JP2002509888A - 腫瘍および他の過増殖性疾患の治療におけるビタミンdおよびその類似体 - Google Patents

腫瘍および他の過増殖性疾患の治療におけるビタミンdおよびその類似体

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Abstract

(57)【要約】 ビタミンDの血液または組織濃度を増加させる、薬剤(ビタミンDまたはその類似体のような)のパルス投与による過増殖性疾患(腫瘍および乾癬を含む)の治療について開示する。薬剤は抗増殖作用を有するために十分量を投与するが、薬剤のパルス投与によって重度の症候性または生命を脅かす高カルシウム血症の発症が予防される。特定の態様において、高カルシウム血症(カルシウムの血清濃度が正常範囲異常として測定)も全く予防される。特定の実施例において、薬剤は週に1回約0.5 mcg/kgを経口投与するカルシトリオールである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は腫瘍および過増殖性疾患の治療におけるビタミンDおよびその類似体 の使用に関する。
【0002】発明の背景 ビタミンDはビタミンD受容体に対して親和性を有するセコステロイドファミリ
ーに関する総称名であり、カルシウムと燐酸の代謝の生理的調節に関与している
。太陽への暴露および食物からの摂取がビタミンDの一般源であるが、このビタ ミンが欠乏すると、くる病および骨軟化症を引き起こしうる。現代社会では、乳
製品および他の食品の補給によってビタミンD欠乏疾患の発生率は減少し、この ビタミンに関する医学研究は、多様な病態におけるその治療的作用に向けられる
ようになった。
【0003】 ビタミンD3はヒト皮膚において7-デヒドロコレステロールと紫外線から合成さ
れる。ビタミンD3またはその類似体であるビタミンD2は、食物、例えば栄養強化
乳製品から摂取することができる。ビタミンD2およびD3は、肝臓で最初のヒドロ
キシル化を受けて25-ヒドロキシルビタミンDとなり、次に腎臓において1α,25- ジヒドロキシコレカルシフェロール(1,25-ジヒドロキシビタミンDまたはカルシ
トリオールとしても知られる)となり、これがビタミンDの主な生物活性型であ る。この活性型ビタミンの生体での産生は厳密に生理的に調節されている。
【0004】 ビタミンDはゲノム経路および非ゲノム経路の双方によってそのカルシウム調 節活性を発揮する。非ゲノム経路はまだあまり特徴が調べられていないが、ゲノ
ム反応は核ビタミンD受容体(VDR)との結合によって媒介される。VDRは、リガ ンド活性化転写因子であり、これは標的遺伝子のプロモーター/エンハンサー領
域内に含まれるビタミンD3反応エレメントに結合する。ビタミンDは腸のカルシ ウム吸収を刺激することによってカルシウムレベルを正常範囲に維持する。腸吸
収がカルシウム恒常性を維持することができない場合、ビタミンDは単球細胞を 刺激して成熟破骨細胞とし、これが骨からカルシウムを動員する。
【0005】 ビタミンDの非カルシウム関連生物活性に関する認識は1979年に、スタンプ(S
tumpf)が、放射活性ビタミンDがカルシウム代謝に関連する多くの組織に局在す
ることを発見したことに始まった(Science 206:1188〜1190、1979)。1981年 に、アベ(Abe)らは、マウス骨髄白血病細胞がVDRを有すること、そしてそれら
はビタミンDに暴露されると最終分化に至ることを報告した(PNAS USA 78:4990
〜4994、1981)。それ以来、VDRは前立腺癌、乳癌、結腸癌、肺癌、膵臓癌、子 宮内膜癌、膀胱癌、子宮頚癌、卵巣癌、扁平細胞癌、腎細胞癌、骨髄およびリン
パ性白血病、髄質甲状腺癌、黒色種、多発性骨髄腫、網膜芽細胞腫、ならびに軟
組織および骨の肉腫に存在することが記述されている。
【0006】 1,25ジヒドロキシビタミンDまたはその類似体を用いたインビトロアッセイ法 は、前立腺の腺癌(Molec. and Cell Endocrinology 126:83〜90、1997;Proc.
Amer. Assoc. Cancer Res. 38:456、1997;J. Ster. Biochem. and Molec. Bi
ol. 58:277〜288、1996;Endocrinology 137:1554〜1561、1996;Endocrinolo
gy 136:20〜26、1995;Cancer Research 54:805〜810、1994;Endocrinology
132:1952〜1960、1993;およびAnticancer Research 14:1077〜1081、1994) 、乳癌(Proc. Amer. Assoc. Cancer Res. 38:456、1997;Biochemical Pharma
cology 44:693〜702、1992)、結腸癌(Biochemical and Biophysical Researc
h Communications 179:57〜62、1991;Archives of Pharmacology 347:105〜1
10、1993)、膵臓癌(British Journal of Cancer 73:1341〜1346、1996)、お
よび子宮内膜癌(Journal of Obsterics and Gynaecology Research 22:529〜5
39、1996)、肺癌(Anticancer Research 16:2953〜2659、1996)、骨髄性白血
病(PNAS USA 78:4990〜4994、1981)、黒色腫(Endocrinology 108:1083〜10
86、1981)ならびに軟組織(Annals of Surgical Oncology 3:144〜149、1996 )および骨(Journal of the Japanese Orthopaedic Association 69:181〜190
、1995)の肉腫を含む多くの悪性腫に由来する細胞株において抗増殖作用を示し
た。
【0007】 動物における研究は、前立腺癌(Urology 46:365〜369、1994)、乳癌(J. N
CI 89:212〜218、1997;Lancet 1:188〜191、1989)、扁平細胞癌(Molecular
and Cellular Differentiation 3:31〜50、1995)、骨髄性白血病(Blood 74 :82〜93、1989およびPNAS USA 80:201〜204、1983)および網膜芽細胞腫(Arc
hives of Ophthalmology 106:541〜543、1988;Archives of Ophthalmology 10
6:536〜540、1988)におけるビタミンDまたはその類似体の抗増殖活性を示した
。ビタミンDの抗増殖作用の作用機序は依然として不明であるが、ビタミンDはTG
F-β1およびTGF-β2の合成を増加させ、上皮細胞増殖因子受容体の発現を減少さ
せ、網膜芽細胞腫蛋白質の脱燐酸化を引き起こし、おそらくサイクリン依存的キ
ナーゼ阻害剤p21(warf1)およびp27(kip1)の誘導によってG1期での細胞周期 停止を誘導し、ならびにインスリン様増殖因子結合蛋白質の産生を誘導すること
が提唱されている。
【0008】 特許文献には、ビタミンD化合物によって腫瘍を治療する試みが多く記述され ている。米国特許第4,391,802号は1α-ヒドロキシビタミンD誘導体による白血病
様疾患の治療を開示した。コレステロールまたはエルゴステロール側鎖より長さ
が長い17側鎖を有する1α-ヒドロキシ誘導体を用いることは、米国特許第4,717,
721号に開示された。さらなるビタミンD類似体が米国特許第4,851,401号(シク ロペンタノ-ビタミンD類似体)、米国特許第4,866,048号、米国特許第5,415,846
号(アルキニル、アルケニル、およびアルカニル側鎖を有するビタミンD3類似体
)、米国特許第5,120,722号(トリヒドロキシカルシフェロール)、米国特許第5
,547,947号(フルオロ-コレカルシフェロール化合物)米国特許第5,446,035号(
メチル置換ビタミンD)、米国特許第5,411,949号(23-オキサ誘導体)、米国特 許第5,237,110号(19-ノル-ビタミンD化合物)、米国特許第4,857,518号(ヒド ロキシル化24-ホモ-ビタミンD)に記述されている。さらなるビタミンD類似体は
米国特許第4,804,502号、第5,374,629号、第5,403,940号、第5,446,034号、およ
び第5,447,924号に示されている。
【0009】 癌を有するヒトにおけるビタミンDの抗増殖作用を調べるために幾つかの試み が行われてきた。ケフラー(Koeffler)ら(Cancer Treatment Reports 69:139
9〜1407、1985)は、1,25-ジヒドロキシビタミンD 2 mcgを、骨髄異形成症候群 の患者18人に8週間以上にわたって毎日投与した。患者18人中8人には末梢血球
数に軽度で一過性の改善が認められたが12週の試験終了時には有意な改善を示し
た患者はなく、患者4人は症候性の高カルシウム血症を発症した。ボウア(Bowe
r)(Lancet 337:701〜702、1991)は、ビタミンD類似体である局所カルシポト
リオールによって局所進行または皮下転移性乳癌患者19人を治療した。6週間の
治療を終了した患者14人中3人が処置病変の二方向直径の50%減少を示し、別の
患者1人が軽度の反応を示したが、高カルシウム血症が治療の合併症であった。
パルミエリ-セビア(Palmieri-Sevier)ら(Am. J. Medical Sciences 306:309
〜312、1993)は、ビタミンD療法によって誘発され、維持されたと思われる副甲
状腺癌の長期寛解例を報告した。ラスチン(Rustin)ら(Brit. J. Can. 74:14
79〜1481、1996)は卵巣癌患者におけるカルシトリオールの持続的投与による臨
床試験を実施したが、またも高カルシウム血症が認められた。
【0010】 ホルモン不応性前立腺癌における経口1,25-ジヒドロキシビタミンD(カルシト
リオール)のフェーズII臨床試験は、オズボーン(Osborn)ら(Urol. Oncol. 1
:195〜198、1995)によって報告された。患者14人にカルシトリオールの1日経
口用量0.5〜1.5 mcgを投与したが、有意な反応は示されず、ほとんどの患者に臨
床的な悪化が報告された。患者13人は、ビタミンDおよびその類似体による治療 の最も一般的な副作用である高カルシウム血症を発症した。ビタミンDの高カル シウム作用のために治療的な抗新生物血清濃度まで達しないであろうという懸念
から、癌を有するヒトにこのビタミンを用いる試験は行われてこなかった。本発
明の目的は、腫瘍および他の過増殖性疾患の治療にこのクラスの薬剤を使用でき
るようにする一方で、そのような高カルシウム血症を予防するビタミンD薬剤( カルシトリオールのような)による治療法を提供することである。
【0011】発明の概要 ビタミンDおよびその類似体は本発明に従って、ビタミンD薬剤による治療に反
応性である、上記のタイプの腫瘍のような新生物疾患を治療するために投与する
ことができる。本方法はまた、乾癬、角質化または角化症障害、または座瘡もし
くは脂漏性皮膚炎のような皮脂腺障害のような過増殖性の皮膚疾患を治療するた
めに用いることができる。本方法は、高カルシウム血症、特に症候性高カルシウ
ム血症、例えば3期または4期高カルシウム血症を誘発することなく、治療効果
を得るために十分量のビタミンD薬剤の治療的有効なパルス用量を被験者に投与 することを含む。本治療は、腫瘍および過増殖性疾患の治療にしばしば非常に有
効であるが、そのカルシウム血症の副作用のためにこれまで用いられていなかっ
た、非常にカルシウム血症性の薬剤(カルシウム血症指数が0.5またはそれ以上 である薬剤のような)を使用できるようにするために特に有効である。本発明の
投与レジメによって、生命に危険がある高カルシウム血症の危険な副作用を誘発
することなく、しかし驚くべきことに、持続的な治療特異的抗腫瘍または全般的
抗増殖作用を示しながら、初めてこれらの薬剤の治療的に有効な抗増殖(および
特に抗新生物)量を投与することができる。
【0012】 開示された第一の態様において、ビタミンD薬剤は、ビタミンD受容体を発現し
、ビタミンD薬剤による治療に反応する新生物を有する被験者に投与する。その ような治療に反応する特定のタイプの腫瘍には、前立腺、乳房、結腸、膵臓、お
よび子宮内膜の腺癌と共に、肺の小細胞癌および非小細胞癌(扁平、腺癌および
大細胞タイプを含む)、頭頚部扁平細胞癌、膀胱の移行上皮癌、卵巣および子宮
頚癌(例えば、扁平細胞癌)、腎細胞癌、骨髄およびリンパ性白血病、リンパ腫
、髄質甲状腺癌、黒色腫、多発性骨髄腫、網膜芽細胞腫、ならびに軟組織および
骨の肉腫が含まれる。特定の態様において、新生物は乳房または前立腺の腺癌で
ある。
【0013】 さらに他の特定の態様において、ビタミンD薬剤は、薬剤の抗増殖用量を投与 する被験者において高カルシウム血症(特に症候性、または生命に危険がある高
カルシウム血症)を誘発する薬剤である。本方法は、カルシポトリオール(カル
シウム血症指数約0.05〜0.01)、11α-フルオロメチル-1α,25-(OH)2-D3(カル シウム血症指数約0.1)、およびカルシウム血症指数が0.5以上である薬剤、例え
ば1(カルシトリオールのカルシウム血症指数)より大きい、または1に等しい
薬剤と同程度にカルシウム血症性である薬剤に特に適用されると考えられる。本
方法が特に有用である薬剤は、半減期が約1日を超えない薬剤、例えば治療的有
効量を投与した場合に、約6時間を超えない薬剤である。これらの半減期は、完
全な破骨細胞の活性化が起こらないように十分な投与間隔をあけて、そのあいだ
に血液レベルが非カルシウム血症レベルに回復できるように十分に短い。特定の
態様において、カルシウムの血液レベルは次の投与までのあいだに正常に回復す
る。ビタミンD薬剤は、症候性の高カルシウム血症を引き起こすことなく、腫瘍 の分化または退縮を誘導するために十分な期間、ビタミンDの血清レベルを超生 理的量に上昇させる量を、腫瘍を有する被験者に投与する。
【0014】 例えば、ビタミンD類似体がカルシトリオールである場合、高パルス用量を3 日に1回を超えずに、例えば週に1回投与することができる。カルシトリオール
は癌を治療するために過去において用いられていたが、そのようなレジメの用量
は0.5〜1.5 mcg/日を長期間であり、これは症候性高カルシウム血症を引き起こ した。本発明の幾つかの態様に従って、カルシトリオールは少なくとも0.12 mcg
/kg/日(8.4 mcgを体重70 kgのヒトに)の用量を5または6日毎に1回を超えず
に、例えば週に1回経口投与する。本発明のパルス用量レジメを用いてさらに高
い用量のカルシトリオール、例えば少なくとも約0.48 mcg/kg/日、例えば1日に
1 mg/kg以上、例えば1日に2〜3 mg/kgを週に1回を超えない用量で経口的にカ ルシトリオールを投与することが可能である。カルシトリオールまたは他のビタ
ミンD薬剤の用量が増加するにつれて、症候性の高カルシウム血症を防止するた めに投与間隔をあけることができる(例えば7〜10日)。意外にも、ビタミンD の血液レベルのパルス様の増加は、長期間(例えば10日間)の抗腫瘍または抗増
殖作用を示すために十分であり、その結果高カルシウム血症のリスクが低下した
状態で、本発明の投与レジメに従うことができるようになった。
【0015】 本発明には、薬学的投与剤形にカルシトリオール少なくとも5マイクログラム
(mcg)、例えば5〜100 mcgを含むビタミンD薬剤を含む薬学的組成物も含まれ る。投与剤形は、経口、静脈内、筋肉内、局所、皮下、経皮、舌下、鼻腔内、腫
瘍内または他の調製物の形であってもよいが、開示された特定の態様において、
薬学的投与剤形は錠剤またはカプセル剤のような経口投与剤形である。
【0016】 本発明の前述およびその他の目的、特徴および利点は、以下のいくつかの好ま
しい態様の詳細な説明から、より明らかになると思われる。
【0017】幾つかの態様の詳細な説明 定義 以下の定義は本明細書において用いられる用語を理解する上で有用であると思
われる。
【0018】 「ビタミンD薬剤」という用語は、ビタミンDの血液もしくは組織レベルを上昇
させる、またはビタミンD受容体に対する親和性を有する、例えば相対的競合指 数(RCI)が0.05またはそれ以上、より詳しくは5またはそれ以上、例えば5〜2
50で受容体に結合する薬剤である。RCIはカルシトリオールのRCIを100とする指 数である。本用語はまた、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)およびビタミ
ンD3(コレカルシフェロール)のような抗リチティック(antirhichitic)活性 を有するセコステロイドのファミリー、エルゴステロール(7-デヒドロ-22-デヒ
ドロ-24-メチル-コレステロール)および7デヒドロコレステロール、25-ヒドロ キシビタミンD3、3-ヒドロキシル化ジヒドロタキステロール2、1α-ヒドロキシ ル化アルファカルシドール(1α-ヒドロキシビタミンD3)、およびカルシトリオ
ール(1α,25-ジヒドロキシビタミンD3)と共に、添付の別紙1に記載した多く の天然および合成ビタミンD類似体を含む(ブイロン(Bouillon)ら、Endocrine
Reviews 16:200〜257、1995)。
【0019】 ビタミンD薬剤はまた、ロカルトロール(Rocaltrol)(登録商標)(ロシュラボ
ラトリーズ)、カルシジェックス(Calcijex)(登録商標)注射用カルシトリオー
ル、EB 1089(25a, 26a, 27a-トリホモ-22,24-ジエン-1αa,25-(OH)2-D3)、KH
1060(20-エピ-22-オキサ24a, 26a, 27a-トリホモ-1α,25-(OH)2-D3)、MC 1288
およびMC903(カルシポトリオール)を含む、レオファーマシューティカル社の 治験薬、1,25-(OH)2-16-エン-D3、1,25-(OH)2-16-エン-23-イン-D3、および25-(
OH)2-16-エン-23-イン-D3を含むロシュ・ファーマシューティカルの薬剤、中外 製薬22-オキサカルシトリオール(22-オキサ-1α,25-(OH)2-D3、イリノイ大学の
1α-(OH)D5、ならびにZK 161422およびZK 157202を含むシェリングAG医化学研 究所の薬剤のような、現在臨床的に用いられているビタミンD製剤および類似体 を含む。別紙3は、これらの化合物のいくつかの化学構造、投与経路および投与
に関するさらなる情報を提供する。ビタミンD類似体はまた、乾癬の治療に用い られるカルシポトリエン(Calcipotriene)(Dovonex)およびタカルシトール(
Tacalcitol)のような局所ビタミンD製剤を含む。
【0020】 「ビタミンD受容体」または(VDR)は、遺伝子およびその産物の特徴付けがす
でになされており、アミノ酸427個を含み、分子量は約47,000であることが判明 している強力な転写因子、またはその変種である。ヒトVDRの完全長のcDNAはベ イカー(Baker)ら(PNAS USA 85:3294〜3298、1988)に開示されている。
【0021】 「ビタミンD受容体を発現する(または含む)腫瘍細胞」は、ビタミンD受容体
を含むことが示されている腫瘍、その後受容体を含むことが示された腫瘍(免疫
組織化学または他の技術を用いて)、カルシトリオールもしくはその類似体また
は他のビタミンD薬剤による治療に反応して臨床改善を示す腫瘍タイプ(乳癌の ような)、および低いビタミンDレベルと高い癌の発生率とのあいだに関連を示 す疫学的データが存在する腫瘍(前立腺、乳房、および結腸直腸の腺癌)である
。ビタミンD受容体の存在は、パイク(Pike)(Ann. Rev. Nut. 11:189〜216、
1991)に開示の技術のような、当技術分野で既知の如何なる手段によっても決定
することができる。
【0022】 「ビタミンDの上昇(または超生理的)レベル」は、約0.15 nm(65 pg/ml)以
上の1,25-ジヒドロキシビタミンD血漿濃度、または濃度を測定した研究所におい
て正常以上の他のビタミンD濃度、例えばヒトでは25-ヒドロキシビタミンDの約1
0 ng/ml以上の総ヒト血漿濃度を意味する(この値および他の全ての正常値は濃 度測定に用いる技術によって変化しうる)。
【0023】 「高カルシウム血症」とは、濃度を測定した研究所において正常以上のカルシ
ウム血漿濃度、例えばヒトでは約10.5 mg/dL以上を意味する(この値および他の
全ての正常値は濃度測定に用いる技術によって変化しうる)。高カルシウム血症
は別紙IIに記載のように、0〜4の等級に分類することができる。
【0024】 「症候性高カルシウム血症」とは、高カルシウム血症の徴候または症状の1つ
またはそれ以上に関連した、検査によって証明された高カルシウム血症を意味す
る。高カルシウム血症の初期症状には、虚脱、頭痛、嗜眠、悪心、嘔吐、口の渇
き、便秘、筋肉痛、骨痛、または金属味が含まれる。後期症状には、多渇症、多
尿症、体重減少、膵臓炎、羞明、そう痒症、腎機能不全、アミノトランスフェラ
ーゼ上昇、高血圧症、心不整脈、精神病、昏迷、または昏睡が含まれる。燐酸カ
ルシウム産物(カルシウムと燐酸の濃度を乗じる)が70を超える場合、異所石灰
化が報告されている。「重度の症候性高カルシウム血症」とは、等級3〜4の高
カルシウム血症を意味する。
【0025】 「腫瘍」とは、新生物であり、固形および非固形腫瘍(血液悪性疾患のような
)の双方を含む。「過増殖性疾患」とは、細胞の異常な増殖を特徴とする障害で
あり、一般的に乾癬のような皮膚障害と共に、全ての臓器系の良性および悪性腫
瘍が含まれる。「分化」とは、それによって細胞が生物機能を発揮するように、
より特殊化されるようになるプロセスであり、分化は悪性形質転換を受けた細胞
によって完全または部分的に失われる性質である。
【0026】 「治療的有効量」とは、感受性がある被験者において疾患の進行を予防する、
もしくは疾患の退縮を引き起こすために十分である、または発熱、疼痛、食欲減
退、または悪性腫瘍に関連した悪液質のような、疾患によって引き起こされた症
状を緩和することができる用量である。
【0027】 ビタミンD薬剤の「パルス」投与とは、薬剤の薬学的半減期、体内からの排泄 速度、およびそのカルシウム血症指数が与えられれば、治療的利益を得るために
十分な期間、しかし、高カルシウム血症を防止するために十分な投与間隔で、超
生理的濃度までビタミンDの血液または組織レベルを増加させるために十分量の 薬剤を投与することを意味する。
【0028】 薬剤の「カルシウム血症指数」とは、カルシウム血症反応を生じる薬剤の相対
的能力の測定値、例えば、ブイロン(Bouillon)ら(Endocrine Reviews 16:20
0〜257、1995)が測定して報告した値である。カルシウム血症指数1は、カルシ
トリオールの相対的カルシウム血症活性に対応する。カルシウム血症指数約0.01
は、カルシポトリオールのカルシウム血症活性に対応する。カルシウム血症指数
0.5は、カルシトリオールのカルシウム血症活性の約半分を有する薬剤に対応す ると考えられる。薬剤のカルシウム血症指数は実施すべきアッセイ法、例えばヒ
ュルビッツ(Hurwitz)ら(J. Nutr. 91:319〜323、1967)およびヤマダ(Yama
da)ら(Molecular Cellular and Clinical Endocrinology(ベルリン)、767〜
774頁、1988)に報告されているように、腸のカルシウム吸収(ICA)の刺激また
は骨カルシウム動員活性(BCM)を測定するか否か、に応じて変化しうる。した がって、相対的カルシウム血症活性は、最もよく特徴付けがなされているビタミ
ンD薬剤の一つであるカルシトリオールのカルシウム血症活性に関連して表記す ることが最善である。
【0029】ビタミンD薬剤 1,25-ジヒドロキシビタミンDの正常な血清レベルは0.05〜0.16 nMの範囲であ るが、癌の阻害に必要な治療的薬剤レベルはよくわかっていない。スコウロンス
キ(Skowronski)ら(Endocrinology 136:20〜26、1995)は、1,25-ジヒドロキ
シビタミンD濃度が0.1 MでインビトロでLNCaPヒト前立腺癌細胞の測定可能な増 殖阻害を示すこと、そして濃度1.0 nMで50%増殖阻害を示すことを明らかにした
。ピール(Peehl)ら(Cancer Research 54:805〜810、1994)は、ヒト前立腺 癌細胞を初代培養において、1,25-ジヒドロキシビタミンD濃度0.25〜1.0 nMと共
にインキュベートして、0.25〜1.0 nMのレベルで半最大増殖阻害を示すことを明
らかにした。癌の治療におけるビタミンDのこれまでの臨床試験は、治療効果を 得るためには高レベルの薬剤が長期間必要であるという仮定に基づいて進行して
いた。しかし本発明者らは、意外にも1,25-ジヒドロキシビタミンDの間欠的超生
理的レベル(例えば、0.25 nMより大きい、またはこれに等しい)が、哺乳動物 において癌の増殖または他の過増殖性疾患を阻害するために十分であることを示
した。この驚くべき知見によって現在では、治療によって誘発された医原性高カ
ルシウム血症に罹患する実質的なリスクなしに、ビタミンD療法の治療的利益を 得ることができる。
【0030】 カルシトリオールは1,25-ジヒドロキシビタミンDの短時間作用型製剤であり、
したがって1,25-ジヒドロキシビタミンDの高い血清レベルを短時間得ることをね
らいとした間欠的治療の機会を提供する。このレジメは驚くべき抗腫瘍活性を有
し、高カルシウム血症のような毒性を最小限にする。カルシトリオールは主に、
通常の用量が0.25〜1.0 mcg/日である補充療法として慢性的に投与された場合に
研究されている。最高血清濃度には2時間で達し、血清半減期は3〜6時間であ
る。カルシウムの腸吸収は投与後2時間で増加し始める。高カルシウム血症作用
は10時間で最高に達して3〜5日持続する。
【0031】 本発明の一つの態様において、有意な高カルシウム血症(例えば症候性の等級
3または4の高カルシウム血症)を引き起こさずに抗増殖作用を有するパルス用
量に関して、1,25-ジヒドロキシビタミンDの血清レベルを治療的有効なレベルに
上昇させるために、カルシトリオールの十分な用量を投与する。カルシトリオー
ルに関して、そのような用量の例は、血清レベル少なくとも約0.5 nM、例えば約
0.9 nMまたはそれ以上(例えば、1〜25 nM例えば、5〜10 nM)を少なくとも2
時間(例えば2〜5時間)、好ましくは6時間以内に生じるであろう。特定の態
様において、カルシトリオールのパルス用量は症候性の高カルシウム血症が起こ
る用量を超えない、またはより好ましくは検査上の高カルシウム血症が起こるパ
ルス用量である。
【0032】 カルシトリオールの補充療法での用量より高い用量の短期効果に関する情報は
、薬剤の作用の予測に役立てるために利用できる。パパポールス(Papapoulus)
ら(Clinical Science 62:427〜429、1982)は、健康なボランティアにカルシ トリオール2mcgを1回経口投与して、1,25-ジヒドロキシビタミンDの最高血清 濃度0.235および0.351 nMを得た。メイソン(Mason)ら(BMJ 1980:449〜450)
は、健康ボランティアにカルシトリオール4mcgを1回経口投与して、血清カル シウムの上昇が認められない1,25-ジヒドロキシビタミンDの最高血清濃度0.42 n
Mを得た。ブリックマン(Brickman)ら(Am. J. Med. 57:28〜33、1974)は、2
.7 mcg/日までのカルシトリオール用量を7〜15日間健常ボランティアに投与し た。カルシウム吸収および排泄は増加したが、血清カルシウムの有意な上昇は認
められなかった。アダムス(Adams)ら(Kidney Int. 21:90〜97、1982)は、 カルシトリオール3mcg/日までの用量を6〜12日間健常ボランティアに投与して
、1,25-ジヒドロキシビタミンDの安定な血清濃度0.184〜0.235 nMを得た。低カ ルシウム食を与えた患者のいずれにおいても血清カルシウムの上昇は認められな
かった。ギューセンス(Geusens)ら(Calcified Tissue Int. 49:168〜173、1
991)は、骨粗鬆症または変形性関節炎の閉経後女性27人にカルシトリオール4m
cg/日を4日間投与した。患者は尿中カルシウム排泄の増加を示したが、尿中ヒ ドロキシプロリン排泄の増加は示さなかった。患者27人中4人は血清中カルシウ
ムが10.8であったが、臨床的に有意な高カルシウム血症は認められなかった。
【0033】 1,25-ジヒドロキシビタミンDの抗増殖レベルは、特に短期間の1,25-ジヒドロ キシビタミンD療法の際の高カルシウム血症が、破骨細胞の活性化(急速に骨か らのカルシウムを動員することができる)ではなくてむしろ腸のカルシウム吸収
の増加(より遅いカルシウム上昇)によって媒介される場合、最小の副作用で短
期間に得ることができる。腸からのカルシウム吸収を最小限にする低カルシウム
食と、カルシウム排泄を最大限にする適度の水和と共に薬剤を投与すると、より
高い1,25-ジヒドロキシビタミンDレベルを得ることができる。間欠投与した場合
のカルシトリオールの最大耐容量は定義されていないが、0.48 mcg/kgもの高用 量が高カルシウム血症を起こすことなく耐容されている。
【0034】 治療的抗増殖レベルを達するために十分なビタミンD薬剤のより高用量はまた 、パミドロネートのような二燐酸塩破骨細胞阻害剤と共に薬剤を投与することに
よって得てもよい。セルビー(Selby)ら(Endocrinology 108:1083〜1086、19
81)は、ビタミンDとパミドロネートによって高カルシウム血症を治療する例を 提供した。骨化石症の患者において破骨細胞が阻害されている場合に、1,25-ジ ヒドロキシビタミンDの高い血清レベルを得る可能性は、カルシトリオールの32
mcg/日もの高用量を3ヶ月間投与する場合に可能であり(キイ(Key)ら、NEJM
310:409〜415、1984)、この場合1,25-ジヒドロキシビタミンDの安定な血清レ ベルは高カルシウム血症を起こすことなく2.32 nMでピークに達した。
【0035】 以下の実施例は、本発明の方法全般と共にその使用法を説明するために特定の
例の経過を説明する。これらの実施例は、他のビタミンD薬剤を評価し、ビタミ ンD反応性過増殖性疾患を有する被験者において、症候性の医原性高カルシウム 血症を誘発することなく、ビタミンD薬剤の治療的有効量を決定するための一般 的な枠組みも提供する。
【0036】実施例1 全般的治療計画 既知のビタミンD受容体陽性腫瘍を有する患者(前立腺、乳房、肺、結腸、も しくは膵臓の腺癌、膀胱の移行上皮癌、または黒色腫)に、処方された低カルシ
ウム食を治療前に摂らせて、腸の吸収を最小限にしてより高用量のビタミンDを 用いることができるようにする。この低カルシウム食は治療期間中継続してもよ
く、ビタミンD薬剤の最後の投与を終えてから1週間摂らせてもよい。食事は理 想的には、全ての乳製品と共に、骨ごと缶詰になっているイワシおよび他の魚、
豆類、青物野菜、およびカルシウム強化食品または飲料を制限することによって
、1日のカルシウム摂取量を400〜500 mgに制限する。次に、適度の口腔内水和 が得られるように、治療の12時間前に開始して、1、2および3日間続けて、通
常の摂取量以上の液体を4〜6杯飲むように被験者に要請した。マグネシウム含
有制酸剤、経口カルシウム補助剤、コレスチラミン、コレスチポール、および他
の胆汁樹脂結合物質もまた治療のあいだ控えてもよい。
【0037】 行ってもよいベースライン臨床検査には、カルシウム、燐酸、および1,25-ジ ヒドロキシビタミンDの血清濃度が含まれる。最初の用量レベルでは、例えば、 カルシトリオール(または用量を決定すべきその他のビタミンD薬剤)0.06 mcg/
kg経口投与を4回に分けて、全体で0.06 mcg/kg用量を服用するまでその一つを 4時間のあいだ毎時間服用する。または、より高用量の製剤を1回服用してもよ
い。用量は切り上げてほぼ0.5 mcgにしてもよい。被験者は投与後少なくとも2 〜3日間、高カルシウム血症の症状について毎日モニターする。
【0038】 患者には、高カルシウム血症の有無および高カルシウム血症の生理的結果をモ
ニターするために多様な臨床検査を行ってもよい。そのような検査は0時間、24
時間、48時間でのカルシウム、またはクレアチニン、総ビリルビン、ALT、アル カリフォスファターゼ、および全血球計算のベースラインレベルを含んでもよい
。他の可能性がある臨床検査は、0時間、6時間、24時間、48時間での燐酸塩、
1,25-ジヒドロキシビタミンDレベル、および2日目でのカルシウムとヒドロキシ
プロリンの24時間尿回収を含んでもよい。被験者は、疾患が進行するまでまたは
4週間までのいずれか早いほうの期間、ビタミンDのパルス用量を週に1回毎週 投与して、登録から2ヶ月間追跡調査する。等級3の毒性が認められた場合は、
治療を中止する。
【0039】 初回用量は文献に報告されている安全用量から選択してもよく、その後、ゴー
ドン&ウィルソン(Gordon and Willson)(Statistic in Medicine 11:2063〜
2075、1992)が記述したスキームのような多段階増加スキームを行ってもよい。
患者の募集(accrual)はI期、II期、およびIII期で行う。各期は用量を増加す る前に患者1、3または6人の募集を必要とする。I期では、各用量レベルに患 者1人をあてる。I期では最初の等級3の毒性が認められるまで募集を持続する 。等級3の毒性が認められた場合、さらに患者2人を同じ用量レベルで募集して
II期でも募集を継続する。I期において等級4または5の毒性が認められれば、 用量を1レベル減少させる。
【0040】 等級3の毒性が認められなければII期において募集を継続する。1つまたは2
つの等級3または4毒性が認められた場合、同じ用量レベルについてさらに患者
3人を募集してIII期において募集を継続する。等級5の毒性1例または等級3 または4毒性3例をII期において認めた場合用量を1レベル減少させる。III期 では患者6人をそれぞれの用量レベルに登録する。等級3の毒性を1例のみ認め
た場合、用量を増加させて、募集をII期に戻す。等級3またはそれ以上の毒性が
2つまたはそれ以上起こる場合、これ以上用量を増加させない。MTD(最大耐容 量)は、被験者の1/3またはそれ以下が等級3の毒性を示した用量として定義
する。カルシトリオールに関して、初回用量は0.06 mcg/kg経口投与を4時間で あった。それぞれの連続レベルでは、最初の等級3毒性を認めるまで用量を倍加
する。その後それぞれの用量増加は、改変フィボナッキ(Fibonacci)スキーム (ディルマン&コジオール(Dilman and Koziol)、Molecular Biotherapy 4:1
17〜121、1992)に従って、先のレベルの1.33倍とする。
【0041】 カルシトリオールに関して、パルス用量をそれぞれの被験者に毎週投与して、
被験者を、虚弱、頭痛、嗜眠、悪心、嘔吐、口の渇き、便秘、筋肉痛、骨痛、金
属味のような高カルシウム血症の初期徴候および症状の有無についてモニターし
た。患者はまた、多渇症、多尿症、体重減少、膵臓炎、羞明、そう痒症、腎機能
不全、アミノトランスフェラーゼ上昇、高血圧症、心不整脈、精神病、昏迷、昏
睡、および異所石灰化のような、より重篤な症状発現に関してもモニターした。
高カルシウム血症の毒性を示した患者には適当な治療を開始して、血清カルシウ
ムが正常に回復するまでカルシトリオールを中止した。
【0042】 以下の表Iは、耐容されるパルス用量を決定するために、それぞれの薬剤につ いて従うことができるプロトコールを示す。治療用量を決定するためのプロトコ
ールは実施例2に記載する。
【表1】 耐容量を決定するためのプロトコールの例
【0043】実施例2 治療的有効量の決定 PSA、CA15-3およびその他のような腫瘍マーカーを用いて腫瘍の進行または退 縮を評価することができるが、ビタミンDを投与すると、癌細胞の増殖を阻害し ながら腫瘍マーカー産生が増加することが示されているため、そのようなアッセ
イ法の結果は時に解釈が難しい。この作用はおそらく、ビタミンDの分化誘導特 性による。
【0044】 治療反応を決定するためのもう一つの手段、例えば腫瘍病変の直接放射線測定
もまた用いることができる。測定可能な病変は、外診、X線、またはスキャンに よって明確な境界部を有する、二次元的に測定可能な腫瘍と見なしてもよい。少
なくとも1つの直径が好ましくは0.5 cm以上である。骨病変は含まれない。
【0045】 評価可能な疾患には、単方向に測定可能な病変、境界部が明確でない腫瘍塊、
拍動性の結節疾患、双方の直径が0.5 cm未満の病変、および骨疾患が含まれる。
評価不能疾患には、胸水、腹水を示す疾患、または間接的な証拠(例えば評価可
能でない範疇に入る検査値)のみによって示される疾患が含まれる。客観的状態
を臨床試験の登録時と7週目に記録する(1週目はビタミンD薬剤の最初の用量 を投与する週である)。臓器に多くの測定可能な病変があってそれぞれの評価時
に測定できない場合、患者の試験参加前に特定数(病変3個のように)を選択し
て追跡調査する。
【0046】 完全な反応(CR)は、測定可能および評価可能な疾患の全ての完全な消失で、
新たな病変を認めないことである。被験者が胸水、腹水または外科的再分類によ
って評価可能な疾患(例えば、精巣および性腺外生殖細胞癌)を有する場合、疾
患は細胞学的に陰性でなければならない。マーカーまたは関与の間接的証拠を有
する患者は異常値を正常化しなければならない。測定可能、評価可能、ならびに
評価不可能な病変および部位は全て評価しなければならない。部分反応(PR)は
、測定可能な全ての病変の垂直方向直径の□50%減少を有する測定可能病変少な
くとも1つを有する被験者、評価可能な疾患の進行を認めない被験者、そして新
たな病変を認めない被験者に認められる。測定可能および評価可能な病変および
部位は全て評価しなければならない。肺癌では、評価可能であるが測定不可能な
腫瘍塊の推定面積の50%以上の減少が異なる観察者によって一致し、胸水を含ま
ない場合である。安定化は完全反応、部分反応または進行として定量できない反
応である。
【0047】実施例3 乳癌の治療 この実施例において、骨格の多数の部位に転移した乳癌の42歳女性にカルシト
リオール(ロカルトトール、ロシュ)11 mcg用量を、22錠(各錠剤0.5 mcg)を 1、2、3および4時間にほぼ等量に分割することによって投与した。患者にこ
の同じ療法を1、8、15および22日目に行い、その後56日目まで試験として観察
したところ、治療はよく耐容された。患者はNCI毒性等級尺度(別紙2)で等級I
Iまたはそれ以上の毒性を示さなかった。認められた被験者の利益には、疼痛の 減少および必要とする鎮痛薬の減少が含まれた。目的とする利益には、血清中腫
瘍マーカーCA15-3の、445(治療前)から、365(27日目)、365(48日目)、お よび320(70日目)への進行性の減少が含まれた。骨の関与がわかっている領域 での放射線評価によって、骨盤および右股関節での多数の病変の進行性硬化が示
され、これは療法に対する陽性反応としての骨の治癒を示している。新規病変ま
たは病的骨折は64日まで認めなかった。
【0048】実施例4 黒色腫の治療 この実施例において、右顎に転移性悪性黒色腫を有する72歳男性にカルシトリ
オール(ロカルトロール、ロシュ)37 mcg用量を、錠剤74個を1、2、3および
4時間に4つのほぼ等量に分割することによって投与した。患者にこの同じ療法
を1、8、15および22日目に行い、少なくとも56日まで観察した。カルシトリオ
ールの最後の投与(1週間目)の2時間後に得られた血漿試料中のカルシトリオ
ールのレベルは、エンドクライン・サイエンス・インクの市販のアッセイ法を用
いて測定した。レベルは1826 pg/mlであり、これに対して正常対照者のカルシト
リオールの範囲は21〜65 pg/mlであった。この毎週のスケジュールによってカル
シトリオールの著しく上昇したレベルが得られたにもかかわらず、この患者は如
何なる主観的または客観的毒性も示さなかった。血清カルシウムレベルおよび血
液中の他の化学および血液学的パラメータはなおも正常値であった。
【0049】実施例5 臨床試験結果の要約 患者 適格基準は、標準的な治療に不応性である組織学的に確認された悪性疾患;年
齢≧18歳;余命>2ヶ月;ECOG成績≦2以下;ヘマトクリット≧30以上;血清ク
レアチニン≦1.2 mg/dL;血清カルシウム≦10.5 mg/dL;血清燐酸塩≦4.2 mg/dL
;ALT≦60 IU/L;総血清ビリルビン<2 mg/dLが含まれた。除外基準には、妊娠
、高カルシウム血症の既往、腎石、心不全または3ヶ月以内の心筋梗塞を含む有
意な心疾患、既知の心駆出分画率が30%未満、現在のジゴキシン療法、7日以内
のサイアザイド系利尿薬療法、4週間以内の二燐酸塩治療、2週間以内の全身ス
テロイド療法、および全てのマグネシウム含有制酸剤を停止することができない
こと、胆汁樹脂結合薬、または試験期間中のカルシウム補助剤が含まれた。
【0050】 治療 ベースライン評価には、完全な既往および外診、全血球計算、血清クレアチニ
ン、血清カルシウム、血清燐酸塩、総ビリルビンALT、アルカリフォスファター ゼ、アルブミン、妊娠可能女性では血清β-hCG、カルシウム測定用24時間尿採取
および腫瘍の測定が含まれた。
【0051】 患者にはまた、4週間の治療のあいだに低カルシウム食をとり、実施例1に記
述したように目標が500 mg/日未満となるように要請した。カルシトリオール( ロカルトロール(登録商標)、ロシュ・ファーマシューティカルズ)を週に1回
、4週間投与した。毎週の投与は4時間のあいだに毎時間4分割用量を4回投与
することによって行った。開始用量は0.06 μg/kgであった。
【0052】 モニタリング 全血球計算、血清クレアチニン、総血清ビリルビン、ALT、アルカリフォスフ ァターゼ、を毎週モニターした。血清カルシウムおよび燐酸塩は治療日(1日目
)、ならびに2および3日目にチェックした。24時間の尿中カルシウム排泄を2
日目に測定した。1,25-ジヒドロキシビタミンDレベルは125I-ラジオイムノアッ セイ法(インクスター、スティルウォーター、ミネソタ州)および仔ウシ胸腺1,
25-ジヒドロキシビタミンD受容体を用いた放射受容体アッセイ法(エンドクライ
ン・サイエンシズ、カラバサスヒル、カリフォルニア州)によって測定した。ピ
ークレベルは全ての丸剤を摂取した2時間後に測定された。谷のレベルは約48時
間後に測定された。
【0053】 食事のコンプライアンスは、カルシウムに富む食品に関する7日間食事アンケ
ートによってモニターした。毎日のカルシウム摂取量はアンケートによって特定
されたカルシウムに富む食品のカルシウム含有量を、基本食の推定カルシウム含
有量に加えることによって推定した。基本食のカルシウム含有量はカルシウム1
mg/8 Kcalであると計算された。カロリー摂取量は、フードプロセッサー7.0ソ フトウェア(ESHAリサーチ、サーレム、オレゴン州)を用いて推定した。
【0054】 4週間の治療期間終了後、患者をさらに4週間モニターした。血清カルシウム
を5週目および7週目にチェックして7週目に腫瘍を測定した。毒性は全てNCI の一般毒性基準に従って等級付けを行った。反応はWHOガイドラインに従って評 価した。
【0055】 統計学的検討 計画した用量増加は、ゴードン&ウィルソン(Gordon and Willson、1992)に
よって記述された多段階増加スキームに従って実施した。最大耐容量(MTD)は 患者の1/3またはそれ以下が等級3の毒性を示した用量として定義した(64)
。反応または安定な疾患の証拠を示し、等級3以上の毒性を示さなかった患者は
、カルシトリオールの同じ用量または次に高い用量のいずれかを投与するように
再登録することが認められた。統計分析は、スタットビュー5.0ウィンドウズソ フトウェア(SASインスチチュート、カリー、ノースカロライナ州)を用いて実 施した。
【0056】結果 異なる患者15人が治療20サイクルに登録した(表2)。患者2人は疾患が進行
したために4週間のレジメを終了する前に試験を中止した。治療の毒性または食
事の不耐容のために試験を中止した患者はなかった。患者5人は第二の治療サイ
クルを受けるために再登録した。
【表2】 試験に登録した個々の患者
【0057】 死亡は認められなかった。毒性のために試験を中止した患者はなく、等級3ま
たはそれ以上の毒性は認められなかった。認められた毒性を全て表3に記載する
【表3】 それぞれの治療コースにおいて発生した毒性(N=20) 1 本発明者らの研究所では全て正常範囲内(3.4〜10.0 k/mm3)であるが、3.0 〜3.9 k/mm3の等級1毒性に入る。2 全員が試験参加前に等級1異常を示していた。
【0058】 1,25-ジヒドロキシビタミンDの血清レベルの正常範囲は0.05〜0.16 nM(20〜6
5 pg/ml)である。用量を0.48 μg/kg用量まで増加させると、ピークレベルのほ
ぼ直線的な増加が認められた(表4、図1)。この用量以上では、ピークレベル
のさらなる上昇は認められなかった。1,25-ジヒドロキシビタミンDの谷の血清濃
度は、48時間までに正常またはほぼ正常に回復した(図1)。カルシトリオール
の薬物動態に関する限定された試験から、1,25-ジヒドロキシビタミンDが予想さ
れたように6時間後に減衰することが示された(図2)。
【表4】 用量毎の平均ピークおよび48時間1,25-ジヒドロキシビタミンDレベル
【0059】 平均血清カルシウム(正常範囲8.5〜10.5 mg/dL)は、治療前の9.55(SD 0.57
)mg/dLから24時間後の9.76(SD 0.63)mg/dLおよび48時間での9.88(SD 0.68)
mg/dLに増加した(2元繰り返し測定分散分析によってp=0.0002)。正常範囲以
上のカルシウムレベルは全て、介入を行うことなく2日以内に正常に回復した。
平均血清燐酸塩(正常範囲2.2〜4.2 mg/dL)は、治療前の3.43(SD 0.56)mg/dL
から24時間後の3.98(SD 0.57)mg/dLに増加して、48時間では3.86(SD 0.53)m
g/dLに減少した(二元繰り返し測定分散分析によってp<0.0001)。平均24時間 尿中カルシウム排泄(正常範囲100〜300 mg)は、治療前の130(SD 62)mgで範 囲44〜292 mgから、それぞれの治療週の2日目に測定した、263(SD 125)mgで 範囲59〜594(一元繰り返し測定分散分析によってp<0.0001)に増加した。ボン
フェローニ/ダン検定によって治療期間中の尿中カルシウム排泄には統計学的有
意差は認められなかった。
【0060】 測定可能な病変を有する患者8人中5人が安定な疾患を有した。その中で、肺
の腺癌患者、膵臓の腺癌患者、および肝細胞癌患者に治療2サイクルを行ったが
、患者は試験中の全16週間にわたって安定なままであった。肝細胞癌患者は血清
AFPレベルが関連して70%減少した。測定可能な疾患を有する残りの患者3人は 進行性疾患の証拠を示した。
【0061】 測定可能な疾患を有しない患者7人中4人が進行の証拠を示さなかった。その
中には実施例3で記述した乳癌患者も含まれた。治療2サイクルを投与した前立
腺癌患者は、登録前にPSAが急速に上昇していたにもかかわらず、薬剤投与期間 である16週間全体について安定したPSAを示した。測定可能な疾患を有しない残 りの患者3人は、腫瘍マーカーまたは進行性疾患の臨床徴候のいずれかを示した
【0062】 カルシトリオール(<2 mcg/日)による用量制限高カルシウム血症毒性を発症
した患者はなかった。患者にピーク血中カルシトリオールレベルを測定したこと
によって、血液レベル(8.9 nMまで)が培養において癌細胞の増殖阻害すること
がわかっているレベルであることを示している。さらに、薬剤カルシトリオール
は基本的に3日までに血液から完全に消失し、この急速なクリアランスが毎週の
パルススケジュールの安全性プロフィールの増加の説明となる。
【0063】 予期しない結果は、カルシトリオールの用量を0.48 μg/kg以上の用量レベル に増加させても、ピークカルシトリオールレベルがこれ以上増加しないという知
見であった。患者1人においてカルシトリオールレベルのより詳しい測定を行っ
たところ(用量レベル2.0 μg/kg)、吸収は遅れるよりもむしろ高用量では飽和
することが示され、カルシトリオールのいずれのピークも遅れることなく、薬剤
の半減期はより低用量の試験で認められた通常の時間を超えない。カルシトリオ
ールの最大耐容量(MTD)は、この実施例に示したデータによって決定できなか った。
【0064】 要約すると、カルシトリオールの週1回のパルス投与により、進行した悪性疾
患を有する患者に投与することができるカルシトリオールの毎週の総投与量を実
質的に増加させることが可能となる。正常値の上限を超えて約25倍のカルシトリ
オールのピーク血中レベルが最小の毒性で得られた。これらのレベルはカルシト
リオールの抗増殖作用が認められる範囲内に十分入る。カルシトリオールの血中
レベルが0.48 μg/kgを超えて用量を増加させても直線的に増加しないという知 見に基づいて、用量レベル0.5 μg/kgは、その腫瘍がこの療法に反応する患者に
おいて治療的有効であるが、許容されない高カルシウム血症が起こらない用量の
例である。
【0065】実施例6 薬学的投与剤形の調製 本発明のビタミンD薬剤の薬学的に許容される組成物の調製は、当技術分野で 周知の方法を用いて達成することができる。滅菌生理食塩液、血漿等のような一
般的な担体のいずれも本発明のビタミンD薬剤と共に用いることができる。投与 経路には経口、頭蓋内、脳室内(icv)、くも膜下(it)、静脈内(iv)、非経 口、直腸、局所、眼内、結膜下、鼻腔内、耳内、および経皮が含まれるがこれら
に限定しない。本発明のビタミンD薬剤は、水性生理食塩液媒体のような静脈内 注射用の簡便な媒体中で投与してもよい。そのような媒体はまた、例えば浸透圧
を調節するために薬学的に許容される塩、緩衝液、保存剤等のような従来の薬学
的調節材料を含んでもよい。そのような媒体は、ポリソルベート、通常の生理食
塩液、乳酸加リンゲル液、および血漿である。ビタミンDは幾分不溶性であり、 したがってビタミンD薬剤を投与するために、ゴマ油または同等の親油性製剤の ような可溶化剤を用いてもよい。
【0066】 錠剤またはカプセル剤のような薬剤を含む本発明の態様は、当技術分野で既知
の従来の薬学的に許容される担体、補助剤および対イオンと共に調製することが
できる。態様は好ましくは、錠剤、丸剤、粉剤、液体または懸濁液、および注射
可能および注入可能溶液、例えば単位投与バイアルのような、固体、半固体、お
よび液体投与剤形における単位投与剤形である。カルシトリオールの単位用量に
含まれる有効な用量範囲は、約5 mcg〜約100 mcgまで変化する。カルシトリオ ールの単位用量は、症候性の高カルシウム血症を誘導することなく、薬剤の高パ
ルス治療的有効量を投与することができるという予期しない知見のために、これ
までに用いられている用量よりかなり高い。
【0067】実施例7 結合親和性の決定 ビタミンD薬剤のビタミンD受容体に対する結合親和性は、参照として本明細書
に組み入れられる、ピール(Peehl)ら(Cancer Research 54:805〜810、1994 )のVDR結合分析およびスキャッチャードプロットのような如何なる許容可能な 手段によっても決定することができる。
【0068】 VDR親和性は、カルシトリオールに対するRCIが100に設定されている相対的競 合指数(RCI)を決定するために、放射性標識カルシトリオールによる競合的受 容体アッセイ法によってアッセイすることができる。ビタミンD類似体のいくつ かのRCIを別紙3に記載する。
【0069】実施例8 腫瘍細胞に及ぼすビタミンD受容体の検出 腫瘍細胞上のVDRの有無は、実施例7において参照として本明細書に組み入れ られる、ピール(Peehl)らが記述した方法によって検出することができる。免 疫組織化学(カイザー(Kaiser)ら、J. Cancer Res. Clin. Onc. 122:356〜35
9、1996);ウェスタンブロット(クロス(Cross)ら、Anticancer Reseacrh 16
:2333〜2338、1996)リガンド結合アッセイ法およびRNAとのDNAプローブハイブ
リダイゼーション(ノザンブロット)(Endocrinology 132:1952〜1960);な らびにリボヌクレアーゼ保護アッセイ法によるRNAの検出(シャバハン(Shabaha
ng)ら、Annals of Surg. Onc. 3:144〜149、1996)を含む、他の多様なアッセ
イ法を用いてVDRを検出することができる。
【0070】 本発明の原理を適用してもよい多くの可能性がある態様に関して、説明した態
様は本発明の好ましい例に過ぎず、本発明の範囲を制限するものと解釈してはな
らないことを理解すべきである。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲
によって定義される。したがって、本発明者らは、これらの特許請求の範囲およ
び精神の範囲に入る全てを本発明者らの発明として請求する。
【0071】 核VDRの相対的競合指数(RCI)およびビタミンD結合蛋白質(DBP)のRCIに関 する表の数値は、100に標準化した1α,25(OH)2D3の結果と比較して表示のパラメ
ータに関してデータを作表する;このように、データの値は1α,25(OH)2D3値の 割合を表す。データ入力のキイは以下の通りである。RCIは、インビトロ条件下 で核の1α,25(OH)2D3受容体(VDR)(141)または血漿ビタミンD輸送蛋白質(DB
P)(142)との結合に関して[3H]1α,25(OH)2D3と競合する類似体の相対的能力 を測定する。細胞分化のデータはそれに対して値を1.00に設定する1α,25(OH)2D 3 に関連している。カルシウム血症指数データは1α,25(OH)2D3の値と比較して1.
00の値を設定する。
【0072】 SPCは、nVDRの起源となる種を示し、c=ニワトリの腸、r=ラット腸、b=ウシ
胸腺、p=ブタ腸、m=MCF-7ヒト乳癌細胞、z=ラット骨肉腫ROS 17/2.8細胞であ
る。DBPに関してはデータは全てヒト蛋白質から得ている。細胞分化データはヒ ト形質転換細胞株から得ており、h=HL-60細胞、u=U937である。カルシウム血 症指数は、「カルシウム血症」反応を生じる類似体の相対能力の測定値であり、
実施されるアッセイ法に応じて異なるように定義される;cまたはi=ビタミンD 欠乏症のニワトリにおける腸のCa2+吸収(ICA)または骨Ca2+動員活性(BCM)(
146,553);b=骨吸収;cbp=ビタミンD誘発カルシウム結合蛋白質であるカルビ
ンディン-D28kの誘導;sc=血清Ca2+の上昇=濃度;oc=オステオカルシン血清 レベルの増加;r=尿中Ca2+排泄の増加。参考文献の番号は括弧内に示し、ボレ イロン(Boleillon)ら、1995の参考文献番号を参照のこと。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】 カルシトリオールの表示の用量を4時間にわたって投与した被験
者におけるピークと谷の血漿カルシトリオールレベルを示す略図である。ピーク
レベル(白菱形)は、投与6時間後に測定され、谷のレベル(白丸)は投与48時
間後に測定された。
【図2】 カルシトリオール2.0 μg/kgを投与した被験者における血漿カル
シトリオールレベルの時間経過を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月28日(2000.9.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】発明の概要 ビタミンDおよびその類似体は本発明に従って、ビタミンD薬剤による治療に反
応性である、上記のタイプの腫瘍のような新生物疾患を治療するために投与する
ことができる。本方法はまた、乾癬、角質化または角化症障害、または座瘡もし
くは脂漏性皮膚炎のような皮脂腺障害のような過増殖性の皮膚疾患を治療するた
めに用いることができる。本方法は、高カルシウム血症、特に症候性高カルシウ
ム血症、例えば3等級または4等級の高カルシウム血症を誘発することなく、治
療効果を得るために十分量のビタミンD薬剤の治療的有効なパルス用量を被験者 に投与することを含む。本治療は、腫瘍および過増殖性疾患の治療にしばしば非
常に有効であるが、そのカルシウム血症の副作用のためにこれまで用いられてい
なかった、非常にカルシウム血症性の薬剤(カルシウム血症指数が0.5またはそ れ以上である薬剤のような)を使用できるようにするために特に有効である。本
発明の投与レジメによって、生命に危険がある高カルシウム血症の危険な副作用
を誘発することなく、しかし驚くべきことに、持続的な治療特異的抗腫瘍または
全般的抗増殖作用を示しながら、初めてこれらの薬剤の治療的に有効な抗増殖(
および特に抗新生物)量を投与することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 例えば、ビタミンD類似体がカルシトリオールである場合、高パルス用量を3 日に1回を超えずに、例えば週に1回投与することができる。カルシトリオール
は癌を治療するために過去において用いられていたが、そのようなレジメの用量
は0.5〜1.5 mcg/日を長期間であり、これは症候性高カルシウム血症を引き起こ した。本発明の幾つかの態様に従って、カルシトリオールは少なくとも0.12 mcg
/kg/日(8.4 mcgを体重70 kgのヒトに)の用量を5または6日毎に1回を超えず
に、例えば週に1回経口投与する。本発明のパルス用量レジメを用いてさらに高
い用量のカルシトリオール、例えば少なくとも約0.48 mcg/kg/日、例えば1日に
1 mcg/kg以上、例えば1日に2〜3 mcg/kgを週に1回を超えない用量で経口的に カルシトリオールを投与することが可能である。カルシトリオールまたは他のビ
タミンD薬剤の用量が増加するにつれて、症候性の高カルシウム血症を防止する ために投与間隔をあけることができる(例えば7〜10日)。意外にも、ビタミン
Dの血液レベルのパルス様の増加は、長期間(例えば10日間)の抗腫瘍または抗 増殖作用を示すために十分であり、その結果高カルシウム血症のリスクが低下し
た状態で、本発明の投与レジメに従うことができるようになった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 「ビタミンDの上昇(または超生理的)レベル」は、約0.15 nM(65 pg/ml)以
上の1,25-ジヒドロキシビタミンD血漿濃度、または濃度を測定した研究所におい
て正常以上の他のビタミンD濃度、例えばヒトでは25-ヒドロキシビタミンDの約1
0 ng/ml以上の総ヒト血漿濃度を意味する(この値および他の全ての正常値は濃 度測定に用いる技術によって変化しうる)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】 完全な反応(CR)は、測定可能および評価可能な疾患の全ての完全な消失で、
新たな病変を認めないことである。被験者が胸水、腹水または外科的再分類によ
って評価可能な疾患(例えば、精巣および性腺外生殖細胞癌)を有する場合、疾
患は細胞学的に陰性でなければならない。マーカーまたは関与の間接的証拠を有
する患者は異常値を正常化しなければならない。測定可能、評価可能、ならびに
評価不可能な病変および部位は全て評価しなければならない。部分反応(PR)は
、測定可能な全ての病変の垂直方向直径の50%減少を有する測定可能病変少なく
とも1つを有する被験者、評価可能な疾患の進行を認めない被験者、そして新た
な病変を認めない被験者に認められる。測定可能および評価可能な病変および部
位は全て評価しなければならない。肺癌では、評価可能であるが測定不可能な腫
瘍塊の推定面積の50%以上の減少が異なる観察者によって一致し、胸水を含まな
い場合である。安定化は完全反応、部分反応または進行として定量できない反応
である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ビアー トーマス エム. アメリカ合衆国 オレゴン州 ポートラン ド エス.イー. 46ス アベニュー 1242 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA15 DA16 MA01 MA02 MA04 MA52 ZA81 ZB26 ZB27 ZC23 ZC41

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗増殖作用を有するが重度の症候性高カルシウム血症を誘発
    しない十分量である、ビタミンD薬剤の治療的に有効なパルス用量を、被験者に 投与することを含む、過増殖性疾患がビタミンD薬剤による治療に反応する、被 験者における過増殖性疾患を治療する方法。
  2. 【請求項2】 ビタミンD受容体を発現する新生物を有する被験者にビタミ ンD薬剤を投与することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 新生物が前立腺、乳房、結腸、肺、頭頚部、膵臓、子宮内膜
    、膀胱、子宮頚部、卵巣の癌、扁平細胞癌、腎細胞癌、骨髄およびリンパ性白血
    病、リンパ腫、髄質甲状腺癌、黒色種、多発性骨髄腫、網膜芽細胞腫、ならびに
    軟組織および骨の肉腫からなる群より選択される、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 新生物が乳癌または前立腺癌である請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 ビタミンD薬剤が、カルシポトリオールより大きい、または これに等しいカルシウム血症指数を有する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 ビタミンD薬剤が1.0より大きいカルシウム血症指数を有する
    、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 ビタミンD薬剤の半減期が約1日を超えない、請求項5記載 の方法。
  8. 【請求項8】 ビタミンD薬剤の半減期が約6時間を超えない、請求項7記 載の方法。
  9. 【請求項9】 ビタミンD薬剤が、症候性の高カルシウム血症を引き起こす ことなく腫瘍の分化または退縮を引き起こすために十分な期間、ビタミンDの血 清濃度を超生理的量に上昇させる量で、腫瘍を有する被験者に投与される、請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ビタミンD薬剤がカルシトリオールであって、3日に1回 を超えずに治療的に有効なパルス用量で投与される、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 カルシトリオールが少なくとも0.12 mcg/kg/日の用量で週
    に1回を超えずに経口投与される、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 カルシトリオールが少なくとも0.48 mcg/kgまたは約1mcg
    /kg/日の用量で週に1回を超えずに経口投与される、請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】 腫瘍がビタミンD受容体を発現し、ビタミンD薬剤による治
    療に反応性である、被験者における腫瘍を治療する方法であって、カルシトリオ
    ール約0.5 mcg/kgの用量を3日に1回を超えずに被験者に経口投与することを含
    む方法。
  14. 【請求項14】 ビタミンD薬剤が週に1回を超えずに被験者に投与される 、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 毎日投与すれば高カルシウム血症を引き起こす用量のビタ
    ミンD薬剤を薬学的投与剤形として含む組成物。
  16. 【請求項16】 ビタミンD薬剤が少なくとも5 mcgの量で組成物に含まれ るカルシトリオールである、請求項15記載の組成物。
  17. 【請求項17】 薬学的投与剤形が経口投与剤形の少なくとも100 mcg/単 位を含む経口投与剤形である、請求項16記載の組成物。
  18. 【請求項18】 薬学的投与剤形が錠剤またはカプセル剤である、請求項1
    6記載の組成物。
  19. 【請求項19】 ビタミンD薬剤がカルシトリオールであって、薬学的投与 剤形がカルシトリオール少なくとも5 mcgを含む錠剤である、請求項16記載の
    組成物。
  20. 【請求項20】 被験者が、食事からのカルシウム吸収を減少させるために
    ビタミンD薬剤の投与前に十分な期間、低カルシウム食を処方される、請求項1 記載の方法。
  21. 【請求項21】 被験者においてビタミンD受容体を発現する腫瘍を治療す る方法であって、被験者に高カルシウム血症を誘発することなく腫瘍の増殖を阻
    害するために十分な期間、ビタミンDの血中レベルを十分に超生理的レベルに上 昇させることを含む方法。
  22. 【請求項22】 ビタミンDの血中レベルが、被験者にビタミンD薬剤を投与
    することによって上昇する、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 ビタミンD薬剤がカルシトリオールである、請求項22記 載の方法。
  24. 【請求項24】 カルシトリオールが1週間に1回約0.50 mcg/kgの用量で 投与される、請求項23記載の方法。
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