JP2002507798A - カラー走査ヘッド及び該カラー走査ヘッドを採用する通貨取り扱い装置 - Google Patents

カラー走査ヘッド及び該カラー走査ヘッドを採用する通貨取り扱い装置

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JP2002507798A JP2000537169A JP2000537169A JP2002507798A JP 2002507798 A JP2002507798 A JP 2002507798A JP 2000537169 A JP2000537169 A JP 2000537169A JP 2000537169 A JP2000537169 A JP 2000537169A JP 2002507798 A JP2002507798 A JP 2002507798A
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マズール,リチャード・エイ
ジェンリック,チャールズ・ピー
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カミンズ−アリソン・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 書類の取り扱い装置10は、多岐に亙る異なる書類を処理し得る形態とされている。該装置は、書類の積重ね体を受け取る入力受け部36と、積重ね体中の書類の少なくとも1つのカラー以外の特徴を走査する標準型センサ70と、書類のカラーの特徴を走査するカラーセンサ300と、書類が処理された後、その書類を受け取る出力受け部117とを備えている。書類を1回に1枚ずつ入力受け部36からセンサ70、300を経て出力受け部117まで搬送する搬送機構123、141が設けられている。オペレータに情報を表示し且つ装置に情報を入力するオペレータインターフェースが設けられている。また、センサ70、300から集められたデータを処理して書類を評価するためプロセッサも含められている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、全体として、金種の異なる紙幣を識別すなわち判別することのでき
る通貨取り扱い装置、特に、カラーセンサを採用する通貨取り扱い装置に関する
【0002】
【発明の背景】
紙幣のような書類を同時に走査し且つ計数するのに現在、利用可能な装置は、
比較的複雑で且つ高価であり、また、寸法が比較的大きい。また、かかる装置の
複雑さは、過度のサービス及び保守が必要とされることにつながる可能性がある
。こうした欠点は、出納係の場所のような、装置が最も必要とされるスペースが
狭い場所にて、特に、銀行及びその他の金融機関がこの装置をより広く使用する
ことを阻止することになっている。上記の欠点は、特に、真正さを確認し且つ紙
幣の金種を決定する能力のような極めて望ましい特徴を提供する装置にて解決す
ることが困難である。
【0003】 このため、金種の異なる紙幣の金種を決定することのできる小型で且つコンパ
クトな装置が必要とされている。同様に、1つ以上の国の紙幣の金種を判別する
ことのできる装置が必要とされている。同様に、ある国の群の紙幣を容易に処理
することができ、しかも、1つ以上の国の異なる群の紙幣を処理するように容易
に対応させることができるフレキシビリティを備える、かかる小型で且つコンパ
クトな装置が必要とされている。同様に、比較的経済的であると同時に、こうし
た必要性を満足さ得る通貨取り扱い装置が必要とされている。
【0004】 また、紙幣からカラー情報を検索することのできる通貨取り扱い装置も必要と
されている。現在、紙幣のカラー分析を行う装置が存在する。しかしながら、こ
うした装置は、1つ以上の欠点がある。例えば、こうしたカラー分析可能な装置
の多くは、極めて大きく且つ高価である。更に、こうした装置の幾つかは、紙幣
を走査するためカラーCCDアレーを採用する。カラーCCDアレーは、高価で
あり、また、相当な量の処理電力を必要とし、このため、より高価な信号プロセ
ッサとなり且つより長い処理時間が必要であるという不利益な点がある。更に、
カラー走査に伴う1つの問題点は、標準的な走査又は分析の場合よりも紙幣をよ
り明るく照射することが必要な点である。しかしながら、更なる光源を追加する
ことは、装置のコストを増し、発生される熱及び消費される電力を望ましくない
程に増大させることになる。
【0005】 従来のカラー分析可能な通貨取り扱い装置の別の欠所は、それ自体の寸法が大
きい一方、その装置が使用される装置をより大きくしなければならないカラー走
査ヘッド装置を必要とすることである。
【0006】 従って、小型で且つコンパクト、しかもより経済的な全カラー走査型の通貨取
り扱い装置が必要とされる。全カラー走査型の通貨取り扱い装置は、3つの原色
の全てを使用して、紙幣又は書類を処理し且つ判別する。本明細書にて使用する
「原色」という語は、全ての色を発生させることのできる色を意味し、3つの追
加的な原色(赤、緑及び青)を含み、また、3つの減色すべき原色(マゼンタ、
イエロー及びシアン)も含む。同様に、処理電力が少なく、十分な照射量を提供
するという課題に十分に対応できると同時に、過度の熱発生及び電力の消費とい
う問題点を解決する、かかる装置内で使用するための全カラー走査ヘッド装置が
必要とされている。こうした必要性に経済的な方法にて応ずることのできる全カ
ラー走査装置が必要とされている。
【0007】 また、色を介して書類を識別することのできる装置も必要とされている。マス
ターパターンを迅速に予め選択することのできる装置も更に必要とされている。
同様に、試験紙幣パターンと比較されるマスターパターンを制限し、よって、呼
び出し無し及び/又はエラー呼び出しの数を少なくすることのできる装置が必要
とされている。また、カジノスクリプト、アミューズメントパークスクリプト、
株券、証券、郵便切手及び/又は食品クーポン、又はその他のかかる書類を含む
、多岐に亙る通貨及び書類を高速度で且つ低コストで走査することを許容する装
置も必要とされている。最後に、白黒のデータのみならず、処理中の書類に応答
するカラーデータをも提供することのできる装置が必要とされている。
【0008】
【発明の概要】
本発明の1つの特徴によれば、1つの通貨セット中の異なる金種のものを含む
、多岐に亙る異なる通貨を判別し且つ/又はその真性さを確認するため全カラー
走査を使用する通貨取り扱い装置が提供される。
【0009】 本発明の別の特徴によれば、光を焦点決めするためのレンズを不要にし、これ
により、装置のコスト及び寸法を軽減するカラーセンサを利用する、かかる通貨
取り扱い装置が提供される。
【0010】 一つの実施の形態において、本発明の装置は、多岐に亙る異なる通貨系統から
真正の通貨の特徴を自動的に学習する。 本発明の別の特徴によれば、書類を処理する書類の取り扱い装置であって、カ
ラー以外の1つの書類の少なくとも1つの特徴を走査する第一のセンサと、書類
のカラー特徴を走査する全カラーセンサと、第一のセンサ及びカラーセンサによ
り1つ以上の書類から走査された特徴に対応するデータを処理すると共に、その
データを使用して1つ以上の書類を評価するプロセッサとを備える書類取り扱い
装置が提供される。
【0011】 本発明の別の特徴によれば、書類の第一の側部を走査する第一の走査ヘッド組
立体を備え、該第一の走査ヘッド組立体が書類の光学的特徴を走査する少なくと
も1つの光センサと、寸法センサとを備え、該寸法センサが、1つの書類の両側
端縁を検知し、上記走査ヘッドを経る書類の走行路に対して横断方向に向けて書
類の長さを測定すべく、対向するように、横方向外方に所定の距離だけ伸長する
、横方向に隔った一対の線形の光学アレーを備える、書類の走査装置が提供され
る。
【0012】 本発明の別の特徴によれば、書類を処理する書類の取り扱い方法であって、カ
ラー以外の書類の少なくとも1つの特徴を走査するステップと、書類の全カラー
の特徴を走査するステップと、1つ以上の書類から走査されたカラー及びその他
の特徴に対応するデータを処理するステップと、該データを使用して1つ以上の
書類を評価するステップとを備える方法が提供される。
【0013】 本発明の別の特徴によれば、書類の取り扱い装置用のカラー走査ヘッド装置で
あって、複数のカラーセルを備え、該セルの各々が少なくとも2つの原色の各々
を走査する原色センサを有する全カラーセンサを備えるカラー走査ヘッド装置が
提供される。
【0014】 本発明の別の特徴によれば、書類を処理する書類の取り扱い装置用のカラー走
査方法であって、1つの書類の全カラーの特徴を走査するステップと、1つ以上
の書類から走査した特徴に対応するデータを処理するステップと、そのデータを
使用して1つ以上の書類を評価するステップとを備える方法が提供される。
【0015】 上記及びその他の特徴は、多岐に亙る異なる通貨を処理する装置により提供さ
れる。該装置は、計数すべき紙幣の積み重ね体を受け取る入力受け部と、その積
み重ね体中の紙幣の白黒の特徴を走査する標準型センサと、紙幣のカラー特徴を
走査するカラーセンサと、紙幣が処理された後にその紙幣を受け取る出力受け部
とを備えている。搬送機構は、紙幣を一回に一枚ずつセンサを経て入力受け部か
ら出力受け部まで搬送するように含められる。オペレータに対し情報を表示し且
つ装置に情報を入力するためオペレータインターフェース部が設けられる。また
、センサから集められたデータを処理して紙幣を評価するプロセッサも含められ
る。
【0016】 本発明は、色々な改変例及び代替的な実施の形態が具体化可能であるが、その
特定の実施の形態を一例として図面に図示し且つこれについて詳細に説明する。
しかしながら、これは、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図す
るものではなく、これと反対に、本発明は特許請求の範囲により確定される本発
明の精神及び範囲に属する全ての改変例、均等例及び代替的な実施の形態を包含
するものである。
【0017】
【実施の形態の詳細な説明】
図1には、本発明による通貨取り扱い装置の作動が機能的なブロック図にて図
示されている。図2a乃至図2d、図3a乃及び図3b、及び図4a乃至図4c
には、図1に関して説明したように機能し且つ本発明によるカラー走査装置を採
用する、通貨取り扱い装置の色々な物理的実施の形態が図示されている。最初に
、これらの実施の形態について説明し、次に、カラー走査ヘッド及び処理方法の
実施の形態に関して詳細に説明する。
【0018】 図1を参照すると、通貨取り扱い装置10は、処理すべき紙幣の積み重ね体を
受け取る入力受け部36を備えている。この処理は、紙幣の評価、金種の決定、
真性さの確認及び/又は計数することを含むことができる。紙幣を取り扱うこと
に加えて、この通貨取り扱い装置10は、非限定的に、切手、株券、クーポン、
チケット、小切手及びその他の識別可能な書類を含む他の書類を受け取り且つ処
理し得るように設計することができる。
【0019】 入力受け部内に配置された紙幣は、搬送機構38により一枚ずつ1つ以上の走
査ヘッド又はセンサ70を経て搬送経路に沿って搬送される。走査ヘッド70は
、磁性、光学的及びその他の型式の感知を行い、紙幣44から受け取った特徴的
な情報に対応する信号を発生させることができる。以下に説明する実施の形態に
おいて、走査ヘッド70は、カラー走査ヘッドを備えている。図1に図示した実
施の形態において、走査ヘッド70は、通過する紙幣44の各々の一部分を走査
する実質的に矩形の形状のサンプル領域48を採用する。走査ヘッド70を通過
した後、紙幣44の各々は、紙幣44を再度、積み重ねる積み重ね機構を含むこ
とのできる1つ以上の出力受け部34まで搬送される。
【0020】 幾つかの実施の形態によれば、走査ヘッド70は、アナログ出力を発生させ、
この出力は、増幅器58により増幅し且つアナログ対デジタル変換器(ADC)
装置52によりデジタル信号に変換され、このアナログ対デジタル変換器52の
出力は中央処理装置(CPU)プロセッサ等のような制御装置又はプロセッサに
対するデジタル入力として供給される。プロセッサ(マイクロプロセッサのよう
な)は通貨取り扱い装置10の全体の作動を制御する。紙幣搬送機構38に連結
されたエンコーダ14は、通貨取り扱い装置10の作動タイミングを決定すべく
プロセッサ54に入力を提供する。このようにして、プロセッサは紙幣が通貨取
り扱い装置を通じて搬送されるとき、その紙幣の正確な位置を監視することがで
きる。
【0021】 また、プロセッサ54は、内部又は外部メモリ56に作用可能に接続されてい
る。該メモリは、内部に記憶され又は記憶すべき情報に対応して、メモリ56は
、乱アクセスメモリ(「RAM」)、読み取り専用メモリ(「ROM」)、EP
ROM又はフラッシュメモリのような1つ以上の型式のメモリを備えている。メ
モリ56は、通貨取り扱い装置10の作動に関係したソフトウェアコード及び/
又はそのデータ並びに紙幣の金種を決定且つ/又はその真性さを確認する情報を
記憶する。
【0022】 オペレータインターフェースパネル及びディスプレイ32は、入力データを通
貨取り扱い装置10に送り又は出力データを通貨取り扱い装置10から受け取る
能力をオペレータに提供する。入力データは、例えば、通貨取り扱い装置10に
対するユーザが選択した作動モード及びユーザが確定した作動パラメータを含む
こともできる。出力データは、例えば、通貨取り扱い装置10の作動モード及び
/又は状況並びに評価した紙幣の数又は累計値を表示する。一つの実施の形態に
おいて、オペレータインターフェースパネル32は、タッチスクリーン「キーパ
ッド」と、ディスプレイとを備えており、これらを、通貨取り扱い装置10の作
動に関係した入力データを供給し且つ出力データを表示するために使用すること
ができる。これと代替的に、オペレータインターフェース32は、物理的キー又
は釦と、別個のディスプレイと、又は物理的キー及び表示されたタッチスクリー
ンキーとの組み合わせとを採用してもよい。
【0023】 試験中の一枚の紙幣の真性又は金種を決定することは、試験紙幣に関係する走
査したデータをメモリ56に記憶させた対応するマスターデータと比較すること
に基づいて行われる。例えば、通貨取り扱い装置10が金種の判別器を備える場
合、未決定金種の紙幣の積み重ね体は、処理し且つ各紙幣から発生されたデータ
を予め記憶させたマスター情報と比較することにより、その積み重ね体中の各紙
幣の金種を決定することができる。試験中の紙幣からのデータがメモリに記憶さ
せた特定の金種及び紙幣の種類と関係したマスター情報と十分に適合するならば
、その金種を決定することができる。
【0024】 マスター情報は、紙幣の色々な金種と関係した数値データを含むことができる
。この数値データは、例えば、受け入れ可能の上限値及び下限値を確定する通貨
又は数値範囲と関係した予想される数値に基づいて、紙幣を評価するときに使用
する受け入れ閾値を含むこともできる。こられの閾値は、色々な感度レベルと関
係させることもできる。また、マスター情報は、例えば、光学的又は磁気パター
ンのような通貨と関係したパターン情報を含めることもできる。
【0025】 図2a乃至図2dを参照すると、図2aは、本発明の一つの実施の形態による
単一の出力受け部117を有する通貨取り扱い装置10の斜視図である。図2b
は、色々な搬送ロールを側面図で示す、図2aの1つポケットの通貨取り扱い装
置の側面断面図であり、図2cは、紙幣を走査ヘッドを横断するように搬送する
図2aの装置の内部機構の平面図であり、装置の正面にて積み重ねホイール11
2、113を示す。この実施の形態の機構については以下に簡単に説明する。よ
り詳細については、1つポケットの通貨取り扱い装置は、「書類を判別し且つ計
数する方法及び装置(Method and Apparatus for D
iscriminating and Counting Documents
)」という名称の米国特許第5,687,963号及び「通貨を判別し且つ計数
する方法及び装置(Method and Apparatus for Cu
rrency Discriminating and Counting)」
という名称の米国特許第5,295,196号により詳細に記載されており、こ
の双方の米国特許、本発明の譲受人に譲渡され且つ参考としてその全体を引用し
本明細書に含めてある。搬送機構を含む、米国特許第5,687,963号に記
載された通貨取り扱い装置の物理的な実施の形態及びその作用は、走査ヘッド装
置を除いて、図2a乃至図2dに図示したものと同様である。図2a乃至図2d
の通貨取り扱い装置は、本発明によるカラー走査ヘッド300(図2b)を採用
し、又は米国特許第5,687,963号に記載された標準型の走査ヘッド70
の1つに加えてこのカラー走査ヘッド300を採用する。図2a乃至図2dの通
貨取り扱い装置は、分当たり800枚以上の紙幣、好ましくは、分当たり120
0枚以上の速度にて紙幣を搬送し且つ処理し得る設計とされている。
【0026】 1つのポケット装置10において、紙幣は、一枚ずつ、入力受け部36内に積
み重ねられた紙幣の積み重ね体から搬送機構まで供給され、この搬送機構は紙幣
をセンサを経て単一の出力受け部117まで案内する。1つのポケット通貨取り
扱い装置10は、一対の側部プレート101、102と、頂部プレート103a
と、下方前側プレート104とにより形成された堅固なフレームを有するハウジ
ング100を備えている。また、通貨取り扱い装置10は、オペレータインター
フェース32aも備えている。図2aに図示するように、オペレータインターフ
ェースパネルは、LCDディスプレイ及び物理的キー又は釦を備えている。これ
と代替的に又は追加的に、オペレータインターフェースパネルは、全図形ディス
プレイのようなタッチスクリーンを備えることができる。
【0027】 処理すべき紙幣の積み重ね体を受け取る入力受け部36は、一対の取り外し可
能なカバー107及び108により形成された下方に傾斜し且つ収斂する壁10
5、106により形成される。後部壁106は、垂直に配置された一対の側壁1
10a、110bを備える取り外し可能なホッパ(伸長部)109を支持してお
り、該側壁は、処理すべき紙幣の積み重ね体に対する受け部を完成させる。
【0028】 入力受け部から、紙幣は、湾曲した案内路111に沿って積み重ね体の底部か
ら順次に除去され、この湾曲した案内路111は、下方に且つ後方に移動する紙
幣を受け取り且つその走行方向を前方向に変更する。案内路111の曲率は、駆
動ロールの後側部に沿って紙幣に対する狭小な通路を形成し得るように駆動ロー
ル123の湾曲した外周に実質的に対応する。案内路111の出口端部は紙幣を
線形通路内に送り、この線形通路内にて紙幣は走査され且つ積み重ねられる。紙
幣は、紙幣の狭小な寸法部分が搬送経路に対して且つ移動方向に対して常時、平
行に保たれた状態にて搬送され且つ積み重ねられる。
【0029】 紙幣の積み重ねは線形経路の前端にて行われ、この線形経路にて、紙幣は一対
の被駆動スタッキングホイール112、113内に供給される。これらホイール
は、スタッカプレート114の一対の開口部を通って上方に突き出し、紙幣がプ
レートの下方に傾斜する上面を亙って進むときに、その紙幣を受け取る。スタッ
カホイール112、113は、堅固なフレームに軸支された軸115の周りで回
転可能に支持され且つモータ116により駆動される。スタッカホイールの可撓
性のブレードは、紙幣をスタッカプレート114の前端における出力受け部11
7内に供給する。作動中、スタッカプレート114に供給された紙幣は、可撓性
のブレードにより取り上げられ且つ一対の隣接するブレードの間に配置されて、
該一対の隣接するブレードは、組み合わさって、湾曲した囲い物を確定し、この
湾曲した囲い物は、入る紙幣の速度を遅くし且つスタッカホイール112、11
3が回転するとき、紙幣を支持し且つ紙幣を出力受け部117内に搬送する手段
として機能する。スタッカホイールの機械的な形態及びスタッカホイールがスタ
ッカプレートと協働する方法は従来通りであり、従って、本明細書では詳細に説
明しない。
【0030】 次に、図2a乃至図2d、図5a及び5b並びに図6aに図示するような装置
の入力領域を参照すると、入力受け部の底部壁105の上に積み重ねられた紙幣
は、一回に一枚ずつ積み重ね体の底部から剥ぎ取られる。最下方の紙幣は、駆動
軸121に取り付けられた一対の補助的な供給ホイール120により取り上げら
れる一方、該駆動軸は、側壁101、102を亙って支持されている。補助的な
供給ホイール120は、カバー107に形成された一対のスロットを通じて突き
出す。各ホイール120の外周の一部には、持ち上がった高摩擦のギザギザ面1
22が設けられており、このギザギザ面は、ホイール120が回転するとき、入
力積み重ね体の底部の紙幣と係合し、その積み重ね体からの底部の紙幣の供給動
作を開始する。ギザギザ面122は、各ホイールの外周の他の部分を越えて半径
方向に突き出し、このため、ホイールは、各回転中、紙幣の積み重ね体を「揺ら
せ」、積み重ね体中の底部紙幣を動揺させ且つ緩め、これにより、積み重ね体か
ら底部の紙幣を剥ぎ取ることを容易にする。
【0031】 補助的な供給ホイール120は、剥ぎ取った各紙幣を被駆動軸124に取り付
けられた駆動ロール123に供給し、該被駆動軸124は、側壁101、102
を亙って支持されている。駆動ロール123は、ゴム又は硬質なプラスチックの
ような材料で形成された中央部の平滑な摩擦面125を有している。この平滑な
摩擦面125は、高摩擦材料で形成されたギザギザ部分128、129を有する
一対の溝付き面126、127の間に保持されている。この供給及び駆動機構は
米国特許第5,687,963号に詳細に記載されている。
【0032】 駆動ロール123と供給される紙幣とを確実に係合させるため、アイドラーロ
ール130が供給される各紙幣を駆動ロール123の平滑な中央面125に対し
て付勢する。アイドラーロール130は、支持軸132の上に回動可能に取り付
けられた一対のアームに軸支されている。また、溝付きの一対の剥ぎ取りホイー
ル133、134がアイドラーロール130の両側部にて軸132に取り付けら れている。これら2つのホイール133、134における溝は、駆動ロール12
3の2つの溝付き面126、127の中央リブと整列されている。ホイール13
3、134は、軸132に係止される一方、該軸132は、ワンウェイクラッチ
(図示せず)により紙幣の移動方向(図2bに図示するようにロール123に対
して反時計回り方向、ホイール133、134に対して時計回り方向)に移動し
ないよう係止されている。案内ホイール133、134と、駆動ロール123と
の間のニップ内に紙幣が供給される毎に、クラッチが作動されて軸132を紙幣
の移動方向と反対方向に向けて数度、回転させる。これら反復的な増分的移動は
、案内ホイール133、134の外周に磨耗が沿って均一に分配されることにな
る。アイドラーロール130、案内ホイール133、134は案内路111の後
方に取り付けられているが、案内路は、ロール130及びホイール133、13
4が案内路の前側にて紙幣に係合するのを許容し得るように穴が形成されている
【0033】 アイドラーローラ130の後方にて、紙幣が案内路111に沿って下方に曲が
るとき、ばね負荷式の圧力ロール136(図2b)が紙幣を圧縮して駆動ロール
の平滑な摩擦面125と強固に係合させる。この圧力ロール136は、静止軸1
38に枢着された一対のアーム137上に軸支されている。アーム137の下端
に取り付けられたばね139は、湾曲した案内路111の穴を通じてロール13
6を駆動ロール133に対して付勢する。
【0034】 湾曲した案内路111の下端にて、駆動ロール123により搬送されつつある
紙幣は、平坦な搬送プレート又は案内プレート140に係合する。紙幣は、プレ
ートの一端の駆動ロール123と、プレートの他端のより小さい被駆動ロール1
41とを有する搬送ロール装置により平坦なプレート140に沿って確実に駆動
される。駆動ロール123及びより小さいロール141は、紙幣をプレート14
0に対して平坦に保持する隆起した対の平滑な円筒面142、143を有してい
る。一対のOリングは、ロール141及びロール123の双方に形成された溝1
44、145内に嵌まり、2つのロール123、141の間にて紙幣に連続的に
係合し、紙幣を搬送プレート140に対して平らに保持するのを助けつつ、紙幣
を搬送する。
【0035】 平坦な搬送プレート又は案内プレート140には、開口部が設けられており、
駆動ロール123及びより小さい被駆動ロール141の双方の隆起面142、1
43が高摩擦のゴム表面を有する対応する対の受動的な搬送ロール150、15
1と反対方向に回転接触するようにする。受動的なロール150、151は、そ
の軸線の周りでフリーホイール回転し且つ対応する上側ロール123、141と
反対方向に回転して接触するように偏倚されるような仕方にて平坦なプレート1
40の下側に取り付けられている。受動的なロール150、151は、一対のH
字形板ばね(図示せず)により被駆動ロール123、141と接触するように偏
倚されている。4つのロール150、151の各々は、H字形の板ばねの1つの
一対の平行なアームの間に支持されている。各板ばねの中央部分は、プレート1
40に締結される一方、該プレートは装置のフレームに堅固に締結され、H字形
のばねの相対的に剛いアームがロールに一定の偏倚圧力を加え且つロールを上側
ロール123、141に対して押し付ける。
【0036】 被駆動ロールと受動的な搬送ロールとの間の接触点は、プレート140の平坦
な上面と面一であり、紙幣を平坦な仕方にてプレートの頂部面に沿って確実に駆
動し得るようにすることが好ましい。2つの被駆動の搬送ロールの軸線と対応す
る反対方向に回転する受動的なロールとの間の距離は、紙幣の狭小な寸法の長さ
の丁度、手前で終わるように選択される。従って、紙幣は、走査ヘッド領域内で
上側及び下側搬送ロールとの間にて均一な圧力下にて確実に把持され、これによ
り、紙幣が傾く可能性を最小にし且つ全体的な走査及び認識過程の信頼性を向上
させる。
【0037】 上述した確実な案内の構成は、紙幣がセンサ又は走査ヘッド領域を通じて搬送
されるとき、紙幣の上に均一な案内圧力が保たれ、また、紙幣が捩れたり又は斜
めになることが実質的に軽減される点にて有利である。この確実な動作は、受動
的なローラを能動的なローラと接触するように均一に偏倚させるH字形のばねを
使用することで補充され、このため、搬送経路に沿って紙幣に付与された圧力差
に起因して紙幣が捩れたり又は斜めに動くことか回避される。Oリングは、紙幣
の中央部分が平坦に保持されることを確実にする、簡単ではあるが極めて効果的
な手段として機能する。
【0038】 図2cに図示するように、光エンコーダ32がローラ141の軸に取り付けら
れ、光学的感知及び相関技術に関して以下に詳細に説明するように、紙幣が装置
を通じて搬送されるとき、各紙幣の位置を正確に追跡する。また、エンコーダ3
2は、エラーが生じること、すなわち、紙幣の「呼び出し無し」を検知すること
に応答して装置を停止させることを許容する。走査装置を正確に停止させるため
エンコーダを採用する装置は、その内容の全体を参考として引用し、本明細書に
含めた、米国特許第5,687,963号に詳細に記載されている。
【0039】 図2a乃至図2dに関して上述した1つのポケット通貨装置10は、小型で且
つコンパクトであり、このため、この装置はテーブルトップ又はカウンタトップ
に配置することができる。一つの実施の形態によれば、1つのポケット通貨取り
扱い装置10は寸法の小さいハウジング100を備えている。この寸法の小さい
ハウジング100は、面積が小さい、すなわち「設置面積」が小さい通貨取り扱
い装置10を提供する。この設置面積は、装置10がテーブルの上で占める面積
であり、幅(W1)×深さ(D1)により計算される。ハウジング100はコン
パクトであるため、通貨取り扱い装置10は、任意のデスク、ワークステーショ
ン又は出納ステーションにて容易に使用することができる。従って、寸法の小さ
いハウジング100は軽量であり、オペレータがこのハウジングを異なるワーク
ステーションの間で持ち運ぶことを可能にする。一つの実施の形態によれば、通
貨取り扱い装置10は、高さ(H1)約24.13cm(約9・1/2インチ)
、幅(W1)約27.94cm(約11インチ)、深さ(D1)約30.48c
m(約12インチ)であり、重量が約6.804乃至9.072kg(約15乃
至20ポンド)である。このため、この実施の形態において、通貨取り扱い装置
10の「設置面積」は、約27.94cm×30.48cm(約11インチ×1
2インチ)すなわち、929.03cm2(1平方フィート)より小さい約85 1.61cm2(約132平方インチ)及び28,316.8cm3(1立方フィ
ート)より小さい約20,549.4cm3(約1254立方インチ)の容積で ある。従って、この装置は、典型的なテーブルに設置するのに十分に小さい。こ
の装置は、X方向(米国の通貨と比較して)に極めて長いドイツの通貨を含む、
色々な通貨に対応することができる。このため、装置の幅は、長さ約180mm
(約7.087インチ)であるドイツ紙幣を受け入れるのに十分である。この装
置は、搬送路幅を広げ、装置の全体の幅をより広くすることにより、より長い通
貨に対応可能にすることができる。
【0040】 通貨取り扱い装置10の設置寸法に寄与する因子の1つは、取り扱うべき紙幣
の寸法である。例えば、上述した実施の形態において、幅が米国の紙幣の長さの
約2倍以下であり、その深さは米国の紙幣の約5倍以下である。1つポケットの
通貨取り扱い装置10の他の実施の形態は、高さ(H1)が17.78cm乃至
30.48cm(7インチ乃至12インチ)の範囲、幅(W1)が20.32c
m乃至38.10cm(8インチ乃至15インチ)の範囲、深さ(D1)が25
.4cm乃至38.10cm(10インチ乃至15インチ)の範囲にあり、重量
が約4.536乃kg至13.608kg(約10乃至30ポンド)の範囲にあ
る。
【0041】 図2bに最も良く図示するように、通貨取り扱い装置10は、入力受け部と出
力受け部との間に比較的短い搬送経路を有している。点TB1(アイドラーロー
ル130が駆動ロール123に係合する箇所)にて開始し且つ点TE1(第二の
被駆動搬送ロール141及び受動的なロール151が接触する箇所)にて終わる
搬送経路は全長が約11.43cm(約4・1/2インチ)である。点TM1(
受動的な搬送ロール150が駆動ロール123に係合する箇所)から点TE1(
第二の被駆動の搬送ロール141及び受動的なロール151が接触する箇所)ま
での距離は6.35cm(2・1/2インチ)よりも僅かに短い、すなわち、米
国の紙幣の幅よりも短い。このように、点TB1(アイドラーロール130が駆
動ロール123に係合する箇所)からTM1(受動的な搬送ロール150が駆動
ロール123に係合する箇所)までの距離は約5.08cm(約2インチ)であ
る。
【0042】 次に、図3a及び図3bを参照すると、図3aは、本発明の一つの実施の形態
による2つポケットの通貨取り扱い装置20の斜視図であり、図3bは、色々な
搬送ロールを側面図で図示する図3aの2ポケットの通貨取り扱い装置の側面断
面図である。更に、図4a、図4b及び図4cは、通貨取り扱い装置が3、4及
び6つのポケットをそれぞれ有する本発明の他の多数ポケットの実施の形態を図
示する。それぞれ図3a及び図3b、図4a乃至図4cに図示した多数ポケット
の実施の形態の各々は、本発明の譲受人に譲渡され且つその内容の全体を参考と
して引用し、本明細書に含めた1997年5月28日付けで出願された「書類を
処理する方法及び装置(Method and Apparatus for
Document Processing)」という名称の同時係属出願中の米
国特許出願第08/864,423号(弁護士事件番号第CUMM174号)に
詳細に記載されている。図3a及び図3b、図4a乃至図4cに図示した通貨取
り扱い装置は、図3a及び図3b、図4a乃至図4cに図示した装置が以下に詳
細に説明するように、カラー走査ヘッドを採用する点にて、米国特許出願第08
/864,423号に記載された通貨取り扱い装置と相違している。
【0043】 図2a乃至図2dに関して上述した1つポケットの通貨装置10の場合と同様
に、図3a及び図3b、図4a乃至図4cに図示した多数ポケットの通貨取り扱
い装置20、30、40、60は、小型で且つコンパクトであり、このため、こ
れら装置はテーブルトップに設置することができる。一つの実施の形態によれば
、ハウジング200内に包み込まれた2つポケットの通貨取り扱い装置20は、
設置面積が小さく、任意のデスク、作業ステーション又は出納ステーションにて
容易に使用することができる。更に、この通貨取り扱い装置は軽量であり、異な
るワークステーションの間で持ち運ぶことができる。従って、寸法の小さいハウ
ジング100は軽量であり、オペレータが異なる作業ステーションの間で持ち運
ぶことを可能にする。一つの実施の形態によれば、2つポケットの通貨取り扱い
装置20は、高さ(H2)約45.72cm(約18インチ)、幅(W2)約3
4.29cm(約13・1/2インチ)、深さ(D2)約43.86cm(約1
7・1/4インチ)であり、重量が約31.752kg(約70ポンド)である
。従って、この通貨取り扱い装置10の「設置面積」は、約34.29cm×4
3.18cm(約13・1/2インチ×約17インチ)すなわち、約1483.
87cm2(約230平方インチ)又は約1393.55cm2(約1・1/2平
方フィート)であり、容積は、約68,661.8cm3(約4190立方イン チ)又は66,072.6cm3(2・1/3立方フィート)より僅かだけ大き く、このことは、典型的なテーブルトップに便宜に設置するのに十分に小さい、
通貨取り扱い装置20の設置寸法に寄与する因子の1つは、取り扱うべき紙幣の
寸法である。例えば、上述した実施の形態において、幅は米国の紙幣の長さの約
2・1/4倍であり、その深さは米国の紙幣の約7倍である。
【0044】 別の実施の形態によれば、2つポケットの通貨取り扱い装置20は、高さ(H
2)が38.1cm乃至50.80cm(15インチ乃至20インチ)の範囲、
幅(W2)が25.4cm乃至38.1cm(10インチ乃至15インチ)の範
囲、深さ(D2)が38.1cm乃至50.80cm(15インチ乃至20イン
チ)の範囲、重量が約15.876kg乃至22.680kg(約35ポンド乃
至50ポンド)の範囲にある。この通貨取り扱い装置10は、設置面積が25.
4cm乃至38.1cm(10インチ乃至15インチ)×38.1cm乃至50
.80cm(15乃至20インチ)すなわち約967.74cm2乃至1935 .48cm2(約150乃至300平方インチ)及び容積が36,870.9c m3乃至98,322.4cm3(2250乃至6000立方インチ)であり、こ
れは、典型的なテーブルトップに便宜に設置するのに十分に小さい。
【0045】 別の実施の形態によれば、寸法の小さいハウジング200は、高さ(H2)が
約50.8cm(約20インチ)以下、幅(W2)が約50.8cm(約20イ
ンチ)以下、深さ(D2)が約50.8cm(約20インチ)以下、重量が約2
2.680kg(約50ポンド)以下とすることができる。図3bに最も良く図
示するように、通貨取り扱い装置20は、入力受け部と出力受け部との間に短い
搬送経路を有する。該搬送経路は、点TB2(アイドラーロール230が駆動ロ
ール223に係合する箇所)における搬送経路の開始部分と点TM1におけるダ
イバータ260の先端との間の長さが約26.67cm(約10・1/2インチ
)であり、点TB2から点TE2(ロール286、282が接触する箇所)まで
の全長が約39.37cm(約15・1/2インチ)である。
【0046】 同様に、幾つかの実施の形態における3、4つ及び6つポケットの装置30、
40、60(図4a乃至図4c)は、2つポケットの装置と全体として同一の設
置面積を有する構造とされ、これら装置は、典型的なテーブルトップ又はカウン
タトップに設置することを可能にする。しかしながら、全体として、3、4、6
つポケットの装置が2つポケットの装置と同一の設置面積を有する構造とされる
場合、これら装置は、2つポケットの装置よりも「高さをより高くし」、それぞ
れの装置の相対的な高さがポケットの数に全体として対応するようにする。この
ように、一般的に、多数ポケットの装置が略同一の設置面積を有する場合、6つ
ポケットの装置60(図4c)は4つポケットの装置(図4b)よりも高さが高
くなる一方、この4つポケットの装置は、3つポケットの装置30(図4a)及
び2つポケットの装置20(図3a、図3b)よりもより高くなる。図4a乃至
図4cに図示するように、3つ、4つ、6つポケットの通貨取り扱い装置が、図
3aに図示した2つポケットの通貨取り扱い装置と同一の幅を有する、すなわち
約34.29cm(約13・1/2インチ)の幅を有する。図4aの3つポケッ
トの通貨取り扱い装置30は、高さH3が約58.42cm(約23インチ)、
深さD3が約50.165cm(約19・3/4インチ)である。3つポケット
装置の搬送経路は、点TB3(アイドラーロール230が駆動ロール223に係
合する箇所)における搬送経路の開始点と点TM1におけるダイバータ260a
の先端との間に約26.67cm(約10・1/2インチ)の長さを有し、また
、点TB3における搬送経路の開始点と点TM2におけるダイバータ260bの
先端との間に約41.91cm(約16・1/2インチ)の長さ及び点TB3か
ら点TE3(ロール286b、282bが接触する箇所)まで約53.975c
m(約21・1/4インチ)の全長を有する。
【0047】 別の実施の形態によれば、3つポケットの通貨取り扱い装置は、高さH3が5
0.8乃至63.5cm(20乃至25インチ)の範囲にあり、深さD3が38
.1乃至63.5cm(15乃至25インチ)の範囲にある。3つポケット装置
の搬送経路は、点TB3(アイドラーロール230が駆動ロール223に係合す
る箇所)における搬送経路の開始点と点TM1におけるダイバータ260aの先
端との間に20.32乃至30.48cm(8乃至12インチ)の範囲の長さ、
点TB3の搬送経路の開始点と点TM2におけるダイバータ260bの先端との
間に30.48乃至45.72cm(12乃至18インチ)の範囲の長さ及び点
TB3から点TE3(ロール286b、282bが接触する箇所)までの45.
72乃至63.50cm(18乃至25インチ)の範囲の全長を有する。
【0048】 図4bの4つポケットの通貨取り扱い装置40は、約72.39cm(約28
・1/2インチ)の高さH4及び約56.515cm(約22・1/4インチ)
の深さD4を有する。4つポケットの装置の搬送経路は、点TB4(アイドラー
ロール230が駆動ロール223に係合する箇所)における搬送経路の開始点と
TM1におけるダイバータ260aの先端との間にて約26.67cm(約10
・1/2インチ)の長さを有し、点TB4における搬送経路の開始点と点TM2
におけるダイバータ260bの先端との間にて約41.91cm(約16・1/
2インチ)の長さ、点TB4における搬送経路の開始点と点TM3におけるダイ
バータ260cの先端との間における約57.15cm(約22・1/2インチ
)の長さ、及び点TB4から点TE4(ロール286c、282cが接触する箇
所)までの69.07cm(27.193インチ)の全長を有する。
【0049】 別の実施の形態において、4つポケットの通貨取り扱い装置は、63.50乃
至76.20cm(25乃至30インチ)の範囲の高さH4、及び50.8乃至
63.5cm(20乃至25インチ)の範囲の深さD4を有する。4つポケット
の装置の搬送経路は、点TB4(アイドラーロール230が駆動ロール223に
係合する箇所)における搬送経路の開始点と点TM1におけるダイバータ260
aの先端との間にて20.32乃至30.48cm(8乃至12インチ)の範囲
の長さ、点TB4における搬送経路の開始点と点TM2におけるダイバータ26
0bの先端との間にて30.48乃至50.80cm(12乃至20インチ)の
長さ、点TB4における搬送経路の開始点と点TM3におけるダイバータ260
cの先端との間における45.72乃至66.04cm(18乃至26インチ)
の範囲の長さ、点TB4から点TE4(ロール286c、282cが接触する箇
所)までの55.88乃至81.28cm(22乃至32インチ)の範囲の全長
を有する。
【0050】 図4cの6つポケットの通貨取り扱い装置60は、約99.695cm(約3
9・1/4インチ)の高さH6及び約69.215cm(約27・1/4インチ
)の深さD6を有する。6つポケットの装置の搬送経路は、点TB6(アイドラ
ーロール230が駆動ロール223に係合する箇所)における搬送経路の開始点
と点TM1におけるダイバータ260aの先端との間にて約26.67cm(約
10・1/2インチ)の長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM2に
おけるダイバータ260bの先端との間における約41.91cm(約16・1
/2インチ)の長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM3におけるダ
イバータ260cの先端との間における約57.15cm(約22・1/2イン
チ)の長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM4におけるダイバータ
260dの先端との間における約71.755cm(約28・1/4インチ)の
長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM5におけるダイバータ260
eの先端との間における約86.36cm(約34インチ)の長さ、点TB6か
ら点TE6(ロール286e、282eが接触する箇所)まで約99.06cm
(約39インチ)の全長を有する。
【0051】 別の実施の形態において、6つポケットの通貨取り扱い装置は、88.90乃
至114.3cm(35乃至45インチ)の範囲の高さH6、及び55.88乃
至81.28cm(22乃至32インチ)の範囲の深さD6を有する。6つポケ
ットの装置の搬送経路は、点TB6(アイドラーロール230が駆動ロール22
3に係合する箇所)における搬送経路の開始点と点TM1におけるダイバータ2
60aの先端との間にて20.32乃至30.48cm(8乃至12インチ)の
範囲の長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM2におけるダイバータ
260bの先端との間にて30.48乃至50.80cm(12乃至20インチ
)の長さ、点TB6における搬送経路の開始点と点TM3におけるダイバータ2
60cの先端との間における45.72乃至66.04cm(18乃至26イン
チ)の長さ、点TB4における搬送経路の開始点と点TM2におけるダイバータ
260bの先端との間にて30.48乃至50.8cm(12乃至20インチ)
の長さ、点TB4における搬送経路の開始点と点TM3におけるダイバータ26
0cの先端との間における45.72乃至66.04cm(18乃至26インチ
)の長さ、点TB6から点TE6(ロール286e、282eが接触する箇所)
までの81.28乃至106.68cm(32乃至42インチ)の範囲の全長を
有する。
【0052】 次に、図3a、図3b、図4a、図4b、図4cを参照すると、図2a乃至図
2dの実施の形態におけるものと同様の部品及び構成要素は、同様の参照番号で
表示されている。例えば、図2a乃至図2dで100番台の参照番号で示した部
品は図3a及び図3b、図4a乃至図4cで同様の200番台の参照番号で示し
てある一方、一回以上重複した部品は、接尾辞a、b、c等を付して同様の参照
番号で示してある。多数ポケットの通貨取り扱い装置の機械的な部分は、処理す
べき紙幣の積重ね体を受け取る入力受け部36を有するハウジング200を備え
ている。受け部36は、フレームの上にスナップ止めする一対の取り外し可能な
カバー(図示せず)により形成された、下方に傾斜し且つ収斂する壁205、2
06により形成されている(図3b参照)。該収斂する壁206は、垂直に配置
された側壁(図示せず)を有する取り外し可能なホッパ(図示せず)を支持する
。入力受け部の1つの実施の形態は上記に詳細に説明し且つ図示されており、多
数ポケットの通貨取り扱い装置20、30、40、60に使用される。また、多
数ポケットの通貨取り扱い装置20、30、40、60は、1ポケットの通貨取
り扱い装置10に関して説明したようにオペレータインターフェース32bも備
えている。
【0053】 入力受け部36から、多数ポケットの装置(図3a及び図3b、図4a乃至図
4c)の各々における紙幣は湾曲した案内路211に沿って紙幣の積重ね体の底
部から順次、動かされ、その湾曲した案内路は下方に且つ後方に移動する紙幣を
受け取り且つ走行方向前方方向に変化させる。案内路211の曲率は駆動ロール
223の湾曲した外周に実質的に対応し、駆動ロール223の後側部に沿って紙
幣に対する狭小な通路を形成する。湾曲した案内路211の出口端は、紙幣を搬
送プレート240に送り、該搬送プレート240は、その紙幣の評価部分を通じ
て運び且つ出力受け部34の1つに送る。
【0054】 例えば、2つポケットの実施の形態(図3b)において、第一のすなわち上側
出力受け部34aに対する一対の被駆動のスタッキングホイール35a、37a
により、及び第二のすなわち底部出力受け部34bに対する一対のスタッキング
ホイール35b、37bにより紙幣の積み重ねが行われる。スタッカホイール3
5a、37a、35b、37bは、堅固なフレームに軸支され且つモータ(図示
せず)により駆動されるそれぞれの軸215aの周りで回転動作可能に支持され
ている。スタッカホイール35a、37aの可撓性のブレードは紙幣をスタッカ
プレート214aの前端に供給する。同様に、スタッカホイール35b、37b
の可撓性のブレードは紙幣をスタッカプレート214bの前端に供給する。ダイ
バータ260は、紙幣を第一又は第二の出力受け部34a、34bの何れか一方
に送る。ダイバータが下方位置にあるとき、紙幣は第一の出力受け部34aに送
られる。ダイバータ260が上方位置にあるとき、紙幣は第二の出力受け部34
bの方向に進む。
【0055】 図4a乃至図4cの多数ポケットの書類の評価装置は、紙幣を複数の出力受け
部214の1つに案内する一連の搬送プレート又は案内プレート240を有する
搬送機構を備えている。1つの実施の形態による搬送プレート240は、突出部
分を存在しない実質的に平坦で且つ線形である。出力受け部214に達する前に
、紙幣は、例えば、評価、分析、真性さの確認、判別、計数及び/又はその他の
処理を行うべくセンサ又は走査ヘッドを経て移動する。
【0056】 多数ポケットの書類の評価装置は、湾曲した案内路211に沿って紙幣の積重
ね体の底部から紙幣を順次に移動させ、該湾曲した案内路211は下方に且つ後
方に移動する紙幣を受け取り且つその走行方向を前方に変更する。湾曲した案内
路211の出口端は、紙幣を搬送プレート240に送り、該搬送プレート240
は、その紙幣を評価部分を通じて運び、出力受け部214の1つまで送る。複数
のダイバータ260は紙幣を出力受け部214に送る。ダイバータ260がその
下方位置にあるとき、紙幣は対応する出力受け部214に送られる。ダイバータ
260がその上方位置にあるとき、紙幣は、残りの出力受け部の方向に進む。
【0057】 1つの実施の形態による図3a及び図3b、図4a乃至図4cの多数ポケット
の通貨評価装置は、第一の搬送プレート240の下側で軸254、255に取り
付けられた受動的なロール250、251を備えており、これらロールは偏倚さ
れて、その対応する被駆動の上側ロール223、241と反対方向に回転するよ
うに接触する。これらの実施の形態は、表面の特徴部分が実質的に存在せず、搬
送プレート240と同様の実質的に平滑な1つ以上の従動子プレート262、2
78等を備えている。従動子プレート262、278は、その間に通貨の経路を
画成し得るようにそれぞれの搬送プレート240に対し隔たった関係に配置され
ている。1つの実施の形態において、従動子プレート262、278は、受動的
なロール268、270、284、286を受け入れるのに必要な箇所にのみ穴
を有している。
【0058】 従動子プレート262は、関係した搬送プレート240の上側部分と協働して
作用し、紙幣を受動的なロール251から被駆動ロール264に、次に、被駆動
ロール266に案内する。受動的なロール268、270は、H字形ばねにより
偏倚されて、対応する被駆動ロール264、266と反対方向に回転するように
接触する。
【0059】 装置により評価された後の紙幣を受け取るため、上述したスタッカの任意の配
置を利用することができることが理解されよう。しかしながら、本発明から逸脱
せずに、入力受け部から出力受け部まで搬送されずに、学習モードにて装置を通
じて搬送された紙幣は、センサを経て入力受け部から搬送し、次に、逆方向に向
け入力受け部まで供給して戻すこともできる。
【0060】 I.走査領域 図5aは、本発明の1つの実施の形態による走査領域を示す拡大側面断面図で
ある。色々な実施の形態に従い、この走査ヘッドの配置は、図1乃至図4cに関
して上述した通貨取り扱い装置内で採用されている。図示した実施の形態に従い
、搬送経路に沿った走査領域は、標準的な光走査ヘッド70と、全カラー走査ヘ
ッド300とを備えている。被駆動の搬送ロール523、541は、受動的なロ
ール550、551と協働して、紙幣に係合し且つ制御する仕方にて紙幣を走査
領域を経て搬送する。搬送機構は、米国特許第5,687,963号により詳細
に記載されている。標準的な走査ヘッド70は、上述し且つその内容の全体を参
考として引用し本明細書に含めた米国特許第5,687,963号に記載された
その物理的外観と多少相違するが、作動及び機能の点では同一である。上側の標
準的な走査ヘッド70を使用して紙幣の一側部を走査する一方、下側の全カラー
走査ヘッド300を使用して紙幣の反対側部を走査する。これら走査ヘッドはプ
ロセッサに接続されている。例えば、上側走査ヘッド70は、イリノイ州、スシ
アンバーグのモトローラ(Motorola)の68HC16プロセッサに接続
されている。下側の全カラー走査ヘッド300は、テキサス州、ダラスのテキサ
スインスツルメンツ(Texas Instrument)によるTMS 32
0C32 DSPプロセッサに接続されている。以下により詳細に説明する1つ
の実施の形態によれば、米国の紙幣を処理するとき、米国特許第5,687,9
63号に記載された方法にて上側走査ヘッド70を使用する一方、後で説明する
方法にて全カラー走査ヘッド300を使用する。
【0061】 図5bは、搬送経路と関係した幾つかのロールが存在しない、図5aの走査ヘ
ッドを図示する拡大側面断面図である。この場合にも、標準的な走査ヘッド70
、カラー走査ヘッド300と、紫外線センサ340と、その関係する紫外線管3
42とを備えるカラーモジュール581が図示されている。紫外線センサ340
の作動方法の詳細は、その内容の全体を参考として引用し本明細書に含めた米国
特許第5,640,463号及び米国特許出願第08/798,605号に記載
されている。図5cには、図5a、図5bの走査ヘッドが正面図で図示されてい
る。
【0062】 A.標準型走査ヘッド 1つの実施の形態によれば、標準型走査ヘッド70(図15a、図15bにも
図示)は、2つの標準型光検出器74a、74b(図5a、図5b参照)と、図
15bに図示した2つの光検出器95、97(密度センサ)とを備えている。参
考として引用し本明細書に含めた米国特許第5,295,196号により詳細に
記載されたように、2つの光源が光検出器用に設けられている。標準型走査ヘッ
ドは、2つの矩形のスリット360、362を有するマスクを採用し(図15b
参照)、紙幣から反射された光がそれぞれスリット360、362の後方にある
光検出器74a、74bに達するのを許容する。1つの光検出器74bは狭小な
スリット362と関係付けられ、また、適当な協働する回路が設けられるとき、
米国の紙幣における微細な境界線を検知するため、この光検出器をオプション的
に使用することができる。より幅の広いスリット360と関係したその他の光検
出器74aを使用して、紙幣を走査し且つ判別過程中に使用される光パターンを
発生させることができる。
【0063】 図7は、標準型の光走査ヘッド70の機能ブロック図であり、図8は、図5の
全カラー走査ヘッド300の機能ブロック図である。標準型走査ヘッド70は、
紙幣44から特徴的な情報を走査する光走査ヘッドである。1つの実施の形態に
よれば、標準型の光走査ヘッド70は、例えば、各々が一対の光源72を有する
2つの光検出器を備えるセンサ74を含み、この一対の光源72は、光を紙幣の
搬送経路に向けて、走査ヘッド70に隣接して搬送経路上に配置された紙幣44
の表面の実質的に矩形の領域48を照射し得るようにする。図15a、図15b
に図示するように、光検出器74bの1つは狭小な矩形のスリット362と関係
し、他の光検出器74aはより幅の広い矩形のスリット360と関係する。照射
領域48から反射した光は2つの光源72の間に配置されたセンサ74により感
知される。光検出器74のアナログ出力はアナログ対デジタル(ADC)変換器
装置52(図20)によりデジタル信号に変換され、この変換器装置52の出力
は、図1に関して上述したように、中央処理装置(CPU)54に対するデジタ
ル入力として供給される。これと代替的に、特に、米国の紙幣以外の通貨を処理
する設計とされた通貨取り扱い装置の実施の形態において、光検出器74bを使
用せずに、より幅の広いスリット360を有する単一の光検出器74aを採用し
てもよい。
【0064】 1つの実施の形態によれば、紙幣の搬送経路は、搬送機構38(図1)が紙幣
の狭小な方向が搬送経路及び走査方向SDに対し平行となるように紙幣を動かす
ように画定される。紙幣44が走査ヘッド70を縦断すると、照射された領域4
8が動いて、コヒーレントな光の条を画定し、この光の条は紙幣の狭小な寸法部
分(W)を亙って紙幣を効果的に走査する。上述した実施の形態において、搬送
経路は、図9aに図示するようにその狭小な寸法部分に沿って紙幣の中央部分を
亙るように紙幣9aが走査されるように配置される。走査ヘッドは、紙幣44が
走査ヘッド70を経て動くとき、紙幣44から反射された光を検知し、反射され
た光の変化のアナログ値を提供する機能を果す一方、その変化は、紙幣44の表
面における印刷パターン又は標識の明暗の成分の変化を表わす。紙幣の狭小な寸
法部分を走査することにより反射されたこの光の変化は、装置が取り扱うように
プログラム化された複数の通貨の金種を、高度の確実さをもって識別する手段と
して機能する。標準型光走査ヘッド70及び標準的な強度の走査方法は、本発明
の譲受人に譲渡され且つその内容の全体を参考として引用し本明細書に含めた「
書類を判別し且つ計数する方法及び装置(Method and Appara
tus for Discriminating and Counting
Documents)」という名称の米国特許第5,687,963号に詳細に
記載されている。
【0065】 標準型光走査ヘッド70は、紙幣の狭小な寸法部分に亙って又はその選択され
た部分に亙ってかかる検知された一連の反射信号を発生させ、形成されるアナロ
グ信号がプロセッサ54の制御の下デジタル化されて、一定数のデジタル反射デ
ータサンプルを提供する。次に、データサンプルは、サンプルを採取したデータ
の処理のため標準化処理手順を行い、相関状態を向上させ且つ紙幣の表面に存在
する印刷したパターンの「明暗」の変動に起因する変化を均一にする。標準化さ
れた反射データは、所定の紙幣の金種について独特の1つの特徴的なパターンを
表わし、通貨の異なる金種の間の特徴的なパターンに対する十分に識別可能な特
徴を提供する。
【0066】 連続的な紙幣の狭小な寸法部分を走査することにより得られた反射サンプル間
の厳密な対応を保証するため、反射サンプリング過程は、光エンコーダ14(図
1)によりプロセッサ54(図1)を通じて制御されることが好ましく、この光
エンコーダ14は、紙幣の搬送機構38(図1)に連結され、走査ヘッド70を
通る紙幣44の物理的な動きを正確に追跡するようにする。より具体的には、光
エンコーダ14は、駆動モータの回転動作に連結され、該駆動モータは搬送経路
に沿って紙幣に付与される動作を発生させる。更に、供給機構の機械的要素は、
特に、走査ヘッドにより紙幣が走査されるとき、紙幣と搬送経路との間にて確実
な接触状態が維持されることを保証する。こうした状況下にて、光エンコーダ1
4は、駆動モータの回転動作を監視することにより、走査ヘッド70により照射
された紙幣48の部分に対する紙幣44の動きを正確に追跡することができる。
【0067】 1つの実施の形態によれば、米国の紙幣の場合、センサ74aの出力はプロセ
ッサ54により監視されて、最初に、走査ヘッドに隣接して紙幣が存在すること
を検知し、その後、米国の紙幣の印刷された標識を典型的に包み込む境界線44
aにより表わされたような、紙幣における印刷したパターンの開始点を検知する
。境界線44aが一度び検知されたならば、光エンコーダ14を使用して、紙幣
44が走査ヘッド70を亙って動くとき、センサ74bの出力から得られた反射
信号のタイミング及び数を制御すべく光エンコーダ14が使用される。
【0068】 別の実施の形態によれば、米国の紙幣以外の紙幣の場合、センサ74の出力は
プロセッサ54により監視して、走査ヘッドに隣接する紙幣44の前縁44bを
最初に検知する。米国以外の通貨制度の殆どの通貨は境界線44aがないため、
プロセッサ54は、米国以外の紙幣の場合、その前縁44bを検知しなければな
らない。前縁44bが一度び検知されたならば、紙幣44が走査ヘッド70を亙
って動くとき、センサ74の出力から得られた反射サンプルのタイミング及び数
を制御するため、光エンコーダ14が使用される。
【0069】 また、走査ヘッド70を亙る紙幣44の物理的な動きに対するサンプリング過
程を制御すべく、光エンコーダ14を使用することは、サンプルを開始する前に
、境界線44a又は前縁44bの検知後に所定の遅延を生じさせるべくエンコー
ダ14を使用することができるという点で有利である。エンコーダの遅延は、異
なる金種の貨幣にさいて最も識別可能な印刷標識を保持する部分に亙ってのみ紙
幣44が走査されるような仕方にて調節可能である。
【0070】 例えば、米国通貨の場合、紙幣の狭小の寸法の中央部分(図9aの部分SEG S 参照)を亙って走査したとき、紙幣の約5cm(約2インチ)の中央部分は色 々な米国通貨の金種を識別するのに十分なデータが得られることが分かった。従
って、一定の期間に亙って、また、境界線44aが検知された後、一定の時間が
経過した後に初めて、反射サンプルが得られ、これにより、紙幣48の狭小な寸
法の所望の中央部分のみが走査されるように走査過程を制御すべく光エンコーダ
14を使用することができる。
【0071】 図9a乃至図9cには、米国紙幣の標準的な強度の走査過程がより詳細に図示
されている。図9aを参照すると、紙幣44が紙幣の狭小な端縁に対し平行な方
向に進むとき、走査ヘッド70のスリットを介する走査は、紙幣44の中央部分
の一部分SEGSに沿って行われる。この部分SEGSは、境界線44aの内方に
一定の距離Dsにて開始する。紙幣44が走査ヘッド70を縦断すると、部分S EGSの一部分又は領域が照射され、センサ74は、任意の所定の瞬間に照射部 分又は領域から反射された光の強さに比例する連続的な出力信号を発生させる。
この出力は、エンコーダにより制御された間隔にてサンプリングし、そのサンプ
リング間隔が走査ヘッドを亙る紙幣の動きと正確に同期化されるようにする。
【0072】 図9b乃至図9cに図示するように、このサンプリング間隔は、後続のサンプ
ルに対し照射される領域が互いに重なり合うように選択されることが好ましい。
この重なり合いをより明確に示すため、図9b、図9cには、奇数及び偶数のサ
ンプル領域を分離させてある。例えば、第一の領域S1及び第二の領域S2は互
いに重なり合い、第二の領域S2及び第三の領域S3が互いに重なり合う、等々
である。隣接する各対の領域が互いに重なり合う。一例としての実施例において
、これは、幅Lが0.127cm(0.050インチ)、間隔が0.074cm
(0.029インチ)の領域を長さ4.65cm(1.83インチ)の(64個
のサンプル)の部分SEGSに沿ってサンプリングすることにより実現される。 隣接する2つのサンプルの間の中心間の距離Nは0.074cm(0.029イ
ンチ)であり、隣接する2つの偶数又は奇数のサンプル間の中心間の距離Mは0
.147cm(0.058インチ)である。サンプリングは、紙幣の前縁44b
の内方にて0.988cm(0.389インチ)の距離Dsにて開始される。
【0073】 米国の通貨の複数の金種を判別し得るように、米国の紙幣の中央領域を走査す
るならば、十分に明確なパターンが得られることが分かったが、中央領域は、又
は中央領域単独では、その他の国の紙幣には不適当である。例えば、国1からの
紙幣の場合、部分SEG1(図9d)は走査すべきより好ましい領域を提供する 一方、部分SEG2(図9d)は、国2の紙幣にとってより好ましいと決定する ことができる。これと代替的に、所定の国の紙幣を十分に判別し得るようにする
ため、かかる国に含まれる可能性のある紙幣を1つ以上の部分に沿って走査する
こと、例えば、SEG1、SEG2の双方に沿って1枚の紙幣を走査することが必
要であるようにしてもよい。紙幣の中央部分以外の領域を走査し得るようにする
ため、紙幣の移動方向に対し横方向に沿って多数の標準型の光走査ヘッドを互い
に隣接するように配置することができる。標準型光走査ヘッドのかかる配置は1
枚の紙幣を異なる部分に沿って走査することを可能にする。色々な多数走査ヘッ
ドの構成は、本出願人に譲渡され且つその内容の全体を引用して本明細書に含め
た本出願人に譲渡された「書類の識別方法及び装置(Method and A
pparatus for Document Identification
)」という名称の米国特許第5,652,802号により詳細に記載されている
【0074】 標準型の光感知及び相関技術は、通貨取り扱い装置10が識別し得るようにプ
ログラム化された通貨の各金種に対して、真性な紙幣を使用して記憶させた一連
の強度信号パターンを発生させるべく上記の方法を使用することに基づく。1つ
の実施の形態によれば、4組のマスター強度信号サンプルが発生され且つ検知可
能な通貨の金種に対して各走査ヘッドについてメモリ56に記憶させる(図1参
照)。米国通貨の場合、各紙幣に対する組みのマスター強度信号サンプルが紙幣
の片面又は両面にて行った標準的な光走査から発生され且つ紙幣に印刷されたパ
ターンに対して「前方」及び「後方」の双方に沿って提供される。
【0075】 例えば、この技術を米国の通貨に適用するとき、記憶させた組みの強度信号サ
ンプルを発生させ且つ7種類の異なる金種の米国通貨、すなわち、$1、$2、
$5、$10、$20、$50、$100について記憶させる。$10の米国紙
幣のように、左側及び右側に僅かに変位したときに顕著なパターンの変化を生じ
させる紙幣の場合、「前方」及び「後方」の各々に対し2つのパターンを記憶さ
せることができ、同一の方向への各対のパターンが、紙幣の長い寸法部分に沿っ
て互いに僅かに変位した2つの走査領域を表わすようにすることができる。一度
びマスターパターンが記憶されたならば、試験中の紙幣を走査することにより発
生されたパターンを記憶させた標準的強度の信号サンプルのマスターパターンの
各々とプロセッサ54により比較し、比較する毎に、その相関の程度を表わす相
関数を発生させる、すなわち、比較されるデータの組に対し、複数のデータサン
プルの対応するものの間の類似性を表わす。
【0076】 標準型の上側走査ヘッド70を使用するとき、プロセッサ54は、パターンの
比較により得られる相関数字が最高であることが分かった記憶させた組みの強度
信号のサンプルに対応する金種として、その走査した紙幣の金種を識別するよう
にプログラム化されている。走査した紙幣の金種の特徴を誤認する可能性を排除
し得るように、また、偽造の紙幣が有効な金種に属すると判断される可能性を少
なくするため、「確実な」呼び出しを為す基本として、2レベルの相関閾値が使
用される。かかる方法は、その内容の全体を参考として引用し本明細書に含めた
、「通貨の判別及び計数方法及び装置(Method and Apparat
us for Currency Discrimination and C
ounting)」という名称の米国特許第5,295,196号及び米国特許
第5,687,963号に開示されている。走査した紙幣に対し「確実な」呼び
出しが為されない場合、エラー信号が発生される。
【0077】 マスター特徴パターンが発生されるとき、走査ヘッド70が各金種に対し1つ
以上の真性な紙幣を走査することにより得られる反射サンプルがメモリ56内の
対応する表示の部分に装填される。通貨を判別する間、試験紙幣を走査すること
により得られる反射値を連続的に、メモリ56内に記憶させた相関プログラムの
制御の下、メモリ56内に記憶させた対応するマスター特徴パターンと比較する
。紙幣を走査し且つマスター特徴パターンを発生させるパターンの平均化方法は
、その内容の全体を引用して本明細書に含めた、「通貨の判別方法及び装置(M
ethod and Apparatus for Currency Dis
crimination)」という名称の米国特許第5,633,949号に記
載されている。
【0078】 B.全カラー走査ヘッド 図18を再度、参照すると、本発明の1つの実施の形態によるカラー走査ヘッ
ド300の1つのセル334の機能ブロック図が図示されている。以下により詳
細に説明するように、カラー走査ヘッドは、かかるセルを複数、備えることがで
きる。一例としてのセルは、光を紙幣の搬送経路上に向ける一対の光源308(
例えば、蛍光管)を備えている。例えば、単一の蛍光管又はその他の光源は、本
発明から逸脱せずに、使用することができる。光源308は、走査すべき紙幣4
4上の実質的に矩形の領域48を照射する。セルは、3つのフィルタ306と、
3つのセンサ304とを備えている。照射した領域から反射された光は、2つの
光源308の下方に配置されたフィルタ306r、306b、306gを経て進
む。フィルタ306r、306b、306gの各々は、反射された光の異なる成
分をそれぞれ対応するセンサ又はフォトダイオード304r、304b、304
gに伝送する。
【0079】 1つの実施の形態において、フィルタ306rは、反射された光の赤の成分の
み、フィルタ306bは、反射された光の青の成分のみ、フィルタ306gは、
反射された光の緑の成分のみをそれぞれ対応するセンサ304r、304b、3
04gに伝送する。10%の透過率にて開始して、各フィルタにより伝送される
特定の波長範囲は、次の通りである。
【0080】 赤 580nm乃至780nm 青 400nm乃至510nm 緑 480nm乃至580nm 80%の透過率にて開始し、各フィルタにより伝送される特定の波長範囲は、次
の通りである。
【0081】 赤 610nm乃至725nm 青 425nm乃至490nm 緑 525nm乃至575nm 反射された光のその対応する成分を受け取ったとき、センサ304r、304
b、304gは、それぞれ、紙幣44の赤、青及び緑の成分の変化を表わす、赤
、青及び緑のアナログ出力を発生させる。センサ304r、304b、304g
のこれらの赤、青及び緑のアナログ出力は、それぞれ、増幅器58(図1)によ
り増幅され且つアナログ対デジタル変換器(ADC)装置52によりデジタル信
号に変換され、このアナログ対デジタル変換器の出力は、図1に関して上述した
ように、中央処理装置(CPU)54へのデジタル入力として供給される。
【0082】 上述した実施の形態の標準型の光走査ヘッド70の作用と同様に、紙幣の搬送
経路は、次のように画定される、すなわち、搬送機構38が紙幣の狭小な寸法部
分が走査経路及び走査方向に対し平行となるように紙幣を動かすように画定され
る。カラー走査ヘッド300は、紙幣がカラー走査ヘッド300を経て動くとき
、紙幣から反射された光を検知する機能を果たし、反射された光内のカラー成分
をアナログ的に表示する一方、該カラー成分は、その紙幣の表面における印刷し
たパターン又は標識のカラー成分の変化を表わす。センサ304r、304b、
304gは、紙幣における印刷したパターンの赤、青及び緑カラー成分の赤、青
及び緑のアナログ表示を発生させる。紙幣の走査部分から反射された光のこのカ
ラー成分は、装置が取り扱い得るようにプログラム化された複数の通貨の種類及
び金種を識別する手段として機能する。
【0083】 1つの実施の形態によれば、カラーセルの1つにおける端縁センサ(図13に
関して以下に説明)及び緑センサ304gの出力は、プロセッサ54により監視
して、最初に、カラー走査ヘッド300に隣接して紙幣44が存在することを検
知し、その後に、紙幣の端縁44bを検知する。端縁44bが一度び検知された
ならば、光エンコーダ14を使用して、紙幣44がカラー走査ヘッド300を経
て動くとき、センサ304r、304b、304gの出力から得られる、赤、青
及び緑のサンプルのタイミング及び数を制御する。
【0084】 図10bに図示するように、連続的な紙幣の狭小な寸法部分を走査することに
より得られた赤、青及び緑信号同士が厳密に対応することを確実にするため、カ
ラーサンプリング過程は、光エンコーダ14(図1参照)によりプロセッサ54
を介して制御されることが好ましい。この光エンコーダ14は、紙幣の搬送機構
38に連結されて、紙幣44がカラー走査ヘッド300をわたって物理的に動く
のを精密に追跡する。光エンコーダ14及び搬送機構の機械部品を使用して紙幣
を追跡し且つ制御することは、標準型走査ヘッドに関して上述したように行われ
る。また、カラー走査ヘッド300を通る紙幣44の物理的動きに対するサンプ
リング過程を制御すべく光エンコーダ14を使用することは、紙幣の端縁44b
を検知した後、サンプルを初期化する前に、所定の遅延を提供し得るようにエン
コーダ14を使用することができる点にても有利である。エンコーダの遅延は、
異なる金種の通貨の最も識別し易い、印刷した標識を保持する部分のみをわたっ
て紙幣44が走査されるような仕方にて調節することができる。
【0085】 図10a乃至図10cには、カラー走査過程が図示されている。図10aを参
照すると、紙幣44が紙幣の狭小な端縁に対して平行な方向に進むとき、カラー
走査ヘッド300内の隣接する5つのカラーセル334(例えば、以下に説明す
る図13bのセル334a乃至334e)は、走査領域に沿って、紙幣44の中
央部分の一部分又はストリップSA1、SA2、SA3、SA4、SA5をそれ
ぞれ走査する。紙幣44がカラー走査ヘッド300を経て縦断すると、カラーセ
ル334の各々は、そのそれぞれの走査領域内にて、部分又はストリップSA1
、SA2、SA3、SA4、SA5を視認し、そのセンサ304r、304b、
304gは、任意の所定の瞬間にて照射領域又はストリップから反射された光の
赤、青及び緑成分に比例する赤、青及び緑の出力信号を連続的に発生させる。こ
れらの赤、青及び緑の出力は、エンコーダ14により制御された間隔にてサンプ
リングされ、このため、サンプリング間隔は、カラー走査ヘッド300をわたる
紙幣44の動きと正確に同期化される。図10bには、64のサンプリング間隔
を使用して、5つのカラーセルの走査領域SA1、SA2、SA3、SA4又は
SA5の1つに沿って、64のインクレメンタルなサンプル領域S1乃至S64
をサンプリングする方法が図示されている。
【0086】 紙幣が搬送経路内にて横方向に変位することを考慮するため、各金種の通貨に
対し2つ以上のパターンを記憶させることが好ましい。これらのパターンは、紙
幣の横寸法部分に沿って互いに僅かに変位した走査領域を表わす。
【0087】 一つの実施の形態において、5つのカラー走査ヘッド334の内、3つのみ(
例えば、図13bのセル334a、334c、334e)を使用して、米国通貨
を走査する。このようにして、図10aの走査領域SA1、SA3、SA5のみ
が走査される。
【0088】 図10b、及び図10cに図示するように、図9a及び図9bの上述した作用
と同様の仕方にて、連続的なサンプルが互いに重なり合うように、走査間隔が選
択されることが好ましい。この重なり状態をより明確に示すため、図10b及び
図10cにおいて、奇数サンプル及び偶数サンプル領域は分離させてある。例え
ば、第一の領域S1及び第二の領域S2が互いに重なり合い、第二及び第三の領
域が互いに重なり合う等々である。隣接する各対の領域が互いに重なり合う。例
えば、このことは、紙幣をわたって64のサンプルを提供し得るように、長さ5
.59cm(2.2インチ)の部分Sに沿って0.0889cm(0.035イ
ンチ)の間隔にて幅Lが0.127cm(0.050インチ)である領域をサン
プリングすることにより行われる。隣接する2つのサンプル間の中心間の距離Q
は、0.0889cm(0.035インチ)であり、隣接する偶数又は奇数のサ
ンプル間の中心間の距離Pは、0.1778cm(0.07インチ)である。サ
ンプリングは紙幣の前縁44bの0.635cm(1/4インチ)の内側の距離
Cにて開始する。
【0089】 一つの実施の形態において、サンプリングは、カラー走査ヘッド300の光源
308として採用された蛍光管の作動周波数を同期化させる。一つの実施の形態
によれば、日本のスタンレー(Stanley)が製造した、部品No.CBY
26−220NOの蛍光管を使用する。これらの蛍光管は、60KHzにて作動
し、このため、管により発生された光の強さは、時間と共に変化する。ノイズを
補正するため、センサ304のサンプリングは、管の周波数と同期化させる。図
11には、サンプリングを蛍光管のサンプリング周波数と同期化させる状態が図
示されている。センサ304によるサンプリングは、時点、t1、t2、t3等
のような連続的なサイクル中、センサ304が同一の時点にて紙幣をサンプリン
グするように制御される。
【0090】 一つの好ましい実施の形態において、カラー走査及び相関技術は、装置が判別
し得るようにプログラム化された通貨の各金種について真正な紙幣を使用して、
記憶させた一連の色相及び明るさの信号を発生させるべく上記の方法を使用する
ことに基づくものである。カラーセル334の各々からの赤、青及び緑信号は、
最初に、共に合算して、明るさ信号を得る。例えば、赤、青及び緑のセンサがそ
れぞれ2v、2v、1vを発生させるならば、明るさ信号は5vに等しくなるで
あろう。白の用紙に暴露されたとき、センサからの全出力が10vであるならば
、5vの明るさ信号に対応する明るさ率は、50%となるであろう。赤、青及び
緑信号を使用して、赤のカラー相、青のカラー相及び緑のカラー相を決定するこ
とができる。色相の信号は、特定の光のカラーが構成する全光の%を示す。赤、
青及び緑信号を使用して、赤の色相、青の色相及び緑の色相を決定することがで
きる。色相信号は、光の特定の色が構成する全体の光の%を示す。例えば、赤信
号を赤の合計値で割るならば、青及び緑信号は、青の色相信号を提供し、青の信
号を赤、青及び緑の信号の合計値で割るならば、青の色相信号が提供され、緑の
信号を赤、青、緑の合計値で割れば、青及び緑信号は、緑の色相信号を提供する
。一つの代替的な実施の形態において、個々の赤、青及び緑の出力信号を、カラ
ーパターン分析のため直接的に使用することができる。
【0091】 図12a乃至図12eには、図13のカラー走査ヘッド300(以下に説明)
により、$10のカナダ国紙幣の前側部をカラー走査することにより得られた色
相及び明るさの信号パターンの図が図示されている。図12aは、カラーセル3
34aのカラー出力から発生された色相及び明るさの信号パターンに対応し、図
12bは、カラーセル334bの出力に対応し、図12cは、カラーセル334
cの出力に対応し、図12dは、カラーセル334dの出力に対応し、図12e
は、カラーセル334eの出力に対応する。グラフにおいて、y軸線は、0乃至
1/1000の目盛りにて3つの色相の%及び明るさの%を示し、%時間10(
%x10)を表わす。x軸線は、紙幣の各パターンについて得られたパターン数
である。以下に説明する標準化及び/又は相関を参照して欲しい。
【0092】 カラー走査及び相関技術の一つの実施の形態に従い、マスターの赤の色相、マ
スターの緑の色相、及びマスターの明るさ信号のサンプルを4組み発生させ、カ
ラー感知セルの各々について、プログラム化した各通貨の金種毎にメモリ56(
図1参照)に記憶させる。これら4組みのサンプルは、「前方」、「後方」、「
表上」、「表下」という、紙幣の可能な方向に対応する。カナダ国紙幣の場合、
各紙幣に対する組みのマスター色相及び明るさ信号のサンプルは、カラ走査から
発生され、紙幣の表側にて行われ、紙幣に印刷されたパターンに対し「前方」及
び「後方」の双方に沿って捕獲される。これと代替的に、カナダ国通貨の裏側に
て、又は他の紙幣の両面にてカラー走査を行うことができる。更に、カラー走査
は、搬送プレート140の両側に配置された、図13の一対の走査ヘッド300
のような、一対のカラー走査ヘッド300により紙幣の両側部にて行うことがで
きる。
【0093】 例えば、この技術をカナダ国の通貨に適用可能であるようにするとき、8種類
の異なる金種のカナダ国紙幣、すなわち$1、$2、$5、$10、$20、$
50、$100及び$1,000に対して記憶させた組のマスター色相及び明る
さ信号のサンプルを発生させ且つ記憶させる。このように、各金種について、紙
幣の可能な4つの方向(表上足先、表上頭先、表下足先、表下頭先)の各々に対
し及び搬送経路内の3つの異なる紙幣の位置(右側、中央、左側)に対し赤、緑
及び明るさパターンに対するマスターパターンを記憶させる。このことは、各金
種について、36のパターンを発生させることになる。従って、8種類のカナダ
国の金種を処理するとき、相関させる目的のため、その後に288個の異なるマ
スターパターンをメモリ56に記憶させる。 II.明るさの標準化技術 未処理の試験用明るさサンプルを処理し、メモリ56に同一の形態にて記憶さ
せた対応するマスター明るさサンプルと便宜に且つ正確に比較する形態とするた
め、サンプルの標準化方法が利用される。より具体的には、第一のステップとし
て、以下のように、紙幣を走査するため、組みの明るさサンプル(「n」個のサ
ンプルを含む)に対する平均値Xが求められる。
【0094】 X=ΣXi/n 1 その後、サンプルの合計数nにより標準化されたものとして、各サンプルと平均
値との間の差の二乗の合計値に等価のものとして、標準化係数たる、シグマ(「
s」)が決定される。より具体的には、以下のように、標準化係数を計算する。
【0095】 σ=Σ|Xi−X|2/n 2 最後のステップにおいて、サンプルと上述した平均値との間の差を求め、その
値を次式により決定された標準化係数の二乗根で割ることにより、未処理の明る
さサンプルの各々が標準化される。
【0096】 Xn=(Xi−X)/(σ)1/2 3 III.多数セルのカラー走査ヘッドの物理的実施の形態 次に、図13a乃至図13gに関して、全カラー多数セルの適合可能な走査ヘ
ッドの一つの物理的実施の形態に関して説明する。該走査ヘッド300は、図1
3bに最も良く図示するように、その長さに沿って複数のフィルタと、センサ受
け部303とを有する本体302を備えている。受け部303の各々は、カラー
フィルタ306(透明なガラス製とすることのできる)と、センサ304とを受
け入れ得る設計とされ、一組みの該センサは、図13bに分解図で図示されてい
る(図13fも参照)。フィルタ306は、所定の波長範囲の光をセンサ304
に伝送し得るようにセンサ304の付近に配置されている。図13bに図示する
ように、走査ヘッドハウジング302の一つの実施の形態は、43個のセンサ3
04と、43個のフィルタ306とを受け入れることができる。
【0097】 3つのフィルタ306及び3つのセンサ304から成る一組みが走査ヘッド3
00上に単一のカラーセル334を備えている。一つの実施の形態によれば、3
つの異なる原色フィルタを有する隣接する3つの受け部303は、例えば、33
4aのような1つの全カラーセルを構成する。しかしながら、本明細書の他の部
分に説明したように、2つのカラーフィルタ及びセンサのみを利用し、第三の原
色成分の値がプロセッサにより得られるようにしてもよい。原色とは、他の全て
の色を発生させることのできる色を意味し、この色は、追加的な原色(赤、緑及
び青)と減色すべき原色(マゼンタ、イエロー及びシアン)の双方を含む。一つ
の実施の形態によれば、3つのカラーフィルタ306は、標準型の赤、緑及び青
の2色分離ガラスフィルタである。ガラスフィルタの各々の一側部は、赤外線を
遮断し得るように標準的なホットミラーで被覆されている。一つの実施の形態に
よれば、フィルタの各々は、カリフォルニア州、サンクレメントのレイナード・
コーポレーション(Reynard Corporation)から入手可能な
、部品No.1930の赤フィルタ、部品No.1945の緑フィルタ又は部品
No.1940の青フィルタの何れかである。一つの実施の形態によれば、セン
サ304は、カリフォルニア州、ニューベリーパークのセントロニクス・コーポ
レーション(Centronics Corp.)が製造する部品No.BPW
34のフォトダイオードである。一つの実施の形態によれば、センサ面積の大き
いセンサが選択される。センサ304は、上述したようにカラー走査を行い得る
ようにカラーアナログの出力信号を提供する。カラー走査ヘッド300は、紙幣
の搬送プレートの基端側に配置されることが好ましい(図2bの参照番号140
、図3b、図4a、図4b及び図4cの参照番号240、及び図5aの参照番号
540を参照)。走査ヘッド300は、章V.標準的モード/学習モードに関し
て以下に詳細に説明する、基準センサ350を更に備えている。
【0098】 図13fに図示するように、センサ304及びフィルタ306は、フィルタ内
に及び走査ヘッド300の本体302のセンサ受け部303内に配置されている
。受け部の各々は、フィルタ306を所望の位置に保持する棚状突起332を有
している。センサ304は、受け部303内でその対応するフィルタ306の真
後ろに配置されている。
【0099】 図13eには、走査ヘッド300におけるセル334aのような1つの全カラ
ーセルが図示されている。該カラーセル334aは、対応する赤センサ304r
(図示せず)まで赤の光のみを通過させ得るようにした赤フィルタ306r(図
示せず)を受け入れる受け部303rを備えている。上述したように、10%の
透過率にて開始する各フィルタにより透過された特定の波長範囲は、次の通りで
ある。
【0100】 赤 580nm乃至780nm 青 400nm乃至510nm 緑 480nm乃至580nm 80%の透過率にて開始する各フィルタにより透過された特定の波長範囲は次の
通りである。
【0101】 赤 610nm乃至725nm 青 425nm乃至490nm 緑 525nm乃至575nm 該セルは、対応する青センサ304bまで青光線のみを通過させ得るようにされ
た青フィルタ306b(図示せず)を受け入れる青受け部303bと、対応する
緑センサ304gまで緑光のみを通過し得るようにされた緑フィルタ306g(
図示せず)を受け入れる緑受け部303gとを更に備えている。更に、例えば、
受け部303bのような1つの受け部におけるセンサが例えば、参照番号303
r、又は303gのような隣接する受け部内のフィルタから光を受け取るのを防
止するため、隣接するフィルタとセンサ受け部303との間にセンサ仕切り部3
40が存在している。このようにして、このセンサ仕切り部がセンサと隣接する
受け部に関係したフィルタとの間のクロストークを解消する。センサ仕切り部3
40は、センサ304がその指定したカラー波長以外の波長を受け取るのを防止
するため、センサ304は、その指定したカラーを表わすアナログ出力を発生さ
せる。セル334b、334c、334d、334eのような他の全カラーセル
は同一の構造とされている。
【0102】 図13a、図13dに図示するように、セルは、センサ端部324からマスク
端部322まで隣接するカラーセル334の間を伸長するセル仕切り部336に
より互いに分離されている。これらの仕切り部は、カラーセル334内のセンサ
304の各々が紙幣の共通の部分から光を受け取ることを確実にする。セル仕切
り部336は、隣接するセルの走査領域からの光のような、又は任意のセルの走
査領域外の領域から来る光のような、セルの走査領域外の領域から反射されたノ
イズ的光からカラーセル334のセンサ304を遮蔽する。カラーセル334内
の全てのセンサにより紙幣の共通の部分を更に視認し易くするため、センサ30
4は、スリット318から1.6637cm(0.655インチ)離れた位置に
配置されている。この距離は、(a)距離を増すと、センサに達する光の強さが
低下することと、(b)距離を短くすると、1つのセル内にセンサが紙幣の同一
の領域を視認する程度が低下することという、相反する条件に基づいて選択され
る。光源をスリット318の書類側に配置するならば、光はマスク310により
制限されないため、光が書類に溢れるから、センサは皺の寄った紙幣に対する許
容度を高める。光はマスクのスリットを通る必要がないため、書類が走査ヘッド
300の下方を通るとき、書類に僅かな(例えば0.0762cm(0.03イ
ンチ))皺がある場合でも光の強さが著しく低下することはない。
【0103】 図13bを参照すると、フィルタ306の寸法「l、w、h」は0.3302
cm(0.13インチ)、0.1016cm(0.04インチ)、0.5842
cm(0.23インチ)であり、フィルタ受け部303の寸法は0.3581×
0.635cm(0.141×0.250インチ)であり、センサ304の寸法
は0.4420×0.2007×0.3835cm(0.174×0.079×
0.151インチ)である。各センサ304の作用可能な面積は、0.2667
×0.2667cm(0.105×0.105インチ)である。
【0104】 センサの各々は、紙幣から検知された特徴的な情報を表わすアナログ出力信号
を発生させる。具体的には、各カラーセル334からのアナログ出力信号は赤、
青及び緑のセンサ304r、304b、304gからの、青及び緑のアナログ出
力信号である(図8参照)。これらの赤、青及び緑のアナログ出力信号が増幅器
58により増幅され且つアナログ対デジタル変換器(ADC)装置52によりデ
ジタル赤、青及び緑信号に変換され、この変換器装置の出力は、図1に関して上
述したように中央処理装置(CPU)54へのデジタル入力として供給される。
次に、上述したようにこれらの信号を処理して、走査される金種及び/又は紙幣
の種類を識別する。1つの実施の形態によれば、左側カラーセル334aの端縁
センサ338及び緑センサの出力は、プロセッサ54により監視されて、最初に
カラー走査ヘッド300に隣接して紙幣44が存在することを検知し、その後、
紙幣の端縁44bを検知する。
【0105】 図13aに図示するように、狭小なスリット318を有するマスク310は走
査ヘッドの頂部を覆う。スリット318の幅は0.127cm(0.050イン
チ)である。一対の光源308が、紙幣が搬送プレート140の上で走査ヘッド
300を通過するとき、その紙幣44を照射する。照射された光源308は、赤
、青及び緑の波長にて高強度の白色光を提供する蛍光管である。上述したように
、蛍光管308は、日本のスタンレーが製造する部品番号CBY26−220N
Oとすることができる。これらの蛍光管は、約400mm乃至725mmの範囲
のスペクトルを有し、青、緑及び赤に対する最高値は、それぞれ約430mm、
540mm、612mmである。図13fから理解し得るように、光源308か
らの光は、光源308と搬送プレート140との間に配置された透明のガラス遮
蔽体314を通過する。ガラス遮蔽体314は、紙幣が走査ヘッド300を通過
するとき、通過する紙幣を透明なプレート140に対して平らに案内するのを助
ける。また、ガラス遮蔽体314は、走査ヘッド300を塵埃及び紙幣との接触
から保護する。ガラス遮蔽体314は、例えば、ソーダガラス又はその他の任意
の適当な材料にて形成することができる。
【0106】 光は距離に伴って拡散するから、走査ヘッド302は、紙幣に対する光の照射
強度を大きくするため、光源308を搬送経路140の近くに配置し得るような
設計とされている。1つの実施の形態において、蛍光管308の頂部は、搬送経
路140から0.1524cm(0.06インチ)の距離に配置されている。ま
た、走査ヘッド300のマスク310は、紙幣を高強度の光で照射するのを助け
る。図13fを参照すると、マスク310は、光源308に面する反射面316
を有している。マスク310の反射側部316は、光源308からの光を上方に
向けて紙幣を照射する。マスク310の反射側部316は、必要な反射特性を提
供し得るようにクロムめっきし又は白に塗装することができる。2つの蛍光管3
08及びマスク310の反射側部316を組み合わせることは、通貨取り扱い装
置10内で発生された熱を許容可能なレベルに保ちつつ、紙幣における光の強さ
又は明るさを向上させることになる。
【0107】 紙幣における光の強さは、センサ304が紙幣の特徴的情報を表わす出力信号
を発生させるのに十分に強くなければならない。異なる型式の光源及び/又は追
加的な光源のような、対の蛍光管の代替例を使用することができる。しかしなが
ら、光源は、通貨取り扱い装置内で発生される熱を最小にしつつ、強い強さの光
が走査ヘッド300にて走査される紙幣の領域に溢れるようにする必要がある。
より多くの光源を追加するならば、通貨取り扱い装置のコスト及び寸法が増すと
いう不利益が生じることになる。
【0108】 照射した紙幣から反射された光は、マスク310の狭小なスリット318を透
過することにより走査ヘッド300のマニホルド312に入る。スリット318
は、走査領域又はスリット318の真上の紙幣部分から反射された光をマニホル
ド312内に通す。マスク310の反射側部316は、走査領域の外側領域から
の光の大部分がマニホルド312に入らないように遮断する。このようにして、
該マスクは、ノイズ的光すなわち走査領域外からの光の大部分がマニホルド31
2に入るのを防止することにより、ノイズの遮蔽体として機能する。1つの実施
の形態において、スリットは幅0.127cm(0.050インチ)であり、走
査ヘッド300の16.4236cm(6.466インチ)の長さに沿って伸長
する。スリットと紙幣との間の距離は0.4953cm(0.195インチ)で
あり、スリットとセンサとの間の距離は1.6637cm(0.655インチ)
、センサと紙幣との間の距離は2.159cm(0.85インチ)である。セン
サ対スリットとの間の距離とスリット対紙幣との間の距離の比は3.395:1
である。スリット318を紙幣から離れた位置に配置することにより、スリット
318は、紙幣のより大きい領域から反射された光を透過する。走査面積を増大
させれば、より大きい走査面積の平均値に対応する出力が得られる。より大きい
面積のサンプルをより小数、採用することの1つの有利な点は、通貨取り扱い装
置が分当たり1200枚の紙幣を処理する速度といったようなより速い速度にて
紙幣を処理することが可能な点である。より大きいサンプル面積を採用すること
の別の有利な点は、通貨取り扱い装置が分当たり1200枚の紙幣の速度のよう
なより速い速度にて紙幣を処理することができる点である。より大きいサンプル
面積を採用することの別の有利な点は、より大きい面積からの情報を平均化する
ことにより、例えば、紙幣の通常の磨耗及び/又は僅かな外的な傷に起因する紙
幣の僅かな変化の影響が軽減される点である。すなわち、より大きい面積にわた
って平均することにより、カラー成分の僅かな偏り又は相違に対する通貨取り扱
い装置の感度が低下する。その結果、通貨取り扱い装置は、紙幣が完全な状態に
ないときであっても、異なる金種及び種類の紙幣を正確に判別することができる
【0109】 図13gには、マニホルド312の光を取り込む幾何学的形態が提供される状
態が図示されている。紙幣44の走査領域48から反射された光は、スリット3
18を通ってマニホルド312内に入る。この光はマニホルド312及びフィル
タ306を通ってセンサ304に達する。しかしながら、紙幣から反射された光
は、紙幣44に対し垂直に且つ紙幣44に対しその他の角度にて反射された光を
含むため、スリット318を透過する光は、走査領域48外の領域から反射され
た多少の光を含む。ノイズ的光すなわち走査領域48外からの光がセンサ304
により検知されるのを防止するため、マニホルド312は、光を取り込む幾何学
的形態を有している。センサ304が受け取るノイズ的光の量を少なくすること
により、正確なセンサの出力を提供するための紙幣の照射に必要な光の強さの程
度が少なくて済む。
【0110】 マニホルド312の光を取り込む幾何学的形態は、ノイズ的光の大部分をセン
サ304から反射する。「ノイズ的」光をセンサ304から反射するため、マニ
ホルド312の壁326は後方角度αを有している。この後方角度を形成するた
め、マニホルド312のスリット端部322の幅はマニホルド312のセンサ端
部324の幅よりも大きく形成されている。1つの実施の形態において、スリッ
ト端部322の幅は、0.8407cm(0.331インチ)であり、センサ端
部324の幅は0.3175cm(0.125インチ)であり、10.5度の後
方角度を形成する。光を取り込む幾何学的形態のため、センサ304まで直接透
過しない、マニホルド312に入る反射された光の大部分は後方角度付きの壁3
26から反射されてセンサ304から離れる。更に、マニホルド312の壁32
6は、ノイズ的光がセンサ304まで進むのを防止し得るよう光吸収性材料で製
造するか又は光吸収性材料で被覆されている。更に、マニホルド壁の内面は、ノ
イズ的光がセンサ304まで進むのを更に防止し得るような表面テクスチャとす
ることができる。更に、マスク310のマニホルド側部328は、取り込んだ光
線がセンサ304に向けて反射されるのを防止し得るように黒色塗料のような光
吸収性材料で被覆し且つ/又はテクスチャ表面とすることができる。マスク31
0は、電気的ノイズの遮蔽体として機能し得るように静止保持されている。マス
ク310を静止保持することは、センサ304を蛍光管308から放出された電
磁的な放射線ノイズから遮蔽し、これにより、電気的ノイズを更に減少させるこ
とになる。
【0111】 図13c、図13dに最も良く図示するように、1つの実施の形態において、
走査ヘッド300は、長さLMが18.608cm(7.326インチ)、高さ HMが2.007cm(0.79インチ)、幅WMが1.4288cm(0.56
25インチ)である。セルの各々は長さLCが1.27cm(1/2インチ)で あり、走査ヘッド内部全長L1は18.1305cm(7.138インチ)であ る。図13dに図示した実施の形態において走査ヘッド300には、走査ヘッド
300の長さの中心にわたって横方向に配置された5つの全カラーセル334a
、334b、334c、334d、334eと、第一のカラー箇所334aの左
側における1つの端縁センサ338とが配分されている。図13bを参照。端縁
センサ338は、反射された光の強さを検知する対応するフィルタ無しの単一の
センサを備えており、従って、紙幣の端縁センサとして機能する。
【0112】 図13dに図示した実施の形態は、5つの全カラーセルが配分された1つの実
施の形態を図示する一方、走査ヘッド300の本体302は43個のフィルタ及
び/又はセンサを受け入れることができるようにセンサ及びフィルタ受け部30
3を備えているため、走査ヘッド300には、走査ヘッド300の長さに沿った
多岐にわたる位置に配分された多岐に亙るカラーセルの形態を配分することがで
きる。例えば、1つの実施の形態において、1つのカラーセル334のみを走査
ヘッド300の任意の位置に収容することができる。別の状況において、走査ヘ
ッド300の長さに沿って14個までのカラーセル334を収容することができ
る。更に、多数の端縁センサ338を走査ヘッド300の長さに沿った多岐に亙
る位置に配置することができる。
【0113】 更に、全ての受け部303が配分されるならば、特定の紙幣又はその他の書類
を走査するために何れのカラーセルを使用し又は処理すべきかを選択することが
可能である。この選択は、位置センサ(図15b)により感知された紙幣の位置
に基づいてプロセッサにより行うことができる。この選択は、また、例えば、そ
の他のセンサによる最初の決定に基づいて又は適当なオペレータの入力に基づい
て、国、金種、系統等のような走査される紙幣の種類に基づいて行ってもよい。
【0114】 1つの実施の形態によれば、セル仕切り部336にて本体302を一体に形成
することができる。これと代替的に、本体302はセル仕切り部無しの構造とし
且つ隣接する受け部303の間の任意の位置にてセル仕切り部336を本体30
2内に受け入れ得るような形態としてもよい。一度び本体302内に挿入された
ならば、セル仕切り部336は、本体302に恒久的に取り付けることができる
。これと代替的に、セル仕切り部336は、本体302にスナップ嵌めし且つ本
体302からスナップ式に外れる設計とすることにより、本体に取り外し可能に
取り付けることができる。セル仕切り部336を多数の位置にて受け入れるのを
許容する実施の形態は、異なる国の紙幣を走査するといった異なる走査の必要性
に容易に適用することのできる、極めてフレキシブルなカラー走査ヘッドを提供
することになる。
【0115】 例えば、カナダのような第一の国からの金種の異なる紙幣の識別を容易にする
情報が紙幣の中央部領域を走査することにより得ることができるならば、334
a乃至334eのような5つのセルを図13bにおけるように走査ヘッドの中心
付近に配置することができる。これと代替的に、トルコのような第二の国からの
金種の異なる紙幣の識別を容易にする情報が紙幣の端縁付近の領域を走査するこ
とにより得ることができるならば、セルは、走査ヘッドの端縁付近に配置するこ
とができる。
【0116】 このようにして、標準型走査ヘッドの構成要素を製造し且つその後、セルを配
置する位置に基づいて、異なる国又は異なる国の群からの紙幣を走査し得るよう
に色々な実施の形態の走査ヘッドに組み立てることができる。従って、製造メー
カは、1つの標準型走査ヘッド本体302部分と、1つの標準型のセル仕切り部
336の部分とを提供することができる。次に、本体302内にセルの仕切り部
を適宜に挿入し且つ適当なフィルタ及びセンサを追加することにより、特定セッ
トの紙幣を走査することを目的とする走査ヘッドを容易に組み立てることができ
る。
【0117】 例えば、センサ338のような単一の端縁センサ、及びセル334cのような
、走査ヘッドの中央に配置された単一のカラーセルのみを含めることにより、米
国の紙幣を判別することができる。セル334a乃至334eの配置を密にする
ならば、カナダ国の紙幣を判別することができ、セル334a、334eのみを
使用することでユーロ通貨を判別することができる。このため、カラーセル33
4a乃至334e及び端縁センサ338が配分された走査ヘッドを採用する単一
の通貨取り扱い装置を使用して、米国、カナダ及びユーロ通貨を処理し且つ判別
することができる。
【0118】 これと代替的に、走査ヘッドの全長に亙ってセルが完全に配分された汎用型の
走査ヘッドを製造することができる。例えば、走査ヘッド300は、14個のカ
ラーセルと、1つの端縁セルとを備えることができる。次に、多くの種類の通貨
を走査するため、単一の走査ヘッドを採用することができる。走査される通貨の
種類に基づいて走査を制御することができる。例えば、カナダ国の紙幣が処理さ
れていることをオペレータが通貨取り扱い装置に知らせ、又は通貨取り扱い装置
がそのことを決定するならば、セル334a乃至334e内のセンサの出力を処
理することができる。これと代替的に、タイ国の紙幣が処理されていることをオ
ペレータが通貨取り扱い装置に知らに、又は通貨取り扱い装置がそのことを決定
するならば、走査ヘッドの端縁付近のセル内のセンサの出力を処理することがで
きる。
【0119】 図5a乃至図5c、図6a乃至図6gを参照すると、全カラー走査ヘッド30
0は、カラー走査ヘッドモジュール581の一部を形成する。走査ヘッド300
に加えて、該走査ヘッドモジュール581は、搬送プレート540と、プリント
回路板(PCB)501、502と、受動的なロール550、551と、紫外線
/蛍光センサ340と、磁気センサ(図示せず)と、糸センサ(図示せず)と、
紫外線光源342と、蛍光管308と、カラーマスク310と、ガラス遮蔽体3
14と、カラーフィルタ306と、光センサ304と、センサ仕切り部336と
、カラーの特徴を処理するその他の要素及び回路とを備えている。こうした部品
の多くは、図13a乃至図13gに関して上述してある。図6aは、カラー走査
ヘッドモジュール581の斜視図である。図6c乃至図6eに図示するように、
モジュールは、長さLCMが19.304cm(7.6インチ)、幅WCMが10.
3124cm(4.06インチ)、高さHCMが4.572cm(1.8インチ)
のコンパクトな寸法である。図6d及び図6eは、モジュールの相対的な全体寸
法を示すためにのみ含めてあり、従って、詳細は殆ど示さない。カラーモジュー
ルのコンパクトな寸法は、該モジュールが採用される全体的な通貨取り扱い装置
の寸法を小さくすることに寄与する。上述したように、通貨取り扱い装置の全体
の寸法及び重量を軽減することは、該装置が採用される多くの環境内で望ましい
ことである。図6bは、カラー走査ヘッドモジュール581の分解斜視図である
。図6bには、光源308の上方に配置された透明なガラス遮蔽体314と、狭
小なスリット318を有するマスク310とを上方から見た図が示されている。
マスク310は、カラー走査ヘッドモジュール581のハウジング354内に配
置された走査ヘッド300の頂部を覆う。走査ヘッド300は、所望であるなら
ば、ハウジング354と一体に形成することができる。第一のPCB501は、
下方のそれぞれのセンサ304の上に着座するフィルタ306を有するセンサ3
04(図6bに図示せず)を保持している。紫外線センサ340も第一のPCB
501の上に保持されている。第二のPCB502は、第一のPCB501の下
方に配置され且つセンサ304からのデータを処理する更なる回路を保持してい
る。
【0120】 センサの各々は、紙幣から検知された特徴的情報を表わすアナログ出力信号を
発生させる。各カラーセル334からのアナログ出力信号は、そのそれぞれの赤
センサ304r、青センサ304b、緑センサ304gからの赤、青及び緑のア
ナログ出力信号を含んでいる。図1に関して上述したように、これらの赤、青及
び緑のアナログ出力信号は、増幅器58により増幅され且つアナログ対デジタル
変換器(ADC)装置52によりデジタル赤、青及び緑信号に変換され、このア
ナログ対デジタル変換器装置52の出力は、中央処理装置(CPU)54へデジ
タル入力として供給される。次に、こうした信号は、上述したように処理されて
、走査される紙幣の金種及び/又は種類を判別する。1つの実施の形態によれば
、左カラーセル334eの端縁センサ338及び緑センサの出力はプロセッサ5
4により監視されて、最初に、カラー走査ヘッド300に隣接する紙幣44の存
在を検知し、その後、図8に関して上述したように、紙幣44bの端縁を検知す
る。
【0121】 図6aに図示するように、狭小なスリット318を有するマスク310は走査
ヘッドの頂部を覆う。このスリット318の幅は0.127cm(0.050イ
ンチ)である。対の光センサ308は、紙幣44が搬送プレート140の上で走
査ヘッド300を通過するとき、その紙幣を照射する。1つの実施の形態におい
て、光源308は、赤、青及び緑波長にて強い強度を有する白色光を提供する蛍
光管である。上述したように、1つの実施の形態によれば、蛍光管は日本のスタ
ンレーが製造する部品番号CBY26−220NOである。こうした蛍光管は、
約400nm乃至725nmの範囲のスペクトルを有し、青、緑及び赤に対する
最大値はそれぞれ約430nm、540nm、612nmである。図6f及び図
6gに図示するように、光源308からの光は、光源308と搬送プレート14
0との間に配置された透明なガラス遮蔽体314を通過する。ガラス遮蔽体31
4は、紙幣が走査ヘッド300を通過するとき、通過する紙幣を搬送プレート1
40に対し平らに案内するのを助ける。また、ガラス遮蔽体314は、走査ヘッ
ド300を塵及び紙幣との接触から保護する。ガラス遮蔽体314は、例えば、
ソーダガラス又は任意のその他の適当な材料にて形成することができる。
【0122】 IV.その他のセンサ A.磁気 上述した光走査ヘッド及びカラー走査ヘッドに加えて、通貨取り扱い装置10
は、磁気走査ヘッドを含むことができる。図14には、磁気センサ88を有する
走査ヘッド86が図示されている。磁気走査技術を使用して多岐に亙る通貨の特
徴を測定することができる。これらは、次のものの検知、すなわち磁束の変化パ
ターン(米国特許第3,280,974号)、紙幣の表面領域の垂直の格子線の
パターン(米国特許第3,870,629号)、安全保障糸の存在(米国特許第
5,151,607号)、紙幣の磁化可能な材料の総量(米国特許第4,617
,458号)、紙幣に沿って磁界の強度を感知することによるパターン(米国特
許第4,593,184号)、金種が表示される領域のような紙幣の異なる部分
を走査することによる他のパターン及び計数値(米国特許第4,356,473
号)を検知することを含む。
【0123】 紙幣の光走査又はカラー走査により決定された金種は、表1に掲げた関係を使
用して磁気走査により紙幣の真正さを確認することを容易にすべく、使用するこ
とができる。
【0124】 表1 感度 1 2 3 4 5 金種 $1 200 250 300 375 450 $2 100 125 150 225 300 $5 200 250 300 350 400 $10 100 125 150 200 250 $20 120 150 180 270 360 $50 200 250 300 375 450 $100 100 125 150 250 350 表1には、真正な紙幣の色々な金種に対する相対的な全磁気成分の閾値が示し
てある。コラム1乃至5は、本発明を採用する装置のユーザが選択可能な異なる
感度の程度が示してある。表1の値は、全磁気成分について金種の異なる真正な
紙幣を走査することと、また、選択された感度に基づいて必要とされる閾値を設
定こととにより決定したものである。表1の情報は、真正な1$紙幣に対して総
磁気成分を1000としたときのものである。次の説明は、感度設定値4に基づ
くものである。この例において、磁気成分は、試験した第二の特徴を表わすと想
定する。走査した紙幣からの反射した光の強度又は反射した光のカラー成分のよ
うな第一の特徴情報を真正な紙幣に対応する記憶させた情報と比較すると、走査
した紙幣は$10金種であることが表示され、次に、走査した紙幣の総磁気成分
を真正な$10紙幣の総磁気成分の閾値、すなわち200と比較する。走査した
紙幣の磁気成分が200以下ならば、その紙幣は棄却する。さもなければ、$1
0紙幣として受け入れ可能とする。
【0125】 B.寸法 上述したように、強度、カラー及び磁気走査に加えて、通貨取り扱い装置10
は、紙幣の寸法を決定することができる。紙幣の「X」寸法は、試験中の紙幣の
寸法及び/又は位置を光学的に感知する上側標準型走査ヘッド70を示す図15
a、図15bを参照することにより決定される。「Y」寸法は、図17、図19
に図示した装置のどちらか一方により決定することができる。走査ヘッド70は
、上述したその他の感知装置の任意のものと代替的に、又はそれに加えて使用す
ることができる。走査ヘッド70は、図17及び図19の装置と同様に、個々の
紙幣の寸法がその金種と共に相違する外国の市場にて特に有用である。また、走
査ヘッド70は、例えば、紙幣の特性が紙幣の上に又は紙幣の内部にある場合(
例えば、カラー、ホログラフ、安全保障糸等)のように、紙幣の正確な位置情報
を必要とする用途にても有用である。
【0126】 走査ヘッド70は、2つの感光型線形アレー1502a、1502bを備えて
いる。線形アレー1502a、1502bの各々は、端部同士を合わせて整合さ
せた多数の感光要素(すなわち「画素」)からなっている。それぞれの長さL1 、L2を有するアレー1502a、1502bは、それらが共直線状で且つ空隙 「G」だけ分離されるように配置されている。1つの実施の形態において、線形
アレー1502a、1502bの各々は、テキサス州、ダラスのテキサスインス
ツルメントインコーポレーテッド(Texas Instruments,In
c.,)から商業的に入手可能な512要素のテキサスインスツルメンツモデル
TSL 218アレーから成っている。TSL 218アレーにおいて、画素の
各々は長さ約5ミルの領域を表わし、従って、アレー1502a、1502bは
、それぞれの長さL1、L2が6.35cm(2・1/2インチ)である。1つの
実施の形態において、アレー間の空隙Gは約5.08cm(約2インチ)である
。このため、この実施の形態において、アレー1502aの左端部とアレー15
02bの右端部との間の距離は、17.78cm(7インチ)(L1+L2+G)
であり、これにより、走査ヘッド70に少なくとも17.78cm(7インチ)
の長さの紙幣を受け入れる能力を付与する。走査ヘッド70は、単一のアレーを
備え且つ/又は、より少ない又はより多い数の要素を有し、多岐に亙る代替的な
長さL1、L2を有し、及び/又は多岐に亙る空隙寸法(例えば0の空隙寸法を含
む)のアレーを使用し得ることが理解されよう。
【0127】 走査ヘッド70の作用は図5a乃至図5cに最も良く図示されている。上側ヘ
ッド組立体70のアレー1502a、1502b(図5a乃至図5cに図示せず
)は、搬送経路及び下側カラー走査ヘッド300の上方に配置されている。図示
した実施の形態において、一対の蛍光管を備える光源308は上側走査ヘッド組
立体70及び搬送経路の下方に配置されている。一つの実施の形態において、ア
レー1502a、1502bは管308の1つの真上に配置されている。図示し
た実施の形態は、走査ヘッド70及び光源308が搬送経路の両側部(例えば、
頂部及び底部)に配置される結果、水平でない(例えば、垂直である)搬送経路
を有する装置に適用可能であることが理解されよう。
【0128】 アレー1502a、1502bにおける個々の画素は、蛍光管308から伝送
された光が存在するか又は存在しないかを検知し得るようにされている。一つの
実施の形態において、ニュージャージー州、ソマーセットのNSGアメリカ(N
SG America Somerset)が部品ナンバーSLA−20B14
4−570−1−226/236として製造した勾配屈折率レンズアレー151
4a、1514bが蛍光管308とそれぞれのセンサアレー1502a、150
2bとの間に取り付けられる。勾配屈折率レンズアレー1514a、1514b
は、蛍光管308からの光を感光要素に収束し且つさもなければ走査ヘッド70
の精度に悪影響を与える可能性がある不要な光及び反射をフィルタリングするこ
とにより、走査ヘッド70の精度を最大にする。これと代替的に、勾配屈折率レ
ンズアレー1514a、1514bに代えて、例えば、蛍光管308からアレー
1502a、1502bに光が通るのを許容する整合穴又は連続的なスロットを
有するプレート(図示せず)のような、より簡単でより経済的なフィルタを使用
することにより、精度は劣るものの、比較的信頼性の高い測定を為すことが可能
となる。
【0129】 蛍光管308とアレー1502a、1502bとの間に何ら紙幣が存在しない
とき、感光要素の全てが直接、光に暴露される。紙幣が蛍光管308とアレー1
502a、1502bとの間の搬送経路に沿って前進するとき、特定の数の感光
要素は光から遮断される。光から遮断された要素すなわち「画素」の数は、紙幣
の長さを決定する。具体的には、一つの実施の形態において、紙幣の長さ寸法は
図16の回路により決定される。この場合、2つの光センサアレー1600(ア
レー1502a、1502bとすることができる)は、2つの比較器1602に
接続される。光センサアレー1600の各々は、プログラマブル論理装置(PL
D)1604からの開始パルスにより作動される。各アレー1600のクロック
ピン(CLK)はPLD1604における右側カウンタ1606及び左側カウン
タ1608のCLK入力と電気的に接続される。また、比較器1602の各々は
基準信号の発生源に電気的に接続される。各比較器1602の出力は、カウンタ
1606、1608の作動(EN)入力に電気的に接続される。PLD1604
は、プロセッサ54により制御される。図16の回路は、非同期的である。
【0130】 紙幣の全縁がアレー1502a、1502bを約25.4mm(約1インチ)
だけ通過した後、カウンタ1606、1608の出力をサンプリングすることに
より、紙幣の寸法が決定される。カウンタ1606、1608は、覆われていな
い画素の数を計数する。各アレー中の覆われていない画素の数を511(各アレ
ー1600内には512個の画素があり、カウンタ1606、1608は0から
511を計数する)から引くことにより、紙幣の長さ寸法が決定される。その結
果は、覆われた画素の数であり、その画素の各々は長さ5ミルである。このよう
に、覆われた画素の数に5ミルを掛けて、空隙Gの長さを加えれば、紙幣の長さ
が与えられる。
【0131】 装置10はまた、「X」寸法センサを使用することにより、紙幣の位置情報及
び重ね合い/穴の適合さの情報をも提供する。これらのセンサは、書類を通る光
を検知することにより、書類の1つ以上の穴の存在を検知することができる。ま
た、以下により詳細に説明するように、これらのセンサはまた、折り重なった書
類及び/又は重ね合わさった書類を検知するため、書類の光透過特性を測定する
ためにも使用することができる。
【0132】 「Y」寸法は、試験中の紙幣のY寸法を決定する図17の光学的感知装置によ
り決定される。この寸法検知装置は、光信号1764を光センサ1766に向け
て送る光エミッタ1762を備えている。一つの実施の形態において、センサ1
766は図15に図示したセンサ95、97に対応する。センサ1766は、信
号を発生させ、この信号は増幅器1768により増幅され、エミッタとセンサと
の間を通る光の量に比例する信号V1を発生させる。紙幣1770は光エミッタ 1762と光センサ1766との間の光学路を亙って進み、センサ1766が受
け取った光の強さを変化させる。理解し得るように、紙幣1770は、その紙幣
の長さ又は幅を測定することを望むかどうかにより、その長い寸法又は狭小な寸
法部分に沿って光学路を亙るように進めることができる。
【0133】 図18のタイミング線図を参照すると、紙幣1770が光エミッタ1762と
センサ1766との間の経路横断し始める前の時点t1にて、増幅させたセンサ 信号V1は、センサ1766が受け取った光の最大強さに比例する。信号V1はア
ナログ対デジタル変換器によりデジタル化され且つプロセッサ1712に提供さ
れ、該プロセッサは、この信号を2つに分け、V1の最大値の1/2に等しい値 V1/2を画定する。この値V1/2は、デジタル対アナログ変換器1769に供
給され、アナログ信号V3を発生させ、このアナログ信号V3は、基準信号として
比較器1774に供給される。比較器1774への他の入力は、増幅されたセン
サV1信号であり、この信号は、紙幣1770がエミッタ1762とセンサ17 66との間の経路を横断するときにセンサ1766が受け取った光の変化する強
さを表わす。比較器1774において、センサの変化する信号V1は基準信号V3 と比較され、変化するセンサ信号V1が低下して基準値V3以上又は以下となると
き、常に、出力信号は遮断装置に供給される。これと代替的に、装置は例えば、
1μ秒毎にセンサを定期的に呼び出すようにしてもよい。
【0134】 図18のタイミング線図からより明確に理解し得るように、遮断装置は、時点
2(変化するセンサ信号V1が基準値V3以下に低下するとき)にて開始し且つ 時点t3(変化するセンサ信号V1がV3基準値以上に増加するとき)にて終わる パルス1976を発生させる。時点t2、t3の間で生じるパルス1976の長さ
は、エンコーダからの一連のタイマーパルスを基準にしてプロセッサ1712に
より計数される。より具体的には、時点t2にて、プロセッサ1712は、エン コーダから受け取ったタイマーパルスの数を計数し、時点t3にて、プロセッサ は計数を停止する。t2乃至t3の間隔の間に計数されたエンコーダのパルス数は
、紙幣1770の幅(その狭小な寸法部分に沿って供給された場合)又は紙幣1
770の長さ(その長い寸法部分に沿って供給された場合)を表わす。
【0135】 光の強さ及び/又はセンサの感度は、典型的に、光エミッタ1762及び光セ
ンサ1766の寿命の間に劣化し、増幅したセンサ信号V1を時間と共に減衰さ せることが分かった。信号V1は、エミッタ又はセンサ上に塵埃が付着すること により更に減衰される可能性がある。上述した寸法の検知方法の1つの有利な点
は、光の強さ又はセンサの感度のかかる変化から独立している点である。その理
由は、比較器の基準値V3が一定の値ではなく、V1の最大値に論理的に関係して
いるからである。V1の最大値が光センサの劣化、塵埃の蓄積などにより減衰す るとき、V3はこれに対応して減衰し、それは、その値は常にV1の最大値の1/
2に等しいからである。その結果、一定の長さに対して比較器の出力から得られ
たパルス幅は、光センサ1762及びセンサ1766の劣化と無関係に、装置の
寿命の全体を通じて均一である。
【0136】 図19には、試験中の紙幣のY寸法部分を検知するために使用することができ
る1つの代替的な回路が図示されている。図19において、寸法を検知する方法
は、比較器1974への入力としてデジタル信号ではなく、アナログ信号を使用
する点を除いて、図17に関して上述したものと実質的に同様である。ダイオー
ドD1は、一端にて増幅器68の出力側に接続され、他端にて接地接続されたコ
ンデンサC1に接続されている。抵抗器R1が一端にてダイオードD1とコンデ
ンサC1との間に接続されている。抵抗器R1の他端は、比較器1974の基準
入力側1978と並列に抵抗器R2に接続されている。R1、R2が等しいなら
ば、基準入力側1978における出力電圧V3は、増幅器1908の最高電圧出 力の1/2である。比較器1974において、変化するセンサ信号V1を出力電 圧V3と比較し、変化するセンサ信号V1が低下してV3基準値以上又は以下とな ったとき、常に出力信号が供給される。その後、遮断装置によりパルス1976
が発生され、パルス1976の長さは、上述したのと同一の方法にてプロセッサ
1912により決定される。図17の回路におけると同様に、図19の回路にお
いて、信号V2はV1に比例し、比較器の出力から得られたパルス幅は、光源19
02及びセンサ1906の劣化と独立的である。
【0137】 C.折り重ね/穴の検知 上述したように、紙幣の寸法を検知することに加えて、該通貨取り扱い装置1
0は、図20に図示するように折り重ね又は損傷した紙幣を検知する装置も含む
ことができる。書類の光透過特性を測定することにより、折り重なった書類が存
在し又は穴を有する書類が存在するかどうかを検知するため2つの光センサPS
1、PS2が使用される。折り重ね及び穴は、紙幣が流れる方向に対し垂直な共
通の横断軸線の上に配置された「X」センサ1502a、bのような光センサP
S1、PS2により検知される。光センサPS1、PS2は、図13aに図示し
たカラー走査ヘッドの光源308のような、紙幣の反対側における一対の光源に
直接、対向する位置に配置された複数の感光要素又は画素を備えている。「X」
センサは、画素が光源308からの光により覆われているか又はその光に暴露さ
れているかどうかを検知する。光センサの出力は、折り重なった紙幣及び/又は
紙幣の一部が失われた紙幣のような損傷した紙幣が存在するかどうかを決定する
。例えば、「X」センサを使用することにより、折り重なった紙幣を2つの方法
の何れかにより検知することができる。その第一の方法は、真性な紙幣の寸法を
記憶し、次に、遮蔽された画素の数を計数することにより、処理される紙幣の寸
法を検知するものである。その寸法が記憶値以下であるならば、装置は、紙幣が
折り重なっていると決定する。その第二の方法は、紙幣を通じて透過された光の
量を検知して、折り重なりの程度及びその折り重ね部分が止む箇所を決定するも
のである。第二の方法を使用することにより、紙幣の寸法を決定することができ
る。
【0138】 D.二重の検知 二重の紙幣すなわち紙幣の重なり合いは、紙幣の流れ方向に対し垂直な共通の
横軸線に配置された「Y」センサ95、97のような光センサPS1、PS2に
より検知される。光センサPS1、PS2は、13aに図示したカラー走査ヘッ
ドの光源308のような紙幣の反対側の一対の光源に直接、対向する位置に配置
されている。光センサPS1、PS2は、光源308から伝送された光を検知し
且つ紙幣を透過する検知した光に対応するアナログ信号を発生させる。かかる出
力の各々は、従来のADC変換器装置52によりデジタル信号に変換され、この
変換器装置の出力は、デジタル入力としてプロセッサ54に供給され且つ該装置
のプロセッサ54により処理される。
【0139】 光センサPS1、PS2に隣接して紙幣が存在すると、検知された光の強さが
変化し、光センサPS1、PS2のアナログ出力の対応する変化は、通貨の走査
過程中に出会った「二重」(二枚以上の紙幣が折り重なり又は重ね合わさる状態
)の存在を検知する、密度利用の測定の便宜な手段として機能する。例えば、試
験紙幣における所定の数の密度の測定値を集めるため、光センサを使用すること
ができ、一枚の紙幣に対する平均密度値を所定の密度閾値と比較し(例えば、マ
スター紙幣に対する標準化した密度測定値に基づいて)、重なり合った紙幣又は
二重が存在することを決定する。
【0140】 E.標準化 一つの実施の形態において、通貨取り扱い装置10は、光源により提供される
光の強度を監視する。1つの特定の装置の光源及び/又はセンサは、時間の経過
と共に劣化する可能性があることが分かった。更に、任意の装置の光源及び/又
はセンサは、塵、温度、不良箇所、傷、又は蛍光管の明るさ又はセンサの感度に
影響を与える可能性のある全てのものによる影響を受ける。同様に、磁気センサ
を利用する装置は、また、全体として、時間の経過と共に劣化し且つ/又は、塵
、温度等を含むその物理的環境により影響を受ける。こうした変化を補償するた
め、通貨取り扱い装置10の各々は、典型的に、個々の装置の各々と関係した光
源又はセンサの劣化状態に起因する、その装置に特有の測定「バイアス」を有し
ている。
【0141】 本発明は、装置間のセンサにおける差を考慮に入れるべくマスター情報及び試
験データを「標準化」することにより、装置間にて実質的に均一な紙幣の評価を
実現し得るよう設計されている。例えば、マスター情報及び試験データが数値を
構成する場合、これは、閾値及び各装置から得られた試験データの双方をそれぞ
れの各装置による共通の基準物の測定値に対応する基準値で割ることにより、行
われる。この共通の基準物は、例えば、各装置内に存在する鏡、紙又はプラスチ
ック片のような物体から成るものとすることができる。基準値は、寸法、カラー
成分、明るさ、強度パターン等のような選択された特性に対し共通の基準物を走
査することにより、それぞれの各装置にて得られる。次に、個々の装置から得ら
れたマスター情報及び/又は試験データは、適当な基準値で割って、各装置に対
応する標準化したマスター情報及び/又は試験データを画定する。このため、標
準モードにて紙幣を評価することは、標準化した試験データを標準化したマスタ
ー情報と比較することにより行うことができる。
【0142】 F.感知した特性 走査した紙幣から得られた特徴の情報は、その各々が紙幣の特定の1つの特性
と関係したデータ値を集めたものから成るものとすることができる。例えば、そ
のデータを磁性感知により得ることのできる紙幣の特性は、磁束の変化パターン
(米国特許第3,280,974号)、紙幣の表面部分の垂直の格子線(米国特
許第3,870,629号)、安全保障糸の存在(米国特許第5,151,60
7号)、紙幣の磁化可能な材料の総量(4,617,458号)、紙幣に沿った
磁界の強度を感知することによるパターン(米国特許第4,593,184号)
、金種が表示された領域のような、紙幣の異なる部分を走査することによる他の
パターン及び係数値(米国特許第4,356,473号)を含む。
【0143】 そのデータを光学的感知により得ることのできる紙幣の特性は、例えば、密度
(米国特許第4,381,447号)、カラー(米国特許第4,490,846
号、3,496,370号、3,480,785号)、長さ及び厚さ(米国特許
第4,255,651号)、安全保障糸(米国特許第5,151,607号)及
び穴(米国特許第4,381,447号)の存在、紫外線の反射又は透過強度レ
ベル(米国特許第5,640,463号)、及びその他の反射及び透過パターン
(米国特許第3,496,370号、3,679,314号、3,870,62
9号、4,179,685号)を含む。カラー検知技術は、カラーフィルタ、着
カラーランプ、及び/又は2色ビームスプリッタを採用することができる(米国
特許第4,841,358号、4,658,289号、4,716,456号、
4,825,246号、4,992,860号、及び欧州特許第325,364
号)。
【0144】 磁気的感知及び光学的感知に加えて、通貨から試験データを集めるその他の技
術は、導電率の感知、静電容量の感知(米国特許第5,122,754号「ウォ
ータマーク、安全保障糸」、米国特許第3,764,899号「厚さ」、米国特
許第3,815,021号「絶縁特性」、米国特許第5,151,607号「安
全保障糸」)、機械的感知(米国特許第4,381,447号「柔軟さ」、米国
特許第4,255,651号「厚さ」)を含む。光学的、磁気的又は代替的な型
式の感知に関する上述した特許の各々は、その内容の全体を参考として引用し本
明細書に含めてある。
【0145】 V.標準モード/学習モード 図1の通貨取り扱い装置10は、「標準」通貨評価モード又は「学習」モード
の何れかにて作動させることができる。標準通貨評価モードにおいて、走査ヘッ
ド又はセンサ70から集めたデータをプロセッサ54によりメモリ56内の予め
記憶させたマスター情報と比較する。この予め記憶させたマスター情報は、複数
の金種及び/又は種類の真性な「マスター」通貨から集めたデータに対応する。
典型的に、予め記憶させたデータは、真性な通貨の特徴的情報の走査と関係した
予想される数値又は数値範囲、或いはパターンを表わす。予め記憶させたデータ
は、積み重ね体中の紙幣が逆方向を向くか、又は積み重ね体中のその他の紙幣と
比較して反対の方向を向いた位置となる可能性を考慮すべく、真性な通貨の色々
な方向及び/又は面位置を更に表わすことができる。
【0146】 任意の特定の装置10に対してマスター情報を得ることができると予想される
通貨の特定の金種及び種類は、全体として、装置10が使用される(又は使用し
ようとする)市場に依存する。例えば、欧州の市場国において、ユーロ通貨(E
C通貨)の登場に伴い、EC通貨及び国の通貨が任意の所定の国内で流通するこ
とが予想される。より具体的な例として、ドイツにおいて、EC通貨及びドイツ
のドイツマルク(DMs)の双方が流通すると予想される。本発明の学習モード
能力により、ドイツのオペレータは、EC通貨及びDM通貨の双方と関係したマ
スター情報を得て且つその情報をメモリ56に記憶させることができる。
【0147】 勿論、任意の得意の装置又は市場に対する望ましい通貨の「群」が二種類以上
の通貨を含む可能性がある。例えば、欧州共同体における中央商業銀行は、EC
通貨、ドイツDMs、英国ポンド、フランスフラン、米国ドル、日本円及びスイ
スフランを含む幾つかの種類の通貨を取り扱う。同様に、東京、香港又はアジア
のその他の地区が望む通貨の「群」は、日本円、中国元、米国ドル、ドイツDM
s、英国ポンド及び香港ドルを含む。更なる一例として、英国における望ましい
通貨種類は、米国ドル、英国ポンド、ドイツDMs、カナダドル及び日本円を組
み合わせたものを含む。本発明の学習モード能力により、群中の通貨の各金種及
び種類について学習モードを単に繰り返すだけで、任意の所望の「群」における
通貨の金種からマスター情報を得ることができる。
【0148】 このことは、必要なマスター情報を得るため、走査装置10を通じて、同時に
1つの通貨金種及び種類ずつ、指定された群の紙幣を走行させることで学習モー
ドを連続的に作動させて行うことができる。紙幣数は一枚の紙幣又は数枚の紙幣
のように装置を通じて供給される。装置を通じて供給される紙幣の数は、1枚の
紙幣とし、又は数枚の紙幣とすることができる。装置を通じて搬送される紙幣は
、良質な紙幣、不良な質の紙幣又はその双方を含むことができる。紙幣から得ら
れたマスター情報は、後で、「標準」モードにて評価すべき所定の金種及び種類
の紙幣のパターンについて受け入れ可能な範囲を画定する。
【0149】 例えば、所定の金種及び種類の1枚の良質の紙幣が学習モードにて装置10を
通じて供給されると想定する。この紙幣から得られたマスター情報は、所定の金
種及び種類の紙幣に対する受け入れ可能性を画定するよう処理することができる
。例えば、学習モードから得られたマスター情報は、その範囲の「標準」値を画
定し、その標準値のプラスマイナス「デルタ」は装置10が決定し、その範囲の
上限値及び下限値を画定する。これと代替的に、装置10を通じて一度に1枚ず
つ、ある群の紙幣を供給することにより、受け入れ可能な範囲を得ることができ
、その群中の各紙幣は、全体として「良」質であるが、その群中の他のものとは
質の程度にて相違する。この実施例において、その群中の紙幣の平均値はある範
囲「標準値」を画定し、その標準値のプラスマイナスの値が、上述したようにそ
の範囲の上限値及び下限値を画成する。
【0150】 これと代替的に、学習モードの最も不良なものから又はマスター紙幣から得ら
れたマスター情報は、所定の金種及び種類の紙幣に対する受け入れ可能性の限界
値を画成するために使用することができ、標準モードにて評価された所定の金種
及び種類の紙幣が、学習モードの最も不良な質のものとして又はマスター紙幣と
して少なくとも「良好」であるならば、受け入れ可能となるようにしてもよい。
かかる別の代替例は、装置10を通じて1つ以上の不良な質の紙幣を供給し、金
種及び種類が「棄却」の紙幣を画成し、標準モードにて評価された所定の金種及
び種類の紙幣が、不良な質の学習モードの紙幣よりもより優れた質でない限り受
け入れ可能とはされないようにする。
【0151】 紙幣は、最初に、学習モードにて通貨取り扱い装置10により認識されないた
め、オペレータは、装置10に対しどの貨幣の金種及び種類が「学習」されてい
るか知らせ(例えば、オペレータインターフェースパネル32又は外部信号によ
り)、装置10が、その装置が得る(メモリに記憶させる)マスター情報を紙幣
の適正な金種、種類及び「受け入れ可能性」と相関させることができる。
【0152】 説明の目的のため、オペレータは、5ドル及び10ドル金種の米国及びカナダ
ドルについてのマスター情報を得ることを望む場合を想定する。一つの実施の形
態において、これは、オペレータインターフェースパネル32又は外部信号によ
り、学習モードに入り、また、通貨の第一の金種及び種類(例えば、5ドルの金
種の米国通貨)を読み取るように装置10に命令することにより、実現すること
ができる。一つの実施の形態において、オペレータは、マスター情報を得るため
に使用すべき学習モードセンサの型式及び/又はマスター情報として使用するた
めに得るべき特徴情報の種類を装置10に更に命令することができる。次に、オ
ペレータは、単一の良質な米国の5ドル紙幣(又はかかる紙幣の多数)をホッパ
36内に挿入し、その紙幣を装置を通じて送り、学習モードセンサの所定の組み
合わせ体から紙幣に関するマスター情報を得る。
【0153】 一つの代替的な実施の形態において、1枚の紙幣が装置10を通じて供給され
る場合、任意の値「x」は、学習モードセンサが得られると想定する。装置10
は、「x」値を米国の5ドル紙幣に対する「受け入れ可能」範囲の標準値として
規定することができる。装置10は、米国の5ドル紙幣に対し「受け入れ可能」
範囲の上限値及び下限値を含むため、「1.2x」「0.8x」の値を更に画成
することができる。これと代替的に、各々の紙幣が全体として「良」質な米国の
5ドル紙幣の多数を装置10を通じて供給する場合(この場合にも、説明の目的
のため任意のセンサ値「x」を使用するものとする)、この紙幣から得られた平
均センサ値が「1.1x」であると想定する。この場合、装置10は、センサの
平均値「1.1x」に中心位置があるように米国の5ドル紙幣について「受け入
れ可能」の範囲を画定し、「1.3x」の値及び「0.9x」の値がその範囲の
それぞれの上限値及び下限値を画定するようにする。これと代替的に、米国の5
ドル紙幣を多数、装置10を通じて供給する場合、学習モード範囲にて得られた
センサの値が「1.4x」乃至「0.9x」の範囲にあると想定する。装置10
は、平均値に関係なく、米国の5ドル紙幣について「1.4x」「0.9x」の
値を「受け入れ可能な範囲」の上限値及び下限値として画定することができる。
更なる実施例として、オペレータが不良な質の2枚の米国5ドル紙幣を装置10
を通じて供給すると想定し、また、その不良な質の紙幣から「1.5x」及び「
0.7x」のセンサ測定値が得られると想定する。次に、装置10は、米国の5
ドル紙幣について受け入れ可能な範囲を「0.7x」及び「1.5x」の範囲の
値であると決定することができる。
【0154】 次に、米国の5ドル紙幣からマスター情報が得られた後、オペレータは、次の
紙幣を装置10を通じて供給し、装置は、その紙幣を走査し、上述した任意の方
法にてその紙幣からマスター情報を得ることができる。一つの実施の形態におい
て、オペレータは、マスター情報を得るためにどの型式の学習モードセンサを使
用すべきかについて装置10に命令することができる。これと代替的に、オペレ
ータは、どの種類のマスター情報が所望であるかを装置10に命令し、装置10
は、自動的に、適当な学習モードセンサを選択する。例えば、オペレータは米国
通貨に対し光センサ及び磁気センサを使用し、また、カナダ通貨に対し光センサ
を使用することを望むことができる。
【0155】 オペレータが所望の通貨の金種及び種類の各々からマスター情報を得た後、オ
ペレータは、装置10に対し、「標準」モードに入るか又は「学習」モードから
出るように命令する。しかしながら、オペレータは、その後の時点で学習モード
に再度、入って、他の通貨の金種、種類及び/又は系統からマスター情報を得る
ことができる。
【0156】 学習モードにてマスター情報を得るために使用されるセンサは、標準モードに
てデータを得るために使用されるセンサと別個のもの又は同一のものとすること
が可能であることが理解されよう。
【0157】 通貨取り扱い装置10は、学習モードにおいて、新たな通貨の金種のマスター
情報を追加することができるのみならず、装置10は、また、既存の通貨の金種
を置換することもできる。ある国が既存の通貨の金種をその金種に対する新たな
種類の紙幣にて置換するならば、通貨取り扱い装置10は、その新たな紙幣の特
徴情報を学習し且つそれ以前のマスター情報を新たなマスター情報にて置換する
。例えば、オペレータは、オペレータのインターフェース32を使用して置換す
べき特定の通貨の金種を入力する。次に、その新たな種類の紙幣のマスター紙幣
を通貨取り扱い装置10を通じて搬送し且つ走査して、その新たな紙幣の特徴情
報と関係したマスター情報を得ることができ、次に、その情報をメモリ56に記
憶させることができる。更に、オペレータは、オペレータインターフェース32
を通じてメモリ56に記憶させた既存の通貨の金種を削除することができる。1
つの実施の形態において、オペレータは、学習モードにアクセスするため機密コ
ードを入力しなければならない。この機密コードは、権限のあるオペレータが学
習モードにてマスター情報を追加し、置換し、又は削除することを保証する。
【0158】 学習モードが機能する方法の1つの実施の形態が図21に図示したフローチャ
ートに記載されている。第一に、オペレータは、オペレータインターフェースパ
ネル32における「モード」キーのような1つのキーを押すことによりステップ
2100にて学習スクリーンに入る。次に、オペレータはステップ2100にて
学習モードに入ったとき、スクリーンに表示された通貨の種類のリストをスクロ
ールすることにより、ステップ2102にて学習モードで処理すべき紙幣の通貨
の種類を選択する。オペレータは、カーソルをスクリーンに表示された所望の通
貨の種類と整合させ且つ「モード」キーのようなキーを押すことにより、所望の
通貨の種類を選択する。次に、オペレータは、通貨の種類を選択した後、スクリ
ーンに表示された通貨の表象のリストをスクロールすることによりステップ21
03にて処理すべき通貨の種類と関係した通貨の表象を選択する。オペレータは
、再度、スクリーンに表示された所望の表象とカーソルとを整合させ、且つ「モ
ード」キーを押すことにより、所望の通貨の表象を選択する。
【0159】 このことは、プログラムをオペレータが紙幣の数を入力する箇所であるステッ
プ2104に進め、この数は、異なる金種又は任意の所定の通貨の種類に対する
一連の紙幣を識別するために使用される。例えば、異なる種類の通貨は、1つの
系統以上の金種を有する。例えば、1つが旧式のデザインを有し、もう一方が新
しいデザインを有するという2系統の米国の$100紙幣がある。装置10のこ
の実施の形態において、9つの紙幣の金種及び/又は系統を学習することができ
る。この場合もディスプレイは、利用可能な紙幣の数(1乃至9)のメニューを
保持しており、オペレータは、カーソルを所望の紙幣の数と整合させ、「モード
」キーを押すことにより、所望の紙幣の数を選択する。次に、ステップ2106
にてオペレータが紙幣の方向、すなわち、表上底端縁前方、表上上端縁前方、表
下底端縁前方、又は表下頂端縁前方を入力する。
【0160】 上記の選択により、装置10は、学習モードにて処理すべき紙幣からどのマス
ター情報を学習すべきかを決定する。次に、オペレータはステップ2110にて
ステップ2102で入力された通貨の種類に対応する表示された金種のメニュー
をスクロールするか、又は、1つの代替的な実施の形態において、1つの金種の
キーを押して、学習すべき特定の金種を識別するかの何れかにより紙幣の金種を
入力する。装置10は、ステップ2102にて入力された通貨の種類に利用可能
な金種に対応するように、金種キーと関係した金種を自動的に変更する。オペレ
ータが金種を入力すると、装置10はステップ2114に進み、このステップに
おいて、装置はサンプル紙幣を処理し且つ平均すべきサンプル紙幣の数を表示す
る。このステップは、図22に関して更に詳細に説明する。例えば、同一金種で
あるが、例えば、磨耗程度が異なるといった異なる状態にある幾つかの異なる紙
幣を平均化して、同一の金種であるが、状態の異なる、多岐に亙る紙幣のパラメ
ータを平均化することができるようにすることが望ましい。図10のこの実施の
形態において、マスターパターンを形成するため9つの紙幣まで平均化すること
ができる。しかしながら、典型的に、標準モードにて特定種類の通貨及び金種の
真正さを確認するのに十分なマスターパターンデータを発生させるべく1つの金
種のみを処理すればよい。このパターンの平均化方法は、米国特許第5,633
,949号により詳細に記載されている。
【0161】 ステップ2114において、サンプル紙幣を供給ホッパ内に装填し、次に、「
開始」キーのような1つのキーを押すかどうか、装置はオペレータに対してスク
リーンディスプレイを介して質問する。紙幣は、装置10の搬送機構内に供給す
ることにより装置10により処理される。紙幣が装置10を通じて供給されると
、装置はその紙幣を走査し且つ図23に関してより詳細に説明したように、その
走査した紙幣に対応するマスターパターンデータに対し新たな情報を追加する。
最終的に、マスターパターンデータが平均化される。
【0162】 オペレータは、学習した特徴に対応するデータを保存するかどうかステップ2
116にて質問される。オペレータは、カーソルを「イエス」にて整合させ且つ
「モード」キーのような1つのキーを押して、ディスプレイメニューから「イエ
ス」を選択することにより、マスターパターンとして学習した特徴に対応するデ
ータを保存する。同様に、データを保存せずに続行するには、オペレータはカー
ソルを「ノー」の上に整合させ且つ「モード」キーを押すことにより、ディスプ
レイメニューから「ノー」を選択する。オペレータは、1つの金種を学習する間
に、別の通貨の金種及び/又は種類を学習することを決定したならば、そのデー
タを保存しないことを決定することができる。オペレータはデータを保存するな
らば、オペレータは次に、そのデータを左側、中央又は右側のマスターデータと
して保存すべきか否かを決定する。こうした位置は、紙幣が搬送機構38に入る
ときに紙幣が配置される位置である、入力ホッパ36の端縁に対する位置を意味
する。装置10は、調節可能なホッパ36を有し、このため、1つの金種の紙幣
を処理するならば、全ての紙幣は搬送機構の中心から下方に供給される。しかし
ながら、寸法の異なる金種の通過種類から混じった金種が標準モードにて処理さ
れる場合、ホッパは、その積重ね体中の最大寸法の紙幣に対応し得るように調節
する必要がある。このように、狭小な寸法の紙幣はホッパ内部で変位し、その紙
幣から走査されたデータは、その紙幣が何のホッパ内で搬送機構に入るかに対応
して変化することになる。従って、学習モードにて、紙幣から走査されたマスタ
ーデータは、その紙幣がどの入力ホッパから搬送機構に入るかによって変化する
。このため、紙幣の横方向位置は、装置10に連通し、このため、学習したデー
タを紙幣の横方向位置に対応する適当なメモリ位置に保存することができる、す
なわち、装置10は、「X」センサ1502a、1502bを使用することによ
り、その紙幣の横方向位置を自動的に決定することができる。
【0163】 ステップ2120において、オペレータは、別のパターンを学習すべきかどう
か質問を受ける。オペレータが装置10に別のパターンを学習させようと決定す
るならば、オペレータは、カーソルを「イエス」に整合させることによりディス
プレイメニューから「イエス」を選択する。別のパターンを学習するならば、ス
テップ2104乃至2120を繰り返す。オペレータが「ノー」を選択すること
により別の特徴を学習しないことを選択するならば、装置10は、ステップ21
22にて、学習スクリーンから出る。その後、オペレータは、ステップ2100
にて学習スクリーンに再度、入ることにより別の国における別の組みの通貨の金
種を学習することができる。
【0164】 装置10がステップ2114にてサンプル紙幣を処理する方法の詳細は、図2
2のフローチャートに図示されている。学習すべき各パターンに対するデータサ
ンプルの各々について、装置10は、ステップ2200において、センサを調節
する。センサを調節するとき、4つの等式が使用される。第一の等式は、ドリフ
ト光の強度等式である。
【0165】 ドリフト=(SRSR/CRSR) 光の強度ドリフト(ドリフト)は、記憶した基準センサの測定値SRSRを現在
の基準センサの測定値で割ることにより計算される。記憶した基準センサの測定
値は、較正時点にて光の強度基準センサにより発生された信号に対応する。この
基準センサ350は、図13bに図示されている。調節した赤(r)又は赤の色
相、調節した青(b)は青の色相、及び調節した緑(g)又は緑の色相は次式か
ら計算される。
【0166】 r={[RSR−OAOV](ドリフト)−(VD)}(GM) b={[BSR−OAOV](ドリフト)−(VD)}(GM) g={[GSR−OAOV](ドリフト)−(VD)}(GM) センサの測定値RSR、BSR、GSRは、ミリボルト(mv)にて測定され
る。OAOVは、蛍光管を不作動にして、センサを読み取ることにより得られる
経験的に求めたエラー電圧である、opアンペアのオフセット電圧であり、典型
的に、50mv乃至1,000mvの範囲にある。ドリフトは、光の強度の変化
を示す。内部の光の反射を示すVD(暗電圧)は、非反射性の黒い較正標準材料
をセンサの正面に配置したとき、蛍光管を作動させて、センサを読み取ることに
より得られる。利得増倍管(GM)は、次式から較正時に求めた経験的に得た定
数である。
【0167】 GM=W/(WSR−OAOV) ここで、WSRは、白色センサの測定値、すなわち、センサの正面に白色の較
正標準が存在するときに測定した電圧に対応する可変値、OAOVは、opアン
ペアのオフセット電圧、Wは、センサの正面に白色の較正標準が存在するとき、
センサが与えることを要する電圧に対応する定数である(全体としてW=2.5
V)。ステップ2202において、装置10は、現在、走査中の紙幣に対するデ
ータサンプルを取る。例えば、紙幣に沿った色々な点にて64個のデータサンプ
ルを取ることができる。
【0168】 ステップ2204において、それ以前に取った対応するデータサンプル(又は
、これが最初に処理される紙幣であるならば、零)に各データサンプルを追加す
る。例えば、64個のデータサンプルを取ったならば、それ以前に取り且つメモ
リに記憶させたそれぞれのデータサンプルに対し64個のデータサンプルの各々
を追加する。
【0169】 ステップ2206において、オペレータは、マスターパターンデータを形成す
るため別の紙幣を処理すべきかどうか質問を受ける。オペレータが別の紙幣を処
理しようと決定するならば、オペレータは、カーセルを「イエス」にて整合させ
且つ「モード」キーを押すことにより、ディスプレイメニューから「イエス」を
選択する。同一の通貨の種類及び金種の別の紙幣を処理する場合(パターンを平
均する目的のため)、ステップ2200乃至2206を繰り返す。オペレータが
「ノー」を選択することにより、別の紙幣を処理しないことを選択するならば、
次に、装置10は、ステップ2208に進み、このステップ2208にて、合計
したデータサンプルの平均値を計算する。この平均値は、ステップ2204から
各合計値を取り且つ処理される紙幣の数で割ることにより計算される。例えば、
3つの紙幣から64の個データを取ったならば、64個のデータサンプルの各々
の合計値を3で割る。次に、装置10は、ステップ2212において、カラーの
%を決定する。カラーの%を決定するため、次の3つの等式が使用される。
【0170】 R=[r/r(r+g+b)]・100 G=[g/r(r+g+b)]・100 B=[b/r(r+g+b)]・100が使用される。 第一の等式は、紙幣から反射された赤の%を決定する。この値は、調節した赤の
値rをステップ2200からの調節した赤、緑及び青の値r、g、bの合計値で
割り、その値に100を掛けることにより計算される。同様の方法にて、第二及
び第三の等式からそれぞれ緑及び青の%が求められる。
【0171】 これと同時に、装置10は、ステップ2210において、明るさデータを標準
化する。この明るさデータは、紙幣から反射された光の強度に対応する。明るさ
データを標準化するのに使用される等式は次の通りである。
【0172】 明るさ=[(r+g+b)/3W]・100 この等式において、Wは、上記に規定したものと同一である。次に、装置10は
、ステップ2214において、紙幣の「X」(又は長い)寸法を決定する。次に
、装置10は、ステップ2216において、紙幣の「Y」(又は狭小な)寸法を
決定する。紙幣の寸法を決定する方法の詳細は、章B、寸法にて上記に詳細に説
明してある。
【0173】 VI.明るさの相関技術 上記の標準化等式を使用する結果は、標準化過程後、試験の明るさパターンと
マスター明るさパターンとの間には、ある相関関係が存在し、このため、試験明
るさパターン及び任意のマスター明るさパターンにおける対応するサンプルの積
の合計値は、サンプルの総数で割ったとき、パターンが同一であるならば、等し
い単位値となる。さもなければ、単位値以下の値が得られる。従って、試験明る
さパターン内にて、標準化したサンプルを記憶させたマスター明るさパターンと
比較することにより得られる相関数すなわち因子は、その2つのパターン間の類
似性又は相関性の程度を明確に示す。従って、各試験/マスターパターンを比較
するための相関数Cは、次式を使用して計算することができる。
【0174】 n C= Σ Xni・Xmi/n i=0 ここで、Xniは、試験パターンの個々に標準化した試験サンプル、Xmiは、マス
ターパターンのマスターサンプル、nは、パターン中のサンプル数である。本発
明の1つの実施の形態によれば、試験紙幣の走査のためにデジタル化し且つ標準
化した明るさサンプルの一定の数nは、64であるように選択される。二進的に
より高順位(128、256等のような)のサンプルを使用しても、上述した相
関方法を具体化するの伴う処理時間の増加に対応して判別効率が増すことはない
ことが経験的に分かった。また、32のような、64以下である、二進的により
低順位のサンプルを使用すれば、判別効率が著しく低下することも分かった。
【0175】 相関因子は、相関が容易であるように便宜に二進数にて表わすことができる。
例えば、1つの実施の形態において、100%の相関関係が存在するときに得ら
れる単位関数は、十進法の1024の値に等しい、二進法の210にて表わされる
。上記の方法を使用すれば、1つの試験パターン内の標準化したサンプルを装置
のメモリに記憶させたマスター特徴パターンと比較し、1024に最も近い相関
数が得られる比較を識別することにより、試験パターンが最も正確に対応する、
特定の記憶させたパターンを決定する。
【0176】 この相関方法は、試験明るさパターンを記憶させたマスター明るさパターンの
1つと比較することにより得られる2つの最大の相関数を識別し得るようにされ
ている。この時点にて、最小の相関閾値は、これら2つの相関数により満足させ
る必要がある。約850の相関数は、良好な限界閾値として機能し、この閾値上
であれば、高い確実さにて確実な呼び出しが行われ、この閾値以下であれば、任
意の記憶したパターンに対応するものとして試験パターンを指定することが不確
実となることが経験的に分かった。第二の閾値レベルとして、呼び出しを行う前
に、2つの最大の相関数間における最小差を規定する。このことは、試験パター
ンが所定の相関範囲内にて記憶させた1つ以上のマスターパターンに対応しない
ときに限り、確実な呼び出しが為されることを保証する。好ましくは、相関数の
間の最小差は、最大の相関数が800乃至850の範囲にあるとき、150に設
定する。最大の相関数が800以下であるとき、確実な識別は為されない。
【0177】 幾つかの場合、特定の呼び出しを行う前に2レベルの相関閾値を満足させる必
要がある。この相関方法は、試験パターンを記憶させたパターンの1つと比較す
ることにより得られる2つの最大の相関数を識別し得るようにしてある。最小の
相関閾値は、確実な呼び出しを為すのに必要とされる。約850の相関数は、良
好な限界閾値として機能し、その閾値以上て゜あれば、高度の確実さをもって確
実な呼び出しが為され、また、その閾値以下であれば、任意の記憶させたパター
ンに対応するものとして試験パターンを指定することが不確実となることが経験
的に分かった。第二の閾値レベルとして、呼び出しを行う前に、2つの最大の相
関値の間にて最小差が規定される。このことは、所定の相関範囲内で、試験パタ
ーンが1つ以上の記憶させたマスターパターンに適合しないときに限り確実な呼
び出しが為されることを保証する。好ましくは、相関数の間の最小差は、最大の
相関数が800乃至850の範囲にあるとき、150に設定する。最大の相関数
が800以下であるとき、呼び出されない。プロセッサ54が、走査した紙幣が
1つのマスターサンプルの組みに適合すると決定したならば、該プロセッサ54
は、走査した通貨を識別する「確実な」呼び出しを行う。走査した紙幣に対して
「確実な」呼び出しを為すことができないならば、エラー信号が発生する。
【0178】 VII.カラー相関技術 装置10が標準モードにて、紙幣を比較し且つ判別する方法の1つの実施の形
態が図23a乃至図23dに図示したフローチャートに記載されている。紙幣は
最初に、ステップ2300において、5つの走査ヘッドの内の3つ及び標準型走
査ヘッドにより標準モードにて走査される。3つの走査ヘッドは、紙幣の搬送経
路の幅に沿った色々な位置に配置され、処理される紙幣の色々な領域を走査し得
るようにしてある。次に、装置10は、ステップ2305において、「X」セン
サを使用することにより、紙幣の搬送経路に対する紙幣の横方向位置をステップ
2305にて決定する。ステップ2310において、「#1、#2答え」と称す
る最良で且つ2番目に優れた相関結果(存在するならば、ステップ2360にお
ける以前の相関から)を0に初期化する、初期化が為される。装置10は、ステ
ップ2315において、処理される紙幣(試験紙幣)の寸法が選択した国の紙幣
の1つの金種に対応するマスター寸法データの範囲内にあるかどうかを決定する
。その寸法が範囲内にないならば、装置10は点Bに進む。装置10がステップ
2315において、試験紙幣の寸法がマスター寸法データの範囲内にあると決定
するならば、装置はステップ2320に進み、このステップにて、装置は第一の
方向カラーパターンに進む。
【0179】 次に、装置10は、ステップ2325において、点ごとの基準にて、試験パタ
ーンとマスターパターンとの間の絶対パーセント差を計算する。例えば、64個
のサンプル点が試験紙幣に沿って取られ、試験パターンを形成するならば、試験
紙幣からの64個のサンプル点の各々とマスターパターンからの対応する64個
の点との間の絶対パーセント差をプロセッサ54により計算する。次に、装置1
0は、ステップ2335において、メモリに記憶させたマスターパターンの各々
に対してステップ2330から絶対パーセント差を合計する。
【0180】 1つの代替的な実施の形態において、第三の原色の%の合計値が100%に等
しくなければならず、また、第三の原色である青は冗長的であるため、通常、赤
及び緑のカラーマスターパターンをメモリに記憶させる。このように、これら%
の2つを記憶させることにより、第三の%を求めることができる。このように、
1つの代替的な実施の形態において、カラーセル334の各々は2つのカラーセ
ンサ及び2つのフィルタのみを含むようにすることができる。このように、この
説明において、「全カラーセンサ」は、また、2つの原色に対するセンサと、セ
ンサが設けられる2つの原色の%から第三の原色の%を求めることのできるプロ
セッサとを採用する装置をも意味することができる。
【0181】 装置10は、ステップ2340において、ステップ2335から赤及び緑の合
計値の結果を合計することにより進む。ステップ2340からの合計値をステッ
プ2350にて閾値と比較する。この閾値は、経験的に求められ且つ良好な呼び
出しを行うことと誤呼び出しを行うこととの間に許容可能な程度のエラーを発生
させる値に対応する。ステップ2340からの合計値が閾値以下でないならば、
次に、装置はステップ2365に進み(点D)、全ての方向パターンが完了しな
いならば(ステップ2370)、次の方向パターンに進み、装置はステップ23
30に戻り、ステップ2340からの合計値をステップ2305で行った紙幣の
位置決定に対応する次のマスターパターンと比較する。装置10は、次に、ステ
ップ2350おいて、ステップ2340からの合計値が閾値以下であるかどうか
を再度、決定する。このループは、合計値が閾値以下であることが判明するまで
続く。次に、装置10は、ステップ2360に進む(点C)。
【0182】 ステップ2360において、試験紙幣の明るさ又は強度パターンをステップ2
305で行った紙幣の位置の決定に対応する第一のマスター明るさパターンと比
較する。明るさに関する試験パターンとマスターパターンとの間の相関関係は、
「明るさの相関技術」という章に上述した方法で計算する。次に、ステップ23
70において、装置は、全ての方向パターンが使用されたかどうかを決定する。
否であるならば、装置はステップ2330に戻る(点E)。是であるならば、装
置はステップ2375に進む。
【0183】 ステップ2375において、この過程は、メモリ中の次のマスター紙幣パター
ンに進むことにより続く。 試験パターンとマスターパターンとの間の相関程度は、その2つのパターンが
互いに適正に整合していないならば、悪影響を受ける可能性があるから、明るさ
パターンは、同一のマスターパターンの幾つかの改変型を含むことができる。パ
ターン間の整合ずれは、多数の因子によって生じる。例えば、米国通貨を取り巻
く薄い境界線を検知することに応答するか又は紙幣における印刷した標識の端縁
のような何らかのその他の印刷した標識を検知することに応答して走査過程が開
始するような装置の設計とされるならば、stray標識は、走査過程を不適当
な時点にて開始させる可能性がある。このことは、紙幣の端縁と紙幣の印刷した
標識の端縁との間の領域にstray標識がある場合に特に当て嵌まる。かかる
stray標識は、走査過程を過度に早期に開始させ、その結果、対応するマス
ターパターンとなる走査パターンを生ずる。これと代替的に、紙幣の端縁の方向
を使用して走査過程を開始する場合、パターン間の整合ずれは、紙幣の端縁に対
する紙幣の印刷した標識の位置の変化に起因する。かかる変化は、通貨を製造す
るとき、印刷及び/又は切断工程に許容される許容公差に起因する。例えば、カ
ナダ紙幣の端縁に対するカナダ紙幣の印刷した標識の前縁の位置は、約1/2c
m(約0.2インチ)まで変化する可能性があることが分かった。
【0184】 従って、整合ずれパターンに伴う問題点は、マスターパターンの最後のデータ
サンプルを除去し、マスターパターンの第一のデータサンプルの前に0置換する
ことにより、メモリ中のデータを移動させることで解決される。このようにして
、マスターパターンはメモリ中で移動し、マスターパターンの僅かに相違する部
分を試験パターンと比較する。この過程は、マスターパターンと試験パターンと
の間に十分に大きい相関関係が得られ、試験紙幣の識別部分を呼び出すことが可
能となるまで、所定の回数を繰り返すことができる。例えば、マスターパターン
は、その識別特徴が紙幣の前縁から1/2cm(0.2インチ)だけ移動した試
験紙幣に対応するように、マスターパターンを3回、移動させることができる。
これを行うためには、3つの0をマスターパターンの第一のデータサンプルの前
にて挿入する。
【0185】 上述したパターンを移動する技術の1つの実施の形態は、その内容を参考とし
て引用し本明細書に含めた「改変したパターンを発生させる方法及びそのパター
ンを通貨識別装置内で使用する方法並びにその装置(Method of Ge
nerating Modified Patterns and Metho
d and Apparatus for Using the Same i
n a Currency Identification System)」
という名称の米国特許第5,724,438号に開示されている。
【0186】 図23bのフローチャートに戻ると、装置10は、ステップ2380において
、マスター紙幣パターンの全てが使用されたかどうかを決定する。否であるなら
ば、過程はステップ2315に戻る(点A)。是であるならば、過程はステップ
2395に進む(点F−図23c参照)。 同一の形態にて予め記憶させた対応する値と便宜に且つ正確に比較される形態と
なるように、デジタル化した反射値を処理する簡単な相関方法により、最良の2
つの相関関係が決定される。このことは、明るさサンプルに対する標準化技術及
び相関技術という章にて上記に詳細に記載されている。
【0187】 図23c及び図23dを参照すると、装置10は、ステップ2395において
、全てのセンサがチェックされたかどうかを決定する。全てのセンサに対するマ
スターパターンが試験紙幣に対してチェックされていないならば、装置10はス
テップ2310に進む。ステップ2310乃至2395は、全てのセンサがチェ
ックされるまで繰り返される。次に、装置10はステップ2400に進み、この
ステップにて、装置10は、3つの全てのセンサに対する結果が相違するかどう
か、すなわち、その各々が1つの異なるマスターパターンを選択したかどうかを
決定する。センサの各々が異なるマスターパターンを選択したならば、装置10
は、オペレータに対し「呼び出し無し」メッセージを表示し、その紙幣の金種を
判別することができないことを示す。さもなければ、装置10はステップ241
0に進み、このステップにて、装置10は3つの全てのセンサに対する結果が同
様であるかどうか、すなわち、これら全てが同一のマスターパターンを選択した
かどうかを決定する。センサの各々が同一のマスターパターンを選択したならば
、装置10はステップ2415に進む。さもなければ、装置10は、以下に説明
するように、ステップ2450に進む(図23d)。
【0188】 ステップ2415において、装置10は、左側センサの測定値が相関閾値の数
1以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、装置10はステップ24
20に進む。さもなければ、装置10は、以下に説明するステップ2430に進
む。ステップ2420において、装置10は、中央センサの測定値が相関関係閾
値の値1以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、装置10はステッ
プ2425に進む。さもなければ、装置10は、以下に説明するようにステップ
2435に進む。ステップ2425において、装置10は、右側センサの測定値
が相関関係閾値の数1以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、装置
10はステップ2475に進み、このステップにてその紙幣の金種を呼び出す。
さもなければ、装置10は、以下に説明するようにステップ2420に進む。
【0189】 ステップ2430において、装置10は、中央及び右側センサの測定値が相関
閾値の数2以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、装置10はステ
ップ2475に進み(図23d)、このステップにおいて、紙幣の金種が呼び出
される。さもなければ、装置10は、以下に説明するようにステップ2445に
進む(図23d)。ステップ2435において、装置10は、左側及び右側セン
サの測定値が相関関係閾の値2以上であるかどうかを決定する。そうであるなら
ば、装置10はステップ2475に進み、このステップにて、紙幣の金種が呼び
出される。さもなければ、装置10は、以下に説明するようにステップ2445
に進む。ステップ2440において、装置10は、中央及び左側センサの測定値
が相関関係閾の数2以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、装置1
0はステップ2475に進み、このステップにて、その紙幣の金種が呼び出され
る。さもなければ、装置10は、ステップ2445に進み、このステップにて、
装置10は3つのカラー全ての合計値が閾値以下であるかどうかを決定する。そ
うであるならば、装置10は、ステップ2475に進み、このステップにおいて
、紙幣の金種が呼び出される。さもなければ、装置10は、ステップ2480に
進み、このステップにおいて、装置10はオペレータに対し「呼び出し無し」メ
ッセージを表示し、その紙幣の金種を判別し得ないことを示す。
【0190】 ステップ2410において、装置10は、3つのセンサ2410の全てに対す
る結果が同様であるかどうか、すなわち各センサについて選択されたマスターパ
ターンの金種が同一であるかどうかを決定する。3つの全てのセンサに対する結
果が同様でないならば、装置10はステップ2450に進み、このステップにお
いて、装置10は左側及び中央センサが同様であるかどうか、すなわち、これら
同一のマスターパターンを選択したかどうかを決定する。これらセンサが同一の
マスターパターンを選択したならば、装置10はステップ2460に進む。さも
なければ、装置10は、以下に説明するようにステップ2455に進む。ステッ
プ2455において、装置10は、中央及び右側センサが同一であるかどうか、
すなわち、これらセンサは同一のマスターパターンを選択したかどうかを決定す
る。これらセンサが同一のマスターパターンを選択したならば、装置10はステ
ップ2465に進む。さもなければ、装置10は、以下に説明するように、ステ
ップ2470に進む。ステップ2465において、装置10は、中央及び右側セ
ンサの測定値が閾値の数3以上であるかどうかを決定する。そうであるならば、
装置10はステップ2475に進み、このステップにおいて、その紙幣の金種が
呼び出される。さもなければ、装置10は、ステップ2480に進み、このステ
ップにおいて、装置10は、オペレータに対し「呼び出し無し」メッセージを表
示し、その紙幣の金種を判別し得ないことを示す。
【0191】 左側及び0中央センサの測定値の結果が同様であるならば、装置はステップ2
460に進む、すなわち同一のマスターパターンを選択する。ステップ2460
において、装置10は、左側及び中央センサの測定値が閾値の数3以上であるか
どうかを決定する。そうであるならば、装置10はステップ2475に進み、こ
のステップにおいて、その紙幣の金種が呼び出される。さもなければ、装置10
は、ステップ2480に進み、このステップにおいて、装置10は、オペレータ
に対し「呼び出し無し」メッセージを表示し、その紙幣の金種を判別し得ないこ
とを表示する。
【0192】 図24a乃至図24hは、図23c乃至図23dのフローチャートに置換する
ことができる主ルーチン及びサブルーチンを示すフローチャートである。図24
aの点F、Gは図23a及び図23bの点F、Gに接続する。図25aは「主」
ルーチンを示す。図24bは「THRCHK」サブルーチンを示す。図24c及
び図24dは「PATTCHK」サブルーチンを示す。図24eは「FINSU
MS」サブルーチンを示し、図24f、図24g、図24hは「COLRES」
サブルーチンを示す。
【0193】 1つの代替的な比較方法は、個々の試験色相サンプルをその対応するマスター
色相サンプルと比較することである。試験色相サンプルがマスター色相の8%以
内の範囲内にあるならば、次に、その適合さを記録する。試験及びマスター色相
の比較により、64個のサンプルの内、62個といった適合さの閾値数が記録さ
れるならば、明るさパターンを上記の方法に説明したように比較する。
【0194】 本発明は1つ以上の特定の実施の形態に関して説明したが、当業者は、本発明
の精神及び範囲から逸脱せずに多数の変更を加え得ることが認識されよう。これ
ら実施の形態及びその明らかな変更例の各々は、特許請求の範囲に記載した本発
明の精神及び範囲に属するものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を採用する通貨取り扱い装置の機能のブロック図である。
【図2】 2aは、本発明の一つの実施の形態による1つポケットの通貨取り扱い装置の
斜視図である。 2bは、色々な搬送ロールを側面図で図示する、図2aの1つポケットの通貨
取り扱い装置の側面断面図である。 2cは、紙幣を走査ヘッドを横断するように搬送する図2aの装置の内部機構
を示し、また、装置の正面側におけるスタッキングホイールを示す平面図である
。 2dは、紙幣を走査ヘッドを横断するように搬送する図2aの装置の内部機構
を示し且つ装置の前側におけるスタッキングホイールを示す断面平面図である。
【図3】 3aは、本発明の一つの実施の形態による2つポケットの通貨取り扱い装置の
斜視図である。 3bは、色々な搬送ロールを側面図で図示する、図3aの2つポケットの通貨
取り扱い装置の側面断面図である。
【図4】 4aは、色々な搬送ロールを側面図で図示する、3つポケットの通貨取り扱い
装置の側面断面図である。 4bは、色々な搬送ロールを側面図で図示する、4つポケットの通貨取り扱い
装置の側面断面図である。 4cは、色々な搬送ロールを側面図で図示する、6つポケットの通貨取り扱い
装置の側面断面図である。
【図5】 5aは、本発明の一つの実施の形態による走査領域を図示する拡大側面断面図
である。 5bは、本発明の一つの実施の形態による走査ヘッドを示す側面断面図である
。 5cは、本発明の一つの実施の形態による図5bの走査ヘッドを示す正面図で
ある。
【図6】 6aは、カラー走査ヘッドモジュールの斜視図である。 6bは、図6aのカラー走査ヘッドモジュールの分解斜視図である。 6cは、図6aのカラーヘッドモジュールの平面図である。 6dは、図6aのカラーヘッドモジュールの正面図である。 6eは、図6aのカラーヘッドモジュールの側面図である。 6fは、カラーヘッドの端面図である。 6gは、図6fのカラー走査ヘッドを含む、図6aのカラー走査ヘッドモジュ
ールの側面図である。
【図7】 標準型光走査ヘッドの機能のブロック図である。
【図8】 全カラー走査ヘッドの機能のブロック図である。
【図9】 9aは、米国の紙幣の及び紙幣の上で光学的に走査される領域の斜視図である
。 9bは、本発明の一つの実施の形態に従って一枚の紙幣が光走査ヘッドを亙っ
て縦断的に動く間に走査された連続的な領域の線図的斜視図である。 9cは、本発明の一つの実施の形態に従い紙幣にて光学的に走査される走査領
域の概略図的な側面図である。 9dは、紙幣にて光学的に走査される複数の領域を示す紙幣の平面図である。
【図10】 10aは、紙幣及び紙幣にてカラー走査される複数の領域の斜視図である。 10bは、本発明の一つの実施の形態に従って一枚の紙幣がカラー走査ヘッド
を亙って縦断的に動く間に、走査される連続的領域の線図的な斜視図である。 10cは、本発明の一つの実施の形態に従い紙幣の上でカラー走査される走査
領域の概略図的な側面図である。
【図11】 本発明の一つの実施の形態に従いデータをサンプリングするセンサの作用を示
すタイミング図である。
【図12】 12a乃至12eは、図13にてカラー走査ヘッドにより得られたカラー情報
のグラフである。
【図13】 13aは、図1乃至図4の通貨取り扱い装置にて使用されるカラー走査ヘッド
の一つの実施の形態の斜視図的な平面図である。 13bは、図13aのカラー走査ヘッドの斜視図的な底面図である。 13cは、図13aのカラー走査ヘッドの底面図である。 13dは、図13cのカラー走査ヘッドの側面断面図である。 13eは、図13bのカラー走査ヘッドの一部分の拡大底面図である。 13fは、図13aのカラー走査ヘッドの断面端面図である。 13gは、図13aの走査ヘッドのマニホルドの光を取り込む幾何学的形態の
図である。
【図14】 磁気走査ヘッドの機能のブロック図である。
【図15】 15aは、図5a(寸法検知器要素を備える)の標準型走査ヘッドの平面図で
ある。 15bは、図5a及び図15a(寸法検知器要素を備える)の標準型走査ヘッ
ドの底面図である。
【図16】 紙幣の長さ(すなわち「X」)寸法を測定する寸法検知回路のブロック図であ
る。
【図17】 紙幣の幅(すなわち「Y」)寸法を測定するデジタル寸法検知装置のブロック
図である。
【図18】 図17の寸法検知方法の作用を示すタイミング図である。
【図19】 紙幣の狭小(すなわち「Y」)寸法を測定するアナログ寸法検知装置のブロッ
ク図である。
【図20】 折り重ね/穴検知装置の機能のブロック図である。
【図21】 学習モードにおける一つの実施の形態に対するフローチャートである。
【図22】 図21のフローチャートにおける1つのステップを更に確定するフローチャー
トである。
【図23】 図23a乃至23dは、標準的な紙幣の評価モードにおける装置の作動状態を
示す一つの実施の形態に対するフローチャートである。
【図24】 図24a乃至図24hは、図23c乃至図23dに図示したカラー相関方法の
別の実施の形態に対するフローチャートである。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月26日(2000.9.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】変更
【補正内容】
【図23】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正内容】
【図24】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/268,175 (32)優先日 平成11年3月15日(1999.3.15) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アンダーソン,マシュー・エル アメリカ合衆国ウィスコンシン州53168, セーレム,トゥハンドレッドアンドサーテ ィフィフス・アベニュー 8556 (72)発明者 ワッツ,ゲイリー・ピー アメリカ合衆国イリノイ州60089,バッフ ァロー・グローヴ,リー・コート 930 (72)発明者 マズール,リチャード・エイ アメリカ合衆国イリノイ州60540,ネーパ ーヴィル,カルペッパー・ドライブ 1508 (72)発明者 ジェンリック,チャールズ・ピー アメリカ合衆国イリノイ州60193,シャウ ムバーグ,アンドリュー・レイン 34 (72)発明者 グレイヴス,ブラッドフォード・ティー アメリカ合衆国イリノイ州60005,アーリ ントン・ハイツ,ニューポート・ウェイ 3952

Claims (87)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書類を処理する書類の取り扱い装置において、 カラー以外の書類の少なくとも1つの特徴を走査する第一のセンサと、 書類のカラー特徴を走査する全カラーセンサと、 第一のセンサ及びカラーセンサにより1つ以上の書類から走査された特徴に対
    応するデータを処理すると共に、該データを使用して1つ以上の書類を評価する
    プロセッサとを備える、書類の取り扱い装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置において、前記全カラーセンサが、複数のカ
    ラーセルを備え、該セルの各々が、少なくとも2つの原色の各々を感知し且つ対
    応する出力信号を発生させる原色センサを備える、装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の装置において、前記全カラーセンサが、カラーモ
    ジュールの一部であり、前記カラーモジュールが、前記カラーセルに隣接する書
    類の少なくとも存在を検知すべく前記カラーセルの一側部に配置された端縁セン
    サを更に備える、装置。
  4. 【請求項4】 請求項2の装置において、前記原色センサの各々が光センサ
    と、光学フィルタとを備える、装置。
  5. 【請求項5】 請求項2の装置において、前記原色センサ各々が、走査中の
    書類のそれぞれの原色成分の変化を表わすアナログ信号を発生させ、前記アナロ
    グ信号をデジタル信号に変換するアナログ対デジタル変換器を更に備える、装置
  6. 【請求項6】 請求項3の装置において、前記モジュールが光源を更に備え
    、前記原色センサが、走査中の紙幣から反射された前記光源からの光を検知し且
    つ対応する出力信号を発生させ得るように配置される、装置。
  7. 【請求項7】 請求項4の装置において、前記光学フィルタが、2色分離ガ
    ラスフィルタからなる、装置。
  8. 【請求項8】 請求項2の装置において、前記原色センサの各々が比較的大
    きいセンサ面積を有するフォトダイオードを備える、装置。
  9. 【請求項9】 請求項5の装置において、前記原色センサの2つからのデジ
    タル信号を記憶させるメモリを更に備え、前記プロセッサが、メモリにより記憶
    された2つのデジタル信号からの書類の第三の原色成分の値を決定する、装置。
  10. 【請求項10】 請求項2の装置において、前記カラーセルの各々が、走査
    中の書類のストリップを観察すると共に、該ストリップから反射された光のカラ
    ー成分に対応する連続的な出力信号を発生させ得るように配置される、装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の装置において、サンプリング間隔を画定し、
    前記全カラーセンサに対する書類の動作と同期化して前記出力信号をサンプリン
    グすべく前記カラーセルと作用可能に接続されたエンコーダを更に備える、装置
  12. 【請求項12】 請求項11の装置において、前記エンコーダが、前記出力
    信号の連続的なサンプルが互いに重なり合うように前記サンプリング間隔を選択
    する、装置。
  13. 【請求項13】 請求項6の装置において、サンプリング間隔を画定し、前
    記カラーモジュールに対する書類の動作と同期化して出力信号をサンプリングす
    べく前記原色センサと作用可能に接続されたエンコーダを更に備える、装置。
  14. 【請求項14】 請求項13の装置において、前記エンコーダがサンプリン
    グ間隔を光源の作動周波数と同期化させる、装置。
  15. 【請求項15】 請求項2の装置において、前記プロセッサが、前記原色セ
    ンサにより発生された反復的な信号に応答して、前記原色センサからの出力信号
    と、出力信号の各々が構成する総明るさ信号%に対応する原色センサの各々に対
    するそれぞれの色相信号との合計値から成る総明るさ信号を発生させる、装置。
  16. 【請求項16】 請求項1の装置において、該装置が判別することのできる
    真正な書類の各々と関係したマスターカラー特徴データを記憶させるメモリを更
    に備え、前記プロセッサが、書類から走査されたカラー特徴を前記メモリに記憶
    されたマスターカラー特徴データの少なくとも一部と比較する、装置。
  17. 【請求項17】 請求項16の装置において、前記プロセッサが、走査され
    た書類が真正な書類であるとき、前記全カラーセンサにより書類から走査された
    特徴に対応するデータを前記メモリに供給すべく学習モードにて作動可能であり
    、前記データがマスターカラー特徴データを含む、装置。
  18. 【請求項18】 請求項3の装置において、書類の一側部におけるカラー特
    徴を走査し得るように前記カラーモジュールの1つが設けられる、装置。
  19. 【請求項19】 請求項18の装置において、書類の反対側のカラー特徴を
    走査し得るように第二のカラーモジュールが設けられる、装置。
  20. 【請求項20】 請求項16の装置において、前記マスターカラー特徴が複
    数の組みのデータを含み、書類が前記センサに対して動くとき、該複数の組みの
    データの各々1つが、書類の少なくとも4つの可能な方向の各々に対するもので
    ある、装置。
  21. 【請求項21】 請求項1の装置において、前記書類の取り扱い装置の全て
    の構成要素を取り付けるハウジングを更に備え、該ハウジングが、テーブルトッ
    プ、デスク、ワークステーション、出納係ステーション等の上に取り付け得るよ
    うに比較的コンパクトである、装置。
  22. 【請求項22】 請求項21の装置において、前記ハウジングが約11イン
    チ×約12インチ(27.94×30.48cm)以下の設置面積を有する、装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項21の装置において、前記ハウジングが約15イン
    チ×約20インチ(38.1×50.8cm)以下の設置面積を有する、装置。
  24. 【請求項24】 請求項21の装置において、ハウジング及び前記書類の取
    り扱い装置の構成要素の重量が、約35ポンド乃至50ポンド(15.8757
    乃至22.6796kg)以下である、装置。
  25. 【請求項25】 請求項16の装置において、前記メモリが、複数の国の各
    々の通貨系統からの複数の金種の各々を真正な紙幣から成る書類のカラー特徴に
    対応するマスターカラー特徴データを保持する、装置。
  26. 【請求項26】 請求項16の装置において、前記メモリが、少なくとも1
    つの型式のカジノスクリプトを含む書類の複数の金種のカラー特徴に対応するマ
    スターカラー特徴データを保持する、装置。
  27. 【請求項27】 請求項1の装置において、真正な書類のカラー特徴に対応
    するマスターカラー特徴データを記憶するメモリを更に備え、装置が判別可能で
    ある真正な各書類の少なくとも1つの他の特徴に対応するマスターパターンデー
    タを判別することができ、前記信号処理手段が、前記マスターカラー特徴データ
    を前記書類から走査されたカラー特徴と比較し且つ1つ以上の適合可能な真正な
    書類に対応するマスターパターンデータを選択し、少なくとも一部分、カラー比
    較に基づいて前記第一のセンサにより走査された特徴と比較する、装置。
  28. 【請求項28】 請求項1の装置において、前記第一のセンサが光学センサ
    を備える、装置。
  29. 【請求項29】 請求項1の装置において、前記第一のセンサが磁気センサ
    を備える、装置。
  30. 【請求項30】 請求項1の装置において、前記第一のセンサが紫外線セン
    サを備える、装置。
  31. 【請求項31】 書類の第一の側部を走査する第一の走査ヘッド組立体を備
    える書類の走査装置において、前記第一の走査ヘッド組立体が、書類の光学的特
    徴を走査する少なくとも1つの光センサと、書類の両側端縁を検知し、前記走査
    ヘッドを通る書類の移動経路に対し直角の方向に書類の長さを決定すべく反対側
    の横方向外方に所定の距離だけ伸長する横方向に隔たった一対の線形の光学アレ
    ーを備える寸法センサを含む、書類の走査装置。
  32. 【請求項32】 請求項31の装置において、前記光センサが書類の前縁及
    び書類の後縁を感知し、これにより、移動経路の方向の書類の長さを決定するこ
    とができる、装置。
  33. 【請求項33】 請求項31の装置において、書類の前縁及び後縁を検知す
    る前縁及び後縁検知器を更に備え、これにより、走行方向に向けた書類の長さを
    決定することができる、装置。
  34. 【請求項34】 請求項31の装置において、書類の密度に対応する信号を
    発生させるべく少なくとも1つの追加的な光センサを更に備える、装置。
  35. 【請求項35】 請求項31の装置において、前記第一の走査ヘッド組立体
    により走査された側と反対側の書類の一側部を走査し得るように配置された第二
    の走査ヘッド組立体を更に備え、該第二の走査ヘッド組立体が書類のカラー特徴
    を走査する全カラーセンサを備える、装置。
  36. 【請求項36】 請求項35の装置において、前記第二の走査ヘッドが、書
    類の磁気特徴を走査する磁気センサを更に備える、装置。
  37. 【請求項37】 請求項35の装置において、前記第二の走査ヘッドが、書
    類の紫外線特徴を走査する紫外線センサを更に備える、装置。
  38. 【請求項38】 書類の第一の側部を走査する第一の走査ヘッド組立体を備
    える書類の走査装置において、該第一の走査ヘッド組立体が、書類の両側端縁を
    検知すべく所定の距離だけ反対方向横方向外方に伸長する横方向に隔たった一対
    の線形の光学アレーを備え、前記走査ヘッドを通る書類の移動経路に対し直角の
    方向に書類の長さを決定する、書類の走査装置。
  39. 【請求項39】 請求項38の装置において、書類の前縁及び書類の後縁を
    感知する少なくとも1つの追加的なセンサを更に備え、これにより、移動方向へ
    の書類の長さを決定することができる、装置。
  40. 【請求項40】 書類を処理するための書類を取り扱う方法において、 カラー以外の書類の少なくとも1つの特徴を走査するステップと、 書類の全カラー特徴を走査するステップと、 1つ以上の書類から走査されたカラー及びその他の特徴に対応するデータを処
    理するステップと、 該データを使用して1つ以上の書類を評価するステップとを備える、書類を取
    り扱う方法。
  41. 【請求項41】 請求項40の方法において、全カラー走査ステップが少な
    くとも2つの原色の各々を感知することと、対応する出力信号を発生させること
    とを含む、方法。
  42. 【請求項42】 請求項41の方法において、書類が少なくとも存在するこ
    とを検知することを更に備える、方法。
  43. 【請求項43】 請求項41の方法において、前記原色を感知することが、
    書類から反射された光を光学的にフィルタリングすることと、フィルタリングさ
    れた光を光学的に感知することとを含む、方法。
  44. 【請求項44】 請求項41の方法において、原色を感知する前記ステップ
    が、走査中の書類の少なくとも2つの原色成分の変化を表わすアナログ信号を発
    生させることと、該アナログ信号をデジタル信号に変換することとを含む、方法
  45. 【請求項45】 請求項44の方法において、前記原色の2つに対応するデ
    ジタル信号を記憶するステップと、記憶させた2つのデジタル信号から書類の第
    三の原色成分の値を決定するステップを更に含む、方法。
  46. 【請求項46】 請求項41の方法において、全カラーを走査するステップ
    が、書類のストリップを観察することと、該ストリップから反射された光のカラ
    ー成分に対応する連続的な出力信号を発生させることとを含む、方法。
  47. 【請求項47】 請求項46の方法において、処理するステップが、前記全
    カラーセンサに対する書類の動作と同期化して前記出力信号をサンプリングする
    サンプリング間隔を画定することを含む、装置。
  48. 【請求項48】 請求項47の方法において、前記サンプリング間隔が、前
    記出力信号の連続的なサンプルを互いに重なり合うように選択される、方法。
  49. 【請求項49】 請求項47の方法において、サンプリング間隔を光源の作
    動周波数と同期化させることを更に含む、方法。
  50. 【請求項50】 請求項41の方法において、処理するステップが、出力信
    号の各々が構成する全明るさ信号の%に対応する原色の各々に対する出力信号と
    、それぞれの色相信号の合計値とから成る全明るさ信号を発生させることを含む
    、方法。
  51. 【請求項51】 請求項40の方法において、装置が判別することのできる
    各真正な書類と関係したマスターカラー特徴データを記憶するステップと、書類
    から走査されたカラー特徴を記憶させたマスターカラーの特徴の少なくとも一部
    と比較するステップとを更に含む、方法。
  52. 【請求項52】 請求項41の方法において、走査した書類が真正な書類で
    あるとき、書類から走査したカラー特徴に対応するデータを記憶すべく学習モー
    ドにて作動することを更に含み、前記データがマスターカラー特徴データを含む
    、方法。
  53. 【請求項53】 請求項40の方法において、全カラー特徴を走査するステ
    ップが、書類の両側の全カラー特徴を走査することを含む、方法。
  54. 【請求項54】 請求項51の方法において、前記マスターカラー特徴が、
    書類の少なくとも4つの可能な方向の各々に対し1つずつ、複数の組みのデータ
    を含む、方法。
  55. 【請求項55】 請求項40の方法において、方法が判別することのできる
    真正な書類のカラー特徴に対応するマスターカラー特徴データを記憶するステッ
    プを更に含み、マスターカラーデータが、装置が判別することのできる真正な書
    類の少なくとも1つの他の特徴に対応し、処理するステップが、前記マスターカ
    ラー特徴データを前記書類から走査したカラー特徴と比較することと、少なくと
    も一部、カラーの比較に基づいて前記走査した他の特徴と比較すべく1つ以上の
    適合する可能性のある真正な書類に対応するマスターパターンデータを選択する
    こととを備える、方法。
  56. 【請求項56】 書類を取り扱う装置用のカラー走査ヘッド装置において、
    複数のカラーセルを含む全カラーセンサを備え、セルの各々が、少なくとも2つ
    の原色の各々を感知する原色センサを備える、カラー走査ヘッド装置。
  57. 【請求項57】 請求項56の装置において、少なくとも前記カラーセルに
    隣接する書類の存在を検知すべく前記カラーセルの一側部に配置された端縁セン
    サを更に備える、装置。
  58. 【請求項58】 請求項56の装置において、前記原色センサの各々が光セ
    ンサと、光学フィルタとを備える、装置。
  59. 【請求項59】 請求項56の装置において、光源を更に備え、前記原色セ
    ンサが、走査中の紙幣から反射された前記光源からの光を検知し得るように配置
    される、装置。
  60. 【請求項60】 請求項58の装置において、前記光学フィルタが2色分離
    のガラスフィルタを備える、装置。
  61. 【請求項61】 請求項56の装置において、前記原色センサの各々が、比
    較的大きいセンサ面積を有するフォトダイオードを備える、装置。
  62. 【請求項62】 請求項56の装置において、前記走査ヘッドが、書類が前
    記走査ヘッドに隣接して移動するときの搬送経路に対しより比較的近い位置に配
    置された少なくとも1つの光源を備える、装置。
  63. 【請求項63】 請求項62の装置において、前記光源が、高強度の赤、青
    及び緑の波長の白色光を提供する少なくとも1つの蛍光管を備える、装置。
  64. 【請求項64】 請求項62の装置において、前記走査ヘッドが光源と搬送
    経路との間に配置されたガラス遮蔽体を更に備える、装置。
  65. 【請求項65】 請求項62の装置において、前記光源と前記原色センサと
    の間に介在させたマスクを更に備え、該マスクが、光源に面する反射面と、反射
    された光を原色センサに伝送する比較的狭小なスリットとを備える、装置。
  66. 【請求項66】 請求項65の装置において、センサに達する光を前記マス
    クの前記スリットを通って反射された光に実質的に制限し得るように前記マスク
    と前記原色センサとの間に配置されたマニホルドを更に備える、装置。
  67. 【請求項67】 請求項66の装置において、前記マニホルドが、前記スリ
    ットを通じて反射された光を実質的に取り込むべくマスクに隣接するマニホルド
    の幅の方が前記原色センサに隣接するマニホルドの幅よりも広いような角度にて
    形成される、装置。
  68. 【請求項68】 請求項67の装置において、前記マニホルドの内面が、ノ
    イズ的光が原色センサに達するのを実質的に防止し得るように光吸収性材料で被
    覆される、装置。
  69. 【請求項69】 請求項58の装置において、前記カラー走査ヘッドが、複
    数のセンサ受け部を有する走査ヘッド本体を備え、前記光センサ及び前記光学フ
    ィルタが、前記受け部内に配置され、受け部の各々が、対応する光学フィルタの
    後方に配置された1つの光センサを備える、装置。
  70. 【請求項70】 請求項69の装置において、前記受け部の隣接する1つが
    、前記原色センサの各々をそれぞれ受けるカラーセルを形成し、走査ヘッド本体
    が、隣接するカラーセルの間を伸長するセル仕切り部を更に備える、装置。
  71. 【請求項71】 請求項70の装置において、前記光源と前記原色センサと
    の間に介在させたマスクを更に備え、該マスクが、光源に面する反射面と、反射
    された光を原色センサに伝送する比較的狭小なスリットとを有する、装置。
  72. 【請求項72】 請求項71の装置において、センサに達する光を前記マス
    クの前記スリットを通って反射された光に実質的に制限し得るように前記マスク
    と前記原色センサとの間に配置されたマニホルドを更に備え、前記セル仕切り部
    が、センサの端部から各セルのマスク端部まで実質的に伸長する、装置。
  73. 【請求項73】 請求項70の装置において、前記セルの少なくとも1つが
    原色センサに代えて、書類の端縁センサを取り付ける、装置。
  74. 【請求項74】 書類を処理する書類の取り扱い装置用のカラー走査方法に
    おいて、 書類の全カラー特徴を走査するステップと、 1つ以上の書類から走査した特徴に対応するデータを処理するステップと、 データを使用して1つ以上の書類を評価するステップとを備える、カラー走査
    方法。
  75. 【請求項75】 請求項74の方法において、全カラーを走査するステップ
    が、少なくとも2つの原色の各々を感知することと、対応する出力信号を発生さ
    せることとを含む、方法。
  76. 【請求項76】 請求項74の方法において、書類が少なくとも存在するこ
    とを検知することを更に含む、方法。
  77. 【請求項77】 請求項75の方法において、前記原色を感知することが、
    書類から反射された光を光学的にフィルタリングすることと、フィルタリングさ
    れた光を光学的に感知することとを備える、方法。
  78. 【請求項78】 請求項75の方法において、前記原色を感知することが、
    走査中の書類の少なくとも2つの原色成分の変化を表わすアナログ信号を発生さ
    せることと、該アナログ信号をデジタル信号に変換することとを含む、方法。
  79. 【請求項79】 請求項78の方法において、前記原色の2つに対応するデ
    ジタル信号を記憶するステップと、記憶した2つのデジタル信号から書類の第三
    の原色センサの値を決定するステップとを更に含む、方法。
  80. 【請求項80】 請求項75の方法において、全カラーを走査するステップ
    が、書類のストリップを観察することと、前記ストリップから反射された光のカ
    ラー成分に対応する連続的な出力信号を発生させることとを含む、方法。
  81. 【請求項81】 請求項80の方法において、処理するステップが、前記全
    カラーセンサに対する書類の動きに同期化して前記出力信号をサンプリングすべ
    くサンプリング間隔を較正することを含む、装置。
  82. 【請求項82】 請求項81の方法において、前記サンプリング間隔が、前
    記出力信号の連続的なサンプルが互いに重なり合うように選択される、方法。
  83. 【請求項83】 請求項81の方法において、サンプリング間隔を光源の作
    動周波数と同期化させることを更に含む、方法。
  84. 【請求項84】 請求項75の方法において、処理するステップが、出力信
    号の各々が構成する全明るさ信号の%に対応する原色の各々に対し、出力信号と
    、それぞれの色相信号の合計値から成る全明るさ信号とを発生させることを含む
    、方法。
  85. 【請求項85】 請求項74の方法において、装置が判別することのできる
    各真正な書類と関係したマスターカラー特徴データを記憶するステップと、書類
    から走査したカラー特徴を記憶されたマスターカラー特徴データの少なくとも一
    部と比較するステップとを更に含む、方法。
  86. 【請求項86】 請求項76の方法において、全カラー特徴を走査するステ
    ップが、書類の両側における全カラー特徴を走査することを含む、方法。
  87. 【請求項87】 請求項85の方法において、前記マスターカラー特徴が、
    書類の少なくとも4つの可能な方向の各々に対して1つずつ、複数の組みのデー
    タを含む、方法。
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