JP2002509206A - 低発泡性紙表面サイジング組成物 - Google Patents

低発泡性紙表面サイジング組成物

Info

Publication number
JP2002509206A
JP2002509206A JP2000540317A JP2000540317A JP2002509206A JP 2002509206 A JP2002509206 A JP 2002509206A JP 2000540317 A JP2000540317 A JP 2000540317A JP 2000540317 A JP2000540317 A JP 2000540317A JP 2002509206 A JP2002509206 A JP 2002509206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
structural unit
copolymer
alkyl
substituent
mole percent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000540317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002509206A5 (ja
Inventor
アイフラー,ユルゲン
ヘルマンス,ユルゲン
カールソン,ロジャー
エム. オリバー,スティーブン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Chemical Co
Original Assignee
Dow Chemical Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Chemical Co filed Critical Dow Chemical Co
Publication of JP2002509206A publication Critical patent/JP2002509206A/ja
Publication of JP2002509206A5 publication Critical patent/JP2002509206A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H21/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
    • D21H21/14Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties characterised by function or properties in or on the paper
    • D21H21/16Sizing or water-repelling agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D4/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; Coating compositions, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09D183/00 - C09D183/16
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/20Macromolecular organic compounds
    • D21H17/33Synthetic macromolecular compounds
    • D21H17/34Synthetic macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D21H17/41Synthetic macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds containing ionic groups
    • D21H17/42Synthetic macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds containing ionic groups anionic
    • D21H17/43Carboxyl groups or derivatives thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、a)エチレン系不飽和炭化水素から得られる構造ユニット、b)(i) 式(1)(式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44ヒドロカルビルであり、tは0又は1であり、mは5〜200 の整数であり、但しR2 がC1-C5 アルキルである場合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリアルキレンオキシド基の質量を基準として50質量パーセントより多くのエチレンオキシド部分を含まないものとする)で表されるポリアルキレンオキシド基、及び(ii)式(2)(式中、tは0又は1であり、Qはポリシロキサン残基である)で表される基、より選ばれる、エーテル基もしくはエステル基のいずれかの酸素原子に結合した置換基Rを有するエチレン系不飽和モノカルボン酸のエステル、エチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステル、アリルエーテル及びビニルエーテル並びにこれらの混合物より選ばれ、さらに前記半エステルの置換基Rは(iii) C1-C 24アルキルより選ばれ、但し、RがC1-C9 アルキルを含む場合、前記半エステルの置換基Rの少なくとも1モルパーセントは置換基(i) 及び(ii)より選ばれるものとする、モノマーから得られる構造ユニット、及び所望によりc)モノカルボン酸並びにその塩及びアミド、ジカルボン酸並びにその塩、アミド及び半アミド、ジカルボン酸の環式無水物及びイミド、並びにこれらの混合物より選ばれるエチレン系不飽和モノマーから得られる構造ユニット、及び所望によりd)アルキルもしくはアミノ置換アルキルアクリレートもしくは(メタ)アクリレートから得られる構造ユニットを有し、但し、構造ユニットc)が存在しない場合、構造ユニットb)はエチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステルより選ばれるモノマーから得られるものとするコポリマーを含む、紙表面サイジング組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、特定の疎水性置換基を有するコポリマーを含む、低発泡性紙サイジ
ング組成物に関する。
【0002】 サイジングは、流体に対して紙に抵抗性を与える技術である。紙は様々な程度
にかつ様々な目的に対してサイジングしてよい。筆記紙はインクの拡がりを抑制
するためにサイジングされ、カートン材料はカートンの壁及び端部を通って流体
が流れることを抑制するためにサイジングされる。
【0003】 サイジングは、製造後処理として又は製紙工程の一部として紙に施される。表
面サイズは通常、製紙工程において、紙シートを形成し、乾燥した後であるが、
カレンダースタックを通す前に行われる。
【0004】 表面処理は、紙の品質を向上させるために紙製造者によって行われる。サイジ
ング効果は浸透時間値を高くし、さらにフェザリングを低くし、プリントインク
の拡がりを抑制し、イメージング及びコントラストを向上させる。
【0005】 DE-A-2117682、DE-A-233354713、DE-A-2421826及びDE-A-2502172に記載されて
いるように、紙表面サイジング剤としてアニオンコポリマー、すなわちα−オレ
フィン/不飽和カルボン酸コポリマー、特にスチレン/(メタ)アクリル酸コポ
リマーが長い間知られてきた。
【0006】 アニオンスチレン/(メタ)アクリル酸及び/又はスチレン/無水マレイン酸
をベースとするコポリマーは親水性が高い。従って、これらは表面活性が高く、
空気がその溶液中に混入し、これは製紙工程において気泡の形成を促進する。こ
れは均質なサイジングを与える。DE-A-3224528には、発泡を抑制するためにアニ
オン表面サイジング剤用の添加剤としてのポリシロキサンの使用が開示されてい
る。不幸にも、この添加剤はポリマー水溶液中において安定ではなく、短時間で
、しばしば数週間もしくは数日間で2つの層に分離してしまう。その結果、紙サ
イジング組成物の発泡レベルを低下させる能力が失われてしまう。
【0007】 DE-A-238968 においても、無水マレイン酸及びジイソブチレンをベースとする
コポリマーを含む紙サイジング組成物における空気の混入の問題が示されている
。この問題を解決するためにEP-A-238968 に示唆されている方法は、ビニルモノ
マーと無水マレイン酸のコポリマーを含み、無水物基の3〜20モルパーセントが
直鎖、分枝鎖もしくは環式C1-C12アルコールで2−エステル化されている紙サ
イジング組成物を提供することであり、このコポリマーはマレイン酸エステル、
又は上記アルコールでエステル化された半エステルから得られる構造ユニットを
含んでいてもよい。不幸にも、この2−エステル化には時間がかかり、例えば12
時間のバッチ時間を必要とし、ポリマーの2−エステル化及び適切な転化を達成
するために酸触媒の存在を必要とし、これはこのコポリマーの製造を高価なもの
とする。
【0008】 DE-A-3742330には、他の利点として、第三の成分として長鎖脂肪族メタクリレ
ートを含むスチレン/メタクリル酸コポリマーを含む紙サイジング組成物の発泡
レベルが低いことが記載されている。しかしながら、長鎖脂肪族アクリレートの
製造はコストの点において有効ではなく、紙サイジング組成物の発泡レベルの低
下も十分ではない。
【0009】 WO 95/11341 から、スチレン/(メタ)アクリル酸/無水マレイン酸の半エス
テルの使用が知られている。マレイン酸半エステルは式CH3-[(CH2)n -O] m -(CH 2 )o -OH を有するアルコールによりエステル化される。2-(n-ブトキシ)エチル
アルコールの半エステルが特に好ましい。このコポリマーは優れたサイジング特
性を与えるとされている。発泡レベルの低下は記載されていない。
【0010】 米国特許第 5,237,024号には、110,000 ドルトンより高い重量平均分子量を有
する、1級もしくは2級C1-C18アルコールと無水マレイン酸のアルキル半エス
テル及びアルケニル芳香族モノマーのポリマーが記載されている。この高い分子
量は紙サイジングに適したフィルム形成特性を与える。
【0011】 従来技術の欠点に鑑みて、本発明の目的は、紙サイジング特性を損なうことな
く低発泡性を示し、低コストで容易に製造することのできる紙サイジング組成物
を提供することである。この目的は、 a)エチレン系不飽和炭化水素から得られる構造ユニット b)(i) 下式
【化12】 (上式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44 ヒドロカルビルであり、tは0又は1であり、mは5〜200 の整数であり、但
しR2 がC1-C5 アルキルである場合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリア
ルキレンオキシド基の質量を基準として50質量パーセントより多くのエチレンオ
キシド部分を含まないものとする) で表されるポリアルキレンオキシド基、及び (ii)下式
【化13】 (上式中、tは0又は1であり、Qはポリシロキサン残基である) で表される基 より独立に選ばれる、エーテル基もしくはエステル基のいずれかの酸素原子に結
合した置換基Rを有するエチレン系不飽和モノカルボン酸のエステル、エチレン
系不飽和ジカルボン酸の半エステル、アリルエーテル及びビニルエーテル並びに
これらの混合物より選ばれるモノマーであって、さらに前記半エステルの置換基
Rは (iii) C1-C24アルキル より選ばれ、但し、RがC1-C9 アルキルを含む場合、前記半エステルの置換基
Rの少なくとも1モルパーセントは置換基(i) 及び(ii)より選ばれるものとする
、モノマーから得られる構造ユニット、及び所望により c)モノカルボン酸並びにその塩及びアミド、ジカルボン酸並びにその塩、アミ
ド及び半アミド、ジカルボン酸の環式無水物及びイミド、並びにこれらの混合物
より選ばれるエチレン系不飽和モノマーから得られる構造ユニット、及び所望に
より d)アルキルもしくはアミノ置換アルキルアクリレートもしくは(メタ)アクリ
レートから得られる構造ユニット を有し、但し、構造ユニットc)が存在しない場合、構造ユニットb)はエチレン系
不飽和ジカルボン酸の半エステルより選ばれるモノマーから得られるものとする
コポリマーを含む、紙表面サイジング組成物により達成される。
【0012】 本発明の紙サイジング組成物は、十分な紙サイジング特性、疎水性及びプリン
ト性と共にある種の疎水性残基の混入による低空気混入性を有し、これらの望ま
しい特性は疎水性残基の低混入レベルにおいて達成される。本発明のコポリマー
は有効性が高いのみならず、従来のものに比較して低コストで製造することもで
きる。
【0013】 本発明のコポリマーは上記のように、少なくとも2種の構造ユニットから構成
されている。 構造ユニットa)は、下式I
【化14】 (上式中、R4 はC1-C8 アルキル並びに置換したもしくは未置換のアリールで
あり、R5 、R6 及びR7 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれる)
で表される。
【0014】 このコポリマーの製造用の特定のオレフィン出発材料の選択は問題ではない。
しかし、出発材料の入手性及び製造の容易性のため、式Iの構造ユニットを提供
するために、スチレン及びジイソブチレンを用いることが好ましい。本発明のコ
ポリマーの製造に用いられる最も好ましいオレフィンモノマーはスチレンである
【0015】 本発明のコポリマーの構造ユニットb)は、好ましくは下式
【化15】 (上式中、R8 及びR9 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R10 は水素及びC(O)Xより選ばれ、Xは独立に、OA及びNR11 2 より選ばれ、
Aは水素、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウム及
【化16】 より選ばれ、Mは原子価nを有する金属であり、R11は水素、アルキル及びアリ
ールより選ばれ、pは0又は1であり、R12、R13及びR14は独立に、水素及び
1-C4 アルキルより選ばれ、Rは (i) 下式
【化17】 (上式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44 ヒドロカルビルであり、tは0又は1であり、mは5〜200 、好ましくは10〜
75、最も好ましくは15〜50の整数であり、但しR2 がC1-C5 アルキルである場
合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリアルキレンオキシド基の質量を基準と
して50質量パーセントより多くのエチレンオキシド部分を含まないものとする)
で表されるポリアルキレンオキシド基、及び (ii)下式
【化18】 (上式中、tは0又は1であり、Qはポリシロキサン残基である) で表される基 より選ばれる) で表される。
【0016】 構造ユニットb)がエチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステルから得られる場
合、この半エステルの置換基Rは、さらに (iii) C1-C24アルキル より選ばれ、但し、RがC1-C9 アルキルを含む場合、前記半エステルの置換基
Rの少なくとも1モルパーセントは置換基(i) 及び(ii)より選ばれるものとする
【0017】 ビニルエーテルモノマーから得られる構造ユニットb)は本発明に適しているが
、これらには他の欠点がある。例えば、上記のビニルエーテル成分は、本発明の
コポリマーの製造に用いる共重合において(特に不飽和モノもしくはジカルボン
酸を重合に用いる場合に)起こる酸性環境において加水分解しやすい。従って、
製造を容易にするため、本発明のコポリマーはビニルエーテルモノマーから得ら
れるユニットを実質的に含まないことが好ましい。本発明の好ましい態様によれ
ば、構造ユニットb)は下式
【化19】 (上式中、R9 は水素又はメチルであり、A及びBは上記の規定と同じである)
より選ばれる1つのモノマーより得られる。アリルエーテルから得られる構造ユ
ニットb)も同様に適している。
【0018】 特に好ましいものは、マレイン酸の半エステルから得られるユニットである。
本発明のコポリマーが構造ユニットc)を含まない場合、構造ユニットb)はマレイ
ン酸の半エステルから得られる。
【0019】 本発明においては、構造ユニットb)に適切な置換基Rを選択することが重要で
ある。置換基の選択により、構造ユニットb のコモノマーはより疎水性にされ、
コポリマーの表面活性が低下し、発泡レベルが抑制される。これらの置換基Rは
、望ましくは以下のものより選ばれる。 (i) 末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセント
以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/プロピレンオキシ
ドコポリマー残基、 (ii)末端C6-C35アルキル部分を有し、平均して10以下のエチレンオキシドユ
ニットを含むポリエチレンオキシド残基、 (iii) 末端C1-C24アルキル基を有するポリ(プロピレンオキシド)残基、 (iv)末端C1-C24アルキル基を有するポリ(ブチレンオキシド)残基、 (v) 末端C1-C24アルキル基を有するブチレンオキシド/プロピレンオキシド
コポリマー残基、 (vi)末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセント
以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/ブチレンオキシド
コポリマー残基、 (vii) 末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセン
ト以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/プロピレンオキ
シド/ブチレンオキシドターポリマー残基、及び (viii)下式
【化20】 (上式中、EO、PO及びBOは、各々ランダムに配列したエチレンオキシド、
プロピレンオキシド及びブチレンオキシドユニットを表し、u、v及びwは0〜
50の整数であり、但し、Rの質量を基準として50質量パーセント以下のエチレン
オキシドユニットが存在し、rは0〜35である) で表されるポリマー残基。
【0020】 R(ii)の式における置換基Qは下式
【化21】 (上式中、R17は独立に、C1-C6 アルキル、好ましくはメチルであり、R18
17及びSiR17 3 より選ばれ、qは10〜100 の整数である) で表されるポリシロキサン残基より選ばれる。
【0021】 さらに、ジカルボン酸の半エステル、特にマレイン酸の半エステルから得られ
る構造ユニットb)の置換基Rは、C1-C24アルキルより選ばれる。RがC1-C9 アルキルを含む場合、置換基Rの少なくとも1モルパーセントは上記の置換基R
(i) 及びR(ii)より選ばれる。しかし、アルキル基の鎖長に関係なく、半エステ
ルユニットにおける置換基R(i) 及びR(ii)の一部のみをアルキル置換基と置換
することが好ましい。
【0022】 本発明の好ましい態様によれば、構造ユニットb)が(メタ)アクリル酸より得
られる場合、上記置換基Rの式(I) 及び(II)におけるtは1である。これらのモ
ノマーは、グリシジル(メタ)アクリレートを適当なヒドロキシ官能性ポリアル
キレンオキシド又はヒドロキシ官能性ポリシロキサンと反応させることにより製
造される。エチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステル、アリルエーテル及びビ
ニルエーテルより得られる構造ユニットb)の場合、上記置換基Rの式(i) 及び(i
i)におけるtは好ましくは零である。
【0023】 好ましくは、本発明のコポリマーは、脱泡剤として有効であることが知られて
いる長鎖ポリアルキレンオキシドを混入させることによって改質される。この化
合物は好ましくは、アルコール、例えばメタノール、エタノール、ブタノールも
しくは高級脂肪アルコール又はこれらの混合物により開始することによりプロピ
レンオキシド又はブチレンオキシドより製造される。好ましいものは、疎水性の
高いアルコール、例えばブタノール又は高級脂肪アルコール(C6-C24)である
。プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドとのコモノマーとしてエチレ
ンオキシドも用いることができるが、そのレベルは、上記反応の開始を低級アル
コール(C1-C5)により行う場合に50質量パーセント以下である。それは、ポリ
アルキレンオキシドは親水性が高すぎないからである。本発明のコポリマーの改
質に用いられるポリアルキレンオキシドの例は、SYNALOX 25-50B、SYNALOX 25-2
20B 、SYNALOX 25-300B 、SYNALOX 50-15B、SYNALOX 50-30B、SYNALOX 50-50B、
SYNALOX 50-100B 、SYNALOX 50-150B 、SYNALOX 50-300B 、TERRALOX OH28 、TE
RRALOX OH32 、及びTERRALOX OA32 である。これらはすべて、ポリアルキレンオ
キシドの質量を基準としてエチレンオキシドユニットの最大含有量が50質量パー
セントであるエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマーであり、The Do
w Chemical Companyの商標である。
【0024】 本発明のコポリマーの改質に適したプロピレンオキシドポリマーは市販のSYNA
LOX 100-20B 、SYNALOX 100-30B 、SYNALOX 100-50B 、SYNALOX 100-85B 、SYNA
LOX 100-120B、SYNALOX 100-150B(すべてThe Dow Chemical Companyの商標)、
並びにDow Fine 100及びDF-141(いずれもThe Dow Chemical Companyの商品名)
である。
【0025】 本発明のコポリマーの改質に適したブチレンオキシドポリマーの例は市販のSY
NALOX OA15、SYNALOX OA25、SYNALOX OA60及びSYNALOX OA90並びにSYNALOX OA18
5(すべてThe Dow Chemical Companyの商標)である。
【0026】 他の好適なポリアルキレンオキシドは、開始剤が高級脂肪アルコール(C6
上)であり、ポリエチレンオキシド鎖が平均してエチレンオキシドユニットを10 以下含む場合にポリエチレンオキシドを含む。そのような化合物はThe Dow Chem
ical Companyより商標TERRALOX WA-32及びWA-41 として入手可能である。
【0027】 本発明のコポリマーの改質に用いることのできる他の好ましい化合物は下式で
表される。
【化22】 (上式中、EO、PO及びBOは、各々ランダムに配列したエチレンオキシド、
プロピレンオキシド及びブチレンオキシドユニットを表し、u、v及びwは0〜
50の整数であり、但し、Rの質量を基準として50質量パーセント以下のエチレン
オキシドユニットが存在し、rは0〜35である)
【0028】 さらに、本発明のコポリマーは、好ましくは下式で表される構造ユニットc)を
含んでいてもよい。
【化23】 (上式中、R8 及びR9 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、 R10は水素及びC(O)Xより選ばれ、 Xは独立に、OA及びNR11 2 より選ばれ、Aは水素、アンモニウム、アルキ
ルアンモニウム、アルカノールアンモニウム及び
【化24】 より選ばれ、Mは原子価nを有する金属であり、R11は水素、アルキル及びアリ
ールより選ばれ、 YはO及びNR11より選ばれ、R11は上記規定と同じである)
【0029】 上記の本発明のコポリマーの構造ユニットc)は特定の不飽和モノカルボン酸及
びその誘導体から得られる。この誘導体は不飽和モノカルボン酸のアミド及び塩
である。または、構造ユニットc)は不飽和ジカルボン酸、その塩、アミド及び半
アミド、並びにジカルボン酸のイミド及び環式無水物から得られる。
【0030】 アニオンユニットの好ましい対カチオンは、アルカリ金属及びアルカリ土類金
属のカチオン並びにFe3+、Al3+、アンモニウム、アルキルアンモニウム及び
アルカノールアンモニウムカチオンである。
【0031】 構造ユニットc)についての好ましいユニットは、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、及びこれらの塩、並びに無水マレイン酸から得られる。特に好まし
いものは、マレイン酸及びその塩、並びに無水マレイン酸から得られる構造ユニ
ットであり、マレイン酸から得られる完全に中和されたユニットが最も好ましい
【0032】 さらに、本発明のコポリマーは、好ましくは下式で表される、アルキルもしく
はミノ置換アルキルアクリレートもしくはメタクリレートから得られる構造ユニ
ットd)をさらに含む。
【化25】 (上式中、R15は水素又はメチルより選ばれ、R16はC1-C12アルキル又はN,N-
ジアルキルアミノアルキルより選ばれる) 特に好ましい置換基R16は、C1-C4 アルキル及びN,N-ジメチルアミノエチル
である。この所望の構造ユニットd)は、コポリマーの構造ユニットの10モルパー
セント以下を与えるようにコポリマーに含まれる。しかし好ましくは、このコポ
リマーは本質的にこの構造ユニットを含まない。
【0033】 本発明の好ましい態様によれば、紙サイジング組成物は、上記の構造ユニット
a)、b)及びc)、及び所望によりd)を有するコポリマーを含む。この態様のコポリ
マーは下式で表される。
【化26】 (上式中、構造ユニットa)、b)、c)及びd)はランダムに配置されており、置換基
4 〜R14、R及びXは上記の意味を有する) 構造ユニットb)のエステルもしくはエーテル基のいずれかの酸素原子に結合し
ている置換基Rは、好ましくは上記置換基R(i) 及びR(ii)から選ばれる。
【0034】 この態様のコポリマーのユニットb)とc)の合計に対するユニットa)のモル比は
好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは3:1〜1:3、最も好ましくは2
:1〜1:2である。ユニットb)に対するユニットc)のモル比は好ましくは1000
:1〜1:10、より好ましくは500:1〜50:1、最も好ましくは200:1〜10:1
である。驚くべきことに、本発明の発明者は、構造ユニットc)に比して比較的少
量の構造ユニットb)が、紙サイジング組成物における空気混入の問題を解決する
ために十分であることを見出した。比較的少量の成分b)を今夕させることのみが
必要であるため、本発明のコポリマーの製造コストは従来のもののコストよりも
かなり低い。ユニットb)に対するユニットc)のモル比が10:1より高いコポリマ
ーが特に好ましい。構造ユニットd)は、コポリマー中のすべての構造ユニットの
合計の10モルパーセント以下であるが、構造ユニットd)が存在しないコポリマー
が好ましい。
【0035】 本発明の他の好ましい態様によれば、紙サイジング組成物は下式(X) で表され
るコポリマーを含む。
【化27】 (上式中、構造ユニットa)、b)、c)及びd)はランダムに配置されており、置換基
4 〜R16、A及びXは上記の意味を有し、R(x) はC1-C24アルキルより選ば
れ、R(y) は上記置換基R(i) 及びR(ii)より選ばれる)
【0036】 好ましくは、この態様のコポリマーは、すべての構造ユニットを基準として、
30〜50モルパーセントの構造ユニットa)、5〜20モルパーセントの構造ユニット
b)、25〜55モルパーセントの構造ユニットc)、0〜10モルパーセントの構造ユニ
ットd)を含む。
【0037】 置換基R(y) に対する置換基R(x) のモル比、又はb(x)/b(y) の比は、好まし
くは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは10:1〜
1:1である。
【0038】 本発明の他の好ましい態様によれば、紙サイジング組成物は、上記式(X) にお
いて、b(y)が零であり、R(x) がC10- C24アルキルより選ばれ、すべての構造
ユニットを基準として、30〜50モルパーセントの構造ユニットa)、5〜20モルパ
ーセントの構造ユニットb)(=b(x)+b(y))、25〜55モルパーセントの構造ユニット
c)、0〜10モルパーセントの構造ユニットd)を有するコポリマーを含む。
【0039】 本発明の他の態様では、紙サイジング組成物は下式(XI)で表されるコポリマー
を含む。
【化28】 (上式中、構造ユニットa)、b)、及びd)はランダムに配置されており、置換基R 4 〜R16、A及びXは上記の意味を有し、R(x) はC1-C24アルキルより選ばれ
、R(y) は上記置換基R(i) 及びR(ii)より選ばれる)
【0040】 置換基R(y) に対する置換基R(x) のモル比は、好ましくは100:1〜1:100、
より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは10:1〜1:1である。さらに
、構造ユニットb)(=b(x)+b(y))に対する構造ユニットa)のモル比は、2:1〜1
:2、好ましくは1.4:1〜1:1であり、構造ユニットd)はすべての構造ユニッ
トの0〜10モルパーセントである。
【0041】 好ましい他の態様によれば、構造ユニットb)はC1-C24アルキルより選ばれる
置換基を含まない。すなわち、式(XI)におけるb(x)は零である。
【0042】 他の態様によれば、本発明は a)エチレン系不飽和炭化水素から得られる構造ユニット b)(i) 下式
【化29】 (上式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44 ヒドロカルビルであり、mは5〜200 の整数であり、但しR2 がC1-C5 アル
キルである場合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリアルキレンオキシド基の
質量を基準として50質量パーセントより多くのエチレンオキシド部分を含まない
ものとする) で表されるポリアルキレンオキシド基、及び (ii)ポリシロキサン基 より選ばれる、エステル基の酸素原子に結合した(y) 置換基R及びC1-C24アル
キルより選ばれるエステル基の酸素原子に結合した(x) 置換基Rを有するエチレ
ン系不飽和ジカルボン酸の半エステルから得られる構造ユニット、但し置換基R
(y) に対する置換基R(x) のモル比は100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:
10、より好ましくは10:1〜1:1であるものとする、及び所望により c)モノカルボン酸並びにその塩及びアミド、ジカルボン酸並びにその塩、アミ
ド及び半アミド、ジカルボン酸の環式無水物及びイミド、並びにこれらの混合物
より選ばれるエチレン系不飽和モノマーから得られる構造ユニット、及び所望に
より d)アルキルもしくはアミノ置換アルキルアクリレートもしくはメタクリレート
から得られる構造ユニット を含むコポリマーに関する。
【0043】 好ましくは、このコポリマーは、コポリマー中の構造ユニットの総数を基準と
して、30〜50モルパーセントの構造ユニットa)、5〜20モルパーセントの構造ユ
ニットb)、25〜55モルパーセントの構造ユニットc)、0〜10モルパーセントの構
造ユニットd)を含む。他の態様によれば、このコポリマーは構造ユニットc)を含
まず、従ってコポリマー中の構造ユニットの総数を基準として、25〜75モルパー
セントの構造ユニットa)、75〜25モルパーセントの構造ユニットb)、及び0〜10
モルパーセントの構造ユニットd)を含む。好ましくは、ユニットb)に対するユニ
ットa)のモル比は2:1〜1:2、より好ましくは1:1〜1.4:1である。
【0044】 本発明のコポリマーの構造ユニットa)は好ましくは、スチレン及びジイソブチ
レンから選ばれるモノマーより得られる。構造ユニットb)は好ましくは、マレイ
ン酸及びその塩の半エステルから得られ、構造ユニットc)は好ましくは、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びその塩から選ばれるモノマーから得られ
る。このエステル基の酸素原子に結合している置換基R(y) は好ましくは、上記
の置換基R(i) より選ばれる。
【0045】 これらのコポリマーは、本発明に係る紙サイジング組成物に用いることができ
る表面サイジング剤として特に適している。 ここに記載のすべてのコポリマーは、好ましくは5000〜100,000 、より好まし
くは10,000〜60,000、最も好ましくは20,000〜40,000の重量平均分子量を有する
【0046】 本発明の紙サイジング組成物は好ましくは、上記コポリマーの水溶液もしくは
分散液であり、このコポリマーは、組成物の総質量を基準として、好ましくは0.
0005〜15質量パーセント、より好ましくは0.01〜7.5 質量パーセント、最も好ま
しくは0.05〜5質量パーセント存在する。
【0047】 本発明の低発泡性紙表面サイジング組成物は、顔料及び/又はスターチをさら
に含んでいてもよい。顔料を含む組成物を用いる場合、好ましくはクレー、CaCO 3 及び/又はTiO2が顔料として選択される。また、本発明のサイジング組成物は
コーティング、特に紙コーティングに用いることができる。
【0048】 本発明のコポリマーは、当業者に公知の重合方法を用いて、上記の構造ユニッ
トa)、b)及び所望の構造ユニットc)及びd)を与えるモノマーの共重合により製造
される。上記置換基Rを有するエチレン系不飽和モノカルボン酸のエステル、エ
チレン系不飽和ジカルボン酸の半エステル、アリルエーテル又はビニルエーテル
をユニットa)及び所望のユニットを与える他のモノマーを、適当な相対比で共重
合することにより、本発明のコポリマーに構造ユニットb)を導入することが好ま
しい。所望により、苛性アルカリによるその後の中和によって、コポリマー中の
カルボキシル基は塩の形態に転化される。
【0049】 上記の式(X) のコポリマーは、好ましくは以下のようにして製造される。 ジカルボン酸、例えばマレイン酸の半エステルを用いて構造ユニットb)を提供
する場合、この半エステルの形成は、無水マレイン酸をポリアルキレンオキシド
に溶解もしくは分散させることにより、無水マレイン酸を上記の置換基Rを与え
るアルコール、例えば疎水性ポリアルキレンオキシドと反応させることにより行
われる。この反応温度は50℃〜200 ℃、好ましくは70℃〜170 ℃、最も好ましく
は90℃〜150 ℃である。反応時間は温度によってきまるが、通常は反応完了する
まで0.5 〜8時間である。
【0050】 不飽和カルボン酸モノマーとしてマレイン酸を選択した場合、好ましくは無水
マレイン酸を加水分解することにより現場で調製され用いられる。これはポリア
ルキレンオキシドに適当な比率で水を加えることにより行われる。しかし、半エ
ステルの形成と無水マレイン酸の加水分解を同時に行うことはあまり好ましくな
い。
【0051】 この転化は2工程で行うことが好ましい。第一に、無水マレイン酸を過剰に(
少なくとも1:1〜100:1のポリアルキレンオキシドに対する無水マレイン酸の
モル比)用いて半エステルを形成する。次いで、追加無水マレイン酸を加え、最
終コポリマーにユニットc)に対するユニットb)の適当な比を与える。その後、適
当な量の水を加えて所望の程度までマレイン酸を加水分解する。水は過剰に存在
してもよく、イソプロパノールと共に用いてもよい。
【0052】 他の方法は、半エステル及び無水マレイン酸の加水分解を別々に行い、オレフ
ィンモノマー、例えばスチレンとの重合前に両方の溶液を混合する。重合は公知
の方法により行われ、例えば米国特許第 5,138,004号を参照されたい。
【0053】 しかし、上記の半エステルを含むマレイン酸の濃厚な溶液にスチレンと開始剤
を連続的に加える方法が好ましい。好ましくは、アクリル酸もしくはメタクリル
酸を用いる場合、スチレンと開始剤と一緒に又は別々に、低級アルコール/水混
合物及び半エステルを含む反応溶液に加えられる。しかし、半エステルは第4の
別の成分として反応混合物に加えてよく、又はスチレンもしくは(メタ)アクリ
ル酸に溶解してもよい。反応混合物にモノマーを連続的に加えると、低いモノマ
ー濃度を確保し、従って低分子量を保証する。分子量を制御するため、連鎖移動
剤、例えばドデシルメルカプタンを用いてもよい。好ましい開始剤は、その分解
を促進するために第二鉄塩、スルファイト又はアミンのようなペルオキシド分解
剤と共に用いることができるペルオキシ化合物、例えばペルオキソジスルフェー
ト又は過酸化水素である。ペルオキシドの代わりに、有機開始剤、例えばアゾジ
イソブチロニトリルを用いてもよい。上記の方法の特徴は、溶媒である低級アル
コール、例えばイソプロパノールをリサイクルし、その後の反応に再利用できる
ことである。
【0054】 本発明の疎水性置換基Rを与えるヒドロキシ官能性化合物の(メタ)アクリレ
ートを半エステルの代わりに用いても同様に有効である。(メタ)アクリレート
は別個の独立した工程で、例えば適当なヒドロキシ官能性化合物による(メタ)
アクリル酸のエステル化又は(メタ)アクリロイルクロリドの反応により製造さ
れる。
【0055】 本発明の疎水性置換基を有するビニルエーテルもしくはアリルエーテルを用い
る場合、不飽和カルボン酸、例えばマレイン酸は中和され、その塩形態において
スチレンと中性pH条件又はわずかにアルカリ性条件において重合される。それ
は、ビニルエーテルは酸性条件において不安定であるからである。
【0056】 また、あまり好ましくはないが、コポリマー中のカルボン酸基、無水物基もし
くはカルボキシレート基が適当な量の上記置換基Rのヒドロキシ官能性化合物に
よりエステル化され、構造ユニットc)に対する構造ユニットb)の所望の比を与え
ることにより置換基Rは共重合後にコポリマーに導入される。例えば、特開昭59
-62137号に開示されているように、例えばメチルイソブチルケトンもしくはo-キ
シロールを溶媒として用いてスチレンを無水マレイン酸と重合させ、最終コポリ
マーをヒドロキシ官能性化合物により転化させて疎水性置換基Rを提供すること
ができる。半エステル形成及び加水分解は好ましくは、2つの別個の工程で行わ
れる。この方法によれば、ポリマーは残留した反応していない無水マレイン酸基
を含む。
【0057】 本発明の式(X) のコポリマーは以下のようにして製造される。 混合半エステルの形成は、まず、無水マレイン酸を上記の置換基R(y) を与え
るアルコール、例えば疎水性ポリアルキレンオキシドと、無水マレイン酸をポリ
アルキレンオキシドに溶解することによって反応させて行う。この反応温度は50
℃〜200 ℃、好ましくは70℃〜170 ℃、最も好ましくは80℃〜150 ℃である。反
応時間は温度によってきまり、通常0.5 〜8時間である。その後、アルキル基R
(x) を与えるアルコールを反応混合物に過剰量加え、終了するまで反応を続ける
。例えばスチレン及び(メタ)アクリル酸との共重合は、公知の重合法、例えば
上記の方法を用いて行われる。
【0058】 本発明を以下の実施例によりさらに説明する。これは本発明の範囲を制限する
ものではない。特に示さない限り、部及びパーセントはすべて質量基準である。
【0059】実施例1 43.3モルパーセントのスチレン、44.3モルパーセントの(メタ)アクリル酸、
及び12.4モルパーセントの、無水マレイン酸とイソプロパノール(x) 及び疎水性
ポリアルキレンオキシド(y) からの混合半エステル(SYNALOX 100-150B)から、本
発明のポリマー樹脂(式(X))を製造する。R(x) :R(y) のモル比は62.7である
【0060】 反応器を窒素でパージする。25g の無水マレイン酸(0.255モル)を反応器に加
える。分子量が2600である、ブタノール及びプロピレンオキシドから製造した11
.2g のSYNALOX 100-150Bを加え、80℃において0.5 時間反応させた。次いで、反
応を完了させるために温度を110 ℃に高め、0.5 時間保持した。次いで溶液を80
℃に冷却し、90g のイソプロパノールを加えた。この混合物を80℃に1.5 時間加
熱した。その後の共重合用に溶媒として過剰のイソプロパノールを用いた。
【0061】 93.4g のスチレン(0.89 モル)及び99g の、80質量パーセント(メタ)アクリ
ル酸水溶液(0.91 モル)を16.5g のイソプロパノールと共に加えた。次いで8.7g
の、55mLの水に分散させた2,2-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を加えた。
この反応混合物を220rpmにて攪拌し、80℃に加熱した。温度を80℃〜85℃に4時
間保った。その後、430mL の水を加え、混合物を冷却した。95.5mLの25質量パー
セントアンモニウム水溶液を加え、この混合物をポリマーが完全に溶解するまで
1時間攪拌した。このポリマー水溶液を、15質量パーセントの非揮発性になるま
で希釈し、25℃において測定し、ブルックフィールド粘度は210cpsとなった。p
Hは9.0 であった。
【0062】比較例1 25g の無水マレイン酸をイソプロパノールのみと80℃において2時間反応させ
た。半エステルとスチレン及び(メタ)アクリル酸の共重合は実施例1と同様に
して、同じ質量及びモルレベルを用いて行った。溶液を15質量パーセントの非揮
発性になるまで希釈し、25℃におけるブルックフィールド粘度は435cpsであった
【0063】比較例1a 比較例1の水溶液に、1質量パーセントのSYNALOX 100-150Bを加えた。
【0064】実施例2 39モルパーセントのスチレン、48.9モルパーセントの(メタ)アクリル酸、10
.8モルパーセントのマレイン酸及び0.37モルパーセントの、無水マレイン酸とSY
NALOX 100-150Bからの半エステルからなる、本発明のコポリマー(式(X))を製造
した。この組成は、0.65の構造ユニットb)+c) の合計に対する構造ユニットa)の
モル比及び161.7 の構造ユニットb)に対する構造ユニットc)のモル比と相関する
【0065】 13.7g(0.14モル)の無水マレイン酸を12g のSYNALOX 100-150B(0.0046 モル)
と140 ℃において1時間反応させた。その後イソプロパノール/水混合物を加え
た。この半エステルを、米国特許第 5,138,004号に記載の方法によって51.1g(0.
49モル)のスチレン、52.4g(0.609 モル)の(メタ)アクリル酸及び2.86g のペ
ルオキソ二硫酸アンモニウムと共重合し、35パーセントアンモニア溶液によりそ
の塩形態に転化した。このポリマー溶液を15質量パーセントの非揮発性になるま
で希釈し、25℃におけるブルックフィールド粘度は650cpsであった。
【0066】比較例2 無水マレイン酸とSYNALOX 100-150Bの半エステルを用いずに、実施例2の方法
によって15質量パーセントポリマー水溶液を製造した。
【0067】実施例3 44.1モルパーセントのスチレン(a) 、1.25モルパーセントの、Dow Fine 1000
とアクリロイルクロリドより製造したアクリレート(b) 、54.6モルパーセントの
(メタ)アクリル酸(c) からなる、本発明のポリマー(式(X))を製造した。この
組成は、0.79の構造ユニットb)+c) の合計に対する構造ユニットa)のモル比及び
43.5の構造ユニットb)に対する構造ユニットc)のモル比と相関する。
【0068】 50g のDow Fine 1000(分子量が1000である、プロピレンオキシドとC10−C12 脂肪アルコールより製造)を反応器中で45℃に加熱した。6g のアクリロイルク
ロリドを添加漏斗を用いて10分以内で加えた。0.25g の25質量パーセントのアン
モニア溶液を加えた。この混合物を45℃において3時間攪拌した。
【0069】 15g の上記溶液を51.2g のスチレンに溶解し、実施例2の方法により2.7gのペ
ルオキソ二硫酸アンモニウムを用いて52.4g の(メタ)アクリル酸と重合し、25
質量パーセントのアンモニア溶液によりその塩形態に転化した。白い粘稠なエマ
ルジョンを水で15質量パーセントの非揮発性になるまで希釈し、ブルックフィー
ルド粘度は1600cps であった。
【0070】比較例3 48.1モルパーセントのスチレン、48.1モルパーセントのマレイン酸構造ユニッ
ト、及び3.8 モルパーセントの、(メタ)アクリル酸のドデシルエステルから得
られる構造ユニットからなるコポリマーを実施例3の方法により製造し、苛性ア
ルカリ水溶液によりpHを7.1 に調整し、このエマルジョンを15質量パーセント
の非揮発性になるまで希釈した。
【0071】実施例4 実施例3の方法を繰り返したが、アクリロイルクロリドとDow Fine 1000 から
製造したアクリレート10g のみを51.2g のスチレン及び52.4g の(メタ)アクリ
ル酸と重合した。44.2モルパーセントのスチレンユニット、54.8モルパーセント
のメタクリル酸ユニット、及び0.9 モルパーセントの、アクリロイルクロリドと
Dow Fine 1000 から製造したアクリレートからなるコポリマーが得られた。この
白色分散液を水で15質量パーセントの非揮発性になるまで希釈し、ブルックフィ
ールド粘度は380cpsであり、pHは9.2 であった。
【0072】実施例5 無水マレイン酸とデカン-1- オールから製造した疎水性半エステルを含むポリ
マーを製造した。 25g の無水マレイン酸を40.4g のデカン-1- オールと82℃において1時間反応
させた。85g のイソプロパノールを加え、実施例1と同様にして93.4g のスチレ
ン、99g の80質量パーセント(メタ)クリル酸水溶液、及び8.7gの2,2-アゾビス
(2-メチルブチロニトリル)及び55mLの水との重合を行った。実施例1と同様に
して仕上げを行った。25質量パーセントのアンモニア水溶液による処理後、ポリ
マーを15質量パーセントの非揮発物含量まで希釈し、ブルックフィールド粘度は
25℃において975cpsであり、pHは9.2 であった。
【0073】 上記各実施例のコポリマーをポテトスターチ溶液に8パーセント固体で加え、
スターチ溶液中乾燥スターチをベースとして6質量パーセント乾燥ポリマーを与
えることにより紙表面サイジング組成物を製造した。この実施例はポテトスター
チに限定されず、トウモロコシスターチも用いてよい。
【0074】 得られた紙表面サイジング組成物を以下に記載のようにして、ポンプテストを
用いて気泡体積についてテストした。 各紙表面サイジング組成物300mL を60℃の恒温水槽中に入れておいた2000mLの
メスシリンダーに入れた。ギアポンプによりノズルを通してこの溶液をポンピン
グすることにより発生した真空により、この溶液に空気を引込み、この溶液を3
L/min の速度で循環させた。ノズルを通した後、メスシリンダーの上部から表面
に溶液を落下させた。総体積(液体及び気泡)を30分後に測定した。気泡体積は
この総体積と当初の300mL の未発泡サイジング組成物の差であり、表Iに各紙表
面サイジング組成物について示す。
【0075】 表I 実施例 気泡体積(mL) Cobb値(g/m2) 取り込み(g/m2) Emco 値(g/m2) 1 300 20.5 2.5 814 比較1 710 21.5 2.3 822 比較1a 340 − − − 2 305 21.0 2.4 670 比較2 750 − − − 3 170 20.8 2.4 592 比較3 600 − − − 4 180 20.1 2.4 680 5 220 20.1 2.4 916
【0076】実施例6 ガラス反応器を窒素でパージした。この反応器に10g のDow Fine 1000 を入れ
、その後攪拌しながら1.4mL のグリシジルメタクリレート(GMA) 、0.006gのH3PO 4 及び0.006gの2,6-ジ-tert-ブチル-4- メチルフェノールを加えた。この混合物
を80℃に加熱し、この温度に1.5 時間保持した。この混合物は透明性を保持して
いた。IRスペクトルにより完全な転化及び1120cm-1における新規な強力なエー
テルバンドが記録され、検出された(溶液A)。この反応生成物を、米国特許第
5,128,004号に記載の方法により、52.4g のメタクリル酸及び51.6g のスチレン
及び2.70g のペルオキソ二硫酸アンモニウムと共重合させた。この混合物を45g
の2.5 質量パーセントアンモニア溶液によりその塩形態に転化させた。次いでこ
のポリマーを15質量パーセントの非揮発物含量まで希釈し、ブルックフィールド
粘度は25℃において210cpsであり、pHは9.1 であった。この溶液は透明であっ
た。気泡体積は30分後に280mm であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 17/43 D21H 17/43 (72)発明者 カールソン,ロジャー スイス国,ツェーハー−8852 アルテンド ルフ,ランドロイテンホフ/フォルデルベ ルク (72)発明者 オリバー,スティーブン エム. スイス国,ツェーハー−8832 ボレラウ, エルレンシュトラーセ 99 Fターム(参考) 4J100 AA01P AA03P AA15P AB01P AB02P AB03P AB04P AB07P AE09Q AE18Q AE26Q AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AK02R AK03R AK07R AK12R AK24Q AK25Q AK25R AK26Q AK26R AK31R AK32R AL03S AL04S AL05S AL08Q AL08S AL16Q AL41Q AL44Q AM15R AM17R AM19R AM32R AM33R AM37Q AM37R AM39Q AM42R AM43R BA03Q BA04Q BA05Q BA06Q BA08Q BA31S BA81Q BC43Q CA04 CA05 CA06 JA13 4L055 AG47 AG63 AG70 AG71 AG86 AG88 AG89 AH13 BE08 BE10 EA29 EA30 FA30

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)エチレン系不飽和炭化水素から得られる構造ユニット b)(i) 下式 【化1】 (上式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44 ヒドロカルビルであり、tは0又は1であり、mは5〜200 の整数であり、但
    しR2 がC1-C5 アルキルである場合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリア
    ルキレンオキシド基の質量を基準として50質量パーセントより多くのエチレンオ
    キシド部分を含まないものとする) で表されるポリアルキレンオキシド基、及び (ii)下式 【化2】 (上式中、tは0又は1であり、Qはポリシロキサン残基である) で表される基 より独立に選ばれる、エーテル基もしくはエステル基のいずれかの酸素原子に結
    合した置換基Rを有するエチレン系不飽和モノカルボン酸のエステル、エチレン
    系不飽和ジカルボン酸の半エステル、アリルエーテル及びビニルエーテル並びに
    これらの混合物より選ばれ、さらに前記半エステルの置換基Rは (iii) C1-C24アルキル より選ばれ、但し、RがC1-C9 アルキルを含む場合、前記半エステルの置換基
    Rの少なくとも1モルパーセントは置換基(i) 及び(ii)より選ばれるものとする
    、モノマーから得られる構造ユニット、及び所望により c)モノカルボン酸並びにその塩及びアミド、ジカルボン酸並びにその塩、アミ
    ド及び半アミド、ジカルボン酸の環式無水物及びイミド、並びにこれらの混合物
    より選ばれるエチレン系不飽和モノマーから得られる構造ユニット、及び所望に
    より d)アルキルもしくはアミノ置換アルキルアクリレートもしくは(メタ)アクリ
    レートから得られる構造ユニット を有し、但し、構造ユニットc)が存在しない場合、構造ユニットb)はエチレン系
    不飽和ジカルボン酸の半エステルより選ばれるモノマーから得られるものとする
    コポリマーを含む、紙表面サイジング組成物。
  2. 【請求項2】 構造ユニットa)が下式I 【化3】 (上式中、R4 はC1-C8 アルキル並びに置換したもしくは未置換のアリールで
    あり、R5 、R6 及びR7 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれる)
    で表され、構造ユニットb)が下式 【化4】 (上式中、R8 及びR9 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R10 は水素及びC(O)Xより選ばれ、Xは独立に、OA及びNR11 2 より選ばれ、
    Aは水素、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウム及
    び 【化5】 より選ばれ、Mは原子価nを有する金属であり、R11は水素、アルキル及びアリ
    ールより選ばれ、pは0又は1であり、R12、R13及びR14は独立に、水素及び
    1-C4 アルキルより選ばれ、Rは請求項1における規定と同じである) で表され、構造ユニットc)が下式 【化6】 (上式中、YはO及びNR11より選ばれ、X、R8 、R9 、R10及びR11は上記
    の規定と同じである) で表され、所望の構造ユニットd)が下式 【化7】 (上式中、R15は水素又はメチルより選ばれ、R16はC1-C12アルキル又はN,N-
    ジアルキルアミノアルキルより選ばれる) で表される、請求項1記載の紙サイジング組成物。
  3. 【請求項3】 構造ユニットa)、b)、c)及び所望によりd)を有するコポリマ
    ーを含み、ユニットb)とc)の合計に対するユニットa)のモル比が10:1〜1:10
    、好ましくは3:1〜1:3、より好ましくは2:1〜1:2であり、ユニット
    b)に対するユニットc)のモル比が1000:1〜1:10、好ましくは500:1〜50:1
    、より好ましくは200:1〜10:1であり、ユニットd)は存在する場合、コポリマ
    ー中のすべての構造ユニットの10モルパーセント未満である、請求項1又は2記
    載の紙サイジング組成物。
  4. 【請求項4】 コポリマーのすべての構造ユニットを基準として、構造ユニ
    ットa)を30〜50モルパーセント、請求項1に記載のR(iii) より選ばれるエステ
    ル基の酸素原子に結合したx)置換基R及び請求項1に記載のR(i) 及びR(ii)よ
    り選ばれるエステル基の酸素原子に結合したy)置換基Rを有するエチレン系不飽
    和ジカルボン酸の半エステルより得られる構造ユニットb)を5〜20モルパーセン
    ト、構造ユニットc)を25〜55モルパーセント、並びに構造ユニットd)を10モルパ
    ーセント以下有し、置換基R(y) に対する置換基R(x) のモル比が100:1〜1:1
    00、好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは10:1〜1:1であるコポリマ
    ーを含む、請求項1又は2記載の紙サイジング組成物。
  5. 【請求項5】 コポリマーのすべての構造ユニットを基準として、構造ユニ
    ットa)を30〜50モルパーセント、C10- C24アルキルより選ばれるエステル基の
    酸素原子に結合した置換基Rを有するエチレン系不飽和ジカルボン酸の半エステ
    ルより得られる構造ユニットb)を5〜20モルパーセント、構造ユニットc)を25〜
    55モルパーセント、並びに構造ユニットd)を10モルパーセント以下有するコポリ
    マーを含む、請求項1又は2記載の紙サイジング組成物。
  6. 【請求項6】 構造ユニットa)、請求項1に記載のR(iii) より選ばれるエ
    ステル基の酸素原子に結合したx)置換基R及び請求項1に記載のR(i) 及びR(i
    i)より選ばれるエステル基の酸素原子に結合したy)置換基Rを有するエチレン系
    不飽和ジカルボン酸の半エステルより得られる構造ユニットb)、並びにコポリマ
    ーのすべての構造ユニットを基準として、構造ユニットd)を0〜10モルパーセン
    ト有し、置換基R(y) に対する置換基R(x) のモル比が100:1〜1:100、好まし
    くは10:1〜1:10、より好ましくは10:1〜1:1であり、構造ユニットb)に
    対する構造ユニットa)のモル比が2:1〜1:2、好ましくは1.4:1〜1:1で
    あるコポリマーを含む、請求項1又は2記載の紙サイジング組成物。
  7. 【請求項7】 構造ユニットa)、請求項1に記載の(i) 及び(ii)より選ばれ
    るエステル基の酸素原子に結合した置換基Rを有するエチレン系不飽和ジカルボ
    ン酸の半エステルより得られる構造ユニットb)、並びにコポリマーのすべての構
    造ユニットを基準として、構造ユニットd)を0〜10モルパーセント以下有し、構
    造ユニットb)に対する構造ユニットa)のモル比が2:1〜1:2、好ましくは1.
    4:1〜1:1であるコポリマーを含む、請求項1又は2記載の紙サイジング組成
    物。
  8. 【請求項8】 構造ユニットa)がスチレン及びジイソブチレンより選ばれる
    モノマーから得られる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の紙サイジング組成
    物。
  9. 【請求項9】 構造ユニットb)が下式 【化8】 (上式中、R9 は水素又はメチルであり、A及びBは上記規定と同じである) より選ばれるモノマーから得られる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙サ
    イジング組成物。
  10. 【請求項10】 所望の構造ユニットc)が(メタ)アクリル酸及びその塩及
    びアミド、マレイン酸及びその塩、アミド及び半アミド、並びに無水マレイン酸
    より選ばれるモノマーから得られる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の紙サ
    イジング組成物。
  11. 【請求項11】 R(i) が (i) 末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセント
    以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/プロピレンオキシ
    ドコポリマー残基、 (ii)末端C6-C35アルキル部分を有し、平均して10以下のエチレンオキシドユ
    ニットを含むポリエチレンオキシド残基、 (iii) 末端C1-C24アルキル基を有するポリ(プロピレンオキシド)残基、 (iv)末端C1-C24アルキル基を有するポリ(ブチレンオキシド)残基、 (v) 末端C1-C24アルキル基を有するブチレンオキシド/プロピレンオキシド
    コポリマー残基、 (vi)末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセント
    以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/ブチレンオキシド
    コポリマー残基、 (vii) 末端C1-C24アルキル基を有し、Rの質量を基準として50質量パーセン
    ト以下のエチレンオキシドユニットを含む、エチレンオキシド/プロピレンオキ
    シド/ブチレンオキシドターポリマー残基、及び (viii)下式 【化9】 (上式中、EO、PO及びBOは、各々ランダムに配列したエチレンオキシド、
    プロピレンオキシド及びブチレンオキシドユニットを表し、u、v及びwは0〜
    50の整数であり、但し、Rの質量を基準として50質量パーセント以下のエチレン
    オキシドユニットが存在し、rは0〜35である) で表されるポリマー残基 より選ばれる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙サイジング組成物。
  12. 【請求項12】 R(ii)の式におけるQが下式 【化10】 (上式中、R17は独立に、C1-C6 アルキル、好ましくはメチルであり、R18
    17及びSiR17 3 より選ばれ、qは10〜100 の整数である) で表されるポリシロキサン残基より選ばれる、請求項1〜11のいずれか1項に
    記載の紙サイジング組成物。
  13. 【請求項13】 Rが100 から10,000、好ましくは500 〜5,000 の重量平均
    分子量を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の紙サイジング組成物。
  14. 【請求項14】 コポリマーの重量平均分子量が5,000 〜100,000 、好まし
    くは10,000〜60,000、最も好ましくは20,000〜40,000である、請求項1〜13の
    いずれか1項に記載の紙サイジング組成物。
  15. 【請求項15】 前記組成物がコポリマーの水溶液又は分散液である、請求
    項1〜14のいずれか1項に記載の紙サイジング組成物。
  16. 【請求項16】 前記コポリマーが、組成物の総質量を基準として0.0005〜
    15質量パーセント存在する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の紙サイジン
    グ組成物。
  17. 【請求項17】 a)エチレン系不飽和炭化水素から得られる構造ユニット b)(i) 下式 【化11】 (上式中、R1 は独立に、水素及びC1-C4 アルキルより選ばれ、R2 はC1-C 44 ヒドロカルビルであり、mは5〜200 の整数であり、但しR2 がC1-C5 アル
    キルである場合、ポリアルキレンオキシド基はこのポリアルキレンオキシド基の
    質量を基準として50質量パーセントより多くのエチレンオキシド部分を含まない
    ものとする) で表されるポリアルキレンオキシド基、及び (ii)ポリシロキサン基 より選ばれる、エステル基の酸素原子に結合した(y) 置換基R及びC1-C24アル
    キルより選ばれるエステル基の酸素原子に結合した(x) 置換基Rを有するエチレ
    ン系不飽和ジカルボン酸の半エステルから得られる構造ユニット、但し置換基R
    (y) に対する置換基R(x) のモル比は100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:
    10、より好ましくは10:1〜1:1であるものとする、及び所望により c)モノカルボン酸並びにその塩及びアミド、ジカルボン酸並びにその塩、アミ
    ド及び半アミド、ジカルボン酸の環式無水物及びイミド、並びにこれらの混合物
    より選ばれるエチレン系不飽和モノマーから得られる構造ユニット、及び所望に
    より d)アルキルもしくはアミノ置換アルキルアクリレートもしくはメタクリレート
    から得られる構造ユニット を含むコポリマー。
  18. 【請求項18】 コポリマー中の構造ユニットの総数を基準として、構造ユ
    ニットa)を30〜50モルパーセント、構造ユニットb)を5〜20モルパーセント、構
    造ユニットc)を25〜55モルパーセント、及び構造ユニットd)を0〜10モルパーセ
    ント含む、請求項17記載のコポリマー。
  19. 【請求項19】 コポリマー中の構造ユニットの総数を基準として、構造ユ
    ニットa)を25〜75モルパーセント、構造ユニットb)を75〜25モルパーセント、及
    び構造ユニットd)を0〜10モルパーセント含む、請求項17記載のコポリマー。
  20. 【請求項20】 コポリマーの重量平均分子量が5,000 〜100,000 、好まし
    くは10,000〜60,000、より好ましくは20,000〜40,000である、請求項17〜19
    のいずれか1項に記載のコポリマー。
  21. 【請求項21】 構造ユニットa)がスチレン及びジイソブチレンから選ばれ
    るモノマーより得られ、構造ユニットb)がマレイン酸及びその塩の半エステルよ
    り得られ、構造ユニットc)がアクリル酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及び
    その塩より選ばれるモノマーより得られ、R(y) が請求項11及び12に記載の
    置換基R(i) 及びR(ii)より選ばれる、請求項17〜20のいずれか1項に記載
    のコポリマー。
JP2000540317A 1998-01-20 1999-01-19 低発泡性紙表面サイジング組成物 Pending JP2002509206A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP98100881A EP0930395A1 (en) 1998-01-20 1998-01-20 Low foaming paper surface sizing composition
DE98100881.6 1998-01-20
PCT/US1999/001123 WO1999036619A1 (en) 1998-01-20 1999-01-19 Low foaming paper surface sizing composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002509206A true JP2002509206A (ja) 2002-03-26
JP2002509206A5 JP2002509206A5 (ja) 2006-02-16

Family

ID=8231285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000540317A Pending JP2002509206A (ja) 1998-01-20 1999-01-19 低発泡性紙表面サイジング組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6310159B1 (ja)
EP (2) EP0930395A1 (ja)
JP (1) JP2002509206A (ja)
CA (1) CA2317664A1 (ja)
WO (1) WO1999036619A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10015914A1 (de) 1999-04-16 2000-11-23 Henkel Kgaa Copolymere mit amphiphilen Untereinheiten, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung
JP2001098156A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 印刷紙用サイズ剤組成物
EP2945994B1 (en) 2013-01-18 2018-07-11 Basf Se Acrylic dispersion-based coating compositions

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3755071A (en) * 1969-08-05 1973-08-28 Dow Corning Paper sized with carboxy-functional silicones
AT349209B (de) * 1976-03-23 1979-03-26 Reichhold Chemie Ag Verfahren zur herstellung von stabilen, waesserigen polymerdispersionen
DE3609981A1 (de) * 1986-03-25 1987-10-01 Bayer Ag Oberflaechenleimungsmittel fuer papier
FR2609136B1 (fr) * 1986-12-31 1989-12-01 Camara Alpha Egalisateur de couple pour arbres contrarotatifs
DE3800091A1 (de) * 1987-08-28 1989-07-13 Sandoz Ag Copolymere verbindungen, deren herstellung und verwendung
DE3742330A1 (de) * 1987-12-14 1989-06-22 Giulini Chemie Anionisches oberflaechenleimungsmittel fuer papier
CN1092430A (zh) * 1989-10-25 1994-09-21 陶氏化学公司 纸张涂料组合物用的胶乳共聚物
JP2811336B2 (ja) * 1989-11-06 1998-10-15 株式会社エヌエムビー 新規なセメント分散剤
DE4135956C2 (de) * 1990-11-06 2001-10-18 Mbt Holding Ag Zuerich Zusatzmittel für Zementmischungen und deren Verwendung
US5612396A (en) * 1990-12-29 1997-03-18 Sandoz Ltd. Copolymers
US5237024A (en) * 1992-06-11 1993-08-17 Monsanto Company Preparing monoalkenyl aromatic monomer-maleic half ester copolymer
CH686780A5 (de) * 1992-07-22 1996-06-28 Sandoz Ag Fliessfaehige Zementmischungen.
WO1995011341A1 (en) * 1993-10-18 1995-04-27 Monsanto Company Improved polymer solution for sizing paper
JP3304642B2 (ja) * 1994-09-16 2002-07-22 荒川化学工業株式会社 スチレン/(メタ)アクリル系多元共重合体の製造方法
DE19513126A1 (de) * 1995-04-07 1996-10-10 Sueddeutsche Kalkstickstoff Copolymere auf Basis von Oxyalkylenglykol-Alkenylethern und ungesättigten Dicarbonsäure-Derivaten
DE19609789A1 (de) * 1996-03-13 1997-09-18 Henkel Kgaa Verfahren zur Herstellung von Co-Oligomeren und deren Verwendung zur fettenden Ausrüstung von Leder

Also Published As

Publication number Publication date
EP1053368A1 (en) 2000-11-22
WO1999036619A1 (en) 1999-07-22
US6310159B1 (en) 2001-10-30
EP0930395A1 (en) 1999-07-21
CA2317664A1 (en) 1999-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0216479B1 (en) Polymeric thickeners and their production
CA1182943A (en) Cationic sizing agent for paper and a process for the preparation thereof
EP3851578B1 (en) Oil-resistant agent for paper
JP3476470B2 (ja) アルキレンオキシド単位を含むポリマー及びエチレン系不飽和化合物からなるグラフトポリマー、その製法及びその使用
JPH0825985B2 (ja) 非イオン性ウレタンモノマー
US4806591A (en) Cationic sizing agents for paper
EP2826918A1 (en) Water-resistant/oil-resistant agent for paper
US6869994B1 (en) Carboxylated polymer composition
TW202223007A (zh) 耐油劑及耐油組成物
JP2022067108A (ja) 非フッ素共重合体組成物および紙用耐油剤
JP2002509206A (ja) 低発泡性紙表面サイジング組成物
JP2649023B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマーおよびその製造法
US6573327B1 (en) Highly stable aqueous solution of partially saponified vinyl ester resin
US5043366A (en) Self-curing aqueous resin dispersion based on alicyclic epoxies
JP3874882B2 (ja) 安定性に優れた部分ケン化ビニルエステル系樹脂水溶液
JPH0117485B2 (ja)
JPH0368888B2 (ja)
EP0930321A1 (en) Intrinsically low foaming copolymers and their use as cement additives
JPS6412282B2 (ja)
JP3158585B2 (ja) 製紙用ロジン系エマルションサイズ剤及びサイジング方法
JP3886286B2 (ja) ビニルアルコール系重合体
CN116876255A (zh) 一种防油性半透明纸的制备工艺
KR20240016427A (ko) 내유제 조성물
JP2003171417A (ja) 耐水性ポリビニルアルコール系共重合体およびそれを用いて得られる合成樹脂エマルジョン
JPS6012894B2 (ja) サチンホワイト用分散剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051215

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090407