JP2002370622A - ワイパブレード - Google Patents

ワイパブレード

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JP2002370622A
JP2002370622A JP2001181609A JP2001181609A JP2002370622A JP 2002370622 A JP2002370622 A JP 2002370622A JP 2001181609 A JP2001181609 A JP 2001181609A JP 2001181609 A JP2001181609 A JP 2001181609A JP 2002370622 A JP2002370622 A JP 2002370622A
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holding
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blade rubber
wiper blade
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JP2001181609A
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Masashi Ito
將師 伊藤
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さ寸法を抑制でき、かつガラス面への追従
性を損ねることなくフィンを設けることができるワイパ
ブレードを得る。 【解決手段】 ワイパブレード10では、ワイパアーム
20からの押圧力によって弾性変形されつつ当該押圧力
をブレードラバー12の長手方向に分布させるバッキン
グ14(第1バッキング部材34)の長手方向中央部に
おいて、走行風による風圧力を上記ワイパアーム20か
らの押圧力に付加される押圧力に変換するフィン部16
が一体に設けられている。このため、ブレードラバー1
2に押圧力を分布させるレバーを備えず高さ方向の寸法
が抑制されたワイパブレード10にフィン部16を設け
ることができ、かつこのフィン部16がバッキング14
によるブレードラバー12のガラス面への追従性を損ね
ることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のウインドシ
ールドガラス等の被払拭面を払拭するためのワイパブレ
ードに係り、特に、高速走行時の被払拭面からの浮き上
がりを防止するためのフィンを備えたワイパブレードに
関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ワイパ装置のワイパブレードに
は、車両のガラス面を払拭するブレードラバーを長手方
向に支持するためのバッキングを長手方向に弾性変形可
能に湾曲して形成し、ワイパアームからの押圧力をバッ
キングの弾性変形によってブレードラバーの湾曲方向に
分布させてブレードラバーをガラス面の曲率に追従させ
る構成のものが提案されている(一例として、WO99
/51470)。
【0003】このようなワイパブレードでは、所謂トー
ナメント式ブレードにおいてブレードラバーをガラス面
に追従させていた複数のレバーより成るレバーアッセン
ブリを設ける必要がなく、ワイパブレードの高さ方向の
寸法が低減され運転者の視界が良好に確保されるように
なっている。
【0004】また、車両の高速走行時の走行風によるガ
ラス面からの浮き上がりを防止するために、上記走行風
の風圧を受けてこれをガラス面側への押圧力に変換する
フィンを設けたワイパブレードが知られている。
【0005】このようなフィンは、上記のトーナメント
式ブレードではレバーアッセンブリを構成するレバーに
取り付けることができたが、レバーアッセンブリを備え
ないワイパブレードでは、ブレードラバー自体を長手方
向に沿ってフィン形状としたり、ブレードラバーに長手
方向に沿ったフィンを装着したりしていた(一例とし
て、特表2001−502638)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のワイパブレードでは、バッキングの弾性力
のみによってブレードラバーをガラス面に追従させる
(ワイパアームからの押圧力をガラス面に対応してブレ
ードラバーの長手方向に分布させる)構成であるため、
ブレードラバーにフィンを設けることに伴う当該ブレー
ドラバーの長手方向の剛性増大によって、ブレードラバ
ーのガラス面への追従性が悪化する。具体的には、ガラ
ス面の曲率が大きい湾曲面においてブレードラバーの押
圧力が不足し、ガラス面を適切に払拭できない場合があ
る。
【0007】また、上記問題の対策として、バッキング
の板厚を厚くする(弾性係数を増加する)ことも考えら
れるが、この場合、曲率の大きい湾曲面ではブレードラ
バーがガラス面に良好に追従するが、逆に曲率の小さい
湾曲面や平面部分ではブレードラバーがガラス面に追従
しないという不具合が懸念される。
【0008】本発明は、上記事実を考慮して、高さ寸法
を抑制でき、かつガラス面への追従性を損ねることなく
フィンを設けることができるワイパブレードを得ること
が目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係るワイパブレードは、ワイパ
アームの先端に保持連結部材を介して回動可能に支持さ
れ、車両のガラス面を払拭するワイパブレードにおい
て、前記ガラス面を払拭可能な長尺状のブレードラバー
と、前記ブレードラバーにその長手方向に沿って保持さ
れ、前記ワイパアームからの押圧力によって前記ガラス
面に対応して弾性変形されつつ当該押圧力を前記ブレー
ドラバーの長手方向に分布させるバッキングと、前記ブ
レードラバーの長手方向に沿って長手とされると共に、
当該長手方向における前記保持連結部材の設置位置に対
応する位置で前記バッキングに連結され、前記車両走行
時の走行風による風圧力を前記ガラス面側への押圧力に
変換するフィン部と、を備えたことを特徴としている。
【0010】請求項1記載のワイパブレードでは、保持
連結部材を介して伝達されるワイパアームからの押圧力
によってバッキングがガラス面に対応して弾性変形しつ
つ上記押圧力をブレードラバーの長手方向に分布させた
状態で、車両のガラス面を払拭する。このワイパブレー
ドでは、所謂トーナメント式ブレードのようにレバーア
ッセンブリを備えないため、高さ方向の寸法が抑制さ
れ、運転者の視界が良好に確保される。
【0011】また、車両走行時には、フィン部が走行風
による風圧力の少なくとも一部をガラス面側への押圧力
に変換し、この押圧力がバッキングを介してブレードラ
バーの長手方向に分布される。この押圧力は車両走行速
度の増大に応じて増大するため、車両の高速走行時にお
いてもワイパブレードの浮き上がりが防止されガラス面
が良好に払拭される。
【0012】ここで、上記のフィン部がブレードラバー
の長手方向における保持連結部材の設置位置に対応する
位置においてバッキングに連結されたため、換言すれ
ば、バッキングのワイパアームからの押圧力が作用する
位置にフィン部を連結したため、ブレードラバーの長手
方向に沿って長手とされたフィン部がブレードラバーの
ガラス面への追従性を損ねることはない。
【0013】したがって、例えば、ブレードラバー(バ
ッキング)の長手方向中央部に保持連結部材が設置され
る構成においては、ブレードラバー両端部におけるバッ
キングの弾性力がフィン部によって損なわれることがな
く、ブレードラバーがガラス面に良好に追従する。
【0014】このように、請求項1記載のワイパブレー
ドでは、高さ寸法を抑制でき、かつガラス面への追従性
を損ねることなくフィンを設けることができる。
【0015】請求項2記載の発明に係るワイパブレード
は、請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記フィ
ン部は、前記バッキングの幅方向縁部に連結された状態
で当該バッキングと一体に形成された、ことを特徴とし
ている。
【0016】請求項2記載のワイパブレードでは、フィ
ン部がバッキングと一体に形成されているため、部品点
数及び組付工数が削減される。
【0017】また、フィン部がバッキングの幅方向縁部
に連結された状態でバッキングと一体に形成されている
ため、例えば、金属板材の打ち抜き、折曲加工(例え
ば、プレス成形)等によってバッキングとフィン部とを
容易に一体に形成することができ、好適である。
【0018】請求項3記載の発明に係るワイパブレード
は、請求項2記載のワイパブレードにおいて、それぞれ
前記バッキングの幅方向縁部の一部を互いに対向して立
設し、当該対向面間に前記保持連結部材が回動可能に支
持される一対の保持壁部を備え、前記フィン部は、前記
一対の保持壁部の少なくとも一方から前記ブレードラバ
ーの長手方向に延出して一体に形成された、ことを特徴
としている。
【0019】請求項3記載のワイパブレードでは、フィ
ン部が、バッキングの幅方向縁部の一部を立設し保持連
結部材を回動可能に支持する一対の保持壁部から延出し
て一体に形成されているため、換言すれば、バッキング
と保持壁部の少なくとも一方とフィン部とが一体に形成
されているため、部品点数及び組付工数が一層削減され
る。
【0020】すなわち、少数の部品で、ワイパアームへ
の保持連結機能、ブレードラバーへの押圧力分布機能
(ガラス面への追従機能)、高速走行時の浮き上がり防
止機能の3機能を実現できる構成が得られる。
【0021】請求項4記載の発明に係るワイパブレード
は、請求項1記載のワイパブレードにおいて、それぞれ
前記バッキングの幅方向縁部の一部を互いに対向して立
設し、当該対向面間に前記保持連結部材が回動可能に支
持される一対の保持壁部を備え、前記フィン部を、前記
保持壁部に装着した、ことを特徴としている。
【0022】請求項4記載のワイパブレードでは、フィ
ン部が、バッキングの幅方向縁部の一部を立設した保持
壁部に装着されるため、換言すれば、フィン部がバッキ
ングに対して着脱可能であるため、各種ガラス面に対応
した各種バッキング(例えば、長さや弾性係数がそれぞ
れ異なる複数のバッキング)に対してフィン部を共通化
することができる。
【0023】このため、バッキングは、構造が簡素化さ
れると共にフィン部を備えないワイパブレードとの共用
化(設定数の削減)が可能となり、部品管理が容易で低
コストとなる。
【0024】請求項5記載の発明に係るワイパブレード
は、請求項3または請求項4記載のワイパブレードにお
いて、前記バッキングは、前記ブレードラバーの幅方向
両端部にそれぞれ設けられた溝部にそれぞれ嵌合される
一対のバッキング部材で構成され、前記一対の保持壁部
は、それぞれ前記一対のバッキング部材の前記溝部から
露出される側の幅方向縁部に立設されると共に、前記保
持連結部材が回動自在に軸支される連結軸によって互い
に接続された、ことを特徴としている。
【0025】請求項5記載のワイパブレードでは、バッ
キングを構成する一対のバッキング部材が、ブレードラ
バーの溝部にそれぞれ嵌合された状態でそれぞれ幅方向
縁部に立設された一対の保持壁部が連結軸によって互い
に接続されているため、ブレードラバーを脱落不能に保
持できる。すなわち、ブレードラバーは、一対の保持壁
部を互いに接続する連結軸によって当該ブレードラバー
の溝部からの脱落を阻止された一対のバッキング部材に
確実に保持される。
【0026】また、連結軸には保持連結部材が回動自在
に軸支されるため、この保持連結部材を単にワイパアー
ムの先端に接続(固定)することで、ワイパブレードが
ワイパアームの先端に回動可能に支持される。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態に係る
ワイパブレード10について、図1乃至図4に基づいて
説明する。図1にはワイパブレード10の全体構成が斜
視図にて示されている。また、図2にはワイパブレード
10の分解斜視図が示されている。
【0028】これらの図に示される如く、ワイパブレー
ド10は、長尺状のブレードラバー12と、ブレードラ
バー12にその長手方向に沿って取り付けられたバッキ
ング14と、ブレードラバー12の長手方向に沿って配
置されたフィン部16とを備えて構成され、長手方向中
央部に配設された保持連結部材としてのクリップ18を
介してワイパアーム20の先端に回動可能に取り付けら
れている。
【0029】ブレードラバー12は、図3(A)及び図
3(B)に断面図にて示される如く、車両のウインドシ
ールドガラスのガラス面22(図4参照)を払拭する略
逆三角形断面形状の払拭部(リップ部)24と、この払
拭部24の上方に設けられバッキング14を保持する保
持部26と、払拭部24と保持部26とを連結しガラス
面22の払拭時に倒れ方向に弾性変形するネック部28
とが一体に形成されている。
【0030】このブレードラバー12の保持部26の両
側部には、その長手方向に沿って長手とされた溝部とし
ての第1保持溝30、第2保持溝32が設けられてい
る。第1保持溝30、第2保持溝32は、それぞれ保持
部26の側部(幅方向側)において開口されており、そ
の溝壁がワイパアーム20への取付状態でガラス面22
と対向する構成である。また、第1保持溝30、第2保
持溝32は、それぞれ長手方向両端部において閉塞され
ており、後述する第1バッキング部材32、第2バッキ
ング部材34の長手方向の脱落を防止するようになって
いる。
【0031】これらの第1保持溝30、第2保持溝32
には、それぞれバッキング14を構成する第1バッキン
グ部材34、第2バッキング部材36が嵌合(挿入)さ
れている。第1バッキング部材34、第2バッキング部
材36は、ブレードラバー12の長手方向に沿って長手
とされた長尺の金属板材より成り、自然状態で長手方向
に湾曲して形成されると共に、この湾曲方向(板厚方
向)に弾性変形可能とされている。
【0032】これにより、第1バッキング部材34、第
2バッキング部材36は、それぞれブレードラバー12
の第1保持溝30、第2保持溝32に挿入保持される
と、その長手方向の湾曲(弾性特性)に応じてブレード
ラバー12を長手方向に湾曲させ、図4(フィン部1
6、クリップ18、ワイパアーム20等の図示を省略し
た図)に示される如く、ワイパアーム20からの押圧力
Pをブレードラバー12の長手方向に分布させつつブレ
ードラバー12をガラス面22の曲率に追従させる構成
である。
【0033】すなわち、このワイパブレード10は、所
謂トーナメント方式のワイパブレードとは異なり、ブレ
ードラバー12をガラス面22に追従させるための複数
のレバーより成るレバーアッセンブリを備えない構成で
ある。
【0034】また、第1バッキング部材34には、その
長手方向中央部における幅方向の縁部(第1保持溝30
から露出される方の縁部)を延出すると共に折曲形成し
て立設された第1保持壁部38と、この第1保持壁部3
8の上記長手方向の両側に当該長手方向に沿って延設さ
れたフィン部16とが設けられている。
【0035】具体的には、ブレードラバー12の長手方
向に沿った長尺状の第1バッキング部材34と、第1バ
ッキング部材34の長手方向中央部における幅方向縁部
が第1保持溝30の外側に延出された第1保持壁部38
と、第1保持壁部38の上記長手方向両側に延出された
フィン部16とが、1枚の金属板材を打ち抜き、折曲加
工する(例えば、プレス成形する)ことにより一体に形
成されている。なお、フィン部16は、第1保持壁部3
8との連結部近傍において折曲げられることで、第1バ
ッキング部材34のブレードラバー12への組付状態で
ブレードラバー12の保持部26の上方に配置されるよ
うになっている。
【0036】このフィン部16は、図3(B)に示され
る如く、ワイパブレード10が車両に組み付けられた状
態で車両走行時の走行風(矢印A方向の風)を受ける凹
状湾曲面16Aを有しており、この凹状湾曲面16Aの
上下端部を結ぶ仮想直線aと矢印A方向との為す角θが
長手方向の各位置において鋭角となるように設定されて
いる。これにより、フィン部16は、走行風の風圧力の
一部をガラス面22側への押圧力(図4の押圧力Pに付
加される押圧力)に変換する構成である。
【0037】一方、第2バッキング部材36には、その
長手方向中央部における幅方向の縁部(第2保持溝32
から露出される方の縁部)を延出すると共に折曲形成し
て立設された第2保持壁部40が設けられている。すな
わち、ブレードラバー12の長手方向に沿った長尺状の
第2バッキング部材36と、第2バッキング部材36の
長手方向中央部における幅方向縁部が第2保持溝32の
外側に延出された第2保持壁部40とが、1枚の金属板
材を打ち抜き、折曲加工する(例えば、プレス成形す
る)ことにより一体に形成されている。
【0038】これらの第1保持壁部38と第2保持壁部
40とは、本発明における一対の保持壁部を構成し、第
1バッキング部材34及び第2バッキング部材36のブ
レードラバー12への組付状態で互いに対向して配置さ
れる。また、第1保持壁部38、第2保持壁部40は、
それぞれ上記組付状態で互いに対向する軸孔42、44
が設けられており、軸孔42、44に挿通される(掛け
渡される)と共に抜け止めされた連結軸46によって互
いに接続されている。
【0039】これにより、第1バッキング部材34と第
2バッキング部材36とが連結軸46を介して互いに接
続され、ブレードラバー12の第1保持溝30、第2保
持溝32からの脱落が阻止されている。すなわち、ブレ
ードラバー12が連結軸46を介して互いに接続された
第1バッキング部材34と第2バッキング部材36とに
よって保持されている。
【0040】この連結軸46には、第1保持壁部38と
第2保持壁部40との間において、クリップ18が回動
自在に軸支されている。具体的には、第1保持壁部38
と第2保持壁部40との間に配置されたクリップ18に
設けられた軸支持用スリット48に連結軸46が回動自
在に挿通されている。
【0041】また、クリップ18には、ワイパアーム2
0の先端部が接続されている。ワイパアーム20の先端
部は、略「J」字状に折り返されて形成されており、当
該折り返し部の対向面間にクリップ18を挟んだ状態
で、当該折り返し部の先端に設けられた取付孔50にク
リップ18の図示しない凸部が嵌合保持されている。
【0042】これにより、ワイパブレード10は、クリ
ップ18を介してワイパアーム20の先端に回動可能に
支持される。また、この状態では、クリップ18の軸支
持用スリット48の軸線方向と交差する方向の開口部分
がワイパアーム20の先端部(折り返し部)によって閉
鎖されており、クリップ18の連結軸46からの脱落
(すなわち、ワイパアーム20からのワイパブレード1
0の脱落)が阻止されている。
【0043】次に、本第1の実施の形態の作用について
説明する。
【0044】上記構成のワイパブレード10は、ワイパ
アーム20から伝達される押圧力Pをバッキング14
(第1バッキング部材34、第2バッキング部材36)
の弾性変形によってブレードラバー12の長手方向に分
布させブレードラバー12がガラス面22に追従した状
態で、ワイパアーム20のガラス面22に沿った揺動に
伴ってブレードラバー12の払拭部24がガラス面22
を払拭する。すなわち、ワイパブレード10が、ワイパ
アーム20の揺動に伴って姿勢を変化させつつ、ガラス
面22に適切に追従して当該ガラス面22を払拭する。
【0045】これにより、ガラス面22に付着した雨滴
や雨水、洗浄液等が除去され、運転者等の視界が確保さ
れる。特に、ワイパブレード10では、所謂トーナメン
ト式ブレードのようにレバーアッセンブリを備えないた
め、高さ方向の寸法が抑制され、運転者等の視界が良好
に確保される。
【0046】また、車両走行時には、フィン部16が走
行風による図1及び図3(B)に示される矢印A方向の
風圧力をガラス面22側への押圧力に変換し、この押圧
力が上記押圧力Pと共にバッキング14を介してブレー
ドラバー12の長手方向に分布される。この走行風によ
る押圧力は車両走行速度の増大に応じて増大するため、
車両の高速走行時においてもワイパブレード10の浮き
上がりが防止された状態で(ブレードラバー12がガラ
ス面22に良好に追従した状態を維持しつつ)ガラス面
22が良好に払拭される。
【0047】ここで、フィン部16がブレードラバー1
2の長手方向中央部において第1バッキング部材34
(バッキング14)に連結されているため、換言すれ
ば、バッキング14の長手方向におけるワイパアーム2
0からの押圧力Pが作用する位置にフィン部16を連結
し、他の部分においてはフィン部16がブレードラバー
12及びバッキング14を拘束しないため、ブレードラ
バー12の長手方向に沿って長手とされたフィン部16
がブレードラバー12のガラス面22への追従性を損ね
ることはない。
【0048】すなわち、従来の如くブレードラバー12
にその長手方向に沿ってフィン部16を一体に設けた構
成のようにフィン部16の剛性がブレードラバー12の
ガラス面22に対する追従性を妨げることがない。した
がって、ブレードラバー12の両端部におけるバッキン
グ14の弾性力がフィン部16によって損なわれること
がなく、ブレードラバー12がガラス面22に良好に追
従する。
【0049】このように、本第1の実施の形態に係るワ
イパブレード10では、高さ寸法を抑制でき、かつガラ
ス面22への追従性を損ねることなくフィン16を設け
ることができる。
【0050】また、走行風の風圧力はフィン部16によ
ってガラス面22側の押圧力に変換されると共にバッキ
ング14によってブレードラバー12の長手方向に分布
されるため、ブレードラバー12はバッキング14によ
るガラス面22の曲率に応じた適切な押圧力の分布状態
が維持される。このため、従来の如く風圧力がブレード
ラバー12の長手方向の各位置に直接作用する構成と比
較して、車両停止時及び走行時共に適切なブレードラバ
ー12の押圧力分布が得られ、ブレードラバー12に押
圧力を分布させるバッキング14、及びバッキング14
に押圧力を作用させるフィン部16の設計が容易とな
る。
【0051】またここで、ワイパブレード10では、フ
ィン部16が第1保持壁部38と共に第1バッキング部
材34(バッキング14)と一体に形成されているた
め、部品点数及び組付工数が削減される。特に、ワイパ
ブレード10では、第1バッキング部材34と第1保持
壁部38とフィン部16とが単に金属板材の打ち抜き及
び折曲加工によって一体に形成されているため、構造が
簡単な少数の部品で、ワイパアーム20への保持連結機
能、ブレードラバー12への押圧力分布機能(ガラス面
22への追従機能)、高速走行時の浮き上がり防止機能
の3機能を実現できる構成が得られ好適である。
【0052】さらにここで、第1バッキング部材34、
第2バッキング部材36は、ブレードラバー12の第1
保持溝30、第2保持溝32にそれぞれ嵌合された状態
でそれぞれ一体に形成された第1保持壁部38、第2保
持壁部40が連結軸46によって互いに接続されている
ため、ブレードラバー12を脱落不能に保持できる。ま
た、連結軸46にはクリップ18が回動自在に軸支され
るため、このクリップ18を単にワイパアーム20の先
端に接続(固定)することで、ワイパブレード10がワ
イパアーム20の先端に回動可能に支持される。
【0053】次に上記第1の実施の形態の第1変形例、
第2変形例に係るワイパブレード60、80についてそ
れぞれ図5、図6及び図7に基づいて説明する。なお、
上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品、部分につ
いては上記第1の実施の形態と同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0054】図5には、第1変形例に係るワイパブレー
ド60の全体構成が斜視図にて示されている。この図に
示される如く、ワイパブレード60は、フィン部62が
走行風方向(矢印A方向)下流側に配置されている点
で、ワイパブレード10とは異なる。
【0055】具体的には、ブレードラバー12の第1保
持溝30に嵌合される第1バッキング部材64には長手
方向中央部に第1保持壁部66が設けられているが、こ
の第1保持壁部66にはフィン部16が延設されていな
い。一方、ブレードラバー12の第2保持溝32に嵌合
される第2バッキング部材68には長手方向中央部に第
2保持壁部70が設けられており、この第2保持壁部7
0にはブレードラバー12の長手方向に沿った両側にフ
ィン部62が延設されている。
【0056】フィン部62は、ワイパブレード10のフ
ィン部16と同様に構成され、凹状湾曲面16Aを有し
ている。また、フィン部62は、第2バッキング部材6
8のブレードラバー12(第2保持溝32)への組付状
態で、その下縁部がブレードラバー12の幅方向におけ
る走行風方向(矢印A方向)下流側の縁部にほぼ沿って
配置される構成である。なお、フィン部62がフィン部
16と同様にブレードラバー12上の幅方向中央に配置
されても良いことは言うまでもない。
【0057】本第1変形例に係る構成のワイパブレード
60によっても、上記第1の実施の形態に係るワイパブ
レード10と全く同様の効果が得られる。
【0058】一方、図6には第2変形例に係るワイパブ
レード80の分解斜視図が示されており、図7にはワイ
パブレード80の長手方向に直交する断面図が示されて
いる。これらの図に示される如く、ワイパブレード80
は、第2保持壁部40と一体に形成された第2バッキン
グ部材36に代えて、第2保持壁部82と一体に形成さ
れた第2バッキング部材84を備えている点でワイパブ
レード10とは異なる。
【0059】具体的には、第2保持壁部82は、平面視
でワイパアーム20の基端側が開口された略「コ」字状
に形成されている。これにより、第2保持壁部82は、
互いに対向する一対の脚片86、88と、当該一対の脚
片86、88とを連結する背片90とを備えた構成であ
る。
【0060】この第2保持壁部82は、脚片86が第2
バッキング部材84の長手方向中央部における幅方向縁
部(第2保持溝32から露出される側の縁部)に連結さ
れた状態で1枚の金属板材より打ち抜かれ、適宜折曲加
工されることで一体に形成されている。また、一対の脚
片86、88にはそれぞれ第1保持壁部38の軸孔42
に対応した軸孔92、94が設けられている。さらに、
一対の脚片86、88と背片90との間の各角部には機
械的な打ち込みによる窪みが設けられ(所謂、角打ちさ
れ)、加工硬化によって第2保持壁部82の剛性が向上
されている。
【0061】このワイパブレード80では、第1バッキ
ング部材34、第2バッキング部材84がそれぞれブレ
ードラバー12の第1保持溝30、第2保持溝32に嵌
合(挿入)された状態で、第1保持壁部38と第2保持
壁部82とが軸孔42、92、94に挿通される(掛け
渡される)と共に抜け止めされた連結軸46によって互
いに接続されている。
【0062】これにより、第1バッキング部材34と第
2バッキング部材84とが連結軸46を介して互いに接
続され、ブレードラバー12が第1バッキング部材34
と第2バッキング部材36とによって保持される。ま
た、連結軸46には、第2保持壁部82の一対の脚片8
6、88間(すなわち、第1保持壁部38と第2保持壁
部82の脚片86との間)において、ワイパアーム20
の先端に接続されるクリップ18が回動自在に軸支され
ている。
【0063】本第2変形例に係る構成のワイパブレード
80によっても、上記第1の実施の形態に係るワイパブ
レード10及び第1変形例に係るワイパブレード60と
全く同様の効果が得られる。
【0064】また、ワイパブレード80では、一対の脚
片86、88を備える第2保持壁部82が一体に形成さ
れたため、クリップ18が配置される一対の脚片86、
88の対向面間の距離b(図7参照)が安定し、クリッ
プ18は、連結軸46の軸方向のガタつきや連結軸46
廻りの回動に伴う一対の脚片86、88との過大な摺動
抵抗の発生が防止される。このため、各部(すなわち、
第1保持溝30及び第2保持溝32を備えるブレードラ
バー12、第1バッキング部材34、第1保持壁部3
8、第2バッキング部材84等)に過度の寸法精度(加
工及び組付制度)が要求されることがない。
【0065】なお、本発明は、上記第1の実施の形態及
び各変形例に係る構成に限定されることはなく、上記各
構成の構成要素を適宜組み合わせた構成とすることも可
能である。したがって、例えば、フィン部16が一体に
設けられた第1バッキング部材34とフィン部62が一
体に形成された第2バッキング部材68とをそれぞれブ
レードラバー12の第1保持溝30、第2保持溝32に
嵌合した構成としても良い。この場合、走行風方向(図
1、図5の矢印A方向)の下流側に位置するフィン部6
2が凹状湾曲面16Aに代えてフィン部16下流の渦発
生を防止する形状に形成されると好適である。
【0066】また例えば、ワイパブレード60が、第1
バッキング部材64に設けられた第1保持壁部66に代
えて、第2保持壁部82と同様に一対の脚板86、88
が一体に設けられた第1保持壁部を備えた構成としても
良い。
【0067】さらに例えば、ワイパブレード80が、第
2保持壁部82の一対の脚片86、88の一方または双
方にブレードラバー12の長手方向に沿って長手とされ
たフィン部16やフィン部62等を一体に設けた構成と
しても良い。この場合、フィン部16が設けられた第1
バッキング部材34に代えて、フィン部を備えない第1
バッキング部材64を選択しても良いことは言うまでも
ない。
【0068】次に、本発明の第2の実施の形態に係るワ
イパブレード100について、図8乃至図10に基づい
て説明する。なお、上記第1の実施の形態と基本的に同
一の部品、部分については上記第1の実施の形態と同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0069】図8にはワイパブレード100の全体構成
が斜視図にて示されている。また、図9にはワイパブレ
ード100の分解斜視図が示されている。
【0070】これらの図に示される如く、ワイパブレー
ド100は、長尺状のブレードラバー12と、ブレード
ラバー12にその長手方向に沿って取り付けられたバッ
キング102と、ブレードラバー12の長手方向に沿っ
て配置されたフィン部材104とを備えて構成され、長
手方向中央部に配設された保持連結部材としてのクリッ
プ18を介してワイパアーム20の先端に回動可能に取
り付けられている。
【0071】バッキング102は、ブレードラバー12
の第1保持溝30に嵌合される第1バッキング部材10
6と、ブレードラバー12の第2保持溝32に嵌合され
る第2バッキング部材108とで構成されている。第1
バッキング部材106、第2バッキング部材108は、
ブレードラバー12の長手方向に沿って長手とされた長
尺の金属板材より成り、自然状態で長手方向に湾曲して
形成されると共に、この湾曲方向(板厚方向)に弾性変
形可能とされている。
【0072】これにより、第1バッキング部材106、
第2バッキング部材108は、それぞれブレードラバー
12の第1保持溝30、第2保持溝32に挿入保持され
ると、その長手方向の湾曲(弾性特性)に応じてブレー
ドラバー12を長手方向に湾曲させ、ワイパアーム20
からの押圧力Pをブレードラバー12の長手方向に分布
させつつブレードラバー12をガラス面22の曲率に追
従させる構成である。
【0073】すなわち、このワイパブレード100は、
ワイパブレード10と同様に、ブレードラバー12をガ
ラス面22に追従させるための複数のレバーより成るレ
バーアッセンブリを備えない構成である。
【0074】また、第1バッキング部材106には、そ
の長手方向中央部における幅方向の縁部(第1保持溝3
0から露出される方の縁部)を延出すると共に折曲形成
した第1保持壁部110が立設されている。第1保持壁
部110には、連結軸46が挿通される軸孔112と、
フィン部材104の後述する係合爪124が係止される
2つの係合孔114とが設けられている。
【0075】一方、第2バッキング部材108には、そ
の長手方向中央部における幅方向の縁部(第2保持溝3
2から露出される方の縁部)を延出すると共に折曲形成
した第2保持壁部116が立設されている。第2保持壁
部116には、連結軸46が挿通される軸孔118と、
フィン部材104の後述する係合爪124が係止される
2つの係合孔120とが設けられている。
【0076】これらの第1保持壁部110と第2保持壁
部116とは、本発明における一対の保持壁部を構成
し、第1バッキング部材106及び第2バッキング部材
108のブレードラバー12への組付状態で互いに対向
して配置される。また、第1保持壁部110と第2保持
壁部116とは、軸孔112、118に挿通される(掛
け渡される)と共に抜け止めされた連結軸46によって
互いに接続される。
【0077】これにより、第1バッキング部材106と
第2バッキング部材108とが連結軸46を介して互い
に接続され、ブレードラバー12の第1保持溝30、第
2保持溝32からの脱落が阻止されている。すなわち、
ブレードラバー12が連結軸46を介して互いに接続さ
れた第1バッキング部材106と第2バッキング部材1
08とによって保持されている。
【0078】この連結軸46には、第1保持壁部110
と第2保持壁部116との間において、ワイパアーム2
0の先端に接続されるクリップ18が回動自在に軸支さ
れている。これにより、ワイパブレード100は、ワイ
パブレード10と同様に、クリップ18を介してワイパ
アーム20の先端に回動可能に支持される。
【0079】また、第1保持壁部110及び第2保持壁
部116には、フィン部材104が装着される。フィン
部材104は、上下が開口された略矩形筒状に形成され
た装着部122を備えている。装着部122は、ブレー
ドラバー12の長手方向及び当該長手方向に直交する方
向の内寸法が、連結軸46によって互いに接続された状
態の第1保持壁部110及び第2保持壁部116を挿入
(外側から嵌合)可能となるように決められている。
【0080】また、装着部122の内側には、第1保持
壁部110及び第2保持壁部116の係合孔114、1
20に係止可能な計4つの係合爪124と、第1保持壁
部110及び第2保持壁部116の外側に位置し連結軸
46の脱落を阻止するかしめ部46Aと装着部122の
内面との干渉を阻止する2つの収納溝部126とが設け
られている。
【0081】さらに、装着部122の長手方向両端部と
なる両側壁128、130には、ブレードラバー12の
長手方向に沿って長手とされたフィン部132、134
が連結されている。フィン部132、134は、ワイパ
ブレード10のフィン部16と同様に凹状湾曲面16A
を有して形成されており、走行風の風圧力の一部をガラ
ス面22側への押圧力(図4の押圧力Pに付加される押
圧力)に変換する構成である。このフィン部132、1
34は、装着部122と一体に形成されても良く、溶接
や嵌合等によって装着部122に固着されても良い。
【0082】このフィン部材104は、図10に断面図
にて示される如く、クリップ18が第1保持壁部110
と第2保持壁部116との間に配置される前に、第1保
持壁部110及び第2保持壁部116に装着される。す
なわち、略矩形筒状の装着部122の内側へ連結軸46
によって互いに接続された第1保持壁部110及び第2
保持壁部116を挿入(嵌合)して係合爪124を係合
孔114、120に係止させる。
【0083】これにより、フィン部材104はガタつく
ことなく第1保持壁部110及び第2保持壁部116に
装着されると共に係合爪124と係合孔114、120
とによって脱落が阻止されている。この状態では、連結
軸46のかしめ部46Aが収納溝部126に収納される
構成である。またこの状態では、フィン部132、13
4がブレードラバー12の保持部26の上方に配置され
るようになっている。
【0084】次に本第2の実施の形態の作用について説
明する。
【0085】本第2の実施の形態に係るワイパブレード
100は、ワイパアーム20から伝達される押圧力Pを
バッキング102(第1バッキング部材106、第2バ
ッキング部材108)の弾性変形によってブレードラバ
ー12の長手方向に分布させブレードラバー12がガラ
ス面22に追従した状態で、ワイパアーム20のガラス
面22に沿った揺動に伴ってブレードラバー12の払拭
部24がガラス面22を払拭する。すなわち、ワイパブ
レード100が、ワイパアーム20の揺動に伴って姿勢
を変化させつつ、ガラス面22に適切に追従して当該ガ
ラス面22を払拭する。
【0086】これにより、ガラス面22に付着した雨滴
や雨水、洗浄液等が除去され、運転者等の視界が確保さ
れる。特に、ワイパブレード100では、所謂トーナメ
ント式ブレードのようにレバーアッセンブリを備えない
ため、高さ方向の寸法が抑制され、運転者等の視界が良
好に確保される。
【0087】また、車両走行時には、フィン部132、
134が走行風による図8に示される矢印A方向の風圧
力をガラス面22側への押圧力に変換し、この押圧力が
上記押圧力Pと共にバッキング102を介してブレード
ラバー12の長手方向に分布される。この走行風による
押圧力は車両走行速度の増大に応じて増大するため、車
両の高速走行時においてもワイパブレード100の浮き
上がりが防止された状態で(ブレードラバー12がガラ
ス面22に良好に追従した状態を維持しつつ)ガラス面
22が良好に払拭される。
【0088】ここで、フィン部132、134を備えた
フィン部材104がブレードラバー12の長手方向中央
部においてバッキング102(第1保持壁部110及び
第2保持壁部116)に連結されているため、換言すれ
ば、バッキング102の長手方向におけるワイパアーム
20からの押圧力Pが作用する位置にフィン部材104
を連結し、他の部分においてはフィン部132、134
がブレードラバー12及びバッキング102を拘束しな
いため、ブレードラバー12の長手方向に沿って長手と
されたフィン部132、134がブレードラバー12の
ガラス面22への追従性を損ねることはない。
【0089】すなわち、従来の如くブレードラバー12
にその長手方向に沿ってフィン部を一体に設けた構成の
ようにフィン部の剛性が、ブレードラバー12のガラス
面22に対する追従性を妨げることがない。したがっ
て、ワイパブレード100では、ブレードラバー12の
両端部におけるバッキング102の弾性力がフィン部1
32、134によって損なわれることがなく、ブレード
ラバー12がガラス面22に良好に追従する。
【0090】このように、本第2の実施の形態に係るワ
イパブレード100では、高さ寸法を抑制でき、かつガ
ラス面22への追従性を損ねることなくフィン132、
134を設けることができる。
【0091】また、走行風の風圧力はフィン部132、
134によってガラス面22側の押圧力に変換されると
共にバッキング102によってブレードラバー12の長
手方向に分布されるため、ブレードラバー12はバッキ
ング102によるガラス面22の曲率に応じた適切な押
圧力の分布状態が維持される。このため、従来の如く風
圧力がブレードラバー及びバッキングの長手方向の各位
置に直接作用する構成と比較して、車両停止時及び走行
時共に適切なブレードラバー12の押圧力分布が得ら
れ、ブレードラバー12に押圧力を分布させるバッキン
グ102、及びバッキング14に押圧力を作用させるフ
ィン部132、134の設計が容易となる。
【0092】またここで、フィン部材104が、それぞ
れ第1バッキング部材106、第2バッキング部材10
8の幅方向縁部に立設された第1保持壁部110、第2
保持壁部116に装着されるため、換言すれば、フィン
部材104がバッキング102に対して着脱可能である
ため、各種曲率のガラス面22に対応した各種バッキン
グ102(例えば、長さや自然状態における長手方向の
曲率がそれぞれ異なる複数のバッキング)に対してフィ
ン部材104を共通化することができる。
【0093】このため、バッキング102は、構造が簡
素化されると共にフィン部材104を備えないワイパブ
レードとの共用化(設定数の削減)が可能となり、部品
管理が容易で低コストとなる。
【0094】さらにここで、第1バッキング部材10
6、第2バッキング部材108は、ブレードラバー12
の第1保持溝30、第2保持溝32にそれぞれ嵌合され
た状態でそれぞれ一体に形成された第1保持壁部11
0、第2保持壁部116が連結軸46によって互いに接
続されているため、ブレードラバー12を脱落不能に保
持できる。また、連結軸46にはクリップ18が回動自
在に軸支されるため、このクリップ18を単にワイパア
ーム20の先端に接続(固定)することで、ワイパブレ
ード10がワイパアーム20の先端に回動可能に支持さ
れる。
【0095】なお、上記第2の実施の形態では、フィン
部材104とバッキング102とが装着部122の係合
爪124と第1保持壁部110及び第2保持壁部116
の係合孔114、120との係止によって接続される構
成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、フィ
ン部材104とバッキング102とがビスやリベット等
の締結手段によって接続されても良い。
【0096】また、上記第2の実施の形態では、フィン
部材104が略矩形筒状の装着部122を備えた構成と
したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1保持
壁部110及び第2保持壁部116の一方または双方に
板状に形成された装着部122(例えば、第1バッキン
グ部材34と切り離されると共にフィン部16が延設さ
れた第1保持壁部38の如き装着部)が取りつけられる
構成としても良い。この場合、第1バッキング部材10
6、第2バッキング部材108の何れか一方に第2保持
壁部82を設けると共に他方には保持壁部を設けない構
成としても良い。
【0097】なお、上記第1の実施の形態及びその変形
例、並びに第2の実施の形態では、バッキング14、1
02がそれぞれ第1バッキング部材34、64、106
と第2バッキング部材36、68、84、108とを組
み合わせて構成された構成としたが、本発明はこれに限
定さず、バッキング14、102が1つまたは3つ以上
のバッキング部材で構成されても良い。また例えば、バ
ッキング14をブレードラバー12の保持部26上面に
貼付し、その長手方向中央部にクリップ18の取付部
(例えば、第1保持壁部110及び第2保持壁部11
6)を設けた構成としても良い。
【0098】また、上記第1の実施の形態及びその変形
例、並びに第2の実施の形態では、第1バッキング部材
34、64、106、第1保持壁部38、66、10
6、フィン部16、62、及び第2バッキング部材3
6、68、108、第2保持壁部40、70、82、フ
ィン部材104が金属製である構成としたが、本発明は
これに限定されず、例えば、上記各部品や部分の一部や
全部が樹脂製であっても良いことは言うまでもない。
【0099】さらに、上記第1の実施の形態及びその変
形例、並びに第2の実施の形態では、第1バッキング部
材34、64、106、及び第2バッキング部材36、
68、108がそれぞれ長手方向に湾曲して形成された
好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例
えば、第1バッキング部材34等及び第2バッキング部
材36等の何れか一方が直線状に形成されても良い。す
なわち、第1バッキング部材34等と第2バッキング部
材36等とは、互いに弾性特性(ブレードラバー12の
長手方向に押圧力を分布させる特性)が異なっていても
良い。
【0100】さらにまた、上記第1の実施の形態及びそ
の変形例、並びに第2の実施の形態では、第1バッキン
グ部材34等と第2バッキング部材36等とが第1保持
壁部38等と第2保持壁部40等との連結軸46による
連結で一体となってブレードラバー12を保持している
が、より好ましくは、ブレードラバー12の両端部に第
1保持溝30及び第2保持溝32の長手方向端部を覆う
ようにキャップを装着することによって、それぞれ第1
バッキング部材34等及び第2バッキング部材36等の
第1保持溝30及び第2保持溝32からの脱落をより確
実に阻止し、ブレードラバー12の第1バッキング部材
34等及び第2バッキング部材36等による保持を確実
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るワイパブレー
ドの全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るワイパブレー
ドの分解斜視図である。
【図3】(A)は図1の3A−3A線に沿った断面図、
(B)は図1の3B−3B線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るワイパブレー
ドの全体構成を示す側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係る
ワイパブレードの全体構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係る
ワイパブレードの分解斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係る
ワイパブレードを示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るワイパブレー
ドの全体構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るワイパブレー
ドの分解斜視図である。
【図10】図8の10−10線に沿った断面図である。
【符号の説明】 10 ワイパブレード 12 ブレードラバー 14 バッキング 16 フィン部 18 クリップ(保持連結部材) 20 ワイパアーム 22 ガラス面 30 第1保持溝(溝部) 32 第2保持溝(溝部) 34 第1バッキング部材(バッキング) 36 第2バッキング部材(バッキング) 38 第1保持壁部(一対の保持壁部) 40 第2保持壁部(一対の保持壁部) 46 連結軸 62、132、134 フィン部 64、106 第1バッキング部材(バッキング) 68、84、108 第2バッキング部材(バッキン
グ) 66、110 第1保持壁部(一対の保持壁部) 70、82、116 第2保持壁部(一対の保持壁部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパアームの先端に保持連結部材を介
    して回動可能に支持され、車両のガラス面を払拭するワ
    イパブレードにおいて、 前記ガラス面を払拭可能な長尺状のブレードラバーと、 前記ブレードラバーにその長手方向に沿って保持され、
    前記ワイパアームからの押圧力によって前記ガラス面に
    対応して弾性変形されつつ当該押圧力を前記ブレードラ
    バーの長手方向に分布させるバッキングと、 前記ブレードラバーの長手方向に沿って長手とされると
    共に、当該長手方向における前記保持連結部材の設置位
    置に対応する位置で前記バッキングに連結され、前記車
    両走行時の走行風による風圧力を前記ガラス面側への押
    圧力に変換するフィン部と、 を備えたことを特徴とするワイパブレード。
  2. 【請求項2】 前記フィン部は、前記バッキングの幅方
    向縁部に連結された状態で当該バッキングと一体に形成
    された、ことを特徴とする請求項1記載のワイパブレー
    ド。
  3. 【請求項3】 それぞれ前記バッキングの幅方向縁部の
    一部を互いに対向して立設し、当該対向面間に前記保持
    連結部材が回動可能に支持される一対の保持壁部を備
    え、 前記フィン部は、前記一対の保持壁部の少なくとも一方
    から前記ブレードラバーの長手方向に延出して一体に形
    成された、 ことを特徴とする請求項2記載のワイパブレード。
  4. 【請求項4】 それぞれ前記バッキングの幅方向縁部の
    一部を互いに対向して立設し、当該対向面間に前記保持
    連結部材が回動可能に支持される一対の保持壁部を備
    え、 前記フィン部を、前記保持壁部に装着した、 ことを特徴とする請求項1記載のワイパブレード。
  5. 【請求項5】 前記バッキングは、前記ブレードラバー
    の幅方向両端部にそれぞれ設けられた溝部にそれぞれ嵌
    合される一対のバッキング部材で構成され、 前記一対の保持壁部は、それぞれ前記一対のバッキング
    部材の前記溝部から露出される側の幅方向縁部に立設さ
    れると共に、前記保持連結部材が回動自在に軸支される
    連結軸によって互いに接続された、 ことを特徴とする請求項3または請求項4記載のワイパ
    ブレード。
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