JP2002503180A - 中型トラックおよびトラック用キャビン型キャブオーバの改善構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 “キャブオーバ”と称されるトラックに用いられ、中型トラックおよびトラックにかかわりなく用いられ、種種異なる型の従来型自動車の組立ラインで組み立てることができ、様式化されたキャビン形状を有し、つぎのように構成された改善されたキャビンのモジュラ構造、すなわち、床下に搭載されるエンジンのスペースを形成する床を形造るのに適切な変則形状を有するそれぞれ左および右ドア枠体からなる２つの側方枠体を有し、床はキャビンの後部パネルに接合され、左右ドア枠体および後部パネルは上部枠体および床に接合され、床は変則形状であって後部パネルから伸びてキャビンの前部に到りそこで所要の傾斜角だけ上に折り曲げられて前パネルに接合され、該パネルは左右２つの柱を介して上部枠材に接合されてフロントグラスが取り付けられる枠が形成されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 中型トラックおよびトラック用キャビン型キャブオーバの改善構造 発明の詳細な説明 本発明は、“キャブオーバ”と称されるトラックに好んで用いられるキャビン の改善構造に関し、中型トラックおよびトラックのキャビンに用いることができ る。本発明の様式化された形状のキャビンは、異なる型式の自動車が混在する組 立ラインを止めることなく混在生産が可能である。 専門家にはよく知られているように、中型トラックは、その構造、デザインお よび用途からトレーラおよびトレーラ積載の貨物の輸送には使用されず、１９ト ンより大きくない。通信運輸省の規制および国際標準によると、中型トラックは 物資あるいは１０人未満の人員を運搬する台車を備えた自動車で、車両総重量が ６，５３１ｋｇから１９，０００ｋｇの間のものである。 これに反しトラックは、その構造、デザインおよび用途からあらゆるトレーラ 運搬用に使用され、大量の貨物を高速道路を通じて長距離間運搬するように設計 されている。通信運輸省の規制および国際標準によると、トラックはトレーラ、 セミトレーラあるいは一体型の装備のいずれかの手段によって物資を運搬するた めの２あるいは３軸の自動車で、車両総重量が３０，０００ｋｇ以上のものであ る。 キャブオーバと称されるトラックは、その構造、デザインおよび用途から前部 分（トランク）で中型トラックと同様に貨物の輸送に使用することができ、また あらゆる型のトレーラ牽引用に通常トラックと同様に用いることができる。 キャブオーバトラックの主な特徴の一つは、エンジンがキャビンの床下に搭載 されているのでトランクがないことである。エンジン点検の際にはキャビンは全 体が前方に起こされる。 本発明の目的である改善されたキャビン構造はモジュラ型と称される。という のは、キャビンはサブ組立部品で構成されるからで、その場合これらの部品はキ ャブオーバ、中型トラックおよび通常型トラックの間で共通化される。 本発明の目的は、キャブオーバトラック、中型トラックおよびトラックにかか わりなく用いることができ、前述の各モデルのトラックおよび従来型トラック組 立ラインで組み立てることができる特徴を持つ改善されたキャビン構造を提供す ることであり、少なくともつぎに述べる構造を含む。すなわち、 床下にエンジンを搭載する空洞を形成する床板形状とするのに適した変則形状 の左右各ドア枠体の前部および後部にそれぞれ補強部材を取り付けてなる２つの 側方枠体、 上側左右および下側左右の４つの隅部材、後部パネルの左右２つの補強柱、後 部プラットフォームおよび前記後部パネルの左右補強柱それぞれの補強部材とよ り形成されたことを特徴とするキャビンの後部パネル、 トップヘッドと呼ぶ基部、左右２つの上部枠体横部材、上部枠体横断クロスビ ーム、上部枠体後クロスビーム、左右２つの縦方向支え梁および左右２つの柱“ Ａ”より形成されたことを特徴とする上部枠、 後部パネルの後部プラットフォームからドア枠体の形状に沿って伸び出しエン ジンを搭載するための空洞あるいはトンネルを形成する変則形状の床板が、トラ ンスミッションカバーまで伸びてそこから所要の角度だけ下方に折り曲げられて 、ドア枠体の形状に沿う前床組み立てに接合されることを特徴とする変則形状の 床板、 フロントグラスワイパ半遮蔽カバーおよび該半遮蔽カバーと前記キャビン床板 を補強する３つの補強部材とよりなることを特徴とする前部パネル。 従来、中型トラックのキャビンの設計仕様にはこの型のトラック用の特別な設 計および寸法が用いられている。したがって単なる見かけは同じような形であっ ても各構成部品の寸法は異なり、その結果別々の組立ラインで生産されている。 中型トラックのキャビンおよびトラックのキャビンの従来構造では、キャビン の組み立てに使用される工具キットがそれぞれのキャビンによって異なるのが主 な理由で同時に同じ組立ラインを用いることができず、工具キットを取り替える ためにラインを停止するか、もしくは２つの異なるラインを持つ必要があり、時 間の損失、生産コスト高、工具への投資増および手作業の増加がもたらされる。 キャビン構造体を構成する種種の部品は好んで高強度鋼板をスタンププレス加 工して作られる。キャビン構造体を構成する部品には重ね継ぎされたフランジや 高強度接合で固着されたものが含まれている。 キャビン構造体の構成部品は、その他の高強度材料（ここに明示する材料に限 られるものではない）であるアルミニウム、加熱成形プラスチック、ＳＭＣ、ガ ラスファイバなどで作ってもよい。 本発明の一実施例を添付図面を参照して以下に説明する。 第１図はキャビン構造の３０°斜視図を示す。 第２図キャビン構造の左ドア枠体を示し、該枠体はキャビンの床に所要の形状 を与えるため不規則な形をしていて、右ドア枠体（図示せず）は該左ドア枠体の 鏡像と同じ形であることは明らかである。 第３図はキャビン構造の上面図を示す。 第４図はキャビン構造の前面図を示す。 添付の第１図を参照して説明すると、キャブオーバのキャビン構造（１）は、 好ましくはスタンププレス加工あるいは標準工具で成形された高強度鋼板で形成 され、キャビン構造を構成する部品は重ね継ぎされ高強度接合で固着されたフラ ンジを含む。 キャビン構造は、左ドア枠体（２）および右ドア枠体（３）の２つの側方枠体 とキャビンの後部パネル（４）とが上部枠体（５）およびキャビンの変則形状の 床板（６）に接合されて形成される。キャビンの変則形状の床板（６）は後部パ ネルから伸び出し、まさしくその変則形状によってエンジンが搭載される空洞ス ペース（８）の輪郭を与え、同様に、キャビン構造の一部ではなく後で取り付け られる図示しないトランスミッションカバーの区域を形成し、そこで所要の傾斜 角だけ下方に折り曲げられてキャビン前部の前床組み立て（７）に接合される。 キャビン前部は、フロントグラスワイパ半遮蔽カバー（９）に接合のため所要 の傾斜角だけ上方に折り曲げられ、該カバー（９）は２つの柱“Ａ”すなわち左 柱（１０）および右柱（１１）を介して上部枠体（５）と接合されてフロントグ ラスが装着される枠を形成する。 キャビン構造は、ドライバおよび助手の居住室をなす内部空間（１２）を持ち 、該空間には計器板、シート、ステアリングホイル、ステアリングコラム、ペダ ル、 サンバイザ、カーペット、衣類および小物入れトランクなどのアクセサリおよび 一般にトラックのキャビンを構成する全ての内装部品が装着される。 添付の第２図には左ドア枠体（２）の形状が示されていて、その床部は変則形 状をなしており、該枠体にはその床部の変則形状に沿う左横下プラットフォーム （１３）、左横中間プラットフォーム（１４）および左横上プラットフォーム（ １５）が組み付けられて高強度接合されており、これら３つのプラットフォーム は左床前部主補強部材（１６）の延長部によって補強されている。 左ドア枠体（２）は、左枠補強部材（１７）に取り付けられ、該左枠補強部材 （１７）には左後補強部材（１８）が取り付けられている。 キャビンの後部パネル（４）は、後部パネル下隅部材（１９）および後部パネ ル上隅部材（２０）の組み付けから形成が始まり、これらの隅部材は後部パネル の左補強部材（２１）に取り付けられる。 左枠補強部材（１７）は、その上部で後部パネル（４）および上部枠体（５） の一部をなす上部枠体左横部材（２２）に接合され、その下部で左側面下プラッ トフォーム（１３）に接合される。 上に述べたように、第２図は左ドアの枠体を示し、右ドアの枠体（第１図の３ ）は左ドア枠体と鏡像関係をなす対の部品より構成されることを指摘しておくの は重要である。 添付の第３図にはキャビン構造を上から見た平面図が示されている。 上部枠体は、前部のトップヘッド(２３)、上部枠体左横部材(２２)、上部枠体 右横部材(２４)、上部枠体後クロスビーム（２５）より形成され、上部枠体横断 クロスビーム（２７）に取り付けられた２つの縦方向支え梁（２６）によって補 強されている。両縦方向支え梁（２６）は上部枠体後クロスビーム（２５）から トップヘッド（２３）に伸びている。 トップヘッド（２３）は柱“Ａ”すなわち左柱（１０）および右柱（１１）に 組み付けられ、これらの柱はそれぞれの側で半遮蔽カバー補強部材組立（２８） および左横上プラットフォーム（１５）と右横上プラットフォーム（２９）に接 合されてフロントグラスの枠を形成する。 キャビン構造の上面設計図には右横床組立（３０）および左横床組立（３１） が認められる。 添付の第４図にはキャビン構造の正面（７）の設計図が示され、左主補強部材 （３２）および右主補強部材（３３）により補強された右横床組立（３０）およ び左横床組立（３１）で形成された床（６）の構造がわかる。 右横床組立（３０）および左横床組立（３１）は、フロントグラスワイパ半遮 蔽カバー（３４）および半遮蔽カバー補強部材組立（２８）に接合されている。 半遮蔽カバー補強部材組立（２８）は、柱“Ａ”すなわち左柱（１０）および 右柱（１１）の下部およびフロントグラスワイパ半遮蔽カバー（３４）に接合さ れる。柱“Ａ”左（１０）および右（１１）はその上部でトップヘッド（２３） に接合される。図中には上部枠体の縦方向支え梁（２６）が示され、同様に該縦 手方向支え梁（２６）および上部枠体横部材左（２２）と右（２４）に取り付け られた上部枠体横断クロスビーム（２７）が示されている。 キャビン構造の前面設計図では、後部パネル下隅部材（１９）および後部パネ ル上隅部材（２０）が左枠補強部材（２１）および右枠補強部材（３５）に接合 されて後部パネル左補強部材（３６）および後部パネル右補強部材（３７）と併 せて形成された後部パネル組み立てが認められ、これら左右の後部パネル補強部 材はそれぞれ図示しない後部パネル左後補強部材（３８）および後部パネル右後 補強部材（３９）に平行に接合されている。 フロントグラスワイパ半遮蔽カバー（３４）は、図示しないワイパモータ取り 付けに適する穴を有し、同じく電装品、空調装置などの取り付けに適する図示し ない穴を有する。 上に説明した本発明にはいくつかの変更がなされ得る事実およびそれらの多く は明らかに請求の意図および範囲に改善を前記請求の意図および範囲を外れるこ となく取り入れるものであろうことより、本明細書に含まれることがらは全て例 示であって限定されるものではない。 以上説明した本発明は新規性を有すると考えられ請求の範囲に記載の請求項に つき所有権を主張するものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミランダ グエレロ，ロベルト メキシコ国，エド．デ メキシコ，ナウカ ルパン デ ジュアレズ，シー．ピー. 53280，シーオーエル．シユダド ブリサ ス，マル デル ネクタル エヌオー．17 (72)発明者 エスピノザ ルイズ，アレジャンドロ メキシコ国，ヒダルゴ，パチュカ、シー. ピー．42040，シーオーエル．モラレス, フロイラン エヌオー．86 (72)発明者 ゴンザレス グアダラマ，カルロス メキシコ国，エド．デ メキシコ，アティ ザパン デ ザラゴザ，シー．ピー. 52967，シーオーエル．リンコナダ デ アティザパン，２▲上ａ▼．シーディーエ ー．２ デ アブリル エヌオー．50 ／207

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．キャブオーバトラック、中型トラックおよびトラックにかかわりなく用いる ことができ、各型式のトラックを型式にかかわりなく同一の組立ラインで組み立 て可能な、改善されたキャビンの構造において、 床下にエンジンを搭載する空洞を形成する床板形状とするのに適した変則形状 の左右各ドア枠体の前部および後部にそれぞれ補強部材を取り付けてなる２つの 側方枠体と、 上側左右および下側左右の４つの隅部材、後部パネルの左右２つの補強柱、後 部プラットフォームおよび前記後部パネル左右補強柱のそれぞれの補強部材とよ り形成されたことを特徴とするキャビンの後部パネルと、 トップヘッドと呼ぶ基部、左右２つの上部枠体横部材、上部枠体横断クロスビ ーム、上部枠体後クロスビーム、左右２つの縦方向支え梁および左右２つの柱“ Ａ”より形成されたことを特徴とする上部枠体と、 後部パネルの後部プラットフォームからドア枠体の形状に沿って伸び出しエン ジンを搭載するための空洞あるいはトンネルを形成する変則形状の床板が、トラ ンスミッションカバーまで伸びてそこから所要の角度だけ下方に折り曲げられて ドア枠体の形状に沿う前床組み立てに接合されることを特徴とする変則形状の床 板と、 フロントグラスワイパの半遮蔽カバーおよび該半遮蔽カバーと前記キャビン床 板を補強する３つの補強部材とよりなることを特徴とする前部パネルを持つキャ ビン構造。 ２．前記キャビンを構成する部品は、好ましくはスタンププレスあるいは標準工 具で成形された高強度鋼板製であって、重ね継ぎされたフランジおよび高強度接 合で固着された部品を含むものである請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ３．前記キャビンを構成する部品がアルミニウム、加熱成形プラスチック、ＳＭ Ｃ、グラスファイバあるいはその他のプラスチックの高強度材料（ここに明示す る材料に限るものではない）で作られる請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ４．それぞれ左右のドア枠体からなる２つの側方枠体と後部パネルが共にキャビ ンの上部枠体と床板に接合され、キャビンの床板は、後部パネルから前方に伸び 、ドア枠体の形状に沿い変則形状をなしてエンジン搭載のための空洞を形成し， キャビンの前部で所要の傾斜角だけ折り曲げられて前パネルに接合され、該前パ ネルは左右２つの柱“Ａ”を介して上部枠体に接合されてフロントグラスが取り 付けられる枠を形成した請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ５．ドライバーおよび助手の居住空間をなすキャビンの内部には、計器板、シー ト、操縦ハンドル、ステアリングコラム、ペダル、サンバイザ、カーペット、衣 類入れ、小物入れトランクなどのアクセサリおよび一般にトラックのキャビンを 構成する全ての内装品が装着された請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ６．ドアの形状が、キャビンの床下にエンジンを据え付けるための空洞を形成す るために変則形状に形成された左ドア枠体および右ドア枠体（左ドア枠体の鏡像 の形状をなす）で定められ、左右のドア枠体は左右の横下プラットフォーム(左 右は互いに鏡像をなす)、左右の横中間プラットフォーム（左右は互いに鏡像を なす）および左右の横上プラットフォーム（左右は互いに鏡像をなす）に組み付 けられて高強度接合により固着され、これら３つの左プラットフォームと３つの 右プラットフォームはそれぞれ前部主補強部材の延長部により補強され、左右ド ア枠体はそれぞれ後部補強部材を取り付けた左右のドア枠補強部材に固定されて いる請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ７．後部パネルの左右下隅部材および左右上隅部材の組み付けより始まり、これ らが左右の後部パネル補強部材に固着されて左右の柱“Ｂ”を構成しキャビンの 後部パネルが形成される請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ８．ドア枠補強部材の上部が、後部パネルおよび上部枠体の一部をなす上部枠体 横部材に接合され、該ドア枠補強部材の下部が横下プラットフォームに接合され る請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 ９．右ドア枠体を構成する部品が左ドア枠体を構成する部品と互いに鏡像をなす 形状に作られた請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 １０．上部枠体は、トップヘッドと呼ばれる基部の左右両端にそれぞれ左右の上 部枠体横部材が接合され、これら左右の上部枠体横部材が上部枠体後クロスビー ムに接合されて形成された請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 １１．トップヘッド、左右の上部枠体横部材および上部枠体後クロスビームより 形成された上部枠体が、上部枠体横断クロスビームに取り付けられた左右２つの 縦方向支え梁によって補強され、該縦方向支え梁は上部枠体後クロスビームから トップヘッドまで伸びている請求の範囲第１項記載のキャビン構造。 １２．トップヘッドが左右の柱“Ａ”に組み付けられ、該左右の柱“Ａ”は同時 に半遮蔽カバー補強部材、左横上プラットフォームと右横上プラットフォームに 接合されてフロントグラスの枠を形成する請求の範囲第１項記載のキャビン構造 。 １３．エンジン据え付けのための空洞を形成するために変則形状をなす床板の構 造が、左右の主補強部材の延長部により補強された左右の床組み立てからなる請 求の範囲第１項記載のキャビン構造。 １４．右横床組み立ておよび左横床組み立てがフロントグラスワイパ半遮蔽カバ ーおよび半遮蔽カバー補強部材に接合された請求の範囲第１項記載のキャビン構 造。 １５．半遮蔽カバー補強部材が左右の柱“Ａ”およびフロントグラスワイパ半遮 蔽カバーに接合され、該左右の柱“Ａ”はその上部でトップヘッドに接合された 請求の範囲第１項記載のキャビン構造。