JP2002374623A - 静止形電圧調整器 - Google Patents
静止形電圧調整器Info
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Abstract
電圧調整器を提供する。 【解決手段】 大きな電圧変動が急激に発生したときに
は、タップ式電圧調整器の動作時限タイマ17の計数が
行われる電圧値でしかも静止形電圧調整器の出力に少し
でも余裕を持たせることができる電圧値まで系統電圧を
変えることができる無効電力を出力するように、制御信
号発生手段13は無効電力制御回路2に制御信号を出力
する。動作時限タイマ17を用いて、電圧範囲制御を行
う期間を一定の時限の範囲に限定する。動作時限タイマ
17が時限の計数を行っていないときには、無効電力一
定制御を実施する。
Description
れて電力系統の電圧変動を補償する静止形電圧調整器に
関するものであり、特にタップ式電圧調整器と協調して
用いられる静止形電圧調整器に関するものである。
電力系統に接続されて電力系統の電圧変動を補償する静
止形電圧調整器を用いた静止形無効電力補償装置の一例
が示されている。この公報に示された静止形電圧調整器
では、電力系統の電圧が設定電圧になるように無効電力
制御回路を制御する電圧一定制御を継続しながら、低速
な負荷変動に対しては、無効電力制御回路に発生する無
効電力が目標範囲内に入るように設定電圧を所定時間
(刻み時間)ごとに所定の刻み幅で変化させる制御を行
って、静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせる動作を
行っている。
制御を維持して、しかも徐々に設定電圧を所定の刻み幅
で変化させると、静止形電圧調整器の出力に余裕を持た
せるまでに時間がかかり、言い換えると系統電圧がタッ
プ式電圧調整器が動作する電圧に達するまでに時間がか
かるため、瞬時電力変動に対して対処できない事態が生
じたり、タップ式電圧調整器の動作に遅れが生じるとい
った問題が発生する。すなわちタップ式電圧調整器と静
止形電圧調整器との協調に遅れが生じやすい問題があ
る。また従来の静止形電圧調整器では、電圧の刻み幅の
設定と刻み時間の設定とを、静止型電圧調整器の設置条
件に応じて調整する必要があり、この調整の不具合がタ
ップ式電圧調整器との協調の障害になっている。
協調が容易な静止形電圧調整器を提供することにある。
で出力に余裕を持たせることができる静止形電圧調整器
を提供することにある。
の動作開始時期を早めることができる静止形電圧調整器
を用いた電力システムを提供することにある。
る静止形電圧調整器は、電力を供給する系統に接続され
て、内部に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無
効電力まで制御する無効電力制御回路と、無効電力制御
回路と系統とを接続する接続線に現れる電圧を検出する
電圧検出器と、接続線に流れる電流を測定する電流検出
器と、電圧検出器及び電圧検出器から出力される検出電
圧及び検出電流を入力として、無効電力制御回路を流れ
る前記無効電力を制御するための制御信号を無効電力制
御回路に出力することにより前記系統の電圧変動を補償
する制御部とを備え、タップ式電圧調整器と協調して動
作する。
構成されている。電圧検出器が検出する前回の検出電圧
と今回の検出電圧との差電圧を求める。差電圧の絶対値
が、協調する前記タップ式電圧調整器のタップ切換動作
に要する電圧幅以上に予め定められた不感帯電圧以上あ
るときに、差電圧の極性が正であれば前回の検出電圧を
下限値とし且つ前回の検出電圧に不感帯電圧を加えた値
を上限値と定め、もしこのときに上限値が予め定めた制
限上限電圧より大きければ制限上限電圧から不感帯電圧
を引いた値を下限値とし且つ制限上限電圧を上限値とし
て記憶し、また差電圧の極性が負であれば前回の検出電
圧を上限値とし且つ前回の検出電圧から不感帯電圧を引
いた値を下限値と定め、もしこのときに下限値が予め定
めた制限下限電圧より小さければ制限下限電圧を下限値
とし且つ制限下限限電圧に不感帯電圧を加えた値を上限
値として記憶した上で、動作時限タイマの時限の計数を
開始する。今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の
電圧幅内にないときで今回の検出電圧が上限値より大き
いときには、接続線に現れる電圧を上限値にするための
制御信号を無効電力制御回路に出力する。今回の検出電
圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今
回の検出電圧が下限値より小さいときには、接続線に現
れる電圧を下限値にするための制御信号を無効電力制御
回路に出力する。今回の検出電圧が下限値以上で上限値
以下の電圧幅内にあるときには、接続線に現れる電圧を
下限値以上で上限値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも
無効電力が予め定めた無効電力設定値Qref(理想的に
は0kVar)に近い値になるようにするための制御信
号を無効電力制御回路に出力する。動作時限タイマの時
限の計数が完了するまで、前記下限値及び上限値を固定
した値として記憶して前記動作を繰り返し、動作時限タ
イマの時限の計数が完了すると上限値及び下限値の記憶
値をリセットする。動作時限タイマが時限の計数を行っ
ておらず且つ差電圧の絶対値が不感帯電圧よりも小さい
ときには、予め定められた無効電力設定値Qrefになる
ように制御信号を無効電力制御回路に出力する(無効電
力一定制御)。
プ式電圧調整器のタップ切換動作が必要になる程度に大
きな電圧変動が急激に発生したときには、電圧変動が発
生する前の電圧まで系統電圧を回復させることをせず
に、タップ式電圧調整器の動作時限タイマの計数が行わ
れる電圧値でしかも静止形電圧調整器の出力に少しでも
余裕を持たせることができる電圧値まで系統電圧を変え
るように静止形電圧調整器から出力する無効電力を変更
する(電圧範囲制御)。これを可能にするために、原則
として急激な電圧変動が減少側に発生するときには、前
回の検出電圧を上限値として前回の検出電圧から不感帯
電圧を引いて求めた下限値まで電圧を増加させ、電圧変
動が増加側に発生するときには、前回の検出電圧を下限
値として前回の検出電圧に不感帯電圧を加えて求めた上
限値まで電圧を減少させるようにした。そして上限値が
予め定めた制限上限電圧より大きければ制限上限電圧か
ら不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ制限上限電圧
を上限値とし、下限値が予め定めた制限下限電圧より小
さければ制限下限電圧を下限値とし且つ制限下限限電圧
に不感帯電圧を加えた値を上限値とすることにした。
作時限タイマの時限の計数を開始し、この時限の計数が
終了するまでは上限値及び下限値と前回の検出電圧とを
固定値として記憶して、電圧を制御する。そして検出電
圧が上限値と下限値との間に入った後は、急激な電圧変
化が無ければ上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で
無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるような
無効電力を出力する。
ている間に、逆方向への急激な電圧変動が発生したとき
には、その電圧幅の他方の限界値までに電圧を制限し、
以後は前述の上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で
無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるような
無効電力を出力する。その結果、本発明によれば動作時
限タイマの時限の範囲内において、静止形電圧調整器に
余裕を持たせた状態で更なる急激な電圧変動に対処する
ことができる。
は、協調するタップ式電圧調整器の動作時限タイマの時
限よりも長く設定する。このようにすると、動作時限タ
イマの時限の計数が完了するまでの間、系統の電圧が協
調するタップ式電圧調整器のタップ切換電圧を維持して
いた場合には、タップ式電圧調整器がタップ切換動作を
行って、系統の電圧は変更される。以後は前述の上限値
と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が無効電力
設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力す
る。
の計数が完了した時点で、上限値及び下限値をリセット
し、以後無効電力一定制御へと移行する。
時限の残り時間が予め定めた時間以下になった時点で、
差電圧の絶対値が不感帯電圧以上あるときには、この動
作時限タイマの時限を所定の時間延長するようにしても
よい。このようにすると延長した時間内にタップ式電圧
調整器が動作して必要な電圧変更をすることが可能にな
る場合があり、タップ式電圧調整器との協調が容易にな
る利点がある。
小さい場合に、今回の検出電圧が予め定め設定した制限
下限電圧以上制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧
であれば、無効電力を一定にするための(無効電力が無
効電力設定値Qrefに近づくための)制御信号を無効電
力制御回路に出力する。また制御部は、今回の検出電圧
が制限上限電圧より大きいときには、接続線に現れる電
圧を制限上限電圧にするための制御信号を無効電力制御
回路に出力し、今回の検出電圧が制限下限電圧より小さ
いときには、接続線に現れる電圧を制限下限電圧にする
ための制御信号を無効電力制御回路に出力する。ここで
制限下限電圧と制限上限電圧の設定値は、タップ式電圧
調整器の下限タップ電圧と上限タップ電圧との間の範囲
内で任意に決定される。したがって制限下限電圧と制限
上限電圧との間の電圧幅は、不感帯電圧幅よりも大きい
ものである。このような無効電力制御を行うと、タップ
式電圧調整器の動作によっては対応できない系統の電圧
変動を静止形電圧調整器により抑制することができる。
場合、動作時限タイマの時限の間は検出電圧を所定の下
限値または上限値とする電圧範囲制御動作を行い、時限
の計数が完了した後は、無効電力制御回路の無効電力を
静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせることができる
(瞬時電力変動に対して迅速に且つ確実に対応できる)
無効電力設定値Qref(理想的には0kVar)に近づ
ける無効電力制御動作を行う。したがって本発明による
と、系統電圧を一定には維持できないが、系統電圧を所
定の電圧範囲内に抑えることができて、しかも系統電圧
の瞬時変動に対応するための静止形電圧調整器の出力の
余裕を短い時間で確立することができる。その上系統電
圧を短い時間でタップ式電圧調整器の動作電圧まで到達
させ、タップ式電圧調整器の切換時間を従来と比べて最
も速くすることができる。
クタなどの遅れ要素とコンデンサ等の進み要素とこれら
の要素を流れる電流を制御する導通角の制御が可能なサ
イリスタ等の位相制御半導体素子とを含んで構成されて
いる。この場合、例えば、制御部は、協調する前記タッ
プ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に
予め定められた不感帯電圧、制限上限電圧及び制限下限
電圧の設定値を入力する設定値入力手段と、出電圧及び
検出電流に基づいて無効電力を検出する無効電力検出部
と、設定値を記憶する設定値記憶手段と、制御信号を発
生する制御信号発生手段とから構成することができる。
そして制御信号発生手段は、電圧検出器が検出する前回
の検出電圧と今回の検出電圧との差電圧を求める差電圧
検出手段と、差電圧判定手段が差電圧の絶対値が前記不
感帯電圧以上あることを判定すると、予め設定した時限
の計数し前記時限の計数を完了するとリセット信号を出
力する動作時限タイマと、差電圧判定手段が、差電圧の
絶対値が不感帯電圧以上あることを判定すると、差電圧
の極性が正であれば前回の検出電圧を下限値とし且つ前
回の検出電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、
もしこのときに上限値が予め定めた制限上限電圧より大
きければ制限上限電圧から不感帯電圧を引いた値を下限
値とし且つ制限上限電圧を上限値と定め、また差電圧の
極性が負であれば前回の検出電圧を上限値とし且つ前回
の検出電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、
もしこのときに下限値が予め定めた制限下限電圧より小
さければ制限下限電圧を下限値とし且つ制限下限限電圧
に不感帯電圧を加えた値を上限値として定める上限値及
び下限値決定手段と、上限値及び下限値決定手段で決定
した上限値及び下限値を固定値として記憶し、リセット
信号により記憶値がリセットされる記憶手段と、動作時
限タイマが時限の計数を行っている間、今回の検出電圧
が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回
の検出電圧が上限値より大きいときには、接続線に現れ
る電圧を上限値にするための制御信号を無効電力制御回
路に出力し、今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下
の電圧幅内にないときで今回の検出電圧が下限値より小
さいときには、接続線に現れる電圧を下限値にするため
の制御信号を無効電力制御回路に出力し、今回の検出電
圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にあるときに
は、接続線に現れる電圧を下限値以上で上限値以下の電
圧幅内の電圧にしてしかも無効電力が無効電力設定値Q
refに近い値になるようにするための制御信号を無効電
力制御回路に出力する電圧範囲制御用制御信号発生手段
と、差電圧判定手段が差電圧の絶対値が不感帯電圧より
も小さいことを検出しており且つ動作時限タイマが時限
の計数を中止している間は、無効電力を予め定めた無効
電力設定値に近い値にする制御をする無効電力一定制御
用制御信号発生手段とを備えて構成することができる。
圧を制御するタップ式電圧調整器とを系統にそれぞれ接
続した電力システムでは、静止形電圧調整器の迅速な動
作と出力の余裕とにより、系統電圧を短い時間でタップ
式電圧調整器の動作電圧まで到達させることができて、
タップ式電圧調整器の動作開始時期を従来よりも早くす
ることができる。
の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の静止
形電圧調整器の回路構成を示す図である。図1におい
て、符号1で示した部分は電力系統である。電力系統1
とは送電線及び配電線とこれらに接続されている負荷や
発電機等を含む系統である。この電力系統1には、所定
の動作時限を持ったタップを切り換えて電圧調整を行う
タップ式電圧調整器が接続されている。2は電力系統1
に接続された無効電力制御回路である。この無効電力制
御回路2は、リアクトル21及び22、逆並列接続され
た2つのサイリスタ23及び24(位相制御半導体素
子)からなる位相制御スイッチ回路と、コンデンサ25
とを含んで構成された公知の回路である。この無効電力
制御回路2は、電力系統1に接続されて、無効電力制御
回路2内に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無
効電力まで制御するものである。なお無効電力制御回路
2の動作によって電力系統1の無効電力も変わることに
なるが、本発明の静止形電圧調整器は、無効電力制御回
路2の無効電力を制御して、積極的に電力系統1の無効
電力まで制御または調整しようとするものではない。こ
の無効電力制御回路2は、後に詳しく説明するように、
電力系統1の電圧が急激に所定の変動幅(不感帯電圧)
以上変動したときに、電力系統1の系統電圧を後に説明
する所定の下限値または上限値にする動作(電圧範囲制
御動作)と、この制御動作の開始によりスタートした動
作時限タイマの時限の計数が完了すなわちストップした
後に、電力系統1の電圧変動にある程度対処しながら、
静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせるために(瞬時
の電圧変動に対して迅速に対応できる余裕を作るため
に)、無効電力制御回路2に発生する無効電力を無効電
力設定値Qrefに近づけるようにする動作(無効電力制
御動作)とを行う。無効電力制御回路2にこのような動
作をさせるために、この例では、無効電力制御回路2と
電力系統1とを接続する接続線3に現れる電圧を検出す
る計器用変圧器4と、この接続線3に流れる電流を測定
する変流器5と、計器用変圧器4及び変流器5の出力を
入力として無効電力制御回路2に制御信号を出力する制
御装置6とを備えている。
出力を演算に適した形に変換して出力する電圧検出部7
と、変流器5のアナログ出力を演算に適した形に変換し
て出力する電流検出部8と、制御部9と、電圧検出部7
から出力される検出電圧Vと電流検出部8から出力され
る検出電流Iとに基づいて無効電力制御回路2で発生す
る無効電力を検出する無効電力検出部10と、後に説明
する設定電圧範囲の制限下限電圧Vlo及び制限上限電圧
Vhiと、不感帯電圧と、無効電力設定値Qrefとを記憶
する設定値記憶部11と、設定値記憶部11に記憶させ
る設定値を入力する設定値入力部12と、制御信号発生
手段13とを備えている。なおこの例では、計器用変圧
器4と電圧検出部7とにより電圧検出器が構成されてお
り、変流器5と電流検出部8とにより電流検出器が構成
されている。
成と周辺の手段との関係を示すブロック図である。制御
信号発生手段13は、差電圧検出手段14と、差電圧判
定手段15と、上限値及び下限値決定手段16と、動作
時限タイマ17と、記憶手段18と、電圧範囲制御用制
御信号発生手段19と、無効電力一定制御用制御信号発
生手段20とから構成される。図3には、図2の制御信
号発生手段13をマイクロコンピュータを用いて実現す
る場合に用いるソフトウエアのアルゴリズムを示すフロ
ーチャートが図示してある。また図4には、本実施の形
態の静止形電圧調整器の動作の一例を説明に用いる動作
波形図が示してある。図4(C)は、無効電力制御回路2
から出力される無効電力の変化を示している。図4
(C)において、SVCとは静止形電圧調整器の無効電
力制御回路2の出力を意味する。なお図3および図4に
おいて、からの記号は、ステップと動作波形の対応
を示している。
の構成と動作を図2乃至図4を参照しながら説明する。
差電圧検出手段14は、電圧検出器(4,7)が検出す
る前回の検出電圧Vbと今回の検出電圧Vnとの差電圧
ΔVを演算する。この演算を実行するために、差電圧検
出手段14は、前回の検出電圧Vbを順次記憶する機能
を有している。差電圧検出手段14は、図2のステップ
ST1及びST2によって構成されている。
判定手段15に入力される。差電圧判定手段15では、
差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVB以上であるか否
かを判定する(ステップST4)。すなわち系統の電圧
に急激な大きな電圧変動が発生したか否かを差電圧判定
手段15で判定している。ここで不感帯電圧ΔVBは、
協調するタップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する
電圧幅以上の値として予め定められる。協調するタップ
式電圧調整器の種類や系統の電圧によって異なるが、い
わゆる6600Vの配電線においては、例えば不感帯電
圧ΔVBを130Vから360Vの値とすることができ
る。なお具体的なソフトウエアでは、図3において、ス
テップST3で動作時限タイマ17がタイマ動作を行っ
ているか否かの判定を行っている。この判定は差電圧判
定手段15で行えばよい。不感帯電圧ΔVBは、設定値
記憶部11に記憶されている。
が不感帯電圧ΔVB以上であることを判定すると、上限
値及び下限値決定手段16は、差電圧ΔVの極性が正で
あれば前回の検出電圧Vbを下限値とし且つ前回の検出
電圧Vbに不感帯電圧ΔVBを加えた値(Vb+ΔVB)
を上限値と定め、このときに上限値が予め定めた制限上
限電圧Vhiより大きければ制限上限電圧Vhiから不感帯
電圧ΔVBを引いた値(Vhi−ΔVB)を下限値とし且つ
制限上限電圧Vhiを上限値と定める。また上限値及び下
限値決定手段16は、差電圧ΔVの極性が負であれば前
回の検出電圧Vbを上限値とし且つ前回の検出電圧から
不感帯電圧ΔVBを引いた値(Vb−ΔVB)を下限値と
定め、もしこのときに下限値が予め定めた制限下限電圧
Vloより小さければ制限下限電圧Vloを下限値とし且つ
制限下限限電圧Vloに不感帯電圧ΔVBを加えた値(Vl
o+ΔVB)を上限値として定める。ここで制限下限電圧
Vloと制限上限電圧Vhiとの間の設定範囲は、タップ式
電圧調整器の下限タップ電圧と上限タップ電圧との間の
電圧範囲である。したがって制限下限電圧Vloと制限上
限電圧Vhiとの間の電圧幅は、不感帯電圧幅ΔVBより
も当然して大きく、例えばこの電圧幅は600V程度で
ある。
上限値及び下限値は固定値として記憶手段18に記憶さ
れる。記憶手段18は、動作時限タイマ17から出力さ
れるリセット信号により記憶値がリセットされる。言い
換えると記憶手段18に記憶された値は、動作時限タイ
マ17が時限の計数を完了するまで記憶手段18に保持
される。この例では、図3のステップST5からステッ
プST11によって上限値及び下限値決定手段16が構
成されている。
5が差電圧の絶対値が不感帯電圧以上あることを判定す
るかまたは上限値下限値決定手段16が決定を実行する
と、予め設定した時限の計数を開始し、時限の計数を完
了するとリセット信号を出力するように構成されてい
る。
動作時限タイマ17が時限の計数を行っている間、今回
の検出電圧Vnが下限値以上で上限値以下の電圧幅内に
ないときで今回の検出電圧Vnが上限値より大きいとき
には、接続線3に現れる電圧を上限値にするための制御
信号を無効電力制御回路2に出力し(ステップST14
及びST15)、今回の検出電圧Vnが下限値以上で上
限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧Vnが
下限値より小さいときには、接続線3に現れる電圧を下
限値にするための制御信号を無効電力制御回路2に出力
する(ステップST14及びST16)。そして今回の
検出電圧Vnが下限値以上で上限値以下の電圧幅内にあ
るときには、接続線3に現れる電圧を下限値以上で上限
値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも無効電力が無効電
力設定値Qrefに近い値になるようにするための制御信号
を無効電力制御回路2に出力する(ステップST13及
びST17)。動作時限タイマの時限の計数が完了する
まで(ステップST18及びST19)、上限値及び下
限値を固定した値として動作が繰り返される。
しているときに、予め定めた時に差電圧判定手段15が
差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVB以上あることを
判定すると(ステップST20及びST21)、動作時
限タイマ17はタイマの残り時限を延長する(ステップ
ST22)。この例では、10秒の延長を行っている。
これらのステップは動作時限タイマ17によって実行さ
れている。
ると、リセット信号が出力されて、上限値及び下限値並
びに前回の検出電圧の記憶値が記憶手段18からリセッ
トされる。動作時限タイマ17が時限の計数を行ってお
らず且つ差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVBよりも
小さいときには(ステップST4)、無効電力が予め定
めた無効電力設定値Qrefになるように制御信号を無効
電力制御回路に出力する(無効電力一定制御)(ステッ
プST23からST27)。この動作は、無効電力一定
制御用制御信号発生手段20により実行される。無効電
力一定制御用制御信号発生手段20は、今回の検出電圧
Vnが予め定め設定した制限下限電圧Vlo以上制限上限
電圧Vhi以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、無効電
力を一定にするための(予め定めた無効電力設定値Qre
fに近い値にするための)制御信号を無効電力制御回路
2に出力する(ステップST23及びST27)。また
無効電力一定制御用制御信号発生手段20は、今回の検
出電圧Vnが制限上限電圧Vhiより大きいときには、接
続線3に現れる電圧を制限上限電圧Vhiにするための制
御信号を無効電力制御回路2に出力し、今回の検出電圧
Vnが制限下限電圧Vloより小さいときには、接続線3
に現れる電圧を制限下限電圧Vloにするための制御信号
を無効電力制御回路2に出力するように構成されている
(ステップST23及びST26)。
決定された位相制御半導体素子としてのサイリスタ23
及び24の導通角(点弧角)でサイリスタ23及び24
を位相制御して、進みまたは遅れの無効電力を出力す
る。
にタップ式電圧調整器のタップ切換動作が必要になる程
度に大きな電圧変動が急激に発生したときには(図4の
)、電圧変動が発生する前の電圧Vbまで系統電圧を
回復させることをせずに、タップ式電圧調整器の動作時
限タイマの計数が行われる電圧値でしかも静止形電圧調
整器の出力に少しでも余裕を持たせることができる電圧
値まで系統電圧を変えるように静止形電圧調整器から出
力する無効電力を変更する(電圧範囲制御)。これを可
能にするために、急激な電圧変動が減少側に発生すると
きには、前回の検出電圧Vbを上限値として前回の検出
電圧Vbから不感帯電圧ΔVBを引いて求めた下限値ま
で電圧を増加させ(図4の)、電圧変動が増加側に発
生するときには、前回の検出電圧Vbを下限値として前
回の検出電圧Vbに不感帯電圧ΔVBを加えて求めた上限
値まで電圧を減少させるようにした。そして同時に動作
時限タイマ17の時限の計数を開始し、この時限の計数
が終了するまでは上限値及び下限値と前回の検出電圧と
を固定値として記憶して、電圧を制御する。そして検出
電圧が上限値と下限値との間に入った後は、急激な電圧
変化が無ければ上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧
で無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefに近い値
になるような無効電力を出力する。また動作時限タイマ
の時限の計数が継続しているときに、逆方向への急激な
電圧変動が発生したときには、その電圧幅の他方の限界
値までに電圧を制限し(図4の)、以後は前述と上限
値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が予め定
めた無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電
力を出力する(図4の及び)。その結果、本発明に
よれば動作時限タイマ17の時限の範囲内において、静
止形電圧調整器に余裕を持たせた状態で急激な電圧変動
に対処することができる。
タイマ17の時限は、協調するタップ式電圧調整器の動
作時限タイマの時限よりも長く設定している。そのため
動作時限タイマ17の時限の計数が完了するまでの間、
系統1の電圧が協調するタップ式電圧調整器のタップ切
換電圧を維持していた場合には、タップ式電圧調整器が
タップ切換動作を行って、系統の電圧は変更される。な
お後に説明する図5の例では、タップ切換動作が図5
(D)の番で示した位置で行われている。図4の例で
は、の位置で負荷が軽くなって、系統1の電圧が上昇
すると、この状態では、ステップST12で電圧が上限
値(Vb)に制限される。そしてその後は電圧範囲内に
無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefになる点が
あるため、ステップST17によってこの予め定めた無
効電力設定値Qrefに近づく電圧、具体的には下限値
(Vb−ΔVB)に向かって系統の電圧が下がるように
無効電力が制御され、電圧が下限値(Vb−ΔVB)に
達するとその状態を維持する(図4の)。そして図4
のの時点で、動作時限タイマ17の時限の計数が完了
すると、ステップST3からステップST4へと進み、
ステップST4からステップST23へと進む。このと
きの系統の電圧Vnが制限下限電圧Vlo以上制限上限電
圧Vhi以下の電圧範囲内にあれば、無効電力が予め定め
た無効電力設定値Qrefに近い値になるように無効電力
一定制御が行われる。図4の例では、の位置でタイマ
17がストップした時点で負荷が重くなる方向に変動し
ているものの、無効電力は一定に維持されている。その
ため配電線の電圧は低下している。そして図4の例で
は、その後更に負荷が重くなる方向に変動して電圧Vn
が、制限下限電圧Vloよりも低下したため、ステップS
T24からステップST25へと進んで、電圧を制限下
限電圧Vloにする電圧制御が行われている(図4の参
照)。もし負荷が軽くなって、電圧Vnが制限上限電圧
Vhi以上になれば、電圧Vnが大きくなるもののステッ
プST26により、電圧Vnの上昇は制限上限電圧Vhi
に制限される。ちなみ定格が6600Vの配電線の場合
には、この制限下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiは、6
300Vから6960Vの範囲で設定される。しかし制限
下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiとの間の電圧範囲(制
限上限電圧Vhi−制限下限電圧Vlo)は、不感帯電圧V
Bよりも大きい値になるように設定される。一般的に制
限上限電圧Vhi及び制限下限電圧Vloの設定範囲は、タ
ップ式電調整器の上限タップ電圧から下限タップ電圧の
範囲である。ステップST23からST27までの無効
電力一定制御では、差電圧ΔVが不感帯電圧VB内である
ときでも、検出電圧Vnが制限上限電圧Vhiと制限下限
電圧Vloを超えている場合には、電圧がこれらの制限電
圧内に入るように制御をして(ステップST23からS
T26)、検出電圧が制限電圧範囲内にあれば、無効電
力を一定にする制御により対処している。
20063号公報に示された従来技術との制御の違いを
シミュレーションした場合の動作波形図である。この例
では、図5(C)に示すように負荷の変動は1回だけで
あり、図5(D)に「SVRタップ動作」としてタップ
式電圧調整器の出力を示すように、本発明の静止形電圧
調整器を用いた場合には、動作時限タイマ17の動作時
限が完了する前に、タップ式電圧調整器の動作時限が完
了してタップ切換が実施されている。図5(A)におい
ては、符号Aで示した線が電圧調整をしない場合の配電
線の電圧であり符号Bで示した線が本発明の静止形電圧
調整器で電圧調整した場合の配電線の電圧であり、符号
Cで示した線が従来の静止形電圧調整器で電圧調整した
場合の配電線の電圧である。また図5(B)では、符号
Aで示した線が本発明の静止形電圧調整器が出力(図5
(B)においてはSVC出力と表示)する無効電力の変
化の状態を示しており、符号Bで示した線が従来の静止
形電圧調整器が出力する無効電力の変化の状態を示して
いる。なお図5(B)においてはQU及びQLは、従来の
技術で設定する無効電力の収束範囲である。図5(A)及
び(B)を見ると判るように、従来の技術では電圧及び
無効電力ともに階段状に段階的に変化する。特に瞬時の
電圧変動に対しては、配電線の電圧を前回の電圧Vbま
で回復させてから電圧を段階的に低下させるため、配電
線の電圧がタップ式電圧調整器の不感帯電圧以下になる
時間が短くなる(線Bよりも線Aの電圧が下がっている
期間でのみ、従来のタップ式電圧調整器の動作時限タイ
マが時限の計数を行っている)ため、従来の技術ではタ
ップ式電圧調整器の動作開始時期が遅れる。そのためタ
ップ式電圧調整器との協調性が少し悪い。
た場合、動作時限タイマの時限の間は検出電圧を所定の
下限値または上限値とする電圧範囲制御動作を行い、時
限の計数が完了した後は、無効電力制御回路の無効電力
を静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせることができ
る無効電力設定値(理想的には0kVar)に近づける
無効電力制御動作を行うので、系統電圧を一定には維持
できないものの、系統電圧を所定の電圧範囲内に抑える
ことができて、しかも系統電圧の瞬時変動に対応するた
めの静止形電圧調整器の出力の余裕を短い時間で確立す
ることができる利点がある。その上系統電圧を短い時間
で電圧調整器の動作電圧まで到達させ、タップ式電圧調
整器の切換時間を従来と比べて最も速くすることができ
る利点がある。
である。
段との関係を示すブロック図である。
フローチャートである。
説明するための波形図である。
従来の技術との対比をするための波形図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 電力を供給する系統に接続されて、内部
に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無効電力ま
で制御する無効電力制御回路と、 前記無効電力制御回路と前記系統とを接続する接続線に
現れる電圧を検出する電圧検出器と、 前記接続線に流れる電流を測定する電流検出器と、 前記電圧検出器及び前記電流検出器から出力される検出
電圧及び検出電流を入力として、前記無効電力制御回路
を流れる前記無効電力を制御するための制御信号を前記
無効電力制御回路に出力することにより前記系統の電圧
変動を補償する制御部とを備え、タップ式電圧調整器と
協調して動作する静止形電圧調整器であって、 前記制御部は、前記電圧検出器が検出する前回の検出電
圧と今回の検出電圧との差電圧を求め、 前記差電圧の絶対値が、協調する前記タップ式電圧調整
器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められ
た不感帯電圧以上あるときに、前記差電圧の極性が正で
あれば前記前回の検出電圧を下限値とし且つ前記前回の
検出電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、
もしこのときに前記上限値が予め定めた制限上限電圧よ
り大きければ前記制限上限電圧から前記不感帯電圧を引
いた値を下限値とし且つ前記制限上限電圧を上限値とし
て記憶し、また前記差電圧の極性が負であれば前記前回
の検出電圧を上限値とし且つ前記前回の検出電圧から前
記不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのとき
に前記下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ
前記制限下限電圧を下限値とし且つ前記制限下限限電圧
に前記不感帯電圧を加えた値を上限値として記憶した上
で、動作時限タイマの時限の計数を開始し、 前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下
の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記上限
値より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記
上限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回
路に出力し、 前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下
の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記下限
値より小さいときには、前記接続線に現れる電圧を前記
下限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回
路に出力し、 前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下
の電圧幅内にあるときには、前記接続線に現れる電圧を
前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内の電圧にし
て、以後は前述の上限値と下限値との間の電圧幅内の電
圧で無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にす
るための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力
し、 前記動作時限タイマの時限の計数が完了するまで、前記
下限値及び上限値を固定した値として記憶して前記動作
を繰り返し、前記動作時限タイマの時限の計数が完了す
ると前記上限値及び下限値の記憶値をリセットし、 前記動作時限タイマが時限の計数を行っておらず且つ前
記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧よりも小さいときに
は、原則として無効電力を予め定めた無効電力設定値に
近い値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回
路に出力するように構成されていることを特徴とする静
止形電圧調整器。 - 【請求項2】 前記制御部は、前記動作時限タイマが時
限の計数を行っているときに、前記動作時限タイマの残
りの時間が予め定めた時間以下になった時点で前記差電
圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あるときには、前記動
作時限タイマの前記時限を予め定めた時間延長するよう
に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の静
止形電圧調整器。 - 【請求項3】 前記時限は前記タップ式電圧調整器の最
短動作時限よりも長く設定されている請求項1に記載の
静止形電圧調整器。 - 【請求項4】 前記制御部は、前記差電圧が前記不感帯
電圧よりも小さいときに、 前記今回の検出電圧が前記予め定めた制限下限電圧以上
制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、前
記無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にする
ための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、 前記今回の検出電圧が前記制限上限電圧より大きいとき
には、前記接続線に現れる電圧を前記制限上限電圧にす
るための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力
し、前記今回の検出電圧が前記制限下限電圧より小さい
ときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限下限電圧
にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出
力するように構成されていることを特徴とする請求項1
に記載の静止形電圧調整器。 - 【請求項5】 前記無効電力制御回路は、遅れ要素と進
み要素とこれらの要素を流れる電流を制御する導通角の
制御が可能な位相制御半導体素子とを含んで構成されて
おり、 前記制御部は、協調する前記タップ式電圧調整器のタッ
プ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められた前記不
感帯電圧、前記制限上限電圧及び制限下限電圧の設定値
を入力する設定値入力手段と、検出電圧及び検出電流に
基づいて無効電力を検出する無効電力検出部と、前記設
定値を記憶する設定値記憶手段と、前記制御信号を発生
する制御信号発生手段とを具備し、 前記制御信号発生手段は、 前記電圧検出器が検出する前回の検出電圧と今回の検出
電圧との差電圧を求める差電圧検出手段と、 前記差電圧の絶対値が、前記不感帯電圧以上であるか否
かを判定する差電圧判定手段と、 前記差電圧判定手段が、前記差電圧の絶対値が前記不感
帯電圧以上あることを判定すると、予め設定した時限の
計数を開始し前記時限の計数を完了するとリセット信号
を出力する動作時限タイマと、 前記差電圧判定手段が、前記差電圧の絶対値が前記不感
帯電圧以上あることを判定すると、前記差電圧の極性が
正であれば前記前回の検出電圧を下限値とし且つ前記前
回の検出電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値と定
め、もしこのときに前記上限値が予め定めた制限上限電
圧より大きければ前記制限上限電圧から前記不感帯電圧
を引いた値を下限値とし且つ前記制限上限電圧を上限値
と定め、また前記差電圧の極性が負であれば前記前回の
検出電圧を上限値とし且つ前記前回の検出電圧から前記
不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのときに
前記下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ前
記制限下限電圧を下限値とし且つ前記制限下限電圧に前
記不感帯電圧を加えた値を上限値として定める上限値及
び下限値決定手段と、 前記上限値及び下限値決定手段で決定した前記上限値及
び下限値を固定値として記憶し、前記リセット信号によ
り記憶値がリセットされる記憶手段と、 前記動作時限タイマが前記時限の計数を行っている間、
前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下
の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記上限
値より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記
上限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回
路に出力し、前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前
記上限値以下の電圧幅内にないときで前記今回の検出電
圧が前記下限値より小さいときには、前記接続線に現れ
る電圧を前記下限値にするための前記制御信号を前記無
効電力制御回路に出力し、前記今回の検出電圧が前記下
限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にあるときには、
前記接続線に現れる電圧を前記下限値以上で前記上限値
以下の電圧幅内の電圧にしてしかも前記無効電力が予め
定めた無効電力設定値に近い値になるようにするための
前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力する電圧範
囲制御用制御信号発生手段と、 前記差電圧判定手段が前記差電圧の絶対値が前記不感帯
電圧よりも小さいことを検出しており且つ前記動作時限
タイマが前記時限の計数を中止している間は、原則とし
て前記無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値に
制御する無効電力一定制御用制御信号発生手段とを備え
ていることを特徴とする請求項1に記載の静止形電圧調
整器。 - 【請求項6】 前記動作時限タイマは、前記時限の残り
時間が予め定めた時間以下になったときに、前記差電圧
の絶対値が前記不感帯電圧以上あるときには、前記時限
を予め定めた時間延長するように構成されていることを
特徴とする請求項5に記載の静止形電圧調整器。 - 【請求項7】 前記時限は前記タップ式電圧調整器の最
短動作時限よりも長く設定されている請求項6に記載の
静止形電圧調整器。 - 【請求項8】 前記無効電力一定制御用制御信号発生手
段は、 前記今回の検出電圧が予め定め設定した制限下限電圧以
上制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、
前記無効電力を前記予め定めた無効電力設定値に近い値
にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出
力し、 前記今回の検出電圧が前記制限上限電圧より大きいとき
には、前記接続線に現れる電圧を前記制限上限電圧にす
るための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力
し、前記今回の検出電圧が前記制限下限電圧より小さい
ときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限下限電圧
にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出
力するように構成されていることを特徴とする請求項5
に記載の静止形電圧調整器。 - 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5、6,7また
は8に記載の静止形電圧調整器と段階的に電圧を制御す
るタップ式電圧調整器とが前記系統にそれぞれ接続され
ていることを特徴とする電力システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001179639A JP4469516B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 静止形電圧調整器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001179639A JP4469516B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 静止形電圧調整器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002374623A true JP2002374623A (ja) | 2002-12-26 |
JP4469516B2 JP4469516B2 (ja) | 2010-05-26 |
Family
ID=19020180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001179639A Expired - Lifetime JP4469516B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | 静止形電圧調整器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4469516B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014034427A1 (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-06 | オリジン電気株式会社 | 静止型無効電力補償装置及び電圧制御方法 |
CN105680454A (zh) * | 2016-03-21 | 2016-06-15 | 上海海事大学 | 船舶发电机电压与无功功率综合控制系统 |
-
2001
- 2001-06-14 JP JP2001179639A patent/JP4469516B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014034427A1 (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-06 | オリジン電気株式会社 | 静止型無効電力補償装置及び電圧制御方法 |
JP2014048807A (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-17 | Origin Electric Co Ltd | 静止型無効電力補償装置及び電圧制御方法 |
US9154050B2 (en) | 2012-08-30 | 2015-10-06 | Origin Electric Company, Limited | Static synchronous compensator and voltage control method |
CN105680454A (zh) * | 2016-03-21 | 2016-06-15 | 上海海事大学 | 船舶发电机电压与无功功率综合控制系统 |
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