JP2002371233A - Uv遮断性ガスバリア用コーティング剤 - Google Patents

Uv遮断性ガスバリア用コーティング剤

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JP2002371233A
JP2002371233A JP2001180272A JP2001180272A JP2002371233A JP 2002371233 A JP2002371233 A JP 2002371233A JP 2001180272 A JP2001180272 A JP 2001180272A JP 2001180272 A JP2001180272 A JP 2001180272A JP 2002371233 A JP2002371233 A JP 2002371233A
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Japan
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gas barrier
group
coating
coating agent
compound
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JP2001180272A
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English (en)
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Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材上に塗布した際に、ガスバリア性、UV
遮断性、基材との密着性、透明性、可とう性などの特性
を発現し得るコーティング剤を提供する。 【解決手段】 アミノ基とSiOR1基(R1は水素原子
又は炭素数1〜4のアルキル基)を分子内に有するケイ
素化合物(I)と、アミノ基と反応し得る官能基を分子
内に有する有機化合物(II)と、R2 mSi(OR3
n(R2は炭素数1〜4のアルキル基又はアミノ基と反応
しない官能基を有する炭素数1〜4のアルキル基、R3
は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、nは1以上
の整数でかつm+n=4)で表される有機ケイ素化合物
(III)及び/又はその加水分解縮合物と、Ti(O
44(R4は炭素数1〜6のアルキル基)で表される
有機チタン化合物(IV)及び/又はその加水分解縮合物
と、溶媒(V)とを含むUV遮断性ガスバリア用コーテ
ィング剤により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なUV遮断性
ガスバリア用コーティング剤およびコーティング成形体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸素、窒素、炭酸ガス、水蒸気等の気体
の透過度が極めて小さいガスバリア材は包装用材料等の
分野において需要が増大している。さらに紫外線(本明
細書中、単にUVともいう。)の透過度が極めて小さい
UV遮断材も、紫外線が当たると味が変わってしまうよ
うな、ポテトチップスなどの揚げ物やアルコール分を含
む酒類などの食品包装用材料の分野において需要が増大
している。こうした飲料品や食品用容器などの包装用材
料等において、ガスバリア性をプラスチックフィルムま
たはシート等の成形体材料に付与するためには、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系共
重合体、芳香族系ナイロン等のガスバリア性素材で成形
体を形成する、これらのガスバリア性素材を他の材料
にラミネートまたはコーティングする、ガスバリア性
およびUV遮断性を有するアルミ箔をフィルム状材料に
ラミネートする、蒸着膜とすることでガスバリア性お
よびUV遮断性を発揮するような金属酸化物を蒸着する
等の方法がとられている。
【0003】しかしながら、これらのガスバリア性素材
のうち、エチレン−ビニルアルコール共重合体や芳香族
系ナイロンは耐湿性に劣り、雰囲気の湿度が大きくなる
に従ってガスバリア性が大幅に低下するという問題があ
り、塩化ビニリデン系共重合体は塩素原子を含んでいる
ため、公害の原因となる恐れがある。また、上記アルミ
箔ラミネートフィルムでは、包装された内容物を外から
見ることができず、金属酸化物蒸着フィルムは可とう性
に劣るため食品包装用材料に適用しにくいほか、蒸着層
にクラックが生じ易く、ガスバリア性の低下を引き起こ
すという問題があった。
【0004】また、上記ガスバリア性にさらにUV遮断
性を兼ね備えたプラスチックフィルムまたはシート等の
成形体材料としては、上記アルミ蒸着やアルミ箔ラミネ
ートフィルム、あるいは金属酸化物蒸着フィルムが多く
利用されているものの、上述したように、包装された内
容物を外から見ることができなかったり、可とう性に劣
るため食品包装用材料に適用しにくいほか、ガスバリア
性やUV遮断性の低下を引き起こすという問題があっ
た。
【0005】また、一般に、ABS(アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン)樹脂、FRP(繊維強化プラ
スチック)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリスチレン、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカ
ーボネート)、アクリル系樹脂等の各種プラスチックか
らなる成形体(加工製品)は、ガラス基材に比べ紫外線
に曝されると黄変等の劣化が生じやすい。そこで、従来
より、これらプラスチック成形体表面に耐候性を有する
樹脂フィルムを積層することにより、紫外線劣化を防止
することが行われている。
【0006】しかしながら、上記積層用樹脂フィルムに
あっても、紫外線に曝されると若干進行は遅くなるが黄
変等の劣化が生じることに変わりはなく、その耐候性が
不充分となっている。つまり、上記積層用樹脂フィルム
では、下地保護効果や黄変防止効果等が不良であり、耐
候性が劣るという問題点を有している。
【0007】そこで、例えば、特開平4−311754
号公報には、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収性単量
体とフッ素含有単量体とを共重合してなるフッ素樹脂組
成物を用いて、上記の成形体に耐候性を付与することが
提案されている。ところが、該フッ素樹脂組成物は、成
形体であるプラスチック基材などとの密着性や接着性に
劣っている。また、フッ素樹脂組成物は高価であり、か
つ、汚損し易い(汚れ易い)という問題点を有してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さらに、こうしたガス
バリア性やUV遮断性のフィルムやシートが容器や包装
材等に使用されてなる食品や飲料品に対しては、商品購
入時の消費者の厳しいチェックがあり、例えば、基材の
プラスチックフィルムとの密着不良や可とう性に問題が
あり剥がれがあったり、透明性に問題があったり、印刷
不良があるものに対しては、食品や飲料品自体の品質如
何にかかわらず購入されずに売れ残ったり、返品される
こともあり、食品や飲料品の容器や包装材等に使用され
る食品包装材料に対する要求基準は極めてシビアなもの
といえ、ガスバリア性、UV遮断性のほかに、基材との
密着性、透明性、可とう性、印刷性、耐候性、光沢、耐
湿性、耐水性、耐溶剤性などに高い要求性能が求められ
てきており、こうした諸特性を兼ね備えた新素材を提供
できるUV遮断性ガスバリア用コーティング剤およびこ
れを用いたコーティング成形体の開発が急務になってい
る。
【0009】したがって、本発明の目的は、上記の従来
技術に鑑み、ガスバリア性およびUV遮断性に優れ、さ
らには基材等との密着性、透明性、可とう性などに優
れ、これらの特性を常に安定して発現させることのでき
る新規なUV遮断性ガスバリア用コーティング剤および
これを用いたコーティング成形体を提供するものであ
る。
【0010】さらに、本発明は、上記目的に加え、より
多様な要求基準に対応できるように、上記諸特性に加
え、耐候性、光沢、耐湿性、耐水性、耐溶剤性、機械的
強度、耐久性、耐衝撃性、耐熱性、耐光性、印刷性など
の特性を常に安定して発現させることのできる新規なU
V遮断性ガスバリア用コーティング剤およびこれを用い
たコーティング成形体を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記課題を解決すべく、UV遮断性ガスバリア用コーティ
ング剤およびコーティング成形体につき鋭意検討した結
果、上記諸目的は、コーティング剤を被覆して成膜にし
た状態で、有効にUV遮断性を発現する成分、高い
ガスバリア性を発現する成分、上記ガスバリア性(主
にシリカによる緻密な分子構造とすることで達成される
が、反面、可とう性が低下する傾向にある)およびUV
遮断性を保持しつつ、優れた可とう性、さらには基材等
との密着性、透明性などの特性を発現することができる
成分を見出し、かかる知見に基づき、これらを含むUV
遮断性ガスバリア用コーティング剤、さらにはこれを基
材に被覆してなるコーティング成形体が食品包装用材料
などに求められる厳しい要求基準をクリアでき、視認性
に優れ、内容物の品質(味、香り、色など)をも保持で
きることを見出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0012】すなわち、本発明の目的は、(1) アミ
ノ基とSiOR1基(R1は、水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を表す。)を分子内に有するケイ素化合
物(I)と、アミノ基と反応し得る官能基を分子内に有
する有機化合物(II)と、下記一般式(1)
【0013】
【化3】
【0014】(ただし、式中、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する炭
素数1〜4のアルキル基であり、R3は水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数で
かつm+n=4である。)で表される有機ケイ素化合物
(III)および/またはその加水分解縮合物と、下記一
般式(2)
【0015】
【化4】
【0016】(ただし、式中、R4は炭素数1〜6のア
ルキル基である。)で表される有機チタン化合物(IV)
および/またはその加水分解縮合物と、溶媒(V)とを
含むことを特徴とするUV遮断性ガスバリア用コーティ
ング剤により達成される。
【0017】また、本発明の他の目的は、(2) 基材
上に、上記(1)のUV遮断性ガスバリア用コーティン
グ剤で被覆してなる被覆層を有することを特徴とするU
V遮断性ガスバリア用コーティング成形体により達成さ
れる。
【0018】
【発明の実施の態様】本発明のUV遮断性ガスバリア用
コーティング剤は、上記アミノ基とSiOR 1基を分子
内に有するケイ素化合物(I)と、上記アミノ基と反応
し得る官能基を分子内に有する有機化合物(II)と、上
記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物(III)お
よび/またはその加水分解縮合物と、上記一般式(2)
で表される有機チタン化合物(IV)および/またはその
加水分解縮合物と、溶媒(V)とを含むことを特徴とす
るものである。
【0019】上記成分を含有するUV遮断性ガスバリア
用コーティング剤では、塗布して成膜化した状態で、有
効かつ効果的に、安定して高いガスバリア性、UV遮断
性を発現することができ、さらに基材等との密着性、可
とう性、透明性、耐候性、耐湿性、耐水性、耐溶剤性、
機械的強度、耐久性、耐衝撃性、耐熱性、耐光性、印刷
性などを発現し得るものである。
【0020】以下、本発明につき詳細に説明する。
【0021】このうち、上記UV遮断性ガスバリア用コ
ーティング剤の主要構成成分の1つである、ケイ素化合
物(I)としては、アミノ基とSiOR1基(R1は、水
素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分
子内に有するものであればよく、特に制限されるもので
はない。かかるケイ素化合物(I)は、後述する有機ケ
イ素化合物(III)と共に、ガスバリア用コーティング
剤を基材にコーティングして得られるコーティング層中
のSi源となる化合物である。
【0022】上記ケイ素化合物(I)は、後述のアミノ
基と反応し得る官能基を分子内に有する有機化合物(I
I)と反応する他、加水分解性基であるSi(OR1)基
(R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)を分子内に有しているので、有機化合物(II)
と反応する前もしくは反応後に加水分解縮合が進行し、
また後述の有機ケイ素化合物(III)や有機チタン化合
物(IV)の加水分解性縮合基と共加水分解縮合を起こし
て縮重合が進行していくため、速やかにハードコート性
に優れた緻密な被覆層を形成することができる。また、
被覆層(膜)と基材(または他の被覆層等の被塗物)と
の密着性を高める効果も有する。なお、上記コーティン
グ剤としては、上記ケイ素化合物(I)を予め単独で、
あるいは有機ケイ素化合物(III)および/または有機
チタン化合物(IV)と(共)加水分解縮重合を行ってお
いてもよい。これは、基材(または他の被覆層等の被塗
物)上への該コーティング剤の被覆時のケイ素化合物
(I)や有機ケイ素化合物(III)、有機チタン化合物
(IV)の渾散を防ぐことができ、より速やかに被覆層を
形成することができるためである。また有機化合物(I
I)として低分子化合物を使用するときには、前もって
加水分解縮合しておくことが好ましい。
【0023】ここで、上記SiOR1基のR1は、水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基である。ここで、炭
素数1〜4のアルキル基としては、特に制限されるもの
ではなく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
の直鎖アルキル基、イソプロピル基の分岐鎖アルキル
基、シクロプロピル基、シクロブチル基の環状(脂環
式)アルキル基のいずれであってもよい。上記R1とし
て、好ましくは加水分解縮合の反応性に優れ、緻密な被
膜を形成する上での有利性、反応容易性の観点から、メ
チル基、エチル基である。
【0024】上記アミノ基とSiOR1基(R1は、水素
原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子
内に有するケイ素化合物(I)としては、具体的には、
N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリブトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジイソプロポキ
シシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメチルジブトキシシラン、N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルエチルジエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルエチルジイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルエチルジブトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソ
プロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリブトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−アミノプ
ロピルメチルジブトキシシラン、γ−アミノプロピルエ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエ
トキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジイソプロポ
キシシラン、γ−アミノプロピルエチルジブトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリアセトキシシラン、γ−
(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシ
ラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。これらは、1種単独で用いてもよいし、または2種
以上を併用して用いてもよい。好ましくは、反応容易性
の観点から、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシランである。
【0025】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング剤の主要構成成分の1つである、有機化合物
(II)は、アミノ基と反応し得る官能基を分子内に有す
る有機化合物であればよく、特に制限されるべきもので
はない。
【0026】ここで、上記アミノ基と反応し得る官能基
としては、特に制限されるものではなく、例えば、エポ
キシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、チオイソ
シアネート基、オキサゾリニル基、(メタ)アクリル
基、アルデヒド基、ケトン基、アルキルハライド基など
が挙げられる。好ましくは、アミノ基との反応容易性、
耐熱水性の観点からエポキシ基である。
【0027】上述したようにアミノ基と反応し得る官能
基を分子内に有する有機化合物(II)としては、特に制
限されるべきものではないが、例えば、エポキシ基含有
化合物の具体例としては、2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセロールジグリシジルエーテル、トリメチロー
ルプロパンジグリシジルエーテル等の脂肪族モノ−、ジ
グリシジルエーテル類;グリセロールトリグリシジルエ
ーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、トリ
グリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等
のポリグリシジルエーテル類;アジピン酸ジグリシジル
エステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、フェニ
ルグリシジルエーテル等の脂肪族および芳香族モノ−、
ジグリシジルエステル類;ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ヒ
ドロキノンジグリシジルエーテル、ビシフェノールSジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエ
ーテル、および次式で表される化合物類;
【0028】
【化5】
【0029】などの芳香環またはその水素添加環(核置
換誘導体も含む)を有するグリシジル類;あるいはグリ
シジル基を官能基として有するオリゴマー類(例えばビ
スフェノールAジグリシジルエーテルオリゴマーの場合
は下式の様に表せる);
【0030】
【化6】
【0031】などが挙げられる。
【0032】また、ヘキサメチレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、1,4−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリジン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート等のイソシアネー
ト類;酒石酸、アジピン酸等のジカルボン酸類;ポリア
クリル酸等のカルボキシル基含有重合体;オキサゾリニ
ル基含有重合体なども有機化合物(II)として用いるこ
とができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種
以上を併用して用いてもよい。なお、上記例示した有機
化合物(II)の中でも芳香環またはその水素添加環(核
置換誘導体も含む)を有する化合物は、上記UV遮断性
ガスバリア用コーティング剤を被覆してなる被覆層(塗
膜)の耐水性を向上させる作用がある点で有利である。
【0033】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング剤の主要構成成分のさらに他の1つとして、
一般式(1);R2 mSi(OR3n(ただし、式中、R
2は炭素数1〜4のアルキル基またはアミノ基と反応し
ない官能基を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、
3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であ
り、nは1以上の整数でかつm+n=4である。)で表
される有機ケイ素化合物(III)および/またはその加
水分解縮合物が含まれてなるものである。上記UV遮断
性ガスバリア用コーティング剤が有機ケイ素化合物(II
I)および/またはその加水分解縮合物を含むことによ
り、基材等への密着性、ハードコート性、耐熱性を高
め、食品や飲料品の包装材として使用する上で不可避と
もいえる煮沸殺菌処理、さらにその後に過酷な保存環境
下(例えば、20℃90%Rh程度の高湿状態下)にお
いても十分に高いガスバリア性を保持することができる
ため好適である。この有機ケイ素化合物(III)は、上
記ケイ素化合物(I)のもつ官能基と反応し得る官能基
を持たない点で有機化合物(II)と区別できる。
【0034】上記一般式(1)中のR2は、炭素数1〜
4のアルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有
する炭素数1〜4のアルキル基であればよい。ここで、
アミノ基と反応しない官能基としては、特に制限される
ものではなく、例えば、アミノ基、ビニル基などが挙げ
られる。また、炭素数1〜4のアルキル基としては、特
に制限されるものではなく、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基の直鎖アルキル基、イソプロピル基の
分岐鎖アルキル基、シクロプロピル基、シクロブチル基
の環状(脂環式)アルキル基のいずれであってもよい
が、好ましくは加水分解縮合の反応性に優れ、緻密な被
膜の形成する上での有利性、反応容易性の観点から、メ
チル基、エチル基である。よって、R2として好ましく
は、耐熱性、耐煮沸性の観点からビニル基を有する炭素
数1〜4のアルキル基である。なお、R2は、mが2以
上の場合には、同一であってもよいし、異なっていても
よい。
【0035】上記一般式(1)中のR3は、水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基である。炭素数1〜4の
アルキル基としては、特に制限されるものではなく、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の直鎖アルキ
ル基、イソプロピル基の分岐鎖アルキル基、シクロプロ
ピル基、シクロブチル基の環状(脂環式)アルキル基の
いずれであってもよい。R3として好ましくは、加水分
解縮合の反応性に優れ、緻密な被膜の形成する上での有
利性の観点からメチル基、エチル基である。なお、R3
は、nが2以上の場合には、同一であってもよいし、異
なっていてもよい。
【0036】上記一般式(1)中のnは1以上の整数で
あり、mは0以上の整数であり、かつm+n=4であ
る。上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤を被覆
して得られる被覆層の耐熱性、耐煮沸性、耐水性の観点
から、m=0であり、n=4であることが好ましい。
【0037】上述したような一般式(1)で表される有
機ケイ素化合物(III)として具体的には、例えば、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライ
ソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル
トリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジ
メチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシ
シラン、ジエチルジブトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソ
プロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、メチルト
リアセトキシシラン、トリメチルシラノール等、または
これらの化合物を含む高分子有機化合物類などが挙げら
れ、これらの1種または2種以上を用いることができ
る。なかでも、反応性および被覆して得られる被覆層が
良好な耐煮沸性、耐湿性、耐水性を示す点から、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
【0038】また、上記一般式(1)で表される有機ケ
イ素化合物(III)の加水分解縮合物を含んでもよいと
したのは、上記有機化合物(II)および上記有機ケイ素
化合物(III)(さらには有機チタン化合物(IV))
は、UV遮断性ガスバリア用被覆層を形成する際の乾燥
を防ぐためには、予め加水分解縮合を行っておくことが
好ましいためである。言い換えれば、上記UV遮断性ガ
スバリア用コーティング剤中に、これらの加水分解縮合
物が存在し得るものが好ましいといえる。これらの
(共)加水分解縮合反応は、空気中の水分で進行する
が、酸または塩基等の公知の触媒を用いると効率よく行
うことができる。また、加水分解反応は溶媒中で行うこ
とが好ましく、かかる溶媒を含む上記UV遮断性ガスバ
リア用コーティング剤は、基材(あるいは他の被覆層や
接着層など)上へのコーティング作業も容易となる。
【0039】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング剤の主要構成成分のさらに他の1つとして、
一般式(2);Ti(OR44(ただし、式中、R4
炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される有機チ
タン化合物(IV)および/またはその加水分解縮合物が
含まれてなるものである。上記UV遮断性ガスバリア用
コーティング剤が有機チタン化合物(IV)および/また
はその加水分解縮合物を含むことにより、該コーティン
グ剤を被覆して得られる被覆層内にTiO−TiO−S
iO−SiO構造(いわば、ブロック構造)やTiO−
SiO−TiO−SiO構造(いわば、ランダム構造)
が形成されるが、このうち特に該ブロック構造が有為な
UVカット性、すなわち紫外線(350〜400nm)
の波長域全域に対して充分なUV遮断性を発現すること
ができ、さらに被覆層の強度を保持することができるた
め好適である。
【0040】上記一般式(2)中のR4は、炭素数1〜
6のアルキル基である。炭素数1〜6のアルキル基とし
ては、特に制限されるものではなく、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
イソペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプ
ロピル基、1,3−ジメチルブチル基、1−イソプロピ
ルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基などの分岐鎖
アルキル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基などの環状(脂環式)
アルキル基のいずれであってもよい。R 4として好まし
くは、加水分解縮合の反応性に優れ、緻密な被膜の形成
する上での有利性の観点からn−ブチルである。なお、
一般式(2)中の4個のR4は、同一であってもよい
し、異なっていてもよいが、反応容易性の観点から、4
個全てが同一であるものが望ましい。
【0041】上述したような一般式(2)で表される有
機チタン化合物(IV)として具体的には、例えば、テト
ラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラペン
トキシチタン、テトラヘキシルオキシチタンなどが挙げ
られ、これらの1種または2種以上を用いることができ
る。なかでも、反応性および被覆して得られる被覆層が
良好な透明性を示す点から、テトラブトキシチタンが好
ましい。
【0042】また、上記一般式(2)で表される有機チ
タン化合物(IV)の加水分解縮合物を含んでもよいとし
たのは、上記有機化合物(II)、上記有機ケイ素化合物
(III)および有機チタン化合物(IV)は、当該被覆層
を形成する際の乾燥を防ぐためには、予め加水分解縮合
を行っておくことが好ましいためである。言い換えれ
ば、上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤中に、
これらの加水分解縮合物が存在し得るものが好ましいと
いえる。これらの(共)加水分解縮合反応は、空気中の
水分で進行するが、酸または塩基等の公知の触媒を用い
ると効率よく行うことができる。また、加水分解反応は
溶媒(V)中で行うことが好ましく、かかる溶媒(V)
を含む上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤は、
基材(あるいは他の被覆層や接着層など)上へのコーテ
ィング作業も容易となる。
【0043】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング剤には、上述した主要構成成分等を好適に溶
解(ないし分散)し得る溶媒(V)が含まれてなるもの
である。かかる溶媒溶媒(V)としては、上記ケイ素化
合物(I)、有機化合物(II)、有機ケイ素化合物(II
I)および/またはその加水分解縮合物、有機チタン化
合物(IV)および/またはその加水分解縮合物、並びに
必要に応じて用いられる各種添加剤を溶解し得るもので
あれば特に制限されるべきものではなく、例えば、メタ
ノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、
ペンタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類;メチル
アセテート、エチルアセテート、プロピルアセテート、
ブチルアセテート等のアセテート類;その他、エチルフ
ェノールエーテル、プロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、水などが挙げらる。これらは、1種単独で使用し
ても良いし、2種以上を混合して用いてもよい。なかで
も加水分解反応時の安定性や保存安定性に優れている点
で、メタノール、エタノールなどのアルコール類が好ま
しい。特に本発明においては、これらの中から上記UV
遮断性ガスバリア用コーティング剤の当該溶媒(V)以
外の他の構成成分の種類に応じて、得られる被覆層の架
橋が緻密になり、かつ適当な可とう性を有し、所望のガ
スバリア性、UV遮断性等の諸特性が有効に発現できる
ように適当な溶媒を適宜選択することが望ましい。
【0044】さらに、本発明のUV遮断性ガスバリア用
コーティング剤には、必要に応じて、硬化触媒、濡れ性
改良剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤などの無機ないし有機
系の各種添加剤を適量添加することもできる。
【0045】次に、上記ケイ素化合物(I)の配合量
は、有機化合物(II)、並びに有機ケイ素化合物(II
I)および/またはその加水分解縮合物、有機チタン化
合物(IV)および/またはその加水分解縮合物の配合比
率や他の添加剤の使用の有無などによっても異なること
から一義的に規定することはできないが、上記UV遮断
性ガスバリア用コーティング剤の構成成分(ただし、溶
媒(V)を除く)の合計配合量に対して、通常10〜8
0質量%、好ましくは20〜70質量%の範囲である。
上記ケイ素化合物(I)の配合量が10質量%未満の場
合には、該コーティング剤を基材上に被覆して得られる
被覆層の製膜性が劣ることがある。一方、80質量%を
越える場合には、該被覆層の可とう性、耐水性が劣るこ
とがある。
【0046】上記有機化合物(II)の配合量は、ケイ素
化合物(I)、有機ケイ素化合物(III)および/また
はその加水分解縮合物、並びに有機チタン化合物(IV)
および/またはその加水分解縮合物の配合比率や他の添
加剤の使用の有無などによっても異なることから一義的
に規定することはできないが、上記UV遮断性ガスバリ
ア用コーティング剤の構成成分(ただし、溶媒(V)を
除く)の合計配合量に対して、通常1〜50質量%、好
ましくは5〜20質量%の範囲である。上記有機化合物
(II)の配合量が1質量%未満の場合には、該コーティ
ング剤を基材上に被覆して得られる被覆層の可とう性が
劣ることがある。一方、50質量%を越える場合には、
該被覆層の耐水性が劣ることがある。
【0047】上記有機ケイ素化合物(III)および/ま
たはその加水分解縮合物の配合量は、上記ケイ素化合物
(I)、有機化合物(II)、有機チタン化合物(IV)お
よび/またはその加水分解縮合物の配合比率や他の添加
剤の使用の有無などによっても異なることから一義的に
規定することはできないが、上記UV遮断性ガスバリア
用コーティング剤の構成成分(ただし、溶媒(V)を除
く)の合計配合量に対して、通常15〜80質量%、好
ましくは20〜70質量%の範囲である。上記有機ケイ
素化合物(III)および/またはその加水分解縮合物の
配合量が80質量%を越える場合には、該コーティング
剤を基材上に被覆して得られる被覆層の可とう性が劣る
ことがある。一方、15質量%未満の場合には、該被覆
層の耐水性が劣ることがある。
【0048】上記有機チタン化合物(IV)および/また
はその加水分解縮合物の配合量は、上記ケイ素化合物
(I)、有機化合物(II)、有機ケイ素化合物(III)
および/またはその加水分解縮合物の配合比率や他の添
加剤の使用の有無などによっても異なることから一義的
に規定することはできないが、上記UV遮断性ガスバリ
ア用コーティング剤の構成成分(ただし、溶媒(V)を
除く)の合計配合量に対して、通常0.5〜5質量%、
好ましくは1〜3質量%の範囲である。上記有機チタン
化合物(IV)および/またはその加水分解縮合物の配合
量が5質量%を越える場合には、該コーティング剤を基
材上に被覆して得られる被覆層の透明性が劣ることがあ
る。一方、0.5質量%未満の場合には、該被覆層のU
V吸収が劣ることがある。
【0049】上記溶媒(V)の配合量は、特に限定され
ないが、上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤
(ここでは、溶媒(V)を含む)の全質量を100質量
%としたときに、通常50〜97質量%、好ましくは6
0〜90質量%の範囲である。溶媒(V)の配合量が5
0質量%未満の場合には、上記UV遮断性ガスバリア用
コーティング剤の反応安定性に劣ることがあり、また塗
工中に、上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤の
粘度が上昇して均一塗工ができなくなる可能性がある。
一方、97質量%を超える場合には、該コーティング剤
を基材上に被覆して得られる被覆層を形成する際の生産
性が劣ることがあるほか、有効成分が低濃度となり過ぎ
るため、必要な該被覆層の膜厚を確保できない場合があ
る。
【0050】また、上記ケイ素化合物(I)、有機化合
物(II)、有機ケイ素化合物(III)および/またはそ
の加水分解縮合物、有機チタン化合物(IV)および/ま
たはその加水分解縮合物、並びに溶媒(V)以外の他の
硬化触媒、濡れ性改良剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤など
の無機ないし有機系の各種添加剤の配合量にあっては、
かかる添加剤の持つ諸特性を十分に発現でき、かつ上記
ケイ素化合物(I)、有機化合物(II)、有機ケイ素化
合物(III)よび/またはその加水分解縮合物、有機チ
タン化合物(IV)および/またはその加水分解縮合物、
並びに溶媒(V)による本発明のガスバリア性、UV遮
断性等の発現効果に影響を及ぼさない範囲内であれば、
特に制限されるべきものではない。
【0051】なお、上記ケイ素化合物(I)、有機化合
物(II)、有機ケイ素化合物(III)および/またはそ
の加水分解縮合物、有機チタン化合物(IV)および/ま
たはその加水分解縮合物、さらにはその他の添加剤を含
む上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤(ただ
し、溶媒(V)を除く)の合計配合量は、いかなる組み
合わせであっても常に100質量%である。
【0052】本発明に係るUV遮断性ガスバリア用コー
ティング剤の調製方法としては、特に限定されるもので
はなく、例えば、(1) 上記ケイ素化合物(I)と、
上記有機化合物(II)と、上記有機ケイ素化合物(II
I)および/またはその加水分解縮合物と、有機チタン
化合物(IV)および/またはその加水分解縮合物と、溶
媒(V)とを含む配合成分(他の任意成分を含んでいて
も良い)を単に混合する方法、(2) 予め溶媒(V)
の存在下で、上記ケイ素化合物(I)と上記有機化合物
(II)との官能基反応を行ってから、上記有機ケイ素化
合物(III)および/またはその加水分解縮合物と、有
機チタン化合物(IV)および/またはその加水分解縮合
物とを同時にまたは順々に加える方法、(3) 上記有
機化合物(II)および溶媒(V)の存在下で、上記ケイ
素化合物(I)と上記有機ケイ素化合物(III)、およ
び上記ケイ素化合物(I)と有機チタン化合物(IV)を
同時にまたは順々に(共)加水分解縮合する方法、
(4) 溶媒(V)の存在下で、上記ケイ素化合物
(I)と上記有機ケイ素化合物(III)、および上記ケ
イ素化合物(I)と有機チタン化合物(IV)を同時にま
たは順々に共加水分解縮合してから、上記有機化合物
(II)と反応させる方法、などが挙げられるが、これら
に何ら制限されるべきものではない。なお、上記溶媒
(V)は、その調製段階や方法に応じて適当な種類のも
のを適時、適量を補充ないし追加することが望ましい。
【0053】次に、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング成形体は、基材上に、上記UV遮断性ガスバ
リア用コーティング剤で被覆した被覆層を有することを
特徴とするものである。
【0054】本発明のUV遮断性ガスバリア用コーティ
ング成形体に用いることのできる基材としては、UV遮
断性およびガスバリア性が要求される各種用途、例え
ば、食品(飲料品を含む。以下同様)の容器や包装材な
どに利用されてなるプラスチック基材などを用いること
ができる。具体的には、こうした用途ごとに該基材に求
められる要求特性も異なることから一義的に規定するこ
とはできず、それぞれの要求特性(例えば、機械的特
性、光学特性など)に応じて、最適な基材を適宜選択す
べきものであり、特に制限されるものではない。
【0055】上記基材としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートやこれらの共重合体等のポリエステル系樹
脂、ポリアミド類、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、
ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セロファン、ポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリエ
ーテルケトン、アイオノマー樹脂、フッ素樹脂等の熱可
塑性樹脂や、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユ
リア樹脂、アルキド樹脂、珪素樹脂等の熱硬化性樹脂、
繊維強化プラスチック(FRP)などの複合材料等が挙
げられる。なお、好適な基材は上述したように用途ごと
に異なるものであるが、例えば、食品の容器や包装材に
利用する場合には、機械的強度、透明性、耐熱性(耐煮
沸性)、成形容易性、着色、低燃焼カロリー化などの観
点から、ポリカーボネート(PC)、耐衝撃性ポリスチ
レン(HIPS)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVO
H)、ガスバリヤー性樹脂、ポリエチレンやポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアミド、セロハンが好ましく、特に加工のし易
さ、汎用性などの理由から、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、PETなどの熱可塑性樹脂がより好ましい。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。また、これらの基材自身も単一材料では得られ
ない要求特性を得るために性質の異なる材料により多層
にしてもよい。なお、本発明では、上述したように透明
性を有するプラスチック基材の利用が最も一般的である
が、半透明ないし不透明なプラスチック基材、さらには
ガラス、セラミックス、金属箔や金属酸化物などの適用
(蒸着などによりその一部に適用する場合を含む)を排
除するものではない。
【0056】上記基材の形状としては、特に制限される
ものではなく、任意の形状に成形できる特徴を有してお
り、使用用途に応じて適宜選択することができる。よっ
て、かかる基材上に上記UV遮断性ガスバリア用被覆層
を形成して得られる本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング成形体も、その名称の拘泥されるべきもので
はなく、例えば、食品の容器や包装材などに使用される
形態であれば本発明の範囲に含まれるべきものである。
かかる基材の形状としては、フィルム状のもの以外に
も、シート状、あるいはボトル形状(ペットボトルを含
む)やトレイ形状などの成型形状やフィルム等を2次加
工した袋状形状等のものであってもよい。また、フィル
ム状やシート状のものでも、曲面を有するものであって
もよい。
【0057】上記基材の厚さは、使用用途により異なる
ため一義的に規定することは困難であり、用途に応じて
適宜選択されるべきものである。例えば、食品の容器や
包装材に利用する場合には、通常7〜100μm、好ま
しくは10〜30μmの範囲である。フィルム基材の厚
さが、7μm未満の場合には、ピンホールが発生する可
能性のほか、機械的強度不足であるなど好ましくない。
一方、100μmを越える場合には、該コーティング成
形体の生産性に劣るほか、容器や包装材に求められる薄
膜化の要求を満足するのが困難となる場合があるなど好
ましくない。
【0058】また、上記基材として、例えば、透明なプ
ラスチック基材等を用いる場合には、その表面を予めプ
ラズマ処理またはコロナ放電処理したり、あるいは、基
材表面を酸素を含む雰囲気中で200〜400nm付近
の波長の紫外線を照射した後に、上記被覆層を形成する
ことが好ましい。
【0059】また、上記基材(被塗物)の汚れの付着状
態によっては、上記UV遮断性ガスバリア用コーティン
グ剤などをはじくなどして均一にコーティングできない
場合、基材表面の洗浄や表面改質を行うことで改善でき
る。洗浄や表面改質の方法としては、アルコール、アセ
トン、ヘキサンなどの有機溶媒による脱脂洗浄、アルカ
リや酸による洗浄、研磨剤により表面を研磨する方法、
超音波洗浄などの洗浄法や、紫外線照射処理、紫外線オ
ゾン処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、熱処理など
の表面改質法が挙げられる。
【0060】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング成形体は、上記基材上に、上記UV遮断性ガ
スバリア用コーティング剤で被覆してなる被覆層(本明
細書中、単にUV遮断性ガスバリア用被覆層ともい
う。)を有するものである。ここで、UV遮断性ガスバ
リア用被覆層は、基材上に直接形成されてもよいし、該
UV遮断性ガスバリア用被覆層以外の他の被覆層(接着
層、化粧層などを含む)を介して間接的に形成されても
よい。
【0061】また、上記UV遮断性ガスバリア用コーテ
ィング剤を基材ないし他の被覆層等(本明細書中では、
単に基材等ともいう)の表面上にコーティングする方法
としては、特に制限されるべきものではなく、従来公知
の薄膜作成技術や塗膜塗装技術等を適宜利用することが
できるものであり、例えば、ロールコーティング法、デ
ィップコーティング法、バーコーティング法、ノズルコ
ーティング法、ダイコーティング法、スプレーコーティ
ング法、スピンコーティング法、カーテンコーティング
法、フローコーティング法、スクリーン印刷、グラビア
印刷、曲面印刷などの各種印刷法など、あるいはこれら
を組み合わせた方法を採用できる。なかでも、ダイコー
ティング法は、上記UV遮断性ガスバリア用コーティン
グ剤の安定性を増す上で好ましい。
【0062】上記UV遮断性ガスバリア用コーティング
剤をコーティングした後は、基板上に形成されたUV遮
断性ガスバリア用被覆層の硬化および乾燥を行う。かか
る硬化および乾燥では、加熱、あるいは加熱・加湿を行
えば、ハードコート性に優れた緻密なUV遮断性ガスバ
リア用被覆層を速やかに形成することができる点で好ま
しい。ここで加熱を行う場合には、基材ないし他の被覆
層等の耐熱温度以下で加熱することが好ましい。なお、
乾燥の際に上記有機ケイ素化合物(III)や有機チタン
化合物(IV)の蒸発を防ぐ観点からは、上記有機ケイ素
化合物(III)の加水分解縮合物及び有機チタン化合物
(IV)の加水分解縮合物を配合してなる上記UV遮断性
ガスバリア用コーティング剤を用いることが好ましい。
【0063】さらにUV遮断性ガスバリア用被覆層中の
未反応の上記ケイ素化合物(I)のSiOR1基、有機
ケイ素化合物(III)のSiOR3基、有機チタン化合物
(IV)のTiOR4基を低減することが高温多湿の環境
下においても十分なガスバリア性、UV遮断性を保持さ
せる上で望ましいことから、上記UV遮断性ガスバリア
用コーティング剤を基材等の表面上に適当なコーティン
グ方法により被覆した後に、該UV遮断性ガスバリア用
被覆層の硬化および乾燥を行い、その後に該UV遮断性
ガスバリア用被覆層中の未反応の上記ケイ素化合物
(I)のSiOR1基や有機ケイ素化合物(III)のSi
OR3基や有機チタン化合物(IV)のTiOR4基を反応
(縮合)させるエージング(熟成)処理を行うのが好ま
しく、例えば、上記UV遮断性ガスバリア用コーティン
グ剤を基材等の表面上に塗布乾燥後に、未反応基を減少
させる上で有効な加熱処理(例えば、40〜60℃の間
の温度で1〜7日間熱処理すること)やコロナ処理を行
う方法などが好ましい。ただし、該エージング処理は、
上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤を基材等
の表面上に塗布し、乾燥硬化してUV遮断性ガスバリア
用被覆層を形成した後に、直ぐに行ってもよいし、上
記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤を基材等の表
面上に塗布し、乾燥硬化してUV遮断性ガスバリア用被
覆層を形成した後、さらに他の被覆層を形成した後に行
ってもよい。ここで、基材等の耐熱温度とは、実質上基
材等の特性が保持できる上限の温度のことであり、ガラ
ス基材ならば、例えば、軟化点や失透温度(通常600
〜700℃)など、プラスチック基材ならば、例えば、
ガラス転移点や結晶化温度や分解点などが挙げられる。
なお、上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤の塗
工前に、基材等の表面上にウレタン樹脂等の公知のアン
カーコート層等の他の被覆層や接着層などを設けてもよ
いことはいうまでもない。
【0064】上記硬化および乾燥、さらには熟成処理に
より、基材等の表面上に所望のUV遮断性ガスバリア用
被覆層を形成することができる。かかるUV遮断性ガス
バリア用被覆層の乾燥後の厚みとしては、使用用途によ
り異なるため一義的に規定することはできないが、高い
ガスバリア性、UV遮断性を発現し、さらに基材等との
密着性、透明性、可とう性、耐湿性等の特性を発揮する
ことができるものであればよく、通常0.1〜5μm、
好ましくは0.5〜3μmの範囲である。かかるUV遮
断性ガスバリア用被覆層の乾燥後の厚みが0.1μm未
満の場合には、被膜が均一にならないとともに、ガスバ
リア性、UV遮断性、基材等との密着性、透明性、可と
う性、耐湿性等の特性が充分に発現しにくい。一方、U
V遮断性ガスバリア用被覆層の乾燥後の厚みが5μmを
超える場合には、被膜にクラックが生じ易くなる。
【0065】なお、上記UV遮断性ガスバリア用コーテ
ィング剤を基材上に被覆して得られるUV遮断性ガスバ
リア用被覆層においては、基材上に同じ種類(組成)の
上記UV遮断性ガスバリア用コーティング剤を何度かに
分けてコーティング(塗布)してもよいし、あるいは種
類(組成)の異なる上記UV遮断性ガスバリア用コーテ
ィング剤を別々にコーティング(塗布)することによ
り、各層ごとに組成及び厚さの異なる多層構造(途中に
他の被覆層が形成されていてもよい)のUV遮断性ガス
バリア用被覆層を形成してもよい。
【0066】上述したように、本発明のUV遮断性ガス
バリア用コーティング成形体は、ガスバリア性およびU
V遮断性に優れ、さらには基材等との密着性、透明性、
可とう性などに優れ、これらの特性を常に安定して発現
させることができるものである。これらの特性のうち、
ガスバリア性に関しては、使用用途により要求される基
準が異なるほか、基材の種類や全体の積層構造などによ
っても異なるため一義的に規定することはできないが、
例えば、酸化を受けやすく紫外線により風味が失われた
り、変色(黄変)しやすいポテトチップスや酒類などの
食品や飲料品の容器や包装用のフィルムとして使用する
場合を例にとり説明すれば、高湿下(20℃90%R
h)での気体(酸素)透過度が30ml/m2・24h
rs以下、好ましくは20ml/m2・24hrs以
下、より好ましくは10ml/m2・24hrs以下で
あることが望ましい。該気体(酸素)透過度が30ml
/m2・24hrsを超える場合には、UV遮断性ガス
バリア用コーティング成形体にて十分に酸素などの気体
をカットできず、かなりの酸素量が透過することになる
ため、酸素等により、経時的にではあるが、ポテトチッ
プスや酒類などの風味が失われたり、変色(黄変)する
ようになるため、こうした食品の賞味期限の長期化(高
品質の長期保持)が充分に達成できないことになる。
【0067】また、本発明のUV遮断性ガスバリア用コ
ーティング成形体のUV遮断性に関しても、使用用途に
より要求される基準が異なるほか、基材の種類や全体の
積層構造などによっても異なるため一義的に規定するこ
とはできないが、上記と同様の食品や飲料品の容器や包
装用のフィルムとして使用する場合を例にとり説明すれ
ば、290〜400nm(紫外線のうち地表に到達する
UV―A(320〜400nm)およびUV―B(29
0〜320nm))の範囲での光線透過率が80%以
下、好ましくは70%以下である。290〜400nm
の範囲の光線透過率が80%を超える場合には、UV遮
断性ガスバリア用コーティング成形体にて十分に紫外線
をカット(吸収ないし反射)できず、かなりの紫外線量
が透過することになるため、紫外線により、経時的にで
はあるが、ポテトチップスや酒類などの風味が失われた
り、変色(黄変)するようになるため、こうした食品の
賞味期限の長期化が充分に達成できないことになる。
【0068】なお、本発明にかかるUV遮断性ガスバリ
ア用コーティング成形体としては、例えば、特に食品や
飲料品の容器や包装用のフィルムのほか、医薬品、例え
ば、目薬等の容器、輸液バック、医療用容器の包装材
料、あるいはコンテナ等のプラスチック成形品、家電製
品、鋼製品、大型構造物、自動車内外装部品、建材、木
工品、ガラス製品等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。
【0069】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、下記実施例は、本発明を何ら制限するもので
はなく、前、後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更、実施
する事は全て本発明の技術範囲に包含される。
【0070】実施例1 N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン{ケイ素化合物(I)}14gと、ビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル{有機化合物(II)}2
gと、トルエン{溶媒(V)}10gおよびメタノール
{溶媒(V)}30gの混合液を60℃で3時間反応
後、室温まで冷却し、水{溶媒(V)}2.8gとメタ
ノール{溶媒(V)}10gの混合液を加えて、30分
間反応し、さらにMシリケート51(テトラメトキシシ
ランオリゴマー;多摩化学株式会社製、有機ケイ素化合
物(III)の加水分解縮合物)8.5gとメタノール
{溶媒(V)}10gを加えて1時間反応した。この反
応液に、テトラブトキシチタン{有機チタン化合物(I
V)}0.1gと2−プロパノール{溶媒(V)}12
gの混合液を加えて、UV遮断性ガスバリア用コーティ
ング剤(1)を得た。
【0071】このUV遮断性ガスバリア用コーティング
剤(1)を厚さ25μmのPETフィルムに乾燥後の厚
みが1μmになるように塗布し、100℃で20秒乾燥
後、さらに60℃で5時間熟成し、PETフィルム基材
上にUV遮断性ガスバリア用被覆層を有するUV遮断性
ガスバリア用コーティング成形体(1)を得た。
【0072】このUV遮断性ガスバリア用コーティング
成形体(1)の特性評価を下記表1に示す。
【0073】比較例1 実施例1でテトラブトキシチタン{有機チタン化合物
(IV)}を加えなかった以外は実施例1と同様にして、
比較用コーティング剤(1)および比較用コーティング
成形体(1)を得た。
【0074】比較用コーティング成形体(1)の特性評
価を下記表1に併せて示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1中の光線透過率(%):360nmで
の光線透過率を測定した。
【0077】表1中の酸素透過度:モダンコントロール
ズ社製の酸素透過度測定装置にて、20℃90%Rhで
測定した。単位は、ml/m2・24hrs・atmで
ある。
【0078】表1中の可とう性:以下の試験により判定
した。
【0079】○:成形体を180°折り曲げてクラック
が発生せず。
【0080】×:成形体を180°折り曲げてクラック
が発生する。
【0081】
【発明の効果】上述したように、本発明のUV遮断性ガ
スバリア用コーティング剤、および該コーティング剤を
基材上に被覆してなる被覆層を有するUV遮断性ガスバ
リア用コーティング成形体は、該コーティング剤を基材
上に塗布した際に優れたUV遮断性、ガスバリア性、基
材等との密着性、透明性、可とう性、さらには耐候性、
光沢、耐湿性、耐水性、耐溶剤性、機械的強度、耐久
性、耐衝撃性、耐熱性、耐光性、柔軟性、印刷性などの
特性を発現し得るため、これらの特性(の一部)が要求
される各種分野において幅広く適用することができるも
のであり、例えば、酸素透過性の低い酸素バリア性に優
れるものは食品包装分野に適用することができ、また炭
酸ガス透過性の低い炭酸ガスバリア性に優れるものは清
涼飲料水やビールなどの容器などに適用することができ
るなど、各種の食品や飲料品の容器や包装材に適用する
ことができる。特に、酸化を受けやすく紫外線により風
味が失われたり、変色(黄変)しやすいポテトチップス
などの揚げ物やアルコールを含む酒類などの食品や飲料
品の容器や包装材(具体的には、プラスチック基材上
に、UV遮断性ガスバリア用被覆層が形成された食品包
装用フィルムやペットボトルの容器など)に適用するこ
とができる。さらに、液晶表示装置、携帯端末ないしモ
バイル機器などに用いられる電子部品(例えば、液晶デ
ィスプレイのUV遮断性被覆層、ガスバリア性被覆層が
形成されたポリマーフィルム基材など)、医療機器・器
具や医薬品の容器(例えば、血液保存バックや目薬の容
器など)などの幅広い用途に適用できるものである。ま
た、収縮による応力を受けても基材上に形成された各被
覆層の特性が損なわれることもないため、食品や飲料品
の容器や包装材に使われているシュリンクフィルム(収
縮性フィルム)にも適用可能であり、極めて広範囲に適
用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AH03B AH06B AH08B AK42 AT00A BA02 CC00B DA01 EH46 EJ86 EJ98 GB15 GB16 GB23 GB41 GB66 JB07 JD02B JD03 JD04 JD09 JD09B JJ03 JK01 JK06 JK10 JK13 JK17 JL09 JN01 JN08 JN21 4J038 CG062 DB022 DB092 DB262 DB272 DB282 DG181 DG261 DL021 DL022 DL031 DL032 DL081 DL082 DM022 GA08 GA09 JA39 JA69 JB18 NA08 NA12 NA19 PB04 PC08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ基とSiOR1基(R1は、水素原
    子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子内
    に有するケイ素化合物(I)と、 アミノ基と反応し得る官能基を分子内に有する有機化合
    物(II)と、 下記一般式(1) 【化1】 (ただし、式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基また
    はアミノ基と反応しない官能基を有する炭素数1〜4の
    アルキル基であり、R3は水素原子または炭素数1〜4
    のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつm+n=
    4である。)で表される有機ケイ素化合物(III)およ
    び/またはその加水分解縮合物と、下記一般式(2) 【化2】 (ただし、式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基であ
    る。)で表される有機チタン化合物(IV)および/また
    はその加水分解縮合物と、 溶媒(V)とを含むことを特徴とするUV遮断性ガスバ
    リア用コーティング剤。
  2. 【請求項2】 基材上に、 請求項1のUV遮断性ガスバリア用コーティング剤で被
    覆してなる被覆層を有することを特徴とするUV遮断性
    ガスバリア用コーティング成形体。
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