JP2002512824A - 剛毛、その製造プロセスおよびそのような剛毛を有する器具 - Google Patents
剛毛、その製造プロセスおよびそのような剛毛を有する器具Info
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Abstract
Description
ゴム状プラスチックを含む、剛毛(bristle)に関する。本発明はまた、そのよ
うな剛毛の製造プロセスおよびそのような剛毛を備える器具に関する。
は、より具体的には、曲げ弾性、曲げ強さおよび耐摩耗性を含む。さらに、ブラ
シの用途によって用件が非常に異なる場合が多い。たとえば、口腔および身体の
衛生に用いるブラシは創傷を避けるよう十分軟らかくなければならないのに対し
て、研磨に用いる工業用ブラシは硬く粗い剛毛を有する必要がある。他の技術用
ブラシ、たとえば車の洗浄ブラシなどはまた、滑らかかつ柔軟でなければならな
い。これは磨きブラシの場合にも当てはまる。溶剤の塗布に用いられるブラシま
たは塗料ブラシは、溶剤を蓄えるために比較的密接して並べられた直立の剛毛を
有するべきであるのに対し、他の適用例では、個々に直立する剛毛または剛毛の
束が望ましい。
よび剛毛の材料に決定的に依存する。通常、剛毛は押出プラスチックのモノフィ
ラメントから作製される。このプラスチックを選ぶと、本質的には耐曲げ性およ
び耐摩耗性に対してしか影響を与えることができず、単純な長さ方向の外形状ま
たはプロファイル(profile)はともかく、表面特性およびその表面の効果につ
いても非常に限られた程度までしか影響を及ぼすことができない。したがって、
従来技術では、各々の用途の要件をより満たすように、さらなる別の手段によっ
て剛毛の表面特性または表面の効果を変えるという試みが多くなされてきた。
ざまな用途に対して研磨作用のある粒子を組込んだ剛毛について記載する。各場
合とも、剛毛に硬い研磨作用を与えることが問題となる。
ラメントから形成される剛毛の包被またはジャケット(jacket)をさまざまな態
様でプロファイルするまたは形作るというものである。各場合とも、多少鋭利な
端縁が形成されるという問題が生じ、これにより構造物が擦り減ってしまう。
策はすべて、強度特性、特に曲げ弾性、曲げ強さおよび耐摩耗性が著しく減じら
れるという重大な欠点を有するので、剛毛の直径をより大きくし、かつ/または
より高品質のプラスチックを用いなければならない。しかしながら、これは使用
上の理由から、また費用が高くなり望ましくないということから、不可能である
ことが多い。
ク部品(すなわち、コアを包む包被またはコアに付与する繊維のいずれかの形態
の、プラスチックのコアおよびそれに付与するコーティング)から作製するとい
うものである。これらの公知の解決策では、剛毛の強度特性は実質上制御された
ままとなる。コアが滑らかな壁の包被を有する場合(16)(17)、剛毛の動
きはわずかにしか変更できない。硬いコアが形作られ、その形作られた外形状に
沿うゴム弾性のコーティングが付与される場合(18)、このコーティングはプ
ロファイルまたは外形状の突起の部分で急速に擦り減り、硬いコアが露出される
。コアに繊維を詰めて付着する場合は、剛毛は特定の目的にしか使用できず、ま
た、複雑で製造費用も高くなる。
PE(ポリエチレン)の押出成形された比較的剛性のコアと、天然または人工ゴ
ムの軟性の熱可塑性コーティングを含む。この公知の剛毛は歯ブラシのために設
計され、軟性のゴム弾性コーティングは主に歯および歯肉を確実に念入りに処置
できるよう意図されるのに対し、剛性のコアは剛毛に必要な強度特性を保証する
。しかしながら、そのような剛毛では、その表面が滑らかすぎるため、清浄(cl
eaning)時に必要な要求を満たすことはできない。これはまた、対象物に溶剤を
付与するのにも不適切である。
特性を維持しつつ、優れた清浄作用および溶剤の吸収性をもたらす、剛毛を提供
することである。
ム状プラスチックとを含む剛毛を基礎として、ゴム状の層を、コアに対してスタ
ンピング(stamping)加工または型押加工、好ましくはホットスタンピング加工
または熱間型押加工を施してプロファイルするまたは外形状を形作ることにより
、この問題を解決する。
を歯ブラシに用いる場合に必然的に生じるように、厚さが数十分の1ミリメート
ルしかないような剛毛の場合でさえ、このゴム状プラスチックの形が元に戻るこ
となくスタンピング加工またはエンボス(embossing)加工によって形作られ得
る、という驚くべき発見に基づいている。重要な部分は、スタンピング力または
エンボシング力を加えることのできる比較的剛性のコアである。いかなる無作為
な整形でも、密−粗構造を実現することが可能である。口腔および身体の衛生に
用いる剛毛の場合は特に浅いプロファイルが選択されるのに対し、清掃用ブラシ
またはコーティングブラシに対してはより深いプロファイルが用いられる。これ
は、最初の場合は汚れを受け、第2の場合は溶剤を与えるからである。
加工によって生じるプロファイルまたは外形状が、剛毛の全長にわたってまたは
その長さの一部のみにわたってもたらされ得る。
び屈曲(flexural)強さを規定するプラスチック材料から作られ、ゴム状の層お
よびそのプロファイルが、対象物における剛毛の表面動作および耐摩耗性を規定
するプラスチック材料から作られる。これら2つのプラスチックを選択すること
により、またプロファイルの本質により、この剛毛は任意の要求に容易に適合で
きるようになる。
れ、ゴム状の層はショア硬度D<35のプラスチック材料から作られる。特に好
ましい実施例では、コアプラスチックのショア硬度はD>65であり、ゴム状の
層のショア硬度は20<D<35である。上述の要件を満たす材料は、たとえば
コアの場合はPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)またはPA(ポリ
アミド)であり、ゴム状の層に対しては熱可塑性エラストマーである。
みによって形成され得る。この代わりに、剛毛の延び方向、たとえば母線に沿っ
てまたは螺旋の態様で、プロファイルを走行させてもよい。最後に、このプロフ
ァイルを、剛毛の延び方向に対して横断方向に優勢的に配向してもよい。
プロファイルに付着する軟性プラスチックの膜状のコーティングが付与される。
その結果、表面作用を取除くことなく、プロファイルにおいて特定の平滑効果が
得られる。
歯ブラシおよびボディブラシに推奨されるのに対し、第2に述べたものは工業用
ブラシ、特に車の洗浄ブラシに対して用いるのに優れている。この特定の適用例
において、剛毛は清浄すべき表面の輪郭に最適な態様で適用できるように、また
その表面を念入りに清浄できるように、曲げ軟性でなければならない。これらの
剛毛は、自由端から非常に急速に摩耗するものである。つまり、本発明に従った
剛毛の場合、ゴム状の層は最初に剛毛の端部から擦り減るということである。本
発明に従った、複数のコアモノフィラメントを有する変形例では、それらは繊維
の形態で露出されており、そうすることによって、単一のより大きな直径のコア
モノフィラメントに比べて、まだ確実に念入りな動作をすることができる。
合、コアが円形とは異なる断面、たとえば狭い方形、または十字形もしくは星型
の断面を有することも可能である。ゴム状の層はこのとき円形の断面を有するの
で、厚さが異なり、たとえばより厚い領域においてより深くスタンピング加工さ
れ得る。この代わりに、コアの断面に従う断面を有してもよく、そうすればスタ
ンピング加工の場所に関係なく等しい深さのプロファイルを形成することができ
、ここで再びコアが接合部としての役割を果たす。
向に対して横断方向に波形(corrugated)にしてもよい。
対する優れた接着が得られる。
としてともに突出し(coextrude)、ゴム状の層が、ストランドが動くのととも
に、コアに対するスタンピング加工によって形作られるというプロセスを提案す
る。
ピング加工の直後に所望の長さに切断され得る。この代わりに、剛毛材料を巻い
ておき、その後ブラシ製造時に、解かれたストランドから剛毛を所望の長さに切
断することもできる。
としてともに突出し、このストランドは巻かれ、ゴム状の層はストランドを解く
際にコアに対してスタンピング加工することによって形作られる。このプロセス
では、剛毛材料の製造者の段階で、またはブラシの製造者の段階でのみ、スタン
ピング加工が行なわれ得る。このプロセスはまた、ゴム状の層がゆっくり架橋す
るエラストマーによって構成され、スタンピングプロセスが架橋反応の最後での
み行なわれると、有利であり得る。
スタンピング工具によってプロファイルされるのが好ましく、この工具は異なる
外形状で製造され得る。片面のみプロファイルする場合は、このスタンピング工
具は、プロファイルされていない反対側の工具と協働する。
の長さ切断前に、たとえばプロファイルを滑らかにするために、プロファイルさ
れたストランドに対して、軟性プラスチックが膜状の態様で膜の押出、浸漬、噴
霧または収縮によって付与され得る。
もに突出し、そしてそのストランドから剛毛が所望の長さに切断され、その後ゴ
ム状の層がコアに対するスタンピング加工によってプロファイルされる。このプ
ロセスでは、所望の長さに切断する前または後に、膜の浸漬、噴霧または収縮に
よって膜状のコーティングが付与され得る。
る。このような剛毛を直接用いることができる最も単純な例は、棒状またはデン
タルフロスと同様の形態の歯間クリーナである。
れ、これらの剛毛は別々に配置され得る。特に、このようなブラシは異なるプロ
ファイルのゴム状の層を含む剛毛を有し得る。
細に述べられ、図面は各場合とも、剛毛の断面斜視図を表わす。
PまたはPE)のコア2と、コア2を包被状に取り巻く熱可塑性エラストマーの
ゴム状の層3とを有する。ゴム状の層3には、プロファイル4が局所的に規定さ
れ、円周にわたって分布される窪み5の形態でスタンピング加工される。スタン
ピング加工は剛性のコア2に対して行なわれる。
ロファイルでスタンピング加工されており、たとえば剛毛の締結側端を含む残り
の長さ6にわたってはプロファイルされまたは形作られていない。それ以外は、
これもまた剛性プラスチックのコア2と、窪みでスタンピング加工されたゴム状
の層3と、プロファイルを覆いそれに付着するが特定の平滑効果を生じる膜状の
コーティング7を含む。図3の実施例では、剛毛はまたコア2およびゴム状の層
3を含み、ゴム状の層はここでは帯状にのみ付与され、長手の筋の形態でコア2
上を走行しており、これに横断方向にスタンピング加工が施されて窪み8および
ボス状の突起9が作られている。図4に示す実施例では、ゴム状の層3はコア2
上で長手方向にプロファイルされ、このプロファイルはともに突出する動作中に
、またはスタンピング加工によって作製され得る。さらに、ゴム状の層3は図1
および図2の場合のようにスタンピング加工によって作製された窪みを有しても
よく、または図3に示すような横断方向のスタンピング加工を有してもよい。
して、図5は、十字形の断面10を有するコア2の剛毛を示す。このときゴム状
の層3は円形の断面を有する。したがって、十字形断面10の梁の端部領域が最
も薄くなっている。これにより、はっきりと規定された接合部が生じ、それに対
して矢印11で示すようにプロファイルが特によくスタンピング加工され得る。
むゴム状の層3は波形のプロファイル12でスタンピング加工される。
ント13を含み、これらは平行にまたはねじれて位置付けられ得る。ゴム状の層
3はまた、円形の断面でこのコアを取り巻き、その包被上にはプロファイルがス
タンピング加工される。
一定であるので、コア2の断面に従い、帯状の剛毛が得られ、たとえば図3とほ
ぼ同様にその狭い側にのみスタンピング加工されたプロファイル4を有する。
ロファイル4を有するゴム状の層3を含む。前に述べた剛毛と比べて異なる点は
、図9に示す剛毛14は長手方向の延びに対して横断方向に波形にされていると
いう点である。
Claims (29)
- 【請求項1】 比較的剛性の曲げ弾性プラスチックからなるコアと、 少なくとも1層のゴム状プラスチックとを含み、 ゴム状の層(3)がコア(2)に対するスタンピング加工によって形作られる
、剛毛。 - 【請求項2】 ゴム状の層(3)が、コア(2)に対するホットスタンピン
グにより形作られることを特徴とする、請求項1に記載の剛毛。 - 【請求項3】 ゴム状の層(3)が、包被状の態様でコア(2)を取り巻く
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の剛毛。 - 【請求項4】 ゴム状の層(3)が、帯状にコア(2)を取り巻くことを特
徴とする、請求項1または2に記載の剛毛。 - 【請求項5】 コア(2)が、剛毛(1)とプロファイル(4)を有するゴ
ム状の層(3)との曲げおよび屈曲強さを規定するプラスチック材料と、対象物
における剛毛(1)の表面動作および耐摩耗性を規定するプラスチック材料とを
含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項6】 コア(2)がショア硬度D>45のプラスチック材料を含み
、ゴム状の層(3)がショア硬度D<35のプラスチック材料を含むことを特徴
とする、請求項1から5のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項7】 コア(2)がショア硬度D>65のプラスチック材料を含み
、ゴム状の層(3)がショア硬度20<D<35のプラスチック材料を含むこと
を特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項8】 コア(2)がPE(ポリエチレン)、PP(プロピレン)ま
たはPA(ポリアミド)からなり、ゴム状の層(3)が熱可塑性エラストマーか
らなることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項9】 ゴム状の層(3)が、円周にわたって分布され局所的に規定
された窪み(5)を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載
の剛毛。 - 【請求項10】 ゴム状の層(3)が、剛毛(1)の延び方向にプロファイ
ル(8,9)を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の剛
毛。 - 【請求項11】 ゴム状の層が、延び方向に対して横断方向に延びるプロフ
ァイル(8,9)を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載
の剛毛。 - 【請求項12】 形作られたゴム状の層(3)に、プロファイル(4)に付
着する軟性プラスチック材料の膜状のコーティング(7)が付与されることを特
徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項13】 コア(2)が、モノフィラメントから形成されることを特
徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項14】 コア(2)が複数のモノフィラメント(13)から形成さ
れることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項15】 コア(2)が円形でない断面(10)を有することを特徴
とする、請求項1から13のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項16】 ゴム状の層(3)が、コア(2)と異なる断面、特に円形
の断面を有することを特徴とする、請求項1から15のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項17】 ゴム状の層(3)が、コア(2)の断面に従う断面を有す
ることを特徴とする、請求項15に記載の剛毛。 - 【請求項18】 コア(2)およびゴム状の層(3)がともに剛毛(1)の
延び方向に対して横断方向に波形にされることを特徴とする、請求項1から17
のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項19】 コア(2)が、ゴム状の層(3)に対してプライマーとし
ての役割を果たす表面構造または対応するコーティングを有することを特徴とす
る、請求項1から18のいずれかに記載の剛毛。 - 【請求項20】 コアおよびゴム状の層が間断のないストランドとしてとも
に突出し、そのストランドが動き、ゴム状の層はスタンピング加工によってコア
に対して形作られることを特徴とする、請求項1から19のいずれかに記載の剛
毛の剛毛材料を製造するためのプロセス。 - 【請求項21】 コアおよびゴム状の層が間断のないストランドとしてとも
に突出し、このストランドは巻かれ、ゴム状の層はコアに対するスタンピング加
工によって、ストランドを解く際に形作られることを特徴とする、請求項1から
19のいずれかに記載の剛毛の剛毛材料を製造するためのプロセス。 - 【請求項22】 コアおよびゴム状の層がストランドとしてともに突出し、
このストランドから剛毛がある長さに切断され、その後この剛毛のゴム状の層が
コアに対するスタンピング加工によって形作られることを特徴とする、請求項1
から19のいずれかに記載の剛毛を製造するためのプロセス。 - 【請求項23】 ゴム状の層が、互いに対して作用する複数のスタンピング
工具を用いて形作られることを特徴とする、請求項20または22のいずれかに
記載のプロセス。 - 【請求項24】 形作られたストランドに、膜の押出、浸漬、噴霧または収
縮によって、膜状の態様で軟性プラスチック材料が付与されることを特徴とする
、請求項12および20または21に記載のプロセス。 - 【請求項25】 形作られた剛毛に、膜の浸漬、噴霧または収縮によって、
膜状の態様で軟性プラスチック材料が付与されることを特徴とする、請求項12
および22に記載のプロセス。 - 【請求項26】 請求項20から25のいずれかに記載のプロセスにより製
造される、剛毛材料。 - 【請求項27】 請求項1から19のいずれかに記載の少なくとも1本の剛
毛を有する、歯間クリーナ。 - 【請求項28】 請求項1から19のいずれかに記載の複数の剛毛を有する
、ブラシ。 - 【請求項29】 前記複数の剛毛が、異なるプロファイルのゴム状の層を有
することを特徴とする、請求項28に記載のブラシ。
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