JP2002512697A - 固体界浸レンズを用いた走査プローブ光学顕微鏡 - Google Patents

固体界浸レンズを用いた走査プローブ光学顕微鏡

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Abstract

(57)【要約】 走査プローブ顕微鏡は、空気中の回折リミットより良好な解像度を有する光学像を作るため高屈折率固体界浸レンズ(SIL)プローブ(10)を用いる。このSILプローブ(10)は、球形上面と、鋭いチップを有する円錐形(または角錐形)下面とを有する。球形面は周縁光の角度を増大するためSILは焦点スポットサイズを縮小し、高屈折率材料は、波長を短くする。この焦点スポットは、SILからの距離の指数関数的に減少する振幅を有する減衰波を作る。下面の鋭いチップはチップとサンプルとの接触面積と、チップとサンプル間の間隔を減少し、サンプルがSILプローブの近−視野に位置される。サンプルは減衰波を動揺し、光検出器が光の特性をモニタする。片持ちレバー(14)はSILプローブ(10)を支持し、片持レバーの偏角センサ(16)はチップとサンプル間の押圧力及び分離を正確に制御する。光学データを作るためラスターパターン内でパターンをSILプローブ(10)によって走査するときチップとサンプル間のギャップを近−視野内に維持するため力帰還ループで片持ちレバーの偏角センサ(16)を操作する。

Description

【発明の詳細な説明】 固体界浸レンズを用いた走査プローブ光学顕微鏡 技術分野 本発明は固体界浸レンズを用いた走査プローブ光学顕微鏡に関するものである 。 発明の背景 サンプルの多くの重要な物理的特性は光学イメージングによって定めるのが最 良である。然しながら、従来の光学顕微鏡は、光の波長によって極めて小さい対 象物を分解する能力に制限があり、従来の“遠−視野”光学顕微鏡は永年に亘り 解像度によって制限を受けている。共焦点顕微鏡、制限された孔を有するプロー ブを用いた近−視野方法、共焦点トンネルイング、鋭いチップから放射される僅 かな光をモニタする孔なし方法等、光学顕微鏡の解像度を越える種々の技術が用 いられている。これら技術の夫々には重大な制限がある。空気中の屈折率制限よ り良好な解像度を有する現在の技術は光レベルが低く、プローブがこわれ易く、 サンプルからの距離のような他の物理的パラメータから光学情報を定めることが 困難である等の欠点を有する。 対物レンズを用いた従来の光学顕微鏡は外部光源によってサンプルを照射し、 遠−視野にレンズを用いて光を集めフォーカスしている。遠−視野は、多くの光 学的波長で示すサンプルとレンズ間の間隔に対応する。1877年に、アベが基 本式を発表している。 アベの式によれば、対物レンズを用いた従来の遠−視野光学顕微鏡はd以下の 間隔は解像できない。ここでλは光の波長、NAは対物レンズの開口数である。 開口数は下式で示される。 NA=nsinθ 〔2〕 ここでnはレンズの屈折率、θは円錐照明の半角である。 1880年に、油浸対物レンズの開口数が1.4に達し、光学顕微鏡によって 略0.2ミクロン(可視光に対して略λ/3)離れた2点を解像できた。極めて 極端な浸液(多くの場合有毒)及び紫外線の使用を除くことが従来の光学顕微鏡 に対して今日迄制限となっている。 共焦点顕微鏡 レーザー走査共焦点顕微鏡(LSCM)の原理が1950年にミンスキによっ て始めて示された。この従来既知の技術では、点光源からの光がサンプルの極め て小さい区域を照明し、ポイント検出器が小さな区域からの光を検出する。検出 器の空間容積を制限することによって従来の屈折率限界より好ましい解像度でイ メージが得られる。走査したテレビイメージは1回に1つのピクセルを作るのと 同様の手段で、光源と検出器を同期して走査することによってサンプルのイメー ジは1回に1つのポイントを形成する。共焦点顕微鏡は標準の光学顕微鏡を越え る多くの利益を有する。例えば、共焦点顕微鏡によれば透明なサンプルの光学セ クショニング(即ち、深度識別)ができ、反射不透明サンプルの表面形状のイメ ージを作ることができる。更に共焦点顕微鏡は従来の顕微鏡の1.4倍迄の水平 解像度を有し、生物サンプルを用いた標準の顕微鏡で通常観察されるフォグを除 去できる。 従来技術は更に、光源または検出器を同期して走査することなしにリアルタイ ムで完全な像を作るため非干渉性光源とイメージ検出器とを用いる共焦 点顕微鏡を含む。この全視野共焦点顕微鏡はポイント検出器の代りの空間フィル タとしてニポー円板と呼ばれるピンホールの列を有する回転デスクを用いる。共 焦点顕微鏡の共通の特性は、サンプルのイメージ軸“スライス”の能力と、対物 レンズを用いた従来の顕微鏡に比較して横方向解像度が改良されることである。 近−視野顕微鏡 1928年にシンジが提案した光学顕微鏡は遠−視野を捨て、代わりに近−視 野によって光の屈折率限界を越えることができた(E.Aシンジ,“超顕微鏡区 域に対する延長顕微鏡的解像のための提案方法”フィル マグ 6(1928) P.356−362)。近−視野はサンプルに1つの光学波長以下に接近して存 在する。極めて小さい孔を用い、サンプルの近−視野内に孔を配置することによ って光学顕微鏡は十分に大きい解像力を得ることができる。 シンジのアイデアの多数の異なる実施が行なわれている。ポールは、使用した 光の波長に比べて小さい直径の開孔を鋭い先端状とした光学的に透明なボディの 頂部に形成し、ボディをプリズム状水晶の不透明層でチップを被覆することを提 案した(米国特許第4,604,520号)。コーネル“タフイプルド”ガラス 顕微鏡の群では直径を波長以下に下げ孔を金属被覆した。ベジグはガラス顕微鏡 を光ファイバーケーブルで置き代えることによってコーネルプルド顕微鏡を改良 した(米国特許第5,272,330号)。光ファイバーケーブルを用いること によってベジグは伝達効率(光生産)を振幅の3または4のオーダーとした。 一方ベジグは基本的問題はそのままとして効率を向上せしめた。光は標準直径 の光ファイバーケーブルを効果的に伝わるが、直径が或る値以下に減少すれば光 が“チョークオフ”となる。光は標準直径の光ファイバーケーブル内をウエーブ ガイド様に伝わるが、内側のコアの直径が減少すれば伝達モー ドが減衰モードとなる。減衰モードでは光エネルギは正しい伝達をなし得ない程 になり光ファイバーコアにもはや閉じ込められないようになるが、エネルギの一 部が背面反射によって金属被覆内で消費し、または分散し、光ファイバーケーブ ルが非伝達モードとなる。距離が長いと光は減衰モードで伝送され、エネルギの 消費はより多くなる。直径1000Åの孔を有するファイバープローブは略2× 10-4の効率を有し、直径250Åの孔を有するプローブは略1×10-6の効率 を有する。この効率は下降し解像度をより小さくする。引張によって極端に小さ い孔を作り得るが、その効率は極めて小さく、実際上孔に達する光は使用できず 、サンプルを有用な像を得る程度に十分に照明できない。 ファイバープローブの改良はイスラム(米国特許第5,485,536号)や バックランド(米国特許第5,410,151号)によってなされている。光フ ァイバーを薄いポイントに引き、非伝達、減衰モードにおいて多くの波長の光を 通すよう光を押し込む代りに、イスラムは数波長のオーダーの長さのチップを有 する円錐チップを用いている。バックランドは単一モードのファイバーの代りに 多数モードのファイバーを用いプローブチップの傾斜率を制御して効率を改良し た。然しながら、操作の原理は同一であり、光を不透明金属被覆に閉じ込め、光 を波長以下の孔またはピンホールを介して押し込む。 近−視野プローブ顕微鏡は更に制限を有する。チップとサンプル間の間隔制御 に際して、ファイバープローブ顕微鏡ではファイバーがこわれ易く、チップとサ ンプル間の距離の制御は非常に注意して行なう必要があり、または、ダメージを 防ぐため極めて滑らかなサンプルが必要である。検査すべき面を膜から或る距離 、即ち略孔の直径に等しいだけ離して配置するためには、光の波長以上に平らな 面であることが必要である。更に、この種近−視野顕微鏡では、不透明サンプル のためにはファイバープローブと、従来の集光手段のサンプル面の上側のスペー スが制限されるようになり、その実効が困難 となる。 光子トンネル顕微鏡 光子走査トンネル顕微鏡(PSTM)として知られている走査トンネル光学顕 微鏡(STOM)の操作のベースは鋭いポイントとした光透過性チップに対する 内部反射光子のサンプル変調トンネルイングである(フェレルその他の米国特許 第5,018,865号)。光子の源はサンプル面からの光ビームの全内面反射 (TIR)によって作られた減衰視野であり、サンプル面に直角な指数関数的に 減衰する波形を作る。減衰視野強度における空間変化はイメージングのベースを 形成する。チップに対する全内面反射からトンネルする光子は光束を電気信号に 変える好ましい検出器に案内する。 これらの顕微鏡は、臨界角より大きい角度で面に入射する平行にされた(フォ ーカスされない)光を用いている。これらはインデックス−マッチングゲルまた は油を用いたプリズムに光学的に結合した透明サンプルを用いる必要がある。光 はサンプルの大きな区域(一般に約1mm2)を照明する。傾斜ファイバーチッ プは減衰視野を不安定としサンプルからの幾つかの光が“リーク”し、ファイバ ーチップによって集光される。ファイバーに接続された光検出器は集めた光をモ ニタする。 この技術ではサンプルが透明でなければならず、スポットサイズが大きいため の背景信号の強さにより汚れやプリズムとサンプル内に欠陥からの光の散乱によ って迷光を生じるようになる。光学特性と表面形状の混合によって極めて小さい 像を作ることができるが、宣伝される解像度は従来の遠−視野光学顕微鏡程度の ものである(可視光に対して200nmまたはλ/3)。このデータはチップと 面間に水分が捉えられ内部反射が複雑となるか否かに依存する。用いられるチッ プはこわれ易く、チップとサンプル間の力を制御するため力を帰還することはで きない。 アカミネは傾斜ファイバーを感光性片持ちレバーに代えた光子トンネルプ ローブを提案している(米国特許第5,489,774号)。レバーの下面の感 光性区域は減衰視野の局部的崩壊または全内面反射(FTR)の挫折によって生 じた光を集める。レバー上の鋭いチップはサンプル面の減衰視野を局部的に不安 定ならしめるために用いる。片持ちレバーには感光性区域をホトダイオード電流 測定回路に接続するワイヤを配線する。更に、片持ちレバーの偏角センサ16が 感度の良い力帰還を形成する。 アカミネのものはファイバープローブ光子トンネル顕微鏡と同様の制限を有し 、光検出器はチップの形状より大きい能動エリアを有するため電気的ノイズに大 きい感受性がある。 “全視野”光子トンネル顕微鏡は1987年にJ.Mによって提案された(グ エラの米国特許第4,681,451号)。鋭いチップを有するプローブの代り に顕微鏡は(対物レンズの前面の直径によって定めた)大きな区域に亘るサンプ ル面に接する薄いフィルム変換器を用いる。顕微鏡は全内面反射光を用いた表面 形状を測定する。環状照明は高い横方向解像度(略λ/4)を作り、減衰波の指 数関数的減衰は垂直解像度を1nmとする。不幸なことに最大垂直範囲(視野深 度)が僅かλ/2であり、変換器は大きな接触面積を有しているためサンプルは 極めて平らである必要がある。 更に、グエラによって提案された顕微鏡は屈折率変化から高さ変化を分離する ことができない。高さ変化は変換器とサンプル間の分離を変え、屈折率の変化は 減衰波の減衰長さを変える。両効果は同様の光学コントラストを作る。従って、 高さと屈折率変化の間の混同を避けるため光学的に等方性の材料(一定の屈折率 を有する)を用いてサンプルのレプリカを時により作る必要がある。 原子力顕微鏡と走査エネルギ顕微鏡の結合 原子力顕微鏡(AFM)と走査エネルギ顕微鏡の結合の変化が提案されている 。光学イメージングのため近−視野技術を用いたとき、AFM能力によ って作られた付加的情報によりプローブの高さ効果からサンプルの光学特性を定 めることができる。一般的な走査エネルギ顕微鏡はサンプル上で光学プローブを 走査する能力を持つ必要があるため、AFMの能力の合体は極めて明確である。 多くの光学プローブはAFMプローブとして用いるには適しないが、提案された 結合顕微鏡の多くは光のレベルが極めて低く調整は困難である。 ハンスマは、レーザー走査共焦点顕微鏡(LSCM)と一体ならしめた原子力 顕微鏡(AFM)を有する走査エネルギ顕微鏡と走査プローブの結合を記載して いる(米国特許第5,581,082号)。AFMプローブまたはLSCMのレ ーザビームを分離して走査するよりはこの発明はAFMとLSCMイメージを同 時に作り位置決めするためサンプル走査器を用いる。 ハンスマのフォーカスエレメントは従来の顕微鏡の対物レンズであり、横方向 光学解像度は従来のLSCMと同一である。この発明のプローブは高さ情報を作 る従来のAFMのチップである。同時の光学的及び高さイメージングにはAFM プローブチップ上にLSCMレーザースポットを位置決めするため正確な位置決 め作業が必要である。ハンスマの顕微鏡は第1に透明サンプルのために設計され ている。不透明反射サンプルの場合には、作動距離が長いため横方向解像度が低 く、従って、開口数の低い対物レンズが望まれる。ハンスマは、サンプル面に接 近するように配置したプローブを有するAFMから別個に離れたエレメントであ る、フォーカスエネルギのための手段としてLSCMを開示している。 ハンスマの顕微鏡は、近−視野走査光学顕微鏡に対比される屈折率限界より良 好な解像度を得ることのできるというLSCMの限定された改良を有するもので ある。ハンスマは光学構成部品から分離したAFMプローブを用いているため、 その設計には完全な位置決めの問題がある。 孔なし近−視野光学顕微鏡がウイックラマシンガにより(米国特許第5,60 2,820号)示されている。この顕微鏡は、原子サイズのオーダーの 厳格さを有する標準のAFMチップを用いている。従来の対物レンズはAFMの チップの端部を照明する屈折率制限スポットに対し光をフォーカスする。干渉計 はチップとサンプルからの散乱光をモニタする。サンプルとAFMチップの腕か らの強い背景信号があるため、チップの頂部からの散乱光を検出するのが困難で ある。ウイックラマシンガは背景光を減少するためチップにデイザ動作を加える ことを開示している。この顕微鏡においては、対物レンズとAFMの片持ちレバ ーのためのスペースがサンプル上に必要であるため不透明反射サンプルの配置が 困難である。更に、片持ちレバーとAFMチップのベースが焦点ビームを妨げる ようになる。 固体界浸レンズ顕微鏡 1990年にマンスフィールドとキノによって近−視野固体界浸光学顕微鏡が 提案された(米国特許第5,004,307号)。この顕微鏡は、液浸顕微鏡と 同一の原理を用い、但し液体を高屈折率材料の固体レンズによって代えたものを 用いてリアルタイムで操作される。この顕微鏡は、サンプル面に直接接するよう 配置した半球状固体界浸レンズ(SIL)を照明するため非干渉性光源を用いた 広視野共焦点顕微鏡をベースとしている。アイピースまたはCCDカメラのよう な像検出器に像を作るため光を反転せしめる。固体レンズの屈折率nを2とし、 436nmの照明でこの顕微鏡は、100nmのラインとスペースを解像でき、 エッジレスポンスで共焦点顕微鏡を越える2つの改良の要素がある。 マンスフィールドとキノの顕微鏡において用いたSILは球状面(頂部)と球 の中心に交叉する平らな面(平坦な底)を有する。平らな面は、少くとも所望の 視野の大きさ(一般に50〜10μm)の区域に亘りサンプルに接触せしめる必 要がある。高い横方向屈折率を得るためには平らな面とサンプル間のギャップを 全視野に亘り波長の数分の一とする必要がある。不幸なことに、特に粗いサンプ ルの場合、全接触区域に亘り上記のような小さなチッ プとサンプル間のギャップを維持することは不可能である。更に、サンプルの傾 斜と表面の汚れ(粒子,ダストや砂)により、接触区域に亘りチップとサンプル 間のギャップが変化する。その結果、最近の固体界浸光学顕微鏡によっては多く のサンプル面について高い横方向解像度を達成することはできない。 固体界浸レンズは光学データ貯蔵システムとして既知である。コール(米国特 許第5,125,750号)とマミン(米国特許第5,497,359号)は固 体界浸レンズを用いた光学デスクシステムを開示している。光学アセンブリは光 学媒体から読み出す、または、記述するための対物レンズと、対物レンズと媒体 間に配置した、記録媒体から僅か離れた面を有する固体界浸レンズとを有する。 データ貯蔵システム内に用いた固体界浸レンズは大きな底面を有するが、これは 平らな面のみに用いるのに適し、従って顕微鏡を用いる用途には適しない。SI Lの平らな底面は、SILとデスク面間のギャップのサイズを制御するため滑ら かなデータ貯蔵媒体に接する空気を形成するが、高さ変化のためSIL上の力を 制御するための力帰還ループは作られない。 発明の要約 本発明の第1の目的は、装置のこわれ易さと位置決めの困難性なしに現在の近 −視野顕微鏡よりも高い光効率を有し、滑らかな及び粗のサンプルの光学像を空 気中の屈折限界を越える解像度で得ることができる走査プローブ光学顕微鏡を得 るにある。本発明の他の目的は、デザイン上の制限なしに走査プローブ光学顕微 鏡と原子力顕微鏡を結合することにある。本発明の他の目的は滑らかな及び粗の サンプルの双方に極めて小さいスポットサイズの照明を行ない、滑らかな及び粗 のサンプルの双方に極めて小さい区域の光学特性を定め、空気中の屈折限界以上 の解像度で滑らかな及び粗のサンプルの双方の光学像を得る、改良された方法を 得るにある。 本発明の他の目的は、干渉技術を用いて高さ変化を測定することを含む、サン プルの広い範囲の光学特性を得る多目的顕微鏡を得るにある。 本発明の他の目的は、接触面積を減少し、プローブをサンプル面に近接できる ようにするためSILプローブ上に鋭いチップを用いて滑らかな及び粗の表面の 双方のイメージングを達成することにある。高い横方向光学解像度が粗の面でも 、汚れがあっても(粒子,砂,ダスト等)得られる。更に、SILプローブの鋭 いチップはプローブとサンプル間で互に傾いている場合にも対応できる。 本発明の目的はSILプローブを支持する片持ちレバーと、片持ちレバーの偏 れをモニタするセンサとを用いることによってチップとサンプルを感度良く制御 することにある。感度の良い力帰還ループは、高い横方向解像度と強い光信号の ために必要なギャップをチップとサンプル間に維持し、鋭いチップに対するダメ ージを阻止する。片持ちレバーは原子力顕微鏡に対し接触,非接触,タッピング モードやリフトモードの総てのモードで走査可能である。 本発明は、小さな焦点を作る固体界浸レンズ(SIL)プローブを使用して、 空気中の屈折限界より大きい高解像度を有する光学特徴を作る。SILプローブ は、開口数NAをn sin(θ)に増加することによってスポットサイズを減 少する。SILプローブの球面での屈折は角θを増加する。SILは高屈折率n を有する材料で作る。実際上、高屈折率材料は光の波長を減少する。更に、SI Lプローブの寸法は、光学的光行差を少くすることによってスポットサイズを小 さくするように選択される。SILの無収差面に光をフォーカスすることによっ て球面光行差を消去し、SILプローブの光軸上にスポットをフォーカスするこ とによって軸を外れた光行差を消去する。 本発明のフォーカスされたスポットサイズは、入射光プロフィルを空間濾過す ることによって更にそのサイズを減少できる。環状濾過は収れんする光 の軸光に相対的な縁光内で光学パワーを増加せしめることによってスポットサイ ズが減少する。 本発明は多い光量の強い光信号を作り、SILプローブが他の近−視野プロー ブよりも多い光量を有するとき高速走査を達成する。SILプローブの光量は一 般のファイバープローブよりも振幅のオーダーが大きい。約100nmのスポッ トサイズを作るSILプローブは(非反射被覆を用いることによって増加できる )光学パワーの約半分(50%)を伝達する。比較としては、10nmの孔を有 する金属被覆ファイバープローブは約10-5(0.001%)伝達するのみであ る。 本発明によれば、異なるSILプローブチッププロフィルの使用によりサンプ ルの広い範囲の光学的特徴に適用できる。鋭いチップはサンプルをプローブチッ プで走査するこによって高解像度の像を得るため用いる。大きな曲率の広いチッ プは干渉技術を用いてサンプル高さ変化を定める。 本発明の他の目的は、光のコントラストと高さデータを分離する方法を得るに ある。“リフト”モード(米国特許第5,308,974号及び第5,418, 363号)として知られる原子力顕微鏡の操作モードでは一般に高さデータを記 録する第1モードと、チップとサンプル間の一定のギャップと第2のコントラス トメカニズムからの記録情報による走査を繰り返す第2モードを実行する。 本発明の他の目的は、少くとも光の10波長に対応する、顕微鏡技術の固有の 制限ではなく走査器のZ範囲でのみ制限された最大垂直範囲を作ることにある。 本発明の他の目的は、不透明及び透明サンプルに適合する反射モードと伝達モ ードの双方で操作するにある。 本発明の他の目的は、SILプローブとサンプル間の接触面積ではなく走査器 の範囲によって制限された大きな視野を作り、大きなサンプルのためのチップ走 査をなし得ることである。 本発明の他の目的は、改良された光のコントラストと解像度を変形するためS ILプローブ底面上に金属または絶縁体の被覆を作ることにある。 他の適用 本発明の目的は、多くの用途に有用な光学顕微鏡及びその製造方法を得るにあ る。標準の光学的検査、計測及び欠陥検知に加えて、本発明は、例えばエリプソ メート法や光プロフィル反射率法(ファントその他の米国特許第5,181,0 80号)を用いて、高い横方向解像度で薄フィルム厚を測定するような、より精 密な測定を行うにある。従来の光学顕微鏡で既知の多くのコントラストメカニズ ムをけい光,偏光,位相,干渉及び暗視野を含むSILプローブに適用できる。 SILプローブ10は更に、赤外光及びFTIR(赤外光フーリエ変換)、可視 光,変調,及びローマン拡散を含む高い空間解像度分光に適用できる。SILプ ローブの小さなスポットは、レーザー,ホトダイオード及び他の光学的材料のよ うな装置でOBIC(光誘導電流)測定するために重要である。同様にしてSI Lプローブは、表面の写真石版パターン及び選択光活性化のために用い得る。材 料の光特性の一般的なことは例えばパーコワイズその他の“マイクロエレクトロ ニクス製造における光学特性”J.Res.Natl.Inst.Stand. Technol.,vol.99,No.605,1994,pp.605−6 39に記載されている。 図面の簡単な説明 第1A図は、周縁光と、サンプルと、走査器及び偏角センサと共に片持ちレバ ー上の鋭いチップを有する固体界浸レンズ(SIL)プローブを示す側面図であ る。 第1B図は、SIL空気インターフェースにおける臨界光と、周縁光と、 伝達光を示す光線図である。 第2図は、偏角センサと基体と共に固体界浸レンズと片持ちレバーを示す平面 図である。 第3A図は、顕微鏡と一体の検出器と、ビームスプリッタとレーザーと共に示 す走査プローブ顕微鏡の光学トレーンの説明図である。 第3B図は、顕微鏡と一体のカメラと、ビームスプリッタと、ランプと共に示 す走査プローブ顕微鏡光学のトレーンの説明図である。 第4図は、レーザー、ビームスプリッタ及び検出器から光学顕微鏡に向かうフ ァイバーと共に示す走査プローブ顕微鏡光学トレーンの説明図である。 第5図は、片持ち支持した固体界浸レンズの力帰還ループの説明図である。 第6A図は、固体界浸レンズ顕微鏡のチップ走査バージョンを示す説明図であ る。 第6B図は、伝達光のための集光レンズと共に示す固体界浸レンズの説明図で ある。 第7図は、底面上の(金属または電気絶縁性)薄フィルムと共に示すSILプ ローブの説明図である。 好ましい実施例の説明 物理的構成 第1A図は、片持ちレバー14に設けた鋭いチップと、片持ちレバー偏角セン サ16とを有するSILプローブ10を示す。このプローブは球形面と、鋭いチ ップを有する円錐面または角錐面を有する。 円錐状の入射周縁光12はSILのチップ近くに集まる。可撓性片持ちレバー 14の遊端はSILプローブを支持し、他端は基体18に取付ける。この片持ち レバー14はサンプル面近くにプローブを正確に位置決めするため に機能する。XY位置の関数となるデータを発生するため、サンプルを支持する XYZ走査器22をSILプローブ10に相対的に移動する。 固体界浸レンズ(SIL)プローブ SILプローブ10の好ましい実施例は最少の光行差で入射光をフォーカスす るための半球面を有する。 この半球の直径は一般に10μm〜10mmの範囲である。解像度は球面の精 度によって制限される。完全な球形に比べての誤差によってSILプローブ内の 波頭が歪み、スポットサイズが増加する。球面の球形度(完全な球からの二乗平 均(rms)偏差として定められる)を波長の分数の小さな値としなければなら ない。更に、光の分散を最少とするため表面の質(粗さ)を制御しなければなら ない。更に、伝達効率を上げるため耐反射(AR)被覆をSILプローブに設け る必要がある。 周縁光12の角度は光学解像度の限界を定める。この周縁光12は、最大入射 角の円錐光の縁における光線として定められる。SILプローブ10に入る円錐 状の光を作るため従来の顕微鏡対物レンズ30で入射光をフォーカスする。球面 における屈折は周縁光12の角度を増加し、従って、開口数を増大する。 SILプローブ10は、円錐または3面またはそれ以上の面を有するファセッ ト加工の鋭いチップを有し、周縁光12の光路を阻げることがない。円錐チップ を有するSILプローブ10のための周縁光12の角度は円錐面の最大頂角を定 める。 スポットサイズを最少ならしめるため円錐の高さはr/nとする。ここで、r は球の半径、nはSILプローブ材料の屈折率である。従って円錐面の頂角は下 記で示される。 θ=2tan-1(n) 好ましい実施例におけるSILのチップの曲率半径は一般にフォーカスされた ビームのスポットサイズより小さく、原子力顕微鏡(原子サイズ以下)に用いら れるプローブのように鋭い。光学イメージングのため、SILプローブ10のチ ップをサンプル面に接触せしめるか、または僅か離す。 SILプローブの材料としては高屈折率で波長の広い範囲、特に短い波長での 吸収の低いものが好ましい。例えば、屈折率が2.17で短波長カットオフが3 80nmである立方晶形ジルコニウムを含む。高屈折率ガラス、例えば屈折率が 1.805でカットオフ波長が370nmであるSF6を用いる。また、屈折率 が3.5でカットオフ波長が550nmのガリウム燐化物も用い得る。 硬度及び研摩性等の機械的特性も重要である。従来の研削及び研摩技術によれ ば、モー単位で約7の硬度を有する材料から直径約0.5mm以下の完全な球に 近いものを作ることができる。他の試みはウェハー上に微小のSILプローブを 作ることにある。例えば、バッチプロセス技術によれば、反応イオンエッチング によってホトレジストのリフローによってウェハー面上に球形レンズの列を作る ことができる。球形面形成後、高精度ファセット加工によって円錐,角錐,その 他の形の鋭いチップを作ることができる。 好ましい実施例におけるSILプローブ10は、半球状上面と球の赤道下にお ける無収差面84に形成される鋭いチップとを有する超半球形状のものであるが 、他の実施例も考えられる。例えば、レーザーダイオード38からの非点ビーム のフォーカスを最適ならしめるため上面を非球面とする。レンズに入る光を濾過 または阻止するため上面には光学フィルタを設けることができる。このようにす ればパワーを減衰しながら入射ビームの放射パワーを制御することができる。フ ォーカスは、例えば球の赤道のような他の無収差面84でなし得る。 本発明はAFMプローブとして操作できる十分な鋭さのプローブのチップ を使用して小さなスポットに光をフォーカスする共通の特徴を有する種々の形状 のSILプローブ10を含む。 片持ちレバー 好ましい実施例においては、片持ちレバー14の一端を基体18に固定し、S ILプローブ10を支持せしめる。片持ちレバーは高い共振周波数を有する強い 弾性のものとし、その表面を高走査速度に追従せしめる。然しながらその弾性係 数はサンプルにダメージを与えないよう十分に低くする必要がある。片持ちレバ ー14はステンレススチールのような金属、またはシリコンやシリコンニトライ ドのような電気絶縁性の材料で作る。その長さ,幅,厚さはSILプローブの直 径及び所望の弾性係数と共振周波数によって定める。片持ちレバー14は、従来 既知の単板、Vフレーム、バランスビーム等の形となし得る。 走査器 好ましい実施例においては、走査器はSILプローブ10と相対的にXYZ方 向にサンプル20を移動する。走査器は多数の電極パターンを有する圧電管であ って、50ボルトの電圧を加えることによってXYZ方向に移動する。サンプル 20は透明または反射性としその厚さとサイズ(直径)は片持ちレバー基体ホル ダ28の形状のみによって制限される。 走査器は、圧電スタックによって駆動される可撓ステージであって走査の閉ル ープ帰還制御を行なうようセンサ(容量性、LVDT等)を有する。このような 走査器は例えばドイツ国のフィジックインストルメントから得られる。第1B図 はSILプローブ10のチップ近くのインターフェース(界面)における光を示 す。円錐形の光は高屈折率SILプローブ10と空気またはサンプル20間のイ ンターフェース近くにフォーカスされる。入射円錐光は、光軸に沿った軸光と、 臨界光24と、最大入射角における周縁光12と を含む。臨界角以下の角度の入射光と、θCはインターフェースで反射し、屈折 し、反射伝達光26を作る。臨界角以上の角度の入射光は全体として内部反射し 、反射光と減衰波とを作る。焦点深度は下式で示される。 2Δz〜λ/(4n sin2(Θ/2)) 〔3〕 立方晶形ジルコニウムのためのSILプローブ10の内側の近−視野スポット における焦点深度は略λ/2.5である。拡散光の遠−視野の焦点深度は略2λ である。 減衰光の振幅はインターフェースからの距離の指数関数で減少する。減衰光の l/e減衰長さは下式で示される。 ここで波長λ1=λn1及びn21=n2/n1=nair/nSIL,θは入射角である 。周縁光12の減衰長さは略λ/10である。従って、フォーカスされた入射ビ ームは近−視野減衰波と遠−視野拡散ビームを作る。 第2図は、偏角センサ16と偏角センサ電極17とを一体に有する片持ちレバ ー14の端近くに取り付けたSILプローブ10を示す。片持ちレバー14はそ の取り扱いを容易ならしめるため片持ちレバー基体18を有する。片持ちレバー 基体18は一般に標準AFMチップのための基体と同一のサイズである。SIL プローブ10は、片持ちレバー14の遊端近くの僅かに小さい直径の孔に手動で 密着して取り付けることができる。また、SILプローブ10と片持ちレバー1 4は、超組立技術を用いて単体として作ることができ、この場合にはアセンブリ が不要となりコストを低くできる。 片持ちレバー偏角センサは既知である。一般的な偏角センサとしては、ス トレンゲージ,水晶レジスタストレンゲージ素子,PZT薄フィルム,光学干渉 計及び光学レバーがある。片持ちレバーとSILには、光学偏向センサーの働き を最適とするため反射被覆を設けることができる。固体界浸レンズ顕微鏡の好ま しい実施例においては片持ちレバーの偏角を検出するため光学レバーを用いてい るが、本発明においては干渉的検出、ストレンゲージ検出及び圧電効果検出等の 従来既知の他の片持ちレバー偏角センサを用いることができる。 光学トレーン 第3A図は、走査プローブ顕微鏡の光学トレーンの実施例を示す。顕微鏡は従 来の直立顕微鏡に取り付けた光検出器42と、レーザー源38とを有する。。サ ンプル走査器はSILプローブ10と片持ちレバー基体ホルダ28とを支持する 。走査プローブ顕微鏡(SPM)制御器46は、XY走査運動を作り、片持ちレ バー偏角センサ16からの信号を受けてサンプルの高さ(Z)を制御し、光検出 器42からの光信号48を記録する。 レーザー源38は、好ましい走査速度を得るため十分なパワーと好ましい短波 長を有する連続した、またはパルス状でノイズ強度が低く、ポイント安定度が良 好なものとする。高品質光学手段36が選択された焦点レンズ30のために最適 な直径を有する平行ビームを作る。平行ビーム内のマスクにより環状照明を作る ため強度プロフィルを変更できる。平行ビームの波頭エラーは、スポットサイズ を出来るだけ小さくするため最少としなければならない。立方体または薄皮状の ビームスプリッタ34はレーザービームを焦点レンズ30に反射する。ビームス プリッタ34は、パワー50,50を単純に分割し、分極し、または2分(波長 に依存)する。反射光はビームスプリッタを介して光検出器42に返すことがで きる。 迷光、背景光及び焦点面から外れる光を減少せしめるため光検出器42の前面 に制限孔を設けることができる。低光レベル検出器(光子係数)が幾つ かの用途のために必要であり、焦点レンズが検出器能動エリア上に光をフォーカ スする。フィルタ32(a,b,c)をけい光,光ルミネセンス,偏光,強度プ ロフィル,位相制御等のため加え、他の光コントラスト機構を実現することがで きる。例えば、信号と参照波間の相対位相を極端に感度良く測定できる干渉計を 作るため四分の一波長板、ウオラストンプリズム及び偏光ビームスプリッタを結 合することができる(例えば米国特許第5,602,820号参照)。 直立顕微鏡は好ましくは空気中における長い作動距離及び高開口数を有する顕 微鏡対物レンズ30を有する。この対物レンズ30は最少の球面光行差でフォー カスできる。このレンズの材料は短波長で高い伝達度を有するものが好ましい。 補正カラーをカバーガラスを介してイメージングするため含めることができる。 他の選択としては、従来の顕微鏡対物レンズ30の代わりに光軸上にフォーカス するため(近軸焦点)に最適な単一のレンズを用いることができる。回折制限近 軸焦点を作るためには高開口数非球面レンズが好ましい。更に他の選択としては 、従来の顕微鏡対物レンズ30の代りに、フォーカスのためのレンズよりむしろ ミラーを用いた反射対物レンズ(例えばスワーズチルド対物レンズ)を用いるこ とができる。反射対物レンズを用いることによる利点は、高開口数、長い作動距 離、短波長においても少ない吸収ロス及び色彩光行差が零であることである。直 立顕微鏡はサンプル20を直視するため及び光学素子を揃えるためのアイピース 44を有する。 片持ちレバー基体ホルダ28はSILプローブ10を支持し、例えば細かいピ ッチのねじを駆動するステッピングモータを用いることよってサンプル面近くに プローブを粗位置決めせしめる。片持ちレバー基体ホルダ28によって片持ちレ バー基体18を支持するため、押圧スプリング、磁気素子、真空、接着剤等を用 いることができる。XYZ走査器がサンプル20を走査し、SPM制御器46が チップとサンプル間のギャップを制御しながらラスター走査をX,Y方向で行な う。SPM制御器46は更に光検出器18をモニ タし記録する。 顕微鏡の光学トレーンは、信号波と参照波とを有する干渉計を含む。信号波は SILプローブ10とサンプル20の相互干渉を測定し、参照波は光学トレーン の残りを測定する。干渉計は信号波と参照波の振幅と相対位相をモニタする。干 渉計を操作するために必要な光学要素は、四分の一波長板と、ウオラストンプリ ズムと、ビームスプリッタと、種々の標準偏光制御要素である。 第3B図は、広視野イメージングのためのSILプローブを用いた他の実施例 を示す。この実施例ではレーザーの代りにランプ102を用い、直立顕微鏡上の 光検出器の代りにカメラ108を用いる。プロセッサ110がカメラ信号をモニ タし、広視野イメージプロセス機能を達成せしめる。SPM制御器46は処理さ れたイメージのためのディスプレイを含み、視野を選択しチップとサンプル間の ギャップを制御するためXYZ位置決めステージ112を制御する。 好ましい実施例は、ラスタパターン内で走査し、ピクセル毎のデータを補正す ることによってイメージを作る走査プローブ顕微鏡である。この例においては、 SILプローブは鋭いチップを有し、単一のピクセルを照明するため小さなスポ ットに光をフォーカスする。 他の実施例は、サンプルの領域を見るため、及びピクセルの任意の列を照明す るため広いチップ(大きい曲率半径の)を有するSILプローブを用いた広視野 イメージング顕微鏡である。このチップとサンプルの接触面積は視野を制限し、 接触半径は下記のように示される。 ここでrcは接触半径、Rはチップ半径、Sはチップとサンプル間の最大ギャ ップである。例えば接触直径が10ミクロンのものに対してはチップと サンプル間の最大ギャップが50nmの場合250ミクロンのチップ半径を必要 とする。従って、広視野イメージング顕微鏡は平らで滑らかなサンプルに最適で ある。 他の実施例におけるランプ102は、水銀アークまたはタングステンハロゲン ランプ等の収れんしない照明源である。ケーラー照明器104は視野全体を均一 に照明し、視野サイズを制御するための視野ダイヤフラムと、焦点レンズの照明 を制御するための開口ダイヤフラムとを有する。カラーフィルタ32bは照明の 波長帯を選択できる。球状の(上方)SIL面からの背景光を減少し、イメージ コントラストを改良するため従来の直立顕微鏡を共焦点顕微鏡に代えることがで きる。更に、SILプローブをAR被覆し反射光を減少できる。 第4図は、近−視野走査プローブ顕微鏡の光学トレーンの他の実施例を示す。 この例においては、空間抑制を消去するためファイバーカップラー56を有する 直立顕微鏡にレーザー光学手段36とセンサ光学手段40を接続する。ファイバ ーカップラー56は、1〜100ミクロンの直径のコアを有する一般に単一モー ドのオプチカルファイバー54を用いたファイバーコリメータ/カップラーを有 する。 ファイバーカップラー56は臨界的に時により注意深い調整が必要である。角 度研摩ファイバーカップラー56を用いることによって光検出器42における大 きなノイズを作る背面反射を最少にすることが必要である。 第5図は、SILプローブ10のための力帰還ループを示す。好ましい実施例 においては、光学レバー偏角センサがチップ−サンプル力をモニタし、帰還ルー プ68に対するアナログまたはデジタルの入力を作る。光検出器42は入力を作 る。A−D(アナログ−デジタル)コンバータ64はデジタルプロセッサ68の ための信号をサンプルできるか、または、低光レベル光子計数(TTL)検出器 からのデジタル入力を得る。 光学レバー偏角センサは片持ちレバー14上に入射し片持ちレバー14上 の反射面から反射される光ビームを有する。調整ミラー60は反射されたビーム を位置−感知光検出器62に加える。従来の原子力顕微鏡には存在しない付加的 抑制は、光学レバーセンサが顕微鏡対物レンズ30の作動距離を調節しなければ ならないことである。最も好ましい手段は、光軸に略平行に光学レバーレーザー を対物レンズ30に加えることである。次いで、反射ビームを対物レンズを介し てミラー60と位置−感知光検出器62に加える。この場合、顕微鏡対物レンズ 30の作動距離を短く調節できる。SIL光検出器42からの光学レバーレーザ ー58の迷光を遮断するためフィルタが必要であり、または、光学レバーレーザ ービーム58の波長が顕微鏡に用いる他の光源の波長より大きく異なる。 好ましい実施例においては、デジタル帰還ループは、帰還を完成するため偏角 センサ16からの入力A−D64と、帰還のための高速デジタルプロセッサ68 と、Z軸アクチュエータに対する出力D−A66とを用いる。 走査制御器70は、デジタル電子手段68からのラスター走査を制御するため のパラメータを受け取り、D−A66を介してXY走査器に送られる直線走査パ ターンを作る。コンピュータ72が帰還ループとラスタ走査を制御し、イメージ データを記録し表示する。 第6A図は、走査プローブ顕微鏡のチップ走査バージョンを示す。XYZ走査 器22は片持ちレバーSILプローブ10を支持し、プローブをサンプル20に 相対的に移動する。XYZ走査器20は更に中間焦点レンズを支持し、走査しな がら、入射ビームの軸をSILプローブ10の軸上に維持する。マウント80が 粗いX−Yステージ78と、Zステージ76を支持し、SILプローブ10をサ ンプル面に粗接近せしめる。サンプル20は固定されているので、マウント80 は直径12”のシリコンウェハーのような大きなサンプル20を支持できる。更 に、マウント80は大きい範囲のサンプル厚さ(0.001”〜10”)に調節 できる。 第6B図は、透明サンプルのための走査プローブ顕微鏡のチップ走査バー ジョンを示す。集光レンズ86はサンプルに加えられた光を集め光検出器42に 向ける。 第7図は、円錐または角錐(底)面上に金属または電気絶縁材料の層を有する SILプローブ10のバージョンを示す。傾斜光ガイドプローブのためには金属 被覆は欠点となるが、SILプローブ底面のためには利益となる。例えば、フィ ルム内の粒子が光を高効率に発散でき、弱い信号を検出できるようになる。 屈折率と吸収のような光学特性は層材料の選択を定める。例えば、Au,Ag ,Al等は光を散乱する断面を定める粒子サイズを有し、厚さは部分的に透明か ら不透明に光学的密度を制御する。0.01λ〜10λの範囲の直径を有するチ ップ近くの不透明被覆82内には孔やピンホールが生ずる可能性がある。例えば 、GaP,MgF,SF6,CaF等の電気絶縁性被覆82はSILプローブ材 料と異なり屈折率と透明度(吸収)を有する。 SILプローブ面に亘り被覆82の厚さは波長より大きいか小さく変化できる 。多層の被覆82も有用である。最後に、SILプローブ面に対する薄フィルム の接着はサンプル20の走査の間フィルムが剥がれないように十分に強くする必 要がある。 本発明の操作 第1A図と第1B図においてフォーカスされたレーザー光はSILプローブ1 0上に入射する。レーザー源38は一般に単一波長として操作されるが、少ない 吸収の材料のSILプローブの範囲を越える波長のバンドを用いることが可能で ある。理想的な入射光は光行差に無関係に収れんする球状波頭を有する。SIL プローブ10の球面での屈折により光は更にフォーカスされ開口数(NA)が増 加する。円錐照明が、アツベ制限によって与えられるスポットを有するSILプ ローブ10のチップ近くのスポットに収れんする。 d〜λ/(2nSIL sinΘM) 〔5〕 球面における屈折率が周縁光12の角度とθMを増加し、高屈折率材料が波長 をλ/2nsilに短縮するため、SILプローブ10がスポットサイズを減少す る。従って、短い波長で透明となるλ/nsilが小さい最大可能屈折率を有する 材料を選択することによってスポットサイズを減少できる。 SILプローブ10の横方向光学解像度は、減衰波dpの減衰長さに応じたチ ップとサンプル間のギャップのサイズに依存する。 近−視野ケース:チップとサンプル間のギャップ<dp チップとサンプル間のギャップがdp以下の場合には、SILプローブ内のス ポットサイズが横方向光学解像度を定める。SILプローブ材料内では円錐照明 全体がフォーカスされる。TIR光がチップから小さな距離(dp〜λ/10) で減衰波を作る。サンプル20が減衰波と反応し動揺し、入射光の強度,偏光, 波長,位相等の特性を変える。 選択された波長において透明なサンプルのための他の実施例においては、サン プルの層を介してフォーカスするようにSILプローブをサンプル面の下側とす ることが可能である。SILプローブのチップと焦点面間のサンプル層により光 行差を補正するためSILの上面は球面または非球面に選択することができる。 更に、円錐照明の収れんを調節するためSILプローブのチップとサンプルの接 触面積を増大する必要がある。チップとサンプル間のギャップは、サンプルに対 する伝達光の効率をあげるため照明の全面積に亘りdpより小さくする必要があ る。SILプローブの屈折率は、サンプルの屈折率と等しいか異ならしめること ができ、SILプローブよりもサンプルの屈折率が横方向解像度を定める。透明 なサンプル内に光をフォーカスすることに加えて、例えばデータ貯蔵デスク上の 屈折サンプル面に透明な薄層を 介してフォーカスせしめることが可能である。 遠−視野ケ−ス:チップとサンプル間のギャップ>dp チップとサンプル間のギャップがdpより大きいとき、SILプローブ10の 外側の遠−視野スポットサイズが横方向解像度を定める。伝達光が円錐に収れん し、周縁光12が屈折臨界光24となる(第1B図)。臨界光24の角度は下式 を満足する。 sinΘC=1/nSIL 〔6〕 従って、SILプローブ10の外側のスポットサイズは下記のファクターによ って増加する。 nSIL 2sinΘM 〔7〕 これらの光はサンプル20と反応し、横方向解像度が比較的に小さい遠−視野 イメージを作る。 環状照明 レーザー光の中心近くの光を遮断する空間フィルタ32(ドナットマスク)に より伝達光26(臨界角以下の入射角の光)を消去できる。この結果、遠−視野 ケースが除去され、1.3〜1.6の付加的ファクタによってスポットサイズを 改良できる(ゲラその他による米国特許第4,681,451号参照)。レンズ の全NAは光検出器42に光を戻すために有用である。このことを考慮して立方 晶形ジルコニウムSILプローブの究極の解像度が略λ/6,またはカットオフ 波長における略60nmよりも理論的に良好となる。 鋭いチップ サンプル面は減衰波の減衰長さdpよりも大きい粗さである。更に、サンプル 面は(例えばダスト,砂,粒子等により)汚れている。従って多くの場合、チッ プとサンプル間のギャップを、従来のSILプローブに望まれる大きな接触面積 (略直径100μm)に亘りdp以下に維持することは不可能である。鋭いチッ プは、接触面積が小さく、従ってSILプローブ10を、汚れがある場合でも粗 いサンプル面に対し、チップとサンプル間のギャップがdp以下となるようにサ ンプル面に十分に接近できるようになる。チップの半径は面の粗さ及び望まれる 追従高さの程度に応じて光学スポットサイズよりも大きいか、または小さくする 。 光行差 レンズに基因する、特に、顕微鏡対物レンズ30と球状SILプローブ面から の光学的光行差はスポットサイズを増加し、横方向解像度を減少せしめる。半球 面の球面度(完全な球からのrms偏差の測定値)を波長の分数である小さな値 とする必要がある。球面光行差を少なくするため入射光を従来既知の無収差面8 4にフォーカスする。球形レンズに対してはこのような面は2つある。その1つ は赤道を通る面であり、他の1つは赤道からr/nの距離離れた面である。ここ でrは半径、nは球における屈折率である。顕微鏡対物レンズ30によって光を 赤道からnrだけ離れた場所にフォーカスすることによって(第7図)。球面光 行差が修正されたSILプローブ10の頂部にスポットが作られる。球面光行差 に加えて、他の単一色光行差、コマ収差、非点収差、視野湾曲及び歪みがある。 このような軸を外れた光行差は、円錐頂部と球面軸間の分離を許容値内に確実に 維持することによって少なくできる。 レイリー四分の一波基準によれば光の光路差がλ/4以下のとき屈折限界 を生じる。この条件から球面光行差の許容値を計算したところ、SILプローブ 10の厚さの許容値が数ミクロンのオーダーであることが判明した。従って、円 錐の高さ及びSILプローブ10の全体高さ(円錐の頂部から球面頂部迄の距離 )の許容値に確実に合致するための高精度研摩工具を必要とする。 光学的効率 SILプローブ10の光学的効率は、プローブが制限された孔と光吸収フィル ムの使用を避けるため極めて高い。SILプローブ材料による吸収と、上面での 反射と拡散によって光のロスを生ずる。然しながら、滑らかな仕上げ表面を作る 非反射被覆、高品質研摩及び材料を操作波長における吸収が最少のものに選択す ることによりこれらのロスを最少となし得る。従って、SILプローブ10に入 る光の50%以上がフォーカス点に達し、光信号を作る。 片持ちレバー 片持ちレバー14はSILプローブ10を支持し、SILプローブのチップと サンプル20間の力に応じて偏向(撓み)せしめる。 片持ちレバー14上のセンサがこの撓みを検知し、帰還ループ内でこのチップ −サンプル間の力を制御する。上記センサは既知であるが一般的にはストレンゲ ージ,PZT薄フィルム,光学干渉計,光学レバー,トンネルチップ,誘導及び 容量性センサが用いられる。このセンサによれば、チップとサンプル間のギャッ プをチップの近−視野内に維持し、チップやサンプル20に対するダメージを阻 止するためチップとサンプル間の力を正確に制御できる。 片持ちレバー力帰還に代えて、またはこれに加えて、チップとサンプル間のギ ャップを近−視野光信号48によって制御できる。遠−視野伝達光は大 きな焦点深度(立方晶形ジルコニウムでは2ΔZ〜2λ)を有するが、環状照明 を用いて伝達光26を省略できる。従って、光学的等方性サンプル20のために は近−視野信号強さでチップとサンプル間のギャップを測定する。 片持ちレバー14は総てのAFMモード、即ち、SILプローブ10のチップ がその走査の間サンプル面に接する接触モード、表面に接することなくチップと サンプル間のギャップをdpに近づける非接触モード(一定ギャップモード)、 片持ちレバー14がその共振周波数で振動し、各サイクル(振動の振幅はdpよ り大きいか、または小さい)の転換点またはその近くでサンプル面に接するタッ ピングモード及びチップが、始めサンプル面をたどって高さデータを記録し、次 いである高さをオフセットした貯蔵データを用いて走査を行なうリフトモードで 操作できる。接触モード片持ちレバーは一般に小さなスプリング定数と、低い共 振周波数とを有する。タッピングモード片持ちレバーは、一般に大きいスプリン グ定数と、高い共振周波数とを有する。リフトモード片持ちレバーは上記接触モ ードとタッピングモード片持ちレバーの両方を用い得る。 リフトモードでは高さデータと光学データを分離する手段を設ける。初めの走 査でAFMモードにおける高さを記録し、第2の走査では貯蔵した高さデータを 用いて表面を戻る。高さのデータを加えることなくチップとサンプル間のギャッ プをdpとし、イメージ光特性を最良ならしめるためSILは上昇または下降で きる。リフトモードでは、傾斜または湾曲等のサンプル面の全体的特徴に追従す るチップを有するが、このチップは微細な特徴には追従できない。 既知の他のAFMモードとしては、チップとサンプル間のギャップが、プロー ブが定められた高さの面を走査したとき(プローブが表面に当って)変化する一 定高さモード(偏向モード)がある。更に、位相イメージング,走査容量顕微鏡 (SCM),磁力顕微鏡(MFM),電気力顕微鏡(EFM),ナノインデンテ ーション,及び流体や真空中のバイオロジカルサンプルの 高温及び低温におけるイメージングがある。 更に、SILプローブ10は、サンプル面上を飛び越しながら従来の原子力顕 微鏡で可能な速さより極めて高速で走査できる。この場合には力帰還は表面の詳 細はたどらず、チップとサンプル間のギャップは変化する。光信号データ速度制 限が片持ちレバー14の機械的応答時間より極めて高いので高速走査は可能とな る。片持ちレバーの共振周波数は一般に1MHz以下であるが、光の変調は少な くとも1GHzとなし得る。 片持ちレバー14のスプリング定数とSILプローブ10の質量は可能な最大 機械的共振周波数を得るように選ぶ。従って、SILプローブのチップは高走査 速度においてもサンプル面をたどることができる。片持ちレバー14はSILプ ローブ10の姿勢を制御し、維持し、その光軸を顕微鏡の残りの部分に合致せし める。サンプル走査器に取り付けたステージ78は片持ちレバー基体18を支持 し、SILプローブ10をサンプル面に粗接近せしめる。 従来の光学顕微鏡 走査プローブ顕微鏡は従来の光学顕微鏡をベースとしている。レーザー源38 からの光は高品質平行光学手段36に入り、平行度、光の直径及び光のプロフィ ルが制御される。平行にされたレーザー光はフィルタ32の任意の点を通り、強 度,偏光,波長,位相等のパラメータが制御される。ビームスプリッタがレーザ ー光を焦点レンズ、一般に顕微鏡対物レンズ30に送る。SILプローブ10が 次いで光をフォーカスし、チップの近くに小さなスポットを作る。サンプルから 帰った光はビームスプリッタ迄の入射光の光路を戻り、次いで光検出器42に入 る。 走査−プローブ顕微鏡(SPM)制御器46は入力として光信号48を受け取 り、光イメージを作る。光強度モニタ検出器42はピクセル毎のイメージを作る 。SPM制御器46は更に駆動電圧50と52を作りサンプル20 をX及びY方向に走査し、片持ちレバー偏角センサ16からの入力に応じてサン プル高さ(Z)を制御する。 広い視野イメージングを作る他の実施例においては、非平行光源(ランプ10 2)からの光がケーラー照明器104に入り、サンプルの照明域と対物孔の照明 を制御する。光はフィルタ32を任意の点で通り、強度,光プロフィル,偏光, 波長等のパラメータが制御される。ビームスプリッタ34が光を焦点レンズ例え ば顕微鏡対物レンズ30に送る。次いでSILプローブ10が光をフォーカスし 、チップの近くに小さなスポットを作る。サンプルから戻った光はビームスプリ ッタ迄の入射光路をたどり、カメラオプテックス106及びカメラ108に達す る。 プロセッサ110が、サンプルの光プロフィルを特徴づける広−視野イメージ データをモニタし、記録する。更に、プロセッサは一連のイメージを集め、大き な視野を得るためモザイクを作る。更にSILプローブ面から反射した光とサン プルから反射した光の干渉を処理することによってコーヒンその他の米国特許第 5,204,734号、第5,133,601号と同様に付加的なサンプル特性 を求めることができる。XYZ位置決めステージ112がSILの下側の関連区 域を位置決めし、チップとサンプル間のギャップのサイズを制御する。 例 SILプローブを直径1mmの立方晶形ジルコニウム球から作り、球形度の許 容値を125nm(5マイクロインチ,グレード5)とし、屈折率nを2.2と した。円錐形チップを半角65度、接触面積2ミクロンのSILプローブ上で研 摩した。SILプローブを片持ちレバーに取り付け、テストサンプルに接触せし めた。テストサンプルは好ましい基体上に配置し蒸着用マスクとして用いた六角 形の単一層に圧縮したラテックス球より成るラテックス突出パターンであった。 特に、直径0.45ミクロンのラテックス球のア ルミニウム突出パターンの最小サイズは100nm以下である。 532nmのグリーンレーザーを従来の顕微鏡対物レンズ(ニコン50×0. 45NA,長作動距離)を通してSILプローブに照射し、反射光強度をホトダ イオードでモニタした。デジタル インストルメント ナノスコープIIIaSP M制御器ラスターでサンプルを走査し、ホトダイオード信号をアナログ入力とし た。テストサンプル上の横方向の解像度の測定値は150nmで、理論的解度限 界は130nmであった。430nmのブルーレーザーを用いたときの立方晶形 ジルコニウムSILプローブのための理論的解像度限界は110nmである。比 較のための550nm(光吸収のためのカットオフ波長)の波長で3.5の屈折 率を有するGaP(ガリウム燐化物)SILプローブの理論的解像度限界は90 nmである。 ファイバーカップラーを有する第4図の実施例 レーザー源38は顕微鏡に直接取り付けないため、ファイバーカップリングは 、質量のあるテーブルタップレーザー源38を使用できる。第4図に示すように レーザー源38と光検出器42はファイバー54によって接続できるかで、レー ザー源38をファイバー結合とし、光検出器42を好ましい実施例(第3図)の モード操作できる。 レーザー源38と光検出器42とを単一モードファイバー54によってファイ バー結合したときは、システムを共焦点顕微鏡として操作する。ファイバー54 のコアは空間フィルタとして機能し、非フォーカス光を除き焦点深度を減少する 。また更に、SILプローブ10によって伝達された(減衰しない)放射光から の信号及びSILプローブ球面から反射した背景光を減少する。 第5図の帰還システム 好ましい実施例における帰還システムは、エリングによる米国特許RE3 4,331号に示されているようなデジタル計算帰還システムである。このシス テムは、片持ちレバー14上に設けたチップを有する接触型の力センサと、チッ プ位置のレバーの偏角を検出するためのセンサと、3次元圧電走査器とを用いる センサからの信号をA−Dコンバータに加え、高速デジタル電子回路68で処理 し、サンプル20またはセンサの垂直運動を制御する。デジタル電子回路68に よって走査の間、圧電走査器を上下し、サンプル20上のチップの力を本質的に 一定に維持する。 第6図のチップセンサ 他の実施例においては、XYZ走査器22が片持ちレバー基体18を支持し、 サンプル20よりはむしろチップを移動する。固定ステージ76,78を変換機 構を介してXYZ走査器22とサンプル20に取り付け粗位置決めを行なう。X YZ走査器22は、チップの走査においてレーザー光をSILプローブ10の軸 上に維持するため焦点レンズを支持できる。チップ走査器74の第1の利益は、 直径12”のシリコンウェハーのような大きなサンプルを走査する能力を有する ことである。 第7図のSILプローブ上の薄フィルム 薄い金属フィルムは高い効率で光を散乱でき、弱い信号をより良く検出できる 。小さな金属粒子からの強い散乱光は光の波長よりも粒子サイズによって定めら れる面積において光のコントラストを作る。この場合、ナノメータレベル以下の 極端に高い横方向解像度の光学イメージングを作ることができる。 SILプローブ10によれば、従来の孔なし近−視野光学顕微鏡を改良できる 。SILプローブ底面をナノメータレベルの粒子サイズの光散乱材料で被覆し、 またはSILのチップに小さな粒子を付けることにより、信号レベルをより多く し、背景レベルを減少した改良孔なし近−視野顕微鏡を得るこ とができる。 散乱光信号を感度良く検出するため被覆SILプローブ10を干渉計と一体な らしめる。チップとサンプルの相互作用による信号波と参照面からの参照波を干 渉できる。この干渉信号の位相と振幅はチップとサンプルの相互作用を示す。A FMの軸と従来の顕微鏡のレバーからの背景は消される。更に減衰視野と小さな スポットサイズはサンプル20から散乱される背景を減少する。従って、光検出 器42に帰る散乱光の多くは有用な信号である。SILプローブ10のデイザー リングとデイザー周波数における光信号48の検出は更に信号を改良する。例え ば、片持ちレバー14を共振周波数で駆動することによるデイザーリングは容易 になし得る。基準として共振周波数を用いるロックイン検出は信号対ノイズ比を 十分に改良する。また、反射光を使用すれば、透明及び不透明サンプル20のイ メージングを行なうことができる。 表面プラズモン共振イメージングもまたSILプローブ底面上の薄い金属フィ ルムによって可能となる。表面プラズモンは単一層レベル以下で表面特性に極端 に感応する。SILを照明する円錐内の幾つかの光はチップ近くのプラズモン共 振を励起する。SILプローブ10がサンプル面を走査したとき、プラズモン共 振の角度における光の強度をモニタすることによって表面特性における極端に小 さな変化を検出することができる。 SILプローブ10が光を集めたとき、チップ近くの小さな区域を除いて底面 をカバーした薄い不透明フィルムは背景及び迷光を消す。このことは、従来の傾 斜したファイバー近−視野プローブ上に孔を有する不透明被覆を使用することに 等しい。 金属フィルムの代りに、高屈折率の絶縁材料のフィルムを用いてもSIL内の スポットサイズを減少でき、短い波長によって横方向解像度を改良できる。 要約 SILプローブ10の操作理論は、傾斜ウエーブガイドプローブとは基本的に 異なる。傾斜した光学ウエーブガイドは光を閉じ込め、波長より大幅に小さい制 限孔を通して押し込む。この場合の欠点は、光レベルが極端に低く、プローブが 機械的に破損することである。これに反し、SILプローブ10は球面で光をフ ォーカスし、高屈折率材料を用いて波長を短くする。この結果、SILプローブ 10は従来の顕微鏡対物レンズ30の開口数を増加する。従って、SILプロー ブ顕微鏡は従来の光学顕微鏡よりも横方向解像度を高くし、傾斜ウエーブガイド プローブよりも光の生産を高める。 SILプローブ10上の鋭いチップの場合は、平らな、または粗いサンプル面 に対しても及びダスト,砂,粒子等により汚染されている場合でも減衰波減衰長 さの範囲でこれをサンプル面に近づけることができる。粗状態帰還機構はチップ とサンプルの分離を正確に制御する。更に、SILプローブがサンプル面を飛び 越すようにすれば、原子力顕微鏡で可能な値よりもより高速で走査することがで きるようになる。従って、SILプローブ顕微鏡は原子力顕微鏡における利益に 加えて光学顕微鏡で達成できるコントラストメカニズムの広い範囲の利益を有す るようになる。 以上本発明の特別な構成を、好ましい幾つかの実施例について記載したが、本 発明は同様の機能を達成できる従来既知の他の構成をも含むものとする。 以下の請求の範囲における対応する構成、材料、動作、均等な総ての機構また はステップと機能は、特に請求された構成、材料または他の機構と組合せにより 達成する動作をも含むものである。
【手続補正書】 【提出日】平成12年10月27日(2000.10.27) 【補正内容】 【図1A】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 21/06 G01B 11/24 A 【要約の続き】 作する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. a)サンプル支持体と、 b)第1面と、プローブチップを形成する第2面とを有する、屈折率の大き い材料の固体界浸レンズと、 c)固体界浸レンズの第2面上のプローブチップにおける焦点に固体界浸レ ンズの第1面を介して光をフォーカスするための光学手段と、 d)走査すべき面を有するサンプルから固体界浸レンズ上のプローブチップ 迄の距離を制御する垂直位置決め器と、 e)固体界浸レンズとサンプル支持体とを互に相対的に略水平面に沿って移 動せしめるための走査器と、及び f)固体界浸レンズの上面から放射される光を集めるための光学手段とより 成る走査プローブ光学顕微鏡。 2. a)上記固体界浸レンズの第2面上の上記プローブチップがポイントを形成 し、 b)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を上記光学手段によってフォーカ スして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光を臨界角より大きい角度で上記プロー ブチップ上に投射せしめ、上記プローブチップに隣接して減衰視野を作り、 顕微鏡に供給された光が、滑らかな及び粗いサンプル面の近くに位置決めさ れるプローブチップに隣接して小さなスポット光を形成し、顕微鏡から集められ た光が検出され、解析されてサンプルの光学特性を測定し、空気中の屈折限界よ り良好な解像度の光学手段を作る 請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 3. 上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが大きな曲率で湾曲してい る請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 4. a)上記固体界浸レンズ上のプローブチップが原子力顕微鏡のプローブとし ての機能を果たす形状であり、 b)上記垂直位置決め器が更に原子力顕微鏡制御及び測定手段を有し、 原子力顕微鏡として機能する請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 5. a)上記固体界浸レンズの第1面が半球状であり、 b)上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の無収差 面上に配置され、 球面光行差が最小となり、光学的解像度が改良される 請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 6. 上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、光学的解像度が改良される 請求項5記載の走査プローブ光学顕微鏡。 7. 上記プローブチップにおける臨界角C内の光を減少し、または略消去する少 なくとも1つの空間フィルタを有し、 減衰スポットサイズを減少し、解像度を改良し、光の遠−視野寄与を減少ま たは消去する請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 8. 上記固定界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手段 と、固体界浸レンズの第1面から放射される光を集めるための上記光学手段が夫 々、 a)固体界浸レンズの上側に位置される従来の光学顕微鏡対物レンズと、及 び、 b)従来の顕微鏡対物レンズの上側に位置され、光源からの光を対物レンズ に指向し、対物レンズを通る固体界浸レンズからの光の一部を分離して検出及び 解析装置に指向せしめるための光学ビームスプリッタと を有する請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 9. 光学顕微鏡の対物レンズと光学ビームスプリッタ間のファイバーオプチック ケーブルを有し、ビームスプリッタから対物レンズへ向かう光と、対物レンズか らビームスプリッタへ向かう光とをファイバーオプチックケーブルを介して伝送 し、照明源と検出解析装置をより都合良く配置し、形状に大きな融通性を与え、 ファイバーオプチックケーブルを共焦点顕微鏡における空間フィルタのように機 能せしめ、解像度を向上せしめた請求項8記載の走査プローブ光学顕微鏡。 10.上記固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手段 と、固体界浸レンズの第1面から放射される光を集めるための上記光学手段とが 、光軸上にフォーカスする(近軸焦点)ための非球面レンズを有し、 レンズのサイズと重さを従来の顕微鏡の対物レンズのそれより小さくした請 求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 11.上記固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手段 と、固体界浸レンズの第1面から放射される光を集めるための上記光学手段とが 、共焦点顕微鏡より成る請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 12.サンプルからプローブチップ迄の距離を制御するための上記垂直位置決め器 が a)固体界浸レンズを乗せる片持ちレバーと、 b)片持ちレバー偏角センサと、及び c)片持ちレバー位置決め器と を有し、 片持ちレバーの偏角を感知し、サンプル上のプローブの位置を調節する請求 項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 13.上記片持ちレバー偏角センサが更に、 a)偏角センサ光源と、 b)固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための光学手段の上 側に位置され、偏角センサ光源からの光と固体界浸レンズの第1面を通る フォーカスされる光とを結合する光学信号結合手段と、 c)固体界浸レンズの第1面の小さな区域上の反射被覆と、 c)偏角センサ光検出器と、 を有し、偏角センサ光源からの光とサンプルを照明するための光とが結合さ れ、SILの上面から反射され、偏角センサ光検出器によって検出され、片持ち レバーの偏角が測定される請求項12記載の走査プローブ光学顕微鏡。 14.水平位置決め器が従来の走査プローブ顕微鏡XYZ位置決めシステムを有す る請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 15.更に光源を有する請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 16.上記光源がレーザーである請求項15記載の走査プローブ光学顕微鏡。 17.上記光源がレーザーとファイバー結合手段であり、 上記レーザーが顕微鏡の他の構成部分から離れて位置し、上記レーザーが形 状的に大きい請求項15記載の走査プローブ光学顕微鏡。 18.更に光センサを有する請求項1記載の走査プローブ光学顕微鏡。 19.上記光センサがホトダイオードを有する請求項18記載の走査プローブ光学 顕微鏡。 20.上記光センサが従来の光学顕微鏡のアイピース又はカメラシステムであり、 更に、光路から固体界浸レンズを一時的に除去するための手段を有し、 サンプルが従来の光学顕微鏡的方法で交互に検査される請求項18記載の走 査プローブ光学顕微鏡。 21.a)対物レンズと、 b)サンプルを照明するための光を照明源から対物レンズに指向せしめ、対 物レンズから放射される光の一部を光検出装置に指向せしめるための、上記対物 レンズの上側のビームスプリッタと、 c)上面と、プローブチップを形成する下面とを有し、対物レンズからの光 をプローブチップでフォーカスするための上記対物レンズの下側の固体界 浸レンズと、 d)サンプルから固体界浸レンズ上のプローブチップまでの距離を制御する ための垂直位置決め器と、 より成り、照明源からの光をサンプル上の小さなスポットに指向せしめ、サ ンプルの小さな区域の光学特性を定める光学顕微鏡。 22.a)固体界浸レンズの下面上のプローブチップが原子力顕微鏡のプローブの ように機能する形状であり、及び b)更に原子力顕微鏡制御器を有し、 分離した光学手段と原子力測定装置を位置決めすることなしにサンプルから 光学情報と原子力顕微鏡の測定値とが得られる請求項21記載の光学顕微鏡。 23.上記原子力顕微鏡制御器が更に、 a)サンプルの高さを記録するための手段と、 b)サンプルの記録された高さをベースとしてサンプルの上側に正確な間隔 でプローブチップを位置決めするための手段と、 を有し、サンプルからプローブ迄の既知の間隔で近−視野光学測定値を作り 、サンプルからの距離の効果を維持しながらサンプルの光学特性を定める請求項 22記載の光学顕微鏡。 24.原子力制御器が更に、 a)サンプル面上の多くのポイントにおける高さ測定値を作り、記録するた めの手段と、 b)高さ測定を行なった各ポイント上から原子力顕微鏡測定値から計算され た正確な距離の位置にプローブチップを再位置決めするための手段と、 を有し、サンプルの大きな区域で近−視野光学測定値を作り、サンプルから の距離の効果を得、サンプルの光学特性を定める請求項22記載の光学顕微鏡。 25.対物レンズとビームスプリッタ間のファイバーオプチックケーブルを有し 、ビームスプリッタから対物レンズへ向かう光と、対物レンズからビームスプリ ッタへ向かう光とをファイバーオプチックケーブルを介して伝送し、照明源と検 出解析装置をより都合良く配置し、形状に大きな融通性を与え、ファイバーオプ チックケーブルを共焦点顕微鏡における空間フィルタのように機能せしめ、解像 度を向上せしめた請求項21記載の光学顕微鏡。 26.a)サンプル支持体と、 b)第1面と、プローブチップを形成する第2面とを有する、屈折率の大き い材料の固体界浸レンズと、 c)固体界浸レンズの第2面上のプローブチップにおける焦点に固体界浸レ ンズの第1面を介して光をフォーカスするための光学手段と、 d)サンプルから固体界浸レンズ上のプローブチップ迄の距離を制御する垂 直位置決め器と、 e)固体界浸レンズとサンプル支持体とを互に相対的に略水平面に沿って移 動せしめるための走査器と、及び f)サンプルからの光を集めるための光学手段と より成り、透明サンプルの光学特性を定め空気中の解像限界以上の解像度を 得る走査プローブ光学顕微鏡。 27.上記固体界浸レンズの第1面を通る光を上記光学手段によってフォーカスし て上記固体界浸レンズ内の幾つかの光を臨界角より大きい角度で上記プローブチ ップ上に投射せしめ、上記プローブチップに隣接して減衰視野を作る請求項26 記載の走査プローブ光学顕微鏡。 28.a)上記固体界浸レンズ上のプローブチップが原子力顕微鏡のブローブとし ての機能を果たす形状であり、 b)上記垂直位置決め器が更に原子力顕微鏡制御及び測定手段を有し、 原子力顕微鏡として機能する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 29.a)上記固体界浸レンズの第1面が半球状であり、 b)上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の無収 差面上に配置され、 球状減衰が最小となり、光学的解像度が改良される 請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 30.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、光学的解像度が改良される 請求項29記載の走査プローブ光学顕微鏡。 31.上記プローブチップにおける臨界角C内の光を減少し、または略消去する、 固体界浸レンズの第1面を通してフォーカスされる光を選択的に濾過する空間フ ィルタを有し、 減衰スポットサイズを減少し、解像度を改良し、光の遠−視野寄与を減少ま たは消去する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 32.上記固体界浸レンズの第1面の一部に不透明被覆を有し、これにより臨界角 θc内でプローブチップに達する光が阻止され、 減衰スポットサイズを減少し、解像度を改良し、光の遠−視野寄与を減少ま たは消去する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 33.上記固定界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手段 が固体界浸レンズの上側に位置した従来の光学顕微鏡の対物レンズを有する請求 項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 34.上記、固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手 段と、固体界浸レンズの第1面から放射される光を集めるための上記光学手段と が、光軸上にフォーカスする(近軸焦点)ための非球面レンズを有し、 レンズのサイズと重さを従来の顕微鏡の対物レンズのそれより小さくした請 求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 35.サンプルからプローブチップ迄の距離を制御するための上記垂直位置決め 器が a)固体界浸レンズを乗せる片持ちレバーと、 b)片持ちレバー偏角センサと、及び c)片持ちレバー位置決め器と を有し、 片持ちレバーの偏角を感知し、サンプル上のプローブの位置を調節する請求 項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 36.上記固体界浸レンズとサンプル支持体とを互に相対的に略水平面に沿って移 動せしめるための走査器が従来の走査ブローブ顕微鏡のXYZ位置決めシステム を有する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 37.a)上記サンプル支持体の一部が透明であり、及び b)サンプルからの光を集めるための上記光学手段が更に、走査されるサン プルのための透明支持体の下側に配置された集光手段を有し、 透明サンプルがこのサンプルを通る光で検査される請求項26記載の走査プ ローブ光学顕微鏡。 38.サンプルからの光を集めるための上記光学手段が更にサンプルの上側に配置 された集光手段を有し、 透明サンプルがこのサンプルを通る光で検査される請求項26記載の走査プ ローブ光学顕微鏡。 39.更に光源を有する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 40.上記光源がレーザーである請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 41.上記光源がレーザーとファイバー結合手段であり、 上記レーザーが顕微鏡の他の構成部分から離れて位置している請求項40記 載の走査プローブ光学顕微鏡。 42.更に光センサを有する請求項26記載の走査プローブ光学顕微鏡。 43.上記光センサがホトダイオードを有する請求項25記載の光学顕微鏡。 44.a)ベース端と、上面及び原子力顕微鏡のプローブチップを形成する下面 とを有する固体界浸レンズを取付けた先端とより成る片持ちレバーと、 b)上記片持ちレバーのベースの端に対するサンプルの位置を制御するため の位置制御メカニズムと、 c)上記片持ちレバーの偏れ量を測定するための小変位測定メカニズムと、 d)上記片持ちレバーの偏れ量を1つの入力とするプローブチップの垂直位 置を制御するための帰還制御メカニズムと、 d)プローブチップの垂直及び水平位置データを記録するための手段と、 e)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に投射せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作る光学手段と、及び f)固体界浸レンズの上面から放射される光を集めるための光学手段と、よ り成り、滑らかな及び粗いサンプルについての原子力顕微鏡情報及び近−視野光 学情報を得て、この光学データから空気中の屈折限界より良好な解像度を作るよ うにした走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 45.a)上記固体界浸レンズの第1面が半球状であり、 b)上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の無収差 面上に配置され、 球状減衰が最小となり、光学的解像度が改良される 請求項44記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 46.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた共焦面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、光学的解像度が改良される 請求項44記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 47.1つまたはそれ以上の空間フィルタによって上記プローブチップにおける 臨界角C内の光を選択的に濾過して減少しまたは略消去し、 減衰スポットサイズを減少し、解像度を改良し、光の遠−視野寄与を減少ま たは消去する請求項44記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ 。 48.上記、固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手 段が、光軸上にフォーカスする(近軸焦点)ための非球面レンズを有し、レンズ のサイズと重さを従来の顕微鏡の対物レンズのそれより小さくした請求項44記 載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 49.上記片持ちレバーのベース端に対するサンプルの位置を制御するための上記 位置制御メカニズムと、プローブチップの垂直及び水平位置データを記録するた めの手段とが走査制御及び走査記録手段を有する請求項44記載の走査プローブ 光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 50.a)ベース端と、上面及び原子力顕微鏡のプローブチップを形成する下面と を有する固体界浸レンズを取付けた先端とより成る片持ちレバーと、 b)上記片持ちレバーのベース端に対するサンプルの位置を制御するための 位置制御メカニズムと、 c)上記片持ちレバーの偏れ量を測定するための小変位測定メカニズムと、 d)上記片持ちレバーの偏れ量を1つの入力とするプローブチップの垂直位 置を制御するための帰還制御メカニズムと、 d)プローブチックの垂直及び水平位置データを記録するための手段と、 e)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に投射せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作る光学手段と、及び f)透明なサンプルを通してプローブチップから伝達される光を集めるため の光学手段と、 より成り、滑らかな及び粗いサンプルについての原子力顕微鏡情報及び近− 視野光学情報を得て、この光学データから空気中の屈折限界より良好な解像度を 作るようにした走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 51.a)上記固体界浸レンズの第1面が半球状であり、 b)上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の無収差 面上に配置され、 球面光行差が最小となり、光学的解像度が改良される 請求項50記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 52.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチッブが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、光学的解像度が改良される 請求項50記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 53.1つまたはそれ以上の空間フィルタによって上記プローブチップにおける臨 界角C内の光を選択的に濾過して減少しまたは略消去し、 減衰スポットサイズを減少し、解像度を改良し、光の遠一視野寄与を減少ま たは消去する請求項50記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ 。 54.上記固体界浸レンズの第1面を通る光をフォーカスするための上記光学手段 が、光軸上にフォーカスする(近軸焦点)ための非球面レンズを有し、 レンズのサイズと重さを従来の顕微鏡の対物レンズのそれより小さくした請 求項50記載の走査プローブ光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 55.上記片持ちレバーのベース端に対するサンプルの位置を制御するための上記 位置制御メカニズムと、プローブチップの垂直及び水平位置データを記録するた めの手段とが走査制御及び走査記録手段を有する請求項50記載の走査プローブ 光学顕微鏡と原子力顕微鏡の組合せ。 56.a)第1面と、プローブチップを形成する第2面とを有する高屈折率材料 の固体界浸レンズを、照明される近−視野面内に位置決めし、 b)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に衝突せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作り、 プローブチップ近くのサンプルをプローブチップにおける減衰視野によって 効果的に照明する滑らかな、または粗いサンプル上の小さなスポットを照明する 方法。 57.照明される面の近くに位置された固体界浸レンズが固体界浸レンズの幾何学 的無収差面上に形成したプローブチップを有し、 球面光行差が消去され、スポットサイズが最小となる請求項56記載の方法 。 58.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、照明スポットのサイズが更に減少さ れる請求項57記載の方法。 59.臨界角度θc以下で、プローブチップに衝突する光を消去するため固体界浸 レンズ上にフォーカスされる光を空間的に濾過し、 照明スポットのサイズを更に減少し、遠−視野光の寄与を減少または消去す る工程を更に有する請求項56記載の方法。 60.a)第1面と、プローブチップを形成する第2面とを有する高屈折率材料の 固体界浸レンズを、照明される近一視野面内に位置決めし、 b)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に投射せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作り、 c)固体界浸レンズの上面から放散された光を集め、 d)集めた光の特性を測定し、 プローブチップの近くのサンプルをプローブチップにおける減衰視野によっ て効果的に照明し、測定及び解析のためプローブチップから効果的に集光する 滑らかな、または粗いサンプル上の小さなスポットの光学特性を測定する方 法。 61.照明される面の近くに位置された固体界浸レンズが、固体界浸レンズの幾何 学的無収差面上に形成されたプローブチップを有し、球面光行差が消去され、ス ポットサイズが最小となる請求項60記載の方法。 62.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、照明スポットのサイズが更に減少さ れる請求項61記載の方法。 63.臨界角度θc以下で、プローブチップに衝突する光を消去するため固体界浸 レンズ上にフォーカスされる光を環状に濾過し、 照明スポットのサイズを更に減少し、遠−視野光の寄与を減少または消去す る工程を更に有する請求項60記載の方法。 64.a)第1面と、プローブチップを形成する第2面とを有する高屈折率材料の 固体界浸レンズを、照明される近−視野面内に位置決めし、 b)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に衝突せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作り、 c)固体界浸レンズの上面から放散された光を集め、 d)集めた光を測定し、 e)プローブが上記面を走査した後、上記工程a)〜d)を繰り返し、 f)集めたデータを解析し光学イメージに組み込み、 プローブチップの近くのサンプルをプローブチップにおける減衰視野によっ て効果的に照明し、測定のためプローブチップから効果的に集光し、 滑らかな及び粗いサンプルの光学イメージを空気中の屈折限界より良好な解 像度で得る滑らかな、または粗いサンプルの光学顕微鏡的測定方法。 65.照明される面の近くに位置された固体界浸レンズが、固体界浸レンズの幾何 学的無収差面上に形成されたプローブチップを有し、球面光行差が消去され、ス ポットサイズが最小となる請求項64記載の方法。 66.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、照明スポットのサイズが更に減少さ れる請求項65記載の方法。 67.臨界角度θc以下で、プローブチップに衝突する光を消去するため固体界浸 レンズ上にフォーカスされる光を環状に濾過し、 照明スポットのサイズを更に減少し、遠−視野光の寄与を減少または消去す る工程を更に有する請求項64記載の方法。 68.a)原子力顕微鏡(AFM)のプローブとして第1面と、プローブチップを 形成する第2面とを有する高屈折率材料の固体界浸レンズを用いてサンプルを走 査し、 b)走査のX及びY位置に夫々応じた高さデータZを含む原子力顕微鏡の走 査情報をメモリ手段にメモリし、 c)走査のX及びY位置の夫々のための、サンプルの減衰視野内でサンプル の上側から一定距離の新しい高さ値Z’を、メモリされた走査データから計算し 、 d)新しい高さ値Z’で、固体界浸レンズの第2面上のプローブをAFM 走査のX及びY位置に再位置決めし、 e)上記固体界浸レンズの第1面を通る光を固体界浸レンズの第2面上のプ ローブチップにおける焦点にフォーカスして上記固体界浸レンズ内の幾つかの光 を臨界角より大きい角度で上記プローブチップ上に衝突せしめ、上記プローブチ ップに隣接して減衰視野を作り、 f)固体界浸レンズの上面から放散される光を集め、 g)集めた光の特性を測定し、 h)走査のX及びY位置の夫々のため工程d)〜g)を繰り返し、 i)集めたデータを解析し光学イメージに組み込み、 プローブチップの近くのサンプルをプローブチップにおける減衰視野によっ て効果的に照明し、測定のためプローブチップから効果的に集光し、 滑らかな、または粗いサンプルの光学像を空気中の屈折限界より良好な解像 度で得、サンプルの光学特性がプローブとサンプル間の距離の効果から定める 滑らかな、または粗いサンプルの原子力顕微鏡及び光学顕微鏡による測定結 果を結合する方法。 69.照明される面の近くに位置された固体界浸レンズが固体界浸レンズの幾何学 的無収差面上に形成したプローブチップを有し、 球面光行差が消去され、スポットサイズが最小となる請求項68記載の方法 。 70.上記固体界浸レンズの第2面上のプローブチップが幾何学的球の赤道からr /nの距離だけ離れた無収差面に位置され、 ここでrはレンズの半径、nはレンズ材料の屈折率であり、 固体界浸レンズが超半球レンズであり、照明スポットのサイズが更に減少さ れる請求項69記載の方法。 71.臨界角度θc以下で、プローブチップに衝突する光を消去するため固体界浸 レンズ上にフォーカスされる光を環状に濾過し、 照明スポットのサイズを更に減少し、遠−視野光の寄与を減少または消去する 工程を更に有する請求項68記載の方法。
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