JP2002509903A - アクリル酸およびアクリル酸エステルを製造する方法 - Google Patents

アクリル酸およびアクリル酸エステルを製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はアクリル酸またはアクリル酸エステルを製造する方法に関し、工程Aおよび場合により工程BおよびCからなる。A: アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる、アクリル酸を含有する気体の反応混合物を、不活性の高沸点溶剤を用いて冷却し、その際アクリル酸を含有する気体の混合物が得られる、B:アクリル酸を含有する気体の混合物を分離し、その際定沸点の分留物、粗製アクリル酸および底部生成物が得られる、C:工程Bで得られる粗製アクリル酸を、1種以上のアルカノールを用いてエステル化し、その際1種以上のアクリル酸エステルおよび1種以上の酢酸エステルを含有するエステル化混合物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる、アクリル酸を含有す
る気体の反応混合物を、不活性の高沸点溶剤を用いて冷却し、アクリル酸を含有
する気体の混合物が得られる、アクリル酸を製造する方法に関する。
【0002】 本発明は、更に一般的に、アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる気体の
反応混合物を冷却するための不活性の高沸点溶剤の使用およびアクリル酸エステ
ルを製造する方法に関する。
【0003】 アクリル酸はそのきわめて反応しやすい二重結合および酸機能によりポリマー
、例えば接着剤として適当な水性ポリマー分散液を製造するための価値あるモノ
マーを形成する。
【0004】 特にアクリル酸は、高い反応熱により、有利には不活性ガスおよび/または水
蒸気で反応成分を希釈して、高い温度で触媒の存在で酸素または酸素含有ガスを
用いたプロピレンおよび/またはアクロレインの気相酸化により得られる。
【0005】 その際触媒として一般に、例えばモリブデン酸化物、クロム酸化物、バナジウ
ム酸化物またはテルル酸化物を基礎とする酸化物の複合成分系が使用される。
【0006】 しかしながらこの方法では純粋なアクリル酸でなく、アクリル酸の他に副成分
として主に未反応のアクロレインおよび/またはプロピレン、水蒸気、酸化炭素
、窒素、酸素、酢酸、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフラールおよ
び無水マレイン酸を含有する気体混合物が得られる、この気体混合物からアクリ
ル酸を引き続き分離しなければならない。
【0007】 気体の反応混合物からのアクリル酸の分離は一般に、例えば高沸点溶剤もしく
は溶剤混合物を用いる向流吸収および2個以上の引き続く蒸留処理工程により行
われ、これは、例えばドイツ特許出願公開第2136396号明細書およびドイ
ツ特許出願公開第4308087号明細書に記載されている。欧州特許第000
9545号明細書、米国特許第5154800号明細書、ドイツ特許出願公開第
3429391号明細書およびドイツ特許出願公開第2121123号明細書に
よりまず水/水性アクリル酸を用いて向流で吸収し、引き続き抽出蒸留または共
沸蒸留する。
【0008】 これらの方法の欠点は、吸収もしくは抽出に使用される有機溶剤/溶剤混合物
を個々の蒸留工程で再び分離し、場合により再使用する前に精製しなければなら
ないことである。
【0009】 これらの方法の他の欠点は、アクリル酸製造の際に生じる酢酸(含量:アクリ
ル酸の量に対して0.5〜10質量%)を費用のかかる蒸留工程で分離しなけれ ばならないことにある。少ない沸点の差およびアクリル酸の高い重合傾向により
これは特に米国特許第3844903号明細書に記載されるような、2個以上の
蒸留工程を一般に必要とし、アクリル酸のかなりの損失を生じる(欧州特許第3
98226号明細書参照)。
【0010】 アクリル化合物が重合する高い傾向を有する公知の事実を考慮すると、2個以
上の工程の蒸留による処理を用いる一般的な方法は不利であり、それはアクリル
酸の重合傾向が更に強くなるからである。
【0011】 アクリル酸と1種以上のアルカノールの酸触媒作用したエステル化によるアク
リル酸エステルの製造も技術水準から公知である。この種のエステル化反応に関
して反応が平衡反応であり、従って平衡反応での水の存在が経済的な変換を妨げ
ることが一般に知られている。従って一般に十分に水を含まないアクリル酸を使
用し、エステル化の際に生じる反応水を場合により共留剤を用いて蒸留により除
去する。
【0012】 すでに冒頭に記載したように、酸化によりアクリル酸を製造する際に相当する
3前駆物質から出発してなおかなりの量の酢酸(0.5〜10質量%)が生じる
。部分的に少ない沸点の差および熱負荷の際のアクリル酸の高い重合傾向により
前記の副生成物の蒸留による分離は困難であり、費用がかかる(米国特許第38
44903号明細書、ドイツ特許出願公開第2164767号明細書)。
【0013】 酢酸を含有するアクリル酸とアルカノールのエステル化の際にも酢酸がエステ
ル化されるので、酢酸エステルの形成は付加的な分離費用およびアルカノールの
損失を生じる。その際更にエステル化混合物からの酢酸アルキルエステルの蒸留
による分離は特に未反応のアルカノールの分離を、2個の共沸混合物の形成によ
り妨げることに配慮しなければならない。
【0014】 例えばブタノールの場合にブタノール−ブチルアセテート共沸混合物が115
.8℃で沸騰し(ブタノール57%)、その際ブタノールは117.4℃で沸騰し
、ブチルアセテートは125.6℃で沸騰する。
【0015】 酢酸エステルはかなり揮発しやすく、重合可能でないので、ポリマーの製造の
際に一般に高度に純粋なアクリル酸エステル、すなわち可能なかぎり、すなわち
実質的に酢酸エステルを含まないアクリル酸エステルが必要である。すなわち例
えば塗料分散液または接着剤に残留する酢酸エステルは特に強いにおいの問題を
引き起こす。酢酸エステルの費用のかかる除去(脱臭)が必要である。
【0016】 すでに記載したように、アクリル酸エステルの製造の際に原則的に多すぎるア
ルカノールの消費の問題が存在し、これは経済的および生態的に不利である。
【0017】 従って気相酸化によるアクリル酸の製造の際に生じる副生成物、例えば酢酸お
よび水がアルカノールとのエステル化の際に生じる問題を解決する種々の試みが
過去にすでに行われた。
【0018】 例えばドイツ特許出願公開第2035228号明細書には酸性触媒、例えば硫
酸、スルホン酸、燐酸および有機溶剤混合物の存在での水性アクリル酸(含水量
少なくとも30%)のエステル化が記載される。
【0019】 この方法は、触媒濃度の減少を生じる大量の水に起因して大量の触媒を使用し
なければならないために不利である。使用できる変換率もしくはエステル化速度
を達成するために、この文献によれば更に芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素から
なる特別の溶剤混合物を使用しなければならない。この方法を成功させる他の条
件は、溶剤混合物が更にアクリル酸エステルよりかなり高く沸騰しなければなら
ないことにある。
【0020】 欧州特許出願公開第0398226号明細書は、プロピレン酸化の反応ガスを
部分的に凝縮し、その際生じるアクリル酸(凝縮したアクリル酸)を直接エステ
ル化し、反応ガスに残留するアクリル酸を一般的な方法で水で洗浄し、蒸留によ
り分離することを提案する。この2工程のアクリル酸凝縮の方法はきわめて費用
がかかり、酢酸を含まないかまたは酢酸の少ないアクリル酸を生じない。ここに
記載される実施例に示されるように、得られるエステル化混合物はなお酢酸エス
テル1.8〜2.5質量%を含有する。
【0021】 ドイツ特許出願公開第1668362号明細書によりプロピレン酸化のアクリ
ル酸含有反応ガスを、主にマレイン酸エステル、ポリアクリル酸およびポリアク
リル酸エステルからなるエステル化の際に生じる高沸点混合物で処理し、その際
生じるアクリル酸溶液を蒸留により低沸点物質から分離する。こうして得られる
アクリル酸含有底部溶液を酸性カチオン交換体の存在でアルカノールとエステル
化する。
【0022】 この方法の欠点は、アクリル酸の処理がエステルの製造と結合しており、その
際種々のエステルの製造の可能性が失われることである。更にポリアクリル酸の
高沸点エステルの形成に起因して過剰のエステルを除去しなければならず、かな
りのアルカノール損失が生じる。
【0023】 特開平7−014529号明細書は水性アクリル酸からのブチルアクリレート
の製造を記載する。ここに記載の方法によりアクリル酸を水溶液からのブチルア
クリレート−ブタノール混合物で抽出し、引き続きアクリル酸約18質量%、酢
酸約1質量%および水約11質量%を含有する抽出物をアルカノールとエステル
化する。
【0024】 この方法の欠点は、特に多くの量の水および酢酸をエステル化に導入し、これ
がエステル化に不利に作用し、エステル化混合物の処理が妨害され、アルカノー
ルの損失を生じることである。
【0025】 フランス特許第1452566号明細書は水溶液からのアクリル酸をアセトフ
ェノンまたはトリブチルホスフェートで抽出し、このアクリル酸を抽出剤の存在
で過剰のアルコールとエステル化することに関する。しかしながらこの方法によ
るアクリル酸エステルの収率は出発溶液中に存在するアクリル酸に対して80%
より少ない。
【0026】 アクリル酸エステルの製造に著しい量の水および酢酸の存在を有する不利な作
用により、一般に微量の酢酸のみを含有する水不含の精製したアクリル酸がアク
リル酸エステルの製造に使用される。
【0027】 本発明の課題は、エネルギーに好ましく実施できる、水の少ない粗製アクリル
酸を取得する簡単な方法を提供することである。
【0028】 本発明のもう1つの課題は、使用されるアクリル酸中の酢酸の存在にもかかわ
らずアルカノール損失が少ない、アクリル酸エステルを製造する工業的に簡単で
経済的な方法を提供することである。
【0029】 これらの課題は、本発明により解決されることが見い出され、本発明は、以下
の工程A: A:アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる、アクリル酸を含有する気体の
反応混合物を、不活性の高沸点溶剤を用いて冷却し、その際アクリル酸を含有す
る気体の混合物が得られる工程 を含むアクリル酸を製造する方法に関する。
【0030】 アクリル酸を含有する気体の反応混合物には本発明によりアクリル酸を製造す
る気相酸化の際に生じるすべての反応混合物が含まれる。
【0031】 この場合にアクリル酸の製造は公知方法で約200〜400℃で酸化物の多成
分触媒に接触して行う。原則的にすべての公知の種類の反応器を使用するにもか
かわらず、有利には酸化触媒が充填された管束型熱交換機を使用する。このため
の理由は、酸化の際に放出する熱の大部分が対流および冷却した管壁での放射に
より排出できることである。
【0032】 アクリル酸を製造するエダクトとしてプロピレン/アクロレインから出発する
場合は、気相酸化から約200〜300℃の温度を有して生成し、アクリル酸約
1〜30質量%を含有し、副生成物として、未反応のプロピレン(約0.05〜 約1質量%)、アクロレイン(約0.001〜約2質量%)、プロパン(約0.0
1〜約2質量%)、水蒸気(約1〜約30質量%)、酸化炭素(約0.05〜約 15質量%)、窒素(0〜約90質量%)、酸素(約0.05〜約10質量%) 、酢酸(約0.05〜約2質量%)、プロピオン酸(約0.01〜約2質量%)、
アルデヒド(約0.05〜約3質量%)および無水マレイン酸(約0.01〜約0
.5質量%)を含有する気体の反応混合物を使用する。
【0033】 この気体の反応混合物を、不活性の高沸点溶剤を用いて、一般に約100〜約
190℃、有利には約120〜約180℃、特に約130〜約160℃に冷却し
、その際再び気体のアクリル酸を含有する混合物が得られる。
【0034】 不活性高沸点溶剤にはアクリル酸の沸点より高い、有利には1気圧で160℃
より高い沸点の液体が含まれる。この種の溶剤の例として、例えばジフェニル、
ジフェニルエーテル、ジメチルフタレート、エチルヘキサン酸、N−メチルピロ
リドン、パラフィン蒸留からの分留物、またはこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。
【0035】 有利には冷却のために使用される不活性高沸点溶剤を循環に、特に熱排出のた
めに一般的な熱交換機を介して供給する。
【0036】 有利にはこの溶剤に安定剤、例えばフェノチアジン、ヒドロキノン、フェノー
ル化合物またはこれらの2種以上の混合物を添加し、その際安定剤の濃度は0. 01〜1質量%である。有利には安定剤として、フェノチアジン、ヒドロキノン
またはフェノチアジンとN−O化合物の混合物、例えばp−ニトロソフェノール
、p−ニトロソジエチルアニリンまたはテトラメチル−ピペリジン−1−オキシ
ルを使用する。
【0037】 冷却装置としてこの目的のために技術水準から公知のすべての装置を使用する
ことができ、その際有利にはベンチュリ洗浄器または噴霧冷却器(急冷器)、特
に噴霧冷却器が使用される。
【0038】 こうして得られる、アクリル酸を含有する気体の混合物を、有利には工程Bで
分離し、その際低沸点分留物、粗製アクリル酸および底部生成物が得られる。特
に工程Bによる分離を蒸留カラム中で行う。その際冷却された、アクリル酸を含
有する気体の混合物を、蒸留カラムの下側部分に導き、気体成分および低沸点物
、すなわち主に酢酸および水を、カラムの頭部を介して分離する。
【0039】 含有されるアクリル酸を、粗製アクリル酸としてカラムの側面排出口を介して
取り出す。高沸点物、例えばオリゴマーのアクリル酸はカラムの底部に生じる。
こうして得られた粗製アクリル酸は、一般に酢酸約0.1〜約2質量%および水 約0.5〜約3%を含有する。更に底部に他の高沸点物、たとえば不活性高沸点 溶剤の残りおよび安定剤が含有される。
【0040】 その際一般に以下のように実施する。
【0041】 工程Aからのアクリル酸を含有する気体の混合物を、蒸留カラムの下側部分に
導き、カラム中で気体成分および低沸点物、特にアルデヒド、酢酸および水を、
カラムの頭部を介して分離する。
【0042】 アクリル酸を、粗製アクリル酸として、蒸留カラムの下側の1/3で、側面排
出口を介して排出する。
【0043】 高沸点物、主に不活性高沸点溶剤およびオリゴマーのアクリル酸は、蒸留カラ
ムの底部に生じる。
【0044】 本発明の方法に使用可能な蒸留カラムは特別の制限を受けない。基本的に分離
作用する内装部品を有するすべてのカラムが適している。
【0045】 カラム内装部品として、すべての一般的な内装部品、特にトレー、パッキング
および/または充填体が該当する。トレーのうちバブルキャップトレー、シーブ
トレー、バルブトレーおよび/または二元流動トレーが有利である。
【0046】 カラムは少なくとも1つの冷却装置を含有する。このために、凝縮の際に放出
する熱を間接的に(外部に)放出する熱伝達体または熱交換機が適している。こ
のためにすべての一般的な装置を使用することができ、その際、管束型熱交換機
、プレート熱交換機および空気冷却器が有利である。適当な冷却媒体は空気冷却
器の場合は相当する空気であり、他の冷却装置の場合は冷却液、特に水である。
冷却装置が1つだけ備えられている場合は、これはカラムの頭部に取り付けられ
、ここで低沸点分留物が凝縮する。
【0047】 当業者は凝縮した分留物およびそれとともに成分の所望の純度に依存して必要
な冷却装置の数を容易に決定することができ、その際凝縮した成分の純度は主に
カラムの設置された分離効率、すなわちカラムの高さ、トレーの数および凝縮す
る混合物を介して工程Aから取り入れられるエネルギーにより決定する。有利に
は複数の冷却装置が存在する際にこれらをカラムの種々の工程に取り付ける。
【0048】 例えば高い割合の凝縮不可能な成分の他に高沸点分留物、中沸点分留物および
低沸点分留物を含有する工程Aからの気体の混合物の場合は、高沸点分留物を凝
縮するために冷却装置をカラムの下側の部分に備え、低沸点分留物を凝縮するた
めに冷却装置をカラムの頭部に備える。凝縮された分留物をカラムのそれぞれの
部分で側面排出口を介して排出する。高沸点分留物、中沸点分留物、低沸点分留
物中の成分の数に依存してそれぞれ複数の側面排出口が備えられていてもよい。
側面排出口を介して排出される分留物を引き続き成分の所望の純度に応じて、他
の精製工程、例えば蒸留または抽出による分離工程、または結晶化で処理するこ
とができる。
【0049】 本発明の有利な実施態様においては1つの高沸点物排出口、1つの低沸点物排
出口および1または2個の中沸点物排出口を有する。
【0050】 カラムに存在する圧力は凝縮可能な成分の量に依存し、有利には絶対圧力0. 5〜5バール、特に絶対圧力0.8〜3バールである。
【0051】 低沸点物、すなわち主に典型的にはアルデヒド、酢酸および水を分離する分離
装置の領域の温度は約25〜約50℃、有利には約30〜約40℃であり、粗製
アクリル酸が得られる領域の温度は約70〜110℃、有利には80〜100℃
である。底部温度は約90〜約140℃、特に約115〜約135℃に維持する
【0052】 温度および圧力の実施、冷却装置の接続および配置、所望の分留物を排出する
側面排出口の配置、カラムの高さおよびカラム直径の選択、カラム内の分離作用
する内装部品/トレーの数および間隔、分離作用するカラム内装部品の種類のよ
うなカラムの正確な作業条件は当業者により分離課題に依存して一般的な試験の
枠内で求めることができる。
【0053】 有利にはこの方法を、図面に示され、以下に記載されるように、アクリル酸を
含有する気体の混合物中に高沸点物、中沸点物、低沸点物および凝縮不可能な成
分が存在する場合に実施し、その際カラムは種々の処理技術的課題を解決する種
々の部分に細分することができる。
【0054】 この場合に図面の参照符号はカラムの個々の部分(Ia〜If)もしくはカラ
ム前方の分離した部分/装置(E)、供給管および排出管(1〜12)および冷
却循環IIおよびIIIを示す。
【0055】 E急冷 気体混合物の冷却 装置E内に気体混合物を導入し、冷却する。これを、冷却媒体として不活性高
沸点溶剤(LM)を用いて間接的冷却により行うことができ、冷却媒体は供給管
(12)を介して供給することができる。その際導管1からの気体混合物を急冷
Eで冷却し、導管2を介してカラムの底部領域Iaに供給する。導管3を介して
凝縮された高沸点分留物を不活性高沸点溶剤と一緒に混合し、冷却循環に供給し
、急冷に戻す。その際冷却に戻される高沸点分留物および不活性高沸点溶剤の混
合物を冷却装置(K)で冷却し、有利には80〜150℃に冷却することができ
る。流れの一部、一般に得られるアクリル酸100質量%に対して0.1〜10 質量%を工程から排出し、供給管12を介して部分的に新鮮な溶剤と交換する。
【0056】 Ib冷却循環II 高沸点分留物の凝縮 カラム部分Ib内で、凝縮された高沸点分留物を導管4を介してカラムから排
出し、冷却し、かつ冷却され、凝縮された高沸点分留物の一部を導管5を介して
カラムに戻し、一方他の部分を急冷の状態に相当して導管3を介して取り出すか
または急冷Eに戻すことにより、凝縮熱を、外部に冷却循環IIを介して熱交換
機を用いて、冷却媒体として例えば水を使用して排出する。
【0057】 Ic冷却循環II → 側面排出 高沸点物の凝縮 カラム部分Ib(冷却循環II)およびId(側面排出)の間のカラム部分I
c内で、冷却工程IIに向かって、高沸点分留物を蒸留により凝縮し、向流で上
に導入される気体混合物から凝縮して分離する。
【0058】 Id側面排出 中沸点分留物の取り出し カラム部分Idで側面排出口7により所望の目的成分アクリル酸を粗製アクリ
ル酸として、例えば受け取りトレーにより液体の形で取り出し、部分的に還流(
R)として側面排出7の下側に熱交換機(WT)を介して導き、カラムに戻す。
【0059】 Ie側面排出 → 冷却循環III 中沸点物の凝縮 カラム部分Id(側面排出口7)およびIf(冷却循環III)の間のカラム
部分Ieで上に供給される気体混合物からの気体混合物の中沸点分留物の蒸留に
よる凝縮を行い、その際中沸点分留物を、側面排出口(領域Id)に向かって凝
縮する。
【0060】 If冷却循環III 低沸点分留物の凝縮 外部冷却循環IIIのカラム部分Ifで、向流で上に供給される気体混合物か
らの低沸点分留物の凝縮を行う。冷却循環IIと同様に、凝縮される低沸点分留
物を導管8を介して排出し、冷却し、かつ冷却され、凝縮された低沸点分留物を
導管9を介してカラムに戻し、一方他の部分を導管10を介して排出することに
より、凝縮熱を外部に、冷却循環IIIを介して熱交換機(図示せず)を用いて
、冷却媒体として、例えば水を使用して排出する。凝縮されない気体をカラムの
頭部から導管11を介して取り出し、その際蒸気管内の他の凝縮を避けるために
、場合によりガス流をなお加熱することもできる。
【0061】 気体を、有利には循環として導管11を介してアクリル酸製造に戻す。
【0062】 この方法に関する詳細はドイツ特許第19740253号明細書に記載され、
その内容は本明細書に関して完全に引用することができる。
【0063】 分離中に、安定化のために、重合防止剤、例えばフェノチアジン、フェノール
化合物、N−O化合物またはこれらの2種以上の混合物、有利にはフェノチアジ
ンまたはヒドロキノン、フェノチアジンとヒドロキノンの混合物、ヒドロキノン
モノメチルエーテル、p−ニトロソフェノール、ニトロソジエチルアニリン、ま
たはテトラメチルピペリジン−1−オキシル、ドイツ特許第1618141号明
細書に記載されるものを添加する。
【0064】 分離後に得られる低沸点物、従って主に水および酢酸を、分離装置でアクリル
酸を含有する気体混合物に含まれる低沸点物の凝縮を容易にするために、分離装
置から排出後、全部または一部分、場合により重合防止剤を添加して還流として
再び分離装置の上の部分に戻す。
【0065】 中沸点物として有利に側面排出口を介して得られる粗製アクリル酸を、全部ま
たは一部分、技術水準から公知の方法により結晶化または蒸留し、その際純粋ア
クリル酸が得られる。その際結晶化からの母液を、全部または一部分および/ま
たは粗製アクリル酸の一部を、カラムの側面排出口の下側に供給する。
【0066】 更に本発明により得られる粗製アクリル酸をアルカノールとエステル化するこ
とができる。
【0067】 従って本発明は、前記の工程AおよびBの他に更に工程C: C:工程Bで得られる粗製アクリル酸を1種以上のアルカノールを用いてエステ
ル化し、その際1種以上のアクリル酸エステルおよび1種以上の酢酸エステルを
含有するエステル化混合物が得られる工程 を含む、アクリル酸エステルまたはその2種以上の混合物を製造する方法に関す
る。
【0068】 アクリル酸のエステル化に関する詳細はドイツ特許出願公開第1954748
5号明細書およびこれに引用される技術水準に記載され、本明細書に関して完全
に引用することができる。
【0069】 更に本発明は、工程A〜Cの他に更に工程D: D:エステル化混合物を分離し、1種以上のアクリル酸エステル、ならびに1種
以上の酢酸エステルを含有する分離混合物が得られる工程 を含む方法に関する。
【0070】 有利な実施態様において、本発明のアクリル酸を製造する方法は以下のように
実施する。
【0071】 粗製アクリル酸を直接C1〜C12、有利にはC1〜C10−アルカノール、特にC 4 〜C8−アルカノールでエステル化する。その際技術水準の方法、例えばドイツ
特許出願公開第19547485号明細書の方法によりエステル化を実施し、そ
の際エステル化条件は使用されるアルカノールに依存する。
【0072】 有利なアルカノールとして、 メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、オクタノール、
2−エチルヘキサノール、有利にはn−ブタノール、イソブタノールおよび2−
エチルヘキサノール が挙げられる。
【0073】 エステル化を行うことができる典型的な条件は以下のとおりである。
【0074】 アルカノールとアクリル酸の比: 1:0.7〜1.2(モル) 触媒: 硫酸またはスルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸 触媒の量: 約0.1〜10質量%、有利には約0.5〜5質量%、それぞれ出
発物質に関する 安定剤: フェノチアジン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル
、フェニレンジアミンおよび場合により空気 安定剤の量: 約100〜約50000ppm、有利には約500〜約200
0ppm、それぞれアクリル酸に関する 反応温度: 約80〜160℃、有利には約90〜130℃ 反応中の圧力: 0.5〜1.5バール、有利には大気圧 反応時間:約1〜約10時間、有利には約1〜6時間 場合により共留剤、例えばシクロヘキサンまたはトルエンをエステル化中に生
じる水を除去するために使用することができる。
【0075】 エステル化を常圧、過圧または減圧で、連続的および不連続的に実施すること
ができ、その際全部の方法の連続的な実施、すなわちここに記載される工程A〜
Dの連続的実施が有利である。
【0076】 本発明により、工程Bで得られる粗製アクリル酸がエステル化されるので、所
望のアクリル酸エステルおよび更に相当する酢酸エステルを含有するエステル化
混合物が得られる。
【0077】 アクリル酸エステルの分離を一般的な方法で実施する。その際一般にまず触媒
および未反応のアクリル酸を洗浄して除去し、引き続きエステル化混合物を分離
し、有利には蒸留により分離する。
【0078】 この分離の際に一方では1種以上のアクリル酸エステルが得られ、他方では1
種以上の酢酸エステルを含有する分離混合物が得られる。この分離混合物は有利
には他の工程Eでけん化され、その際1種以上のアルカノールおよび酢酸塩を含
有するけん化混合物が得られる。このけん化混合物から引き続きアルカノールを
再び分離することができる。
【0079】 その際詳しくは有利に以下のように実施する。
【0080】 まずエステル化混合物を蒸留により分離し、その際特に酢酸エステルを含有す
る低沸点分留物およびアクリル酸エステルの主な量を含有する底部生成物が得ら
れる。底部生成物をその後同様に蒸留により分離し、その際アクリル酸エステル
が頭部を介して得られる。
【0081】 主にアルカノール(約20〜約70%)、酢酸エステル(約5〜約40%)お
よびアクリル酸エステル(約5〜約50%)からなる、蒸留分離の際に生じる低
沸点分留物を、場合により、特にジアクリル酸エステル、アルコキシプロピオン
酸エステルおよびオリゴマーおよびポリマーのアクリル酸エステルを含有する、
所望のエステルの精留の際に生じる蒸留底部生成物と一緒に、5〜40質量%水
性アルカリ液、有利にはNaOHを用いて、沸騰温度で約30分〜約10時間処
理する。
【0082】 その際低沸点分留物を、場合によりなお他の分離工程、有利には蒸留工程で、
主にアルカノールおよび酢酸塩からなる頭部生成物および主にアクリル酸エステ
ルからなる底部生成物に分離することができる。その際得られる頭部生成物を、
引き続きすでに記載されたようにけん化する。得られたアクリル酸エステルを、
有利にはエステル化混合物の蒸留処理に供給する。
【0083】 アルカリ液との反応(けん化)を、連続的にまたは不連続的に、常圧、過圧ま
たは減圧で実施することができる。そのために有利には撹拌反応器または管型反
応器を使用する。
【0084】 得られたけん化混合物からのアルカノールの分離はアルカノールの種類に、す
なわちその水溶性に依存する。水に溶解しないアルカノールは第2相を形成し、
簡単に分離することができる。水に溶解するアルカノールを、例えば蒸留または
空気または水蒸気を用いたストリッピングにより分離する。有利には得られたア
ルカノールをその後再びエステル化に供給する。蒸留分離またはストリッピング
を、例えばカラムが取り付けられた加熱可能な撹拌反応器中で行うことができる
。エネルギーの導入は一般的な方法で(二重壁過熱装置、曲がり管加熱装置、循
環加熱装置等で)行うことができる。
【0085】 ストリッピングカラムでのアルカノールのストリッピングを一般的な方法で行
うことができる。例えば熱い(約40〜約80℃)けん化溶液をカラムの頭部に
導入し、空気(約1〜約20m3/m3)または蒸気(約0.1〜約10t/m3
で向流でストリッピングすることができる。ストリップガスからのアルカノール
の凝縮を、一般的な冷却器、例えば管束型熱交換機またはプレート熱交換機を用
いて行うことができる。
【0086】 その後アルカノールを再び工程Cによるエステル化に供給することができる。
【0087】 本発明の方法は以下の利点を有する。
【0088】 1.水の少ない粗製アクリル酸を技術的に簡単に得ることができる。分離装置、 有利には蒸留カラムだけが必要である。
【0089】 2.ポリマーによるよごれが少ないことにより使用される装置が長い作業時間を 有する。
【0090】 3.エステル化の際に生じる酢酸エステルからアルカノール成分を回収すること によりアルカノールの損失が最小に制限される。
【0091】 その一般的な実施態様において、本発明は更に、アクリル酸を製造する気相酸
化の際に生じる、アクリル酸を含有する気体の反応混合物を冷却するための不活
性の高沸点溶剤の使用に関する。
【0092】 本発明を実施例により説明する。
【0093】 例 分子状酸素を用いるプロピレンの二工程の接触酸化により、一般的に以下の組
成の気体の反応混合物が得られた。
【0094】 アクリル酸9.84質量% 酢酸0.4質量% 水4.42質量% アクロレイン0.11質量% ホルムアルデヒド0.21質量% 無水マレイン酸0.07質量%、および プロピオン酸、フルフラール、プロパン、プロペン、窒素、酸素および酸化炭素
【0095】 この気体の反応混合物を、噴霧冷却器(急冷器)中で、ジフェニルとジフェニ
ルエーテルの共晶混合物(0.5m3/m3)を供給することにより140℃に冷 却した。その際粗製アクリル酸を、熱交換機を介して循環させ、95℃の温度に
調節した。
【0096】 アクリル酸を含有する、冷却した、気体の混合物を、液滴分離器(サイクロン
)を介して蒸留カラムの下側部分に導入し、蒸留カラムは60個の二重流動トレ
ー、トレーの15段と16段の間の側面排出口、およびカラム頭部の噴霧凝縮器
を備えていた。蒸留カラム頭部の温度は34℃であり、蒸留カラム底部の温度は
118℃であった。
【0097】 主に水および酢酸からなる、噴霧凝縮器で生じる蒸留液を、20%排出し、ヒ
ドロキノン500ppmを添加後、還流として再び一番上のカラムトレーに導入
した。
【0098】 蒸留カラムの底部生成物を熱交換機を介して再び5番目のカラムトレーに供給
し、その際温度を95℃に調節した。
【0099】 側面排出口を介して排出される粗製アクリル酸はアクリル酸96.6質量%、 酢酸1.2質量%、プロピオン酸0.05質量%および水1.5質量%を含有した 。
【0100】 20番目のトレーに1時間当たりフェノチアジン2000ppmで安定化され
た粗製アクリル酸100mlを供給した。
【0101】 カラム、凝縮器および相分離器を備えている、それぞれ反応容積1リットルの
3つの撹拌反応器からなる撹拌カスケード容器に、1時間当たり急冷器から排出
した粗製アクリル酸500g、ブタノール570gおよび硫酸13gを入れた。
反応器の反応温度は106℃、118℃および123℃であった。圧力はそれぞ
れ700ミリバールであった。カラム頭部で水、ブタノールおよびブチルアクリ
レートからなる混合物が生じ、これは水相および有機相に分解した。有機相にフ
ェノチアジン300ppmを添加し、還流としてカラムに供給した。
【0102】 反応器排出物(945g/h)を30℃に冷却し、未反応のアクリル酸および
触媒を5%水酸化ナトリウム溶液で中和し、水で洗浄し、引き続き60個のトレ
ーを有するシーブトレーカラムで蒸留した。カラムへの供給は5番目のトレーで
行った。底部温度は110℃であり、頭部温度は88℃であり、圧力は160ミ
リバールであった。
【0103】 このカラム頭部で蒸留液850g/hが生じ、これは有機相(841g/h)
および水相に分離した。有機相748g/hにフェノチアジン300ppmを添
加し、還流として再びシーブトレーカラムの一番上のトレーに供給した。
【0104】 蒸留液の有機相は酢酸ブチルエステル12.3%、ブタノール41.7%および
ブチルアクリレート43.6%を含有した。
【0105】 底部流出物を、他のシーブトレーカラム(30個のトレー)で、頭部生成物と
して純度99.7%のブチルアクリレート(735g/h)および底部生成物と して主に重合防止剤およびオリゴマー/ポリマーのブチルアクリレートを含有す
る高沸点物に分離した。この分離の際に底部温度は108℃であり、頭部温度は
80℃であり、圧力は100ミリバールであった。還流比は0.6であった。
【0106】 撹拌反応器中で、40%水酸化ナトリウム溶液(800g)と蒸留液の有機相
1000gからなる混合物を、2時間還流加熱した。けん化反応が終了後、形成
したブタノールを真空下(500ミリバール)でカラム(10個のトレー)を介
して反応器から蒸留により分離した。凝縮物は水相およびブタノール相(812
g)に分解した。ブタノール相を直接再びエステル化に供給した。その際理論的
ブタノール量の約94%を回収することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための作業工程図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月8日(2000.5.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲアハルト ボルツ ドイツ連邦共和国 フランケンタール ア ウフ デア ヘーエ 10 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC47 AC48 AD11 AD33 BB14 BB49 BC51 BD10 BD35 BD53 BD70 BD82 BE10 BS10 KA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程A: A: アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる、アクリル酸を含有する気体 の反応混合物を、不活性の高沸点溶剤を用いて冷却し、その際アクリル酸を含有
    する気体の混合物が得られる工程 を含むアクリル酸を製造する方法。
  2. 【請求項2】 工程Aで、アクリル酸を含有する気体の反応混合物を、12
    0〜180℃の温度に冷却する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程Aで、アクリル酸を含有する気体の反応混合物を、噴霧
    冷却器中で冷却する請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 以下の他の工程B: B:アクリル酸を含有する気体の混合物を分離し、その際低沸点分留物、粗製ア
    クリル酸および底部生成物が得られる工程 を含む請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程Bによる分離を蒸留カラムで実施し、蒸留カラムの側面
    排出口を介して粗製アクリル酸を得る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程Bで得られる粗製アクリル酸を、純粋アクリル酸に変換
    する請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 アクリル酸エステルまたはアクリル酸の2種以上の混合物を
    製造する方法において、請求項1から3までのいずれか1項に定義される工程A
    、請求項4または5に定義される工程Bおよび他の工程C: C:工程Bで得られる粗製アクリル酸を、1種以上のアルカノールを用いてエス
    テル化し、その際1種以上のアクリル酸エステルおよび1種以上の酢酸エステル
    を含有するエステル化混合物が得られる工程 を含むことを特徴とするアクリル酸またはアクリル酸の2種以上の混合物を製造
    する方法。
  8. 【請求項8】 他の工程D: D:エステル化混合物を分離し、1種以上のアクリル酸エステル、ならびに1種
    以上の酢酸エステルを含有する分離混合物が得られる工程 を含む請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 他の工程E: E:分離混合物をけん化し、その際1種以上のアルカノールおよび酢酸塩を含有
    するけん化混合物が得られる工程 を含む請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 1種以上のアルカノールをけん化混合物から分離し、工程
    Cによるエステル化に戻す請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 アクリル酸を製造する気相酸化の際に生じる、アクリル酸
    を含有する気体の反応混合物を冷却するための不活性の高沸点溶剤の使用。
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