JP2002512802A - 芳香族代謝/iii物質の微生物による製造 - Google Patents

芳香族代謝/iii物質の微生物による製造

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    • C12P13/22Tryptophan; Tyrosine; Phenylalanine; 3,4-Dihydroxyphenylalanine
    • C12P13/222Phenylalanine

Abstract

(57)【要約】 本発明は、芳香族代謝物質、特に芳香族アミノ酸を微生物学的に製造する方法に関する。加えて、本発明は、遺伝子構造及び形質転換された細胞に関する。本発明に従い、物質、特に芳香族アミノ酸の生産の増加がグルコースデヒドロゲナーゼの活性を導入し又は増加させることによって観察される。グルコース酸化酵素の活性の増加は、グルコース含有物質からのグルコノラクトン及びグルコン酸の細胞内形成を導くものである。好ましい態様においては、グルコースデヒドロゲナーゼはBacillus megateriumから誘導される。本発明に従う方法は、より広範囲な種類の物質の提供に使用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、請求項1乃至19項及び請求項29記載の芳香族代謝物質の微生物学
的製造方法、請求項20乃至22記載の遺伝子構造物、及び請求項23乃至28記
載の形質転換された細胞に関する。
【0002】 微生物学的に製造された芳香族代謝物質、例えば、特に芳香族アミノ酸は、ア
ミノ酸の需要が増大し続けていて多大な経済的関心の対象となっている。
【0003】 すなわち、例えば、L−フェニルアラニンは、薬剤の製造に用いられ、又、特
に、甘味剤アスパルテーム(α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン メ
チル エステル)の製造に使用される。L−トリプトファンは、薬剤として、又
、飼料添加剤として必要とされる;同様に、L−チロシンが薬剤として、又、薬
品工業において原料として必要とされる。天然物からの分離の他に、バイオテク
ノロジーを使用した製造は、経済的に適性な条件下で、所望の光学活性型のアミ
ノ酸を得るのに非常に重要な方法である。バイオテクノロジー的製造は、酵素的
に又は微生物を使用してのいずれかで遂行される。
【0004】 後者、すなわち微生物学的製造は、単純なそして廉価な原料を採用することが
できる利点を持つ。しかし、アミノ酸の生合成は非常に多種の様式により細胞中
で制御されるので、生産性を増大させる多くの試みがなされている。例えば、ア
ミノ酸同族体が生合成の制御をスイッチオフするのに使用される。例えば、フェ
ニルアラニン同族体に対する抵抗を選択することにより、L−フェニルアラニン
の生産を増加させるのを可能にするEscherichia coli の突然
変異体を得ることができる(GB−2、053、906)。 また、同様のやり
方でCorynebacterium(JP−19037/1976及びJP−
39517/1978)及びBacillus(EP−0、138、526)の
過剰生産菌株が得られた。
【0005】 加えて、組換えDNA技術により構築された微生物が知られており、もはやフ
ィードバック阻害されないキー酵素をコードする遺伝子のクローニング及び発現
により生合成の制御が同様に消滅している。ひとつのモデルとして、EP−0、
077、196は芳香族アミノ酸を産生する製法を開示し、そのなかで、もはや
フィードバック阻害を起こさない3‐デオキシ‐D‐アラビノヘプツローソネー
ト‐7‐フォスフェート シンターゼ(DAHP シンターゼ)がE.coli
中で過剰発現されることを開示しいる. EP‐0、145、156は、L−フ
ェニルアラニンを産生するためにコリスメートムターゼ/プリフェネート デヒ
ドラターゼが追加的に過剰発現されるE.coli菌株を記載している。
【0006】 ここで述べた戦略は、生産性を改善するための介入は芳香族アミノ酸に特異的
な生合成経路に限定されるという共通の特徴を共有する。しかしながら、産生を
更に増加させるためには、アミノ酸を産生するに必要な第一次代謝産物である、
ホスホエノールピルベート(PEP)及びエリトロース‐4‐フォスフェイト(
Ery4P)の供給を改善することに努力することが肝要である。
【0007】 PEPは、解糖からの産物、ピルベート(ピルビン酸)の活性化前駆体である
;Ery4Pは、ペントース フォスフェート経路の中間体である。
【0008】 生産性を増加させるこれらの多くのさまざまな試みは、すべてアミノ酸の細胞
質合成に対する制限を克服することに向けられている。 芳香族アミノ酸の製造
において、第一次代謝産物、ホスホエノールピルベート(PEP)及びEry4
Pが3‐デオキシ‐D‐アラビノヘプツローソネート‐7-フォスフェイト(D
AHP)を形成する縮合反応に必要とされる。
【0009】 ある文献は、Ery4Pの入手性の増大させる幾つかの戦略、例えば、Ery
4Pの供給を増加させること、そして結果として、L−トリプトファン、L−チ
ロシン又はL−フェニルアラニン産生物の形成が増大することがトランスケトラ
ーゼの過剰発現によって可能になったと報じている(EP特許出願番号0、60
0、463; Frost & Draths、Ann、Rev.Microb
iol.49(1995)557−579)。 最近、Escherichia
coli の PTS−ネガティブ突然変異体の自発的グルコース‐ポジティ
ブ復帰突然変異体は、GalPシステムにより細胞中にグルコースを集中させ、
グルコースでの成長が可能であったことが明らかにされた(Flores et
al.,nature Biotechnology 14(1996)62
0−623)。 トランスケトラーゼ遺伝子tktAの追加的発現は、中間体D
AHPの形成の増大が観察されることを結果した。(Flores et al
.,nature Biotechnology 14(1996)620−6
23)。
【0010】 未公開である二つのドイツ特許出願、引用番号 DE 196 44 566
.3 及び DE196 44 567.1において、出願人は、Escher
ichia coli中のトランスアルドラーゼ又はトランスアルドラーゼ及び
トランスケトラーゼの酵素活性を増加させることにより、又はEscheric
ia coli中のグルコキナーゼ又はEscherichia coli中の
グルコキナーゼ及び糖のためのPEP非依存性輸送システムの活性を増加させる
ことにより又は上記酵素と輸送システムを組合せることにより、増大した量のフ
ェニルアラニンを製造することが可能になったことを証明した。
【0011】 本発明の目的は、芳香族代謝物質の改良された微生物学的合成が達成される方
法を利用可能にすることである。
【0012】 また、芳香族代謝物質の形成が増加された微生物が構築される。
【0013】 驚くべきことに、グルコース酸化酵素活性を単純に増加させることにより、芳
香族代謝物質を産生する微生物中で、グルコース又はグルコース含有基質が変化
されることによりその目的が達成される。このようにして、既存のものに変わる
代謝経路が提供される。この経路は、遊離のグルコースをグルコノラクトン/グ
ルコネートへの酸化及び6−ホスホグルコネートを形成するグルコネートのホス
ホリル化を含む。
【0014】 この結果は、単純にグルコース酸化酵素活性を増加させることが芳香族代謝物
質を産生することにおいて重要な役割を演ずるということが決して自明でないか
ら特に驚くべきことである。
【0015】 本発明の意味において、芳香族代謝物質は、Ery4P、又はEry4P及び
PEPの供給の増加が生化学的合成に有利である全ての化合物であると理解され
る。例えば、芳香族アミノ酸、インジゴ、インドール酢酸、アジピン酸、メラニ
ン、シキミ酸、コリスミ酸、キノン、安息香酸そして又それらの潜在的誘導体及
び第二次産物である。
【0016】 これに関連して、本発明による介入に加えて、本物質を産生する微生物への更
なる遺伝子的変更が、インジゴ、アジピン酸及び他の非自然的第二次産物の製造
に必要とされることが注目される(Frost & Draths、Ann、R
ev.Microbiol.49(1995)557−579)。
【0017】 微生物産生芳香族代謝物質は、グルコース又はグルコース含有基質、すなわち
、グルコース含有二糖類又はオリゴ糖を種々の過程で代謝することができる:従
って、グルコースは、ATP依存性キナーゼ(ヘキソキナーゼ及びグルコキナー
ゼ) によってホスホリル化され、それによって解糖系に集中されることが知られてい
る。更に、多くの細菌は、グルコースを取込み、それをホスホリル化するための
PEP依存性システムを利用する。
【0018】 グルコースは、種々の溶解性又は膜結合された酵素によっても酸化されうる(
グルコノラクトンを経由してグルコン酸に変わる)。これらの酵素は、グルコー
スオキシダーゼ又はグルコースデヒドロゲナーゼを包含する。グルコースオキシ
ダーゼは、分子状酸素の還元を伴い、グルコースを酸化してグルコノラクトンに
する。グルコースデヒドロゲナーゼも、グルコースを酸化してグルコノラクトン
にするが、ピローロキノリンキノン(PQQ)のような他の電子受容体又はニコ
チンアデニンジヌクレオチド(NAD)もしくはNADPのような他の補助因子
を使用する。 膜に結合したグルコースデヒドロゲナーゼは、膜の外側で起きる
反応により補助因子ピローロキノリンキノン(PQQ)を使用してグルコースを
酸化することが知られている。産生物(グルコノラクトン又はグルコン酸)をそ
の細胞の中へ取り込むために、van Schie et al.,Jouna
l of Bacteriology 163 (1985)493−499;
Isturiz et al., Jounal of General Mi
crobiology 132 (1986)3209−3219; Izu
et al ., Jounal of Molecular Biology
267(1997)778−793 により記載されたように特殊の輸送シス
テムを必要とするが、Izu等によってJournal of Molecul
ar Biology 267(1997)778−793において及びCow
ay.によりFEMS Microbiology Reviews 103
(1992)1−27において記載されたように、その形質発現は、通常(例え
ば、Escherichia coliの中で)グルコースの存在により抑制さ
れる。
【0019】 補助因子NAD又はNADPを使用するグルコースデヒドロゲナーゼは、細胞
内に見出される可溶性酵素である。知られているプロデューサーは、バチルス菌
株を包含し、その中の幾つかはグルコースデヒドロゲナーゼのイソ酵素を有する
(例えば、Bacillus megateriumの場合のグルコースデヒド
ロゲナーゼI‐IV; Mitamura et al .,1990, Jo
urnal of Fermentation and Bioenginee
ring 70,363−369)。グルコースデヒドロゲナーゼの発現は、厳
密に制御されており、例えば、バチルス種による内生胞子の形成過程の胞子前状
態においてのみ生じることが知られている; グルコース上の成長に関連してグ
ルコースデヒドロゲナーゼの生理学的役割は、Lampel等によりJourn
al of Bacteriology 166(1986)238−243,
および最近では、Steinmetz又はFortnagel(“バチルス ズ
ブチリス 及び他のグラム陽性細菌”(Sonenshein、Hoch an
d Losick,編), M.Steinmetz pp.157−170及
びP.Fortnagel pp.171−180; ISBN 1−5558
1−053−5; ASM Press,Washington,D.C.,1
993)で報告されたように、明らかでない。
【0020】 これまで、Escherichia coli,Corynebacteri
um、又は特にBrevibacteriaにおいてはNAD(P)依存性グル
コースデヒドロゲナーゼは報告がなかった。バチルス菌株により誘導されたグル
コースデヒドロゲナーゼのための遺伝子は、Escherichia coli
中にクローン化されこの細菌中で発現された(Hilt et al.,Bio
chimica et Biophysica Acta 1076(1991
)298−304)。その目的は、特に、組換えグルコースデヒドロゲナーゼを
得るためで、それはグルコース又は補助因子再生のための検出用システムとして
採用されたものである(Hilt et al.,Biochimica et
Biophysica Acta 1076(1991)298−304;ド
イツ国特許出願 3 711 881)。対照的にこれらの遺伝子は、たとえば
芳香族代謝物質を得るための基質として、グルコースを活用するためにはこれま
で記載されていない。
【0021】 本発明に従い、グルコースデヒドロゲナーゼを導入し、またはその活性を増加
させることが驚くべきことに物質の形成へと導くということが見出された。グル
コース酸化酵素の活性の増加が、グルコース含有基質からグルコノラクトン及び
グルコン酸の細胞内形成へ導く。好ましい態様では、Mitamura等により
、Journal of Fermentation and Bioengi
neering 70 (1990)363−369において 及びNagao
等により、Journal of Bacteriology 15 (199
2)5013−5020において述べられたようにグルコースデヒドロゲナーゼ
は、Bacillus megaterium,特にBacillus meg
aterium グルコースデヒドロゲナーゼIVに由来する。
【0022】 グルコン酸は、その活性をグルコン酸ホスホリル化酵素に依存する。そのよう
な酵素は、例えば、グルコン酸特異性を有するホスホエノールピルベート依存性
酵素IIでもよいし又はグルコン酸特異性を有するATP依存性キナーゼでもよ
いことが知られている。Escherichia coli ATP依存性グル
コネートキナーゼ Gntkは、例えば、Izu等によって、FEBS Let
ters 394 (1996)14−16において; Izu等によって、J
ournal of Molecular Biology 267(1997
)778−793及びTong等によって、Journal of Bacte
riology 178(1996)3260−3269において述べられてい
るように、知られている。
【0023】 Escherichia coliにおいて、産生物6−ホスホグルコネート
は、ペントースフォスフェート経路及びエントナードウデロフ(Entner−
Douderoff)経路双方の酸化枝分れの中間体であり、このことは、Fr
aenkelnにより、“Escheria coli and Salmon
ella” 米国、ワシントン、ASM出版、第二版(Neidhart et
al.,Eds)、ISBN−1−55581−084−5、1996、18
9−198頁において述べらている。
【0024】 物質の産生は、追加的にグルコン酸(グルコネート)−ホスホリル化酵素の活
性を増加させることにより改良できる。グルコン酸ホスホリル化酵素が使用され
るとき、例えば、多くの種類の微生物からのグルコン酸ホスホリル化酵素が好ま
しい、但し、それらが芳香族代謝物質を産生する微生物中で機能的に発現され得
ることが条件となる。ATP依存性グルコネートキナーゼ、好ましくはEsch
erichia coli グルコネートキナーゼ、特にEscherichi
a coli K−12 からのグルコネートキナーゼ(Gntk)の使用が特
に望ましい。グルコン酸ホスホリル化酵素用の他の遺伝子であっても、遺伝子産
生物がグルコン酸をホスホリル化するものであれば、本発明に基づく製法に適し
ているといえる。他の腸内細菌、Zymomonas mobilis ,Ba
cillus subtilis,及びCorynebacterium gl
utamicumからの遺伝子が例として挙げられる。
【0025】 グルコキナーゼの効果は、グルコン酸/グルコネートの活性化に限定され、そ
れはしかし例えばEscherichia coli又は他の細菌によりグルコ
ースの存在下で代謝されない。例えば、Escherichia coli中で
生物がグルコン酸上で成長するときに、グルコネートキナーゼ Gntkが重要
なだけで、グルコースの代謝には寄与しない。Izu等によって、Journa
l of Molecular Biology 267(1997)778−
793及びTong等によって、Journal of Bacteriolo
gy 178(1996)3260−3269において述べられているように、 事実、その形成は、グルコースの存在下で実際に抑制され、グルコースの存在
下では起きない。
【0026】 それゆえ、この特定の態様においては、グルコン酸ホスホリル化酵素、特にグ
ルコネートキナーゼ、なかんずくEscherichia coli グルコネ
ートキナーゼ、そして特にEscherichia coli K−12 から
のグルコネートキナーゼ Gntk の追加の活性増加が、グルコン酸ホスホリ
ル化酵素を細胞外グルコネートの不存在下又はグルコースの存在下で微生物中で
利用できるようにする酵素を提供する。その利点は、本発明に基づく代謝経路に
よる増加した物質の流れである。このことが、グルコン酸の6‐ホスホグルコネ
ートへ変換の増加をグルコースの存在下であっても可能にするのである。これは
、存在する6‐ホスホグルコネートの細胞内における比率を増加させ、それは既
知の代謝順序により当該物質への転化されうる。
【0027】 グルコノラクトンは、グルコース酸化酵素の反応生成物である。グルコノラク
トンが、自動的にグルコン酸に転化可能であり、酵素がこの転化を触媒的に促進
することが述べられている(例えば、Zymomonas mobilis グ
ルコノラクトナーゼ、 Kanagasundaram and Scopes
,Biochimica et Biophysica Acta 1171
(1992)198−200)。それゆえ、別の態様において、グルコノラクト
ンからグルコン酸(又は各々6-P-グルコネート)への転化を促進するために、
グルコース酸化酵素に加えて又はグルコース酸化酵素及びグルコン酸ホスホリル
化酵素に加えてグルコノラクトナーゼ(例えば、Zymomonas mobi
lisからの)のための遺伝子が発現される。
【0028】 グルコースデヒドロゲナーゼ及びグルコネートキナーゼの遺伝子は、ある種の
バチルス種においては、自然に生じうる;しかしながら、Steinmetz又
はFortnagel(“バチルス ズブチリス 及び他のグラム陽性細菌”(
Sonenshein、Hoch and Losick,eds),Stei
nmetz pp.157−170及びP.Fortnagel pp. 17
1−180; ISBN 1−55581−053−5; ASM Press
,Washington,D.C.,1993)において述べられているように
、その酵素のための遺伝子は異なったオペロン内に配列されそしてグルコースを
代謝するためには一緒には明らかには用いられない。更に、胞子形成条件下でグ
ルコースデヒドロゲナーゼの特異的誘導の故に、その二つの酵素が一緒になって
物質の形成に寄与するとは期待できない。
【0029】 従って、本発明の文脈内で記載されている、芳香族代謝物質の生成のための、
グルコース又はグルコース含有基質上での成長と関連して、グルコース酸化酵素
又はグルコース酸化酵素及びグルコン酸ホスホリル化酵素各々の酵素活性の増加
の効果は、全く予測されないのである。
【0030】 本発明の他の好ましい態様において、PEP非依存性の糖摂取のための輸送タ
ンパク質の活性は、グルコース酸化酵素又はグルコース酸化酵素及びグルコン酸
ホスホリル化酵素の増加に加えて、増大する。
【0031】 又、この態様は、PEP依存性輸送システムにより糖を摂取することができる
芳香族代謝物質を産生する微生物中でグルコース又はグルコース含有基質のPE
P非依存性摂取のための輸送タンパク質の活性の増加を含む。追加のPEP非依
存性輸送システムを組み入れることは、当該物質を産生する微生物中での糖の提
供の増加を可能にする。本発明に従えば、この糖は、細胞内グルコース酸化酵素
によりグルコノラクトンへ及び引き続きグルコン酸に転化されうる。次にグルコ
ン酸は、グルコン酸ホスホリル化酵素の基質となる。一般的に、PEPは、これ
らの反応のエネルギードナーとして必要とされないので、解糖系及びペントース
ホスフェート経路における物質の一定の流れに基づいて、芳香族化合物のための
共通の生合成経路の第一次代謝物、すなわち3-デオキシ‐D-アラビノ‐ヘプツ
ローソネート‐7−フォスフェイト(DAHP)を形成するEry4Pとの縮合
反応のためおよびその後の芳香族代謝物質を生成するためにより多量に利用可能
である。
【0032】 輸送タンパク質の場合は、活性はタンパク質媒介摂取速度(protein-mediated
uptake rate)として理解される。
【0033】 グルコース又はグルコース含有基質のPEP非依存性摂取のための輸送たんぱ
く質に関して、特にタンパク質媒介の促進された拡散(facilitated diffusion)
の原理に基づき行動する輸送たんぱく質、特に促進剤(facilitator)の使用が
望まれる。Zymomonas mobilis からのグルコース促進剤タン
パク質(Glf)の使用が特に好ましい。後者が使用されるとき、そのタンパク
質をコードする遺伝子、すなわち、glfは、Z.mobilis、特にPar
ker等によって、Molecular Microbiology 15(1
995)795−802において又Weisser等によって、Journal
of Bacteriology 177(1995)3351−3354に
おいて記載されたZ.mobilis ATCC31821 から分離された促
進剤遺伝子に由来する。しかしながら、他の細菌由来の糖輸送遺伝子であって、
その遺伝子産生物が糖を輸送し、その際いかなるPEPも使用しない遺伝子、た
とえば、Escheriachia coli GalP 系の遺伝子が本発明
の製法にとくに適している。 更にHXT1〜HXT7のような、Saccha
romyces cerevisiae,Pichia stipitis 又
はKluyveromyces lactisのような真核細胞微生物から由来
する遺伝子又は極めて一般に他の微生物由来であって、微生物中で機能的に発現
されかつ同時にその遺伝子産生物がPEPなしでグルコースをホスホリル化し及
び/又は輸送するために働きうる遺伝子を使用できる。糖輸送遺伝子は、アミノ
酸プロデューサー中で発現され得ることが特に望ましい。
【0034】 本発明の意味内において、活性を増加させる手段とは、グルコース酸化酵素の
活性、又はグルコース酸化酵素の活性及び加えて、グルコン酸ホスホリル化酵素
、グルコノラクトナーゼ及びPEP非依存性糖摂取のための輸送タンパク質の中
の少なくとも一つの活性を増加するに適したあらゆる手段であると理解される。
次のものは、この目的にとって特に好ましいものである。 ‐例えば、ベクター又は鋳型ファージを使用する遺伝子の導入; ‐遺伝子コピー数の増大、例えば、本発明に従い遺伝子を増大したコピー数で、
わずか(例えば、2〜5倍)から大きく増大したコピー数(例えば、15〜50倍
)までのコピー数で、生物に導入する目的でプラスミドを使用すること; ‐遺伝子発現の増大、例えば、転写速度を増大させること、たとえばPtac、
Ptet又は他の調節ヌクレオチド配列のようなプロモーター因子を使用するこ
と及び/又は翻訳速度を増大させること、例えば、コンセンサスリボソーム結合
部位を使用することにより; ‐存在する酵素の内在活性を高めること、例えば、古典的な手法に従って間接的
な方法で発生される突然変異により、例えば、UV照射又は変異原化合物により、
あるいは除去、挿入、及び/又はヌクレオチド交換等の組替えDNA法により特異
的に作られる突然変異によって; ‐酵素の構造を変えることにより酵素活性を増加させること、例えば、物理的、
化学的、分子生物学的又は他の微生物学的方法を使用しての突然変異誘発による
; ‐脱調節された酵素、例えば、もはやフィードバック阻害されていない酵素を使
用すること; ‐脱調節された酵素をコードする相当する遺伝子を導入すること。
【0035】 更に、記載した方法及び活性を増加させる他類似の方法の組み合わせも採用す
ることが可能である。輸送タンパク質の場合には、内在的活性は増加されること
ができ、例えば、上記方法を使用して遺伝子をクローン化することにより、たと
えば物質の輸送の増加を発揮する突然変異体を選択することにより行う。
【0036】 好ましくは、一つの遺伝子構造あるいは幾つかの遺伝子構造物中に入れられた
単一遺伝子又は複数の遺伝子によって、活性の増加が達成される。遺伝子は、一
つのあるいは複数の遺伝子として、単一コピーとして又は増加したコピー数にお
ける遺伝子構造物中に導入される。
【0037】 本発明の意味内で、遺伝子構造物は、遺伝子又は本発明に従った遺伝子を有す
る何らかのヌクレオチド配列と理解される。適当なヌクレオチド配列はたとえば
、プラスミド、ベクター、染色体、ファージ又は環状に閉じていない他のヌクレ
オチド配列であり得る。
【0038】 芳香族アミノ酸代謝の最初の中間体を産生するPEPの利用可能性は、Ery
4Pに向かう物質の流れが増大されている微生物に制限される。そのような場合
には、代謝におけるPEP消費性反応を、もし存在すればであるが、減少させ又
はスイッチオフ(switch off)するのが有益でありうる。その反応とは、PEP
反応:PEP依存性糖摂取を触媒する糖ホスホトランスフェラーゼシステム(P
TS)である。
【0039】 本発明によれば、PTS活性の自然のレベルを示す有機体の使用がなされる;
しかし、その方法をさらに改善する目的で、PTS活性が減少されたところのP
TS突然変異体の使用もまた可能である。この性質の減少は、酵素レベルにおい
てまたは遺伝子的手法によるいずれかで達成され、後者は例えば、pts遺伝子
を発現する代替の、強力な抑制可能なプロモーターの使用により、又は、glf
遺伝子を染色体の中に、特にそのpts遺伝子の遺伝子座の中に挿入することに
よりなされ、これは同時にその染色体中の組換えDNAの安定化(分離安定性)
及びその結果としてのベクターを使用して処理する能力に関係する。更に、調節
可能なプロモターと一緒になってPTS活性は、培養期間中の関連するプロモー
ターの誘起物質又は阻害物質を加えることにより影響を受ける。
【0040】 芳香族代謝物質を製造する本発明の方法において、微生物の中でこれらの物質
の合成に追加的に関与する1以上の酵素が脱制御され及び/又はそれらの活性を増
加させた微生物を採用することが好ましい。
【0041】 これらの酵素は、特に、芳香族アミノ酸代謝の酵素、特にDAHP シンター
ゼ、シキミ酸キナーゼ、コリスメートムターゼ/プリフェネートデヒドラターゼ
及び芳香族代謝物質の合成に関与している他のすべての酵素、特にトランスアル
ドラーゼ、トランスケトラーゼ及びグルコキナーゼ等である。
【0042】 本発明の酵素とは別に、アジピン酸、胆汁酸及びキノン化合物及びその誘導体
等の物質の製造に重要なのは特にDAHPシンターゼの脱制御及び過剰発現であ
る。加えて、シキメートキナーゼは、例えば、L−トリプトファン、L−チロシ
ン、インディゴ、及びヒドロキシ‐及びアミノ安息香酸、及び、ナフト‐及びア
ントラキノン、及びそれらの第二次産生物の過剰合成を達成するために、脱制御
されそしてその活性を増加されるべきである。脱制御され、過剰発現されたコリ
スメートムターゼ/プリフェネートデヒドラターゼは、フェニルアラニン及びフ
ェニルピルビン酸及びそれらの誘導体の効率的製造に特に重要である。しかしな
がら、Ery4P又はEry4P及びPEPの供給によってその産生が促進され
る物質の生化学的合成にその活性が寄与するあらゆる他の酵素をも包含すること
も意図されている。
【0043】 本発明に基づく介入とは別に、微生物に対する更なる遺伝子的変更が、インデ
ィゴ、アジピン酸及び他の非自然第二次産生物の製造には要求される。これらの
手段は、当業者には知られている(Frost & Draths,Ann.R
ev.Microbial.49(1995)557−579)。
【0044】 本発明に基づく方法は、芳香族アミノ酸、特にL−フェニルアラニンを製造す
るのに適している。L−フェニルアラニンの場合には、脱制御されたDAHPシ
ンターゼ(例えば、E.coli Arof又はAroHにおける)及び/又は
同様に脱制御されたクリスメートムターゼ/プリフェネートデヒドラターゼ(P
heA)の遺伝子発現及び/又は酵素活性を同時に増加させることが好ましい。
【0045】 好ましい産生有機体は、Escherichia種であり又 Serrati
a,Bacillus,Corynebacterium、またはBrevib
acterium属の微生物又は古典的アミノ酸法によって知られているたの菌
株である。Norcardiceae及びActinomycetalesファ
ミリーの細菌も同様である。Escherichia coli が特に好まし
い。
【0046】 本発明は又、本方法を特別に成功裏に実施することを可能にする好ましい遺伝
子及びこれらの遺伝子を運ぶ形質転換された細胞の提供に関する。
【0047】 本発明の趣旨の範囲内で、新たな遺伝子構造物が利用可能となり、それらの遺
伝子構造物は組み換え体の形で、a)グルコン酸ホスホリル化酵素をコードする
遺伝子と共に又はb)PEP非依存性糖摂取のための輸送タンパク質をコードす
る遺伝子と共に又はc)グルコン酸ホスホリル化酵素、グルコノラクトナーゼ、
糖のPEP非依存性摂取のための輸送タンパク質をコードする3つの遺伝子の内
のすくなくとも2つと共に、グルコース酸化酵素をコードする遺伝子を含む。
【0048】 特に、グルコース酸化酵素のための遺伝子はグルコースデヒドロゲナーゼをコ
ードし、グルコン酸ホスホリル化酵素用の遺伝子は、グルコネートキナーゼをコ
ードする。
【0049】 グルコースデヒドロゲナーゼのための遺伝子は、好ましくはBacillus megateriumから誘導され、グルコネートキナーゼのための遺伝子は、
好ましくはEscherichia coliから誘導され、グルコノラクトナ
ーゼ及び輸送タンパク質のための遺伝子は、Zymomonas mobili
sから誘導される。グルコースデヒドロゲナーゼのための遺伝子がBacill
us megateriumからのグルコースデヒドロゲナーゼIV(gdhIV
)であり、グルコネートキナーゼのための遺伝子gntkが、Escheric
hia coliからのGntkであり、輸送タンパク質及びグルコノラクトナ
ーゼのための遺伝子が、Zymomonas mobilisからのglf及び
gnl遺伝子であるところの遺伝子構造物がとくに有利である。関連する遺伝子
の分離及び細胞の形質転換は、従来の方法で遂行される:E.coliグルコネ
ートキナーゼ遺伝子gntK、Bacillus megateriumグルコ
ースデヒドロゲナーゼ IV (gdhIV)遺伝子又はZymomonas
mobilisグルコノラクトナーゼ(gnl)遺伝子又は輸送遺伝子glfを
クローン化する場合には、遺伝子の特異的に増殖するポリメラーゼチェーン反応
(PCR)法が好ましく、Escherichia coli K−12(gn
tK),Bacillus megaterium (gdhIV)、Zymo
monas mobilis 菌株ATCC 29191又は ATCC 31
821(gnl,glf)を各々使用する。
【0050】 公知のベクター(pGEM7、pUCBM20、pUC19又はその他)でDN
Aを増幅し、試験管内でそれを組換えた後で、宿主細胞は化学的方法、エレクト
ロポレーション、形質導入又は接合の手段により形質転換される。
【0051】 3つのドナー有機体からのgntK,gdhIV,gnl及びglf遺伝子の
完全ヌクレオチド配列は、知られており、一般的にアクセス可能な入手先より入
手可能であり、例えば、ハイデルバーグにあるEMBL/HUSARのようなデ
タベースにおいてからアクセス番号、D 84362(gntK),D 106
26(gdhIV),X 67189(gnl)及び M 60615(glf
)で寄託されている。Escherichia coli K−12菌株からの
染色体DNAを用いた遺伝子及びIzu等によって、Journal of M
olecular Biology 267(1997)778−793及びT
ong等によって、Journal of Bacteriology 178
(1996)3260−3269において述べられている遺伝子配列を用いた遺
伝子を特異的に増幅させるPCRは、Escherichia coli gn
tK遺伝子をクロ−ン化するのに好ましい。Bacillus megater
iumからの染色体DNAはたとえば、Bacillus megateriu
m gdhIV遺伝子(Nagao et al.Journal of Ba
cteriology 174(1992)5013−5020)をクローン化
するのに好ましい。
【0052】 分離されたグルコースデヒドロゲナーゼIV遺伝子は、本発明の趣旨の範囲内
で述べられた1以上の遺伝子と共に、いかなる組み合わせでも組み込まれて、単
一の遺伝子構造物あるいは幾つかの遺伝子構造物とされることができる。これは
、遺伝子構造への正確な配置を考慮することなく、gdhIV+gntK,gd
hIV+glf,gdhIV+gntK+glf;gdhIV+gntK+gn
l;gdhIV+gnl+glf;gdhIV+gntK+gnl+glfのよ
うな組み合わせに導く。上記遺伝子構造物に加えて、トランスケトラーゼ、トラ
ンスアルドラーゼ、グルコキナーゼ、DAHPシンターゼ、コリスメートムター
ゼ/プリフェネートデヒドラターゼ、コリスメートムターゼ/プリフェネートデヒ
ドラゲナーゼ又は芳香族代謝物質の合成にポジティブに影響をあたえる他の酵素
をコードする1以上の遺伝子を追加的に含むいかなる遺伝子構造物をも意味する
【0053】 遺伝子を配置するとき、glfは、一つの遺伝子構造又は複数の遺伝子構造中
に、膜タンパク質の過剰発現から生じる在りうる負の結果を避けるために、好ま
しくは低いコピー数x(x=1-10)で導入される。
【0054】 遺伝子の一つに与えられた少なくとも一つの調節遺伝子配列を含む遺伝子構造
が、有利である。
【0055】 従って、調節要素は、特に転写シグナルを強化することにより転写レベルにお
いて好ましく強化されうる。これはたとえば、構造遺伝子の上流に位置するプロ
モーター配列を変化させことにより又はより活性なプロモーターで完全にそのプ
ロモーターを置き換えることにより、プロモーターの活性を増加して達成される
。転写は、又、遺伝子に割り振られた調節遺伝子に適切に影響を及ぼすことによ
り強化されうる;しかし加えて、たとえばメッセンジャーRNA(mRNA)の
安定性を改善することにより翻訳を強化することもできる。
【0056】 更に、本発明の趣旨の範囲内で、複製可能な形で本発明の遺伝子構造物を宿す
形質転換された細胞もまた利用可能である。本発明の目的の範囲内で、形質転換
された細胞とは、芳香族代謝物質の細胞中で形成の増加をもたらす本発明の遺伝
子構造物を運ぶ任意の微生物を意味するものと理解される。宿主細胞は、化学的
方法で(Hanahan J.Mol.Biol.166(1983)557−
580)またエレクトロポレイション、接合又は形質導入によっても形質転換さ
れる。
【0057】 形質転換のために、物質の合成に追加的に関与する1以上の酵素が、脱制御さ
れ及び/又はその活性を増加されている宿主細胞を採用することが有利となる。
微生物菌株、特に本発明に基づき芳香族アミノ酸または他の芳香族代謝物質を産
生するEscherichia coliは、関連する遺伝子を含む遺伝子構造
物により形質転換される。
【0058】 遺伝子構造物による形質転換のために、更に、PEP依存性糖摂取系が存在す
れば、その活性が減少又はスイッチオフされている宿主細胞を採用することが好
都合である。
【0059】 特に、形質転換された細胞は、芳香族アミノ酸好ましくはL−フェニルアラニ
ンを産生できる形質転換細胞が利用可能にされる。
【0060】 芳香族代謝物質を微生物学的に製造する方法であって、上記したように、遺伝
子構造物を宿す形質転換された細胞を使用する方法が従って利用できるようにな
る。
【0061】 本発明に基づく方法の特に好ましい態様においては、Ery4Pとは別に、中
枢代謝の他の代謝物をも含む形質転換細胞が、より利用可能性が増した状態で使
用される。これらの代謝物の例は、細胞内合成過程から生じるα‐オキソグルタ
レート又はオキサロアセテート、又は、対応する化合物中で供給することによっ
て成長する細胞が利用できるその他のもの、又は、クエン酸回路の代謝物として
のフマール酸又はマレイン酸エステルのようなそれらの前駆体である。
【0062】 Escherichia coli菌株 AT2471/pGEM7gntKgdhIVは、DSMZ(German
Collection of Microorganism and Cell
Cultures)に1998年4月15日にブタペスト条約の条件下で寄託番号
DSM 12118の下に寄託された。
【0063】 採用された有機体、即ちAT2471は、TaylorとTrotter(B
acteriol.Rev.13(1967)332−53)によって 番号
4510でCGSCに寄託され、無償で入手できる。
【0064】 採用された物質及び方法が下記に示されそして本発明が実験による実施例及び
比較例により支持される。
【0065】 一般的方法 遺伝子研究の目的の範囲内で、E.coli菌株は、特に断りの無い限り、デ
ィフコ バクトトリプトン(10g/l),ディフコ 酵母エキス(5g/l)
及び食塩(10g/l)からなるLB培地で培養した。採用された菌株の耐性に
より、アンピシリン(100mg/l)及びクロラムフェニコール(17−34
mg/l)が、必要に応じ培地に加えられた。これに関連して、アンピシリンは
、あらかじめ水に溶解させ、クロラムフェニコールはあらかじめエタノールに溶
解させ、そして濾過により滅菌した後に既にオートクレーブにかけた培地に加え
られた。ディフコ バクトアガー(1.5%)が、寒天プレートを作成するため
LB培地に加えられた。
【0066】 E.coliからのプラスミドDNAは、商業的に入手可能なシステム(Qi
agen,Hilden)を用いてアルカリ溶解法により分離された。染色体D
NAは、チェン(Chen)及びクオ(Kuo)法(Nucl.Acid Re
s.21(1993)2260)を使用してE.coli及び Bacillu
s megaterium DSM 319から分離された。制限酵素である、
Taq DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI、アルカリ性フォスファタ
ーゼ、RNase及びT4 DNAリガーゼが製造者指示(ベーリンガー、マン
ハイム、ドイツ又はプロメガ社、ドイツ、ハイデルバーグ)に基づいて用いられ
た。制限分析については、DNA断片が、アガロースゲル(0.8%)中で分画
され、そして商業的に入手可能なシステム(QuiaExII,ドイツ、ヒルデ
ン)を使用して抽出によりアガロースから分離された。
【0067】 形質転換前に、細胞は、37℃で2.5−3時間、200rpmの回転でLB
培地中(5ml管)でインキュベートした。約0.4の吸光度(620nm)に
おいて、細胞を遠心分離で落とし、TSS(10%(w/v)PEG 8000,5
%(v/v)DMSO及び50mM MgCl2を含むLB培地)の10分の1体積
の量で採取した。4℃で30分間0.1〜100ngのDNAと共にインキュベ
ートし、引き続き、37℃で1時間インキュベートした後で、細胞は、適当な抗
生物質を含むLB培地上にプレートされた。
【0068】
【実施例1】本発明に基づくプラスミドをベースとした遺伝子構造のモデルとしてのpGEM 7gntKgdhIVの調製 グルコースデヒドロゲナーゼIVをコードするBacillus megat
erium DSM 319 gdhIV 遺伝子が、Nagao等著、Jou
rnal Bacteriology、第15巻(1992)、第5013〜5
020頁に記載された既知の遺伝子のDNA配列に基づいて、ポリメラーゼチェ
ーン反応法(PCR)によってBacillus megaterium DS
M 319の染色体DNAの特異的増幅に従いクローン化された。PCRオリゴ
ヌクレオチドプライマーは、制限酵素BamHI(5´末端)及びSacI(3
´末端)についての開裂部位が備えられた。プライマー1(BamHI)は、5
´ATG GAT CCA TGA AAA CAC TAG GAG GAT
TTT 3´からなる。プライマー2(SacI)は、5´ GCC AGA
GCT CTT TTT TCC ACA TCG ATT AAA AAC
TAT 3´からなり,gdhIV 遺伝子の3´末端に対し相補的であった
。結果として生じるDNA増幅産生物は、約800の塩基対を持ちBamHI及
びSacIによって制限され、次いで同じように処理された(表1参照)ベクタ
ーpGEM7内に連結された。形質転換は、菌株JM109DE3の中でX−G
aL及びアンピシリンを含むLB寒天プレート上で選別して達成された。成功裡
のクローン化が、クローン化されたgdhIV遺伝子のDNA配列を決定するこ
とにより検出された。このベクター(pGEM7gdhIV)は、T7ポリメラ
ーゼ系(菌株JM109DE3)の存在なしでもグルコースデヒドロゲナーゼI
V活性の発現を可能にした(表2参照)。染色体テンプレートとしてのE.co
li K−12 W3110菌株を使用して,特異性DNA増幅法によってEs
cherichia coli K−12 グルコネートキナーゼのgntK遺
伝子がクローン化された。gntK遺伝子の配列は、Tong等によって、Jo
urnal of Bacteriology、第178巻(1966)、第3
260〜3269頁において記載されている。PCRによる増幅法については、
EcoRI(5´)及びBamHI(3´)に関する制限開裂部位を追加的に備
えたオリゴヌクレオチドプライマーが選択された。プライマー1は、5´ CC
G AAT TCT TGT ATT GTG GGG GCA C 3´から
なり及びgntK遺伝子の5´上流に結合する;プライマー2は、5´ CCG
GAT CCG TTA ATG TAG TCA CTA CTT A 3
´からなり、gntK遺伝子の3´末端に対し相補性である。約600の塩基対
を持つ増幅産生物は精製され、EcoRI及びBamHIによって制限され、開
環されているベクターpGEM7に連結された。形質転換は、菌株JM109D
E3の中でX−GaL及びアンピシリンを含むLB寒天プレート上を選択して達
成された。成功裡のクローン化が、クローン化されたgntk遺伝子のDNA配
列を決定することにより検出された。このベクター(pGEM7gntk)は、
T7ポリメラーゼ系(菌株JM109DE3)の存在なしでもグルコネートキナ
ーゼ活性の発現を可能にした(表2参照)。 gntK及びgdhIV遺伝子は、BamHI及びSacIによる二重制限に
付してベクターpGEM7gdhIVを開くことにより結合される。800の塩
基対断片は、ベクターpGEM7gdhIVを制限した後に得られ、gdhIV
遺伝子を含んでいるが、このようにして開かれたこのベクター内に連結される。
再び、形質転換がアンピシリンについて選別して遂行される。新しい遺伝子構造
pGEM7gntkgdhIVが、本発明に従い、グルコースデヒドロゲナーゼ
IVに関して又グルコネートキナーゼGntKに関して酵素活性のT7ポリメラ
ーゼ非依存性発現を媒介する(表2参照)。 得られた形質転換細胞は、−80℃においてグリセリン培養物の形でLB培地
上で保管される。必要なときに、グリセリン培養物は使用直前に解凍される。
【0069】
【実施例2】グルコースデヒドロゲナーゼ及びグルコースキナーゼの酵素活性の測定 バクテリア粗抽出物における酵素活性を測定するために、E.coli細胞及
びプラスミド寄生突然変異体の細胞が、鉱物性培地で培養された。この培地は、
クエン酸・3H2O(1.0g/l)、MgSO4・7H2O(0.3g/l)、
KH2PO4(3.0g/l),KH2PO4(12.0g/l),NaCl(0.
1g/l),(NH42SO4(5.0g/l),CaCl2・2H2O(15.
0mg/l),FeSO4・7H2O(0.075g/l)及びL−チロシン(0
.04g/l)からなる。更に、鉱物が痕跡量の元素溶液(1ml/l)の形で
加えられた。その溶液は、Al2(SO43・18H2O(2.0g/l)、Co
SO4・6H2O(0.7g/l)、CuSO4・5H2O(2.5g/l)、H3
BO3(0.5mg/l)、 MnCl2・4H2O(20.0g/l)、Na2
oO4・2H2O(3.0g/l)、NiSO4・3H2O(2.0g/l)及びZ
nSO4・7H2O(15.0g/l)からなった。ビタミンB1(5.0mg/
l)が、水に溶解され、ろ過により滅菌された後、オートクレーブで処理された
培地に加えられた。必要に応じアンピシリン、及び/又はアンピシリンとクロラ
ンフエニコールが同様に加えられた。グルコース(30g/l)は、別途同じよ
うにオートクレーブで処理され、あらかじめオートクレーブで処理された培地に
加えられた。 採取された細胞は、100mlのトリス/HCL緩衝液(pH8.0)で洗浄
した。沈殿物の細胞は、超音波(マイクロチップ装着ブランソン ソニフィアー
250)で、25%の超音波処理サイクルで、40ワットの強さで、細胞縣濁液
1mlにつき4分の時間で破壊した。18、000g、及び4℃で30分間遠心
分離の後、上澄み(粗抽出液)が、グルコースデヒドロゲナーゼ及び/又はグル
コネートキナーゼの活性の測定のために使用された。 グルコースデヒドロキナーゼの活性は、Harwood&Cutting、M
olecular Biological Methods for Baci
llus、John Wiley & sonsに記載の方法で測定された。グ
ルコースデヒドロゲナーゼは、グルコースからグルコノラクトンへの酸化を触媒
する。酵素の活性は光度計により、還元された補助因子NADH+H+ の濃度の
増加を340nmの波長で測定することにより決定された。1mlの全容量を有
する石英キュヴェット中で測定した。反応混合液は、トリスHCl(最終濃度
250mM、pH8.0)、2.5mM EDTAナトリウム、100mM K
Cl及び2mM NADからなった。粗抽出液は、25℃で5分間緩衝液中で予
めインキュベイトした。グルコース(最終濃度、100mM)が検出反応を開始
するために加えられた。吸光度の増加は、340nmでモニターした。各場合に
おいてグルコースなしの混合液を対照として供した。特異的グルコースデヒドロ
ゲナーゼ活性は、1分当たり及びタンパク質1mg当たり1μモルのグルコース
ヘの変換と同等であるよう設定された、1分当たり及びタンパク質mg当たり1
μモルのNADH形成として定義されるU/mg単位で与えられる。 グルコネートキナーゼは、Izu等によって,FEBS Letters、第
394巻(1996)第14〜16頁に記載されたようにして粗抽出液中で測定
された。 グルコネートキナーゼは、グルコネートから6−ホスホグルコネートへのAT
P依存性ホスホリル化反応を触媒する。酵素試験においては、形成される6−ホ
スホグルコネートが、NADP依存性補助酵素6−ホスホグルコネートデヒドロ
ゲナーゼ(ベーリンガーマンハイム、No.108405)を使用したときのN
ADPH濃度の増加により340nmの波長で光度計で測定される。これに関連
して、1μモルのNADPHの形成は、1μモルのグルコネートのホスホリル化
に相当する。酵素的検出は、1mlの全容量を有する石英キュヴェット中で25
℃において遂行された。反応混合液は、50mMトリスHCl、pH8.0、1
00mM ATP、0.25mM NADP、1.2単位の補助酵素6−ホスホ
グルコネートデヒドロゲナーゼ及び変動量の粗抽出液を含んだ。混合液は、25
℃で5分間、予めインキュベイトされ、次いで反応はグルコン酸(pH6.8;
混合液での最終濃度、10mM)を加えて開始された。グルコン酸を加えない混
合液は、対照として利用に供された。 粗抽出液中のタンパク質濃度は、商業的に入手可能な色素試薬を使用してBr
adford M.M.(Anal.Biochem.、第72巻(1976)
第248〜254頁)に従って測定された。仔牛血清アルブミンがスタンダード
として用いられた。 表2は、宿主菌株E.coli W3110及びプラスミドpGEM7gdh
IV、pGEM7gntK又はpGEM7gntKgdhIVを寄生させる突然
変異体を使用したときの酵素測定結果を表す。既に述べられ、及び本発明に従う
遺伝子構造が用いられた場合には、本発明に従い、細胞中で機能的な方法で酵素
を発現させることが可能であることが判明した。
【0070】
【実施例3】増加されたグルコースデヒドロゲナーゼ活性を示す菌株を使用した、物質の産生 Escherichia coli AT2471及びEscherichi
a coli AT2471/pGEM7KghdIVの合成効率が、実施例2
で述べた鉱物性培地中で測定された。このために、振とうフラスコ(100ml
の培地を含む1000ml容器)に2mlのグリセリン培養物を接種し、旋回振
とう器で37℃、150rpmで72時間インキュベイトした。培養物のpHを
約12時間間隔で測定し、必要に応じてKOH(45%)を加えて開始値7.2
に回復させた。更に、試料(2ml)が、吸光度及びグルコースとL−フェニル
アラニンの濃度を測定するために、24時間及び48時間後に採取された。 フェニルアラニンの濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC、ヒュー
レットパッカード社、ドイツ、ミュンヘン市)により蛍光法検出(335nmで
の励起、570nmでの発光)と組み合わせて確認され、ヌクレオシル‐120
−8C18カラム(250・4.6mm)が固相として使用された;溶出はグラ
ディエントを用いて行われた(溶出剤A:90% 50mM リン酸、10%メ
タノール、pH2.5;溶出剤B:20% 50mM リン酸、80% メタノ
ール、pH2.5;グラディエント;0−8分、100% A、8−13分、0
% A、13−19分、100% A)。溶出速度は、1.0ml/min及び
カラム温度は40℃に設定した。ポストカラム誘導体化は、o−フタルジアルデ
ヒドを使用して反応キャピラリー(14m・0.35mm)内で室温にて行われ
た。 既述した条件のもとで、L−フェニルアラニンは6.7分の保持時間を有するこ
とがわかった。 酵素試験紙(ディアバー、ドイツ、ベーリンガーマンハイム社)を使用して、
グルコース濃度を測定し、その結果とは独立に、引き続き2mlの濃縮されたグ
ルコース溶液(500g/l)を計量しながら入れることにより,実験混合溶液
中でグルコースが制限的にならないよう注意を払った。 単にプラスミドpGEM7gdhIVを導入すことにより、E.coli A
T2471宿主菌株の指標値(フェニルアラニン)の100と比較して、48時
間のインキュベーション時間の後で、フェニルアラニン濃度を記載する指標値と
して145が結果的に達成された。この結果は、本発明に従い物質産生性の微生
物中でのグルコースデヒドラゲナーゼの酵素活性の増加の芳香族化合物の合成増
加効果を証明している。
【0071】
【実施例4】グルコースデヒドラゲナーゼの酵素活性の増加に加えてPEP非依存性糖摂取系 が発現される菌株を使用しての物質の製造 Zymomonas mobilis glf遺伝子は、プラスミドpZY
600(Weisser等、J.Bacteriol 177 (1995)
3351−3345)を使用してテンプレートとして増幅された。同時に、プラ
イマーの選択は、BamHI開裂部位及びKpnI開裂部位の導入が結果として
もたらされた。これらの特有の開裂部位を用いてベクターpUCBM20(ベー
リンガーマンハイム)に遺伝子が挿入され、これらは同様にBamHI及びKp
nIにより開かれた。大きさが1.5kbのDNA断片は、BamHI及びHi
ndIIIで制限することによりこのベクター(pBM20glf)より分離さ
れ、ベクタープラスミドpZY507(Weisser等、J.Bacteri
ol 177 (1995) 3351−3345)に連結され、制限酵素Ba
mHI及びHindIIIで同様に開かれた。組換えプラスミドpZY507g
lfは、E.coliを形質転換し形質転換細胞をクローン化した後に得られた
。このベクターはクロランフェニコール耐性を与え、lacIq −tac プロ
モーターシステムを含み、低いコピー数を有している。 ベクターpZY507glfは、実施例1の記載に従って得られた本発明の遺
伝子構造と共に宿主菌株AT2471に形質転換された。 実施例3で述べられた実験条件に従って、突然変異体 E.coli AT2
471glf、 E.coli AT2471glf/pGEM7、E.col
i AT2471glf/pGEM7gntK及びE.coli AT2471
glf/pGEM7gntKgdhIVはそれぞれ2つの並列する混合液で培養
された。48時間後、培地中のL−フェニルアラニン濃度が測定された。 指標値100に相当するL−フェニルアラニン濃度を達成する開始菌株E.c
oli AT2471glfとの比較において、ベクターpGEM7の存在は 指標値96をもたらし、結果的に、実質的には同一の濃度が達成される。対照的
に、E.coli AT247glf/pGEM7gntKの使用は、既述した
菌株と比較すれば指標値179に相当するL−フェニルアラニン濃度を結果とし
てもたらす。E.coli AT2471glf/pGEM7gntKgdhI
V中の代替の代謝遺伝子、即ちグルコースデヒドロゲナーゼ及びグルコネートキ
ナーゼ双方の発現は、指標値195を表すフェニルアラニン濃度のさらなる増加
を達成した。 この結果は、グルコースデヒドロゲナーゼの酵素活性を導入し、グルコネート
キナーゼの酵素活性を増大させることによる代替の代謝経路の発現が、同時にP
EP非依存性糖摂取システムが形質転換されそして発現されたこれらの微生物中
で特異的にL−フェニルアラニン合成に対するポジティブな影響力を有している
ことを証明している。
【0072】
【実施例5】その内部でグルコースデヒドロゲナーゼ酵素活性が増加されることに加えてPE P−非依存性糖摂取システムが発現されるPTS−突然変異を使用した物質の製 E.coli PTS系の成分をコードする遺伝子中にglf遺伝子を取込む
ために、プラスミドpPTS1は、BglIIで消化され、クレノウ(Klen
ow)断片で処理される。その独特の開裂部位はptsI遺伝子に存在する。そ
のglf遺伝子は、BamHI/KpnI断片としてプラスミドpBM20gl
fglkから分離され、クレノウ断片で同じように処理される。ptsHIとし
ての同じ配位におけるglf遺伝子を運搬するクローンは、平滑末端によって得
られた。ptsH遺伝子及び取込まれたglfおよびcrrを有するptsIの
3´領域を運ぶ4.6kbのPstI断片は、結果として生ずるプラスミドpP
TSglfから得られた。この断片は、ベクターpGP704のEcoRV開裂
部位に連結された。このベクターは、λpir菌株においてのみ複製されること
ができるので、このファージを宿さない形質転換細胞は、もしそれらがカルベニ
シリン上で成長可能であるならば、染色体の中にそのベクターを取込むことがで
きる。取込みは、サザン分析法(Southern analysis)(Mi
ller V.L.等,J.Bacteriol.170(1988)2575
−83)によってチェックされた。glf遺伝子に加えて、得られた形質転換細
胞は、完全なPTS遺伝子も含んでいた。 ベクターの部分はカルベニシリン耐性の欠損へと導く第2の相同的交差の状態
に組替えが行われ得る。この場合pts遺伝子の挿入は、glf遺伝子によって
妨げられるので、PTSはこれらの突然変異体中で機能的に発現されない。 望ましいPTS-突然変異体は、次ぎのように選別される:静止したPTS+形質
転換細胞を抗生物質なしでLB培地上で繰り返しサブイノキュレート(サブ接種
)した後、細胞縣濁液の一部は100μg/lのホスホマイシンを含むLBプレ
ート上に置き培養された。PTS-突然変異体は、これらのプレート上で成長可
能である。成長するクローンは、ホスホマイシン又は20μg/lのカルベニシ
リンのいずれかを含むLBプレート上で画線培養された。染色体DNAは、ホス
ホマイシンプレート上で新たな成長を示すがカルベニシリンプレート上では成長
はしないクローンから分離された。glf遺伝子のPTS系をコードする遺伝子
への組み込みは、サザン分析により確認された。相当する突然変異体は、表現型
上PTS欠損として同定された。 一つのクローンは、宿主有機体がE.coli AT2471glfintP
TS-として選別され、プラスミドpGEM7gntKgdhIVで形質転換の
ため使用された(上記参照)。 実施例3及び4で記載された実験的条件に従い、PTS陰性突然変異体 E.
coli AT2471glfintPTS- /pGEM7gntKgdhIV
及び相当する宿主菌株 AT2471glfintPTS- は、それぞれの場合
、2つの並列の混合液で培養された。48時間培養後全体のバイオマス特異的生
産性が、その結果より計算された。 宿主菌株 E.coli AT2471glfintPTS-と比較されるよ
うに、その全体バイオマス特異的生産性は指標値100として表されるが、突然
変異体 AT2471glfintPTS- /pGEM7gntKgdhIV
は、指標値133を有する全体バイオマス特異的生産性を達成した。 この結果は、グルコースデヒドロゲナーゼの酵素活性を導入し、グルコネート
キナーゼの酵素活性を増大させることが、同時にPEP非依存性糖摂取システム
が取込まれそしてその酵素活性が減少されるか完全にスイッチオフされたPTS
系によって特徴づけられるこれらの微生物中で特異的にフェニルアラニン合成の
生産性に対しポジティブな影響力を有していることを証明している。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 13/22 (C12N 1/21 //(C12N 1/21 C12R 1:19) C12R 1:19) C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AU,BA,BB,BG,BR ,CA,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KP,KR,L C,LK,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX ,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,SL, TR,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 スプレンガー,ゲオルグ ドイツ国,52428 ジューリッヒ,シュロ スストラーセ 4 (72)発明者 サーム,ヘルマン ドイツ国,52428 ジューリッヒ,ヴェン デリヌスストラーセ 71 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA05 BA71 BA75 CA04 DA06 EA04 GA11 4B050 CC03 DD02 LL01 LL02 4B064 AE29 AE30 AE34 CA02 CA19 CC24 DA01 DA10 4B065 AA17Y AA26X AB01 BA02 CA17 CA41 CA44

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物学的に芳香族代謝物質を製造する方法において、当該物質
    を産生する微生物中で、グルコース含有基質がグルコース酸化酵素の活性を増加
    させる結果として変化されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 グルコースデヒドロゲナーゼの活性を該微生物中に導入し及び /
    又はその中で増加させることを特徴とする請求項1に記載した方法。
  3. 【請求項3】 Bacillus megateriumグルコースデヒドロゲ
    ナーゼの活性を微生物中に導入し及び / 又はその中で増加させることを特徴と
    する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Bacillus megateriumグルコースデヒドロゲ
    ナーゼIVの活性を微生物中に導入し及び / 又はその中で増加させることを特徴
    とする請求項2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 グルコン酸ホスホリル化酵素を追加的に増加させることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 グルコネートキナーゼの活性を増加させることを特徴とする請求
    項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 Escherichia coliグルコネートキナーゼの活性
    を増加させることを特徴とする請求項5又は6記載の方法。
  8. 【請求項8】 グルコノラクトナーゼ、特にZymomonas mobili
    sグルコノラクトナーゼの活性を追加的に増加させることを特徴とする請求項2
    乃至7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 PEP非依存性糖摂取のための輸送タンパク質の活性を追加的に増
    加させる請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 【請求項10】輸送タンパク質が促進剤である請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】促進剤がZymomonas mobilisグルコース促進剤
    タンパク(Glf)であることを特徴とする請求項9又は10記載の方法。
  12. 【請求項12】 a ) 遺伝子を導入することにより、 b )及び / 又は遺伝子コピー数を増加させることにより、 c )及び / 又は遺伝子発現を増加させることにより、 d )及び / 又は該酵素の内在的活性を増加させることにより、 e )及び / 又は酵素の構造を変更することにより、 f )及び / 又は脱制御された酵素を使用することにより、 g )及び / 又は脱制御された酵素をコードする遺伝子を導入 することにより、 グルコース酸化酵素活性又はグルコース酸化酵素活性とさらにグルコン酸ホスホ
    リル化酵素、グルコノラクトナーゼ及びPEP非依存性糖摂取用輸送タンパク質の
    内の少なくとも1つの活性を増加させることを特徴とする請求項2乃至11の1
    つに記載の方法。
  13. 【請求項13】活性の増加が、単一の遺伝子構造または複数の遺伝子構造に組み
    込まれた遺伝子によって達成され、ここで該遺伝子は、単一コピーとして又は増
    加されたコピー数の遺伝子構造中に導入されていることを特徴とする請求項12
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】もし存在すれば、PEP依存性糖摂取系の活性を追加的に減少させ
    又はスイッチオフすることを特徴とする請求項9乃至13の1つに記載の方法。
  15. 【請求項15】微生物中で、当該物質の合成に追加的に関与する1以上の酵素を
    脱制御し、その活性を増加させた微生物を使用したことを特徴とする請求項1乃
    至14の1つに記載された方法。
  16. 【請求項16】当該調製された物質が芳香族アミノ酸であることを特徴とする請
    求項1乃至15の1つに記載の方法。
  17. 【請求項17】芳香族アミノ酸がL-フェニルアラニンであることを特徴とする請
    求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】採用される微生物が、Escherichia、Serrati
    a、Bacillus、Corynebacterium又はBrevibac
    terium属に属することを特徴とする請求項1乃至17の1つに記載の方法
  19. 【請求項19】微生物がEscherichia coliであることを特徴とする請求項18に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】グルコン酸ホスホリル化酵素をコードする遺伝子と共に、グルコ
    ース酸化酵素をコードする遺伝子、又はPEP非依存性糖摂取用輸送タンパク質を
    コードする遺伝子と共に、グルコース酸化酵素をコードする遺伝子、又はつぎの
    3つの遺伝子、グルコン酸ホスホリル化酵素をコードする遺伝子、グルコノラク
    トナーゼをコードする遺伝子及びPEP非依存性糖摂取用輸送タンパク質をコード
    する遺伝子の内の少なくとも2つの遺伝子と共に、グルコース酸化酵素をコード
    する遺伝子の内のいずれかを組換え型遺伝子内に含む遺伝子構造物。
  21. 【請求項21】グルコース酸化酵素のための遺伝子がグルコースデヒドロゲナー
    ゼをコードしかつグルコン酸ホスホリル化酵素のための遺伝子がグルコネートキ
    ナーゼをコードすることを特徴とする請求項20に記載の遺伝子構造物。
  22. 【請求項22】グルコースデヒドロゲナーゼのための遺伝子がBacillus megateriumから誘導され、グルコネートキナーゼのための遺伝子が
    Escherichia coliから誘導され、グルコノラクトナーゼ及び輸
    送タンパク質のための遺伝子がZymomonas mobilisから誘導さ
    れることを特徴とする請求項20又は21に記載の方法。
  23. 【請求項23】請求項20乃至22のいずれか1つに記載の遺伝子構造を複製で
    きる形で有する形質転換細胞。
  24. 【請求項24】細胞中で、当該物質の合成に追加的に関与する1以上の酵素を脱
    制御し及び / 又はその / それらの活性が増加されたものであることを特徴とす
    る請求項23に記載の形質転換細胞。
  25. 【請求項25】該細胞がEscherichia coli細胞である請求項2
    3又は24に記載の形質転換細胞。
  26. 【請求項26】もしPEP依存性糖摂取系が存在するならば、それは減少され又は
    スイッチオフされた活性を有していたことを特徴とする請求項23乃至25の1
    つに記載した形質転換細胞。
  27. 【請求項27】芳香族アミノ酸を産生することができる請求項23乃至26の1
    つに記載の形質転換細胞。
  28. 【請求項28】芳香族アミノ酸がL-フェニルアラニンであることを特徴とする請
    求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】請求項20乃至21の1つに記載の遺伝子構造物をその内部に有
    する請求項23乃至28の1つに記載の形質転換細胞を使用することを特徴とす
    る請求項1乃至19の1つに記載の、物質を微生物的に製造する方法。
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