JPH11316241A - 走査型近接場光学顕微鏡用探針及び走査型近接場光学顕微鏡 - Google Patents

走査型近接場光学顕微鏡用探針及び走査型近接場光学顕微鏡

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JPH11316241A
JPH11316241A JP12219698A JP12219698A JPH11316241A JP H11316241 A JPH11316241 A JP H11316241A JP 12219698 A JP12219698 A JP 12219698A JP 12219698 A JP12219698 A JP 12219698A JP H11316241 A JPH11316241 A JP H11316241A
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light
sample
probe
scattering
scattered
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JP12219698A
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Inventor
Yasuo Sasaki
靖夫 佐々木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】散乱光の検出角度が制限されること無く、広い
角度範囲の散乱光を検出することが可能な走査型近接場
光学顕微鏡用探針及び走査型近接場光学顕微鏡を提供す
る。 【解決手段】走査型近接場光学顕微鏡の探針8は、自由
端に突起部10が設けられた短冊形レバー部12と、こ
のレバー部の基端を支持する支持部14とから構成され
ており、突起部10は、先端が先鋭化した四面体形状を
成した突起部基部200と、この突起部基部の先端に設
けられた散乱体202とから構成されている。レバー部
の背面には、突起部の背面側のレバー部の先端領域Wを
除いた部分に所定の厚さのアルミニウム膜20がコーテ
ィングされている。このため、探針は、突起部基部及び
レバー部の先端領域が、入射光の波長又は画像化に利用
する光の波長に対して透明となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の表面情報や
光学情報等を測定することが可能な走査型近接場光学顕
微鏡用探針及び走査型近接場光学顕微鏡に関する。な
お、本発明の技術分野において、光学情報とは、例え
ば、試料の物性、組成、形状などに関する情報である。
【0002】
【従来の技術】現在、試料の表面情報や光学情報等を測
定する測定装置として、走査型プローブ顕微鏡(SP
M)が知られており、このSPMは、探針(プローブ)
を試料表面に対して1μm以下まで近接させた際に両者
の間に働く相互作用を検出しながら探針をXY方向ある
いはXYZ方向に走査することによって、試料の表面情
報を測定する装置であり、例えば、走査型トンネル顕微
鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微
鏡(MFM)、走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)の
総称である。
【0003】このようなSPMの中で、特に、SNOM
は、1980年代以降、“波長より小さい寸法(厚さ)
の領域に局在し、自由空間を伝搬しない”という特性を
有するエバネッセント場(波)を検出することによっ
て、光の回折限界を越える分解能を実現した光学顕微鏡
であり、生体試料の蛍光測定や、フォトニクス用材料及
び素子の評価(誘電体光導波路の各種特性評価、半導体
量子ドットの発光スペクトルの測定、半導体面発光素子
の諸特性の評価など)等への応用をめざして盛んに開発
が進められている。
【0004】このようなSNOMには、先端を先鋭化さ
せて探針とした棒状探針が用いられており、基本的には
測定用照明光が照射された試料表面に探針を接近させな
がら探針を走査することによって、試料の表面近傍の光
の場の状態(例えば、試料の光学情報)を検出すること
ができるようになっている。例えば、1993年12月
21日付けでベテッヒ(Betzig)等に付与されたUSP
5,272,330号公報には、先鋭化した探針先端の
微小開口の近傍にエバネッセント場を発生させた状態に
おいて、エバネッセント場を試料に接触させた際、エバ
ネッセント場と試料の接触により発生した光を試料の下
に配置された光検出器で検出し、光強度を2次元マッピ
ングすることによって、試料の光学情報(SNOM像)
を測定することができるSNOMが開示されている。
【0005】このSNOMでは、探針は、先端を細く加
工した光ファイバーやガラス棒、或いは水晶探針で作成
されている。この探針の改良品として、先端の微小開口
部を残して他の部分を金属皮膜で覆った探針が市販され
ている。このような金属の皮膜は、横方向の解像度を向
上させる効果がある。
【0006】一方、AFMは、探針先端を試料表面に接
近又は接触した際に、探針先端と試料表面との間に働く
相互作用力に応じて変位する探針の変位を例えば光学式
変位センサを用いて光学的に検出することによって、試
料の表面情報を測定することができるようになってい
る。例えば、特開昭62−130302号公報には、試
料表面と探針先端との間の相互作用力を2次元マッピン
グすることによって、試料の表面情報(例えば、試料表
面の凹凸情報)を測定することができるAFMが開示さ
れている。なお、このようなAFM技術は、他のSPM
装置にも応用されており、試料と探針との間の距離を一
定に保つための手段即ちレギュレーションを行なう手段
として用いられている。
【0007】また、例えばファンフルスト(N.F.Van Hu
lst )等は、SNOM技術を応用することによって、試
料の光学情報をSNOM測定しながら同時に試料の表面
情報をAFM測定することが可能なSNOM装置を提案
している(Appl.Phys.Lett.62(50)p.461(1993) 参
照)。即ち、ファンフルスト等のSNOM装置では、試
料表面近傍に局在しているエバネッセント場に窒化シリ
コン製のAFM用探針を差し入れて、エバネッセント場
を散乱させて伝搬光に変換した際、探針先端より入り、
探針を透過した光を検出することによって試料の光学情
報がSNOM測定されると同時に、探針の変位を検出す
ることによって試料の表面情報がAFM測定される。
【0008】ところで、ベテッヒやファンフルスト等の
SNOMは、いずれも探針を介して光を伝搬させる必要
上、少なくとも探針先端は、光学的に透明でなければな
らない。この場合、探針先端には、光が通過可能な開口
を形成する必要があるが、先端に開口が形成された探針
を大量に、しかも均一な精度で作製することは容易なこ
とではない。
【0009】特に、超解像度が要求されるSNOMに
は、通常の光学顕微鏡で実現可能な分解能を越える分解
能が求められており、この要求を満足するためには、探
針先端の開口径は、少なくとも0.1μm以下(好まし
くは、0.05μm以下)であることが必要である。
【0010】このような限定条件の下、探針の開口を再
現性良く形成することがは極めて困難である。更に、開
口を通して探針内に入射する光の量は、開口半径の2乗
に比例して少なくなるため、SNOM像の分解能を向上
させるように、開口径を小さくすると、逆に、検出光量
が減少してS/N比が悪くなってしまう。
【0011】そこで、河田等は、特開平6−13784
7号公報において、先端に開口を必要としない探針を備
えたSNOMを提案している。このSNOMは、試料の
表面近傍に局在しているエバネッセント場を探針によっ
て散乱させて伝搬光に変換した際、探針の外側を伝搬す
る伝搬光即ち散乱光を例えば探針の側方に配置された光
検出器で検出することによって、試料の光学情報を得る
ことができるようになっている。なお、このようなSN
OMは、散乱光をSNOM情報として検出しているた
め、散乱モードSNOMと呼ばれている。
【0012】また、フィッシャー( Fischer)等は、微
小な金属球を付けた透明平板を試料上にセットした状態
において、この透明平板上からほぼプラズモン励起周波
数でレーザー光を入射させた際、金属球に発生するロー
カルプラズモンを散乱光として利用することによって、
散乱モードSNOM測定を行う技術を報告している(Ph
ys.Rev.Lett.62(1989)p.458 参照)。
【0013】なお、河田等は、第42回日本応用物理学
関係連合講演会(予稿集No.3、916頁、1995
年3月)において、STM用金属探針を使用した散乱モ
ードSNOM装置を提案している。この散乱モードSN
OM装置では、試料表面と探針先端との間の距離をフィ
ードバック制御している間、試料表面近傍に局在してい
るエバネッセント場から散乱した散乱光を探針及び試料
の横方向から観察することによって、STM測定と同時
に散乱モードSNOM測定を行っている。更に、第43
回日本応用物理学関係連合講演会(予稿集No.3、8
67頁、1996年3月)において、河田等は、斜め上
方から試料に光を照射した際に、探針先端と試料表面と
の間に生じる多重散乱状態を検出することによって散乱
モードSNOM測定が可能であることを報告している。
また、Opt.Lett.20(1995)p.1924において、バケロット
(Bachelot)等は、先端に開口を必要としない探針を用
いた散乱モードSNOM装置を報告している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、散乱モードSNOMの探針は、先端に開口を必要
としないが、このような装置に適用されるシリコン製の
探針は、高分解能のAFM測定情報を得ることができる
と同時に、その屈折率が高いため、散乱効率が高く、散
乱モードのSNOM測定用探針に有利である。
【0015】しかしながら、探針は、板状レバー部の先
端から突起部を突出させた構造になっており、レバー部
で散乱光が遮光され、散乱光を効率良く利用できないと
いった問題を有している。
【0016】また、散乱光の角度分解は、高コントラス
ト化や高分解能化のために重要であるが、レバー部で散
乱光が遮光されてしまうといった理由から、利用可能な
角度は、一定の範囲内に限定されてしまう。
【0017】更に、既存の装置の多くには、光学顕微鏡
観察用及び散乱信号集光用の対物レンズが試料の上方に
設けられているため、散乱光の角度依存性測定用の装置
を配置させることができない。
【0018】本発明は、このような問題を解決するため
に成されており、その目的は、散乱光の検出角度が制限
されること無く、広い角度範囲の散乱光を検出すること
が可能な走査型近接場光学顕微鏡用探針及び走査型近接
場光学顕微鏡を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の走査型近接場光学顕微鏡用探針は、
散乱モードSNOM用の探針において、探針を先端部の
散乱体と、それ以外の部分に分け、散乱体が設けられた
位置の近傍の材質をこの散乱体が設けられた側からその
裏側に亘って透明な材質で構成したり、或いは、散乱体
が設けられた位置の周辺の形状を滑らかな平面状或いは
凸面状に構成した。更に、本発明において、散乱体が設
けられた位置の周囲には、散乱体からの散乱光を直接検
出可能な複数の検出手段を配置したり、或いは、散乱体
が設けられた位置の近傍には、散乱体によって光の場か
ら散乱した散乱光を一方向に回折する回折手段を設けて
いる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る走査型近接場光学顕微鏡及びこれに用いられる探針に
ついて、添付図面を参照して説明する。図1に示すよう
に、本実施の形態の走査型近接場光学顕微鏡は、AFM
/SNOMの同時測定を行うことができると共に光学顕
微鏡観察を行うことができるように、後述する光学顕微
鏡、AFM測定系、SNOM測定系を組み込んで構成さ
れている。
【0021】このため、走査型近接場光学顕微鏡には、
SNOM測定時にSNOM測定用照明光を探針8の突起
部10(図3参照)先端近傍の試料2裏面側に、突起部
10先端以外の部分からの散乱光の発生を最小限に抑制
するように集光させることが可能なSNOM測定用照明
装置100が設けられている。
【0022】図1及び図3に示すように、走査型近接場
光学顕微鏡は、試料2が載置可能な試料台4を支持し且
つこの試料台4を所定方向に移動させることができる圧
電体スキャナ6と、試料2の表面情報(AFM測定情
報)及び光学情報(SNOM測定情報)を検出するため
の探針8とを備えている。
【0023】探針8は、自由端に突起部10が設けられ
た短冊形レバー部12と、このレバー部12の基端を支
持する支持部14とから構成されており、この探針8
は、突起部10が対物レンズ16の視野内に位置付けら
れるようになっている。
【0024】突起部10は、先端が先鋭化した四面体形
状を成した突起部基部200と、この突起部基部200
の先端(探針先端部)に設けられた散乱体202とから
構成されている。散乱体202は、入射光の波長以下
(例えば、2倍以下)の大きさに設定されており、例え
ば高屈折率誘電体材料又は金属材料で形成されている。
なお、散乱体202は、その先端部分の半径が波長以下
の大きさであれば、その先端部分から基端部分(即ち、
突起部基部200に接した接触部分)までの長さ及び接
触部分の寸法は、共に、波長以上でも良い。
【0025】なお、探針8の散乱体202以外の部分、
即ち突起部基部200、レバー部12、支持部14は、
散乱体202を保持する保持手段に相当する。このよう
な探針8は、例えば単結晶の窒化シリコン材料を用いた
半導体加工プロセスによって母体を作製した後、その突
起部先端部にSEM等で粒子線ビームを照射し、チャン
バー内に微量含まれる炭素等を堆積させることによって
作成することができる。そして、レバー部12の背面
(突起部10が形成されていない側面)には、突起部1
0の背面側のレバー部12の先端領域Wを除いた部分に
所定の厚さのアルミニウム膜(高反射膜)20がコーテ
ィングされている。
【0026】このため、本実施の形態に適用した探針8
においては、突起部基部200及びレバー部12の先端
領域Wが、入射光の波長又は画像化に利用する光の波長
に対して透明となっている。
【0027】また、圧電体スキャナ6には、コンピュー
タ22から出力された走査信号に基づいて、圧電体スキ
ャナ6を駆動するスキャナ駆動回路24が接続されてい
る。この構成によれば、スキャナ駆動回路24を介して
走査信号を圧電体スキャナ6に印加することによって、
試料台4と共にこの試料台4上の試料2をXYZ方向に
三次元変位させることが可能となる。
【0028】また、圧電体スキャナ6は、Z方向に移動
自在の粗動ステージ26に固定されており、この粗動ス
テージ26には、コンピータ22から出力された駆動信
号に基づいて、粗動ステージ26を駆動する粗動ステー
ジ駆動回路28が接続されている。
【0029】この構成によれば、コンピュータ22から
の駆動信号を粗動ステージ駆動回路28に入力すること
によって、圧電体スキャナ6をZ方向に変位させること
が可能となる。このように圧電体スキャナ6を変位させ
ることによって、試料台4上の試料2の大まかな位置合
わせ(例えば、試料2と探針8との間の大まかな位置合
わせ)を行うことが可能である。
【0030】次に、走査型近接場光学顕微鏡に組み込ま
れている光学顕微鏡について、図1及び図5を参照して
説明する。図1において、光学顕微鏡には、試料台4上
の試料2に顕微鏡観察用照明光を照射する顕微鏡照明系
と、この顕微鏡照明系からの照明光を試料2に集光する
集光手段と、試料2の観察面を調整するための接眼光学
系とが設けられている。
【0031】顕微鏡照明系は、顕微鏡観察用照明光を出
射する光源30と、この光源30に光ファイバ32を介
して光学的に接続された照明用鏡筒34と、この照明用
鏡筒34内に設けられた照明用ビームスプリッタ36と
を備えている。
【0032】照明用ビームスプリッタ36は、例えば図
5において、明視野照明用ハーフプリズム150と、円
形遮光部152aを有する暗視野照明用ハーフプリズム
152とから構成されており、これらハーフプリズム1
50,152は、夫々、案内ガイド154に沿って移動
可能なスライダ156上に搭載されている。そして、ス
ライダ156を案内ガイド154に沿って移動させるこ
とによって、光路上に明視野照明用ハーフプリズム15
0又は暗視野照明用ハーフプリズム152のいずれか一
方を選択的に位置付けることができるようになってい
る。
【0033】この構成によれば、図1に戻ると、光ファ
イバ32を介して照明用鏡筒34内に導光された照明光
は、照明用ビームスプリッタ36から反射した後、レン
ズ38からメインビームスプリッタ40に導光される。
【0034】また、集光手段としては、上記対物レンズ
16が併用されている。従って、レンズ38からメイン
ビームスプリッタ40に導光された照明光は、メインビ
ームスプリッタ40から反射した後、集光手段即ち対物
レンズ16によって、試料台4上の試料2に照射され
る。このとき、試料2の表面(観察面)から反射した反
射光(試料表面の像光)は、対物レンズ16によってメ
インビームスプリッタ40に照射された後、レンズ38
及び照明用ビームスプリッタ36を透過して接眼光学系
に導光される。
【0035】接眼光学系は、試料2の観察面から反射し
た反射光をCCDカメラ42に導光するための接眼用ビ
ームスプリッタ44及び接眼用鏡筒46と、CCDカメ
ラ42に受光された反射光に画像処理を施して、モニタ
ーテレビ48に表示する画像処理器50とを備えてい
る。
【0036】この構成によれば、レンズ38及び照明用
ビームスプリッタ36を介して導光された反射光(試料
2の観察面からの反射光)は、接眼用ビームスプリッタ
44から反射した後、接眼用鏡筒46を介してCCDカ
メラ42に導光される。この結果、画像処理器50によ
ってモニターテレビ48に試料2の観察面の画像が表示
される。なお、接眼用鏡筒46は、Z方向に移動制御さ
れた移動ステージ52に固定されており、この移動ステ
ージ52を移動させることによって、試料2の観察面の
高さを調整することができる。
【0037】次に、走査型近接場光学顕微鏡に組み込ま
れているAFM測定系について、図1及び図3を参照し
て説明する。AFM測定系は、探針8を所定の共振周波
数で励振させながら試料2の表面情報を測定(ダイナミ
ックモード測定)するように、取付部材18に取り付け
られた圧電体54を備えている。
【0038】圧電体54には、コンピュータ22から出
力される励振信号に基づいて、圧電体54に所定の振幅
且つ周波数の正弦波信号を印加する励振回路56が接続
されている。
【0039】この構成によれば、励振回路56から正弦
波信号を圧電体54に印加して圧電体54を励振させる
と、このとき生じる励振運動が、図3において、探針8
の支持部14を介してレバー部12に伝達されることに
よって、レバー部12を所定の振動振幅で励振させる。
この結果、探針8の自由端が、所定の振幅及び共振周波
数で振動する。
【0040】図1に戻り、AFM測定系には、光てこ方
式の探針変位センサが設けられており、この探針変位セ
ンサは、レバー部12の背面にAFM測定光L1を照射
可能な半導体レーザ58と、レバー部12の背面から反
射した反射光L2を受光可能な二分割フォトディテクタ
60と、二分割フォトディテクタ60から出力された変
位信号に信号処理を施す信号処理回路62とを備えてい
る。また、半導体レーザ58は、制御回路64によって
レーザー出力が制御されている。
【0041】この構成によれば、半導体レーザ58から
レバー部12にAFM測定光L1が照射されたとき、レ
バー部12から反射した反射光L2は、二分割フォトデ
ィテクタ60によって所定の変位信号に変換された後、
信号処理回路62に入力される。
【0042】このとき、信号処理回路62は、入力した
変位信号に基づいて、探針8の振動振幅が一定に維持さ
れるように、スキャナ駆動回路24を介して圧電体スキ
ャナ6をフィードバック制御する。フィードバック制御
中、信号処理回路62から出力されたフィードバック信
号(即ち、AFM信号)は、コンピュータ22に取り込
まれた後、画像処理が施される。この結果、AFM測定
情報(試料2の表面情報)がモニタ66に表示される。
なお、信号処理回路62は、励振回路56からの正弦波
信号に基づいて、この正弦波信号の周波数に同期した信
号を取り出すことができるように制御されている。ま
た、光てこの代わりに、例えば臨界角方式の変位センサ
を用いても良い。
【0043】このようなAFM測定系の測定プロセスに
ついて簡単に説明すると、まず、粗動ステージ26によ
って試料2と探針8の突起部10との間の距離を大まか
に調整した後、突起部10が試料2のAFM測定ポイン
トに位置付けられるように、上述した光学顕微鏡によっ
てAFM測定ポイントを観察しながら、圧電体スキャナ
6によって、突起部10先端と試料2表面との間の距離
や位置関係を微調整する。次に、圧電体54によって探
針8の自由端を試料2表面に対して略垂直方向に一定の
振幅で振動させる。この状態で、圧電体スキャナ6によ
って試料2をXY方向に移動させて、突起部10先端を
試料2表面に沿って相対的にXY走査させる。このと
き、光てこ方式の探針変位センサ(具体的には、信号処
理回路62)から出力された変位信号に基づいて、探針
8の振動振幅が一定に維持(突起部10先端と試料2表
面との間の距離が一定に維持)されるように、スキャナ
駆動回路24を介して圧電体スキャナ6をZ方向にフィ
ードバック制御する。このようなフィードバック制御
中、信号処理回路62から出力されたフィードバック信
号(即ち、AFM信号)は、コンピュータ22に取り込
まれた後、画像処理が施される。この結果、AFM測定
情報(試料2の表面情報)がモニタ66に表示される。
【0044】次に、走査型近接場光学顕微鏡に組み込ま
れているSNOM測定系について、図1〜図4を参照し
て説明する。SNOM測定系には、突起部10先端以外
の部分からの散乱光の発生を最小限に抑制するように、
SNOM測定用照明光M(図4参照)を探針8の突起部
10先端近傍の試料2裏面側に集光させることが可能な
SNOM測定用照明装置100と、試料2のSNOM測
定情報(光学情報)を検出可能なSNOM検出ユニット
70とが設けられている。
【0045】SNOM測定用照明装置100は、突起部
10先端に対する光入射位置及び光入射角θの調整機能
を有する光入射光学系と、この光入射光学系から射出さ
れたSNOM測定用照明光Mを突起部10先端近傍の試
料2裏面で全反射させる全反射プリズム(直角プリズ
ム)102とを備えており、これら光入射光学系及び全
反射プリズム102は、共に、粗動ステージ26上に配
置された照明ユニット104内に設けられている。
【0046】図4において、照明ユニット104は、粗
動ステージ26上に固定された支柱106と、この支柱
106に対して図中矢印R方向に回動可能であって且つ
図中矢印D方向(図4では、X軸方向)に往復動可能な
可動体108とから構成されている。
【0047】全反射プリズム102は、支柱106から
延出したアーム106aの先端に支持されており、試料
台4に形成された開口4aから露出されている。そし
て、試料2を試料台4上に載置する場合、全反射プリズ
ム102の上面に適量のマッチングオイル110を垂ら
した後、試料2をセットした例えばスライドガラス11
2を試料台4上に載置する。この結果、スライドガラス
112と全反射プリズム102とは、光学的に結合され
る。
【0048】この場合、全反射プリズム102は、アー
ム106aによって試料台4とは独立して支持されてい
るため、圧電体スキャナ6を駆動させている間、試料台
4の移動に影響されること無く不動に保たれる。
【0049】一方、光入射光学系は、可動体108に内
蔵されており、レーザー光源114(図1参照)からフ
ァイバ116を介して導光されたSNOM測定用照明光
Mを平行光束に規制するコリメーターレンズ118と、
このコリメーターレンズ118によって平行光束に規制
されたSNOM測定用照明光Mを反射する固定ミラー1
20と、この固定ミラー120から反射されたSNOM
測定用照明光Mを全反射プリズム102方向(突起部1
0先端近傍の試料2裏面方向、具体的には、スライドガ
ラス112と試料2との界面方向、又は、試料2と大気
との界面方向)に反射する可動ミラー122とを備えて
いる。なお、可動体108には、ファイバ116とコリ
メーターレンズ118との間の光路中に、所定の波長の
光のみを通過させるフィルタ117が配置されている。
【0050】可動ミラー122は、突起部10先端に対
する入射光の俯角(又は、仰角)を調整(入射位置調
整)することができるように、図4中矢印T方向に回動
可能であって、且つ、図4中矢印H方向(図4は、Z軸
方向)に往復動可能になっている。
【0051】このようなSNOM測定用照明装置100
によれば、可動ミラー122を矢印T方向及びH方向に
移動調整することによって、突起部10先端に対する入
射光の俯角(又は、仰角)を調整(入射位置調整)する
ことができると共に、支柱106に対して可動体108
を矢印R方向及びD方向に移動調整することによって、
突起部10先端に対するSNOM測定用照明光Mの入射
角θを調整することができる。この結果、可動ミラー1
22から全反射プリズム102に入射した光は、全反射
プリズム102の上面(即ち、スライドガラス112と
試料2との界面又は試料2と大気との界面)で全反射
し、このとき、試料2の表面近傍には、エバネッセント
場(波)が局在する。
【0052】また、図1に戻り、SNOM検出ユニット
70は、SNOM測定用照明光Mを突起部10先端近傍
の試料2に全反射角度で照射している状態(即ち、試料
2の表面近傍にエバネッセント場(波)が局在している
状態)において、粗動ステージ26を駆動して試料2の
表面近傍に対して突起部10を相対的に接近走査させた
際、突起部10によってエバネッセント場(波)から散
乱した散乱光を集光させる集光手段と、この集光手段に
よって集光した散乱光を検出する光検出手段とを備えて
いる。
【0053】集光手段としては、上記対物レンズ16が
併用されている。従って、突起部10によって散乱した
散乱光(突起部10先端近傍からの散乱光)のうち、対
物レンズ16の視野内の散乱光が、対物レンズ16によ
って光検出手段方向へ集光されることになる。
【0054】光検出手段は、入射光を電気信号に変換し
て増幅する光電子増倍管76と、対物レンズ16を介し
て集光された散乱光を光電子増倍管76に導光するレン
ズ群78及びピンホール162とを備えている。なお、
光電子増倍管76は、制御器80によって制御されてい
る。
【0055】このような構成によれば、SNOM測定用
照明光Mを突起部10先端近傍の試料2裏面に所定の入
射角(全反射角)で照射して、試料2の表面近傍にエバ
ネッセント場(波)を局在させた状態において、一定の
振動振幅で探針8を励振させながら突起部10を試料2
表面に沿って走査している間(AFM測定中)、エバネ
ッセント場(波)に刺し入れられた突起部10によって
散乱した散乱光は、対物レンズ16を介して集光する。
【0056】このような散乱光は、可回転式偏光子16
0によって特定偏光成分が抽出された後、メインビーム
スプリッタ40及びレンズ群78からピンホール162
を介して光電子増倍管76に導光される。このとき、光
電子増倍管76から出力された電気信号は、アンプ82
によって増幅された後、ロックインアンプ84に入力さ
れる。なお、ピンホール162は、対物レンズ16とレ
ンズ群78に対して、突起部10先端と光学的に共役な
位置(結像位置)に配置されており、突起部10先端近
傍で発生した散乱光以外の成分をカットするようになっ
ている。
【0057】ロックインアンプ84は、上記励振回路5
6からの正弦波信号に基づいて、この正弦波信号の周波
数に同期した電気信号即ち光学情報信号を抽出すること
ができるように制御されている。
【0058】この後、ロックインアンプ84から出力さ
れた光学情報信号(即ち、SNOM信号)が、コンピュ
ータ22によって信号処理が施されることによって、試
料2の光学情報(SNOM測定情報)がモニタ66に表
示される。
【0059】このようなSNOM測定中、全反射プリズ
ム102から反射した反射光は、フォトディテクタ16
4によって、その光強度が検出され、例えばSNOM測
定用照明光Mが正しく全反射されているか否かの確認が
行われる。
【0060】また、例えば図2に示すように、光電子増
倍管76の受光部76a,76b,76cを結像面(ピ
ンホール162が配置された面)よりも後方に複数個配
置すると共に、各々の受光部76a,76b,76cを
所定の角度で配列し、これら受光部76a,76b,7
6cからの電気信号をコンピュータ22によって選択的
に抽出できるように構成すれば、散乱光の角度依存性を
考慮したSNOM測定情報を得ることができる。この場
合、受光部76a,76b,76cからの電気信号を選
択的に抽出するための手段としては、例えばコンピュー
タ22によって制御可能なアナログスイッチ130を適
用すれば良い。なお、受光部を複数個配置する代わり
に、1個の受光部を可動にすることによっても角度依存
性を考慮したSNOM測定が可能である。この角度依存
性測定は、通常の(一部が透明である)散乱型探針に対
しても適用可能である。
【0061】このように本実施の形態によれば、突起部
基部200及びレバー部12のレバー部先端領域Wが、
入射光の波長又は画像化に利用する光の波長に対して透
明となっている探針8を用いたことによって、突起部基
部200及びレバー部12で遮光されること無く、突起
部10先端から散乱した散乱光を集光手段(即ち、対物
レンズ16)で集光させることができるため、広い角度
範囲の散乱光を検出することが可能となり、その結果、
高分解能なSNOM測定情報を得ることができる。
【0062】更に、本実施の形態において、突起部10
先端とピンホール162とが共役な位置に配置されてい
るため、光学顕微鏡観察照明の下でも、突起部10先端
から散乱する微小な散乱光を検知することが可能であ
り、この結果、試料2の顕微鏡像と光学情報(SNOM
像)との同時観察が可能となる。
【0063】なお、上述した実施の形態において、光学
顕微鏡は、AFM測定ポイントに対する突起部10の位
置合わせに用いるだけでなく、種々の光学的観察に利用
することができる。例えば、試料2の観察位置の特定、
探針変位センサのAFM測定光L1の照射位置の確認な
どに用いることができる。なお、このような観察目的に
対応すれば、光学顕微鏡に代えて、例えば、実体顕微
鏡、ルーペ、電子顕微鏡などの他の観察手段を用いるこ
とも可能である。
【0064】また、上述した実施の形態では、ダイナミ
ックモードAFMについて説明したが、スタティックモ
ードAFMにも本実施の形態の測定装置を適用すること
が可能である。この場合には、探針8は、励振させず、
試料2表面に突起部10先端が接近した際に生じる探針
8の変位(Z方向変位)を検出し、この検出値(試料2
表面と突起部10先端との間の距離)を一定に維持する
ようにフィードバック制御しながら、突起部10を試料
2に沿ってXY走査することによって、AFM測定が行
われる。そして、このようなスタティックモードAFM
測定中、上述した実施の形態と同様に、エバネッセント
場(波)に刺し入れられた突起部10によって散乱した
散乱光Sを取り込むことによって、光学情報(SNOM
像)を得ることができる。
【0065】また、上述した実施の形態では、試料2裏
面にSNOM測定用照明光Mを入射させた際、試料2表
面に局在しているエバネッセント場(波)からSNOM
情報を得ているが、これに限定されることは無く、例え
ば、図6に示すように、試料2表面にSNOM測定用照
明光Mを入射させ、このとき試料2表面の光の場からS
NOM情報を得るように構成しても良い。この場合に
は、全反射プリズム102は必ずしも必要では無く、可
動ミラー122によってSNOM測定用照明光Mを試料
2表面に直接入射させれば良い。但し、この場合にも、
上述した実施の形態と同様に、突起部10先端以外の部
分からの散乱光の発生を最小限に抑制するように、突起
部10先端に対するSNOM測定用照明光Mの入射位置
及び入射角を夫々調整することが好ましい。
【0066】なお、本発明は、上述した実施の形態の構
成に限定されることは無く、以下のように種々変更する
ことが可能である。その第1の変形例として、例えば図
7に示すような形状を成した突起部10aを有する探針
8を適用しても上述した実施の形態と同様の作用効果を
実現することができる。
【0067】具体的には、本変形例に適用した突起部1
0aは、略直方体形状の突起部基部200aを有してお
り、この突起部基部200aの先端面(即ち、試料2に
対向した側の面)が、波長以上の範囲に亘って平坦面又
は滑らかな凸状曲面を成している。そして、この先端面
上に散乱体202aが設けられている。なお、他の構成
は、上述した実施の形態と同一であるため、その説明は
省略する。
【0068】本変形例に適用した突起部10aは、凹凸
のある試料2の場合、散乱体202aが試料2の凹所に
完全に入り込めないため高分解能の画像化は難しいが、
平面状試料2に限定すれば、散乱体202a以外での散
乱は起こり得ないので、高分解能な画像情報(AFM測
定情報やSNOM測定情報)を得ることができる。
【0069】また、第2の変形例として、例えば図8に
示すように、複数本(例えば3本)の柱250によって
支持された透明な弾性板252と、この弾性板252の
下面(即ち、試料2に対向した側の面)に設けられた透
明板254と、この透明板254の先端面(即ち、試料
2に対向した側の面)に設けられた散乱体256と、複
数本(例えば2本)の柱250に夫々設けられた傾き調
整機構258とによって探針8を構成しても良い。
【0070】具体的には、本変形例に適用した透明板2
54は、入射光の波長及び画像化に利用する波長に対し
て充分な透過率を有していると共に、その先端面が波長
以上の範囲に亘って平坦面又は滑らかな凸状曲面を成し
ており、この先端面上に散乱体256が設けられてい
る。また、傾き調整機構258は、試料2に対する透明
板254の先端面の傾きを調整することができるように
なっている。なお、他の構成は、上述した実施の形態と
同一であるため、その説明は省略する。
【0071】このような構成によれば、透明板254の
先端面に設けられた散乱体256を試料2に近接させた
状態でXY走査するか、或いは、各測定ポイント毎に、
散乱体256を試料2に近接させて散乱光を発生させ、
その散乱光を測定した後、一旦散乱体256を試料2か
ら離間させるといったプロセスを繰り返すことによっ
て、測定が行われる。
【0072】本変形例に適用した探針8は、凹凸のある
試料2の場合、散乱体256が試料2の凹所に完全に入
り込めないため高分解能の画像化は難しいが、平面状試
料2に限定すれば、散乱体256以外での散乱は起こり
得ないので、高分解能な画像情報(AFM測定情報やS
NOM測定情報)を得ることができる。更に、傾き調整
機構258を設けたことによって、試料2に対する透明
板254の先端面の傾きを簡単且つ短時間に調整できる
ため、測定に要する時間の短縮化を実現することができ
る。
【0073】また、第3の変形例として、例えば図9に
示すように、先端が先鋭化した突起部10cを囲むよう
にレバー部12上に複数の光検出素子270a,270
b,270c,270dを配列し、これら光検出素子か
ら出力された電気信号に基づいて、SNOM測定情報を
検出しても良い。
【0074】この場合、各々の光検出素子270a,2
70b,270c,270dから出力された電気信号
は、光電子増倍管76からでは無く、コンピュータ22
によって制御可能なアナログスイッチ(図示しない)を
介してSNOM検出ユニット70に取り込まれることに
なる。
【0075】本変形例では、上述したように突起部10
cを囲むように配列された複数の光検出素子270a,
270b,270c,270dによって直接散乱光を検
出しているため、散乱光の角度依存性を考慮したSNO
M測定情報を更に正確に得ることができる。
【0076】また、レバー部12は、必ずしも透明であ
る必要は無いため、アルミニウム膜(高反射膜)20
は、レバー部12全体に亘ってコーティングすることが
可能となり、この結果、探針8の先端部(レバー部12
の先端領域)近傍の変位を測定することが可能となる。
【0077】また、第4の変形例として、例えば図10
に示すように、レバー部12の一部が入射光の波長及び
画像化に利用する波長に対して充分な透過率を有し、且
つ、この部分に所定のピッチでグレーティング280が
掘られた探針8を適用しても良い。
【0078】この場合、アルミニウム膜(高反射膜)2
0は、グレーティング280が掘られた部分以外の領
域、例えばレバー部12の先端領域(突起部10dの裏
面側領域)にコーティングされる。
【0079】また、グレーティング280は、突起部1
0dからの散乱光を対物レンズ16の方向に平行に回折
させるように形成されている。本変形例によれば、例え
ばピンホール162の位置をグレーティング280に対
して選択的に移動させるだけで簡単且つ正確に散乱光の
角度依存性を考慮したSNOM測定情報を得ることがで
きる。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、散乱光の検出角度が制
限されること無く、広い角度範囲の散乱光を検出するこ
とが可能な走査型近接場光学顕微鏡用探針及び走査型近
接場光学顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る走査型近接場光学
顕微鏡の構成を示す図。
【図2】図1に示された走査型近接場光学顕微鏡に設け
られた光電子増倍管の内部構成を示す図。
【図3】図1に示された走査型近接場光学顕微鏡に設け
られた探針の構成を示す斜視図。
【図4】図1に示された走査型近接場光学顕微鏡に設け
られたSNOM測定用照明装置の構成を示す斜視図。
【図5】図1に示された走査型近接場光学顕微鏡に設け
られた照明用ビームスプリッタの構成を示す斜視図。
【図6】図1に示された走査型近接場光学顕微鏡に適用
可能なSNOM測定用照明装置の主要な構成を示す図。
【図7】本発明の第1の変形例に適用した探針の構成を
示す斜視図。
【図8】本発明の第2の変形例に適用した探針の構成を
示す斜視図。
【図9】本発明の第3の変形例に適用した探針の構成を
示す斜視図。
【図10】本発明の第4の変形例に適用した探針の構成
を示す斜視図。
【符号の説明】
8 探針 10 突起部 12 レバー部 14 支持部 20 アルミニウム膜 200 突起部基部 202 散乱体 W レバー部の先端領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針に近接して配置された試料の観察対
    象部位に光を照射して、試料の表面近傍に光の場を形成
    させた状態において、探針を試料に沿って移動させて走
    査をした際に、探針によって前記光の場から散乱した散
    乱光に基づいて、試料を観察する走査型近接場光学顕微
    鏡に用いられる探針であって、 前記探針の先端部分には、前記光の場から光を散乱させ
    る散乱体が設けられており、且つ、散乱体が設けられた
    位置の近傍の材質は、この散乱体が設けられた側からそ
    の裏側に亘って透明な材質で構成したことを特徴とする
    走査型近接場光学顕微鏡用探針。
  2. 【請求項2】 探針に近接して配置された試料の観察対
    象部位に光を照射して、試料の表面近傍に光の場を形成
    させた状態において、探針を試料に沿って移動させて走
    査をした際に、探針によって前記光の場から散乱した散
    乱光に基づいて、試料を観察する走査型近接場光学顕微
    鏡に用いられる探針であって、 前記探針の先端部分には、前記光の場から光を散乱させ
    る散乱体が設けられており、且つ、散乱体が設けられた
    位置の周辺の形状を滑らかな平面状或いは凸面状に構成
    したことを特徴とする走査型近接場光学顕微鏡用探針。
  3. 【請求項3】 探針に近接して配置された試料の観察対
    象部位に光を照射して、試料の表面近傍に光の場を形成
    させた状態において、探針を試料に沿って移動させて走
    査をした際に、探針によって前記光の場から散乱した散
    乱光に基づいて、試料を観察する走査型近接場光学顕微
    鏡に用いられる探針であって、 前記探針の先端部分には、前記光の場から光を散乱させ
    る散乱体が設けられており、且つ、散乱体が設けられた
    位置の周囲には、この散乱体によって前記光の場から散
    乱した散乱光を直接検出可能な複数の検出手段を配置し
    たことを特徴とする走査型近接場光学顕微鏡用探針。
  4. 【請求項4】 探針に近接して配置された試料の観察対
    象部位に光を照射して、試料の表面近傍に光の場を形成
    させた状態において、探針を試料に沿って移動させて走
    査をした際に、探針によって前記光の場から散乱した散
    乱光に基づいて、試料を観察する走査型近接場光学顕微
    鏡に用いられる探針であって、 前記探針の先端部分には、前記光の場から光を散乱させ
    る散乱体が設けられており、且つ、散乱体が設けられた
    位置の近傍には、この散乱体によって前記光の場から散
    乱した散乱光を一方向に回折する回折手段を設けたこと
    を特徴とする走査型近接場光学顕微鏡用探針。
  5. 【請求項5】 試料に光を照射する照射手段と、 試料に近接して配置され、その先端部の寸法が照射手段
    からの光の波長の2倍以下であって、且つ、照射手段か
    ら試料に光を照射した際に、この試料の表面近傍に形成
    された光の場から光を散乱させる散乱手段と、 この散乱手段を保持すると共に、散乱手段を保持した位
    置の近傍において、散乱手段が設けられた側からその裏
    側に亘って透明な材質から成る保持手段と、 前記光の場から散乱した散乱光を検出する検出手段と、 前記試料と前記散乱手段との間の距離を制御する制御手
    段と、 前記試料と前記散乱手段との間の位置を相対的に移動さ
    せる走査手段とを備えていることを特徴とする走査型近
    接場光学顕微鏡。
  6. 【請求項6】 試料に光を照射する照射手段と、 試料に近接して配置され、その先端部の寸法が照射手段
    からの光の波長の2倍以下であって、且つ、照射手段か
    ら試料に光を照射した際に、この試料の表面近傍に形成
    された光の場から光を散乱させる散乱手段と、 この散乱手段を保持すると共に、散乱手段を保持した位
    置の周辺の形状が、滑らかな平面状或いは凸面状を成す
    保持手段と、 この保持手段の平面或いは凸面の傾きを調整する傾き調
    整手段と、 前記光の場から散乱した散乱光を検出する検出手段と、 前記試料と前記散乱手段との間の距離を制御する制御手
    段と、 前記試料と前記散乱手段との間の位置を相対的に移動さ
    せる走査手段とを備えていることを特徴とする走査型近
    接場光学顕微鏡。
  7. 【請求項7】 試料に光を照射する照射手段と、 試料に近接して配置され、その先端部の寸法が照射手段
    からの光の波長の2倍以下であって、且つ、照射手段か
    ら試料に光を照射した際に、この試料の表面近傍に形成
    された光の場から光を散乱させる散乱手段と、 この散乱手段を保持する保持手段と、 この保持手段上において、前記散乱手段の周囲に設けら
    れており、前記光の場から散乱した散乱光を検出する複
    数の検出手段と、 前記試料と前記散乱手段との間の距離を制御する制御手
    段と、 前記試料と前記散乱手段との間の位置を相対的に移動さ
    せる走査手段とを備えていることを特徴とする走査型近
    接場光学顕微鏡。
  8. 【請求項8】 試料に光を照射する照射手段と、 試料に近接して配置され、その先端部の寸法が照射手段
    からの光の波長の2倍以下であって、且つ、照射手段か
    ら試料に光を照射した際に、この試料の表面近傍に形成
    された光の場から光を散乱させる散乱手段と、 この散乱手段を保持する保持手段と、 この保持手段上において、前記散乱手段の周囲に設けら
    れており、前記光の場から散乱した散乱光を一方向に回
    折する回折手段と、 前記光の場から散乱した散乱光を検出する検出手段と、 前記試料と前記散乱手段との間の距離を制御する制御手
    段と、 前記試料と前記散乱手段との間の位置を相対的に移動さ
    せる走査手段とを備えていることを特徴とする走査型近
    接場光学顕微鏡。
  9. 【請求項9】 試料に光を照射する照射手段と、 試料に近接して配置され、その先端部の寸法が照射手段
    からの光の波長の2倍以下であって、且つ、照射手段か
    ら試料に光を照射した際に、この試料の表面近傍に形成
    された光の場から光を散乱させる散乱手段と、 この散乱手段を保持する保持手段と、 前記光の場から散乱した散乱光を結像させる結像手段
    と、 この結像手段の結像位置よりも後方に設けられており、
    前記光の場から散乱した散乱光を角度依存性に基づいて
    検出可能な検出手段と、 前記試料と前記散乱手段との間の距離を制御する制御手
    段と、 前記試料と前記散乱手段との間の位置を相対的に移動さ
    せる走査手段とを備えていることを特徴とする走査型近
    接場光学顕微鏡。
JP12219698A 1998-05-01 1998-05-01 走査型近接場光学顕微鏡用探針及び走査型近接場光学顕微鏡 Withdrawn JPH11316241A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1148370A3 (en) * 2000-03-13 2002-11-27 Hitachi, Ltd. Near-field optical probe, near-field optical microscope and optical recording/reproducing device with near-field optical probe
JP2008111845A (ja) * 2007-12-03 2008-05-15 Hitachi Ltd 近接場光発生プローブ及び近接場光発生装置

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