JP2002372974A - 薄膜音響共振器及びその製造方法 - Google Patents

薄膜音響共振器及びその製造方法

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JP2002372974A JP2001182197A JP2001182197A JP2002372974A JP 2002372974 A JP2002372974 A JP 2002372974A JP 2001182197 A JP2001182197 A JP 2001182197A JP 2001182197 A JP2001182197 A JP 2001182197A JP 2002372974 A JP2002372974 A JP 2002372974A
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哲夫 山田
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智仙 橋本
Keigo Nagao
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気機械結合係数及び音響品質係数などに優
れた高性能の薄膜音響共振器を提供する。 【解決手段】 シリコンウェーハ51の表面に酸化シリ
コン薄層53の形成された基板に、窪み52が形成され
ている。窪み52をまたぐように、圧電体層62とその
両面に接合された下方電極61及び上方電極63とから
なる挟み込み構造体60が配置されている。下方電極6
1の上面及びこれと接合されている圧電体層62の下面
は、高さのRMS変動が2.0nm以下である。下方電
極61の厚さは150nm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体薄膜の電気
音響効果を利用した薄膜音響共振器に関するものであ
る。薄膜音響共振器は、通信機用フィルタの構成要素と
して利用することができる。
【0002】
【従来の技術】電子機器のコストおよび寸法を減らす必
要性から、その回路構成要素としてのフィルタの寸法を
小さくする努力が絶えず続いている。セル式電話および
ミニチュア・ラジオのような民生用電子機器には、それ
に内蔵されている構成要素の大きさおよびコストの双方
に厳しい制限が加えられている。このような多数の電子
機器は、精密な周波数に同調させなければならないフィ
ルタを利用している。したがって、廉価でコンパクトな
フィルタを提供する努力が続けられている。
【0003】これらの低価格及び小型化の要求を満たす
可能性のあるフィルタとして、音響共振器を用いて構成
されているものが挙げられる。音響共振器は、薄膜圧電
体(PZ)材料内のバルク弾性音響波を利用している。
音響共振器の一つの簡単な構成では、薄膜PZ材料の層
が二つの金属電極の間に挟み込まれた挟み込み構造を形
成している。この挟み込み構造は、周囲を支持すること
により中央部が空中に吊された橋架け構造により支持さ
れる。二つの電極の間に印加される電圧により電界が発
生すると、PZ材料は、電気エネルギーの幾らかを音波
の形の機械エネルギーに変換する。音波は、電界と同じ
方向に伝播し、電極/空気境界面で反射する。
【0004】機械的に共振している時、音響共振器は電
気共振器として機能し、したがって、これを用いてフィ
ルタを構成することができる。音響共振器の機械的共振
は、音波が伝播する材料の厚さが音波の半波長と等しく
なる周波数で発生する。音波の周波数は、電極に印加さ
れる電気信号の周波数に等しい。音波の速度は光の速度
より5〜6桁小さいから、得られる共振器を極めてコン
パクトにすることができる。GHz帯の用途のための共
振器を、直径200ミクロン未満で厚さ数ミクロン未満
の寸法で構成することができる。
【0005】以上のような薄膜バルク音響共振器(Th
in Film Bulk Acoustic Res
onators:以下FBARという)、及び上記挟み
込み構造を積層した形態の積層薄膜バルク音響共振器お
よびフィルタ(Stacked Thin Film
Bulk Acoustic Resonatorsa
nd Filters:以下SBARという)におい
て、挟み込み構造の中心部はスパッタ法により作製され
た厚さ約1〜2ミクロン程度の圧電体薄膜である。上方
および下方の電極は、電気リードとして働き圧電体薄膜
を挟み込んで圧電体薄膜を貫く電界を与える。圧電体薄
膜は、電界エネルギーの一部を力学エネルギーに変換す
る。時間変化する印加電界エネルギーに応答して、時間
変化する「応力/歪み」エネルギーが形成される。
【0006】FBARまたはSBARを音響共振器とし
て動作させるには、圧電体薄膜を含む挟み込み構造を橋
架け構造により支持して、音波を挟み込み構造内に閉じ
込めるための空気/結晶境界面を形成しなければならな
い。挟み込み構造は、通常、基板表面上に下方電極、P
Z層、および次に上方電極を堆積させることにより作ら
れる。したがって、挟み込み構造の上側には、空気/結
晶境界面が既に存在している。挟み込み構造の下側にも
空気/結晶境界面を設けなければならない。この挟み込
み構造の下側の空気/結晶境界面を得るのに、従来、以
下に示すような幾つかの方法が用いられている。
【0007】第1の方法は、例えば特開昭58−153
412号公報に記載のように、基板を形成しているウェ
ーハのエッチング除去を利用している。基板がシリコン
からなるものであれば、加熱KOH水溶液を使用してシ
リコン基板の一部を裏側からエッチングして取り去って
孔を形成する。これにより、挟み込み構造の縁をシリコ
ン基板の孔の周囲の部分で支持した形態を有する共振器
が得られる。しかし、このようなウェーハを貫いて開け
られた孔は、ウェーハを非常に繊細にし、且つ、非常に
破壊しやすくする。更に、基板表面に対して54.7度
のエッチング傾斜でKOHを用いた湿式エッチングを行
うと、最終製品の取得量、即ちウェーハ上のFBAR/
SBARの歩留まりの向上が困難である。たとえば、2
50μm厚さのシリコンウェーハ上に形成される約15
0μm×150μmの横寸法を有する挟み込み構造は、
約450μm×450μmの寸法の裏側エッチング開口
を必要とする。したがって、ウェーハの約1/9を生産
に利用できるだけである。
【0008】挟み込み構造の下に空気/結晶境界面を設
ける従来の第2の方法は、例えば特開平2−13109
号公報に記載のように、空気ブリッジ式FBAR素子を
作ることである。通常、最初に犠牲層(Sacrifi
cial layer)を設置し、次に犠牲層の上に挟
み込み構造を作製する。プロセスの終わりまたは終わり
近くに、犠牲層を除去する。処理はすべてウェーハの前
面側で行われるから、この方法は、ウェーハ両面側の位
置合わせも大きい面積の裏側開口も必要としない。
【0009】特開2000−69594号公報には、犠
牲層として燐酸石英ガラス(PSG)を使用した空気ブ
リッジ式FBAR/SBAR素子の構成と製造方法が記
載されている。同公報においては、PSG層がシリコン
ウェーハ上に堆積されている。PSGは、シランおよび
ホスフィン(PH3 )を使用して約450℃までの温度
で堆積され、燐含有量約8%である軟ガラス様物質を形
成する。PSGは、比較的低温で堆積させることがで
き、且つ、希釈H2 O:HF溶液で非常に高いエッチン
グ速度でエッチングされる。
【0010】しかしながら、同公報においては、PSG
犠牲層の高さのRMS(2乗平均平方根)変動が0.5
μm未満と記載されているものの、具体的には0.1μ
mより小さいオーダーのRMS変動の具体的記載はな
い。この0.1μmオーダーのRMS変動は、原子的に
みると非常に粗い凹凸である。FBAR/SBAR形式
の音響共振器は、結晶が電極平面に垂直な柱状晶をなし
て成長する圧電体材料を必要とする。特開2000−6
9594号公報では、PSG層の表面に平行な導電シー
トの高さのRMS変動は2μm未満と記載されているも
のの、具体的には0.1μmより小さいオーダーのRM
S変動の具体的記載はない。この0.1μmオーダーの
RMS変動は、音響共振器用の圧電体薄膜を形成する表
面としては不十分な表面粗さである。圧電体膜を成長さ
せる試みが行われたが、粗面上の多数の凹凸の影響で多
様な方向に結晶が成長するので、得られた圧電体薄膜の
結晶品質は必ずしも十分なものでなく、圧電効果を殆ど
または全く示さない不十分なものであった。
【0011】以上のような空気/結晶境界面を設ける代
わりに、適切な音響ミラーを設ける方法もある。この方
法は、例えば特開平6−295181号公報に記載のよ
うに、挟み込み構造の下に音響的ブラッグ反射鏡からな
る大きな音響インピーダンスが作り出される。ブラッグ
反射鏡は、高低の音響インピーダンス材料の層を交互に
積層することにより作られる。各層の厚さは共振周波数
の波長の1/4に固定される。十分な層数により、圧電
体/電極境界面における有効インピーダンスを、素子の
音響インピーダンスよりはるかに高くすることができ、
したがって、圧電体内の音波を有効に閉じ込めることが
できる。この方法により得られる音響共振器は、挟み込
み構造の下に空隙が存在しないので、固体音響ミラー取
付け共振器(SMR)と呼ばれる。
【0012】この方法は、周辺部が固定され中心部が自
由に振動できる膜を作るという前述の第1の方法及び第
2の方法の問題を回避しているが、この方法にも多くの
問題点がある。即ち、金属層はフィルタの電気性能を劣
化させる寄生コンデンサを形成するのでブラッグ反射鏡
の層に使用できないから、ブラッグ反射鏡に使用する材
料の選択には、制限がある。利用可能な材料から作られ
る層の音響インピーダンスの差は大きくない。したがっ
て、音波を閉じ込めるには、非常に多くの数の層が必要
である。この方法は、各層にかかる応力を精密に制御し
なければならないので、製作プロセスが複雑である。ま
た、10ないし14といった多数の層をを貫くバイアを
作るのは困難であるから、この方法により得られる音響
共振器は他の能動素子との集積化には不都合である。更
に、これまでに報告された例では、この方法により得ら
れる音響共振器は、空気ブリッジを有する音響共振器よ
り有効結合係数がかなり低い。その結果、SMRを用い
たフィルタは、空気ブリッジ式の音響共振器を用いたも
のに比較して有効帯域幅が狭い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
された性能を有するFBAR/SBAR素子を提供する
ことである。
【0014】本発明の他の目的は、薄膜圧電体(PZ)
の結晶品質を向上させることにより、電気機械結合係
数、音響品質係数(Q値)、温度特性などに優れた高性
能のFBAR/SBAR素子を提供することである。
【0015】本発明の更に別の目的は、上方電極の形状
を工夫することにより、電気機械結合係数、音響品質係
数(Q値)、温度特性などに優れた高性能のFBAR/
SBAR素子を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、圧電体層と、該圧電体
層の第1の表面に接合された第1の電極と、前記圧電体
層の前記第1の表面と反対側の第2の表面に接合された
第2の電極とを有しており、前記圧電体層の第1の表面
は高さのRMS変動が2.0nm以下であることを特徴
とする薄膜音響共振器、が提供される。
【0017】本発明において、高さのRMS変動は、日
本工業規格JIS B0601:2001「製品の幾何
特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語、
定義及び表面性状パラメータ」に記載の二乗平均平方根
粗さ:Rqである(以下に記載の発明についても同
様)。
【0018】また、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、圧電体層と、該圧電体層の第1の
表面に接合された第1の電極と、前記圧電体層の前記第
1の表面と反対側の第2の表面に接合された第2の電極
とを有しており、前記第1の電極の前記圧電体層の側の
表面は高さのRMS変動が2.0nm以下であることを
特徴とする薄膜音響共振器、が提供される。
【0019】本発明の一態様においては、前記圧電体層
の前記第2の表面は高さのRMS変動が前記圧電体層の
厚さの0.50%以下である。
【0020】本発明の一態様においては、前記第2の電
極は中央部と該中央部より厚い外周部とを有する。本発
明の一態様においては、前記第2の電極の中央部の表面
のうねり高さは前記圧電体層の厚さの5.0%以下であ
る。尚、本発明において、うねり高さは、測定長100
μmにおけるうねり高さに換算した値である。
【0021】本発明の一態様においては、前記第2の電
極の外周部は前記第2の電極の中央部の周囲に枠状に位
置する。本発明の一態様においては、前記第2の電極は
前記中央部の厚さ変動が該中央部の厚さの2%以下であ
る。本発明の一態様においては、前記第2の電極の外周
部の厚さは前記第2の電極の中央部の高さの1.1倍以
上である。本発明の一態様においては、前記第2の電極
の外周部は前記第2の電極の外縁から40μmまでの距
離の範囲内に位置する。
【0022】本発明の一態様においては、前記圧電体層
と前記第1の電極と前記第2の電極とからなる挟み込み
構造体は、基板の表面に形成された窪みをまたぐように
前記基板により縁部が支持されている。本発明の一態様
においては、前記基板の表面上には、前記窪みをまたぐ
ように形成された絶縁体層が配置されており、該絶縁体
層上に前記挟み込み構造体が形成されている。
【0023】更に、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、圧電体層と、該圧電体層の第1の
表面に接合された第1の電極と、前記圧電体層の前記第
1の表面と反対側の第2の表面に接合された第2の電極
とを有する薄膜音響共振器を製造する方法であって、基
板の表面に窪みを形成し、該窪み内に犠牲層を充填し、
該犠牲層の表面を高さのRMS変動が1.0nm以下と
なるように研磨し、前記犠牲層の表面の一部の領域と前
記基板の表面の一部の領域とにわたってそれらの上に前
記第1の電極を形成し、該第1の電極上に前記圧電体層
を形成し、該圧電体層上に前記第2の電極を形成し、前
記窪み内から前記犠牲層をエッチング除去することを特
徴とする、薄膜音響共振器の製造方法、が提供される。
【0024】本発明の一態様においては、前記第1の電
極を厚さ150nm以下に形成し、該第1の電極の上面
を高さのRMS変動が2.0nm以下となるようにす
る。本発明の一態様においては、前記犠牲層の上に前記
第1の電極を形成するに先立って絶縁体層を形成する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
【0026】図1および図2は、それぞれ、本発明によ
る薄膜音響共振器であるFBARおよびSBARの基本
構成を説明するための模式的断面図である。
【0027】図1において、FBAR20は、上方電極
21および下方電極23を備え、これらは圧電体(P
Z)材料の層22の一部を挟み込んで挟み込み構造を形
成している。好適なPZ材料は窒化アルミニウム(Al
N)または酸化亜鉛(ZnO)である。FBAR20に
使用される電極21,23は、好適にはモリブデンから
作られるが、他の材料を使用することも可能である。下
方電極23が第1の電極であり、上方電極21が第2の
電極である。
【0028】この素子は、薄膜PZ材料内のバルク弾性
音響波の作用を利用している。印加電圧により二つの電
極21,23の間に電界が生ずると、PZ材料は電気エ
ネルギーの一部を音波の形の機械的エネルギーに変換す
る。音波は電界と同じ方向に伝播し、電極/空気境界面
で反射される。
【0029】機械的に共振している時、素子は電気共振
器として機能し、したがって、素子は、ノッチフィルタ
として動作することができる。素子の機械的共振は、音
波が伝播する材料の厚さが当該音波の半波長と等しくな
る周波数で発生する。音波の周波数は電極21,23間
に印加される電気信号の周波数である。音波の速度は光
の速度より5〜6桁小さいから、得られる共振器を極め
てコンパクトにすることができる。GHz帯の用途に対
する共振器を、平面寸法が約100μmおよび厚さが数
μmのオーダーで構成することができる。
【0030】次に、図2を参照してSBARについて説
明する。SBAR40は、帯域フィルタと類似の電気的
機能を与える。SBAR40は、基本的には機械的に結
合されている二つのFBARフィルタである。圧電体層
41の共振周波数で電極43および44を横断する信号
は、音響エネルギーを圧電体層42に伝える。圧電体層
42内の機械的振動は、電極44および45を横断する
電気信号に変換される。
【0031】図3〜図8は、本発明による音響共振器で
あるFBARの製造方法及びそれにより得られたFBA
Rの実施形態を説明するための模式的断面図(図3〜図
6,図8)及び模式的平面図(図7)である。
【0032】先ず、図3に示されているように、集積回
路製作に利用されている通常のシリコンウェーハ51
に、エッチングにより窪みを形成する。窪みの深さは好
適には3〜30μmである。FBARの挟み込み構造の
下の空洞の深さは圧電体層により生ずる変位を許容すれ
ばよい。したがって、空洞の深さは数μmあれば十分で
ある。
【0033】ウェーハ51の表面に熱酸化により酸化シ
リコンの薄層53を形成し、これにより、その上に以後
の工程で形成される犠牲層のPSGからウェーハ51内
に燐が拡散しないようにする。このようにウェーハ内へ
の燐の拡散を抑制することにより、シリコンウェーハが
導体に変換されることが阻止され、作製された素子の電
気的動作に対する悪影響をなくすことができる。以上の
ようにしてウェーハ51の表面に酸化シリコン薄層53
を形成したものを、基板として用いる。即ち、図3は、
基板の表面に深さが好適には3〜30μmの窪み52を
形成した状態を示す。
【0034】次に、図4に示されているように、基板の
酸化シリコンの薄層53上に燐酸石英ガラス(PSG)
層55を堆積させる。PSGは、シランおよびホスフィ
ン(PH3 )を使用して約450℃までの温度で堆積さ
れ、燐含有量約8%の軟ガラス様物質を形成する。この
低温プロセスは、当業者に周知である。PSGは、比較
的低温で堆積させることができ、且つ、希釈H2 O:H
F溶液で非常に高いエッチング速度でエッチングされる
非常にクリーンな不活性材料であるから、犠牲層の材料
として好適である。以後の工程で実行されるエッチング
において10:1の希釈割合で毎分約3μmのエッチン
グ速度が得られる。
【0035】堆積したままのPSG犠牲層55の表面
は、原子レベルでみると非常に粗い。したがって、堆積
したままのPSG犠牲層55は、音響共振器を形成する
基体としては不十分である。FBAR/SBAR形式の
音響共振器は、結晶が電極面に垂直な柱状晶をなして成
長する圧電材料を必要とする。微細な研磨粒子を含む研
磨スラリーを用いてPSG犠牲層55の表面を磨いて滑
らかにすることにより、優れた結晶の圧電材料の薄膜を
形成する。
【0036】即ち、図5に示されているように、PSG
層55の表面を粗仕上げスラリーで磨くことにより全体
的に平面化して、窪み52の外側のPSG層の部分を除
去する。次に、残っているPSG層55を更に微細な研
磨粒子を含むスラリーで磨く。代替方法として、磨き時
間が長くかかってもよければ一つの更に微細なスラリー
を用いて上記二つの磨きステップを実行してもよい。目
標は、鏡面仕上げである。
【0037】以上のようにして窪み52に対応する位置
にPSG層55を残留させた基板のクリーニングも重要
である。スラリーは基板上に少量のシリカ粗粉を残す。
この粗粉を除去せねばならない。本発明の好適な実施形
態では、この粗粉除去をポリテックス(Polytex
(商標):ロデール・ニッタ社)のような堅いパッドの
付いた第2の研磨具を使用して行う。その際の潤滑剤と
して、脱イオン水を使用し、磨いてから最終クリーニン
グステップの準備が完了するまでウェーハを脱イオン水
中に入れておく。基板を、最後の磨きステップと最後の
クリーニングステップとの間で乾燥させないように注意
する。最後のクリーニングステップは、基板を色々な化
学薬品の入っている一連のタンクに漬けることから成
る。各タンクに超音波撹拌を加える。このようなクリー
ニング手段は当業者に周知である。
【0038】研磨剤は、シリカ微粒子から構成されてい
る。本発明の好適な実施形態では、シリカ微粒子のアン
モニア主体スラリー(Rodel Klebosol#
30N:ローデル・ニッタ社)を利用する。
【0039】以上の説明では特定の研磨およびクリーニ
ングの様式を示したが、必要な滑らかさの表面を与える
どんな研磨およびクリーニングの様式をも利用すること
ができる。本発明の好適な実施形態では、最終表面は、
原子間力顕微鏡プローブで測った高さのRMS変動が
1.0nm以下である。
【0040】以上のようにして表面をきれいにしてか
ら、図6に示されているように、挟み込み構造体60の
下方電極61を堆積させる。下方電極61の好適な材料
は、モリブデン(Mo)である。しかし、下方電極61
を他の材料たとえばAl、W、Au、PtまたはTiか
ら構成することもできる。その低い熱弾性損失のためモ
リブデン(Mo)が好適である。たとえば、Moの熱弾
性損失は、Alの約1/56である。
【0041】下方電極61の厚さも重要である。厚い層
は、薄い層より表面が粗くなる。圧電体層62の堆積の
ための滑らかな表面を維持することは、得られる共振器
の性能にとって非常に重要である。したがって、下方電
極61の厚さは、好適には150nm以下である。Mo
は好適にはスパッタリングにより堆積される。これによ
り、表面の高さのRMS変動が2.0nm以下のMo層
が得られる。
【0042】下方電極61を堆積し終わってから、圧電
体層62を堆積する。圧電体層62の好適な材料は、A
lNまたはZnOであり、これもスパッタリングにより
堆積される。本発明の好適な実施形態では、圧電体層6
2の厚さは、0.1μmから10μmの間(好ましくは
0.5μm〜2μm)にある。圧電体層62の上面は、
高さのRMS変動が圧電体層厚さ(平均値)の0.50
%以下であるのが好ましく、また、うねり高さが圧電体
層62の厚さの5.0%以下であるのが好ましい。
【0043】最後に、上方電極63を堆積させる。上方
電極63は、下方電極61と同様な材料から構成され、
好適にはMoから構成される。
【0044】以上のようにして、下方電極61、圧電体
層62及び上方電極63からなり、所要の形状にパター
ニングされた挟み込み構造体60を形成してから、図7
に示されているように、挟み込み構造体60の端部また
は挟み込み構造体60により覆われずに露出している犠
牲層55の部分から、希釈H2 O:HF溶液でエッチン
グすることにより、挟み込み構造体60の下方のPSG
をも除去する。これにより、図8に示されているよう
に、窪み52の上に橋架けされた挟み込み構造体60が
残る。即ち、挟み込み構造体60は、基板の表面に形成
された窪み52をまたぐように基板により縁部が支持さ
れている。
【0045】以上のようにして得られたFBARにおい
ては、犠牲層55の表面(高さのRMS変動が1.0n
m以下)に従って、その上に形成された下方電極61の
下面の高さのRMS変動が2.0nm以下であり、更に
該下方電極61は厚さが薄いので上面も高さのRMS変
動が2.0nm以下である。そして、この下方電極61
の上面に従って、その上に形成された圧電体層62の下
面の高さのRMS変動が2.0nm以下である。下方電
極61の滑らかな上面は、圧電体層62の成長核となる
結晶構造を備えていないにもかかわらず、形成される圧
電体層62に非常に規則正しい構造のc軸配向を形成し
優れた圧電特性を与える。
【0046】図9〜図10は、本発明による音響共振器
であるFBARの製造方法及びそれにより得られたFB
ARの更に別の実施形態を説明するための模式的断面図
である。この実施形態では、上記図3〜5に関し説明し
たような工程の後に、図9に示されているように、絶縁
体層54を形成する。絶縁体層54は、たとえばSiO
2 膜であり、CVD法により堆積することができる。こ
の絶縁体層54の厚さは、例えば50〜1000nmで
あり、その上面は高さのRMS変動が2.0nm以下で
ある。その上に、上記図6に関し説明したような工程を
行って挟み込み構造体60を形成する。次いで、図10
に示されているように、上記図7及び図8に関し説明し
たような工程を行って、FBARを得る。その際に、犠
牲層55をエッチング除去するために、挟み込み構造体
60の端部または挟み込み構造体60により覆われてい
ない絶縁体層54の部分であって犠牲層55の上方の部
分に適宜の大きさの開口を形成し、該開口からエッチン
グ液を供給する。
【0047】本実施形態のFBARは、挟み込み構造体
60と空洞52との間に絶縁体層54が配置されてお
り、挟み込み構造体60に加えて絶縁体層54をも含ん
で振動部が構成されるので、該振動部の強度が向上す
る。
【0048】以上の実施形態は、FBARに関するもの
である。しかし、当業者には、以上の説明から、同様な
プロセスを用いてSBARを作製することが可能である
ことが明らかであろう。SBARの場合には、もう一つ
の圧電体層(第2の圧電体層)およびその上の電極(第
2の上方電極)を堆積しなければならない。第2の圧電
体層は上記実施形態で示されているような「FBAR」
の上方電極の上に形成されているから、この上方電極の
厚さをも150nm以下に維持して第2の圧電体層を堆
積するための適切な表面(第1の圧電体層の下方電極の
表面と同様)を与えるのが好ましい。
【0049】図11は、本発明による音響共振器である
FBARの製造方法及びそれにより得られたFBARの
更に別の実施形態を説明するための模式的断面図であ
り、図12はその上方電極の平面図である。この実施形
態では、上方電極63の形状のみ、上記図3〜8に関し
説明した実施形態と異なる。
【0050】本実施形態では、上方電極63が中央部6
31と該中央部の周囲に枠状に位置し且つ中央部631
より肉厚の外周部632とを有する。中央部631と外
周部632との境界は段差により形成されている。
【0051】外周部632の厚さは、中央部631の厚
さの1.1倍以上であるのが好ましい。また、中央部6
31の厚さ変動は、該中央部の厚さ(平均値)の2%以
下であるのが好ましい。上方電極63の寸法aは、例え
ば100μmである。外周部632は上方電極63の外
縁から距離bまでの範囲内に位置しており、距離bは例
えば40μmまでの値である。
【0052】このような上方電極構造とすることで、上
方電極外周部での横方向の振動発生を抑制し、音響共振
器の振動に余分なスプリアス振動が重なることを防止す
ることができる。その結果、音響共振器およびフィルタ
の共振特性や品質係数が改善される。
【0053】本実施形態では、一層高い音響的品質係数
(Q値)を得るために、上方電極63の中央部631の
表面のうねり高さは、圧電体層62の厚さの5.0%以
下となるようにするのが好ましい。
【0054】本発明の上述の実施形態では、PSGから
構成された犠牲層を利用しているが、犠牲層には他の材
料をも使用することができる。たとえば、BPSG(B
oron−Phosphor−Silicate−Gl
ass:ボロン−燐−シリコン−ガラス)または、スピ
ン・ガラスのような他の形態のガラスを利用することも
できる。これ以外にも、スピニングにより材料上に堆積
できるポリビニール、ポリプロピレン、およびポリスチ
レンのようなプラスチックがある。堆積したこれら材料
の表面は原子的には滑らかでないので、これら材料から
犠牲層を構成する場合にも、PSG犠牲層の場合のよう
に、研磨による表面平滑化が重要である。これらの犠牲
層は、有機除去材あるいはO2 プラズマエッチングによ
って取り去ることもできる。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0056】[実施例1]図3〜図8に記載されている
ようにして、薄膜音響共振器を形成した。
【0057】先ず、Siウェーハ51の表面をPt/T
i保護膜により被覆し、エッチングにより該保護膜を窪
み形成のための所定のパターン状に形成して、Siウェ
ーハ51のエッチングのためのマスクを形成した。その
後、Pt/Tiパターンマスクを用いて湿式エッチング
を行い、図3に示されているように、深さ20μmで幅
150μmの窪みを形成した。このエッチングは、5重
量%のKOH水溶液を用い、液温70℃で実施した。
【0058】その後、Pt/Tiパターンマスクを除去
し、図3に示されているように、熱酸化によりSiウェ
ーハ51の表面に厚さ1μmのSiO2 層53を形成
し、Siウェーハ51及びSiO2 層53からなる基板
上に窪み52の形成されている構造を得た。
【0059】次いで、図4に示されているように、窪み
52の形成されているSiO2 層53上に、厚さ30μ
mのPSG犠牲層55を堆積させた。この堆積は、45
0℃で、シラン及びホスフィン(PH3 )を原料として
用いた熱CVD法により行った。
【0060】次いで、図5に示されているようにして、
PSG犠牲層55の表面を研磨し、窪み52以外の領域
のPSG犠牲層55を除去した。続いて、窪み52内に
残留するPSG犠牲層55の表面を微細な研磨粒子を含
むスラリーを用いて入念に研磨し、その表面粗さを高さ
のRMS変動が1.0nmとなるようにした。
【0061】次いで、図6に示されているように、PS
G犠牲層55上に厚さ100nmで寸法200×200
μmのMo膜からなる下部電極61を形成した。Mo膜
の形成は、DCマグネトロンスパッタ法により行った。
そして、リフトオフ法によりMo膜のパターニングを行
った。形成されたMo膜の表面粗さを測定したところ、
高さのRMS変動は1.5nmであった。
【0062】次いで、下部電極61上にZnO膜からな
る1.0μm厚の圧電体層62を形成した。ZnO膜の
形成は、スパッタリングターゲットとしてZnOを用
い、スパッタガスとしてArとO2 との混合ガスを用
い、スパッタガス圧を5mTorrとし、基板温度40
0℃でRFマグネトロンスパッタ法により行った。形成
されたZnO膜の表面粗さを測定したところ、高さのR
MS変動は膜厚の0.5%以下の4.0nmであった。
湿式エッチングによりZnO膜を所定形状にパターニン
グして圧電体層62を得た。
【0063】次いで、圧電体層62上に、厚さ100n
mのMo膜からなる上部電極63を形成した。Mo膜の
形成及びパターニングは、下部電極61の形成の際と同
様にした。上部電極63の表面について、測定長さ15
0μmでうねり高さを測定し、測定長さ100μmでの
うねり高さの最大値を調べたところ、圧電体層62の膜
厚の5.0%以下の30nmであった。
【0064】次いで、希釈H2 O:HF溶液でエッチン
グすることによりPSG犠牲層55を除去した。これに
より、図8に示されているように、窪み52の上にMo
/ZnO/Moの挟み込み構造体60が橋架けされた形
態を形成した。
【0065】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して88.8度の方
向であり、ロッキングカーブにより配向度を調べた結
果、ピークの半値幅は2.4度であり、良好な配向性を
示していた。
【0066】以上のようにして得られた音響共振器につ
いて、マイクロ波プローバを使用して上部電極63と下
部電極61との間のインピーダンス特性を測定するとと
もに、共振周波数fr及び反共振周波数faを測定し、
これらの測定値に基づき電気機械結合係数kt2 を算出
した。電気機械結合係数kt2 は5.5%で、音響的品
質係数は700であった。
【0067】[比較例1]PSG犠牲層55の表面粗さ
を高さのRMS変動が30nmとなるように研磨を行っ
たこと以外は、実施例1と同様にして音響共振器を作製
した。
【0068】下部電極61のMo膜の表面粗さを測定し
たところ、高さのRMS変動は34nmであった。ま
た、ZnO膜の表面粗さを測定したところ、高さのRM
S変動は膜厚の0.5%を越える37nmであった。上
部電極63の表面について、測定長さ150μmでうね
り高さを測定し、測定長さ100μmでのうねり高さの
最大値を調べたところ、圧電体層62の膜厚の5.0%
を越える110nmであった。
【0069】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して87.0度の角
度に成長しており、ロッキングカーブにより配向度を調
べた結果、ピークの半値幅は6.8度であった。
【0070】以上のようにして得られた音響共振器の電
気機械結合係数kt2 は3.4%で、音響的品質係数は
430であった。
【0071】[実施例2]圧電体層62としてZnO膜
に代えてAlN膜からなるものを用いたこと以外は、実
施例1と同様にして音響共振器を作製した。即ち、下部
電極61上にAlN膜からなる1.2μm厚の圧電体層
62を形成した。AlN膜の形成は、スパッタリングタ
ーゲットとしてAlを用い、スパッタガスとしてArと
2 との混合ガスを用い、基板温度400℃でRFマグ
ネトロンスパッタ法により行った。形成されたAlN膜
の表面粗さを測定したところ、高さのRMS変動は膜厚
の0.5%以下の2.4nmであった。上部電極63の
表面について、測定長さ150μmでうねり高さを測定
し、測定長さ100μmでのうねり高さの最大値を調べ
たところ、圧電体層62の膜厚の5.0%以下の33n
mであった。
【0072】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して88.6度の方
向であり、ロッキングカーブにより配向度を調べた結
果、ピークの半値幅は2.8度であり、良好な配向性を
示していた。
【0073】以上のようにして得られた音響共振器の電
気機械結合係数kt2 は6.6%で、音響的品質係数は
910であった。
【0074】[比較例2]PSG犠牲層55の表面粗さ
を高さのRMS変動が33nmとなるように研磨を行っ
たこと以外は、実施例2と同様にして音響共振器を作製
した。
【0075】下部電極61のMo膜の表面粗さを測定し
たところ、高さのRMS変動は36nmであった。ま
た、AlN膜の表面粗さを測定したところ、高さのRM
S変動は膜厚の0.5%を越える40nmであった。上
部電極63の表面について、測定長さ150μmでうね
り高さを測定し、測定長さ100μmでのうねり高さの
最大値を調べたところ、圧電体層62の膜厚の5.0%
を越える150nmであった。
【0076】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して86.5度の角
度に成長しており、ロッキングカーブにより配向度を調
べた結果、ピークの半値幅は7.0度であった。
【0077】以上のようにして得られた音響共振器の電
気機械結合係数kt2 は3.8%で、音響的品質係数は
470であった。
【0078】[実施例3]図3〜図5,図9〜図10に
記載されているようにして、薄膜音響共振器を形成し
た。
【0079】先ず、実施例1と同様にして、図5に示さ
れる構造体を得た。但し、窪み52内に残留するPSG
犠牲層55の表面を微細な研磨粒子を含むスラリーを用
いて研磨し、その表面粗さを高さのRMS変動が0.6
nmとなるようにした。
【0080】次いで、図9に示されているように、PS
G犠牲層55の表面をも覆うように基板上にCVD法に
より厚さ500nmのSiO2 膜からなる絶縁体層54
を形成した。形成された絶縁体層54の表面粗さを測定
したところ、高さのRMS変動は1.5nmであった。
【0081】次いで、絶縁体層54上に、実施例1と同
様にして、図10に示されているように、Mo膜からな
る下部電極61を形成した。形成されたMo膜の表面粗
さを測定したところ、高さのRMS変動は1.8nmで
あった。
【0082】次いで、実施例1と同様にして、下部電極
61上にZnO膜からなる圧電体層62を形成した。形
成されたZnO膜の表面粗さを測定したところ、高さの
RMS変動は膜厚の0.5%以下の4.5nmであっ
た。
【0083】次いで、実施例1と同様にして、圧電体層
62上にMo膜からなる上部電極63を形成した。上部
電極63の表面について、測定長さ150μmでうねり
高さを測定し、測定長さ100μmでのうねり高さの最
大値を調べたところ、圧電体層62の膜厚の5.0%以
下の27nmであった。
【0084】次いで、絶縁体層54の露出している部分
にPSG犠牲層55に達するバイアホールを開口し、該
開口を介して希釈H2 O:HF溶液でエッチングするこ
とによりPSG犠牲層55を除去した。これにより、図
10に示されているように、窪み52の上に絶縁体層5
4とMo/ZnO/Moの挟み込み構造体60との積層
体が橋架けされた形態を形成した。
【0085】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して88.8度の方
向であり、ロッキングカーブにより配向度を調べた結
果、ピークの半値幅は2.3度であり、良好な配向性を
示していた。
【0086】以上のようにして得られた音響共振器につ
いて、マイクロ波プローバを使用して上部電極63と下
部電極61との間のインピーダンス特性を測定するとと
もに、共振周波数fr及び反共振周波数faを測定し、
これらの測定値に基づき電気機械結合係数kt2 を算出
した。電気機械結合係数kt2 は5.4%で、音響的品
質係数は680であった。
【0087】[比較例3]PSG犠牲層55の表面粗さ
を高さのRMS変動が32nmとなるように研磨を行っ
たこと以外は、実施例3と同様にして音響共振器を作製
した。
【0088】絶縁体層54のSiO2 膜の表面粗さを測
定したところ、高さのRMS変動は36nmであった。
また、下部電極61のMo膜の表面粗さを測定したとこ
ろ、高さのRMS変動は38nmであった。また、Zn
O膜の表面粗さを測定したところ、高さのRMS変動は
膜厚の0.5%を越える39nmであった。上部電極6
3の表面について、測定長さ150μmでうねり高さを
測定し、測定長さ100μmでのうねり高さの最大値を
調べたところ、圧電体層62の膜厚の5.0%を越える
92nmであった。
【0089】得られた圧電体層62の薄膜XRD分析を
行ったところ、膜のc軸は膜面に対して86.5度の角
度に成長しており、ロッキングカーブにより配向度を調
べた結果、ピークの半値幅は6.7度であった。
【0090】以上のようにして得られた音響共振器の電
気機械結合係数kt2 は2.9%で、音響的品質係数は
390であった。
【0091】[実施例4]上部電極63の形成以外は、
実施例2と同様にして音響共振器を作製した。即ち、実
施例2と同様にして圧電体層62上に厚さ100nmの
Mo膜を形成した後に、その外縁から30μmの幅の領
域において、更にリフトオフ法により厚さ20nmのM
o膜を形成して、図11に示されているような上部電極
63を形成した。
【0092】上部電極63の中央部631の表面につい
て、測定長さ100μmでうねり高さを調べたところ、
圧電体層62の膜厚の5.0%以下の34nmであっ
た。
【0093】以上のようにして得られた音響共振器の電
気機械結合係数kt2 は7.0%で、音響的品質係数は
960であった。
【0094】
【表1】
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高さのRMS変動が1.0nm以下という原子レベルで
見て平滑な犠牲層表面上に直接または絶縁体層を介して
第1の電極を形成し、該第1の電極の表面を高さのRM
S変動が2.0nm以下となるようにし、その上に圧電
体層を形成するので、第1の電極の結晶性が向上し、こ
れに従って圧電体層の配向性及び結晶品質が著しく改善
され、これにより、電気機械結合係数及び音響的品質係
数に優れた高性能な薄膜音響共振器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薄膜音響共振器であるFBARの
基本構成を説明するための模式的断面図である。
【図2】本発明による薄膜音響共振器であるSBARの
基本構成を説明するための模式的断面図である。
【図3】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図4】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図5】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図6】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図7】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的平面図である。
【図8】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図9】本発明による音響共振器であるFBARの製造
方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説明
するための模式的断面図である。
【図10】本発明による音響共振器であるFBARの製
造方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説
明するための模式的断面図である。
【図11】本発明による音響共振器であるFBARの製
造方法及びそれにより得られたFBARの実施形態を説
明するための模式的断面図である。
【図12】本発明による音響共振器であるFBARの製
造方法及びそれにより得られたFBARの上方電極の平
面図である。
【符号の説明】
20 FBAR 21 上方電極 22 圧電体層 23 下方電極 40 SBAR 41,42 圧電体層 43,44,45 電極 51 シリコンウェーハ 52 窪み 53 酸化シリコン薄層 54 絶縁体層 55 PSG犠牲層 60 挟み込み構造体 61 下方電極 62 圧電体層 63 上方電極 631 上方電極中央部 632 上方電極外周部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 9/17 H01L 41/18 101Z (72)発明者 長尾 圭吾 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 5J108 BB07 BB08 CC11 CC12 KK01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体層と、該圧電体層の第1の表面に
    接合された第1の電極と、前記圧電体層の前記第1の表
    面と反対側の第2の表面に接合された第2の電極とを有
    しており、前記圧電体層の第1の表面は高さのRMS変
    動が2.0nm以下であることを特徴とする薄膜音響共
    振器。
  2. 【請求項2】 圧電体層と、該圧電体層の第1の表面に
    接合された第1の電極と、前記圧電体層の前記第1の表
    面と反対側の第2の表面に接合された第2の電極とを有
    しており、前記第1の電極の前記圧電体層の側の表面は
    高さのRMS変動が2.0nm以下であることを特徴と
    する薄膜音響共振器。
  3. 【請求項3】 前記圧電体層の前記第2の表面は高さの
    RMS変動が前記圧電体層の厚さの0.50%以下であ
    ることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の
    薄膜音響共振器。
  4. 【請求項4】 前記第2の電極は中央部と該中央部より
    厚い外周部とを有することを特徴とする、請求項1〜3
    のいずれかに記載の薄膜音響共振器。
  5. 【請求項5】 前記第2の電極の中央部の表面のうねり
    高さは前記圧電体層の厚さの5.0%以下であることを
    特徴とする、請求項4に記載の薄膜音響共振器。
  6. 【請求項6】 前記外周部は前記中央部の周囲に枠状に
    位置することを特徴とする、請求項4〜5のいずれかに
    記載の薄膜音響共振器。
  7. 【請求項7】 前記第2の電極は前記中央部の厚さ変動
    が該中央部の厚さの2%以下であることを特徴とする、
    請求項4〜6のいずれかに記載の薄膜音響共振器。
  8. 【請求項8】 前記外周部の厚さは前記中央部の高さの
    1.1倍以上であることを特徴とする、請求項4〜7の
    いずれかに記載の薄膜音響共振器。
  9. 【請求項9】 前記外周部は前記第2の電極の外縁から
    40μmまでの距離の範囲内に位置することを特徴とす
    る、請求項4〜8のいずれかに記載の薄膜音響共振器。
  10. 【請求項10】 前記圧電体層と前記第1の電極と前記
    第2の電極とからなる挟み込み構造体は、基板の表面に
    形成された窪みをまたぐように前記基板により縁部が支
    持されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれ
    かに記載の薄膜音響共振器。
  11. 【請求項11】 前記基板の表面上には、前記窪みをま
    たぐように形成された絶縁体層が配置されており、該絶
    縁体層上に前記挟み込み構造体が形成されていることを
    特徴とする、請求項10に記載の薄膜音響共振器。
  12. 【請求項12】 圧電体層と、該圧電体層の第1の表面
    に接合された第1の電極と、前記圧電体層の前記第1の
    表面と反対側の第2の表面に接合された第2の電極とを
    有する薄膜音響共振器を製造する方法であって、 基板の表面に窪みを形成し、該窪み内に犠牲層を充填
    し、該犠牲層の表面を高さのRMS変動が1.0nm以
    下となるように研磨し、前記犠牲層の表面の一部の領域
    と前記基板の表面の一部の領域とにわたってそれらの上
    に前記第1の電極を形成し、該第1の電極上に前記圧電
    体層を形成し、該圧電体層上に前記第2の電極を形成
    し、前記窪み内から前記犠牲層をエッチング除去するこ
    とを特徴とする、薄膜音響共振器の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の電極を厚さ150nm以下
    に形成し、該第1の電極の上面を高さのRMS変動が
    2.0nm以下となるようにすることを特徴とする、請
    求項12に記載の薄膜音響共振器の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記犠牲層の上に前記第1の電極を形
    成するに先立って絶縁体層を形成することを特徴とす
    る、請求項12〜13のいずれかに記載の薄膜音響共振
    器の製造方法。
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