JP4469516B2 - 静止形電圧調整器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統に接続されて電力系統の電圧変動を補償する静止形電圧調整器に関するものであり、特にタップ式電圧調整器と協調して用いられる静止形電圧調整器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−320063号公報には、電力系統に接続されて電力系統の電圧変動を補償する静止形電圧調整器を用いた静止形無効電力補償装置の一例が示されている。この公報に示された静止形電圧調整器では、電力系統の電圧が設定電圧になるように無効電力制御回路を制御する電圧一定制御を継続しながら、低速な負荷変動に対しては、無効電力制御回路に発生する無効電力が目標範囲内に入るように設定電圧を所定時間(刻み時間)ごとに所定の刻み幅で変化させる制御を行って、静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせる動作を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら電圧一定制御を維持して、しかも徐々に設定電圧を所定の刻み幅で変化させると、静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせるまでに時間がかかり、言い換えると系統電圧がタップ式電圧調整器が動作する電圧に達するまでに時間がかかるため、瞬時電力変動に対して対処できない事態が生じたり、タップ式電圧調整器の動作に遅れが生じるといった問題が発生する。すなわちタップ式電圧調整器と静止形電圧調整器との協調に遅れが生じやすい問題がある。また従来の静止形電圧調整器では、電圧の刻み幅の設定と刻み時間の設定とを、静止型電圧調整器の設置条件に応じて調整する必要があり、この調整の不具合がタップ式電圧調整器との協調の障害になっている。
【0004】
本発明の目的は、タップ式電圧調整器との協調が容易な静止形電圧調整器を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、従来よりも短い時間で出力に余裕を持たせることができる静止形電圧調整器を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、タップ式電圧調整器の動作開始時期を早めることができる静止形電圧調整器を用いた電力システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする静止形電圧調整器は、電力を供給する系統に接続されて、内部に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無効電力まで制御する無効電力制御回路と、無効電力制御回路と系統とを接続する接続線に現れる電圧を検出する電圧検出器と、接続線に流れる電流を測定する電流検出器と、電圧検出器及び電圧検出器から出力される検出電圧及び検出電流を入力として、無効電力制御回路を流れる前記無効電力を制御するための制御信号を無効電力制御回路に出力することにより前記系統の電圧変動を補償する制御部とを備え、タップ式電圧調整器と協調して動作する。
【0008】
そして制御部は、以下の動作をするように構成されている。電圧検出器が検出する前回の検出電圧と今回の検出電圧との差電圧を求める。差電圧の絶対値が、協調する前記タップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められた不感帯電圧以上あるときに、差電圧の極性が正であれば前回の検出電圧を下限値とし且つ前回の検出電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、もしこのときに上限値が予め定めた制限上限電圧より大きければ制限上限電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ制限上限電圧を上限値として記憶し、また差電圧の極性が負であれば前回の検出電圧を上限値とし且つ前回の検出電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのときに下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ制限下限電圧を下限値とし且つ制限下限電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値として記憶した上で、動作時限タイマの時限の計数を開始する。今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧が上限値より大きいときには、接続線に現れる電圧を上限値にするための制御信号を無効電力制御回路に出力する。今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧が下限値より小さいときには、接続線に現れる電圧を下限値にするための制御信号を無効電力制御回路に出力する。今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にあるときには、接続線に現れる電圧を下限値以上で上限値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも無効電力が予め定めた無効電力設定値Qref(理想的には0kVar)に近い値になるようにするための制御信号を無効電力制御回路に出力する。動作時限タイマの時限の計数が完了するまで、前記下限値及び上限値を固定した値として記憶して前記動作を繰り返し、動作時限タイマの時限の計数が完了すると上限値及び下限値の記憶値をリセットする。動作時限タイマが時限の計数を行っておらず且つ差電圧の絶対値が不感帯電圧よりも小さいときには、予め定められた無効電力設定値Qrefになるように制御信号を無効電力制御回路に出力する(無効電力一定制御)。
【0009】
本発明では、負荷の変動で系統電圧にタップ式電圧調整器のタップ切換動作が必要になる程度に大きな電圧変動が急激に発生したときには、電圧変動が発生する前の電圧まで系統電圧を回復させることをせずに、タップ式電圧調整器の動作時限タイマの計数が行われる電圧値でしかも静止形電圧調整器の出力に少しでも余裕を持たせることができる電圧値まで系統電圧を変えるように静止形電圧調整器から出力する無効電力を変更する(電圧範囲制御)。これを可能にするために、原則として急激な電圧変動が減少側に発生するときには、前回の検出電圧を上限値として前回の検出電圧から不感帯電圧を引いて求めた下限値まで電圧を増加させ、電圧変動が増加側に発生するときには、前回の検出電圧を下限値として前回の検出電圧に不感帯電圧を加えて求めた上限値まで電圧を減少させるようにした。そして上限値が予め定めた制限上限電圧より大きければ制限上限電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ制限上限電圧を上限値とし、下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ制限下限電圧を下限値とし且つ制限下限電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値とすることにした。
【0010】
そして上限値及び下限値の決定と同時に動作時限タイマの時限の計数を開始し、この時限の計数が終了するまでは上限値及び下限値と前回の検出電圧とを固定値として記憶して、電圧を制御する。そして検出電圧が上限値と下限値との間に入った後は、急激な電圧変化が無ければ上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力する。
【0011】
また動作時限タイマの時限の計数が継続している間に、逆方向への急激な電圧変動が発生したときには、その電圧幅の他方の限界値までに電圧を制限し、以後は前述の上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力する。その結果、本発明によれば動作時限タイマの時限の範囲内において、静止形電圧調整器に余裕を持たせた状態で更なる急激な電圧変動に対処することができる。
【0012】
静止形電圧調整器の動作時限タイマの時限は、協調するタップ式電圧調整器の動作時限タイマの時限よりも長く設定する。このようにすると、動作時限タイマの時限の計数が完了するまでの間、系統の電圧が協調するタップ式電圧調整器のタップ切換電圧を維持していた場合には、タップ式電圧調整器がタップ切換動作を行って、系統の電圧は変更される。以後は前述の上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力する。
【0013】
静止形電圧調整器の動作時限タイマの時限の計数が完了した時点で、上限値及び下限値をリセットし、以後無効電力一定制御へと移行する。
【0014】
なお静止形電圧調整器の動作時限タイマの時限の残り時間が予め定めた時間以下になった時点で、差電圧の絶対値が不感帯電圧以上あるときには、この動作時限タイマの時限を所定の時間延長するようにしてもよい。このようにすると延長した時間内にタップ式電圧調整器が動作して必要な電圧変更をすることが可能になる場合があり、タップ式電圧調整器との協調が容易になる利点がある。
【0015】
無効電力一定制御では、系統の電圧変動が小さい場合に、今回の検出電圧が予め定め設定した制限下限電圧以上制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、無効電力を一定にするための(無効電力が無効電力設定値Qrefに近づくための)制御信号を無効電力制御回路に出力する。また制御部は、今回の検出電圧が制限上限電圧より大きいときには、接続線に現れる電圧を制限上限電圧にするための制御信号を無効電力制御回路に出力し、今回の検出電圧が制限下限電圧より小さいときには、接続線に現れる電圧を制限下限電圧にするための制御信号を無効電力制御回路に出力する。ここで制限下限電圧と制限上限電圧の設定値は、タップ式電圧調整器の下限タップ電圧と上限タップ電圧との間の範囲内で任意に決定される。したがって制限下限電圧と制限上限電圧との間の電圧幅は、不感帯電圧幅よりも大きいものである。このような無効電力制御を行うと、タップ式電圧調整器の動作によっては対応できない系統の電圧変動を静止形電圧調整器により抑制することができる。
【0016】
本発明によれば、急激な電圧変動があった場合、動作時限タイマの時限の間は検出電圧を所定の下限値または上限値とする電圧範囲制御動作を行い、時限の計数が完了した後は、無効電力制御回路の無効電力を静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせることができる(瞬時電力変動に対して迅速に且つ確実に対応できる)無効電力設定値Qref(理想的には0kVar)に近づける無効電力制御動作を行う。したがって本発明によると、系統電圧を一定には維持できないが、系統電圧を所定の電圧範囲内に抑えることができて、しかも系統電圧の瞬時変動に対応するための静止形電圧調整器の出力の余裕を短い時間で確立することができる。その上系統電圧を短い時間でタップ式電圧調整器の動作電圧まで到達させ、タップ式電圧調整器の切換時間を従来と比べて最も速くすることができる。
【0017】
具体的には、無効電力制御回路は、インダクタなどの遅れ要素とコンデンサ等の進み要素とこれらの要素を流れる電流を制御する導通角の制御が可能なサイリスタ等の位相制御半導体素子とを含んで構成されている。この場合、例えば、制御部は、協調する前記タップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められた不感帯電圧、制限上限電圧及び制限下限電圧の設定値を入力する設定値入力手段と、出電圧及び検出電流に基づいて無効電力を検出する無効電力検出部と、設定値を記憶する設定値記憶手段と、制御信号を発生する制御信号発生手段とから構成することができる。そして制御信号発生手段は、電圧検出器が検出する前回の検出電圧と今回の検出電圧との差電圧を求める差電圧検出手段と、差電圧判定手段が差電圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あることを判定すると、予め設定した時限の計数し前記時限の計数を完了するとリセット信号を出力する動作時限タイマと、差電圧判定手段が、差電圧の絶対値が不感帯電圧以上あることを判定すると、差電圧の極性が正であれば前回の検出電圧を下限値とし且つ前回の検出電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、もしこのときに上限値が予め定めた制限上限電圧より大きければ制限上限電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ制限上限電圧を上限値と定め、また差電圧の極性が負であれば前回の検出電圧を上限値とし且つ前回の検出電圧から不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのときに下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ制限下限電圧を下限値とし且つ制限下限電圧に不感帯電圧を加えた値を上限値として定める上限値及び下限値決定手段と、上限値及び下限値決定手段で決定した上限値及び下限値を固定値として記憶し、リセット信号により記憶値がリセットされる記憶手段と、動作時限タイマが時限の計数を行っている間、今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧が上限値より大きいときには、接続線に現れる電圧を上限値にするための制御信号を無効電力制御回路に出力し、今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧が下限値より小さいときには、接続線に現れる電圧を下限値にするための制御信号を無効電力制御回路に出力し、今回の検出電圧が下限値以上で上限値以下の電圧幅内にあるときには、接続線に現れる電圧を下限値以上で上限値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるようにするための制御信号を無効電力制御回路に出力する電圧範囲制御用制御信号発生手段と、差電圧判定手段が差電圧の絶対値が不感帯電圧よりも小さいことを検出しており且つ動作時限タイマが時限の計数を中止している間は、無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にする制御をする無効電力一定制御用制御信号発生手段とを備えて構成することができる。
【0018】
このような静止形電圧調整器と段階的に電圧を制御するタップ式電圧調整器とを系統にそれぞれ接続した電力システムでは、静止形電圧調整器の迅速な動作と出力の余裕とにより、系統電圧を短い時間でタップ式電圧調整器の動作電圧まで到達させることができて、タップ式電圧調整器の動作開始時期を従来よりも早くすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の静止形電圧調整器の回路構成を示す図である。図1において、符号1で示した部分は電力系統である。電力系統1とは送電線及び配電線とこれらに接続されている負荷や発電機等を含む系統である。この電力系統1には、所定の動作時限を持ったタップを切り換えて電圧調整を行うタップ式電圧調整器が接続されている。2は電力系統1に接続された無効電力制御回路である。この無効電力制御回路2は、リアクトル21及び22、逆並列接続された2つのサイリスタ23及び24(位相制御半導体素子)からなる位相制御スイッチ回路と、コンデンサ25とを含んで構成された公知の回路である。この無効電力制御回路2は、電力系統1に接続されて、無効電力制御回路2内に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無効電力まで制御するものである。なお無効電力制御回路2の動作によって電力系統1の無効電力も変わることになるが、本発明の静止形電圧調整器は、無効電力制御回路2の無効電力を制御して、積極的に電力系統1の無効電力まで制御または調整しようとするものではない。この無効電力制御回路2は、後に詳しく説明するように、電力系統1の電圧が急激に所定の変動幅(不感帯電圧)以上変動したときに、電力系統1の系統電圧を後に説明する所定の下限値または上限値にする動作(電圧範囲制御動作)と、この制御動作の開始によりスタートした動作時限タイマの時限の計数が完了すなわちストップした後に、電力系統1の電圧変動にある程度対処しながら、静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせるために(瞬時の電圧変動に対して迅速に対応できる余裕を作るために)、無効電力制御回路2に発生する無効電力を無効電力設定値Qrefに近づけるようにする動作(無効電力制御動作)とを行う。無効電力制御回路2にこのような動作をさせるために、この例では、無効電力制御回路2と電力系統1とを接続する接続線3に現れる電圧を検出する計器用変圧器4と、この接続線3に流れる電流を測定する変流器5と、計器用変圧器4及び変流器5の出力を入力として無効電力制御回路2に制御信号を出力する制御装置6とを備えている。
【0020】
制御装置6は、計器用変圧器4のアナログ出力を演算に適した形に変換して出力する電圧検出部7と、変流器5のアナログ出力を演算に適した形に変換して出力する電流検出部8と、制御部9と、電圧検出部7から出力される検出電圧Vと電流検出部8から出力される検出電流Iとに基づいて無効電力制御回路2で発生する無効電力を検出する無効電力検出部10と、後に説明する設定電圧範囲の制限下限電圧Vlo及び制限上限電圧Vhiと、不感帯電圧と、無効電力設定値Qrefとを記憶する設定値記憶部11と、設定値記憶部11に記憶させる設定値を入力する設定値入力部12と、制御信号発生手段13とを備えている。なおこの例では、計器用変圧器4と電圧検出部7とにより電圧検出器が構成されており、変流器5と電流検出部8とにより電流検出器が構成されている。
【0021】
図2には、制御信号発生手段13の内部構成と周辺の手段との関係を示すブロック図である。制御信号発生手段13は、差電圧検出手段14と、差電圧判定手段15と、上限値及び下限値決定手段16と、動作時限タイマ17と、記憶手段18と、電圧範囲制御用制御信号発生手段19と、無効電力一定制御用制御信号発生手段20とから構成される。図3には、図2の制御信号発生手段13をマイクロコンピュータを用いて実現する場合に用いるソフトウエアのアルゴリズムを示すフローチャートが図示してある。また図4には、本実施の形態の静止形電圧調整器の動作の一例を説明に用いる動作波形図が示してある。図4(C)は、無効電力制御回路2から出力される無効電力の変化を示している。図4(C)において、SVCとは静止形電圧調整器の無効電力制御回路2の出力を意味する。なお図3および図4において、▲1▼から▲7▼の記号は、ステップと動作波形の対応を示している。
【0022】
以下図2に示された制御信号発生手段13の構成と動作を図2乃至図4を参照しながら説明する。差電圧検出手段14は、電圧検出器(4,7)が検出する前回の検出電圧Vbと今回の検出電圧Vnとの差電圧ΔVを演算する。この演算を実行するために、差電圧検出手段14は、前回の検出電圧Vbを順次記憶する機能を有している。差電圧検出手段14は、図2のステップST1及びST2によって構成されている。
【0023】
差電圧検出手段14の出力ΔVは、差電圧判定手段15に入力される。差電圧判定手段15では、差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVB以上であるか否かを判定する(ステップST4)。すなわち系統の電圧に急激な大きな電圧変動が発生したか否かを差電圧判定手段15で判定している。ここで不感帯電圧ΔVBは、協調するタップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上の値として予め定められる。協調するタップ式電圧調整器の種類や系統の電圧によって異なるが、いわゆる6600Vの配電線においては、例えば不感帯電圧ΔVBを130Vから360Vの値とすることができる。なお具体的なソフトウエアでは、図3において、ステップST3で動作時限タイマ17がタイマ動作を行っているか否かの判定を行っている。この判定は差電圧判定手段15で行えばよい。不感帯電圧ΔVBは、設定値記憶部11に記憶されている。
【0024】
差電圧判定手段15が差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVB以上であることを判定すると、上限値及び下限値決定手段16は、差電圧ΔVの極性が正であれば前回の検出電圧Vbを下限値とし且つ前回の検出電圧Vbに不感帯電圧ΔVBを加えた値(Vb+ΔVB)を上限値と定め、このときに上限値が予め定めた制限上限電圧Vhiより大きければ制限上限電圧Vhiから不感帯電圧ΔVBを引いた値(Vhi−ΔVB)を下限値とし且つ制限上限電圧Vhiを上限値と定める。また上限値及び下限値決定手段16は、差電圧ΔVの極性が負であれば前回の検出電圧Vbを上限値とし且つ前回の検出電圧から不感帯電圧ΔVBを引いた値(Vb−ΔVB)を下限値と定め、もしこのときに下限値が予め定めた制限下限電圧Vloより小さければ制限下限電圧Vloを下限値とし且つ制限下限電圧Vloに不感帯電圧ΔVBを加えた値(Vlo+ΔVB)を上限値として定める。ここで制限下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiとの間の設定範囲は、タップ式電圧調整器の下限タップ電圧と上限タップ電圧との間の電圧範囲である。したがって制限下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiとの間の電圧幅は、不感帯電圧幅ΔVBよりも当然して大きく、例えばこの電圧幅は600V程度である。
【0025】
上限値及び下限値決定手段16で決定した上限値及び下限値は固定値として記憶手段18に記憶される。記憶手段18は、動作時限タイマ17から出力されるリセット信号により記憶値がリセットされる。言い換えると記憶手段18に記憶された値は、動作時限タイマ17が時限の計数を完了するまで記憶手段18に保持される。この例では、図3のステップST5からステップST11によって上限値及び下限値決定手段16が構成されている。
【0026】
動作時限タイマ17は、差電圧判定手段15が差電圧の絶対値が不感帯電圧以上あることを判定するかまたは上限値下限値決定手段16が決定を実行すると、予め設定した時限の計数を開始し、時限の計数を完了するとリセット信号を出力するように構成されている。
【0027】
電圧範囲制御用制御信号発生手段19は、動作時限タイマ17が時限の計数を行っている間、今回の検出電圧Vnが下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧Vnが上限値より大きいときには、接続線3に現れる電圧を上限値にするための制御信号を無効電力制御回路2に出力し(ステップST14及びST15)、今回の検出電圧Vnが下限値以上で上限値以下の電圧幅内にないときで今回の検出電圧Vnが下限値より小さいときには、接続線3に現れる電圧を下限値にするための制御信号を無効電力制御回路2に出力する(ステップST14及びST16)。そして今回の検出電圧Vnが下限値以上で上限値以下の電圧幅内にあるときには、接続線3に現れる電圧を下限値以上で上限値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも無効電力が無効電力設定値Qrefに近い値になるようにするための制御信号を無効電力制御回路2に出力する(ステップST13及びST17)。動作時限タイマの時限の計数が完了するまで(ステップST18及びST19)、上限値及び下限値を固定した値として動作が繰り返される。
【0028】
動作時限タイマ17が時限の計数を継続中しているときに、予め定めた時に差電圧判定手段15が差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVB以上あることを判定すると(ステップST20及びST21)、動作時限タイマ17はタイマの残り時限を延長する(ステップST22)。この例では、10秒の延長を行っている。これらのステップは動作時限タイマ17によって実行されている。
【0029】
動作時限タイマ17の時限の計数が完了すると、リセット信号が出力されて、上限値及び下限値並びに前回の検出電圧の記憶値が記憶手段18からリセットされる。動作時限タイマ17が時限の計数を行っておらず且つ差電圧ΔVの絶対値が不感帯電圧ΔVBよりも小さいときには(ステップST4)、無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefになるように制御信号を無効電力制御回路に出力する(無効電力一定制御)(ステップST23からST27)。この動作は、無効電力一定制御用制御信号発生手段20により実行される。無効電力一定制御用制御信号発生手段20は、今回の検出電圧Vnが予め定め設定した制限下限電圧Vlo以上制限上限電圧Vhi以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、無効電力を一定にするための(予め定めた無効電力設定値Qrefに近い値にするための)制御信号を無効電力制御回路2に出力する(ステップST23及びST27)。また無効電力一定制御用制御信号発生手段20は、今回の検出電圧Vnが制限上限電圧Vhiより大きいときには、接続線3に現れる電圧を制限上限電圧Vhiにするための制御信号を無効電力制御回路2に出力し、今回の検出電圧Vnが制限下限電圧Vloより小さいときには、接続線3に現れる電圧を制限下限電圧Vloにするための制御信号を無効電力制御回路2に出力するように構成されている(ステップST23及びST26)。
【0030】
無効電力制御回路2は、制御信号に応じて決定された位相制御半導体素子としてのサイリスタ23及び24の導通角(点弧角)でサイリスタ23及び24を位相制御して、進みまたは遅れの無効電力を出力する。
【0031】
図4を参照すると、負荷の変動で系統電圧にタップ式電圧調整器のタップ切換動作が必要になる程度に大きな電圧変動が急激に発生したときには(図4の▲2▼)、電圧変動が発生する前の電圧Vbまで系統電圧を回復させることをせずに、タップ式電圧調整器の動作時限タイマの計数が行われる電圧値でしかも静止形電圧調整器の出力に少しでも余裕を持たせることができる電圧値まで系統電圧を変えるように静止形電圧調整器から出力する無効電力を変更する(電圧範囲制御)。これを可能にするために、急激な電圧変動が減少側に発生するときには、前回の検出電圧Vbを上限値として前回の検出電圧Vbから不感帯電圧ΔVBを引いて求めた下限値まで電圧を増加させ(図4の▲3▼)、電圧変動が増加側に発生するときには、前回の検出電圧Vbを下限値として前回の検出電圧Vbに不感帯電圧ΔVBを加えて求めた上限値まで電圧を減少させるようにした。そして同時に動作時限タイマ17の時限の計数を開始し、この時限の計数が終了するまでは上限値及び下限値と前回の検出電圧とを固定値として記憶して、電圧を制御する。そして検出電圧が上限値と下限値との間に入った後は、急激な電圧変化が無ければ上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力する。また動作時限タイマの時限の計数が継続しているときに、逆方向への急激な電圧変動が発生したときには、その電圧幅の他方の限界値までに電圧を制限し(図4の▲4▼)、以後は前述と上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefに近い値になるような無効電力を出力する(図4の▲5▼及び▲6▼)。その結果、本発明によれば動作時限タイマ17の時限の範囲内において、静止形電圧調整器に余裕を持たせた状態で急激な電圧変動に対処することができる。
【0032】
この例では、静止形電圧調整器の動作時限タイマ17の時限は、協調するタップ式電圧調整器の動作時限タイマの時限よりも長く設定している。そのため動作時限タイマ17の時限の計数が完了するまでの間、系統1の電圧が協調するタップ式電圧調整器のタップ切換電圧を維持していた場合には、タップ式電圧調整器がタップ切換動作を行って、系統の電圧は変更される。なお後に説明する図5の例では、タップ切換動作が図5(D)の▲5▼番で示した位置で行われている。図4の例では、▲4▼の位置で負荷が軽くなって、系統1の電圧が上昇すると、この状態では、ステップST12で電圧が上限値(Vb)に制限される。そしてその後は電圧範囲内に無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefになる点があるため、ステップST17によってこの予め定めた無効電力設定値Qrefに近づく電圧、具体的には下限値(Vb−ΔVB)に向かって系統の電圧が下がるように無効電力が制御され、電圧が下限値(Vb−ΔVB)に達するとその状態を維持する(図4の▲6▼)。そして図4の▲6▼の時点で、動作時限タイマ17の時限の計数が完了すると、ステップST3からステップST4へと進み、ステップST4からステップST23へと進む。このときの系統の電圧Vnが制限下限電圧Vlo以上制限上限電圧Vhi以下の電圧範囲内にあれば、無効電力が予め定めた無効電力設定値Qrefに近い値になるように無効電力一定制御が行われる。図4の例では、▲6▼の位置でタイマ17がストップした時点で負荷が重くなる方向に変動しているものの、無効電力は一定に維持されている。そのため配電線の電圧は低下している。そして図4の例では、その後更に負荷が重くなる方向に変動して電圧Vnが、制限下限電圧Vloよりも低下したため、ステップST24からステップST25へと進んで、電圧を制限下限電圧Vloにする電圧制御が行われている(図4の▲7▼参照)。もし負荷が軽くなって、電圧Vnが制限上限電圧Vhi以上になれば、電圧Vnが大きくなるもののステップST26により、電圧Vnの上昇は制限上限電圧Vhiに制限される。ちなみ定格が6600Vの配電線の場合には、この制限下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiは、6300Vから6960Vの範囲で設定される。しかし制限下限電圧Vloと制限上限電圧Vhiとの間の電圧範囲(制限上限電圧Vhi−制限下限電圧Vlo)は、不感帯電圧VBよりも大きい値になるように設定される。一般的に制限上限電圧Vhi及び制限下限電圧Vloの設定範囲は、タップ式電調整器の上限タップ電圧から下限タップ電圧の範囲である。ステップST23からST27までの無効電力一定制御では、差電圧ΔVが不感帯電圧VB内であるときでも、検出電圧Vnが制限上限電圧Vhiと制限下限電圧Vloを超えている場合には、電圧がこれらの制限電圧内に入るように制御をして(ステップST23からST26)、検出電圧が制限電圧範囲内にあれば、無効電力を一定にする制御により対処している。
【0033】
図5は、上記実施の形態と特開平10−320063号公報に示された従来技術との制御の違いをシミュレーションした場合の動作波形図である。この例では、図5(C)に示すように負荷の変動は1回だけであり、図5(D)に「SVRタップ動作」としてタップ式電圧調整器の出力を示すように、本発明の静止形電圧調整器を用いた場合には、動作時限タイマ17の動作時限が完了する前に、タップ式電圧調整器の動作時限が完了してタップ切換が実施されている。図5(A)においては、符号Aで示した線が電圧調整をしない場合の配電線の電圧であり符号Bで示した線が本発明の静止形電圧調整器で電圧調整した場合の配電線の電圧であり、符号Cで示した線が従来の静止形電圧調整器で電圧調整した場合の配電線の電圧である。また図5(B)では、符号Aで示した線が本発明の静止形電圧調整器が出力(図5(B)においてはSVC出力と表示)する無効電力の変化の状態を示しており、符号Bで示した線が従来の静止形電圧調整器が出力する無効電力の変化の状態を示している。なお図5(B)においてはQU及びQLは、従来の技術で設定する無効電力の収束範囲である。図5(A)及び(B)を見ると判るように、従来の技術では電圧及び無効電力ともに階段状に段階的に変化する。特に瞬時の電圧変動に対しては、配電線の電圧を前回の電圧Vbまで回復させてから電圧を段階的に低下させるため、配電線の電圧がタップ式電圧調整器の不感帯電圧以下になる時間が短くなる(線Bよりも線Aの電圧が下がっている期間でのみ、従来のタップ式電圧調整器の動作時限タイマが時限の計数を行っている)ため、従来の技術ではタップ式電圧調整器の動作開始時期が遅れる。そのためタップ式電圧調整器との協調性が少し悪い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、急激な電圧変動があった場合、動作時限タイマの時限の間は検出電圧を所定の下限値または上限値とする電圧範囲制御動作を行い、時限の計数が完了した後は、無効電力制御回路の無効電力を静止形電圧調整器の出力に余裕を持たせることができる無効電力設定値(理想的には0kVar)に近づける無効電力制御動作を行うので、系統電圧を一定には維持できないものの、系統電圧を所定の電圧範囲内に抑えることができて、しかも系統電圧の瞬時変動に対応するための静止形電圧調整器の出力の余裕を短い時間で確立することができる利点がある。その上系統電圧を短い時間で電圧調整器の動作電圧まで到達させ、タップ式電圧調整器の切換時間を従来と比べて最も速くすることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静止形電圧調整器の回路構成を示す図である。
【図2】図1の制御信号発生手段の内部構成と周辺の手段との関係を示すブロック図である。
【図3】図2の実施の形態の動作のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】(A)乃至(C)は図1の実施の形態の動作を説明するための波形図である。
【図5】(A)乃至(D)は図1の実施の形態の動作と従来の技術との対比をするための波形図である。
【符号の説明】
1 電力系統
2 無効電力制御回路
3 接続線
4 計器用変圧器
5 変流器
6 制御装置
7 電圧検出部
8 電流検出部
9 制御部
10 無効電力検出部
11 設定値記憶部
13 制御信号発生手段

Claims (9)

  1. 電力を供給する系統に接続されて、内部に発生する無効電力を遅れ無効電力から進み無効電力まで制御する無効電力制御回路と、
    前記無効電力制御回路と前記系統とを接続する接続線に現れる電圧を検出する電圧検出器と、
    前記接続線に流れる電流を測定する電流検出器と、
    前記電圧検出器及び前記電流検出器から出力される検出電圧及び検出電流を入力として、前記無効電力制御回路を流れる前記無効電力を制御するための制御信号を前記無効電力制御回路に出力することにより前記系統の電圧変動を補償する制御部とを備え、タップ式電圧調整器と協調して動作する静止形電圧調整器であって、
    前記制御部は、前記電圧検出器が検出する前回の検出電圧と今回の検出電圧との差電圧を求め、
    前記差電圧の絶対値が、協調する前記タップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められた不感帯電圧以上あるときに、前記差電圧の極性が正であれば前記前回の検出電圧を下限値とし且つ前記前回の検出電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、もしこのときに前記上限値が予め定めた制限上限電圧より大きければ前記制限上限電圧から前記不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ前記制限上限電圧を上限値として記憶し、また前記差電圧の極性が負であれば前記前回の検出電圧を上限値とし且つ前記前回の検出電圧から前記不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのときに前記下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ前記制限下限電圧を下限値とし且つ前記制限下限電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値として記憶した上で、動作時限タイマの時限の計数を開始し、
    前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記上限値より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記上限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、
    前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記下限値より小さいときには、前記接続線に現れる電圧を前記下限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、
    前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にあるときには、前記接続線に現れる電圧を前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内の電圧にして、以後は前述の上限値と下限値との間の電圧幅内の電圧で無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、
    前記動作時限タイマの時限の計数が完了するまで、前記下限値及び上限値を固定した値として記憶して前記動作を繰り返し、前記動作時限タイマの時限の計数が完了すると前記上限値及び下限値の記憶値をリセットし、
    前記動作時限タイマが時限の計数を行っておらず且つ前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧よりも小さいときには、無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力するように構成されていることを特徴とする静止形電圧調整器。
  2. 前記制御部は、前記動作時限タイマが時限の計数を行っているときに、前記動作時限タイマの残りの時間が予め定めた時間以下になった時点で前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あるときには、前記動作時限タイマの前記時限を予め定めた時間延長するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の静止形電圧調整器。
  3. 前記時限は前記タップ式電圧調整器の最短動作時限よりも長く設定されている請求項1に記載の静止形電圧調整器。
  4. 前記制御部は、前記差電圧が前記不感帯電圧よりも小さいときに、
    前記今回の検出電圧が前記予め定めた制限下限電圧以上制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、前記無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、
    前記今回の検出電圧が前記制限上限電圧より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限上限電圧にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、前記今回の検出電圧が前記制限下限電圧より小さいときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限下限電圧にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の静止形電圧調整器。
  5. 前記無効電力制御回路は、遅れ要素と進み要素とこれらの要素を流れる電流を制御する導通角の制御が可能な位相制御半導体素子とを含んで構成されており、
    前記制御部は、協調する前記タップ式電圧調整器のタップ切換動作に要する電圧幅以上に予め定められた前記不感帯電圧、前記制限上限電圧及び制限下限電圧の設定値を入力する設定値入力手段と、検出電圧及び検出電流に基づいて無効電力を検出する無効電力検出部と、前記設定値を記憶する設定値記憶手段と、前記制御信号を発生する制御信号発生手段とを具備し、
    前記制御信号発生手段は、
    前記電圧検出器が検出する前回の検出電圧と今回の検出電圧との差電圧を求める差電圧検出手段と、
    前記差電圧の絶対値が、前記不感帯電圧以上であるか否かを判定する差電圧判定手段と、
    前記差電圧判定手段が、前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あることを判定すると、予め設定した時限の計数を開始し前記時限の計数を完了するとリセット信号を出力する動作時限タイマと、
    前記差電圧判定手段が、前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あることを判定すると、前記差電圧の極性が正であれば前記前回の検出電圧を下限値とし且つ前記前回の検出電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値と定め、もしこのときに前記上限値が予め定めた制限上限電圧より大きければ前記制限上限電圧から前記不感帯電圧を引いた値を下限値とし且つ前記制限上限電圧を上限値と定め、また前記差電圧の極性が負であれば前記前回の検出電圧を上限値とし且つ前記前回の検出電圧から前記不感帯電圧を引いた値を下限値と定め、もしこのときに前記下限値が予め定めた制限下限電圧より小さければ前記制限下限電圧を下限値とし且つ前記制限下限電圧に前記不感帯電圧を加えた値を上限値として定める上限値及び下限値決定手段と、
    前記上限値及び下限値決定手段で決定した前記上限値及び下限値を固定値として記憶し、前記リセット信号により記憶値がリセットされる記憶手段と、
    前記動作時限タイマが前記時限の計数を行っている間、前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記上限値より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記上限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にないときで前記今回の検出電圧が前記下限値より小さいときには、前記接続線に現れる電圧を前記下限値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、前記今回の検出電圧が前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内にあるときには、前記接続線に現れる電圧を前記下限値以上で前記上限値以下の電圧幅内の電圧にしてしかも前記無効電力が予め定めた無効電力設定値に近い値になるようにするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力する電圧範囲制御用制御信号発生手段と、
    前記差電圧判定手段が前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧よりも小さいことを検出しており且つ前記動作時限タイマが前記時限の計数を中止している間は、前記無効電力を予め定めた無効電力設定値に近い値に制御する無効電力一定制御用制御信号発生手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の静止形電圧調整器。
  6. 前記動作時限タイマは、前記時限の残り時間が予め定めた時間以下になったときに、前記差電圧の絶対値が前記不感帯電圧以上あるときには、前記時限を予め定めた時間延長するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の静止形電圧調整器。
  7. 前記時限は前記タップ式電圧調整器の最短動作時限よりも長く設定されている請求項6に記載の静止形電圧調整器。
  8. 前記無効電力一定制御用制御信号発生手段は、
    前記今回の検出電圧が予め定め設定した制限下限電圧以上制限上限電圧以下の設定電圧範囲内の電圧であれば、前記無効電力を前記予め定めた無効電力設定値に近い値にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、
    前記今回の検出電圧が前記制限上限電圧より大きいときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限上限電圧にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力し、前記今回の検出電圧が前記制限下限電圧より小さいときには、前記接続線に現れる電圧を前記制限下限電圧にするための前記制御信号を前記無効電力制御回路に出力するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の静止形電圧調整器。
  9. 請求項1,2,3,4,5、6,7または8に記載の静止形電圧調整器と段階的に電圧を制御するタップ式電圧調整器とが前記系統にそれぞれ接続されていることを特徴とする電力システム。
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