JP2002505375A - 滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及び連続鋳造物 - Google Patents
滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及び連続鋳造物Info
- Publication number
- JP2002505375A JP2002505375A JP2000527677A JP2000527677A JP2002505375A JP 2002505375 A JP2002505375 A JP 2002505375A JP 2000527677 A JP2000527677 A JP 2000527677A JP 2000527677 A JP2000527677 A JP 2000527677A JP 2002505375 A JP2002505375 A JP 2002505375A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- sliding bearing
- aluminum alloy
- lead
- continuous casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C21/00—Alloys based on aluminium
- C22C21/10—Alloys based on aluminium with zinc as the next major constituent
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C21/00—Alloys based on aluminium
- C22C21/003—Alloys based on aluminium containing at least 2.6% of one or more of the elements: tin, lead, antimony, bismuth, cadmium, and titanium
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 亜鉛、銅、マグネシウム、ケイ素及び鉛の各成分を含む滑り軸受アルミニウム合金においてその必要作動特性を高める。
【解決手段】 最低寸法、即ち、20mmを超える太さ、のストランドを、取り出し速度を1〜5mm/秒及び冷却速度を100K/秒未満とした、専ら間接冷却される鋳型内での固化により連続鋳造して得られる、亜鉛を3〜6質量%、銅を0.3〜2.0質量%、マグネシウムを0.2〜1.0質量%、ケイ素を0.3〜2.0質量%及び鉛を2〜4.5質量%含む滑り軸受用アルミニウム合金。
Description
【0001】
本発明は亜鉛、銅、マグネシウム、ケイ素及び鉛の各成分を含む滑り軸受アル
ミニウム合金に関する。
ミニウム合金に関する。
【0002】
前記のような滑り軸受合金は例えば、本出願人がずっと以前から商品名KS
961として製造してきたAlZn4.5CuMgSiPbである。この滑り軸受 合金は負荷容量が高い点で優れている。緊急作動特性(Notlaufeige
nschaften)を改善するために、即ち、耐融着摩耗性(Fresssi
cherheit)を高めるために、鉛含有量を高くすることは今まで満足の行
くようには達成されていない。というのは、液状溶融体中の鉛含有量が1質量%
より多いと、液状鉛層の析出という形で層分離が起こるからである。滑り軸受ア
ルミニウム合金の鉛含有量が高いことによるこの凝離は微細に分割された鉛析出
物の形成を妨げる。性質の優れた滑り軸受材料はこれまで製造されなかった。
961として製造してきたAlZn4.5CuMgSiPbである。この滑り軸受 合金は負荷容量が高い点で優れている。緊急作動特性(Notlaufeige
nschaften)を改善するために、即ち、耐融着摩耗性(Fresssi
cherheit)を高めるために、鉛含有量を高くすることは今まで満足の行
くようには達成されていない。というのは、液状溶融体中の鉛含有量が1質量%
より多いと、液状鉛層の析出という形で層分離が起こるからである。滑り軸受ア
ルミニウム合金の鉛含有量が高いことによるこの凝離は微細に分割された鉛析出
物の形成を妨げる。性質の優れた滑り軸受材料はこれまで製造されなかった。
【0003】 EP 0 440 275 A1により、鉛1〜50質量%、ビスマス3〜5
0質量%及びインジウム15〜50質量%の各成分の1種又は2種以上及びさら
にケイ素0.1〜20質量%、スズ0.1〜20質量%、亜鉛0.1〜10質量
%、マグネシウム0.1〜5質量%、銅0.1〜5質量%、鉄0.05〜3質量
%、マンガン0.05〜3質量%、ニッケル0.05〜3質量%及びチタン0.
01〜0.3質量%の各成分の1種又は2種以上を含むアルミニウム合金を、ス
トランドが直接冷却水放射により700K/秒で冷却される連続鋳込法で鋳造す
ることが提案された。これによって、凝離温度以下になってからマトリックス金
属が固化するまでの時間内に少数層の大容量析出物が形成されるのが阻止される
としている。しかし、固化中のストランドを直接水冷することにより、時間的に
も空間的にも冷却速度に大きな変動が生じ、その結果鋳物が不均質となることが
わかっている。ロット生産に必要な再現性のある工程安定性が得られない。その
上、冷却速度が非常に大きい結果、鋳物内にひび割れが生ずる恐れが大いにある
。
0質量%及びインジウム15〜50質量%の各成分の1種又は2種以上及びさら
にケイ素0.1〜20質量%、スズ0.1〜20質量%、亜鉛0.1〜10質量
%、マグネシウム0.1〜5質量%、銅0.1〜5質量%、鉄0.05〜3質量
%、マンガン0.05〜3質量%、ニッケル0.05〜3質量%及びチタン0.
01〜0.3質量%の各成分の1種又は2種以上を含むアルミニウム合金を、ス
トランドが直接冷却水放射により700K/秒で冷却される連続鋳込法で鋳造す
ることが提案された。これによって、凝離温度以下になってからマトリックス金
属が固化するまでの時間内に少数層の大容量析出物が形成されるのが阻止される
としている。しかし、固化中のストランドを直接水冷することにより、時間的に
も空間的にも冷却速度に大きな変動が生じ、その結果鋳物が不均質となることが
わかっている。ロット生産に必要な再現性のある工程安定性が得られない。その
上、冷却速度が非常に大きい結果、鋳物内にひび割れが生ずる恐れが大いにある
。
【0004】
したがって、本発明の課題は冒頭に述べた滑り軸受アルミニウム合金において
その緊急作動特性を高めることである。
その緊急作動特性を高めることである。
【0005】
上記課題は本発明に従って、最低寸法、即ち、20mmを超える太さ、のスト
ランドを、取り出し速度を1〜5mm/秒及び冷却速度を100K/秒未満とし
た、専ら間接冷却される鋳型内での固化により連続鋳造して得られる、亜鉛を3
〜6質量%、銅を0.3〜2.0質量%、マグネシウムを0.2〜1.0質量%
、ケイ素を0.3〜2.0質量%及び鉛を2〜4.5質量%含む滑り軸受用アル
ミニウム合金によって解決される。この滑り軸受アルミニウム合金は好ましくは
垂直鋳造される。
ランドを、取り出し速度を1〜5mm/秒及び冷却速度を100K/秒未満とし
た、専ら間接冷却される鋳型内での固化により連続鋳造して得られる、亜鉛を3
〜6質量%、銅を0.3〜2.0質量%、マグネシウムを0.2〜1.0質量%
、ケイ素を0.3〜2.0質量%及び鉛を2〜4.5質量%含む滑り軸受用アル
ミニウム合金によって解決される。この滑り軸受アルミニウム合金は好ましくは
垂直鋳造される。
【0006】 100K/秒未満の冷却速度は、合金、即ち、固化中のストランド、をストラ
ンドの直接急冷によって冷却するのではなく、鋳型に冷媒を導入して冷却するこ
とにより達成される。
ンドの直接急冷によって冷却するのではなく、鋳型に冷媒を導入して冷却するこ
とにより達成される。
【0007】 2〜4.5質量%の高い鉛含量の前記種類の滑り軸受アルミニウム合金が上記
に示した操作法により、鋳物組織に関して満足できる品質で製造できることが本
発明により初めて確認された。連続鋳造の際の冷却速度は好ましくは20〜50
K/秒である。ストランドの取り出し速度は好ましくは1.5〜2.5mm/秒
である。
に示した操作法により、鋳物組織に関して満足できる品質で製造できることが本
発明により初めて確認された。連続鋳造の際の冷却速度は好ましくは20〜50
K/秒である。ストランドの取り出し速度は好ましくは1.5〜2.5mm/秒
である。
【0008】 本発明による滑り軸受合金は、滴状鉛析出物の90%が10μm未満の大きさ
を有することを特徴とするのが有利である。
を有することを特徴とするのが有利である。
【0009】 鉛含有量が2.5質量%を超えた場合、直径約20μmまでのやや粗大な鉛玉
が時たま生成することが確認された。このことはしかし、滑り軸受材料の強度に
は悪影響を与えない。
が時たま生成することが確認された。このことはしかし、滑り軸受材料の強度に
は悪影響を与えない。
【0010】 鉛含有量が約3.5質量%及びそれ以上になって初めて、最大寸法が50μm
に達するより粗大な球状の鉛が一層頻繁に生成するようになる。しかし、鉛含有
量が4質量%まで、そして、ともかく3.5質量%までは鋳物組織は本質的に強
度低下を示さないことが明らかとなった。
に達するより粗大な球状の鉛が一層頻繁に生成するようになる。しかし、鉛含有
量が4質量%まで、そして、ともかく3.5質量%までは鋳物組織は本質的に強
度低下を示さないことが明らかとなった。
【0011】
図1〜図5はそれぞれ異なる本発明の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真
を示す。
を示す。
【0012】 図1はAlZn4.5CuMgSiPb1.9の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は7
75℃であり、連続鋳造装置のランナー温度を745℃に設定し、鋳型温度を7
20℃に設定した。ストランドの鋳造速度、即ち取り出し速度、は約2mm/秒
であった。
75℃であり、連続鋳造装置のランナー温度を745℃に設定し、鋳型温度を7
20℃に設定した。ストランドの鋳造速度、即ち取り出し速度、は約2mm/秒
であった。
【0013】 結果として、公知の滑り軸受アルミニウム合金 KS 961と変わらない完
全な組織が得られる。
全な組織が得られる。
【0014】 同様のことが、鉛含有量が2.5質量%である点が図1のものとは異なる図2
の合金に当てはまる。鋳物炉温度は780℃にごくわずか高めたが、ランナー温
度と鋳型温度は変えずにそれぞれ745℃及び720℃のままとした。
の合金に当てはまる。鋳物炉温度は780℃にごくわずか高めたが、ランナー温
度と鋳型温度は変えずにそれぞれ745℃及び720℃のままとした。
【0015】 図3は、鉛を3質量%含有する点が図1のものとは異なる滑り軸受アルミニウ
ム合金の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は805℃、ランナー温度は765℃、
鋳型温度は740℃であった。各温度を高めたのは、鉛濃度の増大とともに状態
図における凝離温度が上昇するからである。
ム合金の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は805℃、ランナー温度は765℃、
鋳型温度は740℃であった。各温度を高めたのは、鉛濃度の増大とともに状態
図における凝離温度が上昇するからである。
【0016】 図4は、鉛を3.7質量%含有する同様の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡
写真を示す。鋳物炉温度は815℃、ランナー温度は775℃、鋳型温度は75
0℃であった。
写真を示す。鋳物炉温度は815℃、ランナー温度は775℃、鋳型温度は75
0℃であった。
【0017】 図5は、図4の合金にスズが0.2質量%配合され、そのために鉛を3.6質
量%しか含有しない合金を鋳込んで得られたものの電子顕微鏡写真を示す。その
組織は、微細に分割された析出物を図4に比べて大きい割合で含有している。鋳
造パラメータは前記図4の実施例のものと同じであった。
量%しか含有しない合金を鋳込んで得られたものの電子顕微鏡写真を示す。その
組織は、微細に分割された析出物を図4に比べて大きい割合で含有している。鋳
造パラメータは前記図4の実施例のものと同じであった。
【図1】 本発明の一実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図2】 本発明の別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図3】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図4】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図5】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年12月27日(1999.12.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及び連続鋳 造物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は亜鉛、銅、マグネシウム、ケイ素及び鉛の各成分を含む滑り軸受アル
ミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及びその連続鋳造物自体に関する。
ミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及びその連続鋳造物自体に関する。
【0002】
【従来の技術】 前記のような滑り軸受合金は例えば、本出願人がずっと以前から商品名KS
961として製造してきたAlZn4.5 CuMgSiPbである。この滑り軸受
合金は負荷容量が高い点で優れている。緊急作動特性(Notlaufeige
nschaften)を改善するために、即ち、耐融着摩耗性(Fresssi
cherheit)を高めるために、鉛含有量を高くすることは今まで満足の行
くようには達成されていない。というのは、液状溶融体中の鉛含有量が1質量%
より多いと、液状鉛層の析出という形で層分離が起こるからである。滑り軸受ア
ルミニウム合金の鉛含有量が高いことによるこの凝離は微細に分割された鉛析出
物の形成を妨げる。性質の優れた滑り軸受材料はこれまで製造されなかった。
961として製造してきたAlZn4.5 CuMgSiPbである。この滑り軸受
合金は負荷容量が高い点で優れている。緊急作動特性(Notlaufeige
nschaften)を改善するために、即ち、耐融着摩耗性(Fresssi
cherheit)を高めるために、鉛含有量を高くすることは今まで満足の行
くようには達成されていない。というのは、液状溶融体中の鉛含有量が1質量%
より多いと、液状鉛層の析出という形で層分離が起こるからである。滑り軸受ア
ルミニウム合金の鉛含有量が高いことによるこの凝離は微細に分割された鉛析出
物の形成を妨げる。性質の優れた滑り軸受材料はこれまで製造されなかった。
【0003】 EP 0 440 275 A1により、鉛1〜50質量%、ビスマス3〜5
0質量%及びインジウム15〜50質量%の各成分の1種又は2種以上及びさら
にケイ素0.1〜20質量%、スズ0.1〜20質量%、亜鉛0.1〜10質量
%、マグネシウム0.1〜5質量%、銅0.1〜5質量%、鉄0.05〜3質量
%、マンガン0.05〜3質量%、ニッケル0.05〜3質量%及びチタン0.
01〜0.3質量%の各成分の1種又は2種以上を含むアルミニウム合金を、ス
トランドが直接冷却水放射により700K/秒で冷却される連続鋳込法で鋳造す
ることが提案された。これによって、凝離温度以下になってからマトリックス金
属が固化するまでの時間内に少数層の大容量析出物が形成されるのが阻止される
としている。しかし、固化中のストランドを直接水冷することにより、時間的に
も空間的にも冷却速度に大きな変動が生じ、その結果鋳物が不均質となることが
わかっている。ロット生産に必要な再現性のある工程安定性が得られない。その
上、冷却速度が非常に大きい結果、鋳物内にひび割れが生ずる恐れが大いにある
。
0質量%及びインジウム15〜50質量%の各成分の1種又は2種以上及びさら
にケイ素0.1〜20質量%、スズ0.1〜20質量%、亜鉛0.1〜10質量
%、マグネシウム0.1〜5質量%、銅0.1〜5質量%、鉄0.05〜3質量
%、マンガン0.05〜3質量%、ニッケル0.05〜3質量%及びチタン0.
01〜0.3質量%の各成分の1種又は2種以上を含むアルミニウム合金を、ス
トランドが直接冷却水放射により700K/秒で冷却される連続鋳込法で鋳造す
ることが提案された。これによって、凝離温度以下になってからマトリックス金
属が固化するまでの時間内に少数層の大容量析出物が形成されるのが阻止される
としている。しかし、固化中のストランドを直接水冷することにより、時間的に
も空間的にも冷却速度に大きな変動が生じ、その結果鋳物が不均質となることが
わかっている。ロット生産に必要な再現性のある工程安定性が得られない。その
上、冷却速度が非常に大きい結果、鋳物内にひび割れが生ずる恐れが大いにある
。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 したがって、本発明の課題は冒頭に述べた滑り軸受アルミニウム合金において
その緊急作動特性を高めることである。
その緊急作動特性を高めることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上記課題は本発明に従って、請求項1に記載の特徴を有する連続鋳造方法及び 請求項4に記載の特徴を有する 滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物によって
解決される。この滑り軸受アルミニウム合金は好ましくは垂直鋳造される。
解決される。この滑り軸受アルミニウム合金は好ましくは垂直鋳造される。
【0006】 100K/秒未満の冷却速度は、合金、即ち、固化中のストランド、をストラ
ンドの直接急冷によって冷却するのではなく、鋳型に冷媒を導入して冷却するこ
とにより達成される。
ンドの直接急冷によって冷却するのではなく、鋳型に冷媒を導入して冷却するこ
とにより達成される。
【0007】 鉛含有量が1.9〜4.5質量%,特に2〜4.5、2〜4、2.5〜4ある いは2.5〜3.5 質量%と高い前記種類の滑り軸受アルミニウム合金が上記に
示した操作法により、鋳物組織に関して満足できる品質で製造できることが本発
明により初めて確認された。連続鋳造の際の冷却速度は好ましくは20〜50K
/秒である。ストランドの取り出し速度は好ましくは1.5〜2.5mm/秒で
ある。
示した操作法により、鋳物組織に関して満足できる品質で製造できることが本発
明により初めて確認された。連続鋳造の際の冷却速度は好ましくは20〜50K
/秒である。ストランドの取り出し速度は好ましくは1.5〜2.5mm/秒で
ある。
【0008】 本発明による滑り軸受合金は、滴状鉛析出物の90%が10μm未満の大きさ
を有することを特徴とするのが有利である。
を有することを特徴とするのが有利である。
【0009】 鉛含有量が2.5質量%を超えた場合、直径約20μmまでのやや粗大な鉛玉
が時たま生成することが確認された。このことはしかし、滑り軸受材料の強度に
は悪影響を与えない。
が時たま生成することが確認された。このことはしかし、滑り軸受材料の強度に
は悪影響を与えない。
【0010】 鉛含有量が約3.5質量%及びそれ以上になって初めて、最大寸法が50μm
に達するより粗大な球状の鉛が一層頻繁に生成するようになる。しかし、鉛含有
量が4質量%まで、そして、ともかく3.5質量%までは鋳物組織は本質的に強
度低下を示さないことが明らかとなった。
に達するより粗大な球状の鉛が一層頻繁に生成するようになる。しかし、鉛含有
量が4質量%まで、そして、ともかく3.5質量%までは鋳物組織は本質的に強
度低下を示さないことが明らかとなった。
【0011】
【実施例】 図1〜図5はそれぞれ異なる本発明の方法に従って製造された滑り軸受アルミ
ニウム合金の顕微鏡写真を示す。
ニウム合金の顕微鏡写真を示す。
【0012】 図1はAlZn4.5CuMgSiPb1.9の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は7
75℃であり、連続鋳造装置のランナー温度を745℃に設定し、鋳型温度を7
20℃に設定した。ストランドの鋳造速度、即ち取り出し速度、は約2mm/秒
であった。
75℃であり、連続鋳造装置のランナー温度を745℃に設定し、鋳型温度を7
20℃に設定した。ストランドの鋳造速度、即ち取り出し速度、は約2mm/秒
であった。
【0013】 結果として、公知の滑り軸受アルミニウム合金 KS 961と変わらない完
全な組織が得られる。
全な組織が得られる。
【0014】 同様のことが、鉛含有量が2.5質量%である点が図1のものとは異なる図2
の合金に当てはまる。鋳物炉温度は780℃にごくわずか高めたが、ランナー温
度と鋳型温度は変えずにそれぞれ745℃及び720℃のままとした。
の合金に当てはまる。鋳物炉温度は780℃にごくわずか高めたが、ランナー温
度と鋳型温度は変えずにそれぞれ745℃及び720℃のままとした。
【0015】 図3は、鉛を3質量%含有する点が図1のものとは異なる滑り軸受アルミニウ
ム合金の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は805℃、ランナー温度は765℃、
鋳型温度は740℃であった。各温度を高めたのは、鉛濃度の増大とともに状態
図における凝離温度が上昇するからである。
ム合金の顕微鏡写真を示す。鋳物炉温度は805℃、ランナー温度は765℃、
鋳型温度は740℃であった。各温度を高めたのは、鉛濃度の増大とともに状態
図における凝離温度が上昇するからである。
【0016】 図4は、鉛を3.7質量%含有する同様の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡
写真を示す。鋳物炉温度は815℃、ランナー温度は775℃、鋳型温度は75
0℃であった。
写真を示す。鋳物炉温度は815℃、ランナー温度は775℃、鋳型温度は75
0℃であった。
【0017】 図5は、図4の合金にスズが0.2質量%配合され、そのために鉛を3.6質
量%しか含有しない合金を鋳込んで得られたものの電子顕微鏡写真を示す。その
組織は、微細に分割された析出物を図4に比べて大きい割合で含有している。鋳
造パラメータは前記図4の実施例のものと同じであった。
量%しか含有しない合金を鋳込んで得られたものの電子顕微鏡写真を示す。その
組織は、微細に分割された析出物を図4に比べて大きい割合で含有している。鋳
造パラメータは前記図4の実施例のものと同じであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図2】 本発明の別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図3】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図4】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
【図5】 本発明のさらに別の実施例の滑り軸受アルミニウム合金の顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 21/10 C22C 21/10 F16C 33/12 F16C 33/12 A (72)発明者 シュテフェンス,トーマス ドイツ連邦共和国74906バート−ラッペナ ウ・ハラー・リング24 (72)発明者 ポモクニック,トーマス ドイツ連邦共和国74229エートハイム・ベ ルンハード―フス―シュトラーセ38 Fターム(参考) 3J011 DA02 SB03 SB04 SB05 SB20 4E004 KA12 MC02 MC05 NC08
Claims (7)
- 【請求項1】 最低寸法、即ち、20mmを超える太さ、のストランドを、
取り出し速度を1〜5mm/秒及び冷却速度を100K/秒未満とした、専ら間
接冷却される鋳型内での固化により連続鋳造して得られる、亜鉛を3〜6質量%
、銅を0.3〜2.0質量%、マグネシウムを0.2〜1.0質量%、ケイ素を
0.3〜2.0質量%及び鉛を2〜4.5質量%含む滑り軸受アルミニウム合金
。 - 【請求項2】 鉛2〜4質量%を含むことを特徴とする滑り軸受アルミニウ
ム合金。 - 【請求項3】 鉛2.5〜4質量%を含むことを特徴とする滑り軸受アルミ
ニウム合金。 - 【請求項4】 鉛2.5〜3.5質量%を含むことを特徴とする滑り軸受ア
ルミニウム合金。 - 【請求項5】 連続鋳造の際の冷却速度が20〜50K/秒であることを特
徴とする請求項1記載の滑り軸受アルミニウム合金。 - 【請求項6】 連続鋳造の際の取り出し速度が1.5〜2.5mm/秒であ
ることを特徴とする請求項1記載の滑り軸受アルミニウム合金。 - 【請求項7】 滴状鉛析出物の90%が10μm未満の大きさを有すること
を特徴とする請求項1記載の滑り軸受アルミニウム合金。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19800433A DE19800433C2 (de) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | Stranggießverfahren zum Vergießen einer Aluminium-Gleitlagerlegierung |
DE19800433.8 | 1998-01-08 | ||
PCT/EP1998/006856 WO1999035296A1 (de) | 1998-01-08 | 1998-10-29 | Aluminium-gleitlagerlegierung |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002505375A true JP2002505375A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=7854155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000527677A Pending JP2002505375A (ja) | 1998-01-08 | 1998-10-29 | 滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及び連続鋳造物 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6328823B1 (ja) |
EP (1) | EP1047803B1 (ja) |
JP (1) | JP2002505375A (ja) |
AT (1) | ATE210740T1 (ja) |
BR (1) | BR9813717A (ja) |
DE (2) | DE19800433C2 (ja) |
ES (1) | ES2169563T3 (ja) |
WO (1) | WO1999035296A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2366531B (en) * | 2000-09-11 | 2004-08-11 | Daido Metal Co | Method and apparatus for continuous casting of aluminum bearing alloy |
US6401457B1 (en) * | 2001-01-31 | 2002-06-11 | Cummins, Inc. | System for estimating turbocharger compressor outlet temperature |
DE102005001537B3 (de) * | 2005-01-13 | 2006-05-18 | Ks Gleitlager Gmbh | Gleitlagerverbundwerkstoff |
US7846554B2 (en) | 2007-04-11 | 2010-12-07 | Alcoa Inc. | Functionally graded metal matrix composite sheet |
US8403027B2 (en) | 2007-04-11 | 2013-03-26 | Alcoa Inc. | Strip casting of immiscible metals |
DE102007033563A1 (de) | 2007-07-19 | 2009-01-22 | Ks Gleitlager Gmbh | Gleitlagerverbundwerkstoff |
US8956472B2 (en) | 2008-11-07 | 2015-02-17 | Alcoa Inc. | Corrosion resistant aluminum alloys having high amounts of magnesium and methods of making the same |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1271401B (de) | 1956-07-27 | 1968-06-27 | Phillips Petroleum Co | Reaktionsgefaess fuer die Polymerisation von Olefinen |
JPS5428714A (en) * | 1977-08-09 | 1979-03-03 | Daido Metal Co Ltd | Aluminum base bearing alloy and composite bearing thereof |
US5053286A (en) * | 1986-01-23 | 1991-10-01 | Federal-Mogul Corporation | Aluminum-lead engine bearing alloy metallurgical structure and method of making same |
US4996025A (en) * | 1986-01-23 | 1991-02-26 | Federal-Mogul Corporation | Engine bearing alloy composition and method of making same |
DE4003018A1 (de) * | 1990-02-02 | 1991-08-08 | Metallgesellschaft Ag | Verfahren zur herstellung monotektischer legierungen |
JPH05332364A (ja) * | 1992-06-01 | 1993-12-14 | Daido Metal Co Ltd | 耐摩耗性に優れたアルミニウム合金軸受およびその製造方法 |
JP2901218B2 (ja) * | 1992-07-16 | 1999-06-07 | 大同メタル工業 株式会社 | アルミニウム合金軸受 |
-
1998
- 1998-01-08 DE DE19800433A patent/DE19800433C2/de not_active Withdrawn - After Issue
- 1998-10-29 AT AT98956891T patent/ATE210740T1/de not_active IP Right Cessation
- 1998-10-29 BR BR9813717-4A patent/BR9813717A/pt not_active IP Right Cessation
- 1998-10-29 DE DE59802478T patent/DE59802478D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1998-10-29 EP EP98956891A patent/EP1047803B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-10-29 ES ES98956891T patent/ES2169563T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-10-29 US US09/582,531 patent/US6328823B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1998-10-29 JP JP2000527677A patent/JP2002505375A/ja active Pending
- 1998-10-29 WO PCT/EP1998/006856 patent/WO1999035296A1/de active IP Right Grant
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1999035296A1 (de) | 1999-07-15 |
ATE210740T1 (de) | 2001-12-15 |
DE59802478D1 (de) | 2002-01-24 |
BR9813717A (pt) | 2000-10-10 |
ES2169563T3 (es) | 2002-07-01 |
EP1047803A1 (de) | 2000-11-02 |
DE19800433A1 (de) | 1999-07-22 |
EP1047803B1 (de) | 2001-12-12 |
US6328823B1 (en) | 2001-12-11 |
DE19800433C2 (de) | 2002-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4753690A (en) | Method for producing composite material having an aluminum alloy matrix with a silicon carbide reinforcement | |
US3600163A (en) | Process for producing at least one constituent dispersed in a metal | |
JP4923498B2 (ja) | 高強度・低比重アルミニウム合金 | |
US3885959A (en) | Composite metal bodies | |
EP0733421A1 (en) | Die casting method | |
JPH02503331A (ja) | 機械抵抗の高いマグネシウム合金及び該合金の急速凝固による製造方法 | |
JP2002505375A (ja) | 滑り軸受アルミニウム合金の連続鋳造物の製造方法及び連続鋳造物 | |
US5028277A (en) | Continuous thin sheet of TiAl intermetallic compound and process for producing same | |
JPH11335760A (ja) | アルミニウム―ビスマス軸受合金及びその連続鋳造方法 | |
JP2001316787A (ja) | 輸送機器用Al合金の半溶融ビレットの製造方法 | |
CN111593224B (zh) | 一种铜铬电弧熔炼用自耗电极棒的制备方法 | |
JP3246363B2 (ja) | 半溶融金属の成形方法 | |
CN111057911A (zh) | 一种Al-Bi偏晶合金及其制备方法 | |
US20030185701A1 (en) | Process for the production of Al-Fe-V-Si alloys | |
JP4121733B2 (ja) | 黒鉛含有アルミニウム合金の製造方法及び摺動部材 | |
JP2000001731A (ja) | 過共晶Al−Si系合金ダイカスト部材及びその製造方法 | |
CA2041012A1 (en) | Process of producing continuously cast strip and wire | |
JPH08257722A (ja) | ダイカスト鋳造方法 | |
JP2002060881A (ja) | 鋳造鍛造用アルミニウム合金及び鋳造鍛造材の製造方法 | |
Fujii et al. | Al-Sc master alloy prepared by mechanical alloying of aluminum with addition of Sc2O3 | |
US2944890A (en) | Aluminum bronze alloy having improved wear resistance by the addition of cobalt and chromium | |
US3290742A (en) | Grain refining process | |
Ditze et al. | Strip casting of magnesium with the single‐belt process | |
US3203781A (en) | Method of producing dispersion-hardened metal alloys | |
RU2760688C1 (ru) | Способ изготовления заготовок из антифрикционной бронзы литьем с последующей экструзией |