項9記載の単離核酸。
  17. 【請求項17】 配列番号:8またはその相補鎖の少なくとも20個の連続ヌ
    クレオチドを含む、請求項9記載の単離核酸。
  18. 【請求項18】 (i)鎖長が少なくとも100ヌクレオチドであり、且つ(ii
    )配列番号:12または配列番号:12の相補鎖と高ストリンジェンシー条件下にお
    いてハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む鎖を有する単離核酸。
  19. 【請求項19】 鎖長が少なくとも200ヌクレオチドである、請求項18記載
    の単離核酸。
  20. 【請求項20】 鎖長が少なくとも400ヌクレオチドである、請求項18記載
    の単離核酸。
  21. 【請求項21】 鎖長が少なくとも1,000ヌクレオチドである、請求項18記
    載の単離核酸。
  22. 【請求項22】 (i)鎖長が少なくとも100ヌクレオチドであり、且つ(ii
    )配列番号:7または配列番号:7の相補鎖と高ストリンジェンシー条件下におい
    てハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む鎖を有する単離核酸。
  23. 【請求項23】 (i)鎖長が少なくとも50ヌクレオチドであり、且つ(ii
    )配列番号:8または配列番号:8の相補鎖と高ストリンジェンシー条件下におい
    てハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む鎖を有する単離核酸。
  24. 【請求項24】 (i)鎖長が少なくとも50ヌクレオチドであり、且つ(ii
    )該ヌクレオチド配列と同じ鎖長を有する配列番号:12の断片と少なくとも80%
    の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む鎖を有する単離核酸。
  25. 【請求項25】 ヌクレオチド配列の鎖長が少なくとも100ヌクレオチドで
    ある、請求項24記載の単離核酸。
  26. 【請求項26】 断片が配列番号:7の一部または全てである、請求項24記
    載の単離核酸。
  27. 【請求項27】 断片が配列番号:8の一部または全てである、請求項24記
    載の単離核酸。
  28. 【請求項28】 内因性IFNA2コード配列のATG開始コドンの上流のゲノムDN
    Aで相同組換えを受けた、請求項1記載のDNA構築物が安定的にトランスフェクシ
    ョンされた相同組換え哺乳類細胞。
  29. 【請求項29】 内因性IFNA2コード配列のATG開始コドンの上流のゲノムDN
    Aで相同組換えを受けた、請求項2記載のDNA構築物が安定的にトランスフェクシ
    ョンされた相同組換え哺乳類細胞。
  30. 【請求項30】 内因性IFNA2コード配列のATG開始コドンの上流のゲノムDN
    Aで相同組換えを受けた、請求項3記載のDNA構築物が安定的にトランスフェクシ
    ョンされた相同組換え細胞。
  31. 【請求項31】 内因性IFNA2コード配列のATG開始コドンの上流のゲノムDN
    Aで相同組換えを受けた、請求項4記載のDNA構築物が安定的にトランスフェクシ
    ョンされた相同組換え細胞。
  32. 【請求項32】 哺乳類細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更する
    方法であって、請求項1記載のDNA構築物を該細胞に導入する段階と、該構築物と
    内因性IFNA2遺伝子のコード配列の5'側標的部位との間で相同組換えが生じるよ
    うな条件下で該細胞を維持する段階とを含む方法。
  33. 【請求項33】 動物にIFNA2を送達する方法であって、 請求項28記載の細胞を提供する段階と、 動物に、IFNA2を分泌する細胞を植込む段階とを含む方法。
  34. 【請求項34】 動物にIFNA2を送達する方法であって、 請求項29記載の細胞を提供する段階と、 動物に、IFNA2を分泌する細胞を植込む段階とを含む方法。
  35. 【請求項35】 動物にIFNA2を送達する方法であって、 請求項30記載の細胞を提供する段階と、 動物に、IFNA2を分泌する細胞を植込む段階とを含む方法。
  36. 【請求項36】 動物にIFNA2を送達する方法であって、 請求項31記載の細胞を提供する段階と、 動物に、IFNA2を分泌する細胞を植込む段階とを含む方法。
  37. 【請求項37】 IFNA2を製造する方法であって、 請求項28記載の細胞を提供する段階と、 該細胞がIFNA2を発現および分泌することのできる条件下において、インビ
    トロで該細胞を培養する段階とを含む方法。
  38. 【請求項38】 IFNA2を製造する方法であって、 請求項29記載の細胞を提供する段階と、 該細胞がIFNA2を発現および分泌することのできる条件下において、インビ
    トロで該細胞を培養する段階とを含む方法。
  39. 【請求項39】 IFNA2を製造する方法であって、 請求項30記載の細胞を提供する段階と、 該細胞がIFNA2を発現および分泌することのできる条件下において、インビ
    トロで該細胞を培養する段階とを含む方法。
  40. 【請求項40】 IFNA2を製造する方法であって、 請求項31記載の細胞を提供する段階と、 該細胞がIFNA2を発現および分泌することのできる条件下において、インビ
    トロで該細胞を培養する段階とを含む方法。
  41. 【請求項41】 相同組換えにより細胞のゲノムに組み込まれた結果、哺乳
    類細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更するDNA構築物であって、(i)
    配列番号:16、17、18および19の1つ以上の少なくとも20個の連続ヌクレオチド
    を含有する標的配列と、(ii)転写調節配列とを含むDNA構築物。
  42. 【請求項42】 配列番号:16、17、18および19の1つ以上の配列または配
    列番号:16、17、18および19の1つ以上の相補鎖の少なくとも20個の連続ヌクレ
    オチドを含み、全長のインターフェロン−α2をコードしない単離核酸。
  43. 【請求項43】 内因性IFNA2コード配列のATG開始コドンの上流のゲノムDN
    Aで相同組換えを受けた、請求項39記載のDNA構築物が安定的にトランスフェクシ
    ョンされた相同組換え哺乳類細胞。
  44. 【請求項44】 哺乳類細胞において内因性IFNA2遺伝子の発現を変更する
    方法であって、請求項39記載のDNA構築物を該細胞に導入する段階と、該構築物
    と内因性IFNA2遺伝子のコード配列の5'側標的部位との間で相同組換えが生じる
    ような条件下で該細胞を維持する段階とを含む方法。
  45. 【請求項45】 動物にIFNA2を送達する方法であって、 請求項41記載の細胞を提供する段階と、 動物に、IFNA2を分泌する細胞を植込む段階とを含む方法。
  46. 【請求項46】 IFNA2を製造する方法であって、 請求項41記載の細胞を提供する段階と、 該細胞がIFNA2を発現および分泌することのできる条件下において、インビ
    トロで該細胞を培養する段階とを含む方法。
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