JP5363006B2 - 架橋反応 - Google Patents

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Description

本発明は、トリメタリン酸ナトリウムによって、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせによって架橋された澱粉を製造するプロセスに関する。
澱粉は、D−アンヒドログルコース単位がアルファ‐1,4‐Dグルコシド結合によって連結されたほぼ線状の可撓性ポリマーであるアミロースと、アルファ‐1,6‐Dグルコシド結合によって連結された直鎖の枝分かれポリマーであるアミロペクチン、という二つのタイプの多糖分子から構成される複雑な炭水化物である。
研究文献は、高繊維澱粉及び/又は難消化性澱粉が、いろいろな有益な効果を有すること、例えば、結腸の健康に有益であり、さらに低カロリーなどの有益な効果を有することを示している。さらに、澱粉は、食物の炭水化物の量を減らし、血糖反応及びインシュリン反応を低下させ、満腹感を生じ、持続的なエネルギー放出、体重管理、低血糖、高血糖、糖調節異常、インシュリン抵抗性症候群、II型糖尿病の制御、並びに、運動能力、精神集中及び記憶力の改善に寄与する。
トリメタリン酸ナトリウムとの、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせとの架橋など、化学的、酵素的、及び物理的な変性を含む、特定の澱粉処理操作が澱粉の食物繊維含有量を増加させることが知られている。これらの反応物質による架橋は当業者には公知である。しかし、この架橋反応は効率的でない。多くの技術者が、反応物質の量を増やして反応を促進し、結合したリンを高レベルで含む澱粉を生産しようとしている。残念ながら、それは使用されない反応物質を高レベルで含む排出物を生ずるという結果になっている。
このたび、驚くべきことに、澱粉とトリメタリン酸ナトリウム、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせとの化学的架橋は、反応の間pHを11.5から12.0までに維持することによってもっと効率的に行われるということが見出された。この効率の向上によって、技術者はより少ない反応物質を用いて排出物における反応物質のレベルを減らすことができる。
本発明は、トリメタリン酸ナトリウム、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせによって、架橋された澱粉を製造するプロセスに関する。この反応は、標準的な架橋プロセスに比べて効率が高く、かつ/又はリンの排出を減少させる。
“全食物繊維含有量”(TDF)という用語は、人間の栄養消化酵素による加水分解(消化)に抵抗する植物物質の多糖類及び残留物であって、例えば、非澱粉多糖類、難消化性澱粉、リグリン、及びワックス、クチン及びスベリンなどの少量成分を意味する。本明細書で用いられる場合、TDFとは、AOAC法(Association of Official Analytical Chemists, International) 991.43 (Journal of AOAC, Int., 1992, v. 75, No. 3, p.395-416) に記載された方法によって記述されるように、濾過で分離された未消化物質の重量で測定されるものと定義される。全食物繊維は乾燥質量で報告される。この試験については、以下の実施例の節で記述する。
“難消化性澱粉(resistant starch) (RS)”という用語は、健康な個体の小腸で吸収されない澱粉及び澱粉分解生成物の総量と定義され、当業者に公知のいろいろな試験によって測定できる。本明細書では、難消化性澱粉は後記の実施例の節で記述される試験で、膵臓アルファ・アミラーゼによる処理で測定されるものと定義される。
本明細書で用いられる場合、“高アミロース澱粉”とは、後記の実施例の節で詳述される電位差滴定法によって測定されるようなその澱粉の重量で、コムギ又はコメ澱粉或いはフラワー(flour)では少なくとも約27%のアミロースを、他の源では少なくとも約40%のアミロースを含む、澱粉又はフラワーを意味するものとする。
本明細書で用いられる場合、“顆粒性澱粉”とは、その顆粒状構造を保持し、多少の結晶性を有し、複屈折及び偏光の下でのマルタクロス(Maltese cross)が破壊されていない澱粉を意味する。
本明細書で用いられる場合、食物製品とは、人間及び/又は動物が消費する、全ての可食製品を含むものであって、そして全ての飲料を含む。
[発明の詳細な説明]
本発明は、トリメタリン酸ナトリウム、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせによって架橋された澱粉を製造するプロセスに関する。この反応は、標準的な架橋プロセスに比べて効率が高く、排出されるリンが少ない。
本発明の調製を行うのに用いられる澱粉は、天然の源から得られる任意の澱粉であってよい。本明細書で用いられる場合、天然の澱粉とは、天然に見出されるような澱粉である。また、標準的な育種方法、例えば交雑、転座、倒置、形質転換、挿入、照射、化学的又はその他の誘導変異、又は変異を含めるための遺伝子又は染色体工学のその他の方法によって得られた植物からの澱粉も適する。さらに、誘導変異から生育した植物から得られる澱粉及び公知の変異育種の標準的な方法で生成される上記一般的な組成の変種も適する。
典型的な澱粉の源は、穀物、塊茎及び根、豆果、及び果実である。天然の源は、トウモロコシ、ポテト、スイートポテト、オオムギ、コムギ、米、サゴ、アマランス、タピオカ、クズウコン、カンナ、エンドウ豆、バナナ、エンバク、ライムギ、トリティカレ(triticale)及びモロコシ類、並びにそれらの低アミロース(ワクシー(waxy))及び高アミロース変種、などであってよいが、それだけに限定されない。低アミロース又はワクシー変種とは、澱粉の重量で、10%未満のアミロース、ある実施形態では5%未満のアミロース、別の実施形態では2%未満のアミロース、さらに別の実施形態では1%未満のアミロースを含む澱粉又はフラワーを意味するものとする。高アミロース澱粉又はフラワーは、全て重量で、ある実施形態では少なくとも約50%のアミロースを、第二の実施形態では少なくとも約70%のアミロースを、第三の実施形態では少なくとも約80%のアミロースを、そして第四の実施形態では少なくとも約90%のアミロースを含む。
その澱粉は、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウム(STPP)の組み合わせ(STMP/STPP)を用いて変性される。リン酸化は当業者に公知の方法、例えば、Modified Starches: Properties and Uses, Ed. Wurzburg, CRC Press, Inc., Florida (1986) に記載されている方法を用いて行われる。ただし、その方法が11.5〜12.0のpHで行われ、反応の間そのpHが実質的に一定の状態に維持されるという形に変更されている。ある実施形態では、この方法は、さらに変更されて、濃アルカリ溶液が用いられ、その結果高固体分の反応混合物を生ずる。その変更の程度は、望ましい性質及び全食物繊維含有量が得られるように変えることができる。
澱粉は、水の存在下で、及び所定のpH及び温度条件の下で、SMTP及び/又はSTPPと澱粉を反応させることによって化学的に変性されて、変性された澱粉を生ずる。ある反応の方法は、最初に水中に澱粉のスラリーを形成するステップと、架橋剤をスラリーに加えるステップを含む。スラリーは、重量で約15〜60%澱粉であり、ある場合には重量で約30〜50%澱粉である。反応温度は約25℃から70℃までであり、ある場合には約30℃から50℃までである。反応混合物のpHは、反応の開始前に11.5と12.0の間に調整し、反応の間ずっとそのレベルに維持される。これは、架橋反応の正常な進行、並びに反応物質の加水分解で生成される酸によってpHが11.5から12.0までの範囲より低く下がる傾向があるが、それに対抗することになる。
反応は、約10分から30時間まで、ある場合には約16〜24時間、所望の架橋度が達成されるのに十分な時間だけ行えばよい。熟練した技術者であれば、低い架橋度を達成するための反応時間は、短くなることが認識されるであろう。ある実施形態では、スラリーに澱粉重量の約0.1〜20%の硫酸ナトリウム又は塩化ナトリウムがスラリーに加えられる。これらの塩の存在は、反応の間のゲル形成を遅らせ、澱粉顆粒が吸着する塩基を増やして反応を加速する役目をする。
リン酸化物質は、STMP、並びにSTMPとSTPPの混合物から成る群から選択され、ある場合にはSTMPとSTPPの混合物である。一般に、混合物が用いられる場合、それは約1〜20重量%のSTMPを含み、ある場合には約5〜16重量%のSTMPを含み、かつ約0.01〜0.2重量%のSTPPを含み、ある場合には約0.05〜0.16重量%のSTPPを含む。STMPとSTPPの混合物は、澱粉の重量に基づいて、約1〜20重量%のレベルで、ある場合には約5〜16重量%のレベルで有利に用いられる。STMPだけが用いられる場合も、上記の範囲を用いることができる。
これらの澱粉は、リン酸化で架橋されて、モノ置換リン酸基も増加するが、ジスターチ・フォスフェート・エステルを形成し、少なくとも0.1重量%の結合した(残留)リンを含む。ある実施形態では、澱粉の重量で、結合したリンは少なくとも約0.2%であり、別の実施形態では少なくとも約0.3%であり、さらに別の実施形態では少なくとも約0.35%である。さらに別の実施形態では、澱粉の重量で、結合したリンは0.1〜0.4%の範囲にある。
そのpHは、反応を妨害しない食品等級のいかなる塩基を用いて、塩基性(11.5〜12.0)にすることができる。ある実施形態では、用いられる塩基は水酸化ナトリウムであり、澱粉重量に基づいて、別の実施形態では少なくとも0.4〜0.8%のレベルの水酸化ナトリウムが用いられ、別の実施形態では0.55〜0.65%のレベルの水酸化ナトリウムが用いられる。別の実施形態では、用いられる塩基は、反応混合物の希釈を抑えるように濃塩基であり、さらに別の実施形態では、少なくとも25%のアルカリ溶液が用いられ、さらに別の実施形態では、少なくとも25%の水酸化ナトリウム溶液が用いられる。ある実施形態では、反応混合物の固体分パーセントは、反応を損なうことなく、澱粉の著しい膨潤を生ずることなく実際的に可能な限り高く保たれる。反応混合物の固体分レベルは、用いられる特定の澱粉並びに粉砕プロセスに鋭敏である。例えば、容易に混合されるスラリーは、糯米澱粉では固体分33%で形成できるが、同様の粘度のスラリーがタピオカやトウモロコシ澱粉では固体分44%で形成できる。ワクシー、サゴ、及び高アミロース・タイプはこの両極端の間になる。別の実施形態では、反応混合物の固体分レベルは少なくとも36%であり、さらに別の実施形態では、36〜44重量%の範囲にある。さらに別の実施形態では、反応の始まる前に行われるpH調整のときに導入される水を澱粉(乾燥基準)の重量で2%以下にすることによって、反応混合物の固体分レベルが高く維持される。
反応混合物のpHを11.5〜12.0に保つこと、及び/又は反応混合物の固体分パーセントを高く保つことによって、反応の効率が改善され、少ない量のSTMP、又はSTMP/ STPP反応物質によって所望のリン・レベルが達成できる。これによって排出される(反応しなかった反応物質からの)リンのレベルを減らすことができる。11.5〜12.0までの実質的に一定のpHを反応の間維持することによって、架橋反応に良い効果があり、架橋の量が増え、モノ置換が減る。すなわち、従来の方法に比べて形成されるジエステル(diester)が多くなる。
[実施形態]
以下の実施形態は、本発明をさらに例示して説明するためのものであって、いかなる意味でも本発明を制限するものと解釈してはならない。
1.澱粉を調製するプロセスであって、トリメタリン酸ナトリウム、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの組み合わせを用いて澱粉を架橋させるステップを含み、そのpHが、架橋反応の前に11.5と12.0の間に調整され、架橋反応の間ずっと11.5から12.0までの間に維持される、プロセス。
2.そのpHが11.5に維持される、実施形態1のプロセス。
3.架橋反応の前のpH調整のとき、澱粉(乾燥基準)の重量で2%以下の水が加えられる、実施形態1のプロセス。
4.その反応が少なくとも36重量%の固体分レベルで行われる、実施形態3のプロセス。
5.その反応が36〜44重量%の固体分レベルで行われる、実施形態3のプロセス。
6.その反応が約25℃から70℃までの温度で行われる、実施形態1又は3のプロセス。
7.その反応が約30℃から50℃までの温度で行われる、実施形態6のプロセス。
8.その反応が約10分から30時間までの時間にわたって行われる、実施形態1又は3のプロセス。
9.その反応が約16から24時間までの時間にわたって行われる、実施形態8のプロセス。
10.澱粉の重量で約0.1〜20%の硫酸ナトリウム及び/又は塩化ナトリウムがその反応混合物に加えられる、実施形態1又は3のプロセス。
11.その澱粉の重量で約1〜20%のSTMPが用いられる、実施形態1又は3のプロセス。
12.その澱粉の重量で約5〜16%のSTMPが用いられる、実施形態11のプロセス。
13.その澱粉の重量で約0.01から0.2%のSTPPが用いられる、実施形態11のプロセス。
14.その澱粉の重量で約0.05から0.16%のSTPPが用いられる、実施形態11のプロセス。
15.そのSTMP/ STPPの組み合わせが澱粉の重量で約1〜20%のレベルにある、実施形態1又は3のプロセス。
16.そのSTMP/ STPPの組み合わせが澱粉の重量で約5〜16%のレベルにある、実施形態15のプロセス。
17.その反応混合物が水酸化ナトリウムを用いて塩基性にされる、実施形態1又は3のプロセス。
18.その水酸化ナトリウムが澱粉重量の少なくとも0.4から0.8%までのレベルで用いられる、実施形態17のプロセス。
19.その水酸化ナトリウムが澱粉重量の0.55から0.65%までのレベルで用いられる、実施形態18のプロセス。
20.その水酸化ナトリウムが少なくとも25%水酸化ナトリウムである、実施形態17のプロセス。
以下の実施例は、本発明をさらに例示して説明するためのものであって、いかなる意味でも本発明を制限するものと解釈してはならない。特にそうでないと明記されている場合を除き、すべての部及びパーセンテージは重量によるものであり、すべての温度は摂氏温度(℃)である。
実施例全体にわたって、次の試験手順が用いられた。
A. 結合した(残留)リンの決定
1.ほぼ10.0gのサンプルを秤量してジャーに入れた。600mLの5%EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸、ナトリウム塩)溶液を加え、スラリーを5分間磁気ミキサーによって混合した。
2.2リットルのフィルター・フラスコ、ブフナー漏斗、及び11cmのワットマン濾紙#1を用いて澱粉スラリーを濾過した。澱粉ケーキにクラックが生ずる前に、200mLアリコットの純水を4回、澱粉ケーキに連続的に注いだ。純水を入れた洗浄びんでブフナー漏斗の側面を洗い流した。
3.1.00gmの澱粉ケーキをブフナー漏斗から取り出し、125mLの三角(Erlenmeyer)フラスコに入れた(水分量はこのサンプルについて決定された)。25mLの4N塩化水素酸を3又は4個の沸騰チップと共にフラスコに加えた。
4.フラスコをホットプレートに載せてブクブクと沸騰させ、サンプルを加水分解するためにさらに7分間時々書き回しながら加熱した。加熱の間、フラスコの口を小さな時計皿で覆って蒸発を最小に抑えた。7分後、ホットプレートからおろして室温まで放置冷却した。
5.中身を250mLの体積計量フラスコに定量的に移した。純水による数回の洗浄で、三角フラスコに残っていたものを体積計量フラスコに洗い流した。次に、体積計量フラスコに体積マークまで蒸留水を入れて希釈し、ストッパーをつけ、振とうして一様な混合物にした。
6.ほぼ10mLのこの溶液を10mLの使い捨て注射器に吸い込んだ。13mm, 0.2μmのジェルマン(Gelman)クロマトグラフィー・アクロディスク注射器フィルターを端に取り付けた。フィルターを通して溶液を15mLの使い捨て遠心チューブに直接移し、キャップをしてラベルを取り付けた。
7.集められた濾液を、メーカーの勧告に従って標準化されたICP−AEスペクトロメータで分析した。
8.結果を次のように%結合(残留)リンに変換した:
%リン=[ppmリン x 希釈因子(0.25 L) x 100]/(無水サンプル重量 mg)
B. 全食物繊維含有量の決定
以下の手順は、AOAC法 991.43(Journal of AOAC, Int., 1992, v. 75, No. 3, p395-416)による全食物繊維含有量の決定方法の大略である。
試験はMegazyme AOAC991.43 TDF法 キットK−TDFRを用いて行われる:
1.ブランク
反応物質から残留分への寄与を測定するために、各分析で、二つのブランクをサンプルといっしょに試験する。
2.サンプル
a. 1.000±0.005gの重複サンプルを正確に秤量して400mLの背高ビーカーにいれる。
b. 40mLの0.05M MES−TRISブレンド緩衝溶液(pH8.2)を各ビーカーに加える。各ビーカーに磁気攪拌棒を加える。サンプルが溶液に完全に分散するまで磁気撹拌器で攪拌し続ける。
3.熱的に安定なαアミラーゼによるインキュベーション
a. ゆっくりと攪拌しながら、50μLの熱的に安定なαアミラーゼ溶液を加える。
b. 各ビーカーを正方形アルミホイルでカバーする。
c. カバーしたサンプルを95〜100℃の振とうウオーターバスに入れ、35分間連続的に振とうしてインキュベートする。全てのビーカーが熱湯バスに入ったときから時間を計る。
4.冷却
a. 全てのサンプル・ビーカーを熱湯バスから取り出して60℃まで冷却する。
b. ホイル・カバーを取り除く。
c. ビーカーのまわりのリングとビーカーの底のゲルを、必要ならばへらを用いてかき取る。
d. ピペットを用いてビーカーの側壁とへらを10mLの蒸留水で水洗する。
e. ウオーターバスの温度を60℃に調整する。
5.プロテアーゼによるインキュベーション
a. 100μLのプロテアーゼ溶液を各サンプルに加える。
b. アルミホイルでカバーする。
c. 振とうウオーターバスにおいて60±1℃で連続振とうしながら30分間インキュベートする。ウオーターバスの温度が60℃に達したときから時間を計り始める。
6.pH調整
a. 振とうウオーターバスからサンプル・ビーカーを取り出す。
b. カバーを除く。
c. 磁気攪拌器で攪拌しながら5mLの0.561N HCl溶液をサンプルに加える。
d. 4.1〜4.8になるべきpHをチェックする。必要ならば、追加の5% NaOH溶液又は5% HCl溶液によって、pHを調整する。
7.アミログルコシダーゼによるインキュベーション
a. 磁気攪拌器で攪拌しながら200μLのアミログルコシダーゼ溶液を加える。
b. アルミニウム・カバーを取り付ける。
c. 振とうウオーターバスにおいて60℃で連続振とうしながら30分間インキュベートする。ウオーターバスの温度が60℃に達したときから時間を計り始める。
8.EtOHによる食物繊維の沈澱
a. 各サンプルに予め60℃に加熱された225mLの95% EtOHを加える。加熱後体積を測定する。EtOH体積とサンプル体積の比は4:1でなければならない。
b. 全てのサンプルを大きなアルミホイル・シートで覆う。
c. 60分間、室温で沈澱を形成させる。
9.濾過セットアップ
a. セライト(Celite)を含むるつぼの風袋を四捨五入で0.1mg単位で計る。
b. 洗浄びんからの15mLの78% EtOHを用いてるつぼのセライトのベッドを濡らし、再配分する。
c. るつぼに吸引を作用させてセライトを吸い出してフリットガラスに均一マットにする。
10.濾過
a. ステップ8からの沈澱した酵素消化物を、るつぼを通して濾過フラスコに濾過する。
b. 78% EtOHを含む洗浄びんを用いて、すべての残留粒子をるつぼに移す。
11.残留物を以下の15mL分量で二回洗う。
a. 78% EtOH
b. 95% EtOH
c. アセトン
12.残留物を含むるつぼを103℃で一晩乾燥する。
13.乾燥器中でるつぼを約1時間冷却する。残留する食物繊維とセライトを含むるつぼを四捨五入で0.1mg単位で秤量する。風袋重量、すなわち、乾燥したるつぼとセライトの重量、を引いて残留物の重量を求める。
14.蛋白質と灰分の決定
各タイプの繊維から残留物の一つを分析して蛋白質を決定し、重複している他方の残留物を分析して灰分を決定する。
a. ケルダール(Kjeldahl)法(AACC 46−10)を用いて残留物の蛋白質分析を行う。すべてのケースで因子6.25を用いて蛋白質をグラムで計算する。
b. 灰分の分析では、AACC法08−01に記載されているように525℃で5時間、第二の残留物を燃やす。乾燥器中で冷却させ、四捨五入で0.1mg単位で秤量する。るつぼとセライトの重量を引いて灰分を決定する。
全食物繊維含有量は、下の式に従って計算され、別に断らない限り乾燥重量で報告される。
TDF (%) = [(R1 - R2)/2 - P - A - ブランク]/(m1 + m2)/2 x 100
ここで
m1‐サンプル重量1
m2‐サンプル重量2
R1‐m1からの残留物重量
R2‐m2からの残留物重量
A‐R1からの灰分重量
P‐R2からの蛋白質重量
である。
C. 難消化性澱粉の分析
難消化性澱粉含有量はエングリスト(Englyst)ら(British Journal of Nutrition, 1996, 75, 327-337; European Journal of Clinical Nutrition, 1992, 46, S33-S50)に記載されている消化シミュレーションによって決定された。食物サンプルは、噛まれたと同様に砕かれ/細断される。粉末澱粉サンプルは篩にかけて粒子サイズを250ミクロン以下にする。分析に必要なサンプルの重量はその炭水化物含有量に基づいて決められる。澱粉サンプルは主に炭水化物から成ると考えられる。サンプルは測定されて、サンプルあたり500〜600mg+ 0.1mgの炭水化物を与える。必要な量のサンプルが秤量され、サンプル・チューブに加えられる。各チューブに10mLのHCl(0.05M)中のペプシン(0.5%)、グアールガム(0.5%)溶液が加えられる。
ブランクとグルコース標準チューブが調製される。ブランクは0.25Mの酢酸ナトリウムと0.02%の塩化カルシウムを含む緩衝液20mLである。グルコース標準は10mLの酢酸ナトリウム緩衝液(上述)と10mLの50mg/mLのグルコース溶液を混合して調製される。標準は重複で調製される。
酵素混合物は85mLの脱イオン水にブタのパンクレアチン(Sigma P−7545)を加え、よく混合し、3000gで10分間遠心分離して調製される。上澄みを集め、400mgの乾燥インバーターゼ(invertase)(Sigma T−4504)と1.0mL AMG E又はAMG 300L(Novozymes)が加えられる。
サンプル・チューブは37℃で30分間プレインキュベートされ、バスから出され、10mLの酢酸ナトリウム緩衝液が、ガラスボール/マーブル(振とうでサンプルの物理的分解を助けるため)と合わせて加えられる。
5mLの酵素混合物がサンプル、ブランク、及び標準に20〜30sec間隔で加えられる。チューブは37℃のウオーターバスでほぼ180ストローク/分で振とうされる。“ゼロ”は最初のチューブに酵素混合物を最初に加えたときである。
20分後及び120分後に、0.5mLの分量がインキュベートしているサンプルから(同じ20〜30sec間隔で)取り出され、19mL 66%エタノール(反応停止のため)を含む別々のチューブにそれぞれ入れられる。1時間後、ある分量がミクロ遠心分離チューブで、10分間3000gで遠心分離される。
各チューブのグルコース濃度がグルコース・オキシダーゼ/ペルオキシダーゼ法(Megazyme Glucose Assay Procedure GLC9/96)によって測定される。3mLのGOPODを培養チューブに入れ、0.1mLのサンプル分量を加え、よく混合し(軽渦セッティング)、その後20分間50℃でインキュベートされる。インキュベートされたサンプルはUVスペクトロメータを用いて510での吸収能が試験される。これは測色手順である。
澱粉の消化の度合は、グルコース濃度をグルコース標準に対して換算因子0.9を用いて計算することによって決定される。難消化性澱粉(RS)は、全澱粉(TS)のうち120分(GR 120)の時点で消化されなかった部分である。パーセント難消化性澱粉は、RS (% db) = TS − GR120 x 100として計算される、ここでTS は 100であり、GR120 は 120分で消化されたTSのパーセントである。
D. アミロース分析
アミロース含有量の電位差計測定
約0.5gの澱粉(1.0gの砕いた粒から得られた)のサンプルが10mLの濃塩化カルシウム(重量で約30%)中で95℃に30分間加熱された。サンプルは室温まで冷却され、5mLの2.5%酢酸ウラニル溶液で希釈され、よく混合され、2000rpmで5分間遠心分離された。次にサンプルを濾過して透明な溶液を得た。澱粉濃度は分極セルを用いて分極測定で決定された。ある分量(普通、5mL)のサンプルが、プラチナ電極をKCl基準電極で用いて電位を記録しながら、標準化された0.01Nヨウ素溶液で直接滴定された。屈曲点に達するために必要なヨウ素の量が結合したヨウ素として直接測定される。アミロースの量は1.0グラムのアミロースが200ミリグラムのヨウ素と結合すると仮定して計算された。
実施例1
本実施例では、反応のpHが架橋の度合(TDFに直接関係する)に及ぼす影響が実証された。
トウモロコシ澱粉(2kg)が3000mLの水道水でスラリーにされた。これに100gmのNa2SO4 (澱粉の5%)と十分な25% NaOHが加えられ(澱粉の膨潤を防止するために高剪断ミキサーによって加える)、pHが10.0に達するようにした。トリメタリン酸ナトリウム(STMP)とトリポリリン酸ナトリウム(STPP)の99:1ブレンド200gm(澱粉の10%)がスラリーに加えられ、スラリーのpHはpHコントローラ(Bamant Digital pH Controller Model No. 501-3400)によってpH 10.0に維持された。このコントローラは、蠕動式ポンプを制御してpHを設定点(10.0)に維持するように、3% NaOH溶液を加えた。別の同様の反応もセットされたが、pHは10.0でなく11.5に維持された。
両方の反応からサンプルが時間的に採取されて、結合したリンが決定された。pH 10.0の反応からの48時間サンプルは結合したリンが0.206%であると決定されたが、pH 11.5の反応からの4時間サンプルは結合したリンが0.225%であると決定された。
これらのサンプルの両方についてTDFが分析された。pH 11.5サンプル(4時間の反応)はTDFが41という値になったが、pH 10サンプル(48時間の反応)では32であった。pH 11.5反応は結合したリンのレベルがpH 10サンプルよりも9.2%高く、そのTDFは28%高かった。このことは、STMP/STPP反応の間pHを高いレベルに維持することで、同じような結合リン・レベルでTDFは改善されるということを示している。これは、反応の間pHが下へドリフトすることを(米国特許第5,855,946号におけるように)放置するのに対して、反応の間ずっと高いpHを維持した反応では、結合したリンがモノエステルではなく架橋リンクとして存在している可能性が大きいことを示す証拠である。
実施例2
米国特許第5,855,946号に示されている反応条件に従って、トウモロコシ澱粉(1000g, 乾燥質量)、水(1400mL)、STMP(トリメタリン酸ナトリウム、118.8g, 乾燥澱粉を基準として11.88%)、トリポリリン酸ナトリウム(STPP, 1.2g, 乾燥澱粉を基準として0.12%)、及び硫酸ナトリウム(100g, 乾燥澱粉を基準として10%)を合体し、3%水酸化ナトリウム溶液を加えて混合物のpHを11.5に調整した。このスラリーが連続的に攪拌され、45℃に温められ、45℃に保たれた。サンプルは3時間後と24時間後に採取された。pHは3時間後に11.06、24時間後に8.96に低下したことが認められた。
サンプリング後、各スラリーは、蒸留水/塩酸の3:1ブレンドを加えてpHを6.5に調整し、濾過によって澱粉が集められ、水で洗浄され(1500mLで4回)、室温で乾燥された。
反応は繰り返されたが、STMP/STPPレベルは全体で12%から8%(7.92% STMP/0.08%STPP)に減らされた。初期アルカリ度/pH調整は、(膨潤を防ぐために)高剪断攪拌下で加えられる25% NaOHを用いて行われた。25% NaOHを用いてアルカリ度は、50mLのスラリー中のアルカリを中和するために必要な0.1N HClの量で50mLに相当するレベルに調整された。このアルカリ度はpH 11.9となった。スラリーは連続的に攪拌され、45℃に温められ、45℃に保たれた。その後、pHは24時間の反応の間11.5〜11.9に(3% NaOHを用いて)維持された。サンプルは3時間後と24時間後に採取された。結果は下の表1にまとめられた。
Figure 0005363006
pHの小さな上昇、反応の間このpHを維持すること、及び25%固体NaOHを使用することによる希釈の減少という組み合わせによって、3時間後の反応物のTDFは(米国特許第5,855,946号)30から78に16%増加して改善された。しかし、本発明の条件を用いると、24時間後の反応物のTDFはさらに96%に増加した(21%の増加)。最も重要なことは、これらのTDFの改善が、使用されるSTMP/STPPの量の減少によって得られたことである。
スタート時のpHに到達するために25%固体分NaOHを用いたことによってスラリーの希釈が減少した。3% NaOHを使用した場合、スタート時の反応物に約176グラムの水を追加することになったであろう。pHを11.5と11.9の間に維持するために3% NaOHを追加しても、スラリーはpHコントロールを開始してから約3時間後までは米国特許第5,855,946号で用いられている固体分までは希釈されない。その時点でTDFは最終的な値の約80%に到達していた。
実施例3
本発明が反応物のpHの維持だけに依存していないことを実証するために、米国特許第5,855,946号の実施例1の条件を用いて一連の反応物を(コムギ、トウモロコシ、ポテト、及びHylon(登録商標)VII(高アミロース・トウモロコシ)澱粉をベースとして)調製した。澱粉(1000g, 乾燥基準)、水(1400mL)、STMP(トリメタリン酸ナトリウム、118.8g, 乾燥澱粉を基準として11.88%)、トリポリリン酸ナトリウム(STPP, 1.2g, 乾燥澱粉を基準として0.12%)、及び硫酸ナトリウム(100g, 乾燥澱粉を基準として10%)を合体し、混合物に3%水酸化ナトリウム溶液を加えて混合物のpHを11.5に調整した。スラリーは連続的に攪拌され、45℃に温められ、45℃に保たれた。サンプルは3時間後と24時間後に採取された。
各スラリーは、蒸留水/塩酸の3:1ブレンドを加えることによってpH 6.5に調整され、濾過によって澱粉が集められ、水で洗浄され(1500mLで4回)、室温で乾燥された。
24時間の反応の間、反応物は3% NaOHを用いてpHを11.5に維持するという変更だけで繰り返された。
その後、サンプルの結合したリン及びTDFが分析された。結果は表2に示されている。
Figure 0005363006
TDF及び結合したリンはいくつかのケースでpHのコントロールによってわずかに改善されたが、一般に出発点における11.5というpHを維持することはSTMP/STPP反応物質によって生ずる架橋を顕著に改善するものではなかった。pHの維持と反応の間のスラリー固体分の増加(初期pHの調整で25% NaOHを用いることによる)という決して明らかでない組み合わせによってはじめて、TDFと結合したリンの両方で顕著な改善が得られた。すなわち、米国特許第5,855,946号で得られたようなTDF又は結合したリンのレベルを達成するために、1/3少ないSTMP/STPP反応物質を使用するだけでよかった。
実施例4
反応物のpH維持と最初のアルカリ度調整のための25% NaOHの使用の組み合わせの有効性を実証するために、別の一連の製品がトウモロコシ、コムギ、ポテト、及びHylon(登録商標)VII澱粉をベースとして調製された。
澱粉(1000g, 乾燥基準)、水(1400mL)、STMP(トリメタリン酸ナトリウム、79.2g, 乾燥澱粉を基準として7.92%)、トリポリリン酸ナトリウム(STPP, 0.8g, 乾燥澱粉を基準として0.08%)、及び硫酸ナトリウム(100g, 乾燥澱粉を基準として10%)を合体させた、混合物に3%水酸化ナトリウム溶液を加えて混合物のpHを11.5に調整した。スラリーは連続的に攪拌され、45℃に温められ、45℃に保たれた。サンプルは3時間後と24時間後に採取された。Hylon(登録商標)VII澱粉、トウモロコシ、及びポテト・スラリーはpH 11.5(アルカリ度50mL)に、コムギはpH 11.3(アルカリ度30mL)に、25%水酸化ナトリウムを加えることによって調整された。25%水酸化ナトリウムは(膨潤を防ぐために)高剪断攪拌下で加えられた。その後、pHは24時間の反応の間、(3% NaOH溶液を用いて)スタート時のpHに維持された。サンプルは3時間後と24時間後に採取された。結果は下の表3にまとめられた。
Figure 0005363006
これらの結果は、実施例3で同じ基本澱粉から調製されたサンプルと比較しなければならない。実施例3では、50%高いレベルのSTMP/STPPが米国特許第5,855,946号の実施例1と同様のプロセスで用いられ、反応の間最初のpHが維持された。
表4はこれらの二つの実施例の間の比較を示す。
Figure 0005363006
STMP/STPPレベルが50%高く(全体で12%、これに対して本実施例では全体で8%)、スラリーpHを維持しても、最初のアルカリ度調整で25% NaOHを用いたときの24時間後の反応物は、米国特許第5,855,946号のように低い(3%)固体分NaOHを用いたときに比べて、結合したリンが高く、TDF値も高くなった。3時間後の反応物は、Hylon(登録商標)VII澱粉及びポテト澱粉をベースとしたものは、25%固体分NaOHを使用したことで改善を示さなかったが、コムギ及びトウモロコシ澱粉では、本発明のプロセスを用いてTDF値が18〜25%高くなった。
澱粉を24時間反応させた後、最初のpH調整で25% NaOHを用いて作られた澱粉は、米国特許第5,855,946号に記載されているように3% NaOHを用いた反応物に比べてTDF値が7〜22%高くなった。
以下の特許請求の範囲で用いられる“含む(comprises)”又は“含んでいる(comprising)”という用語は、それに続く要素を含むことを意味するが、その他の要素を排除するものではなく、変更可能である。

Claims (3)

  1. トウモロコシ又はコムギ澱粉を調製する方法であって、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)、又はトリメタリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウム(STPP)の組み合わせを用いてトウモロコシ又はコムギ澱粉を架橋する工程を含み、そこで
    a)pHが、該架橋反応の前に少なくとも25%のアルカリ溶液を用いて11.5と12.0の間に調整され、該架橋反応の間11.5〜12.0に維持され;
    b)前記架橋反応の前の前記pH調整の間に前記澱粉(乾燥基準)の重量で2%以下の水が添加され;
    c)前記トリメタリン酸ナトリウム(STMP)が、前記澱粉の約5〜16重量%の量で使用され;そして
    d)前記反応が、少なくとも36重量%の固体レベルにおいて行われる;
    ことを特徴とする方法
  2. 前記反応が25℃から70℃までの温度で行われ、前記反応が10分から30時間までの時間にわたって行われる、請求項1に記載の方法
  3. 前記澱粉の重量で0.01から0.2%までのトリポリリン酸ナトリウム(STPPが用いられる、請求項に記載の方法
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