JP2833631B2 - 近視野光学顕微鏡 - Google Patents

近視野光学顕微鏡

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JP2833631B2 JP6517415A JP51741594A JP2833631B2 JP 2833631 B2 JP2833631 B2 JP 2833631B2 JP 6517415 A JP6517415 A JP 6517415A JP 51741594 A JP51741594 A JP 51741594A JP 2833631 B2 JP2833631 B2 JP 2833631B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、近視野光学顕微鏡、詳細には走査型近視野
光学顕微鏡(SNOM)、特にアパチャー走査型近視野光学
顕微鏡(a−SNOM)に関する。
[発明の効果] 近視野光学顕微鏡は、当技術分野で周知である。E.A.
シング(Synge)[A Suggested Method for extending
Microscopic Resolution into the Ultra−Microscopic
Region」、Phil.Mag.,6,pp.356−362(1928年)で、初
めて理論的な提案が行われ、その後、J.A.オキーフ(O'
Keefe)は「Resolving Power of Visible Light」、J.O
pt.Soc.Am.,Vol.46,No.5,p.359(1956年5月)で、微小
距離の走査は困難であり、当時この点がまだ解決されて
いなかったことから、前記の提案が実現には程遠いと指
摘している。しかし、E.A.アッシュ(Ash)およびG.ニ
コルズ(Nicholls)の論文「Supet−Resolution Apertu
re Scanning Microscope」、Nature,Vol.237,No.5357,p
p.510−515(1972年6月30日)に見られるように、その
基本的着想がさらに追求された。
前記の提案では、薄膜に設けたピンポールをアパチャ
ーとして使用している。観察対称となる表面を、薄膜ア
パチャーの直径にほぼ等しい距離の所に配置しなければ
ならないため、利用する光の波長に比べて、表面の平坦
度がはるかに高い物体しか観察できないことになる。
W.D.ポール(Pohl)は、ヨーロッパ特許EP−A−0
112401号(1982年)で、走査型近視野顕微鏡の最初の実
用化について報告している。この走査型近視野顕微鏡で
は、先端が鋭い光学的透明体を不透明な層で覆い、この
透明体の先端に、使用する光の波長よりも直径が小さい
開口部を形成してアパチャーとしている。
現在、走査型近視野光学顕微鏡(SNOM)という名称
は、様々な近視野装置に使用されている。参考のため、
近視野光学顕微鏡技術の理論または実際の現状について
詳細に述べている以下の論文を参照する。
・ U.デュアリング(Dring),D.W.ポール(Pohl),
F.ローナー(Rohner),J.Appl.Phys.,Vol.59,No.10,pp.
3318−3327(1986年5月15日) ・ T.タカセ(Takase)ら、米国特許5138159号明細書 ・ D.クールジョン(Courjon),J.M.ヴィグロー(Vigo
ureux),M.スパイェ(Spajer),K.サラエッディン(Sar
ayeddine),S.ルブラン(Leblanc),Applied Optics,Vo
l.29,No.26,pp.3734−3740(1990年9月10日) ・ R.C.レディック(Reddick),R.J.ウォーマック(Wa
rmack),D.W.チルコット(Chilcott),S.L.シャープ(S
harp),T.L.フェレル(Ferrell),Rev.Sci.Instr.,Vol.
61,No.12,pp.3669−3677(1990年12月) ・ E.ベツィヒ(Betzig),J.K.トラウトマン(Trautma
n),Science,Vol.257,pp.189〜195(1992年7月10日) 従来の走査型近視野光学顕微鏡では、観察対象を照明
するのに、使用する光の波長に比べて入射ひとみの直径
が小さい小径アパチャーを採用している。このような顕
微鏡は、SNOMの中で、アパチャー走査型近視野顕微鏡
(a−SNOM)と呼ばれている。レーザー・ビームをアパ
チャーに導き、そのごく一部を通過させて観察対象の表
面に当てる。観察対象が、アパチャーから光の波長に比
べて短い距離の所に、すなわち近視野にあると、観察対
象で反射された光または観察対象を透過した光を集光す
ることができる。透過光は、試料の表面に垂直でアパチ
ャーに対向した軸上で集光する。米国特許第5138159号
明細書では、レーザ・ビーム用の中央穴を有する凹面鏡
を使って、反射光を集光して試料表面の反対側に配置し
た検出器に集束させることを記載している。検出した光
を処理して、被観察面の像を結ばせる。現在、a−SNOM
の横方向分解能は、可視光線で約λ/20となっている。
例えば、欧州特許EP−A−0 437170号明細書では、
高密度記憶装置の一部としての様々なSNOM技術の可能性
について指摘している。
しかし、干渉が原因で入射する周期的変調を受けるた
め、前記のa−SNOMの検出光密度は、先端と試料との間
の距離が変動しても影響を受けない。したがって、測定
した信号を使って先端とサンプルとの接近および両者間
の距離を制御するのは困難である。
別の形式のSNOM、すなわちクールジョンらの論文に記
述されているような従来の走査型トンネル光学顕微鏡
(STOM)は、前記のレジィックらの論文や米国特許第50
18865号明細書に記述されているように、別名の光子走
査型トンネル顕微鏡(PSTM)ともいい、通常内部で反射
される光子を尖った光学的に透明な先端にサンプル変調
トンネル効果による。光子源は、試料表面からの光ビー
ムの内部全反射によって生じる消失場である。
内部反射は、試料表面を全反射プリズムの斜面上に配
置して行う。光ビームはプリズムの側面の一方に垂直に
入射し、斜面で全反射される。欧州特許EP−A−0 42
6571号明細者に記載のSPTMでは、プリズムの代わりに半
球を使用している。
消失場強度の空間的変動が結像の基礎となる。この変
動により、試料表面に対して垂直な、指数関数的に減衰
する波形が得られる。内部全反射面から先端トンネル効
果で通過する光子は、適切な検出器に導かれ、そこで光
束が電器信号に変換される。PSTMは、先端が消失波の減
衰長さの範囲内に位置し、正確な距離制御が可能な場合
にのみ信号を検出する。
PSTMの問題点の一つは、試料の照明に関するものであ
る。a−SNOMの場合とは対照的に、試料全体を測定時間
全体にわたって照明する。したがって、加熱またはその
他の光の影響により損傷を受ける可能性が高くなる。さ
らに、光プローブの先端が透明なため、PSTMは、a−SN
OMに比べて横方向の分解能が劣る。この分解能を向上さ
せる一つの方法は、ごく小さいアパチャーを残してPSTM
の先端を不透明な材料で覆うものであり、アパチャーは
この場合、試料の明確に規定された点から反射される光
を集光する働きをするが、検出光の強度は低下する。
したがって、本発明の目的は、既知の近視野顕微鏡を
改善することであり、詳細には、前記の問題点を解消
し、距離制御が改善されたa−SNOMを提供することを狙
いとする。本発明の他の目的は、近視野光学顕微鏡の利
用範囲を拡大することである。
[発明の開示] 本発明は、試料を透過し、試料によって規定される平
面に垂直な方向と実質上異なる角度θで、好ましくは臨
界角θcよりも大きな角度θで近視野から入射する光の
強度を検出する手段を備えた近視野光学顕微鏡を提供す
るものである。本発明では、近視野顕微鏡観察に角度解
像測定、特にどの顕微鏡観察でもこれまでに採用してい
ない角度範囲の角度解像測定を導入する。
本発明をさらに詳しく説明するにあたり、まず、臨界
角の概念について述べる。臨界角は周知の概念である
が、当技術分野でまま見られるように定義が一貫してい
ないため、誤解を生じることもある。臨界角は、屈折率
が異なる2つの媒体、例えば、屈折率がそれぞれn1とn2
で、n1<n2の関係にある2つの媒体の境界を光が通過す
る際に観測される。密度が相対的に低い方の媒体(n1
内の進んで境界を通過する入射光ビームは、密度が大き
い方の媒体(n2)中で、臨界角に等しいか臨界角よりも
小さい角度で屈折する。臨界角θcの正弦(sinθc)
は、n2/n1に等しい。入射角および反射角は共に境界の
法線から、すなわち、ビームが境界に当たる点を通り境
界に対して垂直な軸から測定する。したがって、古典光
学の測定に従って、臨界角θcおよび2つの媒体の間の
境界によって固定される立体角によって限定される円錐
内への光の入射は禁じられることになる。ところが、近
視野光学では、この禁則はそれほど厳しくなく、本発明
では、臨界角θcよりも大きな角度で入射する光を検出
する手段を開示する。どんな検出器にも測定を行うため
の有限な有感領域がある点を考慮すると、角度θにより
観察の方向が決まる。したがって、光の測定強度は、近
視野からある立体角で入射する光の強度であり、前記の
立体角は検出器の有感領域によって決まり、有感領域の
中央ではθとなる。したがって、ある方向が上に述べた
ような観察の立体角内に入っていない場合、その方向
は、試料表面に垂直な方向とは実質上異なる方向である
と定義される。
本発明についてさらに詳しく述べると、本発明の顕微
鏡は、測定時に試料を配置する面を有する試料支持手段
を備えている。本発明の好ましい実施例では、試料支持
手段は透明な材料からできており、臨界角θcよりも大
きな角度θで試料領域から入射する光が前記領域から光
検出手段に向かって伝播するように形成されている。古
典光学的には禁じられている領域に入射する光はごくわ
ずかであるため、試料支持手段と光検出手段との間の境
界で光の強度がさらに低下するのを防止することが重要
である。したがって、試料支持手段の境界をある角度で
傾斜させて、測定すべき角度(または角度範囲)で入射
する光がほぼ直角に境界に当たるようにし、あるいは試
料キャリアの屈折率に等しいかまたはそれより大きい屈
折率を有する中間媒体を戒して試料支持手段の境界を光
検出手段に接続する。
好都合なことに、試料支持手段は半球部を備え、その
平坦面が近視野の範囲内にある試料に接している。近視
野の位置を点放射線源だと考えると、近視野の位置が平
坦面の中央にある場合、半球部の他方の面が湾曲してい
るため、近視野から入射する光は曲面に対して垂直に伝
播することになる。試料キャリアが半球状であるため、
光検出手段を任意の角度θまたはφで随意に配置できる
ことになる。ここではφは半球部の平坦面に、すなわち
試料表面に平行な平面内の任意の角度(方位角)であ
る。半球部を最大限に利用するには、半球部のどこにで
も配置できる移動可能な光検出器を半球部に取り付ける
か、あるいは半球部の曲面の少なくとも一部を覆う検出
器列を半球部に取り付ける必要がある。
しかし、大抵の関連実施例では、測定がθおよびφの
狭い範囲に制限される。すなわち、禁止領域に入射する
放射線のほとんどが、臨界角に20゜を加えた範囲に限定
される。したがって、試料支持手段を半球状に成形する
か、あるいは湾曲外面をやめて、好ましい角度範囲から
入射する光が検出器まで伝播できるように適切に選択し
たプリズムとして成形することができる。より広い範囲
の角度θまたはφを対象とする必要がある場合は、本発
明の上記の実施例で、検出器列または少なくとも1つの
移動可能な検出器を使用する。
他の非近視野型光学顕微鏡への装置の搭載が容易にな
るように、前記の試料支持手段の1つを標準型光学ステ
ージと類似の形に、または前記標準型光学ステージの一
部として形成するのが特に有用であろう。
臨界角θcよりも大きな角度θで入射する光の測定
を、SNOM技術から知られる、試料平面に対して垂直に透
過する光の測定と、または古典光学的に認められる円錐
内、すなわち制限角度としてθcを有する円錐内の他の
どの方向にも入射する光の測定と容易に組み合わせるこ
とができる。s偏光、p偏光などの様々な偏光モード、
すなわち、試料の表面に対する法線の方向θおよび観察
の方向φによって規定される平面に対して平行な偏光方
向と垂直な偏光方向を比較とすることによって、試料に
ついての追加情報が得られる。様々な方向で測定される
光の強度を加算し(あるいは減算し)、特に、様々な角
度で入射する光を鏡、ビームスプリッタ、位相シフタ、
あるいは当業者に既知のその他の手段を使用して位相に
応じて干渉させ、あるいは重ね合わせることにより測定
の感度はさらに向上する。
近視野から禁止領域に入射する光の強度は、明瞭に、
既知のSNOM装置で検出される透過光に比べて、近視野入
射手段と試料の位置との間の距離に応じてより敏感に変
化する。したがって、本発明の装置で検出される光を利
用して、近視野発生手段と試料領域との間の近接制御お
よび距離制御を行うことが好ましい。フィードバック・
ループを使用して光の強度を一定値に保つ距離制御につ
いては、PSTM関連の発行物から知られている。
本発明の上記その他の目的、特徴および利点は、添付
の図面に図示する本発明の好ましい実施例についての下
記のより詳細な説明から明らかになろう。
[図面の簡単な説明] 第1図は、既知の近視野光学顕微鏡(a−SNOM)の基
本要素を示す略図である。
第2A図、第2B図は、本発明の第1の好ましい実施例の
2つの変形例の基本要素を示す図である。
第3図は、本発明による別の好ましい実施例の詳細図
である。
第4図は、異なる観測角度について、検出された光の
強度を、試料から近視野入射端までの距離に対してプロ
ットしたグラフである。
[発明の好ましい実施例] 第1図に、既知の走査型近視野光学顕微鏡(SNOM)の
基本構成要素を示す。走査型近視野光学顕微鏡は、通
常、ガラス製または水晶製の透明な試料支持部1と、例
えば水酸化カリウム溶液中で標準的な光ファイバをエッ
チングし、アルミニウムなど不透明な材料で被覆したテ
ーパ付き光ファイバ2とを備えている。ファイバ2は、
被覆のない先端部を有し、この先端部がアパチャーとな
る。光ファイバには、強力な放射線を放出する光源3が
接続されている。適当な光源としては、レーザ・ダイオ
ードを含めて、各種のレーザがある。アルゴン・レーザ
から放出され波長488nmの光を用いて、本発明の以下の
実施例に従って測定を行う。
また、光ファイバ2には、圧電材料製の位置決め要素
4および5も取り付けてあり、これにより光ファイバ先
端の三次元微細移動を行う。位置決め要素の制御は、そ
れぞれ距離制御回路6および走査制御回路7から入射す
る電気信号によって行う。Z方向位置決め要素4によ
り、試料表面上部の所定の高さに光ファイバの先端を位
置決めすることができる。X−Y方向位置決め要素5
は、光ファイバの先端を試料表面と平行方向に移動させ
るのに使用する。ステッピング・モータまたは直流モー
タで駆動するか、あるいは試料を大まかに位置決めする
場合には手で駆動する機械式アクチュエータ(図示せ
ず)により、位置決め要素は支持されている。
光電増倍管、光ダイオード、電荷結合素子などの光検
出器8が、光ファイバ先端の軸に沿って、試料支持部1
の反対側配置されている。検出器8は、感光要素の前方
に取り付けた光学顕微鏡を備えている場合が多い。以下
の例では、光電増倍管を使って光の強度を測定する。光
検出器は、イメージ処理/分析装置9に接続されてい
る。近視野光学顕微鏡の主要な制御装置のモニタリング
およびプログラミングはすべて、第1図でコンピュータ
・ユニット10としてまとめた適切なマイクロプロセッシ
ング手段と演算手段によって行う。
検査する試料を、試料支持部1上に配置する。まず大
まかに位置決めしたあと、光ファイバ2の先端を精密に
試料表面の近傍まで移動して、試料を光学近視野中に入
れる。光学近視野は、光ビームを光ファイバ内に通して
発生させる。光ファイバ先端部の微小なアパチャーから
放出された光は、近視野を形成し、アパチャーの寸法
(20〜50nm)に相当する長さの範囲内で崩壊する。試料
および試料支持部をほぼ垂直方向に透過した光は、光検
出器8で集められて電気信号に変換され、イメージ処理
装置9により処理されてデータとなり表示される。試料
を水平方向に走査すると、試料表面の完全なピクチャー
が得られる。
近視野光学顕微鏡の一般的な要素について、本発明の
以下の実施例を第1図により説明する。
本発明の第1の実施例によれば、第2A図に示すよう
に、試料支持部21は半球部211を備えている。試料25
は、テーパ付き光ファイバ22の先端の下にある半球部21
1の平坦面212の中央に配置する。前述の既知の近視野顕
微鏡とは異なり、この実施例では、近視野ゾーン26から
離軸角、具体的には臨界角θcよりも大きな角度θで入
射する光を集光するために検出器28を配置している。図
に示したように、光は、近視野ゾーン26から臨界角で限
定される円錐よりも大きな円錐内に入射する。検出器28
は様々な位置に配置することができる。
使用する光の波長に相当する距離の所に、光の遠視野
成分だけが残る。この遠視野成分に対して、試料支持部
21は、伝播媒体の役目を果たす。試料支持部が半球状で
あるため、遠視野成分は境界213に直角に入射し、わず
かな内部反射だけで試料支持部を通過する。この実施例
では、検出部28を境界の近くに配置して、光の強度がさ
らに減衰するのを防止している。しかし、集光した光を
光ファイバでわずかに離れた位置にある検出器の方向に
導くことによって、前記の位置にある検出器の位置を変
えることも可能である。試料支持部21の寸法の都合上、
比較的大きな検出手段28を直接接続できない場合、この
ような構成が重要になる。
第2A図の斜線を施した領域27には、本発明の範囲内で
は、角度θの好ましい範囲が約20゜になることを示して
いる。
第2B図に示すように、第1の実施例の変形例では、テ
ーパ付き光ファイバの被覆していない先端の代わりに、
アルミニウム23で被覆した先端を使用する。試料の位置
で近視野を発生させるために、小さなアパチャー24は残
してある。被覆していない先端ではアパチャーの形状が
不確定になるので、この実施例では、第1の実施例に比
べて分解能が高くなる。さらに、光検出器のアレイ281
〜283により、θcよりも大きい場合も小さい場合もあ
る様々な角度θで入射する光を検出することができ、本
発明による顕微鏡の使用範囲が同時角度分解測定にまで
拡張される。
アパチャーを備えた被覆された先端は第3A図、第3B図
に示す実施例にも適用される。第3B図は、試料の断面を
示す第3A図の平面図である。円形の試料支持部31は、従
来の顕微鏡に見られる標準的なステージ311にはまるよ
うになっている。光検出器38および381のアレイは、試
料位置35を取り巻く近視野ゾーン36から入射する光の方
位角分布、すなわち様々な角度φでの光の強度を検出す
るために、試料支持部の周囲に配置されている。円周の
法線上に光検出器381を数個配置して、角θに対する光
の強度の変化を測定することができる。
θcよりも大きな角度で入射する光は、上述の屈折の
法則に従って支持部381の対向する境界で内部全反射す
る。したがって、支持部は、光ファイバの例からわかる
ように、後続の内部全反射によって光を導くことができ
る。傾斜を施した領域37は、この光を導く効果を示して
いる。支持部の側壁312を透過する光の角度の範囲は、
支持部の形状および物質の屈折率によって決まる。側壁
312が垂直な場合、41.3〜48.7゜の角度で入射する光
は、屈折率n=1.515の最も一般的に使用される光学機
器用ガラスであるBK7を使用するとき透過し、屈折率1.4
60の水晶ガラスでは、43.2〜46.8゜の角度で入射する光
が透過する。支持部の半径は、この結果には影響を与え
ない。側壁312の傾きを5゜以上にすると、当該の角度
範囲約20゜全体にわたって光が透過する。試料支持部の
半径は5.1mm、厚さは1.5mmである。
光学接着剤、浸漬油、または当業者にとって既知であ
るその他の手段により支持部の側壁、上面、または下面
あるいはその組合せに光学的に接触させることによって
検出決38および381を透明な試料支持部31に効率よく結
合し、屈折率を考慮して急激な移行部のない境界を設け
ることができる。
検出器のアレイを備える支持部の寸法は、通常、1cm
より小さく、テーパ付き光ファイバ33の前端部直径は数
ミクロンを超えない程度であるため、装置全体をレンズ
顕微鏡または共集点顕微鏡の通常のステージ311に組み
込むことが可能である。
臨界角θcよりも大きな角度θで近視野から入射する
光の重要な利点は、その強度が近視野を発生するアパチ
ャーと試料表面との間の距離に明らかに大きく依存する
ことである。この依存関係を第4図に図示する。測定し
た光の強度と距離との関係は、θ=47゜の場合、曲線41
となり、θ=0゜の場合、すなわち試料表面に垂直な軸
に沿った透過の場合は、曲線42となる。通常の方向に透
過する光は、著しい変調を示し、距離を制御するために
この信号を使用することはできない。一方、臨界角より
も大きな角度で近視野から入射する光は、指数関数的に
滑らかに増大する。したがって、測定した光の強度41を
距離制御回路6(第1図を参照)の入力として利用すれ
ば、フィードバック・ループを容易に実現し、試料の走
査中に先端部の高さを正確に制御することができる。
様々な角度で入射する光を位相に応じて重ね合わせれ
ば(干渉させれば)、測定の分解能とコントラストはさ
らに向上する。θ=55゜でただし逆の方位角φで入射す
る光を、適切に配置した鏡とビームスプリッタを使って
重ね合わせれば、以下の式に比例した検出信号が得られ
る。
上式中、角出力密度は、両方の方位方向についてP、
P′で表し、(ψ−ψ−△ψ)は追加して誘導された
位相シフト△ψだけ拡大した両方の光ビームの位相差で
ある。位相シフト△ψ=180゜を誘導すると、試料がな
い場合、信号は消滅する。したがって、試料自体の像
を、光の強度しか観測しない場合よりも高いコントラス
トと分解能で結ばせることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ノヴォシー、ルーカス スイス国メイレン、グルヴェスシュトラ ーセ 31 (72)発明者 ポール、ヴォルフガング デイ. スイス国アデイスヴィル、フェルゼンホ ーシュトラーセ 10 (56)参考文献 特開 平5−203879(JP,A) 特開 平5−173076(JP,A) 欧州公開426571(EP,A1) 欧州公開426559(EP,A2) 仏国公開2685789(FR,A) PROC.SPIE:OPTICAL STORAGE AND SCANN ING TECHNOLOGY,vo l.1139,1989,BELLI NGHA M,WA,US pages 77−84 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 37/00 G01B 21/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料(25、35)支持面を有する透明な試料
    支持手段(21、31)と、 前記試料支持手段の前記支持面に隣接する光の近視野
    (26、36)を生成する近視野手段(2〜7、22〜24、32
    〜34)と、 前記支持面と前記近視野手段の間の距離を調整する位置
    決め手段(4〜7)と、 前記支持面と垂直な方向とは異なる方向に近視野から入
    射する光であって、前記支持面の法線から測って臨界角
    θcよりも大きな角度θで入射する光の強度を測定する
    光検出手段(8、28、281〜283、38、381)とを備え
    る、近視野光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】近視野手段が、テーパ付き端部を有する光
    伝播媒体を備えることを特徴とする、請求項1に記載の
    顕微鏡。
  3. 【請求項3】近視野手段が、先端に狭いアパチャーを残
    して不透明材料で覆ったテーパ付き端部を有する光伝播
    媒体を備えることを特徴とする、請求項1に記載の顕微
    鏡。
  4. 【請求項4】近視野手段と試料支持手段とを支持面に平
    衡に少なくとも1つの方向に相対的に移動させる走査手
    段をさらに備える、請求項1に記載の顕微鏡。
  5. 【請求項5】試料支持手段が、臨界角θcよりも大きな
    角度θで近視野から入射する光を光検出手段の方向に伝
    播させる光結合手段を備えることを特徴とする、請求項
    1に記載の顕微鏡。
  6. 【請求項6】試料支持手段が、臨界角θcよりも大きな
    角度θで近視野から入射する光を光検出手段の方向に伝
    播させる透明な光結合手段を備えること、ならびに前記
    光検出手段が前記試料支持手段に直接に取り付けた、あ
    るいは様々な角度θまたは様々の方位角φあるいはその
    両方で入射する光の強度を同時に測定できるようにする
    別の光伝播手段を介して取り付けた検出器列を備えるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の顕微鏡。
  7. 【請求項7】試料支持手段が、臨界角θcよりも大きな
    角度θで近視野から入射する光を光検出手段の方向に伝
    播させる透明な光結合手段を備えること、ならびに前記
    光検出手段が、前記試料支持手段に直接に取り付けた、
    あるいは様々な角度θまたは様々な方位角φあるいはそ
    の両方の角度で入射する光の強度を同時に測定できるよ
    うにする別の光伝播手段を介して取り付けた検出器列
    と、前記検出器列の出力を加算/減算する手段を備える
    ことを特徴とする、請求項1に記載の顕微鏡。
  8. 【請求項8】試料支持手段が、支持面として平面を有す
    る半球部を備え、前記半球部が、臨界角θcよりも大き
    な角度θで近視野から入射する光を光検出手段の方向に
    伝播させる透明材料でできていることを特徴とする、請
    求項1に記載の顕微鏡。
  9. 【請求項9】様々な角度θまたは様々な方位角φあるい
    はその両方の角度で入射する光を位相に応じて重ね合わ
    せる手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に
    記載の顕微鏡。
  10. 【請求項10】試料支持手段が、複数の面平行面と前記
    面平行面に垂直な方向から傾いた側面とを有する、円形
    のプレートを備え、前記複数の面平行面のうち1つが支
    持面であり、前記プレートが、臨界角θcよりも大きな
    角度θで近視野から入射する光を光検出手段の方向に伝
    播させる透明材料でできていることを特徴とする、請求
    項1に記載の顕微鏡。
  11. 【請求項11】試料を試料支持手段上に配置する段階
    と、 前記試料の位置で近視野を発生させる段階と、 臨界角θcよりも大きな角度θで近視野から入射する光
    の強度を測定する段階とを含む、近視野光学顕微鏡によ
    る観察方法。
  12. 【請求項12】臨界角θcよりも大きく、臨界角θcと
    の差が15゜未満である角度θで近視野から入射する光の
    強度を測定する段階をさらに含む、請求項11に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】臨界角θcよりも大きな角度θで近視野
    から入射する光の測定強度を利用して、試料表面と近視
    野入射手段との間の距離を制御することを特徴とする、
    請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】2つの異なる角度θまたは2つの異なる
    方位角φあるいはその両方の角度で近視野から入射する
    光を、光の強度を測定する前に位相に応じて重ね合わせ
    ることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
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