JP2002503959A - アルファ−アミラーゼに抵抗性のある食物グレードの澱粉 - Google Patents

アルファ−アミラーゼに抵抗性のある食物グレードの澱粉

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Abstract

(57)【要約】 α−アミラーゼ消化に対して高い耐性を有し、食物繊維源としてパンまたはクラッカーなどの製品中の低カロリー食品添加物として有用な、化学的に変性されたRS4デンプンを提供する。本発明のデンプンはどのようなデンプン原料(たとえば小麦、トウモロコシ、オーツ麦、米、タピオカ、緑豆、ジャガイモまたは高アミロースデンプン類)からでも製造することができるが、リン酸化処理されたリン酸2デンプンエステルが好ましい。好ましいリン酸化剤は、塩化または硫酸ナトリウムの存在下、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)とトリポリリン酸ナトリウム(STPP)との混合物である。該デンプンの製造は、塩基性pHで適度に加熱する水系スラリー反応で行うことが有利である。

Description

【発明の詳細な説明】 アルファーアミラーゼに抵抗性のある食物グレードの澱粉 発明の背景 発明の分野 本発明は、広く、α−アミラーゼによる消化に高い抵抗性のある化学的に変成 された澱粉、そのような変成澱粉を含む食品、および、その澱粉の製造方法に関 する。詳細には、本発明は、様様なRS,の澱粉で、α−アミラーゼによる消化に 対し、少なくとも約20%の抵抗性を示すような澱粉に属し、これらの澱粉は、 低カロリーの食物繊維源を提供するパンやクラッカーといった、イーストにより または化学的に発酵させた食品中に混合しても良い。このような澱粉は、多官能 リン酸化剤(例えば、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)もしくはSTMP とトリポリリン酸ナトリウム(STPP)の混合物)を使用して、澱粉を架橋し て調製されるのが好ましい。 従来の技術の説明 澱粉は植物の中で食物の貯蔵するものとして働き、ヒトの食物の中で重要な成 分である。澱粉の消化は、唾液と、膵臓のα−アミラーゼによって仲介されて行 われ、これらの触媒作用によって、マルトース、マルトトリオース、および、デ キストリンが形成される。後者の生成物は、小腸の刷子縁でD−グルコースにさ らに加水分解される。α−アミラーゼ(分子量50,000−60,000ドル トン)は澱粉を構成するアミロースとアミロペクチン分子の中のα−1,4結合 の加水分解に触媒作用を及ぼす内部作用酵素である;それらは、α−1,6−結 合を加水分解せずに迂回してしまう。グルコアミラーゼとα-グルコシダーゼは 、D−グルコースのα−1,4、およびα−1,6結合の両方を開裂する外部作 用酵素である。 1980年代の初期、ある澱粉が消化に抵抗性があることが分かった。その代 わりに、結腸に入り、そこでバクテリアにより発酵される。上部胃腸管での澱粉 の消化に対する抵抗性は、食物の物理的状態やその調製や貯蔵を含む、固有の要 素、および、澱粉の消化に影響を与える生理学上の状態である外来の要素に依存 すると理解されている。結腸に入った澱粉は、上部胃腸管に入った澱粉、すなわ ちエネルギーを与えるD−グルコースの生成だけであるのに比較して、たくさん の異なった生理学上の影響(下記参照)を及ぼす。 1987年、英国ケンブリッジのMRC ダン臨床栄養センターのエングリス ト(Englyst)とカミングス(Cummings)は、生体内(インビボ )での予想される消化における特性に基づいた澱粉の分類を提案した。かれらは 、澱粉の消化における種々の特性を模倣する実験上(インビトロ)の分析方法を 考案した。食物(ダイエタリー)澱粉の3分類が提案された: (1)消化されるのが速い澱粉(RDS)。RDSはヒトの小腸内で消化され るのが速いと予想される;例として、新しく調理された米、ジャガイモと、いく つかのインスタントの朝食用シリアルが含まれる。 (2)消化されるのが遅い澱粉(SDS)。SDSは小腸でゆっくりではある が完全に消化されると予想される;例として、生のシリアルの澱粉と調理したパ スタが含まれる。 (3)抵抗性を示す澱粉(RS)。RSは小腸での消化に抵抗性を持つと予想 される。それゆえ、RSは健康な個体の小腸では吸収されないと予想される澱粉 と澱粉の分解生成物を併せたものとして定義される。RSは抵抗性を示す原因に より4つのカテゴリーに細分される(エングリスト等、1992、アーリンゲン (Eerlingen)等、1993)。 RS1。例えば部分的に挽かれた穀物もしくはついばまれた後のさやといった たんぱく質のマトリックス中もしくは植物細胞壁内の細粒に入っているために物 理的にアクセス(処理)することができない澱粉。 RS2。ジャガイモあるいは緑のバナナ由来のものといった、生の澱粉の細粒 で、細粒の表面に小孔を持たないためかもしれないが、α−アミラーゼによる消 化に抵抗性を示すもの。 RS3。ジャガイモやコーンフレークを調理し/冷ます時に起こるような、澱 粉もしくは澱粉を含む食物を熱/湿気により扱うことにより形成される戻り(凝 集した)アミロース。 RS4。アルファーアミラーゼによる消化に抵抗する、アセチル化、ヒドロキ シプロピル化、あるいは架橋された澱粉といった、化学的に変成された澱粉。変 成された澱粉は、RSの実験室(インビトロ)における分析により見つけること ができよう。しかし、あるRS4では結腸内で発酵しないであろう。 RS1、RS2、RS3は、澱粉を物理的に変成した形であり、水酸化ナトリウ ムもしくはジメチルスルホキシド中での可溶化によりα−アミラーゼによる消化 ができるようになる。RS4は化学的に変成されており、例え分解されてもα −アミラーゼによる消化に対し抵抗性を有したままである。 RSは、食物成分としてますます興味あるものとなっている。通常の食物繊維 源と異なり、RSはたくさんの水を保有せず、したがって、クッキーとかクラッ カーといった低湿分製品中に使用するのに好ましい繊維源であろう。また、RS は、ベタベタした感じがなく、従来の繊維源と異なり、食物の香りやきめの特性 を著しく代えることがない。これらの特徴は、RSが添加されたときに焼いたり 加工成形するといった、食物の加工と質を改善することができる。さらに、RS は食物繊維を構成し、カロリーはゼロであろう。 RSは食物中の食物繊維の断片とみなされ、ヒトの消化管において繊維として 機能すると信じられている。ヒトの胃腸管におけるRSの減じられた生物学的利用 能は、グルコース(ブドウ糖)のゆっくりとした放出や血中の脂質をより低くす ることと共に食後の血糖の応答がより低くなるといった重要な生理学的な効果を もつ。RSが結腸に到達すると、結腸の病気を防止するという有益といわれる効果 を伴って、水素、メタン、二酸化炭素、乳酸(一時的)、および短鎖の脂肪酸( アセテート、プロピオネートとブチレート)に発酵される。 デンプンの消化は、加工と貯蔵の状態によって影響されうることが知られてい る。デンプンの化学的変成は、変成の程度とおそらく変成のタイプに関係する抑 制の範囲において、それらの試験管中(インビトロ)での消化を抑制することが 示されている。そのバリエーションは、澱粉の植物上の由来、使用された変成剤 、その結果としての化学結合と形成される誘導体、細粒のゼラチン化の程度、と 酵素の選択による(Anonymous 1972、Filer 1971)。バンク等(1973)は、置 換の程度が、ヒドロキシメチルアミロースへの澱粉分解の攻撃の 割合と範囲を決めることを示した。 リーグウォーターとルーテン(1971)は、ヒドロキシプロピルの0.45%までの 置換率の増加にともない、ヒドロキシプロピルで置換された澱粉の、パンクレア チンによる消化が指数的に低減することを報告した。ジャンセン(1969)は、0. 05と0.1%のPOCl3と共に架橋されたジャガイモの澱粉のリン酸塩は、消化後 の残渣の重量により決められた、試験管内(インビトロ)でのパンクレアチンに よる消化にはなんら影響がないが、しかし、0.05と1.51%のPOCl3で変成さ れた場合は、加水分解が著しく抑制されることを報告した。フッドとアーヌソン (1976)はヒドロキシプロピル ジスターチフォスフェート変成はゼラチン化さ れていない澱粉の消化を増進するが、しかし、ゼラチン化された澱粉の消化は低 減することを報告している。架橋の導入は、細粒の構造を安定化し膨張(水吸収 による膨張)を制限しがちである。架橋率が高いと、細粒のゲル相の孔が、大き な分子を通すには小さすぎるのであろう。リン酸塩架橋は、変成されていない澱 粉と比較すると、酵素による加水分解をわずかに低減するか、もしくは全く加水 分解に効果はないといういくつかの報告がある。(Anonymous 1972、Ostergard 1988;Bjorck等 1988)。ヒドロプロピル ジスターチフォスフェート、ヒドロ キシプロピルスターチ、および、ジスターチフォスフェートを食べたラットの腸 内微生物の変化は、エーテル結合を持つ澱粉は、リン酸塩結合のみ持つ澱粉より も消化が難しいことを示す(フッド1976)。ジャガイモの澱粉のヒドロキシプロ ピル ジスターチフォスフェート誘導体は、ラットでは生体内(インビボ)で50 %消化性であることを示す(Bjorck等1988)。 一般的に食物繊維の健康上の利益と、RS4の潜在的な更なる有利な特性とい う観点から、化学的に変成された澱粉の低コストの製造方法と同様に、α-アミ ラーゼに対する高度の抵抗性をもつRS4澱粉の改善技術が求められている。 本発明の要約 本発明は、上記概説した問題を克服し、米国分析化学協会(American Association of Analytical Chemists, AOAC)の992.16(1995)の方法を使って測定した、α-アミラーゼの消化に対す る少なくとも約20%の抵抗性を示す化学的に変成された澱粉を提供する。前述の 方法を使って、α-アミラーゼの消化に対し、さらに好ましくは、澱粉は少なく とも35%の抵抗性を有し、最も好ましくは少なくとも50%の抵抗性を有する。例 えば、シリアル、根、塊茎、さやおよび高アミロース澱粉からなる群より選ばれ る澱粉等の、幅広い多様な天然の澱粉は、本発明の化学的に変成された澱粉を調 製するのに利用できる。好ましい澱粉の特別な例には、小麦、とうもろこし、オ ート麦、米、タピオカ、緑豆およびジャガイモの澱粉が挙げられる。 アセチル、スクシニル、および、フォスフオリル基は、α-アミラーゼによる 消化に対する抵抗を高めるであろうが、好ましい澱粉は、架橋されたものである 。架橋された澱粉は、ジスターチフォスフェートジエステル類を形成するために リン酸化されているのが最も好ましく、少なくとも0.1重量%の残留リンを含み 、さらに好ましくは0.2重量%含む。最も好ましいリン酸化剤は、STMP単独かも しくはSTMPとSTPPの混合物である。一般には、混合物が使用される場合、約1-20 重量%のSTMP(最も好ましくは約5-12重量%のSTMP)と約0.01-0.2重 量%のSTPP(最も好ましくは0.05-0.12重量%のSTPP)を含むべきである。 STMP/STPP混合物は、最初の変成していない澱粉の重量を100重量%として、約1 -20重量%、さらに好ましくは5-12重量%のレベルで有利に用いられる。STMP単 独で用いる場合も、上記広い範囲や好ましい範囲が採用できる。このほかの有用 なリン酸化剤は、塩化フォスフォリルである。さらに、アジピン酸やエピクロロ ヒドリンといった他の架橋剤も使用できる。 本発明の化学的に変成された澱粉は、パンやクラッカーといった、特にイース トによりまたは化学的に発酵させた、小麦ベースの、焼いたもしくは揚げた食物 の食品添加物として特に有用である。この意味で、本発明の澱粉は、低カロリー の食物繊維源もしくは抵抗性の澱粉として役立つ。一般に、変成澱粉は、食品中 、約25重量%まで、さらに好ましくは約15重量%まで含まれて使用されるであろ う。35重量%まで含むことができる。 化学的に変成された澱粉は、出発物質である澱粉(普通、天然の変成されてい ない)を、前述のα-アミラーゼ消化特性をもつ変成澱粉を生成するためのpHと 温度の条件下で、水の存在下、架橋剤と反応させることで調製される。好ましい 調製方法は、最初に、水に出発物質の澱粉をいれたスラリーを作って、スラリー に架橋剤をいれることを含む。スラリーは、典型的には、約15-60重量%、さら に好ましくは約30-50重量%の澱粉を有する。好ましいリン酸化架橋剤は、先に 記載したSTMP単独かもしくはSTMPとSTPPの混合物であろう。好ましい反応条件は 、塩基性のpH(好ましくは約10-13で、さらに好ましくは11-12)で、約25-70℃、 さらに好ましくは30-50℃の反応温度である。反応は、必要な程度のα-アミラー ゼの消化に対する抵抗をもたらすのに十分な時間だけ行われるのが 必要で、この時間は、普通、約1/6-24時間、さらに好ましくは約1-3時間であろ う。リン酸化試薬として、STMP単独かもしくはSTMPとSTPPの混合物が用いられる 場合、硫酸ナトリウムもしくは塩化ナトリウムを(最初の澱粉の重量を100重量 %として、約0.1-20重量%)スラリーに加えると好ましい。これらの塩の一つが あると、反応中でのゲル生成を遅らせ、澱粉細粒により吸収される塩基を増加さ せることで反応を加速するのに役立つ。 図面の簡単な説明 図1は、α-アミラーゼを用いたRSについてのAOAC測定に含まれるステップを 図式的に表したものである。 図2は、豚の膵臓のα-アミラーゼを用いたRS測定の変形した方法を図式的に 表したものである。 図3Aは、澱粉重量に対し、10重量%の硫酸ナトリウムと、99/1(重量/重量 )のSTMP/STPPの混合物を総合レベルで1.2重量%の存在下、pH11.5、45℃で3時 間で、澱粉スラリー(40%)から作った変成した澱粉のリン酸塩の経時曲線であ る(10%澱粉スラリー)。 図3Bは、澱粉重量に対し、10重量%の硫酸ナトリウムと、99/1(重量/重量 )のSTMP/STPPの混合物を総合レベルで0.6重量%の存在下、pH11.5、45℃で3時 間で、澱粉スラリー(40%)から作った変成した澱粉のリン酸塩の経時曲線であ る(10%澱粉スラリー)。 図4Aは、ハムスターの試験での摂取した試料対時間を示すグラフで、試験で は、ハムスターは4種の試験食物、すなわち、セルロース(CL)、ノベロー ス(NOV)、RS4‐小麦-39、および、RS4‐小麦-76を与えられ、全ての食物は 同レベルの繊維、抵抗性澱粉(AOAC、10%)、蛋白質(15%)、脂肪(10%)お よびコレステロール(0.5%)を含む。 図4Bは、ハムスターの試験での体重対時間を示すグラフで、試験では、ハム スターは4種の試験食物、すなわち、セルロース(CL)、ノベロース(NOV)、RS4 ‐小麦-39、および、RS4‐小麦-76を与えられ、全ての食物は同レベルの繊維 、抵抗性澱粉(AOAC、10%)、蛋白質(15%)、脂肪(10%)およびコレステロ ール(0.5%)を含む。 図5は、ノベロース(Novelose)という名で販売される市販で手に入 る抵抗性澱粉のX1000走査電子顕微鏡での像(SEM)である。 図6は、クリスタリーン(CrystaLean)という名で販売される市販 で手に入る抵抗性澱粉のX1000SEMである。 図7は、未処理の小麦の澱粉のX1000SEMである。 図8は、本発明に従った化学的に変成された澱粉、RS4‐小麦-76のX1000SEM である。 図9は、未処理のとうもろこしの澱粉のX1000SEMである。 図10は、本発明に従った化学的に変成された澱粉、RS4‐とうもろこし-58 のX1000SEMである。 図11は、未処理のジャガイモの澱粉のX1000SEMである。 図12は、本発明に従った化学的に変成された澱粉、RS4‐ジャガイモ-73の X1000SEMである。 図13は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵臓 のα-アミラーゼ(PPA)を使って105U/gの該澱粉を消化させた後に分離された市 販ノベロース澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、エタ ノールで洗浄され風乾される。 図14は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵臓のα -アミラーゼ(PPA)を使って105U/gの該澱粉を消化させた後に分離された市販ク リスタリーン澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、エタ ノールで洗浄され風乾される。 図15は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵臓のα -アミラーゼ(PPA)を使って105U/gの該澱粉を消化させた後に分離されたRS4 ‐小麦-76澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、エタノ ールで洗浄され風乾される。 図16は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵臓の α-アミラーゼ(PPA)を使って105U/gの該澱粉を消化させた後に分離されたRS4 ‐とうもろこし-58澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され 、エタノールで洗浄され風乾される。 図17は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵臓の α-アミラーゼ(PPA)を使って105U/gの該澱粉を消化させた後に分離されたRS4 ‐米85澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、エタノー ルで洗浄され風乾される。 図18は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵 臓のα-アミラーゼ(PPA)を使って103U/gの該澱粉を消化させた後に分離された 市販ノベロース澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、 エタノールで洗浄され風乾される。 図19は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵 臓のα-アミラーゼ(PPA)を使って103U/gの該澱粉を消化させた後に分離された 市販クリスタリーン澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され 、エタノールで洗浄され風乾される。 図20は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵 臓のα-アミラーゼ(PPA)を使って103U/gの該澱粉を消化させた後に分離された RS4‐小麦-76澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離され、エ タノールで洗浄され風乾される。 図21は、水20部中の澱粉を沸騰させ、ついで、37℃で16時間、豚の膵 臓のα-アミラーゼ(PPA)を使って103U/gの該澱粉を消化させた後に分離された RS4‐とうもろこし-58澱粉の残渣のX2000SEMであり、該残渣は遠心分離で分離 され、エタノールで洗浄され風乾される。 発明を実施するための最良の形態 実施例 下記の実施例において、STMP/STPPおよび他の架橋剤で、デンプン( 小麦、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、タピオカ、緑豆、オーツ麦)をリン酸 化することにより研究を行い、Pの濃度が0.4%までの値をとるデンプン製品 中のRS4の濃度を測定し、RS4含有飼料およびセルロースを与えた成長期のハ ムスター中の血清コレステロール反応および盲腸短鎖脂肪酸(SCFA)濃度を 調べた。 材料および方法 原料 以下の品目を、シグマケミカル(Sigma Chemical)社(セントルイス)から購入 した:トウモロコシ、ジャガイモ、およびコメのデンプン、トリメタリン酸ナト リウム、エピクロロヒドリン、アミログルコシダーゼ溶液(カタログ番号 A 9913)、プロテアーゼ溶液(カタログ番号 P 3910)。IV−Bタイ プ α−アミラーゼ(カタログ番号 A 3176)、並びにコレステロールお よびHDLコレステロール診断キット(それぞれ、カタログ番号 352および 352−3)。緑豆デンプンは、地元のアジア食品店で購入した。ブタのすい臓 のα−アミラーゼ(PPA)は固体分23単位/mgを含み、一単位は、pH6 .9、20℃で、3分の間にデンプンから1.0mgのマルトースを遊離する。 小麦デンプン(ミドソール(Midsol)50)を、ミッドウエストグレインプロダク ト(Midwest Grain Product)社(カンザス州アトキソン(Atchison)から調達し 、タピオカデンプンおよびノベロース(Novelose)(耐性デンプン)を、ナショナ ルスターチアンドフード(National Starch and Food)社(ニュージャージー 州ブリッジウォーター)から、クリスタリーン(CrystaLean)(耐性デンプン)を 、オプタフードイングリーディエンツ(Opta Food Ingredients)社(マサチュ ーセッツ州ベッドフォード)から調達した。塩化ホスホリルをアルドリッチケミ カル(Aldrich Chemical)社(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から得た。熱 的に安定なα−アミラーゼである、タームアミル(termamyl)を溶液状で、ノボ(N OVO)(ノースキャロライナ州フランクリントン、ノボノル ディスク(Novo Nordisk,Franklinton,NC))から得た。タームアミルは、9.7 8×103単位/mlの酵素活性を有し、ロビート(Robyt)とウエラン(Whelan)( 1968)により定義された一単位により、最適なpH、25℃で、20mg/ mlの可溶性デンプン溶液中、1分あたり1μmolの分解基を遊離する。グル コース酵素分析キット(試験組合せ、カタログ番号 716251)を、ベーリ ンガー マンハイム(Boehringer Mannheim)(インディアナ州インディアナポリ ス)から購入し、雄の離乳したゴールデンシリアン(golden Syrian)ハムスター を、サスコ(Sasko)社(ネブラスカ州オマハ)から、セルロース(CL、ソルカ ーフロック(Solka-Floc))をFS&D社(オハイオ州ウラバナ)から購入した。 一般的な方法 すべての化学的分析は、特に指摘しない限り3回行った。蛋白質は、ケルダー ル窒素(AACC法46−13)によって分析され、灰は、乾燥燃焼(AACC 法08−01)によって、水分は、サンプルを130℃で1時間オーブン乾燥す る(AACC法44−15)ことにより分析された。デンプン中(5〜10gの サンプル量)のリン(phosphorus)の量は、スミス(Smith)とカルソ(Caruso)の手 順、”炭水化物の化学の方法”4:42(1964)により測定された。特に指 摘しない限り、リンの量には、もともとデンプンに存在するリン酸塩、およびデ ンプンとエステル化したリン酸塩を含めた。 デンプンの粘性挙動を、700cm・g、75rpmにおけるブラベンダー粘 性グラフ(C.W.ブラベンダー機器(C.W.Brabender Instruments)ニュー ジャージー州ハッケンサック)で調べた。デンプンの水性スラリー(8%、乾燥 基準)を1.5℃/秒の速度で、30から95℃まで昇温し、95℃で30分間 保持して、50℃まで冷却し、50℃で30分間保持した(マズラス等(Mazurs et al)1957、チップル(Tipples)1980)。粘性曲線が再現性をよく二度描 けた。 ジメチルスルホキシドへのデンプンの溶解は、水浴中で振盪させながら、デン プン(0.5g)を55℃で90%DMSO(100ml)と混合させることに より行った(リビー等(Libby et al)1970)。30分後、不溶性のデンプン を遠心分離(8,000×g15分間)により回収し、上澄みを傾斜して、沈殿 したデンプンをエタノール(2×100ml)で洗い、その後、40℃で乾燥さ せた。DMSOの不溶性を測定するため、乾燥した残留物の重さを測った。 23℃、95%の相対湿度で、24時間貯蔵したサンプルについて、デンプン のX線回折を行った。X線回折は、35KV、20mAで駆動するフィリップス (Philips)(モデル42273)X線回折計(ニュージャージー州マーワー(Ma hwah)、フィリップス)で測定した。デンプンのX線回折パターンは、Cu/N i箔をフィルターにして、Kα線で測定した。サンプルは2θ(回折角)で、5 〜35°の範囲で、1分あたり2°×2θで記録した。ステップ間隔0.01° θ、カウント時間1秒を採用した。 走査型電子顕微鏡写真(SEM)を、パーキン−エルマー イーテックオート スキャン(Perkln-Elmer Etec-Autoscan)U−1顕微鏡を用いて、加速電位20k vでとった。標本スタブ上面の両面粘着テープの上にデンプンサンプルをふりか け、金で被覆した。 100℃におけるAOAC法によるRSの測定(RS−AOAC) 食物繊維を測定する公式な方法(AOAC1995)によりRSを測定した。 この技術は図1に例示される。400mlのトール型ビーカーで、デンプン(1 g)をpH8.2である40mlの0.05M MES−TRIS緩衝溶液中に 分散させ、低速度でかき混ぜながら、タームアミルα−アミラーゼ溶液(50μ L、489単位)を加えた。ビーカーをアルミニウム箔で覆い、連続的に振盪さ せながら、100℃の水浴中に30分間静置した。60℃まで冷却した後、プロ テアーゼ(100μl)を加え、連続的に振盪させながら、混合物を30分間保 温した。5mlの0.561M NaOH溶液を加えて、この溶液をpH4.0 〜4.7に調整し、アミログルコシダーゼ溶液(300μl)を加えた。30分 間保温後、消化産物を室温まで冷やし、秤量焼結ガラスるつぼ(多孔度2番)上 に、濾過補助器具である乾燥したセライト床(1.0g)で濾過した。不溶性の 残留物を蒸留水(2×15ml)、78%エタノール、無水アルコールおよびア セトンで洗浄した。残留物のあるるつぼを、105℃の強制通風式オーブンで一 晩乾燥させ、室温まで冷やし、無水硫酸カルシウム上の乾燥器中で、室温まで冷 えた後の重さを量った。RSは、不溶性残留物であり、乾燥基準で、デンプンの 割合として表現される。 37℃でのブタのすい臓のα−アミラーゼによるRSの測定(RS−PPA) 以下は、エングリスト(Englysl)(1982)に発表された方法を修正したも のであり、RS(PPA)と呼ぶ。この方法は、図2で図解されている。 スクリュー栓付き遠心分離管(50ml容量、28.5×114.3mm;ナ ルジェン(Nalgene)、カタログ番号3139−0050)中で、デンプン(0. 25g)を、ブタのすい臓のα−アミラーゼ(PPA)(1.0870g)含有 0.1M(pH6.9)リン酸塩緩衝溶液(25ml)に加えた。PPAの濃度 は、デンプン1gあたり、100,000単位の酵素と同等であった。反応混合 物はマグネットスターラー(3×12.7mm)で強くかき混ぜながら、37℃ で16時間保温した。消化産物を冷却し、遠心分離し(3,000×gで10分 間)、透明な上澄みの分液(0.5ml)を、0.1M酢酸ナトリウム緩衝試薬 (pH4.0)20容を希釈して前もって調製した9.5mlのアミログルコシ ダーゼ溶液と共に、60℃で60分間保温した。グルコアミラーゼ消化の後、サ ンプルは遠心分離し(3.000×gで10分間)、上澄みの分液(0.1ml )を、水(1.9ml)と、グルコース分析キットの試薬I(3.2M硫酸アン モニウム溶液、pH7.6,1.0ml中でのNADPとATPとの混合物)と で、25℃、〜3分間混合した。続いて、分析キット試薬II(3.2M硫酸ア ンモニウム、0.02ml中でのヘキソキナーゼとグルコース−6−リン酸脱水 素酵素との混合物)を加え、15分後、この溶液の340nmにおける吸光度を 測定した。この分析で、過剰なヘキソキナーゼ(HK)およびアデノシン5−三 リン酸(ATP)の存在下で、グルコースはグルコース−6−リン酸(G−6− P)に変わる。G−6−Pは、続いて、ニコチンアミド−アデニンジヌクレオチ ドリン酸(NADP)により、ニコチンアミド−アデニンジヌクレオチドリン酸 の還元体(NADPH)を伴って、グルコネート−6−リン酸に酸化される。3 40nmにおける吸光度により測定され た、この反応で形成されたNADPHの量は、化学量論的に、D−グルコースの 量に相当する。340nmにおける吸光度はブランクで修正し、グルコースをデ ンプンに換算した(グルコース1gは、デンプン0.9gに等しい)。デンプン を入れないで、同じ酵素消化手順をふむことにより、ブランクサンプルを調製し た。 調理後のデンプンの消化性を測定するため、スクリュー栓付きナルジェン遠心 分離管(50ml)中でデンプン(0.25g)を水(5ml)と混合した。ス クリュー栓を締めた後、密閉した管を、沸騰した水浴中に30分間静置し、この 高温の混合物に直ちに、0.125M(pH6.9)リン酸塩緩衝溶液(10m l)を加えた。混合物が37℃にまでなった時、0.125M(pH6.9)リ ン酸塩緩衝溶液(10ml)にブタのすい臓のα−アミラーゼ(1.0870g 、25,000単位)溶液を加え、消化産物を37℃で16時間、強くかき混ぜ た。他の消化を、デンプン1gあたり、50,000、10,000および1, 000単位で行った。各消化産物は遠心分離し、上澄みの分液(0.5ml)を 、上述したグルコアミラーゼで消化した。分離されたグルコースを、ベーリンガ ー マンハイムキットで測定し、消化されなかったデンプンは、差で測定した。 いくつかの調理済みデンプンからの耐性残留物の走査型電子顕微鏡写真(SE M)を撮った。この残留物を、遠心分離で分離し、水で洗浄して、空気乾燥した 。このサンプルは、スタブの上に配置し、金の薄膜で覆い、顕微鏡で観察した。 実施例1 A STMP/STPPまたはSTMPを用いた水性スラリー中でのデンプンの リン酸化 小麦デンプン(50g、乾燥基準)、水(70ml)、トリメタリン酸ナトリ ウム(5.94g、11.88%、デンプン基準で(以下、”bos”という) )、STPP(0.06g、0.12%、bos)とともに、または抜きで、お よび硫酸ナトリウム(5g、10%、bos)を丸底フラスコ内に静置し、この 混合物を、1.0Mの水酸化ナトリウム(〜25ml)を加えて、pH11.5 に調整した。このスラリーを連続的にかき混ぜ、45℃まで温め、45℃で3時 間保持した。この時間の後、このスラリーのpHは、〜0.2〜0.3pH単位 だけ落ちていた。このスラリーに、1.0M塩酸を、通常〜20ml未満加えて pH6.5に調整し、デンプンを遠心分離により回収し、水(4×100ml) で洗浄し、40℃で乾燥させた。リン酸化したデンプンは、0.38%のリンを 含み、その収率(および他のすべてのリン酸化したデンプンの収率)は〜99% より大きかった。AOAC法により測定したRSの濃度は、76%であり、この 生成物を、RS4−小麦−76(表I)と呼ぶ。同様にして、3.96%STM Pと0.04%STPPを用いて反応させた小麦デンプンでは、AOACによる RS濃度は39%となり、これをRS4−小麦−39と呼ぶ。追加試験として、 STMPとSTPPとの比率を変えたものを使用して行い(表II)、また、反 応条件を変えて行った(表III)。 トウモロコシ、ジャガイモおよびコメ、並びに緑豆デンプンも、99:1ST MP/STPP混合物を、それぞれ全部で、12%、14%、9%および12% 用いて、同様の方法でリン酸化し、100%収率で、RS4−トウモロコシ−5 8、RS4−ジャガイモ−73、およびRS4−コメ−5、並びにRS4−緑豆− 98を得た(即ち、AOAC RS濃度で、それぞれ58%、73%、5%およ び98%)。 B 他のデンプンのリン酸化法、およびデンプン架橋法 リン酸化することにより、耐性デンプンを製造するいくつかのその他の方法が 考え出された。 1.10%(bos)硫酸ナトリウム存在下で、温度勾配を伴ったリン酸化。 小麦デンプン(50g、乾燥基準)、水(70ml)、トリメタリン酸ナトリウ ム(6.93g、11.86%、bos)、STPP(0.07g、0.014 %、bos)と共に、または除いて、および硫酸ナトリウム(5g、10%、b os)を丸底フラスコ内に静置し、この混合物に、1.0M水酸化ナトリウム( 〜25ml)を加えてpH11.5に調整した。このスラリーを連続的にかき混 ぜ、平均速度1.1℃/分で、25°から70℃まで昇温し、75℃で20分間 保持した。室温まで冷却した後、スラリーに1.0M塩酸(通常〜20ml未満 )を加えて、pH6.5に調整し、デンプンを遠心分離により回収し、水(4× 100ml)で洗浄し、40℃で乾燥させた。 2. 10%硫酸ナトリウム存在下、pH勾配を伴った、穏やかな温度でのリン 酸化。小麦デンプン(50g、乾燥基準)、水(70ml)、および硫酸ナトリ ウム(5g、10%、bos)を、2つの濃度(12%、16%、bos)のS TMP/STPP混合物(99:1)と共に、丸底フラスコ内に静置した。各混 合物を45℃まで昇温し、1.0M水酸化ナトリウム(〜25ml)を加えて、 pH11.5に調整した。このスラリーを5分間かき混ぜ、2M水酸化ナトリウ ムを10ml加えた。最終的なpHが12.3となるように、この水酸化ナトリ ウムを、5分の間隔をおいて2回以上繰り返して加えた。このスラリーを、更に 15分連続的にかき混ぜ、全反応時間を30分とした。1.0M塩酸を加えて、 スラリーをpH6.5に調整し、デンプンを前述したように分離した。 3. 20%硫酸ナトリウム存在下、高温(70℃)におけるリン酸化。小麦デ ンプン(50g、乾燥基準)、水(70ml)、および高濃度硫酸ナトリウム( 10g、20%、bos)を、丸底フラスコ内に25℃で静置し、この混合物に 1.0M水酸化ナトリウム(〜25ml)を加えて、pH11.5に調整した。 このスラリーを連続的にかき混ぜ、70℃まで昇温し、トリメタリン酸ナトリウ ム(4.96g、9.9%、bos)、STPP(0.05g、0.1%、bo s)の混合物を加えた。70℃で30分間かき混ぜた後、この混合物を室温まで 冷却した。このスラリーに1.0M塩酸を(通常〜20ml未満)加えて、pH 6.5に調整し、デンプンを前述したように分離した。 4. 10%硫酸ナトリウム存在下、5時間かける室温におけるリン酸化。いく らかより長い反応時間(3時間に対して、5時間)かけて、反応温度を低くして (45℃に対して、25℃)、STMP/STPP混合物の濃度を高くして(b os,12%に対して、14%)、デンプンを室温におけるスラリー反応で、リ ン酸化し、RS4−小麦−76を調製した。小麦デンプン(50g、乾燥基準) 、水(70ml)、トリメタリン酸(6.93g、13.86%、bos)、S TPP(0.07g、0.14%、bos)および硫酸ナトリウム (5g、10%、bos)を、丸底フラスコ内に静置し、この混合物に1.0M 水酸化ナトリウム(〜25ml)を加えて、pH11.5に調整した。このスラ リーを連続的にかき混ぜ、室温で5時間保持し、その時間の後、反応混合物を中 性にして、デンプンを前述したように分離した。 5. 10%硫酸ナトリウム存在下、穏やかな温度(45℃)における、高濃度 STMP/STPPを用いたリン酸化。小麦デンプン(50g、乾燥基準)、水 (70ml)、高濃度STMP(9.4g、19%、bos)およびSTPP( 0.1g、0.19%)および硫酸ナトリウム(5g、10%)を、丸底フラス コ内に静置し、この混合物に1.0M水酸化ナトリウム(〜25ml)を加えて 、pH11.5に調整した。このスラリーを連続的にかき混ぜ、45℃に温め、 45℃で1時間保持し、その時間の後、反応混合物を中性にして、デンプンを前 述したように分離した。 6. 硫酸ナトリウム不存在下、室温、高pHにおけるリン酸化。小麦デンプン (50g、乾燥基準)、水(70ml)、高濃度トリメタリン酸ナトリウム(6 .94g、11.88%、bos)、STPP(0.06g、0.12%、bo s)を、丸底フラスコ内に25℃で静置し、5分間かき混ぜた。次いで、この混 合物に1.0M水酸化ナトリウム(〜45ml)を加えて、pH12に調整した 。この混合物を室温にて連続的に12時間かき混ぜた。反応後、デンプンスラリ ーに、1M HCl(20±1.5ml)を加えて、pH6.5まで中和させ、 デンプンを前述したように分離した。 7. エピクロロヒドリンによる架橋。小麦デンプン(50g、乾燥基準)、水 (70ml)および硫酸ナトリウム(7.5g)を混合し、混合物に1.0M水 酸化ナトリウムを加えて、pH11.5に調整した。このスラリーに、エピクロ ロヒドリン(0.15、0.5および1.0g)を加え、25℃で15時間反応 をさせた。反応混合物を鉱物酸でpH6.5に調整し、デンプンを前述したよう に分離した。 8. 半懸濁反応条件を採用したリン酸化。典型的な反応において、小麦デンプ ン(50g、乾燥基準)を、硫酸ナトリウム5部(bos)およびSTMP/S TPPの99/1(重量/重量)混合物を2部含む、25℃の水(70ml)で かき混ぜた。このスラリーに1M水酸化ナトリウムを加えて、pH11.5に調 整し、1時間かき混ぜて、100℃で水分が15%未満となるまで乾燥させた。 この乾燥混合物を、強制対流式オーブンで、130℃で2時間熱した。室温まで 冷却させた後、この反応混合物を蒸留水(100ml)中に分散させ、この分散 溶液に1M塩酸を加えて、pH6.5に調整した。変性したデンプンを遠心分離 により回収し、水(100ml×4)で洗浄し、乾燥させた。 9. 塩化ホスホリル(POCl3)によるリン酸化。主にフェルトン(Felton) とショップメイヤー(Schopmeyer)(1943)の方法で、POCl3を用いて、 デンプンの架橋を行った。小麦デンプン(50g、乾燥基準)を、水(70ml )中で25℃で1時間懸濁させ、硫酸ナトリウム1g(2.0%、bos)を加 えた後、1M水酸化ナトリウムを加えて、スラリーをpH11.0にした。塩化 ホスホリル0.1%(重量/重量)を、マイクロリットルスポイトを用いて、デ ンプンスラリー中に注入し、1時間後、スラリーを1M塩酸を用いて、pH5. 5に調整した。このデンプンを遠心分離(15,000gで10分間)により回 収し、水(4×l00ml)で洗浄し、40℃で乾燥させた。高 pH(12)および高濃度硫酸ナトリウム(15%)で行う点を除いて、同様の 方法で、0.1%POCl3にて、別の架橋反応を行った。2番目の一連の架橋 反応は、1.0および2.0%の塩化ホスホリル(bos)を用いて、15%硫 酸ナトリウム(bos)存在下で、スラリー反応で行われた。試薬を多めに加え る(0.1ml)一方で、1M水酸化ナトリウムを滴下して、pHを11.5± 0.3に維持した。デンプンを前述したように分離し、生成物中のリン酸化物の 濃度および耐性デンプンの濃度を測定した。 表Iは、異なった架橋剤を用いた変性デンプンにみられるRS濃度の比較を示 す。それぞれ0.1および0.3%の塩化ホスホリルおよびエピクロロヒドリン では、ほとんど耐性デンプンを得られないが、2%であると、75〜85%の耐 性デンプンが得られる。STMP/STPP試薬では、充分な濃度で使用すると 、3時間の反応で、0.38%の残リン量が得られ、また、高い濃度の耐性デン プンが得られる。STMP.STPPは、他の試薬が刺激物であったり、有毒お よび/または突然変異の発生率が高い液体であるのに比べて、これらの試薬が無 害であり、容易に扱うことができる固体であるため、好適に使用される。表II は、様々な比率のSTMP/STPP、またはSTMP単独で使用した架橋につ いてのデータを示す;表IIIは、デンプンスラリー中でSTMP/STPPを 用いて、異なる反応条件を採用したときの結果を与え、表IVは、半懸濁デンプ ンについて反応を行った結果を与える。 表Vは、本発明の所定の変性デンプン製品との比較として、2つの市販製品( クリスタリーンおよびノベロース)の調理前後のRSの濃度を与える。表VIは 、市販のデンプンと比較した、本発明における耐性デンプンに対するα− アミラーゼ濃度の効果を示す。表VIIは、デンプンの溶解度とSEM顕微鏡写 真にみられる様子の比較とともに、市販のデンプンおよび本発明のデンプンにお けるAOAC RS濃度を与える。 実施例2 A. 動物給餌試験 飼料はすべて、食物繊維(最終重量比率で10%)、蛋白質(15%)、脂肪 (10%)およびコレステロール(0.5%)の同一配合量とした。最終的に、 離乳直後のハムスター(NRC1987)の要求する栄養を加えて飼料を調製した。 雄のゴールデンシリアンハムスター(Sasko Inc.ネブラスカ州オマハ)を、制 御環境下(23℃、湿度50%)、メッシュ底の吊下型ケージ内で別々に飼育し た。繊維を含まない飼料を1週間与えた後、動物の体重を測定し、ランダムに選 択した4グループ(グループあたり10匹ずつ:平均体重80±6)に分け、4 種の試験飼料のうちの1種を与えた(表VII)。餌と水は自由に摂らせた。 餌の摂取量を継続的に記録し、ハムスターの体重を1週間毎に測定した。B. コレステロール分析 試験用飼料を6週間与えた後、一夜(14時間)絶食させ、次いで軽いエーテ ル麻酔をかけた。心臓に穴を開け、血液サンプル(〜1ml)を採取した。血液 をマイクロ遠心管に装入し10℃、10,000×gで2分間遠心分離し、血清 サンプルをコレステロール分析するまで4℃で保存した。血清総コレステロール 値および高密度リポ蛋白値を、それぞれシグマ(Sigma)診断薬キット352お よび336を使用して酵素により分析した。シグマコレステロール診断用試薬は 酵素によりコレステロールを測定するものであり、アライン(Allein)らの方法 (1974)を変形したものである。この方法では、コレステロールエステルをコレ ステロールエステラーゼ(EC3.1.1.13)により加水分解してコレステロールと し、これをコレステロールオキシダーゼ(EC3.1.1.6)により酸化してコレス テロール-4-エン-3-オンおよび過酸化水素とする。生成した過酸化水素を、次い で色原体の4-アミノアンチピリン(アムパイロン)およびp-ヒドロキシベンゼン スルフォネートと、ペルオキシダーゼ(EC1.11.1.7)の存在下にカップリング させ、最大吸収波長が500nmのキノンイミン染料が得られる。発色の強度の 比を、そのまま試料中の総コレステロール濃度とする。 コレステロール試薬は、コレステロールオキシダーゼ、コレステロールエステ ラーゼ、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリン、p-ヒドロキシベンゼンスル フォネート、緩衝剤および安定剤の混合物であり、これを脱イオン水に溶解して 使用した。ブランク、コントロールおよびサンプル用からなる一連の試験管を用 意した。直線回帰係数(r2=0.999)を有するコレステロール既知濃度(5〜2 0μg/L)の基準曲線を引いた。 コレステロール試薬(1.0ml)を37℃に加熱し、各試験管に分液(0.1 ml)した。次いで脱イオン水0.1ml(ブランク)、コントロール溶液また はサンプルを添加し、容器を静かに倒転させて溶液を混合した。容器を37℃で 5分間保温し、全試験管の500nmの吸収を読み取った(シグマ診断薬、手順 第352)。 高密度リポ蛋白(HDL)コレステロールはキット352−3を使用して測定 した。シグマHDLコレステロール診断用試薬は、超低密度リポ蛋白および低密 度リポ蛋白(VLDLおよびLDL)を選択的に沈澱させ、上澄み液からHDL フラクションを回収した後、HDLフラクションのコレステロール濃度を測定す るように構成されている。分析キット中の硫酸デキストランおよびマグネシウム イオンは、HDLフラクションを溶液中に残したままLDLおよびVLDLを沈 澱させる。次いでHDLフラクションのコレステロール含量を、酵素法により分 析する(シグマ手順第352)。 硫酸デキストラン、マグネシウムイオン、緩衝剤および安定剤を含むHDLコ レステロール試薬を準備し、一連の試験管を用意した。各試験管に血清を分液( 0.5ml)するか、または水(ブランク)を装入し、HDLコレステロール試 薬50μLを添加した。試験管内の成分を渦撹拌器で混合し、室温で5分間静置 した。渦撹拌器で再度撹拌した後、試験管を3000xgで5分間遠心分離にか けた。上清中のコレステロール値(HDL)を、総コレステロールの測定に用い た方法と同様にして測定した。これらの試験で得られた血清コレステロールのデ ータを下記表IXに示す。 C. 盲腸中の短鎖脂肪酸量の分析 各動物から全血を抜いて重量を測定し、ただちに凍結した。凍結サンプルは短 鎖脂肪酸の分析を行うまで−20℃で貯蔵した。盲腸の短鎖脂肪酸をアライザ( Aliza)およびゼッカリア(Zecharia)(1993)の記載に準じて抽出し、チョイ (Choi)およびジェオン(Jeon)の記載(1993)に準じてガスクロマトグラフィ (GC)で分析した。 10mlのビーカー中、盲腸サンプル(100mg)と蒸留水(0.3ml) とを混合した後、内容物を水0.3mlを補助的に用いてマイクロ遠心管内に移 した。混合物は3%メタリン酸(0.1ml)で酸処理し、内部標準(0.1m Mカプリル酸)を含むエタノール(0.1ml)と30秒間混合し、エー テル(0.8ml)と振とうした。その後、混合物を4℃で遠心分離して(10 ,000xgで5分間)、上澄み液試料の一部(2μL)をガスクロマトグラフ ィー(モデル5880A、ヒューレットパッカード社、カリフォルニア州パロア ルト)に打ち込んだ。SCFAは、15m×内径0.53mmスタビルワックス (Stabilwax)−DAキャピラリーカラム(リステック社(Resteck Corp.)、 ペンシルバニア州べルフォント)により、13ml/分のヘリウム流量で分離さ れた。カラム温度は、最初に100℃で1分間保持し、次い15℃/分で200 ℃まで加熱し、最後に200℃で13分間保持するようにプログラムした。注入 口および検出部の温度はいずれも250℃とした。GC分析はすべて2回実施し た。上澄みの試料(2μL)をGCに打ち込み、カプリル酸に相当するそれぞれ のSCFAのピーク面積を既知標準に対応して比較した。 これら試験で得られたSCFAデータを表Xに示す。 結果および考察 A. スラリー反応条件 リン酸2デンプンRS4は、他の条件によってその反応時間が短かかったり長 かったりするが、スラリー反応(具体的に固体デンプン35〜40%)により製 造することができる。pHおよび温度が、デンプンの糊化(gelatinization)条 件に近いところまで高くする場合には、反応時間は1時間よりも短いことが望ま しい。短時間反応での糊化を抑制し、リン酸化反応を促進するために、通常、硫 酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムを使用する。さらにSTMP/STPPの濃 度が高いと反応を促進する。一般的にpH11〜12のアルカリで、温度が35 〜45℃であると、5〜20重量%の硫酸ナトリウムと5〜15重量%のSTM P/STPPbosとを迅速に反応させる効果がある。 表IIおよびIVの結果に示されるように、リン酸化剤としては、STPPよりも STMPの方が効果的である。この検討では、STMP/STPP比が99/1 (重量/重量)のときにリン酸化反応が最も進んだ。反応混合物中でのリン酸化 剤の量は、製品中の残リン量が0.4〜0.5%以下となるように選択して配合 される。その上限量は調節し、変更することができる。たとえばより高度のリン 酸化処理が許容されるときは、いっそう高濃度のRS4を含むリン酸2デンプン を調製することもできる。さらにはまたSTMPのみを用いても、STMP/S TPPの99/1混合物を用いたときと大差なくリン酸化反応させることができ る。 STMP/STPPを用いた迅速な架橋反応は、初期pHおよび温度を高くし 、硫酸ナトリウムおよびSTMPの量を増加することによってだけでなく、 リン酸化反応の進行に伴うpHおよび/または温度の急上昇によっても達成され る。温度の急上昇を伴う場合には、たとえばリン酸化反応時間は1.5時間より 短くてもよいかもしれない。しかしながら、リン酸化の度合は、反応が急激であ るほど調節が困難になる。 反応条件は硫酸または塩化ナトリウムの添加量によっても異なるが、これら塩 を添加せずにリン酸2デンプンRS4を製造することもできる。その場合には、 糊化を避けるために温度およびpHは低くする必要があり、小麦デンプンの反応 時間は分単位から時単位になる。原料デンプンの糊化温度が小麦デンプンよりも 高めであれば(たとえばトウモロコシおよび米のデンプン)、硫酸ナトリウム無 添加のリン酸化反応は反応時間を短縮するために10℃高い温度で開始すること ができる。 表IIIは、残リン量0.30〜0.38%で、RS(AOAC)価が76〜8 6%であるリン酸2デンプンRS4を製造する際の小麦デンプン使用における6 種のスラリ一反応条件を示す。変性デンプン中の残リン量は、反応の間中に簡単 に監視する。アルカリpHで製造されたリン酸2デンプン中の耐性デンプンの量 は、デンプンに添加されたリン酸の量そのものである。リン酸2デンプンのα− アミラーゼに対する耐性は、下記の方法によってin vitroで監視することができ る。 B. 半懸濁反応(Semi-Moist)条件 半懸濁条件反応による変性デンプンの調製は、スラリー反応で行う場合と比べ て簡便ではないが、よりエネルギー集約的ではある。通常、デンプンは、アルカ リpHのSTMP/STPP水溶液中に浸漬するか、該溶液が噴霧される。その 後飽和デンプンを乾燥し、強力な脱水条件下に加熱してリン酸化を行わせる。次 いで反応混合物を、水中でスラリー化し、遠心分離して無機リン酸塩を洗浄除去 し、変性デンプンを乾燥して市販する。 C. RS価 リン酸2デンプン中のRS4量をAOAC食物繊維法により測定したとき、小 麦(wheat)、細粒小麦(small granular wheat)、トウモロコシ、ジャガイモ、 米、タピオカ、緑豆およびオーツ麦を原料とするデンプンのRS4は、0.9% 未満であった(表V)。小麦、トウモロコシ、ジャガイモおよび緑豆から、短時 間反応によって調製された残リン量0.4%以下(〜0.4%)のリン酸2デン プン試料は、RS4(AOAC)が58〜98%であり、細粒小麦を原料とする ものは20%であった。米デンプンから長時間反応により調製された残リン量0 .4%のリン酸2デンプンは、RS4(AOAC)が85%であった(表V)が 、リン酸2デンプン(P=0.4%)を同じ米デンプンから、小麦の方法と同様 にして短時間で調製したもののRS4(AOAC)は5%しかなかった。タピオ カおよびオーツ麦のデンプンから、硫酸ナトリウムなしで遅い反応工程によって 調製されるリン酸2デンプン(P=0.4%)のRS4(AOAC)は、それぞ れ31%と10%であった(表IV)。退行(retrograded)またはいわゆるRS3型 耐性デンプンを含む2つのRS市販品のRSも測定した。測定されたノベローズ (Novelose)およびクリスタリーン(CrystaLean)のRS3価(AOAC)は、 それぞれ33と11%であった。 in vitroでの第2のRS測定方法は、ブタ膵臓のα−アミラーゼ(PPA)を 用いて37℃で実施される(図2)。イングリストら(Englyst et al,British J .Nutrition,75:749-755(1996))は、健康な回腸造痩被検体に投与された試料中 の消化されないデンプンのin vtroでの値は、1992年に彼らが37℃でブタ膵臓 のα−アミラーゼ(PPA)を用いてin vtroで行った方法により測定された値 に一致することを報告している。1992年のイングリストらの方法は、1982年の彼 らの先の方法を改訂したものである。イングリスト方法の原理は、α−アミラー ゼ量、撹拌および消化時間の各条件制御下での消化性デンプンの37℃でのα− アミラーゼ加水分解である。α−アミラーゼ消化により遊離された低分子量生成 物は、次いでグルコアミラーゼで消化され、D−グルコースとなり、グルコース オキシダーゼ/ペルオキシダーゼで定量される。1982年のイングリスト方法に 3つの変更がなされた:(1)α−アミラーゼの量は、50,000シグマ単位 /g試料から100,000U/gに倍増された;(2)ガラスビーズおよび卓 上振とう器の使用に代えて棒状マグネチックスターラーによる高速撹拌;および (3)グルコースはグルコース オキシダーゼ/ペルオキシダーゼに代えて、グ ルコースキナーゼ/グルコース6-リン酸デハイドロゲナーゼにより定量された。 試料はデンプンのみを含むため、試料の最初の重量はデンプン合計量であり、耐 性デンプンはそれとの差によって求められた。 37℃でのPPA法により耐性デンプンを測定する際には、基質(固有の性質 )を考慮する必要がある。たとえば、デンプンが肉汁、スープなどの水を豊富に 含み、煮沸加熱する形態中の食品成分として存在する場合には、デンプンは過剰 水中で調理されるであろう。すなわち食品中のデンプンに起こることを想定 してデンプン試料を、in vtro分析に先だって沸騰水中で予備調理することが望 ましい。また調理された食品が冷却条件下で冷蔵される場合には、その条件を想 定し、熱水中での加熱によりペースト状としたデンプン試料をin vtro分析に先 だってエージングさせることが望ましい。食品が冷却されない場合には、熱デン プン―水混合物をただちに37℃に冷却して分析することが望ましい。他の極端 な例としては、クラッカーまたはクッキーなどの水が少なく、食卓塩および/ま たは砂糖の多い食品中に存在するデンプンは、デンプン糊化を抑制する。後者の 場合には、in vitroでの耐性デンプンの分析には、未調理デンプンを直接供する ことが望ましい。 表Vは、沸騰水中で30分間調理した後、ただちに37℃に冷却して分析した 種々のデンプン試料中のRS4(PPA)量を示す。原料デンプンは、いずれも PPA103〜105単位/gデンプンでの耐性デンプンを示さなかった。小麦、 トウモロコシ、ジャガイモ、緑豆および米のデンプンから得られたリン量が0. 4%までのリン酸2デンプン試料は、105単位/gで8〜15%RS4(PPA )、103単位/gで25〜38%を示した(表VI)。PPA103単位/gデン プンの酵素量で測定された試料中25〜38%の耐性デンプン値は、10%まで がRS4(PPA)であり、15〜20%が緩慢な消化性のデンプンであるとみ なされる。PPA消化は、大過剰のPPAを用い、37℃で16時間物理的撹拌 することによって行われる。またPPA酵素は、細菌性α−アミラーゼ酵素より も短い結合部位を有している。このためPPAは、粒子の全領域を、細菌性酵素 に取り込まれないように切断することができる。煮沸条件下では、変性デンプン の粒子表面上の孔をちようど塞ぐように膨張を起こすことが可能であ ろう。RS−AOACおよびRS−PPAの最高値は、緑豆、アミロース量の増 加されたデンプンからのリン酸2デンプンの調理試料で見られたことは注目すべ きである。高アミロースデンプンは通常のデンプンよりも、架橋処理されたとき 、より高いRSを与えることがわかった。 デンプン試料がRS分析に先立って熱水中で調理されなかったときには、トウ モロコシと小麦とからの原料デンプンのRS3(PPA)は5〜7%であり、オ ーツ麦15%、細粒小麦25%、タピオカ38%、ジャガイモ79%および米8 2%であった。生(非加熱)のジャガイモデンプン粒子はα−アミラーゼ消化し にくいことはよく知られており、イングリストの用語に従えばRS2と称される タイプの耐性デンプンである。生米デンプンおよびある程度の生のタピオカデン プンもまた、RS2タイプ耐性を示した(表V)。RS2タイプ耐性は、粒子表面 に細孔サイズの開口がないたためと説明されている。我々が調製した非加熱リン 酸2デンプン試料は、PPAに対して7〜33%の耐性増加を示したが、これは RS4型耐性によると考えられる(表V)。 RS3を含む2つの市販サンプルについて、サンプルの熱水中での調理前およ び後にRS(PPA)の値が測定された。RS3(PPA)価は、未調理サンプ ルで〜9および51%であり、調理後、それぞれ〜21%に上昇と〜44%に減 少した。クリスタリーンの水中での煮沸は、そのRS値を上昇させる;製造時の 製品中のアミロースの不完全な退行のためである。退行アミロースは、100℃ で溶融し、水中での試料の煮沸はさらなる退行アミロースをもたらすことが知ら れている。 D. 新規な耐性デンプンの特徴 走査型電子顕微鏡によれば、本発明のリン酸2デンプンRS4デンブンは、そ のデンプン源と同一形状を有し、表面が滑らかであることがわかった(図7と8 、9と10、および11と12を比較)。2つの市販耐性デンプンは、あるもの は融解粒子状を示すが、多くはその表面が収縮した形状であった(図5と6、表 VII)。さらに、水中での煮沸、次いでPPA105U/g(図13〜17)およ び103U/g(図18〜21)で消化後、分離されたα−アミラーゼ耐性残渣 のSEM顕微鏡写真に見られる形状は、クリスタリーンおよびノべロースの形状 とは異なっていた。RS4型デンプンの残渣は、クリスタリーンおよびノベロー スのそれよりも繊維性で、構造的ではなかった。 増加された量のリンを含むリン酸2デンプンRS4試料は、実際、ジメチルス ルホキサイドに溶解せず、一方、リン含量0.04%未満の2つの市販RS3試 料は、ジメチルスルホキサイドに100%溶解した(表VII)。X線回折分析で は、穀物およびジャガイモのデンプンから得られたリン酸2デンプンRS4は、 それぞれAおよびB−多形晶パターンを示した。トウモロコシデンプンから得ら れた市販RS3試料は、B−多形晶X線パターンまたは無定形であった。図3は 、<0.1%リンで置換されたリン酸2デンプンRS4の特徴を示す長粘稠性カ ーブである。RS4デンプンは、ベースラインのままの粘稠性カーブを示した。 E. リン酸2デンプンRSに対するハムスターの生理学的反応 3つの耐性デンプン成分(表VII)を成長ハムスターに給餌し、選択的生理学 的 反応への効果をセルロースのそれと比較した(表IXおよびX)。4種の飼料は、 いずれも15.0%蛋白質、9.9%脂肪、10%食物繊維または10%RS( AOAC)および0.5%コレステロールを含有するものであった。 セルロース飼料を与えた動物グループは、多くの飼料を摂取し、種々の耐性デ ンプンを摂取したものよりも体重が増加した(図4)。RS3型(ノベロース) の耐性デンプンを摂取した動物は、最も飼料量が少なく、このため体重増加量も 最も少なかった。 総血清コレステロールは、動物がセルロースまたは耐性デンプンのどちらを摂 取するかに拘らず4グループのハムスターがすべて同値であった(表IX)。一般 に、セルロースおよび小麦ふすまなどの食物繊維の非溶解性成分は、総血清コレ ステロールにほとんど影響を及ぼさないとされている。しかしながら、本発明で は、耐性デンプンを摂取した動物は、血清中の高密度リポ蛋白(HDL)フラク ョンのコレステロール(“善玉”コレステロール)上昇値を含み、超低密度およ び低密度リポ蛋白(VLDL+LDL)(“悪玉”コレステロール)の組合せフ ラクション中のコレステロール値は下げるという結果を示した。 耐性デンプンRS3およびRS4を摂取した動物グループは、セルロース飼料の ものよりも盲腸中の短鎖脂肪酸をより産生し、絡酸値はかなり高かった(表X) 。これらの結果はRSの発酵により他の生成物中で短鎖脂肪酸を産生することを 示している。絡酸は腸の健康に好ましいと考えられ、腸ガンの危険性を低減する 。SCFAはすべて腸のpHを下げ、細菌数を減らすのに役立つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.トリメタリン酸ナトリウム(STMP)、およびトリメタリン酸ナトリウム (STMP)とトリポリリン酸(STTP)との混合物からなる群より選ばれる 試薬でリン酸化されたデンプンであって、AOAC法992.16(1995)によるα− アミラーゼ消化に対して少なくとも約20%の耐性を示すリン酸化デンプン。 2.前記デンプンが、穀物、根菜、塊茎、豆果および高アミロースからなるデン プン群から選ばれる請求項1に記載のデンプン。 3.前記デンプンが、小麦、トウモロコシ、オーツ麦、米、タピオカ、緑豆およ びジャガイモからなるデンプン群から選ばれる請求項2に記載のデンプン。 4.前記デンプンが、小麦およびトウモロコシからなるデンプン群から選ばれる 請求項1に記載のデンプン。 5.前記デンプンが、少なくとも約0.1重量%の残リン量を含む請求項1に記 載のデンプン。 6.前記混合物が、約1〜20重量%のSTMP、および約0.01〜0.2重 量%のSTPPを含む請求項1に記載のデンプン。 7.前記デンプンが、前記混合物を未変性デンプン原料の重量100重量%に対 して約1〜20重量%使用して架橋されたものである請求項1に記載のデンフン 。 8.前記デンプンが2デンプンのリン酸ジエステル体である請求項1に記載のデ ンプン。 9.AOAC法992.16(1995)によるα−アミラーゼ消化に対して少なくとも約 20%の耐性を示すように化学的に変性されたデンプンを主要成分量で含む食料 品。 10.前記デンプンを35重量%までの量で含有する請求項9に記載の食料品。 11.前記食料品が、イースト発酵または化学発酵し、ベーキングまたは油調理 した食物の群から選ばれる請求項9に記載の食料品。 12.前記デンプンの化学的変性がリン酸化である請求項11に記載の食料品。 13.前記リン酸化剤を用い、pHが塩基性でかつ約25〜70℃の温度条件下 に、水の存在下、AOAC法992.16(1995)によるα−アミラーゼ消化に対して 少なくとも約20%の耐性を示す化学的変性されたデンプンが得られるまでデン プンを反応させる工程からなり、 該リン酸化剤はトリメタリン酸ナトリウム(STMP)、およびトリメタリン 酸ナトリウム(STMP)とトリポリリン酸(STTP)との混合物からなる群 より選ばれるとともに、 最初に水と前記デンプンとからなるスラリーを調製し、次いで該スラリーに塩 基を添加する工程を含むデンプンの化学的変性方法。 14.前記リン酸化剤を前記スラリーに添加する工程を含む請求項13に記載の 方法。 15.前記スラリーが約15〜60重量%の量でデンプンを含有する請求項14 に記載の方法。 16.前記デンプン含有量が約30〜50重量%である請求項15に記載の 方法。 17.前記混合物が、未変性デンプン原料の重量を100重量%とするとき、約 1〜20重量%のSTMPと、約0.01〜0.2重量%のSTPPとを含む請 求項13に記載の方法。 18.前記デンプンが、前記混合物を、未変性デンプン原料の重量100重量% に対して約1〜20重量%使用してリン酸化されたものである請求項13に記載 の方法。 19.前記pHが約10〜13である請求項13に記載の方法。 20.前記温度が約30〜50℃である請求項13に記載の方法。 21.前記反応時間が1/6〜24時間である請求項13に記載の方法。 22.反応系に硫酸ナトリウムまたは塩化ナトリウムを添加する工程を含む請求 項13に記載の方法。 23.前記デンプンが少なくとも約0.1重量%の残リン量を有する請求項13 に記載の方法。 24.前記デンプンが、小麦、トウモロコシ、オーツ麦、米、タピオカ、緑豆お よびジャガイモからなるデンプン群から選ばれる請求項13に記載の方法。
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