JP2001305038A - 近接場光学顕微鏡および近接場光学顕微鏡用探針 - Google Patents

近接場光学顕微鏡および近接場光学顕微鏡用探針

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JP2001305038A JP2000121198A JP2000121198A JP2001305038A JP 2001305038 A JP2001305038 A JP 2001305038A JP 2000121198 A JP2000121198 A JP 2000121198A JP 2000121198 A JP2000121198 A JP 2000121198A JP 2001305038 A JP2001305038 A JP 2001305038A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、探針先端以外からの散乱光の影響が
極力排除されることによって、高分解能SNOM像を得
ることのできるとともに、空気中で動作可能なSNOM
およびそのプローブを提供する。 【解決手段】本発明の一態様によると、試料表面に光を
入射させる光入射手段と、先端が上記光の入射する試料
表面に近接した位置に配置された探針と、上記探針で散
乱された光を検出する光検出手段と、上記試料と上記探
針の先端を相対的に走査する走査手段を有する近接場光
学顕微鏡において、上記探針の先端径は上記入射する光
の波長の1/4以下であり、上記探針の上記光入射手段
からの光が入射する範囲の長さをz0 、上記入射光の波
長をλ、上記探針の先端から距離z 0 までの間における
上記探針の径の最大値をdmax 、上記探針の先端径d0
としたときに、上記探針の径は先端からz0 の間で単調
に増加するとともに、dmax≦d0 (z0 +λ/2)/
(λ/2)となることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接場光学顕微鏡
および近接場光学顕微鏡用探針に係り、特に、近接場内
への探針の進入により生じる散乱光を検出して試料表面
の情報を得る近接場光学顕微鏡およびそのプローブとし
ての近接場光学顕微鏡用探針に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、プ
ローブを試料表面に1μm以下まで近接させたときに、
両者間に働く相互作用を検出しながらプローブをXY方
向あるいはXYZ方向に走査して、その相互作用の二次
元マッピングを行う装置の総称であり、例えば、走査型
トンネリング顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AF
M)、磁気力顕微鏡(MFM)、走査型近接場光学顕微
鏡(SNOM)を含んでいる。
【0003】この中で、SNOMは、特に、1980年
代後半以降、試料近傍に形成される近接場光を検出する
ことにより、回折限界を超える分解能を有する光学顕微
鏡として、生体試料の蛍光測定や、素子の評価(誘電体
光導波路各種特性評価、半導体量子ドットの発光スペク
トルの測定、半導体面発光素子の諸特性の評価など)等
への応用をめざして盛んに開発が進められている。
【0004】このSNOMは、基本的には、試料に光を
照射した状態で鋭い探針を近づけ、試料の近傍の光の場
(近接場)の状態を検出する装置である。
【0005】1993年12月21日付けでベツィック
ら(Betzig et al.)に付与された米国特
許第5,272,330号は、先端が細く加工されたプ
ローブに光を導入することにより、プローブ先端の微小
開口の近傍に局在した光の場を発生させ、これを試料に
接触させて試料の微小部分を照明し、透過した光を試料
の下に配置された光検出器で検出し、透過光強度の二次
元マッピングを行うSNOMを開示している。
【0006】このSNOMでは、先端が細く加工された
光ファイバやガラス棒あるいは水晶探針のように棒状の
プローブが用いられている。
【0007】このプローブを改良したものとして、先端
以外が金属膜で被われた棒状のプローブが、既に、市販
されている。
【0008】このプローブを用いた装置は、金属がコー
トされていないプローブを用いた装置に比べて、横方向
の解像力が向上されている。
【0009】一方、AFMは、試料表面の凹凸情報を得
る装置として、SPMのなかで最も普及している。
【0010】このAFMは、カンチレバーの先端に支持
された探針が試料表面に近づけられたときに探針に働く
力に応じて変位するカンチレバーの変位を、例えば、光
学式の変位センサにより検出して、間接的に試料表面の
凹凸情報を得る。
【0011】このようなAFMの一つは、例えば、特開
昭62−130302号公報に開示されている。
【0012】このAFMにおける試料と探針先端間の相
互作用力の検出により試料の凹凸を測定する技術は、他
のSPM装置にも応用されており、試料と探針間の距離
を一定に保つ、いわゆるレギュレーションを行なう手段
として用いられている。
【0013】ファンフルストら(N.F.van Hu
lst et al.)は、[Appl.Phys.L
ett.62(5)P.461(1993)」におい
て、窒化シリコン製のAFM用カンチレバーを用い、A
FM測定により試料の凹凸を測定しながら、試料の光学
情報を検出する新しいSNOMを提案している。
【0014】この装置では、試料は内部全反射プリズム
の上に置かれ、He−Neレーザ光が全反射プリズム側
から試料に照射され、試料が励起され、エバネッセント
光場が試料表面近傍に形成される。
【0015】ついで、このエバネッセント光場にカンチ
レバー先端に支持された探針が差し入れられ、局在波で
あるエバネッセント光が伝搬波である散乱光に変換さ
れ、その一部が、He−Neレーザ光に対して殆ど透明
な窒化シリコン製の探針内を伝搬し、カンチレバーの裏
側に抜けて出てくる。
【0016】この光は、カンチレバーの上方に配置され
たレンズにより収集され、このレンズに対して探針先端
と共役な位置に配置されたピンホールを介して光電子増
倍管に入射し、光電子増倍管からSNOM信号が出力さ
れる。
【0017】このSNOM信号の検出の間、カンチレバ
ーは通常のAFM測定と同様に、光学式変位検出センサ
によってカンチレバーの変位が測定されており、例え
ば、この変位を規定の一定値に保つように圧電体スキャ
ナがフイードバック制御されている。
【0018】従って、一回の走査の間に、走査信号とS
NOM信号とに基づいてSNOM測定が行なわれるとと
もに、走査信号とフィードバック制御信号とに基づいて
AFM測定が行なわれる。
【0019】ベツィックら(Betzig et a
l.)のような開口型のSNOMで、像の高い横方向分
解能を得るためには、プローブは金属コートが施された
ものが望ましい。
【0020】しかし、先端に開口を持つ金属コートが施
されたプローブを大量に、しかも均一に作製するのは容
易ではない。
【0021】超解像度が期待されるSNOMには、通常
の光学顕微鏡で実現可能な分解能を越える分解能が求め
られ、これを実現するためには、プローブ先端の開口の
径は0.1μm以下であることが必要であり、特には、
0.05μm以下であることが好ましい。
【0022】このような値の開口を再現性よく作製する
ことは極めて難しい。
【0023】また、開口を通してプローブ内に入射する
光の量は、開口半径の二乗に比例して少なくなるので、
SNOM像の横方向分解能を上げる目的で開口径を小さ
くすると、検出される光量が減少して検出系のS/N比
が悪くなる、というトレードオフの問題が存在する。
【0024】そこで、プローブの先端に開口を作るので
はなく、波長以下の構造の高屈折率誘電体か金属が近接
場光を強く散乱することを利用した新しいSNOM(散
乱モードSNOM)が提案されている。
【0025】このSNOMでは、プローブの先端に開口
が不要なため、前述した開口作製の難しさやトレードオ
フの問題に直面しなくて済む。
【0026】河田らは、特開平6−137847号公報
において、散乱モードSNOMを開示している。
【0027】このSNOMは、試料表面に形成されたエ
バネッセント光を針状のプローブで散乱させて伝搬光に
変換し、この伝搬光すなわち散乱光をプローブの側方に
配置された集光レンズと光電検出器を用いて検知し、こ
の検知信号に基づいて試料の光学情報を得ている。
【0028】河田らは、さらに、第42回日本応用物理
学関係連合講演会(予稿集No.3、916頁、199
5年3月)において、STMの金属探針をプローブに使
用し、STMにより試料と探針間の距離制御を行ないな
がら、試料表面に発生されたエバネッセント光が金属探
針先端で散乱されたために発生する伝搬光を、探針と試
料の横方向から観察してSTM観察とSNOM観察を行
なえる装置を開示している。
【0029】また、河田らは、さらに、第43回日本応
用物理学関係連合講演会(予稿集No.3、887頁、
1996年3月)では、エバネッセント光でなく、試料
の上方から斜入射した伝搬光の金属探針先端一試料間の
多重散乱でもSNOM観察可能であることを報告してい
る。
【0030】また、バシェロットら(Bachelot
et al.)も、「Opt.Lett.20(19
95)p.1924」において、開口プローブを使わず
に、上方からの伝搬光による散乱モードSNOMを報告
している。
【0031】また、戸田らは、特願平8−141752
号において、AFM用マイクロカンチレバーを利用し、
暗視野照明系を使用するようにした散乱モードSNOM
を開示している。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】散乱型近接場光学顕微
鏡(散乱型SNOM)はとがった探針先端への電場集中
効果により、探針に照射した光が先端部で強い散乱を引
き起こすことを利用して、この散乱光で探針に近接した
試料の微小部を照明し、試料をスキャンしながらこの光
を取り込むことで回折限界を超える画像を得る。
【0033】この探針の形状としては、従来よりAF
M,STM用の探針が用いられ、先端が鋭いこと以外の
条件には注意が払われてこなかった。
【0034】散乱モードSNOM用探針は、先端から、
それを支える基部に近づくにつれて太くなる構造をして
いる、また、光は、探針の先端の鋭い部分で最も強く散
乱されるが、先端から1波長程度の範囲の部分によって
も散乱される。
【0035】このため、光は、探針の先端だけでなく、
先端に比べて太い部分によっても散乱される。
【0036】この太い部分からの散乱光による信号は、
SNOM像の高分解能性を低下させる。
【0037】また、杉浦ら(Sugiura et a
l.)は、「0Pt.Lett.22(1997)P.
1663」において、レーザトラップによって支えられ
た金微小球を散乱探針として利用するSNOMを開示し
ている。
【0038】このSNOMでは、上述したような心配は
ないが、金微小球の保持力が弱いため、イメージングに
非常に時間がかかる。
【0039】また、水中動作のため、観察可能な試料が
限られる。
【0040】本発明の目的は、探針先端以外からの散乱
光の影響が極力排除されることによって、高分解能SN
OM像を得ることのできるとともに、空気中で動作可能
なSNOMとしての近接場光学顕微鏡およびそのプロー
ブとしての近接場光学顕微鏡用探針を提供することであ
る。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、(1) 試料表面に光を入射させ
る光入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近
接した位置に配置された探針と、上記探針で散乱された
光を検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端
を相対的に走査する走査手段を有する近接場光学顕微鏡
において、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の
1/4以下であり、上記探針の上記光入射手段からの光
が入射する範囲の長さをz0 、前記入射光の波長をλ、
上記探針の先端から距離z0 までの間における前記探針
の径の最大値をdmax 、前記探針の先端径d0 としたと
きに、上記探針の径は先端からz0 の間で単調に増加す
るとともに、 dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡が提供され
る。
【0042】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(2) 試料表面に光を入射させる光入射手
段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接した位置
に配置された探針と、上記探針で散乱された光を検出す
る光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を相対的に
走査する走査手段を有する近接場光学顕微鏡において、
上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1/4以下
であり、上記探針の上記光検出手段による検出範囲の長
さをz0 、前記入射光の波長をλ、上記探針の先端から
距離z0 までの間における前記探針の径の最大値をd
max 、前記探針の先端径d0 としたときに、上記探針の
径は先端からz0 の間で単調に増加するとともに、 dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡が提供され
る。
【0043】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(3) 近接場光学顕微鏡に用いられる探針
であり、上記探針の先端径はこの探針に入射する光の波
長の1/4以下であり、上記探針の光が入射する範囲の
長さをz0 、前記入射光の波長をλ、上記探針の先端か
ら距離z0 までの間における前記探針の径の最大値をd
max 、前記探針の先端径d0 としたときに、上記探針の
径は先端からz0 の間で単調に増加するとともに、 d
max ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針が提供
される。
【0044】なお、本発明において、探針の太さd、探
針の先端径d0 、探針の径の最大値dmax については、
図10を参照して以下のように定義される。
【0045】すなわち、図10に示すように、断面が頂
角90度の三角形である円錐を仮想的に考え、この仮想
円錐を頂点を真下に向けて、仮想円錐の頂点と真下に向
けた探針先端部の頂点を一致させるとする。
【0046】このとき、仮想円錐の斜面と探針の表面の
交線が略円形等の閉曲線を形成するが、この閉曲線の重
心よりの平均距離の2倍を探針の先端径d0 と定義す
る。
【0047】探針の太さdは、位置zでの断面の境界が
作る閉曲線の重心よりの平均距離の2倍と定義する。
【0048】上記探針の先端から距離z0 までの間にお
ける前記探針の径の最大値をdmaxと定義する。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の散乱
モード近接場光学顕微鏡用散乱プローブと、それを利用
した近接場光学顕微鏡について、図面を参照して説明す
る。
【0050】前述したように、散乱型近接場光学顕微鏡
(散乱型SNOM)は、とがった探針先端への電場集中
効果により、探針に照射した光が先端部で強い散乱を引
き起こすことを利用して、この散乱光で探針に近接した
試料の微小部を照明し、試料をスキャンしながらこの光
を取り込むことで回折限界を超える画像を得る。
【0051】この探針の形状としては従来よりAFM,
STM用の探針が用いられ先端が鋭いこと以外の条件に
は注意が払われてこなかった。
【0052】しかし、探針の形状としては、後で説明す
るように、シミュレーションにより、必ずしも先端径が
細ければ細いほどよいのではなく、探針先端での開き角
によって決まる、ある値よりも先端径は大きい方がよい
ことが見い出された。
【0053】この関係は、次のような単純な式で書き表
される。
【0054】探針の先端直径をd0 (d0 は1/4波長
より小さい)とすると、先端から軸に沿ってz根元より
での探針太さdは、 d≦d0 (z+λ/2)/(λ/2) …(a) でなければならない。
【0055】この式で、不等号を等号にしたときの形状
は、開き角(半角)θが、 tanθ=d0 /(λ/2) …(b) の円錐で、先端の、太さd0 以下の部分を削ってしまっ
たような形状である。
【0056】従って、(a)式は、先端径が決まってい
れば探針先端の太さd0 が(b)式で決まる開き角θの
円錐より細くなければならないし、または、逆に、開き
角θが決まっていれば探針先端の太さd0 が(b)式で
決まる開き角θの円錐より太くなければならないことを
表している。
【0057】この関係式は、FDTD法によるシミュレ
ーションにより明らかになった。
【0058】FDTD法(H.Sasaki et a
l.,J.Appl.Phys.85(1999)p
p.2026−2030や、Kunz et al.”
Finite Difference Time Do
main Method for Electrody
namizs”CRC Press参照)は、光や電波
が物体で散乱されたときの物体周囲の電場の様子やfa
r field像(散乱している部位を顕微鏡観察した
ときにどのように見えるか)を計算することができる。
【0059】従来、散乱型プローブは、とがった先端で
の電場集中効果によって先端で強い散乱光が得られると
考えられてきたが、far fieldで観察される実
際の散乱光の強度は、集中した電場の強度のほかに、散
乱に寄与する体積にも依存している。
【0060】そこで、鋭い先端に光を当てたときのfa
r field像を実際に計算したの結果を示している
のが図7である。
【0061】図7において、上から、先端径0で、開き
角(半角)を2.5度、5度、7.5度、10度、1
2.5度、15度に変えたときの円錐探針のfar f
ield像(等高線)である。
【0062】図示、ハッチング部は、円錐探針である。
【0063】電場は最先端に集中するにもかかわらず、
far field像では、最も強く光る部位は先端か
ら少し奥に入ったところであることがわかる。
【0064】この位置は、開き角15度を超えなけれ
ば、開き角によらずλ/2になっている。
【0065】従って、これよりとがらせた探針を使う
と、最も光る位置が先端より奥にあることになる。
【0066】最も光る位置を光源の中心とすれば、その
探針は試料と接した場合でも試料から少し離れた位置か
ら試料を照らすことになり、分解能の低下をもたらす。
【0067】従って、このもっとも光る位置の付近、ま
たはそれより奥で切り離したような形状のものは先端
に、far field像で見てもっとも強い部分があ
ることになり、探針の先端径を反映した画像が得られる
ことになる。
【0068】先端からz0 切り落とした円錐探針の先端
からの距離zと、太さdとの関係は d=d0 /z0 ・(z0 +z) となる。
【0069】ここで、z0 =λ/2を入れると、 d=d0 /(λ/2)・((λ/2)+z) となる。
【0070】もっと太いところで切り落としてもよいの
で、 d≦d0 /(λ/2)・((λ/2)+z) となる。
【0071】散乱に重要なのは、サイズが小さい場合に
は形状よりも体積なので、形状は必ずしも円錐でなくて
もよく、先端からおおむね単調に太くなっていく形状で
あればよい。
【0072】これらの関係式は、開き角15度より小さ
いときに適用できる。
【0073】この場合、傾きは、d0 /2/(λ/2)
≦tan15゜であるから、約0.27である。
【0074】従って、d0 は、おおむねλ/4以下であ
る。
【0075】また、この条件は照明光の照明範囲または
検出部の感度の範囲内だけでよいのは当然である。
【0076】横方向から針先端に波長λの光を当てたと
きには、レイリーの基準である1.22λ/(2NA)
程度まで光が広がっていると考えられる。
【0077】この場合、NAは、集光レンズのNume
rical Apertureである。
【0078】散乱プローブの軸に垂直な面から、または
散乱プローブが試料にほぼ直角だとすれば試料面からθ
の方向から、光を入射するときには、1.22λ/(2
NAcosθ)の範囲になる。
【0079】ほぼ垂直方向からコンフォーカル配置で入
射するときには、ピンホール径とレンズで定まる照射範
囲になる。
【0080】エバネッセント照明の場合には、試料面へ
の入射角で照射領域は変わるが、少なくともλ以上の範
囲で上の条件を満たす必要がある。
【0081】検出系の感度範囲も使用する光学系によ
り、同様のことがいえる。
【0082】照明系、検出系のどちらか適当な方の感度
範囲で上記条件を満たせばよい。
【0083】両方の感度範囲で上記条件を満たすのが最
もよいが、どちらか一方の感度範囲だけで上記条件が満
たされる場合にもある程度の効果は期待できる。
【0084】例えば、後者では照明系は小NA光学系で
斜入射、検出系は大NA光学系で鉛直方向からコンフォ
ーカル系で行っている。
【0085】照明系の感度範囲の方が広いため、こちら
の条件を満たす場合に最大の効果が得られる。
【0086】検出系の感度範囲だけで条件を満たす場合
もある程度の効果が期待できる。
【0087】ここまでは、探針の円錐の先端からλ/2
で切ったような形状にすると、探針の先端で散乱光が生
じ、散乱型近接場光学顕微鏡用探針として最適であるこ
とを述べた。
【0088】しかるに、先端からλ/2よりも、先端よ
りで探針の切断すると、探針の先端で散乱光が生じなく
なり、分解能が悪くなる。
【0089】先端からλ/2からλ/4に切断位置が近
づくにつれて、λ/2で切断した場合の分解能の1.5
倍まで低下するが、切断位置がλ/4までは探針の先端
付近で散乱光が生じるため、λ/2で切断した場合に近
い効果が得られる。
【0090】先端からλ/4の位置で切断した場合の、
探針先端径d0 と先端からの距離zおよび入射光の波長
λに対する探針の径は、次のような関係になる。
【0091】d=d0 (z+λ/4)/(λ/4) 図11は、この関係を満たすときの探針先端部の断面図
である。
【0092】図11に示すように、散乱の中心は、探針
先端からλ/4の位置にある。
【0093】もし、その位置まで削れば分解能は最も良
くなり、先端の直径Aで入射光は散乱し、試料に入射す
る。
【0094】実際には、探針の先端からλ/4の高さに
ある太さAの部分から試料を照射していると考えること
ができるので、λ/2で切断した場合よりも分解能が低
下する。
【0095】散乱光を集光するレンズのNAと探針の円
錐の開き角θの関係を示したのが、図12である。
【0096】探針の直上においたレンズのNAが大きい
ほど、試料に対して斜めに入射した散乱光がレンズに取
り込まれ、分解能が低下する。
【0097】したがって、レンズのNAは小さい方が良
い。
【0098】しかし、探針が試料に対して直角になって
いる場合には、レンズで試料からの散乱光を集光するた
めには、図12に示したように、レンズの開口角(半
角)は探針の円錐の開き角θよりも大きい必要がある。
【0099】レンズの開口角(半角)は、探針の円錐の
開き角θ以下であると、探針に遮られて、散乱光を集光
することができない。
【0100】すなわち、NA≧d0 /(λ/4)である
ことが必要である。
【0101】最も分解能の高くなるNA=d0 /(λ/
4)のレンズを用いた場合、探針の円錐の開き角θで広
がる散乱光の成分が集光される。
【0102】集光された成分は、探針の先端からλ/4
の高さでの探針の太さAのちょうど1.5倍の試料表面
からの散乱光であるので、分解能は1.5倍に低下する
ことになる。
【0103】従って、 d≦d0 (z+λ/4)/(λ/4) の関係にあれば、分解能の低下は1.5倍以下であり、
最適位置であるλ/2で切断した場合に近い効果が得ら
れる。
【0104】また、前に述べたのと同様に、 dmax ≦d0 (z0 +λ/4)/(λ/4) の関係にあっても同様な効果が得られる。
【0105】この形状の探針は、以下の方法で実現可能
である。
【0106】適当な基盤上に、針状結晶を成長させる
か、または接着する。
【0107】これは、一般に、とがり過ぎのため、粗表
面をもつ試料上をスキャンする等の方法で先端を所望の
太さまで研磨する。
【0108】また、真空に引いたチャンバ中で基盤上に
電子ビームを照射し続けると、真空ポンプのオイル等の
成分であるカーボンが堆積して細長い構造ができる(E
BDチップ)。
【0109】この場合にも、通常先端が細くなるため微
小スキャンを行いながら照射するか、またはできたもの
を研磨することにより所望の太さにする。
【0110】また、電子ビーム、イオンビーム照射によ
り他の材料を堆積してもよい。
【0111】さらに、半導体等をエッチングした後、先
鋭化することによっても作成可能であり、この場合に
は、基板と一体形成が可能になる。
【0112】この場合、基板としては、ファイバ先端、
マイクロカンチレバー先端等が考えられる。
【0113】図8に示すように、終端に三角錐状のプロ
ーブがついたAFM用カンチレバーの先端につけると、
光を入れる際障害物が少ない、真上に配置した観察用対
物で散乱光、の集光が可能になる(後述の散乱型SNO
Mにつけた実施形態参照)等のメリットがある。
【0114】EBDチップは、条件より細く作成するこ
とが可能なので、この周囲に回転しながら金属等の高散
乱効率材料を蒸着することで所望のチップが完成する。
【0115】この場合、ベース材料より高散乱効率のプ
ローブができるメリットがある。
【0116】しかし、全周のコートを行うと太くなって
しまう問題があるので、一方から金属等の高散乱効率材
料を蒸着するようにすると、高散乱効率材料の棒状構造
を低散乱効率材料の棒状構造で支える構造になる。
【0117】この場合、低散乱効率材料としては、高散
乱効率材料を支えられる高強度の材料を選ぶことが必要
となる。
【0118】図9に示すように、少し下の方向から蒸着
することにより試料との接触部がカーボン堆積物になる
のを防げる。
【0119】カーボン堆積物は、硬度が高く、散乱効率
は、金などの金属に比べて非常に低いので、これと金属
との組み合わせは条件によく合う。
【0120】つまり、この場合、光にとっては、散乱効
率の高い材料だけがあるのと同様な効果になり、散乱効
率の高い材料の部分が上記の形状の条件を満たせば、よ
い散乱プローブになる。
【0121】以下、このような散乱プローブを利用した
散乱型SNOMの実施形態について説明する。
【0122】図1に示されるように、散乱モード近接場
光学顕微鏡は、透明な窒化シリコン製のカンチレバーチ
ップ100を有しており、このカンチレバーチップ10
0は試料1の上方に配置される。
【0123】このカンチレバーチップ100は、図2に
示されるように、支持部103と、支持部103から延
びるカンチレバー101と、このカンチレバー101の
先端に設けられた探針106とを有している。
【0124】この探針106は、カンチレバー101の
面に対してほぼ垂直な方向に延びる針状の延出部107
を有しており、図3に示されるように、この延出部10
7の先端部分には金属コート108が設けられている。
【0125】この金属コート108部は、上述したよう
な散乱プローブとして必要となる条件を満たしている。
【0126】図1では、探針106の一例であるテトラ
ポッド(登録商標)形状のZnOウイスカーを利用した
構成を示したが、先端が以下に示すような鋭い構造であ
ればテトラポッド形状である必要はない。
【0127】例えば、探針106はカーボンナノチュー
ブであってもよく、あるいは、エッチング等によって先
鋭化された構造体またはカーボン堆積物であってもよ
い。
【0128】また、延出部107そのものが屈折率の高
い材質または金属であれば、金属コート108は設けな
くてもよい。
【0129】延出部107は、金属コート108がある
場合にはそれも含めて、上述したような散乱プローブと
して必要となる条件を満たす必要がある。
【0130】別の作成法として、カンチレバー先端にカ
ーボン堆積物からなる細い棒状の構造物を作成し、これ
に一方向から金属等を蒸着またはスパッタして上記の条
件の構造物を第1の構造物の側面に作成する。
【0131】この場合、カーボン堆積物は非常に細く長
い構造を作成することができ、これに蒸着を施し、適当
な膜厚にすることによって上記条件の構造物を作成する
ことができる。
【0132】カンチレバー101の背面(探針106が
設けられた面の反対側の面)には、高反射膜としてアル
ミニウム膜104がコーティングされている。
【0133】カンチレバー101の探針106近くの部
分が透明であれば、特に、カンチレバー101の上方に
散乱光検出光学系が配置される構成において、探針10
6によって発生される散乱光が遮断されずに検出される
ので好適である。
【0134】図1に示されるように、カンチレバーチッ
プ100は、超音波振動子795を介してチップ保持機
構35により試料1の上方に支持される。
【0135】カンチレバーチップ100は、光振幅変調
手段である超音波振動子と、これを駆動する高周波電源
796とによって、高周波電源796からの高周波電圧
で加振される。
【0136】本装置は、カンチレバー101の自由端の
変位を検出する光てこ式の変位センサを有しており、こ
の変位センサは、カンチレバー101に光を照射する半
導体レーザ7と、カンチレバー101からの反射光を受
ける二分割フォトディテクタ8とを有している。
【0137】半導体レーザ7から射出されたレーザ光は
カンチレバー101に照射され、カンチレバー背面に設
けられたアルミニウム膜104で反射され、二分割フォ
トディテクタ8に入射する。
【0138】カンチレバー101の自由端の変位は、二
分割フォトディテクタ8に対する反射光の入射位置の変
化を引き起こし、二分割フォトディテクタ8の受光部の
出力の比を変動させる。
【0139】従って、二分割フォトディテクタ8の各受
光部の出力の差を調べることによって、カンチレバー1
01の自由端の変位が求められ、探針106の変位が間
接的に求められる。
【0140】圧電チューブスキャナ6の上端には試料テ
ーブル401が固定されており、試料テーブル401の
内部空間には内部全反射プリズム3が配置されている。
【0141】この内部全反射プリズム3は、試料テーブ
ル401とは独立に支持されており、試料テーブル40
1の上面中央に設けられた開口から露出されている。
【0142】試料1が載置されたスライドガラス2は、
内部全反射プリズム3の上面に適量のマッチングオイル
4を垂らし、試料テーブル401の上に載置される。
【0143】この結果、図1に示されるように、スライ
ドガラス2と内部全反射プリズム3の間にマッチングオ
イル4が介在し、両者は光学的に結合される。
【0144】圧電チューブスキャナ6は、試料テーブル
401を駆動する粗動ステージ345の上に配置されて
いる。
【0145】この粗動ステージ345は、コンピュータ
11により制御される粗動ステージ駆動回路346によ
って駆動され、圧電チューブスキャナ6に固定された試
料テーブル401の上に載置された試料1を三次元的に
粗く移動させる。
【0146】これにより、試料1と探針106の延出部
107の先端の間の大まかな位置合わせが行われるとと
もに、試料1と探針106の延出部107の先端の間の
距離が粗調整される。
【0147】圧電チューブスキャナ6は、制御回路9と
コンピュータ11により制御されるスキャナ駆動回路1
0によって駆動され、試料テーブル401を三次元的に
移動させる。
【0148】これにより、試料テーブル401に載せら
れたスライドガラス2の上の試料1は、探針106の延
出部107の先端に対して相対的に三次元的に移動され
ることになる。
【0149】これによって、探針106の延出部107
の先端が試料1の表面を横切って走査されるとともに、
試料1の先端と探針106の延出部107の先端の表面
の間の距離が微調整される。
【0150】本明細書においては、探針が試料表面を横
切る走査をXY走査、探針先端と試料表面の間の距離の
調整をZ制御とも表現する。
【0151】前述したように、内部全反射プリズム3は
試料テーブル401とは独立に支持されているので、走
査の間、内部全反射プリズム3は試料テーブル401の
移動に影響されることなく不動に保たれる。
【0152】本装置は、探針と試料の間に光を発生させ
る光発生手段を備えている。
【0153】この光発生手段は、伝搬せずに局在する局
在光を発生させる局在光発生手段と、伝搬する光を発生
させる伝搬光を発生させる伝搬光発生手段とを有してお
り、試料の厚さや物性等の諸特性に応じて、そのいずれ
かが選択的に動作される。
【0154】ここで、局在光は、空間を伝搬しない光を
意味し、例えば、エバネッセント光がこれにあたる。
【0155】また、伝搬光は、空間を伝搬する光を意味
し、例えば、通常の光がこれにあたる。
【0156】以下に、局在光発生手段と伝搬光発生手段
とについて詳述する。
【0157】局在光発生手段ここでは特にエバネッセン
ト光発生手段は、図1において、レーザ光源13、フイ
ルタ14、レンズ15、二つのミラー16と17、内部
全反射プリズム3を有している。
【0158】この場合、レーザ光源13には、例えば、
出力25mWのアルゴンレーザが使用される。
【0159】ミラー17は、図示しない移動回転機構に
よつてその姿勢(位置と向き)を変更可能に支持されて
おり、ここでは図1に示される姿勢に配置される。
【0160】レーザ光源13から射出されたレーザ光
は、フィルタ14を通過した後、レンズ15により平行
レーザビームに変えられる。
【0161】この平行レーザビームは、ミラー16とミ
ラー17で順に反射された後、内部全反射プリズム3に
その上面(すなわち、スライドガラス2と試料1の界面
まはた試料1と大気の界面)で全反射される。
【0162】この結果、試料1の表面近傍にエバネッセ
ント光が発生する。
【0163】なお、必要に応じて、ミラー17と内部全
反射プリズム3の間に、平行レーザビームを収束するレ
ンズが挿入されてもよい。
【0164】また、平行レーザビームの光路上に、1/
2波長板706が回転可能に配置されてもよい。
【0165】この1/2波長板706の回転は、平行レ
ーザビームの偏光方向を変化させる。
【0166】また、伝搬光発生手段は、図1および図3
において、レーザ光源13、フィルタ14、レンズ1
5、二つのミラー16と17、レンズ18を有してい
る。
【0167】上述したように、ミラー17は、図示しな
い移動回転機構によってその姿勢(位置と向き)を変更
可能に支持されており、ここでは図4に示される姿勢に
配置される。
【0168】レーザ光源13から射出されたレーザ光
は、フィルタ14を通過した後、レンズ15により平行
レーザビームに変えられる。
【0169】平行レーザビームは、ミラー16とミラー
17で順に反射され、図4に示されるように、試料1に
斜め上方から、試料1と探針106の延出部107の先
端の近傍に照射される。
【0170】特に、平行レーザビームは、レンズ18に
よって収束され、探針106の延出部107の先端部分
に照射される。
【0171】伝搬光発生手段は、また、特願平8−14
1752号に開示されているような暗視野照明系を利用
した光学系を有していてもよい。
【0172】図1に示されるように、内部全反射プリズ
ム3の上方には、試料1と探針106を間に挟んで、対
物レンズ19が配置されている。
【0173】対物レンズ19の上方には散乱光検出鏡筒
222が配置されており、散乱光検出鏡筒222は対物
レンズ19と共働して散乱光検出光学系を構成してい
る。
【0174】散乱光検出光学系は、局在光であるエバネ
ッセント光に探針が進入したときに発生する散乱光を検
出する。
【0175】散乱光検出鏡筒222は、レンズ群20、
ピンホール21、光電子増倍管22を有している。
【0176】ピンホール21は、対物レンズ19とレン
ズ群20に対して、探針106の延出部107の先端と
光学的に共役な位置に配置されており、散乱光検出光学
系は共焦点光学系となっている。
【0177】従って、光電子増倍管22に入射する光
は、その殆どが探針106の延出部107の先端近傍で
発生された散乱光である。
【0178】このように、散乱光検出光学系は共焦点光
学系であるため、探針106の延出部107の先端近傍
で発生された散乱光を効率よく検出する。
【0179】そして、光電子増倍管22は、受光した散
乱光の光強度に応じた電気信号を出力する。
【0180】この光電子増倍管22から出力される信号
は、後述するカンチレバーの振動に同期した成分または
その高調波成分がロックインアンプ24で選択的に受信
されて増幅され、SNOM信号(近接場信号)としてコ
ンピュータ11に取り込まれる。
【0181】また、図6に示すように、光電子増倍管2
2に入射光とδだけ異なる周波数をもつ参照光をいれて
干渉させ、ロックインアンプ24で、カンチレバーの振
動数ω1 との和または周波数|ω1 ±δ|成分を選択増
幅する、へテロダイン検波法も使用可能である。
【0182】本装置は、顕微鏡接眼鏡筒28と顕微鏡照
明鏡筒25を有しており、両者は対物レンズ19の上方
に配置されたハーフミラープリズム30によって対物レ
ンズ19と光学的に結合されており、顕微鏡接眼鏡筒2
8は対物レンズ19と共働して光学顕微鏡を構成し、顕
微鏡照明鏡筒25は対物レンズ19と共働して照明光学
系を構成する。
【0183】光学顕微鏡は、試料1の様々な光学的観察
に利用される他に、試料1の観察箇所の特定、観察箇所
への探針106の延出部107の先端の位置合わせ、変
位センサのレーザ光のカンチレバー101への照射位置
の確認に利用される。
【0184】なお、観察場所の特定、変位センサ用レー
ザ光の照射位置の確認ができれば、実体顕微鏡、ルー
ぺ、電子顕微鏡など、他の手段が用いられてもよい。
【0185】顕微鏡接眼鏡筒28には、画像を取得する
ためのCCDカメラ32が取り付けられており、CCD
カメラ32で取得された画像はモニタテレビ34に表示
される。
【0186】顕微鏡照明鏡筒25は照明光源27に接続
されている。
【0187】照明光源27で発せられた照明光は、顕微
鏡照明鏡筒25、レンズ31、ハーフミラープリズム3
0、対物レンズ19を経由して、試料1に照射される。
【0188】試料1からの光は、対物レンズ19、ハー
フミラープリズム30、レンズ31、ハーフミラープリ
ズム370、ミラープリズム371を経由して、接眼顕
微鏡鏡筒28に入射し、CCDカメラ32の受光面に結
像される。
【0189】CCDカメラ32が取得した画像はモニタ
テレビ34に表示される。
【0190】本装置では、SNOM測定と同時にAFM
測定が行なわれる。
【0191】つまり、一回の走査の間に、SNOM情報
の取得と、AFM情報の取得とが行われる。
【0192】AFM測定は、例えば、探針が試料表面に
垂直な方向に振動するように、カンチレバーに微小な振
動を与えるダイナミックモードで行なわれる。
【0193】このダイナミックモードでは、超音波振動
子795を用いて、カンチレバ−101の先端部に設け
られた探針106の延出部107の先端が、試料1の表
面にほぼ垂直な方向に一定の振幅で振動するように、カ
ンチレバーチップ100が振動される。
【0194】探針106の延出部107の先端が、試料
1の表面に十分に(すなわち原子間力が作用する距離ま
で)近づけられると、探針106の延出部107の先端
の振動振幅は減衰する。
【0195】この減衰した探針106の延出部107の
先端の振動振幅を一定に保つようにZ制御(すなわち探
針一試料間距離を制御)しながら、探針106の延出部
107の先端がXY走査される。
【0196】探針106の延出部107の先端が試料表
面を横切って走査される問、探針先端と試料表面の間の
Z制御が行なわれる。
【0197】このZ制御は、変位センサの信号に応じて
制御回路9によってZ方向の位置に関する制御信号を生
成し、これに基づいてスキャナ駆動回路10により圧電
チューブスキャナ6を制御することによって行われる。
【0198】走査の間、Z制御のために制御回路9から
発生される制御信号はAFM情報としてコンピュータ1
1に取り込まれ、その内部で生成されるXY走査信号と
合わせて処理される。
【0199】これにより、試料表面の凹凸を表現するA
FM像が形成される。
【0200】また、走査の間、光電子増倍管22からの
出力信号はSNOM情報(近接場情報)としてコンピュ
ータ11に取り込まれ、その内部で生成されるXY走査
信号と合わせて処理される。
【0201】これにより、試料表面の光学情報を表現す
るSNOM像が形成される。
【0202】AFM像とSNOM像とはモニタ12に一
緒に表示される。
【0203】信号の検波の方式としては、前述のロック
イン検波があるが、ロックイン検波では、図5の破線部
以外からの散乱信号は除去、または弱められるので、高
分解能なSNOM像が得られる。
【0204】しかし、ロックイン検波法では、光電子増
倍管上で光強度が検出されることによる探針上部からの
信号その他のノイズ成分と、探針最先端での散乱信号と
のクロスタームを除去できないという欠点がまだ残る。
【0205】特開平10−170522号公報に開示さ
れているように、へテロダイン検波法を使用すれば、欠
点もなくなり、S/Nを向上させることができる。
【0206】散乱型プローブに必要となる条件を満たす
散乱型プローブを利用したこのような散乱型SNOM
は、散乱光がプローブ先端近傍の試料表面のみを効率的
に照明し、高分解能画像を得ることができる。
【0207】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行われる
すベての実施を含むものとする。
【0208】そして、上述したような実施の形態で示し
た本明細書には、特許請求の範囲に示した請求項1乃至
3以外にも、以下に付記1乃至付記18として示すよう
な発明が含まれている。
【0209】(付記1) 近接場光学顕微鏡に用いられ
る探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射する
光の波長の1/4以下であり、上記探針の光検出器の感
度範囲の長さをz0 、前記入射光の波長をλ、上記探針
の先端から距離z0 までの間における上記探針の径の最
大値をdmax 、上記探針の先端径d0 としたときに、上
記探針の径は先端からz0 の間で単調に増加するととも
に、dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0210】(付記2) 試料表面に光を入射させる光
入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接し
た位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光を
検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を相
対的に走査する走査手段を有する近接場光顕微鏡におい
て、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1/4
以下であり、上記探針の上記光入射手段からの光が入射
する範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探
針の先端径d0 、上記探針の先端からの距離をzとした
ときに、上記探針の先端から距離z0 までの間で上記探
針の径dは単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0211】(付記3) 試料表面に光を入射させる光
入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接し
た位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光を
検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を相
対的に走査する走査手段とを有する近接場光学顕微鏡に
おいて、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1
/4以下であり、上記探針の上記光検出手段による検出
範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針の
先端径d0 、上記探針の先端からの距離をzとしたとき
に、上記探針の先端から距離z0 までの間で上記探針の
径dは単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0212】(付記4) 近接場光学顕微鏡に用いられ
る探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射する
光の波長の1/4以下であり、上記探針の光が入射する
範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針の
先端から距離z0 までの間における上記探針の径をd、
上記探針の先端径をd0 、上記探針の先端からの距離を
zとしたときに、上記探針の径dは先端から距離z0
での間で単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0213】(付記5) 近接場光学顕微鏡に用いられ
る探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射する
光の波長の1/4以下であり、上記探針の光検出器の感
度範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針
の先端から距離z0 までの間における上記探針の径の最
大値をdmax 、上記探針の先端径d0 、上記探針の先端
からの距離をzとしたときに、上記探針の径dは先端か
ら距離z0 までの間で単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0214】(付記6) 近接場光学顕微鏡に用いられ
る探針であり、上記探針の先端径d0 は125nm以下
であり、上記探針の先端から距離z0 =1.5μmまで
の間で上記探針の径dは単調に増加するとともに、上記
探針の径の最大値dmax は dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0215】(付記7) 試料表面に光を入射させる光
入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接し
た位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光を
検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を相
対的に走査する走査手段とを有する近接場光学顕微鏡に
おいて、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1
/4以下であり、上記探針の上記光入射手段からの光が
入射する範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上
記探針の先端から距離z0 までの間における上記探針の
径の最大値をdmax 、上記探針の先端径d0 としたとき
に、上記探針の径は先端からz0 の間で単調に増加する
とともに、 dmax ≦d0 (z0 +λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0216】(付記8) 試料表面に光を入射させる光
入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接し
た位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光を
検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を相
対的に走査する走査手段とを有する近接場光学顕微鏡に
おいて、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1
/4以下であり、上記探針の上記光検出手段による検出
範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針の
先端から距離z0 までの間における上記探針の径の最大
値をdmax 、上記探針の先端径d0 としたときに、上記
探針の径は先端からz0 の間で単調に増加するととも
に、 dmax ≦d0 (z0 +λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0217】(付記9) 近接場光学顕微鏡に用いられ
る探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射する
光の波長の1/4以下であり、上記探針の光が入射する
範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針の
先端から距離z0 までの間における上記探針の径の最大
値をdmax 、上記探針の先端径d0 としたときに、上記
探針の径は先端からz0 の間で単調に増加するととも
に、 dmax ≦d0 (z0 +λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0218】(付記10) 近接場光学顕微鏡に用いら
れる探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射す
る光の波長の1/4以下であり、上記探針の光検出器の
感度範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探
針の先端から距離z0 までの間における上記探針の径の
最大値をdmax 、上記探針の先端径d0 としたときに、
上記探針の径は先端からz0 の間で単調に増加するとと
もに、 dmax ≦d0 (z0 +λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0219】(付記11) 試料表面に光を入射させる
光入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接
した位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光
を検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を
相対的に走査する走査手段とを有する近接場光学顕微鏡
において、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の
1/4以下であり、上記探針の上記光入射手段からの光
が入射する範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、
上記探針の先端径をd0 、上記探針の先端からの距離を
zとしたときに、上記探針の先端から距離z0 までの間
で上記探針の径dは単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0220】(付記12) 試料表面に光を入射させる
光入射手段と、先端が上記光の入射する試料表面に近接
した位置に配置された探針と、上記探針で散乱された光
を検出する光検出手段と、上記試料と上記探針の先端を
相対的に走査する走査手段とを有する近接場光学顕微鏡
において、上記探針の先端径は上記入射する光の波長の
1/4以下であり、上記探針の上記光検出手段による検
出範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針
の先端径をd0 、上記探針の先端からの距離をzとした
ときに、上記探針の先端から距離z0 までの間で上記探
針の径dは単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
【0221】(付記13) 近接場光学顕微鏡に用いら
れる探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射す
る光の波長の1/4以下であり、上記探針の光が入射す
る範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探針
の先端から距離z0 までの間における上記探針の径を
d、上記探針の先端径d0 、上記探針の先端からの距離
をzとしたときに、上記探針の径dは先端からz0 の間
で単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0222】(付記14) 近接場光学顕微鏡に用いら
れる探針であり、上記探針の先端径はこの探針に入射す
る光の波長の1/4以下であり、上記探針の光検出器の
感度範囲の長さをz0 、上記入射光の波長をλ、上記探
針の先端から距離z0 までの間における上記探針の径を
d、上記探針の先端径d0 、上記探針の先端からの距離
をzとしたときに、上記探針の径dは先端からz0 の間
で単調に増加するとともに、 d≦d0 (z+λ/4)/(λ/4) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
【0223】(付記15) 上記探針は、カーボン堆積
物でできていることを特徴とする請求項3、付記1、お
よび付記4ないし6、および9、10、13、14に記
載の近接場光学顕微鏡用探針。
【0224】(付記16) 上記探針は、金属でできて
いることを特徴とするに請求項3、付記1、および付記
4ないし6、および9、10、13、14に記載の近接
場光学顕微鏡用探針。
【0225】(付記17) 上記探針は、散乱効率の異
なる2種類の材料からなり、散乱効率の低い材料の周囲
に散乱効率の高い材料が付着した構造を有することを特
徴とする請求項3、付記1、および付記4ないし6、お
よび9、10、13、14に記載の近接場光学顕微鏡用
探針。
【0226】(付記18) 上記探針は、散乱効率の異
なる2種類の材料からなり、散乱効率の低い材料の一部
に散乱効率の高い材料が付着した構造を有し、散乱効率
の高い部分が探針の径の条件を満たすことを特徴とする
請求項3、付記1、および付記4ないし6、および9、
10、13、14記載の近接場光学顕微鏡用探針。
【0227】ここで、散乱効率は、材料、サイズや形状
により変化するが、最も単純な場合を考え、レイリー散
乱の式を使って考える。
【0228】すると微小球の散乱効率は
【0229】
【数1】
【0230】で表される。
【0231】ここで、aは微小粒子の半径、nは屈折率
である。
【0232】今、材料依存性のみを考えると、半導体
(シリコン、n=4.32,k=0.07)や金(n=
0.50,k=0.92)はファイバ等に使われるガラ
スに比べ散乱効率がそれぞれ5倍、20倍と高い。
【0233】従って、このようなものをカーボン堆積
物、針状結晶のようなより散乱効率が小さいものに付着
させた構造にすることにより、構造の強度はカーボン堆
積物等により保証され、散乱効率は金属等により保証さ
れる。
【0234】しかるに、一方から散乱効率の高いものを
付着させた構造の場合には、散乱効率の高いものを散乱
効率の低いものの全面に付着させると、探針全体の径が
太くなり、細くできない。
【0235】そこで、付記16,17において、散乱効
率の低いものとしてカーボン堆積物を選び、散乱効率の
高いものとして金のような金属を選ぶと、カーボン堆積
物の散乱効率は金より非常に小さいので、あたかも単独
の金プロ一ブが存在しているように見え、全体の径が細
い構造の探針を実現できる。
【0236】また、カーボン堆積物は金属に比ベ十分な
硬度を持っているので、この構造を保持することができ
る。
【0237】
【発明の効果】従って、以上詳述したように、請求項1
および2記載の本発明によれば、探針は一方向に延びる
延出部を有し、その太さは先端径に依存して制限を受け
ているため、探針先端以外からの散乱光の影響が極力排
除されることによって、高分解能SNOM像を得ること
のできるとともに、空気中で動作可能なSNOMとして
の近接場光学顕微鏡を提供することができる。
【0238】また、請求項3記載の本発明によれば、探
針は一方向に延びる延出部を有し、その太さは先端径に
依存して制限を受けているため、探針先端以外からの散
乱光の影響が極力排除されることによって、高分解能S
NOM像を得ることのできるとともに、空気中で動作可
能なSNOM用としての近接場光学顕微鏡用プローブと
しての近接場光学顕微鏡用探針を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による散乱モード走査型近接場光学顕微
鏡の全体の構成を模式的に示す図である。
【図2】図1に示される走査型近接場光学顕微鏡に用い
られるカンチレバーチップの斜視図である。
【図3】図2に示されるカンチレバーチップの探針の延
出部の先端部分を拡大して示す図である。
【図4】平行レーザビームが伝搬光として試料に斜め上
方から照射される様子を示す図である。
【図5】探針の延出部が試料表面に対して垂直な方向に
振動している様子を示す図である。
【図6】へテロダイン検波法を用いた本発明による散乱
モード走査型近接場光学顕微鏡の全体の構成を模式的に
示す図である。
【図7】図7は、鋭い先端に光を当てたときのfar
field像を実際に計算したの結果を示す図である。
【図8】図8は、終端に三角錐状のプローブがついたA
FM用カンチレバーを示す図である。
【図9】図9は、一方向から金属等の高散乱効率材料を
蒸着するようにすると、高散乱効率材料の棒状構造を低
散乱効率材料の棒状構造で支える構造になり、その際、
少し下の方向から蒸着することにより試料との接触部が
カーボン堆積物になるのを防げることを示す図である。
【図10】図10は、本発明において、探針の太さd、
探針の先端径d0 、探針の径の最大値dmax についての
定義付けを説明するために示す図である。
【図11】図11は、本発明において、d≦d0 (z+
λ/4)/(λ/4)の関係を満たすときの探針先端部
の断面図である。
【図12】図12は、本発明において、散乱光を集光す
るレンズのNAと探針の円錐の開き角θの関係を示した
図である。
【符号の説明】
3…内部全反射プリズム、 6…圧電チューブスキャナ、 7…半導体レーザ、 8…二分割フォトディテクタ、 11…コンピュータ、 13…レーザ光源、 19…対物レンズ、 20…レンズ群、 21…ピンホール、 22…光電子増倍管、 106…探針、 107…延出部、 222…散乱光検出鏡筒。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料表面に光を入射させる光入射手段
    と、 先端が上記光の入射する試料表面に近接した位置に配置
    された探針と、 上記探針で散乱された光を検出する光検出手段と、 上記試料と上記探針の先端を相対的に走査する走査手段
    を有する近接場光学顕微鏡において、 上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1/4以下
    であり、上記探針の上記光入射手段からの光が入射する
    範囲の長さをz0 、前記入射光の波長をλ、上記探針の
    先端から距離z0 までの間における前記探針の径の最大
    値をdmax 、前記探針の先端径d0 としたときに、上記
    探針の径は先端からz0 の間で単調に増加するととも
    に、 dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 試料表面に光を入射させる光入射手段
    と、 先端が上記光の入射する試料表面に近接した位置に配置
    された探針と、 上記探針で散乱された光を検出する光検出手段と、 上記試料と上記探針の先端を相対的に走査する走査手段
    を有する近接場光学顕微鏡において、 上記探針の先端径は上記入射する光の波長の1/4以下
    であり、上記探針の上記光検出手段による検出範囲の長
    さをz0 、前記入射光の波長をλ、上記探針の先端から
    距離z0 までの間における前記探針の径の最大値をd
    max 、前記探針の先端径d0 としたときに、上記探針の
    径は先端からz0 の間で単調に増加するとともに、 dmax ≦d0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
  3. 【請求項3】 近接場光学顕微鏡に用いられる探針で
    あり、 上記探針の先端径はこの探針に入射する光の波長の1/
    4以下であり、上記探針の光が入射する範囲の長さをz
    0 、前記入射光の波長をλ、上記探針の先端から距離z
    0 までの間における前記探針の径の最大値をdmax 、前
    記探針の先端径d0 としたときに、上記探針の径は先端
    からz0 の間で単調に増加するとともに、 dmax ≦d
    0 (z0 +λ/2)/(λ/2) となることを特徴とする近接場光学顕微鏡用探針。
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