JP2002511312A - 生理学的パラメータを調べるための診断撮像における粒子状造影剤の使用 - Google Patents

生理学的パラメータを調べるための診断撮像における粒子状造影剤の使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生きた人間または非人間の動物体の撮像方法に関する。該方法は、マトリクスまたは膜材料および少なくとも1つのコントラスト生成種を含む粒子材料を動物体に非経口投与する工程であって、マトリクスまたは膜材料が予め選択された生理学的パラメータに反応し、パラメータの値の変化に応じて種のコントラスト効力を変化させる工程と、種が存在する動物体の少なくとも一部の画像データを生成する工程と、動物体の一部におけるパラメータの値または変化を示す信号を画像データから生成する工程とを含む。本発明はまた、生理学的パラメータを撮像するための造影剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、被験患者の生理学的パラメータを調べるための画像診断法における
微粒子造影剤の使用に関する。
【0002】 画像診断法、例えば、X線、MRI、超音波、光イメージングや核イメージン
グにおいて、特定の臓器または組織の透視を容易にし、または疾患または機能不
全の領域を確定するため、すなわち形態学的画像を生成するために造影剤を使用
することは長い間知られている。
【0003】 本発明は、ヒトまたはヒト以外の動物(例えば、哺乳類、鳥類、爬虫類、しか
し哺乳類が好ましい)の体内の生理学的パラメータの量的または質的研究をする
ために非経口投与する微粒子造影剤の使用に関する。
【0004】 そのようなパラメータとしては、例えば、pH,体温、血圧、酸素圧、二酸化
炭素圧、イオンの圧力/濃度、その他の体の代謝物質もしくは酵素の存在または
濃度、および細胞表面特性、例えば、様々な細胞表面の受容体の有無があげられ
る。このようなパラメータは、全体としての体の機能の正常および異常を示すこ
ともあれば、例えば、腫瘍があるかもしれない、もしくはないかもしれない部位
、感染している部位、たとえ感染していなくても機能不全の臓器といった特定の
局部を示すこともある。同様に、そのようなパラメータのばらつきは、薬物、ま
たはその他の温熱処理等、体に施された治療に対する反応として起こるかもしれ
ない。その結果、そのようなパラメータの量的、半量的または質的測定され、特
定の治療の必要性を調べるため、または特定の治療の成功率をモニターするため
に使用してもよい。
【0005】 pHおよび体温は、異常または機能不全を示すものとして特に重要である。
【0006】 いくつかの生体内方法、撮像法および非撮像法の双方を、生理学的パラメータ
を研究するために、例えば病気を診断するために使用することができる。典型的
な非撮像技術としては、簡単な血圧測定、心電図法または電気頭部描画法(それ
ぞれ心筋や脳で電流を検出する)、および診療所や病院で行われるその他の簡単
な検査があげられる。今日、様々な撮像法も使用されている。最も頻繁に使用さ
れる方法は、X線ベースの技術、MRI、超音波および放射性物質をベースの診
断方法(例えば、シンチグラフィー、PETおよびSPECT)である。他の画
像診断法はとしては、光イメージング物理療法、オーバーハウザーMR(OMR
I)、OMRIをベースとした酸素画像診断法(OXI)、磁気源画像診断(M
SI)、付加電位トモグラフィー(APT)およびマイクロ波をベースとした撮
像法が挙げられる。
【0007】 X線技術において得られた画像は、患者の体内の構造/臓器/組織の異なる密
度を反映する。造影剤は今日、軟組織試験における画像コントラストを改善する
ために使用されている。そのような造影剤としては、ガス(組織に対して陰性コ
ントラスト効果);硫酸バリウム懸濁液;およびイオンモノマー性物質、非イオ
ンモノマー類、イオンダイマー類および非イオンダイマー類といったよう素化物
(iodinated agents)が挙げられる。市販されているX線造影剤の典型的な例と
しては、オムニペーク(登録商標)(Omnipaque(R))およびヴィスペーク(登録
商標)(Vispaque(R))がある。
【0008】 MRIは通常、磁場内の電波と体組織の水プロトンの間の相互作用をベースと
する。コントラストパラメータもしくは信号強度は、プロトン密度、水プロトン
のスピン−格子緩和時間(T1)およびスピン−スピン緩和時間(T2)といった
いくつかのファクターに依存する。市販されているMRI造影剤の典型的な例と
しては、オムニスキャン(登録商標)(Omniscan(R))およびプロハンス(登録
商標)(ProHance(R))がある。
【0009】 超音波は、電離放射線を使用しない画像診断として価値のある物理療法の別の
例である。超音波検査においては、患者は通常、周波数1〜10MHzの音波に曝
露される。これらの音波(すなわち超音波)は、組織を透過するか、または組織
で反射する。透過または反射した音波は、“マイクロホン”によって検出され、
超音波画像の現像の基礎となる。超音波イメージングは、妊娠検査やバースコン
トロール、心臓血管系および肝臓病の診断に選択される方法である。
【0010】 超音波造影剤は承認されているにもかかわらず、これらの物質の使用はまだ一
般的ではない。その主な理由は、“第一の生成”物質の有効性が低いことである
。現在開発中の超音波造影剤はカプセル化されたガスである。なぜなら、液体−
ガス界面からの音の反射が極めて効率的だからである。
【0011】 典型的な超音波造影剤は、糖マトリックス、変性したアルブミン/または部分
的に変性したアルブミンの殻(shell)、ポリマー、ならびにリン脂質等の界面
活性剤の中にカプセル化されたガスである。高いコントラスト効果をもつ典型的
な超音波造影剤は、リン脂質膜の単層または多層でコーティングされたフッ素化
ガスの気ほう(例えば、SF6、またはパーフルオロプロパンやパーフルオロブ
タンなどのパーフルオロカーボン)からなる。その粒径は通常約4マイクロメー
ターであり、直径10マイクロメーターより大きいものも僅かではあるが存在する
。そのような典型的な生成物は将来、主に心臓画像診断(心臓潅流検査)や肝臓
の画像診断に適応される。
【0012】 核医学の撮像物理療法は、放射性同位体を投与し、続いて同位体の検出するこ
とを基礎とする。例えば、ガンマ線カメラもしくは陽電子放出トモグラフィー(
PET)を使用する。最も頻繁に使用される検査は、キレート形状の99−テクネ
チウム、例えば、骨シンチグラフィーのためのテクネチウムホスフェートキレー
トのガンマ線カメラ検出である。
【0013】 光イメージングは、光(通常近赤外線)を吸収/放出する造影剤を使用して行
われる。
【0014】 MSI法は造影剤を使わずに行ってもよいが、磁気物質をベースとする造影剤
を使用することで、この方法は実質的に改善される。
【0015】 APTをベースとする方法は、(例えば、タリウムスキャンのように)造影剤
を使わずに行うことができるが、この場合もまた、APTを使用する診断が生理
学的に許容できるイオンまたはその他の導電性効果を持つ物質を基礎とする造影
剤を使用することで改善される。
【0016】 これらすべての様々な物理療法は、形態学/解剖学にもとづく診断に関連して
相互に補足的である。
【0017】 しかし、様々な生理学的パラメータの測定および定量に大きな関心が持たれて
きた(例えば、コントラスト増強MRイメージングによる生理学的測定について
のレビューとして、ジャーナル オフ マグネチックリ ソナンス イメージング(J
.Magn. Reson. Imaging)、1997、7、82〜90)。
【0018】 生理学的に重要なパラメータの様々な測定方法が、科学文献に記載されている
。組織pHが、近赤外線反射スペクトロスコピーを用いて測定されている(ジャ
ーナル オフ クリニカル モニタリング(J. Clin. Monit.) 1996、12、387〜95)
;腫瘍内pHが、19F磁気共鳴スペクトルスコピーを用いて測定されている(イ
ンベスチゲーション ラジオロジー(Invest. Radiol.)、1996、31、680〜9);6
−フルオロピリドキサルポリマー結合体が、磁気共鳴スペクトロスコピーの19
pHインジケータとして提案されている(バイオコンジュゲート ケミストリー
(Bioconjug. Chem.)、1996、7、536〜40);インスリン分泌細胞において細胞
内pHとCa2+を同時に測定するために分光画像マイクロスコピーが使用されて
いる(アメリカンジャーナルオフ フィジオロジー(Am. J. Physiol.)、1996、
270、1438〜46);固体腫瘍中の割り込みイオンのpHの測定には蛍光比率画像
診断が用いられている(ブリティッシュ ジャーナル オフ キャンサー(Br. J.
Cancer)1996、74、1206〜15):温熱処理後のマウスで腫瘍の生体内pHの測定
に、19F磁気共鳴スペクトロスコピーのためのフッ素化pHプローブが使用され
ている(アクタ ラジオロジー(Acta Radiol.)、1996、3、5364〜4);細胞内
の遊離マグネシウムおよび赤血球中pHの分析に、p−NMRが使用されている
(ジャーナル オフ ソサエティー ジンエコロジー インベスチゲーョン(J.Soc
. Gynecol. Investig.)1996、3、66〜70);細胞内pHがコンピュータイメージ
ングを用いてげっ歯類の胚を育てる際に推定されている(テラトロジー(Terato
logy)、1995、52、160〜8);ビスカルボキシエチル カルボキシフルオレスセ
インが、生体内蛍光pHインジケータとして評価されている(ジャーナル オフ
フォトケミストリー フォトバイオロジー.ビー(J. Photochem. Photobiol. B
)、1995、227、302〜8);細胞内pHおよび細胞外pHに対する血流調節の効果
が、ネズミ腫瘍において31P磁気共鳴スペクトロスコピーによって測定されてい
る(ブリティッシュ ジャーナル オフ キャンサー、1995、72、905〜11);ウサ
ギ角膜組織の培養における、細胞内Ca2+、pHおよびミトコンドリア機能がデ
ジタル化蛍光イメージングによって研究されている(インビトロ セル バイオロ
ジー アニマル(In Vitro Cell Biol. Anim.)1995、31、499〜507);二重発光
フルオロホアが、生体内pHの蛍光スペクトロスコピーを評価するために使用さ
れている(ジャーナル オフ フォトケミストリー フォトバイオロジー.ビー、1
995、28、19〜23);核磁気共鳴スペクトロスコピーがラット大脳皮質における
低酸素症時のラクテート発散および細胞内pHを調べるために使用されている(
ニューロサイエンス、レター(Neurosci. Lett.)、1994、178、111〜4);運動後
のヒトふくらはぎ筋肉におけるホスホエネルゲティック状態および細胞内pHの
撮像に、31P NMRスペクトロスコピーが使用されている(マグネチックリソ
ナンス イメージング、1994、12、1121〜6);神経および神経膠腫瘍細胞の細胞
内pHの調整の研究に多核NMRスペクトロスコピーが使用されている(NMR
バイオメディシン(NMR Biomed.)、1994、7、157〜166)、5,6-カルボキシフル
オレスセインが生体内pH測定のためのpH感受性蛍光プローブとして使用され
ている(フォトケミストリー フォトバイオロジー(Photochem. Photobiol.)、
1994、60、274〜9);フッ素化pH−プローブが生体内pHの非侵襲的測定に使
用されている(インベスチゲーション ラジオロジー、1994、29、220〜2);蛍
光比率撮像マイクロスコピーが正常および腫瘍性組織の割り込みイオンのpH特
性の非侵襲的測定のために使用されている(キャンサーリサーチ(Cancer Res.
)1994、54、5670〜4);6-フルオロピリドキソールが、19F NMRスペクトロ
スコピーを使用する細胞pHのプローブに使用されてきた(FEBSレター、19
94、349、234〜8);生体内プロトンおよびリン磁気共鳴化学的シフト画像によ
って評価された虚血/再潅流中のラットのふくらはぎ筋肉において、ラクテート
およびpHがマップされている(インベスチゲーション ラジオロジー、1994、2
9、217〜23);生体内および生体外pHの測定に核磁気共鳴スペクトロスコピー
が使用されている(ヨーロピアン ジャーナル オフ ラボラトリーメディシン、1
996、4、143〜156);セミナフトフルオレスセイン−カルセイン(seminapthoflu
orescein-calcein)が、同時二重発光イメージングレーザースキャニング共焦マ
イクロスコピーによって細胞内pHの蛍光体プローブとして試験されている(ジ
ャーナル オフ セル フィジオロジー(J. Cell Physiol.)1995、164、9〜16)
;エレクトロフォーカシングにおけるpHの鏡検的測定のために両性染料が提案
されている(ジャーナル オフ クロマトグラフィー.A(J. Chromatogr. A)19
95、695、113〜122); 非透明油中水系におけるpH値の直接的かつ連続的測定のためにEPRスペク
トロスコピーが使用されている(ヨーロピアン ジャーナル オフファーマス−
ティカルサイエンス(Eur.J.Pham.Sci.)、1995、3、21〜6);細胞内Ca2+およ
びpHが、腎糸球体上皮細胞中に同時に撮像されている(アメリカン ジャーナ
ル オフ フィジオロジー セルフィジオロジー(Am. J. Physiol. Cell Physio
l.),1993、46、216〜230);磁気共鳴スペクトロスコピーによってpHの非侵襲
的評価のためにフッ素化マクロ分子検査による評価が行われている(バイオオー
ガニックメディシン ケミストリー レター(Bioorg. Med. Chem. Lett.), 199
3、2、187〜192);生体内31P NMR化学シフトイメージングを適用して、生
組織中にpHがマップされている(マグネティック リソナンス メディシン(
Magn. Res. Med.)、1993、29、249〜251);蛍光体スペクトロスコピーを使用
して、pH感受性ホスファチジルエタノールアミンオレイン酸コレステロールリ
ポソームの温度依存性凝集度が測定されている(アナリシスバイオケミカル(Ana
l. Biochem.)、1992、207、109〜113);細胞内pHが13C NMRスペクトロ
スコピーを使用して測定されている(アメリカン ジャーナル オフ フィジオ
ロジー セルフィジオロジー、1993、264、C755〜C760);生組織中のpHマ
ッピングに31P化学シフトイメージングを使用している(マグネティック リソ
ナンス メディシン(Magn. Res. Med.)、1993、29、249〜251);瘡プロピオ
ニバクテリウムの細胞内pHの測定のために蛍光プローブおよび31P NMRス
ペクトロスコピーの比較が行われている(カナディアンジャーナル オフ ミク
ロバイオロジー)(Can.J. Micorbiol. )1993, 39, 180〜6);ペニシリンおよび
メトラゾール誘発性状態の上皮において、脳pHおよびCBFの回転画像が行わ
れてきた(エピレプシーリサーチ(Epilepsy Res.)、1992、13、49〜58;遺伝
子導入マウスの脳におけるエネルギー代謝、細胞内pHおよび遊離マグネシウム
濃度を調べるのに核磁気共鳴スペクトロスコピーが使用されている(ジャーナル
オフニューロケミストリー(J. Neurochem. )、1992、58、831〜6);フルオロウ
ラシル摂取のpH依存性が、生体内31Pおよび19F核磁気共鳴スペクトロスコピ
ーによって観察されている(キャンサー リサーチ、1991、51、5770〜3);非ホ
ジキンリンパ腫の腫瘍pHおよび化学療法に対する反応性を調べるのに、31P磁
気共鳴スペクトロスコピーが使用されてきた(ブリティッシュ ジャーナル オ
フ ラジオロジー(Br. J. Radiol.)、1991、64、923〜8);腫瘍pHおよびエネ
ルギー代謝の用量依存性熱反応を評価するために、31P磁気共鳴スペクトロスコ
ピーおよび微小電極が使用されている(ラジエーションリサーチ(Radiat. Res.)
、1991、127、177〜183);肝細胞内pHは、生体内で19Fスペクトロスコピー
によって調べられてきた(マグネティック リソナンス メディシン、1991、19
、386〜392);脊椎の骨圧、pH、酸素分圧、二酸化炭素分圧と、磁気撮像信号
の不均一性との関係を背部痛のある患者で評価している(スパイン(Spine)、1
991、16、239〜242);胎児ラット脳において低酸素症がリン代謝および細胞内
pHに及ぼす影響を31P NMRスペクトロスコピーによって調べている(ジャ
ーナル オフ フィジオロジー(J. Physiol.)1990、430、98p);頭部外傷時
の脳pHが、画像誘導性31P磁気共鳴スペクトロスコピーを使用して評価されて
いる(アニュアル ニューロロジ−(Ann. Neurol.)、1990、28、661〜7);S
e標識した3級アミンを脳pH造影剤として調製し、評価している(ニュークリ
アメディシン バイオロジー インターナショナル ジャーナル オフ ラジエ
ーションアプリケーション インストルメント パートB(Nucl. Med. Biol. I
nt. J. Radiat. Appl. Instrum. Part B)、1990、17、601〜7);1H、31P、1 3 C核磁気共鳴スペクトロスコピーを、モルモット大脳皮質において重篤な低酸
素症および回復時の脳エネルギー代謝および細胞内pHを生体外で調べるために
使用している(ラジエーションアプリケーション インストルメント パートB
、1990、26、356〜369);1H NMRイメージングのためのpH感受性造影剤
の開発が報告されている(マグネティック リソナンス メディシン、1987、5
、302〜5);また、pHの31P NMR研究についての他の参考文献も存在する
。例えば、バイオメディカル リサーチ(日本)(Biomed. Res.)、1989、10、
補遺3、587〜597;ジャーナル オフ セレブラル ブラッドフロー メタボリ
ズム(J. Cereb. Blood Flow Metab.)、1990、10、221〜6;ブリティッシュ
ジャーナル オフ ラジオロジー、1990、63、120〜4;ペディアトリックス リ
サーチ(Pediatri. Res. )、1989、25、440〜4;ラジオロジー(Radiology)、
1989、170、873〜8;セレブラル ブラッドフロー メタボリズム、1988、8、81
6〜821;ジャーナルオフニューロンケミストリー(J.Nuero. Chem. )、1989、
U51U、1501〜9;アメリカン ハート ジャーナル(Am. Heart J. )、1988、116
、701〜8等があげられる。WO98/41241(日本シェーリング(Nihon Schering
)は、pHモニターにポリマーを使用するMRI技術を記載している。
【0019】 医学的関心の大きな1つの重要な生理学的パラメータは温度である。温度は電
子常磁性共鳴スペクトロスコピーによって測定されている(ジャーナル オフ
バイオメカニズム エンジニアリング(J. Biomech. Eng. )1996、118、193〜2
00);イットリウムキレートがMRスペクトロスコピーの温度感受性プローブと
して使用されている(ジャーナル オフ マグネティック リソナンス メディ
シン、1996、35、648〜651);温度イメージングのためのMRIにおいて高速イ
メージング法が評価されている(ジャーナル オフ マグネティック リソナン
ス B、1996、112、86〜90)、31Pおよび1H磁気共鳴スペクトロスコピーを使
用して、生体内の脳の温度とエネルギー利用率の関係を調べている(ペディアト
リックス リサーチ、1995、38、919〜925)、1H NMRスペクトロスコピー
によって、生体内で局所的な脳の温度を測定している(ジャーナルオフニューロ
ケミストリー、1995、38、1995、1224〜30);細胞内マイクロ波加熱中の温度変
化を追跡するために磁気共鳴を使用している(メディカル フィジクス(Med. Ph
ys.)1997、24、269〜277)、イヌ脳組織分散係数の温度依存性を、生体内で磁
気共鳴エコプラナーイメージングによって生体内で測定している(インターナシ
ョナルジャーナル オフ ハイパーセラミア(Int. J. Hypertheramia)、1995
、11、73〜86)、超音波カラーフロードップラーイメージングをウサギでの実験
的腫瘍で行っている(ウルトラサウンド メディカルバイオロジー(Ultrasound
Med. Biol.)1993、19、221〜9)、電気的インピーダンストモグラフィーが温
度測定に提案されている(トランスASME 、ジャーナル オフ バイオケミ
カル エンジニアリング(Trans ASME、J . Biochem. Eng)、1996、118、193〜
200);温度感受性ランタニド錯体および1H磁気共鳴スペクトロスコピーを使用
して、生体内で温度測定を行っている(マグネティック リソナンス メディシ
ン、1996、35、364〜9);インピーダンスCTによる体温イメージングが行われ
ている(メディカル イメージング テクノロジー(Med. Imag. Tech.)日本、
1995、13、696〜702);ヒトの体内でマイクロ波を用いて体温イメージングが行
われてきた(メディカル イメージング テクノロジー(日本)1995、13、691
〜5);生体内酸素圧と温度を19F NMRスペクトロスコピーによって同時に
測定している(マグネティック リソナンス メディシン、1993、29、296〜302
);正常組織および腫瘍組織における生体内pHの測定を、蛍光マーカーを用い
た局所的スペクトロスコピーによって行っている(オプティカル エンジニアリ
ング(Optical Eng.)、1993、32、239〜43); マイクロ波温度イメージングが提
案されている(IEEEトランス、メディカルイメージング(IEEE Trans. Med.
Imag. (米国)、1992、4、457〜69);分子分散のMRイメージングによって高熱
時の非侵襲的温度マッピングが行われている(プロシーディング オフ アニュ
アル インターナショナル コンフェレンス オフ IEEE(Proceedings of
the annual International Conference of the IEEE)、1988、342〜343)。M
RI、陽電子放出トモグラフィー、EEGイメージング、MEGイメージング、
SPECT、電気インピーダンストモグラフィー(APT)、ECGイメージン
グ、および光学的分散トモグラフィーによる、疾患状態の早期検出のための非侵
襲的および侵襲性を少なくした方法が他にも報告されている。例えば、プロシー
ディング オフ SPIE−インターナショナル ソサエティ オフ オプティ
カルエンジニアリング(米国)1887(1993)。
【0020】 下記の主にMRIをベースとした技術も温度および温度変化の測定において報
告されている;メディカル フィジクス(Med. Phys)、1997、24(2)、269〜277
、インターナショナル ジャーナル オフ ハイパーセラミア、1995、11(5)
、409〜424、インターナショナル ジャーナル オフ ハイパーセラミア、1992
、8(2)、253〜262;インターナショナル ジャーナル オフ ハイパーセラミ
ア、1994、10(3)、389〜394;ラジオロジー(Radiologe)、1998、38、200〜2
09;メディカル フィジクス、1997、24(12)1899〜1906;ジャーナルオフMR
I(JMRI)、1998、8、128〜135;ジャーナル オフ MRI、1998、8、16
0〜164;ジャーナル オフ MRI、1998、8、165〜174;MRM 1995、34、3
59〜367;MRM 1995、33、729〜731;MRM 1995、33、74〜81;ラジオロ
ジー、1998、208、789〜794;ジャーナル オフ MRI、1996、7、226〜229;
ジャーナル オフ MRI、1997、8、188〜196;ジャーナル オフ MRI、1
998、8、197〜202;ジャーナル オフ MRI、1998、8、31〜39;ジャーナル
オフ MRI、1998、8、121〜127;ジャーナル オフ MRI、1998、8、49
3〜502;インターナショナル ジャーナル オフ ラジエーション オンコロジ
ー バイオロジー、フィジクス(Int. J. Radiation Oncology Biol. Phys.)19
98 、40(4)、815〜822;インターナショナルジャーナル オフ ハイパーセラ
ミア、1998、14(5)、479〜493;ラジオロジー、1995、196、725〜733;アドバ
ンス イン ラジエーションセラピー、1998、ミッタル、パーディーおよびアン
グ共編、クルバー、アカデミックパブリシャー(Advance in Radiation therapy
1998 Eds. Mittal, Purdy and Ang, Kluver Academic Publishers)、10章213
〜245が挙げられる。
【0021】 生理学的撮像法に関するいくつかの特許および特許出願が公開されている。大
環状金属錯体を、背景信号を減少させながら、鏡検的方法を使用して体温を測定
するための温度プローブとして使用することが開示されている(WO94/27977)
;NMR化学的シフト値からの組織温度測定に有用であり、また、X線もしくは
NMR診断のための造影剤としてのテトラアザドデカン誘導体からの新たなフッ
素含有大環状金属錯体(WO94/27978);NMRによって得られた分散係数を用
いたヒトの体における温度変化を測定および撮像し、体の個別の点における絶対
温度および温度差を測定すること(WO90/02321);ESR増強磁気共鳴撮像装
置において温度依存性常磁性物質を用いたサーモグラフィックイメージング(W
O90/02324);生体内NMR診断用物質、例えば、組織特異的pH温度、レドッ
クス電位等の測定のための物質として有用なフッ素置換ベンゼン誘導体(EP-
A-368429);焦点化された超音波装置からのパルス熱を利用して腫瘍組織を破
壊する患者の部位を選択的に加熱するための磁気共鳴パルス熱システム、および
高速スキャン画像を提供し、組織および分散感受性パルスシーケンスとともに温
度をモニターするためのMRI(US-A-5247935);選択的に組織を加熱する
ための磁気共鳴パルス熱システム手術が、温度感受性磁気共鳴撮像によって導か
れ、モニターされる組織の局所的加熱を用いて行われる。また、体の組織は、磁
気共鳴コイルと加熱画像rf源を含むソースとプローブをもつ磁気共鳴画像シス
テムを使用して加熱する(US-A-5323778);癌の高熱治療のための装置であ
って、高熱とMRIプローブの組合せを含み、悪性部位を加熱することと、温度
をモニターすることを同時に行い、信号を分離するためのフィルターを有する装
置(WO91/07132);および磁気共鳴撮像を行い、磁気共鳴信号の強度変化から
間接的に得られる磁気共鳴撮像のトモグラフィー技術を使用する温度測定法(U
S-A-5207222)等の記載がある。
【0022】 しかしながら、本発明は、微粒子のマトリックスもしくは膜物質が、特定の生
理学的パラメータ反応し、その結果、生理学的パラメータに相関しうる造影剤の
造影効果に変化をもたらす微粒子造影剤が生成され得るという理解に基づいてい
る。
【0023】 したがって、本発明の第一の局面によれば、ヒトもしくはヒト以外の動物の生
体を撮像する方法を提供する。その方法は、前記体に微粒子物質を非経口投与す
ること、そして微粒子物質はマトリックスもしくは膜物質および少なくとも1つ
の造影剤生成種を含み、マトリックスまたは膜物質は予め選択された生理学的パ
ラメータに反応することによって、前記パラメータ値の変化に対応してコントラ
スト効果を変更すること;前記種が存在する前記体の少なくとも1部の画像デー
タを生成すること;そしてそれによって前記体の一部の前記パラメータの値また
はバラツキを生成することを含む。
【0024】 本発明の更に別の局面によれば、生理学的パラメータを撮像するための非経口
投与ができる造影剤を提供する。前記造影剤は、マトリックスもしくは膜物質と
、少なくとも1つのコントラスト生成種を含み、前記マトリックスまたは膜物質
は、前記生理学的パラメータに反応して、前記コントラスト生成種のコントラス
ト効果を引き起こし、前記パラメータに反応して変化する。特に好ましい実施形
態によれば、マトリックスまたは膜物質は、Tc値が35〜80℃、好ましくは37〜
45℃、さらに好ましくは38〜43℃である脂質もしくは脂質混合物を含む(Tcは
、ゲル−液晶相への温度を表す)。更に好ましい実施形態によれば、前記マトリ
ックスもしくは膜物質はペプチドまたは1以上のポリマーを含む。
【0025】 本発明の更に別の局面によれば、診断方法に使用するための微粒子造影剤の製
造のためのコントラスト生成種の使用であって、前記生理学的パラメータの値、
マトリックスもしくは膜物質および少なくとも1つのコントラスト生成種を示す
信号を生成することを含み、前記マトリックスもしくは膜物質は前記生理学的パ
ラメータに反応して前記コントラスト生成種のコントラスト効果を引き起こし、
前記パラメータに反応して変化する。
【0026】 本発明の方法において、生成された画像データは、望ましければ、2次元以上
の空間画像として表してもよい。また、それらは2次元以上において、時間的な
画像として表してもよい。しかしながら、極端には、そのデータを単に、直接的
または間接的に、試験中のパラメータの値を示す量的または質的情報(信号)を
提供するのに使用できる1以上の画像値(例えば、数値)として提供してもよい
。画像データは、望ましければ、透視可能な形式で表すこともできるが、実際に
生成された目視可能な画像なしに、信号を単に一連のデータポイントして単純化
してもよい。試験中のパラメータの値を示す信号は、同様に、目視可能な画像、
例えば、体内のパラメータ値のマップ、またはパラメータ値の時間的バラツキを
示すチャートの形式でもよい。または単に、パラメータの計算値であってもよい
し、パラメータが特定の閾値より下または上であることを示す指示であってもよ
い。しかし、前記信号は、例えば、体の中の関心のある部位または複数の部位の
いずれかにおけるパラメータの定量的もしくは少なくとも半定量的値で提供する
こと、例えば、パラメータの空間的および/または時間的地図を提供することが
望ましい。
【0027】 また、生理学的パラメータに関連するデータは、必ずしも、動物の体の解剖学
的情報を含んでいるわではない。したがって、本発明の更に別の局面によれば、
一方が生理学的パラメータに関する情報を含み、他方は解剖学的情報を含む2つ
の画像を得るために、従来の解剖学的画像と生理学的画像を組合わせることに関
連する。前記2つの画像を、組み合わせて解剖学的および生理学的情報の双方を
含む1つの画像にしてもよい。
【0028】 よって、本発明のさらに別の局面によれば、ヒトまたはヒト以外の動物の生体
を撮像する方法を提供する。その方法は: 前記体に少なくとも1つのコントラスト生成種を非経口投与し、その造影効果
はあらかじめ選択された生理学的パラメータの値の変化に反応する; 前記種が存在する前記体の少なくとも1部の画像データを生成すること;およ
び それによって、前記体の一部の前記パラメータの値もしくはばらつきを示す信
号を生成し、また、動物の体のその同じ部分の解剖学的データを生成することを
含む方法である。
【0029】 解剖学的情報の更なる使用は、生理学的データを解釈する上で助けとなる。生
理学的パラメータに対応して生成された画像、“生理学的画像”は、撮像法のい
ずれか、および/またはここに記載の造影剤を用いて形成できる。この生理学的
画像は、造影剤を用いて、あるいは用いずに得られた従来の画像と組合わせるこ
とができる。伝統的な解剖学的撮像で使用できる好適な造影剤は、全ての種類の
イメージング、MRI、X線、超音波、光および核イメージング等の技術分野の
当業者に公知である。ここに解剖学的撮像に好適な多くの造影剤を述べる。
【0030】 生理学的データを得るために使用される撮像法は、解剖学的データを得るため
に使用される撮像法と同一でも異なっていてもよい。好ましい実施形態によれば
、撮像法は同一であり、MRIが特に好適である。
【0031】 2つの別個の造影剤を使用してもよい。1つは生理学的撮像、1つは伝統的な
撮像である。前記2つの造影剤は、連続的に注入することができ、前記体は、適
切な撮像法によって連続的にスキャンされ、その後任意に、生成された2つの画
像を組み合わせることができる。別の実施形態によれば、単一の多機能造影剤を
使用してもよく、それは、生理学的および解剖学的情報を提供することができる
。多機能MRI造影剤を使用してもよい。その機能の1つは生理学的パラメータ
に対応し、一方第二の機能は解剖学的情報を提供する。単一の造影剤を適用して
もよいが、前記体を2回スキャンして、得られた2つの画像を組合せてもよい。
【0032】 更に別の実施形態によれば、多機能造影剤を使用することができ、その造影剤
の成分は、異なるイメージングのための造影剤として機能し得る。したがって、
造影剤は、超音波画像診断やMRIのための常磁性錯体においてコントラストを
提供するためのミクロ胞を含有してもよい。これらの成分の1つは生理学的パラ
メータに反応する。さらに、2つのイメージングに基いてスキャンすることによ
って得られた画像を組合せてもよい。
【0033】 さらに別の実施形態によれば、過分極された物質を有するMRIは、良好な生
理学的情報、例えば、pH、体温、または血圧等を提供するが、解剖学的情報は
ほとんど提供しないか全くしない傾向がある。よって、過分極されたMR画像は
、例えば画像を重ねることによって解剖学的画像と組み合わせることが有利であ
る。その2つの画像は別々に生成してもよいし、同時に生成してもよい。
【0034】 前記生理学的画像と解剖学的画像の組合せは、ヒトまたはヒト以外の動物の体
のすべての部分を研究するために使用してもよい。そしてここで議論するパラメ
ータはpHと温度である。生理学的パラメータが温度である場合、パラメータの
値の変化、即ち、温度変化は、内在的もしくは外在的手段によって誘発され得る
。内在的手段としては、癌、心臓病および炎症があり、外在的手段としては温熱
療法(外熱)がある。したがって、生理学的造影剤は温熱療法のための造影剤で
あってもよい。
【0035】 本発明の方法で使用される撮像法は造影剤と結合して使用することができる、
いかなる技術であってもよい。例えば、X線(例えば、CTスキャン)、MRI
、MRS、MRマイクロスコピー、ESRイメージング、ESRスペクトロスコ
ピー、メスバウアーイメージング、超音波、光イメージング、核イメージング(
例えば、シンチグラフィー、PETまたはSPECT)、MSI、APTなどが
挙げられる。磁気共鳴法においては通常、信号強度または化学的シフトまたはそ
の双方を調べる。使用する方法は、X線、MRI、超音波、光イメージングまた
は核イメージング技術(例えばシンチグラフィー)であることが好ましく、MR
Iまたは超音波が特に好ましい。したがって使用される粒子状造影剤は、コント
ラスト造影効果もしくは信号生成効果を、特に撮像物理療法中に有することがで
きる物質を含有するだろう。その物質としては、例えば、ガスまたはガスプレカ
ーサ、常磁性、強磁性、フェリ磁性または超常磁性物質またはそれらのプレカー
サ、過分極されたNMR活性(即ち、非ゼロ核スピン)核(例えば、希ガスもし
くは13C核)、放射性核種、クロモフォア(傾向物質および燐光性物質ならびに
光吸収剤を含む語)、またはそれらのプレカーサ、イオン種などが挙げられる。
【0036】 本発明の方法を用いて調べられる生理学的パラメータは、造影剤のマトリック
スまたは膜物質に影響を及ぼすことが可能な、いかなる生理化学パラメータでも
よく、例えば、圧力、温度、pH、酸素圧、二酸化炭素圧、酵素活性、代謝物濃
度、組織電気活性、組織分散、イオン濃度、特にMG2+、Ca2+およびZn2+
どが挙げられる。しかし、特に心房より血管中の血液に関するパラメータ、例え
ば、血圧、温度およびpHが好ましい。温度を測定する場合、疾患等の内在的要
因によって変化することもあれば、外在的要因、即ち、温熱療法によって変化す
ることがある。そのパラメータは膜もしくはマトリックス、例えば、流速や潅流
密度等に影響を及ぼさない物質であるとは考えられてはいない。
【0037】 本発明で重要なのは、造影剤粒子が、試験中の生理学的パラメータに反応し、
造影剤のコントラスト効果を変化させる膜もしくはマトリックスを含むべきであ
ることである。膜またはマトリックスの反応のしかたは、選択される撮像物理療
法、生理学的パラメータおよびコントラスト生成物質の特定の組合せによって決
まる。しかし通常、その反応は膜もしくはマトリックスの1以上の種(例えば、
水またはガス)に対する透過性、膜またはマトリックス物質の化学的または物理
的破壊、コントラスト生成物質、コントラスト生成物質からの官能基の分裂の変
化を含み、それによってそのコントラスト生成能、コントラスト生成物質の酸化
状態を変化させ、それによってそのコントラスト生成能等を変化させる。したが
って、そのような変化は、例えば、血管外の細胞外の流体中に取り出すことが可
能な水溶性コントラスト生成部分の粒子状造影剤からの放出を含む。望ましい粒
子状造影剤に反応する生理学的パラメータを下記に詳細に記す。
【0038】 したがって本発明の一実施形態は、ヒトの体の温度MRIマッピングのための
熱感受性常磁性粒子組成物に関する。本発明の別の実施形態は、超音波系生体内
温度計としての熱感受性粒子ガス組成物に関する。
【0039】 さらに本発明の別の実施形態は、ヒトの体の温度マッピングのための放射性組
成物に関する。本発明の別の実施形態は、ヒトの体の温度マッピングのための水
溶性X線造影剤を含有する熱感受性粒子組成物に関する。
【0040】 本発明のさらに別の局面によれば、光イメージングをベースとしたヒトの体の
温度マッピングのための近赤外線染料を含有する粒子状組成物に関する。
【0041】 本発明のさらに別の局面によれば、温熱療法によって誘導される、1以上の温
度マッピングのための熱感受性粒子組成物に関する。
【0042】 本発明の別の実施形態は、ヒトの体のpH測定のためのpH感受性粒子状組成
物に関する。実施例によれば、活性造影剤(またはインディケータ、またはプロ
ーブ)は、MRIによって検出可能な、常磁性、磁性またはフッ素化化合物であ
ってもよい。活性造影剤(またはインディケータ、またはプローブ)は、超音波
によって検出可能なガス、またはガス生成物質であってもよい。それは、シンチ
グラフィーSPECTまたはPETによって検出可能な放射性物質であってもよ
い。光イメージングまたは光検出方法によって生体内で検出可能な蛍光染料、近
赤外線染料、UV染料またはその他の染料であってもよい。
【0043】 本発明のさらに別の実施形態は、超音波、MRI、オーバーハウザーMRIお
よびESRなどの物理療法を用いた、組織内の酸素濃度/圧の検出のための生体
内インディケータ、またはプローブとしての粒子状組成物に関する。
【0044】 本発明の別の実施形態は、圧力、乱れ(turbulence)、粘度、酵素活性、イオ
ン濃度、代謝物分散係数、弾性および柔軟性の検出のための生体内インディケー
タ、またはプローブとしての粒子状組成物に関する。
【0045】 本発明のさらに別の実施形態は、標的リガンドと組み合わせた生体内インディ
ケータ、またはプローブとしての粒子状組成物に関する。そこでは、前記標的リ
ガンドは、細胞、内皮細胞、上皮細胞、腫瘍細胞、脳細胞および糖タンパクGP
IIb/IIIa受容体からなる群から選択された細胞または受容体を標的とし
、生理学的パラメータの変化の検出、および/または疾患の診断に関連する生理
学的パラメータの定量化/半定量化を行う。
【0046】 さらに、使用可能な標的リガンドの例としては、下記が挙げられる。
【0047】 i)非常に広範な標的のためのベクターとして使用することができ、非常に高
い特異性、高い親和性(必要であれば)、必要に応じて親和性を調整することが
できる能力等の有利な特性を有する抗体。抗体が生物活性的であるかどうかは、
ベクター/標的の特異的な組合せに依存する。通常抗体および遺伝学的に操作さ
れた抗体を採用してもよく、後者は抗体を特定の必要性、例えば、親和性および
特異性に操作することができる。ヒト抗体の使用は、ベクター分子に対する起こ
りうる免疫反応を避けることが好ましい。
【0048】 抗体のさらに有用なクラスとしては、いわゆる二重特異性抗体、すなわち、1
つの抗体中に2つの異なる標的分子の特異性を有する抗体である。そのような抗
体は、例えば、泡クラスターの形成を促進することに有用であり、また様々な治
療目的のため、例えば、毒性部分を標的に運ぶために使用することもできる。二
重特異性抗体の様々な局面は、マクギネス ビー.ティーら、ナショナルバイオ
テクノロジー(McGuinness, B.T. et al. in Nat. Biotechnol. (1996)、14、114
9〜1154;ジョージ、エー.ジェーら、ジャーナル オフ イミュノロジー(Geo
rge, A. J. et al. in J. Immunol. )(1994)、152、1802〜1811; ボナルディ
ーら、キャンサーリサーチ(Bonardi et al. in Cancer Res.) (1993)、53、30
15〜3021;フレンチ、アール.アールらキャンサーリサーチ(French, R.R. et
al.)、(1991)、51、2353〜2361に記載されている。
【0049】 ii)細胞接着分子、それらの受容体、サイトカイン、成長因子、ペプチドホル
モンおよびそれらの断片。そのようなベクター/標的リガンドは、標的分子受容
体との正常な生物学的タンパク質−タンパク質相互作用に依存し、その結果、多
くの例において、標的との結合に関する多くの生物学的反応を生成し、したがっ
て生物活性的となるだろう。これは、プロテグリカンを標的とするベクターに対
する関心としてそれほど重要でないかもしれない。
【0050】 iii)細胞接着分子のための非ペプチドアゴニスト/アンタゴニスト、または
受容体の非生物活性バインダー、サイトカイン、成長因子およびペプチドホルモ
ン。この分類は、アゴニストでもアンタゴニストでもないが、価値のある標的能
を有する非生物活性ベクターを含んでもよい。
【0051】 iv)ワトソンクリックまたは他の種類の基本的対を介して、DNAまたはRN
Aと結合するオリゴヌクレオチドおよび改質オリゴヌクレオチド。DNAは通常
、細胞外の空間にのみ、細胞損傷の結果として存在する。その結果、非生物活性
となるそのようなオリゴヌクレオチドは、例えば、多様な病理的条件と関連する
壊死領域の標的化に使用してもよい。またオリゴヌクレオチドは、特異的なDN
AまたはRNA結合タンパク質、例えば、腫瘍細胞中または活性化された免疫ま
たは内皮細胞中で、非常にしばしば高く過剰発現された、または活性化された転
写ファクターと結合するようにデザインされてもよい。可能な標的分子(タンパ
ク質からカフェイン)と特異的に結合し、したがって標的化のためのベクターと
して使用されるオリゴヌクレオチドを選択するためにコンビナトリアルライブラ
リー(combinatorial libraries)を使用できる。
【0052】 v)DNA結合薬物も、オリゴヌクレオチドと同様の振る舞いをするかもしれ
ないが、細胞によって取り出せば、生物学的活性および/または毒性効果を示す
かもしれない。
【0053】 vi)様々な種類の生物学的受容体と結合することがわかっている生物活性化合
物を含む、多様な小分子。そのようなベクターまたはそれらの標的は、同一の標
的と結合する非生物活性化合物を生成するために使用できる。
【0054】 vii)標的リガンドは、コンビナトリアルライブラリーから、必ずしも正確な
分子標的を知らなくても、撮像される領域/構造と結合する分子のために(試験
管内、生体外、生体内において)選択可能である。
【0055】 ix)グルコサミノグリカン側鎖、例えば、大きな分子のグルコサミノグリカン
−結合部分を含むヘパリンサルフェートと結合するタンパク質またはペプチド。
なぜならそのようなグルコサミノグリカン側鎖との結合は、生物学的反応を引き
起こさないからである。プロテグリカン類は、赤血球上には見出せない。したが
って、これらの細胞に望ましくない吸着を除去する。
【0056】 したがって前記粒子状造影剤は、疾患の診断に関する生理学的パラメータの定
量化/半定量化に使用してもよい。前記粒状造影剤は、標的パラメータ自身(例
えば、局部の熱、pHまたは圧、または関連する粒状細胞表面受容体との結合)
によって、または標的パラメータ(例えば、細胞性の反応による酵素の放出また
はpHまたは温度の局部的ばらつき)の化学的または生物学的反応によって、測
定可能な信号差を提供するよう誘発され得る。したがって前記粒子状造影剤は、
反応によってバクテリア、ウイルス、抗体、酵素、薬物、毒素等を定量的または
半定量的に確定する。
【0057】 本発明の別の局面によれば、疾患の診断に関連する生理学的パラメータおよび
/または生理学的パラメータの定量化/半定量化の変化を確定するための、造影
剤としての、または血管半減期の長い(肝臓摂取で減少)生体内インディケータ
、またはプローブとしての静脈内粒子状組成物に関する。
【0058】 本発明に使用される粒子状造影剤は、固形物質、多孔性物質、液晶物質、ゲル
、可塑性物質、1以上の壁もしくは膜もしくは液体粒子を有する物質、例えば、
乳剤小滴、またはガスをベースとした粒子、例えばミクロ泡でもよい。粒子はま
た、熱力学的に安定化さえることもできる(例えば、ミクロ乳剤小滴または界面
活性剤ミセル等)。粒子状物質の化学的組成物は、単一の化学化合物または2以
上の化学化合物の混合物であってもよい。通常、2以上の異なる化学的存在(物
・実体)を含み、少なくともその1つは、マトリックスまたは膜形成物質および
、少なくとも他の1つは、コントラスト生成種である。前記組成物は固形物質(
類)のみを含むこともできるが、または異なる固体/液体/ガスの混合物であっ
てもよい。前記粒状物の平均粒径(例えば、レーザ光散乱装置またはカルタ−カ
ウンター等の粒径分析器によって測定される)は、通常0.001〜20μm、より好
ましくは0.01〜10μm、特に0.05〜7μmである。そのような粒子は、しばしば
、粒子、コロイド、乳剤、小滴、微結晶、ナノ結晶、微粒子、ナノ粒子、小胞、
リポソーム、泡、小球体、ミクロ泡、コーティングされた粒子、マイクロバルー
ン(microbaloon)等が文献に記載されている。
【0059】 ここで使用される“ポリマー”という語は、繰り返し単位が10より大きい化学
化合物のすべてを表す。ポリマーは天然発生、合成または半合成が可能である。
半合成ポリマーとは、天然発生性ポリマーを合成的変性することによって生成さ
れたポリマーである。2〜10の繰り返し単位を持つ化合物をここでは通常、“オ
リゴマー”と呼ぶ、また同様に天然、合成または半合成であってもよいだろう。
【0060】 “表面活性化合物”または“界面活性剤”という語は、ここでは少なくとも1
つの親水性官能基および少なくとも1つの疎水性(親油性)基をもつすべての化
学物質をあらわす。多相系において、表面活性化合物は通常、界面において蓄積
される。
【0061】 “脂質”という語はここでは、天然発生性化合物、合成化合物および半合成化
合物をあらわす。それらは表面活性化合物であり、脂肪酸、ワックス、モノ−、
ジ−、トリグリセリド、高級(C10以上)脂肪族アルコール、テルペンおよびス
テロイドと同様の構造をもつ。
【0062】 ここで使用される“ガス”という語は、少なくとも部分的に、37℃の気相にお
いて、十分に高い水蒸気圧を持つ化合物または化合物の混合物をあらわす。
【0063】 本発明において使用される撮像物理療法が超音波であるとき、造影剤中のコン
トラスト生成種は、1以上のカプセル化されたガスおよび/または1以上のカプセ
ル化されたガスプレカーサである。このコントラスト生成種はその周辺部分と相
互作用することができる。そして通常、周辺部分とカプセル化された物質の間の
相互作用の結果として、1以上の生理学的パラメータについての情報を与え、必
要であれば、ガス/ガスプレカーサと関連する変化を与える。しかし、ガス状コ
ントラスト生成種は、他の撮像物理療法、例えば、MRIおよびX線においても
使用することができる。
【0064】 周囲の組織における生理学的パラメータによってコントラスト性を変化させる
ガスタイプの典型的な例としては、例えば、化学反応、ガスの沸点、または溶解
性の変化などによるpH、温度、または圧力の変化によって前駆体から生成され
るガス、マトリクスまたは膜材料内で吸収または吸着部位に対して血液ガスと競
合するガス、体液または体成分(その溶解成分を含む)と接触することによって
特性(例えば、過剰分極の損失または他の磁気特性の変化)を変化させるガス、
pHに敏感なガス分子、温度によって特性/容量が変化させるガス、周囲のガス
(例えば、酸素張力)によって容量を変化させるガスが挙げられる。
【0065】 好ましいガスには、水素、酸素、窒素、希ガス(過剰分極ガスを含む)、二酸
化炭素、フッ素化ガス(例えば、六フッ化硫黄、フッ化炭化水素、パーフルオロ
カーボン、および他のガス相のフッ素化ハロゲン有機化合物)、および低分子量
炭化水素が含まれる。好ましいガスにはまた、例えば、空気および空気/パーフ
ルオロカーボン混合物などの任意の薬学上受容可能なガス混合物が含まれる。好
ましくは、パーフルオロカーボンガスは、パーフルオロメタン、パーフルオロエ
タン、パーフルオロプロパン類、およびパーフルオロブタン類から選択される。
任意の薬学上受容可能なガス前駆体を用いることが可能である。適切なガス前駆
体としては、化学反応によってガスを形成する化合物(例えば、炭酸、アミノマ
ロン酸、または他の受容可能なpHに敏感なガス生成物質などのpHに敏感な化
合物)が挙げられる。他の適切なガス前駆体としては、例えば、温度、酸素、酵
素、または他の生理学的パラメータなどの他の生理学的条件によってガスを形成
する化合物、または体組織(正常または疾患状態に関係なく)に関連するもしく
は外部の刺激(例えば、光活性化、音活性化など)との相互作用によってガス形
成状態に活性化される化合物が挙げられる。
【0066】 カプセル化材料は、例えば、脂質、リン脂質、界面活性剤、タンパク質、オリ
ゴマー、およびポリマーなどの任意の材料であり得る。このような材料は、生理
学的パラメータに応答して、溶解、溶融、崩壊、脆弱化、多孔性の増加を生じ、
または(例えば局部的なCa2+および/またはMg2+濃度に応じた表面電荷の変
化による凝集によって)破壊、相変化、もしくは大きさの変化を生じるように選
択され、例えば、コントラスト生成種を周囲の流体に放出させるか、または体液
もしくはその成分をコントラスト生成種と接触させるか、または造影剤種の局部
的な濃度を検出限度よりも引き上げる。このように、コントラスト生成種のコン
トラスト生成効果は、(例えば、細胞外流体空間に)分散され、(例えば、ガス
などのコントラスト生成種の生成、または(ガドリニウムキレートなどの陽性(
1効果)MR造影剤に対する)水との接触を増加させることにより)スイッチ
オンもしくは増加し、または(ジスプロシウムキレートなどの陰性(T2効果)
MR造影剤に対して要求される区分化の破壊、またはラジカルの消光、過剰分極
核の脱分極、もしくは血液溶性ガスの溶解により)スイッチオフまたは減少し得
る。さらに、多孔性固体マトリクス(例えば、ゼオライト)に、孔口(pore mou
ths)を有するコントラスト生成種を含浸させ、周囲の体液内の関連する生理学
的パラメータ(例えば、pH、温度、酵素濃度)が所定値を上回るまたは下回る
場合に、破壊、溶融または溶解する材料を全体としてもしくは部分的に用いるこ
とにより閉塞してもよい。
【0067】 本発明により用いられる粒子状造影剤は、いくつかの異なる様式で生理学的パ
ラメータに応答し得る。1つの態様では、粒子状造影剤は、特定のパラメータに
対する特定の値が満たされないエリアよりも満たされるエリアに蓄積することに
より生理学的パラメータに応答し得る。本発明の他の態様では、粒子状造影剤は
、生理学的パラメータ値が満たされないエリアに蓄積することにより応答する。
本発明のさらに他の態様では、粒子状造影剤は、分解することによって所定のパ
ラメータに応答する。ここで、分解とは、溶解または化学的破壊のことである。
特に有利なのは、生理学的パラメータに対する応答が、粒子へ/粒子からの漏れ
または他の輸送手段によって行われることである。生理学的パラメータへの応答
が、所定のパラメータに対する閾値が満たされないエリアの粒子と比較して、安
定性の増加/膜輸送の減少を成し遂げることにより溶解/漏れを防止することで
ある反対の状況もまた、本発明の好ましい態様である。このタイプの応答は有利
である。なぜなら、時間が経過すると、コントラストは目的のエリアでは維持さ
れながら、パラメータに対する閾値が満たされないエリアでは臓器からの除去に
より減少し得るためである。
【0068】 粒子状組成物が分解または輸送により応答する場合、コントラスト効果の変化
は、このような変化がなければ目に見えない/遮蔽された造影剤を曝す、造影剤
の分布を変更する、または(超音波造影剤のように)造影剤が粒子自体である場
合には、造影剤の分布を変化させる、コントラスト付与特性を破壊することによ
って成し遂げられ得る。特に有利なのは、コントラスト効果が環境との相互作用
によって得られる粒子状組成物である。この場合、生理学的パラメータの検出に
は、造影剤の輸送および実際の環境成分の輸送が共に用いられ得る。一例として
、造影剤への水のアクセス/輸送の程度が増加することにより、測定されるコン
トラストが向上するMRI造影剤が挙げられる。この場合、生理学的パラメータ
に対する応答は、粒子へのまたは粒子からの水輸送率の増加であり得る。
【0069】 粒子へ/粒子からの溶質の漏れまたは輸送率の増加は、様々な様式で成し遂げ
られ得る。漏れ/輸送を誘導するためにあらゆる種類の相転移が用いられ得る。
例えば、固体粒子/膜は、溶融すると漏れやすくなり、プロセスは温度に敏感で
ある。気相を伴う相転移は、生理学的パラメータとしての圧力に応答するために
用いられ得る。本発明の特に有用な態様は、例えば、リポソーム、ニオソーム(
niosomes)、または他の小胞などの液晶材料を含む粒子である。液晶材料は、漏
れを誘導し得るおよび/または溶質の輸送率もしくは粒子の破壊までも増加し得
るいくつかの異なる位変化を生じ得る。例えば、リン脂質のゲルから液晶相への
相転移は、リポソームの浸透性を引き上げ、輸送率を増加し、または加熱による
溶質の漏れを誘導し、これにより温度に対する感度を誘導し得る。層状から逆六
方晶系の相転移もまた漏れを誘導する。なぜなら、リポソームは、層状、ゲルま
たは他の層状の位相構造において脂質を必要とするためである。層状から逆六方
晶系への相転移は、pH、電解質、および化学環境の変化(標的づけ、酵素、抗
体など)によって誘導され得る。応答すべき適切なパラメータは、膜組成および
処理を選択することによって調整され得る。層状から立方相、層状からマイクロ
エマルジョン相、または層状から通常の六方相系などの他の相転移もまた、漏れ
を誘導するために用いられ得る。
【0070】 ゲルーをベースとした粒子またはゲルを取り巻く粒子(例えば、コアセルベー
ションによって形成される粒子)は、例えば、ゲルの粘度を低下させることによ
って生理学的パラメータに応答し得る。このような粘度の低下は、例えば、温度
、pH、またはCa2+もしくはMg2+などの電解質によって得られるため、粒子
はこれらのパラメータに対して敏感である。このようなパラメータもまた、ゲル
粒子内に相分離を誘導し、液体の漏れ、およびゲルを含むポリマーの相分離を引
き起こす。これらのメカニズム自体は、水の漏れ、および、例えば常磁性キレー
トが水に曝されるなどのパラメータに影響し得るため、MRIコントラストは変
化する。
【0071】 固体ポリマーで構成される粒子または膜もまた、生理学的パラメータに応答し
得る。例えば、温度は、ポリマーのガラス転移温度を変化させ得るため、ポリマ
ー膜内に相転移が誘導され、この相転移は、造影剤のコントラスト効力に影響を
与える水輸送などのパラメータに影響を与え得る。
【0072】 少なくとも部分的に水溶性ポリマー(例えば、ペプチド類)で構成されるかま
たは安定化される粒子は、ペプチドのコンフォメーションの変化により生理学的
パラメータに応答し得る。例えば、ペプチド類は、アルファヘリックスからベー
タシートへの転移またはその逆を生じるため、パラメータに影響を与え、このこ
と自体はコントラストに影響を与える。アルファヘリックスへの/アルファヘリ
ックスからの、またはベータシートへの/ベータシートからのランダムコイルへ
の転移は、膜浸透性、凝集/フロキュレーションもしくは融解に対する粒子安定
性、または造影剤のコントラスト効力を変化させる粒子溶解もしくは沈降などの
パラメータに影響を与え得る。
【0073】 また、撮像様式が超音波である場合には、温度および圧力に敏感なエマルジョ
ンおよび流体が造影剤として用いられる。
【0074】 漏れはまた、粒子の膜を通してチャネルまたは他の輸送経路を形成する実体に
よって制御され得る。これらのチャネルは、粒子への/粒子からの分子の輸送を
制御し、例えば、イオンに対して非常に選択性が高い。例えば、Ca2+が存在し
ない状態で微小管を形成するタンパク質チュービュリンは、Ca2+が存在しない
場合よりもCa2+が存在する場合により漏れを誘導し得るため、Ca2+に対して
敏感である。小胞への/小胞からの物質の輸送を制御し得る他のタンパク質/酵
素には、赤血球アニオン輸送体、赤血球グルコース輸送体、Na+−K+ATPa
se(Na+/K+ポンプ)、Ca2+−ATPase(Ca2+ポンプ)、および細
菌ロドプシン(H+−ポンプ)が含まれる。また、イツリン類、エスペリン(esp
erine)、バシロミキシン類、ミコサブチリン(mycosubtilin)、サーファクチン
(surfactin)、および同様の物質などのバイオサーファクタントもまた、外部
パラメータに応答することによって漏れを誘導/防止するための膜成分として用
いられ得る。なぜなら、これらの分子は、外部からのパラメータの影響により、
自己組み立て特性だけでなく、二次および三次構造の変化によって応答し得るか
らである。
【0075】 本発明により用いられるMR造影剤におけるコントラスト生成種は、一般に、
常磁性、超常磁性、フェリ磁性、もしくは強磁性化合物、および/または水素以
外の非ゼロスピン核(例えば、19F、13C、15N、29Si、31P、および129
eまたは3Heなどの特定の希ガス)を含む化合物である。
【0076】 常磁性化合物として好ましいのは、安定した遊離ラジカル、および遷移金属ま
たはランタニド金属の化合物(特にキレート)(例えば、マンガン化合物、ガド
リニウムキレート、イッテルビウムキレート、およびジスプロシウムキレート)
である。好ましい磁性(例えば、超常磁性)化合物は、高い磁化率を有するY−
Fe23、Fe34、および他の鉄/金属酸化物である。好ましいフッ素化化合
物は、相対的に19F T1緩和時間が短い化合物である。他の好ましいフッ素化化
合物は、Schering A.C.のEP−0447013およびInves
t.Radiol 1996、34、680〜689にY.Aokiによって記
載されるZK−150471に記載される化合物などのフッ素化pHプローブで
ある。MRコントラストが効果的な材料の例は、特許文献から周知である。例え
ば、Nycomed、Salutar、Sterling、Winthrop、
Schering、Squibb、Mallinckrodt、Guerbet
、およびBraccoの特許公開公報を参照のこと。
【0077】 一般に、本発明により使用するためのMR造影剤で有用なコントラスト生成種
には2つのタイプがある。これらは、周囲の組織内の生理学的パラメータによっ
てコントラスト性を変化させる種、および生理機能に対して不活性であるが、コ
ーティング材料/カプセル化材料と生理機能との間の相互作用によってコントラ
スト性を変化させる種である。典型的な例としては、GdDTPA、GdDTP
A−BMA、GdDOTA、GdHPDO3A、PrDO3A−誘導体、および
リポソームまたはpHに敏感な小胞におけるTmキレートが挙げられる。
【0078】 周囲の組織における生理学的パラメータによってコントラスト性を変化させる
種の典型的な例としては、温度によって緩和特性および/または化学シフトを変
化させる常磁性キレート、pHによって配位番号を変化させ、それによって緩和
特性および/またはシフト特性を変化させる常磁性キレート、例えば、酸素張力
/濃度、または周囲の組織におけるレドックス電位によって緩和特性および/ま
たはシフト特性を変化させるマンガン化合物(Mn(2+)/Mn(3+))、
ユーロピウム化合物(Eu(2+)、Eu(3+))およびフリーラジカル(ラ
ジカル、非ラジカル)などの常磁性キレート、酵素活性(例えば、結合した巨大
分子から常磁性キレートを酵素で切断し、相関時間および/または水配位を変化
させること)によって緩和/シフト特性を変化させる常磁性および磁性化合物、
ならびに、例えば水配位の変化による組織中のイオンの濃度によって特性を変化
させる常磁性キレートが挙げられる。
【0079】 本発明によると、常磁性化合物は、緩和時間(T1もしくはT2)または化学シ
フトのいずれかに対して影響を与える。緩和時間を変化させる典型的な化合物は
、ガドリニウム(gadolilnium)キレート、マンガン化合物、および超常磁性イ
オン酸化物である。他方、ユーロピウムキレートは、周知の化学シフト化合物で
ある。化学シフトへの影響は温度と関連する。これに基づくと、2−メトキシエ
チルで置換されたPrDO3Aおよび1,4,7,10−テトラアザシクロドデ
カン−1,4,7,10−テトラキス(メチレンホスホネートツリウム複合体)
などの大環状の常磁性キレートは、温度プローブとして提案されている(WO9
4/27977(Platzek、Schering)およびJ.Magn.R
es.133 53〜60(1998)におけるC.S.Zuoらを参照のこと
)。これらの常磁性化合物はすべて本発明に従って用いることができる。
【0080】 本発明により使用するためのX−線造影剤におけるコントラスト生成種は、一
般に、ガスもしくはガス生成体、または重原子(原子番号37以上)を含む水溶
性化合物(例えば、金属キレート、金属クラスタ、金属クラスタキレート、およ
びヨウ化化合物)である。好ましいコントラスト生成種には、イオン性および非
イオン性ヨウ化有機芳香族化合物、特に、トリイオドフェニル化合物が含まれる
。最も好ましいと認められているのは、塩(例えば、ヨーダミドのナトリウムま
たはメグルミン塩、イオタラミック酸塩、ディアトリゾエート、イオキサグレー
ト(ioxaglate)、およびメトリゾエート)、ならびにメトリザミド(DE−A
−2031724を参照)、イオパミドール(BE−A−836355を参照)
、イオヘキソール(GB−A−1548594を参照)、イオトロラン(EP−
A−33426を参照)、イオデシモール(iodecimol)(EP−A−4974
5を参照)、イオジキサノール(iodixanol)(EP−A−108638を参照
)、イオグルコール(ioglucol)(US−A−4314055を参照)、イオグ
ルコミド(ioglucomide)(BE−A−846657を参照)、イオグルニド(iog
lunide)(DE−A−2456685を参照)、イオグルアミド(iogulamide)
(BE−A−882309を参照)、イオプロミド(iopromide)(DE−A−
2909439を参照)、イオサコール(iosacol)(DE−A−340747
3を参照)、イオシミド(iosimide)(DE−A−3001292を参照)、イ
オタスル(iotasul)(EP−A−22056を参照)、イオベルソール(iover
sol)(EP−A−83964を参照)、およびイオキシラン(ioxilan)(WO
87/00757を参照)などのヨー素をベースとした造影剤である。
【0081】 このようなコントラスト生成種は、少なくとも1つの生理学的パラメータに敏
感なマトリクスまたはコーティングに導入され得る。
【0082】 本発明により使用するための核医学造影剤におけるコントラスト生成種は、診
断核医学におけるタイプの任意の放射性化合物、例えば、シンチグラフィー、S
PECTおよびPETに有用な公知の化合物であり得る。典型的な化合物には、
放射性ヨウ化化合物、111インジウムで標識された材料および99mTcで標識され
た化合物(例えば、99mTcDTPA、99mTcHIDA、および99mTcで標識
されたポリホスホナート(polyphophonates)、ならびに51CrEDTAが含ま
れる。
【0083】 このようなコントラスト生成種は、少なくとも1つの生理学的パラメータに敏
感なマトリクスまたはコーティングに導入され得る。
【0084】 造影剤は、コントラスト生成種、例えば、(好ましくは、吸収または放射最大
値が600から1300nm、特に700から1200nmの範囲である)発色
団もしくは蛍光体、安定なフリーラジカル、超常磁性粒子、またはイオン(好ま
しくはポリイオン)種を、それぞれの様式に応じて生理学的に敏感なマトリクス
またはコーティングにカプセル化することによって、光撮像、オーバーハウザー
MRI、酸素撮像、磁気源撮像、および応用電位断層法などの他の撮像様式にも
調製することができる。
【0085】 生体内温度測定は、非常に関心が高い。なぜなら、温度は、癌、心血管疾患、
および炎症を含むいくつかの兆候に関連する重要な生理学的パラメータであるか
らである。温度の局部的なモニタリングもまた、高熱処置において非常に価値が
ある。
【0086】 コントラスト生成種は、温度が上昇することによって、マトリクス/カプセル
化材料から放出され、それによってコントラスト性を変化させるか、または粒子
生成物以外の組織に分布し得る。あるいは、MR活性温度に敏感な薬剤に関して
は、コントラスト効力の変化は、薬剤自体がマトリクス/カプセル化材料を離れ
ないとしても、マトリクス/カプセル化材料の浸透性の増加、およびマトリクス
/カプセル化材料にわたる水輸送率の増加により生じ得る。
【0087】 温度に敏感な粒子材料の典型的な例としては、温度に敏感なリポソームが挙げ
られる。これらは、特にMRIと共に用いるのに適している。これらのリポソー
ムは、膜の浸透性が膜脂質のゲルから液晶相への転移温度(TC)で著しく増加
するという事実を利用している。また、恐らくは膜特性およびMR活性剤の性質
に依存して、薬剤の漏れが発生し得る。特定のリン脂質から形成されたリポソー
ムまたはリン脂質の特定ブレンドは、37℃まで安定であるが、疾患の進行また
は外部からの加熱により例えば40℃から45℃に温度が上昇した身体のエリア
を通過する際には、水の浸透性が増加し、および/または漏れる。以下の表1は
、様々な飽和ホスファチジルコリンの転移温度を示す。
【0088】
【表1】
【0089】 以下の表2は、様々な不飽和ホスファチジルコリンの相転移温度を示す。
【0090】
【表2】
【0091】 以下の表3は、様々な不斉ホスファチジルコリンの相転移温度を示す。
【0092】
【表3】
【0093】 以下の表4は、ナトリウム塩の形態での様々な飽和不斉ホスファチジルグリセ
ロール(PG)の相転移温度を示す。
【0094】
【表4】
【0095】 表1から4は、Avanti Polar Lipid Inc.USAの製品
カタログからの情報に基づいている。
【0096】 従って、リン脂質またはリン脂質のブレンドは、診断用の感熱リポソームにつ
いての正確なTcを生成物に与えるように選択され得る。診断用の感熱リポソー
ムを調製するための典型的なブレンドは、ジパルミトイルホスファチジルコリン
(DPPC)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、およ
びジステアリルホスファチジルコリン(DSPC)の混合物である。
【0097】 粒子状造影剤はまた、特定のポリマーシステムのコンフォメーション温度感度
を用いることによっても温度に応答し得る。一例としは、37℃で相分離するポ
リ(N−イソプロピルアクリルアミド)が挙げられる。従って、造影剤を含む粒
子は、温度によって漏れやすくなる(Hoffmannら、Macromol.
Symp.118:553−563(1997)を参照)。
【0098】 温度に敏感なマトリクス/コーティングの他の例としては、コントラスト生成
種、またはコントラスト生成種を放出するかもしくは温度の変化によって特性を
変化させる他の粒子状製剤もしくは粒子様製剤を含む脂質懸濁液/エマルジョン
が挙げられる。
【0099】 調査中のパラメータを、例えば、薬剤による処置、外部からの加熱などで操作
できる場合、このパラメータは、このような処置の効力を調査するために用いる
ことができ、またはこのような局部的な処置は、コントラスト効力を変化させる
ために用いられ、このこと自体は臓器の潅流などのパラメータを測定するために
用いられ得る。従って、例えば、目的の臓器の付近または上流側で外部から加熱
し、造影剤から粒子を放出させ、それを臓器まで拡散させ、それによってその臓
器における血液の潅流(または潅流の欠損)を検出し得る。この場合、外部から
の加熱に伴って感熱性の粒子状薬剤を投与し、身体の部分における熱の輸送を追
従してもよい。生体内における熱輸送は、生体熱方程式によって、血液流と直接
接続される(J.Appl.Physiol.第1巻、(1948)、93〜1
22)。
【0100】
【数1】
【0101】 ここで、rt(kg/m3)は組織の密度、Ct(J/kg℃)は組織の比熱、
t(s)は時間、T(℃)は温度、wb(kg/m3s)は血液潅流、Cb(J/
kg℃)は血液の比熱、Ta(℃)は動脈温度、k(w/m℃)は組織の熱伝導
性、Qp(w/m3)は粉末堆積、およびQm(w/m3)は局部代謝率である。従
って、感熱性の粒子状組成物は、制御された局部的外部加熱の後、臓器における
血液潅流を測定し得る。
【0102】 感熱性MRリポソームの温度応答は、一般に、3つの異なる領域に分割される
。 a)「低緩和」領域;r1=r1 low;T<Ta;ここでr1 lowは温度(T)におけ
る定数であり; b)「温度活性」領域;r1(T)=f(T)、Ta<T<Tb、および c)「高緩和」領域;r1=r1 high;T>Tb;ここでr1 highはTにおける定数
(理想的には、r1 high>>r1 low)である。
【0103】 以下の3つの基準が満たされれば、リポソームの温度活性領域における局部温
度を定量化することが可能である。 1.TC付近に、リポソーム緩和性と温度との間の明確に規定された関係が存在
する;即ち、r1(T)=f(T);Ta<T<Tb;ここで、Ta;Tbは臨床的
に関連する温度範囲である。理想的には、rはTa;Tb範囲にわってTの線関数
であればよい。 2.温度活性領域は、十分大きな温度範囲をカバーする。 3.組織におけるGD濃度[Gd]は既知である。
【0104】 [Gd]が既知でない場合、温度変化の定性評価でも証明するのが困難であり
得る。なぜなら、異なる[Gd]を有する領域は、温度が同じであっても向上の
程度が異なるからである。さらに、加熱後の向上損失が、低局部温度のためかま
たはその領域内にリポソームが存在しないためかを決定するのは不可能である。
【0105】 しかし、生体内における局部[Gd]は、以下の方法によって、「低緩和」状
態におけるリポソームの緩和効果に基づいて見積もることができる。 1.造影剤投与前、および造影剤投与後であるが高熱が発生する前に量的なR1
および/またはR2/R2 *画像(R1,2=1/T1,2)を得る。R1およびR2/R2 * 画像は最も開発されている臨床MRシステムに基づいて通常得ることができる
。 2.目的の領域におけるR1および/またはR2/R2 *のわずかな変化、
【0106】
【数2】
【0107】 を測定する。 3.局部Gd濃度は、
【0108】
【数3】
【0109】 によって得られる。 4.r1が公知でない場合、2つの領域間のGd濃度比は、
【0110】
【数4】
【0111】 によって得られる。あるいは、R2またはR2 *画像を用いて同じGd比を得るこ
とができる。
【0112】 従って、一般に、組織内のリポソーム緩和性を知らない限り、絶対[Gd]を
決定することはできない。しかし、これは、r緩和性にはかなり良好に近似され
得るが、r*緩和性には近似できない。なぜなら、これは組織の構造に依存する
からである。それにもかかわらず、他の領域に対する1つの領域における[Gd
]は上記のように見積もることができる。相対的な[Gd]は、実際の温度変化
を反映するように画像における信号増強を調整するために用いることができる価
値のある情報である。これを可能にするためには、「コア領域」が、温度がTを
上回るところに存在すると仮定する必要がある。このようなコア領域は、加熱が
あまり効率的でなく、温度分布があまり明確に規定されていない「半暗部」によ
って取り囲まれた加熱が最も効率的であるところに存在する可能性が臨床上高い
。ここで、コア対半暗部における相対的な[Gd]を知ることによって、画像密
度を調整し、2つの領域における[Gd]の差を補償することができる。
【0113】 強くT1に重み付けされたシーケンスを用いて[Gd1]/[Gd2]を見積も
ることができる。この場合、信号強度の変化は、R1および[Gd]の変化に関
連してほぼ線形である。これは、標的組織のTR<<T1を必要とする。同様に
、強くT2またはT2 *に重み付けされたシーケンスは[Gd1]/「Gd2」を見
積もるために用いることができる。
【0114】 従って、Gd化合物をリポソームにカプセル化する場合、得られる緩和性(r 1 、r2)は、常磁性中心への水のアクセスが制限されているため小さい。しかし
、T1に非常に敏感なシーケンスを用いる場合、加熱前(即ち、TCよりはるかに
低い温度)にリポソームが存在するためT1の変化を検出することができる。そ
の結果、造影剤を注入する前および造影剤を注入した後(高熱処置の前)に目的
のエリアの定量的なR1マップまたはT1マップを得ることによって、R1または
1の変化により局部的なGd濃度[Gd]を決定することができる。加熱後、
[Gd]の局所的な変化を明らかにすることができる。従って、温度の相違によ
るコントラストの向上の変化は、濃度変化によるコントラスト向上の変化とは区
別できる。
【0115】 造影剤投与後の長期的な緩和率R1は、R1=R1 0+[Gd]*1によって得ら
れる。
【0116】 ここで、R1 0は、造影剤を投与する前の緩和率である。従って、造影剤による
1の変化は、
【0117】
【数5】
【0118】 である。
【0119】 高熱発生後、新しいR1マップおよびT1マップが生成される。
【0120】 従って、結果として、リポソームのT1効果がTC未満で検出できるとすると、
局部的なGd濃度をマップし、その結果Gd濃度の局部的な変化による加熱後の
コントラストの向上における相違を補償することができる。リポソームのR2
たはR2 *効果もまた、この目的のために用いることができる。
【0121】 生体内でのpH測定は、非常に関心が高い。なぜなら、pHは、いくつかの深
刻な疾患に関連する重要な生理学的パラメータであるためである。pH値は通常
、癌疾患、例えば発作などの心血管疾患、骨粗鬆症、炎症、および自己免疫疾患
中に低減される。
【0122】 診断剤用のpHに敏感なカプセル化の1つのタイプとしては、pHに敏感なリ
ポソームの使用が挙げられる。一般的な方策としては、リポソーム膜内のpHに
敏感な基を用いることである。このような典型的な基は、4と5.5との間のp
Ka値を有する。pHに敏感な診断剤の調製に有用なリン脂質には、異なる比で
DPPCおよびN−パルミトイルホモシステイン(PHC)と混合されたジヘプ
タデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)が含まれる(Eur.J.Ph
arm.Biopharm.1993、39、97−101 for a gen
eral review on temperature and pH−sens
itive liposomesを参照)。
【0123】 コントラスト生成種のpHに敏感なカプセル化の他のタイプとしては、例えば
、6.8のpKaを有するN−ドデシル−2−イミダゾールプロピオネート(D
IP)などのpHに敏感な界面活性剤の使用が挙げられる(例えば、Pharm
.Res.1993、13、404を参照)。これは、pH7.3〜7.4(生
理学上)におけるDIPが非イオン化(非/低界面活性剤活性)形態(80%)
にあるのに対して、例えば、97%を上回るリポソームpH(5.2)は帯電し
た形態にある。
【0124】 コントラスト生成種のpHに敏感なカプセル化の他の手段としては、4.5〜
7.0の範囲のpKa値を有するマトリクス材料および/またはコーティング材
料を、材料が帯電した形態で溶解できるかまたは部分的に溶解でき、帯電してい
ない形態では溶解できないかまたは部分的に溶解できないように用いることが挙
げられる。このような化合物は、生理学上受容可能な低分子量化合物または生理
学上受容可能なポリマーであり得る。
【0125】 pHに敏感なカプセル化のさらに他の手段としては、pHによって化学的に劈
開する化合物、例えば、酸性状態で劈開するポリオルトエステル類またはポリア
セタール類/ケタール類の使用が挙げられる。
【0126】 ホスファチジルエタノールアミン類(PE)を主要成分として含むリポソーム
は、相転移を受け、pHが低減されると漏れやすくなるリポソームの例である。
pHに敏感なリポソームはまた、脂肪酸をリン脂質膜に導入することによって成
し遂げられ得る。
【0127】 原則的には、電荷がpHに依存し、膜材料のパッキングに影響を与える帯電し
た任意の粒子システムを用いることができる。
【0128】 酸素へのアクセスは、すべてのタイプの細胞に重要であり、組織内での酸素濃
度/張力を決定するたの診断剤は、癌、心血管疾患、自己免疫疾患、および中枢
神経系におけるいくつかの疾患などの診断に非常に重要である。
【0129】 酸素または酸化還元に敏感なカプセル化/コーティング材料の1つのタイプと
しては、酸素のレベルまたは酸化還元状態に応じて、異なる溶解性/拡散特性を
有する材料が挙げられる。例えば、生体内で、還元/低酸素環境において材料の
溶解性を向上させるアミノ基に還元されるニトロ基を含み化合物である。
【0130】 組織内で生理学的に重要なイオンの濃度を決定することはいくつかの疾患に関
しては重要である。
【0131】 この点において用いられ得るイオン濃度に敏感なカプセル化材料のタイプとし
ては、リン脂質、界面活性剤、および他のイオンキレーティング材料が挙げられ
る。負に帯電したリポソームは、例えば、Ca(2+)を結合し、膜はその拡散
特性を変化させ、さらに堅くなる。
【0132】 Ca2+/Mg2+に敏感な粒子状組成物の例としは、二量体リン脂質カルジオリ
ピンが豊富なリポソームが挙げられる。カルジオリピンを含む膜は、二量体カチ
オンを添加すると層状から逆六方晶系への相転移を生じる。なぜなら、これらの
イオンは、カルジオリピンジホスファチジル基に結合するからである。
【0133】 Ca2+またはMg2+に対する感度は、帯電した安定化粒子(例えば、固体粒子
、液体粒子(例えば、エマルジョン飛沫)、ガス粒子(例えば、微小な泡分散体
またはリポソーム))を用いることによって得られ得る。従って、Ca2+または
Mg2+は粒子内で凝集またはフロキュレーションを誘導し、これによりコントラ
スト効果を変更し得る。Ca2+またはMg2+に対する感度はまた、Ca2+または
Mg2+によって化学的または物理的に影響される粒子用の安定化部分を用いるこ
とによって(例えば、Ca2+またはMg2+に曝される水に不溶な種を形成し、沈
降させる界面活性剤を用いることによって)得られ得る。
【0134】 粒子または粒子を取り囲む安定化膜の中にはまた、Ca2+またはMg2+に曝さ
れると相転移で応答し得るものもある。その一例として、例えば、リポソームな
どの液晶をベースとした粒子が挙げられる。このような粒子は、Ca2+またはM
2+を添加することによって層状から逆六方晶系への相転移により応答し得る。
また、ゲル粒子は、Ca2+もしくはMg2+に曝されると、粘度を大幅に引き下げ
るか、またはゲルのベースを形成するポリマーを相分離することによって、Ca 2+ またはMg2+に容易に応答し得る。この粘度の減少または相転移は、コントラ
スト効果の変化を誘導し得る。
【0135】 酵素に敏感なカプセル化材料のタイプとしては、低分子量の化合物の単純エス
テルまたはポリ酢酸などのポリエステル等の酵素によって退化するマトリクスま
たはコーティングが挙げられる。
【0136】 様々な代謝産物はまた、コーティング材料の特性を変化させ得る。
【0137】 粒子は、例えば、膜分子と抗体との間の化学結合によって誘導される層転移の
ために増強された漏れに基づいて、抗体に敏感なものとすることができる。例と
して、N−(ジニトロフェニルアミノ−イプシロン−カプロイル)−ホスファチ
ジルエタノールアミン(DNP−キャップ−PE)を含むリポソームは、抗DN
Pに結合すると層状から逆六方晶系への相転移のため漏れやすくなる。他の例と
しては、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン膜中にヒトグリコホリン
Aを含むリポソームが挙げられる。これらのリポソームは固定化抗体が添加され
ると漏れやすくなる。
【0138】 本発明の他の態様は、上記の粒子状診断剤の1つを目的の生理学的パラメータ
を変化させる能力を有する他の化合物と、または目的のパラメータを変化させる
外部エネルギー源と共に用いることである。
【0139】 従って、1つの例としては、感熱診断剤を外部からの加熱と関連して投与し、
身体の部分において加熱効果を追従することが挙げられる。
【0140】 他の例としては、pHに敏感な粒子状診断剤と関連してpHを変化させる化合
物を投与し、目的のエリアにおけるpHプロファイルを追従することである。
【0141】 さらに他の例としては、酸素に敏感な診断剤を投与した後、調査中の被検体に
酸素を吸入させ、組織内の酸素摂取を追従することが挙げられる。
【0142】 初期の診断は、良好な治療結果を得るために非常に重要である。大抵の疾患プ
ロセスでは、生理学的パラメータの変化は、形態が変化する前に起こる。現存す
るすべての造影剤は形態を診断する。本発明による新しいタイプの造影剤は、疾
患プロセスの非常に早い段階で疾患を検出し、それによって患者に対する治療結
果を向上することができる。
【0143】 粒子状診断剤またはその成分が全体的に電荷を有する場合、このような診断剤
またはその成分は、生理学的に受容可能な対イオンを有する塩の形態(例えば、
アンモニウム、置換アンモニウム、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属カチ
オン、または無機もしくは有機酸から得られるアニオン)で首尾よく用いられる
。この場合、メグルミン塩が特に好ましい。
【0144】 本発明の診断剤は、例えば、注入用の水などの水性ビヒクル中で懸濁剤、分散
剤等の従来の薬学または獣医学非経口形態で調製され得る。
【0145】 このような組成物はさらに、薬学上受容可能な希釈剤、賦形剤、および調製助
剤(例えば、安定剤、酸化防止剤、オスモル調整剤、緩衝剤、pH調製剤等)を
含み得る。
【0146】 薬剤が非経口投与にすぐ使用できるような形態で調製される場合、キャリア媒
体は、好ましくは、等張性または幾分か高張性である。
【0147】 粒子状薬剤がキレートまたは毒性の金属種の塩(例えば、重金属イオン)を含
む場合、調剤中にキレーティング剤(DE−A−3640708におけるSch
eringに記載されている)をわずかに過剰に含むか、またはより好ましくは
、このようなキレーティング剤のカルシウム塩をわずかに過剰に含むことが所望
され得る。
【0148】 本発明の診断剤の投与量は、撮像様式、コントラスト生成種およびコントラス
ト向上手段(例えば、コントラストのスイッチングオンまたはオフ、導管空間か
らのコントラストの分散など)に依存する。
【0149】 しかし、一般に、投与量は、同じ撮像様式で選択されるコントラスト生成種ま
たは類似種に従来から用いられてきた投与量の1/10倍と10倍との間である
。これよりも低い投与量を用いてもよい。
【0150】 本発明は、例えば脈管構造、または臓器もしくは筋肉組織への直接的な粒子材
料の非経口投与を伴う方法に特に適し、静脈投与が特に好ましいが、例えば、投
与が経皮、鼻、舌の下で行われる場合、または外部voding体腔(例えば、gi管
、膀胱、子宮または膣)になされる場合など非経口経路によらない場合にも適用
される。本発明は、このような投与を網羅するように応用されるものと考えられ
る。
【0151】 本明細書で言及したすべての文献の開示を参考のために援用する。
【0152】 ここで、本発明を以下の本発明を限定しない実施例を参照しながらさらに説明
する。
【0153】 実施例1温度感受性常磁性リポソームの調製 GdHPDO3A(プロハンス(ProHance)、ブラッコスパ(Bracco Spa)社
製、ミラノ、イタリア)、およびGdDTPA−BMA(オムニスカン(Omnisc
an)、ナイコムド・アマーシャム・イメージングAS(Nycomed Amersham Imagi
ng AS)社製、オスロ、ノルウェー)を含むリポソームを薄膜水和法によって調
製した。2つの異なる飽和リン脂質の混合物を用いた。一方は水素化ホスファチ
ジルコリン(HPC)(リポイド社(Lipoid GmbH)製、ルートヴィヒスハーフ
ェン(Ludwigshafen)、ドイツ)と水素化ホスファチジルセリン−ナトリウム(
HPS)(NOF社(NOF Corporation)製、尼崎市、日本)とからなり、他方
はDPPCとDPPG−ナトリウム(シゲナ社(Sygena Ltd)製、リースタール
(Liestal)、スイス)とからなる。前記リン脂質混合物は、5%または10%
(w/w)の負に荷電したHPSおよびDPPG成分を含む。前記リン脂質混合物
をクロロフォルム/メタノール混合物に溶解させ、有機溶液を減圧下で蒸発させ
て乾燥した。あらかじめ加熱された(55℃)250mMのGdDTPA−BM
A、または250mMのGdHPDO3Aの水溶液(pH7.4)で前記脂質薄
膜を水和させることによって、DPPC/DPPGのリポソームを形成した。H
PC/HPSリポソームも同様に、ただし、70℃の脂質水和温度で調製した。
DPPC/DPPGおよびHPC/HPSのリポソームは、それぞれ55℃およ
び70℃で2時間膨張させた。全脂質濃度は50mg/mlだった。リポソーム
は液体窒素中で冷凍−解凍サイクルを3回行った。様々な孔径のポリカーボネー
トフィルターを通した逐次押し出し(リペックス・エクストルーダー(Lipex Ex
truder(登録商標))、リペックス・バイオメンブレン社(Lipex Biomembranes
Inc.)製、バンクーバ、カナダ)によって、サイズの異なるリポソームを製造
した。DPPC/DPPGおよびHPC/HPSのリポソームの押し出し温度は
、それぞれ55℃および70℃だった。トラップされなかった金属キレートは、
ゲルろ過または等浸透性および等プロトン性のグルコース溶液に対する透析によ
って除去した。
【0154】物理化学的特性 光子相関分光器(ゼータシザーIV(ZetaSizer IV), モルヴァン・インスト
ルメント社(Malvern Instruments Ltd.)製、モルヴァン(Malvern)、イギリ
ス)で測定すると、前記リポソームの流体力学的直径の平均値は103nmと2
76nmの間で差があった。ゼータ電位は、レーザドップラー速度計(laser Do
ppler velocimetry)(ゼータシザーIV、モルヴァン・インストルメント社製
、モルヴァン、イギリス)によって25℃で測定すると、ほぼ−25mV程度の
負の値だった。示差走査熱量計(DSC4、パーキン・エルマー社(Perkin Elm
er Inc.)製、ノーウォーク(Norwalk)、コネティカット州(CT))で測定す
ると、前記HPC/HPSおよびDPPC/DPPGの製剤のゲル−液体間結晶
相転移温度(Tc)の平均値は、それぞれ50℃および42℃だった。
【0155】インヴィトロでのMR造影効果の温度反応 添付図面の図1および下記表5は、リポソームに包まれたGdDTPA−BM
AおよびGdHPO3Aに関するインヴィトロでのT1緩和(r1)の温度感受性
をそれぞれ示す(0.47T)。添付図面の図2は、リポソームに包まれたGd
DTPA−BMAに関するインヴィトロでのMRシグナル強度の温度反応を示す
【0156】 添付図面の図3は、リポソームに包まれたGdDTPA−BMAのインサート
を含むゲルファントムの加熱前および加熱後の一連のT1−w GREイメージを
示す。
【0157】
【表5】
【0158】 実施例2DSPC/DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMA DSPC/DPPC/DPPG(重量比;28.5/66.5/5)のリポソ
ームを薄膜水和法によって調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォ
ルム/メタノール混合物に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した
。あらかじめ加熱された(57℃)250mMのGdDTPA−BMAの水溶液
(約pH7)(10ml)で脂質薄膜を水和させることによって、リポソームを
形成した。そのリポソームに冷凍−解凍サイクルを3回行い、65℃で1時間3
0分膨張させた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して65℃でそ
のリポソーム分散液を押し出した。押し出し後のリポソームのサイズ(z−平均
)は167nmだった。トラップされなかったGdDTPA−BMAは、等浸透
性および等プロトン性のグルコース溶液に対する透析によって除去した。
【0159】 表6は、リポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関する、5%グルコー
ス溶液中のインヴィトロでのr1(0.235T)の温度感受性を示す。
【0160】
【表6】
【0161】 実施例3DPPC/DPPG/DPPE−PEG−2000のリポソームに包まれたGd DTPA−BMA DPPC/DPPG/DPPE−PEG−2000(重量比;90/5/5)
のリポソームを薄膜水和法によって調製した。前記リン脂質(500mg)をク
ロロフォルム/メタノール混合物に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させて
乾燥した。あらかじめ加熱された(57℃)250mMのGdDTPA−BMA
の水溶液(約pH7)(10ml)で脂質薄膜を水和させることによって、リポ
ソームを形成した。前記リポソームに冷凍−解凍サイクルを3回行い、65℃で
1時間30分膨張させた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して6
5℃でそのリポソーム分散液を押し出した。押し出し後のリポソームのサイズ(
z−平均)は132nmだった。トラップされなかったGdDTPA−BMAは
、等浸透性および等プロトン性のグルコース溶液に対する透析によって除去した
【0162】 表7は、リポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関する、5%グルコー
ス溶液中のインヴィトロでのr1(0.235T)の温度感受性を示す。
【0163】
【表7】
【0164】 実施例4DSPC/DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMA DSPC/DPPC/DPPG(重量比;43/52/5)のリポソームを薄
膜水和法によって調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォルム/メ
タノール混合物に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した。あらか
じめ加熱された(63℃)250mMのGdDTPA−BMAの水溶液(約pH
7)(10ml)で脂質薄膜を水和させることによって、リポソームを形成した
。そのリポソームに冷凍−解凍サイクルを3回行い、64℃で1時間30分膨張
させた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して65℃でそのリポソ
ーム分散液を押し出した。リポソームのサイズ(z−平均)は145nmだった
。トラップされなかった金属キレートは、等浸透性および等プロトン性のグルコ
ース溶液に対する透析によって除去した。
【0165】 表8は、リポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関する、5%グルコー
ス溶液中およびヒト血清中の両方のインヴィトロでのr1(0.235T)の温
度感受性を示す。
【0166】
【表8】
【0167】 実施例5DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMA DPPC/DPPG(重量比;95/5)のリポソームを薄膜水和法によって
調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォルム/メタノール混合物に
溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した。あらかじめ加熱された(
52℃)250mMのGdDTPA−BMAの水溶液(約pH7)(10ml)
で脂質薄膜を水和させることによって、リポソームを形成した。前記リポソーム
に冷凍−解凍サイクルを3回行い、55℃で1時間30分膨張させた。様々な孔
径のポリカーボネートフィルターを通して62℃でそのリポソーム分散液を押し
出した。押し出し後のリポソームのサイズ(z−平均)は148nmだった。ト
ラップされなかった金属キレートは、等浸透性および等プロトン性のグルコース
溶液に対する透析によって除去した。
【0168】 表9は、リポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関する、5%グルコー
ス溶液中およびヒト血清中の両方のインヴィトロでのr1(0.235T)の温
度感受性を示す。
【0169】
【表9】
【0170】 実施例6いずれもGdDTPA−BMAを含む、DSPC/DPPC/DPPGおよびD PPC/DPPGのリポソームの混合物による「二重転移」 実施例4のリポソーム1.5mlを実施例5で調製したDPPC/DPPGリ
ポソーム1.5mlと混合した。その混合物を5%グルコース溶液で40mlま
で希釈した。
【0171】 表10は、前記リポソーム混合物に関する、5%グルコース溶液中のインヴィ
トロでのR1(0.235T)の温度感受性を示す。
【0172】
【表10】
【0173】 実施例75mg/mlのDSPC/DPPC/DPPGによって安定化されたペルフルオ ロブタンの気泡 DSPC/DPPC/DPPG(重量比;28.5/66.5/5)のペルフ
ルオロブタンの気泡を薄膜水和法によって製造した。前記リン脂質(500mg
)をクロロフォルム/メタノール混合物に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発
させて乾燥した。1.5%プロピレングリコール水溶液100mlを添加後、脂
質薄膜を60℃で1時間水和させた。最終的な分散液は、1ml当り5mgの脂
質を含有した。
【0174】 5つの2mlバイアルを分散液1mlで満たした。ペルフルオロブタンガスを
ヘッドスペースにさっと流した。キャップミキサー(CapMixer)上でそれらのバ
イアルを45秒間振り動かし、ローラーテーブル上に一晩置いた。前記5つのバ
イアルの内容物を回収し、2000rpmで5分間遠心分離した。下部の液を除
去し、同じ体積の水に置き換えた。ペルフルオロブタンガスでヘッドスペースを
さっと流した後、ゆるやかに手で振り動かすことにより、微小気泡を再構成した
。洗浄操作は3回繰り返した。
【0175】 ペルフルオロブタン気泡の試料は、50μmの孔を備えたコールター・マルチ
サイザーII(Coulter Multisizer II)、および音響減衰を測定するためのナイ
コムド(Nycomed)社内の装置を用いて特性を調べた。分散液は、体積中位径が
約3μmの粒度分布を示した。気泡は3.5〜8.0MHzの範囲で良い減衰ス
ペクトルを示し、音響技術を用いて、22〜47℃の温度範囲、150mmHg
の過圧力で圧力安定性をテストした。音響測定は、ガス気泡が150mmHgの
過圧力において、47℃で粉砕し、40℃で安定を保ったことを示した。これは
、ガス微小気泡が、生理学的圧力の生体内でのマッピングのための超音波イメー
ジングに使用できることを示す。
【0176】 実施例8DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMAを用いたラッ トでのイメージングの研究 a)左の大腿部への筋肉内注射 0.02mmol/kgの供与量でリポソームを筋肉内注射した。左の大腿部
の筋肉を集束超音波で加熱し、右の大腿部の筋肉を対照とした。
【0177】 図4〜5は、それぞれリポソーム注射の前および後の、大腿部の軸方向T1
w SEイメージを示す。図6〜8は、それぞれ加熱から2分、5分、および9
分後のT1−w SEイメージである。
【0178】 その時点で加熱を終了させ、MRI走査装置からラットを除いて筋肉の温度を
測定すると、47℃だった。図9は、加熱終了から15分後の最終イメージを表
す。比較のため、リポソーム分散液(注射したものと同じ)を含む注射器も含め
た。
【0179】 結果は、右の大腿部筋肉および注射器と比較して、左の大腿部筋肉のシグナル
強度が加熱後に十分に増加することを示している。 b) 静脈内注射 リポソームを0.10mmol/kgの供与量でラット(上の位置)に静脈内
注射した。下の位置のラットを対照として用いた(例、注射も加熱もしない)。
【0180】 図10はリポソームの注射から7分後の肝臓の軸方向T1−w SEイメージで
ある。注射の15分後に、肝臓を集束超音波で加熱した(図11)。図12〜1
3は、それぞれ加熱開始から16分後と21分後のT1−w SEイメージである
。加熱の終了後に肝臓で測定された温度は51℃だった。
【0181】 結果は、対照の肝臓と比較して、肝臓のシグナル強度が加熱後に十分に増加す
ることを示している。
【0182】 実施例9pH感受性常磁性リポソームの調製 GdDTPA−BMAを含むDPPE/PA(4:1 mol/mol)から
なるリポソームを薄膜水和法で調製した。全脂質濃度は25mg/mlだった。
簡単に言えば、前記脂質のクロロフォルム/メタノール(10:1)溶液をロー
タリーエバポレータで乾燥し、得られた薄膜を一晩真空下で更に乾燥させた。そ
の脂質を0.05Mトリス塩酸緩衝液(pH=8.4)中の250mMのGdD
TPA−BMAを用いて75℃で水和させた。そのリポソームはMeOH/CO 2 (s)において冷凍−解凍サイクルを3回行った。前記リポソームは、様々な
孔径のポリカーボネートフィルターを通した逐次押し出し(リペックス・エクス
トルーダー、リペックス・バイオメンブレン社製、バンクーバ、カナダ)によっ
て、サイズを縮小した。トラップされなかった金属キレートは、等浸透性のグル
コース溶液(pH=8.4)に対する透析によって除去した。
【0183】物理化学的特性 前記リポソームの流体力学的直径の平均値を光子相関分光器(ゼータシザーI
V, モルヴァン・インストルメント社製、モルヴァン、イギリス)によって16
5nmまで測定した。常磁性リポソームのインヴィトロでのT1緩和時間を、異
なる等浸透性の緩衝液(0.05Mのクエン酸塩−リン酸塩緩衝液および0.0
5Mのトリス塩酸緩衝液)中で測定した(0.235T、ミニスペックPC−1
10b(Minispec PC-110b)、ブルッカー社(Brucker GmbH)製、ラインステッ
テン(Rheinstetten)、ドイツ)。調べたpHの範囲は4〜8.5だった。緩衝
されたリポソーム分散液を37℃で15分間インキュベートした。表11は、リ
ポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関するインヴィトロでのr1緩和の
pH感受性を示す。
【0184】
【表11】
【0185】 実施例10DPPC/DPPGのリポソームに包まれたDyDTPA−BMA DPPC/DPPG(重量比;95/5)のリポソームを薄膜水和法によって
調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォルム/メタノール混合物中
に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させ、乾燥させた。250mMのDyD
TPA−BMA(スプロジアミン(sprodiamine)、ナイコムド・イメージング
AS社(Nycomed Imaging AS)製、オスロ、ノルウェー)の水溶液(約pH7)
(10ml)で脂質薄膜を50℃で水和させることによって、リポソームを形成
した。そのリポソームに冷凍−解凍サイクルを3回行い、59℃で1時間膨張さ
せた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して65℃でそのリポソー
ム分散液を押し出した。押し出し後のリポソームのサイズ(z−平均)は153
nmだった。トラップされなかったDyDTPA−BMAは、等浸透性および等
プロトン性のグルコース溶液に対する透析によって除去した。MR造影効果の温
度感受性を調査することができる。
【0186】 実施例11DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−デキストラン DPPC/DPPG(重量比;95/5)のリポソームを薄膜水和法によって
調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォルム/メタノール混合物中
に溶解し、有機溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した。50mMのGdDTPA−
デキストラン(MW 156kD)の水溶液で脂質薄膜を48℃で水和させるこ
とによって、リポソームを形成した。GdDTPA−デキストランの合成は、P
.ロングヴェド他、カーボハイドレートリサーチ287(1996年)77
〜89頁 (P Rongved et al. Carbohydr. Res., 287 (1996) 77-89)に記述さ
れている。そのリポソーム分散液を超音波処理器のチップを用いて46℃で超音
波処理した。超音波処理後のリポソームのサイズ(z−平均)は70nmだった
。トラップされなかったGdDTPA−デキストランは、ゲルろ過、または等浸
透性および等プロトン性のグルコース溶液に対する透析によって除去した。MR
造影効果の温度感受性を調査することができる。
【0187】 実施例12ジベヘノイル−PCのリポソームに包まれたGdDTPA−BMA ジベヘノイル−PC(22:0)(表1)のリポソームを薄膜水和法によって
調製した。前記リン脂質(500mg)をクロロフォルム/メタノール混合物中
に溶解し、その有機溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した。250mMのGdDT
PA−BMAの水溶液(約pH7)(10ml)で前記脂質薄膜を80℃で水和
させることによって、リポソームを形成した。そのリポソームに冷凍−解凍サイ
クルを3回行い、80℃で1時間30分膨張させた。様々な孔径のポリカーボネ
ートフィルターを通して80℃でそのリポソーム分散液を押し出した。トラップ
されなかったGdDTPA−BMAは、ゲルろ過または等浸透性および等プロト
ン性のグルコース溶液に対する透析によって除去した。MR造影効果の温度感受
性を調査することができる。
【0188】 実施例13HPC/HPSのリポソームに包まれた超常磁性酸化鉄類(SPIOs) HPC/HPS(重量比;90/10)のリポソームを、改変した薄膜水和法
によって調製した。あらかじめ加熱した(55℃)PEG化SPIOsの水性分
散液(6.10mg鉄/ml)10mlにリン脂質の均質混合物(700mg)
を添加することによってリポソームを形成した。そのリポソームを65℃で30
分間膨張させた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して66℃でそ
のリポソーム分散液を押し出した。トラップされなかったSPIOsは、ゲルろ
過または透析によって除去した。MR造影効果の温度感受性を調査することがで
きる。
【0189】 実施例14HPC/HPSのリポソームに包まれた超微小超常磁性酸化鉄類(USPIOs HPC/HPS(重量比;90/10)のリポソームを、改変した薄膜水和法
によって調製した。あらかじめ加熱した(70℃)USPIOsの水性分散液(
3.63mg鉄/ml)10mlにリン脂質の均質混合物(700mg)を添加
することによってリポソームを形成した。そのリポソームを70℃で90分間膨
張させた。様々な孔径のポリカーボネートフィルターを通して70℃でそのリポ
ソーム分散液を押し出した。トラップされなかったUSPIOsは、ゲルろ過ま
たは透析によって除去した。MR造影効果の温度感受性を調査することができる
【0190】 実施例15pH感受性リポソームに包まれた超常磁性酸化鉄類(SPIOs)または超微小 SPIOs pH感受性リポソームに包まれたSPIOsまたはUSPIOsを実施例9で
用いたものと同様の方法で調製できる。トラップされなかった超常磁性材料は、
ゲルろ過または透析によって除去した。MR造影効果のpH感受性を調査するこ
とができる。
【0191】 実施例16DSPC/DMPG/コレステロールのリポソームに包まれたGdDTPA−B MA DSPC/DMPG/コレステロールのリポソーム(モル比;49:5:20
)を、改変した薄膜水和法によって調製した。冷凍乾燥したリン脂質の混合物(
60g)を、あらかじめ加熱した(59℃)250mM GdDTPA−BMA
/300mM ショ糖/10mM リン酸塩の水溶液(約pH6.3)(300m
l)に添加することによってリポソームを形成した。そのリポソームを59℃で
30分間膨張させた。そのリポソーム分散液を均質化し、孔径400nmのポリ
カーボネートフィルターを通して高圧で押し出した。トラップされなかったGd
DTPA−BMAは、300mM ショ糖/10mM リン酸塩溶液を用いた限外
ろ過によって除去した。限外ろ過後のリポソームのサイズ(z−平均)は110
nmだった。また、リポソームを凍結乾燥し(バイアル当り2ml)、脱イオン
水2mlの添加によって再構成した。再構成後のリポソームのサイズ(z−平均
)は119nmだった。
【0192】 表12は、300mM ショ糖/10mM リン酸塩溶液中のリポソームに包ま
れたGdDTPA−BMAに関する、インヴィトロでのR1(0.235T)の
温度感受性を要約する。また、再構成されたリポソームのR1−温度感受性への
凍結乾燥の影響も表12に示す。
【0193】
【表12】
【0194】 実施例17温度感受性またはpH感受性リポソームに包まれた市販のGd化合物/開発段階 のGd化合物 以下の造影剤を含むリポソームを実施例1〜5、9、および12で用いたもの
と同様の方法で調製できる:GdBOPTA(ブラッコスパ社製、イタリア)、
GdDTPA(シェリングAG社(Shering AG)製、ベルリン)、GdDOTA
(グルベットSA社(Guerbet SA)製、アウナイ−ソウス−ボイス(Aulnay-sou
s-Bois))、ガドマー(Gadomer)(シェリングAG社製、ベルリン)MS−3
25、およびタンパク質結合MS−325(エピックス・メディカル社(Epix M
edical Inc)、米国)。トラップされなかったGd化合物は、ゲルろ過または透
析によって除去した。MR造影効果の温度感受性を調査することができる。
【0195】 実施例18リポソームに包まれたGdDTPA−BMAに関する血液中のインヴィトロでの 1の温度感受性 GdDTPA−BMAを含むDPPC/DPPG/DPPE−PEG−200
0およびDPPC/DPPGのリポソームを、それぞれ実施例3および5で用い
たものと同様の方法で調製した。表13は、両方のリポソーム製剤に関するラッ
ト血液中のインヴィトロでのr1(0.235T)の温度展開を要約する。
【0196】
【表13】
【0197】 実施例19雄のラットにおけるリポソームのGdDTPA−BMAの試験的な生体分布およ び緩和測定の研究 a)筋肉内注射 GdDTPA−BMAを含むDPPC/DPPCのリポソーム(実施例18で
調製)を20:mol/kgの供与量でスプラーグ・ダウレイ(Sprague Dawley
)のラットに筋肉内注射(im)した。
【0198】 表14は、DPPC/DPPGのリポソーム(n=2×3)の筋肉内注射から
1時間後および3時間後の、刺激された組織および血液のT1緩和時間(37℃
,0.235T)を示す。表15は、筋肉中でのT1の温度反応を示す。全ての
結果を平均値として示す。
【0199】
【表14】
【0200】
【表15】
【0201】 個体間の差は大きいものの、上記結果はリポソームに包まれたGdDTPA−
BMAの筋注投与後の筋肉T1の温度依存性を示す。 b)静脈内注射 GdDTPA−BMAを含むDPPC/DPPG/DPPE−PEG−200
0およびDPPC/DPPGのリポソーム(実施例18で調製)を100:mo
l/kgの供与量でスプラーグ・ダウレイのラットに静脈内注射(iv)した。
【0202】 表16および17は、DPPC/DPPGおよびDPPC/DPPG/DPP
E−PEG−2000のリポソームを静脈内注射してから5分後(n=3)、1
時間後(n=2)、および3時間後(n=3)の、刺激された組織および血液の
1緩和時間(37℃、0.235T)をそれぞれ示す。また、Gd投与量の組
織吸収の割合として表された組織中へのGd吸収量も示す。表18および19は
、DPPC/DPPGおよびDPPC/DPPG/DPPE−PEG−2000
のリポソームを静脈内注射した後の血液T1の温度反応をそれぞれ要約する。表
20に示すように、DPPC/DPPGのリポソームの静脈内投与(n=3)か
ら1時間後に回収した血液中において、より詳細な温度反応の調査を行った。全
ての結果を平均値として示す。
【0203】
【表16】
【0204】
【表17】
【0205】
【表18】
【0206】
【表19】
【0207】
【表20】
【0208】 上記結果は、PEG化されていないリポソームのGdDTPA−BMA、およ
び、特に、PEG化されたリポソームのGdDTPA−BMAの両方に、血液プ
ール剤としての潜在能力があることを示す。また、リポソームのT1温度感受性
も血液中で証明された。
【0209】 実施例20DSPC/DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMAを 用いたインヴィトロでのイメージングの研究 GdDTPA−BMAを含むDSPC/DPPC/DPPGのリポソームを実
施例2と同様に調製した。リポソームのサイズ(z−平均)は129nmだった
。内側のチャンバがグルコースと6.25%のポリビニルピロリドンとから成る
等張性の媒体で希釈されたリポソームのGdDTPA−BMA(濃度:約0.8
mM Gd)を含む同心球形のファントム上で、2.0T(ブルカー・メドスペ
ック(Bruker Medspec))でMRイメージングを行い、一方で、外側の区画を塩
水で満たした。外側のチャンバに配置した直線形の無線周波アンテナを用いて4
34MHzでマイクロ波加熱を行った。マイクロ波照射はイメージの取得と同時
に行った。拡散−加重スピンエコーシングルショットEPI(DE−SE−EP
I)の10個のイメージ(3〜864秒/mmのbファクター)と、反転回復法
によるSE−EPI(IR−SE−EPI)のイメージのセットと、グラジエン
トエコーT1加重(T1W−GE)のイメージとからなるブロックを、リポソーム
試料の温度が48℃に達するまで繰り返した(約110分)。T1W−GEイメ
ージは、TE/TR/フリップ:5ms/30ms/50で取得した。14.4
ミリ秒から16秒まで変動する反転時間で測定された13個のIR−SE−EP
Iイメージのセットから、T1地図を計算した。ファントム内に定められた関心
の領域から、1/T1(R1)対温度のプロットを生成した。試料温度は、各ブロ
ックの取得後すぐに、熱電対によって測定した。撮像されたスライス内の温度分
布は、ADC地図から評価した。
【0210】 リポソームのGdDTPA−BMAに関して測定したR1の温度展開を図14
に要約する。40.4〜43.7℃の「移行領域」では、R1と温度の間に直線
形の相互関係が得られた(回帰係数0.995)。図15は、(a)加熱前、(
b)加熱中;リポソーム試料内で観察されるシグナル強度分布、および(c)加
熱後;均質なシグナル強度分布における、ファントムの選択されたT1−W GE
のイメージを示す。図16は、図15と同じ時点における対応するT1地図を示
す。図17に見られるように、R1と温度間の直線形の相互関係を用いることに
より、(b)の時点でのT1地図から、対応する温度地図を得ることができる。
その温度地図は、リポソームのGdDTPA−BMAの温度感受性を証明する。
(NB: 温度スケールは、リポソームを含む内チャンバについてのみ有効であ
る。)
【0211】 実施例21DPPC/DPPGのリポソームに包まれたGdDTPA−BMAを用いたイン ヴィトロでのMRイメージングの研究 ― Gd濃度の測定 矩形状のプラスチック製容器に配置された12個のガラス製バイアル(直径1
0mm)から構成される静的なインヴィトロでのファントムを本研究に用いた。
1.5Tで約430msのT1を与えるために、グルコース/25%(w/w)ポリ
ビニルピロリドン(PVP)から成り、GdDTPA−BMAでドープされた粘
性の等張媒体でプラスチック製容器を満たした。前記バイアルの3個には、既知
のT1値(約630ms)を有する標識溶液を入れた。残りの9個のバイアルは
、様々な量の等張性10%PVP/グルコース溶液に分散されたDPPC/DP
PGを主成分とするGdDTPA−BMAのリポソーム(実施例18で調製)で
満たした。誘導結合されたプラズマ原子放出分光測光器で測定すると、リポソー
ム試料のGd濃度[Gd]は0〜5.2mM Gdの範囲だった。ファントムは
、フィリップスのNTシステム(Philips NT system)上で、1.5Tの矩象ニ
ーコイル(quadrature knee coil)において室温で撮像した。以下の撮像シーケン
スを用いた: 1. T1−FFE (スポイルされたグラジエントエコー)TR/TE/フリ
ップ: 15ms/2ms/30° 2. TMIX(量的T1/T2シーケンス) 3. 二重のTE FFE (T2 *マッピング)(TE1/TE2 : 4ms/
50ms) ファントムの加熱後に3つのシーケンスを全て繰り返し、後者の方は、温かい
(>60℃)水浴中にファントムを置くことによって達成された。加熱の一時的
効果は調査せず、最終的な効果(すなわち、T >> Tc)のみを調べた。
【0212】 [Gd]と、加熱前のマトリックス修正されたR1(ΔR1)との間には、回帰
係数0.996で、直線形の相互関係が得られた(TMIXシーケンスから測定
)。算定されたリポソームr1は0.11mM-1-1だった。同様に、R2対[G
d]の曲線(回帰係数=0.997)から0.55mM-1-1のリポソームr2
が求められた。r2/r1比は5に等しかった。リポソームの加熱後、r1とr2
それぞれ3.23と3.75であり、r2/r1比は1.16だった。
【0213】 図18は、T1−FFEシーケンスを用いて、加熱前の[Gd]と、リポソー
ム試料とPVPゲルのシグナル強度の比(SIlip/SIgel)との間の直線形の
相互関係を示す。図19は、)R1/)R1 max比対[Gd]/[Gdmax]比のプ
ロットを示す。ここで、[Gdmax]=5.2mMである。結果は、加熱前にお
いて、)R1比が[Gd]比を正確に反映することを明らかにした。)R2比を用
いた時にも、同様の結果が得られた。この調査結果は、加熱前におけるリポソー
ムに包まれたGdDTPA−BMAのT1(およびT2)効果は、リポソームのG
d濃度の相対的な査定を可能にするほど、十分に大きいことを示している。
【0214】 実施例22DPPC/PAのリポソームに包まれたGdDTPA−BMAを用いたインヴィ トロでのMRイメージングの研究 GdDTPA−BMAを含むDPPE/PAリポソームを実施例9と同様に調
製した。リポソームの流体力学的直径の平均値を光子相関分光測光器(モルヴァ
ンPS/MW4700, モルヴァン・インストルメント社製、モルヴァン、イギ
リス)で測定すると、158nmだった。円形のガラス製反応器に配置した13
個のガラス製バイアル(直径11mm)から構成されるインヴィトロでのファン
トムを本研究に用いた。ガラス製反応器は、1.5Tで約900msのT1を与
えるために、GdDTPA−BMAでドープした寒天ゲル(2% w/v)で満た
した。ガラス製バイアルは、pH4.8〜8.2の等浸透性の緩衝液で満たした
。加熱した水を循環水ポンプで反応器のシェルに循環させることによって、ファ
ントムの温度を常に37℃に保持した。1分の間隔で各バイアルにリポソームを
逐次加えた。最初のバイアルにリポソームを加えてから25分後に撮像を開始し
た。フィリップNTシステム上において1.5Tでファントムを撮像した。以下
の撮像パラメーターを用いた: シーケンス:MIX−TSE; TR(ms):
800.0; TE(ms):12.5; TI(ms):500.0; フリッ
プ(度):90; スライス厚さ(mm):7.0; FoV(周波数*位相,m
m):230.0*230.0。走査サイクルは1分ごとに20分間繰り返した
。図20は、最初のバイアルにリポソームを加えてから25分後のファントムを
示す。シグナル強度はpHの減少と共に増加する。
【0215】 実施例23エチリデンビス(16−ヒドロキシヘキサデカノエート)と塩化アジポイルから 製造されたポリマーの粒子 空気で満たされたエチリデンビス(16−ヒドロキシヘキサデカノエート)と
塩化アジポイルのポリマーの粒子を、WO 96/07434の実施例3fの記
載の通りに製造した。気体の変化 乾燥粉末を20mmHgの真空に約15分間さらした後、ペルフルオロブタン
ガスを入れた。ペルフルオロブタンガスを含むポリマー粒子の粉末は、その後、
ラボラトリシェーカーで12〜16時間振り動かすことによって、乾燥材料が1
0mg/mlになるようにミリキュー水(MilliQ water)に再分散させた。光学
顕微鏡での調査は、不定形粒子を有する粒子分散液の形成を示した。気体を含有
する粒子に予測される通り、粒子はすぐに浮上した。ポリマー粒子の加熱 マグネット攪拌を用いながら、ポリマー分散液10mlを水浴中で65℃まで
1分で加熱した。この温度でポリマーは溶解した。顕微鏡での調査は、不定形の
粒子が球状で滑らかな粒子に変わったことを示し、これは、ポリマーカプセルが
溶けたことを示している。キャラクタリゼーション パルス反射技術における3.5MHz広帯域トランスデューサーを用いて、水
性担体液中の分散液を通した超音波伝達を測定することによって、上記で調製し
た懸濁液の音響効果が得られた。水性担体液を基準として用いた。表21は、同
じ濃度の非加熱の粒子分散液と比較した音響減衰の観察を含み、熱処理が音響減
衰の大部分を除去することを示している。
【0216】 高エネルギー超音波を用いて微小カプセルの破壊前および破壊後の密度を測定
することによって、気体含有量を測定した。結果は、気体含有量が維持されたこ
とを示した。結果は、ポリマーカプセルを溶解することによって、気体で満たさ
れた微小カプセルが超音波に対してほとんど見えなくなることを示した。これは
、おそらく、この時に気相を囲んでいる固いポリマーの殻のためであろう。
【0217】
【表21】
【0218】 実施例24 パルス反射技術における3.5MHz広帯域トランスデューサーを用い、水性
担体液中の分散液を通した超音波伝達を測定することによるインヴィトロでの音
響的特徴付けによって、上記実施例23で得られた粒子を調べた。水性担体液を
基準として用いた。上記表21に示されるように、音響の特徴付けは、音響減衰
の低い室温において開始した。温度を増加し、異なる温度の間隔で音響的特徴付
けを行った。温度がポリマーの融点(上記実施例23を参照)である48.6℃
を通過したとき、音響減衰が急激に増加した。これは、温度感受性造影剤を示す
。約37〜40℃、故に、より体温に近い融点を有するポリマーを用いても、同
様の実験を行うことができる。
【0219】 実施例25 スパテルの端に載せた微粉カオリンを2mlのペルフルオロジメチルシクロブ
タン(融点45℃)に添加し、0.2mlのフルオラッド(Fluorad (登録商標
))FC−171界面活性剤を用いて分散させた。強く攪拌することによって乳
白色の分散液を得た。
【0220】 精製水中の1,2−ジステアロイル−ホスファチジルグリセロール(0.5m
g/ml)とジステアロイルホスファチジル−コリン(4.5mg/ml)の分
散液1mlを2mlバイアルに入れ、上述のペルフルオロジメチルシクロブタン
のカオリン分散液100μlを添加した。バイアルを密閉した後、エスペ・キャ
ップミックス(Espe CapMix (登録商標))を用いて75分間振り動かし、カオ
リンが分散されたペルフルオロジメチルシクロブタンの水乳濁液を得た。
【0221】 パルス反射技術における3.5MHz広帯域トランスデューサーを用いて、水
性担体液中の分散液を通した超音波伝達を測定することによって、上記で調製し
た懸濁液の音響効果を得ることができる音響装置を取り付けた。水性担体液を基
準として用いることができる。サーモスタットで調温したセルに試料を注入し、
ポンプによってそこに過圧力または低圧力を加えることができる。
【0222】 前記乳濁液を音響セルに移し、水50mlで希釈して、温度を37℃に一定に
保った。セルには乳濁液の液滴が存在して、気泡が存在しないため、最初の測定
は、弱い音響減衰が示される大気圧で行った。その後、間隔をおいて徐々に圧力
を減少し、各時点で音響測定を行った。圧力が580mmHg(すなわち、大気
圧より180mmHg低い圧力)に達した時、音響減衰が急激にかつ著しく増加
した。これは、その時点で微小液滴が沸騰して音響的効果のある微小液滴に変わ
ったことを明らかにしている。
【0223】 この実験は、生体内での低圧力、例えば、血管の塞栓の下で生じる低圧力など
の地図を作成するために、体温より少し高い沸点の分散相を持つ乳濁液がどのよ
うに使用できるのかを明らかにしている。
【0224】 実施例26Mg2+感受性のリポソームに包まれたGdDTPA−BMA ウシ心臓カルジオリピン−セシウム塩と、ジパルミトイルホスファチジルコリ
ン(DPPC)と、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール−カリウム塩(
DPPG)とを40/55/5のモル比(合計500mg)で丸底フラスコに加
え、クロロフォルムを用いて溶解させた。クロロフォルムはロータベーパー(rot
avapor)を用いて減圧下で蒸発させることによって除去した。リポソームは、あ
らかじめ加熱された(52℃)250mMのGdDTPA−BMAの水溶液(1
0ml)を用いて脂質薄膜を水和させることによって形成した。リポソームに冷
凍−解凍サイクルを3回行い、55℃で1時間30分膨張させた。様々な孔径の
ポリカーボネートフィルターを通して62℃でリポソーム分散液を押し出した。
トラップされなかったGdDTPA−BMAは、等浸透性および等プロトン性の
グルコース溶液に対する透析によって除去した。
【0225】 リポソーム分散液を水で10倍に希釈し、NMR管に移した。ミニスペックN
MR器具(Minispec NMR instrument)を37℃で用いて、0.235テスラで
のr1緩和を測定した。r1緩和は低かった。試料は、その後、0.6MのMgC
l溶液で滴定した。F.ライスフソン、ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイ
オロジー、25、363頁、(1967年)(F. ReissHusson, J. Mol. Biol.,
25, 363, (1967))に記述されているように、Mg2+のカルジオリピンに対する
比が増加すると、ラメラからH への相転移が誘導される。リポソーム構造の崩
壊は、GdDTPA−BMAと水との接触を導き、r1緩和の著しい増加を誘導
する。この実験は、Mg2+感受性のMRI造影剤を明らかにしている。
【0226】 実施例27Ca2+感受性のリポソームに包まれたGdDTPA−BMA 上記実施例26に記述した実験を繰り返した。ただし、MgCl2溶液はCa
Cl2溶液に置き換えた。十分に高いCa2+濃度で同様の緩和の増加が観察され
たことは、Ca2+感受性のMRI造影剤を明らかにしている。
【0227】 実施例28Ca2+感受性の超音波造影剤の例としてのホスファチジルセリンによって安定化 されたペルフルオロブタン微小気泡 調製 水素化ホスファチジルセリン(精製水に溶解させた1% w/wプロピレングリコ
ール溶液中で5mg/ml)と、ペルフルオロブタンガスを、イストラール(Ys
tral(登録商標))回転子−固定子によって約40℃、7800rpmで均質に
し、クリーム状の白い微小気泡分散液を得た。その分散液を細分して、小さい微
小気泡(<2μm)を実質的に除去し、ショ糖濃度92mg/mlになるように
水を含んだショ糖を添加することにより、分散液の量を望ましい微小気泡濃度に
調整した。得られた分散液を2mlずつ、凍結乾燥用に特別に設計された複数の
10ml平底バイアルに注ぎ、内容物を凍結乾燥して白い多孔質の塊を得た。そ
の後、凍結乾燥チャンバをペルフルオロブタンで満たし、各バイアルを密閉した
。使用前に、水をバイアルに添加し、内容物を数秒間ゆるやかに手で振り動かし
てペルフルオロブタン微小気泡の分散液を得た。 顕微鏡による調査 前記微小気泡分散液を1滴、スライドガラス上に置き、顕微鏡で調査した。試
料をカバーガラスで覆い、顕微鏡の下に配置した。50mg/mlの塩化カルシ
ウム水溶液の液滴を、その溶液が微小気泡分散液に浸透するようにカバーガラス
の端に添加した。塩化カルシウム溶液の前線の移動に伴う微小気泡分散液の振る
舞いをビデオテープに記録した。最初の微小気泡よりも寸法が大きい微小気泡の
凝集体の形成が観察され、これは、異なる超音波特性をもつ可能性のある微小気
泡が生成されたことを明らかにしている。
【0228】 実施例29DPPC/DPPGのリポソームに包まれたTcDTPA 過テクネチウム酸ナトリウム、およびSnCl2とDTPAを含む市販のキッ
トからTcDTPAを調製した。TcDTPAは、上記実施例10と同様のリポ
ソームに包まれている。その製品は、シンチグラム造影法での研究用の温度感受
性造影剤である。
【0229】 実施例30ガドリニウムDTPAで標識されたデンプン微小球 ガドリニウムDTPAデンプン粒子を、P.ロングヴェドカーボハイドレ ート・リサーチ 214 (1991年) 325〜330頁、サブストレート9〜
12(P. Rongved et al. in Carbohydrate Research 214 (1991) 325-330 subs
trate 9 to 12)に基づいて調製した。その粒子は、投与前に0.9%NaCl
溶液に懸濁させた。その製品は、例えば、異常な酵素活性(α−アミラーゼおよ
びエステラーゼ)に関連する病気の診断に使用できる。
【0230】 実施例31イオジキサノール(Iodixanol)含有リポソーム リン脂質をクロロフォルム/メタノール/水(4:1:0.025,体積)に
溶解させ、溶媒を蒸発させる(回転蒸発)ことによって下記成分を含む診断用組
成物を調製した。
【0231】 イオジキサノール(全量) 400mg/ml カプセルに包まれたヨウ素 80mg/ml ソルビトール 20mg/ml トロメタモール(Trometamol)(TRIS) 0.097mg/ml EDTANa2Ca 0.1mg/ml 水素化ホスファチジルコリン 51.2mg/ml 水素化ホスファチジルセリン 5.1mg/ml 注射用の水 1mlまで(約0.9ml)
【0232】 イオジキサノールとソルビトールの等張溶液を作って60〜70℃まで加熱し
、この温度を本プロセスの残りの時間ずっと維持した。攪拌しながらリン脂質混
合物を添加し、リポソームを形成した。リポソームのサイズを調整するため、調
製物を均質化した(回転子/固定子均質化装置)。その後、連続して配置した7
つのポリカーボネートフィルター(孔直径1μm)を通してリポソームを押し出
した。その生成物をイオジキサノールとソルビトールの等張溶液で希釈し、トロ
メタモールとEDTAを添加した。その生成物をガラス製バイアルに注ぎ、オー
トクレーブで処理した(121℃、15分)。Tc=49℃。
【0233】 その製品は、集束超音波を用いた高熱治療中に温度をモニターするのに使用で
きる。
【0234】 実施例32血管形成に親和力のあるベクターで「ドープ」処理されたDPPC/PPG/D PPE−PEGの気体含有微小気泡 WO98/18500に記述された技術を用いて様々な製品を調製することが
できる。それらの製品は、高熱治療用の腫瘍に特有な標識として使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 49/00 A61K 49/04 A 51/00 A61B 5/05 383 49/04 A61K 49/02 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ビョーナルド、アトレ ノルウェー、エヌ−0401 オスロー、ナイ コヴェイエン 1−2、ナイコムド イメ ージング エーエス 内 (72)発明者 ロングヴェド、パル ノルウェー、エヌ−0401 オスロー、ナイ コヴェイエン 1−2、ナイコムド イメ ージング エーエス 内 (72)発明者 ゴルマン,クレース スウェーデン、エス−205 12 マルモ、 イデオン、ナイコムド イノベイション エービー 内 (72)発明者 スカルトビット,ロアルド ノルウェー、エヌ−0401 オスロー、ナイ コヴェイエン 1−2、ナイコムド イメ ージング エーエス 内 Fターム(参考) 4C076 AA19 AA31 AA61 BB13 DD63 EE01 EE51 FF68 4C085 HH01 JJ05 KA28 KB08 KB12 LL01 4C096 AB04 FC14 4C301 EE07 LL20

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生きた人間または非人間の動物体の撮像方法であって、マトリ
    クスまたは膜材料および少なくとも1つのコントラスト生成種を含む粒子材料を
    前記動物体に非経口投与する工程であり、前記マトリクスまたは膜材料が予め選
    択された生理学的パラメータに反応し、前記パラメータの値の変化に応じて前記
    種のコントラスト効力を変化させる工程と、前記種が存在する前記動物体の少な
    くとも一部の画像データを生成する工程と、前記動物体の前記一部における前記
    パラメータの値または変化を示す信号を前記画像データから生成する工程とを含
    む方法。
  2. 【請求項2】 前記生理学的パラメータがpH、温度、圧力、二酸化炭素張力
    、酵素活性、組織電気的活性、組織拡散、またはイオン濃度である請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記生理学的パラメータがpH、温度、または圧力である請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記マトリクスまたは膜材料の前記予め選択された生理学的パ
    ラメータの値の変化に対する応答が、マトリクスもしくは膜の浸透性の変化、ま
    たは前記マトリスクもしくは膜材料の化学的もしくは物理的破壊である請求項1
    から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記撮像技術がMRI、シンチグラフィー、または超音波もし
    くはX線撮像である請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記コントラスト生成種が常磁性および/もしくは超常磁性化
    合物ならびに/または鉄酸化物、またはガドリニウムもしくはジスプロシウム化
    合物である請求項5に記載のMRIの方法。
  7. 【請求項7】 前記コントラスト生成種が空気、フッ化炭化水素、六フッ化硫
    黄、およびパーフルオロカーボンから選択されるカプセル化ガスである請求項5
    に記載の超音波撮像の方法。
  8. 【請求項8】 前記粒子材料が温度、圧力、またはpHに敏感なエマルジョン
    または懸濁液を含む請求項5に記載の超音波撮像の方法。
  9. 【請求項9】 前記粒子材料が目的の細胞または受容体に対する標的化リガン
    ドと組み合わせられる請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記膜材料が小胞を形成する、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記マトリクスまたは膜材料がリン脂質および生理学的に受
    容可能なポリマーから選択される請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記膜材料が温度またはpHに敏感なリポソームを形成する
    請求項10または11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記リポソームが通常の体温では安定しているが、通常の体
    温より高い温度では水の浸透性または漏れが増大する請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記コントラスト効力が、前記コントラスト生成種と、前記
    マトリクスまたは膜材料が前記生理学的パラメータの値の変化に応答した前記動
    物体の前記一部の環境との間の相互作用によって変化する請求項1に記載の方法
  15. 【請求項15】 前記生理学的パラメータが温度であり、前記パラメータの値
    の変化が癌、心血管疾患もしくは炎症に関係するか、または前記動物体における
    高熱の処置の結果である前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記生理学的パラメータがpHであり、前記パラメータの値
    の変化が癌、心血管疾患、骨粗鬆症、炎症、または自己免疫疾患によって引き起
    こされる請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記コントラスト生成種が存在する前記動物体の一部におけ
    る所定の生理学的パラメータの値または変化を示す信号の生成に加えて、前記動
    物体の同じ一部での解剖画像が生成される請求項1から16のいずれか1項に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 造影剤が前記解剖画像を生成するために用いられない請求項
    17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 造影剤が前記解剖画像の生成において用いられる請求項17
    に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記同じ造影剤が前記予め選択された物理的パラメータおよ
    び前記解剖画像に関連する信号を生成するために用いられる請求項19に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 生理学的パラメータを撮像するための撮像剤であって、粒子
    材料を含み、その粒子がマトリクスまたは膜材料および少なくとも1つのコント
    ラスト生成種を含み、前記マトリクスまたは膜材料が前記物理的パラメータに応
    答し、前記コントラスト生成種のコントラスト効力を前記パラメータに応じて変
    化させる造影剤。
  22. 【請求項22】 診断方法に用いるための粒子状造影剤を製造するためのコン
    トラスト生成種の使用であって、前記生理学的パラメータの値を示す信号を生成
    することを含み、前記造影剤の粒子がマトリクスまたは膜材料および少なくとも
    1つのコントラスト生成種を含み、前記マトリクスまたは膜材料が前記生理学的
    パラータに応答して、前記コントラスト生成種のコントラスト効力を前記パラメ
    ータに応じて変化させる使用。
  23. 【請求項23】 生きた人間または非人間の動物体の撮像方法であって、 コントラスト効力が予め選択された生理学的パラメータの値の変化に応答する
    少なくとも1つのコントラスト生成種を前記動物体に非経口投与する工程と、 前記種が存在する前記動物体の少なくとも一部の画像データを生成する工程と
    、 前記動物体の前記一部における前記パラメータの値または変化を示す信号を前
    記画像データから生成し、さらに前記動物体の同じ一部の解剖画像を生成する工
    程とを含む方法。
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