JP2002367943A - 高圧処理方法および高圧処理装置 - Google Patents

高圧処理方法および高圧処理装置

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JP2002367943A
JP2002367943A JP2001177483A JP2001177483A JP2002367943A JP 2002367943 A JP2002367943 A JP 2002367943A JP 2001177483 A JP2001177483 A JP 2001177483A JP 2001177483 A JP2001177483 A JP 2001177483A JP 2002367943 A JP2002367943 A JP 2002367943A
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pressure
fluid
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pressure processing
chamber
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JP2001177483A
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Masahiro Yamagata
昌弘 山形
Yoshihiko Sakashita
由彦 坂下
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧処理チャンバー内の減圧や昇圧を速やか
に行うことのできる高圧処理方法を見出す。 【解決手段】 高圧処理チャンバー内で、被処理体に、
加圧下で高圧流体と高圧流体以外の1種以上の薬液とを
接触させて、被処理体上の不要物質の除去を行うための
高圧処理方法であって、高圧処理後に、薬液を含まない
高圧流体を高圧処理チャンバーに流通させて、高圧処理
チャンバー内の不要物質および/または薬液が含まれた
混合流体を、これらの不要物質および/または薬液を含
まない清浄な高圧流体へと置換する置換工程を設け、こ
の置換工程を高圧処理工程よりも高温で行う高圧処理方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板のよう
な表面に微細な凹凸(微細構造表面)を有する被処理体
を効率的に洗浄等するときに最適の高圧処理装置に関
し、例えばクリーンルームに設置されて、半導体製造プ
ロセスで基板表面に付着したレジスト等の汚染物質を基
板から剥離除去するために用いられる高圧処理装置に関
するものである。また本発明は、基板表面に付着した水
分を除去する乾燥処理や、基板表面に存在する不要な部
分を除去する現像処理等に用いられる高圧処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスの中でレジストを用
いてパターン形成する場合、パターン形成後に不要とな
るレジストや、エッチングの時に生成して基板上に残存
してしまうエッチングポリマー等の不要物・汚染物質を
基板から除去するための洗浄工程が必須工程となる。
【0003】半導体製造プロセスはクリーンルーム内で
行われるため、洗浄工程もクリーンルーム内において行
うことが望ましい。しかし、クリーンルームはその建設
だけでなく、維持においてもかなり経費がかかるため、
洗浄装置も、設置面積が小さく、機能性、洗浄性に優れ
ていることが求められる。
【0004】従来は、半導体洗浄方法として、剥離液
(洗浄液)に半導体基板等を浸漬し、その後アルコール
や超純水によってリンスする湿式洗浄方法が採用されて
きた。剥離液には有機系や無機系の化合物が用いられて
きたが、液体の表面張力や粘度が高い等の原因によっ
て、微細化されたパターンの凹部に剥離液を浸透させる
ことができないという問題や、剥離液やリンス液を乾燥
させる際に、気液界面に生じる毛管力や乾燥の際の加熱
による体積膨張等によってパターンの凸部が倒壊してし
まう問題等があったため、最近では、例えば超臨界二酸
化炭素のような低粘度の高圧流体を剥離液またはリンス
液として使用する検討がなされている。
【0005】高圧または超臨界流体として、大気圧下で
簡単に気化し、安全性に優れ、しかも安価である二酸化
炭素を用いるとすると、二酸化炭素流体はヘキサン程度
の溶解力を有しているため、基板表面の水分や油脂分等
の除去は容易に行えるが、レジストやエッチングポリマ
ー等の高分子汚染物質に対する溶解力は不充分であっ
て、二酸化炭素単独でこれらの汚染物質を剥離・除去す
ることは難しい。このため、二酸化炭素にさらに薬液を
添加して、高分子汚染物質を剥離・除去することが望ま
しい。
【0006】一方、洗浄工程の効率を上げるためには、
被処理体を高圧処理チャンバーへ出入するときの減圧・
昇圧操作を速やかに行う必要がある。ここで、断熱膨張
を伴う減圧操作では、液体と気体が混在する二相共存領
域を通過するため減圧に時間がかかってしまう。あるい
は、一気に固体が生成するレベルまで温度が低下して、
被処理物に対し急激な温度変化を与えるという問題があ
る。さらに、減圧時に上記薬液が高圧処理チャンバー内
に存在していると、減圧に伴って薬液の二酸化炭素への
溶解度が小さくなるため、被処理体上に薬液が付着残存
したり、固体として析出してしまうという問題があっ
た。
【0007】また、高圧処理チャンバーで新たな高圧処
理を行う際に、急激に昇圧使用として流体供給速度を上
げると、配管内壁に付着していた微粒子(パーティク
ル)が剥離して、高圧処理チャンバー内へ混入してしま
い、被処理体の表面へ付着する恐れがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、高
圧処理チャンバー内の減圧や昇圧を速やかに行うことの
できる高圧処理方法および高圧処理装置を提供すること
を課題として掲げた。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
高圧処理方法は、高圧処理チャンバー内で、被処理体
に、加圧下で高圧流体と高圧流体以外の1種以上の薬液
とを接触させて、被処理体上の不要物質の除去を行うた
めの高圧処理方法であって、高圧流体を高圧処理チャン
バー内へ導入して所定の圧力まで昇圧する昇圧工程と、
高圧処理チャンバー内で前記不要物質の除去を行う高圧
処理工程と、高圧処理後の高圧流体の減圧工程とを含む
と共に、高圧処理工程と減圧工程の間に、前記薬液を含
まない高圧流体を高圧処理チャンバーに流通させて、高
圧処理チャンバー内の不要物質および/または薬液が含
まれた混合流体を、これらの不要物質および/または薬
液を含まない清浄な高圧流体へと置換する置換工程を設
け、この置換工程を高圧処理工程よりも高温で行うとこ
ろに要旨を有する。
【0010】減圧工程の前に置換工程を設けて、不要物
質および/または薬液を含まない清浄な高圧流体のみが
高圧処理チャンバー内に導入された状態としてから減圧
を行うことで、被処理体に不純物が付着してしまうのを
防ぐことができる。また、高圧処理工程よりも置換工程
を高温で行うことにより、減圧工程での断熱膨張による
液体発生割合を減少できるので、減圧時間を短縮するこ
とができる。
【0011】請求項2に係る発明は、前記置換工程に先
だって、高圧処理に用いた高圧流体と薬液との混合流体
とは組成の異なる高圧流体と薬液の混合流体を高圧処理
チャンバーに流通させることにより、被処理体から除去
された不要物質を含む高圧流体を高圧処理チャンバー外
へ導出するためのリンス工程を行うものである。
【0012】不要物質を溶解する組成の高圧流体と薬液
との混合流体を用いることで、高圧処理工程後にチャン
バー内に残存する不要物質をチャンバー外へ導出するこ
とができ、後の置換工程で、チャンバー内を高圧流体の
みに置換することが容易になる。
【0013】請求項3に係る発明は、上記リンス工程を
高圧処理工程よりも高温で行うものである。リンス工程
は、高圧処理工程と同温で行ってもよいが、リンス工程
後の置換工程は高圧処理よりも高温で行うことが好まし
いため、リンス工程も高温で行ってもよい。
【0014】請求項4に係る発明は、減圧工程が、少な
くとも第1減圧工程と第2減圧工程と第3減圧工程とを
含み、高圧処理チャンバーからの導出物を、第1減圧工
程、第2減圧工程および第3減圧工程に分割して移送す
るように構成したものである。減圧工程を3工程以上に
分割することで、減圧に要する時間を短縮化すると共
に、高圧流体チャンバー内の高圧流体を効率的に回収す
ることができる。
【0015】請求項5に係る発明は、昇圧工程が、第1
昇圧工程と第2昇圧工程と第3昇圧工程を含み、各昇圧
工程で異なる圧力を有する流体を高圧処理チャンバーへ
導入するものである。昇圧に要する時間を短縮化すると
共に、高圧呂離チャンバー内でのパーティクル発生を効
率的に抑制することができる。
【0016】請求項6に係る発明は、高圧処理チャンバ
ー内で、被処理体に、加圧下で高圧流体と高圧流体以外
の1種以上の薬液とを接触させて、被処理体上の不要物
質の除去を行うための高圧処理方法であって、高圧流体
を高圧処理チャンバー内へ導入して所定の圧力まで昇圧
する昇圧工程と、高圧処理チャンバー内で前記不要物質
の除去を行う高圧処理工程と、高圧処理後の高圧流体の
減圧工程とを含むと共に、上記減圧工程が、少なくとも
第1減圧工程と第2減圧工程と第3減圧工程とを含み、
高圧処理チャンバーからの導出物を、第1減圧工程、第
2減圧工程および第3減圧工程に分割して移送するとこ
ろに要旨を有する。減圧工程を3工程以上に分割するこ
とで、減圧に要する時間を短縮化すると共に、高圧処理
チャンバー内の高圧流体を効率的に回収することができ
る。
【0017】請求項7に係る発明は、上記請求項4また
は請求項6に係る発明において、減圧工程が、第1減圧
工程と第2減圧工程と第3減圧工程とからなり、第1減
圧工程の終了圧力を4〜7MPaとし、第2減圧工程の
終了圧力を0.05〜0.9MPaとし、第3減圧工程
の終了圧力を大気圧とするものである。最も効率的な減
圧工程の実施態様である。
【0018】請求項8に係る発明は、請求項4または6
または7に記載の高圧処理方法において、高圧処理チャ
ンバーから導出された流体をガス化しすることにより2
5〜60℃のガスを得て、このガスを高圧処理チャンバ
ーへ戻しながら第2減圧工程を行うものである。この構
成により、第2減圧工程に要する時間をより一層短縮化
することができる。
【0019】請求項9に係る発明は、請求項6〜8のい
ずれかに記載の高圧処理方法において、高圧処理チャン
バーから導出された流体から不要物質および/または薬
液を分離して、高純度なガスを得て、このガスを液化し
て得られた液化物を、高圧処理を行うときの圧力以下の
範囲内で加圧すると共に50〜90℃に加熱し、得られ
た加熱加圧流体を高圧処理チャンバーへ戻しながら第1
減圧工程を行うものである。
【0020】上記加熱加圧流体は、高圧処理に用いられ
る流体よりも低圧なため、同温度でも加熱加圧流体の持
つエンタルピーが大きいため、第1減圧工程に要する時
間をより一層短縮化することができる。
【0021】請求項10に係る発明は、高圧処理チャン
バー内で、被処理体に、加圧下で高圧流体と高圧流体以
外の1種以上の薬液とを接触させて、被処理体上の不要
物質の除去を行うための高圧処理方法であって、高圧流
体を高圧処理チャンバー内へ導入して所定の圧力まで昇
圧する昇圧工程と、高圧処理チャンバー内で前記不要物
質の除去を行う高圧処理工程と、高圧処理後の高圧流体
の減圧工程とを含むと共に、上記昇圧工程が、第1昇圧
工程と第2昇圧工程と第3昇圧工程を含み、各昇圧工程
で異なる圧力を有する流体を高圧処理チャンバーへ導入
するところに要旨を有する。昇圧に要する時間を短縮化
することができる。
【0022】請求項11に係る発明は、高圧流体を液化
二酸化炭素または超臨界二酸化炭素とする方法である。
安価で、安全で、高圧あるいは超臨界状態とするのが容
易なためである。
【0023】請求項12に係る発明は、高圧処理装置
が、高圧処理チャンバーと、高圧処理チャンバーに高圧
流体を供給するための高圧流体供給手段と、第1減圧工
程を行う第1減圧手段と、この第1減圧手段に連結され
たガス化手段と、第2減圧工程を行う第2減圧手段と、
この第2減圧手段で減圧された流体を蓄えるための流体
貯槽と、第3減圧工程を行う第3減圧手段とを備えてい
るところに要旨を有する。本発明法の好ましい実施態様
である請求項4または6に係る発明を実施するための装
置である。
【0024】請求項13に係る発明は、上記ガス化手段
として、不要物質および/または薬液を分離すると共に
流体をガス化することのできる分離手段を備えると共
に、さらに、得られた高純度なガスを液化するための液
化手段と、液化物を昇圧するための昇圧手段とを備え、
前記分離手段と高圧処理チャンバーとが、前記液化手段
と昇圧手段とを介して連結されているように構成された
高圧処理装置である。請求項9あるいは請求項10に記
載された高圧処理方法を実施するための装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の高圧処理方法における高
圧処理とは、例えばレジストが付着した半導体基板のよ
うに汚染物質が付着している被処理体から、汚染物質を
剥離・除去する洗浄処理が代表例としてあげられる。被
処理体としては、半導体基板に限定されず、金属、プラ
スチック、セラミックス等の各種基材の上に、異種物質
の非連続または連続層が形成もしくは残留しているよう
なものが含まれる。また、洗浄処理に限られず、高圧流
体と高圧流体以外の薬液を用いて、被処理体上から不要
な物質を除去する処理(例えば、乾燥、現像等)は、全
て本発明の高圧処理方法および高圧処理装置の対象とす
ることができる。
【0026】本発明の高圧処理方法において用いられる
高圧流体としては、安全性、価格、超臨界状態にするの
が容易、といった点で、二酸化炭素が好ましい。二酸化
炭素以外には、水、アンモニア、亜酸化窒素、エタノー
ル等も使用可能である。高圧流体を用いるのは、拡散係
数が高く、溶解した汚染物質を媒体中に分散することが
できるためであり、より高圧にして超臨界流体にした場
合には、気体と液体の中間の性質を有するようになって
微細なパターン部分にもより一層浸透することができる
ようになるためである。また、高圧流体の密度は、液体
に近く、気体に比べて遙かに大量の添加剤(薬液)を含
むことができる。
【0027】ここで、本発明における高圧流体とは、1
MPa以上の圧力の流体である。好ましく用いることの
できる高圧流体は、高密度、高溶解性、低粘度、高拡散
性の性質が認められる流体であり、さらに好ましいもの
は超臨界状態または亜臨界状態の流体である。二酸化炭
素を超臨界流体とするには31℃、7.1MPa以上と
すればよい。洗浄並びに洗浄後のリンス工程・置換工程
や、乾燥・現像を行う場合等は、5〜30MPaの亜臨
界(高圧流体)または超臨界流体を用いることが好まし
く、7.1〜20MPa下でこれらの処理を行うことが
より好ましい。以下、本発明の高圧処理方法で行う除去
処理として、洗浄処理を代表例として説明するが、前記
したように高圧処理は洗浄処理のみには限られない。
【0028】本発明の高圧処理方法においては、半導体
基板に付着したレジストやエッチングポリマー等の高分
子汚染物質も除去することがあり得るので、二酸化炭素
等の高圧流体だけでは洗浄力が不充分である点を考慮し
て、薬液を添加して洗浄処理を行う。薬液としては、洗
浄成分として塩基性化合物を用いることが好ましい。レ
ジストに多用される高分子物質を加水分解する作用があ
り、洗浄効果が高いためである。塩基性化合物の具体例
としては、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモ
ニウムフッ化物、アルキルアミン、モノエタノールアミ
ン等のアルカノールアミン、ヒドロキシルアミン(NH
2OH)およびフッ化アンモニウム(NH4F)等が挙げ
られる。洗浄成分は、高圧流体に対し、0.05〜8質
量%含まれていることが好ましい。なお、乾燥や現像の
ために本発明の高圧処理装置を用いる場合は、乾燥また
は現像すべきレジストの性質に応じて、キシレン、メチ
ルイソブチルケトン、第4級アンモニウム化合物、フッ
素系ポリマー等を薬液とすればよい。
【0029】上記塩基性化合物等の洗浄成分は、通常、
高圧流体に溶けにくいため、この洗浄成分を二酸化炭素
に溶解もしくは均一分散させる助剤となり得る相溶化剤
を第2の薬液として用いる。この相溶化剤は、洗浄工程
終了後のリンス工程で、不要物質を高圧流体に溶解させ
て、不要物質(汚れ)を被処理体に再付着させないよう
にする作用も有している。
【0030】相溶化剤としては、洗浄成分および/また
は不要物質を高圧流体と相溶化させることができれば特
に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール類や、ジメチルスルホキシド等
のアルキルスルホキシドが好ましいものとして挙げられ
る。相溶化剤の量は、洗浄工程あるいはリンス工程で
は、高圧流体の10〜50質量%の範囲で適宜選択すれ
ばよい。
【0031】以下、本発明の高圧処理方法を図面を参照
しながら説明する。図1には、本発明法を行うときの、
高圧処理チャンバー内の温度と圧力の変化を各工程毎に
説明するための図を示した。
【0032】まず、被処理体を高圧処理チャンバーへ装
入するときは、チャンバーは開放状態なため、圧力は大
気圧と同じであり、温度も室温と同じである。被処理体
を装入後、密封して、所定温度・圧力の高圧流体を高圧
処理チャンバーへ導入することにより、チャンバー内圧
力は所定圧力まで上昇し(昇圧工程)、チャンバー内温
度も所定温度まで上昇する。なお、加熱器を備えたチャ
ンバーを用いる場合は、昇圧した後に昇温を行うことが
可能である。昇圧工程は、後述するように3段階に分け
てもよい。
【0033】高圧処理工程は、上記所定圧力・温度で高
圧処理を行う。洗浄処理の場合は、基板からのレジスト
やエッチングポリマーを剥離するために、前記洗浄成分
および相溶化剤と高圧流体とが混合された混合流体で洗
浄処理を行う。このときの圧力は7.1〜20MPa
(より好ましくは10〜20MPa)、温度は25〜8
0℃が好ましい。高圧処理工程では、チャンバーは密封
状態とし、チャンバーへの流体の導入およびチャンバー
からの流体の導出は行わない。
【0034】続いて、必要に応じて、リンス工程を行
う。リンス工程は、高圧処理工程で用いられた薬液(洗
浄成分)や被処理体から剥がれた不要物質を高圧処理チ
ャンバー外へ移すために行う。このとき、薬液や不要物
質が高圧流体に溶解しにくい化合物である場合には、洗
浄処理後に、いきなり高圧流体のみをチャンバー内へ導
入すると、相溶化剤の相溶化作用が低下して、これらの
物質が析出してくる恐れがある。従って、高圧流体と相
溶化剤との混合流体、すなわち、高圧処理に用いた高圧
流体と洗浄成分と相溶化剤とからなる混合流体とは組成
の異なる混合流体を用いて、リンス工程を行うことが好
ましい。相溶化剤が含まれている混合流体は、薬液や不
要物質を高圧流体側へ溶かし込んで、高圧流体と共にチ
ャンバー外へ排出するため、これらの除去が確実にな
る。特に、被処理体が複雑形状の場合、チャンバー内の
高圧流体の流れに対し、背面側に相当する部分に存在す
る不純物はなかなか排出されないが、リンス工程で相溶
化剤を使用することにより、このような不純物も効率的
に排出することができるため、リンス工程の実施が推奨
される。
【0035】リンス工程は、具体的には、高圧流体と相
溶化剤との混合流体を高圧処理後のチャンバーに導入し
ながら、洗浄処理後の不純な混合流体をチャンバー外へ
と導出することにより行われる。このときの圧力および
温度は高圧処理と同じである。従って、チャンバーへの
導入量とチャンバーからの導出量は同量とする。温度
は、続く置換工程に合わせて高圧処理よりも高温で行っ
てもよい。
【0036】リンス工程が終了したら、置換工程を行
う。置換工程の目的は、高圧流体以外の薬液や不要物質
が置換工程後の減圧工程でチャンバー内に残存していな
いようにすることである。これらの薬液や不要物質が減
圧工程で残存していると、減圧によってこれらの薬液や
不要物質が析出し、被処理体の表面に付着残存する恐れ
がある。リンス工程を行わない場合は、洗浄成分、相溶
化剤、不要物質が全てチャンバー内に残存しており、リ
ンス工程を行う場合には、洗浄成分や高圧処理で被処理
体から剥離した不要物質は既にチャンバー外へ導出され
ているが、リンス工程で用いた相溶化剤(第2の薬液)
がチャンバー内に残存している。そこで、置換工程にお
いて、高圧流体以外の不要物質および/または薬液を含
まない高圧流体をチャンバーへ導入し、洗浄工程で用い
た混合流体(リンス工程を行わない場合)またはリンス
工程で用いた混合流体とをチャンバー外へ排出すること
により、チャンバー内を高圧流体のみで置換された状態
にするのである。
【0037】この置換工程は、高圧処理工程よりも高温
で行う必要がある。減圧工程の開始時の温度を高めるた
めである。従って、図1に示したように、置換工程の開
始時に昇温するのみならず、置換工程の間、連続的に昇
温するようにしてもよいし、あるいは、置換工程の最終
段階のみで昇温してもよい。具体的には、置換工程終了
時の温度は、処理圧力が10MPa以下の場合は50〜
80℃、処理圧力が10MPa以上の場合は65〜12
0℃の範囲内とすることが好ましい。なお、圧力は高圧
処理時と同じ圧力でよい。
【0038】続いて、減圧工程を行う。減圧工程を高温
でスタートするのは、高圧流体を減圧するに当たり、低
温からの断熱膨張では、高圧流体が気液二相共存状態を
経由して減圧することとなり、気体状態を経由して大気
圧まで減圧するよりも、時間がかかるためである。ま
た、高圧流体の温度が急激に低下して、固体(「ドライ
アイス」)化する場合には、被処理体へ急激な温度変化
を与えることとなり好ましくない。高圧処理圧力が13
MPaの場合、80℃以上で減圧工程をスタートすれ
ば、液相を経由せず、気体状態を経由して大気圧まで減
圧できるため、減圧時間を短縮することができる。ま
た、100℃以上で減圧工程をスタートすると、減圧工
程時の被処理体の表面温度の温度低下が一層少なくなる
ため、取り出しの際に、被処理体が室温よりも低温にな
ってその表面に結露してしまうするという不都合を回避
することができる。
【0039】以下、本発明法を実施するための高圧処理
装置の一例が記載された図2を用いて、本発明法の好ま
しい実施態様を説明する。図2において、1は高圧流体
供給手段であり、必須構成要素である高圧流体用媒体貯
槽10と昇圧手段12の他、図例では、過冷却器11と
加熱器13を補助要素として備えている。高圧流体とし
て、液化または超臨界二酸化炭素を用いる場合、貯槽1
0には、通常、液化二酸化炭素が貯留されており、加速
度抵抗を含めた配管圧損が大きい場合には、過冷却器1
1で予め流体を冷却して、昇圧手段12内でのガス化を
防止するとよく、昇圧手段12で流体を加圧すれば高圧
液化二酸化炭素を得ることができる。昇圧手段12とし
ては、加圧ポンプが挙げられる。
【0040】高圧処理チャンバー30を大気圧に開放し
た場合等、系内の二酸化炭素の減少分を補給する必要が
あるが、液化二酸化炭素が入った高圧ボンベから液状で
二酸化炭素を補給する場合は直接貯層10へ補給すれば
よく、ガス状で補給する場合は液化手段5としての凝縮
器5を経由して補給すればよい。
【0041】加熱器13は、二酸化炭素を高圧処理温度
に達するよう加熱するためのものであるが、処理温度以
下に加熱しておき、または加熱せずに、図示しない高圧
処理チャンバー30そのものまたはその近傍に設けた加
熱手段で、チャンバー30内で行われる各工程に適した
温度にそれぞれ加熱する構成としてもよい。
【0042】本装置では、高圧処理チャンバー30が1
個配設されている例を示したが、複数のチャンバーを設
けてもよい。このとき、高圧流体供給手段1を、複数の
高圧処理チャンバーで共通とすると、加圧ポンプ12の
稼働率を上げ、装置全体の設置面積を小さくすることが
できる。チャンバー30としては、開閉自在の蓋を有
し、高圧が維持できる容器であれば特に限定されない。
【0043】14および15は、チャンバー30へ高圧
流体を供給する量やタイミング等を調整するための高圧
流体供給制御手段であり、具体的には高圧三方弁であ
る。高圧流体供給制御手段14と15の間が、高圧処理
工程、リンス工程、置換工程に用いられる主流路16で
ある。減圧容器17と加熱器18が設けられたバイパス
流路19は、後述する減圧工程での流体供給ルートとな
る。従って、高圧流体供給制御手段14および15は、
高圧処理工程、リンス工程、置換工程では、高圧流体が
バイパス流路19へは行かないように、主流路16側へ
切り替えられている。
【0044】2Aは第1薬液(洗浄成分)供給手段、2
Bは第2薬液(相溶化剤)供給手段である。第1薬液供
給手段2Aは、第1薬液貯槽20と圧送ポンプ21から
構成されてなり、第2薬液供給手段2Bも同様に、第2
薬液貯槽23と圧送ポンプ24から構成されている。薬
液供給手段2A、2Bは、各圧送ポンプ21および24
で前記洗浄成分と相溶化剤を所定の圧力とし、チャンバ
ー30へ供給する。洗浄処理工程と、リンス工程と、置
換工程では、チャンバー30へ供給する流体組成が異な
るので、第1・第2薬液供給手段2A・2Bとチャンバ
ー30との間には、第1薬液供給制御手段22と、第2
薬液供給制御手段25を設ける。各薬液供給制御手段2
2、25としては、開閉機構を有していれば良く、具体
的には高圧弁が挙げられる。各薬液供給制御手段22、
25と、高圧流体供給制御手段14および15の開閉操
作によって、チャンバー30内の処理用流体の組成を、
高圧流体と第1薬液と第2薬液の混合物としたり、高圧
流体と第2薬液の混合物としたり、あるいは高圧流体の
みとすることが可能である。チャンバー30と上記薬液
供給制御手段22・25との間には、高圧流体と薬液の
流れ方向を規制して両者を合流させる管路撹拌装置、い
わゆるスタティックミキサー等を配設してもよい。
【0045】本発明法の実施に際しては、まず、チャン
バー30へ被処理体を出入手段33を用いて装入する。
出入手段33としては、産業用ロボット等のハンドリン
グ装置や搬送機構が利用可能である。なお、31は必要
に応じて設けられる圧力計である。
【0046】次いで、貯槽10に蓄えられている流体
を、必要により過冷却器11で冷却して完全な液体状態
とし、昇圧手段12としての加圧ポンプで昇圧し、加熱
器13により加熱して、超臨界流体として、チャンバー
30へ圧送する。超臨界状態ではなく、亜臨界状態や高
圧液体状態としてもよい。
【0047】昇圧工程では、高圧流体供給制御手段14
および15を主流路16による供給モードに切り替え、
高圧流体をチャンバー30へ供給して、チャンバー内を
所定の圧力とする。なお、昇圧工程は後述する分割昇圧
工程を採用することもできる。そして、第1薬液供給制
御手段22および第2薬液供給制御手段25を供給モー
ドとし、第1薬液貯槽20から圧送ポンプ21で第1薬
液をチャンバー30へと圧送すると共に、第2薬液貯槽
23から圧送ポンプ24で第2薬液をチャンバー30へ
と圧送し、所定の圧力に調整する。
【0048】チャンバー30への高圧流体と薬液の供給
が終了したら、各供給制御手段14,15,22,25
を供給停止モードとし、高圧処理(洗浄)工程を始め
る。洗浄工程中は、チャンバー30の下流の高圧弁32
と60,63,67は閉じられている。洗浄工程時間
は、通常、120〜180秒程度で充分である。
【0049】洗浄工程によって、被処理体に付着してい
た不要物質(汚染物質)は、チャンバー内の高圧流体と
洗浄成分、および必要により添加される相溶化剤との混
合流体に溶解することとなる。従って、チャンバー30
から、これら汚染物質が溶解している混合流体を排出す
る必要がある。汚染物質は、洗浄成分および相溶化剤の
働きにより高圧流体に溶解しているので、チャンバー3
0に、高圧流体のみを流通させると、溶解していた汚染
物質が析出することが考えられるため、洗浄を行った後
は、高圧流体と相溶化剤によるリンス工程を行った後、
高圧流体のみによる置換工程を行う。
【0050】リンス工程は、引き続き、高圧流体供給制
御手段14,15を主流路16を通る供給モードとし、
第1薬液(洗浄成分)供給制御手段22を供給停止モー
ドとし、第2薬液(相溶化剤)供給制御手段25を供給
モードとし、チャンバー30の下流の高圧弁32を開け
(60,63,67の各圧力弁は閉じられている)、高
圧流体供給手段1により高圧流体を、また、第2薬液供
給手段2Bにより相溶化剤を、それぞれチャンバー30
へと連続供給することにより行う。チャンバー内の圧力
は高圧処理(洗浄)工程と同一とすることが好ましいの
で、供給速度と排出速度を同一にすることが好ましい
が、変えてもよい。高圧流体と相溶化剤を断続的に供給
し、供給した分だけ排出するセミバッチ式で行ってもよ
い。チャンバー30から排出される高圧流体は、ガス化
手段4へと送られる。また、リンス工程は、高圧処理工
程と同温度で行う場合、高圧処理工程よりも高温で行う
場合、いずれでもよい。
【0051】リンス工程において、高圧流体と相溶化剤
との混合流体の流通により、チャンバー30内の汚染物
質および洗浄成分は次第に少なくなるので、第2薬液供
給制御手段25を制御して、相溶化剤の供給量を徐々に
減らしてもよい。高圧流体と相溶化剤との流通によるリ
ンス工程では、チャンバー30から洗浄成分と不要物質
が全て排出されて、最終的には、チャンバー30内は高
圧流体と相溶化剤とに満たされることとなる。そこで、
続いて高圧流体のみを用いた置換工程を行う。なお、リ
ンス工程に要する時間は、通常、30秒程度である。
【0052】高圧流体のみを用いる置換工程では、第2
薬液(相溶化剤)供給制御手段25を供給停止モードと
し、高圧流体のみをチャンバー30へ流通させること
で、チャンバー30の中身を、高圧流体と相溶化剤の混
合流体から高圧流体のみへと置換する。これにより、置
換工程が終了する。なお、置換工程に要する時間は、通
常、30秒以下である。置換工程は、続く減圧工程のた
めに、高圧処理(洗浄)工程よりも高温(処理圧力が1
0MPa以下の場合は50〜80℃、処理圧力が10M
Pa以上の場合は65〜120℃が好ましい)で行う必
要があるので、加熱器13で高圧流体の温度を高めて、
チャンバー30へ供給する。あるいは、図示していない
が、チャンバー30が有する加熱器か、チャンバー30
の近傍に設けた加熱器で加熱してもよい。
【0053】高圧処理工程、リンス工程、置換工程の各
工程で、チャンバー30から排出された高圧流体と各薬
液および/または不要物質との混合物は、それぞれ、高
圧弁32を経て、ガス化手段4へと送られる。
【0054】ガス化手段4は、気液分離装置41と、液
体(または固体)成分用高圧弁42、ガス用高圧弁43
(または44)を構成要素とする。必要に応じて、加熱
器45、精留塔、吸着塔等の精製手段46を設けてもよ
い。図2では、ガス化手段4と高圧流体供給手段1(具
体的には、流体貯槽10)とを、三方弁51と連結管5
3と三方弁52で連結し、ガス化手段4と流体貯槽10
との間に液化手段5を配設し、流体を循環使用すること
ができるように構成した装置例を示した。なお、三方弁
51を経て直接チャンバー30へ行くガス流路54、お
よび、三方弁52を経て直接チャンバー30へ行く低圧
流体流路55は、後述する減圧工程や昇圧工程の好まし
い実施態様において使用する流路である。
【0055】分離装置41では、流体をガスとし、汚染
物質と、薬液(洗浄成分や相溶化剤)の混合物を液体成
分として気液分離する。汚染物質は固体として析出し、
薬液の中に混入して分離されることもある。分離装置4
1としては、単蒸留、蒸留(精留)、フラッシュ分離等
の気液分離が行える種々の装置や、遠心分離機等を使用
することができる。気液分離装置41で分離されたガス
成分は、ガス用高圧弁43および必要により設けられる
精製手段46を介して、液化手段5へと移送される。液
化手段5としては、凝縮器等が挙げられる。凝縮器での
エネルギーコストを考慮すると、分離装置41で大気圧
まで減圧するのではなく、4〜7MPa程度に減圧する
ことが好ましい。
【0056】減圧された二酸化炭素等の流体は、温度と
の関係で、気体状流体(二酸化炭素ガス)と液体状流体
(液化二酸化炭素)との混合物となることがあるので、
分離装置41での分離効率および流体のリサイクル効率
増大の観点からは、分離装置41の前の加熱器45によ
って、流体を全てガス化しておくことが望ましい。な
お、流体を循環使用せずに、ガス用高圧弁44を介して
大気に放出することもできる。
【0057】汚染物質を含む洗浄成分や相溶化剤からな
る液体(または固体)成分は、分離装置41の塔底から
液体(または固体)成分用高圧弁42を介して排出さ
れ、必要に応じて後処理される。
【0058】次に、本発明法の減圧工程およびその実施
態様について説明する。高圧処理工程、リンス工程、置
換工程の各工程では、7.1〜20MPaの高圧(より
好ましくは10〜20MPa)で行われているので、置
換工程終了時には、チャンバー30内には、高圧流体と
被処理体が封入されている。高圧処理を受けた被処理体
を取り出し、別の被処理体を入れて新たな高圧処理を始
めるためには、この高圧流体を取り除き、大気圧下まで
減圧しなければならない。
【0059】減圧工程の圧力と温度変化を図3に示す。
まず、第1減圧工程で、置換工程の半分以下の圧力程度
まで減圧する。第1減圧工程の終了圧力は、4〜7MP
aとすることが好ましく、より好ましくは5〜6.5M
Paである。続く第2減圧工程で、ほぼ大気圧よりも少
し高めの圧力まで減圧する。具体的には、第2減圧工程
での終了圧力を0.05〜0.09MPaとすることが
好ましく、より好ましくは0.1〜0.19MPaであ
る。最終減圧工程である第3減圧工程では、大気圧まで
減圧する。なおこれらの圧力は全てゲージ圧である。ま
た、第1減圧工程や第2減圧工程を、さらに細かく分割
しても構わない。
【0060】温度は圧力の低下に伴って、低下してい
く。本発明法では、置換工程で高圧流体の温度を高めて
おり、気相を経由して減圧するので、固体が析出して被
処理体に急激な温度変化を与えることはない。
【0061】各減圧工程は、具体的には、高圧処理チャ
ンバーからの導出物を、第1減圧工程と、第2減圧工程
と第3減圧工程に分割して移送することで行う。減圧方
法の実施態様を図2の装置例を用いて説明する。図2の
例では、チャンバー30の下流に、圧力弁60、第1減
圧容器61および圧力弁62からなる第1減圧工程を行
うための第1減圧手段6Aと、圧力弁63、第2減圧容
器64、圧力弁65および昇圧手段66からなる第2減
圧工程を行うための第2減圧手段6Bと、圧力弁67と
第3減圧容器68と圧力弁69からなる第3減圧手段6
Cが配設されている。なお、第1減圧手段6Aを設けず
に、直接、高圧弁32を用いて第1減圧工程を行っても
よい。
【0062】置換工程が終了したら、高圧弁32を閉
じ、第1減圧手段6Aの圧力弁60を開放し、第1減圧
工程の所定の終了圧力になるまでチャンバー30内の流
体を第1減圧容器61へと移送し、チャンバー30内が
所定の終了圧力になったときに、圧力弁60を閉める。
このとき、チャンバー30に圧力計31を設置しておく
とよい。チャンバー30内の減圧は、高温からスタート
しているので、第1減圧工程によって、液が発生するこ
とはない。例えば、容量10リットルの高圧処理チャン
バー30を用いて、15MPa、80℃で置換工程を行
い、続いて第1減圧工程を行う場合は、チャンバー30
内から2.9kg分の流体を第1減圧容器61に排出す
ると、チャンバー30内の圧力は6MPaに下がり、チ
ャンバー30の内温は40℃に低下する。
【0063】第1減圧容器61に移送された流体は、第
1減圧容器61の大きさに応じて減圧されることとなる
が、圧力弁62を開放し、ガス化手段4へと送れば、気
液分離装置41,液化手段5等を経て、貯槽10に送る
ことにより、循環使用が可能である。
【0064】他の実施態様として、高圧処理工程と同レ
ベルの温度で、高圧処理工程よりも低圧の流体(加熱加
圧流体)をチャンバー30へ供給しながら、第1減圧工
程を行ってもよい。具体的には、加熱加圧流体は、第1
減圧工程よりも前の工程でチャンバー30から導出され
た流体を利用して得ることができる。すなわち、チャン
バー30から導出された流体をガス化手段4によって高
純度なガスとなし、液化手段5,貯槽10を経由させた
後、高圧流体供給制御手段(三方弁)14と15を主流
路16側からバイパス流路19側へ切り替えて、バイパ
ス流路19の減圧容器17と加熱器18を通すことによ
り、高圧処理工程よりも低圧で、高圧処理と同レベル
(40〜80℃)に加熱された加熱加圧流体が得られ
る。この加熱加圧流体をチャンバー30へ供給しなが
ら、所定量の流体を、圧力弁60から第1減圧容器61
へ移送する。チャンバー30へ供給される加熱加圧流体
は、同じ温度の高圧流体よりもエンタルピーが大きいた
め、チャンバー内の温度を低下させて、液を発生させる
ことなく減圧させることができる。この方法により、第
1減圧工程に要する時間の短縮化が可能である。
【0065】続いて、第2減圧工程を行う。チャンバー
30内部の圧力は第1減圧工程によって4〜7MPaま
で減少しているので、今度は、第2減圧手段6Bの圧力
弁63を開けて、チャンバー内の圧力が第2減圧工程の
所定の終了圧力になるまでチャンバー30内の流体を第
2減圧容器64へと移し、移し終わったら圧力弁63を
閉める。前記容量10リットルの高圧処理チャンバー3
0を用いて、第1減圧工程を行い、引き続き第2減圧工
程を行う場合、40℃・6MPaのチャンバー30から
1.5kgの流体を第2減圧容器64へと移せば、チャ
ンバー30内の圧力は0.1MPaとなり、残存流体量
は、0.04kgとなる。
【0066】第2減圧容器64に移送された流体は、第
2減圧容器64の大きさに応じてさらに減圧されること
となるが、圧力弁65を開放し、ガス化手段4へと送れ
ば、気液分離装置41,液化手段5等を経て、貯槽10
に送ることにより、循環使用が可能である。第2減圧容
器64に移送された流体は、第1減圧工程の場合よりも
低圧になっていること、および気液分離装置41での減
圧度合いは4〜7MPaが好ましいこと等を考慮すれ
ば、昇圧手段(圧縮機)66を用いて昇圧した後、ガス
化手段4へ送ることが好ましい。
【0067】第2減圧工程の他の実施態様は、第2減圧
工程よりも前の工程でチャンバー30から導出された流
体を、ガス化手段4によってガス化し、このガスをチャ
ンバー30へ戻しながら第2減圧工程を行う方法であ
る。具体的には、三方弁51をガス流路54側へ切り替
えて、ガス化手段4によって得られたガス(30〜50
℃)を、ガス流路54を通してチャンバー30へと移送
しながら、第2減圧工程を行う。ここで、通常、ガス化
手段4によって得られるガスは30〜50℃となるの
で、このガスを加熱することなくチャンバー30へ供給
する。第2減圧工程では、チャンバー30内は既にかな
り減圧されているため、高温の加熱ガスを供給する必要
はなく、上記温度のガスの導入でも、減圧による液発生
は起こらない。この方法により、第2減圧工程に要する
時間の短縮化が可能である。
【0068】次に第3減圧工程(最終減圧工程)を行
う。チャンバー30内部の圧力は第2減圧工程によって
0.05〜0.9MPaまで減少しているので、今度
は、第3減圧手段6Cの圧力弁67を開けて、チャンバ
ー30内の圧力が大気圧になるまでチャンバー30内の
流体を第3減圧容器68へと移す。第3減圧容器68に
移送された流体は、第3減圧容器68の大きさに応じて
大気圧まで減圧されるので、圧力弁69を開放し、排出
すればよい。また、第3減圧容器68,圧力弁69を設
けずに、圧力弁67によってそのまま大気圧まで開放し
てもよい。
【0069】これらの減圧工程によって、チャンバー3
0の内部は大気圧となったため、チャンバー30の蓋を
開け、出入手段33によって、被処理体を取り出す。被
処理体上の二酸化炭素は、大気圧までの減圧によって蒸
発するので、半導体基板等の被処理体は、その表面にシ
ミ等が生じることもなく、また、微細パターンが破壊さ
れることもなく、乾いた状態で取り出せる。
【0070】チャンバー30から、処理後の被処理体を
取り出したら、再び、別の被処理体の高圧処理を行う。
このためには、チャンバー30に被処理体を入れて蓋を
閉め、密封した後、チャンバー30内を高圧流体で満た
す必要がある。このときに採用可能な本発明の昇圧工程
および装置について説明する。
【0071】本発明の昇圧工程は、少なくとも3つの昇
圧工程、第1昇圧工程、第2昇圧工程、第3昇圧工程を
含む。各昇圧工程では、異なる圧力を有する流体をチャ
ンバー30へ導入することとなり、第1昇圧工程の圧力
<第2昇圧工程の圧力<第3昇圧工程の圧力である。
【0072】第1昇圧工程では、被処理体と大気圧の空
気が入っているチャンバー30に、三方弁51の操作に
より、前記第2減圧工程で用いたのと同じガス流路54
を利用してガスを導入する。この第1昇圧工程で、1M
Pa程度まで昇圧することが好ましい。
【0073】第2昇圧工程では、三方弁51を連結管5
3側へ切り替え、ガスを液化手段5によって液化して低
圧流体とし、三方弁52を介して、低圧流体流路55を
通して、チャンバー30に導入する。これにより、好ま
しい循環圧力である4〜7MPa程度まで昇圧すること
ができる。
【0074】第3昇圧工程では、通常の高圧流体供給手
段1による主流路16を用いた供給ルートを用い、昇圧
手段12で処理圧力にまで昇圧された高圧流体をチャン
バー30へ導入すればよい。
【0075】本発明の高圧処理装置は、半導体製造工程
等での半導体の洗浄や現像等を行うのに有用であるが、
少なくとも高圧処理チャンバーをクリーンルーム内に配
設することが好ましく、その他の手段はクリーンルーム
の広さに応じて適宜配置することができる。
【0076】
【発明の効果】本発明の高圧処理方法では、高圧流体に
よるチャンバー内流体の置換工程を、高圧処理工程より
も高温で行うように構成したので、続く減圧工程で、液
の発生を抑制し、気相のみを経由して大気圧まで減圧で
きる。このため、減圧工程に要する時間が短縮され、高
圧処理の効率よく行えるようになった。
【0077】また、本発明の装置を用いると、好ましい
減圧工程や好ましい昇圧方法を実施できるため、高圧処
理の効率をさらに上げることができる。従って、1枚1
枚、バッチ処理される半導体基板の高圧処理等に好適に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧処理方法における各工程での温度
と圧力の変化を示すグラフである。
【図2】本発明の高圧処理装置の一実施例を示す説明図
である。
【図3】本発明の減圧方法の実施態様を示す温度と圧力
の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高圧流体供給手段 30 高圧処理チャンバー 2A 第1薬液供給手段 2B 第2薬液供給手段 4 ガス化手段 5 液化手段 33 出入手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B201 AA02 AA03 AB01 BB01 BB82 BB90 BB95 BC00 CC01 CD36 5F043 AA02 BB27 DD06 5F046 MA03 MA06 MA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧処理チャンバー内で、被処理体に、
    加圧下で高圧流体と高圧流体以外の1種以上の薬液とを
    接触させて、被処理体上の不要物質の除去を行うための
    高圧処理方法であって、 高圧流体を高圧処理チャンバー内へ導入して所定の圧力
    まで昇圧する昇圧工程と、高圧処理チャンバー内で前記
    不要物質の除去を行う高圧処理工程と、高圧処理後の高
    圧流体の減圧工程とを含むと共に、 高圧処理工程と減圧工程の間に、前記薬液を含まない高
    圧流体を高圧処理チャンバーに流通させて、高圧処理チ
    ャンバー内の不要物質および/または薬液が含まれた混
    合流体を、これらの不要物質および/または薬液を含ま
    ない清浄な高圧流体へと置換する置換工程を設け、 この置換工程を高圧処理工程よりも高温で行うことを特
    徴とする高圧処理方法。
  2. 【請求項2】 前記置換工程に先だって、高圧処理に用
    いた高圧流体と薬液との混合流体とは組成の異なる高圧
    流体と薬液の混合流体を高圧処理チャンバーに流通させ
    ることにより、被処理体から除去された不要物質を含む
    高圧流体を高圧処理チャンバー外へ導出するためのリン
    ス工程を行うものである請求項1に記載の高圧処理方
    法。
  3. 【請求項3】 リンス工程を高圧処理工程よりも高温で
    行う請求項2に記載の高圧処理方法。
  4. 【請求項4】 減圧工程が、少なくとも第1減圧工程と
    第2減圧工程と第3減圧工程とを含み、高圧処理チャン
    バーからの導出物を、第1減圧工程、第2減圧工程およ
    び第3減圧工程に分割して移送するようにした請求項1
    〜3のいずれかに記載の高圧処理方法。
  5. 【請求項5】 昇圧工程が、第1昇圧工程と第2昇圧工
    程と第3昇圧工程を含み、各昇圧工程で異なる圧力を有
    する流体を高圧処理チャンバーへ導入するものである請
    求項1〜4のいずれかに記載の高圧処理方法。
  6. 【請求項6】 高圧処理チャンバー内で、被処理体に、
    加圧下で高圧流体と高圧流体以外の1種以上の薬液とを
    接触させて、被処理体上の不要物質の除去を行うための
    高圧処理方法であって、 高圧流体を高圧処理チャンバー内へ導入して所定の圧力
    まで昇圧する昇圧工程と、高圧処理チャンバー内で前記
    不要物質の除去を行う高圧処理工程と、高圧処理後の高
    圧流体の減圧工程とを含むと共に、 上記減圧工程は、少なくとも第1減圧工程と第2減圧工
    程と第3減圧工程とを含み、高圧処理チャンバーからの
    導出物を、第1減圧工程、第2減圧工程および第3減圧
    工程に分割して移送するようにしたことを特徴とする高
    圧処理方法。
  7. 【請求項7】 減圧工程が、第1減圧工程と第2減圧工
    程と第3減圧工程とからなり、第1減圧工程の終了圧力
    を4〜7MPaとし、第2減圧工程の終了圧力を0.0
    5〜0.9MPaとし、第3減圧工程の終了圧力を大気
    圧とする請求項4または6に記載の高圧処理方法。
  8. 【請求項8】 高圧処理チャンバーから導出された流体
    をガス化することにより25〜60℃のガスを得て、こ
    のガスを高圧処理チャンバーへ戻しながら第2減圧工程
    を行う請求項4または6または7に記載の高圧処理方
    法。
  9. 【請求項9】 高圧処理チャンバーから導出された流体
    から不要物質および/または薬液を分離して高純度なガ
    スを得て、このガスを液化して得られた液化物を、高圧
    処理を行うときの圧力以下の範囲内で加圧すると共に5
    0〜90℃に加熱し、得られた加熱加圧流体を高圧処理
    チャンバーへ戻しながら第1減圧工程を行う請求項6〜
    8のいずれかに記載の高圧処理方法。
  10. 【請求項10】 高圧処理チャンバー内で、被処理体
    に、加圧下で高圧流体と高圧流体以外の1種以上の薬液
    とを接触させて、被処理体上の不要物質の除去を行うた
    めの高圧処理方法であって、 高圧流体を高圧処理チャンバー内へ導入して所定の圧力
    まで昇圧する昇圧工程と、高圧処理チャンバー内で前記
    不要物質の除去を行う高圧処理工程と、高圧処理後の高
    圧流体の減圧工程とを含むと共に、 上記昇圧工程が、第1昇圧工程と第2昇圧工程と第3昇
    圧工程を含み、各昇圧工程で異なる圧力を有する流体を
    高圧処理チャンバーへ導入することを特徴とする高圧処
    理方法。
  11. 【請求項11】 高圧流体が液化二酸化炭素または超臨
    界二酸化炭素である請求項1〜10のいずれかに記載の
    高圧処理方法。
  12. 【請求項12】 高圧処理チャンバーと、 高圧処理チャンバーに高圧流体を供給するための高圧流
    体供給手段と、 第1減圧工程を行う第1減圧手段と、この第1減圧手段
    に連結されたガス化手段と、 第2減圧工程を行う第2減圧手段と、この第2減圧手段
    で減圧された流体を蓄えるための流体貯槽と、 第3減圧工程を行う第3減圧手段とを備えることを特徴
    とする高圧処理装置。
  13. 【請求項13】 上記ガス化手段として、不要物質およ
    び/または薬液を分離すると共に流体をガス化すること
    のできる分離手段を備えると共に、さらに、得られた高
    純度なガスを液化するための液化手段と、液化物を昇圧
    するための昇圧手段とを備え、前記分離手段と高圧処理
    チャンバーとが、前記液化手段と昇圧手段とを介して連
    結されている請求項12に記載の高圧処理装置。
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